JP2003098091A - 高温高圧溶液反応の高速紫外一可視吸光光度法用反応追跡分析装置 - Google Patents

高温高圧溶液反応の高速紫外一可視吸光光度法用反応追跡分析装置

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JP2003098091A JP2001293712A JP2001293712A JP2003098091A JP 2003098091 A JP2003098091 A JP 2003098091A JP 2001293712 A JP2001293712 A JP 2001293712A JP 2001293712 A JP2001293712 A JP 2001293712A JP 2003098091 A JP2003098091 A JP 2003098091A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流通型反応器中で起こる高温溶液反応をその
時点で観察できる測定装置の提供。 【解決手段】 温度・圧力制御装置を備え、溶液反応系
に対して不活性であり、かつ紫外〜可視光を透過する材
料製の所定の容積を有するキャピラリー、例えば内径が
0.25mm以下のキャピラリーからなる耐熱耐圧性の
流通型反応器を備えた高速反応追跡分析装置において、
該反応器の側部に測定用の光源からの光を伝達する光フ
ァイバーの光出射端を該反応器中を流通する反応溶液に
前記伝達光を入射するように配置した測定光用光ファイ
バー、および該反応溶液を透過した光を受光し検出系に
伝達する該測定光用光ファイバーに対向して配置した検
出系用光ファイバー、を有することを特徴とする高速反
応追跡分析装置

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流通する溶液反
応、特に高温高圧溶液反応を反応部に直接分光測定用の
光を照射し、該反応系の吸光度および/または吸光スペ
クトルを測定することを可能にした高温高圧溶液系にお
ける反応の直接追跡分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高温高圧における液相の化学反応は、厳
しい条件で行われものであり、且つ高速の反応であるた
めに、その反応の解明のための手法の設計及びそれを実
用的なものにするための装置の設計は非常に困難な分野
である。しかしながら、環境汚染で問題になっている化
学物質は、物理的、化学的に安定であり、これらを分解
して環境の浄化を図るには厳しい反応条件が要求され
る。また、前記物質の分解、浄化に有用な、安全で、効
率的な化学工程、装置などを設計するには、該物質を分
解、無毒化する反応系を十分知ることが重要である。
【0003】このような中で、本発明者は、高温高圧に
おける液相での化学反応の高速反応追跡分析する方法お
よび該方法を実施するための装置を提案している(特開
2000−199764(P2000−199764
A)。ここでは、高温高圧溶液系で3〜300msの時
間に起こる高速反応を、圧力及び温度制御でき、所定の
容積を有するキャピラリーを備えた加熱反応器で前記時
間内の反応を連続工程により進行させ、得られた生成物
を急冷して反応を実質的に固定し、固定したサンプルを
適当な分析装置、例えば分光装置で測定して、前記高速
反応を分析する装置を開示している。しかしながら、高
速反応を、現実に反応が行われているその場を観察する
ことにより実施することについては、全く言及していな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、反応
器内で行われている反応そのものの状態を観察すること
ができる装置を提供することである。そのためには、反
応器内を直接観察する情報採取系を如何に設計するかで
ある。そこで、本発明者は、前記本発明者が開発した分
析装置を改善することにより、前記課題を解決するため
の手法を鋭意検討した。その中で、前記分析装置におけ
るキャピラリーからなる耐熱耐圧性の流通型反応器の一
部を、反応を観察する手段の窓部とすることができない
だろうかと考え、該観察手段として、分光観察手段を採
用し、前記流通型反応器を構成する、例えば、溶融シリ
カキヤビラリーを被覆する補強のためのイミドポリマー
PIを適当な長さ取り除き、紫外−可視光が通過できる
窓WDを作成し、この窓に光ファイバーを、観察用の前
記紫外−可視光を通過・採取できるように設置すること
を考えた。また、観測光および反応器の透過光が有効・
効率的に伝達・利用されるように、光ファイバーの前記
窓との光結合が改善されるように工夫することにより、
前記課題を解決できることを確認した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、温度・圧力制
御装置を備え、溶液反応系に対して不活性であり、かつ
紫外〜可視光を透過する材料製の所定の容積を有するキ
ャピラリーからなる耐熱耐圧性の流通型反応器を備えた
高速反応追跡分析装置において、該反応器の側部に測定
用の光源からの光を伝達する光ファイバーの光出射端を
該反応器中を流通する反応溶液に前記伝達光を入射可能
に配置した測定光用光ファイバー、および該反応溶液を
透過した光を受光し検出器系(例えばフォトセル)に伝
達する前記測定光用光ファイバーに対向して配置した検
出器系用光ファイバーを有することを特徴とする高速反
応追跡分析装置である。好ましくは、該高速反応追跡分
析装置は流体供給器、高圧定流量ポンプ、反応試料注入
器、内径が0.25mm以下のキャピラリーからなる耐
熱耐圧性の流通型反応器、および該反応器の圧力を調整
する背圧調整器を持つことを特徴とする前記高速反応追
跡分析装置であり、より好ましくは、キャピラリーから
なる耐熱耐圧性の流通型反応器の内径および背圧を制御
することにより、流通型反応器内の滞在時間0.1ミリ
秒〜150秒(s)に起こる高速反応を追跡可能とした
ことを特徴とする前記各高速反応追跡分析装置であり、
更に好ましくは、測定光用光ファイバー光射出端に光収
束手段が配置されていることを特徴とする前記各高速反
応追跡分析装置であり、一層好ましくは、検出系用光フ
ァイバー入射側に流通型反応器を透過した光を集光し該
光ファイバーへの入射手段が配置されていることを特徴
とする前記各高速反応追跡分析装置であり、より一層好
ましくは、 少なくとも検出系用光ファイバーが特定の
波長域の光のみを伝達する光ファイバーまたは光ファイ
バーの束であることを特徴とする前記各高速反応追跡分
析装置である。
【0006】
【本発明の実施の態様】本発明をより詳細に説明する。 A.本発明の特徴を図面を参照しながら説明する。第1
図〜第3図に本発明の特徴部分である流通型反応器HR
の構成を拡大して説明するものである。ここでは、流通
型反応器HRにおける、反応器を構成するキャピラリー
Cと、観測用光源LSからの紫外〜可視光領域の光を伝
達し、前記キャピラリーC内を流通する被測定試料Sに
入射させる光源LS側光ファイバーOFの端面および前
記キャピラリーC内の被測定試料を透過した検出光を取
り込み検出器DS(例えば、フォトセルを備えた分光装
置、model UV−1575JASCO Corporation JA
PAN)へ該検出光を伝達する検出器側光ファイバーOF
端面とが結合する構成の一態様を示す。ここでは、各光
ファイバーOFの端面と結合する流通型反応器HRを構
成するキャピラリーC部の窓部は、キャピラリーC表面
を被覆する保護層、例えばポリイミドポリマーPIから
なる保護層を取り除くことにより形成される。
【0007】図1は、前記キャピラリーCと各光ファイ
バー端面とが結合する本発明の高速反応追跡分析装置に
おける部分を、ヒートブロックHBの上半分を取り除い
て(組立を容易にするために上半分と下半分に分割して
作製されている。)斜視図として説明するものである。
ヒートブロックHBには前記キャピラリーCを設置する
下半分の溝(溝の深さはキャピラリーの外径の半分)が
設けられている。また、各光ファイバーOFは耐熱性の
セラミックスHC製の中空部を有する円筒管の該中空部
に配置され、キャピラリーC表面の保護層(例えば、ポ
リイミドポリマーPI)を取り除くことにより形成され
た窓部を構成する側部に、直接または適当な光学部材、
例えば、レンズ系などを介して光学的に結合される。該
キャピラリーCと各光ファイバー端面とが結合する部分
は温度変化においても光学的結合が充分維持される構
造、例えば適当な光学系を配置するように設計されてい
る。
【0008】図2は、キャピラリーCと各光ファイバー
の軸を含む切断面で切断した断面図を示す。被測定試料
SはポンプP後の試料注入器(SI図5参照)によりキ
ャピラリーCに供給される。ポリイミドポリマーPIな
どからなる保護層で被覆されたキャピラリーCは、金属
材料、例えばアルミニウムからなるヒートブロックHB
および加熱手段、例えばバンドヒータBH(加熱気体で
加熱してもよい)からなる温度制御装置内に配置されて
いる。図3は、キャピラリーCの軸に垂直な切断面で切
断した断面を、図2に示すA−A方向に見た断面図であ
る。ここでは、キャピラリーC窓部側面に、光ファイバ
ーOF軸に垂直に切断された各光ファイバー端部断面が
直接接して光学的に結合するように結合態様を示してい
る。この図では光ファイバーOFとキャピラリーCの外
径の大きさの関係はキャピラリーCの方が大きいが,こ
の大きさの関係は逆転してもよい。すなわち検出の効率
を高める光ファーバーOFの径とキャピラリーCの径の
関係は,光源LS側と検出器DS側の光ファイバーの開
口数とキャピラリーCによる光の屈折などから光学的に
決定されると推定されるものであり、望ましくは、開口
数が小さく出射光の径が小さい光ファイバーからキャピ
ラリーCへ光を入射し、受光角(開口数)の大きな光フ
ァイバーで受光すればキャピラリー内部を通過する物質
による吸収効率は高まる。キャピラリー内部に入射光が
到達する点で、光源LS側光ファイバーOFからの光束
の全てがキャピラリー内径よりも小さい光束として入射
し、キャピラリー外径からの出射光を光検出器DS側光
ファーバーで全て受光することが出来る広い受光角と受
光径をもつ光ファーバーからなる光学系であることが、
特に望ましい。
【0009】中空円筒状の耐熱性セラミックスHSは、
光ファーバー部Fの保護管、例えばステンレス製保護管
PSを覆うような形で高速反応追跡分析装置内部に配置
されている。このような中空円筒構造は、例えば、外径
φ20mmで内径φ6mm(長さ50mm)の中空円筒
状を形成するように半円筒に作られた部材を組み立てる
ことにより得られる〔耐熱性セラミックスとしては、例
えば、菱電化製の、商品名ミオレックスを用いた。〕。
ステンレス製の保護管が設けられた、例えば、外径が6
mmの光ファイバーは、前記耐熱性セラミックスHSの
中空部に装填される。
【0010】ここで用いた光ファーバーは、ステップイ
ンデックス型の可視−赤外用光ファイバーをステンレス
鋼製のスリーブで保護したものである〔例えば、三菱電
線製、石英系ステップインデックス型可視赤外用光ファ
イバー、バンドル径φ1mmのものをステンレス鋼製の
スリーブ(φ6mm)で保護したもの〕。
【0011】図4に本発明の別のキャピラリーC窓部と
各ファイバーOF端面との結合の構成の態様を示す。こ
こでも、前記図1〜図3で示すものと同様に、高速反応
追跡分析装置の耐熱耐圧性の流通型反応器HRを構成す
るキャピラリーCを被覆するイミドポリマー層PIの一
部を取り除いて窓を作り、光源LSから光ファイバーO
Fにより伝達された光をOF端面からレンズL1を介し
て光学的に結合するように測定光用光ファイバーを前記
窓部に配置し、また、該キャピラリーCを透過してくる
光を集束するレンズL2を介して検出器系側の光ファイ
バーの入射端に入射するように前記窓部に、検出器DS
(前記したと同様の)に前記透過光を伝達する検出器側
光ファイバーを配置した。これにより、該キャピラリー
C内の反応をその場で、特定波長における吸光度あるい
は所定波長範囲での吸収スペクトルを測定することによ
り、観察することができる。図4においては、光結合を
改善するためにL1およびL2を配置しているが、他の
光学系を配置することにより光ファイバーと観察窓との
光結合を改善することもできる。
【0012】本発明者は、当初は図4のようなレンズを
光学系などを介さないと、吸光度及び吸収スペクトルの
測定は不可能であろうと予想したが、図1〜3に示すよ
うに光ファイバー端面を直接接触させても、光源LS側
の光ファーバーから出る光は約1/3から1/5がキャ
ピラリーを通過し光吸収による測定に利用されたことが
実際の吸光度の測定から推定され、直接接触で測定が可
能であるという結果を得たことは全くの驚きであった。
また、装置を簡単に構成できるという意味で驚くべき発
見である。なぜレンズを入れずにかなり効率の良い検出
ができたのかについては,キャピラリー自体の断面が円
状でありこれがレンズの役割をしてこのシステムで都合
がよかったのではないかと推定される。勿論、図4のよ
うにレンズを用いて収光してキャピラリーを通過させる
工夫をすると感度を3倍以上増加することができる。
【0013】B.キャピラリーからなる耐熱耐圧性の流
通型反応器HRを構成する材料は、紫外〜可視光領域の
スペクトルの測定が可能なように、これらのスペクトル
領域の光の透過性が良いものである必要があり、シリカ
ガラス(石英ガラス)、サファイア等のような材料を用
いることが好ましい。また、光ファイバーを構成する材
料としては、前記紫外〜可視光領域のスペクトルを伝達
でき、耐熱性の材料、例えばシリカガラス、サファイア
などの無機系の材料、ポリカーボネート、架橋メタクリ
ル樹脂などの有機系材料を、好ましいものとして挙げる
ことができる。
【0014】
【実施例】実施例1 本発明の観察装置、図1〜3による測定の性能を実証す
るために、光吸収物質として水溶性ポルフイリンを用い
て吸光度および吸収スペクトルの追跡を行った。 吸光度の測定; 高速反応追跡分析装置の概念:本装置の概念をブロック
図5に示す。該装置は、高圧定流量ポンプP、試料注入
器SI、温度コントローラーTC付き流通反応器HR、
検出系DS、冷却管CBおよび圧力調整のための背圧管
B、試料排出部WSからなり、これらを配管でつなぎ、
ポンプで反応液を構成する蒸留水などの液体を送液する
(反応系の圧力を調整して液状を維持する。)。ここ
で、流通反応器HRは、基本的には加熱ブロックHBと
キャピラリー反応器からなる。該加熱ブロックはあらか
じめ一定温度まで加熱(25−400℃)される。該加
熱ブロックの中心部には、流通反応器を構成する内径
0.005〜0.25mmの溶融シリカキャピラリーチ
ューブが設置されている。被測定試料は試料注入器SI
で流通反応器内に導入され、一定流速で送液され、所定
温度で所定時間で反応器内を通過し、ただちに冷却管C
B中で冷却される。流速を変える、あるいは反応器(キ
ャピラリーチューブ)の長さおよび管径を調節すること
によって、加熱時間を変えることができる。流通反応器
中の圧力は、冷却管CBおよび背圧管B中で生じる背庄
によって水蒸気圧より高い圧力に保ち、所定温度で試料
を液体に保つ。この例では圧力を調節する方法として背
圧管を用いたが,別の手段として,例えば日本分光製、
全自動圧力調節弁(SCG-Bpg)などの電子的あるいは機
械的に圧力を調節する方法を用いることももちろん可能
である。また冷却法として氷浴に浸した冷却管を用いて
いるが、他の冷却方法、例えば冷却水循環装置(例えば
東京理化器械製CA−1111)を用いて冷却してもよ
い。
【0015】水溶性ポルフイリン化合物〔5,10,1
5,20−テトラキス(4−スルホナトフェニル)ポル
フィン〕の1×10−4M(0.01Mホウ酸緩衝液、
pH=9.0)を100μL試料注入器で注入したとき
の吸光度を25℃で測定した結果を図6に示す。再現性
は25℃で加熱していない場合とあまり変わらず、数回
測定したときの繰り返しの相対標準偏差値は1%程度で
あった。また流速を0.1〜1mLの範囲で変えた場合
にも同等の繰り返し精度を得た。従って、所定滞在時間
下での吸光度を精度よく測定できることが確認された。
【0016】吸収スペクトルの測定 吸収スペクトルの測定は、検出器DSに備わっているス
ペクトルスキャン機能、例えば、model UV−1575
JASCO Corporation JAPANの波長スキャン機能な
どの分光光度計に付属している波長スキャン機能を用い
て実行した。スペクトルスキャンは200〜600mm
の波長範囲を数秒間で波長を挿引するので、その場測定
ができた。図7には250℃で吸収スペクトルを測定し
た結果を示すが、270℃でも可能であった。本法では
光ファイバーの耐熱温度が300℃であったのでそれ以
下での測定が可能であるが、より耐熱性の高いファイバ
ー、例えば,株式会社OCC製GI50/125ファイ
バー(最高耐熱温度600℃である。)を用いればキヤ
ビラリーの最高耐熱温度である400℃までの測定も可
能である。また、本発明の方法では試料の注入量を変え
ても加熱滞在時間は変わらないので、精度の高い吸収ス
ペクトルを得るためには注入体積を大きくすればスキャ
ン時間内での濃度の変動による誤差を小さくできる(換
言すれば、スキャン速度が速い装置を用いれば濃度の変
化による誤差は小さくなる。)。
【0017】測定可能な反復時間 先行研究(前記公報)で、測定が可能な加熱滞在時間を
0.1ミリ秒(ms)〜300秒(s)とすることが可
能であることが確認されている。従って、その範囲での
吸光度の測定が可能である。望ましくは、1ミリ秒(m
s)〜150秒(s)である。本発明の方法では加熱滞
在時間は試料の注入体積には依存しないので、反応時間
がミリ秒でも実際に試料が観察窓を通過する時間は相当
十分長いのでスペクトルを測定することが出来る。
【0018】測定可能な吸収スペクトル波長範囲 本装置では190〜600nmの波長範囲の測定が可能
な市販の検出器を用い、また光ファイバーの透過性能は
波長転囲250nm以上のものを用いたので波長範囲2
50〜600nmでの測定が可能であった。従って、1
90〜900nmの市販装置とより短波長の紫外領域を
透過する光ファイバー、例えば、三菱電線製,石英系ス
テップインデックス型紫外用光ファイバーなどを用いれ
ばおおむね波長範囲200〜900nmでの吸光度と吸
収スペクトルの測定が可能である。さらに、ホトダイオ
ードアレイを用いる紫外−可視吸収スペクトル測定法を
接続すればより精度の高いスペクトルを測定することが
可能である。特定波長の測定により観察できるようにす
るには、光ファイバーに特定波長のみを伝達する光ファ
イバーまたは光ファイバー束を用いても良い。
【0019】本法は高温水中(高温水,臨界水,超臨界
水)での反応であれば、分解反応、生成反応、縮合反
応、重合反応、付加反応、錯体形成などの一般的な反応
過程をスペクトルあるいは吸光度の変化に基づいて調べ
ることができる。とくに高温水溶液での測定が重要な分
野として、鉱石の高温水による処理(例えば、鉱石を処
理して資源を得るときに利用される高温水で鉱石を分解
処理ということで利用される。)、石炭の分解反応、廃
棄プラスチックを高温水中で処理する反応、ダイオキシ
ンや環境ホルモン類を高温水中で分解する反応など環境
改善に関わる反応を追跡する方法に応用できる。また、
水溶液に限らず、高温高圧下での液層での反応に適用で
きる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の測定方法を
用いれば、流通型反応器中で起こる高温・高圧の溶液反
応をその時点で観察できるという優れた効果がもたらさ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の高速反応追跡分析装置の特徴部の一
態様の斜視図
【図2】 本発明の高速反応追跡分析装置の特徴部のキ
ャピラリーCと各光ファイバーの軸を含む切断面で切断
した断面図
【図3】 キャピラリーCの軸に垂直な切断面で切断し
た断面を、図2に示すA−A方向に見た断面図
【図4】 本発明の高速反応追跡分析装置の特徴部のレ
ンズ系を介して光ファイバーをキャピラリーCの窓部に
結合させる態様
【図5】 本発明の高速反応追跡分析装置の全体の概念
【図6】 被測定試料の水溶性ポルフイリン化合物の吸
光度(250℃で測定)
【図7】 被測定試料の水溶性ポルフイリン化合物の2
50℃での吸収スペクトルの測定結果
【符号の説明】
HR 高温反応器 S 被測定試料 LS 観察用光源
DS 分光検出器 PI キャピラリー保護層(ポリイミドポリマー) O
F 光ファイバー F 光ファイバー部 PS 光ファイバー保護管 L
1、L2 レンズ系 HB ヒートブロック BH バンドヒータ TC 温
度制御装置 WD 観察窓 P 高圧定流量ポンプ SI 被測定試
料注入器 CB 冷却管 B 背圧管 R 液体容器 HC 耐熱
セラミックス WS 排出試料容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/33 G01N 21/33 Fターム(参考) 2G054 AA02 AB10 CB03 CB10 CD03 EA04 EB01 EB10 FA07 FA16 FB07 GA02 GA03 2G057 AA01 AB01 AB03 AB06 AC01 BA05 BB01 BB02 BB06 EA06 2G059 AA01 BB04 DD12 DD15 DD16 DD18 EE01 EE12 HH02 HH03 JJ11 JJ17 JJ21 KK01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度・圧力制御装置を備え、溶液反応系
    に対して不活性であり、かつ紫外〜可視光を透過する材
    料製の所定の容積を有するキャピラリーからなる耐熱耐
    圧性の流通型反応器を備えた高速反応追跡分析装置にお
    いて、該反応器の側部に測定用の光源からの光を伝達す
    る光ファイバーの光出射端を該反応器中を流通する反応
    溶液に前記伝達光を入射するように配置した測定光用光
    ファイバー、および該反応溶液を透過した光を受光し検
    出器系に伝達する該測定光用光ファイバーに対向して配
    置した検出系用光ファイバーを有することを特徴とする
    高速反応追跡分析装置。
  2. 【請求項2】 該高速反応追跡分析装置が流体供給器、
    高圧定流量ポンプ、反応試料注入器、内径が0.25m
    m以下のキャピラリーからなる耐熱耐圧性の流通型反応
    器、および該反応器の圧力を調整する背圧調整部材を持
    つことを特徴とする請求項1に記載の高速反応追跡分析
    装置。
  3. 【請求項3】 キャピラリーからなる耐熱耐圧性の流通
    型反応器の内径および背圧を制御することにより、流通
    型反応器内の滞在時間0.1ミリ秒〜150秒(s)に
    起こる高速反応を追跡可能としたことを特徴とする請求
    項2に記載の高速反応追跡分析装置。
  4. 【請求項4】 測定光用光ファイバー光射出端に光収束
    手段が配置されていることを特徴とする請求項1、2ま
    たは3に記載の高速反応追跡分析装置。
  5. 【請求項5】 検出系用光ファイバー入射側に流通型反
    応器を透過した光を集光し該光ファイバーへの入射手段
    が配置されていることを特徴とする請求項1、2、3ま
    たは4に記載の高速反応追跡分析装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも検出系用光ファイバーが特定
    の波長域の光のみを伝達する光ファイバーまたは光ファ
    イバーの束であることを特徴とする請求項1、2、3、
    4または5に記載の高速反応追跡分析装置。
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