JP2003102152A - ステータへのコイル巻線方法 - Google Patents

ステータへのコイル巻線方法

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JP2003102152A
JP2003102152A JP2001289539A JP2001289539A JP2003102152A JP 2003102152 A JP2003102152 A JP 2003102152A JP 2001289539 A JP2001289539 A JP 2001289539A JP 2001289539 A JP2001289539 A JP 2001289539A JP 2003102152 A JP2003102152 A JP 2003102152A
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JP
Japan
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coil
hook
teeth
stator
hooked
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JP2001289539A
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Atsushi Abiko
淳 阿比子
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 配線板を用いることなくコイルの結線が可能
なステータへのコイルの巻線方法を提供すること。 【解決手段】 ノズル14A〜14Cからの銅線15A
〜15Cをフックに引っ掛ける第1工程、対応するティ
ースにコイルを巻線する第2工程、巻線されたティース
の一方側に隣接するティースに対応するフックに銅線を
引っ掛ける第3工程、第3工程のフックから一方側のn
個隣りのフックに銅線を引っ掛ける第4工程、第4工程
のフックに対応するティースにコイルを巻線する第5工
程、第1工程から第5工程を行った後に第3工程から第
5工程をnー2回繰り返し行う第6工程、第6工程で巻
線されたティースの一方側に隣接するティースのフック
に銅線を引っ掛ける第7工程、第7工程のフックから一
方側にn個隣りのフックに導電線を引っ掛ける第8工程
によるステータ10へのコイル巻線方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステータへのコイ
ルの巻線方法に関するものであり、特に3相のブラシレ
スモータに用いるステータへのコイルの巻線方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術として、特開平5−3087
38号公報に開示される技術がある。この公報には、複
数の巻線を絶縁層を介して環状のステータ鉄心に施し、
電気絶縁性を有する合成樹脂で一体に成形固化してなる
ステータと、駆動回路を装着したプリント基板を備え、
プリント基板により巻線の一端と駆動回路を結線し、巻
線の他端を中性点結線として結線した後、絶縁層の一部
あるいはシュラウドに設けた止め具で固定してなるブラ
シレスモータのステータが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記公報
の技術では、巻線の結線のために配線板を用いている。
このような結線のために配線板を用いる形式のステータ
においては、配線板が比較的薄板であるため、コイルに
大電流を流す場合には配線板の発熱を抑えるべくバスバ
ーが必要となり、配線板以外の部品も必要となって全体
として部品点数が増大してしまう。また、このような配
線板は一般的に高価であるため、ステータのコストアッ
プに繋がる、という問題がある。
【0004】そこで本発明は、上述した問題を解決すべ
く、配線板を用いることなく巻線の結線が可能なステー
タへのコイル巻線方法を提供することを技術的課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、周方向に関して等間隔に形成され
るとともに径方向に向けて突出する3n個(nは2以上
の整数)のティースを有するステータ鉄心と、絶縁層を
介して前記ティースに巻線されるコイルとを備えるステ
ータに対して、該ステータの中心から120度の間隔を
もって形成されるとともにそれぞれが導電線を導出する
第1ノズル、第2ノズルおよび第3ノズルにより同時に
前記ティースにコイルを巻線するステータへのコイル巻
線方法であって、前記ステータ鉄心における前記ティー
スの突出方向と反対側に形成される前記絶縁層には、導
電性材料から成り各ティースに対応した箇所に1つずつ
3n個のフックが取付けられており、第1ノズル、第2
ノズルおよび第3ノズルから導出される導電線を、各ノ
ズルの位置に対応する各フックに引っ掛ける第1工程
と、該第1工程にて導電線を引っ掛けたフックに対応す
るティースにコイルを巻線する第2工程と、前の工程に
よってコイルが巻線されたティースの一方側に120/
n度だけ前記各ノズルを変位させ、前の工程によってコ
イルが巻線されたティースの一方側に隣接するティース
に対応するフックに前の工程で巻線されたコイルの巻き
終わりの導電線を引っ掛ける第3工程と、該第3工程に
よって導電線が引っ掛けられたフックから前記一方側に
120度だけ前記各ノズルを変位させ、前記第3工程に
よって導電線が引っ掛けられたフックから前記一方側に
n個隣りに形成されるフックに導電線を引っ掛ける第4
工程と、該第4工程にて導電線が引っ掛けられたフック
に対応するティースにコイルを巻線する第5工程と、前
記第1工程乃至第5工程を行った後に、前記第3工程乃
至第5工程をnー2回繰り返し行う第6工程と、該第6
工程によってコイルが巻線されたティースの一方側に1
20/n度だけ前記各ノズルを変位させ、前記第6工程
によってコイルが巻線されたティースの一方側に隣接す
るティースに対応するフックに、前記第6工程で巻線さ
れたコイルの巻き終わりの導電線を引っ掛ける第7工程
と、該第7工程によって導電線が引っ掛けられたフック
から前記一方側に120度だけ前記各ノズルを変位さ
せ、前記第7工程によって導電線が引っ掛けられたフッ
クから前記一方側にn個隣りに形成されるフックに導電
線を引っ掛ける第8工程とにより全てのティースにコイ
ルを巻線するステータへのコイル巻線方法とした。
【0006】請求項1の発明によると、各ティースに対
応するフックに引っ掛ける導電線と各ティースへのコイ
ルの巻線を上記の第1工程乃至第8工程のように行うこ
とで、導電線が引っ掛けられた各フックがコイルの巻線
の端部となり、3n個のフックのそれぞれに引っ掛けら
れた複数の導電線同士を電気的に接続するだけで、3相
の巻線をΔ結線することが可能になる。
【0007】したがって、従来技術で示したような薄板
状の配線板を用いることなく巻線の結線を行うことがで
きるので、低コストでステータを提供することが可能に
なるとともに部品点数が低減する。更に、配線板を用い
ずに巻線を結線しているので、バスバーを用いることな
くコイルへ大電流を流すこともできて更に部品点数の低
減が可能となる。
【0008】具体的には、請求項2に示すように、ティ
ースをステータ鉄心の径方向内側に向けて突出して、前
記第3工程、前記第4工程、前記第7工程および前記第
8工程にて導電線をフックへ引っ掛ける際には、前記絶
縁層の前記ステータ外周側に形成される壁に沿って導電
線が導かれるようにすると、導電線を円滑にフックに引
っ掛けることができ、更に好適である。
【0009】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図1乃至
図3を参照して説明する。図1は本実施の形態における
ステータ10の平面図、図2は図1の一部側面図、図3
は本実施の形態のステータ10へのコイルの巻線を示す
概略図である。本実施の形態におけるステータ10は3
相のブラシレスモータに採用されるものであり、9個の
ティース11A〜11Iを有するステータ鉄心11と、
絶縁層12を介して各ティース11A〜11Iのそれぞ
れに巻線されるコイルU1〜U3、V1〜V3、W1〜
W3とを備えている。
【0010】ステータ鉄心11は鉄製であり、周方向に
関して等間隔に形成されるとともに径方向内側に向けて
突出する9個のティース11A〜11Iを有する円環状
を呈している。各ティース11A〜11Iは、図示しな
いロータおよび隣り合うティース間での磁気の受け渡し
が効率良く行われるように、径方向内側端面の周方向幅
が大きく構成されている。
【0011】ステータ鉄心11に取付けられる絶縁層1
2は合成樹脂製であり、ステータ鉄心11の軸方向に嵌
め込まれて、ティース11A〜11Iに巻線されるコイ
ルU1〜U3、V1〜V3、W1〜W3が直接ティース
11A〜11Iと接触しないように、各ティース11A
〜11Iにおけるコイルが巻線される箇所を覆うように
形成されている。尚、絶縁層12の外周面は図1におい
て一点鎖線で示した箇所である。更に、図2に示すよう
に絶縁層12の軸方向一端がステータ鉄心11の軸方向
端部から突出して構成されている。ステータ鉄心11の
軸方向端部から突出した箇所におけるティース11A〜
11Iの突出方向と反対側の絶縁層12には、導電性材
料から成り各ティース11A〜11Iに対応した9個の
フック13A〜14Iが取付けられている。
【0012】上述した構成からなるステータ10へのコ
イルの巻線について説明する。コイルの巻線は、ステー
タ10の中心から120度の間隔をもって形成されると
ともに導電線15Aを導出する第1ノズル14A、導電
線15Bを導出する第2ノズル14Bおよび導電線15
Cを導出する第3ノズル14Cを用いて行われる。本実
施の形態では導電線15A、15Bおよび15Cとして
銅線を用いており、具体的には、各ノズルから同時に銅
線を導出しながら各ノズル自体を軸方向および周方向に
変位させることで各ティース11A〜11Iに銅線を巻
きつけてコイルを巻線するとともに、フック13A〜1
4Iへの銅線の引っ掛けが行われる。尚、各ノズル14
A、14Bおよび14Cは、図1で示すようにステータ
10の中心から120度の間隔を保持しながら銅線の導
出および変位が行われるものであって、コイルを巻線す
る際に各ノズル間の間隔が変化することはない。
【0013】コイルの巻線について説明する。先ず、第
1工程として、ステータ鉄心11のティース11A〜1
1Iにコイルが巻線されていない状態において、第1ノ
ズル14Aから導出される銅線15Aをフック13Aに
引っ掛ける。それと同時に第2ノズル14Bから導出さ
れる銅線15Bをフック13Dに、第3ノズル14Cか
ら導出される銅線15Cをフック13Gにそれぞれ引っ
掛ける。
【0014】次に、第2工程として、ノズル14A、1
4B、14Cを軸方向および周方向に変位させること
で、コイルU1、U2およびU3を同時に巻線する。具
体的には、第1ノズル14Aにおいては、第1工程にて
銅線15Aを引っ掛けたフック13Aに対応するティー
ス11Aに銅線15Aを巻きつけてコイルU1を巻線す
る。第2ノズル14Bにおいてはフック13Dに対応す
るティース11DにコイルU2を、第3ノズル14Cに
おいてはフック13Gに対応するティース11Gにコイ
ルU3をそれぞれ巻線する。
【0015】第3工程では、ノズル14A、14B、1
4Cを一方側(本実施の形態では図1の時計回り側)に
40度だけ変位させて、コイルU1、U2およびU3の
巻き終わりの銅線を、対応するフックに同時に引っ掛け
る。具体的には、第1ノズル14Aにおいては、第2工
程によってコイルU1が巻線されたティース11Aの一
方側に隣接するティース11Bに対応するフック13B
に、第2工程で巻線されたコイルU1の巻き終わりの銅
線15Aを引っ掛ける。第2ノズル14Bにおいては、
コイルU2が巻線されたティース11Dに隣接するティ
ース11Eに対応するフック13Eに、コイルU2の巻
き終わりの銅線15Bを引っ掛ける。更に、第3ノズル
14Cにおいいては、コイルU3が巻線されたティース
11Gに隣接するティース11Hに対応するフック13
Hに、コイルU3の巻き終わりの銅線15Cを引っ掛け
る。
【0016】第4工程では、第3工程が終了した状態か
らノズル14A、14B、14Cを一方側(図1の時計
回り側)に120度変位させて、第3工程によって銅線
が引っ掛けられたフックから一方側(図1の時計回り
側)に3個隣りに形成されるフックに、同時に銅線を引
っ掛ける。具体的には、第1ノズル14Aにおいては、
第3工程によって銅線15Aが引っ掛けられたフック1
3Bから一方側に3個隣りに形成されるフック13E
に、銅線15Aを引っ掛ける。第2ノズル14Bにおい
ては、第3工程によって銅線15Bが引っ掛けられたフ
ック13Eから一方側に3個隣りに形成されるフック1
3Hに、銅線15Bを引っ掛ける。更に、第3ノズル1
4Cにおいては、第3工程によって銅線15Cが引っ掛
けられたフック13Hから一方側に3個隣りに形成され
るフック13Bに、銅線15Cを引っ掛ける。
【0017】ここで、第3工程および第4工程では、絶
縁層12の径方向外周面を構成する壁に沿って銅線15
A〜15Cを這わせることで、銅線15A〜15Cがそ
れぞれのフックに導かれ、銅線15A〜15Cが円滑に
フックに引っ掛けられるようになっている。
【0018】第5工程では、第4工程が終了した状態か
らノズル14A、14B、14Cを軸方向および周方向
に変位させることで、コイルV2、V3およびV1を同
時に巻線する。具体的には、第1ノズル14Aにより第
4工程にて銅線15Aが引っ掛けられたフック13Eに
対応するティース11Eに銅線15Aを巻きつけてコイ
ルV2を巻線する。また、第2ノズル14Bにより第4
工程にて銅線15Bが引っ掛けられたフック13Hに対
応するティース11Hに銅線15Bを巻きつけてコイル
V3を巻線する。更に、第3ノズル14Cにより第4工
程にて銅線15Cが引っ掛けられたフック13Bに対応
するティース11Bに銅線15Cを巻きつけてコイルV
1を巻線する。
【0019】上述した第1工程から第5工程を行った後
に、第6工程として、第3工程、第4工程および第5工
程をもう1回繰り返し行う。具体的には、第6工程で
は、第1ノズル14Aにより先述した第5工程にて巻線
されたコイルV2の巻き終わりの銅線15Aをティース
11Eの一方側に隣接するティース11Fに対応するフ
ック13Fに引っ掛け(第3工程に相当)、フック13
Fから一方側に3個隣りに形成されるフック13Iに、
銅線15Aを引っ掛ける(第4工程に相当)。そして、
フック13Iに対応するティース11Iに銅線15Aを
巻きつけてコイルW3を巻線する(第5工程に相当)。
第2ノズル14Bに関しても同時にこの工程が行われ、
コイルV3の巻き終わりの銅線15Bをフック13Iに
引っ掛け、フック13Iからフック13Cに銅線15B
を引っ掛ける。そして、フック13Cに対応するティー
ス11Cに銅線15Bを巻きつけてコイルW1を巻線す
る。また、第3ノズル14Cに関しても同時にこのよう
な工程が行われ、コイルV1の巻き終わりの銅線15C
をフック13Cに引っ掛け、フック13Cからフック1
3Fに銅線15Cを引っ掛ける。そして、フック13F
に対応するティース11Fに銅線15Cを巻きつけてコ
イルW2を巻線する。
【0020】第7工程では、上述した第6工程が終了し
た状態から、ノズル14A、14Bおよび14Cを一方
側(図1の時計回り側)に40度変位させて、各フック
にコイルの巻き終わりの銅線を同時に引っ掛ける。具体
的には、第1ノズル14Aにより第6工程によってコイ
ルW3が巻線されたティース11Iの一方側に隣接する
ティース11Aに対応するフック13Aに、第6工程で
巻線されたコイルW3の巻き終わりの銅線15Aを引っ
掛ける。また、第2ノズル14Bによりフック13D
に、第3ノズル14Cによりフック13Gにそれぞれ銅
線15B、15Cを引っ掛ける。
【0021】次に、第8工程では、第7工程が終了した
状態からノズル14A、14Bおよび14Cを一方側に
120度変位させて、第7工程によって銅線が引っ掛け
られたフックから一方側に3個隣りに形成されるフック
に、同時に銅線を引っ掛ける。具体的には、第1ノズル
14Aにより第7工程によって銅線15Aが引っ掛けら
れたフック13Aから一方側に3個隣りに形成されるフ
ック13Dに銅線15Aを引っ掛ける。これと同時に第
2ノズル14Bによりフック13Gに、第3ノズル14
Cによりフック13Aにそれぞれ再び銅線15B、15
Cを引っ掛ける。
【0022】第8工程が終わると、全てのティース11
A〜11IにコイルU1〜U3、V1〜V3、W1〜W
3が巻線される。銅線15A〜15Cが引っ掛けられた
各フック13A〜14Iがコイルの巻線の端部となり、
9個のフック13A〜14Iにそれぞれ引っ掛けられた
複数の銅線同士をヒュージングにて電気的に接続するこ
とによって、図3に概略的に示すように、コイルU1〜
U3がU相、コイルV1〜V3がV相、コイルW1〜W
3がW相となる3相のコイルをΔ結線することが可能と
なる。
【0023】このように、本実施の形態によると、従来
技術で示したような薄板状の配線板を用いることなく3
相のコイルをΔ結線することができるので、低コストで
ステータを提供することが可能になるとともに部品点数
が低減する。更に、配線板を用いずに巻線を結線してい
るので、バスバーを用いることなくコイルへ大電流を流
すこともできて更に部品点数の低減が可能となる。
【0024】尚、本実施の形態では、請求項1で説明し
た3n個(nは2以上の整数)のティースとして、9個
のティースの場合について、すなわち請求項1における
nが3の場合について説明した。そのため、フックの数
も9個となり、また、第4工程および第8工程において
は、コイルの巻き終わりの銅線が引っ掛けられたフック
から一方側に3個隣りに形成されるフックに銅線が引っ
掛けられることになる。更に、第6工程においては、n
が3の場合はn−2が1となるので、第3工程から第5
工程を1回だけ繰り返すことになる。
【0025】上述した実施の形態の変形例として、請求
項1におけるnが2の場合には、ティースおよびフック
がそれぞれ6個となり、第3工程では60度だけノズル
を変位させてコイルの巻き終わりの銅線をフックに引っ
掛けることになる。また、第4工程および第8工程にお
いては、コイルの巻き終わりの銅線が引っ掛けられたフ
ックから一方側に2個隣りに形成されるフックに銅線が
引っ掛けられることになる。更に、この場合にはn−2
が0となるので、第6工程では第3工程から第5工程が
0回繰り返される、すなわち第6工程では実質的に何も
行われることなく、第7工程へと移行することになる。
この場合、各相が2つのコイルからなる3相のΔ結線さ
れたステータが提供される。
【0026】これ以外の変形例として、請求項1におけ
るnが4の場合には、ティースおよびフックがそれぞれ
12個となり、第3工程では30度だけノズルを変位さ
せてコイルの巻き終わりの銅線をフックに引っ掛けるこ
とになる。また、第4工程および第8工程においては、
コイルの巻き終わりの銅線が引っ掛けられたフックから
一方側に4個隣りに形成されるフックに銅線が引っ掛け
られることになる。更に、この場合にはn−2が2とな
るので、第6工程では第3工程から第5工程が2回繰り
返されて、第7工程へと移行する。この場合、各相が4
つのコイルからなる3相のΔ結線されたステータが提供
される。
【0027】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上述した実施の形態に限定される意図は
なく、本発明の主旨に沿ったものであればどのような形
態であってもよく、請求項1におけるnが5以上の整数
の場合であってもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明によると、導電線が引っ掛けられ
た各フックがコイルの巻線の端部となり、3n個のフッ
クのそれぞれに引っ掛けられた複数の導電線同士を電気
的に接続するだけで、3相の巻線をΔ結線することが可
能になる。
【0029】したがって、従来技術で示したような薄板
状の配線板を用いることなく巻線の結線を行うことがで
きるので、低コストでステータを提供することが可能に
なるとともに部品点数が低減する。更に、配線板を用い
ずに巻線を結線しているので、バスバーを用いることな
くコイルへ大電流を流すこともできて更に部品点数の低
減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるステータの平面図
である。
【図2】図1の一部側面図である。
【図3】本実施の形態のステータへのコイルの巻線を示
す概略図である。
【符号の説明】
10・・・ステータ 11・・・ステータ鉄心 11A〜11I・・・ティース 12・・・絶縁層 13A〜13I・・・フック 14A〜14C・・・ノズル 15A〜15C・・・銅線(導電線) U1〜U3・・・U相のコイル V1〜V3・・・V相のコイル W1〜W3・・・W相のコイル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に関して等間隔に形成されるとと
    もに径方向に向けて突出する3n個(nは2以上の整
    数)のティースを有するステータ鉄心と、絶縁層を介し
    て前記ティースに巻線されるコイルとを備えるステータ
    に対して、該ステータの中心から120度の間隔をもっ
    て形成されるとともにそれぞれが導電線を導出する第1
    ノズル、第2ノズルおよび第3ノズルにより同時に前記
    ティースにコイルを巻線するステータへのコイル巻線方
    法であって、 前記ステータ鉄心における前記ティースの突出方向と反
    対側に形成される前記絶縁層には、導電性材料から成り
    各ティースに対応した箇所に1つずつ3n個のフックが
    取付けられており、 第1ノズル、第2ノズルおよび第3ノズルから導出され
    る導電線を、各ノズルの位置に対応する各フックに引っ
    掛ける第1工程と、 該第1工程にて導電線を引っ掛けたフックに対応するテ
    ィースにコイルを巻線する第2工程と、 前の工程によってコイルが巻線されたティースの一方側
    に120/n度だけ前記各ノズルを変位させ、前の工程
    によってコイルが巻線されたティースの一方側に隣接す
    るティースに対応するフックに前の工程で巻線されたコ
    イルの巻き終わりの導電線を引っ掛ける第3工程と、 該第3工程によって導電線が引っ掛けられたフックから
    前記一方側に120度だけ前記各ノズルを変位させ、前
    記第3工程によって導電線が引っ掛けられたフックから
    前記一方側にn個隣りに形成されるフックに導電線を引
    っ掛ける第4工程と、 該第4工程にて導電線が引っ掛けられたフックに対応す
    るティースにコイルを巻線する第5工程と、 前記第1工程乃至第5工程を行った後に、前記第3工程
    乃至第5工程をnー2回繰り返し行う第6工程と、 該第6工程によってコイルが巻線されたティースの一方
    側に120/n度だけ前記各ノズルを変位させ、前記第
    6工程によってコイルが巻線されたティースの一方側に
    隣接するティースに対応するフックに、前記第6工程で
    巻線されたコイルの巻き終わりの導電線を引っ掛ける第
    7工程と、 該第7工程によって導電線が引っ掛けられたフックから
    前記一方側に120度だけ前記各ノズルを変位させ、前
    記第7工程によって導電線が引っ掛けられたフックから
    前記一方側にn個隣りに形成されるフックに導電線を引
    っ掛ける第8工程と、 により全てのティースにコイルを巻線するステータへの
    コイル巻線方法。
  2. 【請求項2】 前記ティースは前記ステータ鉄心の径方
    向内側に向けて突出しており、前記第3工程、前記第4
    工程、前記第7工程および前記第8工程にて導電線をフ
    ックへ引っ掛ける際には、前記絶縁層の前記ステータ外
    周側に形成される壁に沿って導電線が導かれることを特
    徴とする、請求項1に記載のステータへのコイル巻線方
    法。
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