JP2003099740A - 携帯可能電子装置及びその初期応答の出力方法 - Google Patents
携帯可能電子装置及びその初期応答の出力方法Info
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Abstract
良く実施し、再活性化時のアプリケーションに対応した
初期応答情報を出力することが可能な携帯可能電子装置
及びその初期応答の出力方法を提供する。 【解決手段】 ICカード1がコールドリセットされる
と、TD3/TA4バイトがないATRを出力する。ウ
ォームリセット時は、直前に選択されていたファイルを
確認し、選択ファイルがMF又はISO/IEC781
6−3 2ndEditionに基づくアプリケーショ
ン仕様のDFならばTD3/TA4のあるATRを出力
する。カレントファイルがISO/IEC7816−3
の1st Editionに基づくアプリケーション仕
様のDFならばTD3/TA4がないATRを出力す
る。
Description
書換え可能な不揮発性メモリおよびCPUなどの制御素
子を有するIC(集積回路)チップを内蔵し、外部から
供給される命令データに基づいて各種処理を実行するI
Cカード等の携帯可能電子装置及びその初期応答の出力
方法に関する。
え可能な不揮発性のデータメモリとそれを制御するため
のCPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)を
有し、外部からのデータの入出力を行う手段を備えたI
Cチップを内蔵した、いわゆるICカードが産業各方面
で開発されている。
カードは個々のアプリケーションに対応した枚数を保持
する必要があったが、ICカードは1枚に複数のアプリ
ケーションプログラムを保持することができるという利
点がある。即ち、銀行で使用されるICカードや、スポ
ーツやレジャー施設での個人IDカード、パチンコ等の
遊技場におけるプリペイドカード等を同一のICカード
により実現できる。そして、端末装置からのリセット信
号に応じて、ICカード内部のリセットが完了した時点
で自己の機能に応じた初期応答情報を端末装置へ送り出
している。
を搭載したICカードが実現されると、当初想定してい
なかった新しい機能をICカードに付加したり、内容を
変更する場合に、端末装置の処理プログラムを変更する
必要が生じる等の諸問題が発生してきた。
えば、特開平10−124302号公報には、複数のア
プリケーションを搭載したICカードにおいて、対リセ
ット応答(ATR)を出力する際に、EEPROMのフ
ラグエリアに設定されたアプリケーションに対応するA
TRを出力し、カード読取装置からアプリケーション切
換えコマンドを受信するか、あるいは何も反応がなけれ
ば自動的に次のアプリケーションプログラムのフラグに
切換えられ、次のリセット時には切りかえられたアプリ
ケーションに対応するATRを出力するICカードが記
載されている。この結果、端末装置は、リセット信号を
定期的に送出することで順次初期応答情報を得る事が出
来、自己の処理対象のATRが来る迄リセット信号を定
期的に送出すればよいというICカードシステムを得る
事ができる。
たような従来の技術においては、電源を維持した状態で
再リセットされた場合に、リセット受信時のICカード
がどのアプリケーションが既に選択されていたかは全く
考慮することなく、自動的に次のアプリケーションプロ
グラムのフラグに切換え、このフラグに対応するATR
を送出することとなる。
の回数は予め制限されており、従って、ICカードが再
リセットの受信時に不用意にアプリケーションを切換え
る事によって、端末装置がこの制限内に処理対象となる
ATRを受信できなかった場合、不正カードと判断さ
れ、再リセットを含む以降の処理が中断されてしまい、
端末装置によっては受付けられないICカードが発生し
てしまう恐れがあった。
で、アプリケーションの切換えを効率良く実施し、再活
性化時のアプリケーションに対応した初期応答情報(A
TR)を出力することが可能な携帯可能電子装置及びそ
の初期応答の出力方法を提供することを目的とする。
に、本発明の携帯可能電子装置は、外部装置から電源供
給を受け、ファイル選択を指示する命令データを受信す
ると、指示されたファイルを選択する携帯可能電子装置
において、外部装置からのリセット信号に応答して、第
1の初期応答情報を出力するよう設定された第1のアプ
リケーションファイルと、この第1の初期応答情報とは
異なる第2の初期応答情報を出力するよう設定された第
2のアプリケーションファイルを有するメモリと、外部
装置から供給されるリセット信号の状態を検出する検出
手段と、この検出手段によってリセット信号の解除が検
出されると、上記検出されたリセット信号が、上記電源
供給の開始に応じて供給された第1のリセット信号であ
るか、上記電源供給が中断されない状態で供給された第
2のリセット信号であるかを判定するリセット判定手段
と、このリセット判定手段による判定の結果、上記第2
のリセット信号であると判定された場合は上記第2のリ
セット信号の解除前に選択されているアプリケーション
ファイルを判定するファイル判定手段と、このファイル
判定手段により第1のアプリケーションファイルが選択
されていたと判定された場合には上記第1の初期応答情
報を設定し、上記リセット判定手段による判定の結果、
上記第1のリセット信号であると判定された場合あるい
は上記ファイル判定手段により第2のアプリケーション
ファイルが選択されていたと判定された場合には上記第
2の初期応答情報を設定する制御手段と、この制御手段
によって設定された第1あるいは第2の初期応答情報を
外部へ出力する出力手段とを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の携帯可能電子装置
は、外部装置から電源供給を受けることにより動作し、
複数のアプリケーションプログラムを搭載し、夫々のア
プリケーションプログラムに対応した初期応答情報を有
する携帯可能電子装置において、外部装置から送信され
たファイル選択を指示する命令データを受信すると、指
示されたファイルを選択する命令実行手段と、外部装置
から供給されるリセット信号の状態を検出する検出手段
と、この検出手段によってリセット信号の解除が検出さ
れると、上記検出されたリセット信号が、上記電源供給
の開始に応じて供給された第1のリセット信号である
か、上記電源供給が中断されない状態で供給された第2
のリセット信号であるかを判定する判定手段と、この判
定手段による判定の結果、上記第1のリセット信号であ
ると判定された場合は予め設定された初期応答情報を設
定し、上記判定の結果、上記第2のリセット信号である
と判定された場合は、上記第2のリセット信号の解除前
に上記命令実行手段によって選択されていたファイルに
対応した初期応答情報を設定する制御手段と、この制御
手段によって設定された初期応答情報を外部へ出力する
出力手段とを有することを特徴とする。上記目的を達成
するために、本発明の携帯可能電子装置の初期応答の出
力方法は、外部装置から電源供給を受けることにより動
作し、複数のアプリケーションプログラムが搭載され、
夫々のアプリケーションプログラムに対応した初期応答
情報が設定されたメモリを有する携帯可能電子装置の初
期応答の出力方法において、上記外部装置からの電源供
給の開始に応じて供給された第1のリセット信号を検出
するステップと、この第1のリセット信号の解除が検出
されると、この第1のリセット信号に対応して予め設定
されており当該携帯可能電子装置の動作電圧に関する情
報を含む初期応答情報を出力するステップと、この初期
応答情報の出力後、外部装置からファイル選択を指示す
る命令データを受信すると指示されたファイルを選択す
るステップと、この選択されたファイルに関する情報を
上記メモリに記憶するステップと、上記外部装置から供
給されるリセット信号を検出するステップと、このリセ
ット信号の解除が検出されると、上記検出されたリセッ
ト信号は、上記第1のリセット信号であるのか、上記電
源供給が中断されない状態で供給された第2のリセット
信号であるかを判定するステップと、上記判定の結果、
上記第1のリセット信号であると判定された場合は上記
動作電圧に関する情報を含む初期応答情報を設定し、上
記判定の結果、上記第2のリセット信号であると判定さ
れた場合は、上記第2のリセット信号の解除前に上記メ
モリに記憶されたファイルの関する情報に基づいて、選
択されているファイルに対応した上記動作電圧に関する
情報を含む上記初期応答情報あるいは含まない初期応答
情報のいずれかを設定するステップと、この設定された
初期応答情報を外部へ出力するステップとからなること
を特徴とする。
ついて図面を参照して詳細に説明する。図2は、本発明
に係る携帯可能電子装置としてのICカード1及びリー
ダライタ4を用いたシステム構成を説明するための図で
ある。
システムは、図示せぬ内部メモリを有する上位装置とし
てのホストコンピュータ3と、このホストコンピュータ
3と接続している端末装置としてのリーダライタ4と、
ディスプレイ装置5と、キーボード6と、プリンタ7と
を有している。
カード1に対する電文の読み取り、書き込み(送受信)
を接触あるいは非接触で行うものである。ディスプレイ
装置5は、操作手順や作動状態をオペレータに知らせる
ものである。キーボード6は、オペレータによって操作
入力されるものである。プリンタ7は、オペレータの操
作指示に従って、指示された情報を印刷するものであ
る。
は、リーダライタ4に接触式ICカードを挿入するため
のICカード挿入部(図示せず)が設けられ、無線式I
Cカードを用いる場合には、リーダライタ4と無線式I
Cカードとの間を通信するための通信部(図示せず)が
設けられる。
リーダライタ4に対して、そのICカード挿入部(ある
いは通信部)に挿入(載置)されたままの状態で長時間
あるいは複数のアプリケーションを使用する場合に適し
ている。
ード1の機能ブロックを概略的に示す図である。図3に
示すように、ICカード1は、リード/ライト部(R/
W部)11と、暗証設定/暗証照合部12と、暗号化/
復号化部13などの基本機能を実行する部分と、これら
の基本機能を管理するスーパーバイザ14とで構成され
ている。
データの読み出し、書き込み、あるいは消去を行う機能
を有する。暗証設定/暗証照合部12は、ユーザが設定
した暗証番号の記憶及び読み出し禁止処理を行うと共
に、暗証番号の設定後にその暗証番号と外部装置から入
力した暗証番号との照合を行い、以後の処理の許可を与
える機能を有する。
線を介してあるいは無線通信によりリーダライタ4とI
Cカード1との間でデータの送受信を行う場合の通信デ
ータの漏洩、偽造を防止するための暗号化や、復号化行
う機能を有する。
タに対して暗号化を施し、また暗号化されたデータを復
号化する機能も有する。スーパーバイザ14は、リーダ
ライタ4から入力された命令コード、もしくはデータの
付加された命令コードを解読し、この命令を実行する機
能を有する。この暗号化/復号化部13により、本発明
の復号手段を構成している。
ック図を示している。図4に示すように、無線式及び接
触式ICカードともに、少なくとも1つ以上のアプリケ
ーションが登録可能であり、図4に示すような諸機能を
実行するために、制御手段としてのCPU等の制御素子
15と、各種記憶部としてのデータメモリ16、プログ
ラムメモリ18、ワーキングメモリ17、リーダライタ
4と信号の授受を行なう受信手段、出力手段としての通
信部19とから構成されている。
にはアンテナ部として構成され、リーダライタ4から送
信された変調波を非接触で受信したり外部へ変調波を発
信するようになっている。また、このアンテナ部19で
受信した変調波から内部回路に供給するための電源やク
ロックを生成するようになっている。
タクト部として構成され、リーダライタ4に設けられた
図示せぬICカード端子部と接触することにより電源や
クロックを得るようになっている。これらの構成のう
ち、制御素子15、データメモリ16、プログラムメモ
リ18、及びワーキングメモリ17は1つのICチップ
(あるいは複数のICチップ)20で構成されてICカ
ード本体内に埋設されている。制御素子15は、各種の
判定処理/判断処理及びメモリへの書込みや読出し等の
データ処理を行う制御部である。
OM等の書き換え不可能な固定メモリで構成されてお
り、上述するような各基本機能を実現するサブルーチン
を備えた制御素子15の制御プログラム等を記憶してい
る。
ータ等の各種データの記憶に使用され、例えばEEPR
OMなどの消去(書き換え)可能な不揮発性メモリで構
成されている。ワーキングメモリ17は、制御素子15
が処理を行なう際の処理データを一時的に保持するため
の作業用のメモリであり、例えばRAM等の揮発性メモ
リで構成されている。また、本実施の形態では、ワーキ
ングメモリ17には、後述するDF識別情報バッファ3
0(図7参照)と、コールドリセットフラグ31が設け
られている。
ケーションとしては、例えばクレジット、IDカード、
ポイントシステム等が挙げられる。本実施の形態では、
ICカード1には少なくとも2つの異なる仕様を持つア
プリケーションA、Bが搭載されているとする。そし
て、アプリケーションAはISO/IEC7816−3
First Editionを参考に制定されたアプリ
ケーション仕様である。また、アプリケーションBは、
上記First Editionよりも後に発行された
ISO/IEC7816−3 Second Edit
ionを参考に制定されたアプリケーション仕様である
とする。
プリケーションを構成した場合の概念図である。データ
メモリ16は、図5に示すように、ISO/IEC78
16−4に基づき、色々なフォルダの種類をもったディ
レクトリのツリー構造になっている。
21で、その次が各アプリケーション毎に設定されるフ
ォルダとしてDF(Dedicated File)2
2、25があり、最下位が実際にアプリケーションで使
われるユーザデータの格納に使用されるEF(Elem
entary File)23、24、26、27とい
う構成になっている。MF21は、ICカード1が後述
するコールドリセットされた後に選択されるルートディ
レクトリである。
いるアプリケーションに相当する数だけDFが設けられ
る。本実施の形態では、例えばクレジットとしてのアプ
リケーションA用のファイルとしてDF22が設けられ
ている。また、IDカードとしてのアプリケーションB
用のファイルとしてDF25が設けられている。DF2
2、25は夫々対応するアプリケーションにて使用され
るEF23、24と、EF26、27を一括して管理し
ている。
名が付与されており、EFにはEF識別情報が夫々付与
されている。従って、本実施の形態では、例えばDF2
2にはDF識別情報として「01」、DF名として「A
0,00,00,01」が設定されている。DF22配
下のEF23にはEF識別情報として「01」が、EF
24にはEF識別情報として「02」が設定されてい
る。DF25にはDF識別情報として「02」、DF名
として「A0,00,00,02」が設定されている。
DF25配下のEF26にはEF識別情報として「0
3」が、EF27にはEF識別情報として「04」が設
定されている。
ード1に対して供給される命令データで、ファイルの選
択を指示する選択コマンドの構成を示す図である。尚、
この選択コマンドは、ISO/IEC7816−4に規
定されており、「h」は16進数を示すものである。
に、コマンドの分類(CLA:class)や命令(I
NS:instruction)からなるコマンドコー
ド部と、パラメータデータP1/P2、書込むデータの
データ長を示すLcフィールド、及び書込みデータを示
すDATAフィールドで構成されている。
F22を選択する場合には、選択コマンドは、コマンド
コード部にファイル選択の指示を示す「CLA=00
h」「INS=A4h」が、パラメータデータP1、P
2にDATAフィールドがDF名である事を示す「P1
=04h」「P2=0Ch」が、データ長LcにDF名
の長さを示す「Lc=04h」が、DATAフィールド
にDF22のDF名を示す「DATA=A0h,00
h,00h,01h」が設定され、リーダライタ4から
ICカード1へ送信される。
ドを実行した後、リーダライタ4へ出力するレスポンス
データの構成を示している。選択コマンドに対するレス
ポンスは、図6(b)に示すように、ステータスバイト
(SW1、SW2)で構成されている。尚、図6(a)
に示す命令データの指示によってはDATAフィールド
も追加される。そして、選択コマンドが正常に終了した
旨をレスポンスする場合には、ステータスバイトには
「SW1=90h」「SW2=00h」が設定されて、
外部へ出力されるようになっている。
選択コマンドを実行した結果、選択されカレント状態と
なったDFの識別情報を設定するためのDF識別情報バ
ッファ30を示す図である。DF識別情報バッファ30
は、MFが選択されている場合には初期値を示すNul
l(00h、00h、00h、…、00h)が設定され
ている。
F22が選択された場合、DF識別情報バッファ30
は、DF名「A0h、00h、00h、01h」が設定
される。また、選択コマンドによりDF識別情報02の
DF25が選択された場合、DF識別情報バッファ30
は、DF名「A0h、00h、00h、02h」が設定
される。
が後述するウォームリセットされた際には、このDF識
別情報バッファ30を参照して、設定されているDF名
のアプリケーションに対応した初期応答情報(Answ
er To Reset:ATR)を設定するようにな
っている。
の形態では、ワーキングメモリ17にDF識別情報バッ
ファを設けているが、これに限らず、EEPROMなど
で構成されるデータメモリ16に設けることもできる。
−3に規定されているATRの一例を示すものである。
図8に示すATR(以降、第1のATRと称す)と図9
に示すATR(以降、第2のATRと称す)はその物理
的特性および伝送プロトコルに関して同一の意味を持っ
ている。しかし、ISO/IEC7816−3 Fir
st Editionで規定された第1のATRに対し
て、改訂されたISO/IEC7816−3の2nd
EditionからTD3バイト及びTA4バイトが付
加され、第2のATRとなった点が異なる。
ード、特にICカード1の動作電圧(3V対応、5V対
応、3Vと5V両方対応)とクロック停止機能のサポー
トの有無に関する情報である。また、TA4バイトを付
加する場合には、その付加を示唆するTD3バイトも共
に付加するようになっている。第2のATRは、本実施
の形態では5V単一動作に対応したものとなっている。
TA4バイトは、第1のATRからも分かるように、そ
の発行以前のISO/IEC7816−3 First
Editionを参考に制定されたアプリケーション
仕様では存在しないものである。しかし、第2のATR
には、第1のATRにて必須となる部分(TS〜TB
3、TCK)が含まれているので、ISO/IEC78
16−3 FirstEditionを参考に制定され
たアプリケーション仕様においても正常なATRとして
受入れられる傾向にある。
d Edition以降を参考に制定されたアプリケー
ション仕様ではTD3バイト及びTA4バイトは必ず存
在すると決めているものもあり、TD3バイト及びTA
4バイトが存在しない第1のATRを送信したICカー
ドを不正なカードであると認識するリーダライタも存在
する。従って、ICカード1が不用意に第1のATRを
出力してしまうと、不正カードと認識され、リーダライ
タ4に受付けてもらえない場合が発生してしまう可能性
がある。
セット(後述するコールドリセット)時、あるいはMF
21が選択されている場合には、第2のATRを出力す
るようになっており、最初のリセットに応答するATR
で、リーダライタから不正カードと認識されないように
配慮している。
規定されているICカードの活性化(リセット)シーケ
ンスを示しており、上述するコールドリセット及びウォ
ームリセットについて説明するための図である。
続く動作クロック信号(c)の投入動作の直後に実行さ
れたリセットのことである。従って、リーダライタ4が
ICカード1を最初に起動させる際に実行するリセット
tb1はコールドリセットである。また、ウォームリセ
ットとは、電源電圧(a)及び動作クロック信号(c)
が投入されたままの状態で実行されるリセットtb2の
ことであり、再活性化といわれている。
れ、その解除を検知すると、ワーキングメモリ17に設
けられたコールドリセットフラグ31にフラグ情報(例
えば「1」)を書込むようになっている。以降、リセッ
ト解除を検知した際に、このコールドリセットフラグ3
1の値を参照することによって、コールドリセットが実
行されたか否かを認識できるようになっている。その結
果、リセット解除時にコールドリセットであるのか、ウ
ォームリセットであるのかを判定することができる。
フラグ31の値が不定値であれば「1」を書込み、コー
ルドリセットであると認識する。また、既にコールドリ
セットフラグ31の値が「1」がある場合には、コール
ドリセットフラグ31の値を保持しつつ、ワーキングメ
モリ17をリセットし、その値からウォームリセットで
あることを認識するようになっている。
グメモリ17に設けられた識別子(例えばDF識別情報
バッファ30やコールドリセットフラグ31等)が、不
特定な値である場合には特定の情報を書き込む。また、
既に特定の情報が書込まれている場合には、リセット時
に消してしまわないように保護しながらワーキングメモ
リ17をリセットするようになっている。
(b)、クロック信号(c)、及びI/O信号(d)を
用いて、ICカードの活性化(リセット)シーケンス
は、図10に示すように、リーダライタ4から電源電圧
(a)がICカード1のVcc端子に供給された後、時
間Taでクロック信号(c)がCLK端子に供給され
る。
クロックサイクル以内)にI/O信号(d)の回線を所
定の状態とし、時間Ta以後の時間tb1(400クロ
ックサイクル以内)の間、リセット信号(b)を状態L
owに保つことによって、ICカード1はリセット(コ
ールドリセット)される。そして、時間Tb1にリセッ
ト信号(b)の立ち上がり(Low→High)を検出
すると、時間Tb1以後の時間tc1(400〜400
00クロックサイクル)を経過後、時間Tc1にリセッ
トtb1に応答したATR1をI/O端子に送り出すよ
うになっている。
(c)が供給され安定している状態で、リセット信号
(b)を状態Lowへと変化され、時間tb2(400
クロックサイクル以内)の間、状態Lowを保つことに
よって、ICカード1はリセット(ウォームリセット)
される。そして、時間Tb2にリセット信号(b)の立
ち上がり(Low→High)を検出すると、時間Tb
2以後の時間tc2(400〜40000クロックサイ
クル)を経過後、時間Tc2にリセットtb2に応答し
たATR2をI/O端子に送り出すようになっている。
は、コールドリセット時及びMF21が選択された時に
は第2のATR(図9)を出力し、選択コマンドによっ
て特定のDF(例えばDF22またはDF25)が選択
された時には選択されているDFに対応したATR(図
8あるいは図9)を出力するようになっている。
に、図7に示すDF識別情報バッファ30を参照し、ア
プリケーションA用のDF22が選択されていた場合に
は第1のATR(図8)を出力し、MF21あるいはア
プリケーションB用のDF25が選択されていた場合に
は第2のATR(図9)を出力するようになっている。
いては、コールドリセット後に出力するATR1は第2
のATR(図9)であり、ウォームリセット後に出力す
るATR2は、ウォームリセット時に選択されていたM
F、DFに応じた第1又は第2のATR(図8又は図
9)が出力される。
に構成されたICカード1における処理動作について説
明する。図11に示すように、リーダライタ4により通
信部19を介して電源電圧、クロック信号が供給され、
リセット信号(コールドリセット)が解除(Low状態
からHigh状態へ移行)されると、ICカード1の制
御素子15は、コールドリセットフラグ31に値を書き
込み、コールドリセットが実行されたことを記憶する
(ST11)。そして、第2のATRを、外部へ出力す
る(ST12)。この際、DF識別情報バッファ30を
Null(00h、00h、00h、…00h)に設定
する。
4からコマンドを受信すると(ST13、ST14)、
受信したコマンドは選択コマンドであるか否かを判定す
る(ST15)。ST15の結果、選択コマンドではな
く他のコマンドであった場合には、受信したコマンドを
実行し(ST18)、処理結果をレスポンスする(ST
19)。
定されると、選択コマンドのDATAフィールドで指定
されたDF名を選択し(ST16)、DF識別情報バッ
ファ30にST16で選択されたDF名を設定する(S
T17)。ST16及びST17が正常に終了すると、
制御素子15は通信部19を介してリーダライタ4へ正
常に終了した旨のレスポンス(図6(b))を出力する
(ST19)。
Rを出力後、又はST19でレスポンス出力後に、リセ
ット信号が解除されると(ST13、ST21)、制御
素子15は、コールドリセットフラグ31を参照するこ
とによって、ST21でのリセットはコールドリセット
かウォームリセットかを判定する(ST22)。
値からコールドリセットであると判定されると、制御素
子15は、第2のATRを選択し(ST23)、通信部
19を介して外部へ出力する(ST27)。また、ST
22でコールドリセットフラグ31の値からウォームリ
セットであると判定されると、制御素子15は、DF識
別情報バッファ30を参照し、現在選択されているファ
イルを確認する(ST24)。
ットの前にMF21あるいはDF25のようなISO/
IEC7816−3のSecond Editionを
参考に制定されたアプリケーション仕様のDFが選択さ
れていた場合、制御素子15は、第2のATRを選択し
(ST23)、通信部19を介して外部へ出力する(S
T27)。
ットの前にDF22のようなISO/IEC7816−
3のFirst Editionを参考に制定されたア
プリケーション仕様のDFが選択されていた場合、制御
素子15は、第1のATRを選択し(ST26)、通信
部19を介して外部へ出力し、図11のステップ13に
戻る(ST27)。
数のアプリケーションを搭載したICカードにおいて、
ICカード1がリセット解除された際、コールドリセッ
ト時にはISO/IEC7816−3 Second
Edition(新しいバージョン)のATR(第2の
ATR)を出力し、ウォームリセット時には選択された
ファイル(アプリケーション)に対応したATR(第1
又は第2のATR)を出力するようになっている。従っ
て、不用意にアプリケーションを切換えることなく、再
活性化時のアプリケーションに対応した初期応答情報
(ATR)を出力することができる。
いアプリケーション仕様、あるいはアプリケーションの
組合わせになったとしても、コールドリセット時には端
末装置に受入れられやすいATRを出力し、ウォームリ
セットの際になって初めて既に選択されていたファイル
のアプリケーション仕様に対応するATR(端末装置に
よっては受け入れられないかもしれないバージョンの新
しいATR)を出力するようなっており、端末装置に不
正カードと判断されない(判断される可能性を低くし
た)ようにしている。
アプリケーションの切換えを効率良く実施し、再活性化
時のアプリケーションに対応した初期応答情報(AT
R)を出力することができる。
における処理動作について説明するためのフローチャー
ト図。
テム構成を概略的に説明するための図。
図。
するための図。
ド)及びそのレスポンスの構成を説明するための図。
ッファを説明するための図。
の図。
の図。
するための図。
するためのフローチャート図。
Claims (7)
- 【請求項1】 外部装置から電源供給を受け、ファイル
選択を指示する命令データを受信すると、指示されたフ
ァイルを選択する携帯可能電子装置において、 外部装置からのリセット信号に応答して、第1の初期応
答情報を出力するよう設定された第1のアプリケーショ
ンファイルと、この第1の初期応答情報とは異なる第2
の初期応答情報を出力するよう設定された第2のアプリ
ケーションファイルを有するメモリと、 外部装置から供給されるリセット信号の状態を検出する
検出手段と、 この検出手段によってリセット信号の解除が検出される
と、上記検出されたリセット信号が、上記電源供給の開
始に応じて供給された第1のリセット信号であるか、上
記電源供給が中断されない状態で供給された第2のリセ
ット信号であるかを判定するリセット判定手段と、 このリセット判定手段による判定の結果、上記第2のリ
セット信号であると判定された場合は上記第2のリセッ
ト信号の解除前に選択されているアプリケーションファ
イルを判定するファイル判定手段と、 このファイル判定手段により第1のアプリケーションフ
ァイルが選択されていたと判定された場合には上記第1
の初期応答情報を設定し、上記リセット判定手段による
判定の結果、上記第1のリセット信号であると判定され
た場合あるいは上記ファイル判定手段により第2のアプ
リケーションファイルが選択されていたと判定された場
合には上記第2の初期応答情報を設定する制御手段と、 この制御手段によって設定された第1あるいは第2の初
期応答情報を外部へ出力する出力手段とを有することを
特徴とする携帯可能電子装置。 - 【請求項2】 上記第2の初期応答情報は、上記第1の
初期応答情報に対して当該携帯可能電子装置の動作電圧
に関する情報を少なくとも追加したものであることを特
徴とする請求項1記載の携帯可能電子装置。 - 【請求項3】 外部装置から電源供給を受けることによ
り動作し、複数のアプリケーションプログラムを搭載
し、夫々のアプリケーションプログラムに対応した初期
応答情報を有する携帯可能電子装置において、 外部装置から送信されたファイル選択を指示する命令デ
ータを受信すると、指示されたファイルを選択する命令
実行手段と、 外部装置から供給されるリセット信号の状態を検出する
検出手段と、 この検出手段によってリセット信号の解除が検出される
と、上記検出されたリセット信号が、上記電源供給の開
始に応じて供給された第1のリセット信号であるか、上
記電源供給が中断されない状態で供給された第2のリセ
ット信号であるかを判定する判定手段と、 この判定手段による判定の結果、上記第1のリセット信
号であると判定された場合は予め設定された初期応答情
報を設定し、上記判定の結果、上記第2のリセット信号
であると判定された場合は、上記第2のリセット信号の
解除前に上記命令実行手段によって選択されていたファ
イルに対応した初期応答情報を設定する制御手段と、 この制御手段によって設定された初期応答情報を外部へ
出力する出力手段とを有することを特徴とする携帯可能
電子装置。 - 【請求項4】 ファイル選択を指示する命令データに基
づいて選択されたファイルに関する情報を記憶する選択
ファイル記憶手段を有し、 上記制御手段は、上記選択ファイル記憶手段に記憶され
たファイルに関する情報に基づいて上記第2のリセット
信号の解除前に選択されているファイルを判断すること
を特徴とする請求項1又は請求項3のいずれか記載の携
帯可能電子装置。 - 【請求項5】 外部装置からのリセット信号に応答し
て、第1の初期応答情報を出力するよう設定された第1
のアプリケーションファイルと、この第1の初期応答情
報とは異なる第2の初期応答情報を出力するよう設定さ
れた第2のアプリケーションファイルを有するメモリを
持ち、外部装置から電源供給を受け、ファイル選択を指
示する命令データを受信し、指示されたファイルを選択
する携帯可能電子装置の初期応答の出力方法において、 外部装置から供給されるリセット信号を検出する検出ス
テップと、 この検出の結果、リセット信号の解除が検出されると、
上記検出されたリセット信号は、上記電源供給の開始に
応じて供給された第1のリセット信号であるのか、上記
電源供給が中断されない状態で供給された第2のリセッ
ト信号であるかを判定するステップと、 この判定の結果、上記第2のリセット信号であると判定
された場合は上記第2のリセット信号の解除前に選択さ
れているアプリケーションファイルを判定するステップ
と、 この判定の結果、第1のアプリケーションファイルが選
択されていたと判定された場合には上記第1の初期応答
情報を設定し、上記第1のリセット信号であると判定さ
れた場合あるいは上記第2のアプリケーションファイル
が選択されていたと判定された場合には上記第2の初期
応答情報を設定するステップと、 この設定された第1あるいは第2の初期応答情報を外部
へ出力するステップとを有することを特徴とする携帯可
能電子装置の初期応答の出力方法。 - 【請求項6】 外部装置から電源供給を受けることによ
り動作し、複数のアプリケーションプログラムが搭載さ
れ、夫々のアプリケーションプログラムに対応した初期
応答情報を設定したメモリを有する携帯可能電子装置の
初期応答の出力方法において、 外部装置から送信されたファイル選択を指示する命令デ
ータを受信すると、指示されたファイルを選択するステ
ップと、 この選択されたファイルに関する情報を上記メモリに記
憶するステップと、 外部装置から供給されるリセット信号を検出するステッ
プと、 この検出の結果、リセット信号の解除が検出されると、
上記検出されたリセット信号は、上記電源供給の開始に
応じて供給された第1のリセット信号であるのか、上記
電源供給が中断されない状態で供給された第2のリセッ
ト信号であるかを判定するステップと、 この判定の結果、上記第1のリセット信号であると判定
された場合は予め設定された初期応答情報を設定し、上
記判定の結果、上記第2のリセット信号であると判定さ
れた場合は、上記メモリに記憶されたファイルに関する
情報に基づいて、選択されていたファイルに対応した初
期応答情報を設定するステップと、 この設定された初期応答情報を外部へ出力するステップ
とからなることを特徴とする携帯可能電子装置の初期応
答の出力方法。 - 【請求項7】 外部装置から電源供給を受けることによ
り動作し、複数のアプリケーションプログラムが搭載さ
れ、夫々のアプリケーションプログラムに対応した初期
応答情報が設定されたメモリを有する携帯可能電子装置
の初期応答の出力方法において、 上記外部装置からの電源供給の開始に応じて供給された
第1のリセット信号を検出するステップと、 この第1のリセット信号の解除が検出されると、この第
1のリセット信号に対応して予め設定されており当該携
帯可能電子装置の動作電圧に関する情報を含む初期応答
情報を出力するステップと、 この初期応答情報の出力後、外部装置からファイル選択
を指示する命令データを受信すると指示されたファイル
を選択するステップと、この選択されたファイルに関す
る情報を上記メモリに記憶するステップと、 上記外部装置から供給されるリセット信号を検出するス
テップと、 このリセット信号の解除が検出されると、上記検出され
たリセット信号は、上記第1のリセット信号であるの
か、上記電源供給が中断されない状態で供給された第2
のリセット信号であるかを判定するステップと、 上記判定の結果、上記第1のリセット信号であると判定
された場合は上記動作電圧に関する情報を含む初期応答
情報を設定し、上記判定の結果、上記第2のリセット信
号であると判定された場合は、上記第2のリセット信号
の解除前に上記メモリに記憶されたファイルの関する情
報に基づいて、選択されているファイルに対応した上記
動作電圧に関する情報を含む上記初期応答情報あるいは
含まない初期応答情報のいずれかを設定するステップ
と、 この設定された初期応答情報を外部へ出力するステップ
とからなることを特徴とする携帯可能電子装置の初期応
答の出力方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001288498A JP3620834B2 (ja) | 2001-09-21 | 2001-09-21 | 携帯可能電子装置及びその初期応答の出力方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001288498A JP3620834B2 (ja) | 2001-09-21 | 2001-09-21 | 携帯可能電子装置及びその初期応答の出力方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003099740A true JP2003099740A (ja) | 2003-04-04 |
JP3620834B2 JP3620834B2 (ja) | 2005-02-16 |
Family
ID=19111137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001288498A Expired - Lifetime JP3620834B2 (ja) | 2001-09-21 | 2001-09-21 | 携帯可能電子装置及びその初期応答の出力方法 |
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- 2001-09-21 JP JP2001288498A patent/JP3620834B2/ja not_active Expired - Lifetime
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