JP2003091285A - 演奏制御装置 - Google Patents

演奏制御装置

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JP2003091285A
JP2003091285A JP2001284666A JP2001284666A JP2003091285A JP 2003091285 A JP2003091285 A JP 2003091285A JP 2001284666 A JP2001284666 A JP 2001284666A JP 2001284666 A JP2001284666 A JP 2001284666A JP 2003091285 A JP2003091285 A JP 2003091285A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 かえ指を用いない運指の習得が容易となる演
奏制御装置を提供する。 【解決手段】 制御部4は、マイクロホン12(または
14)によって入力された振動音の音高と、第1〜第3
のピストンスイッチ3a〜3cの操作状態の組み合わせ
とに基づいて音高を決定して楽音信号を生成し、スピー
カ8から放音する。楽音信号の音高は、運指図に従っ
て、各ピストンスイッチ3a,3b,3cの各操作状態
の組み合わせに応じて、隣接しない複数の候補音名に対
応した複数の候補音高が割り当てられており、この中か
ら、振動音の音高と一致するなど、前記振動音の音高と
所定の対応関係にある候補音高を、楽音信号の音高とし
て指定する。かえ指を不可とする運指が設定されている
ときに、かえ指操作を行っても、音源部に対してノート
オンを出力しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばアコーステ
ィック楽器のトランペット(以下、単にトランペットと
いう)のように、演奏者が与える口操作量と、複数の操
作子の操作状態の組み合わせ、とによって音高が決定さ
れる演奏法を模擬する演奏制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】トランペットは、輝くような音色を有し
て魅力的な楽器であるが、その演奏は難しい。演奏者
は、マウスピースに押当てた上下の唇を緊張させてその
隙間に呼気圧を与えることにより、管の共振周波数の1
つに合致する振動音を与えなければならない。このとき
の演奏者の口の制御状態は、一般にアンブシュア(embo
uchure)とよばれている。このアンブシュアができるよ
うになるには、長年にわたる熟練を有する。一方、管の
共振周波数は、管長切り替えバルブを開閉する3本のピ
ストン(バルブボタン)の操作状態によって決まる。こ
の操作自体は、少し練習すればできるようになる。しか
し、ピストンの操作だけでは音が鳴らないので学習意欲
がわかない。したがって、初心者であっても、ピストン
の操作さえできれば、簡単に正確な音高の演奏ができ、
かつ、トランペットの教習装置ともなる電子楽器が望ま
れていた。
【0003】ところで、トランペットの運指図には、か
え指も示されている。すなわち、同一の音名の音高を発
音させるのに、ピストンの操作状態の異なる組み合わせ
がある。かえ指は演奏操作の途中で、指を移し替えしや
すくするために用いることができる。また、かえ指での
演奏は、基本の運指に比べて音高が少しずれる。したが
って、かえ指は、高度な運指のテクニックとして用いら
れる。しかし、初心者は、まず基準の運指を習得すべき
であり、その際、かえ指の操作を許容しないようにする
ことが好ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、かえ指を用いない基本運指
の習得が容易となるとともに、アコースティック楽器の
教習装置ともなる、演奏制御装置を提供することを目的
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、演奏制御装置において、奏者の口
操作による口操作量を入力する口操作量入力手段と、複
数の操作子の操作状態を入力する操作子状態入力手段
と、基本運指、または、前記基本運指を含み、前記基本
運指による前記複数の操作子の操作状態とは異なる、か
え指操作状態によって前記基本運指の場合と同じ音高を
指定できるかえ指可能運指、のいずれか一方を設定する
運指設定入力手段と、楽音信号発生装置に対し楽音信号
の音高を指定する音高指定手段と、前記楽音信号発生装
置に対し楽音信号の発音を指示する発音指示手段を有
し、前記基本運指または前記かえ指可能運指に従って、
前記複数の操作子の各操作状態の組み合わせに応じて、
隣接しない複数の候補音名に対応した複数の候補音高が
割り当てられ、かつ、前記各候補音高に対し、該候補音
高を含む許容範囲が設定されており、前記音高指定手段
は、入力された前記口操作量が、入力された前記複数の
操作子の各操作状態の組み合わせに応じて割り当てられ
た前記複数の候補音高の中の、ある1つの候補音高の前
記許容範囲にある音高と所定の対応関係にあるときに、
前記ある1つの候補音高を、前記楽音信号の音高として
指定し、かつ、前記入力された口操作量が、前記入力さ
れた前記複数の操作子の各操作状態の組み合わせに応じ
て割り当てられた複数の候補音高の前記いずれの許容範
囲にある音高とも所定の対応関係にないときには、前記
発音指示手段が前記楽音信号の発音を指示することを禁
止するものである。したがって、演奏者は、基本運指
と、かえ指可能運指とを切り替えて演奏を練習できる。
演奏者が、かえ指を用いない運指で演奏する際に、誤っ
てかえ指を用いたときには、楽音信号発生装置に発音さ
せないことにより、かえ指を用いたことを演奏者に知ら
せることができる。演奏者が与える口操作量が正確でな
くても、それが許容範囲内であれば、正しい音名の音高
で楽音信号を発音させることができる。また、演奏者
は、複数の操作子の各操作状態の組み合わせと口操作量
とによって、楽音信号の音高を指定できるので、操作子
の組み合わせだけで音高を指定するよりも、操作子の数
を少なくすることができる。なお、上述した発音指示手
段と音高指定手段とは、機能的な手段として記載された
構成である。したがって、上述した発音指示手段と音高
指定手段とは、1つの具体的な手段が両手段の機能を兼
ね備える場合を含む。本発明の演奏制御装置は、例え
ば、外部にある楽音信号発生装置にケーブルで接続され
る単体装置として実施される場合のほか、楽音信号発生
装置等と一体化された電子楽器として実施される場合な
どがある。
【0006】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載の演奏制御装置において、音高変更指示手段を
有し、前記かえ指可能運指が設定されており、かつ、前
記音高指定手段が、前記かえ指操作状態として許容され
た候補音高を前記楽音信号の音高として指定したとき
に、前記音高変更指示手段は、前記楽音信号発生装置に
対し、前記音高指定手段によって指定された前記楽音信
号の音高を、該指定された音高に応じた所定量だけ変更
する指示をするものである。したがって、ある音高がか
え指操作状態で指定されたとき、その音高は、標準の運
指によって指定された音高と異なることになり、演奏の
表現力を高めることができる。
【0007】請求項3に記載の発明においては、請求項
1または2に記載の演奏制御装置において、前記口操作
量入力手段は、前記口操作量として、前記演奏者の口操
作により発生された振動音の音高を入力するものであ
る。したがって、振動音の音高は楽音信号の音高と同じ
物理量であることから、対応関係が明確である。その結
果、操作子の操作を誤らなければ、容易に演奏できる。
演奏者が与える振動音の音高が正確でなくても、それが
許容範囲内であれば、正しい音名の音高で楽音信号を発
音させることができる。許容範囲内にあれば、演奏者
は、発音された楽音信号を聴くことによって、自然と、
候補音高の音高に近づくように振動音の音高を矯正する
ことができる。具体的には、振動音の音高が、ある候補
音高の許容範囲内にあるときに、この候補音高を楽音信
号の音高として指定する。または、ある候補音高の許容
範囲内の音高から、例えば、オクターブシフトした音高
であるときに、この候補音高を楽音信号の音高として指
定する。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の演奏制御装置を
トランペット形状の電子楽器に組み込んで実現する場合
の説明図である。図1(a)は外形図である。図1
(b)は、図1(a)に示したマウスピース2の第1の
例、図1(c)は第2の例を示す断面図である。図1
(a)において、1は本体部であって、外形をトランペ
ットに似せてた電子楽器である。1aはそのマウス保持
部、1bはベル部である。2は顎当て部であって、マウ
ス保持部1aに着脱自在にかつ距離調節自在に装着され
ている。14はマイクロホンであって、マウス保持部1
aの根元に互いに連結する固着具15a,15b,15
cによって固着され、顎当て部2に顎を当てると、口の
前にマイクロホン14が位置するように配設される。3
a,3b,3cは、それぞれ、第1,第2,第3のピス
トンスイッチであって、電気的なオンオフスイッチであ
り、トランペットのピストン(バルブボタン)に置き換
わるものである。
【0009】4は制御部であって、マイクロホン12
(後述)または14によって入力された振動音の音高
(音の高さ、ピッチ)と、第1〜第3のピストンスイッ
チ3a〜3cの操作状態の組み合わせ、とに基づいて音
高を決定し、この音高の楽音信号を生成し、ベル部1b
に設けられたスピーカ8から放音させる。イヤホンで楽
音信号を聞くこともできるように、制御部4にイヤホン
ジャックを設けてもよい。制御部4には、例えば、3個
の操作子がある。5は電源スイッチ、6はかえ指可能化
スイッチ、7はオクターブ切り替えスイッチである。9
は12個の発光ダイオード(LED)であって、ベル部1
bに至る円錐外形面の長手方向に沿って設けられ、発音
される音高の1オクターブ内の位置を表示する。
【0010】演奏者による振動音の与え方には2つの方
法が用意されている。第1の方法は、演奏者が声帯を使
って音声を発声し、この音声をマイクロホン12,14
で電気的な振動音に変換する。この振動音を、トランペ
ットのアンブシュアによって生成される振動音に代わる
ものとする。その結果、アンブシュアのできない初心者
でも簡単に振動音を与えることができる。図1(b)
は、第1の方法における、入力手段の他の実施例であっ
て、11は演奏者の唇、12はマイクロホンである。2
1はマウスピースであり、形状をトランペットのマウス
ピースに似せて構成し、マウス保持部1aの先端から挿
入して係止される。挿入時に、図示しない電気的接続端
子によってマウスピース21中のマイクロホン端子とマ
ウス保持部1a中の端子とを接続させ、その信号を制御
部4に導く。21aは息抜き兼唾液排出穴であり、マウ
スピース21のカップ部分に開けられている。マウスピ
ース21の右端は開口し、図1(a)のマウス保持部1
aに差し込まれた後も、本体部1の適宜の部分に設けら
れた開口部につなげて、息が流れるようにする。しか
し、マウスピース21の右端を閉じてもよい。13はカ
バーであって、マウスピース21のカップ部内に網目状
の隔壁として設けられ、唾液やゴミなどの異物がマイク
ロホン12やマウスピースの奥に行くのを防いでいる。
【0011】発音される楽音信号の音高は運指図に従
う。各ピストンスイッチ3a,3b,3cの各操作状態
の組み合わせに応じて、隣接しない複数の候補音名に対
応した複数の候補音高が割り当てられている。制御部4
に内蔵された演奏制御装置は、この複数の候補音高の中
から、振動音の音高と一致するなど、前記振動音の音高
と所定の対応関係にある前記候補音高を、スピーカ8か
ら出力される楽音信号の音高として指定する。
【0012】運指図は、トランペットの運指図に基づく
が、図4,図5を参照して後述するように、振動音の音
高については、許容範囲を広くしている。したがって、
振動音の音高が正確でなくても、楽音信号の音高は、予
め設定された正確な音高で発音される。ただし、運指図
から大きく外れれば発音をさせない。加えて、図1
(a)に示したかえ指可能化スイッチ6で、かえ指不可
モードが選択されている場合に、ピストンスイッチ3
a,3b,3cが、運指図にあるかえ指操作状態であれ
ば、発音をさせない。その結果、トランペットの基本運
指の教習効果を高めている。また、演奏者が発声可能な
音声の音域は、男声の場合、トランペットの音域よりも
低いことを考慮して、図1(a)のオクターブ切り替え
スイッチ7によって、例えば、振動音の音高を1オクタ
ーブ上げた音域に楽音信号の候補音高を設定している。
【0013】次に、第2の方法として、演奏者がトラン
ペットのマウスピースと同様なものを用いて、「バズィ
ング」で振動音を発生させる方法を説明する。図1
(c)において、22はマウスピースであって、トラン
ペットのマウスピースと同一のもの、あるいは特性を若
干変更したものを用いる。14はマイクロホンであっ
て、固着具15のクリップ部15aにより、マウスピー
ス22の外径に着脱自在に取り付けられる。マイクロホ
ン14の出力は、ケーブル16によって図1(a)に示
した制御部4に入力される。なお、図1(c)に示した
固着具15では、ケーブル16の根元部を介してマイク
ロホン14を取り付けている。演奏者は、トランペット
のマウスピースだけを用いたアンブシュアによって振動
を発生させることを、「バズィング」という。この「バ
ズィング」によって空気振動を発生させ、この空気振動
をマイクロホン14で電気信号に変換して振動音を得
る。
【0014】マイクロホン14の設置位置は、空気振動
を捉えることができるのであれば、図示のようなマウス
ピース22の外部近傍である必要はない。マウスピース
22の右端開口に設けてもよいし、カップ内に取り付け
てもよい。マウスパイプ22は、図1(b)に示したマ
ウス保持部1aに差し込まれた後も、本体部1の適宜部
分に設けられた開口部につながるようにして、息が流れ
るようにする。また、マウスピース21の右端は半閉状
態でもよい。スピーカ8から発音される楽音信号の音高
は、この「バズィング」による振動音の音高と、ピスト
ンスイッチ3a,3b,3cの各操作状態の組み合わ
せ、とによって決定され、また、かえ指可能化スイッチ
6、オクターブ切り替えスイッチ7によっても制御され
るが、図1(a)の場合と同様であるので説明を省略す
る。なお、図1(b)に示した音声の入力手段において
も、マイクロホン12に代えて、図1(b),(c)に
示したような外付けのマイクロホン14を用いて音声を
入力することができる。
【0015】図2は、本発明の演奏制御装置を、サウン
ドシステムに接続する演奏入力装置に組み込んで実現す
る場合の説明図である。図1(a)または(b)に示し
たものと同様に、振動音として演奏者の音声を用いる。
31は把持部であって、マイクロホンユニットの形状を
している。31aはマイクロホン部であって、マイクロ
ホンを内蔵する。この実施の形態では、電気信号に変換
された振動音、すなわち、音声信号そのものも、ケーブ
ル33を介して図示しないサウンドシステムに出力され
て放音可能にする。32a,32b,32cは第1〜第
3の押しボタンスイッチであって、図1の第1〜第3の
ピストンスイッチ3a,3b,3cに対応する。把持部
31には、図1(a)に示した制御部4が有する機能の
うち、アンプを除いた機能を有する制御回路が内蔵され
ている。したがって、図1(a)に示した、電源スイッ
チ5,かえ指可能化スイッチ6,オクターブ切り替えス
イッチ7を有している。
【0016】この演奏入力装置は、出力モード切り替え
スイッチ34を備え、ケーブル33を介してアンプに出
力する信号として、内蔵マイクロホンで入力された音声
信号のみを出力する第1モード、内蔵する制御回路の音
源部で生成された楽音信号のみを出力する第2モード、
上述した音声信号および楽音信号をミキシングして出力
する第3モードを選択可能にしている。この演奏入力装
置は、カラオケのマイクロホンユニットとして利用でき
る。カラオケ演奏中は、第1モードにして、通常のマイ
クロホンとして使用し、歌唱の開始前、あるいは、歌唱
の中断時に、第2モードに切り替えて、演奏者が発生す
る音声と押しボタンスイッチ32a.32b,32cと
による、トランペット演奏を行う。
【0017】本発明の演奏制御装置を具体的に説明する
前に、トランペットの発音原理および運指について説明
しておく。トランペットは、主管と3本のバイパス管、
および、3個のピストンによって開閉される3個のバル
ブを有している。主管の一端にはマウスピースが取り付
けられ、他端はベル型の開放端である。ピストンによる
バルブ操作により、主管にバイパス管を選択的に結合し
て、倍音共振周波数系列を切り替える。単純化して説明
すると、いずれのピストンも押さない状態から、第2ピ
ストンを押すことにより音高が半音下がる。また、第1
ピストンを押すことにより音高が1音下がり、第3ピス
トンを押すことにより音高が1音半下がる。複数のピス
トンを押したときには、各ピストンのみを単独で押さえ
たときの音高の低下を加算した分だけ音高が低下する。
【0018】いずれの操作状態でも、アンブシュアによ
って、倍音共振周波数系列の1つの共振周波数で管を共
振させる。トランペットは、マウスピースの唇が付けら
る端部が閉端、ベル側が開端となる、一端閉の共振構造
であるので、本来は奇数次倍音成分で共振する。しか
し、共振周波数が高くなるにつれ、ベル内における反射
端が開放側に移動することから、共振の倍音成分は整数
倍に並ぶ。マウスピース自体の固有共振周波数の影響も
大きいが、ここでは説明を省略する。
【0019】図3は、現代の短管トランペットの倍音構
造と操作子の押圧状態との関係を示す説明図である。図
中、第1〜第3のピストンの押圧状態(8種類)毎に、
五線譜上に、発音される音高を、倍音別(第2倍音から
第8倍音まで)に示している。図中、音名を記載してい
ない音高は、一般的な運指図では使用されないものであ
る。また、括弧内に音名を記載した音高は、一般的な運
指図では「かえ指」として指定されている音高である。
第7倍音は、平均律の規定周波数よりも音高が著しく低
くなるので使用されない。第3ピストンを単独で、また
は、他のピストンとの併用で押す操作状態は、第7倍音
以外の倍音でも使用されない場合がある。
【0020】上述した説明は、C管トランペットについ
て説明しているので、記譜上の音高と実音の音高とが一
致する。これに対し、Bフラット管(変ロ調)トランペ
ットでは、記譜は同じであるが、実音の音高は、C管ト
ランペットの音高、すなわち、記譜上の音高よりも、1
音下(長2度)の音高を発音する。「かえ指」は演奏テ
クニックとして使用される。第1ピストンと第2ピスト
ンとを押した場合に比べ、第3ピストンのみを押した場
合、10セント程度の音高の低下が聞き取れる。例え
ば、第1ピストンと第2ピストンとを押すのに代えて、
第3ピストンを単独で押すことにより、きれいなハーモ
ニーを比較的容易に出せるE4の発音ができる。
【0021】本発明の演奏制御装置では、トランペット
と同様な運指で発音音高を決定するが、演奏を容易にす
るために、演奏者が音声等によって入力する振動音に対
する許容範囲を広くして発音音高を決定する。しかし、
演奏者は、両者の音高のずれを聴覚的に感知できるの
で、楽音信号の音高に合わせて、振動音の音高を、楽音
信号の音高(後述するように、1オクターブシフトさせ
たときには、それから1オクターブシフトした音高)に
自然と合わせ込むことができるようになる。したがっ
て、振動音の音高を矯正できるという点でも、教習的効
果が高い。
【0022】図4は、本発明の演奏制御装置の運指図の
第1の例を示す説明図である。「かえ指」を使用しない
場合のものである。図5は、本発明の演奏制御装置の運
指図の第2の例を示す説明図である。「かえ指」を使用
する場合のものである。図4において、第1行には、演
奏者が入力する振動音の音高を示している。MIDI(Musi
cal Instrument Digital Interface)規格におけるノー
トナンバの16進数表記、10進数表記で示すととも
に、オクターブを区別した音名でも示している。一例と
して、F# 2からC5までの入力音高範囲を示している。
【0023】第2行〜第9行には、図1(a)に示した
第1〜第3ピストンスイッチ3a〜3c(図2に示した
第1〜第3押しボタンスイッチ32a〜32cでも同
様)のうち、演奏者によって押されるスイッチの番号に
よる、操作子状態の組み合わせに応じて、候補音高を丸
印で示している。スイッチの番号は、トランペットのピ
ストンの番号に合わせて、演奏者の唇に近い側から1
番,2番,3番としている。第6行の3番の単独押圧状
態では、候補となる音高がない。第10行には、発音音
高を、ノートナンバの16進数表記、10進数表記、お
よび、オクターブを区別した音名で示している。第1行
の入力音高に比べて、第10行の発音音高は、1オクタ
ーブだけ高くなっている。すなわち、この運指図は、1
オクターブシフトアップした場合のものである。図1
(a)のオクターブ切り替えスイッチ7に関連して説明
したように、男声の場合、発音可能な周波数が低いの
で、そのままの振動音の音高では、高域の楽音信号を出
せない。そのため、1オクターブシフトアップのモード
では、振動音の音高の1オクターブだけ上の音高で楽音
信号を発生させる。例えば、入力音高がノートナンバ48
のC3であったとき、ノートナンバ60のC4の音高で発音
させる。
【0024】図3に示したトランペットのピストンと発
音音高との関係を比較してわかるように、図4の運指図
は、トランペットの発音音域と一致させている。そのた
め、演奏者が与える振動音の入力音域を、トランペット
に与える振動音の入力音域よりも1オクターブ低くする
設計をしている。一例として、中央のC音(C4)を発
音させようとする場合、それより1オクターブ低いC3
の入力でよいことを可能にしている。別の方法として、
演奏者が与える振動音の入力音域を、トランペットに与
える振動音の入力音域と一致させて、発音音域をトラン
ペットの発音音域よりも1オクターブ高くする設計にし
てもよい。バズィングによる振動音の場合には、トラン
ペットと同様に、振動音の音域と楽音信号の音域とを一
致させればよい。この場合は、第1行の入力音高を、第
10行に示す発音音高に等しくした運指図を用いること
になる。
【0025】次に、振動音の音高の許容範囲について説
明する。振動音の音高に許容範囲を設けない場合、第2
行〜第9行の各操作子の操作状態において、丸印を付し
た列の入力音高に対してのみ、第10行に示した発音音
高で楽音信号を発音させる。このとき、図3に示したト
ランペットのピストンと発音音高(かえ指を除く)との
対応関係と一致する。例えば、第2行に示す、第1〜第
3のピストンスイッチ3a〜3cを押さない状態で、発
音可能な候補音高は、C4,G4,C5,E5,G5,C6
音名に対応する。ただし、G3は例外であり、これにつ
いては後述する。
【0026】しかし、演奏者は、音名に対応した音高、
例えば、A4であれば、440Hzで正確に発声したり、バズ
ィングできるわけではない。したがって、演奏者が与え
た振動音の音高を判定する際に、許容範囲を設ける。例
えば、上述した候補音高の正規(例えば、12音平均
律、演奏会調)の周波数の上下50セント(半音の1/2)
以内の誤差を許容し、この範囲にあれば、発音音高で発
音させる。具体的には、振動音の音高を、音名に対応す
る音高のいずれかに丸め込む(クオンタイズ)判定を行
った上で、図4に○印を付した入力音高であるか否かを
判定する。
【0027】しかし、上下50セントを超えてずれれば、
許容範囲を逸脱してしまう。そうすると、発音されない
入力音高範囲の方が広いので、初心者にとっては、依然
として振動音の音高の調節が難しい。そのため、各操作
子の操作状態の組み合わせにおいて、発音可能な、振動
音の音高の上下限とを決めておき、その範囲において
は、必ず発音させるようにする。この発音可能な範囲外
の入力音高では発音させない、すなわち無音とする。
【0028】図示の例では、発音可能な入力音高の下限
をノートナンバ42の50セント低い音高にしている。発音
可能な入力音高の上限は、第2〜第5行、第7行では、
ノートナンバ72の音高の50セント高い音高に、第8行で
は、ノートナンバ53の音高の50セント高い音高に、第9
行では、ノートナンバ52の50セント高い音高に決めてい
る。直近の候補音高間の境界は、適宜決めればよく、図
4では、両矢印の線によって、候補音高で発音させる範
囲を示している。例えば、第2行において、ノートナン
バ67の音高(入力音高のノートナンバは55)を発音させ
る範囲は、入力音高が、ノートナンバ52の音高の50セン
ト低い音高からノートナンバ57の音高の50セント高い音
高の範囲である。
【0029】先に触れたように、第2行目の操作状態の
組み合わせにおいて、丸印の付された入力音高のノート
ナンバ43(発音音高のノートナンバ55)は、トランペッ
トの運指図にはない発音音高である。これは、発音可能
な入力音高の範囲をノートナンバ42の50セント低い音高
に決めたため、ノートナンバ45の50セント高い音高の範
囲までを発音させなければならないので、ノートナンバ
55の音高で発音させるように適宜決めた結果である。し
たがって、この範囲を右に隣接する許容範囲と合わせ
て、ノートナンバ61の音高の発音をさせてもよい。上述
した説明では、発音可能な入力音高の許容範囲を、候補
音高の上下50セントの範囲と、直近の候補音高の間では
必ず発音させるという広い範囲という2種類を説明した
が、これらの中間的な許容範囲を決めてもよい。
【0030】次に、かえ指を許容した場合について説明
する。図5の運指図において、ハッチングを施した丸印
が「かえ指」を示している。図3を参照して説明したト
ランペットのピストンと発音音高との対応関係と一致し
ている。図4と同様に、G3は例外である。また、1オ
クターブシフトアップした場合のものである。バズィン
グによる振動音の場合には、第1行の入力音高を、第1
0行に示す発音音高に等しくした運指図を用いればよ
い。第6行に示した、第3ピストンスイッチ3cの単独
押圧の操作状態は、第5行に示した第1,第2ピストン
スイッチ3a,3cの押圧のかえ指として、新たに発音
許容範囲が設けられている。この他、入力音高のノート
ナンバ55,64,66(発音音高のノートナンバは、それぞ
れ、67,76,78)にも、かえ指が示され、新たに発音許
容範囲が設けられている。
【0031】本発明の演奏制御装置を用いて簡単に演奏
する場合には、図4に示した、かえ指を用いない基本的
な運指図に応じた演奏を行う。本発明の演奏制御装置で
トランペットの演奏に近い演奏をする場合には、かえ指
を許容する演奏モードとする。運指図から外れた演奏入
力では、運指図に合わないことを注意するために発音を
させない。
【0032】なお、図4,図5に示した運指図は、C管
トランペットに対応したものである。しかし、図示しな
い、切り替えスイッチを用いて、Bフラット管(変ロ
調)トランペットなど、他の移調型トランペットに対応
させることもできる。すなわち、図4,図5において、
第2行〜第9行はそのままにして、第1行の入力音高お
よび第10行の出力音高を並行してずらせればよい。ト
ランペットは、平均律の規定周波数からの差が比較的大
きい楽器である。したがって、図4,図5に示した発音
音高も、平均律の規定周波数とするのではなく、トラン
ペットが実際に発音する音高に合わせてもよい。また、
トランペットでは、かえ指による発音時には、かえ指に
よらない基準運指時に比べ、発音音高が異なるものとな
るので、本発明の演奏制御装置においても、かえ指時に
同様な音高制御を行うとよい。
【0033】図6は、本発明の演奏制御装置が組み込ま
れた電子楽器のブロック構成図である。演奏制御装置、
音源装置など、機能ブロック毎に分割した装置として実
施する場合も説明するために、単体の電子楽器では特に
必要としないインターフェースを有している。図中、図
1と同様な部分には同じ符号を付している。大きく分け
て4個のユニットから構成されている。41は入力音高
検出部、42は操作子操作状態検出部、43は発音音高
決定部、44は音源部、45はサウンドシステムであ
る。発音音高決定部43は、楽音信号を発生する音源部
44に対し楽音信号の発音を指示する発音指示手段と、
発音される楽音信号の音高を指定する音高指定手段とを
兼ね備えた発音指示および発音音高指定手段である。し
かし、両手段の機能を個別の手段で実現してもよい。マ
イクロホン12または14は、入力音高検出部41に対
し、取り外し自在である。第1〜第3のピストンスイッ
チ3a〜3c、かえ指可能化スイッチ6、オクターブ切
り替えスイッチ7等は、操作子操作状態検出部42に対
して接続自在なリモートスイッチにすることができる。
スピーカ8は、サウンドシステム45に対して接続自在
である。
【0034】入力音高検出部41において、演奏者が発
生させた振動音は、マイクロホン12または14によっ
て電気信号に変換され、入力アンプ51によって増幅さ
れ、ピッチ検出部52およびレベル検出部53に入力さ
れる。ピッチ検出部52は、振動音のピッチ(音高)を
検出し、その数値データを音高判定部54に出力する。
このピッチ検出は、楽音や音声の分析技術として種々の
ものが知られているので、具体的な構成の説明は省略す
る。最も簡単な方法は、振動音のゼロクロス点間の時間
を検出すればよい。正確にはスペクトル解析を行えばよ
い。その際、入力される振動音には、ノイズや、人声音
のフォルマント周波数が含まれる。したがって、これら
の周波数成分を除去して、ピッチ検出精度を上げるため
に、ローパスフィルタあるいはノッチフィルタなどを設
けるとよい。
【0035】一方、レベル検出部53は、例えば、包絡
線検波によって、振動音の振幅レベル、いわゆるエンベ
ロープを検出する。この振幅レベルが第1の閾値を上に
超えたときに発音開始を行い、この振幅レベルが第2の
閾値(第1の閾値よりも小さくしてヒステリシスを持た
せる)を下回ったときに発音を終了させる。すなわち、
ノートオン、ノートオフを出力する。また、ノートオン
が継続中にレベルを検出して、楽音信号の出力特性を制
御するのに用いる。レベル検出は、マイクロホン12ま
たは14の出力ではなく、従来より、ブレスコントロー
ル型の電子管楽器で用いられているような、息圧センサ
を設けて、この出力を検出してレベル信号としてもよ
い。
【0036】音高判定部54は、ピッチ検出部52で検
出されたピッチを、12音平均律の音名の規定音高のい
ずれかに丸め込むことにより、音高の判定を行う。音高
判定部54は、MIDI規格のノートナンバを用いて音高を
出力する。MIDIインターフェース55は、発音開始時
に、ノートナンバを含むノートオンのMIDIメッセージ
を、発音音高決定部43のMIDIインターフェース61に
転送する。レベルをベロシティ値として一緒に出力する
こともできる。発音終了時には、ノートナンバを含むノ
ートオフのMIDIメッセージを転送する。ノートオンが継
続中、所定のタイミングでレベルを転送するために、コ
ントロールチェンジのMIDIメッセージを転送する。
【0037】操作子操作状態検出部42において、第1
〜第3のピストンスイッチ3a〜3cのオン/オフ状態
を、ピストンスイッチ操作状態検出部56で検出する。
かえ指可能化スイッチ6のオン/オフ状態は、かえ指可
能化スイッチ操作状態検出部57で検出する。オクター
ブ切り替えスイッチ7の切り替え状態は、オクターブ切
り替えスイッチ操作状態検出部58で検出する。インタ
ーフェース59は、各検出部の出力を発音音高決定部4
3のインターフェース60に転送する。
【0038】発音音高決定部43において、MIDIインタ
ーフェース61から入力される入力音高は、オクターブ
シフト部62に入力される。インターフェース60から
入力されるオクターブ切り替えスイッチ7の切り替え状
態は、オクターブシフト部62の制御入力とされ、オク
ターブシフトをさせないか、あるいは所定量だけオクタ
ーブシフトされたノートナンバを出力させる。インター
フェース60から入力される第1〜第3のピストンスイ
ッチ3a〜3cの操作状態、およびオクターブシフト部
62が出力するノートナンバは、運指テーブル63の参
照入力とされる。オクターブシフト部62および運指テ
ーブル63によって、図4,図5に示される運指図に従
った入力音高から発音音高への変換を行う。
【0039】運指テーブル63は、ROM(Read Only Mem
ory)等を用いて、入力された操作子の操作状態を表す
3ビットの数値と、オクターブシフト部62が出力する
ノートナンバの数値とから、読み出しアドレスを決定
し、図4あるいは図5に示された運指図に従った音高
を、ノートナンバとして読み出す。インターフェース6
0から入力される、かえ指可能化スイッチ6のオン/オ
フ状態は、運指テーブル63の変換条件入力となり、図
4,図5のいずれの運指図に従うかを、かえ指可能化ス
イッチ6のオン/オフ状態によって切り替える。
【0040】なお、上述した説明では、発音する音域
が、トランペットで発音する音域と一致するようにして
いる。しかし、振動音の入力音域が、トランペットに与
える振動音の音域と一致するように、振動音の入力音高
のノートナンバを、直接に運指テーブル63に入力し、
かつ、運指テーブルの出力音高をオクターブシフトさせ
て音源部44に出力するようにしてもよい。また、図2
のようにカラオケ演奏に適したものとするために、オク
ターブシフト部62において、演奏者が発声した音声信
号のノートナンバを変更して任意の調和関係にある音高
に変換してから、運指テーブル63に出力してもよい。
これに代えて、運指テーブル63の出力側においてノー
トナンバを変更して任意の調和関係にある音高に変換し
てもよい。
【0041】LED駆動制御部64は、運指テーブル63
から出力されるノートナンバに基づいて、オクターブの
違いを区別しない音名を検出して、対応する12個のLE
D9のうちの1個を点灯させる。音名をわかりやすく表
示するため、LEDの横に音名を印刷してもよいし、白鍵
音と黒鍵音のLEDを大小異なるようにしてもよい。入力
音高が運指図に定められた正確な音高である場合と、正
確な音高ではないが、許容範囲にある場合とを区別し
て、LED9の発光色を変更してもよい。この判定は、運
指テーブル63から出力されるノートナンバが、運指テ
ーブル63に入力されるノートナンバと比較すれば可能
である。一致していれば、LED9の発光色を例えば
「緑」とする。運指テーブル63から出力されるノート
ナンバが、入力されたノートナンバよりも小さければ、
LED9の発光色を「赤」とする。逆に、運指テーブル6
3から出力されるノートナンバが、入力されたノートナ
ンバよりも大きければ、LED9の発光色を「青」とす
る。
【0042】MIDIインターフェース65は、MIDIインタ
ーフェース61から入力されたノートオン、あるいは、
ノートオフのMIDIメッセージが有していたノートナンバ
を、運指テーブル63から出力されるノートナンバに書
き換えて、音源部44のMIDIインターフェース66に転
送する。また、MIDIインターフェース61からコントロ
ールチェンジが入力されたときには、そのまま転送す
る。
【0043】図7は、図6に示したオクターブシフト部
62の一具体例のブロック構成図である。上述した説明
では、1オクターブシフトアップの例を説明したが、こ
の図では、2オクターブシフトアップ、1オクターブシ
フトダウンも可能な例を示している。図中、71はセレ
クタ、72は値「−12」が設定されたレジスタ、74
は値「+12」が設定されたレジスタ、76は値「+2
4」が設定されたレジスタ、73,75,77は加算器
である。運指テーブル63から出力されたノートナンバ
は、セレクタのB端子、および、加算器73,75,7
7の入力端子の一方に入力される。加算器73は、運指
テーブル63から出力されたノートナンバとレジスタ7
2の数値「−12」とを加算して、セレクタ71のA端
子に出力する。加算器75は、運指テーブル63から出
力されたノートナンバとレジスタ74の数値「+12」
とを加算して、セレクタ71のC端子に出力する。加算
器77は、運指テーブル63から出力されたノートナン
バとレジスタ76の数値「+24」とを加算して、セレ
クタ71のA端子に出力する。セレクタ71は、オクタ
ーブ切り替えスイッチ7による設定状態を示すデータに
よって、A端子〜D端子の入力の1つを選択して、MIDI
インターフェース65に出力する。
【0044】図8は、図6に示した運指テーブル63の
一具体例のブロック構成図である。図中、81は図4の
運指図に対応する、かえ指不可の運指テーブル、82は
図5の運指図に対応するかえ指可能の運指テーブルであ
る。83はセレクタである。図8においては、図6に示
した運指テーブル63として、2個のテーブルを用い、
参照入力は共通に入力して、セレクタ83によっていず
れか一方からノートナンバを出力する。即ち、スイッチ
6が「ハイ;”1”」のとき、テーブル82側をセレク
トする。さらに、上述したオクターブシフト部62を設
ける代わりに、シフトさせるオクターブ量毎に、運指テ
ーブルを用意して、オクターブ切り替えスイッチの操作
状態によって切り替えてもよい。
【0045】かえ指可能運指テーブル82のみを使用
し、かえ指不可の場合は、かえ指の操作状態は論理回路
で検出し、かえ指可能運指テーブル82の出力を用いな
いようにしてもよい。かえ指操作状態を、典型的な第3
ピストンスイッチ3cの単独押圧のみに限ることができ
る。この場合、特に、かえ指の操作状態は論理回路で簡
単に検出できる。さらに、運指テーブル自体を、ROMで
構成する代わりに論理回路を用いて構成してもよい。入
力音高を入力条件として、出力音高を選択する。上述し
た「かえ指」による音高指定と標準の運指による音高指
定の違いを出すために、「かえ指」によって音高を指定
したときには、規定音高からずらせるとよい。この音高
の変更を行うには、MIDIメッセージとしてピッチベンド
を用いればよい。ピッチベンド量を、出力音高とともに
運指テーブル63に登録しておけばよい。
【0046】図6に戻り、音源部44において、楽音信
号発生部67は、MIDIインターフェース66にノートオ
ンが入力されると、これに含まれたノートナンバの音高
の楽音信号を発生してDSP68に出力する。ノートオフ
のMIDIメッセージが入力されると、楽音信号の発生を停
止させる。ノートオン中は、MIDIインターフェース66
にコントロールチェンジが入力されると、これに含まれ
たレベルをDSP68に出力する。ノートオンのMIDIメッ
セージにレベルがベロシティとして含まれている場合に
は、これもDSP68に出力する。
【0047】音源方式としては種々のものが知られてい
る。ブラス演奏用の物理モデル音源があるが、必ずしも
これを使用する必要はない。波形メモリ音源方式、FM
音源方式でもよい。DSP68は、楽音信号発生部67で
生成された楽音信号の振幅レベルを制御するとともに、
残響音を付加してサウンドシステム45のアンプ69に
出力する。アンプ69の出力はスピーカ8から音響信号
として出力される。
【0048】上述したブロック構成図において、単体楽
器としない場合は、入力音高検出部41、操作子操作状
態検出部42、発音音高決定部43、音源部44、サウ
ンドシステム45のユニットに分離したり、一部の複数
のユニットを一体化したりすることもできる。入力音高
検出部41および発音音高決定部43を一体化した場合
には、MIDIインターフェース55,61を省略できる。
音高判定部54を省略して、ピッチ検出部52が出力す
るピッチデータから、演算により、直接的に、運指テー
ブル63が出力する発音音高を出力することもできる。
検出部42および発音音高決定部43を一体化した場合
には、インターフェース59,60を省略することがで
きる。発音音高決定部43および音源部44を一体化し
た場合には、MIDIインターフェース65,66を省略す
ることができる。
【0049】図6〜図8に示した機能ブロックは、相当
の部分をハードウエアロジックで実現できるが、信号処
理的な部分は、汎用CPU(Central Processing Unit)や
DSP(Digital Signal Processor)によって容易に実現
できる。以下、汎用のCPUを用いて本発明の演奏制御装
置を実現する構成例を説明する。図9は、本発明の演奏
制御装置を実現するためのハードウエア構成図である。
図9(a)は、単体型の電子楽器として実現する場合
の、図9(b)はパーソナルコンピュータに入力装置部
分を接続して実現する場合のハードウエア構成図であ
る。図9(a)において、91はバス、92はCPU、9
3はROM、94はRAM(Random Access Memory)、95は
アナログ入力インターフェース、96は設定操作子、9
7は表示器、98は外部記憶装置、99は外部接続イン
ターフェース、100は音源回路、101はサウンドシ
ステムである。
【0050】バス91には、各ハードウエアブロックが
接続されて、相互のデータを転送する。CPU92は、ROM
93に記憶されたプログラムを読み出し、RAM94をワ
ーキングエリアとして実行することにより、電子楽器と
しての動作を実行する。ROM93には、図6に示した運
指テーブル63など、パラメータを変換するテーブル、
自動演奏用の楽曲データなどが記憶されている。演奏者
によって形成された振動音は、マイクロホン12,14
から入力され、アナログ入力インターフェース95にお
いて、A/D変換されてバス91に入力される。第1〜第
3ピストンスイッチ3a〜3cのオン/オフ出力、およ
び設定操作子96の出力もバス91に入力される。
【0051】設定操作子96は、図1では、かえ指可能
化スイッチ6やオクターブ切り替えスイッチ7である
が、楽音信号の音色設定や効果の設定、自動演奏の設定
と、開始/停止の操作など、電子楽器が一般に有する設
定操作子を有してもよい。表示器97は、図1に示し
た、1オクターブ内の音名を表示するLED9のほか、設
定された音色や効果等の設定メニューの表示、演奏の動
作モードなどの一般的な表示を行う液晶表示パネルLCD
を有してもよい。
【0052】外部記憶装置98として、ICメモリカー
ドの記録再生装置やフレキシブル磁気ディスク駆動装置
を備えてもよい。これらの記録媒体を介して、演奏を外
部装置で再生したり、外部装置で作成された曲データを
再生したりすることができる。また、振動音の音高と複
数の操作子の操作状態の組み合わせとを入力して、楽音
信号を生成するプログラムを、外部記憶装置98の記録
媒体に記憶しておき、これを実行するようにしてもよ
い。外部接続インターフェース99は、MIDIインターフ
ェース、RS-232C、USB(Universal Serial Bus)、ある
いは1EEE1394などのインターフェースである。演奏デー
タの入出力を、外部接続された電子楽器やパーソナルコ
ンピュータとの間で行うことができる。
【0053】音源回路100は、図6に示した、楽音信
号発生部67、DSP68に相当し、デジタル信号をアナ
ログ信号に変換してサウンドシステム101に出力す
る。サウンドシステム101では音量が制御される。図
6に示した、ピッチ検出部52、音高判定部54などの
機能は、CPU92がプログラムを実行することにより行
うが、これらの機能を実行する専用のDSPを用いてもよ
い。図6に示した運指テーブル63は、ROM93に代え
てRAM94に記憶してもよい。外部記憶装置100の記
録媒体から、あるいは、外部接続インターフェース10
1からRAM94に記憶させる。
【0054】一方、図9(b)においては、入力装置部
分を接続し、パーソナルコンピュータのCPU112を用
いて機能を実行する。111はバス、112はCPU、1
13はROM、114はRAMである。115はアナログ入力
インターフェースである。116はキーボード,マウス
であって、図9(a)の設定操作子96の機能も有し、
図1のかえ指可能化スイッチ6、オクターブ切り替えス
イッチ7を含む。図9(a)に示した設定操作子96の
機能も有する。117は表示装置であって、CRT(Catho
de Ray Tube)や液晶ディスプレイ等である。118は
外部記憶装置であって、ハード磁気ディスク、CD-ROM
(Compact DiscRead Only Memory)、フレキシブル磁気
ディスク(FD)などである。このパーソナルコンピュー
タは、音源回路122、サウンドシステム123を持
ち、電子楽器の機能を有する。
【0055】ROM113には、基本入出力システム(BIO
S)やオペレーティングシステム(OS:Operating Syste
m)起動プログラムが記憶されている。CPU112は、外
部記憶装置118のハード磁気ディスクに記憶されたOS
およびアプリケーションプログラムをRAM114にロー
ドして処理を行う。RAM114には、図6に示した運指
テーブル63を記憶する領域も設けられる。CPU112
は、OSを実行して、キーボード,マウス116、表示装
置117、外部記憶装置115を制御してコンピュータ
の全体の動作制御を行う。
【0056】音源回路118は、図6に示した楽音信号
発生部67およびDSP68を有して、ハードウエア構成
で実現するほか、CPU112がソフトウエア音源プログ
ラムを実行して生成した楽音信号を、D/A変換器でアナ
ログ信号にしてサウンドシステム122に出力する場合
もある。通信インターフェース121は、演奏データ
を、インターネット上のパーソナルコンピュータやサー
バから、ダウンロードやストリーミング再生するほか、
これらにアップロードする。本発明を実現するためのア
プリケーションプログラムや、図6に示した運指テーブ
ルなどの各種データは、外部記憶装置118に装填され
るCD-ROM等の外部記憶媒体からハード磁気ディスク記憶
しておくか、通信インターフェース121を介してサー
バからハード磁気ディスクにダウンロードする。
【0057】図10〜図12は、CPUがプログラム実行
することにより演奏入力機能を実現する場合の動作を説
明する第1〜第3のフローチャートである。すなわち、
演奏者により与えられた振動音を入力するとともに、第
1〜第3のピストンスイッチ3a〜3cの操作状態を検
出し、音源部44に対してMIDIメッセージを送出する演
奏入力部分の動作である。説明を簡単にするため、オク
ターブシフトの処理、および、かえ指を可能化するか否
かの判定処理を省略している。MIDIメッセージを送出す
る点を除けば、図9(a),図9(b)に示したCPU9
2または112も同様の処理を行えばよい。電源がオン
で開始し、電源が断になるまで、繰り返し実行されるも
のとして説明するが、電子楽器のメインの処理フローの
一部に埋め込んだり、タイマー割り込み処理で実行した
りしてもよい。
【0058】図10のS131において、マイクロホン
から入力された振動音の入力レベルLevelを取り込む。
S132において、入力レベルLevelが所定値以上であ
るか否かを判定し、そうであればS133に処理を進
め、そうでなけれはS131に戻って処理を繰り返す。
S133において、マイクロホンから入力された振動音
のピッチ検出データを取り込む。S134において、ピ
ッチ検出データに音名に対応する音高への丸め込み処理
を行うことにより、入力ノートナンバNotenuminを判定
する。S135において、図12に示した操作子操作状
態検出処理を行い、ピストンスイッチ操作状態(運指デ
ータ)p1〜p3を得る。
【0059】図12のS161において、ピストンスイ
ッチ3aのオンイベントがあるか否かを判定し、あれば
S162に処理を進め、変数p1を1としてS163に処
理を進め、なければ直ちにS163に処理を進める。S
163において、ピストンスイッチ3aのオフイベント
があるか否かを判定し、あればS164に処理を進め、
変数p1を0に戻してS164に処理を進め、なければ直
ちにS165に処理を進める。S165〜S172にお
いては、ピストンスイッチ3b,3cについて同様の処
理を行い、変数p1,p2,p3の値を決定して図10のS1
36に戻る。
【0060】図10のS136において、ピストンスイ
ッチ操作状態(運指データ)p1〜p3、入力ノートナンバ
Notenuminに応じて、図4または図5に示された運指図
に対応した運指テーブルを参照し、出力ノートナンバNo
tenumoutを決定する。ここで、図4または図5に示した
運指図で出力ノートナンバが指定されていない無音の領
域であるときには、出力ノートナンバNotenumoutを、特
別の値、例えば0とする。この他、運指図の発音可能範
囲の上下限を超える場合も、同様に無音の領域として、
出力ノートナンバNotenumoutを特別の値にする。S13
7においては、直前のS136で運指テーブルの無音領
域が指定されたか否かを、上述した例では、Notenumout
=0であるか否かによって判定する。そうであればS1
31に処理を戻し、そうでなければ、ノートオンを音源
部に出力するS138以降のステップに進める。
【0061】S138において、出力ノートナンバNote
numoutをラスト出力ノートナンバLastNotenumoutとして
保持させる。S139において、ラスト出力ノートナン
バLastNotenumoutから、1オクターブ内の音名(C〜B)
を求め、12個のLEDの中で、この音名に対応するものを
点灯させる。S140において、ノートオンのMIDIメッ
セージを音源部に出力する。このノートオンのMIDIメッ
セージには、ラスト出力ノートナンバLastNotenumoutが
含まれる。加えて、ベロシティとして、S131におい
て取り込まれた入力レベルLevelを含ませてもよい。
【0062】S141において、入力レベルLevelを取
り込む。S142において、入力レベルLevel が所定値
以上であるか否かを判定する。所定値以上であれば、ノ
ートオンが継続中であるとして、次の図11に示すS1
45に処理を進める。そうでなければ、S143に進め
て、先にS139において点灯させたLEDを消灯させ、
S144において、ノートオフのMIDIメッセージを音源
部に出力する。ノートオフには、ラスト出力ノートナン
バLastNotenumoutが含まれる。S144の処理を終えれ
ば、S131に処理を戻して、再び、マイクロホンの入
力レベルLevelを取り込む。
【0063】図11のS145において、入力レベルLe
velを取り込む。S146において入力レベルLevelを音
源部に出力する。出力の方法としては、コントロールチ
ェンジのMIDIメッセージを用いればよい。S147にお
いて、ピッチ検出データを取り込み、S148におい
て、S134と同様に入力ノートナンバNotenumNinを判
定する。S149において、図12に示した操作子操作
状態検出処理を行い、S150において、S136と同
様に、ピストンスイッチ操作状態(運指データ)p1〜p
3、入力ノートナンバNotenuminに応じて、運指テーブル
を参照し、出力ノートナンバNotenumoutを決定する。
【0064】S151において、S137と同様に、直
前のS150で運指テーブルの無音領域が指定されたか
否かを判定する。そうであればS152に処理を進め、
そうでなければS154に処理を進める。S152にお
いて、先のS139、または、後述するS158におい
て点灯させたLEDを消灯させ、S153において、ノー
トオフのMIDIメッセージを音源部に出力する。ノートオ
フには、ラスト出力ノートナンバLastNotenumoutが含ま
れる。S153の処理を終えれば、図10のS131に
処理を戻して、再び、マイクロホンの入力レベルLevel
を取り込む。
【0065】S154において、出力ノートナンバNote
numoutがラスト出力ノートナンバLastNotenumoutと一致
するか否かを判定する。一致するときには、図10のS
141に処理を戻して、ノートオンが継続中の処理を行
う。一致しないときにはS155に処理を進める。一致
しないということは、演奏者が振動音(音声)を与え続
けている状態で、振動音の音高を変更したか、あるい
は、第1〜第3のピストンスイッチ3a〜3cの押し替
え操作をしたことを意味する。
【0066】S155において、出力ノートナンバNote
numoutを、ラスト出力ノートナンバLastNotenumoutとし
て保持させ、S156において、先のS139、また
は、後述するS158において点灯させたLEDを消灯さ
せる。S157において、ノートオフのMIDIメッセージ
を音源部に出力する。このノートオフには、S155に
おいて書き換えられる前の、ラスト出力ノートナンバLa
stNotenumoutが含まれる。S158においては、S13
9と同様に、S155において書き換えられた後のラス
トノートナンバLastNotenumoutから、1オクターブ内の
音名(C〜B)を求め、12個のLEDの中で、この音名に対応
するものを点灯させる。S159において、ノートオン
のMIDIメッセージを音源部に出力する。このノートオン
には、S155において書き換えられた後の、ラスト出
力ノートナンバLastNotenumoutを含む。S159の処理
が終了すれば、S141に戻って、再び、ノートオンの
継続中の処理を行う。
【0067】上述したフローチャートにおいて、S14
6における、入力レベルLevel検出によるコントロール
チェンジは必ずしも必要としない。例えば、ノートオン
時に上述したレベルをベロシティとして音源部に転送す
るだけでも、楽音信号のレベル制御が可能である。ま
た、ノートオン中は、S146を通過するたびに、コン
トロールチェンジを音源部に出力している。しかし、前
回のステップS146において検出されたレベルから、
所定値以上の変化があったときにだけ、コントロールチ
ェンジを出力したり、このステップS146を複数回通
過したときにのみ、コントロールチェンジを出力したり
してもよい。
【0068】コントロールチェンジで楽音信号の出力特
性の何を変更するかは、これに含まれるコントロールナ
ンバを設定することによって、ユーザが自由に決めるこ
とができる。トランペットの場合、強奏によって倍音数
が増加するので、例えば、レベルによって、音量レベル
とフィルタのカットオフ周波数とを制御するとよい。な
お、制御対象とする出力特性は、MIDIメッセージを受信
する音源部側で任意に設定変更してもよい。
【0069】上述した説明では、トランペットをモデル
とした演奏制御装置について説明した。しかし、運指は
トランペットの運指に忠実に従う必要はない。また、音
源部の音色もトランペットに制約されない。トランペッ
トと同様に、リップ・リードであり、かつ、運指によっ
て共鳴の倍音成分を決める、コルネット、ホルン、チュ
ーバ等の金管楽器の音色を用いたり、その他、自由に音
色を選択して演奏すればよい。演奏者が声帯からの音声
で入力音高を与える場合、発音する母音や子音を変えた
り、発音の仕方によって、楽音信号のノートオンやノー
トオフのタイミング、あるいは、音量レベルを自由に変
更したりすることができる。
【0070】上述した説明では、トランペットをモデル
にしたので、演奏者の与える振動音の音高と操作子操作
状態の組み合わせとによって楽音信号の音高を決定して
いる。従来、リコーダに類似した外観の電子管楽器が知
られている。この電子管楽器では、演奏者の息圧を検出
してノートオンとノートオフとを決定し、発音音高は、
操作子の運指によって決めている。そこで、演奏者の与
える振動音の音高に代えて、演奏者の与える息圧のレベ
ルを採用し、息圧のレベルと操作子操作状態の組み合わ
せとによって楽音信号の音高を決定してもよい。この場
合、例えば、息圧のレベルが第1の閾値を上に超えたと
きに発音開始を行い、この息圧のレベルが第2の閾値
(第1の閾値よりも小さくしてヒステリシス特性を持た
せる)を下回ったときに発音を終了させればよい。すな
わち、ノートオン、ノートオフを出力する。
【0071】
【発明の効果】本発明は、上述した説明から明らかなよ
うに、かえ指を用いない基本運指の習得が容易となると
ともに、アコースティック楽器の運指練習装置ともなる
という効果がある。手指による操作子の操作状態以外
に、演奏者の与える息圧などの口操作量を入力に用いて
いるので、操作子の数を少なくすることができるという
効果がある。その結果、操作子入力部分の設置面積が小
さいので、リコーダ型の電子管楽器よりも小型化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の演奏制御装置をトランペット形状の
電子楽器に組み込んで実現する場合の説明図である。
【図2】 本発明の演奏制御装置を、サウンドシステム
する演奏入力装置に組み込んで実現する場合の形態の説
明図である。
【図3】 現代の短管トランペットの倍音構造と操作子
の押圧状態との関係を示す説明図である。
【図4】 本発明の演奏制御装置の運指図の第1の例を
示す説明図である。
【図5】 本発明の演奏制御装置の運指図の第2の例を
示す説明図である。
【図6】 本発明の演奏制御装置が組み込まれた電子楽
器のブロック構成図である。
【図7】 図6に示したオクターブシフト部の一具体例
のブロック構成図である。
【図8】 図6に示した運指テーブルの一具体例のブロ
ック構成図である。
【図9】 本発明の演奏制御装置を実現するためのハー
ドウエア構成図である。
【図10】 演奏入力機能をCPUがプログラム実行する
ことにより実現する場合の動作を説明する第1のフロー
チャートである。
【図11】 演奏入力機能をCPUがプログラム実行する
ことにより実現する場合の動作を説明する第2のフロー
チャートである。
【図12】 演奏入力機能をCPUがプログラム実行する
ことにより実現する場合の動作を説明する第3のフロー
チャートである。
【符号の説明】
1…本体部、2,21,22…マウスピース、21a…
息抜き兼唾液排出穴、3a,3b,3c…第1,第2,
第3のピストンスイッチ、4…制御部、12,14…マ
イクロホン、5…電源スイッチ、6…かえ指可能化スイ
ッチ、7…オクターブ切り替えスイッチ、8…スピー
カ、9…発光ダイオード、11…演奏者の唇、13…カ
バー、15…固着具、31…把持部、31a…マイクロ
ホン部、32a,32b,32c…第1〜第3の押しボ
タンスイッチ、34…出力モード切り替えスイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏者の口操作による口操作量を入力す
    る口操作量入力手段と、 複数の操作子の操作状態を入力する操作子状態入力手段
    と、 基本運指、または、前記基本運指を含み、前記基本運指
    による前記複数の操作子の操作状態とは異なる、かえ指
    操作状態によって前記基本運指の場合と同じ音高を指定
    できるかえ指可能運指、のいずれか一方を設定する運指
    設定入力手段と、 楽音信号発生装置に対し楽音信号の音高を指定する音高
    指定手段と、 前記楽音信号発生装置に対し楽音信号の発音を指示する
    発音指示手段を有し、 前記基本運指または前記かえ指可能運指に従って、前記
    複数の操作子の各操作状態の組み合わせに応じて、隣接
    しない複数の候補音名に対応した複数の候補音高が割り
    当てられ、かつ、前記各候補音高に対し、該候補音高を
    含む許容範囲が設定されており、 前記音高指定手段は、入力された前記口操作量が、入力
    された前記複数の操作子の各操作状態の組み合わせに応
    じて割り当てられた前記複数の候補音高の中の、ある1
    つの候補音高の前記許容範囲にある音高と所定の対応関
    係にあるときに、前記ある1つの候補音高を、前記楽音
    信号の音高として指定し、かつ、前記入力された口操作
    量が、前記入力された前記複数の操作子の各操作状態の
    組み合わせに応じて割り当てられた複数の候補音高の前
    記いずれの許容範囲にある音高とも所定の対応関係にな
    いときには、前記発音指示手段が前記楽音信号の発音を
    指示することを禁止するものである、 ことを特徴とする演奏制御装置。
  2. 【請求項2】 音高変更指示手段を有し、 前記かえ指可能運指が設定されており、かつ、前記音高
    指定手段が、前記かえ指操作状態として許容された候補
    音高を前記楽音信号の音高として指定したときに、前記
    音高変更指示手段は、前記楽音信号発生装置に対し、前
    記音高指定手段によって指定された前記楽音信号の音高
    を、該指定された音高に応じた所定量だけ変更する指示
    をするものである、 ことを特徴とする請求項1に記載の演奏制御装置。
  3. 【請求項3】 前記口操作量入力手段は、前記口操作量
    として、前記演奏者の口操作により発生された振動音の
    音高を入力するものである、 ことを特徴とする請求項1または2に記載の演奏制御装
    置。
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