JP2003094661A - 高濃度インク対応インクジェット記録方法及び装置 - Google Patents

高濃度インク対応インクジェット記録方法及び装置

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JP2003094661A
JP2003094661A JP2001288995A JP2001288995A JP2003094661A JP 2003094661 A JP2003094661 A JP 2003094661A JP 2001288995 A JP2001288995 A JP 2001288995A JP 2001288995 A JP2001288995 A JP 2001288995A JP 2003094661 A JP2003094661 A JP 2003094661A
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ink
concentration
ejection port
density
particles
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Koji Furukawa
弘司 古川
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒子が超濃度のインクを使用しても、吐出口
でのインクの目詰まりが生じることがなく、滲みが少な
く、乾燥速度が速い、高画質・高生産性のインクジェッ
ト記録方法及び装置を提供する。 【解決手段】 非循環系のインクタンク1と、インクタ
ンク1と連通する吐出口2と、吐出口2からインクを発
熱素子による加熱によって吐出させるインク吐出手段3
と、を有して成るインクジェット記録装置において、吐
出口2近傍にインク濃度制御電極5を設け、インクジェ
ット記録時に、インクを吐出しない場合には、インク濃
度制御電極5が粒子4を吐出口2から遠ざける方向の電
界を形成するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱発生手段によっ
てインクを吐出するインクジェット記録装置に関し、さ
らに詳細には溶媒中に粒子を分散したインクを使用する
インクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は現像工程等の
処理が必要なく、記録ヘッドのサイズが小さいため記録
装置の小型化を容易に行うことが可能であり、広く実用
化されている。従来のインクジェット記録方式として、
電気信号に応じて変形するピエゾ素子を用いたもの、電
気信号に応じて発熱する発熱抵抗体を用いたもの、電気
信号による静電力を用いたもの等がある。これらにはそ
れぞれ一超一短がある。例えば、電気信号による静電力
を用いたインクジェット方式においては、電子通信学会
論文誌’83/1、Vol.J66−C、No.1,p
51に、隣接チャンネル間の電界干渉のため、記録電極
間隔が狭いと記録画素位置の変位量が大きくなってしま
うという問題が記載されており、記録画素位置の記録電
極間隔を広くすることによって変位量が小さくなること
が記載されている。
【0003】さらに、前記すべてのインクジェット記録
方式について言えることは、これらどのインクジェット
記録方式も、インク吐出部からのインク溶媒の蒸発に起
因するインク粘度の上昇やインクの固化により、描画不
良が発生するという問題を抱えているということであ
る。このため、インクジェット記録装置には印刷を行わ
ない場合にはインク吐出口を封止するための手段と、必
要に応じて吐出口をクリーニングする手段を備えてい
る。このような問題に対し、特開平11−192732
号公報によれば、記録ヘッドに描画とは関係なく、イン
クの目詰まりを防止するため、一定周期ごとにインクを
吐出する方法が開示されており、特開2000−127
417号公報では、吐出口のクリーニング方法に関する
技術が開示されている。このようなインクジェット記録
方式に用いられるインクは上記問題のため、染料または
顔料を色剤として含む水系あるいは有機溶媒を多く含
み、インクの粘度が低く、粒子濃度が低いインクを使用
している。このため、このようなインクを使用したイン
クジェット記録方式では画像の滲みが発生し、高画質・
高解像度の画像を形成することが難しく、また、画像形
成部の乾燥に時間を要するため、生産性を向上すること
が難しかった。
【0004】一方、画像の滲みが少なく、乾燥速度が速
く、高画質・高生産性のインクジェット記録方式を達成
するため、溶媒中に粒子を分散させたインクが特許第3
000672号公報、特開2000−63723号公報
に開示されている。すなわち、前記インク画像の滲みが
少なく、乾燥性を速くするには、粒子濃度を高くするこ
とが有効であるが、しかし、従来のインクジェット記録
方式に、粒子濃度を高くしすぎたインクを適用すると吐
出部でインクの目詰まりが生じてしまい、良好な描画を
行うことができない。したがって、粒子濃度を高くする
にしても吐出部でインクの目詰まりが生じない程度の濃
度という上限があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に着目してなされたものであり、その目的は熱発生手
段によりインクを吐出するインクジェット記録装置にお
いて、上記の上限を超える高濃度のインクが使えてしか
も目詰まりを起こさないインクジェット記録装置を提供
することであり、したがって、滲みが少なく、乾燥速度
が速い、高画質・高生産性のインクジェット記録が行え
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の高濃度インク対応インクジェット
記録方法の発明は、画像データ信号に基づき発熱する発
熱素子に電気信号を印加することによってインクを吐出
し、画像を形成するインクジェット記録方法において、
前記インクとして高濃度の粒子を溶媒中に分散したイン
クを用い、かつ、インクの吐出停止時に前記吐出口近傍
における前記インクの濃度を大幅に下げることを特徴と
する。前記高濃度とは、インクの吐出停止時間が長くな
ると吐出口でインクの目詰まりが生じてしまうほどに高
濃度のものまでを含んでいる。請求項2記載の高濃度イ
ンク対応インクジェット記録装置の発明は、吐出口を有
するインク室と、画像データ信号に基づき電気信号が印
加される発熱素子で構成した発熱手段と、を有し、前記
発熱手段の作動によって前記インク室のインクを前記開
口部から吐出する描画ヘッドにおいて、前記吐出口近傍
にインク濃度制御電極を設け、かつ、該インク濃度制御
電極への印加電圧を制御する濃度制御用電圧制御部を備
えたことを特徴とする。請求項3記載の発明は、請求項
2記載のインクジェット記録装置において、インクジェ
ット記録時に、インクを吐出しない場合には、前記濃度
制御用電圧制御部は、前記インク濃度制御電極が前記粒
子を前記吐出口から遠ざける方向の電界を形成するよう
に、該インク濃度制御電極への印加電圧を制御すること
を特徴とする。請求項4記載の発明は、請求項2記載の
インクジェット記録装置において、電源遮断後も前記濃
度制御用電圧制御部は、前記濃度制御用電極が前記粒子
を前記吐出口から遠ざける方向に電界を形成するよう
に、該インク濃度制御電極への印加電圧を制御すること
を特徴とする。請求項5記載の発明は、請求項4記載の
インクジェット記録装置において、前記濃度制御用電圧
制御部は電源遮断後に一定の電圧を前記濃度制御電極に
与え続けるためのコンデンサを備えたことを特徴とす
る。請求項6記載の発明は、請求項2〜5のいずれか1
項記載のインクジェット記録装置において、前記吐出口
の出口近傍に第1の飛翔電極と、吐出したインク液滴を
受像する受像シートの受像面の背面側に第2の飛翔電極
とを備えたことを特徴とする。請求項7記載の発明は、
請求項2〜6のいずれか1項記載のインクジェット記録
装置において、前記高濃度インクの濃度が約10重量%
以上であることを特徴とする。請求項8記載の発明は、
請求項2〜7のいづれか1項記載のインクジェット記録
装置において、前記描画ヘッドに描画ヘッドの温度を検
出する温度検出手段と、検出した温度に応じて前記イン
クジェット描画ヘッドを加熱もしくは冷却を行う温度調
整手段を備えたことを特徴とする。このように、吐出口
からインクを吐出しない場合には粒子が吐出口から遠ざ
かる方向への電界をかけることによって、吐出口近傍の
粒子濃度が低下するため、高粒子濃度のインクを適用し
ても、吐出口でのインクの目詰まりが生じることがなく
なり、滲みが少なく、乾燥速度が速い、高画質・高生産
性のインクジェット記録装置を提供することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。その前に、本発明が対象としている
従来のインクジェット記録装置の構成および動作原理に
ついて、まず図5を用いて説明する。このインクジェッ
ト記録装置は、インクを収容するインクタンク1から連
通する吐出部の一部に吐出口2が形成され、吐出部内の
吐出口2に対向する位置に吐出手段3が設けられてい
る。吐出手段3はここではピエゾ圧電素子や超音波発生
素子を用いている。そして、図示しない制御手段によ
り、画像データ信号に基づいた電気信号が吐出手段3に
印加されると、吐出手段3の可動部が可動して、吐出口
3から低濃度のインク液滴6’が吐出される。吐出した
インク液滴6’は空間を飛翔して記録媒体(受像シー
ト、普通紙、等)7に着弾する。画像形成を行う際には
受像シート7は、受像シートを固定し移動させる手段
(回転ドラム、平面プレート等)によって移動し、移動
している受像シートにインク液滴を吐出することによっ
て画像を形成する。使用するインクは、顔料および染料
がバインダとともに混合した着色した粒子4を溶媒中に
分散したインクを用いている。
【0008】図5のようなインクジェット記録装置を用
いた場合、粒子濃度が低い場合には吐出口3の目詰まり
もなく、良好に描画を行うことが可能であったが、粒子
濃度が高くなるに従い、吐出口3の目詰まりが発生しや
すくなった。例えば、10質量%以上の粒子濃度のイン
クを用いた場合、停止時間が長くなると目詰まりが生じ
てしまい、さらに20質量%以上の粒子濃度のインクを
用いた場合は停止時間が短くても吐出口2の目詰まりが
起き、描画を行うことが不可能であった。
【0009】次に図1を用いて本発明の第1の実施の形
態を説明する。図1に図示の本発明のインクジェット記
録装置は、図5の従来のインクジェット記録装置に比
べ、吐出手段として吐出口の対向壁に設けた圧電素子等
に代えて吐出口近傍に設けた熱発生手段を用いている
点、吐出口近傍に粒子の濃度を制御する濃度制御電極が
設けられている点が異なり、それ以外はほぼ同一であ
る。図1において、インクを収容するインクタンク1か
ら連通する吐出部の一部に吐出口2が形成され、吐出部
内の吐出口2近傍に吐出手段3が設けられている。吐出
手段3は本発明では熱発生手段を用いている。吐出部内
の吐出口2近傍に吐出手段3としての熱発生手段を用い
ているので、クロストークがなく、高解像度・高品質の
画像が高速で得られる。この熱発生手段3については後
述する。そして、図示しない制御手段により、画像デー
タ信号に基づいた電気信号が熱発生手段3に印加される
と、熱発生手段3の発熱部が急速発熱して、インクが異
常膨張して吐出口3からインク液滴6が吐出される。さ
らに、吐出口2近傍には粒子4の濃度を制御する濃度制
御電極5が設けられており、この濃度制御電極5には濃
度制御手段(図示なし)によって電圧が印加される。使
用するインクは粒子4を溶媒中に分散したもので、粒子
濃度は好ましくは約10質量%以上である。ここでは予
めプラスかマイナスに荷電(帯電)された粒子を用いて
いるが、荷電されていない粒子を吐出部に到達するまで
に荷電手段によって荷電を行ってもよい。
【0010】図6は吐出手段3としての本発明に使用さ
れる熱発生手段の1例を示す図で、(a)はヘッドのオ
リフィス側からの正面部分図、(b)は図6(a)の一
点鎖線XYで示す部分で切断した場合の切断面部分図を
示している。図に示される記録ヘッド201は、その表
面に電気熱変換体202が設けられている基板203の
表面に、所定の線密度で所定の幅と深さの溝が所定数設
けられている溝付板204で覆うように接合することに
よって、オリフィス205と液吐出部206が形成され
た構造を有している。図に示す記録ヘッドの場合、オリ
フィス205を複数有するものとして示されているが、
もちろん本発明はこれに限定されるものではなく単一オ
リフィスの場合の記録ヘッドへの適用の場合も本発明の
範疇に入るものである。液吐出部206は、その終端に
液滴を吐出させるためのオリフィス205と、電気熱変
換体202より発生される熱エネルギーが液体に作用し
て気泡を発生し、その体積の膨張と収縮による急激な状
態変化を引き起こすところである熱作用部207とを有
する。
【0011】熱作用部207は、電気熱変換体202の
熱発生部208の上部に位置し、熱発生部208の液体
と接触する熱作用面209をその底面としている。熱発
生部208は、基板203上に設けられた下部層210
と、該下部層210上に設けられた発熱抵抗層211
と、熱を発生させるために該発熱抵抗層211に通電す
るため該発熱抵抗層211上の表面に設けられている電
極213、214とから構成される。電極213は、各
液吐出部の熱発生部に共通の電極であり、電極214
は、各液吐出部の熱発生部を選択して発熱させるための
選択電極である。上部層212は、使用する液体から発
熱抵抗層211を化学的・物理的に保護するために発熱
抵抗層211と液吐出部206にある液体とを隔絶する
と共に、液体を通じて電極213、214間が短絡する
のを防止する発熱抵抗層211の保護的機能を有してい
る。上部層212は、上記のような機能を有するもので
あるが、発熱抵抗層211が、耐液性であり、且つ液体
を通じて電極213、214間が電気的に短絡する心配
が全くない場合には、必ずしも設ける必要はなく、発熱
抵抗層211の表面に直に液体が接触する構造の電気熱
変換体として設計しても良い。
【0012】下部層210は、主に熱流量制御機能を有
する。即ち、液滴吐出の際には、発熱抵抗層211で発
生する熱が基板203側の方に伝導するよりも、熱作用
部207側の方に伝導する割合が出来る限り多くなり、
液滴吐出後、つまり発熱抵抗層211への通電がOFF
された後には、熱作用部207及び発熱生部208にあ
る熱が速やかに基板203側に放出されて、熱作用部2
07にある液体及び発生した気泡が急減されるために設
けられる。このように、液滴吐出の際には、熱作用部2
07側への熱流量の割合ができる限り大きく、発熱抵抗
層211への通電がOFFされた際には、基板203側
への熱流量の割合ができる限り大きくなるようにして、
液滴吐出エネルギーの高効率化と熱応答性及び連続的繰
り返し液滴吐出性の向上、液滴吐出周波数の向上、吐出
液滴量の均一化、液滴吐出方向の安定化、液滴吐出スピ
ードの均一化、及び記録信号に対する応答の忠実性と確
実性の向上を実現させるには、気泡の体積変化カーブに
おいて、前記した関係が成立するようにして記録を実行
すれば良いものである。
【0013】この点を更に具体的に説明する。図7に
は、記録ヘッドに設けられた電気熱変換体202に記号
Pで示すパルス波形の電気信号を入力した際に熱作用部
207において発生する気泡体積の時間的変化が示され
る。今、電気熱変換体202に時刻t0 と時刻tf にお
いてONーOFFされパルス状の電気信号P0が入力さ
れると、時刻ti で熱作用部207において気泡が発生
し、この気泡の体積Vvは、時刻ti より増加し始め、
時刻tp において最大体積Vvp に到達する。時刻tf
において電気信号pがOFFされると時刻tp 後に気泡
の体積Vvは減少し始める。電気信号P0がOFFされ
て気泡の体積Vvが減少する減少速度は、時間τ1にお
ける気泡の体積Vvの時間的変化率によって左右され
る。
【0014】ここで、本発明に用いられるインクについ
て詳しく説明する。本発明に供されるインクは、溶媒中
に少なくとも粒子を分散してなるものであり、分散され
る粒子は有機粒子であっても無機粒子であってもかまわ
ない。本発明のインクに用いる溶媒に関して特に制限は
ないが、固有電気抵抗104Ωcm〜1015Ωcm、比
誘電率2.0〜80のものが好ましい。これは極端に固
有抵抗値が低くなると、電源遮断後に形成した電界が消
失することによって粒子濃度勾配を維持でき難くなるた
めであり、また、極端に誘電率が高くなると溶媒の分極
により電界が緩和され、粒子濃度制御を行い難くなるた
めである。溶媒の粘度は1.0cP〜10cP、表面張
力は19〜74dyne/cm(mN/m)のものが好
ましい。上記溶媒中に分散される粒子は、着色粒子であ
っても無着色粒子であってもかまわない。着色粒子を用
いる場合は、色材自身を分散粒子として溶媒中に分散さ
させてもよいし、他の分散粒子、例えば、樹脂粒子中に
含有させてもよい。含有させる場合、顔料などは分散樹
脂粒子の樹脂材料で被覆して樹脂被覆粒子とする方法な
どが一般的であり、染料などは分散樹脂粒子を着色して
着色粒子とする方法などが一般的であある。
【0015】色材としては、従来からインク組成物ある
いは印刷の技術分野で一般に用いられている顔料および
染料であればどれでも使用可能である。顔料としては、
無機顔料、有機顔料を問わず、印刷の技術分野で一般に
用いられているものを使用することができる。具体的に
は、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モ
リブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロ
ー、チタンイエロー、酸化クロム、ビリジアン、コバル
トグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブル
ー、コバルトブルー、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔
料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジ
オキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペ
リノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔
料、金属錯体顔料、等の従来公知の顔料を特に限定する
ことなく用いることができる。
【0016】染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、
ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、
カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染
料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロ
ソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロ
シアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の染料を特
に限定することなく用いることができる。これらの顔料
および染料は、単独で用いてもよいし、適宜組み合わせ
て使用することも可能である。
【0017】本発明に供されるインク中には、前記の着
色粒子とともに、印刷後の画像の定着性を向上させるた
めの分散樹脂粒子を含有させて用いても良い。本発明の
溶媒中に、分散された着色粒子、更には樹脂粒子等を含
めて、これらの粒子の平均粒径は0.05μm〜5μm
が好ましい。より好ましくは、0.1μm〜1.5μm
であり、更に好ましくは0.1μm〜1.0μmの範囲
である。
【0018】本発明のインク中の粒子は、好ましくは正
荷電または負荷電の検電性粒子である。粒子に検電性を
付与するには、湿式静電写真用現像剤の技術を適宜利用
することで達成可能である。具体的には、「最近の電子
写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」139
〜148頁、電子写真学会編「電子写真技術の基礎と応
用」497〜505頁(コロナ社、1988年刊)、原
崎勇次「電子写真」16(No.2)、44頁(197
7年)等に記載の検電材料および他の添加剤を用いるこ
とで行なわれる。好ましい検電材料としては、金属石鹸
類、有機リン酸又はその塩類、有機スルホン酸又はその
塩類、両性界面活性剤などが挙げられる。例えば、金属
石鹸類としては、炭素数6〜24の脂肪酸(例えば、2
−エチルヘキシン酸、2−エチルカプロン酸、ラウリル
酸、パラミチン酸、エライジン酸、リノレイン酸、リシ
ノール酸、オレイン酸、ステアリン酸、エナント酸、ナ
フテン酸、エチレンジアミン四酢酸、等)、樹脂酸、ジ
アルキルコハク酸、アルキルフタル酸、アルキルサリチ
ル酸等の金属塩(金属イオンの金属として、Na、K、
Li、B、Al、Ti、Ca、Pb、Mn、Co、Z
n、Mg、Ce、Ag、Cd、Zr、Cu、Fe、B
a、等)(例えば、米国特許3411936号、同39
00412号、特公昭49−27707号、特開昭51
−37651号、同52−38937号、同52−10
7837号、同53−123138号、等に記載)が挙
げられる。
【0019】有機リン酸又はその塩類としては、炭素数
3〜18のアルキル基からなるモノ、ジ、もしくはトリ
アルキルリン酸又はジアルキルジチオリン酸等(例え
ば、英国特許1411739号、同1276363号、
等に記載)が挙げられる。有機スルホン酸あるいはその
塩類としては、長鎖脂肪族スルホン酸、長鎖アルキルベ
ンゼンスルホン酸、ジアルキルスルホコハク酸等あるい
はその金属塩等(例えば、特公昭47−37128号、
特開昭53−123138号、同51−47437号、
同50−79640号、同53−30340号等に記
載)が挙げられる。
【0020】両性界面活性剤としては、レシチン、ケフ
ァリン等のリン脂質(例えば、特公昭51−47046
号、等に記載)、炭素数8以上のアルキル基含有のβ−
アラニン類(例えば、特開昭50−17642号、特公
昭51−47046号、特開昭49−17741号、等
に記載)、β−ジケトン類の金属錯体(例えば、特公昭
49−27707号、等に記載)、マレイン酸半アミド
成分を有する共重合体(例えば、特公平6−19596
号、同6−19595号、等に記載)が挙げられる。こ
れら検電材料は、単独もしくは2種以上を組み合わせて
用いることが出来る。
【0021】検電材料は、担体液体である分散溶媒10
00質量部に対して0.001〜1.0質量部程度用い
るのが好ましい。更に所望により各種添加物を加えても
良い。添加物の総量はインクの固有電気抵抗、粘度、あ
るいは表面張力によってその上限が規制される。即ち、
インクの固有電気抵抗が104 Ωcm〜1015Ωcm程
度、比誘電率が2.0〜80程度、粘度が1.0cP〜
30cP程度、表面張力が19〜74dyne/cm
(mN/m)程度となるように調節することが望まし
い。
【0022】画像形成を行う際には受像シート7は、受
像シート7を固定し移動させる手段(回転ドラム、平面
プレート等)によって移動し、移動している受像シート
7にインク液滴6を吐出することによって画像を形成す
る。図1では、図5のインクジェット記録装置に比べて
粒子濃度が高いインクを用いているため、描画した画像
は滲みにくく、乾燥速度が速かった。
【0023】画像形成をしない場合には、図2に示すよ
うに、粒子4が吐出口2から遠ざかる方向に電界を形成
するように濃度制御電極5に電圧を印加した。すなわ
ち、粒子4がプラス荷電であれば、吐出口2側の電極5
a、5aをプラス側にし、熱発生手段3側の電極5b、
5bをマイナス側にすると、粒子4は吐出口2から反発
力を受け、熱発生手段3側から吸引力をうけるので、粒
子4は吐出口2から離れて熱発生手段3側へ集まる。こ
の結果、吐出口2近傍には粒子4は少なくなり、溶媒だ
けが充満するため、濃度インクの濃度が約10質量%以
上の粒子の高濃度のインクを用いて長時間画像形成を行
なわなくても、吐出口2の目詰まりは発生しなかった。
さらに、粒子濃度が20質量%以上の高濃度インクを使
用しても良好に描画を行うことが可能であった。これ
は、図2に示すように、濃度制御電極5によって形成さ
れた電界により、吐出口2近傍の粒子濃度が低下してい
るためと考えられる。また、粒子4がマイナス荷電であ
れば、以上の説明の逆の電圧を与えればよい。
【0024】さらに、電源遮断後も濃度制御電極5に粒
子4が記吐出口2から遠ざかる方向の電界を維持するた
め、濃度制御電極5には電界維持装置が接続されてい
る。電界維持装置には電源遮断後も一定の電圧を維持で
きるものとして最適であるコンデンサ8を用いた。
【0025】ここで考えられることは、本発明のような
高濃度のインクは使用せずに、常態では吐出口2の目詰
まりが発生しない程度の濃度のインクを使用して、イン
クを吐出する場合に粒子を吐出口2へ近づける方向の電
界を形成して吐出口2近傍のインク濃度を高濃度に高め
て、吐出させるようにすることである。特開平8−14
2331号公報にはこのようなインクジェット記録装置
が開示されている。この方法でも、確かに本発明と同じ
く、吐出口2でのインクの目詰まりが生じることがな
く、滲みが少なく、乾燥速度が速い、高画質・高生産性
のインクジェット記録が可能となる。
【0026】しかしながら、これが言えるのは使用開始
時のことである。長時間使用していくうちに吐出口2か
ら高濃度の粒子がどんどん消失していき、逆に溶媒は一
定であるから、使用する度にインクの濃度が少しずつ下
がっていくこととなり、最終的には粒子濃度が低いイン
クを使用する場合の問題にいきつくこととなる。つま
り、最終的には、画像の滲みが発生し、高画質・高解像
度の画像を形成することが難しく、また、画像形成部の
乾燥に時間を要するため、生産性を向上することが難し
くなった。したがって、これを克服するためには、イン
クタンクに循環経路を備え、外部から常に消失した粒子
量を補給する必要が生じ、装置が大がかりとなり、コス
トアップとなった。これに対して、本発明のインクタン
クは循環経路を必要としない非循環式(閉止式)インク
タンクである。そして、インクタンクの中に図1のよう
な高濃度インクを収納しているので、図3のようにイン
クを半分以上使用した場合であっても、インク濃度は図
1の状態とまったく変わらない。このように循環経路が
無くても、最初から最後まで常に一定の超濃度のインク
を吐出できる点で先のインク吐出時にインクを高濃度化
するものと比べて、作用効果で格段の開きがある。
【0027】次に図4を用いて本発明の第2の実施の形
態を説明する。本発明の第2の実施の形態は、吐出口2
の出口近傍(9a、9a)と、吐出したインク液滴6を
受像する受像シート7の受像面の背面側(9b)とに、
該吐出したインク液滴の加速をさせる加速電界形成用の
飛翔電極をそれぞれ設けたのが特徴である。それ以外は
第1の実施の形態とほぼ同一である。すなわち、インク
を収容するインクタンク1から連通する吐出部の一部に
吐出口2が形成され、吐出部内の吐出口2の近傍に熱発
生手段3が設けられており、図示しない制御手段によ
り、画像データ信号に基づいた電気信号が熱発生手段3
に印加されると、熱発生手段3が発熱して、インクが急
速に膨張し吐出口3からインク液滴6が吐出される。さ
らに、吐出口2近傍には粒子4の濃度を制御する濃度制
御電極5が設けられており、この濃度制御電極5には濃
度制御手段によって電圧が印加される。画像形成を行う
際には受像シート7は、受像シート7を固定し移動させ
る手段によって移動し、移動している受像シート7にイ
ンク液滴6を吐出することによって画像を形成する。図
4でも、図5のインクジェット記録装置に比べて粒子濃
度が高いインクを用いている。
【0028】飛翔電極9には、インク液滴6が加速する
方向に飛翔制御手段(図示なし)によって電圧が印加さ
れている。粒子4がプラス荷電であれば、吐出口2側の
電極9a、9aをプラス側にし、受像シート7側の電極
9bをマイナス側にすると、粒子4は吐出口2から反発
力を受け、受像シート7側から吸引力をうけるので、粒
子4を含むインク液滴6は飛翔電極9a、9bによる電
界によって加速され、受像シート7に着弾する。また、
粒子4がマイナス荷電であれば、飛翔制御手段は以上の
説明の逆の電圧を与えればよい。このように、本発明の
第2の実施の形態によれば、従来の図5のインクジェッ
ト記録装置に比べ、飛翔電極9a、9bによって、吐出
ヘッド2と受像シート7間の距離を広くしても良好な着
弾精度を得ることができた。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、インクを吐出しない場
合には、図2に示すように粒子4が吐出口2近傍から遠
ざかる方向の電界を形成することによって、高粒子濃度
のインクを適用しても、吐出口2でのインクの目詰まり
が生じることがなく、滲みが少なく、乾燥速度が速い、
高画質・高生産性のインクジェット記録装置を提供する
ことができる。吐出部内の吐出口2近傍に吐出手段3と
しての熱発生手段を用いているので、クロストークがな
く、高解像度・高品質の画像が高速で得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明する図であ
る。
【図2】図2において、画像形成をしない場合の動作を
説明する図である。
【図3】図2の状態からインクを半分以上使用した状態
を説明する図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態を説明する図であ
る。
【図5】従来のインクジェット記録装置の構成および動
作原理について説明する図である。
【図6】吐出手段としての本発明に使用される熱発生手
段の1例を示す図である。
【図7】図6の熱作用部において発生する気泡体積の時
間的変化を示す図である。
【符号の説明】
1 インクタンク 2 吐出口 3 熱発生手段 4 粒子 5、5a、5b 濃度制御電極 6 本発明のインク液滴(高濃度) 6’ 従来のインク液滴(低濃度) 7 記録媒体(受像シート、普通紙) 8 コンデンサ 9a、9b 加速電界形成用飛翔電極

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データ信号に基づき発熱する発熱素
    子に電気信号を印加することによってインクを吐出し、
    画像を形成するインクジェット記録方法において、前記
    インクとして高濃度の粒子を溶媒中に分散したインクを
    用い、かつ、インクの吐出停止時に前記吐出口近傍にお
    ける前記インクの濃度を大幅に下げることを特徴とする
    高濃度インク対応インクジェット記録方法。
  2. 【請求項2】 吐出口を有するインク室と、画像データ
    信号に基づき電気信号が印加される発熱素子で構成した
    発熱手段と、を有し、前記発熱手段の作動によって前記
    インク室のインクを前記開口部から吐出する描画ヘッド
    において、前記吐出口近傍にインク濃度制御電極を設
    け、かつ、該インク濃度制御電極への印加電圧を制御す
    る濃度制御用電圧制御部を備えたことを特徴とする高濃
    度インク対応インクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 インクジェット記録時に、インクを吐出
    しない場合には、前記濃度制御用電圧制御部は、前記イ
    ンク濃度制御電極が前記粒子を前記吐出口から遠ざける
    方向の電界を形成するように、該インク濃度制御電極へ
    の印加電圧を制御することを特徴とする請求項2記載の
    インクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 電源遮断後も前記濃度制御用電圧制御部
    は、前記濃度制御用電極が前記粒子を前記吐出口から遠
    ざける方向に電界を形成するように、該インク濃度制御
    電極への印加電圧を制御することを特徴とする請求項2
    記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記濃度制御用電圧制御部は電源遮断後
    に一定の電圧を前記濃度制御電極に与え続けるためのコ
    ンデンサを備えたことを特徴とする請求項4記載のイン
    クジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記吐出口の出口近傍に第1の飛翔電極
    と、吐出したインク液滴を受像する受像シートの受像面
    の背面側に第2の飛翔電極とを備えたことを特徴とする
    請求項2〜5のいずれか1項記載のインクジェット記録
    装置。
  7. 【請求項7】 前記高濃度インクの濃度が約10重量%
    以上であることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1
    項記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記描画ヘッドに描画ヘッドの温度を検
    出する温度検出手段と、検出した温度に応じて前記イン
    クジェット描画ヘッドを加熱もしくは冷却を行う温度調
    整手段を備えたことを特徴とする請求項2〜7のいづれ
    か1項記載のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101046955B1 (ko) 2009-05-29 2011-07-07 제주대학교 산학협력단 최소 전극 노출 방식의 esd 프린트 헤드

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