JP2003094943A - 車両用ドアの補強ビーム及びその製造方法 - Google Patents

車両用ドアの補強ビーム及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003094943A
JP2003094943A JP2001296455A JP2001296455A JP2003094943A JP 2003094943 A JP2003094943 A JP 2003094943A JP 2001296455 A JP2001296455 A JP 2001296455A JP 2001296455 A JP2001296455 A JP 2001296455A JP 2003094943 A JP2003094943 A JP 2003094943A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reinforcing beam
rising
vehicle door
reinforcing
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001296455A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4768174B2 (ja
Inventor
Satoshi Shimizu
智 清水
So Suzuki
宗 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikuchi Co Ltd
Original Assignee
Kikuchi Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kikuchi Co Ltd filed Critical Kikuchi Co Ltd
Priority to JP2001296455A priority Critical patent/JP4768174B2/ja
Publication of JP2003094943A publication Critical patent/JP2003094943A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4768174B2 publication Critical patent/JP4768174B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 断面2次モーメントが充分に大きくなる断面
形状にすることが可能で、衝撃荷重等の荷重に対する充
分な強度を有し、幅寸法の短縮で小型化することも可能
になる車両用ドアの補強ビーム及びその製造方法を提供
すること。 【解決手段】 補強ビーム20の材料は引張り強さTが
294.1995N/mm2≦T≦784.532N/mm2の範囲にある鋼板
で、この鋼板にプレス成形と焼き入れ処理を行うことで
ビーム本体21と2個のブラケット22とからなる補強
ビーム20が形成され、上記引張り強さは従来における
鋼板をプレス成形して製造される補強ビームの材料より
も小さく、これより断面2次モーメントが大きい補強ビ
ーム20を得られ、また、焼き入れ処理で補強ビーム2
0の強度を大きくできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ドアに配設
される補強ビーム及びこの補強ビームの製造方法に係
り、車両のサイドドアやテールゲートのための補強ビー
ムに適用できるものである。
【0002】
【背景技術】車両のサイドドアには、ドア強度を大きく
し、ドア外面に作用する衝撃荷重等の荷重に対する必要
な強度を確保するために補強ビームが配設される。従来
の補強ビームには、大別すると、特開平5−38992
号で開示されているように、パイプ材を用いて製造され
るものと、特開平10−166860号で開示されてい
るように、鋼板をプレス成形して製造されるものとがあ
る。鋼板をプレス成形して製造される補強ビームでは、
材料としての鋼板は、引張り強さが980.665N/mm2級又
はこれ以上となっている高張力鋼が用いられ、これによ
り、補強ビームに求められる強度を、焼き入れ処理を行
うことなく得るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】パイプ材を用いて製造
される補強ビームでは、パイプ部分の断面積を大きくし
ても、荷重に対して有効に働く断面2次モーメントをそ
れ程大きくできず、したがって、肉厚さが大きいパイプ
材を用いることになり、この結果、補強ビームの全体重
量、延いてはドアの全体重量が重くなってしまう。
【0004】これに対して鋼板のプレス成形によって補
強ビームを製造するようにすると、パイプよりも断面2
次モーメントが大きい断面形状にすることが可能になる
ため、パイプ材を用いて製造される補強ビームに比べ、
重量の割りに荷重に対して有効となる強度が確保された
補強ビームを得ることが可能になる。
【0005】しかし、従来における鋼板をプレス成形し
て製造される補強ビームは、引張り強さが980.665N/mm
2級又はこれ以上となっている高張力鋼を材料として用
いているため、その大きな引張り強さのために、断面2
次モーメントが充分に大きくなる断面形状、特に、絞り
加工によって形成される複雑な断面形状を有する補強ビ
ームを得ることは困難である。
【0006】そして、車両用ドアのための補強ビーム
は、ドア本体を形成するアウターパネルとインナーパネ
ルとの間の空間に配設され、この空間には、ウインドガ
ラスを昇降させるウインドレギュレータやドアロック等
のための各種部品、機構が収納されることから、補強ビ
ームを配設するために利用できるスペースは小さい。こ
のようなスペースに配設される補強ビームには、幅寸法
の短縮で全体的に小型化され、かつ断面2次モーメント
が充分に大きいことが求められるが、鋼板をプレス成形
して製造する従来の補強ビームは、必ずしもこのような
要求に充分応えられるものではなかった。
【0007】本発明の目的は、断面2次モーメントが充
分に大きくなる断面形状にすることが可能で、衝撃荷重
等の荷重に対する充分な強度を有し、また、幅寸法の短
縮で全体的に小型化することも可能になる車両用ドアの
補強ビーム及びその製造方法を提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る車両用ドア
の補強ビームは、引張り強さTが294.1995N/mm2≦T≦
784.532N/mm2の範囲にある鋼板が材料となっていて、
この材料に対するプレス成形と焼き入れ処理で形成され
ていることを特徴とするものである。
【0009】本発明では、補強ビームの材料として、引
張り強さTが294.1995N/mm2≦T≦784.532N/mm2の範
囲にある鋼板が用いられ、この範囲にある引張り強さ
は、プレス成形で製造される従来の補強ビームの材料と
なっている鋼板の引張り強さよりも小さい。引張り強さ
Tが784.532N/mm2<Tとなっている鋼板では、良好なプ
レス成形性、言い換えると、良好なプレス加工性を確保
することは困難であるが、引張り強さTが294.1995N/m
m2≦T≦784.532N/mm2の範囲にある鋼板では、プレス
加工性が良好となり、断面2次モーメントが充分大きく
なる断面形状に材料を成形することが可能で、絞り加工
を行うことも可能となる。これにより、本発明では、衝
撃荷重等の荷重に対して有効に働く断面2次モーメント
が大きくなった補強ビームを得られるとともに、複雑な
断面形状とすることにより、補強ビームの幅寸法を小さ
くすることも可能になり、この結果、補強ビームの全体
的な小型化を図ることができる。
【0010】また、断面2次モーメントを大きくするこ
とにより、板厚の小さい鋼板を用いて補強ビームを製造
しても、荷重に対する大きな強度を確保できるため、補
強ビーム、延いては車両用ドアの軽量化を達成できる。
【0011】そして、引張り強さTが294.1995N/mm2
T≦686.4655N/mm2の範囲にある鋼板を材料として用い
ると、一層良好なプレス加工性を確保でき、複雑な断面
形状への成形が一層容易となる。
【0012】また、本発明に係る補強ビームは、前記引
張り強さを有する材料を焼き入れ処理して形成されるた
め、この焼き入れ処理で補強ビームは、大きな衝撃荷重
等の荷重に対する充分な強度を有するものとなる。
【0013】また、引張り強さTが294.1995N/mm2≦T
≦784.532N/mm2の範囲にある鋼板は、引張り強さが98
0.665N/mm2級又はこれ以上となっている高張力鋼より
も価格が安いため、焼き入れ処理を行っても、補強ビー
ムの製造コストは従来と比べてそれ程高くならない。
【0014】また、引張り強さTがT<294.1995N/mm2
となっている鋼板では、焼き入れ処理をしても荷重に対
する強度をそれ程大きくすることは困難であるが、引張
り強さTが294.1995N/mm2≦T≦784.532N/mm2の範囲
にある鋼板を用いると、焼き入れ処理によって荷重に対
する大きな強度を得ることができる。
【0015】以上のように、良好なプレス加工性と、焼
き入れ処理で荷重に対する大きな強度とを得られる鋼板
の最適な一例は、引張り強さが441.29925N/mm2級とな
っている鋼板である。
【0016】前述したように、引張り強さTが294.1995
N/mm2≦T≦784.532N/mm2の範囲にある鋼板が材料と
なっていて、この材料に対するプレス成形と焼き入れ処
理で形成される本発明に係る補強ビームの一例は、ドア
外面と直角又は略直角をなす方向に立上がる少なくとも
1個の立上がり壁を備えている。
【0017】この立上がり壁はドア外面と直角又は略直
角をなす方向に立ち上がっているため、ドア外面に作用
する荷重に対して有効となる大きな断面2次モーメント
を有している。これにより、補強ビームは荷重に対する
大きな強度を備えることになる。
【0018】このような立上がり壁は、前記材料に対す
る絞り加工で形成してもよく、曲げ加工で形成してもよ
い。
【0019】また、前記焼き入れ処理は、立上がり壁の
全部の部分について行ってもよく、立上がり壁の一部に
ついて行ってもよい。
【0020】焼き入れ処理を立上がり壁の一部について
行うと、焼き入れ処理された焼き入れ箇所によって補強
ビームの強度が確保されるとともに、焼き入れ処理され
ていない非焼き入れ箇所によって補強ビームの靭性が確
保され、補強ビームの脆性を改善するこの靭性により、
補強ビームは優れた衝撃エネルギー吸収性を備えること
になる。
【0021】このように、立上がり壁に焼き入れ箇所と
非焼き入れ箇所とを設ける場合には、立上がり壁の立上
がり方向に焼き入れ箇所と非焼き入れ箇所を設ける。
【0022】焼き入れ箇所と非焼き入れ箇所は、立上が
り壁の立上がり方向にそれぞれ1個設けてもよいが、非
焼き入れ箇所を立上がり壁の立上がり方向の途中部に設
け、この非焼き入れ箇所の立上がり壁の立上がり方向両
側に焼き入れ箇所を設けることが好ましい。
【0023】これによると、補強ビームに荷重が作用し
たとき、非焼き入れ箇所において引張りと圧縮との間の
中立軸が発生するとともに、引張り力と圧縮力が焼き入
れ箇所において発生することになり、荷重に抵抗する強
度と、衝撃エネルギーを吸収するための靭性とを有効に
補強ビームに具備させることができる。
【0024】このように、立上がり壁の立上がり方向に
1個の非焼き入れ箇所と2個の焼き入れ箇所を設ける場
合に、立上がり壁の立上がり方向における非焼き入れ箇
所の領域長さと焼き入れ箇所の領域長さとの関係を調整
することにより、荷重に抵抗する強度の大きさと、衝撃
エネルギーを吸収するための靭性の大きさとの適切な関
係を得られるようになる。
【0025】以上の立上がり壁は、立上がり壁の厚さ方
向に複数並設することが好ましい。これによると、それ
だけ荷重に対する強度及び靭性を増大させることがで
き、また、このように荷重に対する強度及び靭性を増大
させつつ、補強ビームの幅寸法を短縮できる。
【0026】立上がり壁を立上がり壁の厚さ方向に複数
個並設するとともに、互いに隣接する2個の立上がり壁
の車両外側の端部同士を接続させる場合には、この接続
部を単にフラット形状となった接続部としてもよいが、
この接続部を車両外側に湾曲突出した湾曲突出部とする
ことが好ましい。
【0027】これによると、ドア外面から補強ビームに
作用する荷重は湾曲突出部で最初に受けられることにな
り、このため、湾曲突出部のアーチ形状効果によって補
強ビームが変形するのを防止できる。
【0028】補強ビームに1個又は複数個設ける立上が
り壁は、補強ビーム長手方向に同じとなった立上がり寸
法を有するものとしてもよく、この立上がり寸法を、補
強ビーム長手方向の途中部において大きくするととも
に、この途中部の両側において次第に小さくしてもよ
い。
【0029】このように立上がり壁の立上がり寸法を補
強ビーム長手方向に変化させると、補強ビーム長手方向
両端部がドア形成用パネルに結合される補強ビームは、
ドア外面から作用する荷重に対して両持ち梁となって働
き、この荷重は補強ビーム長手方向の途中部で大きな曲
げモーメントとなって補強ビームに作用するため、立上
がり寸法が大きくなった箇所でこの曲げモーメントを有
効に支持することができ、しかも、立上がり寸法の小さ
い箇所で補強ビームの軽量化を図ることができる。
【0030】このように立上がり壁の立上がり寸法を補
強ビーム長手方向に変化させる場合には、立上がり壁を
プレス成形のうちの絞り加工によって形成しなければな
らないが、本発明に係る補強ビームの材料は、引張り強
さTが294.1995N/mm2≦T≦784.532N/mm2の範囲にあ
る鋼板であるため、充分にこの絞り加工を行える。
【0031】車両用ドアの補強ビームでは、補強ビーム
の長手方向両側に、言い換えると、ビーム本体の長手方
向両端に、ドア形成用パネルに接合される2個のブラケ
ットが設けられる。すなわち、車両用ドアの補強ビーム
は、ビーム本体と、このビーム本体の長手方向両端に設
けられ、ドア形成用パネルに接合される2個のブラケッ
トとからなる。
【0032】これらのビーム本体とブラケットは、同じ
材料のプレス成形によって一体に形成してもよく、それ
ぞれ別の材料を用いて予め別成形し、これによって得た
ビーム本体とブラケットを後作業で接合してもよい。
【0033】前者によると、補強ビームの材料である鋼
板をプレス成形するときに、ビーム本体とブラケットを
同時成形できることになり、補強ビームの生産コストを
低減できる。
【0034】後者によると、ビーム本体とブラケットを
板厚の異なる材料で形成できることになり、ブラケット
用の材料をビーム本体用の材料よりも板厚が大きいもの
とすることにより、溶接又はスタッドボルト等の結合具
で接合されるドア形成用パネルとブラケットとの接合強
度を大きくできる。
【0035】また、このようにビーム本体と2個のブラ
ケットの厚さを異ならせるためには、これらのビーム本
体とブラケットのために用意した厚さの異なる材料を予
め接合しておき、そして、この接合された材料をプレス
成形することにより、車両用ドアの補強ビームを製造す
るようにしてもよい。
【0036】これによると、平坦な材料同士を接合する
ため、接合作業の容易化を図ることができる。
【0037】また、本発明に係る補強ビームの材料は表
面がメッキ処理されていないものでもよく、メッキ処理
されているものでよい。補強ビームの材料をメッキ処理
されたものとする場合におけるメッキ処理の一例は、防
錆性に優れた亜鉛メッキ処理である。
【0038】本発明に係る補強ビームの材料を亜鉛メッ
キ処理鋼板としても、引張り強さTが294.1995N/mm2
T≦784.532N/mm2の範囲にある鋼板については、前述
した焼き入れ処理による充分な強度は、焼き入れ温度を
900℃以下、例えば、焼き入れ温度Tを900℃≦T
≦750℃としても得られ、この範囲の温度では亜鉛メ
ッキのメッキ層が破壊されず、メッキ層を鋼板の表面に
残すことができ、本発明に係る補強ビームに防錆性質を
備えさせることができる。そして、焼き入れ温度Tを8
50℃≦T≦800℃とすると、メッキ層の破壊を確実
に防止できるとともに、焼き入れ処理による補強ビーム
の強度の確保が一層確実になる。
【0039】本発明に係る補強ビームの製造方法は、引
張り強さTが294.1995N/mm2≦T≦784.532N/mm2の範
囲にある鋼板を初めにプレス成形し、次いで、このプレ
ス成形によって得られたプレス成形品を焼き入れ処理す
ることにより車両用ドアの補強ビームを製造することを
特徴とするものである。
【0040】この製造方法によると、先にプレス成形が
行われ、次に焼き入れ処理が行われるため、材料の硬度
が小さいうちに、この材料を断面2次モーメントが大き
い断面形状に加工することができ、補強ビームを、衝撃
荷重等の荷重に対する充分な強度を有するとともに、幅
寸法が短縮されたものとすることができる。
【0041】この補強ビームに、ドア外面と直角又は略
直角をなす方向に立上がる少なくとも1個の立上がり壁
を設ける場合には、補強ビームは引張り強さTが294.19
95N/mm2≦T≦784.532N/mm2の範囲にある鋼板を材料
としているため、立上がり壁を絞り加工で形成すること
も可能となる。
【0042】また、焼き入れ処理を立上がり壁の立上が
り方向両端部から加熱することによって行うことによ
り、焼き入れ処理されていない非焼き入れ箇所を立上が
り壁の立上がり方向の途中部に設けるとともに、この非
焼き入れ箇所の立上がり壁の立上がり方向両側に焼き入
れ処理された焼き入れ箇所を設けることができ、所定箇
所を非焼き入れ箇所とし、所定箇所を焼き入れ箇所とす
ることができる。
【0043】本発明に係る車両用ドアの補強ビーム及び
その製造方法おける焼き入れ処理は、高周波によるもの
でもよく、レーザービームによるものでもよく、ガス火
炎によるものでもよく、任意な焼き入れ手段を採用でき
る。
【0044】また、立上がり壁の立上がり方向両端部か
ら行う場合における焼き入れ処理は、これらの両端部か
ら同時に実施してもよく、一方の端部からの焼き入れ処
理を行った後に、補強ビーム又は焼き入れ手段を反転さ
せることにより、他方の端部からの焼き入れ処理を行っ
てもよい。
【0045】以上説明した本発明に係る補強ビームは、
車両のサイドドアに適用されるものでもよく、バックド
アとも称されるテールゲートに適用されるものでもよ
い。また、サイドドアは、車体に複数個のヒンジで連結
され、これらのヒンジを中心に開閉するものでもよく、
車体に対してスライド自在で、スライドによって開閉す
るものでもよい。テールゲートは、上部に複数個設けら
れたヒンジで車体に対して上下に開閉するものでもよ
く、側部に複数個設けられたヒンジで車体に対して左右
に開閉するものでもよい。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態に係る車
両用ドアの補強ビームを説明する。この実施形態の補強
ビームは、四輪車両のサイドドアであって、車体に複数
個のヒンジで連結され、これらのヒンジを中心に車体に
対して開閉するサイドドアに配設されるものである。
【0047】図1には、補強ビームの材料である鋼板1
0が示されている。この鋼板10は、引張り強さTが29
4.1995N/mm2≦T≦784.532N/mm2の範囲にあるもの、
具体的には、引張り強さが441.29925N/mm2級となって
いるものである。また、鋼板10は、補強ビームが配設
される車両用ドアに求められる強度、言い換えると、そ
のドアが設けられる車両の排気量や大きさに応じた厚さ
となっており、その厚さは、例えば、1.2mm又は1.4mm又
は1.6mmである。
【0048】また、図1の鋼板10は所定長さに切断さ
れた材料となっているが、材料のトランスファプレス加
工によって補強ビームを製造する場合には、補強ビーム
の材料である鋼板は、アンコイラーが繰り出されるコイ
ル材でもよい。
【0049】図2には、鋼板10をプレス成形すること
によって製造された焼き入れ処理前の補強ビーム20が
示されている。鋼板10のプレス成形は、プレス機械で
打ち抜き加工、プレス加工、曲げ加工、絞り加工、トリ
ミング加工等を行うことによってなされ、これにより、
左右方向に細長となっているこの補強ビーム20が製造
され、この補強ビーム20は、ビーム本体21と、ビー
ム本体21の長手方向両端にビーム本体21と一体に形
成され、ドア形成用パネルに接合されるブラケット22
とからなる。
【0050】図3は、図2のS3−S3線断面図であ
り、図4は、図2のS4−S4線断面図である。これら
の図3及び図4に示されているとおり、ビーム本体21
には、ビーム本体21の長手方向へ延びる第1立上がり
壁23と第2立上がり壁24と第3立上がり壁25と第
4立上がり壁26とがこれらの立上がり壁の厚さ方向に
並設されており、これらの立上がり壁23〜26は、補
強ビーム20が焼き入れ処理後にドア形成用パネルに配
設されたときにドア外面と直角又は略直角をなす方向へ
立上がっている。
【0051】第1立上がり壁23と第4立上がり壁26
のそれぞれの車両内側の端部には、補強ビーム20の幅
方向外側に突出したリップ27が形成され、第2立上が
り壁24と第3立上がり壁25の車両内側の端部同士は
接続され、この接続部はフラットな接続部28となって
いる。また、第1立上がり壁23と第2立上がり壁24
の車両外側の端部同士及び第3立上がり壁25と第4立
上がり壁26の車両外側の端部同士は接続され、これら
の接続部は、車両外側へ半円状に湾曲突出した湾曲突出
部29となっている。
【0052】このため、ビーム本体21は、第1立上が
り壁23の終端部に第2立上がり壁24の始端部が接続
され、第2立上がり壁24の終端部に第3立上がり壁2
5の始端部が接続され、第3立上がり壁25の終端部に
第4立上がり壁26の始端部が接続された断面形状とな
っており、4個の立上がり壁23〜26によってビーム
本体21は蛇腹状となっているため、ビーム本体21の
上下寸法である幅寸法は短縮化されている。
【0053】図2で示された領域Aでのビーム本体21
の断面形状は図3で示されているとおりとなっており、
この領域Aでは、接続部28はリップ27からビーム本
体21の内側へ、言い換えると立上がり壁23〜26の
立上がり方向へ寸法Bだけずれており、この領域Aでの
それぞれの立上がり壁23〜26の立上がり寸法をC1
としたとき、C1とBの比率であるC1:Bは、12.3:
1となっている。また、この領域Aでの第1立上がり壁
23と第2立上がり壁24との間隔寸法(この寸法は、
第3立上がり壁25と第4立上がり壁26との間隔寸法
でもある)をD1としたとき、D1とC1の比率である
D1:C1は、1:2.55である。
【0054】一方、図2の領域Aから外れた部分でのビ
ーム本体21の断面形状は図4で示され、この部分で
は、リップ27と接続部28はビーム本体21の内外方
向の同じ位置にあり、また、この部分でのそれぞれの立
上がり壁23〜26の立上がり寸法をC2とし、この部
分での第1立上がり壁23と第2立上がり壁24との間
隔寸法(この寸法は、第3立上がり壁25と第4立上が
り壁26との間隔寸法でもある)をD2としたとき、D
2とC2の比率であるD2:C2は、1:1.9である。
【0055】したがって、領域AでのD1と比較したC
1は、領域Aから外れた部分でのD2と比較したC2よ
りも大きくなっている。また、図4は、図2において領
域Aから左側へ外れた部分でのビーム本体21の断面形
状であるが、このように領域AでのD1に比較したC1
が、領域Aから外れた部分でのD2に比較したC2より
も大きくなっていることは、図2において領域Aから右
側へ外れた部分でのビーム本体21の断面形状において
も同じである。
【0056】本実施形態においては、ビーム本体21に
形成されている立上がり壁23〜26の立上がり寸法
は、ビーム本体21の長手方向途中部において最も大き
く、この途中部のビーム本体長手方向両側において次第
に小さくなっている。
【0057】このため、鋼板10をプレス成形すること
により形成されている補強ビーム20は、ビーム本体2
1の箇所では絞り加工で立上がり壁23〜26が形成さ
れている。
【0058】引張り強さが大きい1470.9975N/mm2級の高
張力鋼板では、D1:C1を1:1.38程度とすることが
限界であるが、本実施形態では引張り強さがこれよりも
小さい441.29925N/mm2級の鋼板10を補強ビーム20
の材料としているため、前述したとおり、領域AでのD
1:C1を1:2.55とすることができる。これにより、
それぞれ立上がり壁23の立上がり寸法を大きくでき、
また、この大きな立上がり寸法の割りに、それぞれの立
上がり壁23〜26の間隔を小さくでき、これにより、
ビーム本体21の上下寸法である幅寸法を充分に短縮で
きる。
【0059】また、本実施形態では、図3及び図4に示
されているように、領域Aでのビーム本体21の幅寸法
E1は、領域Aから外れた部分での幅寸法E2よりも大
きくなっており、ビーム本体21の幅寸法も、ビーム本
体21の長手方向途中部において最も大きく、この途中
部のビーム本体長手方向両側において次第に小さくなっ
ている。
【0060】図5は、鋼板10のプレス成形で形成され
た補強ビーム20のビーム本体21を焼き入れ処理する
ときを示している。この焼き入れ処理は、立上がり壁2
3〜26の立上がり方向両端部から高周波焼き入れ装置
30でビーム本体21を加熱することにより行われる。
図5の実施形態では、立上がり壁23〜26の立上がり
方向を上下方向として焼き入れ処理が行われている。ま
た、この焼き入れ処理は、焼き入れ温度を900℃以
下、具体的には、焼き入れ温度Tを900℃≦T≦75
0℃として行われ、この焼き入れ処理後の補強ビームは
水冷却され、これにより補強ビーム20に焼き入れ強度
が生ずる。
【0061】900℃以下の焼き入れ温度は、900℃
を越える一般的な焼き入れ温度よりも低温である。しか
し、補強ビーム20の材料である鋼板10を引張り強さ
が441.29925N/mm2級の鋼板とすることにより、焼き入
れ処理後の強度を車両用ドアの補強ビームとして必要な
強度にできる。
【0062】また、焼き入れ温度を900℃以下とする
と、補強ビーム20の材料が表面に亜鉛メッキ処理が施
された亜鉛メッキ鋼板であっても、この焼き入れ温度
は、亜鉛メッキの材料である合金化亜鉛の蒸発温度であ
る900℃を越える温度よりも低温であるため、亜鉛メ
ッキは破壊されず、焼き入れ処理後に得られる補強ビー
ムに亜鉛メッキによる防錆性質を備えさせることができ
る。また、焼き入れ温度が750℃以上であると、焼き
入れ処理による材料の変態が始まるため、焼き入れ強度
を得られる。
【0063】そして、焼き入れ温度Tを850℃≦T≦
800℃とすると、亜鉛メッキが破壊されずかつ焼き入
れ強度が確保された補強ビームを一層確実に得られる。
【0064】高周波焼き入れ装置30によるビーム本体
21の焼き入れ処理は、立上がり壁23〜26の立上が
り長さの全体について行わず、立上がり壁23〜26の
立上がり方向の途中部を焼き入れ処理されていない非焼
き入れ箇所Fとし、この非焼き入れ箇所Fの立上がり壁
23〜26の立上がり方向両側を焼き入れ処理された焼
き入れ箇所Gとする。
【0065】このように、立上がり壁23〜26の立上
がり方向に非焼き入れ箇所Fと焼き入れ箇所Gを設ける
ことは、高周波焼き入れ装置30による焼き入れ時間及
び焼き入れ温度の設定で行え、また、これらの設定によ
り、立上がり壁23〜26の立上がり方向における非焼
き入れ箇所Fの領域長さと、焼き入れ箇所Gの領域長さ
との関係を調整することができる。
【0066】以上のようになされるビーム本体21につ
いての焼き入れ処理後の補強ビーム20に焼き入れ処理
等に基づく変形が生じていたときには、この変形を矯正
する作業を行い、これにより、完成した補強ビーム20
が得られる。
【0067】図6は、以上述べた補強ビーム20の製造
工程を示す。初めに鋼板10をプレス成形する工程があ
り、次の工程は、プレス成形工程で製造された補強ビー
ム20のビーム本体21を焼き入れ処理する工程であ
り、これによって得られた補強ビーム20に変形が生じ
ているときには、この変形を矯正する工程を経て、完成
した補強ビーム20が製造される。焼き入れ処理後の補
強ビーム20に変形が生じていないときには、矯正工程
は省略され、焼き入れ処理後の補強ビーム20が、完成
した補強ビームとなる。
【0068】なお、完成した補強ビーム20に、必要に
応じて塗装等の後作業を行ってもよい。
【0069】図7は、以上のようにして製造された補強
ビーム20を、ドア形成用パネルでてあって、車両外側
のアウターパネルと共にサイドドア本体を形成する車両
内側のインナーパネル40に配設した状態を示し、この
図7は、アウターパネルと接合される前のインナーパネ
ル40を車両外側から見た斜視図である。補強ビーム2
0の長手方向両側のブラケット22は、インナーパネル
40の窓孔用開口部40Aの下部において、インナーパ
ネル40の車両外側面の左右両側部にスポット溶接で接
合され、これにより、補強ビーム20はインナーパネル
40に左右方向に架設される。
【0070】図8は、このように補強ビーム20が配設
されたインナーパネル40にアウターパネル41を接合
した後を示す平断面図である。インナーパネル40の端
部のフランジ40Bにアウターパネル41の端部41A
がヘミング加工とスポット溶接で接合されることによ
り、インナーパネル40とアウターパネル41とが一体
化される。また、補強ビーム20のビーム本体21とア
ウターパネル41との間には、ビーム本体21の長手方
向に複数のシーラー42が間隔を開けて介設される。
【0071】図8では、ビーム本体21の車両外側の端
部となっている前記湾曲突出部29は、略平坦面となっ
ているアウターパネル41の左右方向の長さ領域に対し
て全体的に湾曲しており、この湾曲突出部29とアウタ
ーパネル41との間隔は、ビーム本体21の長手方向途
中部で最も小さく、この途中部のビーム本体長手方向両
側で次第に大きくなっている。言い換えると、図3及び
図4で説明したように、ビーム本体21の長手方向途中
部において最も大きく、この途中部のビーム本体長手方
向両側において次第に小さくなっている立上がり壁23
〜26の立上がり寸法は、この実施形態では、ビーム本
体21の車両内側の端部である前記リップ27を基準と
して設定されている。
【0072】このように補強ビーム20が間に配置され
て互いに接合されたインナーパネル40とアウターパネ
ル41、さらにはインナーパネル40の車両内側の面に
取り付けられる図示しないライニング等により、サイド
ドア本体が製造される。
【0073】サイドドアが取り付けられた車両にサイド
ドアの外面から衝撃荷重が作用したときには、車両内側
へ変形するアウターパネル41がビーム本体21の湾曲
突出部29に最初に当接する。補強ビーム20は長手方
向両端のブラケット22でインナーパネル40に結合さ
れているため、この荷重を補強ビーム20は両持ち梁と
なって受けることになる。
【0074】荷重を最初に受けるビーム本体21の部分
は、車両外側へ湾曲突出した湾曲突出部29であるた
め、この湾曲突出部29のアーチ形状効果により、湾曲
突出部29は屈服座屈することなく荷重を受けることに
なり、初期においてビーム本体21が変形してしまうこ
とはない。
【0075】また、ビーム本体21を形成しているそれ
ぞれの立上がり壁23〜26は、衝撃荷重が作用するド
ア外面に対して直角又は略直角となっているため、これ
らの立上がり壁23〜26の立上がり方向途中部に引張
りと圧縮の間である断面2次モーメントの中立軸がで
き、この中立軸の立上がり壁23〜26の立上がり方向
両側において引張り力と圧縮力とが生ずることになり、
立上がり壁23〜26の断面2次モーメントの大きさに
対応した大きさの衝撃荷重を補強ビーム20は受けるこ
とができる。
【0076】この実施形態では、補強ビーム20の材料
である鋼板10の引張り強さは、従来における鋼板をプ
レス成形して製造される補強ビームの材料となっている
引張り強さが980.665N/mm2級又はこれ以上となってい
る高張力鋼板よりも小さいため、この鋼板10のプレス
加工性は良好である。このため、補強ビーム20の材料
である鋼板10をプレス成形するときに、それぞれの立
上がり壁23〜26を断面2次モーメントが大きくなる
立上がり寸法にして形成することができ、これにより、
補強ビーム20は荷重に対する大きな強度を有すること
になる。
【0077】また、補強ビーム20には4個の立上がり
壁23〜26が立上がり壁の厚さ方向に並設され、これ
らの立上がり壁23〜26の全部の断面2次モーメント
が大きいため、荷重に対する補強ビーム20の強度を充
分に大きくすることができ、これにより、補強ビーム2
0の材料として厚さが小さい鋼板を用いることもできる
ようになる。この結果、補強ビーム20の軽量化、延い
てはサイドドアの軽量化を図ることができる。
【0078】また、補強ビーム20の材料として厚さが
小さい鋼板を用いることが可能になることと、この鋼板
は従来における鋼板をプレス成形して製造される補強ビ
ームの材料となっている高張力鋼板よりも引張り強さが
小さいことのため、補強ビーム20の材料コストを低減
できる。
【0079】そして、前述のように補強ビーム20の材
料である鋼板10の引張り強さは、引張り強さが980.66
5N/mm2級又はこれ以上となっている従来の高張力鋼板
よりも小さいため、図3で説明したように、立上がり壁
23〜26の立上がり寸法C1に対する立上がり壁同士
の間隔寸法D1を、従来の高張力鋼板を用いた場合より
も小さくでき、この結果、立上がり寸法が大きい立上が
り壁23〜26を形成しながらも、ビーム本体21を、
断面形状が複雑な蛇腹状になって幅寸法が小さくなった
ものとすることができ、補強ビーム20を全体的に小型
化できる。これにより、ウインドガラスを昇降させるウ
インドレギュレータやドアロック等のための各種部品、
機構が収納されるために狭いスペースとなっているイン
ナーパネル40とアウターパネル41との間に空間に、
補強ビーム20を有効に収納できることになる。
【0080】さらに、従来の高張力鋼板よりも引張り強
さが小さい鋼板10を材料として補強ビーム20を製造
しても、立上がり壁23〜26は焼き入れ処理されてい
るため、補強ビーム20の強度をこの焼き入れ処理で補
うことができ、荷重に対する充分な強度を補強ビーム2
0に付与できる。
【0081】また、この実施形態では、焼き入れ処理
は、鋼板10をプレス成形した後に行われ、プレス成形
時の鋼板10の硬度は大きくなっていないため、鋼板1
0を前述した4個の立上がり壁23〜26からなる複雑
な断面形状とすることができる。
【0082】また、この実施形態の焼き入れ処理は、立
上がり壁23〜26の立上がり方向途中部を非焼き入れ
箇所Fと、この非焼き入れ箇所Fの立上がり壁23〜2
6の立上がり方向両側を焼き入れ箇所Gとするものであ
るため、非焼き入れ箇所Fで引張りと圧縮との間の中立
軸が発生するとともに、引張り力と圧縮力が焼き入れ箇
所Gで発生することになり、焼き入れ箇所Gによって荷
重に抵抗する強度と、非焼き入れ箇所Fによって衝撃エ
ネルギーを吸収するための靭性とを補強ビームに具備さ
せることができる。
【0083】そして、このような荷重に抵抗する強度の
大きさと衝撃エネルギーを吸収するための靭性の大きさ
との関係は、非焼き入れ箇所Fの領域長さと焼き入れ箇
所Gの領域長さとの関係を設定することにより、調整す
ることができる。
【0084】さらに、非焼き入れ箇所Fは立上がり壁2
3〜26の立上がり方向途中部に設けられ、焼き入れ箇
所Gは非焼き入れ箇所Fの立上がり壁23〜26の立上
がり方向両側に設けられるため、ビーム本体21を立上
がり壁23〜26の立上がり方向両端部から焼き入れ装
置30で加熱することにより、簡単に非焼き入れ箇所F
と焼き入れ箇所Gとを立上がり壁23〜26の所定位置
に設けることができる。
【0085】また、補強ビーム20の材料を亜鉛メッキ
鋼板とした場合には、焼き入れ温度は亜鉛メッキが破壊
される温度よりも低いため、焼き入れ処理後の補強ビー
ム20を亜鉛メッキによる防錆性質を備えたものとする
ことができる。
【0086】また、ビーム本体21の長手方向途中部に
衝撃荷重が作用したとき、補強ビーム20は両持ち梁と
なっていることから、この長手方向途中部に大きな曲げ
モーメントが作用するが、立上がり壁23〜26のビー
ム本体21の長手方向途中部における立上がり寸法は大
きくなっていて、この位置での断面2次モーメントは大
きいため、この大きな曲げモーメントを有効に支持する
ことができる。
【0087】また、図3で示されているように、ビーム
本体21の長手方向途中部におけるビーム本体21の幅
寸法E1は、ビーム本体21の他の部分での幅寸法より
も大きくなっているため、長手方向途中部におけるビー
ム本体21の全体の断面2次モーメントも大きくなって
おり、この断面2次モーメントによっても大きな曲げモ
ーメントを有効に支持することができる。
【0088】さらに、ビーム本体21の長手方向途中部
両側における立上がり壁23〜26の立上がり寸法とビ
ーム本体21の幅寸法は、次第に小さくなっているた
め、こように立上がり壁23〜26の立上がり寸法とビ
ーム本体21の幅寸法が次第に小さくなっている部分に
おいて、補強ビーム20を軽量化することができる。
【0089】また、立上がり壁23〜26のビーム本体
21の長手方向途中部における立上がり寸法を大きく
し、この長手方向途中部両側の立上がり寸法を次第に小
さくするためには、補強ビーム10の材料である鋼板1
0をプレス成形する際に、ビーム本体21の箇所で絞り
加工を行わなければならないが、鋼板10の引張り強さ
は、従来における鋼板をプレス成形して製造される補強
ビームの材料となっている高張力鋼板よりも小さいた
め、この絞り加工を所望どおり行える。
【0090】また、以上説明した実施形態では、ビーム
本体21と、このビーム本体21の長手方向両端の2個
のブラケット22は、鋼板10についてのプレス成形で
同時に一体に形成されるため、補強ビーム20の製造コ
ストを低減できる。
【0091】図9で示された補強ビーム50でも、前記
実施形態と同じく、ビーム本体51に4個の立上がり壁
が設けられ、立上がり壁の厚さ方向に隣接している2個
の立上がり壁の車両外側の端部同士は、車両外側へ湾曲
突出した湾曲突出部59となっているが、この湾曲突出
部59と、アウターパネル41との間隔は、略平坦面と
なっているアウターパネル41の左右方向の長さ領域に
おいて、同じ又は略同じになっている。
【0092】言い換えると、この実施形態では、立上が
り壁の立上がり寸法を、ビーム本体51の長手方向途中
部で最も大きくし、ビーム本体51の長手方向途中部両
側で小さくするためには、ビーム本体51の車両内側の
端部に設けられているリップ57を基準として立上がり
壁の立上がり寸法を設定しておらず、湾曲突出部59を
基準として、湾曲突出部59からリップ57までの長さ
をビーム本体51の長手方向において変化させている。
これにより、アウターパネル41との間でシーラー42
が介設されるビーム本体51は、ビーム本体51の長手
方向において、アウターパネル41との間隔が同じ又は
略同じになっている。
【0093】この実施形態によると、ビーム本体51の
長手方向のどこの箇所でアウターパネル41から衝撃荷
重が作用しても、アウターパネルが41が同じ又は略同
じ量だけ車両内側へ変形したときに、この荷重をビーム
本体51で受けることができる。
【0094】図10の実施形態の補強ビーム60は、ビ
ーム本体61と、ビーム本体61の長手方向両端の2個
のブラケット62が、厚さが異なる鋼板を材料としてそ
れぞれ別プレス成形されている。ブラケット62の材料
である鋼板の厚さは、ビーム本体61の材料である鋼板
の厚さよりも大きく、ビーム本体61とブラケット62
は、別プレス成形された後に溶接で接合される。
【0095】この実施形態によると、インナーパネル4
0と結合されるブラケット62の厚さをビーム本体61
よりも大きくできるため、補強ビーム60とインナーパ
ネル40との結合強度を大きくできることになる。
【0096】図11及び図12の実施形態に係る補強ビ
ーム70は、図10の実施形態と同じく、ビーム本体7
1と、ビーム本体71の長手方向両端の2個のブラケッ
ト72とが、厚さが異なる鋼板80,90を材料として
形成されているが、この実施形態では、ビーム本体71
のための鋼板80と、この鋼板80よりも厚さの大きい
ブラケット72のための鋼板90とを予めシーム溶接又
はマッシュシーム溶接又はレーザー溶接によって接合し
ておき、次いで、一体化されたこれらの鋼板80,90
をプレス成形することにより、補強ビーム70を製造し
ている。
【0097】この実施形態によると、図10の実施形態
と異なり、接合作業は、プレス成形される前のフラット
な形状の鋼板80,90について行われるため、この接
合作業を容易に行える。
【0098】
【発明の効果】本発明によると、補強ビームを断面2次
モーメントが充分に大きくなる断面形状にすることが可
能となり、この補強ビームを衝撃荷重等の荷重に対する
充分な強度を有するものにでき、また、この補強ビーム
を幅寸法の短縮で全体的に小型化することも可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る補強ビームの材料で
ある鋼板を示す斜視図である。
【図2】鋼板をプレス成形することによって製造された
焼き入れ処理前の補強ビームを示す斜視図である。
【図3】図2のS3―S3線断面図である。
【図4】図2のS4−S4線断面図である。
【図5】鋼板のプレス成形で形成された補強ビームのビ
ーム本体を焼き入れ処理するときを示す縦断面図であ
る。
【図6】補強ビームを製造するためのそれぞれの工程を
示す図である。
【図7】補強ビームを、アウターパネルと共に車両のサ
イドドア本体を形成するインナーパネルに配設した状態
を示す図であって、アウターパネルと接合される前のイ
ンナーパネルを車両外側から見た斜視図である。
【図8】補強ビームが配設されたインナーパネルにアウ
ターパネルを接合した後を示す平断面図である。
【図9】図8の実施形態とはビーム本体とアウターパネ
ルとの間の間隔が異なる補強ビームの実施形態を示す図
8と同様の図である。
【図10】ビーム本体とブラケットとを厚さが異なる鋼
板で別成形する実施形態の補強ビームを示すビーム本体
とブラケットの接合前の斜視図である。
【図11】図10の実施形態と同じく、ビーム本体とブ
ラケットとを厚さが異なる鋼板で形成する場合であっ
て、プレス成形前に接合されるこれらの鋼板の接合後を
示す斜視図である。
【図12】接合された図11の鋼板をプレス成形するこ
とにより形成された補強ビームを示す斜視図である。
【符号の説明】
10,80,90 補強ビームの材料である鋼板 20,50,60,70 補強ビーム 21、51,61,71 ビーム本体 22,62,72 ブラケット 23〜26 立上がり壁 29,59 湾曲突出部 30 高周波焼き入れ装置 40 車両のサイドドア本体をアウターパネルと共に形
成するドア形成用パネルとなっているインナーパネル 41 アウターパネル F 非焼き入れ箇所 G 焼き入れ箇所

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引張り強さTが294.1995N/mm2≦T≦78
    4.532N/mm2の範囲にある鋼板が材料となっていて、こ
    の材料に対するプレス成形と焼き入れ処理で形成されて
    いることを特徴とする車両用ドアの補強ビーム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用ドアの補強ビー
    ムにおいて、前記材料は、441.29925N/mm2級の引張り
    強さを有する鋼板であることを特徴とする車両用ドアの
    補強ビーム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の車両用ドアの補
    強ビームにおいて、前記プレス成形には、前記材料を絞
    り加工することが含まれていることを特徴とする車両用
    ドアの補強ビーム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の車両用
    ドアの補強ビームにおいて、ドア外面と直角又は略直角
    をなす方向に立上がる少なくとも1個の立上がり壁を備
    えていることを特徴とする車両用ドアの補強ビーム。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の車両用ドアの補強ビー
    ムにおいて、前記立上がり壁の少なくとも一部は焼き入
    れ処理されていることを特徴とする車両用ドアの補強ビ
    ーム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の車両用ドアの補強ビー
    ムにおいて、前記立上がり壁には、焼き入れ処理された
    焼き入れ箇所と焼き入れ処理されていない非焼き入れ箇
    所とが前記立上がり壁の立上がり方向に設けられている
    ことを特徴とする車両用ドアの補強ビーム。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の車両用ドアの補強ビー
    ムにおいて、前記非焼き入れ箇所は前記立上がり壁の立
    上がり方向の途中部にあり、この非焼き入れ箇所の前記
    立上がり壁の立上がり方向両側が前記焼き入れ箇所とな
    っていることを特徴とする車両用ドアの補強ビーム。
  8. 【請求項8】 請求項4〜7のいずれかに記載の車両用
    ドアの補強ビームにおいて、前記立上がり壁は、立上が
    り壁の厚さ方向に複数個並設されていることを特徴とす
    る車両用ドアの補強ビーム。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の車両用ドアの補強ビー
    ムにおいて、前記複数個並設された立上がり壁のうち、
    互いに隣接する2個の立上がり壁の車両外側の端部同士
    は接続され、この接続部は、車両外側に湾曲突出した湾
    曲突出部となっていることを特徴とする車両用ドアの補
    強ビーム。
  10. 【請求項10】 請求項4〜9のいずれかに記載の車両
    用ドアの補強ビームにおいて、前記立上がり壁の立上が
    り寸法は、補強ビーム長手方向の途中部において大きい
    とともに、この途中部の両側において次第に小さくなっ
    ていることを特徴とする車両用ドアの補強ビーム。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の車
    両用ドアの補強ビームにおいて、ビーム本体と、このビ
    ーム本体の長手方向両端に設けられ、ドア形成用パネル
    に接合される2個のブラケットとからなり、これらのブ
    ラケットと前記ビーム本体とが同じ前記材料から一体に
    形成されていることを特徴とする車両用ドアの補強ビー
    ム。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれかに記載の車
    両用ドアの補強ビームにおいて、ビーム本体と、このビ
    ーム本体の長手方向両端に設けられ、ドア形成用パネル
    に接合される2個のブラケットとからなり、これらのブ
    ラケットは前記ビーム本体の材料よりも厚さの大きい材
    料から形成され、それぞれ別成形されたこれらのブラケ
    ットと前記ビーム本体とが接合されていることを特徴と
    する車両用ドアの補強ビーム。
  13. 【請求項13】 請求項1〜10のいずれかに記載の車
    両用ドアの補強ビームにおいて、ビーム本体と、このビ
    ーム本体の長手方向両端に設けられ、ドア形成用パネル
    に接合される2個のブラケットとからなり、これらのブ
    ラケットは前記ビーム本体の材料よりも厚さの大きい材
    料から形成され、予め接合されたこれらの材料をプレス
    成形することにより形成されていることを特徴とする車
    両用ドアの補強ビーム。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の車
    両用ドアの補強ビームにおいて、前記材料は、表面が亜
    鉛メッキ処理された亜鉛メッキ鋼板であって、前記焼き
    入れ処理の温度は900℃以下であることを特徴とする
    車両用ドアの補強ビーム。
  15. 【請求項15】 引張り強さTが294.1995N/mm2≦T≦
    784.532N/mm2の範囲にある鋼板を初めにプレス成形
    し、次いで、このプレス成形によって得られたプレス成
    形品を焼き入れ処理することにより車両用ドアの補強ビ
    ームを製造することを特徴とする車両用ドアの補強ビー
    ムの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載の車両用ドアの補強
    ビームの製造方法において、前記プレス成形には、ドア
    外面と直角又は略直角をなす方向に立上がる少なくとも
    1個の立上がり壁を形成する絞り加工が含まれているこ
    とを特徴とする車両用ドアの補強ビームの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載の車両用ドアの補強
    ビームの製造方法において、前記焼き入れ処理は、前記
    立上がり壁の立上がり方向両端部から加熱することによ
    り、焼き入れ処理されていない非焼き入れ箇所を前記立
    上がり壁の立上がり方向の途中部に設けるとともに、こ
    の非焼き入れ箇所の前記立上がり壁の立上がり方向両側
    に焼き入れ処理された焼き入れ箇所を設ける処理作業で
    あることを特徴とする車両用ドアの補強ビームの製造方
    法。
JP2001296455A 2001-09-27 2001-09-27 車両用ドアの補強ビーム及びその製造方法 Expired - Lifetime JP4768174B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001296455A JP4768174B2 (ja) 2001-09-27 2001-09-27 車両用ドアの補強ビーム及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001296455A JP4768174B2 (ja) 2001-09-27 2001-09-27 車両用ドアの補強ビーム及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003094943A true JP2003094943A (ja) 2003-04-03
JP4768174B2 JP4768174B2 (ja) 2011-09-07

Family

ID=19117696

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001296455A Expired - Lifetime JP4768174B2 (ja) 2001-09-27 2001-09-27 車両用ドアの補強ビーム及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4768174B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006264681A (ja) * 2005-03-21 2006-10-05 Dura Automotive Body & Glass Systems Gmbh 自動車用側面衝突ビーム
JP2007500782A (ja) * 2003-07-22 2007-01-18 ダイムラークライスラー・アクチェンゲゼルシャフト プレス焼入れ部品及びその製造方法
US7402775B2 (en) 2005-04-21 2008-07-22 Asteer Co., Ltd. Vehicular shock-absorbing beam
JP2008254660A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Toyota Motor Corp ドアインパクトビーム
JP2008264853A (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 Aisin Takaoka Ltd ダイクエンチ方法
JP2011251597A (ja) * 2010-06-01 2011-12-15 Nippon Steel Corp 耐衝撃特性に優れた超高強度鋼板によるドアインパクトビームおよびそのプレス成形法
JP2014088119A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Aisin Keikinzoku Co Ltd 自動車用ドアビーム
JP2015168349A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 新日鐵住金株式会社 ドアインパクトビームおよびその製造法
JP2016088475A (ja) * 2014-11-11 2016-05-23 本田技研工業株式会社 車両用ドア
WO2017171286A1 (ko) * 2016-03-30 2017-10-05 주식회사 비앤엠 프레스 성형가공 방식에 의한 u자형 자동차 도어용 충격 완충 안전장치
CN113561743A (zh) * 2021-08-31 2021-10-29 岚图汽车科技有限公司 一种车门钣金结构及车门

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05345518A (ja) * 1992-04-09 1993-12-27 Nippon Steel Corp 自動車ドア補強材用鋼管
JPH05345517A (ja) * 1992-04-09 1993-12-27 Nippon Steel Corp 自動車ドア補強材用鋼管
JPH0612137U (ja) * 1992-07-27 1994-02-15 日本発条株式会社 自動車の車体補強用部材
JPH08502003A (ja) * 1992-09-25 1996-03-05 プランヤ・ハードテク・アクチボラグ 安全梁
JPH092066A (ja) * 1995-06-26 1997-01-07 Nhk Spring Co Ltd ドアビーム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05345518A (ja) * 1992-04-09 1993-12-27 Nippon Steel Corp 自動車ドア補強材用鋼管
JPH05345517A (ja) * 1992-04-09 1993-12-27 Nippon Steel Corp 自動車ドア補強材用鋼管
JPH0612137U (ja) * 1992-07-27 1994-02-15 日本発条株式会社 自動車の車体補強用部材
JPH08502003A (ja) * 1992-09-25 1996-03-05 プランヤ・ハードテク・アクチボラグ 安全梁
JPH092066A (ja) * 1995-06-26 1997-01-07 Nhk Spring Co Ltd ドアビーム

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007500782A (ja) * 2003-07-22 2007-01-18 ダイムラークライスラー・アクチェンゲゼルシャフト プレス焼入れ部品及びその製造方法
JP2006264681A (ja) * 2005-03-21 2006-10-05 Dura Automotive Body & Glass Systems Gmbh 自動車用側面衝突ビーム
US7402775B2 (en) 2005-04-21 2008-07-22 Asteer Co., Ltd. Vehicular shock-absorbing beam
JP2008254660A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Toyota Motor Corp ドアインパクトビーム
JP2008264853A (ja) * 2007-04-24 2008-11-06 Aisin Takaoka Ltd ダイクエンチ方法
JP2011251597A (ja) * 2010-06-01 2011-12-15 Nippon Steel Corp 耐衝撃特性に優れた超高強度鋼板によるドアインパクトビームおよびそのプレス成形法
JP2014088119A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Aisin Keikinzoku Co Ltd 自動車用ドアビーム
JP2015168349A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 新日鐵住金株式会社 ドアインパクトビームおよびその製造法
JP2016088475A (ja) * 2014-11-11 2016-05-23 本田技研工業株式会社 車両用ドア
WO2017171286A1 (ko) * 2016-03-30 2017-10-05 주식회사 비앤엠 프레스 성형가공 방식에 의한 u자형 자동차 도어용 충격 완충 안전장치
CN113561743A (zh) * 2021-08-31 2021-10-29 岚图汽车科技有限公司 一种车门钣金结构及车门
CN113561743B (zh) * 2021-08-31 2024-04-09 岚图汽车科技有限公司 一种车门钣金结构及车门

Also Published As

Publication number Publication date
JP4768174B2 (ja) 2011-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11584464B2 (en) Methods for producing a three-dimensional vehicle door frame inner reinforcement element, for producing a vehicle door frame and for producing a vehicle reinforcement structure
JP6651308B2 (ja) 構造体構成部材及び構造体構成部材を製造する方法
US9981696B2 (en) Pillar for a motor vehicle and method for manufacturing a pillar
JP4934283B2 (ja) 車体補強用部材
CN110446630B (zh) 保险杠横梁
CN102665955B (zh) 用于生产具有不同延展性的区域的部件的工艺
US10167023B2 (en) Vehicle underbody structure and vehicle body
EP2006190B1 (en) Reinforcing member for vehicle center pillar
JP3389562B2 (ja) 車輌用衝突補強材の製造方法
US8684449B2 (en) B-pillar for a vehicle
EP3623263B1 (en) Structural member, vehicle-body structure and bumper reinforcement
CA2962556C (en) Reinforcement element for a vehicle, method for producing the same and door assembly
JP6284899B2 (ja) バンパリインフォースメント
JP2003094943A (ja) 車両用ドアの補強ビーム及びその製造方法
CN113631466A (zh) 车体骨架部件的接头构造、车体骨架部件及该车体骨架部件的制造方法
CN114104116A (zh) 一种汽车前门环及其制造方法
JP2023500810A (ja) 車両フロアおよび対応する製造方法
JP2006321405A (ja) ドアインパクトビーム及びその製造方法
US20240131574A1 (en) Tailor hardening of such as a cold stamped vehicle door pillar using advanced high strength steel to exhibit each of hard, transition and soft zones
CN107646054B (zh) 制造由奥氏体钢制成的部件的方法
EP4122617A1 (en) Steel component and method for manufacturing same
US11970212B2 (en) Automotive-structural-part joint structure, automotive structural part, and automotive-structural-part manufacturing method
KR20020043545A (ko) 적어도 두 개의 구성 금속부품을 조립하여 구조물을만들기 위한 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080704

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110614

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110616

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4768174

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140624

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250