JP2003093038A - ハイブリダイゼーション装置及びこれを用いたサンプル中の核酸検出方法 - Google Patents
ハイブリダイゼーション装置及びこれを用いたサンプル中の核酸検出方法Info
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Abstract
験スペースを要するハイブリダイゼーション工程を、極
めて単純な動作をもって自動化し、同時に装置全体を小
型化する。 【解決手段】 反応容器保持具及び加温・冷却装置を備
えてなるディネーチャー部1、反応容器保持具及び加温
・冷却装置を備えてなるアニーリング部2、反応容器保
持具及び磁力制御装置を備えてなる磁気分離部3、チッ
プラック11を備えてなるチップラック収納部4、洗浄
液収容容器を備えてなる洗浄液部6、廃液収容容器を備
えてなる廃液部5及び複数本のチップノズルを装備し、
該チップノズルにチップを装着・脱着させる機構と、装
着されたチップが処理液を吸引・注入する機構と、反応
容器の把持及び離脱を自由に行わせることが可能なロボ
ットハンド機構とを有し、X−Z軸方向へ自在に移動可
能なアームユニットを備えてなるヘッド部8より構成さ
れる。
Description
るハイブリダイゼーションを自動で行うハイブリダイゼ
ーション装置及びこれを用いたサンプル中の核酸検出方
法に関する。
ブリダイゼーションの技術を使用して、試料中の特定塩
基配列の有無を調べることにより、感染症の病因菌の特
定や感染症の発症前の診断、更には遺伝子疾患の診断が
可能になってきた。核酸ハイブリダイゼーション法に
は、試料を変性処理して得た一本鎖核酸を固相に結合さ
せ、この固相にラジオアイソトープや蛍光色素等で標識
した核酸を作用させて固相の核酸とハイブリッドを形成
させてから未反応の標識核酸を除去し、固相の放射線量
や蛍光等を測定するドットハイブリダイゼーション法を
始めとし、識別しようとする標的核酸に関係する核酸フ
ラグメントを少なくとも2つ使用するサンドイッチハイ
ブリダイゼーション法がよく知られている。
ンプル核酸の測定作業は、サンプル数が多いため単純な
作業の繰り返しが発生すること、各工程で用いる装置が
独立しているため広い設置面積が必要であること、反応
温度の管理を行う必要があり反応の進行に長時間を要す
ること、更に微量な試料を精度高く取り扱うことが必要
であること等の理由から、ハイブリダイゼーション工程
を機械化して自動的に行うことが従来から切望されてい
た。
を含む核酸の自動検出装置としては、例えばDNAサン
プル・試薬ユニット、サンプル・試薬分注ユニット、反
応容器搬送ユニット、ハイブリダイゼーションユニッ
ト、B/F分離ユニット及び測光ユニットを備えてなる
DNAプローブ自動測定装置(特許第3055342号
公報)が報告されているが、この装置については、サン
プル・試薬ともに複数の容器を備えたものであり、また
複数のサンプルを同時処理するものではなく、装置の縮
小化やハイブリダイゼーション工程の効率化の点で、必
ずしも充分ではなかった。
率よくハイブリダイゼーションを行うことができ、しか
も広い実験スペースを要しないハイブリダイゼーション
装置を提供することを目的とする。
情に鑑み、核酸ハイブリダイゼーションの自動化につい
て鋭意検討したところ、加温・冷却装置と磁力制御装置
を共に装備することにより、極めて単純な動作をもって
ハイブリダイゼーション工程を自動化でき、同時に装置
全体の小型化が図れることを見出し、本発明を完成し
た。
容器保持具及び加温・冷却装置を備えてなるディネーチ
ャー部、(B)反応容器保持具及び加温・冷却装置を備
えてなるアニーリング部、(C)反応容器保持具及び磁
力制御装置を備えてなる磁気分離部、(D)チップラッ
クを備えてなるチップラック収納部、(E)洗浄液収容
容器を備えてなる洗浄液部、(F)廃液収容容器を備え
てなる廃液部及び(G)複数本のチップノズルを装備
し、該チップノズルにチップを装着・脱着させる機構
と、装着されたチップが処理液を吸引・注入する機構
と、反応容器の把持及び離脱を自由に行わせることが可
能なロボットハンド機構とを有し、X−Z軸方向へ自在
に移動可能なアームユニットを備えてなるヘッド部、よ
り構成される自動核酸ハイブリダイゼーション装置を提
供するものである。
ン装置を用いて、下記工程(1)〜(10)、所望によ
り更に工程(11)〜(15)を自動で行い、次いで反
応容器中の標識核酸量を測定することを特徴とするサン
プル中の核酸検出方法を提供するものである。 (1)核酸プローブ固定化磁性粒子、標識プローブ及び
サンプル核酸、又は核酸プローブ固定化磁性粒子及び標
識されたサンプル核酸が注入・混合された反応容器をデ
ィネーチャー部に設置し、加温・冷却装置により反応容
器中の温度を核酸のディネーチャー温度に設定し、当該
温度を所定時間保持してサンプル核酸を一本鎖化する。 (2)アームユニットを稼働してディネーチャー部の反
応容器をアニーリング部に移送する。 (3)アニーリング部の加温・冷却装置により反応容器
中の温度を核酸のアニーリング温度に設定し、当該温度
を所定時間保持してアニーリングを行なう。 (4)アームユニットをアニーリング部に移動し、反応
容器を磁気分離部に移送する。 (5)磁力制御装置を稼働して磁性粒子に結合したサン
プル核酸を容器中に偏在させる。 (6)アームユニットをチップラック収納部に移動し、
チップノズルにチップを装着する。 (7)アームユニットを磁気分離部に移動し、反応容器
中の上清をチップノズルにて吸引する。 (8)アームユニットを廃液部に移動し、チップノズル
内の吸引上清を廃液部の廃棄収容容器に排出する。 (9)アームユニットを洗浄液部に移動し、洗浄液収容
容器から洗浄液を吸引し、磁気分離部の反応容器中に洗
浄液を注入する。 (10)(7)〜(9)の洗浄動作を所定回数繰り返
す。 (11)(7)〜(8)を行った後、アームユニットを
第一試薬部へ移動させ、試薬収容容器から標識試薬を吸
引し、磁気分離部の反応容器中にこれを注入し、所定時
間保持する。 (12)反応容器中の上清をチップノズルにて吸引し、
アームユニットを廃液部に移動し、チップノズル内の吸
引上清を廃液部の廃棄収容容器に排出する。 (13)アームユニットを第二洗浄液部へ移動し、第二
洗浄液収容容器より洗浄液を吸引し、磁気分離部の反応
容器中にこれを注入し、所定時間保持する。 (14)(12)〜(13)の洗浄動作を所定回数繰り
返した後(12)の動作を行う。 (15)アームユニットを第二試薬部へ移動し、試薬収
容容器から発色試薬を吸引し、磁気分離部の反応容器中
にこれを注入する。
置の具体例を説明する。図1は、本発明ハイブリダイゼ
ーション装置の内部構成を示す概念図である。1はサン
プル核酸を一本鎖(ディネーチャー)化するためのディ
ネーチャー部であり、2は一本鎖化されたサンプル核酸
と特定の核酸プローブとのハイブリダイゼーション(ア
ニーニング)を行うアニーリング部である。ディネーチ
ャー部1及びアニーリング部2は、共に反応容器を収納
保持するための保持具と、ディネーチャー及びアニーリ
ングの各温度を調節する加温・冷却装置とから構成され
る。
グ部2の側面図を示す。同図において、13はディネー
チャー及びアニーリングを行うための反応容器である。
斯かる反応容器としては、核酸ハイブリダイゼーション
に適するものであれば、その形状及び材質には特に制限
されるものではないが、複数のサンプルを同時に試験で
き、且つ汎用性の高い樹脂製の24〜96ウェルマイク
ロプレートを使用するのが好ましい。
を加温するヒータ15と、これを冷却するチラー16
と、温度を制御するセンサー17と、温度を制御する温
度制御装置18とを備えるものである。尚、ここで用い
られる反応容器保持具a14は、使用する反応容器表面
と密着する形状を有する金属製プレートが使用される。
ディネーチャー部1における温度制御装置は、収容容器
内部でディネーチャー反応を進行させる温度である95
℃(一般的には95℃前後であるが、サンプル核酸の長
さが短い場合はこれより低くてもよい)にコントロール
されるように固定され、アニーリング部2における温度
制御装置は、容器内部でハイブリダイゼーション(アニ
ーリング)させる温度である40〜70℃に固定され
る。また、温度制御装置のタイマー機能により反応時間
もコントロールされる。
ー反応終了後、ヘッド部8のアームユニットにより、デ
ィネーチャー部1に保持されていた反応容器はアニーリ
ング部2の反応容器保持具上へ移送される。
するための反応容器保持具b19と磁力制御装置20を
備える。図3に磁気分離部の側面図を示す。
を行うステージであり、磁力制御装置20が、反応容器
それぞれについて対応する磁力を発生し、容器内のB/
F分離に使用する磁性粒子に磁力を作用させる。斯かる
磁力制御装置は、反応容器の底部のみに磁性粒子が不動
化するように磁力制御するように配置される。反応容器
の真下に置くことで容器底面の狭い領域に集めることが
できる。磁力発生源を容器側面から近づけると磁束に沿
って上下に長く伸びてしまうため、樹脂の反応容器を使
った場合には容器内側の界面に大量の磁性粒子の吸着が
起こることがあり、集めることには不適である。具体的
には反応容器の下部に配置し、反応容器下部の磁力をO
N、OFFすることにより磁力制御すればよい。例え
ば、磁力発生源を容器底に接近することで反応容器内の
磁性粒子に磁力を作用させ、また容器から下方又は横方
向等に隔離することで、磁力を遮断させる。
久磁石、電磁石等が挙げられるが、このうち多数ウェル
のプレートに対応するため、磁石を密に配置するには小
型化が容易な永久磁石を用いるのが好ましく、特に永久
磁石を、96ウェルマイクロプレートの各ウェルに対応
するようにアレイ状に並べ、隣り合う磁石の磁極をN、
S極交互に配置することが好ましい。これにより反応容
器に作用させる磁束の乱れを防ぐことができ、効率よく
磁性粒子を凝集させることができる。
ゼーションにおいて使用される磁性粒子としては、水溶
液中で不溶性であり且つ磁性を示すものであるならば特
に限定されるものではない。例えば、Fe O ,γ-Fe O ,C
o-γ-Fe O ,(NiCuZn)O・Fe O,(CuZn)O・Fe O ,(MnZn)O
・Fe O ,(NiZn)O・Fe O,SrO・6Fe O ,BaO・6Fe O ,SiO2
で被覆したFe O(粒径約200 A)〔Enzyme Microb.Tecn
ol.,vol2,p.2-10(1980) 参照〕、各種の高分子材料(ナ
イロン、ポリアクリルアミド、ポリスチレン等)とフェ
ライトとの複合微粒子及び磁性細菌が菌体内に合成する
磁性細菌粒子等が挙げられる。
で発見され、菌体内に50〜100nmの程度の粒径のマ
グネタイト(Fe3O4)単結晶の微粒子が10〜20個
ほど連なったマグネトソームと呼ばれるチェイン状の粒
子を保持している。磁性細菌はこのマグネトソームを保
持することで地磁気を感知し、磁力線の方向を認識する
ことができる。磁性細菌は微好気性の細菌であり、地磁
気を感知することで好気的な水面から微好気的な沈殿物
表層へ磁力線に沿って泳ぐことができる。斯かる磁性細
菌は、ANALYTICAL CHEMISTRY,VOL. 63,No. 3,FEBRUARY
1,1991 P268-P272に示されるように、単菌分離され、大
量培養が可能となっている。この磁性細菌中の磁性粒子
は、六角柱で粒径、形状が非常に均一であり、純度も高
く、粒子を含む菌体の磁化を微粒子当りに換算すると約
50emu/g である。また、保磁力は230 Oe で、単磁
区構造をとっていることが確かめられている。また、こ
の磁性粒子は、粒子表面が有機薄膜で覆われていること
から金属の溶出がほとんど起こらず安定に存在し、水溶
液中での分散性にも優れているといった特性を有してい
る。従って、本発明において用いられる核酸ハイブリダ
イゼーションでは磁性細菌粒子を用いるのが好ましい。
は、フレンチプレスを用いた物理的圧力破砕、アルカリ
煮沸、酵素処理、超音波破砕処理等が知られており、磁
性細菌粒子を大量に得る場合には、超音波による破砕が
適している。抽出後、磁石等により磁性細菌粒子を分離
すればよい。
2及び磁気分離部3を統合し、一つの反応容器保持具、
加温・冷却装置及び磁力発生装置を備える構造としても
よく、当該構造もまた本発明ハイブリダイゼーション装
置に包含される。このような構成をとることにより、装
置の設置面積がコンパクトになるばかりでなく、工程が
変わるごとにヘッド部によって反応容器を移動させる工
程が少なくなり、それによる時間のロスが少なくなると
いう利点がある。
液や試薬を分注するためのディスポチップを保持するチ
ップラック11が収納されている。該ラックには、チッ
プの保持位置を規定する穴が空けてあり、測定を開始す
る前はそこにディスポチップ12がささっている。
める廃液収容容器を備えるものである。廃液部は、磁気
分離/洗浄時に磁気分離部から吸い上げた廃液を排出
し、留めておくためのものである。
を備えるものである。洗浄液部は必要に応じて複数設け
ることができる。例えばハイブリダイズされた核酸を検
出するために免疫反応を行う場合は2つの洗浄液部(第
一洗浄部(6a)と第二洗浄部(6b))が必要とな
る。
動自在のアームユニットを有し、当該アームユニット
は、チップノズルと、ヘッド部を移動させる機構と、該
ヘッド部を移動させることにより該チップノズルにチッ
プを装着・脱着させる機構と、装着されたチップから処
理液(廃液や洗浄液)を吸引・注入する機構と、該ヘッ
ド部に懸架され、反応容器の把持及び離脱を自由に行わ
せることが可能なロボットハンド機構9、より構成され
ている。
は、必要に応じて更に試薬部(H)を設けることができ
る。例えば、ハイブリダイズされた核酸を検出するため
の標識が必要な場合は、当該標識試薬(例えばアルカリ
フォスファターゼ標識アンチ−DIG Fab'フラグ
メント(anti−DIG−AP)等)や酵素発色基質
(例えば、アルカリフォスファターゼ発光基質等)を収
納するための試薬部7を設ける必要があり、この場合は
2つの試薬部(第一試薬部(7a)及び第二試薬部(7
b))を設ける必要がある。一方、予めサンプル核酸を
蛍光標識する等したものを用いた場合には、本試薬部は
設ける必要はない。
リダイゼーション法は、サンプル中の核酸と核酸プロー
ブ固定化磁性粒子のハイブリダイゼーションを利用する
ものであれば、ハイブリダイゼーション法が1ステップ
法であっても2ステップ法(サンドイッチ法)であって
もよい。また、用いる核酸プローブも一本鎖DNA、R
NA又はPNAのいずれであってもよい。
(図1参照)を用いた核酸の検出法の具体例を以下に示
す。 1.準備工程 (1)磁性細菌粒子の作製 磁性細菌粒子の生産のため、単菌分離された磁性細菌
Magnetopsirillum sp.AMB-1 (Matsunaga et al. 1991)
をMSGM培地(Blakemore et al. 1979)(100L)を用
いて室温で約7日間、嫌気条件下で培養した。培養3日
後にキナ酸鉄溶液を培養液1Lに対し4mL添加した。
培養した菌体は10000g、4℃で連続遠心機を用い
て回収した。10mMリン酸緩衝生理食塩水(PBS,
pH7.4)を用いて懸濁した。この菌体を、150
0kg/cm2の条件下でフレンチプレス(大岳製作
所、5501M)を用いて破砕し、ネオジウム−ボロン
(Nd−B)磁石を用いて破砕菌体から磁性細菌粒子を
磁気回収した。得られた磁性細菌粒子は、超音波洗浄器
(Kaijo Denki Co. Ltd., CA4481)を用いて、PBS中
で3回以上洗浄された後、PBSに懸濁され4℃で保存
した。
異的領域を検索し、15〜20塩基内において各属間で
2〜3以上の塩基の差異が見られる領域を見出し、その
領域からMicrocystis属特異的検出用プローブDNA1
をデザインした。デザインしたプローブDNAについ
て、5’末端にビオチン標識された合成オリゴDNA及
び、5’端末にDIG標識された発光検出用DNAのプ
ローブ2−DIGを作成した。
えられるアミノ基を利用した。まず、磁性細菌AMB−
1株より抽出・精製された磁性細菌粒子(BMPs)1
mgを2.5%グルタルアルデヒドを含むPBS1mL
中に懸濁し、室温で30分間反応させることにより、磁
性細菌粒子膜上のアミノ基に対してアルデヒド基の導入
を行った。反応後、磁気回収し、PBSで3回洗浄し
た。洗浄後、修飾BMPs 1mgに対して、ストレプ
トアビジン(New England Bio Labs.)100μgをPB
S 1mL中に懸濁し、室温で2時間反応させることに
よりBMPsとストレプトアビジンを架橋した。架橋
後、PBSで3回磁気回収、及び洗浄を行った後、DN
Aの非特異吸着を押さえるためにNaBH4で未反応の
アルデヒド基を還元し、ストレプトアビジン固定化BM
Ps(SA−BMPs)とした。作製したSA−BMP
s 300μgに対して5′末端にビオチン標識したオ
リゴDNA 300pmolをPBS 300μl中で
アビジン・ビオチン反応を行わせ、オリゴDNA固定化
磁性細菌粒子(DNA−BMPs)を作製した。ここ
で、試薬キットとして核酸プローブ固定化磁性細菌粒子
又は核酸プローブ固定化磁性細菌粒子と発光標識用プロ
ーブとを上記工程で反応容器に予め作成・収納してなる
プローブユニットを使用してもよい。そうすることによ
って、検出するための準備工程を大幅に削減でき、非熟
練による能率低下を防止でき、生産性が向上する。
ractor-genome-の抽出法を改良した方法により抽出を行
った。抽出された全ゲノムDNAに対して、原核微生物
を16SrDNA増幅用プライマーRSF−1、RSR
−2(E.coli 1523-1542ntのアンチセンス)(Kawaguchi
et al.1992)を用い、PCRによって遺伝子増幅を行っ
た。尚、標識されたサンプル核酸を用いる場合には、遺
伝子増幅の際に、蛍光、発光若しくは電気化学的シグナ
ルによって検出可能な蛍光色素、アルカリフォスファタ
ーゼ、フェロセン等のマーカーで標識したdUTPを用
いてPCRを行えばよい。
プラック収納部に設置する。 洗浄液(リン酸緩衝生理食塩水:PBS)を収容する
洗浄液収容容器を、第一洗浄液部に設置する。 検出バッファ(10mM Tris−HCl(pH
8.3),1.5mMMgCl2,50mM KCl,
0.1% TitonX−100)を収容する洗浄液収
容容器を第二洗浄液部に設置する。 廃液収容容器を廃液部に設置する。 試薬a(アルカリフォスファターゼ標識アンチ−DI
G Fab'フラグメント(anti−DIG−A
P))と0.1%BSAと0.05%Tween20を
含むPBS200μlを収容する試薬容器Aを第一試薬
部に設置する。 試薬b(アルカリフォスファターゼ発光基質)を収容
する試薬容器Bを第二試薬部に設置する。
産物)と100μgのプローブ1DNA固定化磁性細菌
粒子と、10pmolプローブ2−DIGを反応容器
(マイクロプレート等)で混合し、十分に撹拌した後、
ディネーチャー部1の反応容器保持具に設置する。本装
置の始動スイッチを投入し、ディネーチャー部1及びア
ニーリング部2の加温・冷却装置の温度制御機能を稼働
させ、それぞれの反応容器をそれぞれ95℃及び60℃
に温める。まずディネーチャー部で5分間保持すること
により、反応容器中のサンプル核酸の一本鎖化を行う。
て、反応容器を把持し、アニーリング部の反応容器保持
具上で離脱する。ここで10分間保持することにより、
容器中の核酸プローブ固定化磁性細菌粒子とサンプル核
酸及びプローブ2−DIGのハイブリダイゼーション反
応を行う。
器を把持し、磁気分離部の反応容器保持具上で離脱す
る。次いで、容器真下に設置された磁力制御装置により
磁気吸引力を発生させ、磁性粒子を容器底面に集める。
ユニットを動作させてから約3分間そのまま待機する。 5.洗浄工程 チップラック上に移動させたアームユニットを下方へ移
動させ、チップノズルとディスポチップを嵌合させるこ
とで、チップラック収納部に保持されたチップノズルを
装着する。アームユニットを磁気分離部へ移動させ、そ
のまま降下させて、適当な位置で停止後、チップノズル
にて磁気分離部の反応容器中の上清を吸引し、廃液部に
移動して排出させる。その後アームユニットを洗浄液部
へ移動させ、第一洗浄液収容容器より検出バッファを吸
引し、アームユニットを磁気分離部へ移動させ、反応容
器中にこれを注入する。約3分間の待機後、再びチップ
ノズルで反応容器中の上清を吸引し、廃液部に排出す
る。この洗浄動作を3回繰り返す。
から、試薬aアルカリフォスファターゼ標識アンチ−D
IG Fab'フラグメント(anti−DIG−A
P)0.1%BSAと0.05%Tween20を含む
PBS200μlを吸引し、磁気分離部の反応容器中に
これを注入し、室温で30分間免疫反応を行う。その
後、アームユニットを磁気分離部に移動させ、反応容器
中の上清を吸引し廃液部に排出する。次いで、その後ア
ームユニットを洗浄液部へ移動させ、第二洗浄液収容容
器より検出バッファを吸引し、アームユニットを磁気分
離部へ移動させ、反応容器中にこれを注入する。約3分
間の待機後、再びチップノズルで反応容器中の上清を吸
引し、廃液部に排出する。この洗浄動作を3回繰り返
す。第二試薬部から試薬bアルカリフォスファターゼ発
光基質を100μl分注し、動作を完了する。
TM)によって反応容器内に生じる光の変化を測定した。
98のPCR産物試料から最も強い発光が観察された。す
なわち、PCRによって増幅された16SrDNAを用
いたサンドイッチハイブリダイゼーションにより、シア
ノバクテリアにおけるMicrocystis属の特異的検出が可
能であることが示された。
ン装置によれば、核酸の検出において最も時間がかか
り、広い実験スペースを要するハイブリダイゼーション
工程を、極めて単純な動作をもって自動化でき、同時に
装置全体の小型化が図れる。
ある。
部2の側面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 少なくとも(A)反応容器保持具及び加
温・冷却装置を備えてなるディネーチャー部、(B)反
応容器保持具及び加温・冷却装置を備えてなるアニーリ
ング部、(C)反応容器保持具及び磁力制御装置を備え
てなる磁気分離部、(D)チップラックを備えてなるチ
ップラック収納部、(E)洗浄液収容容器を備えてなる
洗浄液部、(F)廃液収容容器を備えてなる廃液部及び
(G)複数本のチップノズルを装備し、該チップノズル
にチップを装着・脱着させる機構と、装着されたチップ
が処理液を吸引・注入する機構と、反応容器の把持及び
離脱を自由に行わせることが可能なロボットハンド機構
とを有し、X−Z軸方向へ自在に移動可能なアームユニ
ットを備えてなるヘッド部、より構成される自動核酸ハ
イブリダイゼーション装置。 - 【請求項2】 (F)廃液部を(D)チップラック収納
部の下部に配置する請求項1記載の自動核酸ハイブリダ
イゼーション装置。 - 【請求項3】 更に、(H)試薬収容容器を備えてなる
試薬部をもつ請求項1又は2記載の自動核酸ハイブリダ
イゼーション装置。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項記載のハイ
ブリダイゼーション装置を用いて、下記工程(1)〜
(10)、所望により更に工程(11)〜(15)を自
動で行い、次いで反応容器中の標識核酸量を測定するこ
とを特徴とするサンプル中の核酸検出方法。 (1)核酸プローブ固定化磁性粒子、標識プローブ及び
サンプル核酸、又は核酸プローブ固定化磁性粒子及び標
識されたサンプル核酸が注入・混合された反応容器をデ
ィネーチャー部に設置し、加温・冷却装置により反応容
器中の温度を核酸のディネーチャー温度に設定し、当該
温度を所定時間保持してサンプル核酸を一本鎖化する。 (2)アームユニットを稼働してディネーチャー部の反
応容器をアニーリング部に移送する。 (3)アニーリング部の加温・冷却装置により反応容器
中の温度を核酸のアニーリング温度に設定し、当該温度
を所定時間保持してアニーリングを行なう。 (4)アームユニットをアニーリング部に移動し、反応
容器を磁気分離部に移送する。 (5)磁力制御装置を稼働して磁性粒子に結合したサン
プル核酸を容器中に偏在させる。 (6)アームユニットをチップラック収納部に移動し、
チップノズルにチップを装着する。 (7)アームユニットを磁気分離部に移動し、反応容器
中の上清をチップノズルにて吸引する。 (8)アームユニットを廃液部に移動し、チップノズル
内の吸引上清を廃液部の廃棄収容容器に排出する。 (9)アームユニットを洗浄液部に移動し、洗浄液収容
容器から洗浄液を吸引し、磁気分離部の反応容器中に洗
浄液を注入する。 (10)(7)〜(9)の洗浄動作を所定回数繰り返
す。 (11)(7)〜(8)を行った後、アームユニットを
第一試薬部へ移動させ、試薬収容容器から標識試薬を吸
引し、磁気分離部の反応容器中にこれを注入し、所定時
間保持する。 (12)反応容器中の上清をチップノズルにて吸引し、
アームユニットを廃液部に移動し、チップノズル内の吸
引上清を廃液部の廃棄収容容器に排出する。 (13)アームユニットを第二洗浄液部へ移動し、第二
洗浄液収容容器より洗浄液を吸引し、磁気分離部の反応
容器中にこれを注入し、所定時間保持する。 (14)(12)〜(13)の洗浄動作を所定回数繰り
返した後(12)の動作を行う。 (15)アームユニットを第二試薬部へ移動し、試薬収
容容器から発色試薬を吸引し、磁気分離部の反応容器中
にこれを注入する。 - 【請求項5】 反応容器として、核酸プローブ固定化磁
性粒子を予め備えた試薬ユニットを使用する請求項4記
載の核酸検出方法。 - 【請求項6】 反応容器として、核酸プローブ固定化磁
性粒子と発光標識用プローブとを予め備えた試薬ユニッ
トを使用する請求項4記載の核酸検出方法。 - 【請求項7】 磁性粒子が、磁性細菌粒子である請求項
4〜6記載の核酸検出方法。 - 【請求項8】 磁性粒子に固定化された核酸が、一本鎖
DNA、RNA又はPNAである請求項4〜7のいずれ
か1項記載の核酸検出方法。 - 【請求項9】 サンプル核酸が、蛍光色素、アルカリフ
ォスファターゼ又はフェロセンによりマーカー標識され
たものである請求項4〜8のいずれか1項記載の核酸検
出方法。
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