JP2003098755A - 帯電付与材料及びこれを用いた静電荷像現像用トナー並びに現像用帯電付与部材 - Google Patents

帯電付与材料及びこれを用いた静電荷像現像用トナー並びに現像用帯電付与部材

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豊志 澤田
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Tatsuhiko Ozaki
龍彦 尾▲崎▼
Satoshi Shintani
聡 新谷
Hirotaka Ogiso
博貴 小木曽
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱安定性、耐湿性に優れ、トナーの帯電付与
材料に用いた場合、瞬時に適正帯電量を付与することが
でき、しかも帯電安定性にも優れる帯電付与材料、それ
を用いた静電荷像現像トナーおよび現像用帯電付与部材
を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される化合物から
なることを特徴とする帯電付与材料。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
印刷法、静電記録法などに用いられる帯電付与材料、及
び該帯電付与材料を含有する静電荷像現像用負帯電性ト
ナー、並びに該帯電付与材料を含有する現像剤担持体、
現像剤規制部材等の現像用帯電付与部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、特開昭61−147261号
公報に開示されているように、静電荷像をトナーを用い
て現像する方法は大別して、トナーとキャリアとが混合
されてなるいわゆる二成分系現像剤を用いる方法と、キ
ャリアと混合されずにトナー単独で用いられる一成分系
現像剤を用いる方法とがある。前者の二成分系現像法に
は、トナーとキャリアとを撹拌摩擦することにより、各
々を互いに異なる極性に帯電させ、この帯電したトナー
により反対極性を有する静電荷像が可視化されるもので
あり、トナーとキャリアの種類により、鉄粉キャリアを
用いるマグネットブラシ法、ビーズキャリアを用いるカ
スケード法、ファーブラシ法等がある。また後者の一成
分系現像法には、トナー粒子を噴霧状態にして用いるパ
ウダークラウド法、トナー粒子を直接的に静電潜像面に
接触させて現像する接触現像法(タッチダウン現像とも
いう)、磁性の導電性トナーを静電潜像面に接触させる
誘導現像法などがある。
【0003】これらの各種の現像方法に適用されるトナ
ーとしては、天然樹脂あるいは合成樹脂からなる結着樹
脂に、カーボンブラック等の着色剤を分散させた微粉末
が用いられている。例えば、ポリスチレン等の結着樹脂
中に、着色剤を分散させたものを1〜30μm程度に微
粉砕した粒子がトナーとして用いられている。また、こ
れらの成分に更にマグネタイト等の磁性材料を含有せし
めたものは磁性トナーとして用いられる。
【0004】前記したごとく、種々の現像方法に用いら
れるトナーは、現像される静電荷像の極性に応じて、正
又は負の電荷が保有される。トナーに電荷を保有させる
ためには、トナーの成分である樹脂の摩擦帯電性を利用
することもできるが、この方法ではトナーの帯電性が小
さいので、現像によって得られる画像はカブリ易く、不
鮮明なものとなる。そこで、所望の摩擦帯電性をトナー
に付与するために、帯電性を付与する染料、顔料、ある
いは荷電制御剤なるものを添加することが行なわれてい
る。従来負帯電制御剤としては、モノアゾ染料の金属錯
塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ
酸、ジカルボン酸のFe、Co、Ni、Cr、Zn等の
金属錯体、スルホン化した銅フタロシアニン顔料、ニト
ロ基、ハロゲンを導入したスチレンオリゴマー、塩化パ
ラフィン、メラミン樹脂等が使用されているが、これら
の染料は構造が複雑で性質が一定せず、また、熱混練時
には分解しやすいため、安定性に乏しい。また、これら
の金属錯体は、環境問題上懸念されるCo、Ni、C
r、Zn等を含有しており人体安全上その使用は好まし
くない。これら金属を含有しない荷電制御剤として、特
開平1−306861号公報に開示されている有機ホウ
素を用いる方法や、特開昭61−3149号公報に開示
されているビフェノール化合物を用いる方法があるが、
いずれも荷電制御剤単体が吸湿性を有しており、また環
境変化による帯電性の変化があり、十分な飽和帯電量を
有していないなど荷電制御剤として機能していない。
【0005】一方、結着樹脂としては、耐塩ビマット融
着性やカラートナーの色材の本来の色を損なうことがな
い、保存安定性と低温定着性が両立する等の利点から、
最近ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂がよく使用されて
いる。しかし、ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂を結着
樹脂とし、荷電制御剤と組み合わせてトナーに使用する
と、いずれの場合にも、帯電量が低いか、又は高くても
繰り返し使用すると帯電量が低下し、カブリ・トナー飛
散等が生じて使用し難いという問題があった。これはポ
リエステル樹脂とエポキシ樹脂は化学構造上−COO
H、−OH等の官能基が残っており、安定な帯電性を維
持することを阻害しているためと考えられる。
【0006】最近は装置の小型化が進み、従来のような
オフセット防止のために定着部材にオイルを供給するた
めのオイルタンクがなくなり、代わって、トナーにワッ
クスなどの離型剤を含有させ、トナーからの離型剤の染
み出しにより、オフセット防止機能を持たせているもの
が多い。その結果、トナーの流動性が劣り、瞬時の接触
摩擦で所望の帯電量を得ることが、従来のトナー以上に
困難である。特に一成分系現像剤では接触摩擦時間が二
成分系現像剤のトナーに比べて短いことから、より帯電
性能の良い帯電制御剤が望まれている。さらに最近は、
フルカラートナーの需要の高まりから、その色調を変え
ることのない無色または白色の帯電制御剤の要求が高
い。しかし、無色あるいは白色で帯電性能も良くコスト
の面でも問題のない帯電制御剤は未だ提案されていな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、トナー粒子
間またはトナーとキャリア間、一成分現像の場合のトナ
ーと現像スリーブあるいはブレードのような帯電付与部
材との摩擦帯電において、現像システムに適した帯電量
を得ることができ、その帯電量を安定して維持でき、し
かもコストも安い帯電付与材料を提供することを目的と
する。また本発明は、離型剤の有無、現像システムの違
いによらず、瞬時に現像システムに適した帯電量を得る
ことができる帯電付与材料を提供することを目的とす
る。さらに本発明は、環境による帯電量の変化が極めて
少ない現像剤を提供できる帯電付与材料を提供すること
を目的とする。さらにまた本発明は、このような帯電付
与材料を用いた、カラートナーにおいても色調を損なう
ことのない静電荷像現像用トナー、及び現像用帯電付与
部材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、特定の構造のバリウム塩化合物が、良好な
摩擦帯電性を示し、環境変化による帯電量の変化が少な
いことを見い出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち本発明によれば、下記一般式(1)で表される化合物
からなることを特徴とする帯電付与材料が提供される。
【化3】 (式中R:Hまたは炭素数1〜8の炭化水素基) また本発明によれば、下記構造式(2)で表される化合
物からなることを特徴とする帯電付与材料が提供され
る。
【化4】 また本発明によれば、少なくとも結着樹脂、着色剤、帯
電付与材料を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、
該帯電付与材料が上記いずれかに記載の帯電付与材料で
あることを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供され
る。また本発明によれば、少なくとも結着樹脂、着色
剤、離型剤、帯電付与材料を含有する静電荷像現像用ト
ナーにおいて、該帯電付与材料が上記いずれかに記載の
帯電付与材料であることを特徴とする静電荷像現像用ト
ナーが提供される。また本発明によれば、前記結着樹脂
が、主としてポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エポキ
シ樹脂を変性して得られるポリオール樹脂から選ばれる
1種又は2種以上の樹脂からなることを特徴とする上記
いずれかに記載の静電荷像現像用トナーが提供される。
さらに本発明によれば、前記トナーがカラートナーであ
ることを特徴とする上記いずれかに記載の静電荷像現像
用トナーが提供される。さらにまた本発明によれば、上
記いずれかに記載の帯電付与材料を含有することを特徴
とする現像用帯電付与部材が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明をさらに詳細に説明す
る。本発明の帯電付与材料は、下記一般式(1)で表さ
れる化合物からなるものであり、特に下記構造式(2)
で表される化合物が好ましい。
【化5】
【化6】 上記一般式(1)において、Rの炭素数1〜8の炭化水
素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペ
ンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オク
チル基等の鎖状脂肪族炭化水素、シクロヘキシル基等の
環状脂肪族炭化水素基、ベンジル基等のアラルキル基、
フェニル基等のアリール基等が挙げられる。
【0010】上記一般式(1)において、RはHまたは
炭素数1〜8の炭化水素基を表すが、該一般式(1)で
表される化合物の具体例としては、5−スルホイソフタ
ル酸バリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジメチルエス
テルバリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジエチルエス
テルバリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジプロピルエ
ステルバリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジイソプロ
ピルエステルバリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジブ
チルエステルバリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジイ
ソブチルエステルバリウム塩、5−スルホイソフタル酸
ジ−t−ブチルエステルバリウム塩、5−スルホイソフ
タル酸ジペンチルエステルバリウム塩、5−スルホイソ
フタル酸ジ−1−メチルブチルエステルバリウム塩、5
−スルホイソフタル酸ジ−1−エチルプロピルエステル
バリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジイソアミルエス
テルバリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジ−2,2−
ジメチルプロピルエステルバリウム塩、5−スルホイソ
フタル酸ジヘキシルエステルバリウム塩、5−スルホイ
ソフタル酸ジ−1−メチルペンチルエステルバリウム
塩、5−スルホイソフタル酸ジ−1−エチルブチルエス
テルバリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジ−1,3−
ジメチルブチルエステルバリウム塩、5−スルホイソフ
タル酸ジ−1,1,2−トリメチルプロピルエステルバ
リウム塩、5−スルホイソフタル酸ジ−1,2,2−ト
リメチルプロピルエステルバリウム塩、5−スルホイソ
フタル酸ジヘプチルエステルバリウム塩、5−スルホイ
ソフタル酸ジ−1−メチルヘキシルエステルバリウム
塩、5−スルホイソフタル酸ジ−1,1−ジメチルペン
チルエステルバリウム塩、5−スルホイソフタル酸ビス
−ジイソプロピルメチルエステルバリウム塩、5−スル
ホイソフタル酸ジオクチルエステルバリウム塩、5−ス
ルホイソフタル酸ジ−1−メチルヘプチルエステルバリ
ウム塩、5−スルホイソフタル酸ジ−1−エチルヘキシ
ルエステルバリウム塩、5−スルホイソフタル酸ジ−1
−エチル−3−メチルペンチルエステルバリウム塩、5
−スルホイソフタル酸ジ−2−エチルヘキシルエステル
バリウム塩などを例示することができるが、これに限定
されるものではない。中でも特に前記構造式(2)で表
される5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルバリウ
ム塩が帯電安定性が極めて高いことから好ましい。
【0011】本発明の帯電付与材料である一般式(1)
で表される化合物は、トナーに瞬時に適正帯電量を付与
しやすく、帯電量安定化にも優れ、コストも安いもので
ある。特に構造式(2)で表される化合物は、上記した
ように帯電安定性が極めて高い。本発明では、これらの
帯電付与材料を静電荷像現像用トナー中に含有させる。
本発明のトナーは少なくとも結着樹脂、着色剤、帯電付
与材料からなり、帯電付与材料として一般式(1)や構
造式(2)で表される化合物を使用することにより、一
成分現像や二成分現像における摩擦帯電において、良好
な帯電性能を示す。本発明における帯電付与材料である
これらのバリウム塩は、トナー構成材料混練時に想定さ
れる温度範囲(高いとしても200℃程度まで)では熱
分解がないため、トナー製造時の混練温度によらず、適
正な帯電量を得ることができる。また、一般にバリウム
塩は水に不溶であるために、湿度による帯電量の変動は
少ないものであるが、本発明のバリウム塩はモノスルホ
ン酸誘導体であるために、ポリスルホン酸誘導体よりも
疎水性であり、より湿度による帯電量の変動が少ないト
ナーとなる。
【0012】本発明のトナーは前記一般式(1)で表さ
れる化合物からなる帯電付与材料を含有するため適正帯
電量が瞬時に得られる。一般にトナー中に離型剤を含有
する場合、離型剤の種類や分散状態にもよるが、離型剤
を含有しない場合に比べて帯電性能が劣る場合が多い。
特に瞬時に適正帯電量を得るという点が劣りやすい。し
たがって、本発明の一般式(1)や構造式(2)で表さ
れる化合物からなる帯電付与材料は、帯電立ち上がり性
の良さから、特に離型剤を含有したトナーに有効であ
る。また、本発明の一般式(1)や構造式(2)で表さ
れる化合物は白色であるため、着色剤の色調を損なうこ
とがない。したがって、特にフルカラートナーに好適で
ある。
【0013】本発明のトナーは、その材料に関して公知
のものがすべて可能である。結着樹脂としては、例え
ば、スチレン、パラクロルスチレン、ビニルトルエン、
塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)タクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−
ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アク
リル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシ
プロピル、(メタ)アクリル酸2−クロルエチル、(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリアミド、(メ
タ)アクリル酸、ビニルメチルエーテル、ビニルエチル
エーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルメチルケ
トン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジン、ブ
タジエン等の単量体の重合体、又は、これらの単量体の
2種類以上からなる共重合体、或いはそれらの混合物等
が挙げられる。その他、ポリエステル樹脂、ポリオール
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹
脂、ロジン、変性ロジン、テルベン樹脂、フェノール樹
脂、水添石油樹脂、アイオノマー樹脂、シリコーン樹
脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂などが単独あるいは混合
して使用できる。
【0014】これらの樹脂のうち、ポリエステル樹脂や
エポキシ樹脂およびエポキシ樹脂を変性して得られるポ
リオール樹脂は、保存性や定着性の面で従来多用されて
きたスチレン−アクリル共重合体樹脂より優れるが、帯
電量が低くなりやすい。したがってこれら樹脂に本発明
の帯電付与材料を組み合わせて使用することにより、樹
脂そのものの帯電能力が低くても、トナーとしての帯電
能力の高いものが得られる。
【0015】着色剤としては公知の染料及び顔料が全て
使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染
料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(1
0G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化
鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイル
イエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピ
グメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、G
R)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファ
ストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノ
リンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イ
ソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カド
ミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アン
チモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファ
イセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッ
ド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントフ
ァストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パ
ーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRL
L、F4RH)、ファストスカーレトVD、ベルカンフ
ァストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソー
ルルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアン
トカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルド
ー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF
2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマル
ーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、
ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリン
レーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルー
ン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレ
ッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジ
ジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コ
バルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレー
キ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレー
キ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブル
ー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(R
S、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブ
ルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレ
ーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレッ
ト、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジ
ンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグ
リーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーン
B、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラ
カイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アン
トラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及
びそれらの混合物が使用できる。使用量は一般に結着樹
脂100重量部に対し0.1〜50重量部である。
【0016】帯電付与材料としては本発明のものを使用
するが、必要に応じて他の帯電付与材料と併用してもよ
い。この場合の帯電付与材料としては公知のものが全て
使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタ
ン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレ
ート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4
級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含
む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タング
ステンの単体または化合物、フッ素系活性剤等である。
【0017】本発明において荷電付与材料の使用量は、
結着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有
無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定され
るもので、一義的に限定されるものではないが、好まし
くは結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量
部の範囲で用いられ、より好ましくは、2〜5重量部の
範囲がよい。0.1重量部未満では、トナーの負帯電が
不足し実用的でない。一方10重量部を越える場合には
トナーの帯電性が大きすぎ、キャリアとの静電的吸引力
の増大のため、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下
を招く。
【0018】トナーに離型剤を含有させる場合には、公
知のものがすべて使用でき、例えば、低分子量ポリエチ
レン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフ
ィンワックスやフィッシャー・トロプシュワックス等の
合成炭化水素系ワックスや密ロウ、カルナウバワック
ス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタン
ワックス等の天然ワックス類、パラフィンワックス、マ
イクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類、ステ
アリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸
及び高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド等及びこれ
らの各種変性ワックスが挙げられる。これらは1種また
は2種以上を併用して用いることが出来るが、融点が7
0〜125℃の範囲のものを使用するのが好ましい。融
点が70℃以上とすることにより転写性、耐久性が優れ
たトナーとすることができ、融点を125℃以下とする
ことにより定着時に速やかに溶融し、確実な離型効果を
発揮できる。これらの離型剤の使用量は、トナーに対し
て1〜15重量%が好適である。1重量%より少ない場
合にはオフセット防止効果が不十分であり、15重量%
を越えると転写性、耐久性が低下する。
【0019】また、本発明のトナーは更に磁性材料を含
有させ、磁性トナーとしても使用できる。磁性材料とし
ては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化
鉄、鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれ
ら金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウ
ム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、
カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、
タングステン、バナジウムのような金属の合金及びその
混合物などが挙げられる。これらの強磁性体は平均粒径
が0.1〜2μm程度のものが好ましい。トナー中に含
有させる量としては樹脂成分100重量部に対し約20
〜200重量部が好ましく、特に好ましくは樹脂成分1
00重量部に対し40〜150重量部である。
【0020】またその他の添加剤として、例えばコロイ
ド状シリカ、疎水性シリカ、脂肪酸金属塩(ステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなど)、金属酸化物
(酸化チタン、酸化アルミニュウム、酸化錫、酸化アン
チモンなど)、フルオロポリマー等を含有してもよい。
【0021】本発明のトナーの製造法は限定的でなく、
通常の粉砕法でも、例えば重合法のような粉砕法以外の
製造法、あるいはそれらの併用であっても良い。またト
ナーの体積平均粒径は4〜10μmであることが好まし
く、これより小さい粒径の場合は現像時に地汚れの原因
となったり、流動性を悪化させトナー補給やクリーニン
グ性を阻害する場合がある。また現像ローラーや現像剤
規制ブレードなどへのトナーの融着を起こす場合があ
る。逆にこれより大きい場合には、現像中のチリや現像
性の悪化などが問題となる場合がある。
【0022】本発明においてはトナー単独で一成分系現
像剤とし、これを用いて静電潜像を顕像化する、いわゆ
る一成分現像法で現像しても良いし、トナーとキャリア
を混合してなる二成分系現像剤とし、これを用いて静電
潜像を顕像化する二成分現像法で現像しても良い。
【0023】二成分現像法で使用されるキャリアとして
は鉄粉、フェライト、ガラスビーズ等、従来と同様のも
のが用いられる。これらキャリア粒子の平均粒径は通常
10〜1000μm、好ましくは30〜500μmであ
る。また、これらの粒子を核体粒子としその表面を樹脂
などで処理した物などが挙げられる。この場合使用され
る樹脂はポリ弗化炭素、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、フェノール樹脂、ポリビニルアセタール、シリ
コーン樹脂等である。特に本発明において望ましいキャ
リアは、キャリア核体粒子の表面をシリコーン樹脂で被
覆したタイプのものである。いずれにしてもトナーとキ
ャリアとの混合割合は、一般にキャリア100重量部に
対しトナー0.5〜6.0重量部程度が適当である。
【0024】また本発明の帯電付与材料は、一成分現像
システムの現像ローラーやトナー薄層形成用のトナー規
制部材、トナー供給ローラーに含有することも可能であ
る。二成分現像に比べて、接触摩擦における帯電時間が
少なく、より瞬時に適正な帯電量になることを要求され
る。したがって一成分現像システムにおいて、トナーと
接触してトナーを帯電させる部材中に本発明の帯電付与
材料を含有させることは特に有効である。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。尚、実施例中、部は重量部を示す。
【0026】実施例1 <5−スルホイソフタル酸バリウム塩の合成>5−スル
ホイソフタル酸ナトリウム塩268gとイオン交換水1
600gを攪拌機を装着した反応器に採り、攪拌しつつ
80℃まで加温して内容物を溶解した。ここに塩化バリ
ウム104gをイオン交換水900gに溶解した溶液を
攪拌下に徐々に滴下した。30℃まで冷却後、生成した
白色粒子を濾過し、得られた白色粒子をイオン交換水3
000gに分散し、80℃まで加温して1時間保持した
後、30℃まで冷却して白色粉末を濾別して洗浄した。
同様な洗浄操作をさらに1回行った後、120℃で5時
間乾燥して、5−スルホイソフタル酸バリウム塩の白色
粉体265gを得た。得られた白色粉末を湿式分解して
原子吸光分析計で金属原子量を分析したところ、バリウ
ムの含有量が21.9重量%、ナトリウムの含有量は1
20ppmであった。 <現像剤の作製> トナー構成材料 スチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂 100部 カーボンブラック 10部 5−スルホイソフタル酸バリウム塩 2部 上記トナー構成材料をヘンシェルミキサー中で十分撹拌
した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30
分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物を粉
砕分級し、体積平均粒径8.0±0.5μmの母体着色
粒子を得た。この母体着色粒子100部に対し、疎水性
シリカを0.5部、酸化チタン0.2部を添加混合し最
終的なトナーを得た。このトナー2.5部に対し、10
0〜250メッシュの鉄粉キャリア97.5部とをター
ブラーミキサーで混合し、現像剤を得た。 <性能評価>次に、得られた現像剤を(株)リコー製複
写機 IMAGIO MF530にセットして画像を得
た。得たれた初期画像は、画像濃度が高く、地肌汚れが
ない、転写むらがないなど良好なものであった。その
後、5万枚画像を出力したが、異常画像は確認されなか
った。現像剤中のトナーの帯電量をブローオフ法で測定
したところ、初期の帯電量は−26μC/gであり、5
万枚画像を出力した後のトナーの帯電量は−21μC/
gであった。この現像剤では、10℃15%RHという
低温低湿環境下、及び30℃90%RHといった高温高
湿環境下においても問題のない画像が得られた。常温の
場合と同様にトナー帯電量を測定したところ、初期にお
ける10℃15%RH環境下での帯電量は−28μC/
g、30℃90%RH環境下での帯電量は−25μC/
gであり、特に大きな差はなかった。
【0027】 実施例2 <現像剤の作製> トナー構成材料 ポリエステル樹脂 100部 カーボンブラック 10部 5−スルホイソフタル酸バリウム塩 2部 上記トナー構成材料を実施例1と同様の処理を行ないト
ナー化し、このトナーを使用した現像剤を得た。 <性能評価>次に得られた現像剤について実施例1と同
様の評価を行なった。スチレン−アクリル系樹脂に比べ
て、帯電量が低くなりやすいポリエステル樹脂である
が、−24μC/gと適正な帯電量が得られた。この現
像剤で得られた初期画像は良好なものであり、また、5
万枚出力した後でも、画質の悪化は確認されなかった。
5万枚出力後の帯電量は−21μC/gであり、初期と
比べて大きな差はなかった。また、常温湿環境下と同様
に10℃15%RH環境下、及び30℃90%RHの環
境下で評価したところ、常温湿環境下と同様に問題のな
い画像が得られた。初期における10℃15%RH環境
下での帯電量は−25μC/g、30℃90%RH環境
下での帯電量は−21μC/gであり、大きな差ではな
かった。
【0028】 実施例3 <現像剤の作製> トナー構成材料 ポリエステル樹脂 70部 スチレン−アクリル酸ブチル共重合体樹脂 30部 カーボンブラック 10部 ポリエチレンワックス 4部 5−スルホイソフタル酸バリウム塩 2.5部 上記トナー構成材料を実施例1と同様に処理を行ない、
体積平均粒径8.0±0.5μmのトナーを得た。この
トナーを実施例1と同様の方法で現像剤を得た。 <性能評価>次に得られた現像剤を(株)リコー製複写
機 MF−2200にセットして画像をだした。ワック
スを含有したトナーであっても、現像剤の帯電量は−2
7μC/gと適正な値で、得られた初期画像は良好なも
のであった。また、5万枚の連続出力においても、異常
画像は確認されなかった。5万枚出力後の現像剤中のト
ナー帯電量は−24μC/gであった。また、常温湿環
境下と同様に10℃15%RH環境下、及び30℃90
%RHの環境下で評価したところ、常温湿環境下と同様
に問題のない画像が得られた。初期における10℃15
%RH環境下での帯電量は−29μC/g、30℃90
%RH環境下での帯電量は−25μC/gであり、大き
な差ではなかった。
【0029】実施例4 <5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルバリウム塩
の合成>5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルナト
リウム塩296gとイオン交換水2000gを攪拌機を
装着した反応器に採り、攪拌しつつ80℃まで加温して
内容物を溶解した。ここに塩化バリウム104gをイオ
ン交換水900gに溶解した溶液を攪拌下に徐々に滴下
した。30℃まで冷却後、生成した白色粒子を濾過し、
得られた白色粒子をイオン交換水3000gに分散し、
80℃まで加温して1時間保持した後、30℃まで冷却
して白色粉末を濾別して洗浄した。同様な洗浄操作をさ
らに1回行った後、120℃で5時間乾燥して、5−ス
ルホイソフタル酸ジメチルエステルバリウム塩の白色粉
体297gを得た。得られた白色粉末を湿式分解して原
子吸光分析計で金属原子量を分析したところ、バリウム
の含有量が20.1重量%、ナトリウムの含有量は10
0ppmであった。 <現像剤の作製> トナー構成材料 ポリエステル樹脂 100部 カーボンブラック 10部 カルナバワックス 4部 5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルバリウム塩 2部 上記トナー構成材料を実施例1と同様の処理を行ないト
ナー化し、このトナーを使用した現像剤を得た。 <性能評価>次に得られた現像剤について実施例3と同
様の評価を行なった。得られた初期画像は良好なもので
あり、5万枚出力後でもこの良好な画質を維持してい
た。初期現像剤中のトナー帯電量は−25μC/gと適
正な帯電量で、5万枚画像出力後の現像剤中のトナー帯
電量は−23μC/gであり、帯電量の変化は小さかっ
た。また、常温湿環境下と同様に10℃15%RH環境
下、及び30℃90%RHの環境下で評価したところ、
常温湿環境下と同様に良好な画像が得られた。初期にお
ける10℃15%RH環境下での帯電量は−26μC/
g、30℃90%RH環境下での帯電量は−24μC/
gであり、異なる環境下での帯電量の差は小さかった。
【0030】 実施例5 <現像剤の作製> イエロートナー構成材料 ポリオール樹脂 100部 ジスアゾ系イエロー顔料 5部 5−スルホイソフタル酸バリウム塩 2部 マゼンタトナー構成材料 イエロートナー構成材料のうちジスアゾ系イエロー顔料
5部を、キナクリドン系マゼンタ顔料4部に変更 シアントナー構成材料 イエロートナー構成材料のうちジスアゾ系イエロー顔料
5部を、銅フタロシアニンブルー顔料2部に変更 ブラックトナー構成材料 イエロートナー構成材料のうちジスアゾ系イエロー顔料
5部を、カーボンブラック6部に変更 上記トナー構成材料を各色毎にヘンシェルミキサー中で
十分撹拌した後、ロールミルで100〜110℃の温度
で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混
練物を粉砕分級し、体積平均粒径8.0±0.5μmの
各色母体着色粒子を得た。この母体着色粒子100部に
対し、疎水性シリカを0.7部、酸化チタン0.6部を
添加混合し最終的なトナーを得た。このトナー5部に対
し、100〜250メッシュの鉄粉キャリア95部とを
ターブラーミキサーで混合し、現像剤を得た。 <性能評価>次に、得られた現像剤を(株)リコー製複
写機 プリテール550にセットして画像を得た。得た
れた画像は、鮮明なフルカラー画像で、本発明の帯電付
与材料が着色剤の色調をそこなうものでないことが確認
された。また、地肌汚れや転写むらなどのない良好なも
のであった。その後、3万枚画像を出力後まで、初期画
像と変わらない良好な画像が得られた。また、各色現像
剤のうちマゼンタ現像剤について現像剤中のトナーの帯
電量をブローオフ法で測定したところ、初期の帯電量は
−22μC/gであり、3万枚画像を出力した後におけ
るトナーの帯電量は−23μC/gと初期値からほとん
ど変化はなかった。また、10℃15%RHという低温
低湿環境下及び30℃90%RHといった高温高湿環境
下においても常温湿と同等の画像が得られた。常温の場
合と同様にトナー帯電量を測定したところ、初期におけ
る10℃15%RH環境下での帯電量は−24μC/
g、30℃90%RH環境下での帯電量は−19μC/
gと大きな差はなかった。
【0031】 実施例6 <現像剤の作製> イエロートナー構成材料 ポリオール樹脂 100部 ジスアゾ系イエロー顔料 5部 カルナバワックス 4部 5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルバリウム塩 2部 マゼンタトナー構成材料 イエロートナー構成材料のうちジスアゾ系イエロー顔料
5部を、キナクリドン系マゼンタ顔料4部に変更 シアントナー構成材料 イエロートナー構成材料のうちジスアゾ系イエロー顔料
5部を、銅フタロシアニンブルー顔料2部に変更 ブラックトナー構成材料 イエロートナー構成材料のうちジスアゾ系イエロー顔料
5部を、カーボンブラック6部に変更 上記各色トナー構成材料を実施例5と同様の処理を行な
いトナー化し、このトナーを使用した現像剤を得た。 <性能評価>次に、得られた現像剤について実施例5と
同様の評価を行なった。得たれた画像は、鮮明なフルカ
ラー画像で、地肌汚れや転写むらなどのない良好なもの
であった。その後、3万枚画像を出力後まで、初期画像
と変わらない良好な画像が得られた。また、各色現像剤
のうちマゼンタ現像剤について現像剤中のトナーの帯電
量をブローオフ法で測定したところ、初期の帯電量は−
23μC/gであり、3万枚画像を出力した後における
トナーの帯電量は−22μC/gと初期値からほとんど
変化はなかった。また、10℃15%RHという低温低
湿環境下及び30℃90%RHといった高温高湿環境下
においても常温湿と同等の画像が得られた。常温の場合
と同様にトナー帯電量を測定したところ、初期における
10℃15%RH環境下での帯電量は−23μC/g、
30℃90%RH環境下での帯電量は−21μC/gで
あり、異なる環境下での帯電量の違いも小さいものであ
った。
【0032】 比較例1 <現像剤の作製> トナー構成材料 ポリエステル樹脂 100部 カーボンブラック 10部 ポリエチレンワックス 4部 5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルナトリウム塩 3部 上記トナー構成材料を実施例1と同様の処理を行ないト
ナー化し、このトナーを使用した現像剤を得た。 <性能評価>次に、得られた現像剤について実施例3と
同様の評価を行なった。得られた初期画像は良好なもの
であり、初期現像剤中のトナー帯電量は−22μC/g
と適正な帯電量であった。しかし、5万枚出力後の画像
には地肌汚れが確認され、この時のトナー帯電量は−1
6μC/gとやや低い値であった。また、常温湿環境下
と同様に10℃15%RH環境下、及び30℃90%R
Hの環境下で評価したところ、10℃15%RH環境下
では良好な画像が得られ、帯電量は−25μC/gと適
正な値であった。しかし、30℃90%RH環境下では
画像に地肌汚れがひどく、帯電量は−14μC/gと低
い値であった。
【0033】 比較例2 <現像剤の作製> トナー構成材料 ポリエステル樹脂 100部 カーボンブラック 10部 カルナバワックス 5部 サリチル酸バリウム塩 3部 上記トナー構成材料を実施例1と同様の処理を行ないト
ナー化し、このトナーを使用した現像剤を得た。 <性能評価>次に、得られた現像剤について実施例3と
同様の評価を行なった。初期現像剤中のトナー帯電量は
−23μC/g、5万枚出力後の現像剤中のトナー帯電
量は−18μC/gであり、やや低下量が大きかった。
5万出力後の画像は問題となるほどの画質低下にはなら
なかった。しかし、途中、トナー補給時に地肌汚れが確
認された。瞬時に適正帯電量となりにくいトナーだから
と考えられる。また、常温湿環境下と同様に10℃15
%RH環境下、及び30℃90%RHの環境下で評価し
たところ、10℃15%RH環境下では良好な画像が得
られ、帯電量は−25μC/gと適正な値であった。し
かし、30℃90%RH環境下では画像に地肌汚れがひ
どく、帯電量は−14μC/gと低い値であった。
【0034】 実施例7 <現像剤の作製> ポリエステル樹脂 90部 スチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂 10部 マグネタイト微粉末 40部 ポリエチレンワックス 4部 5−スルホイソフタル酸ジメチルエステルバリウム塩 4部 上記トナー構成材料を実施例4と同様の処理を行ない、
体積平均粒径8.0±0.5μmのトナーを得た。 <性能評価>次に、これを(株)リコー製プリンター
IPSIO NX700にセットして画像を出した。瞬
時に適正帯電が得られることが要求される一成分現像装
置においても、良好な画像が得られた。また、5万枚画
像を出力した後でも初期画像に劣らない良好な画像が得
られた。現像ローラー上のトナー薄層形成部分のトナー
の帯電量を、吸引法により測定したところ、初期は−1
8μC/g、5万枚画像出力後は−18μC/gであ
り、帯電量はほとんど変化なかった。また、10℃15
%RHという低温低湿環境下及び30℃90%RHとい
った高温高湿環境下においても常温湿と同等の画像が得
られた。常温の場合と同様にトナー帯電量を測定したと
ころ、初期における10℃15%RH環境下での帯電量
は−19μC/g、30℃90%RH環境下での帯電量
は−17μC/gと大きな差はなかった。
【0035】 比較例3 <現像剤の作製> ポリエステル樹脂 100部 マグネタイト微粉末 40部 ポリエチレンワックス 4部 硫酸バリウム 4部 上記トナー構成材料を実施例4と同様の処理を行ないト
ナーを得た。 <性能評価>次に、このトナーを使用して実施例7と同
様の評価を行なった。得られた画像は濃度むらが目立っ
た。現像ローラ上のトナー薄層形成状態は不均一で、こ
の部分のトナーの帯電量を吸引法により測定したとこ
ろ、−12μC/gと低い値であった。その後5万枚出
力を行なったところ、途中から地肌汚れが発生した。5
万枚出力後の現像ローラー上のトナー薄層形状態は非常
に悪く、この部分のトナー帯電量を測定したところ−5
μC/gであった。また、10℃15%RHという低温
低湿環境下及び30℃90%RHといった高温高湿環境
下においても常温湿と同様に画像を出し、トナー帯電量
を測定したが、良い画像は得られず、10℃15%RH
環境下での帯電量は−14μC/g、30℃90%RH
環境下での帯電量は−10μC/gとどちらも低い値で
あった。
【0036】 実施例8 <現像剤の作製> ポリエステル樹脂 100部 マグネタイト微粉末 40部 カルナバワックス 4部 含フッ素4級アンモニウム塩 1部 上記トナー構成材料を実施例7と同様の方法で処理を行
ない、体積平均粒径8.0±0.5μmのトナーを得
た。 <現像ローラーの作製>一方、リコー製複写機 M−1
0の現像部を改造し、現像ローラーとして、金属ローラ
ーの表層を、イオン導電性ソリッドゴム100部に5−
スルホイソフタル酸ジメチルエステルバリウム塩35部
を分散させたものでコーティングした現像ローラーを取
り付けた。 <性能評価>この複写機に上記のトナーをセットして画
像を出したところ、良好な画像が得られた。また、5万
枚画像を出力した後でも初期画像に劣らない良好な画像
が得られた。現像ローラー上のトナー薄層形成部分のト
ナーの帯電量を、吸引法により測定したところ、初期は
+18μC/g、5万枚画像出力後は+15μC/gで
あり、帯電量の大きな変化はなかった。また、10℃1
5%RHという低温低湿環境下及び30℃90%RHと
いった高温高湿環境下においても常温湿と同等の画像が
得られた。常温の場合と同様にトナー帯電量を測定した
ところ、初期における10℃15%RH環境下での帯電
量は+20μC/g、30℃90%RH環境下での帯電
量は+17μC/gと大きな差はなかった。
【0037】比較例4 実施例8のトナーをリコー製複写機 M−10にセット
し評価を行なった。得られた画像は地肌汚れが目立ち、
現像ローラー上のトナー薄層形成性も不均一であった。
この部分のトナーの帯電量を吸引法により測定したとこ
ろ、+7μC/gと低い値であった。5万枚画像出力後
の画像も、初期画像と同様に地肌汚れの目立つものであ
った。現像ローラー上のトナー薄層形成部分のトナーの
帯電量は、+7μC/gと低いままであった。また、1
0℃15%RHという低温低湿環境下及び30℃90%
RHといった高温高湿環境下においても、画質の良好な
画像は得られなかった。10℃15%RH環境下での帯
電量は+11μC/g、30℃90%RH環境下での帯
電量は+7μC/gとやはり低いものであった。
【0038】このことから、実施例8でトナーが瞬時に
適正帯電量となり、良好な画像が得られたのは、現像ロ
ーラーに本発明の帯電付与材料を含有させたためである
ことが確認された。
【0039】
【発明の効果】本発明の前記一般式(1)で表される化
合物からなる帯電付与材料は、熱安定性、耐湿性に優れ
ており、特に前記構造式(2)で表される化合物からな
る帯電付与材料は耐湿性に極めて優れている。また該帯
電付与材料を含有する本発明の静電荷像現像用トナー
は、瞬時に適正帯電量を付与することができ、しかもト
ナー製造時の混練温度や、湿度による帯電量の変動が少
なく、帯電安定性に極めて優れている。さらにトナーに
離型剤を含有させても瞬時に適正帯電量を付与すること
ができる。さらにまた本発明の帯電付与材料は白色であ
るため、フルカラートナーの帯電付与材料として好適で
ある。さらに本発明の帯電付与材料を、現像ローラー、
トナー規制部材、トナー供給ローラー等の現像用帯電部
材に含有させても、同様の優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 G03G 9/08 331 504 333 361 (72)発明者 鈴木 政則 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 渡辺 陽一郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 澤田 豊志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 斉藤 拓也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 尾▲崎▼ 龍彦 愛知県蒲郡市港町2番5号 竹本油脂株式 会社内 (72)発明者 新谷 聡 愛知県蒲郡市港町2番5号 竹本油脂株式 会社内 (72)発明者 小木曽 博貴 愛知県蒲郡市港町2番5号 竹本油脂株式 会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AA06 AA21 CA07 CA08 CA14 CA30 DA02 2H077 AC04 AD06 AD13 AE03 AE04 AE05 EA01 EA11 GA12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される化合物から
    なることを特徴とする帯電付与材料。 【化1】 (式中、R:Hまたは炭素数1〜8の炭化水素基)
  2. 【請求項2】 下記構造式(2)で表される化合物から
    なることを特徴とする帯電付与材料。 【化2】
  3. 【請求項3】 少なくとも結着樹脂、着色剤、帯電付与
    材料を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該帯電
    付与材料が請求項1又は2に記載の帯電付与材料である
    ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤、
    帯電付与材料を含有する静電荷像現像用トナーにおい
    て、該帯電付与材料が請求項1又は2に記載の帯電付与
    材料であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 前記結着樹脂が、主としてポリエステル
    樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂を変性して得られる
    ポリオール樹脂から選ばれる1種又は2種以上の樹脂か
    らなることを特徴とする請求項3又は4に記載の静電荷
    像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 前記トナーがカラートナーであることを
    特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の静電荷像現
    像用トナー。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2に記載の帯電付与材料を
    含有することを特徴とする現像用帯電付与部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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