JP2003093939A - 壁面塗装装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】塗料の飛散を防止し、簡単な操作で塗装作業が
可能である。 【解決手段】壁面塗装装置１は、壁面２を塗装可能な塗
装ローラ１１と、この塗装ローラ１１を往復移動可能に
ガイドするガイドレール１２と、塗装ローラ１１をガイ
ドレール１２に沿って往復移動する駆動手段１３と、塗
装ローラ１１に塗料を供給する塗料供給手段１４とを備
え、ガイドレール１２に沿って塗装ローラ１１を往復移
動させて壁面２を塗装する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、塗装ローラに塗
料を供給して壁面等を塗装するために使用する壁面塗装
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の壁面塗装装置としては、塗料を
壁面に吹き付ける吹付方式が一般的であった。また、塗
料供給装置を地面、床面等に置き、又はベルトにより肩
に掛け、塗装ローラを把持して塗装作業を行なうものも
ある。さらに、塗装ロボット自体をウインチによって上
下に移動させて塗装するものがある（特許第２６９４４
２０号）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように、塗料を壁
面に吹き付ける吹付方式では、塗装時に塗料が飛散する
ことが多く、飛散をなくすことは困難である。また、塗
料の吹付にコンプレッサーや、エアー配管等が必要とな
り塗装システムとして軽量小型化が困難である。

【０００４】また、従来の塗装ローラを把持して塗装作
業を行なうものでは、作業状況に応じて一々スイッチ、
塗料供給調整ダイヤルを操作しなければならず、操作が
面倒であるとともに、塗料の供給量を調整することも難
しかった。特に、高所を塗装するような場合には、塗装
ローラに継ぎ柄を連結するが、この状態では把持体に設
置したスイッチも操作することができない。また、塗料
供給装置を地面、床面等に置く形態のものでは、実際上
塗料供給調整ダイヤルの操作は不可能であり、塗料がボ
タ落ちしたり、塗装面にムラができたりする。

【０００５】さらに、塗装ロボット自体をウインチによ
って上下に移動させて塗装するものでは、塗装ロボット
自体を移動させるため、大きな動力を要すると共に、塗
装時にウインチにより上下に移動する構造であり、塗装
ロボット自体の揺れが大きく均一な塗装が困難である等
の問題がある。

【０００６】この発明は、かかる実情に鑑みてなされた
もので、塗料の飛散を防止し、簡単な操作で塗装作業が
可能である壁面塗装装置を提供することを目的としてい
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、この発明は、以下のように構成
した。

【０００８】請求項１に記載の発明は、『壁面を塗装可
能な塗装ローラと、この塗装ローラを往復移動可能にガ
イドするガイドレールと、前記塗装ローラを前記ガイド
レールに沿って往復移動する駆動手段と、前記塗装ロー
ラに塗料を供給する塗料供給手段とを備え、前記ガイド
レールに沿って前記塗装ローラを往復移動させて前記壁
面を塗装することを特徴とする壁面塗装装置。』であ
る。

【０００９】この請求項１に記載の発明によれば、ガイ
ドレールに沿って塗装ローラを往復移動させて壁面を塗
装することで、塗料の飛散を防止し、簡単な操作で均一
な塗装作業を行なうことができる。

【００１０】請求項２に記載の発明は、『前記塗装ロー
ラと、前記ガイドレールと、前記駆動手段と、前記塗料
供給手段とを、装置本体に備え、この装置本体を前記壁
面に沿って移動させる移動機構を有することを特徴とす
る請求項１に記載の壁面塗装装置。』である。

【００１１】この請求項２に記載の発明によれば、塗装
ローラと、ガイドレールと、駆動手段と、塗料供給手段
とを備える装置本体を壁面に沿って移動させることで、
塗装の作業能率を向上させることができる。

【００１２】請求項３に記載の発明は、『前記塗装ロー
ラと同じ軸方向に延びて先端部が壁面に当接して前記装
置本体を壁面に対して保持する保持具を備えることを特
徴とする請求項１または請求項２に記載の壁面塗装装
置。』である。

【００１３】この請求項３に記載の発明によれば、塗装
ローラと同じ軸方向に延びる保持具により装置本体を壁
面に対して保持することで、塗装ローラによる均一塗布
が可能である。

【００１４】請求項４に記載の発明は、『前記駆動手段
及び前記移動機構を制御する制御装置を備え、この制御
装置で遠隔操作可能に構成したことを特徴とする請求項
２に記載の壁面塗装装置。』である。

【００１５】この請求項４に記載の発明によれば、駆動
手段及び移動機構を制御する制御装置を備え、この制御
装置で遠隔操作可能に構成したことで、作業能率を向上
させ、均一な塗装を行なうことが可能である。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、この発明の壁面塗装装置の
実施の形態を図面に基づいて説明するが、この発明は、
この実施の形態に限定されない。 図１は壁面塗装装置
の使用状態を示す図、図２は壁面塗装装置の正面図、図
３は壁面塗装装置の側面図である。

【００１７】この実施の形態の壁面塗装装置１は、例え
ば、石油備蓄タンク等の垂直壁面２に塗料を塗布するた
めに用いられる。この壁面塗装装置１は、装置本体１０
を有し、移動機構を構成する巻上げ装置３により装置本
体１０が吊り下げられて壁面２に沿って上下に移動可能
になっている。

【００１８】装置本体１０には、塗装ローラ１１と、ガ
イドレール１２と、駆動手段１３と、塗料供給手段１４
とが備えられている。塗装ローラ１１は、壁面２を塗装
可能であり、塗料が自動供給されるものを用いる。この
塗装ローラ１１は、壁面２に対し一定の力で押し付ける
バネ１１０を有し、スライダー１１１を介してガイドレ
ール１２に移動可能に支持されている。

【００１９】ガイドレール１２は、上下方向に延び、ガ
イドレール１２の両端は上フレーム１２０と下フレーム
１２１に連結され、塗装ローラ１１を往復移動可能にガ
イドする。

【００２０】駆動手段１３は、駆動モータ１３０、下プ
ーリ１３１、上プーリ１３２及びベルト１３３を有して
いる。駆動モータ１３０は、下フレーム１２１に取り付
けられ、この駆動モータ１３０により下プーリ１３１が
回転する。下プーリ１３１と上プーリ１３２の間にベル
ト１３３が掛け渡され、このベルト１３３にはスライダ
ー１１１が取り付けられている。

【００２１】駆動モータ１３０の正転、逆転により下プ
ーリ１３１を駆動し、下プーリ１３１と上プーリ１３２
の間に掛け渡されたベルト１３３を介してスライダー１
１１を上下動する。このスライダー１１１の上下動によ
って塗装ローラ１１が上下に往復移動する。

【００２２】下フレーム１２１の両側には、保持具２０
が備えられている。この保持具２０は、塗装ローラ１１
と同じ軸方向に延びて先端部２０ａが壁面２に当接して
装置本体１０を壁面２に対して保持している。このよう
に、塗装ローラ１１と同じ軸方向に延びる保持具２０に
より装置本体１０を壁面２に対して保持することで、塗
装ローラ１１による均一塗布が可能である。

【００２３】塗料供給手段１４は、塗料タンク１４０、
塗料ポンプ１４１、供給ホース１４２，１４３を有して
いる。塗料タンク１４０は、レール１２を保持する保持
枠３０の中央部に取り付けられ、塗料ポンプ１４１は保
持枠３０の上部に取り付けられている。この塗料ポンプ
１４１の駆動により塗料タンク１４０の塗料を供給ホー
ス１４２，１４３を介して塗装ローラ１１に供給する。

【００２４】ガイドレール１２には、上部位置検出セン
サＳ１、下部位置検出センサＳ２、中間位置検出センサ
Ｓ３、中間位置検出センサＳ４が配置され、スライダー
１１１の位置を介して塗装ローラ１１の位置を検出す
る。

【００２５】このように、ガイドレール１２に沿って塗
装ローラ１１を往復移動させて壁面２を塗装すること
で、塗料の飛散を防止し、簡単な操作で塗装作業を行な
うことができる。

【００２６】また、装置本体１０には、制御装置３５が
設けられている。作業者がリモコン装置３６で操作する
ことで、制御装置３５は、制御信号を受信する。制御装
置３５は、遠隔操作により巻上げ装置３を駆動して壁面
２に沿って上下に移動し、また横方向へ移動する。ま
た、制御装置３５は、駆動モータ１３０を駆動してガイ
ドレール１２に沿って塗装ローラ１１を往復移動させて
壁面２を塗装することで、簡単な操作で塗装作業を行な
うことができる。

【００２７】また、塗装ローラ１１と、ガイドレール１
２と、駆動手段１３と、塗料供給手段１４とを備える装
置本体１０を壁面２に沿って移動させることで、塗装の
作業能率を向上させることができる。

【００２８】さらに、駆動手段１３及び移動機構を制御
する制御装置３５を備え、この制御装置３５で遠隔操作
可能に構成したことで、作業能率を向上させ、均一な塗
装を行なうことが可能である。

【００２９】なお、この実施の形態では、制御装置３５
を無線で制御しているが、これに限定されず、有線で遠
隔操作するようにしてもよい。

【００３０】次に、壁面塗装装置の他の実施の形態を説
明する。図４は壁面塗装装置の他の実施の形態の構成図
である。

【００３１】この実施の形態の壁面塗装装置は、図１乃
至図３の実施の形態と同じ構成は、同じ符号を付して説
明を省略する。この実施の形態では、移動機構を構成す
る巻上げ装置３により横桁５０が吊り下げられ、この横
桁５０に横行装置５１が設けられている。横行装置５１
に装置本体１０が取り付けられている。

【００３２】作業者がリモコン装置３６で操作すること
で、制御装置３５は、制御信号を受信し、巻上げ装置３
を駆動して横桁５０を壁面２に沿って上下に移動し、横
行装置５１を横桁５０に沿って移動することで、装置本
体１０を壁面２に沿って左右に移動させることができ
る。

【００３３】このように横行装置５１による簡単な構造
で、装置本体１０を壁面２に沿って横方向に移動するこ
とができ、塗装の作業能率を一層向上させることができ
る。

【００３４】

【発明の効果】前記したように、請求項１に記載の発明
では、ガイドレールに沿って塗装ローラを往復移動させ
て壁面を塗装することで、塗料の飛散を防止し、簡単な
操作で塗装作業を行なうことができる。

【００３５】請求項２に記載の発明では、塗装ローラ
と、ガイドレールと、駆動手段と、塗料供給手段とを備
える装置本体を壁面に沿って移動させることで、塗装の
作業能率を向上させることができる。

【００３６】請求項３に記載の発明では、塗装ローラと
同じ軸方向に延びる保持具により装置本体を壁面に対し
て保持することで、塗装ローラによる均一塗布が可能で
ある。

【００３７】請求項４に記載の発明では、駆動手段及び
移動機構を制御する制御装置を備え、この制御装置で遠
隔操作可能に構成したことで、作業能率を向上させ、均
一な塗装を行なうことが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】壁面塗装装置の使用状態を示す図である。

【図２】壁面塗装装置の正面図である。

【図３】壁面塗装装置の側面図である。

【図４】壁面塗装装置の他の実施の形態の構成図であ
る。

【符号の説明】

１ 壁面塗装装置 ２ 壁面 １１ 塗装ローラ １２ ガイドレール １３ 駆動手段 １４ 塗料供給手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大矢 和久 東京都渋谷区渋谷１丁目16番14号 東急建 設株式会社内 (72)発明者 遠藤 健 東京都渋谷区渋谷１丁目16番14号 東急建 設株式会社内 (72)発明者 上野 隆雄 東京都渋谷区渋谷１丁目16番14号 東急建 設株式会社内 (72)発明者 後久 卓哉 東京都渋谷区渋谷１丁目16番14号 東急建 設株式会社内 Ｆターム(参考） 4F040 AA19 AB04 AC01 BA13 CB13 CB40

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】壁面を塗装可能な塗装ローラと、この塗装
   ローラを往復移動可能にガイドするガイドレールと、前
   記塗装ローラを前記ガイドレールに沿って往復移動する
   駆動手段と、前記塗装ローラに塗料を供給する塗料供給
   手段とを備え、 前記ガイドレールに沿って前記塗装ローラを往復移動さ
   せて前記壁面を塗装することを特徴とする壁面塗装装
   置。
2. 【請求項２】前記塗装ローラと、前記ガイドレールと、
   前記駆動手段と、前記塗料供給手段とを、装置本体に備
   え、 この装置本体を前記壁面に沿って移動させる移動機構を
   有することを特徴とする請求項１に記載の壁面塗装装
   置。
3. 【請求項３】前記塗装ローラと同じ軸方向に延びて先端
   部が壁面に当接して前記装置本体を壁面に対して保持す
   る保持具を備えることを特徴とする請求項１または請求
   項２に記載の壁面塗装装置。
4. 【請求項４】前記駆動手段及び前記移動機構を制御する
   制御装置を備え、この制御装置で遠隔操作可能に構成し
   たことを特徴とする請求項２に記載の壁面塗装装置。