JP2003097157A - 複層ガラス - Google Patents

複層ガラス

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JP2003097157A
JP2003097157A JP2001294611A JP2001294611A JP2003097157A JP 2003097157 A JP2003097157 A JP 2003097157A JP 2001294611 A JP2001294611 A JP 2001294611A JP 2001294611 A JP2001294611 A JP 2001294611A JP 2003097157 A JP2003097157 A JP 2003097157A
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Yuichi Yamamoto
祐一 山本
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PANORAMIKKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部に太陽電池セルを装着する場合に、配線
の封止を確実に行うことができ、しかも部品の格納も図
れる合理的な構造の複層ガラスを提供すること。 【解決手段】 一対の透明板材2,3の端部四周の間に
スぺーサー4を装着するとともに、前記一対の透明板材
と前記スぺーサーを接着してなる複層ガラスにおいて、
前記一対の透明板材の間に太陽電池セル5,5を装着
し、前記スぺーサー4の少なくとも一箇所には該スぺー
サーとは別部材の第2のスぺーサー40,50,60,
70,80を設け、前記第2のスぺーサーに、前記太陽
電池セルからの配線又は外部からの配線を装着する配線
装着部41,51,61,71,81を設けた複層ガラ
ス1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、内部に太陽電池セ
ルを装着した複層ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】複層ガラスは、強化ガラスやプラスチッ
ク等からなる一対の透明板材の端部四周の間にスぺーサ
ーを装着するとともに、これら一対の透明板材とスぺー
サーとを接着して形成されるものであり、室内外を区画
するサッシのガラス部や、トップライトのガラス部等に
用いられている。
【0003】この種の複層ガラスは、スぺーサには、軽
量、安価で且つ構造強度が優れているアルミ押出型材か
らなる中空状のスぺーサーを用い、このスぺーサーと一
対の透明板材(以下、単にガラスと称することもあ
る。)とで仕切られた内部には乾燥空気や液体を封入し
て、ガラス間に断熱部を構成している。
【0004】複層ガラスは、この封入された空間の気密
が漏れると、結露を生じたり或いは埃等で汚れたりする
ので、通常はこの封入された空気等が漏れないように、
スぺーサーとガラスとの間はブチルゴム等の第1の封着
材によって接合封止され、また、スぺーサーの外側に
は、シリコン、ポリサルファイドやポリウレタン等の第
2の封着材が充填されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この種の複層ガラス
は、太陽光が照射する外部と屋内との間において、例え
ばトップライトとして用いられるので、近時、複層ガラ
ス内に太陽電池セルを装着して太陽光を発電に供するも
の、すなわち、太陽電池セル内蔵型複層ガラスが提案さ
れている。
【0006】複層ガラス内に太陽電池セルを設けた場
合、このセルからの電力を複層ガラスの外部に取出すた
め、従来はスぺーサーに配線挿通用の穴を形成し、この
穴に配線を通したり、或いは、スぺーサーに凹部を形成
して、この凹部から配線を取出したりしていた。
【0007】ところが、前述したように複層ガラスは内
部の密閉性が高度に要求されるので、中空状のアルミ型
材製のスぺーサーに穴を開けたり凹部を形成してこれら
から配線を取出すものは、封止を確実に行うことが意外
と困難であった。
【0008】また、従来構造の複層ガラスを前提にする
と、内部に太陽電池セルを装着する場合は、部品の格納
の点からも、中空状のアルミ型材製のスぺーサーのほか
に適当な部材が別途存在することが望まれる。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、内部に太陽電池セルを装着する場合に、配線の封止
を確実に行うことができ、しかも部品の格納も図れる合
理的な構造の複層ガラスを提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の透明板
材の端部四周の間にスぺーサーを装着するとともに、前
記一対の透明板材と前記スぺーサーを接着してなる複層
ガラスにおいて、前記一対の透明板材の間に太陽電池セ
ルを装着し、前記スぺーサーの少なくとも一箇所には該
スぺーサーとは別部材の第2のスぺーサーを設け、前記
第2のスぺーサーに、前記太陽電池セルからの配線又は
外部からの配線を装着する配線装着部を設けた複層ガラ
スである。
【0011】このように、一対の透明板材を支持するス
ぺーサーとは別に、太陽電池セルからの配線又は外部か
らの配線を装着する配線装着部を設けた第2のスぺーサ
ーを用いることにより、配線の封止とガラスの封止を別
々に行うことができ、従って従来のような配線の封止に
起因してガラスの封止が十分になされない不都合を回避
することができる。
【0012】また、第2のスぺーサーを用いることによ
り、部品の格納部を独自に形成できるので、一方でガラ
スの封止を不十分にさせることなく他方で利便性を向上
することができる。
【0013】尚、前記配線装着部は、一個又は複数の電
極が設けられているものや、電子部品を格納する空洞部
が設けられているもの、更には、単に配線を挿通するも
の等があり、これらは、前記透明板材の側部及び/又は
コーナー部に設けられている。
【0014】また、前記第1のスぺーサーが中空状の押
出型材で形成されていても、前記第2のスぺーサーを硬
質プラスチックで形成することにより適宜の形状を設け
ることができ、これにより、第2のスぺーサーについて
使用目的に添う適宜の構造を得ることができることにな
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の具体例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0016】図1は内部に太陽電池セルを装着した複層
ガラスを示す正面図、図2は同上の複層ガラスの要部断
面図、図3は第1のスぺーサーと第1のスぺーサーを示
す要部斜視図で、本発明の複層ガラスは、従来構造の複
層ガラス、すなわち、一対の透明板材の端部四周の間に
スぺーサーを装着するとともに、前記一対の透明板材と
前記スぺーサーを接着してなる複層ガラスを前提にする
とともに、これを改良したものである。
【0017】図1乃至図3において、本例の複層ガラス
1は、一対の強化ガラス2,3の端部四周の間に、中空
状のアルミ型材からなる第1のスぺーサー4,4を介装
して、その基本構造が形成されている。
【0018】表面材となるガラス2の裏面には、複数の
太陽電池セル5,5が接合材6を介して接着されてい
る。接合材は、例えば透明な両面テープや、シート状接
着剤、透明フィルムを介して接着剤で接着する等、適宜
の接着態様を採ることができる。
【0019】本例では、第1のスぺーサー4の二箇所
に、該スぺーサー4とは別部材の第2のスぺーサー40
を設けている。
【0020】尚、第1のスぺーサー4と第2のスぺーサ
ー40は、ガラス当接面にブチルゴム等の封着材7aを
塗布して、一対の強化ガラス2,3の端部と接着し、こ
れら第1及び第2のスぺーサー4,40の外側には、公
知の複層ガラスと同様に、シリコンや、ポリサルファイ
ド、ポリウレタン等の第2の封着材7bが充填されてい
る。
【0021】この第2のスぺーサー40は、太陽電池セ
ル5からの配線又は外部からの配線を装着する配線装着
部41を設けている。図2及び図3に示す例では、配線
装着部41に一個の電極21が設けられている。この電
極21は、外部からの配線22に接続され、この電極2
1には、太陽電池セル5からの配線23が接続されてい
る。
【0022】第2のスぺーサー40は、更に図4に示す
ように、この例の場合、硬質プラスチックで形成され、
本体部42の左右に第1のスぺーサー4への挿入部4
3,43が一体に形成されている。
【0023】前記本体部42は、その外周部が第1のス
ぺーサー4と同形状を呈しており、また、この本体部4
2には、前述した配線22の配線装着部41と、電極2
1の基部を収納する電極収納部411が設けられてい
る。
【0024】この本体部42に対し、前記挿入部43
は、第1のスぺーサー4の肉厚分だけ少なく形成されて
いる。従って、第2のスぺーサー40の挿入部43は中
空状の第1のスぺーサー4に嵌合することができ、そし
て、挿入部43が第1のスぺーサー4に嵌合すると、第
2のスぺーサー40の本体部42は、その外周面が該第
1のスぺーサー4に同一面状に連なることとなる。
【0025】尚、気密性を保持するため、第2のスぺー
サー40の挿入部43にはブチルゴム等の封着材を被覆
して、第1のスぺーサー4に嵌合する。また、配線装着
部41に設けられる前記電極21並びに外部からの配線
22は、この部位に充填されるブチルゴム等の封着材に
より封止される。
【0026】図5は、第2のスぺーサーの他の具体例を
示すもので、この第2のスぺーサー50は、その本体部
52に配線装着部51を二箇所備えている。また、本体
部52の左右に挿入部53,53が一体に形成され、本
体部52の外周部が第1のスぺーサー4と同形状を呈し
ており、更には、この本体部52には、配線22の配線
装着部51のほかに、電極21の基部を収納する電極収
納部511が設けられている。
【0027】また、この本体部52に対し、挿入部53
が第1のスぺーサー4の肉厚分だけ少なく形成されてい
ること、従って、第2のスぺーサー50の挿入部53が
中空状の第1のスぺーサー4に嵌合することができ、そ
して、挿入部53が第1のスぺーサー4に嵌合すると、
第2のスぺーサー50の本体部52はその外周面が該第
1のスぺーサー4に同一面状に連なること、また、気密
性を保持するため、第2のスぺーサー50の挿入部53
にはブチルゴム等の封着材を被覆して、第1のスぺーサ
ー4に嵌合すること、配線装着部51に設けられる電極
21並びに外部からの配線22が、この部位に充填され
るブチルゴム等の封着材により封止されること等は前例
と同じである。尚、以下の具体例においても、共通する
構成要素は同様の作用効果を奏するものである。
【0028】図6は、第2のスぺーサーの他の具体例を
示すもので、この第2のスぺーサー60は、コーナー部
に設けられるものであり、その本体部62に配線装着部
61を二箇所備えている。また、挿入部63,63が本
体部62に一体に形成され、本体部62の外周部が第1
のスぺーサー4と同形状を呈しており、更には、この本
体部62には、配線22の配線装着部61のほかに、電
極21の基部を収納する電極収納部611が設けられて
いる。
【0029】図7は、第2のスぺーサーの他の具体例を
示すもので、この第2のスぺーサー70は、その本体部
72に配線装着部71を二箇所備えている。また、挿入
部73,73が本体部72に一体に形成され、本体部7
2の外周部が第1のスぺーサー4と同形状を呈してお
り、更には、この本体部72には、配線22の配線装着
部71のほかに、電極21の基部を収納する電極収納部
711が設けられている。
【0030】この図7に示す第2のスぺーサー70の場
合は、挿入部73,73に複数の溝731,731が形
成されている。これらの溝731,731には、図示を
省略したブチルゴム等の封着材を被覆して、第1のスぺ
ーサー4に嵌合するものである。この例のように、溝7
31にブチルゴム等の封着材を被覆する場合は、ブチル
ゴム等の封着材の量を多くすることができるので、第1
のスぺーサー4との嵌合に際しその気密性維持をより一
層確実にすることができる。
【0031】図8は、第2のスぺーサーの他の具体例を
示すもので、この第2のスぺーサー80は、その本体部
82に配線装着部81を二箇所備えている。また、挿入
部83,83が本体部82に一体に形成され、本体部8
2の外周部が第1のスぺーサー4と同形状を呈してお
り、更には、この本体部82には、配線22の配線装着
部81のほかに、電極21の基部を収納する電極収納部
811が設けられている。
【0032】この図8に示す第2のスぺーサー80の場
合は、前例同様に、挿入部83,83に複数の溝83
1,831が形成されている。これらの溝831,83
1には、図示を省略したブチルゴム等の封着材を被覆し
て、第1のスぺーサー4に嵌合するものである。
【0033】また、この第2のスペーサー80の配線装
着部81には、太陽電池セル5からの配線(図示を省
略)に電極21を介して接続された電子部品8を格納す
る空洞部812が設けられている。この例では、電子部
品8はバイパスダイオードである。尚、このバイパスダ
イオードは、太陽電池セルを複数配置してある場合に、
発生電流が、太陽光が照射されないセルをバイパスする
ためのダイオードであり、公知の太陽電池セルに通常用
いられているので、その詳細な説明を省略する。
【0034】上述した各具体例の第2のスぺーサー4
0,50,60,70,80は、硬質プラスチックで形
成されている。このように、第2のスぺーサーを硬質プ
ラスチックで形成することにより適宜の形状を設けるこ
とができ、これにより、第2のスぺーサーについて使用
目的に添う適宜の構造を得ることができることになる。
【0035】尚、上記具体例では、第1のスペーサーは
中空状のアルミ押出型材を例に採って説明し、そして、
これに伴い第2のスペーサーはこのアルミ押出型材に挿
入される挿入部を設けるものを例に採って説明したが、
本発明はこれに限定されるものでなく、配線装着部、電
極収納部、空洞部、その他の構成要素も適宜の形態を採
り得ることは勿論である。
【0036】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、一対の
透明板材の端部四周の間にスぺーサーを装着するととも
に、前記一対の透明板材と前記スぺーサーを接着してな
る複層ガラスにおいて、前記一対の透明板材の間に太陽
電池セルを装着し、前記スぺーサーの少なくとも一箇所
には該スぺーサーとは別部材の第2のスぺーサーを設
け、前記第2のスぺーサーに、前記太陽電池セルからの
配線又は外部からの配線を装着する配線装着部を設けた
複層ガラスである。
【0037】このように、一対の透明板材を支持するス
ぺーサーとは別に、太陽電池セルからの配線又は外部か
らの配線を装着する配線装着部を設けた第2のスぺーサ
ーを用いることにより、配線の封止とガラスの封止を別
々に行うことができ、従って従来のような配線の封止に
起因してガラスの封止が十分になされない不都合を回避
することができる。また、第2のスぺーサーを用いるこ
とにより、部品の格納部等を独自に形成できるので、一
方でガラスの封止を不十分にさせることなく他方で利便
性を向上することができる。
【0038】このように、本発明によれば、一方で、従
来のような配線の封止に起因してガラスの封止が十分に
なされない不都合を回避することができ、他方で、第2
のスぺーサーを用いることにより、加工乃至構造の自由
度が増して利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の具体例に係り、複層ガラスを示す正
面図である。
【図2】 本発明の具体例に係り、複層ガラスの要部断
面図である。
【図3】 本発明の具体例に係り、第1のスぺーサーと
第2のスぺーサーを示す要部斜視図である。
【図4】 本発明の具体例に係り、第1のスぺーサーと
第2のスぺーサーを分離して示す要部斜視図である。
【図5】 本発明の具体例に係り、第1のスぺーサーと
第2のスぺーサーを分離して示す要部斜視図である。
【図6】 本発明の具体例に係り、第1のスぺーサーと
第2のスぺーサーを分離して示す要部斜視図である。
【図7】 本発明の具体例に係り、第2のスぺーサーを
示す要部斜視図である。
【図8】 本発明の具体例に係り、第2のスぺーサーを
示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1 複層ガラス 2 強化ガラス(表面材) 3 強化ガラス(裏面材) 4 第1のスぺーサー 5 太陽電池セル 6 接合材 7a 封着材 7b 封着材 8 電子部品 21 電極 22 配線 23 配線 40 第2のスぺーサー 41 配線装着部 42 本体部 43 挿入部 50 第2のスぺーサー 51 配線装着部 52 本体部 53 挿入部 60 第2のスぺーサー 61 配線装着部 62 本体部 63 挿入部 70 第2のスぺーサー 71 配線装着部 72 本体部 73 挿入部 80 第2のスぺーサー 81 配線装着部 82 本体部 83 挿入部 411 電極収納部 511 電極収納部 611 電極収納部 711 電極収納部 731 溝 811 電極収納部 812 空洞部 831 溝

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の透明板材の端部四周の間にスぺー
    サーを装着するとともに、前記一対の透明板材と前記ス
    ぺーサーを接着してなる複層ガラスにおいて、 前記一対の透明板材の間に太陽電池セルを装着し、 前記スぺーサーの少なくとも一箇所には該スぺーサーと
    は別部材の第2のスぺーサーを設け、 前記第2のスぺーサーに、前記太陽電池セルからの配線
    又は外部からの配線を装着する配線装着部を設けたこと
    を特徴とする複層ガラス。
  2. 【請求項2】 前記配線装着部には、一個又は複数の電
    極が設けられていることを特徴とする請求項1記載の複
    層ガラス。
  3. 【請求項3】 前記配線装着部には、前記太陽電池セル
    からの配線に接続された電子部品を格納する空洞部が設
    けられていることを特徴とする請求項1記載の複層ガラ
    ス。
  4. 【請求項4】 前記配線装着部は、前記配線を挿通する
    ものであることを特徴とする請求項1記載の複層ガラ
    ス。
  5. 【請求項5】 前記配線装着部は、前記透明板材の側部
    及び/又はコーナー部に設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の複層ガラス。
  6. 【請求項6】 前記第2のスぺーサーは硬質プラスチッ
    クで形成されていることを特徴とする請求項1記載の複
    層ガラス。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2014175190A1 (ja) * 2013-04-24 2014-10-30 旭硝子株式会社 複層ガラス構造体及び車両用表示機器及び冷蔵・冷凍装置用表示機器
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