JP2003104977A - エポキシドの製造方法 - Google Patents

エポキシドの製造方法

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JP2003104977A
JP2003104977A JP2001298747A JP2001298747A JP2003104977A JP 2003104977 A JP2003104977 A JP 2003104977A JP 2001298747 A JP2001298747 A JP 2001298747A JP 2001298747 A JP2001298747 A JP 2001298747A JP 2003104977 A JP2003104977 A JP 2003104977A
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silver
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nitrate
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Masatsugu Mikawa
雅嗣 三河
Shinichi Uchida
伸一 内田
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】活性並びにエポキシ化の選択率が高く、かつ触
媒寿命の長い製造方法を提供する。 【解決手段】不飽和炭化水素を銀含有触媒の存在下にお
いて分子状酸素と気相酸化するにあたり、触媒層に導入
する混合ガス中の分岐鎖アルカンが2容量%以下である
ことを特徴とするエポキシドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銀触媒を用いて不飽
和炭化水素を部分酸化してエポキシドを製造する方法に
関し、さらに詳しくは反応を阻害する混合ガス中の分岐
鎖炭化水素の含有量に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシドは高い反応性を有する化学化
合物である。例えば不飽和炭化水素のエポキシドの一つ
である3,4−エポキシ−1−ブテンはテトラヒドロフ
ランや1,2−ブチレンオキシドを製造するための中間
体である(米国特許第5,034,545号)。また、
誘導体としてポリエーテルポリマーの製造やポリエーテ
ルグリコールおよびアルコールの製造に使用される(W
O95/19382、WO95/19383)。従来、
3,4−エポキシ−1−ブテンは、銀触媒の存在下に、
1,3−ブタジエンを分子状酸素含有ガスにより接触気
相酸化して製造することは知られており、供給される混
合ガスには1,3−ブタジエンと分子状酸素の他に、反
応希釈剤として窒素、アルゴン、炭酸ガス、ヘリウムお
よび、C〜C−アルカン、反応抑制剤として有機ハ
ロゲン化物が使用される(米国特許第5,081,09
6号、米国特許第5,618,954号)。また、3,
4−エポキシ−1−ブテンの製造方法については、触媒
の失活が3,4−エポキシ−1−ブテンの分解生成物に
よる触媒表面の被覆、いわゆるコークス化であり、反応
器に導入する混合ガス中に水蒸気を存在させることで寿
命を改善する方法が開示されているが、水蒸気添加によ
る効果の原因については不明である(WO94/136
53)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 上記に示される従
来開示されている方法では、未だ充分に満足すべきレベ
ルに達しているとは言えない。不飽和炭化水素のエポキ
シ化において、大量生産に対応するには触媒性能の向上
および触媒寿命の延長が、工業的生産において極めて重
要な要請である。本発明の目的は他の製造方法よりも活
性並びにエポキシ化の選択率が高く、かつ触媒寿命の長
い製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、不飽和
炭化水素の気相酸化によるエポキシド製造する方法にお
いて、工業的規模で経済的にエポキシドを製造すること
を可能にし、特にこのために使用される触媒の活性を長
期間保持する方法を見出すことにある。触媒の活性を維
持するための特徴としては、銀含有触媒の存在下で供給
される混合ガス中に分岐鎖アルカンが2容量%以下でエ
ポキシ化を行うことである。上記諸目的は、下記(1)
〜(3)により達成される。 (1)不飽和炭化水素を銀含有触媒の存在下において分
子状酸素と気相酸化するにあたり、触媒層に導入する混
合ガス中の分岐鎖アルカンが2容量%以下であることを
特徴とするエポキシドの製造方法。 (2)不飽和炭化水素が炭素数4〜20の鎖長を有しか
つアリル水素を有さないオレフィン、ジオレフィンもし
くはアリールオレフィンである請求項1に記載のエポキ
シドの製造方法。 (3)不飽和炭化水素が1,3−ブタジエンである請求
項1に記載の3,4−エポキシ−1−ブテンの製造方
法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の第一は、不飽和炭化水素
の分子状酸素との気相酸化によるモノエポキシドの製造
方法であって、銀含有触媒の存在下で供給される混合ガ
ス中に分岐鎖アルカンが2容量%以下であることを特徴
とするオレフィンモノエポキシドの製造方法である。
【0006】分岐鎖アルカンを混合ガス中に2容量%以
下にすることで2容量%以上存在した場合に比べ、コー
クスの生成を抑制する意外な効果が確認されている。こ
のコークス化を抑制する効果により触媒が高活性で長期
間保持されているが、原因については現在のところ不明
である。
【0007】本発明に係るオレフィンは炭素数4〜20
の鎖長を有しかつアリル水素を有さない化合物であれば
よい。なお、本発明においては、「アリル水素」とは、C
=CH−CH−で示されるアリル基の二重結合の
隣の炭素に結合する水素を意味し、「アリル水素を有し
ない」とは、該2つの水素を有しないものとする。 具体
的には、下記式で示される化合物である。
【0008】
【化1】
【0009】(式中、R1は水素原子またはアルキル基
であり、R2はアリール基または第三アルキル基または
−C(R3)=CHであり、R3は、水素原了または
アルキル基である。) また、「鎖長」とは、必ずしも直鎖もしくは分岐を有して
いてもよい鎖状に限らず環状のものも含むものとする。
ここに、R1、R3で示されるアルキル基としては、各
々独立にメチル基もエチル基もブチル基、ヘプチル基,
オクチル基等である。また、R2としては、t−ブチル
基、フェニル基などがある。
【0010】本発明で対象となる不飽和炭化水素として
は、好ましくは炭素数4〜12、より好ましくは4〜8
の鎖長を有しかつアリル水素を有さない不飽和炭化水素
である。貝体的には、1,3−ブタジエン、第3ブチル
エチレン、スチレンなどの化合物がある。本発明では特
に1,3−ブタジエンや第3ブチルエチレンに用いるこ
とが好ましい。以下、説明の便宜を考慮して、1,3−
フタジエンの接触気相酸化による3,4−エポキシ−1
−ブテンの製造を代表として説明する。
【0011】本発明方法を実施するためには、1,3−
ブタジエン、酸素及び所望の場合には適用される反応条
件下で不活性のガス状希釈剤、及び/又は二酸化炭素及
び/又は反応調節剤からなる混合ガスが反応器に導入さ
れる。
【0012】不活性のガス状希釈剤としては窒素、ヘリ
ウム、アルゴン、C〜C−アルカンなどの1種また
は2種以上を混合して使用することができる。工業的な
使用においては窒素やC〜C−アルカンが好まし
く、より好ましくはC〜C−アルカンを使用するこ
とである。C〜C−アルカンを使用することによ
り、酸素/ブタジエン−モル比を窒素単独で使用する場
合よりも高い値に調節しても混合ガスが爆発性にならな
い。この効果は本発明を実施する際の安全性において相
当な利益を生じる。
【0013】C〜C−アルカンをガス状希釈剤とし
て使用する場合、C〜C−アルカン中の不純物とし
て0℃で1気圧の状態で沸点が0℃以上の分岐鎖アルカ
ンが含まれる。0℃で1気圧の状態で沸点が0℃以上の
分岐鎖アルカンが反応器に導入される混合ガス中に2容
量%よりも高濃度で存在する場合、触媒の寿命が極めて
短くなり、24時間以内に初期活性のほぼ90%以上を
失う。触媒の初期性能は反応開始後の特定反応温度にお
ける炭化水素化合物の転化率およびエポキシドの選択率
を反映する。転化率で表される触媒性能の低下は、転化
率もしくは選択率の一方、あるいは双方が低下するとい
う形で現れ障害となる。
【0014】該分岐鎖アルカンはガス状希釈剤の不純物
だけでなく、1,3−ブタジエン中の不純物、反応にお
ける副生成物および工業的プロセスにおいて混入される
成分として存在し得る。ガス状希釈剤などに含まれる不
純物は微量であっても、反応器に供給する混合ガスをリ
サイクルして使用する場合、不純物が蓄積して高濃度と
なる。したがって使用するガス状希釈剤や1,3−ブタ
ジエンの精製時に除くか、反応ガスに導入する前に吸着
剤などによって取り除くことが好ましい。混合ガス中に
含まれる分岐鎖アルカンは好ましくは1容量%以下、よ
り好ましくは0.5%以下である。
【0015】0℃で1気圧の状態で沸点が0℃以上の分
岐鎖アルカンについては特に規定はなく、原料ガス中の
不純物あるいは工業プロセスにおいて混入される可能性
がある成分が該当する。原料ガス中の不純物としてはイ
ソペンタン、ネオペンタン、イソヘキサン、2,2−ジ
メチルブタン、2,3−ジメチルブタンなどが挙げられ
る。
【0016】混合ガスには、反応調節剤を配合すること
もできる。このような反応調節剤としては、ハロゲンを
含む化合物であって、例えば、塩化エチレン、塩化ビニ
ル、塩化メチル、塩化t‐ブチル、ジクロロメタン、ジ
クロロエチレン、トリクロロエチレン、クロロホルム、
塩素化ビフェニル、モノクロロベンゼン、ジクロロプロ
パン、ジブロモプロパン、ジクロロプロペン、ジブロモ
プロペン、クロロブタン、ブロモブタン、ジクロロブタ
ン、ジブロモブタン、クロロブテン、ジブロモエチレ
ン、トリブロモエチレン,臭素化エチレン、臭化ビニ
ル、臭化メチル、臭化t‐ブチル、ジブロモメタン、テ
トラブロモメタン、臭素化ビフェニル、モノブロモベン
ゼン等が例示でき、これらの1種または2種以上を併用し
て使用することができる。これらの中でも、塩化ビニ
ル、塩素化エチレンを使用することが好ましい。これら
の反応調節剤の濃度は、反応器に導入される混合ガスの
容積基準で、0〜1000容積ppm、より好ましくは
1〜100容積ppm、特には1〜50容積ppmであ
る。
【0017】酸化反応は、従来公知の不飽和炭化水素の
気相酸化反応に使用できる反応器を使用することができ
る。
【0018】具体的には、不飽和炭化水素と分子状酸素
ガス、ガス状希釈剤や反応調節剤を含む供給原料の全圧
は、0.01〜10MPa、好ましくは0.01〜4M
Pa、更に好ましくは0.02〜3MPaである。酸素
1モルに対する炭素数4〜20の鎖長を有しかつアリル
水素を有さないオレフィンのモル比は、0.001〜1
00の範囲であり、より好ましくは0.01〜50であ
る。
【0019】反応器温度は、原料ガスとして供給する不
飽和炭化水素の種類によって適宜選択することができる
が、稼動時の反応器の温度としては150〜300℃、
好ましくは170〜250℃である。
【0020】反応器内に供給する原料ガスの空間速度
は、100〜30000hr−1、より好ましくは20
0〜20000hr−1である。反応は、原料の炭素数
4〜20の鎖長を有しかつアリル水系を有さない不飽和
炭化水素の0.1〜75モル%、より好ましくは1〜6
0モル%、特に好ましくは1〜50モル%が転化すれば
よく、非転化の不飽和炭化水素は、適当に再循環させれ
ばよい。即ち、原料供給速度が、100hr−1を下回
ると生産効率が低下し、その一方30000hr −1
越えると転化率が低下し、装置面でも有効でない。な
お、所望の転化レベルを達成するために必要な実際の接
触時間は、供給する原料ガスの種類や対酸素比、触媒へ
の助触媒あるいは反応促進剤の担侍量、触媒の銀の担持
量、混合ガス中に存在する反応調節剤の量、反応温度及
び反応圧力などの要因に依存して広い範囲内で変えるこ
とができる。反応はシングルバス(1回通過)だけでな
く、反応後のガスをリサイクルし、再度反応することも
できる。
【0021】本発明方法の場合、触媒としては触媒全重
量を基準にして0.1〜50重量%、有利には1〜30
重量%、特に5〜25重量%の銀を含有する銀触媒が使
用される。
【0022】このような銀含有触媒に使用される担体物
質は、例えば酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化カルシウ
ム、酸化マグネシウム、酸化スト口ンチウム、酸化バリ
ウム、酸化亜鉛、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化
カリウム、酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化ガリウ
ム、酸化インジウム、酸化ホウ素、酸化鉄、窒化珪素、
炭化珪素、窒化ホウ素、炭化ホウ素、炭素、燐酸ジルコ
ニウム、又は類似の担体物質が、単独で又は2種以上の
担体物質の混合物として使用されうる。
【0023】一般には、50m/g未満、好ましくは
10m/g未満、特に好ましくは5m/g末満のB
ET表面積を有する担体物質が使用される。特に好まし
い担体物質は酸化アルミニウム、特にα−酸化アルミニ
ウム、二酸化珪素、二酸化ジルコニウム、二酸化チタ
ン、及び炭化珪素の単独又は2種以上の担体物質の混合
物である。これらの担体物質の吸水率は、日本工業規格
(JIS R 2205−(1998年度))の方法によれ
ば5〜70%、好ましくは10〜60%である。
【0024】該触媒および担体の形状は、例えば球状、
ペレット状、リング状等に成型された3〜20mm程
度、特に4〜10mmの大きさのものが好ましい。
【0025】本発明の触媒の触媒成分である銀を形成す
るために使用される銀化合物は、アミンと水性溶媒中で
可溶な錯体を形成し、500℃以下、好ましくは450
℃以下の温度で分解して銀を析出するものであればよ
い。その例は、例えば酸化銀、硝酸銀、炭酸銀及び酢酸
銀、蓚酸銀などの各種カルボン酸銀である。中でも蓚酸
銀が好ましい。錯体形成剤としてのアミンは、上記銀化
合物を水性溶媒中で可溶化し得るものであれば如何なる
ものでもよい。ビリジン、アセトニトリル、アンモニ
ア、1〜6個の炭素よりなるアミン類などがその例で、
中でもアンモニア、ビリジンやブチルアミンなどのモノ
アミン、エタノールアミンなどのアルカノールアミン、
2〜4個の炭素原子を持つアルキレンジアミン、ポリア
ミンが好ましい。特に、エチレンジアミンとエタノール
アミンの単独あるいは混合使用が好ましい。この際、銀
化合物とアミンとの混合量比は、銀化合物1モルに対し
てアミン1〜2モルであることが好ましく、より好まし
くは1〜1.5モルである。この場合、銀化合物やアミ
ンを複数使用する場合には、それらの合計量を上記モル
数とする。
【0026】担体に銀を担持させる為には銀化合物とア
ミンの水溶液の形を用いることが最も現実的であるが、
アルコールなどを加えた水性溶液も用い得る。最終的に
は触媒全量に対して5〜25重量%の銀が担持されるよ
うに水溶液中の銀濃度を選定する。
【0027】銀を担体に担持させる為の含浸操作は公知
の方法で実施できる。必要により、減圧、加熱、スプレ
ー吹付けなどを併せ行なう。アミンは上記のように銀化
合物を錯化するに必要な量加える。通常当量より5〜3
0%過剰に加えると触媒調製の再現性が向上する。銀担
持後の熱処理は、銀が担体上に析出するに必要な温度と
時間を選定して実施するが、担体上に銀ができるだけ均
一に、微小な粒子で存在するような条件を選ぶことが最
も好ましい。例えば、一般的に高温あるいは長時間の熱
処理は、析出した銀粒子の凝集を促進するので好ましく
ない。従って、120℃〜450℃に加熱した空気(ま
たは窒素などの不活性ガス)または過熱スチームを使用
して5分から30分の短時間で処理するのが好ましい方
法である。上記の短時間の熱処理は、触媒調製工程の時
間短縮という観点からも好ましい。
【0028】本発明方法においては、好ましくは、銀及
び担体物質の他になお反応促進剤(Promoter)を含有する
ような銀触媒が使用される。 反応促進剤は、水性溶媒
中に可溶な化合物の形態で、全量が溶解した状態である
ことが好ましいが、一部不溶の状態になっていても構わ
ない。そのような化合物の例として、リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、ルビジウム、セシウムなどのアルカリ
金属、マグネシウム、カルシウム,ストロンチウムまた
はバリウムなどのアルカリ土類金属、スカンジウム、イ
ットリウム、セリウム、ランタン,ネオジム、プラセオ
ジムまたはユーロビウムなどの希土類金属、タリウム、
銅、金、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、ゲルマニ
ウム、スス、バナジウム、ニオブ、タンタル、リン、ア
ンチモン、ビスマス、モリブデンなどの元素の1種また
は2種以上を配合することができる。これら任意に配合
することのできる具体的な化合物としては、硝酸セシウ
ム、水酸化セシウム、塩化セシウム、炭酸セシウム、硫
酸セシウム、硝酸リチウム、水酸化リチウム、塩化リチ
ウム、炭酸リチウム、蓚酸リチウム、硫酸リチウム、ほ
う酸リチウム、硝酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭
酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、ほう酸ナトリウム、ナ
トリウムエトキシド、硝酸カリウム、硝酸ルビジウム、
塩化タリウム、硝酸第一タリウム、硫酸タリウム、炭酸
タリウム、修酸タリウム、硝酸マグネシウム、炭酸マグ
ネシウム、蓚酸マグネシウム、マグネシウムエトキシ
ド、硝酸カルシウム、水酸化カルシウム、塩化カルシウ
ム、酢酸カルシウム、硫酸カルシウム、モリブデン酸カ
ルシウム、硝酸バリウム、硝酸ストロンチウム、水酸化
ストロンチウム、塩化ストロンチウム、硝酸イットリウ
ム、塩化イットリウム、炭酸イットリウム、蓚酸イット
リウム、酢酸イットリウム、硝酸セリウム、水酸化セリ
ウム、炭酸セリウム、硫酸セリウム、硝酸ランタン、硝
酸ネオジム、硝酸プラセオジム、硝酸ユーロビウム、硝
酸銅、水酸化銅、炭酸銅、蓚酸銅、酢酸銅、硫酸銅、ほ
う酸銅、モリブデン酸銅、テトラクロロ金酸リチウム、
テトラクロロ金酸ナトリウム、硝酸亜鉛、塩化亜鉛、炭
酸亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、ほう酸亜鉛、モリブデン
酸亜鉛、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸カリウム、水酸化
ガリウム、塩化ガリウム、硝酸インジウム、塩化インジ
ウム、硫酸インジウム、テトライソプロポキシチタン、
硝酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、塩酸ジルコニ
ウム、硫酸ジルコニウム、塩化ハフニウム、ジルコン酸
リチウム、ジルコン酸ナトリウム、ケイ酸エチル、ゲル
マニウム酸リチウム、ゲルマニウム酸ナトリウム、ゲル
マニウム酸カリウム、塩化スズ、酢酸スズ、スズ酸リチ
ウム、スズ酸カリウム、塩化バナジウム、バナジン酸ナ
トリウム、バナジン酸カリウム、蓚酸ニオブ、ニオブ酸
カリウム、水酸化タンタル、塩化タンタル、タンタルイ
ソプロポキシド、タンタル酸ナトリウム、タンタル酸カ
リウム、リン酸アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン
酸カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウ
ム、リン酸水素ストロンチウム、塩化アンチモン、酒石
酸アンチモン、硫酸アンチモン、硝酸ビスマス、塩化ビ
スマス、硫酸ビスマス、塩化テルル、テルル酸アンモニ
ウム、テルル酸ナトリウム、亜テルル酸リチウム、亜テ
ルル酸ナトリウム、モリブデン酸リチウム等がある。
【0029】本発明方法の場合、触媒全重量を基準にし
て0.001〜5重量%、より好ましくは0.005〜
3重量%、特には、0.01〜1重量%の反応促進剤を
担持していることが好ましい。
【0030】これらの元素は、銀水溶液中に添加して担
特(同時含浸)しても良く、また銀担特の前に担持するこ
と(前含浸と略す)も銀担特の後に担持すること(後含浸
と略す)もできる。後含浸としては水溶液が用いられる
が、アルコールなどにこれらの元素を溶解した液に銀を
担持した担体を浸漬後、余剰の液を取り除き、ついで乾
燥し担持することもできる。
【0031】前記反応促進剤を前含浸または後含浸で担
持する方法において、水溶液で添加する場合には、11
0〜200℃に加熱した空気で5分〜60分間乾燥して
担持するのが好ましい。空気以外には過熱スチームを使
用することもできる。エチルアルコール等のアルコール
を溶媒として添加する場合は100℃以下、好ましくは
50℃以下の空気や窒素などの不活性ガスで乾燥して担
持するのが好ましい。これにより反応促進剤は担体上に
均一に分散される。
【0032】本発明における空気または窒素などの不活
性ガスまたは過熱スチームによる加熱の方法として、固
定床または移動床の形で、単層または多層に積まれ、上
方または下方、または側方から空気または窒素などの不
活性ガスまたは過熱スチームを流通することができる。
処理時間は、空気または窒素などの不活性ガスまたは過
熱スチームの温度や流速により適宜選択できる。流速
は、メッシュベルト乾燥機のように、触媒を単層から数
層で処理する場合は、0.3〜1m/秒、多管式反応器
のように層長の長い管で処理する場合には、0.7〜3
m/秒の流速での処理が、触媒の銀分布の不均一性がな
く、実用的見地からも経済的である。過熱スチームの場
合は、窒素、空気などをある程度混入させることも可能
である。
【0033】本発明では、上記の方法で担体に銀および
反応促進剤を担特せしめた後、最終的に実質的に酸素を
含まない不活性ガス中で400〜700℃の範囲で5分
〜30時間で高温加熱処理することもできる。
【0034】ここに、実質的に酸素を含まない不活性ガ
スとしては、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素お
よびネオンよりなる群から選択される1種または2種以
上の混合ガスである。また、「実質的」とは、酸化性能に
影響を与えない程度の酸素を含んでもよいとの意味であ
り、好ましくは3容量%以下の濃度である。
【0035】このような高温加熱処理は、担体に銀化合
物やその他の金属成分に活性を与えるために、触媒成分
を担体に但持した後に行う。
【0036】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明する。なお、下記実施例1〜3および比較例1に
おいては、簡便にその評価をするために、触媒粒を破砕
して小内径の試験用反応管を用いて試験を行なった。実
施例および比較例の結果を表1に示す。
【0037】なお、本明細書を通じて、各数値は、つぎ
の方法により測定したものである。
【0038】(1)SiO,NaO成分の定堂:蛍光X
線分析法により測定した。
【0039】(2)比表面積:担体を破砕したのち、0.8
5〜1.2mmの粒径に分級したもの0.2g程度を正
確に秤量した。200℃で少なくとも30分脱気したサ
ンプルをBET(Brunauer-Emmet-Teller)法により測定
した。
【0040】(3)吸水率:日本工業規格(JIS R 2
205−(1998年度))の方法を参考にして、つぎの
方法で行なった。 a)破砕していない担体(リング状、球状等)を、温度12
0℃に保った乾燥器に入れ、恒量に達したときの重量を
秤量した(乾燥重量:W1(g))。 b)秤量した担体を水面下に沈めて30分間以上煮沸した
のち、室温の水中で冷却した。これを飽水試料とした。 c)飽水試料を水中から取り出し、湿布で素早く表面を拭
い、水滴を除去したのち秤量した(飽水試料重量:W2
(g))。 d)吸水率は、以下の式にて算出した。
【0041】
【数1】
【0042】[実施例1]蓚酸銀30gを含んだ水スラリ
ーにエチレンジアミン16mlをビーカーにて水浴中で
冷却しながら加え、銀化合物を完全に溶解した。この溶
液に硝酸セシウムを0.159g溶解した。予め100
℃に加熱した100gのα−Al担体(表面積
0.78m2/g, 吸水率40%、SiO=2.43質量
%、NaO=0.20質量%)に銀含有溶液を沸騰し
た水浴上に設置した蒸発皿にて含浸した後、加熱処理を
施す。加熱処理は熱風乾燥機を用いて空気気流中200
℃で10分、さらに400℃で10分行った。完成した
触媒中の銀含有量は15.9質量%であった。
【0043】この触媒を破砕した後、0.85〜1.2
mmの粒径に分級した触媒1gを円筒状のシングルパス
フロー反応器にて評価した。反応管は長さが40cmで
外径が9.53mm(3/8インチ)、内径7.53mmの
ステンレス製管を用い、グラスウールを用いて反応器の
中央に触媒を保持できるようにした。反応ガスは1,3
−ブタジエン(純度99.0容量%、0℃で1気圧の状
態で沸点が0℃以上の分岐鎖アルカン(以後、高沸点成
分と略す)0.7容量%)が10容量%、酸素が18容
量%、反応希釈剤としてヘリウムを73容量%となるよ
うにマスフローコントローラーを用いて制御する。反応
ガス中の高沸点成分の濃度は0.07%であった。さら
にビニルクロライドを反応ガス中に3−5ppmの範囲
内で添加した。ブタジエン酸化反応は毎時空間速度18
000、反応器温度195℃にて開始し、ブタジエン転
化率が30%以上になるように反応温度を調整した。反
応圧は20−150kPaの範囲内で行った。反応供給
物質及び反応生成物は熱伝導率検出器(TCD)を有するガ
スクロマトグラフにキャピラリーカラム(PoraPLOT Q:
0.53mm I.D. *50 m)を取り付け分析する。GC分
析は115℃の初期温度を4分間保持した後、230℃
まで7℃/分の速度で昇温する。GCキャリアーはヘリウ
ムを使用した。
【0044】[実施例2]実施例1において反応希釈剤と
してメタン(純度99.99容量%、高沸点成分トレー
ス)を用いた以外は実施例1と同じ方法で行った。反応
ガス中の高沸点成分の濃度は0.07容量であった。
【0045】[実施例3]実施例1において反応希釈剤と
してn-ブタン(純度99.0容量%、高沸点成分0.
23容量%)を用い、ハロゲン化合物としてビニルクロ
ライドを反応ガス中に1〜2容量ppmになるように添加
した以外は実施例1と同じ方法で行った。反応ガス中の
高沸点成分の濃度は0.24%であった。
【0046】[比較例1]実施例1において反応希釈剤と
してn-ブタン(純度95.0容量%、高沸点成分2.
10容量%)を用い、ハロゲン化合物としてビニルクロ
ライドを反応ガス中に1〜2容量ppmになるように添加
した以外は実施例1と同じ方法で行った。反応ガス中の
高沸点成分の濃度は2.11%であった。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明による製造方法は、以上のごとき
構成を有してなるものであるから、活性並びにエポキシ
化の選択率が高く、かつ触媒寿命の長い製造方法であ
り、これを用いることによりオレフィンの接触気相酸化
により高い生成性を持ってエポキシ化合物を得ることが
できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和炭化水素を銀含有触媒の存在下にお
    いて分子状酸素と気相酸化するにあたり、触媒層に導入
    する混合ガス中の分岐鎖アルカンが2容量%以下である
    ことを特徴とするエポキシドの製造方法。
  2. 【請求項2】不飽和炭化水素が炭素数4〜20の鎖長を
    有しかつアリル水素を有さないオレフィン、ジオレフィ
    ンもしくはアリールオレフィンである請求項1に記載の
    エポキシドの製造方法。
  3. 【請求項3】不飽和炭化水素が1,3−ブタジエンであ
    る請求項1に記載の3,4−エポキシ−1−ブテンの製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20100072290A (ko) * 2007-10-24 2010-06-30 라이온델 케미칼 테크놀로지, 엘.피. 혼합 촉매계를 사용하는 직접 에폭시화 방법
WO2011074508A1 (en) * 2009-12-18 2011-06-23 Sumitomo Chemical Company, Limited Method for producing propylene oxide

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