JP2003098095A - 穀粒品質判定装置用収納ケース - Google Patents

穀粒品質判定装置用収納ケース

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JP2003098095A
JP2003098095A JP2001288512A JP2001288512A JP2003098095A JP 2003098095 A JP2003098095 A JP 2003098095A JP 2001288512 A JP2001288512 A JP 2001288512A JP 2001288512 A JP2001288512 A JP 2001288512A JP 2003098095 A JP2003098095 A JP 2003098095A
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Soichi Yamamoto
惣一 山本
Tsuneyoshi Goto
恒義 後藤
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Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
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Yamamoto and Co Ltd
Yamamoto Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 穀粒品質判定装置の携帯を可能とし、これに
より、簡単かつ迅速に、直接、検査現場で穀粒の品質判
定処理を行うことを可能とし、更には作業効率を格段に
向上させることができる穀粒品質判定装置用収納ケース
を得る。 【解決手段】 穀粒品質判定装置用収納ケース180
は、カラースキャナ18を収納する第1の収納ケース1
82と、クライアントコンピュータ14等を収納する第
2の収納ケース184とによって構成されている。使用
時には、接続ケーブル192及び電源ケーブル210の
接続作業だけを行えばよく、カラースキャナ18、クラ
イアントコンピュータ14等を第1の収納ケース18
2、第2の収納ケース184から取出す必要はない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検査員等が検査現
場に赴いて米粒等の穀粒の品質を判定する際に使用され
る穀粒品質判定装置用収納ケースに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】特許第
2815633号公報には、米粒を一粒ずつ搬送して光
を照射し、米粒一粒ずつの反射光量を測定することで、
玄米、白米、又は籾米の品位を判定する米粒品位判定装
置が開示されている。しかしながら、米粒一粒ずつに光
を照射して米粒一粒ずつの品位を判定するため、検査時
間が極めて長くかかるという問題がある。
【0003】一方、実公平7−33151号公報には、
米粒が一粒ずつ入る凹部が多数穿設された試料皿の凹部
の各々に米粒を入れて米粒に光を照射し、スキャナを走
査して米粒からの反射光又は透過光に基づいて穀粒の画
像を取り込み、米粒の品質を一粒ずつ判定する米粒品質
判定装置が記載されている。
【0004】しかしながら、従来の米粒品質判定装置で
は、米粒からの反射光又は透過光から得られる画像から
米粒の品質を判定しているため、反射光を用いる場合に
は、砕粒米、籾米、死米、茶系着色米、青色未熟米、害
虫被害による着色米については判別することができるも
のの、胴割れ米については精度良く判別することが困難
であり、透過光を用いる場合には胴割れ米については判
別することができるものの他の不良米を判別することが
困難であり、いずれにしても精度良く米粒の品質を判定
することができないという問題があった。
【0005】このような背景を踏まえ、本件出願人は、
これらの問題を解決し得る穀粒画像読取装置を開発する
に至ったが、ここにきて種々の観点から更なる改良を加
え、付加価値の高い穀粒画像読取装置を開発することを
検討している。その一つとして、穀粒画像読取装置を含
む穀粒品質判定装置の全体を携帯可能にして、検査員等
が当該装置を手で持って検査現場である集荷場等まで運
搬し、その場でシステムの接続を行い、穀粒の画像の読
取り及びその品質判定を行うことができないかどうかが
検討されている。というのも、これが実現すれば、簡易
かつ迅速に、直接、検査現場で穀粒の品質判定処理を行
うことができ、作業効率が格段に向上するからである。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、穀粒品質判定
装置の携帯を可能とし、これにより、簡易かつ迅速に、
直接、検査現場で穀粒の品質判定処理を行うことを可能
とし、更には作業効率を格段に向上させることができる
穀粒品質判定装置用収納ケースを得ることが目的であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係る穀粒品質判定装置用収納ケースは、穀粒の画像を読
取る穀粒画像読取装置を収納し、収納された状態で当該
穀粒画像読取装置の使用が可能な第1の収納部と、この
穀粒画像読取装置と接続されかつ当該穀粒画像読取装置
を用いて読取った画像情報に基づいて穀粒の品質を判定
する判定装置を収納し、収納された状態で当該判定装置
の使用が可能な第2の収納部と、を含み、携帯可能に構
成されている、ことを特徴としている。
【0008】請求項2記載の本発明に係る穀粒品質判定
装置用収納ケースは、請求項1記載の発明において、前
記穀粒品質判定装置収納ケースは、前記第1の収納部が
形成された第1の収納ケース、並びに、前記第2の収納
部が形成された第2の収納ケースの二種類の別個独立な
収納ケースとして構成されている、ことを特徴としてい
る。
【0009】請求項3記載の本発明に係る穀粒品質判定
装置用収納ケースは、請求項1記載の発明において、前
記穀粒品質判定装置収納ケースは、片面に第1の収納部
が形成されており、反対側の面に第2の収納部が形成さ
れた一体型の収納ケースとして構成されている、ことを
特徴としている。
【0010】請求項4記載の本発明に係る穀粒品質判定
装置用収納ケースは、請求項2記載の発明において、前
記第1の収納ケース及び前記第2の収納ケースには、前
記穀粒画像読取装置と前記判定装置とを接続する接続ケ
ーブルを挿通させるための第1の開口部が形成されてお
り、前記第2の収納ケースには、前記判定装置と接続さ
れた電源ケーブルを挿通させるための第2の開口部が形
成されている、ことを特徴としている。
【0011】請求項1記載の本発明によれば、穀粒品質
判定装置用収納ケースには第1の収納部と第2の収納部
とが設けられており、第1の収納部には穀粒画像読取装
置が収納され、又第2の収納部には判定装置が収納され
る。検査員等が集荷場等の検査現場で穀粒の品質判定作
業を行う場合には、穀粒品質判定装置用収納ケースを携
帯した状態で検査現場に赴く。
【0012】検査現場に着いたら、穀粒品質判定装置用
収納ケースを開けて、最低限必要な作業(作業内容はシ
ステムによって異なるが、例えば、判定装置の電源ケー
ブルを接続する作業や、穀粒画像読取装置と判定装置と
を接続ケーブルを使って接続する作業等)を行うだけで
よく、穀粒画像読取装置や判定装置を第1の収納部、第
2の収納部から取出したりする必要はない。すなわち、
本発明の穀粒品質判定装置用収納ケースでは、第1の収
納部に穀粒画像読取装置を収納させた状態でこれを使用
することが可能であり、又第2の収納部に判定装置を収
納させた状態でこれを使用することが可能である。
【0013】検査(穀粒の判定作業)を終えたら、前記
の最低限必要な作業と逆の作業(電源ケーブルや接続ケ
ーブルを取外す作業等)を行えば作業は終了し、その後
は穀粒品質判定装置用収納ケースを携帯して帰路に着く
ことができる。
【0014】このように本発明に係る穀粒品質判定装置
用収納ケースを使用すれば、検査員等は、(穀粒品質判
定装置の主要な部分を構成する)穀粒画像読取装置や判
定装置を携帯して検査現場である集荷場等まで運搬し、
その場でシステムの構築を行い、穀粒の画像の読取り及
びその品質判定を行うことができる。その結果、本発明
によれば、簡易かつ迅速に、直接、検査現場で穀粒の品
質判定処理を行うことができ、作業効率を格段に向上さ
せることができる。
【0015】請求項2記載の本発明によれば、穀粒品質
判定装置用収納ケースが第1の収納ケースと第2の収納
ケースの二種類の別個独立な収納ケースとして構成され
ている。そして、第1の収納ケースには第1の収納部が
形成されており、ここには穀粒画像読取装置が収納され
る。また、第2の収納ケースには第2の収納部が形成さ
れており、ここには判定装置が収納される。運搬に際し
ては、一方の手に第1の収納ケースを持ち(或いは一方
の肩に第1の収納ケースを下げ)、他方の手に第2の収
納ケースを持てばよい(或いは他方の肩に第2の収納ケ
ースを下げればよい)。従って、本発明に係る穀粒品質
判定装置用収納ケースによる場合、両手(或いは両肩)
がふさがることになるが、その反面、携帯時に手(或い
は肩)にかかる負担は軽減されるという利点がある。
【0016】請求項3記載の本発明によれば、穀粒品質
判定装置用収納ケースが一体型の収納ケースとして構成
されている。そして、ケースの片面には第1の収納部が
形成されており、ここには穀粒画像読取装置が収納され
る。また、ケースの反対側の面には第2の収納部が形成
されており、ここには判定装置が収納される。運搬に際
しては、片手で(或いは一方の肩に下げて)持運ぶこと
になる。従って、本発明に係る穀粒品質判定装置用収納
ケースによる場合、携帯時に手(或いは肩)にかかる負
担は大きくなるが、両手(或いは両肩)がふさがること
はないという利点がある。つまり、請求項2記載の発明
と請求項3記載の発明は、長所と短所が逆の関係にあ
る。
【0017】また、本発明の場合には、穀粒品質判定装
置用収納ケースが一体型の収納ケースとして構成されて
いるため、収納ケース内部において穀粒画像読取装置と
判定装置とを予め接続ケーブルで接続しておけば、両装
置の接続作業は不要になるというメリットもある。
【0018】請求項4記載の本発明によれば、穀粒品質
判定装置用収納ケースが第1の収納ケースと第2の収納
ケースの二種類の別個独立な収納ケースとして構成され
た請求項2記載の発明において、第1の収納ケース及び
第2の収納ケースには第1の開口部がそれぞれ形成され
ているため、接続ケーブルは第1の開口部を利用して接
続される。また、第2の収納ケースには第2の開口部が
形成されているため、判定装置と接続された電源ケーブ
ルは第2の開口部を利用して接続される。
【0019】このように本発明に係る穀粒品質判定装置
用収納ケースでは、第1の収納ケース及び第2の収納ケ
ースに第1の開口部、第2の開口部という新たな専用の
構成を付加したので、必要最小限のケーブル接続作業を
行うだけで、システムを構築することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図12を用いて、本
発明に係る穀粒品質判定装置用収納ケースの実施形態に
ついて説明する。
【0021】図1に示されるように、本実施形態の穀粒
品質判定装置10は、LAN等のネットワーク12に接
続された「判定装置」としての複数のクライアントコン
ピュータ14と、管理用のサーバコンピュータ16と、
各クライアントコンピュータ14に接続された「穀粒画
像読取装置」としてのカラースキャナ18と、を含んで
構成されている。
【0022】クライアントコンピュータ14には、画像
及び判定結果の集計、データ圧縮、データの暗号化、補
助記憶装置メディアへの記録、印刷、ネットワーク経由
での配信、及びパスワードによるデータ保護の機能が装
備されており、穀粒品質判定システム端末として機能す
るように構成されている。
【0023】図2及び図3には、カラースキャナ18の
概略構成が断面図にて示されている。これらの図に示さ
れるように、カラースキャナ18は、画像読取面を上端
面に有するスキャナ本体20と、このスキャナ本体20
の画像読取面を覆う蓋体22とによって構成されてい
る。
【0024】より詳しく説明すると、スキャナ本体20
は、直方体形状のケーシング24を備えている。ケーシ
ング24の上端面の大半は開口されており、この部分に
ガラス製の試料台26が着脱可能に配設されている。な
お、試料台26は必ずしもガラス板である必要はなく、
アクリル板を使用してもよいし、これら以外の透明材料
から成る板材を使用してもよい。上記構成の試料台26
には、多数の穀粒(試料;主に米と麦)28が二次元状
に載置可能とされている。
【0025】また、スキャナ本体20のケーシング24
内には、走査装置(走査手段)30が配設されている。
走査装置30は試料台26に対して対向して配置されて
おり、試料台26の底面に沿って図2の矢印方向へ往復
移動(二次元走査)可能とされている。また、走査装置
30は、穀粒28に対して光を照射する光照射部(光
源)32と、後述する蓋体22側の光源40から照射さ
れて試料台26上の穀粒28を透過した透過光並びに光
照射部32から照射されて穀粒28で反射された反射光
を受光する受光部34とを含んで構成されている。な
お、図2等においては、光照射部32及び受光部34を
含めた全体を走査装置「30」として表記している。ま
た、走査装置30の受光部34はカラーCCDを含んで
構成されており、試料台26に載置された穀粒28の画
像をRGBの三色(赤色、緑色、青色)に分解して読取
ってクライアントコンピュータ14に出力するようにな
っている。
【0026】一方、蓋体22は比較的薄型のケーシング
35を備えており、このケーシング35の下端一辺がス
キャナ本体20の上端一辺にヒンジ結合されている。従
って、蓋体22はヒンジ36回りに回動可能とされてお
り、これによりスキャナ本体20の画像読取面を開閉す
るカバーとしての機能を果たしている。なお、蓋体22
の開閉形式は、本実施形態のようにヒンジ形式でもよい
し、スライド形式でもよく、両者の複合形式でもよい。
蓋体22の下端面の大半は開口されており、当該開口3
8の奥側(即ち、蓋体22の内部)には蛍光灯等によっ
て構成された複数の棒状の光源40が所定の間隔で配設
されている(図3(B)参照)。
【0027】さらに、蓋体22の開口38に臨む位置に
は、プラスチック製の板状部材で構成された斜光ルーバ
42が配設されている。斜光ルーバ42は、蓋体22が
閉止された状態(図3(A)の状態)において、試料台
26の上面に載置された穀粒28に対して傾斜した方向
から光が照射されるように、光源40から照射された光
の方向を斜め方向に均一化する目的で配設されている。
そのため、斜光ルーバ42には、斜め方向に光を透過す
る多数の光路42Aが並設されている。なお、試料台2
6の底面に対する照射光の傾斜角、即ち光路42Aの試
料台26の底面に対する傾斜角度は約30度〜約60度
の範囲に設定するのが好ましく、その中でも約30度に
設定するのが好適である。さらに付言すると、斜光ルー
バ42としては、ライトコントロールパネル(エドモン
ドサイエンティフィックジャパン社製、商品名)を使用
することができる。
【0028】なお、上記光源40及び斜光ルーバ42
は、広義には「穀粒に対して斜め方向から光を照射する
斜光手段」として把握される要素である。
【0029】次に、図11及び図12を用いて、本実施
形態の要部である穀粒品質判定装置用収納ケース180
について詳細に説明する。
【0030】図11には穀粒品質判定装置用収納ケース
180が開放された状態で示されており、又図12には
当該穀粒品質判定装置用収納ケース180が閉止された
状態で示されている。これらの図に示されるように、穀
粒品質判定装置用収納ケース180は、各々別個独立に
構成された第1の収納ケース182と、第2の収納ケー
ス184とによって構成されている。
【0031】第1の収納ケース182は、ケース本体1
86と、このケース本体186に対してチャック等によ
り開閉可能に取り付けられたカバー188とによって構
成されている。ケース本体186の中央部にはカラース
キャナ18(ここでは携帯用ということを加味して、ス
キャナ本体20は有しているものの、斜光手段を内蔵し
た蓋体22は備えていないタイプのカラースキャナを使
用しているが、実質的に穀粒画像読取装置として機能す
ることに差異はないので、同一の符号「18」を使用す
る)を収納可能な平面視で矩形状の「第1の収納部」と
しての凹部190が形成されており、カラースキャナ1
8は当該凹部190内に収納されている。なお、カラー
スキャナ18は、カバー18Aを開放させれば、凹部1
90に収納された状態でも使用可能である。また、ケー
ス本体186の角部には、接続ケーブル192を挿通さ
せるための「第1の開口部」としての挿通孔194が形
成されている。さらに、ケース本体186の側面には、
携帯時に把持される把手196が設けられている。
【0032】一方、第2の収納ケース184も、第1の
収納ケース182と同様に、ケース本体198と、この
ケース本体198に対してチャック等により開閉可能に
取り付けられたカバー200とによって構成されてい
る。ケース本体198の中央下部にはクライアントコン
ピュータ14(ここでは携帯用ということを加味して、
デスクトップ型パソコンではなく、ノート型パソコンを
使用しているが、実質的に判定装置として機能すること
に差異はないので、同一の符号「14」を使用する)を
収納可能な平面視で矩形状の「第2の収納部」としての
凹部202が形成されており、クライアントコンピュー
タ14は当該凹部202内に収納されている。なお、ク
ライアントコンピュータ14は、カバー14Aを開放さ
せれば、凹部202に収納された状態でも使用可能であ
る。さらに、ケース本体198の中央上部には小型プリ
ンタ204を収納可能な平面視で略矩形状の凹部206
が形成されており、小型プリンタ204は当該凹部20
6内に収納されている。なお、小型プリンタ204は、
ケース本体198の内部にてクライアントコンピュータ
14とケーブル(図示省略)で接続されている。また、
ケース本体198の一方の角部には、前述した接続ケー
ブル192を挿通させるための「第1の開口部」として
の挿通孔208が形成されている。さらに、ケース本体
198の他方の角部には、クライアントコンピュータ1
4の電源ケーブル210を挿通させるための「第2の開
口部」としての挿通孔212が形成されている。また、
ケース本体198の側面には、携帯時に把持される把手
214が設けられている。
【0033】次に、本実施形態の作用並びに効果につい
て説明する。
【0034】最初に本実施形態に係るカラースキャナ1
8及び穀粒品質判定装置10の基本的な作用(全体的な
作動)を説明しておく。なお、ここでは、図1及び図2
に示されるシステム構成を採った場合を例にして概説す
ることにする。
【0035】まず最初に、予め等級が既知の穀粒(良品
の穀粒)28を試料台26の上に載置させて、判定結果
が良品となるようにティーチングを行う。このとき、穀
粒28の品質と判定結果が一致しない場合には、図4〜
図6に示す二色を組み合わせて予め定められた穀粒28
の品質を判定するための判定用テーブルのR信号の最小
値Rmin、R信号の最大値Rmax、二色間の関係を
示す直線の傾きa1、a2、b1、b2等を調整し、穀
粒28の品質と判定結果とが一致するようにティーチン
グを行う。なお、他の等級の穀粒28を判定するときに
は、判定対象の等級に分類された穀粒28を試料台26
の上に載置して、判定結果が良品になるようにテーチィ
ングを行えばよい。このように、テーチィングを行うこ
とにより目的とする等級の穀粒28を良品として判定す
ることができる。
【0036】次に、実際に穀粒28の品質を判定する作
業が行われる。
【0037】まず、試料台26に載置された穀粒28の
画像の読取作業が行われる。具体的には、蓋体22をヒ
ンジ36回りに開放させて、試料台26の上に多数の穀
粒28を二次元状に載置させた後、蓋体22を閉止す
る。この状態で、スキャナ本体20の走査装置30を駆
動して試料台26の底面に沿って移動(二次元走査)さ
せる。これにより、走査装置30の光照射部32から穀
粒28へ光が照射され、穀粒28で反射して戻ってきた
反射光が走査装置30の受光部34に受光される。反射
光の受光結果は、受光部34を構成するカラーCCDに
よってRGB(赤色、緑色、青色)に分解して読取ら
れ、画像(以下、「反射光画像」と称す)情報としてク
ライアントコンピュータ14に出力される。上記によ
り、穀粒28の反射光画像が得られるため、穀粒28の
外形や色彩といった穀粒表面の状態を読取ることが可能
となり、表面異常の穀粒(砕米、籾米、死米、茶系着色
米、青色未熟米、害虫被害米等の着色米)28を高精度
で見つけることができる。
【0038】続いて、蓋体22側の光源40を点灯さ
せ、穀粒28に光を照射させる。このとき、本実施形態
の場合、光源40と試料台26との間に斜光ルーバ42
が介在されているため、光源40からの照射光は穀粒2
8に対して約30度〜約60度の範囲で斜め方向から均
一に照射される。なお、このように斜光ルーバ42を使
って穀粒28に対して斜め方向から光を照射させるの
は、穀粒28の内部に亀裂や破断面等が存在している場
合には、当該亀裂や破断面等により光が遮光され、影が
生じ易くなり、この影を読取ることにより、亀裂や破断
面等の有無といった穀粒内部の状態を読取ることが可能
となり、内部異常の穀粒(胴割れ米)28の検出精度を
上げることができるからである。
【0039】上記の状態で、前述した場合と同様にして
スキャナ本体20の走査装置30を駆動して試料台26
の底面に沿って移動(二次元走査)させる。これによ
り、蓋体22側の光源40から照射され穀粒28を透過
した透過光、並びに、走査装置30の光照射部32から
穀粒28へ照射されて穀粒28で反射した反射光が走査
装置30の受光部34に受光される。つまり、走査装置
30の受光部34には、蓋体22側の光源40から照射
されて穀粒28を透過した透過光と、走査装置30側の
光照射部32から照射されて穀粒28で反射されて戻っ
てきた反射光とが同時に受光される。透過光と反射光を
同時に受光した受光結果は、受光部34を構成するカラ
ーCCDによってRGB(赤色、緑色、青色)に分解し
て読取られ、画像(以下、「透過光・反射光画像」と称
す)情報としてクライアントコンピュータ14に出力さ
れる。
【0040】上記の如くして得られた画像情報に基づい
て穀粒28の品質判定処理が行われる。具体的には、透
過光・反射光画像(受光信号値)から反射光画像(受光
信号値)を減算する画像間演算処理が行われる。これに
より、穀粒28の透過光画像(受光信号値)が得られる
ため、穀粒内部の状態(亀裂・破断面等)を読取ること
が可能となり、前述した如く内部異常の穀粒(胴割れ
米)28を高精度で見つけることができる。
【0041】つまり、本実施形態によれば、透過光・反
射光画像と反射光画像とで画像間演算を行うことによ
り、穀粒28の内部の画像情報と穀粒28の表面の画像
情報の双方を抽出することができることになる。その場
合、穀粒28の内部の画像情報は前記画像間演算の結果
から求めることができ、穀粒28の表面の画像情報は反
射光画像から求めることができる。その結果、胴割れ粒
と腹白等の部分着色粒とをそれぞれ明確に判別すること
が可能となり、精度の高い品質判定を行うことができ
る。
【0042】なお、上記の画像読取操作では、反射光画
像を先に読取り、透過光・反射光画像を後で読取る場合
を例にして説明したが、これに限らず、逆の手順で穀粒
28の画像の読取りを行ってもよい。
【0043】上述した穀粒28の品質判定処理の仕方に
ついて補足説明しておくと、各クライアントコンピュー
タ14は、スキャナ本体20から送信された穀粒28の
画像信号を取り込み、各画素のRGB3色の画像信号の
各々について、図4に示すように、a1B>R>a2
B、かつ、Rmin<R<Rmaxの条件を満たし、図
5に示すように、b1B>G>b2B、かつ、Gmin
<G<Gmaxの条件を満たし、更に図6に示すよう
に、c1G>R>c2G、かつ、Rmin<R<Rma
xの条件を満たすか否かを判断する。なお、Rminは
R色の画像信号の最小値、RmaxはR色の画像信号の
最大値、GminはG色の画像信号の最小値、Gmax
はG色の画像信号の最大値を示しており、又a1、a
2、b1、b2、c1、c2は図4〜図6に示す直線の
傾きを示す定数である。
【0044】なお、穀粒28の内部及び表面の両方の情
報を抽出して判定する場合には、穀粒28の内部及び表
面の各々の情報(画像信号)について、上記の条件を満
たすか否かを判断すればよい。
【0045】そして、これらのR・G・Bに関する色彩
の条件を満たすとき、当該穀粒28は色彩に関しては良
品であると判定し、上記条件を満たさないとき、当該穀
粒28は色彩に関しては不良品(即ち、死米、茶系着色
米、青色未熟米、害虫被害による着色米、或いは籾米)
であると判定する。なお、同じ不良品でも、砕粒米につ
いては面積比(画素数の多・少)によって判別され(籾
米も基本的には面積比から判別される)、胴割れ米は前
述した如く傾斜光の照射によって米内部に発生した影
(即ち、明度の急激な変化)を読取ることによって判別
される。これにより、穀粒28の等級付けを行うことが
できる。
【0046】また、定期的に、クライアントコンピュー
タ14からサーバコンピュータ16に、スキャナ本体2
0で取り込んだ画像とクライアントコンピュータ14の
判定結果とを送信し、サーバコンピュータ16の画面に
表示させる。これにより、熟練したオペレータが、スキ
ャナ本体20で取り込んだ画像とクライアントコンピュ
ータ14の判定結果とを目視により比較することで、穀
粒品質判定装置10のクライアントコンピュータ14が
正常に作動しているか、或いは、クライアントコンピュ
ータ14の判定結果にバラツキがないかをチェックし、
統一的な管理を行うことができる。
【0047】ここで、検査員等が集荷場等の検査現場に
直接赴いて穀粒28の品質判定を行う場合には、図11
及び図12に示される携帯用のシステムが使用される。
【0048】この場合、まず、検査員等は集荷場等の検
査現場に赴く前に、準備をしておく。すなわち、第1の
収納ケース182のケース本体186の凹部190には
カラースキャナ18を収納させ、挿通孔194には接続
ケーブル192を収納させる。その後、カバー188を
閉止して、持ち運び可能な状態(図12図示状態)とす
る。一方、第2の収納ケース184のケース本体198
の凹部202、206にはクライアントコンピュータ1
4、小型プリンタ204をそれぞれ収納させ、挿通孔2
12には電源ケーブル210を収納させる。その後、カ
バー200を閉止して、持ち運び可能な状態(図12図
示状態)とする。そして、検査員等は、第1の収納ケー
ス182に設けられた把持196を一方の手で持って、
又第2の収納ケース184に設けられた把手214を他
方の手で持って、これらを携帯した状態で検査現場に赴
く。
【0049】検査現場に着いたら、まず最初に、第1の
収納ケース182のカバー188及び第2の収納ケース
184のカバー200を開けて、ケーブルの接続作業を
行う。すなわち、接続ケーブル192のコネクタを挿通
孔208内へ挿入してカラースキャナ18をクライアン
トコンピュータ14と接続し、又クライアントコンピュ
ータ14の電源ケーブル210をコンセントに差し込
む。なお、このとき、カラースキャナ18を凹部190
から取出したり、或いはクライアントコンピュータ14
を凹部202から取出したりする必要はない。すなわ
ち、本実施形態に係る穀粒品質判定装置用収納ケース1
80では、第1の収納ケース182の凹部190内にカ
ラースキャナ18を収納させた状態でこれを使用するこ
とが可能であり、又第2の収納ケース184の凹部20
2内にクライアントコンピュータ14を収納させた状態
でこれを使用することが可能である。
【0050】準備が整ったら、前述した要領で、実際に
検査(穀粒28の品質判定作業)を行う。検査結果は、
クライアントコンピュータ14の画面にも表示される
が、印刷したい場合には小型プリンタ204を使って印
刷することができる。
【0051】検査を終えたら、第1の収納ケース182
については、カラースキャナ18のカバー18Aを閉止
し、接続ケーブル192をクライアントコンピュータ1
4から取外して第1の収納ケース182の挿通孔194
内へ収納し、カバー188を閉じる。一方、第2の収納
ケース184については、クライアントコンピュータ1
4のカバー14Aを閉止し、電源ケーブル210をコン
セントから取外して挿通孔212内へ収納し、カバー1
4Aを閉じる。上記の作業が終了した後、検査員等は、
第1の収納ケース182の把手196及び第2の収納ケ
ース184の把手214をそれぞれ手で持って、携帯し
て帰路に着くことができる。
【0052】このように本実施形態に係る穀粒品質判定
装置用収納ケース180を使用すれば、検査員等は、穀
粒品質判定装置10の主要な部分を構成するカラースキ
ャナ18やクライアントコンピュータ14を携帯して検
査現場である集荷場等まで運搬し、その場でシステムの
構築を行い、穀粒28の画像の読取り及びその品質判定
を行うことができる。その結果、本実施形態によれば、
簡易かつ迅速に、直接、検査現場で穀粒28の品質判定
処理を行うことができ、作業効率を格段に向上させるこ
とができる。換言すれば、本実施形態に係る穀粒品質判
定装置用収納ケース180を使用すれば、「運搬」と
「運転」を迅速に切り換えることができる。
【0053】また、本実施形態では、穀粒品質判定装置
用収納ケース180を、第1の収納ケース182と第2
の収納ケース184の二種類の別個独立な収納ケースと
して構成したので、運搬に際しては、一方の手に第1の
収納ケース182を持ち、他方の手に第2の収納ケース
184を持てばよい。従って、本実施形態に係る穀粒品
質判定装置用収納ケース180による場合、両手がふさ
がることになるが、その反面、携帯時に手にかかる負担
は軽減されるという利点がある。
【0054】さらに、本実施形態に係る穀粒品質判定装
置用収納ケース180では、第1の収納ケース182、
第2の収納ケース184に接続ケーブル192を挿通さ
せるための挿通孔194、208を形成すると共に、第
2の収納ケース184に電源ケーブル210を挿通させ
るための挿通孔212を形成したので、必要最小限のケ
ーブル接続作業を行うだけで、システムを構築すること
ができる。従って、接続作業が少ないという観点から
も、作業効率を格段に向上させることができる。
【0055】〔実施形態の補足〕 <斜光手段のバリエーションについて>上述した本実施
形態に係るカラースキャナ18では、広義には斜光手段
として解釈される構成要素について、光源40及び斜光
ルーバ42を使用したが、これに限らず、種々の構成を
採用することができる。以下、そのバリエーションを幾
つか開示する。なお、説明に際しては、前述した実施形
態と同一構成部分については同一番号を付してその説明
を省略する。
【0056】図7(A)、(B)に示されるカラースキ
ャナ50では、蓋体22側の棒状の光源40に代えて面
発光光源52を用いた点に特徴がある。面発光光源52
は、図7(B)に示されるように、斜光ルーバ42と平
行に配置された矩形状の拡散板52Aと、この拡散板5
2Aの対向する辺に設けられた一対の棒状光源52Bと
によって構成されている。
【0057】上記構成によれば、棒状光源52Bを点灯
すると、光は、拡散板52A中を伝搬して拡散板52A
の上下面から拡散光として照射される。かかる拡散光
は、斜光ルーバ42によって光の方向が斜め方向に均一
化され、試料台26の上に載置された穀粒28に対して
傾斜した方向から光が照射される。従って、斜光ルーバ
42に対する照射光が棒状の光源40を用いた場合より
も均一化され、ひいては試料台26に載置された穀粒2
8に対する斜め方向からの光の照射の均一化の精度を高
めることができる。
【0058】図8(A)、(B)に示されるカラースキ
ャナ60では、蓋体22側の光源40及び斜光ルーバ4
2に代えて、多数の発光ダイオード(LED)62を二
次元状に傾斜した状態で配設した点に特徴がある。具体
的には、各発光ダイオード62の光軸方向は試料台26
の試料載置面に対して約30度〜約60度の範囲、好ま
しくは約30度に設定されており、多数の発光ダイオー
ド62が二次元状(n行×m列)に配列されている。な
お、本実施形態の場合、単色の発光ダイオード62が用
いられているが、RGB3色の発光ダイオード62を交
互に配置して、全体として白色光が得られるようにして
もよい。
【0059】上記構成によれば、多数の発光ダイオード
62を所定角度傾斜させた状態で二次元状に配置する構
成としたので、斜光ルーバ42が不要となる。その結
果、本実施形態によれば、蓋体22側の構造の簡素化を
図ることができる。
【0060】なお、本実施形態の場合、発光ダイオード
62の発光方向(光軸方向)をすべて同一方向に設定し
たが、図9(A)、(B)に示されるように、発光方向
が逆方向となる一次元状の発光ダイオードアレイ64、
66を交互に配列する構成を採ってもよい。この場合、
穀粒28に対して異なる二方向から斜めに光が照射され
るので、更に効果的に穀粒28の品質を判定することが
できる。
【0061】図10(A)、(B)に示されるカラース
キャナ70では、蓋体22側の光源40及び斜光ルーバ
42に代えて、一次元状に配列されかつ各々傾斜された
発光ダイオードアレイ72を配設し、当該発光ダイオー
ドアレイ72をその配列方向と交差(直交)する方向
(図10(A)の矢印方向)へ移動させる構成とした点
に特徴がある。一次元状の発光ダイオードアレイ72を
移動させる機構は、ベルト駆動機構等、公知の駆動機構
を適用することができる。
【0062】上記構成によれば、一次元状に配列された
発光ダイオードアレイ72の発光方向が穀粒28に対し
て斜め方向から光が照射されるように設定したので、一
次元的な斜光性は確保される。そして、これを二次元状
に展開していくには、発光ダイオードアレイ72の方を
当該発光ダイオードアレイ72の配列方向と交差する方
向へ移動させればよい。なお、このとき、スキャナ本体
20の光照射部32によって照射される部位と発光ダイ
オードアレイ72によって照射される部位とが一致する
ように、走査装置30と発光ダイオードアレイ72とを
同期させて移動させる。或いは、発光ダイオードアレイ
72についてはそのままにしておき、試料台26の方を
当該発光ダイオードアレイ72の配列方向と交差する方
向へ移動させる方法を採ってもよい。この場合には、走
査装置30は発光ダイオードアレイ72と対応する位置
に保持される。更には、発光ダイオードアレイ72と試
料台26とを相互に反対方向に移動させる構成を採って
もよい。いずれの方法を採ったとしても、本実施形態に
よれば、斜光ルーバ42が不要になるだけでなく、発光
ダイオードアレイ72の使用個数も大幅に削減される。
その結果、本実施形態によれば、大幅にコストを削減す
ることができる。
【0063】なお、上記構成において、発光ダイオード
アレイ72を移動させるときに、当該発光ダイオードア
レイ72からの光の照射方向を往路と復路とで変更して
もよい。この場合、発光ダイオードアレイ72の往復移
動によって、図9で説明したように穀粒28が異なる二
方向から斜めに照明されることになるので、更に効果的
に穀粒28の品質を判定することができる。
【0064】また、上記構成においては、一つの発光ダ
イオードアレイ72を用いる例について説明したが、図
9(A)に示される構成の発光ダイオードアレイ64、
66(発光方向が相互に逆方向となるように組み合わせ
た発光ダイオードアレイ)を移動可能にしてもよい。
【0065】さらに、図8〜図10に示される各実施形
態では、発光ダイオード62、発光ダイオードアレイ6
4、66、72を使用したが、これに限らず、有機EL
素子を使用するようにしてもよい。
【0066】<画像処理について>上述した本実施形態
に係る穀粒品質判定装置10では、カラースキャナ18
をクライアントコンピュータ14に接続し、当該クライ
アントコンピュータ14をネットワーク12に接続する
構成を採ったが、これに限らず、判定装置として機能す
るスタンドアローン型のコンピュータをクライアントコ
ンピュータ14として用い、ネットワーク12に接続し
ない構成を採ってもよい。
【0067】また、上述した本実施形態に係る穀粒品質
判定装置10では、透過光・反射光画像と反射光画像と
を読取り、クライアントコンピュータ14で画像間演算
を行うことにより透過光画像を得る構成を採ったが、こ
れに限らず、以下の方法を採ってもよい。
【0068】一つには、上記とは逆に、透過光画像を読
取って画像間演算により反射光画像を得る方法である。
すなわち、走査装置30の光照射部32を投光・消灯切
換可能に構成し、斜光手段の光源及び光照射部32を共
に点灯させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒2
8を透過した透過光及び後者から照射されて穀粒28で
反射された反射光の双方を受光部34で受光したときの
画像情報(透過光・反射光画像情報)を得る一方で、斜
光手段の光源を点灯させかつ光照射部32を消灯させた
状態で、前者から照射されて穀粒28を透過した透過光
のみを受光部34で受光したときの画像情報(透過光画
像情報)を得る。そして、これらの画像情報はクライア
ントコンピュータ14に出力され、当該クライアントコ
ンピュータ14において透過光・反射光画像から透過光
画像を減算し、反射光画像を求める。上記方法によって
も、本実施形態と同様に精度の高い品質判定を行うこと
ができる。
【0069】他の一つの方法は、前記方法と同様に、走
査装置30の光照射部32を投光・消灯切換可能に構成
し、斜光手段の光源を点灯させかつ光照射部32を消灯
させた状態で、前者の光源から照射されて穀粒28を透
過した透過光のみを受光部34で受光したときの画像情
報(透過光画像情報)を得る一方で、斜光手段の光源を
消灯させかつ光照射部32を点灯させた状態で、後者か
ら照射されて穀粒28で反射された反射光のみを受光部
34で受光したときの画像情報(反射光画像情報)を得
る。そして、これらの画像情報はクライアントコンピュ
ータ14に出力される。上記構成によれば、透過光画像
情報と反射光画像情報とが個別に直接得られるため、画
像間演算を行う必要がなくなる。従って、クライアント
コンピュータ14では、入力された二種類の画像情報か
ら直接的に穀粒28の品質を判定することができる。よ
って、画像間演算が不要になる分、短時間で穀粒28の
品質の判定をすることができる。
【0070】<穀粒品質判定装置用収納ケースについて
>本実施形態の要部を示す図11では、小型軽量の観点
から、斜光手段を内蔵した蓋体を備えていないカラース
キャナ18を図示したが、これに限らず、図2等を使っ
て説明したカラースキャナ(試料台26及び走査装置3
0を備えたスキャナ本体20と、斜光手段として機能す
る光源40及び斜光ルーバ42等を備えた蓋体22とに
よって構成されたカラースキャナ)18を収納する構成
であってもよい。
【0071】また、上述した本実施形態では、第2の収
納ケース184に小型プリンタ204が収納される構成
を採ったが、判定結果はクライアントコンピュータ14
の画面に表示されればそれで充分であるという場合は、
小型プリンタ204を収納するスペースを設けない構成
を採用してもよい。その一方で、試料台26の上面に試
料となる穀粒28を整列状態で載置するための穀粒画像
読取装置用試料整列治具或いは穀粒画像読取装置用試料
整列器を収納できるようにしてもよい。すなわち、穀粒
品質判定装置用収納ケース内にどのような周辺機器を収
納するかは、需要者ニーズも踏まえて適宜選択すればよ
い。
【0072】さらに、上述した実施形態では、第2の収
納ケース184に電源ケーブル210を挿通させるため
の挿通孔212を形成したが、バッテリ搭載機能がある
場合には、挿通孔212を省略してもよい。
【0073】また、上述した実施形態では、第1の収納
ケース182、第2の収納ケース184に把手196、
214をそれぞれ設け、手提げ式を採用したが、これに
限らず、ベルト等を使った肩掛け式を採用してもよい
し、双方を備えて使い分けができる方式を採用してもよ
い。
【0074】さらに、上述した実施形態では、穀粒品質
判定装置用収納ケースを第1の収納ケース182と第2
の収納ケース184の二つに分けたが、これに限らず、
一体型の収納ケースにしてもよい。すなわち、ケースの
片面にはカラースキャナ18を収納するための第1の収
納部が形成されており、ケースの反対側の面にはクライ
アントコンピュータ14を収納するための第2の収納部
が形成された収納ケース構造を採用してもよい。この場
合、運搬に際しては、片手で(或いは一方の肩に下げ
て)持運ぶことになるため、携帯時に手(或いは肩)に
かかる負担は大きくなるが、両手(或いは両肩)が塞が
ることはないという利点がある。また、この構成の場
合、収納ケース内部においてカラースキャナ18とクラ
イアントコンピュータ14とを予め接続ケーブル192
で接続しておけば、両装置の接続作業が不要になるとい
うメリットもある。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明に係る穀粒品質判定装置用収納ケースは、穀粒の画
像を読取る穀粒画像読取装置を収納し、収納された状態
で当該穀粒画像読取装置の使用が可能な第1の収納部
と、この穀粒画像読取装置と接続されかつ当該穀粒画像
読取装置を用いて読取った画像情報に基づいて穀粒の品
質を判定する判定装置を収納し、収納された状態で当該
判定装置の使用が可能な第2の収納部と、を含み、携帯
可能に構成したので、簡易かつ迅速に、直接、検査現場
で穀粒の品質判定処理を行うことができ、更には作業効
率を格段に向上させることができるという優れた効果を
有する。
【0076】請求項2記載の本発明に係る穀粒品質判定
装置用収納ケースは、請求項1記載の発明において、穀
粒品質判定装置収納ケースを、第1の収納部が形成され
た第1の収納ケース、並びに、第2の収納部が形成され
た第2の収納ケースの二種類の別個独立な収納ケースと
して構成したので、携帯時に手や肩にかかる負担を軽減
させることができるという優れた効果を有する。
【0077】請求項3記載の本発明に係る穀粒品質判定
装置用収納ケースは、請求項1記載の発明において、穀
粒品質判定装置収納ケースを、片面に第1の収納部が形
成され、反対側の面に第2の収納部が形成された一体型
の収納ケースとして構成したので、携帯時に両手或いは
両肩がふさがることがなくなる等の優れた効果を有す
る。
【0078】請求項4記載の本発明に係る穀粒品質判定
装置用収納ケースは、請求項2記載の発明において、第
1の収納ケース及び第2の収納ケースには、穀粒画像読
取装置と判定装置とを接続する接続ケーブルを挿通させ
るための第1の開口部を形成し、第2の収納ケースに
は、判定装置と接続された電源ケーブルを挿通させるた
めの第2の開口部を形成したので、必要最小限のケーブ
ル接続作業を行うだけでシステムを構築することがで
き、その結果、作業効率を更に向上させることができる
という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る穀粒品質判定装置のシステム
構成図である。
【図2】本実施形態に係る穀粒画像読取装置の全体構成
を蓋体が開いた状態で示す断面図である。
【図3】(A)は図2に示される穀粒画像読取装置の全
体構成を蓋体を閉めた状態で示す断面図、(B)はその
側面図である。
【図4】良品領域を示す画像情報のRとBとの関係を示
す線図である。
【図5】良品領域を示す画像情報のGとBとの関係を示
す線図である。
【図6】良品領域を示す画像情報のRとGとの関係を示
す線図である。
【図7】(A)は穀粒画像読取装置の別の実施形態(面
発光光源タイプ)を示す図3(A)に対応する断面図、
(B)はその側面図である。
【図8】(A)は穀粒画像読取装置の別の実施形態(二
次元発光ダイオードタイプ)を示す図3(A)に対応す
る断面図、(B)はその側面図である。
【図9】(A)は穀粒画像読取装置の別の実施形態(二
次元発光ダイオードタイプの別例)を示す図3(A)に
対応する断面図、(B)はその側面図である。
【図10】(A)は穀粒画像読取装置の別の実施形態
(一次元発光ダイオードタイプ)を示す図3(A)に対
応する断面図、(B)はその側面図である。
【図11】本実施形態に係る穀粒品質判定装置用収納ケ
ースを開放した状態で示す斜視図である。
【図12】本実施形態に係る穀粒品質判定装置用収納ケ
ースを閉止した状態で示す斜視図である。
【符号の説明】 14 クライアントコンピュータ(判定装置) 18 カラースキャナ(穀粒画像読取装置) 28 穀粒 50 カラースキャナ(穀粒画像読取装置) 60 カラースキャナ(穀粒画像読取装置) 70 カラースキャナ(穀粒画像読取装置) 180 穀粒品質判定装置用収納ケース 182 第1の収納ケース 184 第2の収納ケース 190 凹部(第1の収納部) 192 接続ケーブル 194 挿通孔(第1の開口部) 202 凹部(第2の収納部) 208 挿通孔(第1の開口部) 210 電源ケーブル 212 挿通孔(第2の開口部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G051 AA04 AB07 BA08 BA20 BB07 CA04 CB03 EA08 EA12 EA17 EA21

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀粒の画像を読取る穀粒画像読取装置を
    収納し、収納された状態で当該穀粒画像読取装置の使用
    が可能な第1の収納部と、 この穀粒画像読取装置と接続されかつ当該穀粒画像読取
    装置を用いて読取った画像情報に基づいて穀粒の品質を
    判定する判定装置を収納し、収納された状態で当該判定
    装置の使用が可能な第2の収納部と、 を含み、携帯可能に構成されている、 ことを特徴とする穀粒品質判定装置用収納ケース。
  2. 【請求項2】 前記穀粒品質判定装置用収納ケースは、
    前記第1の収納部が形成された第1の収納ケース、並び
    に、前記第2の収納部が形成された第2の収納ケースの
    二種類の別個独立な収納ケースとして構成されている、 ことを特徴とする請求項1記載の穀粒品質判定装置用収
    納ケース。
  3. 【請求項3】 前記穀粒品質判定装置用収納ケースは、
    片面に第1の収納部が形成されており、反対側の面に第
    2の収納部が形成された一体型の収納ケースとして構成
    されている、 ことを特徴とする請求項1記載の穀粒品質判定装置用収
    納ケース。
  4. 【請求項4】 前記第1の収納ケース及び前記第2の収
    納ケースには、前記穀粒画像読取装置と前記判定装置と
    を接続する接続ケーブルを挿通させるための第1の開口
    部が形成されており、 前記第2の収納ケースには、前記判定装置と接続された
    電源ケーブルを挿通させるための第2の開口部が形成さ
    れている、 ことを特徴とする請求項2記載の穀粒品質判定装置用収
    納ケース。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100931147B1 (ko) * 2008-06-25 2009-12-10 안상근 보일러 점화장치의 휴대용 검사장비
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