JP2003104645A - 油圧ブレーキを用いたエレベータシステムの運行制御方法 - Google Patents

油圧ブレーキを用いたエレベータシステムの運行制御方法

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JP2003104645A JP2001298145A JP2001298145A JP2003104645A JP 2003104645 A JP2003104645 A JP 2003104645A JP 2001298145 A JP2001298145 A JP 2001298145A JP 2001298145 A JP2001298145 A JP 2001298145A JP 2003104645 A JP2003104645 A JP 2003104645A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ショックを与えずに停止して乗客を安全に乗り
かごから降ろすこと。 【解決手段】エレベータの乗りかご2を走行させるエレ
ベータ駆動装置3の制動装置として油圧ブレーキ1を用い
たエレベータシステムの運行制御方法において、乗りか
ご2が走行中に、油圧ブレーキ1の開閉を行なう媒体であ
る作動油の温度が異常に上昇して油圧ブレーキ1の正常
動作が保証される範囲を超えたことを検出した場合に
は、乗りかご2を急停止せずに最寄階まで減速走行して
停止し、当該停止後に乗りかご2のドアを開ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの乗り
かごを走行させるエレベータ駆動装置の制動装置として
油圧ブレーキを用いたエレベータシステムの運行制御方
法に係り、特に油圧ブレーキシステムに関係する異常を
検出し、当該異常に対して特有のオペレーションを行な
うようにしたエレベータシステムの運行制御方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図2は、エレベータの乗りかごを走行さ
せるエレベータ駆動装置の制動装置として油圧ブレーキ
を用いた、従来のエレベータシステムの全体構成例を示
す概要図である。
【0003】図2において、エレベータの乗りかご2と
釣合い重り6とを連結するロープは、エレベータ駆動装
置3に懸かっており、エレベータ駆動装置3がロープを
移動することにより、乗りかご2を移動させる。
【0004】油圧ブレーキ1は、エレベータの乗りかご
2を走行させるエレベータ駆動装置3に、制動装置とし
て取り付けられている。
【0005】油圧ブレーキ1は、エレベータ停止中はば
ねの力で閉じており、エレベータ駆動装置3にばねの力
による制動力を加えて停止している。
【0006】エレベータオペレーション装置4が、行き
先階ボタンが押される等によって乗りかご2の走行すべ
き状態を判断した場合、エレベータオペレーション装置
4からの指令により、駆動装置制御装置5が乗員を含め
た乗りかご2の重さと吊り合いおもり6の重さとにおけ
る差分のトルク出力指令を、エレベータ駆動装置3に対
して与える。
【0007】その後、油圧ブレーキ開閉制御装置7は、
エレベータオペレーション装置4からの指令により、図
2中の点線で示す油圧ブレーキ開閉装置8に対して、油
圧ブレーキ1を開くための指令を発生する。
【0008】これにより、油圧ブレーキ1が開くと、エ
レベータオペレーション装置4からの指令により、駆動
装置制御装置5がエレベータ駆動装置3に対して、乗り
かご2を走行させるためのトルク指令を発生し、これに
より乗りかご2が目的の位置まで移動する。
【0009】ここで、油圧ブレーキ開閉制御装置7から
の油圧ブレーキ1の開閉指令の出力から実際の動作まで
の一連の流れを、図2中の点線内のシステム構成図にて
説明する。
【0010】油圧ポンプ9は、エレベータシステムの起
動時から常時動作しており、高圧蓄積装置10に油圧を
供給し、油圧センサ11で検出した一定範囲の油圧に保
たれるように、圧力蓄積油圧バルブ12を開閉させる。
【0011】高圧蓄積装置10は、油圧ポンプ9からの
油圧を蓄積することができる。
【0012】油圧ブレーキ開閉制御装置7から油圧ブレ
ーキ1を開く指令が出力されると、油圧ブレーキ開閉バ
ルブ13は高圧蓄積装置10に蓄積された油圧を油圧ブ
レーキ1に伝達する経路を作り、伝達された油圧が油圧
ブレーキ1のばねの力に打ち勝って油圧ブレーキ1が開
く。
【0013】また、油圧ブレーキ開閉制御装置7から油
圧ブレーキ1を閉じる指令が出力されると、油圧ブレー
キ開閉バルブ13は高圧蓄積装置10と油圧ブレーキ1
との間に蓄積された油圧を作動油タンク14に伝達する
経路を作って油圧を低下させることにより、油圧ブレー
キ1のばねの力が油圧よりも大きくなって油圧ブレーキ
1が閉じる。
【0014】以上が、油圧ブレーキ1の基本的な動作の
説明であるが、油圧ブレーキ1の作動油の温度が上昇し
た場合や、作動油タンク14の作動油量が低下した場合
のような異常状態では、油圧ブレーキ1が正常に動作し
ない可能性が生じてくる。
【0015】すなわち、作動油の温度が上昇した場合に
は、作動油の粘性や圧縮率が変化して、油圧ブレーキ1
を開くのに必要な圧力を蓄積することができなくなる。
【0016】また、作動油タンク14の作動油量が低下
した場合には、高圧蓄積装置10への作動油の供給がで
きず、油圧ブレーキ1を開くのに必要な圧力を蓄積する
ことができなくなる。
【0017】そして、これらの異常状態によって、油圧
ブレーキ1を開くことができなかったり、油圧ブレーキ
1が開いている途中に閉じてしまったり、あるいは油圧
ブレーキ1が開閉を繰り返す等のように正常動作ができ
なくなる。
【0018】そのため、これらの異常を事前に予測し
て、エレベータの運行を停止させる必要がある。
【0019】この点、従来のエレベータシステムにおい
ては、作動油温度センサ15、および作動油量センサ1
6によって、油圧ブレーキ1の正常動作が可能な範囲を
超えたという信号を認識した場合に、異常検出装置17
は駆動装置制御装置5を停止する指令を出力し、同時に
油圧ブレーキ開閉制御装置7に対して油圧ブレーキを閉
じる指令を出力することにより、乗りかご2の走行を急
停止させるようにしている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エレベータシステムでは、油圧ブレーキ1の作動油温度
上昇異常や作動油量低下異常が検出されると、乗りかご
2の走行を急停止させていることから、それによって乗
客にショックを与えてしまっている。
【0021】本発明の目的は、油圧ブレーキの作動油温
度上昇異常や作動油量低下異常が検出された場合には、
乗りかごをできるだけ急停止しないで減速走行して停止
することにより、ショックを与えずに停止して乗客を安
全に乗りかごから降ろすことが可能なエレベータシステ
ムの運行制御方法を提供することにある。
【0022】さらに、本発明の目的は、異常状態の検出
後、一定時間・一定回数内の制限付きでサービス復帰の
ためのエレベータ再起動を試みることにより、異常状態
誤検出による運転サービスの低下/停止を回避すること
が可能なエレベータシステムの運行制御方法を提供する
ことにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、エレベータの乗りかごを走行させるエレベータ駆
動装置の制動装置として油圧ブレーキを用いたエレベー
タシステムの運行制御方法において、請求項1に対応す
る発明では、乗りかごが走行中に、油圧ブレーキの開閉
を行なう媒体である作動油の温度が異常に上昇して油圧
ブレーキの正常動作が保証される範囲を超えたことを検
出した場合には、乗りかごを急停止せずに最寄階まで減
速走行して停止し、当該停止後に乗りかごのドアを開け
るようにしている。
【0024】従って、請求項1に対応する発明のエレベ
ータシステムの運行制御方法においては、乗りかごが走
行中に、油圧ブレーキの作動油の温度が異常に上昇して
油圧ブレーキの正常動作が保証される範囲を超えたこと
を検出した場合には、乗りかごを急停止せずに最寄階ま
で減速走行して停止し、当該停止後に乗りかごのドアを
開けることにより、ショックを与えずに停止して乗客を
安全に乗りかごから降ろすことができる。
【0025】また、請求項2に対応する発明では、上記
請求項1に対応する発明の油圧ブレーキを用いたエレベ
ータシステムの運行制御方法において、作動油温度上昇
異常時に乗りかごを最寄階まで減速走行して停止した後
に、油圧ブレーキの正常動作が保証される範囲まで作動
油温度が低下したことを検出した場合には、それまで中
断していたエレベータの運行を再開させ、作動油温度上
昇異常時におけるエレベータの運行中断とエレベータの
運行再開とが一定時間内に一定回数繰り返された場合に
は、エレベータの運行を停止するようにしている。
【0026】従って、請求項2に対応する発明のエレベ
ータシステムの運行制御方法においては、作動油温度上
昇異常時に乗りかごを最寄階まで減速走行して停止した
後に、油圧ブレーキの正常動作が保証される範囲まで作
動油温度が低下したことを検出した場合には、それまで
中断していたエレベータの運行を再開させることによ
り、異常状態誤検出による運転サービスの低下を回避す
ることができると共に、作動油温度上昇異常時における
エレベータの運行中断とエレベータの運行再開とが一定
時間内に一定回数繰り返された場合には、エレベータの
運行を停止することにより、油圧ブレーキの異常動作に
よる危険状態を回避する確立を低減することができる。
【0027】さらに、請求項3に対応する発明では、上
記請求項1または請求項2に対応する発明の油圧ブレー
キを用いたエレベータシステムの運行制御方法におい
て、作動油温度上昇異常時に乗りかごを最寄階まで減速
走行中に、油圧ブレーキの正常動作ができずに当該油圧
ブレーキが異常釈放して閉じたことを検出した場合に
は、エレベータの運行を即座に緊急停止するようにして
いる。
【0028】従って、請求項3に対応する発明のエレベ
ータシステムの運行制御方法においては、作動油温度上
昇異常時に乗りかごを最寄階まで減速走行中に、油圧ブ
レーキの正常動作ができずに油圧ブレーキが異常釈放し
て閉じたことを検出した場合には、エレベータの運行を
即座に緊急停止することにより、高速でさらに長くエレ
ベータを運転して危険な状態に陥るということを回避す
ることができる。
【0029】さらにまた、請求項4に対応する発明で
は、上記請求項3に対応する発明の油圧ブレーキを用い
たエレベータシステムの運行制御方法において、作動油
温度上昇異常時に乗りかごを最寄階まで減速走行中に、
油圧ブレーキが異常釈放して閉じたことを検出してエレ
ベータの運行を緊急停止した後に、エレベータの運行の
再開を試みて再起動し、もしもその後、油圧ブレーキの
異常釈放検出によるエレベータの緊急停止とエレベータ
の再起動とが一定時間内に一定回数繰り返された場合に
は、エレベータの運行を停止するようにしている。
【0030】従って、請求項4に対応する発明のエレベ
ータシステムの運行制御方法においては、作動油温度上
昇異常時に乗りかごを最寄階まで減速走行中に、油圧ブ
レーキが異常釈放して閉じたことを検出してエレベータ
の運行を緊急停止した後に、エレベータの運行の再開を
試みて再起動し、その後、油圧ブレーキの異常釈放検出
によるエレベータの緊急停止とエレベータの再起動とが
一定時間内に一定回数繰り返された場合には、エレベー
タの運行を停止することにより、油圧ブレーキの異常動
作による危険状態を回避する確立を低減することができ
る。
【0031】一方、請求項5に対応する発明では、乗り
かごが走行中に、油圧ブレーキの開閉を行なう媒体であ
る作動油の油量が異常に低下して油圧ブレーキの正常動
作が保証される範囲を超えたことを検出した場合には、
乗りかごを急停止せずに最寄階まで減速走行して停止
し、当該停止後に乗りかごのドアを開けるようにしてい
る。
【0032】従って、請求項5に対応する発明のエレベ
ータシステムの運行制御方法においては、乗りかごが走
行中に、油圧ブレーキの開閉を行な作動油の油量が異常
に低下して油圧ブレーキの正常動作が保証される範囲を
超えたことを検出した場合には、乗りかごを急停止せず
に最寄階まで減速走行して停止し、当該停止後に乗りか
ごのドアを開けることにより、ショックを与えずに停止
して乗客を安全に乗りかごから降ろすことができる。
【0033】また、請求項6に対応する発明では、上記
請求項5に対応する発明の油圧ブレーキを用いたエレベ
ータシステムの運行制御方法において、作動油量低下異
常時に乗りかごを最寄階まで減速走行して停止した後
に、油圧ブレーキの正常動作が保証される範囲まで作動
油量が上昇したことを検出した場合には、それまで中断
していたエレベータの運行を再開させ、作動油量低下異
常時におけるエレベータの運行中断とエレベータの運行
再開とが一定時間内に一定回数繰り返された場合には、
エレベータの運行を停止するようにしている。
【0034】従って、請求項6に対応する発明のエレベ
ータシステムの運行制御方法においては、作動油量低下
異常時に乗りかごを最寄階まで減速走行して停止した後
に、油圧ブレーキの正常動作が保証される範囲まで作動
油量が上昇したことを検出した場合には、それまで中断
していたエレベータの運行を再開させることにより、異
常状態誤検出による運転サービスの低下を回避すること
ができると共に、作動油量低下異常時におけるエレベー
タの運行中断とエレベータの運行再開とが一定時間内に
一定回数繰り返された場合には、エレベータの運行を停
止することにより、油圧ブレーキの異常動作による危険
状態を回避する確立を低減することができる。
【0035】さらに、請求項7に対応する発明では、上
記請求項5または請求項6に対応する発明の油圧ブレー
キを用いたエレベータシステムの運行制御方法におい
て、作動油量低下異常時に乗りかごを最寄階まで減速走
行中に、油圧ブレーキの正常動作ができずに当該油圧ブ
レーキが異常釈放して閉じたことを検出した場合には、
エレベータの運行を即座に緊急停止するようにしてい
る。
【0036】従って、請求項7に対応する発明のエレベ
ータシステムの運行制御方法においては、作動油量低下
異常時に乗りかごを最寄階まで減速走行中に、油圧ブレ
ーキの正常動作ができずに当該油圧ブレーキが異常釈放
して閉じたことを検出した場合には、エレベータの運行
を即座に緊急停止することにより、高速でさらに長くエ
レベータを運転して危険な状態に陥るということを回避
することができる。
【0037】さらにまた、請求項8に対応する発明で
は、上記請求項7に対応する発明の油圧ブレーキを用い
たエレベータシステムの運行制御方法において、作動油
量低下異常時に乗りかごを最寄階まで減速走行中に、油
圧ブレーキが異常釈放して閉じたことを検出してエレベ
ータの運行を緊急停止した後に、エレベータの運行の再
開を試みて再起動し、もしもその後、油圧ブレーキの異
常釈放によるエレベータの緊急停止とエレベータの再起
動とが一定時間内に一定回数繰り返された場合には、エ
レベータの運行を停止するようにしている。
【0038】従って、請求項8に対応する発明のエレベ
ータシステムの運行制御方法においては、作動油量低下
異常時に乗りかごを最寄階まで減速走行中に、油圧ブレ
ーキが異常釈放して閉じたことを検出してエレベータの
運行を緊急停止した後に、エレベータの運行の再開を試
みて再起動し、その後、油圧ブレーキの異常釈放による
エレベータの緊急停止とエレベータの再起動とが一定時
間内に一定回数繰り返された場合には、エレベータの運
行を停止することにより、油圧ブレーキの異常動作によ
る危険状態を回避する確立を低減することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0040】図1は、本実施の形態による運行制御方法
を適用した、油圧ブレーキを用いたエレベータシステム
の全体構成例を示す概要図であり、図2と同一要素には
同一符号を付して示している。
【0041】図1において、エレベータの乗りかご2と
釣合い重り6とを連結するロープは、エレベータ駆動装
置3に懸かっており、エレベータ駆動装置3がロープを
移動することにより、乗りかご2を移動させる。
【0042】油圧ブレーキ1は、エレベータの乗りかご
2を走行させるエレベータ駆動装置3に、制動装置とし
て取り付けている。
【0043】油圧ブレーキ1は、エレベータ停止中はば
ねの力で閉じており、エレベータ駆動装置3にばねの力
による制動力を加えて停止している。
【0044】エレベータが走行する時、エレベータオペ
レーション装置4は、油圧ブレーキ開閉制御装置7に対
して油圧ブレーキ1を開く指令を出力し、油圧ブレーキ
開閉制御装置7は、油圧ブレーキ開閉装置8に対して油
圧ブレーキ1を開く動作をするための信号を出力する。
【0045】同時に、エレベータオペレーション装置4
は、駆動装置制御装置5に対してエレベータ駆動装置3
の回転のための指令を出力する。
【0046】実際の動作としては、エレベータオペレー
ション装置4が、行き先階ボタンが押される等によって
乗りかご2の走行すべき状態を判断した場合、エレベー
タオペレーション装置4からの指令により、駆動装置制
御装置5が乗員を含めた乗りかご2の重さと吊り合いお
もり6の重さとにおける差分のトルク出力指令を、エレ
ベータ駆動装置3に対して与える。
【0047】その後、油圧ブレーキ開閉制御装置7は、
エレベータオペレーション装置4からの指令により、図
1中の点線で示す油圧ブレーキ開閉装置8に対して、油
圧ブレーキ1を開くための指令を発生する。
【0048】これにより、油圧ブレーキ1が開くと、エ
レベータオペレーション装置4からの指令により、駆動
装置制御装置5がエレベータ駆動装置3に対して、乗り
かご2を走行させるためのトルク指令を発生し、これに
より乗りかご2が目的の位置まで移動する。
【0049】ここで、油圧ブレーキ開閉制御装置7から
の油圧ブレーキ1の開閉指令の出力から実際の動作まで
の一連の流れを、図1中の点線内のシステム構成図にて
説明する。
【0050】油圧ポンプ9は、エレベータシステムの起
動時から常時動作しており、高圧蓄積装置10に油圧を
供給し、油圧センサ11で検出した一定範囲の油圧に保
たれるように、圧力蓄積油圧バルブ12を開閉させる。
【0051】高圧蓄積装置10は、油圧ポンプ9からの
油圧を蓄積することができる。
【0052】油圧ブレーキ開閉制御装置7から油圧ブレ
ーキ1を開く指令が出力されると、油圧ブレーキ開閉バ
ルブ13は高圧蓄積装置10に蓄積された油圧を油圧ブ
レーキ1に伝達する経路を作り、伝達された油圧が油圧
ブレーキ1のばねの力に打ち勝って油圧ブレーキ1が開
く。
【0053】また、油圧ブレーキ開閉制御装置7から油
圧ブレーキ1を閉じる指令が出力されると、油圧ブレー
キ開閉バルブ13は高圧蓄積装置10と油圧ブレーキ1
との間に蓄積された油圧を作動油タンク14に伝達する
経路を作って油圧を低下させることにより、油圧ブレー
キ1のばねの力が油圧よりも大きくなって油圧ブレーキ
1が閉じる。
【0054】以上が、油圧ブレーキ1の基本的な動作の
説明であるが、油圧ブレーキ1の作動油温度上昇異常や
作動油量低下異常が発生したような場合には、作動油タ
ンク14に設置された作動油温度センサ15および作動
油量センサ16によって、油圧ブレーキ1の正常動作が
可能な範囲を超えたという信号が認識され、異常検出装
置17に渡す。
【0055】異常検出装置17は、作動油温度センサ1
5および作動油量センサ16により検出された異常状態
を、油圧ブレーキ異常時オペレーション装置18に伝達
し、油圧ブレーキ開閉制御装置7および駆動装置制御装
置5に対して指令を与え、油圧ブレーキ開閉装置8の作
動油温度上昇またはおよび作動油量低下異常状態におけ
るエレベータ走行オペレーションを行なう。
【0056】油圧ブレーキ1には、油圧ブレーキ開放検
出スイッチ19が取り付けられており、油圧ブレーキ1
の開閉状態の信号を油圧ブレーキ異常動作時オペレーシ
ョン装置20に渡す。
【0057】油圧ブレーキ異常動作時オペレーション装
置20は、エレベータオペレーション装置4が発生する
油圧ブレーキ開放指令を同時に受け取り、油圧ブレーキ
開放指令と油圧ブレーキ開放状態の整合性を監視する。
【0058】ここで、油圧ブレーキ開放指令が出力され
ているのに油圧ブレーキ1が開いていると認識された場
合には、油圧ブレーキ異常動作時オペレーション装置2
0は、油圧ブレーキ開閉制御装置7および駆動装置制御
装置5に対して指令を与え、油圧ブレーキ開閉装置8の
ブレーキ開放異常状態におけるエレベータ走行オペレー
ションを行なう。
【0059】次に、以上のように構成した本実施の形態
によるエレベータシステムの運行制御方法について説明
する。
【0060】(作動油温度上昇異常時)まず、作動油温
度上昇異常時の運行制御方法について説明する。
【0061】図1において、油圧ブレーキ1の作動油温
度上昇異常が発生し、作動油タンク14に設置された作
動油温度センサ15によって正常動作が可能な範囲を超
えたという信号が認識された場合には、油圧ブレーキ異
常時オペレーション装置18は、その時に乗りかご2が
向かっている目的の階、あるいは走行方向に対して最も
近い階まで乗りかご2を走行させるように、油圧ブレー
キ開閉制御装置7および駆動装置制御装置5に対して指
令を出力する。
【0062】そして、乗りかご2が当該階に停止した時
に、既に異常の検出が無くなっている場合には、エレベ
ータは通常の運転に復帰する。
【0063】一方、乗りかご2が当該階に停止した時
に、異常がまだ検出されている場合には、エレベータの
運行を中断し、乗客はそこで乗りかご2から降りること
となる。
【0064】そして、エレベータの運行が中断した後
に、作動油温度が正常範囲に戻って、作動油温度センサ
15による異常検出が無くなった場合には、エレベータ
の運行を再開する。
【0065】以上のような異常検出におけるエレベータ
の運行中断と運行再開とが、一定時間内に一定回数だけ
繰り返してあった場合、例えば1時間以内に2回の作動
油温度上昇異常が検出されてエレベータの運行中断と運
行再開とが行なわれた場合には、それ以降の油圧ブレー
キ1の正常動作は困難であるとみなす。
【0066】この時、油圧ブレーキ異常時オペレーショ
ン装置18は、駆動装置制御装置5および油圧ブレーキ
開閉制御装置7に対して動作禁止の指令を出力し、保守
員による復旧作業があるまでエレベータの運行を停止す
る。
【0067】以上は、油圧ブレーキ1の作動油温度上昇
異常が検出された時の、乗りかご2を目的の階あるいは
最寄の階まで走行させて一旦停止し、運行再開の判断を
するオペレーションである。
【0068】一方、油圧ブレーキ1の作動油温度上昇異
常が検出されて、乗りかご2を目的の階あるいは最寄の
階まで走行させている間に、油圧ブレーキ1が異常動作
してしまったような場合には、エレベータオペレーショ
ン装置4が発生する油圧ブレーキ1を開く指令を出力し
ているのに、油圧ブレーキ開放検出スイッチ19によっ
て油圧ブレーキ1が閉じていると検出され、油圧ブレー
キ1の開放異常を油圧ブレーキ異常動作時オペレーショ
ン装置20が認識し、駆動装置制御装置5および油圧ブ
レーキ開閉制御装置7に対して、動作停止の指令を出力
して乗りかご2の走行を緊急停止する。
【0069】また、当該緊急停止した後は、油圧ブレー
キ1の開放異常検出が、油圧ブレーキ開放検出スイッチ
19の信号ノイズ等による誤認識であることが考えられ
るため、乗りかご2が完全に停止した後に、エレベータ
運行の復帰を行なって最寄の階まで走行することを試み
るように、油圧ブレーキ異常動作時オペレーション装置
20は、油圧ブレーキ開閉制御装置7および駆動装置制
御装置5に対して指令を出力する。
【0070】そして、最寄の階まで走行できた場合に
は、通常の運行に復帰するが、エレベータの運行中断と
運行再開とが一定時間内に一定回数だけ繰り返してあっ
た場合、例えば1時間以内に2回の油圧ブレーキ開放異
常が検出されてエレベータの運行中断と運行再開とが行
なわれた場合には、それ以降の油圧ブレーキ1の正常動
作は困難であるとみなす。
【0071】一方、最寄の階まで走行するまでに油圧ブ
レーキ開放異常が検出された場合には、再度、油圧ブレ
ーキ異常動作時オペレーション装置20の判断による緊
急停止を行なう。
【0072】以上のような試みを一定回数繰り返して最
寄階まで到達できなかった場合、例えば3回行なわれた
場合には、それ以降の油圧ブレーキ1の正常動作は困難
であるとみなす。
【0073】そして、油圧ブレーキ1の正常動作が困難
とみなされた場合には、油圧ブレーキ異常動作時オペレ
ーション装置20は、駆動装置制御装置5および油圧ブ
レーキ開閉制御装置7に対して動作禁止の指令を出力
し、保守員による復旧作業があるまでエレベータの運行
を停止する。
【0074】(作動油量低下異常時)次に、作動油量低
下異常時の運行制御方法について説明する。
【0075】図1において、油圧ブレーキ1の作動油量
低下異常が発生し、作動油タンク14に設置された作動
油量センサ16によって正常動作が可能な範囲を超えた
という信号が認識された場合には、油圧ブレーキ異常時
オペレーション装置18は、その時に乗りかご2が向か
っている目的の階、あるいは走行方向に対して最も近い
階まで乗りかご2を走行させるように、油圧ブレーキ開
閉制御装置7および駆動装置制御装置5に対して指令を
出力する。
【0076】そして、乗りかご2が当該階に停止した時
に、既に異常の検出が無くなっている場合は、エレベー
タは通常の運転に復帰する。
【0077】一方、乗りかご2が当該階に停止した時
に、異常がまだ検出されている場合には、エレベータの
運行を中断し、乗客はそこで乗りかご2から降りること
となる。
【0078】そして、エレベータの運行が中断した後
に、作動油量が正常範囲に戻って、作動油量センサ16
による異常検出が無くなった場合には、エレベータの運
行を再開する。
【0079】以上のような異常検出におけるエレベータ
の運行中断と運行再開とが、一定時間内に一定回数だけ
繰り返してあった場合、例えば1時間以内に2回の作動
油量低下異常が検出されてエレベータの運行中断と運行
再開とが行なわれた場合には、それ以降の油圧ブレーキ
1の正常動作は困難であるとみなす。
【0080】この時、油圧ブレーキ異常時オペレーショ
ン装置18は、駆動装置制御装置5および油圧ブレーキ
開閉制御装置7に対して動作禁止の指令を出力し、保守
員による復旧作業があるまでエレベータの運行を停止す
る。
【0081】以上は、油圧ブレーキ1の作動油量低下異
常が検出された時の、乗りかご2を目的の階あるいは最
寄の階まで走行させて一旦停止し、運行再開の判断をす
るオペレーションである。
【0082】一方、油圧ブレーキ1の作動油量低下異常
が検出されて、乗りかご2を目的の階あるいは最寄の階
まで走行させている間に、油圧ブレーキ1が異常動作し
てしまったような場合には、エレベータオペレーション
装置4が発生する油圧ブレーキ1を開く指令を出力して
いるのに、油圧ブレーキ開放検出スイッチ19によって
油圧ブレーキ1が閉じていると検出され、油圧ブレーキ
1の開放異常を油圧ブレーキ異常動作時オペレーション
装置20が認識し、駆動装置制御装置5および油圧ブレ
ーキ開閉制御装置7に対して、動作停止の指令を出力し
て乗りかご2の走行を緊急停止する。
【0083】また、当該緊急停止した後は、油圧ブレー
キ1の開放異常検出が、油圧ブレーキ開放検出スイッチ
19の信号ノイズ等による誤認識であることが考えられ
るため、乗りかご2が完全に停止した後に、エレベータ
運行の復帰を行なって最寄の階まで走行することを試み
るように、油圧ブレーキ異常動作時オペレーション装置
20は、油圧ブレーキ開閉制御装置7および駆動装置制
御装置5に対して指令を出力する。
【0084】そして、最寄の階まで走行できた場合に
は、通常の運行に復帰するが、エレベータの運行中断と
運行再開とが一定時間内に一定回数だけ繰り返してあっ
た場合、例えば1時間以内に2回の油圧ブレーキ開放異
常が検出されてエレベータの運行中断と運行再開とが行
なわれた場合には、それ以降の油圧ブレーキ1の正常動
作は困難であるとみなす。
【0085】一方、最寄の階まで走行するまでに油圧ブ
レーキ開放異常が検出される場合には、再度、油圧ブレ
ーキ異常動作時オペレーション装置20の判断による緊
急停止を行なう。
【0086】以上のような試みを一定回数繰り返し最寄
階まで到達できなかった場合、例えば3回行なわれた場
合には、それ以降の油圧ブレーキ1の正常動作は困難で
あるとみなす。
【0087】そして、油圧ブレーキ1の正常動作が困難
とみなされた場合には、油圧ブレーキ異常動作時オペレ
ーション装置20は、駆動装置制御装置5および油圧ブ
レーキ開閉制御装置7に対して動作禁止の指令を出力
し、保守員による復旧作業があるまでエレベータの運行
を停止する。
【0088】上述したように、本実施の形態による油圧
ブレーキを用いたエレベータシステムの運行制御方法で
は、油圧ブレーキ1の作動油温度上昇異常や作動油量低
下異常が検出された場合には、乗りかごをできるだけ急
停止しないで減速走行して停止するようにしているの
で、ショックを与えずに停止して乗客を安全に乗りかご
2から降ろすことが可能となる。
【0089】また、作動油温度センサ15あるいは作動
油量センサ16の異常信号のノイズ等による誤検出であ
った場合には、エレベータを再起動するようにしている
ので、運転サービスの低下を回避することができると共
に、作動油温度センサ15あるいは作動油量センサ16
の誤検出ではなく本当に異常であった場合には、温度低
下等により異常がなくなるとエレベータを再起動するよ
うにしているので、運転サービスの停止を回避すること
が可能となる。
【0090】さらに、油圧ブレーキ1の作動油温度上昇
異常や作動油量低下異常が検出されてエレベータが再起
動することを、一定時間内に一定回数だけ繰り返したこ
とを検出した場合には、エレベータを停止するようにし
ているので、油圧ブレーキ1の異常動作による危険状態
を回避する確立を低減することが可能となる。
【0091】さらにまた、実際に油圧ブレーキ1が異常
動作をしていることを検出した場合には、エレベータを
急停止させるようにしているので、高速でさらに長くエ
レベータを運転して危険な状態に陥るということを回避
することができるが、その後エレベータを一定時間・一
定回数内という制限付きで再起動させるようにしている
ので、もし油圧ブレーキ1が異常動作をしているという
状態を誤検出した場合には、その後通常復帰して運転サ
ービスの低下を回避することが可能となる。
【0092】(その他の実施の形態)尚、本発明は、上
記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階で
はその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形して実施す
ることが可能である。例えば、上記実施の形態では、駆
動装置制御装置5および油圧ブレーキ開閉制御装置7に
対して停止指令を出力することで、エレベータの運行を
停止するようにしているが、これに限らず、駆動装置制
御装置5および油圧ブレーキ開閉制御装置7の電源供給
を遮断する装置を付加して、エレベータ停止時に遮断指
令を出力するようにすることで、より一層確実にエレベ
ータの運行停止動作を行なうことが可能となる。
【0093】さらに、上記実施の形態では、エレベータ
駆動装置3に取り付けられた油圧ブレーキ1を対象とし
ているが、乗りかご2の制動装置として油圧ブレーキを
導入した場合にも同様に適用することができ、異常検出
時に乗りかごをできるだけ急停止しないようにすること
で、乗客にショックを与えずにエレベータの運行を停止
したり、一定時間・一定回数内の制限付きで運転サービ
ス復帰のためのエレベータ再起動を試みるようにするこ
とで、異常状態誤検出による運転サービスの停止を回避
することが可能となる。
【0094】また、各実施の形態は可能な限り適宜組合
わせて実施してもよく、その場合には組合わせた作用効
果を得ることができる。さらに、上記各実施の形態には
種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構
成要件における適宜な組合わせにより、種々の発明を抽
出することができる。例えば、実施の形態に示される全
構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が
解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも
一つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効
果(の少なくとも一つ)が得られる場合には、この構成
要件が削除された構成を発明として抽出することができ
る。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の油圧ブレ
ーキを用いたエレベータシステムの運行制御方法によれ
ば、油圧ブレーキの作動油温度上昇異常や作動油量低下
異常が検出された場合には、乗りかごをできるだけ急停
止しないで減速走行して停止するようにしているので、
ショックを与えずに停止して乗客を安全に乗りかごから
降ろすことが可能となる。
【0096】さらに、本発明の油圧ブレーキを用いたエ
レベータシステムの運行制御方法によれば、異常状態の
検出後、一定時間・一定回数内の制限付きでサービス復
帰のためのエレベータ再起動を試みるようにしているの
で、異常状態誤検出による運転サービスの低下/停止を
回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による運行制御方法を適用した、油圧ブ
レーキを用いたエレベータシステムの全体構成例を示す
概要図。
【図2】従来の油圧ブレーキを用いたエレベータシステ
ムの全体構成例を示す概要図。
【符号の説明】
1…油圧ブレーキ 2…乗りかご 3…エレベータ駆動装置 4…エレベータオペレーション装置 5…駆動装置制御装置 6…吊り合いおもり 7…油圧ブレーキ開閉制御装置 8…油圧ブレーキ開閉装置 9…油圧ポンプ 10…高圧蓄積装置 11…油圧センサ 12…圧力蓄積油圧バルブ 13…油圧ブレーキ開閉バルブ 14…作動油タンク 15…作動油温度センサ 16…作動油量センサ 17…異常検出装置 18…油圧ブレーキ異常時オペレーション装置 19…油圧ブレーキ開放検出スイッチ 20…油圧ブレーキ異常動作時オペレーション装置。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータの乗りかごを走行させるエレ
    ベータ駆動装置の制動装置として油圧ブレーキを用いた
    エレベータシステムの運行制御方法において、 前記乗りかごが走行中に、前記油圧ブレーキの開閉を行
    なう媒体である作動油の温度が異常に上昇して前記油圧
    ブレーキの正常動作が保証される範囲を超えたことを検
    出した場合には、前記乗りかごを急停止せずに最寄階ま
    で減速走行して停止し、当該停止後に前記乗りかごのド
    アを開けるようにしたことを特徴とする油圧ブレーキを
    用いたエレベータシステムの運行制御方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の油圧ブレーキを用
    いたエレベータシステムの運行制御方法において、 前記作動油温度上昇異常時に乗りかごを最寄階まで減速
    走行して停止した後に、前記油圧ブレーキの正常動作が
    保証される範囲まで前記作動油温度が低下したことを検
    出した場合には、それまで中断していたエレベータの運
    行を再開させ、 前記作動油温度上昇異常時におけるエレベータの運行中
    断とエレベータの運行再開とが一定時間内に一定回数繰
    り返された場合には、前記エレベータの運行を停止する
    ようにしたことを特徴とするエレベータシステムの運行
    制御方法。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または請求項2に記載の油
    圧ブレーキを用いたエレベータシステムの運行制御方法
    において、 前記作動油温度上昇異常時に乗りかごを最寄階まで減速
    走行中に、前記油圧ブレーキの正常動作ができずに当該
    油圧ブレーキが異常釈放して閉じたことを検出した場合
    には、前記エレベータの運行を即座に緊急停止するよう
    にしたことを特徴とするエレベータシステムの運行制御
    方法。
  4. 【請求項4】 前記請求項3に記載の油圧ブレーキを用
    いたエレベータシステムの運行制御方法において、 前記作動油温度上昇異常時に乗りかごを最寄階まで減速
    走行中に、前記油圧ブレーキが異常釈放して閉じたこと
    を検出してエレベータの運行を緊急停止した後に、前記
    エレベータの運行の再開を試みて再起動し、もしもその
    後、前記油圧ブレーキの異常釈放検出によるエレベータ
    の緊急停止とエレベータの再起動とが一定時間内に一定
    回数繰り返された場合には、前記エレベータの運行を停
    止するようにしたことを特徴とするエレベータシステム
    の運行制御方法。
  5. 【請求項5】 エレベータの乗りかごを走行させるエレ
    ベータ駆動装置の制動装置として油圧ブレーキを用いた
    エレベータシステムの運行制御方法において、 前記乗りかごが走行中に、前記油圧ブレーキの開閉を行
    なう媒体である作動油の油量が異常に低下して前記油圧
    ブレーキの正常動作が保証される範囲を超えたことを検
    出した場合には、前記乗りかごを急停止せずに最寄階ま
    で減速走行して停止し、当該停止後に前記乗りかごのド
    アを開けるようにしたことを特徴とする油圧ブレーキを
    用いたエレベータシステムの運行制御方法。
  6. 【請求項6】 前記請求項5に記載の油圧ブレーキを用
    いたエレベータシステムの運行制御方法において、 前記作動油量低下異常時に乗りかごを最寄階まで減速走
    行して停止した後に、前記油圧ブレーキの正常動作が保
    証される範囲まで前記作動油量が上昇したことを検出し
    た場合には、それまで中断していたエレベータの運行を
    再開させ、 前記作動油量低下異常時におけるエレベータの運行中断
    とエレベータの運行再開とが一定時間内に一定回数繰り
    返された場合には、前記エレベータの運行を停止するよ
    うにしたことを特徴とするエレベータシステムの運行制
    御方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項5または請求項6に記載の油
    圧ブレーキを用いたエレベータシステムの運行制御方法
    において、 前記作動油量低下異常時に乗りかごを最寄階まで減速走
    行中に、前記油圧ブレーキの正常動作ができずに当該油
    圧ブレーキが異常釈放して閉じたことを検出した場合に
    は、前記エレベータの運行を即座に緊急停止するように
    したことを特徴とするエレベータシステムの運行制御方
    法。
  8. 【請求項8】 前記請求項7に記載の油圧ブレーキを用
    いたエレベータシステムの運行制御方法において、 前記作動油量低下異常時に乗りかごを最寄階まで減速走
    行中に、前記油圧ブレーキが異常釈放して閉じたことを
    検出してエレベータの運行を緊急停止した後に、前記エ
    レベータの運行の再開を試みて再起動し、もしもその
    後、前記油圧ブレーキの異常釈放によるエレベータの緊
    急停止とエレベータの再起動とが一定時間内に一定回数
    繰り返された場合には、前記エレベータの運行を停止す
    るようにしたことを特徴とするエレベータシステムの運
    行制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102344066A (zh) * 2010-07-22 2012-02-08 东芝电梯株式会社 电梯的制动器异常检测系统和方法
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