JP2003100726A - シートフィルム保持機構の洗浄装置 - Google Patents

シートフィルム保持機構の洗浄装置

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JP2003100726A
JP2003100726A JP2001287518A JP2001287518A JP2003100726A JP 2003100726 A JP2003100726 A JP 2003100726A JP 2001287518 A JP2001287518 A JP 2001287518A JP 2001287518 A JP2001287518 A JP 2001287518A JP 2003100726 A JP2003100726 A JP 2003100726A
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JP
Japan
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cleaning
ring
sheet film
substrate
rdw
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JP2001287518A
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Tsutomu Kamiyama
勉 上山
Izuru Izeki
出 井関
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートフィルムを保持するフィルム保持機構
に付着する汚染物質を低減させてシートフィルムへの汚
染物質の付着を低減することができるシートフィルム保
持機構の洗浄装置を提供する。 【解決手段】 下リングRdwに設けられた永久磁石93
を浮上用磁石130に対向させながら、水平規制ピン1
20に囲まれた洗浄位置Pにセットすると、下リングR
dwが水平規制ピン120で水平方向の移動を規制されな
がら、洗浄容器110の内底部から磁気浮上する。こう
して、洗浄チャンバー111内で下リングRdwが磁気浮
上方式により支持される。そして、磁気浮上状態のま
ま、制御部150からの開指令に応じて電磁弁142が
開くと、洗浄チャンバー111内に洗浄液が供給されて
下リングRdwが洗浄される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄膜が形成され
たシートフィルムの周縁部を一対の保持部材で挟み込
み、その挟持した状態のまま前記シートフィルムおよび
前記一対の保持部材を一体的に搬送自在となっているシ
ートフィルム保持機構を洗浄する洗浄装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIの製造に用いるウエハの大
口径化や液晶パネルなどの大面積化に伴い、大面積に適
合した薄膜形成方法が必要となってきた。また、LSI
製造技術における多層配線技術の分野においては、多層
配線を実現するために絶縁膜の表面を高い精度で平坦化
する必要があり、大面積化に加えて、薄膜形成における
表面の平坦化技術への要求も高まってきている。そこ
で、これらの要求を満足すべく、加圧転写方法によって
基板に薄膜を形成する薄膜形成技術が提案されている。
【0003】この薄膜形成装置としては、例えば特開平
10−189566号公報に記載された装置がある。こ
の装置では、処理容器の内部に形成される薄膜形成室内
において、加熱ヒータを内蔵する試料台が設けられてお
り、薄膜形成対象となる半導体ウエハや液晶パネル用ガ
ラス基板など(以下、「基板」という)を保持可能とな
っている。また、薄膜形成室内には、試料台の下方に転
写板が試料台と対向しながら配置されており、シートフ
ィルムに形成される膜などの薄膜を試料台上の基板に対
向させながら、該シートフィルムを保持している。な
お、この転写板にも、試料台と同様に、加熱ヒータが設
けられており、転写板に保持されたシートフィルムを加
熱可能となっている。
【0004】また、この薄膜形成室には真空ポンプが連
通されており、基板を試料台によって保持するととも
に、シートフィルムを転写板に保持し、さらに薄膜形成
室を密閉した後、真空ポンプによって薄膜形成室内を排
気する。また、真空ポンプで薄膜形成室内を排気減圧し
ながら、基板を保持する試料台と、シートフィルムを保
持する転写板とを相互に近接移動させることによって、
基板とシートフィルムとを相互に押し付けてシートフィ
ルム上の薄膜を基板に転写する。こうして、基板上に薄
膜を形成すると、基板とシートフィルムとを元の位置に
移動させた後、薄膜形成室内を大気圧に戻し、薄膜が形
成された基板と、薄膜転写後のシートフィルムとを処理
容器から搬出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来装
置では、転写処理の前にシートフィルムを薄膜形成室に
搬入して転写台に載置する一方、転写処理後においては
薄膜転写後のシートフィルムとを処理容器から搬出する
必要があるが、かかるシートフィルムの搬送をオペレー
タの手作業で行っていた。このため、処理効率が悪く、
このことがスループット低下の主要因の一つとなってお
り、効率的なシートフィルムのハンドリング(保持・搬
送)技術が強く要望されていた。
【0006】また、シートフィルムの搬送に人手が介在
すると、シートフィルムにパーティクルが付着したり、
シートフィルムの熱が放熱されて熱履歴を管理し難くな
るという問題が生じて薄膜品質の低下、さらには製品歩
留りの低下を招いてしまう。さらに、装置を設置するの
に広い床面積が必要になるという問題点もある。これら
の問題を解消するためには、シートフィルム搬送の自動
化が不可欠であるが、従来、この自動化に適したハンド
リング技術は存在していなかった。
【0007】そこで、本願発明者はかかる要望を満足す
べくシートフィルムを単独で搬送するのではなく、シー
トフィルムを何らかのフィルム保持機構により保持して
搬送することを考えついた。しかしながら、上記したよ
うフィルム保持機構によりシートフィルムを保持するた
めに、フィルム保持機構に汚染物質が付着していると、
該汚染物質がシートフィルムに付着してしまい、シート
フィルムに形成される薄膜の品質を低下させてしまう。
しかも、その薄膜は基板に転写されて最終的に製品の一
部となるため、上記汚染物質の存在によって最終製品の
品質低下ならびに歩留り低下を招いてしまう。
【0008】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、シートフィルムを保持するフィルム保持機構に付
着する汚染物質を低減させてシートフィルムへの汚染物
質の付着を低減することができるシートフィルム保持機
構の洗浄装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、薄膜が形成
されたシートフィルムの周縁部を一対の保持部材で挟み
込み、その挟持した状態のままシートフィルムおよび一
対の保持部材を一体的に搬送自在となっているシートフ
ィルム保持機構を洗浄する洗浄装置であって、上記目的
を達成するため、その内部が洗浄チャンバーとなってい
る洗浄容器と、洗浄チャンバー内で保持部材を支持する
支持手段と、洗浄チャンバーに洗浄液を供給する洗浄液
供給手段とを備えている(請求項1)。
【0010】このように構成された発明では、洗浄チャ
ンバー内で支持手段により支持された保持部材に対し、
洗浄液供給手段から洗浄液が供給されて該保持部材が洗
浄される。
【0011】ここで、一対の保持部材でシートフィルム
の周縁部を挟み込むために磁気吸引力を用いることが考
えられる。例えば、一対の保持部材の少なくとも一方に
永久磁石を設け、該永久磁石により発生する磁界の作用
を受けて一対の保持部材が相互に磁力吸着されて一体化
可能となるように構成することができる。この場合、永
久磁石を設けた保持部材については、永久磁石から発生
する磁界を利用して洗浄チャンバー内で磁気浮上させて
洗浄処理を行うことができる。すなわち、永久磁石と対
向するように設けられ、永久磁石との間で斥力を発生さ
せて該保持部材を磁気浮上させる磁気浮上部を支持手段
として設けることによって洗浄チャンバー内で保持部材
を磁気浮上させることができる。なお、磁気浮上された
保持部材は水平方向に不安定であるが、保持部材の側面
部と係合して水平方向の移動を規制する水平規制部を設
けることにより保持部材を安定して支持することができ
る(請求項2)。このように、保持部材を磁気浮上させ
た状態で洗浄処理を行う場合には、保持部材の下面を効
率的に洗浄することができ、保持部材に付着している汚
染物質が高効率で洗浄除去される。
【0012】また、洗浄チャンバーに気体を供給する気
体供給手段をさらに設けてもよく(請求項3)、洗浄液
による保持部材の洗浄後に気体供給手段から与えられる
気体によって保持部材を乾燥させたり、洗浄処理中に気
体を供給して洗浄効率を高めることができる。特に、前
者の作用効果(乾燥効果)を高めるためには、洗浄液に
よる保持部材の洗浄後に、気体供給手段から予め加熱さ
れた気体を供給するように構成するのが望ましい(請求
項4)。
【0013】
【発明の実施の形態】ここでは、本願発明者が、本発明
にかかる洗浄装置と同時に、創作したシートフィルム保
持機構、そのシートフィルム保持機構を用いた搬送装
置、シートフィルム保持機構、該シートフィルム保持機
構を用いた搬送機構、これらの機構を備えた薄膜形成装
置について説明した後で、本発明にかかる洗浄装置の構
成、動作および作用効果について詳述する。
【0014】<薄膜形成装置について>図1は、シート
フィルム保持機構を用いて薄膜を形成する薄膜形成装置
の一実施形態を示すレイアウト図である。この薄膜形成
装置では、図1に示すように上手側(図1の左側)にイン
デクサ部1が設けられる一方、インデクサ部1の下手側
(図1の右手側)に搬送ロボット2がY方向に往復移動
する搬送部TPに沿って、塗布ユニット3、乾燥ユニッ
ト4、転写ユニット5および剥離ユニット6が一列に配
置されている。さらに、塗布ユニット3と搬送部TPと
の間にリング体RFや上リングRupを一時的に待機させ
る待機ユニット7が配置されるとともに、転写ユニット
5と搬送部TPとの間に基板Wを表裏反転させる反転ユ
ニット8が配置されている。
【0015】なお、以下の説明では、便宜上、搬送ロボ
ット2の往復移動方向Yにおいて搬送ロボット2がイン
デクサ部1から離れる方向を「(+Y)方向」といい、
インデクサ部1に向かう方向を「(−Y)方向」とい
う。また、往復移動方向Yに対して直交する方向Xにお
いて、搬送ロボット2から各ユニットに向かう方向を
「(+X)方向」といい、各ユニットから搬送ロボット
2に向かう方向を「(−X)方向」という。さらに、上
下方向Zのうち上方向を「(+Z)方向」といい、下方
向を「(−Z)方向」という。
【0016】このインデクサ部1では、未処理の基板W
を収納した基板カセット11と、未使用のシートフィル
ムを一対のリングで挟み込んで保持してなるリング体R
Fを収納したリングカセット12とを外部装置から受け
取るとともに、後述するようにして薄膜が形成された基
板Wが戻された基板カセット11と、使用済みのリング
対Rup,Rdwを収納したリングカセット13とを外部装
置に送出する。
【0017】次に、リングカセット12に収納されて外
部装置から搬送されてくるリング体RFの構成について
図2ないし図6を参照しつつ詳述する。図2はリング体
の分解組立斜視図であり、図3はリング体の組立斜視図
であり、図4は図2のA−A線断面図であり、図5は図
2のB−B線断面図であり、図6は図3のC−C線断面
図である。
【0018】このリング体RFは、上リングRupと下リ
ングRdwとでシートフィルムFを挟み込むことによって
シートフィルムFを保持したものである。この上リング
Rupは円環形状を有するアルミニウムリングであり、そ
の上面部の4箇所に磁性体、例えば鉄系または鉄合金系
材料よりなる鉄プレート91が嵌め込まれている。これ
らの鉄プレート91は後で説明する電磁石によって電磁
吸着される電磁吸着部となっている。また、鉄プレート
91を避けるように複数の永久磁石92が上リングRup
を貫通して設けられている。
【0019】一方、下リングRdwも上リングRupと同一
形状を有するアルミニウムリングであり、上リングRup
に設けられた永久磁石92と対応する位置に永久磁石9
3が下リングRdwを貫通して設けられている。ここで、
永久磁石92の下面側磁極と、永久磁石93の上面側磁
極とが互いに反対極性となっており、シートフィルムF
を挟んで上リングRupおよび下リングRdwを配置する
と、両永久磁石92,93が互いに引き付けあい、シー
トフィルムFを挟み込んだ状態で磁力吸着により保持す
る。また、後述するようにシートフィルムFを用いた薄
膜形成が完了すると、シートフィルムFを挟み込むこと
なしに、両リングRup,Rdwが直接重なり合って相互に
磁力吸着保持されてリング対Rup,Rdwが形成される。
【0020】このように、この実施形態では、上リング
Rupおよび下リングRdwで本発明の「一対の保持部材」
が構成されている。また、両永久磁石92,93ともリ
ングを貫通して設けられているが、貫通配置すること自
体は本発明の必須構成要件ではなく、後述するように両
永久磁石92,93による磁力吸引力Fpmが所定値とな
る限り任意である。また、上リングRupおよび下リング
Rdwの一方のみに永久磁石を設け、他方を磁性体を配置
するようにしたり、永久磁石の代わりに電磁石を用いる
ようにしてもよいことは言うまでもない。
【0021】さらに、上リングRupおよび下リングRdw
の外側面には、それぞれ同一箇所に切り込み部94,9
5が設けられている。各切り込み部94,95はリング
カセット12,13や待機ユニット7においてリング体
RFやリング対を位置決めするために機能している。な
お、ここでは、上リングRupおよび下リングRdwの両方
に位置決め部を設けているが、いずれか一方のみ位置決
め部を設けてもよいことはいうまでもない。
【0022】図7はリングカセットを上方より見た平面
図であり、図8はリングカセットを正面より見た正面図
であり、図9はリングカセットの部分拡大図である。リ
ングカセット12,13の基本的な構成は従来より周知
な基板カセット(ウエハカセット)と同一であり、上記
のように構成されたリング体RFを所定間隔を隔てて収
納可能となっている。また、リングカセット12,13
では、収納対象物であるリング体RFやリング対Rup,
Rdwを位置決めしておくために、リングカセット12,
13の奥側に位置決めピン14が各収納段ごとに突設さ
れている。このため、切り込み部94,95をリングカ
セット12,13の奥側に向けた状態でリング体RFや
リング対Rup,Rdwをカセット内に搬入していくと、切
り込み部95が位置決めピン14と係合して位置決めさ
れながら、リングカセット12,13内に収納される。
【0023】このように、この実施形態では、リングカ
セット12,13に位置決めピン14を設けることで予
めリング体RFやリング対Rup,Rdwをある程度の精度
で位置決めすることができ、後工程におけるリング体R
Fやリング対Rup,Rdwの高精度位置決めが容易とな
る。
【0024】図10は搬送ロボットを示す図であり、同
図(a)は上方より見た平面図であり、同図(b)は側
面図である。この搬送ロボット2は多関節ロボットであ
り、ロボット本体21と、そのロボット本体21の頂部
に取り付けられた2本の多関節アーム22,23と備え
ている。このロボット本体21は、搬送部TPにおいて
Y方向に往復移動し、また回転軸AX2回りに回転し、
さらにZ方向に伸縮自在となっている。
【0025】また、多関節アーム22の先端部には基板
Wを保持するための基板ハンド24が取り付けられてお
り、装置全体を制御する制御ユニット(図示省略)から
の動作指令にしたがって、ロボット本体21がインデク
サ部1や各ユニット3〜8の手前まで移動した後、さら
に多関節アーム22の伸縮駆動およびロボット本体21
のZ方向駆動を制御することによって基板Wを基板カセ
ット11や各ユニット5,6,8から搬出したり、逆に
基板ハンド24で保持している基板Wを基板カセット1
1や各ユニット5,6,8に搬入する。
【0026】もう一方の多関節アーム23の先端部には
リング体RF、リング対Rup,Rdwや上リングRupを保
持するためのリングハンド25が取り付けられている。
また、このリングハンド25には、上リングRupに埋設
された4つの鉄プレート91に対応して4つの電磁石2
6が固設されている。すなわち、図11に示すように、
鉄心261の周囲にコイル262が巻装されており、制
御ユニットから励磁電流がコイル262に与えられる
と、コイル262が励磁されて上リングRupの鉄プレー
ト91を電磁吸着して上リングRupのみ、あるいは上リ
ングRupと下リングRdwとでシートフィルムを挟持した
状態で一体化されたリング体RFやリング対Rup,Rdw
をリングハンド25に保持可能となっている。一方、励
磁電流の供給を停止することで電磁吸着を解消してリン
グハンド25による上リングRupなどの保持を解消する
ことができる。したがって、ロボット本体21がインデ
クサ部1や各ユニット3〜7の手前まで移動した後、さ
らに多関節アーム23の伸縮駆動およびロボット本体2
1のZ方向駆動を制御することによってリングハンド2
5を上リングRupに位置決めすることができ、さらにこ
の状態で電磁石26のコイル262を励磁することによ
って上リングRup、リング体RFあるいはリング対Ru
p,Rdwを保持して上リングRup等の搬出が可能とな
る。逆に、上リングRup等を保持したままロボット本体
21がインデクサ部1や各ユニット3〜8の手前まで移
動した後、さらに多関節アーム23の伸縮駆動およびロ
ボット本体21のZ方向駆動を制御することによってリ
ングハンド25を位置決めし、さらにコイル262を消
磁して上リングRup等の保持を解消する。これにより、
上リングRup等がリングカセット13や各ユニット3〜
7に搬入される。
【0027】図12は塗布ユニットの構成を示す図であ
る。また、図13は図12の塗布ユニットの部分構成を
示す断面図である。この塗布ユニット3は、円板状のス
テージ31と、このステージ31を回転させるモータ
(図示省略)の回転軸32と、塗布液である例えばSO
G(Spin-on-Glass)液を塗布するためのSOG液用吐
出ノズル33と、エッジリンスを行うべくシートフィル
ムFの周縁部分に洗浄液を吐出する洗浄液用吐出ノズル
34と、塗布液や洗浄液等が塗布ユニット3の周辺に飛
散するのを防止する飛散防止カップ35とを備えてい
る。
【0028】このステージ31の中央部312は、図1
3に示すように、下リングRdwの厚み分だけ盛り上がっ
ており、ステージ31の中央部312全体は円錐台形状
を有している。すなわち、ステージ31の周縁部311
が下リングRdwの円環幅WD分だけ中央部312よりも
下リングRdwの厚みH分だけ低くなっており、下リング
Rdwがすっぽりとステージ31の周縁部311に嵌まり
込むとともに、下リングRdw上に載置されているシート
フィルムFの中央部がステージ31の中央部312にそ
のまま載置される。具体的には、リング体RFが搬送ロ
ボット2によってステージ31に搬入された後、上リン
グRupのみが搬送ロボット2により塗布ユニット3の外
に搬出される。なお、その詳細については後で説明す
る。
【0029】また、この実施形態では、下リングRdwの
ステージ31への載置を良好に行うために、ステージ3
1の円錐台状の中央部312が裾野位置で下リングRdw
の内径とほぼ同一外径を有する一方、頂部近傍で下リン
グRdwの内径よりも小さくなっており、ステージ31の
上面における段差部313にテーパを設けている。
【0030】また、このステージ31の上面全体には、
図13に示すように、吸気孔314が複数個設けられる
とともに、ステージ31内部に設けられた連通部315
を介して図示を省略する真空ポンプと接続されている。
このため、上記のようにステージ31に載置された下リ
ングRdwおよびシートフィルムFはステージ31にしっ
かりと真空吸着される。そして、このように構成された
ステージ31の周囲を飛散防止カップ35が取り囲む構
成になっている。
【0031】次に、上述の構成を有する塗布ユニット3
の動作を図12ないし図16を参照しながら説明する。
この装置では、図14の矢印ST1に示すように、リン
グハンド25に設けられた電磁石26によってリング体
RFを電磁吸着した状態で搬送ロボット2の多関節アー
ム23が塗布ユニット3内に伸び、ステージ31上で停
止した後、さらに電磁吸着したリング体RFをステージ
31の上面に向けて降下させる。このとき、真空ポンプ
による排気は停止している。また、電磁石26によりリ
ング体RFを電磁吸着しながら搬送するため、4個の電
磁石26が上リングRupに与える電磁吸引力をFemと
し、上リングRupの重量をWupとし、また下リングRdw
の重量をWlpとしたとき、次の不等式 Fem>(Wup+Wdw) … (1)′ が成立するように電磁石26の構成および個数などが設
定されている。さらに、リング体RFの搬送中に下リン
グRdwが落下するのを防止するために、上リングRupと
下リングRdwとの間の作用する磁力吸引力をFpmとした
とき、次の不等式 Fpm>Wdw … (2)′ が成立するように永久磁石92,93の構成や個数など
が設定されている。
【0032】なお、ここでは、シートフィルムFは上リ
ングRupや下リングRdwに比べて非常に軽量であり、事
実上無視できるため、上記不等式からシートフィルムF
の重量Wfを考慮していない。ただし、無視できない程
度の重量である場合には、不等式(1)′および(2)′を以
下のように、 Fem>(Wup+Wf+Wdw) … (1) Fpm>(Wdw+Wf) … (2) と修正すればよい。
【0033】上記のようにしてリング体RFのステージ
31への載置が完了すると、図15に示すように、真空
ポンプが作動し、下リングRdwおよびシートフィルムF
が真空吸着によってステージ31上に支持される。これ
に続いて、下リングRdwおよびシートフィルムFの真空
吸着を継続したまま、搬送ロボット2のリングハンド2
5が上昇する。この実施形態では、ステージ31におい
て発生する真空吸引力をFvacとしたとき、次の不等式 Fvac>Fpm … (3) が成立するように吸気孔314の構成や個数など、また
は真空ポンプの排気能力などが設定されている。このよ
うに不等式(3)が成立することによって、図16の矢印
ST2に示すように、真空吸着によって下リングRdwお
よびシートフィルムFをステージ31に残したままリン
グハンド25が上リングRupを電磁吸着しながら(+
Z)方向に上昇する。こうして、塗布ユニット3の被処
理体となるシートフィルムFのセットが完了する。
【0034】次に、塗布ユニット3に設けられたモータ
(図示省略)が作動し、図12に示すように回転軸32
が回転し始め、この回転に伴って、ステージ31、さら
にはシートフィルムFが回転される。また、この回転と
同時、あるいは少し遅れてSOG液用吐出ノズル33よ
りシートフィルムFの中心点に向かってSOG液を供給
する。すると、シートフィルムFの回転に伴う遠心力に
よって、シートフィルムFの中心から全面にわたってS
OG液が塗布される。このとき、シートフィルムFの外
側に飛散したSOG液は飛散防止カップ35、さらには
図示を省略する排出管を介して塗布ユニット3の外部に
排出される。
【0035】そして、シートフィルムFの全面に対して
SOG液の供給を行った後、エッジリンスを行う。即
ち、洗浄液用吐出ノズル34よりシートフィルムFの周
縁部分に向かって洗浄液が吐出される。ここでも、シー
トフィルムFの回転は継続されているため、この回転に
よって、シートフィルムFの周縁部分に付着していた塗
布液が除去される。
【0036】こうしてシートフィルムFに対する塗布処
理が完了すると、上記とは逆の手順で下リングRdwおよ
びシートフィルムFの搬出を行う。具体的には、図16
の矢印ST3に示すように、真空吸着によって下リング
RdwおよびシートフィルムFをステージ31に真空吸着
したままリングハンド25が上リングRupを電磁吸着し
ながら(−Z)方向に降下する。そして、図15に示す
ように、上リングRupがシートフィルムFと当接し、上
リングRupと下リングRdwとでシートフィルムFを挟み
込み、リング体RFが形成されると、リングハンド25
の降下を停止する。
【0037】これに続いて、真空ポンプを停止させてシ
ートフィルムFおよび下リングRdwの真空吸着を解除す
る。ここで、単に真空ポンプを停止させたのみではシー
トフィルムFなどがステージ31から剥離しにくい場合
には、例えば窒素ガスを連通部315にパージして連通
部315および吸気孔314を陽圧するのが望ましい。
この点に関しては、真空吸着によってシートフィルムF
や下リングRdwを保持する機構を採用した他のユニット
(後で詳述する転写ユニット等)においても同様であ
る。
【0038】このようにして真空吸引力の作用がなくな
ると、図14の矢印ST4に示すように、永久磁石9
2,93の間に作用する吸引力Fpmおよび電磁吸引力F
emの作用によってリング体RFをリングハンド25に保
持しながら、リングハンド25を(+Z)方向に上昇さ
せてリング体RFをステージ31から持ち上げる。そし
て、搬送ロボット2によって次の処理ユニット、つまり
乾燥ユニット4に搬送する。
【0039】なお、この実施形態における塗布ユニット
3では、塗布液としてSOG液を用いたが、半導体のフ
ォトリソグラフィに用いられるフォトレジスト液等に例
示されるように、基板Wに対して形成すべき薄膜を構成
する塗布液ならば、特に限定されるものではない。
【0040】図17は乾燥ユニットの構成を示す図であ
る。乾燥ユニット4は、その内部が処理チャンバー41
1となっている処理容器41と、その処理チャンバー4
11の内底部に配置されたホットプレート(ステージ)
42と、乾燥処理中においてホットプレート42の上面
に載置されるリング体RFの上リングRupを上方から押
え付ける押込機構43とを備えている。
【0041】この処理容器41の底部には2箇所の窒素
ガス導入口412,413が設けられており、図示を省
略する窒素ガス供給源から窒素ガス(N2ガス)が上記
導入口412,413を介して処理チャンバー411内
に供給される。また、処理容器41の天井部には、排気
口414が設けられており、処理チャンバー411内の
気体成分を処理チャンバー411から排気可能となって
いる。このため、処理チャンバー411は窒素ガス雰囲
気に満たされ、この雰囲気で乾燥処理が行われる。
【0042】また、ホットプレート42はヒータ44を
内蔵しており、制御ユニット(図示省略)から与えられ
る電気信号によりヒータ44が発熱するように構成され
ている。そして、搬送ロボット2によりリング体RFが
搬送されてくる前にホットプレート42は予め所定の温
度に加熱されている。そして、搬送ロボット2によって
リング体RFがホットプレート42に載置されると同時
に、乾燥処理が開始される。なお、シートフィルムFの
性質や塗布液の種類等にもよるが、ベークの温度は通常
60゜C〜120゜C程度である。
【0043】押込機構43では、同図に示すように、上
リングRupと外径サイズがほぼ等しいリング状の押込リ
ング431がホットプレート42の上方位置で上下方向
Zに昇降自在に配置されている。この押込リング431
の側面からは2本の連結ビーム432,433が水平方
向に伸びており、その一方の連結ビーム432にはエア
シリンダー434のロッド435が連結されている。ま
た、他方の連結ビーム433の先端にはガイドリング4
36が固着されており、ホットプレート42の隣で垂直
に立設されたガイドコラム437に遊嵌されている。こ
のため、エアシリンダー434の作動に応じて押込リン
グ431がガイドコラム437に沿って上下移動し、乾
燥処理中においては同図の2点鎖線に示すように上リン
グRupを押え込んで乾燥処理によりリング体RFが反る
のを防止しながら、シートフィルムF上の塗布液を良好
に乾燥させて薄膜を形成している。
【0044】なお、この実施形態では、乾燥処理の対象
物たるシートフィルムFをホットプレート42から微小
距離(この実施形態では下リングRdwの厚み分)だけ離
間させた状態で乾燥させる、いわゆるプロキシミティ乾
燥を行っているが、例えば塗布ユニット3のステージ3
1の如く下リングRdwに対応した段差部を設けてシート
フィルムFをホットプレート42の表面に対してさらに
接近、あるいは直接載置し、乾燥処理を行うようにして
もよい。
【0045】また、次に説明する転写ユニット5におい
てシートフィルムF上のSOG膜(薄膜)を基板Wに転
写するときに、シートフィルムFから基板Wに対してS
OG膜を転写させ易くするために、SOG膜が半乾きの
状態で乾燥処理を終えるのが好ましい。
【0046】図18は転写ユニットの構成を示す図であ
る。この転写ユニット5は、その内部が後述するように
して転写処理を行う処理チャンバー511となっている
処理容器51を有している。この処理チャンバー511
には、第1、第2のステージ52,53が上下に対向し
て収容されている。これらのステージのうち、第1のス
テージ52は、第2のステージ53と対向する下面に薄
膜形成対象である基板Wを保持可能となっている。ここ
で、薄膜形成対象となる基板Wとしては、例えば円板状
に形成された半導体ウエハと、この半導体ウエハ上に電
極配線としてAl配線をパターニング形成した構造を有
するものがあり、以下においては、この基板Wのパター
ン形成面側にSOG膜(薄膜)を転写する場合について
説明する。
【0047】この第1のステージ52の下面には、平坦
性を確保するために研磨された石英板521が設けられ
ており、この石英板521に基板Wが装着される。この
ように基板Wと直接接触する板材521として石英を用
いた理由は、石英が基板Wを汚染する物質を含まないこ
と、および加工性がよく、必要とする平坦性が容易に得
られることなどからである。
【0048】また、第1のステージ52には、加熱ヒー
タ522が内蔵されている。この加熱ヒータ522は制
御ユニット(図示省略)から与えられる基板温度信号に
基づき例えば25°C〜300°Cの間で加熱制御され
る。そして、第1のステージ52は処理容器51内に吊
設され、加重モータ54によって昇降されるように構成
されている。
【0049】また、もう一方のステージ、つまり第2の
ステージ53は、第1のステージ52の下方に軸線を一
致させて配設され、その上面で下リングRdwおよびシー
トフィルムFを真空吸着可能となっている。なお、第2
のステージ53の構成は塗布ユニット3のステージ31
とほぼ同一であり、相違している点はステージ53に加
熱ヒータ531が内蔵されており、制御ユニット(図示
省略)から与えられるフィルム温度信号に基づき例えば
25°C〜300°Cの間で加熱制御される点である。
【0050】さらに、第2のステージ53は、支え板5
5上において複数の圧縮コイルばね56によって弾性支
持されて配設されることにより、基板Wとシートフィル
ムFを押し付けたとき加重圧力が均一になるようにして
いる。また、支え板55は、支柱57によって上下動自
在に保持され、加重モータ58によって昇降されるよう
に構成されている。このように、この実施形態では、加
重モータ54,58によって2つのステージ52,53
を互いに逆方向に昇降移動させることで次に説明する転
写処理を行っている。
【0051】次に、上記した転写ユニット5を使用した
薄膜形成手順について説明する。この転写ユニット5で
は、搬送ロボット2によって第1のステージ52の下面
に基板Wがパターン形成面(電極配線を形成した面)を
下に向けて装着される。なお、通常、基板カセット11
にはパターン形成面が上方を向いた状態(フェースアッ
プされた状態)で収納されており、そのまま搬送ロボッ
ト2により転写ユニット5に搬送すると、上記基板装着
を行うことができないため、この実施形態では、後で詳
述する構成を有する反転ユニット8で基板Wをフェース
ダウン(パターン形成面が上方を向いている状態の基板
Wを天地逆に回転させてパターン形成面を下方に向ける
ことである。)させた後、搬送ロボット2により転写ユ
ニット5に搬送し、第1のステージ52の下面に装着し
ている。
【0052】また、第2のステージ53には、には、搬
送ロボット2のリングハンド25によって、シートフィ
ルムFを挟持した上下リングRup,Rdwが載置される。
そして、下リングRdwが真空吸着されるとともに、シー
トフィルムFがSOG膜をフェースアップ状態でステー
ジ53に真空吸着される。次に、搬送ロボット2は電磁
石26による上リングRupの吸着を解除し、リングハン
ド25を転写ユニット5外に退出させる。
【0053】こうして、基板WおよびシートフィルムF
の装着が完了すると、処理チャンバー511の雰囲気を
調整した後、加熱ヒータ522に通電して第1のステー
ジ52を約200°C程度に加熱し、基板Wを所望の温
度に加熱する。また、シートフィルムF側についても、
加熱ヒータ531に通電して第2のステージ53を約1
00°C程度に加熱する。また、加重モータ54,58
を駆動して第1のステージ52を(ーZ)方向に降下さ
せるとともに、第2のステージ53を上昇させる。基板
WとシートフィルムFとを相互に押し付けて基板Wへの
SOG膜の転写を開始する。そして、基板Wとシートフ
ィルムFとを所定の加重で一定時間加圧する。その間も
基板WとシートフィルムFは所定の温度となるように加
熱されている。
【0054】そして、一連の加重操作が終了して転写処
理が完了すると、第1のステージによる基板の保持を解
除するとともに、第2のステージによるシートフィルム
Fの保持および、下リングRdwの保持も解除する。そし
て、加重の状態が零となるように加重モータ54,58
により第1、第2のステージ52,53を元の初期位置
に復帰させる。その後、搬送ロボット2のリングハンド
25により、上リングRupを吸着し、SOG膜を挟んで
シートフィルムFと一体となった状態の基板Wを下リン
グRdwとともに処理チャンバー511から取り出し、次
の剥離ユニット6に搬送する。この搬送に当たっては搬
送ロボット2のリングハンド25により上リングRupを
電磁吸着し、上下リングRup,Rdwおよびこれらに挟持
されたシートフィルムF、シートフィルムFにSOG膜
を挟んで一体となっている基板Wを搬出する。
【0055】図19は剥離ユニットの構成を示す図であ
る。この剥離ユニット6は、その内部が処理チャンバー
611となっている処理容器61と、その処理チャンバ
ー611の下方に配置された真空吸着式の剥離用プレー
ト62と、処理チャンバー611において、剥離用プレ
ート62の上方に設けられ、剥離用プレート62上にあ
る基板Wを吸着可能で、上下方向(Z方向)および、X
方向に沿った軸AX周りに回動する基板吸着部63とを
備えている。
【0056】また、基板吸着部63には該基板吸着部6
3を軸AX周りに回動させるため、ロータリ型のエアシ
リンダなどを用いた回動手段64が接続されている。ま
た、基板吸着部63には昇降手段65が設けられてい
る。
【0057】昇降手段65は、エアシリンダなどの駆動
部材66によって、基板吸着部63における基板との接
触面に対して進退するピン67を有する。そして、基板
Wが上方を向いた状態になるよう基板吸着部63が回動
したとき、ピン67を上昇させることにより基板Wを基
板吸着部63の上方に上昇させることが可能である。
【0058】処理容器61の処理チャンバー611に
は、図示を省略する除電器が設けられており、処理チャ
ンバー611内においてオゾン(O3)雰囲気を形成可
能となっている。また、剥離用プレート62は、その中
央部に凹部621が形成されており、凹部621内が吸
引排気されるように構成されている。
【0059】次に、上記のように構成された剥離ユニッ
ト6の動作について説明する。転写ユニット5によりシ
ートフィルムFが貼り合わされた基板Wが搬送ロボット
2の基板ハンド24により支持されながら剥離ユニット
6の処理チャンバー611内に搬入される。このとき、
基板吸着部63は上方に退避している。そして、搬送ロ
ボット2はリング体RFを剥離用プレート62に載置し
た後、処理容器61外に退避する。
【0060】そして、剥離用プレート62は下リングR
dwを吸着し、また、凹部621を介してシートフィルム
Fの裏面、つまりSOG膜が形成されていない面を吸着
する。また、上方に退避していた基板吸着部63が下降
し基板Wの裏面を吸着する。
【0061】次に、処理容器61を密閉し、除電器を作
動させて処理チャンバー611内をオゾン雰囲気の状態
にする。それに続いて、凹部621内を吸引排気するこ
とにより、シートフィルムFを介してSOG膜中の溶媒
を排出してSOG膜を乾燥させる。凹部621からの距
離の関係でシートフィルムFとSOGとの界面では、基
板WとSOG膜との界面に比べ、SOG膜の乾燥が促進
されて剥がれ易くなる。所定時間後、基板吸着部63が
上昇すると、シートフィルムFとSOG膜との界面が剥
離して、シートフィルムFから基板WへSOG膜が転写
されることになる。
【0062】そして、上昇した基板吸着部63は回動手
段64によって軸AX周りに回動し、基板Wのパターン
面が上方を向いて水平姿勢になるような状態で停止す
る。その後、基板吸着部63は基板Wの吸着を解除する
とともに、昇降手段65が基板Wを上昇させる。すなわ
ち、駆動部材66によってピン67を上昇させることに
よって、基板Wを基板吸着部63との接触面から上昇さ
せる。
【0063】そして、上昇した基板Wは搬送ロボット2
の基板ハンド24によって搬出される。一方、剥離用プ
レート62はシートフィルムFおよび下リングRdwの吸
着を解除する。そして、搬送ロボット2のリングハンド
25が上リングRupを吸着することによって、上下リン
グRup、Rdwおよび両リングに挟持されているシートフ
ィルムFが搬出される。
【0064】なお、基板WからシートフィルムFを剥離
する際に、処理チャンバー611内が真空雰囲気である
と、剥離帯電によって基板W自体が破壊される場合があ
るが、本実施形態では処理チャンバー611内はオゾン
雰囲気に調整されているので、オゾンの除電作用によっ
て帯電が起こらずに基板Wが破壊されるのを効果的に防
止することができる。
【0065】図20は待機ユニットの構成を示す図であ
る。この待機ユニット7は、載置台71の中央部72
が、図20に示すように、下リングRdwの厚み分だけ盛
り上がっており、載置台71の中央部72全体は円錐台
形状を有している。すなわち、載置台71の周縁部73
が中央部72の頂部よりもリングRup,Rdwの厚みH分
だけ低くなっており、上リングRupや下リングRdwがす
っぽりと載置台71の周縁部73に嵌込可能となってい
る。また、載置台71の周縁部73には位置決めピン7
4が立設されており、上リングRupや下リングRdwに設
けられた切り込み部94,95が位置決めピン74に係
合して初めてリングRup,Rdwを載置台71に載置可能
となっている。例えば同図に示すようにリング体RFを
載置台71に待機させる場合には、下リングRdwの切り
欠き部95を位置決めピン74と係合させながらリング
体RFを載置台71に載置することとなり、下リングR
dwが載置台71上に載置されると、その下リングRdw上
に乗っているシートフィルムFの中央部が載置台71の
中央部72にそのまま載置される。また、上リングRup
のみを載置台71上に載置させて待機する場合には、上
リングRupの切り欠き部94を位置決めピン74と係合
させることによって上リングRupを載置台71に載置す
ることができる。
【0066】このように、この実施形態では、位置決め
ピン74を設けたことで待機ユニット7への待機移動と
同時にリング体RFや上リングRupの位置決めを行うこ
とができ、リング体RFや上リングRupを常に決められ
た位置に維持させることができる。ただし、位置決めピ
ン74を設けることは本発明の必須構成要件ではなく、
リング体RFや上リングRupの位置決めの必要性がな
い、あるいは低い場合には、位置決めピン74を設けな
くてもよい。
【0067】また、この実施形態では、上リングRupや
下リングRdwの載置台71への載置を良好に行うため
に、載置台71の円錐台状の中央部72が裾野位置で上
リングRupや下リングRdwの内径とほぼ同一外径を有す
る一方、頂部近傍で上リングRupや下リングRdwの内径
よりも小さくなっており、載置台71の上面における段
差部75にテーパを設けている。
【0068】図21は反転ユニットの構成を示す図であ
り、同図(a)は反転ユニットを上方より見た平面図で
あり、同図(b)は同図(a)のD−D線断面図であ
る。この反転ユニット8は搬送ロボット2の基板ハンド
24との間で基板Wを受渡すための一対の基板チャック
81,81を有している。この基板チャック対81,8
1は互いに対向して離間配置されている。また、各基板
チャック81はロータリーシリンダ82のロッド83の
先端部に取付けられており、ロッド83のY方向移動に
伴いY方向に移動し、またロッド83の回転動作に伴い
ロッド83回りに180゜回転する。
【0069】このため、相互に離間している基板チャッ
ク対81,81の間に未処理の基板Wが搬送ロボット2
によって搬送されてくると、両ロッド83が伸長して同
図に示すように基板チャック対81,81が基板Wを挟
持した後、基板ハンド24が退避する。そして、両ロッ
ド83が180゜回転する。これによって、フェースア
ップで搬送されてきた基板Wは反転されてフェースダウ
ンとなる。その後、再び基板ハンド24がフェースダウ
ンとなった基板Wを受取り、転写ユニット5に搬入す
る。
【0070】次に、上記のように構成された薄膜形成装
置の動作について、基板カセット11に収納されている
1枚の基板Wに対し、リングカセット12に収納されて
いるリング体RFを用いて薄膜(SOG膜)を形成する
場合を例示して説明する。
【0071】図22は、図1に示す薄膜形成装置による
薄膜形成動作の一例を示す図である。同図において、
「搬送ロボットの動作」の欄は搬送ロボット2による基
板W、リング体RFなどの搬送動作を示し、また「各ユ
ニットの動作」の欄はユニット3〜8における処理内容
を示している。そして、図示を省略する制御ユニットか
らの動作指令に基づき装置各部が制御されて以下の手順
で薄膜形成処理が行われる。
【0072】まずステップS1では、搬送ロボット2が
インデクサ部1の手前まで移動した後、リングハンド2
5によりリングカセット12から最上部に位置するリン
グ体RFを取り出す。そして、この使用前のリング体R
Fを保持したまま搬送ロボット2は搬送部TPを(+
Y)方向に移動して待機ユニット7の手前まで移動した
後、リング体RFを待機ユニット7の載置台71に載置
する(ステップS2)。こうして、リング体RFを待機
ユニット7に一時的に待機させる。
【0073】そして、適当なタイミングで制御ユニット
から基板Wへの薄膜形成指令が与えられると、搬送ロボ
ット2は待機ユニット7に待機しているリング体RFを
塗布ユニット3に搬送する(ステップS3)。そして、
上述したように塗布処理を行う際には上リングRupを退
避させておく必要があるため、搬送ロボット2は塗布ユ
ニット3内に存在している上リングRupを待機ユニット
7に搬送し、その載置台71に一時的に載置させる(ス
テップS4)。こうして、待機ユニット7に上リングR
upを一時的に待機させておく。一方、塗布ユニット3で
は、シートフィルムF上に塗布液を供給してSOG膜
(薄膜)を塗布する(ステップS5)。
【0074】塗布処理が完了すると、ステップS6で搬
送ロボット2は待機ユニット7に待機している上リング
Rupを塗布ユニット3に搬送し、シートフィルムF上に
上リングRupを載置してリング体RFを再度形成する。
そして、そのリング体RFを乾燥ユニット4に搬送し
(ステップS7)、乾燥ユニット4による乾燥処理を開
始する(ステップS8)。
【0075】それに続いて、乾燥ユニット4による乾燥
処理が完了する(ステップS13)までに、ステップS
9〜S12を実行して基板Wを準備する。すなわち、ス
テップS9で搬送ロボット2がインデクサ部1の手前ま
で移動した後、基板ハンド24により基板カセット11
から未処理の基板Wを取り出す(ステップS9)。そし
て、この基板Wを保持したまま搬送ロボット2は搬送部
TPを(+Y)方向に移動して反転ユニット8の手前ま
で移動した後、基板ハンド24を反転ユニット8内に進
行させ、基板Wを反転ユニット8の基板チャック対8
1,81に受け渡した(ステップS10)後、反転ユニ
ット8から退避する。こうして、SOG膜を形成すべき
表面(パターン形成面)を上方に向けた、フェースアッ
プの状態で基板Wを受け取った反転ユニット8は基板W
を180゜反転させてフェースダウン状態にする(ステ
ップS11)。その後、再度、搬送ロボット2はフェー
スダウン状態の基板Wを反転ユニット8から受取り、転
写ユニット5のステージ52に搬送する(ステップS1
2)。
【0076】そして、乾燥ユニット4におけるシートフ
ィルムFに対する乾燥処理が完了する(ステップS1
3)と、搬送ロボット2は乾燥ユニット4のホットプレ
ート42に載置されているリング体RFを転写ユニット
5の第2のステージ53に搬送する(ステップS1
4)。この転写ユニット5では、シートフィルムF上に
形成されているSOG膜(薄膜)を基板Wのパターン形
成面に転写して基板W上に薄膜を形成する(ステップS
15)。
【0077】この転写処理が完了すると、搬送ロボット
2は、シートフィルムFに基板Wが貼り付いた状態のま
まリング体RFを剥離ユニット6に搬送する(ステップ
S16)。そして、剥離ユニット6では剥離処理を実行
する(ステップS17)。
【0078】剥離ユニット6による剥離処理が完了する
と、搬送ロボット2は剥離ユニット6内でピン67上に
乗って基板吸着部63から上昇した状態の基板Wを基板
ハンド24で受け取るとともにリング体RFをリングハ
ンド25で吸着、保持する(ステップS18)。そし
て、搬送ロボット2はインデクサ部1の手前まで移動
し、薄膜形成済の基板Wを基板カセット11に戻すとと
もに、リング体RFをリングカセット12またはリング
カセット13に戻す(ステップS19)。こうした一連
の処理(ステップS1〜S19)を繰り返すことで基板
WへのSOG膜(薄膜)の形成が連続的に行われる。
【0079】なお、上記においては、動作理解を助ける
ために1枚の基板Wに着目して搬送ロボット2および各
ユニット3〜8の動作について説明したが、実際の装置
では基板WやシートフィルムFに対する処理が並列的に
行われてスループットの向上が図られている。また、上
記した処理シーケンスは一例であり、各ユニット3〜8
の処理能力やタクトタイムなどに応じて搬送ロボット2
による基板W、リング体RF、リング対Rup,Rdwおよ
び上リングRupの搬送順序は適宜入れ替わる。
【0080】<上および下リングの洗浄装置について>
ところで、上記薄膜形成装置では上リングRupおよび下
リングRdwを用いてシートフィルムFを搬送しているた
め、上リングRupや下リングRdwに汚染物質が付着して
いると、該汚染物質がシートフィルムFに付着してしま
い、シートフィルムFに形成されるSOG膜の品質を低
下させてしまう。特に、上記薄膜形成装置では、使用済
みの上リングRupおよび下リングRdwについては、リン
グカセット13に回収しており、汚染物質の付着防止の
観点から、これらの使用済リングをそのままの状態で再
利用することはできない。そこで、この実施形態では、
上記薄膜形成装置とは別個に上リングRupおよび下リン
グRdwを洗浄する洗浄装置が設けられている。以下、そ
の洗浄装置の構成および動作について図23および図2
4を参照しつつ説明する。
【0081】図23は、この発明にかかる洗浄装置の一
実施形態を示す図である。また、図24は図23のE−
E線断面図である。この洗浄装置では、その内部が洗浄
チャンバー111となっている洗浄容器110が設けら
れている。この洗浄容器110の内底面から洗浄チャン
バー111内に向けて、4本の水平規制ピン120が立
設されており、上リングRupや下リングRdwの側面と係
合して水平方向の移動を規制している。なお、これらの
図では、下リングRdwを水平規制ピン120によって水
平規制している様子が図示されている。
【0082】また、こうして水平規制ピン120によっ
て水平規制された下リングRdwに設けられた永久磁石9
3に対向して、洗浄容器110の底部に浮上用磁石13
0が配設されており、永久磁石93との間で斥力を発生
させて下リングRdwを磁気浮上させる。すなわち、永久
磁石93の下面側磁極と、浮上用磁石130の上面側磁
極とが同一極性となっており、永久磁石93と浮上用磁
石130とが互いに反発し合って下リングRdwが洗浄容
器110の底部から浮き上がっている。このように、こ
の実施形態では、浮上用磁石130が本発明の「磁気浮
上部」として機能しており、水平規制ピン120とで本
発明の「支持手段」を構成している。
【0083】洗浄容器110の側面には洗浄液導入口1
12が設けられており、その洗浄液導入口112に接続
された洗浄液供給部140によって、リングRup,Rdw
を洗浄するための洗浄液(例えばシンナー、イソプロピ
ルアルコール、エタノールなどの有機溶剤や純水など)
が洗浄チャンバー111内に供給可能となっている。こ
の洗浄液供給部140では、洗浄液導入口112に対し
て洗浄液供給源(図示省略)が配管されるとともに、洗
浄液導入口112と洗浄液供給源とを接続する配管にフ
ィルター141および電磁弁142が設けられている。
また、この電磁弁142は装置全体を制御する制御部1
50と電気的に接続されており、制御部150からの開
閉指令に応じて洗浄チャンバー111への洗浄液の供給
・停止を切り換える。
【0084】また、洗浄容器110の側面には、洗浄液
導入口112と対向して排出口113が設けられてお
り、その排出口113に接続された排出部160によっ
て、上記のようにして洗浄チャンバー111に供給され
た洗浄液、ならびに洗浄液によってリングから洗浄除去
された汚染物質などを洗浄チャンバー111から排出可
能となっている。この排出部160では、排出口113
に対して排液回収部(図示省略)が配管されるととも
に、排出口113と排液回収部とを接続する配管に電磁
弁161が設けられている。また、この電磁弁161は
制御部150と電気的に接続されており、制御部150
からの開閉指令に応じて洗浄チャンバー111からの排
液(洗浄液+汚染物質)の排出・停止を切り換える。
【0085】さらに、洗浄容器110の天井中央部に
は、窒素ガス導入口114が設けられており、その窒素
ガス導入口114に接続された窒素ガス供給部170に
よって、洗浄チャンバー111に窒素ガスを供給して洗
浄後のリングを乾燥させることができるように構成され
ている。この窒素ガス供給部170では、窒素ガス導入
口114に対して窒素ガス供給源(図示省略)が配管さ
れるとともに、窒素ガス導入口114と窒素ガス供給源
とを接続する配管にフィルター171、流量を検出する
流量センサ172、電磁弁173および電空レギュレー
タ174がこの順序で設けられている。この電空レギュ
レータ174は窒素ガス供給源から圧送されてくる窒素
ガスの圧力・流量を制御部150で設定された圧力・流
量に調整する。そして、制御部150と電気的に接続さ
れた電磁弁173は、制御部150からの開閉指令に応
じて、電空レギュレータ174で調整された圧力・流量
で洗浄チャンバー111への窒素ガスの供給・停止を切
り換える。
【0086】次に、上記のように構成された洗浄装置の
動作について説明する。ここでは、シートフィルムFの
周縁部を上リングRupおよび下リングRdwで挟み込みリ
ング体RFを形成する前に、下リングRdwおよび上リン
グRupをそれぞれ洗浄する動作について説明する。
【0087】まず、下リングRdwに設けられた永久磁石
93を浮上用磁石130に対向させながら、水平規制ピ
ン120に囲まれた洗浄位置Pにセットする。これによ
って、下リングRdwは、水平規制ピン120で水平方向
の移動を規制されながら、洗浄容器110の内底部から
磁気浮上する。そして、この浮上状態のまま、電磁弁1
61を閉じて排液を禁止するとともに、電磁弁172を
閉じて窒素ガスの供給を停止する一方、電磁弁142を
開いて洗浄チャンバー111内に洗浄液を供給して下リ
ングRdwの洗浄を開始する。
【0088】そして、洗浄時間が経過すると、電磁弁1
42を閉じて洗浄チャンバー111への洗浄液の供給を
停止するとともに、電磁弁161を開いて洗浄チャンバ
ー111内の洗浄液ならびに洗浄液によって下リングR
dwから洗浄除去された汚染物質などを洗浄チャンバー1
11から排液回収部に排出させる。なお、この実施形態
では、洗浄液の供給停止と同時に排液を開始している
が、洗浄チャンバー111への洗浄液の供給と、洗浄チ
ャンバー111からの排液とをしばらくオーバーラップ
させてフレッシュな洗浄液を供給しつつ、汚染物質の排
出をしばらく継続させた後で、洗浄液の供給を停止する
ようにしてもよく、この場合、使用する洗浄液の量が増
えるものの、洗浄効果を高めることができる。
【0089】こうして下リングRdwの洗浄が完了する
と、電磁弁173を開いて窒素ガスを洗浄チャンバー1
11に供給して下リングRdwを乾燥させる。このとき、
常温の窒素ガスを用いるよりも予め加熱された窒素ガス
を用いるのが乾燥効率の点から望ましい。また、この実
施形態では窒素ガスを用いているが、使用される気体は
窒素ガスに限定されるものではなく、例えば空気や不活
性ガスなど用いてもよい。
【0090】下リングRdwの乾燥が完了すると、同リン
グRdwを洗浄チャンバー111から取出した後、上リン
グRupを上記と同様にして洗浄・乾燥する。
【0091】以上のように、この実施形態によれば、上
リングRupおよび下リングRdwから汚染物質を洗浄除去
することができる。そして、こうして洗浄された上リン
グRupおよび下リングRdwを用いてシートフィルムFの
周縁部を挟持してリング体RFを形成することでシート
フィルムFに形成されるSOG膜の品質低下を防止する
ことができる。また、使用済みの上リングRupおよび下
リングRdwを、上記洗浄装置によって洗浄することで同
リングを再利用することができ、ランニングコストの低
減を図ることができる。
【0092】また、リングRup,Rdwを支持する方法と
しては、上記実施形態で採用してる磁気浮上方式以外
に、支持ピンなどの支持部材をリングRup,Rdwの下面
と直接接触させて支持する接触方式を採用してもよい
が、特に、本実施形態では浮上用磁石130を用いてリ
ングRup,Rdwを洗浄容器110の内底面から浮上させ
た状態で支持しているため、リングRup,Rdwのリング
表面のうち洗浄液と接触する割合が高まり、効率的な洗
浄が可能となる。
【0093】また、本実施形態では浮上用磁石130の
上面が洗浄容器110底面と同一平面になるよう構成さ
れている。このため、洗浄容器110の底面には不必要
に凹凸が無いので汚染物質が蓄積されることが防止され
る。
【0094】また、本実施形態では洗浄容器110に浮
上用磁石130を設けているが、洗浄容器110内に設
けても良い。この場合は浮上用磁石130そのものから
汚染物質が発生しないようにフッ素樹脂などで浮上用磁
石130をコーティングすることが好ましい。
【0095】また、浮上用磁石130は磁気的に永久磁
石93と対向しておればよい。すなわち、浮上用磁石1
30と永久磁石93との間に障害物があったとしても、
斥力を作用させ得るならば浮上用磁石130を設ける場
所は洗浄容器110内でなくてもよい。よって、例えば
洗浄容器110底壁よりも外側に浮上用磁石130を設
けても良い。この場合は浮上用磁石130からの汚染物
質の発生を考えなくてもよいため、品質の高い洗浄を行
うことができる。
【0096】また、比較的大きな磁石を設けることもで
きる。
【0097】また、洗浄容器110内に不必要に凹凸が
できないので洗浄容器110内に汚染物質が蓄積される
ことが防止できる。
【0098】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。例えば、上記実施形態では、4本の水平規制ピン1
20がリングの側面と係合して水平方向の移動を規制し
ているが、水平規制ピン120の構成や本数はこれに限
定されるものではなく、水平方向の移動を規制すること
ができるように構成すればよい。また、図25に示すよ
うに水平規制ピン120をリングRup,Rdwの外側面と
係合させるのと同時に、リングRup,Rdwの内側面に対
して水平規制ピン121を係合させるように構成しても
よく、こうすることでリングRup,Rdwの水平方向の移
動をより効果的に規制することができる。もちろん、リ
ングRup,Rdwの外側面を水平規制する代わりに、内側
面と水平規制ピン121を係合させて水平方向の移動を
規制するようにしてもよい。
【0099】また、上記実施形態では、窒素ガス供給部
170によってリング乾燥を行っているが、洗浄処理中
に窒素ガスを圧送して洗浄効果を高めるように構成して
もよい。
【0100】さらに、上記実施形態では、永久磁石が設
けられたリングを洗浄対象としているが、永久磁石を用
いないリングについても接触方式の支持手段を設けるこ
とで上記リングRup,Rdwと同様に洗浄可能である。ま
た、洗浄対象物の形状はリング形状に限定されるもので
はなく、シートフィルムの周縁部を挟み込んで保持する
一対の保持部材全般を、本発明にかかる洗浄装置を用い
て洗浄することができる。
【0101】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、洗浄
チャンバー内で支持手段により支持された保持部材に対
し、洗浄液供給手段から洗浄液を供給して該保持部材を
洗浄するように構成しているので、保持部材に付着して
いる汚染物質を洗い落して汚染物質の付着量を低減する
ことができ、その結果、洗浄処理後の保持部材を用いる
ことでシートフィルムへの汚染物質の付着を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シートフィルム保持機構を用いて薄膜を形成す
る薄膜形成装置の一実施形態を示すレイアウト図であ
る。
【図2】リング体の分解組立斜視図である。
【図3】リング体の組立斜視図である。
【図4】図2のA−A線断面図である。
【図5】図2のB−B線断面図である。
【図6】図3のC−C線断面図である。
【図7】リングカセットを上方より見た平面図である。
【図8】リングカセットを正面より見た正面図である。
【図9】リングカセットの部分拡大図である。
【図10】搬送ロボットを示す図である。
【図11】リングハンドに取り付けられた電磁石の構成
を示す図である。
【図12】塗布ユニットの構成を示す図である。
【図13】図12の塗布ユニットの部分構成を示す断面
図である。
【図14】搬送ロボットによるシートフィルムの搬送動
作を示す図である。
【図15】搬送ロボットによるシートフィルムの搬送動
作を示す図である。
【図16】搬送ロボットによるシートフィルムの搬送動
作を示す図である。
【図17】乾燥ユニットの構成を示す図である。
【図18】転写ユニットの構成を示す図である。
【図19】剥離ユニットの構成を示す図である。
【図20】待機ユニットの構成を示す図である。
【図21】反転ユニットの構成を示す図である。
【図22】図1に示す薄膜形成装置による薄膜形成動作
の一例を示す図である。
【図23】この発明にかかる洗浄装置の一実施形態を示
す図である。
【図24】図23のE−E線断面図である。
【図25】この発明にかかる洗浄装置の他の実施形態を
示す図である。
【符号の説明】
92,93…永久磁石 110…洗浄容器 111…洗浄チャンバー 112…洗浄液導入口 113…排出口 114…窒素ガス導入口 120,121…水平規制ピン(支持手段、水平規制
部) 130…浮上用磁石(支持手段、磁気浮上部) 140…洗浄液供給部 170…窒素ガス供給部 F…シートフィルム Rdw…下リング Rup…上リング RF…リング体
フロントページの続き (72)発明者 井関 出 京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁 目天神北町1番地の1 大日本スクリーン 製造株式会社内 Fターム(参考) 5F045 EB06 EB19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄膜が形成されたシートフィルムの周縁
    部を一対の保持部材で挟み込み、その挟持した状態のま
    ま前記シートフィルムおよび前記一対の保持部材を一体
    的に搬送自在となっているシートフィルム保持機構を洗
    浄する洗浄装置であって、 その内部が洗浄チャンバーとなっている洗浄容器と、 前記洗浄チャンバー内で前記保持部材を支持する支持手
    段と、 前記洗浄チャンバーに洗浄液を供給する洗浄液供給手段
    とを備えたことを特徴とするシートフィルム保持機構の
    洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記一対の保持部材の少なくとも一方に
    永久磁石が設けられて該永久磁石により発生する磁界の
    作用を受けて前記一対の保持部材が相互に磁力吸着され
    て一体化可能となっているシートフィルム保持機構を洗
    浄する請求項1記載の洗浄装置において、 前記支持手段は、 前記永久磁石と対向するように設けられ、前記永久磁石
    との間で斥力を発生させて該保持部材を磁気浮上させる
    磁気浮上部と、 前記保持部材の側面部に係合して水平方向の移動を規制
    する水平規制部とを備えるシートフィルム保持機構の洗
    浄装置。
  3. 【請求項3】 前記洗浄チャンバーに気体を供給する気
    体供給手段をさらに備える請求項1または2記載のシー
    トフィルム保持機構の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記気体供給手段は、洗浄液による保持
    部材の洗浄後に、予め加熱された気体を供給する請求項
    3記載のシートフィルム保持機構の洗浄装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008300533A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 薄膜形成装置および薄膜形成方法
JP2010050183A (ja) * 2008-08-20 2010-03-04 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 薄膜形成システムおよび薄膜形成方法

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