JP2003103297A - 水処理プラント - Google Patents
水処理プラントInfo
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- JP2003103297A JP2003103297A JP2001300162A JP2001300162A JP2003103297A JP 2003103297 A JP2003103297 A JP 2003103297A JP 2001300162 A JP2001300162 A JP 2001300162A JP 2001300162 A JP2001300162 A JP 2001300162A JP 2003103297 A JP2003103297 A JP 2003103297A
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- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Activated Sludge Processes (AREA)
- Physical Water Treatments (AREA)
- Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
- Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】汚水を再利用可能な水にまで処理する機器を小
さな設置面積に設けることのできる水処理プラントを提
供すること。 【解決手段】被処理水を生物処理する生物処理槽を備え
た生物処理装置と、生物処理した水を固液分離する固液
分離装置と、固液分離により得られた分離水を透過水と
濃縮水とに分離するナノろ過膜および/または逆浸透膜
を備えた膜処理装置とを備え、これら生物処理装置、固
液分離装置および膜処理装置を多階層にわたって設け、
かつ、生物処理槽を膜処理装置よりも下階層に設けた水
処理プラントとする。
さな設置面積に設けることのできる水処理プラントを提
供すること。 【解決手段】被処理水を生物処理する生物処理槽を備え
た生物処理装置と、生物処理した水を固液分離する固液
分離装置と、固液分離により得られた分離水を透過水と
濃縮水とに分離するナノろ過膜および/または逆浸透膜
を備えた膜処理装置とを備え、これら生物処理装置、固
液分離装置および膜処理装置を多階層にわたって設け、
かつ、生物処理槽を膜処理装置よりも下階層に設けた水
処理プラントとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に産業廃水、生
活廃水などを処理して再利用水を得るのに好適な水処理
プラントに関する。
活廃水などを処理して再利用水を得るのに好適な水処理
プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃水処理においては、水中の汚濁
物質であるBOD(Biologic−al Oxyg
en Demand=生物学的酸素要求量)成分やSS
(Susp−ended Solid=浮遊物質)成
分、窒素、リンなどを、生物処理にて分解、あるいは凝
集剤等を添加してフロック化することで沈降分離して除
去し、汚濁物質の濃度を所定値以下として放流してい
た。さらに対象とする廃水によっては、COD(Che
mical Oxygen Demand=化学的酸素
要求量)成分のうち生物難分解性物質が残存するため、
活性炭を用いてそれら有機物質を吸着除去して法規制な
どに基づく所定濃度以下まで低減して放流していた。
物質であるBOD(Biologic−al Oxyg
en Demand=生物学的酸素要求量)成分やSS
(Susp−ended Solid=浮遊物質)成
分、窒素、リンなどを、生物処理にて分解、あるいは凝
集剤等を添加してフロック化することで沈降分離して除
去し、汚濁物質の濃度を所定値以下として放流してい
た。さらに対象とする廃水によっては、COD(Che
mical Oxygen Demand=化学的酸素
要求量)成分のうち生物難分解性物質が残存するため、
活性炭を用いてそれら有機物質を吸着除去して法規制な
どに基づく所定濃度以下まで低減して放流していた。
【0003】しかしながら、近年は、廃水量の増大、汚
濁物質の多様化、環境規制の強化などの背景から、処理
・放流に代わって、処理した水をトイレの洗浄水や飲料
水にする気運があり、水の再利用技術に対する要望が社
会的にも高まってきている。
濁物質の多様化、環境規制の強化などの背景から、処理
・放流に代わって、処理した水をトイレの洗浄水や飲料
水にする気運があり、水の再利用技術に対する要望が社
会的にも高まってきている。
【0004】ところが、再利用水は放流水よりも高い水
質が要求され、また、処理水には活性炭では吸着されな
い微量な物質や重金属が含まれる場合もあり、処理水質
および使用用途によっては処理水を再利用することが難
しい。
質が要求され、また、処理水には活性炭では吸着されな
い微量な物質や重金属が含まれる場合もあり、処理水質
および使用用途によっては処理水を再利用することが難
しい。
【0005】そこで、水の再利用にあたって、近年多用
されている膜分離技術の適用が検討されている。膜分離
技術の中では、逆浸透膜を用いた分離法が、被処理水に
高い圧力を加えることで、膜によって被処理水中の一価
イオンまでを排除でき、工業用、農業用、あるいは家庭
用の用水を提供する技術として広く利用されている。そ
して、最近では、ナノろ過膜と呼ばれる膜も試用されつ
つある。この膜は逆浸透膜と同様に、被処理水に圧力を
加えることにより、分子量数百から数千程度以上の中〜
高分子量物質や二価イオン、重金属イオンなどの多価イ
オンを排除でき、一価イオンや低分子量物質は透過させ
る性質を持った膜である。このように逆浸透膜およびナ
ノろ過膜はともに膜透過水として高品位な水を得ること
ができるため、様々な分野における利用が期待されてい
る。
されている膜分離技術の適用が検討されている。膜分離
技術の中では、逆浸透膜を用いた分離法が、被処理水に
高い圧力を加えることで、膜によって被処理水中の一価
イオンまでを排除でき、工業用、農業用、あるいは家庭
用の用水を提供する技術として広く利用されている。そ
して、最近では、ナノろ過膜と呼ばれる膜も試用されつ
つある。この膜は逆浸透膜と同様に、被処理水に圧力を
加えることにより、分子量数百から数千程度以上の中〜
高分子量物質や二価イオン、重金属イオンなどの多価イ
オンを排除でき、一価イオンや低分子量物質は透過させ
る性質を持った膜である。このように逆浸透膜およびナ
ノろ過膜はともに膜透過水として高品位な水を得ること
ができるため、様々な分野における利用が期待されてい
る。
【0006】しかしながら、逆浸透膜やナノ濾過膜を用
いた再利用水施設では、高度な処理水が得られる一方
で、放流を対象としていた水処理施設に比べて再利用の
ための処理に必要な機器、たとえば、膜を収容する容器
や配管、ポンプ等を配置する必要があり、大きなスペー
スを占有する。
いた再利用水施設では、高度な処理水が得られる一方
で、放流を対象としていた水処理施設に比べて再利用の
ための処理に必要な機器、たとえば、膜を収容する容器
や配管、ポンプ等を配置する必要があり、大きなスペー
スを占有する。
【0007】また、生物処理も、生物処理槽内の活性汚
泥が流入する汚水に含まれる汚濁物質の量や質の変動に
よって影響を受けて不安定になり、処理が安定しないば
かりか汚泥自体が発泡し槽外にあふれ、また、豪雨等に
より槽内に想定外の汚水が流れ込み機器が浸かってしま
うことがある。これは、処理を効率化するために汚泥濃
度を高めた場合には顕著に現れる。、そして、これを防
ぐためには、流入の変動に対応可能な大きな流量調整槽
を別途設ける必要がある。
泥が流入する汚水に含まれる汚濁物質の量や質の変動に
よって影響を受けて不安定になり、処理が安定しないば
かりか汚泥自体が発泡し槽外にあふれ、また、豪雨等に
より槽内に想定外の汚水が流れ込み機器が浸かってしま
うことがある。これは、処理を効率化するために汚泥濃
度を高めた場合には顕著に現れる。、そして、これを防
ぐためには、流入の変動に対応可能な大きな流量調整槽
を別途設ける必要がある。
【0008】ところが、これらの機器を有する水処理施
設を建設する場合、都市部では用地自体が乏しく、山間
部などでも既存の平地は乏しく、新規に用地開発する場
合でも、森林伐採や山を切り開くといったような環境へ
の影響が生じるため、用地獲得が難しいといった問題で
あり、設置面積を小さく抑えられる施設が要望されてい
る。
設を建設する場合、都市部では用地自体が乏しく、山間
部などでも既存の平地は乏しく、新規に用地開発する場
合でも、森林伐採や山を切り開くといったような環境へ
の影響が生じるため、用地獲得が難しいといった問題で
あり、設置面積を小さく抑えられる施設が要望されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、汚水を再利
用可能な水にまで処理する機器を小さな設置面積に設け
ることのできる水処理プラントを提供することを目的と
する
用可能な水にまで処理する機器を小さな設置面積に設け
ることのできる水処理プラントを提供することを目的と
する
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、被処理水を生物処理する生物処理槽を備え
た生物処理装置と、生物処理した水を固液分離する固液
分離装置と、固液分離により得られた分離水を透過水と
濃縮水とに分離するナノろ過膜および/または逆浸透膜
を有する膜処理装置とを備え、これら生物処理装置、固
液分離装置および膜処理装置を多階層にわたって設け、
かつ、生物処理槽を膜処理装置よりも下階層に設けた水
処理プラントを特徴とするものである。
の本発明は、被処理水を生物処理する生物処理槽を備え
た生物処理装置と、生物処理した水を固液分離する固液
分離装置と、固液分離により得られた分離水を透過水と
濃縮水とに分離するナノろ過膜および/または逆浸透膜
を有する膜処理装置とを備え、これら生物処理装置、固
液分離装置および膜処理装置を多階層にわたって設け、
かつ、生物処理槽を膜処理装置よりも下階層に設けた水
処理プラントを特徴とするものである。
【0011】ここで、さらに膜処理装置の濃縮水を処理
する酸化処理装置を設けること、酸化処理装置による処
理水の少なくとも一部を生物処理槽に還流可能として、
かつ、酸化処理装置を生物処理槽よりも高階層に設ける
こと、そして、その酸化処理装置が、オゾン処理、紫外
線処理、過酸化水素処理および触媒処理の群から選ばれ
る少なくとも1つの処理を行うものであることが好まし
い。また、固液分離装置が、精密ろ過膜および/または
限外ろ過膜を備えていること、精密ろ過膜および/また
は限外ろ過膜が、生物処理槽に浸漬されていることこと
が好ましい。さらに、固液分離した固形分の少なくとも
一部を処理する余剰生物処理装置を設けること、そし
て、余剰生物処理装置が少なくともコンポスト化装置を
備えていること、余剰生物処理装置を膜処理装置よりも
下階層に設けることが好ましい。
する酸化処理装置を設けること、酸化処理装置による処
理水の少なくとも一部を生物処理槽に還流可能として、
かつ、酸化処理装置を生物処理槽よりも高階層に設ける
こと、そして、その酸化処理装置が、オゾン処理、紫外
線処理、過酸化水素処理および触媒処理の群から選ばれ
る少なくとも1つの処理を行うものであることが好まし
い。また、固液分離装置が、精密ろ過膜および/または
限外ろ過膜を備えていること、精密ろ過膜および/また
は限外ろ過膜が、生物処理槽に浸漬されていることこと
が好ましい。さらに、固液分離した固形分の少なくとも
一部を処理する余剰生物処理装置を設けること、そし
て、余剰生物処理装置が少なくともコンポスト化装置を
備えていること、余剰生物処理装置を膜処理装置よりも
下階層に設けることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る水処理プラン
トを図1に基づいて説明する。図1に示す本発明の水処
理プラントは、被処理水を生物処理する生物処理槽1
(脱窒槽1a、硝化槽1b、硝化層1c)を備えた生物
処理装置2と、生物処理した水を固液分離する固液分離
装置3と、固液分離により得られた分離水を透過水と濃
縮水とに分離する膜処理装置4とを備え、これら生物処
理装置2、固液分離装置3および膜処理装置4を多階層
にわたって設けている。そして、生物処理槽1は膜処理
装置4よりも下階層に設けている。本発明においては、
このような構成により、膜処理装置4により高度に処理
された再利用水を得ることができ、かつ、このように配
置することで施設の設置面積を小さくすることができ
る。そのため、用地獲得が難しい都市部や山間部等でも
設置し易いものとなる。また、各装置を多階層にわたっ
て設けることで、従来の装置に比べて同一設置面積でも
大きな生物処理槽を設けることができる。そのため、生
物処理槽内の活性汚泥が流入する汚水に含まれる汚濁物
質の量や質の変動によって影響を受けて不安定になって
も、また、豪雨等により生物処理槽内に想定外の汚水が
流れ込んでも、汚泥自体が発泡し槽外にあふれることを
防ぐことができる。さらに、生物処理槽1を膜処理装置
4よりも下階層に設けることで、たとえ汚水、汚泥が槽
外へ流出したとしても膜処理装置4を構成する各機器が
それら汚水、汚泥に浸かってしまって破損することはな
く、安定運転が可能となる。生物処理装置2は使用する
微生物によって好気的に処理するものや、嫌気的に処理
するものなど、さまざまなものがある。代表的なものに
は、好気的な方法として活性汚泥法があり、嫌気的な方
法としてメタン発酵などがあるが、分解できる物質の適
用範囲が広く簡単な設備となる点で、活性汚泥法が好ま
しい。活性汚泥法は、水中の有機物を微生物を含む活性
汚泥により分解し、沈殿などにより活性汚泥と分離水と
に固液分離する手法(後述の固液分離装置3)で、安価
に水の浄化が図れる技術であり、広く普及している。こ
の方法によって水中の汚濁物質であるSS成分を除去、
BOD成分、生物易分解性COD、窒素成分を分解除去
できる。活性汚泥法には様々な変法が見出されており、
標準活性汚泥法を始め、長時間活性汚泥法、オキシデー
ションディッチ法、回分式活性汚泥法、好気嫌気活性汚
泥法、循環型硝化脱窒活性汚泥法等がある。図では活性
汚泥法として循環式硝化脱窒活性汚泥法を適用して被処
理水中の窒素を除去する態様を示す。なお、本発明にお
いては、被処理水中の生物分解性物質が分解できれば特
に限定されず、被処理水の水質に応じて手法を適宜選定
することが好ましい。生物処理を好気的に行う場合、生
物処理装置2には、生物処理槽1内に微生物の活動源と
なる酸素含有気体を吹き込む散気装置を設け、散気装置
に気体を供給するブロアなどの給気装置を設ける。そし
て、被処理水は、嫌気状態で生物処理を行う脱窒槽1a
に供給された後、、好気状態で生物処理を行う硝化槽1
b、1cへと供給される。硝化槽1b、1c内では、硝
化液を、流入する被処理水の数倍の割合で前段の脱窒槽
1aに循環するように構成している。このように硝化液
を循環させることで、被処理水中の窒素成分は硝化槽内
でアンモニア性窒素から硝酸性窒素に硝化される。更に
この液が脱窒槽に循環することで、槽内において流入す
る被処理水中のBOD成分とともに、脱窒が行われ、硝
酸性窒素が窒素ガスとなり排出される。このように循環
型硝化脱窒活性汚泥法であれば生物的に被処理水中の窒
素成分を除去でき好ましい。なお、このほかに窒素除去
を行う活性汚泥法としては、単槽あるいは複数の槽を好
気状態、嫌気状態に切り替え制御しながら運転する好気
嫌気活性汚泥法があり、これを用いてもよく、特に限定
するところではない。また、生物処理に使用する生物処
理槽の数や大きさも、被処理水の水質に応じて適宜設定
すればよい。固液分離装置3は、生物処理後の水を生物
を含む固形分と分離水とに分離するものである。固液分
離装置3としては、沈降分離や浮上分離、膜分離を行う
ものを用いることができる。代表的な活性汚泥法では、
活性汚泥処理をした汚泥と処理水の混合液を沈殿により
固液分離しているが、この方法では微生物である活性汚
泥を高濃度にすると、処理性が向上する反面、沈殿池で
沈降不良を生じ、水質が悪化することがある。そのた
め、生物処理として活性汚泥法を採用した場合には、固
液分離装置3としては分離水の水質、省スペースの点か
ら分離膜を備えたものを用いることが好ましい。分離膜
を用いた固液分離では、汚泥を高濃度に維持でき、汚泥
の沈降性に左右されず、処理水質を効率的に安定化でき
る。中でも、固液分離装置3の分離膜としては、精密ろ
過膜および限外ろ過膜の少なくとも一方を用いることが
好ましい。なお、精密ろ過膜とは、細孔径が百分の数μ
m〜数μm程度の膜であり、限外ろ過膜とは、阻止でき
る分子量、分画分子量が数万から数十万程度のもので、
また細孔径としては数nm〜百分の数μmのものであ
る。精密ろ過膜、限外ろ過膜とも、膜形態には中空糸
膜、管状膜、平膜などがあり、いずれの形状のものでも
本発明に用いることができる。ここで、中空糸膜とは外
径2mm未満の円管状の分離膜、管状膜とは外径2mm
以上の円管状の分離膜である。中空糸膜は装置単位体積
あたりの有効膜面積を大きくでき、一方平膜は、生物処
理液に異物が混入している場合も、絡み付きなどを抑え
て運転できる。膜素材としては、ポリアクリロニトリ
ル、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリ
フェニレンスルフィドスルフォン、ポリフッ化ビニリデ
ン、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、
セラミック等の無機素材等を挙げることができ、親水性
の素材であるポリアクリロニトリル、酢酸セルロース、
ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンスルフィド
スルフォンが、汚れにくく、洗浄回復性も良いため好ま
しい。固液分離装置3の運転は、定流量ろ過および定圧
ろ過のいずれでも構わないが、定流量ろ過運転であれば
一定の処理量を得ることができ処理プロセスの制御が行
いやすいのでより好ましい。また、被処理水の分離膜へ
の供給には、ポンプを用いるが、供給方法には被処理水
の全量をろ過する全量ろ過運転と膜装置に供給した被処
理水の一部を被処理水に返送するクロスフローろ過運転
がある。クロスフローろ過は被処理水を膜面に循環させ
ることで、膜面の流れによるせん断応力で、膜分離に伴
い膜面に付着する汚れを除去しながら運転できる特徴が
あるので、生物処理水の固液分離を行ううえで好適であ
る。そして、本発明においては、図1に示すとおり、精
密ろ過膜や限外ろ過膜などの分離膜を用いた固液分離装
置3は生物処理槽1c内に浸漬されていることが好まし
い。分離膜を生物処理槽1内に設けることで、固液分離
装置のスペースを大幅に低減でき、かつ生物処理に必要
な散気によって膜面に汚れが付着するのを防止できるの
で、膜分離の運転動力も大幅に低減できる。膜処理装置
4は、ナノろ過膜および逆浸透膜の少なくとも一方を備
えており、固液分離により得られた分離水を透過水と濃
縮水とに分離する。透過水は、分離水中のイオンまでを
除去した水質の高いものとなるので、再利用水として利
用することも可能な水となる。再利用水の用途として
は、水洗便所用水、親水用水、修景用水、散水用水等は
当然として、農業用水、工業用水、更に飲料水とするこ
ともできる。なお、親水用水は、人が触れることが前提
であって噴水、水遊びなどに使用するものである。修景
用水は、人が触れることを前提とせず、公園、池、水量
の少ない川などに放流して、修景・環境維持に利用する
ものである。散水用水は、運動施設、公園、植樹の散
水、潅漑に利用する。寒冷地では融雪用水として利用が
できるものである。更に水質としては水道水以上のもの
が得られているため、適切な管理を行えば飲料水として
も使用可能である。なお、本発明にいう再利用とは、直
接的な再利用はもちろん、間接的に再利用するため、被
処理水を高度に処理した後、再度、地下や河川から取水
することを前提に、土壌散布や、河川放流する場合も含
む。膜処理装置4で使用する逆浸透膜、ナノろ過膜は次
のようなものである。逆浸透膜は、溶液中の溶媒(水分
子)を選択的に透過させ、溶質(塩)の透過を高い割合
で阻止できるものであればよい。膜構造としては、たと
えば、膜の少なくとも片面に緻密層を備え、緻密層から
離れるにしたがって孔径が徐々に大きくな非対称膜や、
この非対称膜の緻密層の上に別の素材からなる厚みの薄
い活性層を備えた複合膜を用いることができる。そし
て、膜素材としては、酢酸セルロース、セルロース系の
ポリマ、ポリアミド、及びビニルポリマ等の高分子材料
を用いることができる。代表的な逆浸透膜としては、酢
酸セルロース系またはポリアミド系の非対称膜、及び、
ポリアミド系またはポリ尿素系の活性層を有する複合膜
を挙げることができる。中でも、塩の排除性能が高い、
酢酸セルロース系非対称膜、ポリアミド系活性層を有す
る複合膜または芳香族ポリアミド系の活性層を有する複
合膜が好ましく、特に、芳香族ポリアミド複合膜を用い
ると、取り扱いが容易で更に好ましい。膜の形態として
は平膜、中空糸膜、管状膜などがある。ナノろ過膜は、
分子量数百から数千程度以上の中〜高分子量の分子や二
価イオン、重金属イオンなどの多価イオンの排除性能は
高いが、一価イオンや低分子量物質は透過する性質を有
する膜であって、その素材にはポリアミド系、ポリピペ
ラジンアミド系、ポリエステルアミド系、あるいは水溶
性のビニルポリマーを架橋したものなどがある。また、
膜構造は、逆浸透膜と同じく、非対称膜や複合膜があ
り、膜形態についても逆浸透膜と同じく、中空糸膜、管
状膜、平膜などとすることができる。逆浸透膜、ナノろ
過膜ともに、運転コストの観点から低圧で運転できるも
のであることが好ましいが、低圧運転での造水量の大き
さを考慮すると、複合膜が好ましい。さらに好ましくは
ポリアミド系の複合膜であり、ナノろ過膜の場合は、ピ
ペラジンポリアミド系の複合膜などが透過水量、耐薬品
性等の点からより適している。そして、上述のナノろ過
膜、逆浸透膜は、平膜状の場合はスパイラル型エレメン
トやプレート・アンド・フレーム型エレメント、円盤状
のディスクを積み重ねたディスクタイプエレメントに、
管状膜の場合はチューブラー型エレメント、中空糸膜の
場合は中空糸膜をU字状やI字状に束ねてケースに収納
した中空糸膜エレメントにし、単独、あるいは複数個を
直列に接続して耐圧容器に収容してモジュール化し、膜
処理装置1を構成する。本発明においては操作性や互換
性の点からスパイラル型エレメントを使用するのが好ま
しい。また、膜処理装置4には、逆浸透膜、ナノろ過膜
のいずれか一方使用するのもよいし、両方を用いるのも
よい。両方を用いる場合は、ナノろ過膜で処理した後、
その透過水を逆浸透膜で処理するようにすることが好ま
しい。これらは特に限定するものではなく、透過水の利
用目的に応じて適宜選定するのがよい。このような膜処
理装置4には、固液分離装置3による分離水が、ポンプ
によって膜処理に必要な圧力で供給される。そして、運
転に際しては、膜処理装置4には適宜、圧力計や流量計
を設け、管理、制御することが好ましい。また、透過水
水質、被処理水水質を計測し、運転制御することもより
好ましい。次に、図2に、図1の態様にさらに膜処理装
置4の濃縮水を処理する酸化処理装置5と、固液分離装
置3による分離水を処理する精密ろ過膜および/または
限外ろ過膜を使用した濾過装置6と、水処理に伴って増
加する生物を処理するための余剰生物処理装置7を設け
た態様を示す。この水処理プラントは、酸化処理装置5
が生物処理槽1よりも高階層に、余剰生物処理装置7が
ナノろ過膜および/または逆浸透膜を備えた膜処理装置
4よりも下階層に設けられており、3階層の構造物とな
っている。酸化処理装置5は、濃縮水中に濃縮された固
液分離水中の有機物質であるBOD成分やCOD成分な
どの有機物質を分解、除去するものである。更に、固液
分離水中に、従来の処理プロセスでは分解が難しかった
有機塩素化合物や内分泌撹乱物質といった高分子量の難
分解性物を含んでいる場合にも、酸化処理の種類を適切
に選択することで効率的かつ十分な分解、除去を行うこ
とができ、やはり水洗便所用水、親水用水、修景用水、
散水用水等として再利用することができる。
トを図1に基づいて説明する。図1に示す本発明の水処
理プラントは、被処理水を生物処理する生物処理槽1
(脱窒槽1a、硝化槽1b、硝化層1c)を備えた生物
処理装置2と、生物処理した水を固液分離する固液分離
装置3と、固液分離により得られた分離水を透過水と濃
縮水とに分離する膜処理装置4とを備え、これら生物処
理装置2、固液分離装置3および膜処理装置4を多階層
にわたって設けている。そして、生物処理槽1は膜処理
装置4よりも下階層に設けている。本発明においては、
このような構成により、膜処理装置4により高度に処理
された再利用水を得ることができ、かつ、このように配
置することで施設の設置面積を小さくすることができ
る。そのため、用地獲得が難しい都市部や山間部等でも
設置し易いものとなる。また、各装置を多階層にわたっ
て設けることで、従来の装置に比べて同一設置面積でも
大きな生物処理槽を設けることができる。そのため、生
物処理槽内の活性汚泥が流入する汚水に含まれる汚濁物
質の量や質の変動によって影響を受けて不安定になって
も、また、豪雨等により生物処理槽内に想定外の汚水が
流れ込んでも、汚泥自体が発泡し槽外にあふれることを
防ぐことができる。さらに、生物処理槽1を膜処理装置
4よりも下階層に設けることで、たとえ汚水、汚泥が槽
外へ流出したとしても膜処理装置4を構成する各機器が
それら汚水、汚泥に浸かってしまって破損することはな
く、安定運転が可能となる。生物処理装置2は使用する
微生物によって好気的に処理するものや、嫌気的に処理
するものなど、さまざまなものがある。代表的なものに
は、好気的な方法として活性汚泥法があり、嫌気的な方
法としてメタン発酵などがあるが、分解できる物質の適
用範囲が広く簡単な設備となる点で、活性汚泥法が好ま
しい。活性汚泥法は、水中の有機物を微生物を含む活性
汚泥により分解し、沈殿などにより活性汚泥と分離水と
に固液分離する手法(後述の固液分離装置3)で、安価
に水の浄化が図れる技術であり、広く普及している。こ
の方法によって水中の汚濁物質であるSS成分を除去、
BOD成分、生物易分解性COD、窒素成分を分解除去
できる。活性汚泥法には様々な変法が見出されており、
標準活性汚泥法を始め、長時間活性汚泥法、オキシデー
ションディッチ法、回分式活性汚泥法、好気嫌気活性汚
泥法、循環型硝化脱窒活性汚泥法等がある。図では活性
汚泥法として循環式硝化脱窒活性汚泥法を適用して被処
理水中の窒素を除去する態様を示す。なお、本発明にお
いては、被処理水中の生物分解性物質が分解できれば特
に限定されず、被処理水の水質に応じて手法を適宜選定
することが好ましい。生物処理を好気的に行う場合、生
物処理装置2には、生物処理槽1内に微生物の活動源と
なる酸素含有気体を吹き込む散気装置を設け、散気装置
に気体を供給するブロアなどの給気装置を設ける。そし
て、被処理水は、嫌気状態で生物処理を行う脱窒槽1a
に供給された後、、好気状態で生物処理を行う硝化槽1
b、1cへと供給される。硝化槽1b、1c内では、硝
化液を、流入する被処理水の数倍の割合で前段の脱窒槽
1aに循環するように構成している。このように硝化液
を循環させることで、被処理水中の窒素成分は硝化槽内
でアンモニア性窒素から硝酸性窒素に硝化される。更に
この液が脱窒槽に循環することで、槽内において流入す
る被処理水中のBOD成分とともに、脱窒が行われ、硝
酸性窒素が窒素ガスとなり排出される。このように循環
型硝化脱窒活性汚泥法であれば生物的に被処理水中の窒
素成分を除去でき好ましい。なお、このほかに窒素除去
を行う活性汚泥法としては、単槽あるいは複数の槽を好
気状態、嫌気状態に切り替え制御しながら運転する好気
嫌気活性汚泥法があり、これを用いてもよく、特に限定
するところではない。また、生物処理に使用する生物処
理槽の数や大きさも、被処理水の水質に応じて適宜設定
すればよい。固液分離装置3は、生物処理後の水を生物
を含む固形分と分離水とに分離するものである。固液分
離装置3としては、沈降分離や浮上分離、膜分離を行う
ものを用いることができる。代表的な活性汚泥法では、
活性汚泥処理をした汚泥と処理水の混合液を沈殿により
固液分離しているが、この方法では微生物である活性汚
泥を高濃度にすると、処理性が向上する反面、沈殿池で
沈降不良を生じ、水質が悪化することがある。そのた
め、生物処理として活性汚泥法を採用した場合には、固
液分離装置3としては分離水の水質、省スペースの点か
ら分離膜を備えたものを用いることが好ましい。分離膜
を用いた固液分離では、汚泥を高濃度に維持でき、汚泥
の沈降性に左右されず、処理水質を効率的に安定化でき
る。中でも、固液分離装置3の分離膜としては、精密ろ
過膜および限外ろ過膜の少なくとも一方を用いることが
好ましい。なお、精密ろ過膜とは、細孔径が百分の数μ
m〜数μm程度の膜であり、限外ろ過膜とは、阻止でき
る分子量、分画分子量が数万から数十万程度のもので、
また細孔径としては数nm〜百分の数μmのものであ
る。精密ろ過膜、限外ろ過膜とも、膜形態には中空糸
膜、管状膜、平膜などがあり、いずれの形状のものでも
本発明に用いることができる。ここで、中空糸膜とは外
径2mm未満の円管状の分離膜、管状膜とは外径2mm
以上の円管状の分離膜である。中空糸膜は装置単位体積
あたりの有効膜面積を大きくでき、一方平膜は、生物処
理液に異物が混入している場合も、絡み付きなどを抑え
て運転できる。膜素材としては、ポリアクリロニトリ
ル、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリ
フェニレンスルフィドスルフォン、ポリフッ化ビニリデ
ン、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン、
セラミック等の無機素材等を挙げることができ、親水性
の素材であるポリアクリロニトリル、酢酸セルロース、
ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンスルフィド
スルフォンが、汚れにくく、洗浄回復性も良いため好ま
しい。固液分離装置3の運転は、定流量ろ過および定圧
ろ過のいずれでも構わないが、定流量ろ過運転であれば
一定の処理量を得ることができ処理プロセスの制御が行
いやすいのでより好ましい。また、被処理水の分離膜へ
の供給には、ポンプを用いるが、供給方法には被処理水
の全量をろ過する全量ろ過運転と膜装置に供給した被処
理水の一部を被処理水に返送するクロスフローろ過運転
がある。クロスフローろ過は被処理水を膜面に循環させ
ることで、膜面の流れによるせん断応力で、膜分離に伴
い膜面に付着する汚れを除去しながら運転できる特徴が
あるので、生物処理水の固液分離を行ううえで好適であ
る。そして、本発明においては、図1に示すとおり、精
密ろ過膜や限外ろ過膜などの分離膜を用いた固液分離装
置3は生物処理槽1c内に浸漬されていることが好まし
い。分離膜を生物処理槽1内に設けることで、固液分離
装置のスペースを大幅に低減でき、かつ生物処理に必要
な散気によって膜面に汚れが付着するのを防止できるの
で、膜分離の運転動力も大幅に低減できる。膜処理装置
4は、ナノろ過膜および逆浸透膜の少なくとも一方を備
えており、固液分離により得られた分離水を透過水と濃
縮水とに分離する。透過水は、分離水中のイオンまでを
除去した水質の高いものとなるので、再利用水として利
用することも可能な水となる。再利用水の用途として
は、水洗便所用水、親水用水、修景用水、散水用水等は
当然として、農業用水、工業用水、更に飲料水とするこ
ともできる。なお、親水用水は、人が触れることが前提
であって噴水、水遊びなどに使用するものである。修景
用水は、人が触れることを前提とせず、公園、池、水量
の少ない川などに放流して、修景・環境維持に利用する
ものである。散水用水は、運動施設、公園、植樹の散
水、潅漑に利用する。寒冷地では融雪用水として利用が
できるものである。更に水質としては水道水以上のもの
が得られているため、適切な管理を行えば飲料水として
も使用可能である。なお、本発明にいう再利用とは、直
接的な再利用はもちろん、間接的に再利用するため、被
処理水を高度に処理した後、再度、地下や河川から取水
することを前提に、土壌散布や、河川放流する場合も含
む。膜処理装置4で使用する逆浸透膜、ナノろ過膜は次
のようなものである。逆浸透膜は、溶液中の溶媒(水分
子)を選択的に透過させ、溶質(塩)の透過を高い割合
で阻止できるものであればよい。膜構造としては、たと
えば、膜の少なくとも片面に緻密層を備え、緻密層から
離れるにしたがって孔径が徐々に大きくな非対称膜や、
この非対称膜の緻密層の上に別の素材からなる厚みの薄
い活性層を備えた複合膜を用いることができる。そし
て、膜素材としては、酢酸セルロース、セルロース系の
ポリマ、ポリアミド、及びビニルポリマ等の高分子材料
を用いることができる。代表的な逆浸透膜としては、酢
酸セルロース系またはポリアミド系の非対称膜、及び、
ポリアミド系またはポリ尿素系の活性層を有する複合膜
を挙げることができる。中でも、塩の排除性能が高い、
酢酸セルロース系非対称膜、ポリアミド系活性層を有す
る複合膜または芳香族ポリアミド系の活性層を有する複
合膜が好ましく、特に、芳香族ポリアミド複合膜を用い
ると、取り扱いが容易で更に好ましい。膜の形態として
は平膜、中空糸膜、管状膜などがある。ナノろ過膜は、
分子量数百から数千程度以上の中〜高分子量の分子や二
価イオン、重金属イオンなどの多価イオンの排除性能は
高いが、一価イオンや低分子量物質は透過する性質を有
する膜であって、その素材にはポリアミド系、ポリピペ
ラジンアミド系、ポリエステルアミド系、あるいは水溶
性のビニルポリマーを架橋したものなどがある。また、
膜構造は、逆浸透膜と同じく、非対称膜や複合膜があ
り、膜形態についても逆浸透膜と同じく、中空糸膜、管
状膜、平膜などとすることができる。逆浸透膜、ナノろ
過膜ともに、運転コストの観点から低圧で運転できるも
のであることが好ましいが、低圧運転での造水量の大き
さを考慮すると、複合膜が好ましい。さらに好ましくは
ポリアミド系の複合膜であり、ナノろ過膜の場合は、ピ
ペラジンポリアミド系の複合膜などが透過水量、耐薬品
性等の点からより適している。そして、上述のナノろ過
膜、逆浸透膜は、平膜状の場合はスパイラル型エレメン
トやプレート・アンド・フレーム型エレメント、円盤状
のディスクを積み重ねたディスクタイプエレメントに、
管状膜の場合はチューブラー型エレメント、中空糸膜の
場合は中空糸膜をU字状やI字状に束ねてケースに収納
した中空糸膜エレメントにし、単独、あるいは複数個を
直列に接続して耐圧容器に収容してモジュール化し、膜
処理装置1を構成する。本発明においては操作性や互換
性の点からスパイラル型エレメントを使用するのが好ま
しい。また、膜処理装置4には、逆浸透膜、ナノろ過膜
のいずれか一方使用するのもよいし、両方を用いるのも
よい。両方を用いる場合は、ナノろ過膜で処理した後、
その透過水を逆浸透膜で処理するようにすることが好ま
しい。これらは特に限定するものではなく、透過水の利
用目的に応じて適宜選定するのがよい。このような膜処
理装置4には、固液分離装置3による分離水が、ポンプ
によって膜処理に必要な圧力で供給される。そして、運
転に際しては、膜処理装置4には適宜、圧力計や流量計
を設け、管理、制御することが好ましい。また、透過水
水質、被処理水水質を計測し、運転制御することもより
好ましい。次に、図2に、図1の態様にさらに膜処理装
置4の濃縮水を処理する酸化処理装置5と、固液分離装
置3による分離水を処理する精密ろ過膜および/または
限外ろ過膜を使用した濾過装置6と、水処理に伴って増
加する生物を処理するための余剰生物処理装置7を設け
た態様を示す。この水処理プラントは、酸化処理装置5
が生物処理槽1よりも高階層に、余剰生物処理装置7が
ナノろ過膜および/または逆浸透膜を備えた膜処理装置
4よりも下階層に設けられており、3階層の構造物とな
っている。酸化処理装置5は、濃縮水中に濃縮された固
液分離水中の有機物質であるBOD成分やCOD成分な
どの有機物質を分解、除去するものである。更に、固液
分離水中に、従来の処理プロセスでは分解が難しかった
有機塩素化合物や内分泌撹乱物質といった高分子量の難
分解性物を含んでいる場合にも、酸化処理の種類を適切
に選択することで効率的かつ十分な分解、除去を行うこ
とができ、やはり水洗便所用水、親水用水、修景用水、
散水用水等として再利用することができる。
【0013】酸化処理装置5では、オゾンや紫外線また
はガンマ線照射、フッ素、過酸化水素、次亜塩素酸ソー
ダ、塩素、触媒処理などを行い、酸化分解してBOD成
分やCOD成分などの有機物質を分解、除去する。環境
への影響を鑑みるとオゾンや紫外線、過酸化水素、触媒
処理が好ましい。触媒としては、オゾンや過酸化水素と
組み合わせて酸化力を高めることのできる鉄、銅、マン
ガンなどの触媒や、いわゆる光触媒機能を有する金属酸
化物、例えば酸化チタン等を挙げることができる。そし
て、膜処理装置4の濃縮水中に有機塩素化合物や内分泌
撹乱物質などの生物難分解性物質が含まれている場合も
しくは含まれている可能性がある場合には、酸化処理と
して促進酸化処理を行うことがより好ましい。
はガンマ線照射、フッ素、過酸化水素、次亜塩素酸ソー
ダ、塩素、触媒処理などを行い、酸化分解してBOD成
分やCOD成分などの有機物質を分解、除去する。環境
への影響を鑑みるとオゾンや紫外線、過酸化水素、触媒
処理が好ましい。触媒としては、オゾンや過酸化水素と
組み合わせて酸化力を高めることのできる鉄、銅、マン
ガンなどの触媒や、いわゆる光触媒機能を有する金属酸
化物、例えば酸化チタン等を挙げることができる。そし
て、膜処理装置4の濃縮水中に有機塩素化合物や内分泌
撹乱物質などの生物難分解性物質が含まれている場合も
しくは含まれている可能性がある場合には、酸化処理と
して促進酸化処理を行うことがより好ましい。
【0014】促進酸化処理とはAOP(=Advanc
ed Oxidation Proc−esses)と称
され、オゾンや紫外線、過酸化水素、触媒(光触媒等)
などを併用して、酸化力の大きなヒドロキシラジカル
(HOラジカル)を水中に生成し、この酸化力により有
機物を分解する方法である。HOラジカルは、酸化力が
非常に強力であるため、水中に存在する高い結合力を有
する有機塩素化合物や分子量が大きい内分泌撹乱物質等
の難分解性物質の分解に有効である。この促進酸化処理
は、2次廃棄物の発生がなく、有機物の分解に加えて脱
臭、脱色、殺菌等という複合的な処理効果を奏する。促
進酸化処理の組み合わせとしては、酸化分解に寄与する
HOラジカルをより多く生成するもが好ましく、過酸化
水素と紫外線による処理、オゾンと過酸化水素による処
理、オゾンとUVによる処理がより好ましい。そして、
オゾン、UV、過酸化水素の3つを組み合わせた処理の
場合には、さらに酸化分解を効率的に行うことができる
ので好ましい。酸化処理装置5は、濃縮水中の有機物質
を全量分解するようにしてもよいが、この場合、オゾン
やUVを発生させる動力が大きくなり、過酸化水素など
の薬品や触媒を使用する場合はその使用量が大きくな
る。そこで、濃縮水中に含まれる有機物質を酸化処理装
置5で生物により分解可能なレベルにまで分解し、その
後、その処理水の少なくとも一部を生物処理槽に還流す
ることが好ましい。そして、この場合、酸化処理装置5
を生物処理槽1よりも高階層に設けることで、酸化処理
水を生物処理槽に還流する動力に位置エネルギーを利用
することができるので好ましい。また、本発明において
は、固液分離装置3による分離水を直接ナノろ過膜や逆
浸透膜で処理してもよいが、被処理水の水質に応じて、
すなわち、生物処理装置2にて生物処理した後の被処理
水に固液分離装置3で分離できない懸濁物質等が多量に
含まれる場合には、精密ろ過膜や限外ろ過膜を備えた濾
過装置6をさらに用い、膜処理装置4に導かれる供給水
のSDI値が4以下となるように前処理することが好ま
しい。SDI値とはFI値とも称され、対象水中の微細
な濁質濃度を示し、0.45μmのフィルタにより対象
水を0.2MPaで加圧濾過し、濾過開始から500m
lの濾過水取得に要する時間T0と、その後同じ条件で
更に濾過を継続し、15分間濾過した時点から500m
lの濾過水取得に要する時間T 15から、(1−T0/T
15)×100/15で表される値である。SDI値は濁
質が全くない場合は0となり、最も汚れた水の場合は
6.67となる。濾過装置6は、被処理水に応じて精密
ろ過膜および限外ろ過膜の少なくとも一方を、被処理水
と生物処理後の処理水質、また必要な透過水水質から適
宜選定し、それを単数枚もしくは複数枚適宜用いる。な
お、固液分離装置3が精密ろ過膜を使用したものであれ
ば、それよりも緻密な精密ろ過膜や限外ろ過膜を用いた
ものであればよく、固液分離装置3が限外ろ過膜を使用
したものであれば、それよりも緻密な限外ろ過膜を用い
たものが好ましい。また、図2の水処理プラントは、水
の処理に伴い増加する生物処理槽内部の生物を含む固形
分の濃度を調節するため、余剰生物すなわち固液分離し
た固形分の少なくとも一部を取り出すことができるよう
に構成し、さらに、取りだした余剰生物を処理するため
余剰生物処理装置7を設けている。余剰生物処理装置7
は、デカンターやフィルタープレスなどの脱水機を備
え、さらに、余剰生物の有効利用が可能な嫌気性消化装
置やコンポスト化装置を備えている。余剰生物には被処
理水から除去した窒素、リンなどを多く含んでおり、コ
ンポスト化すれば余剰生物を有効利用できるので好まし
い。コンポスト化装置は、脱水した余剰汚泥を乾燥機に
よって含水率を調整した後に、発酵槽内で発酵してコン
ポスト化するもので、得られるコンポストの一部をコン
ポスト化装置に循環させるとともに脱水後の新しい余剰
汚泥を受入れコンポスト化するように構成することが好
ましい。発酵に寄与する微生物が高温好気性菌のように
好気的な環境により活動が促進されるような場合は、コ
ンポスト化手段にブロアなどのエアー供給装置も付与す
る。また、汚泥のさらなる乾燥、水分調節のためにヒー
タを設けても良いが、高温好気性菌のように発酵が高温
で行われる微生物であれば、発酵熱により乾燥が促進さ
れるので、ヒータの動力を低減でき、ヒータ自体も補助
的なものとできる。発酵槽内には、パドルなどの撹拌装
置を設けることが好ましい。また、発酵の促進ため、助
剤を添加するのも良い。助剤は、カロリーの供給、微生
物の保持、水分の調節の機能を果たす。助剤は他の産業
からの廃棄物を使用することが好ましい。具体的には、
カロリーの供給のために農業廃棄物である米糠や鶏糞
等、レストランなどの食用廃油、食品工場のおから等が
あげられる。生物処理での余剰生物のように脱水後も水
分含有率が高いものは、自己保有のカロリーが低いた
め、コンポスト化に必要なカロリーが補え、窒素、リ
ン、カリウムの追加もできる米糠を添加することが非常
に好ましい。また、菌の保持剤および水分調節剤とし
て、林業廃棄物である木材チップや竹チップ、農業廃棄
物であるもみ殻等があげられる。コンポストは、最終的
には畑などにまきやすいようにペレット状に造粒され
る。また、コンポストは、そのままの状態でも良いが、
配布や販売のために袋詰めするのも良い。そして、被処
理水中に溶解している物質を固液分離可能なように凝集
して分離除去する場合は、生物処理槽に凝集剤を添加す
ることで固液分離を同時に行えるが、このとき、凝集剤
としては、余剰生物がコンポストとして土壌へ散布され
ることを考えると鉄系の凝集剤を用いることが好まし
い。さらに、余剰生物処理装置7は大きな反応槽を有
し、槽自体の重量も大きいため、下階層に設けることが
好ましい。
ed Oxidation Proc−esses)と称
され、オゾンや紫外線、過酸化水素、触媒(光触媒等)
などを併用して、酸化力の大きなヒドロキシラジカル
(HOラジカル)を水中に生成し、この酸化力により有
機物を分解する方法である。HOラジカルは、酸化力が
非常に強力であるため、水中に存在する高い結合力を有
する有機塩素化合物や分子量が大きい内分泌撹乱物質等
の難分解性物質の分解に有効である。この促進酸化処理
は、2次廃棄物の発生がなく、有機物の分解に加えて脱
臭、脱色、殺菌等という複合的な処理効果を奏する。促
進酸化処理の組み合わせとしては、酸化分解に寄与する
HOラジカルをより多く生成するもが好ましく、過酸化
水素と紫外線による処理、オゾンと過酸化水素による処
理、オゾンとUVによる処理がより好ましい。そして、
オゾン、UV、過酸化水素の3つを組み合わせた処理の
場合には、さらに酸化分解を効率的に行うことができる
ので好ましい。酸化処理装置5は、濃縮水中の有機物質
を全量分解するようにしてもよいが、この場合、オゾン
やUVを発生させる動力が大きくなり、過酸化水素など
の薬品や触媒を使用する場合はその使用量が大きくな
る。そこで、濃縮水中に含まれる有機物質を酸化処理装
置5で生物により分解可能なレベルにまで分解し、その
後、その処理水の少なくとも一部を生物処理槽に還流す
ることが好ましい。そして、この場合、酸化処理装置5
を生物処理槽1よりも高階層に設けることで、酸化処理
水を生物処理槽に還流する動力に位置エネルギーを利用
することができるので好ましい。また、本発明において
は、固液分離装置3による分離水を直接ナノろ過膜や逆
浸透膜で処理してもよいが、被処理水の水質に応じて、
すなわち、生物処理装置2にて生物処理した後の被処理
水に固液分離装置3で分離できない懸濁物質等が多量に
含まれる場合には、精密ろ過膜や限外ろ過膜を備えた濾
過装置6をさらに用い、膜処理装置4に導かれる供給水
のSDI値が4以下となるように前処理することが好ま
しい。SDI値とはFI値とも称され、対象水中の微細
な濁質濃度を示し、0.45μmのフィルタにより対象
水を0.2MPaで加圧濾過し、濾過開始から500m
lの濾過水取得に要する時間T0と、その後同じ条件で
更に濾過を継続し、15分間濾過した時点から500m
lの濾過水取得に要する時間T 15から、(1−T0/T
15)×100/15で表される値である。SDI値は濁
質が全くない場合は0となり、最も汚れた水の場合は
6.67となる。濾過装置6は、被処理水に応じて精密
ろ過膜および限外ろ過膜の少なくとも一方を、被処理水
と生物処理後の処理水質、また必要な透過水水質から適
宜選定し、それを単数枚もしくは複数枚適宜用いる。な
お、固液分離装置3が精密ろ過膜を使用したものであれ
ば、それよりも緻密な精密ろ過膜や限外ろ過膜を用いた
ものであればよく、固液分離装置3が限外ろ過膜を使用
したものであれば、それよりも緻密な限外ろ過膜を用い
たものが好ましい。また、図2の水処理プラントは、水
の処理に伴い増加する生物処理槽内部の生物を含む固形
分の濃度を調節するため、余剰生物すなわち固液分離し
た固形分の少なくとも一部を取り出すことができるよう
に構成し、さらに、取りだした余剰生物を処理するため
余剰生物処理装置7を設けている。余剰生物処理装置7
は、デカンターやフィルタープレスなどの脱水機を備
え、さらに、余剰生物の有効利用が可能な嫌気性消化装
置やコンポスト化装置を備えている。余剰生物には被処
理水から除去した窒素、リンなどを多く含んでおり、コ
ンポスト化すれば余剰生物を有効利用できるので好まし
い。コンポスト化装置は、脱水した余剰汚泥を乾燥機に
よって含水率を調整した後に、発酵槽内で発酵してコン
ポスト化するもので、得られるコンポストの一部をコン
ポスト化装置に循環させるとともに脱水後の新しい余剰
汚泥を受入れコンポスト化するように構成することが好
ましい。発酵に寄与する微生物が高温好気性菌のように
好気的な環境により活動が促進されるような場合は、コ
ンポスト化手段にブロアなどのエアー供給装置も付与す
る。また、汚泥のさらなる乾燥、水分調節のためにヒー
タを設けても良いが、高温好気性菌のように発酵が高温
で行われる微生物であれば、発酵熱により乾燥が促進さ
れるので、ヒータの動力を低減でき、ヒータ自体も補助
的なものとできる。発酵槽内には、パドルなどの撹拌装
置を設けることが好ましい。また、発酵の促進ため、助
剤を添加するのも良い。助剤は、カロリーの供給、微生
物の保持、水分の調節の機能を果たす。助剤は他の産業
からの廃棄物を使用することが好ましい。具体的には、
カロリーの供給のために農業廃棄物である米糠や鶏糞
等、レストランなどの食用廃油、食品工場のおから等が
あげられる。生物処理での余剰生物のように脱水後も水
分含有率が高いものは、自己保有のカロリーが低いた
め、コンポスト化に必要なカロリーが補え、窒素、リ
ン、カリウムの追加もできる米糠を添加することが非常
に好ましい。また、菌の保持剤および水分調節剤とし
て、林業廃棄物である木材チップや竹チップ、農業廃棄
物であるもみ殻等があげられる。コンポストは、最終的
には畑などにまきやすいようにペレット状に造粒され
る。また、コンポストは、そのままの状態でも良いが、
配布や販売のために袋詰めするのも良い。そして、被処
理水中に溶解している物質を固液分離可能なように凝集
して分離除去する場合は、生物処理槽に凝集剤を添加す
ることで固液分離を同時に行えるが、このとき、凝集剤
としては、余剰生物がコンポストとして土壌へ散布され
ることを考えると鉄系の凝集剤を用いることが好まし
い。さらに、余剰生物処理装置7は大きな反応槽を有
し、槽自体の重量も大きいため、下階層に設けることが
好ましい。
【0015】
【実施例】<実施例>図2に示すように、固液分離装置
3を硝化槽1c内に設けた水処理プラントを設計した。
3を硝化槽1c内に設けた水処理プラントを設計した。
【0016】1Fに配置する生物処理装置2は、処理量
1000m3/d(処理量は排水としての量)、被処理
水質をBOD200mg/l、COD150mg/l、
SS100mg/l、T−N30mg/l、T−P6m
g/l、固液分離装置3による分離水の水質をBOD1
0mg/l、SS0mg/l、COD10mg/l、T
−N10mg/l、T−P1mg/lとして設計した。
1000m3/d(処理量は排水としての量)、被処理
水質をBOD200mg/l、COD150mg/l、
SS100mg/l、T−N30mg/l、T−P6m
g/l、固液分離装置3による分離水の水質をBOD1
0mg/l、SS0mg/l、COD10mg/l、T
−N10mg/l、T−P1mg/lとして設計した。
【0017】被処理水は、1Fでの生物処理装置2、固
液分離装置3による処理の後、3Fに設けた濾過装置6
で処理され、更に逆浸透膜を備えた膜処理装置4で処理
することで、膜処理装置4の透過水は飲料用に耐えうる
レベルの水質を得ることができる。その後、膜処理装置
4の濃縮水は同じく3Fに配置した酸化処理装置5で処
理される。一方、生物処理で生じる余剰汚泥は2Fに設
けた脱水機、コンポスト反応槽からなる余剰生物処理装
置7により有効利用できる。
液分離装置3による処理の後、3Fに設けた濾過装置6
で処理され、更に逆浸透膜を備えた膜処理装置4で処理
することで、膜処理装置4の透過水は飲料用に耐えうる
レベルの水質を得ることができる。その後、膜処理装置
4の濃縮水は同じく3Fに配置した酸化処理装置5で処
理される。一方、生物処理で生じる余剰汚泥は2Fに設
けた脱水機、コンポスト反応槽からなる余剰生物処理装
置7により有効利用できる。
【0018】このような水処理プラントは、固液分離装
置3を膜分離槽1c内に配置することで、膜分離により
汚泥を分離するため、沈殿槽が省略でき、また、水槽を
水深5mを想定した場合、各水槽の床面積は、流量調整
槽100m2、生物処理槽1は汚泥の高濃度化により脱
窒槽1a16m2、硝化槽1bおよび膜分離槽は1c各
14m2とでき、その他に汚泥貯槽などを設けても、1
F部分の床面積を200〜220m2と非常にコンパク
トな施設とできた。また、3Fに配置した膜処理装置
4、酸化処理装置5、濾過装置6は、それぞれの床面積
が35m2、30m2、45m2程度と生物処理装置の上
階層に配置可能で、2Fには、床面積100m2程度の
余剰生物処理装置7も同様に配置可能となった。 <比較例>浄化槽構造基準 第11に則り水処理プラン
トを設計した。しかしながら、上記実施例1と同様の被
処理水質から同程度の処理水を得ようとして設計したと
ころ、生物処理装置のみで、流量調整槽、脱窒槽、硝化
槽、沈殿槽、脱窒槽、再曝気槽、沈殿槽が必要となり、
沈殿槽の水深を2m、その他の槽の水深を5mとする
と、各槽は、順に100m2、60m2、110m2、6
5m2、40m2、70m2、45m2となり、総床面積が
約490m2程度となった。さらに実施例1と同様の膜
処理装置4,酸化処理装置5、濾過装置6を平面的に設
けると、合計110m2程度の床面積がさらに必要とな
った。
置3を膜分離槽1c内に配置することで、膜分離により
汚泥を分離するため、沈殿槽が省略でき、また、水槽を
水深5mを想定した場合、各水槽の床面積は、流量調整
槽100m2、生物処理槽1は汚泥の高濃度化により脱
窒槽1a16m2、硝化槽1bおよび膜分離槽は1c各
14m2とでき、その他に汚泥貯槽などを設けても、1
F部分の床面積を200〜220m2と非常にコンパク
トな施設とできた。また、3Fに配置した膜処理装置
4、酸化処理装置5、濾過装置6は、それぞれの床面積
が35m2、30m2、45m2程度と生物処理装置の上
階層に配置可能で、2Fには、床面積100m2程度の
余剰生物処理装置7も同様に配置可能となった。 <比較例>浄化槽構造基準 第11に則り水処理プラン
トを設計した。しかしながら、上記実施例1と同様の被
処理水質から同程度の処理水を得ようとして設計したと
ころ、生物処理装置のみで、流量調整槽、脱窒槽、硝化
槽、沈殿槽、脱窒槽、再曝気槽、沈殿槽が必要となり、
沈殿槽の水深を2m、その他の槽の水深を5mとする
と、各槽は、順に100m2、60m2、110m2、6
5m2、40m2、70m2、45m2となり、総床面積が
約490m2程度となった。さらに実施例1と同様の膜
処理装置4,酸化処理装置5、濾過装置6を平面的に設
けると、合計110m2程度の床面積がさらに必要とな
った。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、膜処理装置により高度
に処理された再利用水を得ることができ、かつ、生物処
理装置、固液分離装置および膜処理装置を多階層にわた
って設けることで、設置面積を小さくすることができ
る。そのため、用地獲得が難しい都市部や山間部等でも
設置し易いものとなる。また、従来の装置に比べれば同
一設置面積でも大きな生物処理槽を設けることができる
ので、生物処理槽内の活性汚泥が流入する汚水に含まれ
る汚濁物質の量や質の変動によって影響を受けて不安定
になっても、また、豪雨等により生物処理槽内に想定外
の汚水が流れ込んでも、汚泥自体が発泡し槽外にあふれ
ることを防ぐことができる。さらに、生物処理槽を膜処
理装置よりも下階層に設けることで、たとえ汚水、汚泥
が槽外へ流出したとしても膜処理装置を構成する各機器
がそれら汚水、汚泥に浸かってしまって破損することは
なく、安定して、水洗便所用水、親水用水、修景用水、
散水用水、農業用水、工業用水、更には飲料水等として
利用可能な再利用水を得ることができる。
に処理された再利用水を得ることができ、かつ、生物処
理装置、固液分離装置および膜処理装置を多階層にわた
って設けることで、設置面積を小さくすることができ
る。そのため、用地獲得が難しい都市部や山間部等でも
設置し易いものとなる。また、従来の装置に比べれば同
一設置面積でも大きな生物処理槽を設けることができる
ので、生物処理槽内の活性汚泥が流入する汚水に含まれ
る汚濁物質の量や質の変動によって影響を受けて不安定
になっても、また、豪雨等により生物処理槽内に想定外
の汚水が流れ込んでも、汚泥自体が発泡し槽外にあふれ
ることを防ぐことができる。さらに、生物処理槽を膜処
理装置よりも下階層に設けることで、たとえ汚水、汚泥
が槽外へ流出したとしても膜処理装置を構成する各機器
がそれら汚水、汚泥に浸かってしまって破損することは
なく、安定して、水洗便所用水、親水用水、修景用水、
散水用水、農業用水、工業用水、更には飲料水等として
利用可能な再利用水を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す水処理装置の概略図
である。
である。
【図2】本発明の他の実施態様を示す水処理装置の概略
図である。
図である。
1 :生物処理槽
1a:脱窒槽
1b:硝化槽
1c:硝化槽(膜分離槽)
2 :生物処理装置
3 :固液分離装置
4 :膜処理装置
5 :酸化処理装置
6 :濾過装置
7 :余剰生物処理装置
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C02F 9/00 C02F 9/00 502R 4D059
503 503C
503F
504 504A
504E
B01D 61/04 B01D 61/04
61/14 61/14
61/58 61/58
C02F 1/32 C02F 1/32
1/44 1/44 K
1/72 1/72 Z
101 101
1/78 1/78
3/12 ZAB 3/12 ZABS
3/34 101 3/34 101B
11/02 11/02
11/12 11/12 C
Fターム(参考) 4D006 GA03 GA04 GA06 GA07 HA93
KA02 KA51 KA55 KA57 KA72
KB04 KB21 KB30 MA01 MA02
MA03 MC03 MC18 MC22 MC23
MC29 MC39 MC52 MC54 MC62
PA01 PA02 PB08 PB70
4D028 AB00 BC01 BC17 BC18 BD16
BD17 BE04 BE08
4D037 AA11 AB01 AB02 AB14 BA16
BA18 CA03 CA06 CA07
4D040 BB24 BB52 BB54 BB65 BB66
4D050 AA12 AB07 AB11 AB19 BB02
BB03 BB04 BB06 BC04 BC09
BD02 BD06 CA09 CA17
4D059 AA05 BA01 BA11 BD01 BD11
BE16 BE31 BJ01 BK09 CA28
CC01 DA22
Claims (9)
- 【請求項1】被処理水を生物処理する生物処理槽を備え
た生物処理装置と、生物処理した水を固液分離する固液
分離装置と、固液分離により得られた分離水を透過水と
濃縮水とに分離するナノろ過膜および/または逆浸透膜
を有する膜処理装置とを備え、これら生物処理装置、固
液分離装置および膜処理装置を多階層にわたって設け、
かつ、生物処理槽を膜処理装置よりも下階層に設けたこ
とを特徴とする水処理プラント。 - 【請求項2】さらに、膜処理装置の濃縮水を処理する酸
化処理装置を設けた、請求項1に記載の水処理プラン
ト。 - 【請求項3】酸化処理装置による処理水の少なくとも一
部を生物処理槽に還流可能として、かつ、酸化処理装置
を生物処理槽よりも高階層に設けた、請求項2に記載の
水処理プラント。 - 【請求項4】酸化処理装置が、オゾン処理、紫外線処
理、過酸化水素処理および触媒処理の群から選ばれる少
なくとも1つの処理を行うものである、請求項2または
3に記載の水処理プラント。 - 【請求項5】固液分離装置が、精密ろ過膜および/また
は限外ろ過膜を備えている、請求項1〜4のいずれかに
記載の水処理プラント。 - 【請求項6】精密ろ過膜および/または限外ろ過膜が、
生物処理槽に浸漬されている、請求項5に記載の水処理
プラント。 - 【請求項7】さらに、固液分離した固形分の少なくとも
一部を処理する余剰生物処理装置を設けた、請求項1〜
6のいずれかに記載の水処理プラント。 - 【請求項8】余剰生物処理装置が少なくともコンポスト
化装置を備えている、請求項7に記載の水処理プラン
ト。 - 【請求項9】余剰生物処理装置を膜処理装置よりも下階
層に設けた、請求項7または8に記載の水処理プラン
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001300162A JP2003103297A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 水処理プラント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001300162A JP2003103297A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 水処理プラント |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003103297A true JP2003103297A (ja) | 2003-04-08 |
Family
ID=19120779
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001300162A Pending JP2003103297A (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 水処理プラント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003103297A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005152694A (ja) * | 2003-11-20 | 2005-06-16 | Kurita Water Ind Ltd | 浄水処理設備 |
JP2007326067A (ja) * | 2006-06-09 | 2007-12-20 | Kurita Water Ind Ltd | 廃水の生物処理促進剤およびそれを用いた廃水の生物処理方法 |
JP2017077511A (ja) * | 2015-10-19 | 2017-04-27 | 王子ホールディングス株式会社 | 水処理システムおよび方法 |
WO2020040707A3 (en) * | 2018-08-24 | 2020-03-26 | Scg Chemicals Co., Ltd. | Waste treatment device |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001300162A patent/JP2003103297A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005152694A (ja) * | 2003-11-20 | 2005-06-16 | Kurita Water Ind Ltd | 浄水処理設備 |
JP2007326067A (ja) * | 2006-06-09 | 2007-12-20 | Kurita Water Ind Ltd | 廃水の生物処理促進剤およびそれを用いた廃水の生物処理方法 |
JP2017077511A (ja) * | 2015-10-19 | 2017-04-27 | 王子ホールディングス株式会社 | 水処理システムおよび方法 |
WO2020040707A3 (en) * | 2018-08-24 | 2020-03-26 | Scg Chemicals Co., Ltd. | Waste treatment device |
CN112823227A (zh) * | 2018-08-24 | 2021-05-18 | Scg化学有限公司 | 废物处理装置 |
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