JP2003092407A - トランジスタ及びそれを用いた表示装置 - Google Patents

トランジスタ及びそれを用いた表示装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性高分子を用いたトランジスタの特性お
よび/または信頼性を改善する。 【解決手段】 第1電極4と、第2電極5と、第1電極
4と第2電極5との間に設けられた半導体層6と、半導
体層6に電界を印加するための第3電極2とを備える。
半導体層6は、超分岐高分子を含み、且つ、超分岐高分
子を介した非共有結合的相互作用による自己組織化構造
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トランジスタに関
し、特に半導体層が有機高分子を含むトランジスタおよ
びそれを用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄膜トランジスタ(TFT)に代
表されるアクティブ素子を用いたアクティブマトリクス
液晶表示装置は、CRTと同等以上の高画質を有し、且
つ、CRTよりも低消費電力で省スペースといった利点
を有することから、ノート型パソコン、デスクトップ型
パソコン、ワークステーション等のモニターや液晶テレ
ビ等としても使用されている。しかし、アクティブマト
リクス液晶表示装置は、CRTと比較して、価格が高
く、更に普及していく為には、一層の低価格化が求めら
れている。
【0003】また、最近では有機エレクトロルミネッセ
ンス(有機EL、OLED)の発光素子についてもアク
ティブ素子を用いて駆動させるアクティブマトリクス有
機ELの開発も盛んであり、有機ELのアクティブ素子
についても低価格化が求められている。
【0004】低価格化の手法の一つとして、比較的簡便
な方法で作製できるという利点を有する有機薄膜半導体
を用いた電界効果型トランジスタ(有機FET、有機T
FT)をアクティブ素子に適用することが考えられてい
る。
【0005】現行のアモルファスシリコンやポリシリコ
ンTFTの絶縁層や半導体層を作製するプラズマ化学気
相成長(CVD)装置や、電極形成に使用するスパッタ
装置は高額である。また、CVD法は230〜350度
と高く、また、クリーニング等の保守を頻繁に行なう必
要があり、スルートップが低い。一方、有機FET等を
作製する塗布装置、インクジェット装置等はCVD装置
やスパッタ装置と比較して安価であり、成膜温度が低
く、メンテナンスが簡単である。従って、液晶表示装置
や有機EL等の表示装置に有機FETを適用した場合
は、大幅な低コスト化が期待できる。
【0006】一般的な有機TFTは、ガラス等の透明基
板、ゲート電極、ゲート絶縁層、ドレイン電極、ソース
電極、および有機半導体膜の構成からなる。ゲート電圧
を変化させることで、ゲート絶縁層と有機半導体膜の界
面の電荷量を過剰、或いは不足にし、ドレイン電極とソ
ース電極との間を流れるドレイン電流の大きさを変化さ
せ、スイッチングを行なう。
【0007】特開昭63−076378号公報は、有機
半導体膜としてポリチオフェンやポリチオフェン誘導体
の膜を用いて有機TFTを作製することを開示してい
る。また、Yen−Yi Lin,David J.G
undlach,ShelbyF.Nelson,an
d Thomas N.Jackson,IEEE T
ransaction on Electron De
vice,Vol.44,No.8 p.1325(1
997)には、ペンタセンを用いて有機TFTを作製す
ることが開示されている。
【0008】上記ペンタセンを用いた場合、蒸着法を用
いなければならず、特性を向上するのに高結晶化等の課
題がある。また、加工性を向上する為にペンタセン誘導
体を用いて、可溶性にしたものも検討させているが、充
分な特性は得られていない。
【0009】また、ポリチオフェンやポリチオフェン誘
導体、チオフェンオリゴマーを用いた有機半導体は、電
解重合法や溶液塗布法等で、容易に薄膜を形成できるな
ど成形性に優れることから、応用開発が進められている
が、未だ充分な特性は得られていない。
【0010】近年、デンドリマーやハイパーブランチポ
リマーといった超分岐高分子が注目されている。デンド
リマーやハイパーブランチポリマーは非晶質であり、有
機溶媒に可溶であり、機能性基を導入可能な末端が多く
存在する等の特徴がある。そこで、L.L.Mille
rら;J.Am.Chem.Soc.,1997,11
9,1005には、4級ピリジニウム塩を結合した1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸ジイミド残基
を分岐末端に有するポリアミドアミンデンドリマーが、
等方的な電子伝導性を有し、この導電性は分岐末端構造
の空間的な重なり合いによるπ電子相互作用によること
が示されている。また、特開2000−336171号
公報には、分岐末端にホール(正孔)伝導性構造を有
し、カルボニル基とベンゼン環を含むπ電子共役系を含
まないデンドロンを用いたデンドリマーとそれを用いた
光電変換デバイスについて開示されている。
【0011】以下、共役系高分子に代表され、超分岐高
分子を含まない導電性高分子を「従来の導電性高分子」
と呼ぶことにする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の導電性高分子を用いた機能素子については、高い
電荷伝導性は分子鎖の配向方向にあり、高分子の構造の
影響を受ける。
【0013】さらに、従来の導電性高分子は、一般に、
剛直で、不溶不融性のものが多い。そこで、溶融性や溶
解性の付与または向上のために側鎖を導入したポリマー
誘導体やオリゴマーが用いられている(例えば、特開平
4−133351号公報、特開昭63−76378号公
報および特開平5−110069号公報参照)。しかし
ながら、側鎖を導入すると高分子鎖の柔軟性が高くな
り、使用温度範囲にガラス転移点が発現し、その結果、
ミクロブラウン運動によるサーモクロミズムが生じ、π
電子の共役長が短くなり、温度に対する特性の安定性が
低下するという問題が発生する。
【0014】また、オリゴマーを用いると、信頼性が低
下するなど問題が生じる。また、オリゴマ−を利用した
系では充分な移動度が得られておらず、重合度を上げる
か、あるいは、特開平7−206599号報等に記載さ
れている様に配向膜を用いて導電性有機化合物の配向性
を高める等の対策が必要である。さらに、共役系高分子
は、酸素や水分の影響を受け易く、劣化し易いという問
題がある。
【0015】上述したように、従来の有機FET素子
は、十分な電気特性が得られておらず、安定性に乏し
く、且つ、寿命が短いという課題がある。
【0016】本発明は、上記の諸点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、導電性高分子を用いたトランジ
スタの特性および/または信頼性を改善すること、およ
びそのようなトランジスタを用いた表示装置を提供する
ことにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明によるトランジス
タは、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第
2電極との間に設けられた半導体層と、前記半導体層に
電界を印加するための第3電極とを備え、前記半導体層
は、超分岐高分子を含み、且つ、前記超分岐高分子を介
した非共有結合的相互作用による自己組織化構造を有
し、そのことによって上記目的が達成される。
【0018】前記半導体層は等方的な導電性を有するこ
とが好ましい。
【0019】前記超分岐高分子は、球状または円盤状の
立体構造を有することが好ましい。
【0020】前記超分岐高分子は、デンドリマーである
ことが好ましい。
【0021】好ましい実施形態において、本発明による
トランジスタは、前記第3電極によって印加された電界
に対する前記半導体層の電界効果を利用する電界効果型
トランジスタである。
【0022】本発明による表示装置は、複数の画素と、
それぞれが前記複数の画素に対応して設けられた複数の
アクティブ素子とを有し、前記複数のアクティブ素子の
それぞれが前記トランジスタであることを特徴とし、そ
のことのよって上記目的が達成される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。
【0024】本明細書における超分岐高分子とは、任意
の形状の分岐構造を持つ超分岐構造単位を少なくとも一
つ有する高分子である。ここで言う「超分岐構造単位」
は、図1に模式的に示すように、デンドリマー構造単位
やハイパーブランチポリマー構造単位を含む。デンドリ
マーやハイパーブランチポリマーについては、例えば、
柿本雅明,化学,50巻,608頁(1995)、高分
子,Vol.47,p.804(1998)に記載され
ている。
【0025】超分岐構造単位12は、1つの樹木状分岐
の開始点13aを有する。超分岐構造単位12が有する
分岐点13の数に制限は無く、樹木状分岐の開始点13
aのみを分岐点13とした構造であってもよい。超分岐
構造単位12は、デンドリマー構造単位のように、規則
的な繰り返し分岐構造を有してもよいし、ハイパーブラ
ンチポリマー構造単位のように、不規則な繰り返し分岐
構造を有していも良い。
【0026】本明細書における超分岐高分子は、図1に
示した超分岐構造単位12を少なくとも1つ有せば良い
が、図2に示す超分岐高分子10のように、中心構造
(コア)14に結合した複数の超分岐構造単位12(1
2a〜12c)を有することが好ましい。特に、超分岐
高分子10および超分岐高分子10の自己組織化構造が
等方的な特性を示すように、超分岐高分子10の分子構
造の対称性が高いことが好ましく、超分岐構造単位12
の数は、3個または4個が好ましい。複数の超分岐構造
単位12は互いに異なるものであっても良いが、構造の
対称性の観点から、同じものであることが好ましい。
【0027】図2に示した超分岐高分子10は、3つの
超分岐構造単位12a、12bおよび12cの樹木状分
岐開始点13aが、中心構造14としての3官能性原子
団に結合した構造を有している。中心構造14と超分岐
構造単位12との結合は、典型的には共有結合である
が、水素結合や配位結合などの非共有結合であってもよ
い。
【0028】超分岐構造単位12a、12bおよび12
cは、互いに異なってもよいし、同じであっても良い。
超分子高分子10が等方的な特性を有するように、3つ
の超分岐構造単位12a、12bおよび12cは同じも
のであることが好ましい。以下、中心構造14としての
多官能原子団も参照符号14で示すことにする。
【0029】なお、本発明で用いられる超分岐高分子1
0は、その分子表面にホール伝導性や電子伝導性、また
はイオン伝導性を有するものであってよく、分子表面と
内部との間にエネルギー相互作用を有するものや、デン
ドロン(超分岐構造単位中の繰り返し単位)にキャリア
ー伝導性を有するものでもよい。分子の表面にキャリア
伝導性を有する超分岐高分子10は、キャリア伝導性を
有する末端基間のホッピングによってキャリアが移動す
る。デンドロンがπ共役鎖などπ電子を有する構造を備
える場合など、デンドロンがキャリア伝導性を有する場
合には、キャリアは中心構造14と超分岐構造単位12
との間をも移動することができるので、中心構造14が
有する機能を引き出すことができる。
【0030】超分岐高分子10の中心構造14とは、任
意の数の樹木状分岐開始点13aと結合し、樹木状分岐
開始点13a以降の超分岐構造単位12を除いた部分の
構造を指す。本発明に好適に用いられる超分岐高分子1
0は、典型的には、中心構造14の回りに複数の超分岐
構造単位12を有し、対称性の高い立体構造を有するの
で、中心構造14は超分岐高分子10の立体構造の中心
に位置する。
【0031】中心構造14を構成する多官能原子団14
として、(1)炭素数が1〜20であって、O、NH、
N(CH3)、S、SO2等のヘテロ原子が介在しても良
い非置換または水酸基、カルボキシル基、アシル基また
はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等のハロ
ゲン置換のアルキレン基、(2)炭素数が6〜20のア
リーレン基、(3)これらのアルキレン基とアリーレン
基が結合した基、(4)上記(1)〜(3)の各基の炭
素原子に結合した水素原子が脱離した多価の基、(5)
多価のヘテロ環基、(6)多価のヘテロ環基と上記
(1)〜(4)の炭化水素基とが結合した基、(7)ポ
ルフィリンやポルフィリン錯体が挙げられる。
【0032】本発明に用いられる超分岐高分子10のデ
ンドロンは、芳香族であっても、脂肪族であってもよ
い。具体的には、芳香族または脂肪族ポリエーテル構
造、芳香族ポリエステル構造、ポリシロキサン構造、ポ
リカルボシラン構造、ポリエーテルアミド構造、ポリア
ミドアミン構造、ポリプロピレンイミン構造等の高分子
構造や、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポ
リフェニレンエチニレン等の共役系高分子構造が挙げら
れ、ポリチオフェンやポリチエニレンビニレンやポリピ
ロールやポリシロール等のヘテロ環基等を含んでもよ
い。
【0033】デンドロンにキャリヤ伝導性を付与するた
めに、デンドロンにπ共役系構造に持たせてもよいし、
ホール伝導構造として、ジアルキルフェニルアミン残基
を有する構造、トリフェニルアミン残基を有する構造、
フェナントロリン残基、イミダゾール残基等を持たせて
もよい。また、電子伝導構造として、ナフタレンテトラ
カルボン酸ジイミド残基等を持たせてもよい。また、イ
オン伝導構造として、カルボキシレートやスルホネート
官能基等のアニオンとアルカリ金属やアルカリ土類金属
等のカチオンとで構成された塩をを持たせてもよい。
【0034】本発明で用いる超分岐高分子10は、上述
したように、超分岐構造単位12を有する限り、その分
岐構造に制限は無いが、分子構造の対称性の観点からデ
ンドリマーであることが好ましい。超分岐高分子10が
デンドリマーの場合、その世代数に特に制限はないが、
中心構造14が大きいものや長いものを含めると、典型
的な世代数は1〜10であり、末端基(超分岐構造単位
12の末端部、超分岐高分子10の表面を構成する末端
部)の密集性と合成の容易性から、世代数は2〜8が好
ましく、さらに好ましくは3〜7であり、最も好ましい
のは、3〜5である。なお、デンドリマーの世代とは、
図3に示すように、規則的な分岐の次数を示すものであ
る。
【0035】本発明によるトランジスタが有する半導体
層は、超分岐高分子を含み、且つ、超分岐高分子を介し
た非共有結合的相互作用による自己組織化構造を有す
る。自己組織化構造は、同種の超分岐高分子間に形成さ
れたものでもよいし、異種の超分岐高分子間に形成され
たものでもよい。また、半導体層が従来の鎖状高分子を
含む場合には、超分岐高分子と従来の鎖状高分子との間
に形成された自己組織化構造であってもよい。超分岐高
分子を用いる場合、最小の自己組織化構造は、2つの超
分岐高分子(2分子)によって形成され得る。
【0036】なお、非共有結合的相互作用には、ファン
デアワールス力、水素結合、静電相互作用、π電子相互
作用、電荷移動相互作用等が含まれる。
【0037】ここで、図4(a)および(b)を参照し
ながら、本発明の高分子構造体が有する自己組織化構造
について説明する。
【0038】本発明に用いられる超分岐高分子の立体構
造は、等方的な導電性を発現させるために、図4(a)
に示したような円盤状(ディスク状)および図4(b)
に示したような球状であることが好ましい。なお、この
ような立体構造を有する超分岐高分子は、上述したよう
に、中心構造およびデンドロンの構造ならびに世代数を
適宜調整することによって得られる。
【0039】円盤状の超分岐高分子10aは、図4
(a)に示したように、その分子間に働く非共有結合的
相互作用によって、自己組織化構造20aを形成する。
また、球状の超分岐高分子10bは、図4(b)に示し
たように、その分子間に働く非共有結合的相互作用によ
って、自己組織化構造20bを形成する。図4(b)に
は、1層目の4つの超分岐高分子10bの中央に2層目
の超分岐高分子10bが位置するような自己組織化構造
20bを例示しているが、これに限られず、1層目と2
層目の超分岐高分子10bが互いに重なるような自己組
織化構造が形成されてもよい。
【0040】図4(a)および(b)において、互いに
積層されている超分岐高分子10aおよび10bは、そ
れぞれ同種のものであってもよいし、異種のものであっ
てもよい。すなわち、同種の超分岐高分子からなる複数
の層で半導体層を構成してもよいし、超分岐高分子の単
分子層で1つの半導体層を構成してもよい。
【0041】このように、非共有結合的相互作用による
自己組織化構造を形成させることにより、半導体層内に
おけるエネルギーの移動やキャリアの移動が、非共有結
合的相互作用の強い部分を介してスムーズに起こり、移
動速度を速くすることが可能となる。
【0042】また、3次元的な広がりをもつ超分岐高分
子および/またはその自己組織化構造が導電性を担って
いるので、1次元の共役鎖が機能を担う従来の導電性高
分子のように特性が温度に依存しやすいという問題の発
生が抑制される。
【0043】超分岐高分子を用いて半導体層を形成する
方法には、公知の成膜方法を広く適用することができ
る。超分岐高分子は、従来の共役系の導電性高分子など
に比べて溶媒に対する溶解性に優れるので、種々の溶媒
を用いて溶液を調製することができる。この溶液をスピ
ンコーティング法、ディップコーティング法、キャステ
ィング法、印刷法およびインクジェット法等の方法によ
り基板(支持体)21上に塗布または印刷し、乾燥後、
必要に応じて加熱処理することにより、超分岐高分子の
膜を形成することができる。
【0044】例えば、超分岐高分子の単分子膜は、所定
の濃度の溶液に、基板21を所定の時間だけ浸漬するこ
とによって形成できる。基板表面に超分岐高分子と非共
有結合的相互作用を示す層を予め形成しておけば、自己
組織化構造を形成しながら単分子層が形成される。
【0045】このように、基板21上に、超分岐高分子
の膜を形成することによって、本発明のトランジスタに
用いられる半導体層を形成することができる。
【0046】次に、超分岐高分子の自己組織化構造を有
する半導体層を備えるトランジスタの構成を説明する。
以下では、アクティブ駆動型の表示装置のアクティブ素
子として好適に用いられる電界効果型トランジスタ(以
下、FETという。)を例示するが、本発明はFETに
限られず、他のトランジスタにも適用される。
【0047】本発明によるFET10の模式な断面図を
図5に示す。FET10は、ボトムゲート型のトランジ
スタであり、絶縁性基板1上に形成されたゲート電極2
と、ゲート電極2を覆うように形成されたゲート絶縁層
3と、ゲート絶縁層3上に形成されたソース電極4およ
びドレイン電極5と、ソース電極4とドレイン電極5と
の間に設けられた半導体層6をと有している。また、半
導体層6は、ソース電極4およびドレイン電極5のそれ
ぞれの一部を覆うように形成されている。
【0048】トランジスタ10は、例えば、以下のよう
にして製造される。
【0049】まず、絶縁性基板1上にゲート電極2を形
成する。ゲート電極2の材料としては、Cr、Al、T
a、Mo、Nb、Cu、Ag、Au、Pt、Pd、I
n、Ni、Ndやこれらの合金、ポリシリコン、非晶質
シリコン、錫酸化物、酸化インジウム、インジウム錫酸
化物(ITO;Indiumu Tin Oxide)
等の無機材料や、ドープされた導電性高分子(例えば、
ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とポリ
スチレンスルホン酸ナトリウムとの混合物等)等の有機
材料が挙げられる。また、2層以上の膜を積層しても良
い。蒸着法やスパッタリング法、塗布法または印刷法な
ど材料に応じた公知の成膜方法を用いて導電性の膜を堆
積した後、フォトリソグラフィー工程およびエッチング
工程によって、この導電性膜をゲート電極2の所定の形
状に加工する。
【0050】次に、ゲート電極2を覆うように、ゲート
絶縁層3を形成する。ゲート絶縁層3の材料としては、
SiO2、SiN、Al23、等の無機材料や、ポリク
ロロピレンポリエチレンテレフタレート、ポリオキシメ
チレン、ポリビニルクロライド、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポ
リイミド、ポリサルフォン、ポリオルガノシロキサンな
どの高分子材料が挙げられる。また、2層以上の膜を積
層しても良い。ゲート絶縁層3も公知の成膜方法で堆積
され、必要に応じてパターニングされる。
【0051】ゲート絶縁層3上にソース電極4およびド
レイン電極5を形成する。ソース電極4およびドレイン
電極5の材料としては、ゲート電極2と同様の材料を用
いて、同様の方法で形成され得る。もちろん、ゲート電
極2の材料とソース電極4およびドレイン電極5の材料
とは異なっても良いし、同じでも良い。2層以上の膜を
積層しても良い。
【0052】次いで、超分岐高分子を含む有機半導体層
を形成する。例えば、超分岐高分子からなる半導体層
は、上述したように、超分岐高分子の溶液を調製し、こ
の溶液を種々の塗布方法および印刷法を用いて形成する
ことができる。乾燥後、必要に応じて加熱処理すること
により、超分岐高分子の膜を形成することができる。
【0053】以上の工程により、本発明によるFET1
0を製造することができる。本発明によるFETの構造
は、上記の例に限られず、トップゲート型であってもよ
く、さらに、ドレイン電極/ゲート電極/ソース電極が
同じ層に並んで配置された、積層型以外の構造でも構わ
ない。
【0054】本発明による有機FETが有する半導体層
は、上述したように、超分岐高分子を有し、且つ、超分
岐高分子を介した非共有結合的相互作用による自己組織
化構造を有するので、高いキャリヤー移動度を有する。
さらに、空気中の酸素や水分の影響を受け難いので安定
性が高く、高信頼性、高耐久性を有する。また、円盤状
や球状(楕円球状も含む)の立体構造を有する超分岐高
分子を用いると、導電性が等方的で且つさらに導電性が
高い半導体層を得ることができる。
【0055】また、この半導体層は、単に超分岐高分子
を含む溶液を塗布または印刷するだけで形成することが
できるとともに、膜厚、分子配向まで、ナノスケールの
分子レベルの制御が可能である。半導体膜の形成に高い
温度を必要としないので、プラスチック基板上にも容易
に形成できる。
【0056】また、例えば不純物のドープ量を多くする
ことによって、電極として利用可能なレベルの導電性を
有する膜を形成することもできるので、ゲート電極2、
ソース電極4およびドレイン電極5を全て、超分岐高分
子を含む膜で形成することもできる。このとき、例え
ば、ソース電極4およびドレイン電極5を構成する超分
岐高分子と半導体層6を構成する超分岐高分子との間の
非共有結合的相互作用によって自己組織化構造が形成さ
れるように材料を選択すると、更に、FETの特性を向
上することができる。ソース電極4およびドレイン電極
5に従来の導電性高分子を用いる場合にも、これらの電
極を構成する導電性高分子と、半導体層6を構成する超
分岐高分子との間の非共有結合的相互作用によって自己
組織化構造が形成させることによって、FETの特性を
向上することもできる。
【0057】電極材料として用いられる超分岐高分子以
外の導電性高分子としては、例えば、ポリスチレン鎖、
ポリシロキサン鎖、ポリエーテル鎖、ポリエステル鎖、
ポリアミド鎖やポリイミド鎖等の主鎖に、フタロシアニ
ン系誘導体、アゾ化合物系誘導体、ペリレン系誘導体、
キナクリドン系誘導体、多環キノン系誘導体、シアニン
系誘導体、フラーレン誘導体、インドール、カルバゾー
ル等の含窒素環式化合物誘導体、ヒドラゾン誘導体、ト
リフェニルアミン誘導体、多環芳香族化合物誘導体等の
側鎖が導入されたものが挙げられる。さらに、共役系高
分子鎖である、ポリパラフェニレン等の芳香族系共役系
高分子、ポリアセチレン等の脂肪族系共役系高分子、ポ
リピロールやポリチオフェン等の複素環式共役系高分
子、ポリアニリン類やポリフェニレンサルファイド等の
含ヘテロ原子共役系高分子、ポリ(フェニレンビニレ
ン)やポリ(アリーレンビニレン)や、ポリ(チエニレ
ンビニレン)等の上記共役系高分子の構成単位が交互に
結合した構造を有する複合型共役系高分子等の炭素型共
役系高分子や、ポリシラン類や、ジシラニレンポリマー
類、ジシラニレンー炭素系共役性ポリマー構造などが挙
げられる。
【0058】さらに、超分岐高分子中に様々な機能基を
導入による機能の複合化や、非共有結合的相互作用によ
る自己組織化構造による機能の複合化および新規機能の
発現を持った従来に無い機能を有する有機FETおよび
素子構造を提供することができる。これは従来のポリマ
ー材料やポリマーアロイ系等では形成することが不可能
な構造である。
【0059】本発明によるFETは、液晶表示装置や有
機EL表示装置に好適に用いられる。例えば、表示装置
を作製する際には、FET10のドレイン電極5に接続
された画素電極を形成する必要がある。画素電極は、透
過型液晶表示装置の場合、錫酸化物、酸化インジウム、
ITO等の透明導電膜を用いて形成される。反射型液晶
表示装置の場合、AlやAg等の金属膜を用いて形成さ
れる。また、有機EL表示装置を作製する際には、M
g、Ca、Al、Au等の金属膜を用いる。画素電極に
ドレイン電極やソース電極と同じ材料を用いると、画素
電極をドレイン電極やソース電極と同じ工程で形成する
ことができる。また、異なる材料を用いる場合は、ドレ
イン電極やソース電極を形成する前あるいは後に画素電
極を形成する。
【0060】本発明によるFETを用いることによっ
て、液晶表示装置や有機EL表示装置などのアクティブ
駆動型の表示装置を安価に製造することができる。勿
論、本発明によるトランジスタは、他の種々の電子機器
に用いることができる。
【0061】以下、本発明によるトランジスタの半導体
層に好適に用いられる超分岐高分子の合成例を示す。
【0062】ポリプロピレンイミン系のものとして、ま
ず化学式1の第1アミン化合物を水−トルエン中で酢酸
触媒によりアクリロニトリルとシアノエチル化反応させ
ることで、化学式2の化合物を生成する。
【0063】
【化1】
【0064】
【化2】
【0065】次いで、上記化学式2の化合物に対してコ
バルト触媒(ラネー触媒)により水素添加反応させるこ
とで、化学式3の化合物を生成する。
【0066】
【化3】
【0067】すなわち、1つのアミノ基(化学式1)か
ら、分岐した2つのアミノ基(化学式2)が得られ、上
記反応を繰り返すことによって、化学式4から化学式6
の化合物が容易に得られる。
【0068】
【化4】
【0069】
【化5】
【0070】
【化6】
【0071】また、超分岐高分子を分子の中心から外側
に向かって合成するダイバージェント法や外側から中心
に向かって合成するコンバージェント法により、化学式
7等のデンドリマーを合成することができる。
【0072】
【化7】
【0073】また、市販のポリプロピレンイミンデンド
リマー(Aldrich社カタログDAB−Am−4,
8,16,32,64)を用いてもよい。そこに、4−
(N,N−ジエチルアミノ)安息香酸エチル、または4
−(1,8−ナフタルジイミジル安息香酸)メチル等を
N,N−ジメチルホルムアルデヒドに溶解し、減圧下6
0℃で加熱攪拌しながら生成するエタノールを留去し、
濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィーで精製して、該
デンドリマーやハイパーブランチポリマーの分岐末端の
アミノ基が4−ジエチルアミノ安息香酸のアミド、また
は4−(1,8−ナフタルイミジル)安息香酸のアミド
等に変換された物質が得られる。
【0074】ポリベンジルエーテル系のものとして4−
ブロモメチレン安息香酸メチル(化8)等と1,3,5
−トリハイドロキシベンゼン(化9)を用い、Hawk
er,C.J.et al.;J.Am.Chem.S
oc.,112.p.7638(1990)と同様に無
水炭酸カリウムと18−クラウン−6エーテルを使用す
るエーテル化反応により、超分岐高分子化合物(化1
0)等の、ポリベンジルエーテル系のデンドリマーやハ
イパーブランチポリマーを得ることが可能であり、4−
ブロモメチレン安息香酸メチルの場合、末端のメチルエ
ステル基をカルボキシル基やカリウム塩等に変換するこ
とも可能である。
【0075】
【化8】
【0076】
【化9】
【0077】
【化10】
【0078】ポリフェニレンビニレン系のものとして、
Shirshendu K.Debet al.;J.
Am.Chem.Soc,119,p.9079(19
97)を用いて、3,5−ジ−tert−ブチルベンズ
アルデヒド(化11)と、5−ブロモ−m−キシレンか
らArbuzov反応の生成物(化12)とを水素化ナ
トリウムをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で
反応させ、生成物(化13)を合成する。さらに1,
3,5−トリブロモベンゼンの2つの臭素をStill
カップリング反応によりビニルに変換し、生成物(化1
4)を生成する。これらを繰り返すことにより、生成物
(化15)等のポリフェニレンビニレン系のデンドロン
を生成する。これにベンゾトリフォスフェイト(化1
6)等の中心構造となり得るものと反応させて、超分岐
高分子化合物(化17)等の、ポリフェニレンビニレン
系のデンドリマーやハイパーブランチポリマーを生成す
ることができる。
【0079】
【化11】
【0080】
【化12】
【0081】
【化13】
【0082】
【化14】
【0083】
【化15】
【0084】
【化16】
【0085】
【化17】
【0086】上記の例では、中心構造と超分岐構造とが
共有結合を介して結合された超分岐高分子を例示した
が、本発明に用いられる超分岐高分子はこれに限られ
ず、中心構造と超分岐構造とが非共有結合を介して結合
したものであってもよい。
【0087】例えば、下記の(化18)で示される分子
Aは、水素結合によって6個が互いに結合し、(化1
9)で示されるようなデンドリマーを形成する。
【0088】
【化18】
【0089】
【化19】
【0090】以上詳述したように、本発明によれば、超
分岐高分子による自己組織化構造を有する従来にない半
導体層を用いることによって、トランジスタの性能を向
上させることが可能であり、また、この様なトランジス
タおよびそれを用いたアクティブ駆動型の表示装置を簡
便に作製することが可能となり、工業的価値は非常に大
きい。
【0091】
【実施例】次に、本実施の形態における機能素子の実施
例を、比較例と共に以下に説明する。ただし、本発明が
これらの実施例に限定されるものではない。
【0092】(実施例1)実施例1では、図1に示した
逆スタガー構造の有機薄膜トランジスタ10を作製し
た。ゲート電極2はTaを、ソース電極4およびドレイ
ン電極5はアルミニウムを用いて形成した。有機半導体
層6は、(化7)で表されるポリプロピレンイミン系の
球状型デンドリマーを用い、ここでは、5世代デンドリ
マーを用いた。
【0093】実施例1のトランジスタ10は、以下の手
順で作製した。
【0094】(1)マスクを用いた蒸着法でTaを基板
1上に堆積することによって、ゲート電極2を形成す
る。
【0095】(2)ゲート電極2の表面を酸化すること
によって、ゲート絶縁層3を形成する。
【0096】(3)マスクを用いた蒸着法でアルミニウ
ムを堆積することによって、ソース電極4およびドレイ
ン電極5を形成する。このとき、チャネル長が12μm
となるように、ソース電極4とドレイン電極5との間隔
を設定した。
【0097】(4)(化7)に示したデンドリマーをイ
ンクジェット法により所定の位置に付与することによっ
て、有機半導体層6を形成する。
【0098】得られた有機薄膜FET10のキャリア移
動度をタイムオブフライト法により測定したところ、
0.3cm2-1-1であった。また、電流―電圧特性
評価より得られたオン/オフ電流比はおよそ7桁であっ
た。移動度、オン/オフ電流比の両結果は共に現行のa
−Siの性能に匹敵するものである。
【0099】(実施例2)球状の立体構造を有するデン
ドリマーであるポリベンジルエーテル系デンドリマー
(化10)を用いて有機半導体層6を形成した以外は、
実施例1と同様にして、実施例2のFET10を作製し
た。
【0100】得られたFET10のキャリア移動度は
0.8cm2-1-1であり、オン/オフ電流比はおよ
そ7桁程度であった。
【0101】このように、球状デンドリマーを用いるこ
とによって、移動度は更に向上し、a−Siと同程度か
もしくはそれ以上の移動度が得られた。
【0102】(実施例3)π共役相互作用により自己組
織化構造を形成するポリフェニレンビニレン系の円盤状
デンドリマー(化17)を用いて有機半導体層6を形成
した以外は、実施例1と同様にして、実施例3のFET
10を作製した。このデンドリマーのデンドロンである
ポリフェニレンビニレンは、デンドリマー間のπ共役相
互作用により安定な自己組織化構造を形成する。
【0103】得られたFET10のキャリア移動度は2
5cm2-1-1であり、オン/オフ電流比はおよそ7
桁程度であった。
【0104】このように、π共役系のデンドロンを用い
ると、デンドロン間のπ共役相互作用によって自己組織
化構造が安定化するとともに、移動度が飛躍的に向上
し、低温p−Siと同程度の特性が得られた。
【0105】(比較例1)従来の導電性高分子であるオ
リゴチオフェンを用いて有機半導体層6を形成した以外
は、実施例1と同様にして、比較例1のFETを作製し
た。FETの構成は図5に示したFET10と同じであ
る。
【0106】得られたFETのキャリア移動度は8.5
x10-5cm2-1-1であり、またオン/オフ電流比
はおよそ3桁程度であった。
【0107】以上の結果から、有機半導体層6に種々の
タイプのデンドリマーを用いることにより、有機薄膜F
ETの性能を飛躍的に向上することができた。
【0108】(実施例4)本実施例の液晶表示装置10
0の模式的な断面図を図6に示す。この液晶表示装置1
00は典型的なTNモードのTFT型液晶表示装置であ
り、TFTとして実施例3のFET10を用いた点以外
は公知の構成を有しており、公知の方法で製造できる。
【0109】ガラス基板11上に、ゲート電極12、ゲ
ート絶縁層13、ソース電極14、ドレイン電極15お
よび有機半導体層16を有するFET10が形成されて
いる。FET10のドレイン電極15には、ITOから
形成された画素電極17が接続されている。対向基板の
ガラス基板11には、ITOから形成された対向電極1
9が設けられている。一対の基板11の液晶層20側の
表面は、配向膜18を全面に設けられている。液晶層2
0の液晶分子は、配向膜18によってTN配向されてい
る。液晶材料として正の誘電率異方性を持つネマティッ
ク液晶を用い、プレチルト角が約2°のポリイミド配向
膜を用いた。
【0110】この液晶表示装置100を4Vで駆動し、
視野角特性評価を行ったところ、コントラスト10を維
持する角度が上下、左右ともに80°以上であった。
【0111】このように、本発明によるFET10は、
液晶表示装置のTFTとして好適に用いられることがわ
かった。本発明によるFETは、例示した液晶表示装置
に限られず、種々のタイプの液晶表示装置に用いること
ができる。
【0112】(実施例5)本実施例の有機EL表示装置
200の模式的な断面図を図7に示す。この有機EL表
示装置200は典型的なTFT型有機EL表示装置であ
り、TFTとして実施例3のFET10を用いた点以外
は公知の構成を有しており、公知の方法で製造できる。
【0113】有機EL表示装置200は、透明電極(I
TO)107が被覆された透明基板101上に有機薄膜
からなる電界発光層111および正孔輸送層112が積
層され、その上にマトリックス状に分離された画素電極
113が形成されており、各画素電極113上には、ド
レイン電極105を介してFET10が配置されてい
る。
【0114】この有機EL表示装置200は、発光面を
FET10の大きさに依存せずに配置することができる
のでの発光面の開口率が高い。また、層間絶縁層114
は平坦化層として機能するので、フルカラー表示装置を
構成する場合、各画素のFET10は平坦な層の上に構
成することができる。
【0115】有機EL表示装置200は、ソース電圧5
V、ゲート電圧5Vで、7000Cd/m2の発光輝度
が得られた。また、動画表示も可能である。
【0116】さらに、電界発光層111として、赤色発
光層、緑色発光層、青色発光層をストライプ状に並べて
形成することによってカラー表示装置を構成した。この
カラー表示装置をソース電圧5V、ゲート電圧5Vで、
動画表示したところ、発光輝度3000Cd/m2と明
るく、応答速度も0.5msecであった。
【0117】このように、本発明によるFET10は、
有機EL表示装置のTFTとして好適に用いられること
がわかった。本発明によるFETは、例示した有機EL
表示装置に限られず、種々のタイプの有機EL表示装置
に用いることができる。
【0118】尚、上記の実施例では、逆スタガ型のFE
T10を用いた例を説明したが、プレーナ型のFETを
用いることもできる。
【0119】
【発明の効果】本発明によると、従来の導電性高分子を
用いたトランジスタよりも特性および/または信頼性が
改善された有機トランジスタが提供される。本発明によ
るトランジスタは、アクティブ駆動型表示装置のアクテ
ィブ素子として好適に用いられ、従来のa−SiTFT
と同程度の特性を有しつつ、安価に製造することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】超分岐高分子の構造と分類とを模式的に示す概
念図である。
【図2】本発明に用いられる超分岐高分子の構造を模式
的に示す図である。
【図3】デンドリマーの世代数の概念を示す模式図であ
る。
【図4】(a)および(b)は、本発明による超分岐高
分子によって形成された自己組織化構造の例を示す模式
図である。
【図5】本発明による実施形態の電界効果型トランジス
タ10の模式的な断面図である。
【図6】本発明の実施形態の液晶表示装置100の模式
的な断面図である。
【図7】本発明の実施形態の有機EL表示装置200の
模式的な断面図である。
【符号の説明】
1、11、101 絶縁性基板、ガラス基板、透明性基
板 2、12、102 ゲート電極 3、13、103 ゲート絶縁層 4、14、104 ソース電極 5、15、105 ドレイン電極 6、16、106 有機半導体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 JA23 JA26 JA28 KA09 MA02 NA27 5C094 AA15 AA31 BA03 BA43 EB05 FB14 5F110 AA30 BB01 CC01 CC03 EE01 EE02 EE03 EE04 EE06 EE07 EE08 EE09 EE14 EE42 EE43 EE44 FF01 FF02 FF03 FF09 FF22 GG05 GG19 GG28 GG42 HK01 HK02 HK03 HK04 HK06 HK07 HK09 HK14 HK16 HK21 HK32 HK33 NN71 NN72

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1電極と、第2電極と、前記第1電極
    と前記第2電極との間に設けられた半導体層と、前記半
    導体層に電界を印加するための第3電極とを備え、前記
    半導体層は、超分岐高分子を含み、且つ、前記超分岐高
    分子を介した非共有結合的相互作用による自己組織化構
    造を有する、トランジスタ。
  2. 【請求項2】 前記半導体層は等方的な導電性を有す
    る、請求項1に記載のトランジスタ。
  3. 【請求項3】 前記超分岐高分子は、球状の立体構造を
    有する、請求項1または2に記載のトランジスタ。
  4. 【請求項4】 前記超分岐高分子分岐は、円盤状の立体
    構造を有する、請求項1または2に記載のトランジス
    タ。
  5. 【請求項5】 前記超分岐高分子は、デンドリマーであ
    る、請求項1から4のいずれかに記載のトランジスタ。
  6. 【請求項6】 前記第3電極によって印加された電界に
    対する前記半導体層の電界効果を利用する電界効果型ト
    ランジスタである、請求項1から5のいずれかに記載の
    トランジスタ。
  7. 【請求項7】 複数の画素と、それぞれが前記複数の画
    素に対応して設けられた複数のアクティブ素子とを有
    し、前記複数のアクティブ素子のそれぞれが、請求項6
    に記載のトランジスタである、表示装置。
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