JP2003099060A - 鍵盤装置 - Google Patents

鍵盤装置

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JP2003099060A
JP2003099060A JP2001288432A JP2001288432A JP2003099060A JP 2003099060 A JP2003099060 A JP 2003099060A JP 2001288432 A JP2001288432 A JP 2001288432A JP 2001288432 A JP2001288432 A JP 2001288432A JP 2003099060 A JP2003099060 A JP 2003099060A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い耐久性、携帯性及び良好な操作性を維持
しつつ、鍵操作検出の安定性を確保することができる鍵
盤装置を提供する。 【解決手段】 メインケースMC1〜4の上に、鍵スイ
ッチを有する鍵スイッチ基板PB1〜4が固定され、基
板PB1〜4の上に鍵盤ユニットKU1〜4が対応して
配設され、ユニットKU1、4は、ケースMC1、4に
対して鍵並び方向にスライド移動可能に構成され、4つ
のケースMCのうち互いに隣接するケースMC同士が連
結部CON1〜3で回動可能に連結される。ユニットK
U1、4をスライド移動させることで、各連結部CON
を介して、ケースMCが携帯容易な折畳配置と演奏可能
な平面展開配置との両配置が可能に構成される。平面展
開配置にしたとき、ユニットKU1、4の各鍵に、対応
する基板PBの鍵スイッチが対向し、各鍵の鍵操作が検
出可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、携帯に適した小
型の鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型化により携帯性を高めた鍵盤
装置が知られている。鍵盤装置は一般に、その性質上、
鍵並び方向(横方向)に長い形状を成すが、従来の鍵盤
装置では、小型化を図るために、折り畳み型や巻物型に
構成する工夫がなされている。例えば、折り畳み型の電
子鍵盤装置(実開昭61−76439号公報)は、鍵盤
部を薄いシート状に形成し、黒鍵が介在しない白鍵間
(E―F鍵間、G―C鍵間)を分割位置として、この分
割位置で折曲することで、鍵盤の表面同士または裏面同
士が対向して重なるように折り畳んでコンパクトにでき
るように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、折曲体
は一般に、折り畳んだ時、谷側が縮み山側が延びる。現
実にはあり得ない厚さゼロの折曲体でない限り、このよ
うな特性を本質的に有している。従って、現実に従来の
ような鍵盤装置を製作しようとすると、シート部となる
鍵盤そのものを伸縮自在な材料で構成する必要がある。
そのため、材料の選択の自由度が制約される。また、伸
縮自在な材料で構成したとしても、通常の(折り畳み型
や巻物型でない)鍵盤に比し、剛性や耐久性がなく、押
鍵ストロークも大きくとれないことから操作性が悪いと
いう問題がある。また、シート材の弾力を利用して分割
位置で折曲する構成であるため、分割位置(折曲位置)
に折りくせがついて、次第に演奏操作に支障が出るおそ
れがあるり、折曲部分の耐久性が他の部分に比し低くな
る。これにより、各鍵の操作性のバランスも悪くなるだ
けでなく、弾性シートを使用せざるを得ないことからグ
リッサンドのような奏法等も困難で、初期使用からの操
作性も悪い。このように、従来の鍵盤装置では、操作
性、剛性、耐久性の点で問題があった。
【0004】また、押鍵等の鍵操作を検出するために、
鍵スイッチを有する鍵スイッチ基板を設ける場合は、演
奏可能な状態にしたとき、鍵スイッチが誤動作すること
なく正確な検出が行われるように設計することが求めら
れる。
【0005】さらに、隣接するフレーム同士を回動可能
に連結し、両フレームを折り畳み及び平面展開が可能に
構成し、且つ鍵スイッチ基板を各フレームに設けるよう
に構成する場合は、各基板間は柔軟なケーブル等の接続
手段で電気的に接続することが必要となる。しかしなが
ら、装置の展開、折り畳み操作によって上記接続手段が
損傷したり邪魔になったりすると、基板間の電気的接続
状態が阻害されるため、そのようなことのないような設
計上の配慮が求められる。
【0006】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、その第1の目的は、高い耐久
性、携帯性及び良好な操作性を維持しつつ、鍵操作検出
の安定性を確保することができる鍵盤装置を提供するこ
とにある。
【0007】本発明の第2の目的は、高い耐久性、携帯
性及び良好な操作性を維持しつつ、装置の展開、折り畳
み操作において基板間の良好な電気的接続状態を確保す
ることができる鍵盤装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために本発明の請求項1の鍵盤装置は、複数のフレー
ムと、前記複数のフレームのうち互いに隣接するフレー
ム同士を連結し、前記隣接する両フレームを折り畳み状
態から平面展開状態となるまで相対的に回動可能にする
連結手段と、鍵操作を検出可能な鍵スイッチを各々有
し、前記複数の各フレームに対応して設けられ、対応す
るフレームに固定的に保持された鍵スイッチ基板と、前
記各鍵スイッチ基板に対応し前記各鍵スイッチ基板の上
面に対向して配設された鍵盤ユニットとを備え、左右両
端側のフレームに対応する鍵盤ユニットを、対応するフ
レームに対して相対的に鍵並び方向に移動させること
で、前記連結手段を介して、前記複数のフレームが略1
つのフレーム大に折り畳まれる折畳配置と、前記複数の
フレームが展開されて鍵並び方向に直列に配置される平
面展開配置との両配置が可能なように構成されると共
に、前記平面展開配置にしたとき、前記左右両端側のフ
レームに対応する鍵盤ユニットの各鍵に、対応する鍵ス
イッチ基板の鍵スイッチが対向し、前記各鍵の鍵操作が
検出可能になるように構成されたことを特徴とする。
【0009】この構成によれば、複数のフレームのうち
互いに隣接するフレーム同士を連結手段で連結し、隣接
する両フレームを折り畳み状態から平面展開状態となる
まで相対的に回動可能にしたので、シート状鍵盤を折曲
して折り畳む場合に比し剛性や耐久性が向上する。ま
た、左右両端側のフレームに対応する鍵盤ユニットを、
対応するフレームに対して相対的に鍵並び方向に移動さ
せることで、前記連結手段を介して、前記複数のフレー
ムが略1つのフレーム大に折り畳まれる折畳配置と、前
記複数のフレームが展開されて鍵並び方向に直列に配置
される平面展開配置との両配置が可能なように構成した
ので、折畳配置にしてコンパクトに携帯できると共に、
平面展開配置にして演奏操作が行え、しかも、鍵が、シ
ート状でなくある程度堅さを有するフレームに設けられ
るので、押鍵操作がやりやすい。また、前記平面展開配
置にしたとき、左右両端側のフレームに対応する鍵盤ユ
ニットの各鍵に、対応する鍵スイッチ基板の鍵スイッチ
が対向し、前記各鍵の鍵操作が検出可能になるので、演
奏操作を行う平面展開配置では、各鍵の鍵操作が確実に
検出される。よって、高い耐久性、携帯性及び良好な操
作性を維持しつつ、鍵操作検出の安定性を確保すること
ができる。
【0010】なお、請求項1記載の構成において、前記
鍵盤ユニットを、複数の白鍵を有する白鍵ユニットと複
数の黒鍵を有する黒鍵ユニットとから構成するのが望ま
しい。このように構成し、白鍵/黒鍵一体の鍵盤ユニッ
トとしてのスライドを可能にすることで、装置の展開、
折り畳み操作を容易にすることができる。また、鍵盤ユ
ニットは、鍵基端部を共通にする複数の白鍵を有する白
鍵ユニットと鍵基端部を共通にする複数の黒鍵を有する
黒鍵ユニットとが両鍵基端部で積層されて構成されるよ
うにしてもよい。これにより、鍵盤ユニットを積層する
だけで組み付けが行え、鍵盤の組み付けを簡単にするこ
とができる。
【0011】上記第2の目的を達成するために本発明の
請求項2の鍵盤装置は、複数のフレームと、前記複数の
フレームのうち互いに隣接するフレーム同士を連結し、
前記隣接する両フレームを折り畳み状態から平面展開状
態となるまで相対的に回動可能にする連結手段と、鍵操
作を検出可能な鍵スイッチを各々有し、前記複数の各フ
レームに対応して設けられ、対応するフレームに固定的
に保持された鍵スイッチ基板と、前記各鍵スイッチ基板
に対応し前記各鍵スイッチ基板の上面に対向して配設さ
れた鍵盤ユニットと、隣接する鍵スイッチ基板間を電気
的に接続する接続手段とを備え、左右両端側のフレーム
に対応する鍵盤ユニットを、対応するフレームに対して
相対的に鍵並び方向に移動させることで、前記連結手段
を介して、前記複数のフレームが略1つのフレーム大に
折り畳まれる折畳配置と、前記複数のフレームが展開さ
れて鍵並び方向に直列に配置される平面展開配置との両
配置が可能なように構成されると共に、前記接続手段
は、前記折畳配置と前記平面展開配置との配置変更の行
程において撓み得、前記接続手段が撓んだとき、その撓
んだ部分が、該接続手段で接続される鍵スイッチ基板に
対応する両フレームの少なくとも一方に設けられた凹部
に収容されるように構成されたことを特徴とする。
【0012】この構成によれば、複数のフレームのうち
互いに隣接するフレーム同士を連結手段で連結し、隣接
する両フレームを折り畳み状態から平面展開状態となる
まで相対的に回動可能にしたので、シート状鍵盤を折曲
して折り畳む場合に比し剛性や耐久性が向上する。ま
た、左右両端側のフレームに対応する鍵盤ユニットを、
対応するフレームに対して相対的に鍵並び方向に移動さ
せることで、前記連結手段を介して、前記複数のフレー
ムが略1つのフレーム大に折り畳まれる折畳配置と、前
記複数のフレームが展開されて鍵並び方向に直列に配置
される平面展開配置との両配置が可能なように構成した
ので、折畳配置にしてコンパクトに携帯できると共に、
平面展開配置にして演奏操作が行え、しかも、鍵が、シ
ート状でなくある程度堅さを有するフレームに設けられ
るので、押鍵操作がやりやすい。また、隣接する鍵スイ
ッチ基板間を電気的に接続する接続手段が、前記折畳配
置と前記平面展開配置との配置変更の行程において撓み
得、前記接続手段が撓んだとき、その撓んだ部分が、該
接続手段で接続される鍵スイッチ基板に対応する両フレ
ームの少なくとも一方に設けられた凹部に収容されるの
で、装置の展開、折り畳み操作によって接続手段が損傷
したり邪魔になったりすることが防止される。よって、
高い耐久性、携帯性及び良好な操作性を維持しつつ、装
置の展開、折り畳み操作において基板間の良好な電気的
接続状態を確保することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施の形態に係る鍵盤
装置の外観斜視図である。
【0015】本鍵盤装置1は、折り畳んで携帯し、展開
して、演奏したりモバイルコンピュータに接続して楽音
データを入力編集したりすることができる小型の鍵盤装
置であり、同図では、展開した状態が示されている。な
お、以降、本装置の演奏者側を前方と称する。
【0016】本鍵盤装置1は、合成樹脂製のメインケー
スMC(フレーム)を備え、メインケースMCは4つの
ブロックに分かれており、低音域側から第1、第2、第
3、第4メインケースMC1、MC2、MC3、MC4
というように直列に配置されている。第1〜第4メイン
ケースMC1〜MC4の上にはそれぞれ、後述する鍵ス
イッチ基板PB1〜PB4が各ケースに対し固定的に配
設され、鍵スイッチ基板PB1〜PB4の上に、鍵盤ユ
ニットKU1〜KU4が対応して配設される。第1、第
2メインケースMC1及びMC2間、第2、第3メイン
ケースMC2及びMC3間、第3、第4メインケースM
C3及びMC4間は、それぞれ分割位置DIV1、DI
V2、DIV3を境に分かれている。
【0017】詳細は後述するが、第1メインケースMC
1と第2メインケースMC2とは、連結部CON1(連
結手段)で回動可能に連結され、第2メインケースMC
2と第3メインケースMC3とは、連結部CON2(連
結手段)で回動可能に連結され、第3メインケースMC
3と第4メインケースMC4とは、連結部CON3(連
結手段)で回動可能に連結されている。また、後述する
ように、鍵盤ユニットKU1、KU4は、それぞれ第
1、第4メインケースMC1、MC4に対して鍵並び方
向(横方向)にスライド移動可能に構成され、鍵盤装置
1を折り畳むまたは展開する際に移動される。
【0018】図2〜図4は、鍵盤装置1の展開状態から
折り畳み状態までの行程を示す外観図である。図2は、
鍵盤ユニットKU1、KU4をそれぞれ左端位置、右端
位置に移動させた状態を示す。図3は、第2メインケー
スMC2と第3メインケースMC3とを連結部CON2
を介して回動させて重ねる途中の状態を示す。図4は、
4つのメインケースMC1〜MC4を折り畳んで重畳さ
せた状態を示す。図5は、鍵盤装置1の展開した状態に
おける底面図である。
【0019】このように、図1、図5に示すような展開
状態、すなわち、4つのメインケースMC1〜MC4が
展開されて鍵並び方向に直列に配置される平面展開配置
とされた状態にて演奏が可能となる。一方、通常は、図
4に示す折り畳み状態、すなわち、4つのメインケース
MC1〜MC4が略1つのメインケース大に折り畳まれ
る折畳配置とされた状態にて携帯される。
【0020】まず、本装置1の展開及び折り畳み機構を
中心に説明する。
【0021】図2、図3に示すように、各メインケース
MC1〜MC4にはそれぞれ、鍵スイッチ基板PB1〜
PB4が設けられる。鍵スイッチ基板PB1〜PB4
は、対応するメインケースMCに接着または不図示の両
面テープ等で固定されている。
【0022】図2、図5に示すように、連結部CON1
は、合成樹脂製の連結片20と蝶番21、22、23、
24とで構成される。蝶番21、22はメインケースM
C1と連結片20とを相対的に回動自在にし、蝶番2
3、24は連結片20とメインケースMC2とを相対的
に回動自在にする。同様に、連結部CON3は、連結片
25と蝶番26、27、28、29とで構成される。蝶
番26、27はメインケースMC3と連結片25とを相
対的に回動自在にし、蝶番28、29は連結片25とメ
インケースMC4とを相対的に回動自在にする。
【0023】図3、図5に示すように、連結部CON2
は、蝶番30、31で構成される。蝶番30、31によ
って、メインケースMC2、MC3は、展開状態から互
いに背面が対向する方向には回動可能であるが、展開状
態から互いに表面が対向する方向には回動しないように
なっている。
【0024】これら連結部CON1〜CON3の機能に
よって、折り畳むときは、メインケースMC2、MC3
は互いの背面が向き合うように、また、メインケースM
C1、MC2は互いの表面が向き合うように、さらにメ
インケースMC3、MC4は互いの表面が向き合うよう
に、4つのメインケースを重ねる。これにより、図4に
示すように、本装置1が略1ケース大の大きさになる。
【0025】図1に示すように、メインケースMC4に
は、レバー13が設けられている。メインケースMC1
には、レバー13を前後方向に操作することで、互いに
係合可能な爪及び係止部(いずれも図示せず)が設けら
れ、鍵盤装置1を折り畳んだとき、両者が係合して折り
畳み状態が維持される。
【0026】メインケースMCにはまた、図1に示すよ
うに、ステレオ発音を行う左右のスピーカ12L/R、
前部が平面視円弧状の係止具16、17、LCD等のデ
ィスプレイ89、及び後述するモバイルコンピュータ6
0と接続するためのI/F(インターフェイス)部18
のほか、後述する記憶装置84、音源回路87及び電源
部88等を収容する収容部19が設けられる。
【0027】スピーカ12Lは、メインケースMC1の
左端部であって、鍵盤ユニットKU1の後方に配置され
る。スピーカ12Rは、メインケースMC4の右端部で
あって、鍵盤ユニットKU4の後方に配置される。この
ような配置により、鍵盤ユニットKU1、KU4を、そ
れぞれ第1、第4メインケースMC1、MC4に対して
鍵並び方向にスライド移動させる際に、スピーカ12L
/Rが鍵盤ユニットKU1、KU4に干渉しない。これ
により、狭いスペースを有効に使ってコンパクト化の妨
げとなることを回避している。また、本鍵盤装置1を展
開したとき最も外側となる左右両端にスピーカ12L/
Rが位置することから、ステレオ発音が効果的となって
いる。
【0028】第1メインケースMC1の上方に配設され
た鍵盤ユニットKU1は、白鍵ユニットKU1W、黒鍵
ユニットKU1Bのほか、押鍵による発音音高を変化さ
せるための鍵域シフト操作子11Lを備える。後述する
ように、鍵域シフト操作子11Lが押下されることで、
発音音域が例えば1クターブ低く設定される(または元
に戻る)。鍵盤ユニットKU1にはまた、接続されたモ
バイルコンピュータ60の画面上で各種操作等を行うた
めの操作子群14が設けられる。
【0029】なお、この操作子群14の一部及び/又は
鍵盤ユニットKU4の操作子群15(後述)の一部を、
鍵域シフト操作子11として割り当てるようにしてもよ
い。
【0030】鍵盤ユニットKU2は、白鍵ユニットKU
2W、黒鍵ユニットKU2Bで構成され、鍵盤ユニット
KU3は、白鍵ユニットKU3W、黒鍵ユニットKU3
Bで構成される。
【0031】鍵盤ユニットKU4は、白鍵ユニットKU
4W、黒鍵ユニットKU4Bのほか、押鍵による発音音
高を変化させるための鍵域シフト操作子11Rを備え
る。後述するように、鍵域シフト操作子11Rが押下さ
れることで、発音音域が例えば1クターブ高く設定され
る(または元に戻る)。鍵盤ユニットKU4にはまた、
モード切り換え、音色設定、楽音に各種効果等を付与す
る効果設定等を行うための各種操作子群15が設けられ
る。
【0032】また、図1、図2に示すように、鍵盤ユニ
ットKU1、KU4には、係止用凹部KMが各2個ずつ
設けられる。係止用凹部KMは、係止具16、17の前
部の円弧部と嵌合的な凹形状を有する。係止具16、1
7は、バネ等の弾性体によって前方に常に付勢されてお
り、鍵盤ユニットKU1、KU4が図1に示す位置にあ
るときは、外側(左右両端側)の各係止用凹部KMに係
止具16、17が嵌合している。図1の状態から鍵盤ユ
ニットKU1、KU4を鍵並び方向におけるそれぞれ左
側、右側にスライドさせると、係止具16、17は後方
へ引っ込み、さらに鍵盤ユニットKU1、KU4を移動
させると、図2に示すように、内側の各係止用凹部KM
に係止具16、17が嵌合する。従って、各係止用凹部
KMに係止具16、17が嵌合することで、鍵盤ユニッ
トKU1、KU4の鍵並び方向の安定的な位置2箇所
(図1及び図2に示す位置)が規定される。
【0033】図2に示すように、鍵盤ユニットKU4
は、白鍵ユニットKU4Wの上に黒鍵ユニットKU4B
が積層されてなる。すなわち、白鍵ユニットKU4Wの
鍵基端部KU4Waが載り、さらにその上部に黒鍵ユニ
ットKU4Bの鍵基端部KU4Baが載って、両鍵基端
部KU4Wa、KU4Baがネジ止めされて鍵盤ユニッ
トKU4が構成される。そして、鍵盤ユニットKU4
は、鍵スイッチ基板PB4の後部の上部に摺動可能に載
っている。
【0034】白鍵ユニットKU4W及び黒鍵ユニットK
U4Bはいずれも、合成樹脂製の平板を打ち抜いて形成
され、厚みは、演奏操作が支障なく行える範囲で極力薄
く設定されている(例えば2mmであり、好ましくは5
mm以下)。また、両ユニットKU4W、KU4Bはい
ずれも、上方からの平面視により見える略全領域が略平
面上に形成されている。これらにより、白鍵WK、黒鍵
BKの厚みが最小限となり鍵盤の上下方向の寸法が小さ
くなっている。
【0035】本実施の形態では、両ユニットKU4W、
KU4Bにおいて、押鍵操作部(鍵のヒンジ部より先端
側)と両鍵基端部KU4Wa、KU4Baとは同厚に形
成されているので、平板の打ち抜きによる櫛歯状の鍵盤
ユニットの製造が容易となっている。また、白鍵ユニッ
トKU4Wの上に黒鍵ユニットKU4Bを積層して固定
するだけでユニットの組み付けが可能であるので、組み
付け作業が簡単である。また、黒鍵ユニットKU4Bの
厚み自体によって黒鍵BKが白鍵WKよりも自然に上方
に(2mm程度)突出するので、黒鍵らしさが出て、ブ
ラインド操作も可能となる。なお、両ユニットKU4
W、KU4Bは金型成形により製造してもよい。
【0036】このほかの鍵盤ユニットKU1〜KU3に
ついては、鍵盤ユニットKU4と基本的に同様に構成さ
れるが、音高の違いに基づき配設される鍵の種類は異な
る。
【0037】すなわち、図1に示すように、鍵盤ユニッ
トKU1ではC鍵〜F鍵、鍵盤ユニットKU2ではG鍵
〜C鍵、鍵盤ユニットKU3ではD鍵〜G鍵、鍵盤ユニ
ットKU4ではA鍵〜C鍵が配設される。本実施の形態
では、各鍵盤ユニットKUの鍵並び方向の長さを極力共
通にするべく、ユニット間に位置する黒鍵は、F#鍵が
鍵盤ユニットKU2に、C#鍵が鍵盤ユニットKU3
に、G#鍵が鍵盤ユニットKU4に、それぞれ配置され
るが、これらの黒鍵は隣接するいずれの側の鍵盤ユニッ
トKUに配設してもよい。
【0038】鍵盤ユニットKU1と鍵スイッチ基板PB
1との関係は、鍵盤ユニットKU4と鍵スイッチ基板P
B4との関係と同様である。鍵盤ユニットKU1、KU
4が、白鍵/黒鍵一体の鍵盤ユニットとして構成されて
いるので、対応するメインケースまたは鍵スイッチ基板
に対し一体としてスライドが可能であり、鍵盤装置1の
展開、折り畳み操作が容易になっている。
【0039】さらに、平面展開状態で且つ鍵操作が可能
な状態(図1の状態)にした場合は、鍵盤ユニットKU
1のF鍵が、第1メインケースMC1及び鍵スイッチ基
板PB1と第2メインケースMC2及び鍵スイッチ基板
PB2とにまたがって(オーバーラップして)位置し、
鍵盤ユニットKU4のG#鍵が、第3メインケースMC
3及び鍵スイッチ基板PB3と第4メインケースMC4
及び鍵スイッチ基板PB4とにまたがって(オーバーラ
ップして)位置する。これによって、折れ曲がりにくい
構造となっている。
【0040】隣接する鍵スイッチ基板PBは柔軟なフレ
キシブルケーブルで電気的に接続されている。すなわ
ち、図1〜図3に示すように、鍵スイッチ基板PB1、
PB2間はひも状のフレキシブルケーブルFC1(接続
手段)、鍵スイッチ基板PB2、PB3間はフラットな
フレキシブルケーブルFC2(接続手段)、鍵スイッチ
基板PB3、PB4間はひも状のフレキシブルケーブル
FC3(接続手段)でそれぞれ接続されている。各ケー
ブルFCはいずれも、各鍵スイッチ基板PBの後部を接
続している。
【0041】鍵スイッチ基板PB1、PB2間には、ケ
ーブルFC1を収容するための凹部91(L/R)が形
成されている。メインケースMC2の左端部後部に水平
に切り欠いた溝が凹部91Rである。メインケースMC
1の右端部後部にも、凹部91Rと対称の溝である凹部
91Lが切り欠かれているが、凹部91Lは図には表れ
ていない。また、鍵スイッチ基板PB3、PB4間に
は、ケーブルFC3を収容するための凹部93(L/
R)が形成されている。凹部93L、Rは、凹部91
L、Rと同様に、それぞれメインケースMC3の右端部
後部、メインケースMC4の左端部後部に水平に切り欠
いた溝として構成される。
【0042】フレキシブルケーブルFC1、FC3は、
柔軟に撓むことができ、鍵盤装置1を展開した状態で
は、撓みがほとんどなく、鍵盤装置1を畳むにつれて上
記溝に沿って後方に撓むようになっている(図3参
照)。すなわち、凹部91、93にケーブルFC1、F
C3の撓んだ部分が収容される。
【0043】一方、鍵スイッチ基板PB2、PB3間に
は、ケーブルFC2を収容するための凹部92(L/
R)が形成されている。凹部92Lは、メインケースM
C2の右端部後部を左側に切り欠いて形成され、凹部9
2RはメインケースMC3の左端部後部を右側に切り欠
いて形成される。ケーブルFC2は、柔軟に撓むことが
でき、鍵盤装置1を折り折り畳んだときは撓みがほとん
どなく、鍵盤装置1を展開していくにつれて鍵並び方向
及び上方に蒲鉾状に膨らんで撓む(図1、図2参照)。
しかし、凹部92が設けられているため、ケーブルFC
2の撓んだ部分が凹部92に収容される。なお、ケーブ
ルFC2は、平面展開状態で鍵操作性に影響がない程度
に外側(上方)に突出するように構成してもよい。
【0044】このように、ケーブルFC1、FC2、F
C3が凹部91、92、93に収容され得るので、撓み
部分が外部にはみ出して邪魔になったり、展開/折り畳
み操作の邪魔になったり、挟まって損傷したりするおそ
れがない。
【0045】なお、各凹部91、92、93の形状は、
各ケーブルFC1、FC2、FC3を収容できれば他の
形状でもよい。また、各凹部91は隣接する両メインケ
ースに溝を設けることで形成したが、いずれか一方のみ
に適当な凹部を設けるようにするのみでもよい。
【0046】次に、鍵盤ユニットKU1、KU4のスラ
イド機構を説明する。鍵盤装置1には、ガイド体100
L/Rが設けられる。ガイド体100L/Rはそれぞ
れ、図1に示すように、メインケースMC1、MC4の
左端部、右端部に配設される。鍵盤ユニットKU1、K
U4は、スライド移動される際、ガイド体100L/R
によってガイドされる。
【0047】なお、図1では、ガイド体100Lの奏者
側の一部の図示を省略している(破断面となってい
る)。また、図2、図3では、ガイド体100L/Rの
図示を省略している。
【0048】図6は、ガイド体の構成を示す外観斜視図
である。同図では、ガイド体100Rを示す。
【0049】ガイド体100Rは、ベース部100R
c、100Rdにガイド片100Ra、100Rbが段
差をもって連設され、さらにガイド片100Ra、10
0Rb間をブリッジ部100Reが連結して成る。ガイ
ド体100Rは、例えば、合成樹脂または金属で一体に
形成される。なお、金属の場合はプレス加工によって一
体成形される。ガイド体100Rは、両ベース部100
Rc、100RdがメインケースMC4にネジ止めされ
て固定される。ガイド体100Lもこれと左右対称に同
様に構成される。
【0050】一方、鍵盤ユニットKU1の鍵域シフト操
作子11Lの前後両端部下部には、鍔状の被ガイド部1
1La、11Lbが鍵盤ユニットKU1と一体に形成さ
れている(図1参照)。鍵域シフト操作子11Rについ
ても同様に、被ガイド部11Ra、11Rbが形成され
る。なお、被ガイド部11Raは図に表れておらず、被
ガイド部11Rbは図2に表れている。被ガイド部11
La、11Lbは、ガイド片100La、100Lbの
下方に、被ガイド部11Ra、11Rbはガイド片10
0Ra、100Rbの下方に、それぞれ遊嵌されてい
る。
【0051】また、図1に示すように、メインケースM
C1、MC4にはそれぞれ、溝部94、95が設けられ
ている。溝部94、95は、メインケースMC1、MC
4の底面において鍵並び方向に沿って形成されている。
鍵盤ユニットKU1、KU4の各下面には、溝部94、
95に嵌合的で、鍵並び方向に溝幅より長い突条(図示
せず)が設けられており、鍵盤ユニットKU1、KU4
のスライド操作時には、これらの突条が溝部94、95
を摺動すると共に、被ガイド部11La、11Lb、1
1Ra、11Rbが、ガイド片100La、100L
b、100Ra、100Rbの下方を摺動する。これに
より、鍵盤ユニットKU1、KU4が鍵並び方向に円滑
にスライド移動可能になっている。
【0052】なお、鍵盤ユニットKU1、4を移動させ
るには、鍵域シフト操作子11L、Rを手で持って左右
に動かすことができる。従って、鍵域シフト操作子11
L、Rが、スライド移動時の把持部を兼用するので、構
成が簡単になっている。
【0053】各鍵スイッチ基板PBには、不図示の鍵ス
イッチSWが設けられる。鍵スイッチSWは、白鍵W
K、黒鍵BKの各々に対応して設けられ、押離鍵操作を
検出する。一例として、D#4用の鍵スイッチSW1、
F4用の鍵スイッチSW2、G#5用の鍵スイッチSW
3の鍵スイッチ基板PB上の位置が図2等に示されてい
る。例えば、図2に示すように、鍵盤ユニットKU1を
左端に移動させた状態では、D#4鍵と鍵スイッチSW
1とは鍵並び方向の位置が一致しないが、図1に示すよ
うに、鍵盤ユニットKU1を左端に移動させた状態で
は、D#4鍵(の不図示のアクチュエータ部)が鍵スイ
ッチSW1のちょうど上方に位置するようになってい
る。従って、展開状態では、鍵盤ユニットKU1、4の
各鍵に、対応する鍵スイッチSWが対向し、鍵盤ユニッ
トKU1、4の各鍵の鍵操作が検出可能になる。なお、
鍵盤ユニットKU2、KU4はメインケースMC2、M
C4に対して固定されスライドしないので、鍵スイッチ
基板PB2、PB3上の鍵スイッチSWについては、鍵
盤ユニットKU2、KU4の各鍵に常に対向している。
【0054】上記鍵スイッチSWは、例えば、折り畳み
んで2面(2シート)となるメンブレンスイッチで構成
される。この鍵スイッチSWは、各メンブレンシートの
いずれかの面にプレス加工で外側に凸となる凹部を形成
し、その内面とそれに対応する部位にスイッチパターン
を形成して成る。なお、極薄形に構成されるものであれ
ばその他のスイッチ構成を採用してもよい。
【0055】図7は、本鍵盤装置1をモバイルコンピュ
ータ60と接続したモバイルキーボードシステムの全体
構成を示すブロック図である。
【0056】モバイルコンピュータ60は一例として、
CPU61に、RAM62、ROM63、記憶装置6
4、キーボード65、表示回路66、音源回路67、通
信I/F(インターフェイス)68及びI/F(インタ
ーフェイス)部69がバス73で接続されて構成され
る。また、表示回路66にはLCD等のディスプレイ7
0が接続され、音源回路67にはサウンドシステム71
が接続されている。通信I/F68は、通信ネットワー
ク72を介して配信サーバや他のコンピュータ等との接
続を可能にする。
【0057】CPU61はモバイルコンピュータ60全
体の制御を司る。RAM62は各種データを記憶し、C
PU61のワーキングエリアとしても機能する。ROM
63はCPU61が実行する制御プログラム等を記憶す
る。記憶装置64は、RAMやハードディスク等で構成
され、演奏データ等を格納する。表示回路66は、ディ
スプレイ70に各種情報を可視表示させる。ディスプレ
イ70には例えば、自動演奏データ、楽音データの編集
画面等が表示され、入力情報の確認も行える。
【0058】本鍵盤装置1は、CPU81に、RAM8
2、ROM83、記憶装置84、各種操作子85、表示
回路86、音源回路87、電池等の電源部88及び前記
したI/F(インターフェイス)部18がバス90で接
続されて構成される。また、表示回路86には前記した
ディスプレイ89が接続され、音源回路87には前述の
スピーカ12L/Rが接続されている。各種操作子85
には、前述の鍵域シフト操作子11L/R、鍵スイッチ
部SW及び操作子群14、15が含まれる。
【0059】CPU81は本鍵盤装置1全体の制御を司
る。RAM82は各種データを記憶し、CPU81のワ
ーキングエリアとしても機能する。ROM83はCPU
81が実行する制御プログラム等を記憶する。記憶装置
84は、RAM等で構成される。表示回路86は、ディ
スプレイ89に各種情報を可視表示させる。音源回路8
7は、各鍵の押鍵操作に応じて楽音信号を発生し、この
楽音信号をスピーカ12L/Rが音響に変換することで
発音がなされる。
【0060】本モバイルキーボードシステムは、鍵盤装
置1のI/F部18とモバイルコンピュータ60のI/
F部69とを接続することで構成されるが、これらのイ
ンタフェイスとしては、USB(Universal Serial Bu
s)やIEEE(Institute ofElectrical and Electron
ic Engineers(アイトリプルイー))1394等を採用
してもよい。
【0061】図8は、モバイルキーボードシステムにお
ける各種スイッチイベント処理のフローチャートを示す
図である。本処理は、CPU61により実行される。
【0062】いずれかのスイッチ(SW)イベントがあ
ったか否かを判別し(ステップS101)、その判別の
結果、何らスイッチイベントがない場合は本処理を終了
する一方、いずれかのスイッチイベントがあった場合
は、スイッチイベントが鍵スイッチイベント(鍵スイッ
チ部SWのオンまたはオフイベント)であるか否かを判
別する(ステップS102)。
【0063】その判別の結果、スイッチイベントが鍵ス
イッチイベントである場合は、鍵盤処理を実行して(ス
テップS103)、ステップS115に進む。この鍵盤
処理では、押鍵された鍵に対応する発音または消音処理
等がなされる。一方、スイッチイベントが鍵スイッチイ
ベントでない場合は、スイッチイベントが音色スイッチ
であるか否かを判別する(ステップS104)。
【0064】その判別の結果、スイッチイベントが音色
スイッチイベントである場合は、各種音色パラメータの
変更設定処理を実行し(ステップS105)、ステップ
S115に進む。一方、スイッチイベントが音色スイッ
チイベントでない場合は、スイッチイベントが効果スイ
ッチイベントであるか否かを判別する(ステップS10
6)。
【0065】その判別の結果、スイッチイベントが効果
スイッチイベントである場合は、各種効果パラメータの
変更設定処理を実行し(ステップS107)、ステップ
S115に進む。一方、スイッチイベントが効果スイッ
チイベントでない場合は、スイッチイベントがオクター
ブスイッチイベント、すなわち、鍵域シフト操作子11
L/Rのいずれかのオンイベントであるか否かを判別す
る(ステップS108)。
【0066】その判別の結果、スイッチイベントがオク
ターブスイッチイベントである場合は、鍵域シフト操作
子11L(−)、または鍵域シフト操作子11R(+)
のいずれのオンイベントであるかを判別する(ステップ
S109)。その判別の結果、オクターブスイッチイベ
ントが鍵域シフト操作子11R(+)のオンイベントで
ある場合は、変数POCTに「1−POCT」を設定す
ると共に(ステップS110)、鍵に対応したノートナ
ンバテーブルを変数POCTによって書き換え(ステッ
プS111)、ステップS115に進む。これにより、
鍵域シフト操作子11Rを押下する毎に、押鍵による発
音音域が初期状態と1オクターブ高音域側にシフトした
状態との間で切り替わる。
【0067】一方、前記ステップS109の判別の結
果、オクターブスイッチイベントが鍵域シフト操作子1
1L(−)である場合は、変数MOCTに「1−MOC
T」を設定すると共に(ステップS112)、鍵に対応
したノートナンバテーブルを変数MOCTによって書き
換え(ステップS113)、ステップS115に進む。
これにより、鍵域シフト操作子11Lを押下する毎に、
押鍵による発音音域が初期状態と1オクターブ低音域側
にシフトした状態との間で切り替わる。
【0068】一方、前記ステップS108の判別の結
果、スイッチイベントがオクターブスイッチイベントで
ない場合は、当該スイッチイベントに応じた「その他処
理」を実行し(ステップS114)、ステップS115
に進む。この「その他処理」では、例えば、インターネ
ットに接続して楽音データの送受信を行ったり、あるい
は自動演奏の再生を行ったりする。このほか、リアルタ
イム演奏、楽音データのステップ入力、各種モード切り
換え処理等も、「その他処理」で行われ得る。
【0069】前記ステップS115では、変更後の各種
パラメータをディスプレイ70に表示して、ユーザによ
る確認を可能にし、本処理を終了する。本処理終了後は
リターンしてルーチンの最初に戻り、イベント処理を行
う。
【0070】なお、本鍵盤装置1は、他の機器、例え
ば、携帯電話、PHS、PDAと接続し、それらの通信
機能や情報処理機能を利用して、データの送受信や音楽
製作等を行うようにしてもよい。なお、本鍵盤装置1
は、モバイルコンピュータ60等に接続することなく、
単独でも演奏による簡単な発音は可能である。
【0071】本実施の形態によれば、4つのメインケー
スMCのうち互いに隣接するメインケースMC同士を連
結部CON1、CON2、CON3で回動可能に連結
し、隣接するメインケースMCを折り畳み状態から平面
展開状態となるまで相対的に回動可能にしたので、シー
ト状鍵盤を折曲して折り畳む場合に比し剛性や耐久性が
向上する。また、各連結部CONを介して、折畳配置と
平面展開配置との両配置が可能なように構成したので、
折畳配置にしてコンパクトに携帯できると共に、平面展
開配置にして演奏操作が行え、しかも、鍵盤ユニットK
Uが、柔らかいシートでなくある程度堅さを有するメイ
ンケースMCに設けられるので、押鍵操作がやりやす
い。また、鍵盤ユニットKU1、KU4をスライドさせ
て平面展開配置にしたとき、鍵盤ユニットKU1、KU
4の各鍵に、対応する鍵スイッチ基板PB1、PB4の
鍵スイッチSWが対向し、各鍵の鍵操作が検出可能にな
るようにしたが、鍵スイッチ基板PB1、PB4はメイ
ンケースMC1、4に固定されていることから、スイッ
チ動作が安定的になされ、各鍵の鍵操作が確実に検出さ
れる。よって、高い耐久性、携帯性及び良好な操作性を
維持しつつ、鍵操作検出の安定性を確保することができ
る。
【0072】また、鍵盤ユニットKU1、KU4は、複
数の白鍵を有する白鍵ユニットKUWと複数の黒鍵を有
する黒鍵ユニットKU4Bとから構成されたので、白鍵
/黒鍵一体の鍵盤ユニットとしてのスライドを可能にす
ることで、装置の展開、折り畳み操作を容易にすること
ができる。
【0073】また、鍵スイッチ基板PB1、PB2、P
B3、PB4間を柔軟に撓み得るフレキシブルケーブル
FC1、FC2、FC3でそれぞれ接続し、折畳配置と
平面展開配置との配置変更の行程において、各ケーブル
の撓んだ部分が、隣接するメインケースMC間に設けた
各凹部91、92、93に収容され得るようにしたの
で、装置の展開、折り畳み操作によってケーブルが損傷
したり邪魔になったりすることが防止される。よって、
高い耐久性、携帯性及び良好な操作性を維持しつつ、装
置の展開、折り畳み操作において基板間の良好な電気的
接続状態を確保することができる。
【0074】なお、本実施の形態では、白鍵ユニットK
UWと黒鍵ユニットKU4Bとを別体で構成したが、両
者を一体で構成してもよい。その場合、平板を打ち抜い
た後、黒鍵ユニットKU4Bに対応する領域の上面に5
mm程度の黒色シールを貼着するようにしてもよい。こ
れにより、黒鍵が明確に視認されると共に、黒鍵が白鍵
よりも上方に突出し、上記と同様にブラインド操作が容
易になる。
【0075】なお、本実施の形態では、メインケースM
Cが4つである場合の構成を例示したが、これに限るも
のでなく、連結部CON1〜CON3を適当に組み合わ
せて2つ以上(4つ以上を含む)の複数のメインケース
MCを折り畳み可能に構成してもよい。
【0076】例えば、図9に示すように、2つのメイン
ケースMC101とメインケースMC102とを連結部
CON101で回動可能に連結し、連結部CON101
を、連結片125と蝶番126、127、128、12
9とで構成してもよい。なお、同図においては、メイン
ケースMCの構成の概略のみが示され、鍵盤ユニットK
U等は省略されている。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
によれば、高い耐久性、携帯性及び良好な操作性を維持
しつつ、鍵操作検出の安定性を確保することができる。
【0078】また、請求項2によれば、高い耐久性、携
帯性及び良好な操作性を維持しつつ、装置の展開、折り
畳み操作において基板間の良好な電気的接続状態を確保
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態に係る鍵盤装置の外観
斜視図である。
【図2】 鍵盤ユニットKU1、KU4をそれぞれ左端
位置、右端位置に移動させた状態を示す。
【図3】 第2メインケースと第3メインケースとを連
結部CON2を介して回動させて重ねる途中の状態を示
す。
【図4】 4つのメインケースを折り畳んで重畳させた
状態を示す。
【図5】 鍵盤装置の展開した状態における底面図であ
る。
【図6】 ガイド体の構成を示す外観斜視図である。
【図7】 鍵盤装置をモバイルコンピュータと接続した
モバイルキーボードシステムの全体構成を示すブロック
図である。
【図8】 モバイルキーボードシステムにおける各種ス
イッチイベント処理のフローチャートを示す図である。
【図9】 メインケースが2つである場合の構成例を示
す概略図である。
【符号の説明】
1 鍵盤装置、 11L/R 鍵域シフト操作子、 1
4、15 操作子群、18 I/F(インターフェイ
ス)部、 42 サブフレーム、 43 メンブレンシ
ート、 60 モバイルコンピュータ、 61 CP
U、 64 記憶装置、 68 通信I/F(インター
フェイス)、 69 I/F(インターフェイス)部、
70 ディスプレイ、 81 CPU、 91、9
2、93 凹部、 100L/R ガイド体、 KU1
〜KU4 鍵盤ユニット、 MC1〜MC4 メインケ
ース(フレーム)、 WK 白鍵、 BK 黒鍵、 C
ON1〜CON3 連結部(連結手段)、 PB1〜P
B4 鍵スイッチ基板、 SW鍵スイッチ、 KU1W
白鍵ユニット、 KU1B 黒鍵ユニット、 FC1
〜FC3 フレキシブルケーブル(接続手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のフレームと、 前記複数のフレームのうち互いに隣接するフレーム同士
    を連結し、前記隣接する両フレームを折り畳み状態から
    平面展開状態となるまで相対的に回動可能にする連結手
    段と、 鍵操作を検出可能な鍵スイッチを各々有し、前記複数の
    各フレームに対応して設けられ、対応するフレームに固
    定的に保持された鍵スイッチ基板と、 前記各鍵スイッチ基板に対応し前記各鍵スイッチ基板の
    上面に対向して配設された鍵盤ユニットとを備え、 左右両端側のフレームに対応する鍵盤ユニットを、対応
    するフレームに対して相対的に鍵並び方向に移動させる
    ことで、前記連結手段を介して、前記複数のフレームが
    略1つのフレーム大に折り畳まれる折畳配置と、前記複
    数のフレームが展開されて鍵並び方向に直列に配置され
    る平面展開配置との両配置が可能なように構成されると
    共に、 前記平面展開配置にしたとき、前記左右両端側のフレー
    ムに対応する鍵盤ユニットの各鍵に、対応する鍵スイッ
    チ基板の鍵スイッチが対向し、前記各鍵の鍵操作が検出
    可能になるように構成されたことを特徴とする鍵盤装
    置。
  2. 【請求項2】 複数のフレームと、 前記複数のフレームのうち互いに隣接するフレーム同士
    を連結し、前記隣接する両フレームを折り畳み状態から
    平面展開状態となるまで相対的に回動可能にする連結手
    段と、 鍵操作を検出可能な鍵スイッチを各々有し、前記複数の
    各フレームに対応して設けられ、対応するフレームに固
    定的に保持された鍵スイッチ基板と、 前記各鍵スイッチ基板に対応し前記各鍵スイッチ基板の
    上面に対向して配設された鍵盤ユニットと、 隣接する鍵スイッチ基板間を電気的に接続する接続手段
    とを備え、 左右両端側のフレームに対応する鍵盤ユニットを、対応
    するフレームに対して相対的に鍵並び方向に移動させる
    ことで、前記連結手段を介して、前記複数のフレームが
    略1つのフレーム大に折り畳まれる折畳配置と、前記複
    数のフレームが展開されて鍵並び方向に直列に配置され
    る平面展開配置との両配置が可能なように構成されると
    共に、 前記接続手段は、前記折畳配置と前記平面展開配置との
    配置変更の行程において撓み得、前記接続手段が撓んだ
    とき、その撓んだ部分が、該接続手段で接続される鍵ス
    イッチ基板に対応する両フレームの少なくとも一方に設
    けられた凹部に収容されるように構成されたことを特徴
    とする鍵盤装置。
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CN109637511A (zh) * 2019-01-31 2019-04-16 刘洋 一种可分为3段折叠的电子琴

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