JP2003101111A - 連続可変波長光源の波長較正方法 - Google Patents

連続可変波長光源の波長較正方法

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JP2003101111A
JP2003101111A JP2001293054A JP2001293054A JP2003101111A JP 2003101111 A JP2003101111 A JP 2003101111A JP 2001293054 A JP2001293054 A JP 2001293054A JP 2001293054 A JP2001293054 A JP 2001293054A JP 2003101111 A JP2003101111 A JP 2003101111A
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variable wavelength
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Hiroshi Sunouchi
啓 洲之内
Hideo Tashiro
英夫 田代
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高精度で波長可変レーザーなどの連続可変波長
光源から出射される光の波長を較正することのできる連
続可変波長光源の波長較正方法を提供する。 【解決手段】連続可変波長光源から出射される光の波長
を較正する連続可変波長光源の波長較正方法において、
標準試料を対象として、連続可変波長光源から出射され
る光の波長を走査しながら干渉縞の測定を行う第1のス
テップと、上記第1のステップで測定された干渉縞の周
波数分布を短時間フーリエ変換法を用いて測定する第2
のステップと、上記第2のステップで測定された周波数
分布に基づいて、周波数が高い個所では波長の走査の送
り幅を減少させ、周波数の低い個所では波長の走査の送
り幅を増加させるように上記連続可変波長光源から出射
される光の波長を修正する第3のステップとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続可変波長光源
の波長較正方法に関し、さらに詳細には、波長可変レー
ザーなどの連続可変波長光源から出射される光の波長を
較正する連続可変波長光源の波長較正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、物体の表面形状を測定する際
に、高精度で広範囲の絶対値測定が可能な測定装置とし
て波長走査干渉計が知られている。この波長走査干渉計
は、物体の表面の各点に対して高さの絶対値を求めるこ
とができるので、物体の任意形状測定するのに適してい
る。
【0003】こうした波長走査干渉計において高い分解
能を得るためには、広帯域で波長を連続的に可変するこ
とのできる連続可変波長光源が必要である。このような
連続可変波長光源としては、例えば、本願出願人の出願
に係る特開平9−172215号公報「波長可変レーザ
ーにおける波長選択方法および波長可変レーザーにおけ
る波長選択可能なレーザー発振装置」、特開平9−29
8331号公報「波長可変レーザーにおける波長選択可
能なレーザー発振装置」ならびに特開平9−29833
2号公報「波長可変レーザーにおける波長選択可能なレ
ーザー発振装置」などに開示された音響光学素子を用い
て電子制御により波長選択を行うチタンサファイアレー
ザーなどのような波長可変レーザーが知られており、本
願出願人によりこのような連続可変波長光源を備えた波
長走査干渉計が提案されている。
【0004】ところで、上記したような連続可変波長光
源を備えた波長走査干渉計を用いて正確な高さ測定を行
うためには、連続可変波長光源の波長を波数において直
線的に変化させて走査する必要がある。
【0005】このため、こうした走査を実現するための
手法として、高精度で波長可変レーザーなどの連続可変
波長光源から出射される光の波長を較正する連続可変波
長光源の波長較正方法の提案が強く望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術に対する要望に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、高精度で波長可変レーザ
ーなどの連続可変波長光源から出射される光の波長を較
正することのできる連続可変波長光源の波長較正方法を
提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、連続可変波
長光源から出射される光の波長を較正する連続可変波長
光源の波長較正方法において、標準試料を対象として、
連続可変波長光源から出射される光の波長を走査しなが
ら干渉縞の測定を行う第1のステップと、上記第1のス
テップで測定された干渉縞の周波数分布を短時間フーリ
エ変換法を用いて測定する第2のステップと、上記第2
のステップで測定された周波数分布に基づいて、周波数
が高い個所では波長の走査の送り幅を減少させ、周波数
の低い個所では波長の走査の送り幅を増加させるように
上記連続可変波長光源から出射される光の波長を修正す
る第3のステップとを有するようにしたものである。
【0008】ここで、上記第1のステップ乃至上記第3
のステップの処理は、本発明のうち請求項2に記載の発
明のように、上記第2のステップで測定された干渉縞の
周波数分布が均一になるまで繰り返し行うようにしても
よい。
【0009】従って、本発明のうち請求項1または請求
項2に記載の発明によれば、高精度で連続可変波長光源
から出射される光の波長を較正することができるように
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づいて、本
発明による連続可変波長光源の波長較正方法の実施の形
態について詳細に説明するものとする。
【0011】はじめに、本発明による連続可変波長光源
の波長較正方法の第1の実施の形態として、本発明によ
る連続可変波長光源の波長較正方法を実施した波長走査
干渉計について説明する。
【0012】図1には、こうした波長走査干渉計の概念
構成説明図が示されており、この波長走査干渉計は、光
音響素子を用いた波長選択素子(AOTF:acous
to−optic tunable filter)1
2を用いて電子制御により波長選択を行うチタンサファ
イアレーザー(Ti−Sレーザー)14を備えた連続可
変波長光源10と、チタンサファイアレーザー14を励
起する励起光を出射するYAGレーザー16と、RF
(radio frequency)信号を発生する際
のパラメータ(パラメータは、例えば、RF信号の周波
数や当該周波数の変化のタイミングなどである。)を記
憶したRFテーブルを参照してRF信号を発生して波長
選択素子12にRF信号を入力するとともにYAGレー
ザー16にRF信号によるトリガを入力するRFコント
ローラ18と、RFコントローラ18がRF信号を出力
する際に参照するパラメータを記憶したRFテーブルを
更新する制御を随時行うコンピュータ20と、連続可変
波長光源10から出射されたレーザー光をシングルモー
ドの光ファイバ22を介して導入する干渉計24と、干
渉計24により発生された干渉縞を撮像するマルチポー
トCCDカメラ26と、マルチポートCCDカメラ26
が撮像した干渉縞を示すアナログ信号をデジタル信号の
画像データに変換してコンピュータ20へ入力するA/
Dコンバータ28とを有して構成されている。なお、コ
ンピュータ20は、後述するように、A/Dコンバータ
28介してマルチポートCCDカメラ26から入力され
た干渉縞の画像データの処理を行う。
【0013】ここで、連続可変波長光源10は、この実
施の形態においては、波長を約730nm〜850nm
の範囲で可変することができ、その出力は約10μJ/
pulseであり、パルス繰り返し周波数は約250H
zとする。
【0014】より詳細には、この連続可変波長光源10
のチタンサファイアレーザー14の励起光としては、ダ
イオード励起のYAGレーザー16の2倍高調波を用い
ている。YAGレーザー16は、RFコントローラ18
からのRF信号をトリガとして用いてQスイッチを駆動
してパルス発振させている。
【0015】この連続可変波長光源10は、YAGレー
ザー16から出射された励起光をチタンサファイアレー
ザー14に入射することにより、連続可変波長光源10
内に設けられた所定の構成の共振器によってレーザー発
振させるものであり、この際に、当該共振器内に配設さ
れた波長選択素子12を109〜160MHzの周波数
のRF信号によって振動させる(RF信号は、RFコン
トローラ18から供給される。)。このRF信号の周波
数によって、波長選択素子12の回折波長を選択してレ
ーザーの発振波長を制御することができる。
【0016】従って、この連続可変波長光源10は、回
折格子などを機械的に動かして波長選択を行う従来の波
長可変レーザーと比べて同調に要する時間が非常に短
く、バックラッシュによる再現性の悪化とも無縁である
ため、10kHz以上の繰り返し速度において1パルス
毎に自由に発振波長を選択することが可能となり、コン
ピュータ20により制御されるRFコントローラ18を
用いて各パルスの発振波長を数値的に設定することによ
って非線形な波長走査を自由に行うこともできるもので
ある。
【0017】また、干渉計24は、この実施の形態にお
いては、連続可変波長光源10側のコリメーターレンズ
と結像レンズとを兼用してビームスプリッターを分割し
たマイケルソン型干渉計とする。
【0018】この干渉計24は、可動式の架台に載せて
移動させながら測定することが可能となされており、結
像倍率は2.4倍であり、受光素子の全域に対応する
「5.12mm×5.12mm」の範囲をカバーする視
野を持ち、同時測定範囲2mmを目標としてこの範囲の
被写体に対して面内解像度10μmを維持できる被写界
深度をもつように設計されており、チタンサファイアレ
ーザー14の発振波長域で100nmの波長走査に対し
て像のずれが1画素以内に収まるように色収差を補正し
たものとなされている。
【0019】次に、マルチポートCCDカメラ26と
は、画素数の多いCCDで性能を落とさずに読み出し時
間を短縮するため、全体を分割して複数の読み出しポー
トから並列に信号を取り出すように構成されているCC
Dカメラである。
【0020】マルチポートCCDカメラ26は、この実
施の形態においては、512×512画素を128×2
56画素の8領域に分割しており、動作速度10Mpi
xel/sで1画面の読み出しを約3.5msで終了す
るように設計されている。
【0021】また、マルチポートCCDカメラ26は、
連続可変波長光源10がパルスレーザーであるためシャ
ッター機能を省略し、画素の有効面積を大きくとれるフ
ルフレームトランスファー方式を採用しており、画素サ
イズは「24×24μm」であって、400〜1000
nmの波長範囲に感度をもち、量子効率は最大0.2で
あるように設計されている。
【0022】ここで、マルチポートCCDカメラ26の
ヘッドは、相関2重サンプリング機能をもつプリアンプ
を8系統と読み出し動作のクロック発生回路とを組み込
み、0〜1Vの明暗信号と同期クロックを出力する。出
力におけるノイズを約2mV p−pに抑えると、A/D
コンバータ28が8ビット分解能でA/D変換を行うと
ノイズは分解能以下となって無視することができる。
【0023】外部からのトリガに対する読み出し開始ま
での時間は約1μsで読み出し時間に比べて無視できる
程度に短くすることができるため、最小撮像間隔は読み
出し時間に等しい3.5msとなり、1024画面を約
3.5秒で撮像することができる。
【0024】以上の構成において、連続可変波長光源1
0によって出射されるレーザー光の波長を走査しなが
ら、512×512画素のマルチポートCCDカメラ2
6で1024枚の画像を撮影することにより、高さ分解
能3μmにおいて約1.5mmの測定範囲が得られる
が、コンピュータ20は、約25万点の画素についてそ
れぞれ1024点の明暗値として記録された干渉縞の周
波数を求める処理を行う。
【0025】ここで、各明暗値を8ビットで記録しても
データ総量は256MBに達するので、汎用の計算機で
は各画素のデータを再配列してFFT(fast Fo
urier transform)演算を行い、得られ
たスペクトルからピークを検出する処理に数分間は必要
となる。このためコンピュータ20は、1組のボード上
に64MBのフレームメモリーを備えてマルチポートC
CDカメラ26の1ポートから出力されるデータを記録
するようになされている。ボード上に4個のDSP(d
igita1 signal processor)を
備え,それぞれが8192画素のデータを約9.5秒で
処理する。即ち、各ボードは2組のフレームメモリーを
もち、この2組のフレームメモリーを交互に切り替える
ことによって演算中に新しい1組のデータを記録するこ
とが可能であり、これにより連続して多数の視野を測定
する場合には撮影と演算を並行処理できるようになるの
で、1視野について9.5秒で処理が終了する。
【0026】コンピュータ20は、フレームメモリーか
ら特定画素の波長走査方向のデータ列を取り出して演算
用の高速メモリーに転送する3次元アドレス制御回路を
備えており、内部のデータ転送を自動化している。シス
テムバスに過大な負担をかけないために、FFT演算に
引き続いて内部でピーク検出を行い、検出した周波数と
振幅の値のみを出力することによってホストCPUへの
データ転送量を8系統のシステム全体で1MBに抑えて
いる。測定条件に応じてピーク検出方式を調整すること
を想定し、DSPのプログラム中に複数のアルゴリズム
を搭載して随時切り替えられるようにしてもよい。
【0027】上記した波長走査干渉計においては、コン
ピュータ20の制御により、以下に説明するような本発
明による連続可変波長光源の波長較正方法の処理が実行
され、連続可変波長光源10の波長を波数において直線
的に変化させて走査している。
【0028】即ち、まず、干渉計24を用いて標準試料
(標準試料としては、例えば、ゲージブロックを用いる
ことができる。)の測定を行い、連続可変波長光源10
の波長走査による干渉縞を記録する。
【0029】次に、この干渉縞の周波数分布を短時間フ
ーリエ変換法を用いて測定し、周波数が高い個所では波
長走査の送り幅を減少させ、低い個所では増加させるよ
うにRFテーブルのパラメータを書き換えて、連続可変
波長光源10の波長設定値を修正する。
【0030】そして、干渉縞の周波数分布が均一になる
までこの操作を繰り返すことにより、干渉縞全体の周波
数を表すスペクトルに現れるピークを尖鋭にして、これ
により周波数を精密に読み取ることが可能になる。その
結果、高さ測定値の精度が向上する。
【0031】この連続可変波長光源の波長較正方法にお
いては、上記した波長走査干渉計の構成をそのまま使用
するため、標準試料以外に特別な装置を必要としないの
で、正確な測定を安価に行うことができるものである。
【0032】また、較正操作に必要な時間も短く、測定
作業の一部として頻繁に較正を行うことが容易であるた
め連続可変波長光源10の安定性に対する要求を緩める
ことができる。
【0033】さらに、この方法によって較正された波長
走査干渉計では光学系の波長分散によって発生する誤差
が補正されているので、連続可変波長光源10を単独で
較正した場合と比較してより高い精度が得られることに
なる。
【0034】より詳細には、本発明による連続可変波長
光源の波長較正方法の処理手順は、以下の通りである。
【0035】(1)波長走査方向の画面番号1(1=
0,1・・・,1023)に対して波長選択素子12に
印加するRF信号の周波数が直線的に変化する照射プロ
グラムを生成してRFテーブルを更新し、当該RF信号
の周波数が直線的に変化する照射プログラムにより更新
されたRFテーブルのパラメータを初期値として標準試
料を対象にテスト測定を行う。
【0036】(2)テスト測定によって得られた画像デ
ータから適当な画素を選択し、この画素の明るさIを波
長走査方向に並べたデータ列I(i=0,1,・・
・,1023)を抽出する(図2参照)。
【0037】(3)データ列Iに対して適当な幅のガ
ウス分布型窓関数(図3参照)を乗算して短時間フーリ
エ変換を行い、局所スペクトルを求める。このとき、ガ
ウス分布型窓関数の中心をI=0からI=1023まで
変化させて各点を中心とした局所スペクトルSを順次
求める。ガウス分布型窓関数の幅は対象とするデータの
特性に応じて適宜調整し、ゼロフィル法により、ガウス
分布型窓関数がデータの範囲をはみ出す部分については
I=0として計算上必要な見掛けのデータ点を補う。
【0038】(4)局所スペクトルSに対してピーク
検出処理を施し、ピークの分布中心を局所周波数f
する。このとき、ピーク形状をガウス分布型としてフィ
ッティングを行う(図4参照)。計算法は、データ列I
の対数log(I)に対して重みつき最小二乗法に
よってiの2次関数を当てはめる方法と、データ列I
に対して非線形最小二乗法によってガウス分布を直接当
てはめる方法とのいずれかを用いることができる。
【0039】(5)上記した(4)で求めた局所周波数
を目標値と比較し、両者の比率に応じて照射プログラム
を生成し、この照射プログラムによりRFテーブルを修
正する。このとき、局所線形近似により、iとi+1と
の間のRF周波数の差分と局所周波数fi+0.5とが
比例するものと仮定する。両者の中間に相当する位置の
局所周波数fi+0.5は、fとfi+1との線形補
間によって「fi+0 .5=(f+fi+1)/2」
として求める。任意に設定した干渉縞周波数の目標値を
とし、RF周波数fRFの差分ΔfRFi(Δf
RFi=fRFi +1×fRFi(i=0,1,・・
・,1022))に(f/f)を乗算して新しいf
RFiを求める。この値を用いて「fRFi+1=f
RFi+△f Fi(i=0,1,・・・,102
2)」としてi方向に順次差分を積算することによって
新しいfRFiを求める(図5参照)。
【0040】(6)上記した(5)で修正したRFテー
ブルを用いて再度テスト測定を行い、上記した(2)に
戻って同じ手順を繰り返す。局所周波数fの変動幅を
検査し、これが規定値以内に収まったら較正終了とす
る。図6には、RFテーブルの修正結果の一例が示され
ており、初期値のRFテーブルを用いた測定結果(ST
EP0)と、初期値を修正したRFテーブルを用いた1
回目の測定結果(STEP1)と、上記した(2)以降
の処理の繰り返しによりSTEP1におけるRFテーブ
ルを修正したRFテーブルを用いた測定結果(STEP
2)と、上記した(2)以降の処理の繰り返しによりS
TEP2におけるRFテーブルを修正したRFテーブル
を用いた測定結果(STEP3)と、上記した(2)以
降の処理の繰り返しによりSTEP3におけるRFテー
ブルを修正したRFテーブルを用いた測定結果(STE
P4)と、上記した(2)以降の処理の繰り返しにより
STEP4におけるRFテーブルを修正したRFテーブ
ルを用いた測定結果(STEP5)と示している。
【0041】図6の測定結果から判るように、上記した
(2)以降の処理を数回、例えば、5回ほど行うことに
より、連続可変波長光源10の波長を波数において直線
的に変化させて走査することが可能になる。
【0042】なお、上記した本発明による連続可変波長
光源の波長較正方法の処理手順の(3)において、ガウ
ス分布型窓関数の中心をiの整数値から0.5ずらすこ
とによってfi+0.5を直接求め、上記した(5)に
おいてfとfi+1とから線形補間によりf
i+0.5を求める手順を除いても同等の結果が得られ
る。
【0043】次に、本発明による連続可変波長光源の波
長較正方法の第2の実施の形態として、本発明による連
続可変波長光源の波長較正方法を実施した波長可変レー
ザー装置について説明する。
【0044】図7には、こうした波長可変レーザー装置
の概念構成説明図が示されている。なお、この図7に示
す波長可変レーザー装置の各構成のなかで、図1に示す
波長走査干渉計の各構成と同一あるいは相当する構成に
関しては、図1において用いた符号と同一の符号を用い
て示すことにより、その構成ならびに作用の詳細な説明
は省略する。
【0045】図7に示す波長可変レーザー装置において
は、標準試料としてステップゲージ200を装着した干
渉計24に、較正対象となる連続可変波長光源10であ
る波長可変レーザー光源からのレーザー出力光を導入す
る。予め他の測定機によって較正されたステップゲージ
200を用い、高さの差が既知である2点を試験測定の
対象とする。
【0046】そして、この2点に対応する干渉縞信号が
得られるように受光器を設置する。受光器は画像を撮影
するCCD等の素子を用いても良いし、適切な位置にフ
ォトダイオードなどの単独の受光素子を2個配置してこ
れを用いても良い。この図7に示す例においては、2個
のフォトダイオードD1、D2を設けるように構成して
いる。
【0047】干渉縞の信号を取得するA/Dコンバータ
28およびメモリや信号処理を行うCPUを備えたコン
ピュータ20は、較正に用いる特定画素あるいは単独の
受光素子(2個のフォトダイオードD1、D2)から得
られる2系統の信号を処理するのに必要な容量を備えて
いれば良い。
【0048】この波長可変レーザー装置においては、波
長の値を絶対的に決定するために、走査範囲内で一点の
み独立した基準で波長測定を行う。既知の吸収スペクト
ルを持つ標準フィルター202を干渉計24の物体光ま
たは参照光どちらか一方の光路内に配置して、干渉縞信
号にこの標準フィルター202の吸収スペクトルを重畳
する。あるいは、干渉計24とは別途に標準フィルター
202の透過率を測定しても良い。
【0049】また、標準フィルター202としては、反
射光を用いる形式のものを用いることもできる。
【0050】以下、この波長可変レーザー装置における
連続可変波長光源の波長較正方法の較正手順について説
明する。
【0051】まず、2箇所の測定点のいずれか一方を対
象として、図1に示す波長走査干渉計における連続可変
波長光源の波長較正方法と同様の手順により、レーザー
光の波数が直線的に変化するRF周波数テーブルを求め
る。
【0052】即ち、試験照射のパルス番号(画面番号)
に対してRF信号を直線的に変化させる初期値を設定
し、試験照射を行って波長走査による干渉縞信号を記録
する。この干渉縞信号に短時間フーリエ変換を施して干
渉縞の周波数分布を求め、検出された局所周波数と目標
値との比率に従ってRFテーブル各点の変化量を修正す
る。修正された変化量を積算して新しいRF周波数テー
ブルを作り、このテーブルを用いて再測定を行う。干渉
縞信号の周波数分布が十分平坦になるまで以上の手順を
繰り返す。
【0053】以上の手順は、図1に示す波長走査干渉計
における連続可変波長光源の波長較正方法と同様の手順
である。
【0054】次に、波数空間において直線的に変化する
RF周波数テーブルが得られたら、もう一方の測定点で
得られた信号の干渉縞周波数を求め、2点の周波数を決
定する。このとき、干渉縞の周波数と光路差とが比例す
ることを利用して、以下のようにRF周波数に対する波
数の変化率を求めることができる。
【0055】即ち、2点について測定された干渉縞周波
数をそれぞれf、f、波長走査範囲の両端での波数
の差をΔνとすると、各々の段における干渉計24の光
路差ΔL、Lとの関係 f=△LΔν f=△LΔν より、 f−f=(△L−△L)Δν=2△hΔν △h:ステップゲージ200の段差 が得られる。ここで、ステップゲージ200の段差Δh
に別途較正された既知の値を用いると、2点の干渉縞の
周波数から波数の走査幅が、 Δν=(f−f)/2△h と求められる。
【0056】以上の操作により、波数が直線的に変化す
ることが保証され、その変化幅が求まったため、走査範
囲内の任意の一点において波数あるいは波長の絶対値を
求めれば、走査範囲全域において波数を決定することが
できる。このために必要な波数の基準値測定は、以下の
手順で行う。
【0057】即ち、標準フィルター202を干渉計24
の光路内に設置した場合に、短時間フーリエ変換によっ
て求められた局所スペクトル(図4参照)のピーク高さ
が干渉縞の強度を示し、干渉計の物体光と参照光の比率
が「1:1」であるときに最も強度が高くなるため、光
の分岐比を適切に設定すると、窓関数の中心周波数に対
するピーク高さの変化が標準フィルター202の透過ス
ペクトルに対応する。
【0058】この結果から、標準フィルター202のス
ペクトルの特徴より既知の波長を導き、これに対応する
RF周波数を決定することができる。
【0059】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、高精度で波長可変レーザーなどの連続可変
波長光源から出射される光の波長を較正することのでき
る連続可変波長光源の波長較正方法を提供することがで
きるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による連続可変波長光源の波長較正方法
を実施した波長走査干渉計の概念構成説明図である。
【図2】画素の明るさIを波長走査方向に並べたデータ
列Iを示すグラフである。
【図3】データ列Iに対して適当な幅のガウス分布型
窓関数を示すグラフである。
【図4】局所スペクトルSに対してピーク検出処理を
施し、ピークの分布中心を局所周波数fとし、ピーク
形状をガウス分布型としてフィッティングを行う処理を
示す説明図である。
【図5】本発明による連続可変波長光源の波長較正方法
の処理の手法を示す説明図である。
【図6】本発明による連続可変波長光源の波長較正方法
を実施した際における波長較正の結果を示すグラフであ
る。
【図7】本発明による連続可変波長光源の波長較正方法
を実施した波長可変レーザー装置の概念構成説明図であ
る。
【符号の説明】
10 連続可変波長光源 12 波長選択素子(AOTF) 14 チタンサファイアレーザー 16 YAGレーザー 18 RFコントローラ 20 コンピュータ 22 光ファイバ 24 干渉計 26 マルチポートCCDカメラ 28 A/Dコンバータ 200 ステップゲージ 202 標準フィルター

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続可変波長光源から出射される光の波
    長を較正する連続可変波長光源の波長較正方法におい
    て、 標準試料を対象として、連続可変波長光源から出射され
    る光の波長を走査しながら干渉縞の測定を行う第1のス
    テップと、 前記第1のステップで測定された干渉縞の周波数分布を
    短時間フーリエ変換法を用いて測定する第2のステップ
    と、 前記第2のステップで測定された周波数分布に基づい
    て、周波数が高い個所では波長の走査の送り幅を減少さ
    せ、周波数の低い個所では波長の走査の送り幅を増加さ
    せるように前記連続可変波長光源から出射される光の波
    長を修正する第3のステップとを有する連続可変波長光
    源の波長較正方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の連続可変波長光源の波
    長較正方法において、 前記第2のステップで測定された干渉縞の周波数分布が
    均一になるまで、前記第1のステップ乃至前記第3のス
    テップの処理を繰り返す連続可変波長光源の波長較正方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010225688A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Olympus Corp 光パルス発生装置およびそれを含む光学システム
JP2014071044A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Glory Ltd スペクトルセンサの光学系調整方法及び光学系調整装置並びに紙葉類識別装置

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