JP2003097573A - ハードディスクドライブ用転がり軸受 - Google Patents

ハードディスクドライブ用転がり軸受

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Yasunobu Fujita
安伸 藤田
Michiharu Naka
道治 中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アウトガスの発生が少なく、また低トルクで
トルク変動も小さく、長期にわたり良好な潤滑性能を安
定に維持できるハードディスクドライブ用転がり軸受を
提供する。 【解決手段】 内輪と、外輪と、複数の転動体と、合成
樹脂製で、かつ円環状の基部の円周方向に沿って立設さ
れた複数の突起及び突起間を連結して凹状をなす橋落部
で形成される転動体保持用のポケットを有する保持器と
を備える転がり軸受であって、前記内輪及び前記外輪の
各軌道面並びに前記転動体の表面に潤滑油からなる皮膜
が成膜されているとともに、前記保持器の前記橋落部上
にグリースが保持されていることを特徴とするハードデ
ィスクドライブ用転がり軸受。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスクド
ライブ(以下HDDと称する)の構成部品の一部である
アクチュエータ(特にスイングアーム)の往復揺動運動
部分に組み込まれたり、ユニットとして使用されるHD
D用転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ関連産業は、他の産業分野
に比較すると歴史の浅い業種であるにも関わらず技術革
新のスピードが速い。特に、HDDは一つの機種の存在
期間が短い上、新技術を導入した新機種(高信頼性、小
電力化、高応答性、高精度化、コンパクト化等)が次々
と開発されている。これに伴って、HDD用のアクチュ
エータとして往復揺動運動を支承する転がり軸受には、
長期信頼性、低トルク化、低アウトガス化等が要求され
ている。特にノート型コンピュータにおいては、省電力
化が進んでおり、モータの電流値を低減させる傾向にあ
るため、軸受の低トルク化は重要な課題となっている。
【0003】HDD用アクチュエータの往復揺動運動部
分に組み込まれる転がり軸受では、内輪と外輪とが所定
角度(一般的には約26°以下)の範囲内で繰り返し往
復揺動する。しかし、従来のHDDアクチュエータ用転
がり軸受では、グリースを転動体間と外輪内径部若しく
は内輪外径部の隙間に充填した潤滑方式であるため、運
転初期になじみ回転を行ったとしても、グリースの攪拌
抵抗のために低トルク化には限界がある。また、所謂グ
リースの引掛かり現象によるトルクの変動が生じるおそ
れもある。このトルク変動は、位置決め精度に影響する
ため、極力抑えることも要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況に鑑みてなされたものであり、アウトガスの発生が少
なく、また低トルクでトルク変動も小さく、長期にわた
り良好な潤滑性能を安定に維持できるHDD用転がり軸
受を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明に
係る、内輪と、外輪と、複数の転動体と、合成樹脂製
で、かつ円環状の基部の円周方向に沿って立設された複
数の突起及び突起間を連結して凹状をなす橋落部で形成
される転動体保持用のポケットを有する保持器とを備え
る転がり軸受であって、前記内輪及び前記外輪の各軌道
面並びに前記転動体の表面に潤滑油からなる皮膜が成膜
されているとともに、前記保持器の前記橋落部上にグリ
ースが保持されていることを特徴とするHDD用転がり
軸受によって達成される。
【0006】
【作用】本発明のHDD用転がり軸受では、内輪軌道
面、外輪軌道面及び転動体表面に潤滑油膜を成膜した油
潤滑であるため、流動性に富み、従来のグリースを充填
した潤滑方式に比べて、低トルク化並びにトルク変動の
抑制を大幅に図ることができる。更に、保持器の転動体
を保持する各突起間の橋落部上にグリースを保持させる
ことで、徐々に転走面に潤滑油を供給するオイルリザー
バ機能を付加しており、長期にわたり良好な潤滑性を安
定に維持できる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のHDD用転がり軸
受について図面を参照して詳細に説明する。
【0008】本発明のHDD用転がり軸受は、その構造
自体は特に制限されるものではなく、例えば図1に断面
図で示される玉軸受を例示することができる、即ち、外
周面に内輪軌道面1を有する内輪2と、内周面に外輪軌
道面3を有する外輪4とを同心に配し、内輪軌道面1と
外輪軌道面3との間に複数個の転動体である玉5を保持
器7により転動自在に保持し、シール部材6により密封
して概略構成される。また、内輪軌道面1、外輪軌道面
3及び玉5の表面には、潤滑のために潤滑油膜(図示せ
ず)が成膜されている。
【0009】保持器7は、ポリアミド等のベース樹脂に
ガラス繊維等の補強材や各種添加剤を配合してなる合成
樹脂製で、その形状は例えば図2に斜視図で示されるよ
うに、全体が略円環状の基部8の円周方向に沿って立設
された複数の突起9と、隣接する突起9を連結して凹状
をなす橋落部10で形成される転動体保持用のポケット
Pとを有する。また、各橋落部10の上面10aには、
グリース(図示せず)が設けられる。
【0010】上記した内輪軌道面1、外輪軌道面3及び
玉5の表面に成膜される潤滑油、並びにグリースの種類
は制限されるものではないが、HDD用転がり軸受とし
て使用される上で低アウトガス性能も重視されることか
ら、これらの潤滑油及びグリースとしてフッ素系潤滑剤
を用いることが好ましい。具体的には、潤滑油及びグリ
ースの基油としてパーフルオロポリエーテル重合体また
はその誘導体が好ましく、特に「−CX2X−O−(X
は1〜4の整数)」を主要構造単位とし、平均分子量1
000〜15000の重合体が好ましい。また、潤滑性
能やトルク性能を考慮すると、平均分子量が3000〜
13000であることがより好ましい。このような平均
分子量の重合体は粘度指数が高く、流動点も低いため、
低トルク化、トルク変動の抑制を更に図ることが出来
る。
【0011】パーフルオロポリエーテル重合体の具体的
としては、下記の側鎖構造を有するものや、
【0012】
【化1】
【0013】下記の直鎖構造を有するものを好適に挙げ
ることができる。尚、何れにおいてもnは正の整数であ
る。
【0014】
【化2】
【0015】これらは市場からも入手でき、側鎖構造を
有するものとしてDUPONT社のクライトックス14
3、クライトックスGPL、クライトックス1500、
AUSIMONNT社のフォンブリンYスタンダード、
NOKクリューバー社のバリエルタJフルード等を、ま
た直鎖構造を有するものとしてダイキン工業社のデムナ
ム、AUSIMONNT社のフォンブリンZ等を例示で
きる。中でも、直鎖構造を有するデムナムシリーズは潤
滑性(耐フレッチング性)が良好である。特に、直鎖構
造を有するパーフルオロアルキルポリエーテルは蒸発特
性、潤滑特性に優れるため好適である。
【0016】また、パーフルオロポリエーテル重合体の
誘導体としては、上記の直鎖構造または側鎖構造の両末
端基に、イソシアネート基、水酸基(アルコール含
む)、カルボキシル基(−COOH)、エステル基(−
COOR)を官能基として導入した変性構造を有するも
のが挙げられる。特に水酸基変性物が好ましく、例えば
下記に示すものが挙げられる。尚、m、nは共に正の整
数である。
【0017】
【化3】
【0018】また、アルコール変性物としては、「OH
−(CH2CH2−O)n−CH2−CF2−」で変性した
ものが好適である。尚、nは正の整数である。
【0019】これらは市場からも入手可能であり、例え
ば、AUSIMONNT社のフォンブリンZ誘導体、D
UPONT社クライトックス157、ダイキン工業社デ
ムナム変性タイプ等を例示できる。
【0020】上記したパーフルオロポリエーテル重合体
及びその誘導体は、平均分子量や官能基の異なるものを
任意に混合して使用することができる。それにより、粘
度の調整や、金属への濡れ性の向上等を図ることが可能
になる。しかしながら、誘導体は、構造末端の双方また
は片方が上記のような官能基で変性されているため、パ
ーフルオロポリエーテルと比較して若干蒸気圧が高い。
従って、混合使用する場合は、蒸気圧の非常に低い直鎖
構造を有したパーフルオロポリエーテルを主体とし、こ
れに若干量の誘導体を混合することが好ましい。
【0021】また、フッ素系潤滑油として、上記の他
に、リン、窒素を基本骨格としているフルオロフォスフ
ァゼン油も好適に使用することができる。
【0022】更に、潤滑油として炭化水素油や鉱油を用
いることもできる。炭化水素油としては、ノルマルパラ
フィン、イソパラフィン、ポリブテン、ポリイソブチレ
ン、1−デセンオリゴマー、1−デセンとエチレンコオ
リゴマーなどのポリ−α−オレフィン(PAO)または
これらの水素化物などが挙げられる。また、鉱油は、減
圧蒸留、油剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろ
う、硫酸洗浄、白土精製、水素化精製等を、適宜組み合
わせて精製したものが好適である。
【0023】また、グリースについては、基油に上記し
たフッ素系潤滑油を用いた場合には、増ちょう剤として
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いること
が好ましく、それによりゲル構造を長期にわたり良好に
維持できる。一方、基油に上記した炭化水素油や鉱油を
用いた場合には、増ちょう剤としてウレア化合物や金属
石けんを用いる。その際、何れの場合も、増ちょう剤の
配合量は、グリースのゲル構造を形成し得る量であれば
制限はないが、基油量を多くしてグリースの攪拌抵抗を
小さくする観点から、5〜20重量%とするのが適当で
ある。
【0024】また、潤滑油及びグリースには、必要に応
じて、通常添加される各種添加剤を適量添加してもよ
い。
【0025】上記した潤滑油からなる皮膜を内輪軌道面
1、外輪軌道面3及び玉5の表面に成膜する方法として
は、軸受内部に潤滑油を直接注入する方法を採ることが
好ましい。軸受を潤滑油に浸漬する方法も可能である
が、直接注入することにより軸受の外表面に潤滑油が付
着することがなくなるため、スイングアームユニットに
軸受を組込む際の外輪を接着するための拭取り作業を省
略することができ、更にはHDD中の磁気ディスクを汚
染するおそれもない。また、浸漬方式に比べて、より多
量の潤滑油を内輪軌道面1、外輪軌道面3及び玉5の表
面に供給できるため、より厚膜の潤滑油膜を成膜できる
という利点もある。
【0026】潤滑油を軸受内部に直接注入する方法は制
限されるものではないが、皮膜の膜厚を均等にするため
に、潤滑油の注入量を制御できる方法を採用する必要が
ある。例えば、図1に示すように、軸受を一方の側面を
下にしてシール板を介在させて水平面上に置き、上方よ
り保持器7の各ポケットPにノズルを差し入れ、各ノズ
ルから規定量を均等に供給する方法を採用することがで
きる。このときの潤滑油の注入量としては、耐摩耗特性
や潤滑油の漏洩等を考慮すると、内輪2と外輪4と玉5
とで形成される軸受空間容積の0.1〜10体積%を占
める量とすることが好ましい。
【0027】一方、上記したグリースを保持器7の橋落
部10の上面10aに保持させる方法も制限されるもの
ではないが、例えば、上記潤滑油膜の成膜に引き続き、
軸受を水平状態に維持して、上方より保持器7の各ポケ
ットPにグリースノズルを差し入れ、各グリースノズル
から、玉5と内輪2の外径部若しくは外輪4の内径部と
の隙間にグリースが流下しないように規定量を均等に供
給する方法を採用することができる。このときのグリー
スの保持量としては、潤滑油供給能力や橋落部10の上
面10aにグリースが安定して保持されること等を考慮
すると、軸受空間容積の0.1〜10体積%を占める量
とすることが好ましい。
【0028】上記の如く、内輪軌道面1、外輪軌道面3
及び玉5の表面に潤滑油膜を成膜し、かつ保持器7の橋
落部10の上面10aにグリースを保持することによ
り、主たる潤滑は潤滑油膜が担い、グリースは潤滑油を
徐々に供給して潤滑を長期にわたり維持する。
【0029】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるもの
ではない。
【0030】〔実施例1〜6、比較例1〕 (試験軸受の作製)試験軸受として、単列深溝玉軸受
(非接触スチールシール(Z形)、軸受呼び番号:MR
74(日本精工(株)製)、寸法:内径4mm、外径7
mm、幅2mm)を用い、これに表1〜表3に示すよう
にグリース及び潤滑油を供給した。尚、潤滑仕様形態I
におけるフッ素油はパーフルオロポリエーテルであり、
フッ素グリースはこれに増ちょう剤としてPTFEを配
合したものである。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】(トルク試験)実施例1〜3及び比較例1
の試験軸受について、軸受内輪を10rpmで回転さ
せ、そのときの軸受外輪のトルクを測定した。結果を図
3に、比較例1のトルクを1とした相対値で示すが、何
れもグリース保持量が軸受空間容積の10体積%を超え
るとトルクが急増することがわかる。
【0035】(耐久性試験)各試験軸受について、図4
に示されるトルク測定装置を用いてトルクを測定した。
図示されるトルク測定装置において、試験軸受11、1
1はハウジング12に上下一対で装着される。ハウジン
グ12の一端にはモータ13が、他端にはスイングアー
ム14がそれぞれ付設されており、更にスイングアーム
14の先端部にはターゲット16と対向して非接触変位
計15が配置されている。また、非接触変位計15は回
転ステージ17の面上に固定されており、この回転ステ
ージ17は回転ステージ用ドライバ18により周方向に
往復運動され、スイングアーム14はシーク相当動作1
9を行う。モータ13はドライバ20を介して非接触変
位計15に接続しており、トラッキング相当動作量14
に相当する駆動電流21がパソコン22により計測され
る。
【0036】ここでは、上記トルク測定装置を70℃の
恒温槽に入れ、周波数90Hz、アキシャル荷重3.9
Nにて、揺動角度26°の範囲を10分間で1往復さ
せ、その時の駆動電流21からトルク変動率を測定し
た。そして、トルク変動率が5倍になった時点を寿命と
した。結果を図5に示すが、比較例1の試験軸受が早期
に寿命に達するのに対し、実施例4〜6の各試験軸受は
寿命が大幅に延びていることがわかる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のHDD用
転がり軸受では、内輪軌道面、外輪軌道面及び転動体表
面に潤滑油膜を成膜した油潤滑であるため、流動性に富
み、従来のグリースを充填した潤滑方式に比べて、低ト
ルク化並びにトルク変動の抑制を大幅に図ることができ
る。更に、保持器の転動体を保持する各突起間の橋落部
上にグリースを保持させることで、徐々に転走面に潤滑
油を供給するオイルリザーバ機能を付加しており、長期
にわたり良好な潤滑性を安定に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のHDD用転がり軸受の一実施形態を示
す断面図である。
【図2】図1に示すHDD用転がり軸受の保持器を示す
斜視図である。
【図3】トルク試験で得られたグリース保持量とトルク
との関係を示すグラフである。
【図4】耐久性試験で用いたトルク測定装置を示す概略
図である。
【図5】耐久性試験で得られた揺動回数とトルク変動率
との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 内輪軌道面 2 内輪 3 外輪軌道面 4 外輪 5 玉 6 シール部材 7 保持器 8 基部 9 突起 10 橋落部 P ポケット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J101 AA03 AA32 AA42 AA62 BA01 BA25 BA50 BA51 CA14 CA15 EA36 EA63 FA32 GA53 5D068 AA01 BB01 CC11 GG30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪と、外輪と、複数の転動体と、合成
    樹脂製で、かつ円環状の基部の円周方向に沿って立設さ
    れた複数の突起及び突起間を連結して凹状をなす橋落部
    で形成される転動体保持用のポケットを有する保持器と
    を備える転がり軸受であって、 前記内輪及び前記外輪の各軌道面並びに前記転動体の表
    面に潤滑油からなる皮膜が成膜されているとともに、前
    記保持器の前記橋落部上にグリースが保持されているこ
    とを特徴とするハードディスクドライブ用転がり軸受。
  2. 【請求項2】 前記グリースの保持量が、前記内輪と前
    記外輪と前記転動体とで形成される軸受空間容積の0.
    1〜10体積%を占める量であることを特徴とする請求
    項1記載のハードディスクドライブ用転がり軸受。
  3. 【請求項3】 前記潤滑油からなる皮膜を形成するため
    に、潤滑油が前記内輪と前記外輪と前記転動体とで形成
    される軸受空間容積の0.1〜10体積%を占める量注
    入されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    ハードディスクドライブ用転がり軸受。
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