JP2003090725A - 方位測定機能を有する携帯型電子装置 - Google Patents

方位測定機能を有する携帯型電子装置

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JP2003090725A
JP2003090725A JP2002131205A JP2002131205A JP2003090725A JP 2003090725 A JP2003090725 A JP 2003090725A JP 2002131205 A JP2002131205 A JP 2002131205A JP 2002131205 A JP2002131205 A JP 2002131205A JP 2003090725 A JP2003090725 A JP 2003090725A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾けられた状態で使用された場合にも、方位
を正確に示すことができる携帯電話機を提供すること。 【解決手段】 携帯電話機10は、X,Y,及びZ軸に
平行な辺からなる略直方体の本体11を備えている。本
体10の内部には、地磁気のX軸方向の成分に比例した
値Sxを出力するX軸センサ31、及び地磁気のY軸方
向の成分に比例した値Syを出力するY軸センサ32か
らなる磁気センサ30が収容されている。そして、携帯
電話機10のCPU21は、出力Sxが1/21/2
り大きいとき方位を西、出力Sxが−1/21/2より
小さいとき方位を東、出力Sxが−1/21/2〜1/
1/2の範囲にあるときは、出力Syから1/21/2
を減じた値が「0」より大きいとき方位を南、及び出力
Syから1/21/2を減じた値が「0」より小さいと
き方位を北と決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地磁気を利用して
方位を測定する方位測定手段を備えた携帯電話機等の携
帯型電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、方位測定のために地磁気を検
出する磁気センサが知られている。一方、近年において
は、前記磁気センサを携帯電話機に代表される携帯型電
子装置に搭載することで方位測定を可能とし、これによ
り測定した方位を表示パネルに表示させる等の機能(ナ
ビゲーション機能)を同携帯型電子装置に具備せしめる
ことが検討されている。
【0003】図1に正面図を示したこのような携帯電話
機10は、一般に、互いに直交するX、Y、及びZ軸に
略平行に延びる辺を有する略直方体形状の本体11と、
X軸とY軸とにより画定される平面(X−Y平面)に平
行な面であって前記本体11の表面の一つにX軸の方向
を左右方向として所定の情報を表示する液晶表示パネル
14aとを備えている。以下、この液晶表示パネル14
aが形成された本体11の面を「携帯電話機10の前
面」と称呼する。
【0004】一方、携帯電話機10に搭載される前記磁
気センサ30の多くは、携帯電話機10の前面が略水平
に維持された状態において、前記本体11のX軸方向の
地磁気成分に略比例した値Sxを示す(値Sxを出力す
る)X軸磁気センサと、同本体11のY軸方向の地磁気
成分に略比例した値Syを示す(値Syを出力する)Y
軸磁気センサとからなっている。
【0005】前記X軸磁気センサの出力Sxは、図2の
実線に示したように、携帯電話機10の前面が地表面に
平行(水平)であって、同携帯電話機10の本体11の
Y軸に沿った辺が西、及び東を向いているとき、それぞ
れ最大値、及び最小値となり、同辺が北又は南を向いて
いるとき0となるように構成されている。また、前記Y
軸磁気センサの出力Syは、携帯電話機10の前面が地
表面に平行であって、同携帯電話機10の本体11のY
軸に沿った辺が南、及び北を向いているとき、それぞれ
最大値、及び最小値となり、同辺が西又は東を向いてい
るとき0となるように構成されている。なお、図2にお
いては、X軸磁気センサ出力Sx、及びY軸センサ出力
Syは規格化されている。規格化とは、携帯電話機10
の前面が地表面に平行(水平)であるときのX軸磁気セ
ンサ(又はY軸磁気センサ)の実際の出力Sx(又は出
力Sy)を、同出力Sx(又は出力Sy)の最大値と最
小値の差の半分で除することである。
【0006】このとき、携帯電話機10は、西を0°と
し北、東、及び南の順に回転するにつれて値が増大する
ように定義される方位aを、例えば、下記表1に示した
数式に基づいて決定するようになっている。
【0007】
【表1】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、地磁気は地
表面に対して平行ではない。また、携帯電話機10は、
その前面が地表面に対し所定の角度を有する状態で使用
されることが多い。この影響はY軸磁気センサSyに現
われる。図3は、携帯電話機10の本体11のY軸に沿
った辺が水平方向に対して角度B°(以下、この角度を
「傾きB」又は「仰角B」と称呼する。)を有する場合
(携帯電話機10の前面に垂直なベクトルが鉛直上方と
角度Bをなしている場合)におけるY軸磁気センサの出
力Syの方位aに対する変化の様子を示した図である。
この図3から理解されるように、傾きBが変化すると、
Y軸センサ出力Syの波形が正弦波と異なる波形となる
ので、上記表1の数式に基づいて決定する方位aは実際
の方位を示さなくなるという問題がある。
【0009】
【本発明の概要】本発明は、上記課題に対処するために
なされたものであって、傾きBが変化した場合にあって
も、方位を誤って測定(又は表示)することのない携帯
型電子装置を提供することにある。
【0010】先ず、本発明の方位測定原理について説明
する。なお、以下において記号「・」はベクトルの内
積、記号「×」はベクトルの外積を表す。図4は、図1
に示した携帯電話機(携帯型電子装置)10の概略斜視
図であって、更に以下に説明する各種のベクトルを記入
した図である。携帯電話機10は、上述したように、互
いに直交するX、Y、及びZ軸にそれぞれ略平行に延び
る辺を有する略直方体形状の本体11を有し、X軸とY
軸とにより画定される平面(即ち、X−Y平面)に平行
な面であって前記本体11の表面の一つ(携帯電話機1
0の前面)に、X軸に沿う方向を左右方向として情報を
表示する表示パネル14aを備えている。
【0011】今、携帯電話機10の前面に垂直な単位ベ
クトルをベクトルVsとする。携帯電話機10の前面で
X軸正方向(携帯電話機10の横方向右向き)に向う単
位ベクトルをベクトルVx、同前面でY軸正方向(携帯
電話機10の縦方向上向き)に向う単位ベクトルをベク
トルVyとする。また、地磁気ベクトルをベクトルG、
地磁気ベクトルGのベクトルVs方向への写像をベクト
ルGs、同地磁気ベクトルGの携帯電話機10の前面
(X−Y平面)への写像をベクトルGpとする。更に、
ベクトルGpのX軸成分をGx、同ベクトルGpのY軸
成分をGyとする。鉛直上方(地表面に対して垂直上
方)の単位ベクトルをベクトルeとする。
【0012】X軸磁気センサの出力Sx、及びY軸磁気
センサの出力Syは、上記従来の技術と同様であるの
で、それぞれGx、及び−Gyに略正比例する。また、
携帯電話機10の本体11のX軸(即ち、ベクトルV
x)は、水平であると仮定する。以上のベクトルの定義
と仮定とに基づけば、下記数1〜数4が成立する。
【0013】
【数1】Gs=(G・Vs)Vs
【0014】
【数2】Gp=G−Gs
【0015】
【数3】Gx=Gp・Vx
【0016】
【数4】Gy=Gp・Vy
【0017】今、携帯電話機10が日本国内で使用され
ると仮定する。また、互いに直交するx,y,z軸にお
いて、西をx、南をy、鉛直上方(真上)をzとなるよ
うに座標系を定める。このとき、地磁気ベクトルGは下
記数5で表される。但し、数5における各成分の単位は
Oeである。
【0018】
【数5】G=(0,−0.3,−0.3)
【0019】そこで、図5に示したように、携帯電話機
10の方位をA、及び携帯電話機10の傾き(仰角)を
Bとおくと、携帯電話機10の前面に垂直な単位ベクト
ルであるベクトルVsは下記数6のように表される。付
言すると、傾きBは、携帯電話機10の本体11の前面
が水平である場合に0°となり、同前面が鉛直方向に沿
うとき90°となる。
【0020】
【数6】Vs=(cosAsinB,sinAsinB,cosB)
【0021】この値A、及び値Bを、ベクトルGxの符
号付き大きさ、及びベクトルGyの符号付き大きさで表
すことができれば、地磁気センサ(X軸磁気センサ、Y
軸磁気センサ)の示す値Sx,Syに基づいて携帯電話
機10の方位A、及び同携帯型電子装置10の傾きBを
表すことができる。
【0022】上述したように、携帯電話機10の本体1
1のX軸は水平であると仮定しているから、上記ベクト
ルVxは垂直成分(鉛直方向の成分)を持たない。従っ
て、ベクトルVxは下記数7のように表すことができ
る。なお、ベクトルe=(0,0,1)である。
【0023】
【数7】Vx=(e×Vs)/|e×Vs|
【0024】一方、ベクトルVyは、下記数8のように
表すことができる。
【0025】
【数8】Vy=(Vs×Vx)/|Vs×Vx|
【0026】また、数6,数7より下記数9が得られ
る。
【0027】
【数9】Vx=(−sinA,cosA,0)
【0028】数6及び数9を数8に代入すると下記数1
0が得られ、数1に数5及び数6を代入すると下記数1
1が得られる。
【0029】
【数10】Vy=(−cosAcosB,−sinAcosB,sin
B)
【0030】
【数11】Gs=−0.3(sinAsinB+cosB)(cos
AsinB,sinAsinB,cosB)
【0031】数11及び数5を数2に代入すると、数1
2が得られる。
【0032】
【数12】
【0033】この結果、数3、数9、及び数12から下
記数13が得られ、数4、数10、数12から下記数1
4が得られる。
【0034】
【数13】Gx=0.3cosA
【0035】
【数14】Gy=0.3(sinAcosB−sinB)
【0036】従って、数13及び数14から方位A、及
び傾きBを求めればよい。しかしながら、数13及び数
14により方位A、及び傾きBを解析的に求めることは
困難であるので、以下のように数値的に求める。
【0037】先ず、方位が東・西・南・北の何れである
かを測定(決定)する場合について考える。この場合、
図2を参照すると、傾きBの影響を受けないX軸磁気セ
ンサの出力Sxが1/21/2より大きければ(Gxが
0.3/21/2より大きければ)、方位は西(315
°=−45°<方位A<45°)であると直ちに特定す
ることができる。同様に、X軸磁気センサの出力Sxが
−1/21/2より小さければ(Gxが−0.3/2
1/2より小さければ)方位は東(135°<方位A<
225°)であると直ちに特定することができる。
【0038】ところが、方位が南である場合、及び方位
が北である場合、X軸磁気センサの出力Sxは何れも−
1/21/2〜1/21/2の値を示すので、同X軸磁気
センサSxの出力のみからでは方位(南か北か)を特定
することができない。そこで、Y軸磁気センサの出力S
y(即ち、Gy)の符号に着目する。図3から明らかな
ように、この出力Syの値は、傾きBが0°又は20°
の場合、方位が南及び北のとき正及び負の値をそれぞれ
示している。従って、出力Sxの値が−1/2 1/2
1/21/2であるときは、少なくとも傾き20°ま
で、出力Syの符号に基づいて方位(方位が南であるか
北であるか)を特定することができる。
【0039】このような出力Syの符号に基づく方位決
定方法が、何度の傾きBまで有効であるかは、方位Aが
45〜135°の範囲内のとき下記数15を成立させ、
且つ、方位Aが225〜315°の範囲内のとき下記数
16を成立させる傾きBを求めることで知ることができ
る。
【0040】
【数15】sinB−sinAcosB<0
【0041】
【数16】sinB−sinAcosB>0
【0042】数15、及び数16を満たすためには、携
帯電話機10が一般に使用される状況を考慮して傾きB
が90°より小さい(cosB>0)と仮定するとき、そ
れぞれ下記の数17、及び数18を満たせばよい。
【0043】
【数17】sinB−(1/21/2)cosB<0
【0044】
【数18】sinB+(1/21/2)cosB>0
【0045】数17、及び数18から数19が得られ、
数19よりB<35°となる。
【0046】
【数19】−(1/21/2)<tanB<(1/
1/2
【0047】以上のことから、傾きBが略35°より小
さい領域においては、X軸磁気センサの出力Sx、及び
Y軸磁気センサの出力Syと所定の閾値Th(この場合
の閾値Thは「0」)の大小比較の結果(従って、Y軸
磁気センサの出力Syの符号)により、東西南北の四つ
の方位(360°の方位を等分した概略方位)を正確に
測定することが可能となることが理解される。このよう
に、本発明においては、X軸磁気センサの出力Sx、及
びY軸磁気センサの出力Syと閾値Thの大小比較の結
果により、東西南北の四つの方位を測定する。以下、東
西南北の四つの方位を正確に測定することが可能な傾き
Bを最も大きくする閾値Thについて検討する。
【0048】この場合、傾きBを最大とする下記数20
と下記数21を満足する値Thを求めればよい。
【0049】
【数20】sinB−(1/21/2)cosB−Th<0
【0050】
【数21】sinB+(1/21/2)cosB−Th>0
【0051】数20、及び数21を変形すると下記数2
2が得られる。
【0052】
【数22】 −cosB/21/2<sinB−Th<cosB/21/2
【0053】図6は、上記数22に示された関数f1=
−cosB/21/2、関数f2=sinB、及び関数f3=c
osB/21/2を示すグラフである。このグラフから解
るように、上記数22を満足するとともに傾きBを最大
とするときの閾値Thは、下記数23の通りとなる。
【0054】
【数23】Th=1/21/2
【0055】このとき、傾きBは下記数24に示すとお
りとなる。
【0056】
【数24】B<70°
【0057】以上の方位測定原理は、方位を8分割
(東、南東、南、南西、西、北西、北、北東)で示す場
合、16分割で示す場合、及びそれ以上に細かく示す場
合についても同様に成立する。即ち、X軸磁気センサの
出力Sxのみで方位を2つに絞込み、その二つの方位の
中から、Y軸磁気センサの出力Syと適切な閾値Thの
大小比較の結果に基づいて何れかを特定する。
【0058】このような原理に基づく本発明の構成上の
特徴は、互いに直交するX、Y、及びZ軸に略平行に延
びる辺を有する略直方体形状の本体と、X軸とY軸とに
より画定される平面に平行な面であって前記本体の表面
の一つにX軸の方向を左右方向として情報を表示する表
示パネルと、前記本体の内部に配置されるとともに地磁
気を利用して方位を測定する方位測定手段とを備えた携
帯型電子装置において、前記方位測定手段は、外部磁界
のX軸成分に対して略正比例した値を示すX軸磁気セン
サと、外部磁界のY軸成分に対して略正比例した値を示
すY軸磁気センサと、前記Y軸磁気センサが示す値と固
定の閾値とを比較する比較手段と、前記X軸センサが示
す値と前記比較手段による比較結果とに基づいて前記携
帯型電子装置の方位を決定する方位決定手段とを具備し
たことにある。この場合、前記閾値は0以外の値である
ことが好適である。
【0059】また、本発明の他の特徴は、互いに直交す
るX、Y、及びZ軸に略平行に延びる辺を有する略直方
体形状の本体と、X軸とY軸とにより画定される平面に
平行な面であって前記本体の表面の一つにX軸の方向を
左右方向として情報を表示する表示パネルと、前記本体
の内部に配置されるとともに地磁気を利用して方位を測
定する方位測定手段とを備えた携帯型電子装置におい
て、前記方位測定手段は、外部磁界のX軸成分に対して
略正比例した値を示すX軸磁気センサと、前記X軸磁気
センサが示す値と第1の固定閾値とを比較する第1比較
手段と、外部磁界のY軸成分に対して略正比例した値を
示すY軸磁気センサと、前記Y軸磁気センサが示す値と
第2の固定閾値とを比較する第2比較手段と、前記第1
比較手段による比較結果と、前記X軸磁気センサの示す
値及び前記第2比較手段による比較結果とに基づいて前
記携帯型電子装置の方位を決定する方位決定手段とを具
備したことにある。
【0060】これによれば、上述したように、携帯型電
子装置がある程度の傾きをもって使用される場合におい
ても、概略の方位(例えば、4分割、8分割、16分割
等の方位)を誤ることなく測定することが可能な携帯型
電子装置が提供され得る。なお、測定した方位そのもの
を表示パネルに表示してもよく、前記測定された方位を
更に加工した後に表示してもよい。
【0061】
【発明の実施の形態】以下、本発明による携帯型電子装
置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1の概略正面図に示したように、この携帯型電子装置
としての携帯電話機10は、互いに直交するX軸、Y
軸、及びZ軸に沿って延びる辺を有する略直方体の本体
11と、この本体11の上部側面に配置されたアンテナ
部12、X軸とY軸とにより画定される平面(X−Y平
面)に平行な面であって前記本体11の表面の一つであ
る本体11の前面側の最上部に配置されたスピーカ部1
3、スピーカ部13の下方で本体11の前面側に配置さ
れ文字及び図形を表示するための液晶表示部14、液晶
表示部14の下方で本体11の前面側に配置され電話番
号又はその他の指示信号を入力するための操作部(操作
信号入力手段)15、及び本体11の前面側最下部に配
置されたマイクロフォン部16を含んでいる。
【0062】図7は、この携帯電話機10の電気回路の
概略を示すブロック図であり、同携帯電話機10は、バ
スを介して互いに接続されたCPU21、ROM22、
RAM23、及び不揮発性のRAM24を備えている。
CPU21は、ROM22に格納された各種のプログラ
ムを実行するようになっている。RAM23は、CPU
21が前記プログラムを実行する際に必要なデータ等を
一時的に記憶するようになっている。不揮発性RAM2
4は、携帯電話機10の主電源が投入されているとき
(主電源の「オン」時)にCPU21からの指示により
データが書込まれ、同主電源の「オフ」時においても書
込まれたデータを記憶・保持し、更に主電源の「オン」
時にCPU21の要求にしたがって同CPU21に対し
前記記憶・保持しているデータを供給するようになって
いる。なお、不揮発性RAM24は、EEPROMで置
換することもできる。
【0063】前記アンテナ部12は、送受信用のアンテ
ナ12aと、アンテナ12aに接続された送受信回路1
2bと、送受信回路12bに接続され送受信回路12b
が受信した受信信号を復調するとともに、発信すべき信
号を変調して送受信回路12bに供給する変調・復調回
路12cとを備えている。前記スピーカ部13は、スピ
ーカ13aと、スピーカ13aに接続され同スピーカ1
3aから所定の音を発生させるための信号を生成する発
音回路13bを備えている。液晶表示部14は、携帯電
話機10の本体11の前面に配置されるとともに、少な
くともX軸方向を左右方向として文字等の情報を表示可
能な液晶表示パネル14aと、液晶表示パネル14aと
接続され同液晶表示パネル14aに所定の表示をさせる
ための信号を生成する表示回路14bとを備えている。
操作部15は、複数の押しボタン15aと、この複数の
押しボタン15aと接続され同押しボタン15aの各々
のオン・オフ状態を検出する検出回路15bとを備えて
いる。マイクロフォン部16は、マイクロフォン16a
と、マイクロフォン16aに接続され同マイクロフォン
16aを介して入力された音声を増幅する増幅回路16
bとを備えている。このうち、変調・復調回路12c、
発音回路13b、表示回路14b、検出回路15b、及
び増幅回路16bは、バスを介してCPU21に接続さ
れていて、同CPU21により制御されるようになって
いる。
【0064】更に、携帯電話機10は、外部磁界の向き
と大きさとに応じた出力を発生する(出力値を示す)磁
気センサ30を備えている。磁気センサ30は、X軸磁
気センサ(X軸磁気検出素子)31、Y軸磁気センサ
(Y軸磁気検出素子)32、及び制御回路(デジタル処
理回路)33を備えている。これらのX軸磁気センサ3
1、Y軸磁気センサ32、及び制御回路33は、単一基
板(単一チップ)上に形成されている。また、磁気セン
サ30は、図1に示したように、携帯電話機10の液晶
表示パネル14aの作るX−Y平面と平行な平面(携帯
電話機10の前面)と略平行となるように、同携帯電話
機10の内部に保持されている。
【0065】制御回路33は、ADコンバータ33a
と、直流定電圧回路(定電圧源)33bとを含んでい
る。ADコンバータ33aは、バスを介してCPU21
に接続されるとともに、X軸磁気センサ31、及びY軸
磁気センサ32に接続されていて、X軸磁気センサ31
の出力Sx、及びY軸磁気センサ32の出力SyをAD
変換し、同AD変換後のデジタルデータをCPU21に
供給するようになっている。直流定電圧回路33bは、
X軸磁気センサ31、及びY軸磁気センサ32と接続さ
れていて、これらに一定の電圧を印加するようになって
いる。
【0066】X軸磁気センサ31は、図8(A)に示し
たように、携帯電話機10に搭載された状態において外
部磁界(加わる磁界、この場合は地磁気)HのX軸成分
に略正比例する値を出力するようになっている。同様
に、Y軸磁気センサ32は、図8(B)に示したよう
に、携帯電話機10に搭載された状態において外部磁界
HのY軸成分に略正比例する値を出力するようになって
いる。即ち、X軸磁気センサ31とY軸磁気センサ32
は、所定の方向における磁界の大きさに略正比例する値
を出力する互いに同一の構成を備え、磁気センサ30の
単一基板上において前記所定の方向(磁界の検出方向)
が互いに直交するように配置・形成され、磁気センサ3
0は、X軸磁気センサ31及びY軸磁気センサ32が携
帯電話機10の本体11のX軸及びY軸に平行な方向の
磁界の大きさに比例した値をそれぞれ出力するように、
同携帯電話機10に搭載されている。
【0067】ここで、X軸磁気センサ31を代表例とし
て、その構成について詳細に説明する。X軸磁気センサ
31は、等価回路図である図9に示したように、フルブ
リッジ回路を構成するように接続された第1〜第4磁気
トンネル効果素子(素子群)31a,31b,31c,
31dを備えている。
【0068】第1〜第4磁気トンネル効果素子31a,
31b,31c,31dの各々は、互いに同一の構造を
有している。従って、以下、第1磁気トンネル効果素子
31aの構造を代表例として説明する。
【0069】第1磁気トンネル効果素子(群)31a
は、拡大平面図である図10に示したように、直列接続
された複数の(この例では、20個)の磁気トンネル効
果素子からなっている。各磁気トンネル効果素子は、図
10の1−1線に沿った平面にて切断した部分断面図で
ある図11に示したように、基板30aの上に平面形状
を長方形状にした複数の下部電極31a1を備えてい
る。下部電極31a1は、横方向(X軸方向)に所定の
間隔を隔てて一列に配置されていて、導電性非磁性金属
材料であるCr(Ta,Tiでも良い。)により膜厚3
0nm程度に形成されている。各下部電極31a1の上
には、同下部電極31a1と同一平面形状に形成され、
PtMnからなり膜厚30nm程度の反強磁性膜31a
2がそれぞれ積層されている。
【0070】各反強磁性膜31a2の上には、膜厚10
nm程度のNiFeからなる一対の強磁性膜31a3,
31a3が間隔を隔てて積層されている。この強磁性膜
31a3,31a3は、平面視において長方形状を有
し、各長辺が平行に対向されるように配置されている。
この強磁性膜31a3,31a3は、反強磁性膜31a
2により、図10の部分平面図である図12の矢印方向
(X軸正方向、即ち短辺方向)に磁化の向きがピンされ
たピンド層を構成している。
【0071】各強磁性膜31a3の上には、同強磁性膜
31a3と同一平面形状を有する絶縁層31a4が形成
されている。この絶縁層31a4は、絶縁材料であるA
23(Al−O)からなり、その膜厚は1nmであ
る。
【0072】絶縁層31a4の上には、同絶縁層31a
4と同一平面形状を有し、膜厚40nm程度のNiFe
からなる強磁性膜31a5が形成されている。この強磁
性膜31a5は、その磁化の向きが外部磁界の向きに略
一致するように変化する自由層(自由磁化層、又はフリ
ー層)を構成し、前記強磁性膜31a3からなるピンド
層と前記絶縁層31a4とともに磁気トンネル接合構造
を形成している。このように、各一つの反強磁性膜31
a2、強磁性膜31a3、絶縁層31a4、及び強磁性
膜31a5により、一つの磁気トンネル効果素子(電極
等を除く)が構成される。
【0073】各強磁性膜31a5の上には、同各強磁性
膜31a5と同一平面形状のダミー膜31a6がそれぞ
れ形成されている。このダミー膜31a6は、膜厚40
nm程度のTa膜からなる導電性非磁性金属材料により
構成されている。
【0074】基板30a、下部電極31a1、反強磁性
膜31a2、強磁性膜31a3、絶縁層31a4、強磁
性膜31a5、及びダミー膜31a6を覆う領域には、
複数の下部電極31a1及び反強磁性膜31a2をそれ
ぞれ絶縁分離するとともに、各反強磁性膜31a2上に
設けた一対の強磁性膜31a3、絶縁層31a4、強磁
性膜31a5、及びダミー膜31a6をそれぞれ絶縁分
離するための層間絶縁層31a7が設けられている。層
間絶縁層31a7はSiO2からなり、その膜厚は25
0nm程度である。
【0075】この層間絶縁層31a7には、各ダミー膜
31a6上にてコンタクトホールCHがそれぞれ形成さ
れている。このコンタクトホールCHを埋設するととも
に、異なる下部電極31a1(及び反強磁性膜31a
2)上に設けた一対のダミー膜31a6,31a6の各
一方間を互いに電気的に接続するように、例えば膜厚3
00nmのAlからなる上部電極31a8,31a8が
それぞれ形成されている。このように、下部電極31a
1及び反強磁性膜31a2と、上部電極31a8とによ
り、隣り合う一対の各強磁性膜31a5,31a5(各
ダミー膜31a6,31a6)と各反強磁性膜31a
2,31a2とをそれぞれ交互に順次電気的に接続する
ことで、固着層のピンされた磁化の向きが同一であっ
て、且つ、磁気トンネル接合構造を有する素子が20個
だけ直列に接続された磁気トンネル効果素子(群)31
aが形成される。なお、上部電極31a8,31a8の
上には図示を省略したSiO及びSiNからなる保護膜
が形成されている。
【0076】このように形成された第1磁気トンネル効
果素子(群)31aの抵抗R1は、図13に示したよう
に、固着層のピンされた磁化の向きに沿って大きさが変
化する外部磁界Hに対し、同外部磁界Hの絶対値が小さ
い範囲(即ち、飽和磁界−Hc〜Hcの範囲)において
比例的に変化する。即ち、抵抗R1は下記数25で表さ
れる。
【0077】
【数25】R1=−(ΔR/Hc)・H+R0
【0078】X軸磁気センサ31は、このような磁気ト
ンネル効果素子を4個備え、各磁気トンネル効果素子3
1a〜31dの固着層のピンされた磁化の向きを図9に
おいて矢印にて示した向きに一致するように配置・形成
してなる。即ち、第1,第4磁気トンネル効果素子31
a,31dの固着層のピンされた磁化の向きはX軸正方
向、第2,第3磁気トンネル効果素子31b,31cの
固着層のピンされた磁化の向きはX軸負方向である。従
って、第1,第4磁気トンネル効果素子31a,31d
の抵抗R1は上記数25に示した通り変化し、第2,第
3磁気トンネル効果素子31b,31cの抵抗R2は、
下記数26にて表される。
【0079】
【数26】R2=(ΔR/Hc)・H+R0
【0080】そして、X軸磁気センサ31においては、
第1磁気トンネル効果素子31aの一端と第2磁気トン
ネル効果素子31bの一端とが接続され、同第1磁気ト
ンネル効果素子31aの他端と同第2磁気トンネル効果
素子31bの他端とが直流定電圧回路33bの正極と負
極とにそれぞれ接続される。同様に、第3磁気トンネル
効果素子31cの一端と第4磁気トンネル効果素子31
dの一端とが接続され、同第3磁気トンネル効果素子3
1cの他端と同第4磁気トンネル効果素子31dの他端
とが直流定電圧回路33bの正極と負極とにそれぞれ接
続される。また、第1磁気トンネル効果素子31aと第
2磁気トンネル効果素子31bとの接続点の電位と、第
3磁気トンネル効果素子31cと第4磁気トンネル効果
素子31dとの接続点の電位が取り出され、これらの接
続点の電位差が磁気センサの出力Vout(Sx)となる
ように前記ADコンバータ33bに接続されている。
【0081】このような構成により、X軸磁気センサ3
1は、X軸方向の外部磁界Hx(外部磁界HのX軸成分
Hx)を検出する磁気センサとなり、下記数27に示す
出力Vout(=Sx)を発生する。ここで、Vinは直流
定電圧回路33bの発生する電圧である。
【0082】
【数27】Sx=Vin・(ΔR/R0)・(Hx/H
c)
【0083】また、Y軸磁気センサ32は、前述したよ
うにX軸磁気センサ31と同一構成を有し、図14に示
したようにX軸磁気センサ32と直交する向きに配置さ
れるので、Y軸方向の外部磁界Hy(外部磁界HのY軸
成分Hy)を検出する磁気センサとなり、下記数28に
示す出力Vout(=Sy)を発生する。
【0084】
【数28】Sy=−Vin・(ΔR/R0)・(Hy/H
c)
【0085】次に、このように構成された携帯電話機1
0の方位測定方法について説明する。なお、携帯電話機
10の方位とは、携帯電話機10(の本体11)の前面
が上方に向けられている場合において、同携帯電話機1
0の下部(例えば、マイクロフォン部16)から上部
(例えば、スピーカ部13)に向うベクトル、即ちY軸
正方に向うベクトル(換言すると、単位ベクトルVy)
の方位のことである。なお、本実施形態において、方位
aの基準(0°)は西であり、同方位aは、北、東、及
び南の順に回転するにつれて、それぞれ90°、180
°、及び270°となるものとして定義される。また、
本実施形態の携帯電話機10は、方位Aが−45〜45
°のとき「西」、45〜135°のとき「北」、135
〜225°のとき「東」、及び225〜315°(=−
45°)のとき「南」と決定する。即ち、携帯電話機1
0は、4つの概略方位を測定(決定)する。
【0086】方位決定の原理は上述した通りである。即
ち、携帯電話機10はX軸磁気センサ31の出力Sxが
1/21/2(≒0.707)より大きければ方位を
「西」と決定し、出力Sxが−1/21/2より小さけ
れば方位を「東」と決定する。また、出力Sxが1/2
1/2〜−1/21/2の範囲にある場合には、Y軸磁気
センサ32の出力Syから閾値Th(=1/21/2
を減じた値が「0」より大きいか否かを判定し、「0」
より大きければ方位を「南」と決定し、「0」より小さ
ければ方位を「北」と決定する。このように、携帯電話
機10は、X軸磁気センサ31の出力Sx、及びY軸磁
気センサ32の出力Syと閾値Thの大小比較の結果に
基づいて方位を決定する。
【0087】作動について具体的に説明すると、携帯電
話機10のCPU21は、図15にフローチャートによ
り示した方位測定ルーチン(方位決定ルーチン)を所定
時間の経過毎に繰り返し実行するようになっている。従
って、所定のタイミングになると、CPU21はステッ
プ1500から本ルーチンの処理を開始し、ステップ1
505に進んでX軸磁気センサ31の出力Sxを入力す
るとともに、続くステップ1510にてY軸磁気センサ
32の出力Syを入力する。なお、この出力Sx,Sy
は規格化されている。
【0088】次に、CPU21はステップ1515に進
んで出力Sxが1/21/2より大きいか否かを判定し
(このステップ1515は、X軸磁気センサ出力Sxを
第1の固定値(固定閾値)と比較する第1比較手段を構
成している。)、同出力Sxが1/21/2より大きい
場合には同ステップ1515にて「Yes」と判定しス
テップ1520に進み、同ステップ1520にて方位は
「西」であると決定する。その後、CPU21はステッ
プ1525に進み、同ステップ1525にて液晶表示パ
ネル14aに決定した方位(この場合は「西」)を表示
し、ステップ1595に進んで本ルーチンを一旦終了す
る。
【0089】一方、上記ステップ1515の判定時に、
出力Sxが1/21/2以下の場合には同ステップ15
15にて「No」と判定しステップ1530に進み、同
ステップ1530にて出力Sxが−1/21/2より小
さいか否かを判定する。このステップ1515は、X軸
磁気センサ出力Sxを第1の固定値(固定閾値)と比較
する第1比較手段、或いは、X軸磁気センサ出力Sxを
第3の固定値(固定閾値)と比較する第3比較手段を構
成している。第3の固定値は、絶対値の大きさが第1の
固定値と等しく、符号が反対の値である。このとき、出
力Sxが−1/21/2より小さいと、CPU21はス
テップ1530にて「Yes」と判定してステップ15
35に進み、同ステップ1535にて方位は「東」であ
ると決定する。その後、CPU21はステップ1525
に進み、同ステップ1525にて液晶表示パネル14a
に決定した方位(この場合は「東」)を表示し、ステッ
プ1595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【0090】また、上記ステップ1530の判定時に、
出力Sxが−1/21/2以上の場合には同ステップ1
530にて「No」と判定しステップ1540に進み、
同ステップ1540にて出力Syから閾値Thである1
/21/2を減じた値が「0」より大きいか否かを判定
する。このステップ1540は、Y軸磁気センサ出力S
yを第2の固定値(固定閾値)と比較する第2比較手段
を構成している。このとき、出力Syから閾値Thであ
る1/21/2を減じた値が「0」より大きければ、C
PU21はステップ1540にて「Yes」と判定して
ステップ1545に進み、同ステップ1545にて方位
は「南」であると決定し、その後ステップ1525に進
んで液晶表示パネル14aに決定した方位(この場合は
「南」)を表示し、ステップ1595に進んで本ルーチ
ンを一旦終了する。
【0091】更に、上記ステップ1540の判定時に、
出力Syから1/21/2を減じた値が「0」以下であ
ると、CPU21はステップ1540にて「No」と判
定してステップ1550に進み、同ステップ1550に
て方位は「北」であると決定し、その後ステップ152
5に進んで液晶表示パネル14aに決定した方位(この
場合は「北」)を表示し、ステップ1595に進んで本
ルーチンを一旦終了する。なお、上記ステップ1540
は、Y軸磁気センサ32が示す値Syと所定の閾値Th
とを比較する比較手段を構成している。また、ステップ
1515,1520、1530〜1550は、X軸磁気
センサ31が示す値Sxと、前記比較手段による比較結
果とに基づいて方位を決定する方位決定手段を構成して
いる。更に、ステップ1525は決定した方位を表示パ
ネル14aに表示する表示手段を構成している。図15
のルーチン、CPU21、及びX,Y軸磁気センサ3
1,32等は、方位測定手段を構成している。
【0092】図16は、上記方法において閾値Thを
「0」とした場合において、真の方位を横軸、測定され
た方位(表示される方位)を縦軸にとり、これらの関係
を示した図である。図16の(A)、(B)、及び
(C)は、それぞれ傾きBが0°、40°、及び70°
である場合を示している。この方法の場合、上記原理に
おいて説明したように、傾きBが約35°より大きくな
ると正確な方位を示すことができない。このことは、図
16によっても確認される。
【0093】図17は、図15にて説明したように、上
記方法の閾値Thを「1/21/2」とした場合におい
て、真の方位を横軸、測定された方位を縦軸にとり、こ
れらの関係を示した図である。図17の(A)、
(B)、及び(C)は、それぞれ傾きBが0°、40
°、及び70°である場合を示している。この場合、傾
きBが約70°より小さい限り、正確な方位が示され
る。このことは、図17によっても確認される。
【0094】以上、説明したように、上記実施形態に係
る携帯電話機10は、X軸磁気センサ31の示す値Sx
と、Y軸磁気センサ32が示す値Syと所定の閾値Th
との大小比較の結果に基づいて、同携帯電話機10の方
位を決定して表示するので、同携帯電話機10がある程
度まで傾けられて(例えば、Th=1/21/2の場合
には略70°まで傾けられて)使用されても、概略の方
位を誤ることなく示すことができる。しかも、磁気セン
サ30はX,Y軸磁気センサ31,32を備えるが、Z
軸磁気センサ、或いは傾斜センサを備えることなく概略
の方位を正しく示すことができるで、携帯電話機10の
コストを低減することができる。
【0095】次に、本発明による携帯電話機10の第1
変形例について説明する。この第1変形例においては、
方位を8分割(東、南東、南、南西、西、北西、北、北
東)で示すものである。
【0096】第1変形例に係る携帯電話機10は、上記
原理に従って、以下の方法により方位を測定する。即
ち、X軸磁気センサ31の出力Sxが0.924より大
きければ方位は「西」、同出力Sxが−0.924より
小さければ方位は「東」と決定する。また、出力Sxが
−0.924〜0.924の範囲の値であれば、Y軸磁
気センサ32の出力Syから閾値Th=0.38を減じ
た値が「0」より小さいとき、(1)出力Sxが0.3
83より大きければ方位は「北西」と決定し、(2)出
力Sxが−0.383〜0.383ならば方位は「北」
と決定し、(3)出力Sxが−0.924〜−0.38
3ならば方位は「北東」と決定する。他方、出力Sxが
−0.924〜0.924の範囲の値であって、Y軸磁
気センサ32の出力Syから閾値Th=0.38を減じ
た値が「0」より大きいとき、(1)出力Sxが0.3
83より大きければ方位は「南西」と決定し、(2)出
力Sxが−0.383〜0.383ならば方位は「南」
と決定し、(3)出力Sxが−0.924〜−0.38
3ならば方位は「南東」と決定する。この方法によれ
ば、傾きが略41°より小さい範囲で、方位が正しく表
示される。
【0097】図18は、上記方法において閾値Thを
「0」とした場合において、真の方位を横軸、測定され
た方位(表示される方位)を縦軸にとり、これらの関係
を示した図である。図18の(A)、(B)、及び
(C)は、それぞれ傾きBが0°、40°、及び70°
である場合を示している。図18の(B)及び(C)か
ら解るように、傾きBが大きくなると正確な方位が示さ
れない。
【0098】図19は、上記方法の閾値Thを「0.3
8」とした場合において、真の方位を横軸、測定された
方位を縦軸にとり、これらの関係を示した図である。図
19の(A)、(B)、及び(C)は、それぞれ傾きB
が0°、40°、及び70°である場合を示している。
この場合、上述したように、傾きBが約41°より小さ
い限り、正確な方位が示される。このことは、図19に
よっても確認される。
【0099】次に、本発明による携帯電話機10の第2
変形例について説明する。この第2変形例においては、
方位を16分割(東、東南東、南東、南南東、南、南南
西、南西、西南西、西、西北西、西北、北北西、北、北
北東、北東、東北東)で示すものである。
【0100】第2変形例に係る携帯電話機10は、上記
原理に従って、以下の方法により方位を測定する。即
ち、X軸磁気センサ31の出力Sxが0.981より大
きければ方位は「西」、同出力Sxが−0.981より
小さければ方位は「東」と決定する。
【0101】また、出力Sxが−0.981〜0.98
1の範囲の値であって、Y軸磁気センサ32の出力Sy
から閾値Th=0.19を減じた値が「0」より小さい
とき、(1)出力Sxが0.831より大きければ方位
は「西北西」、(2)出力Sxが0.556〜0.83
1ならば方位は「北西」、(3)出力Sxが0.195
〜0.556ならば方位は「北北西」、(4)出力Sx
が−0.195〜0.195ならば方位は「北」、
(5)出力Sxが−0.556〜−0.195ならば方
位は「北北東」、(6)出力Sxが−0.831〜−
0.556ならば方位は「北東」、(7)出力Sxが−
0.831より小さければ「東北東」と決定する。
【0102】更に、出力Sxが−0.981〜0.98
1の範囲の値であって、Y軸磁気センサの出力Syから
閾値Th=0.19を減じた値が「0」より大きいと
き、(1)出力Sxが0.831より大きければ方位は
「西南西」、(2)出力Sxが0.556〜0.831
ならば方位は「南西」、(3)出力Sxが0.195〜
0.556ならば方位は「南南西」、(4)出力Sxが
−0.195〜0.195ならば方位は「南」、(5)
出力Sxが−0.556〜−0.195ならば方位は
「南南東」、(6)出力Sxが−0.831〜−0.5
56ならば方位は「南東」、(7)出力Sxが−0.8
31より小さければ「東南東」と決定する。この方法に
よれば、傾きが略22°より小さい範囲で、方位が正し
く表示される。
【0103】以上説明したように、本発明による携帯電
話機10とその第1,第2変形例は、互いに直交する
X、Y、及びZ軸に略平行に延びる辺を有する略直方体
形状の本体と、X軸とY軸とにより画定される平面に平
行な面であって前記本体の表面の一つにX軸の方向を左
右方向として情報を表示する表示パネルと、前記本体の
内部に配置されるとともに地磁気を利用して所定の角度
で等分された概略方位(例えば、東西南北のいずれか)
を測定する方位測定手段とを備えた携帯型電子装置にで
あって、前記方位測定手段は、外部磁界のX軸成分に対
して略正比例した値を示すX軸磁気センサ31と、前記
X軸磁気センサが示す値と第1の固定閾値とを比較する
第1比較手段と、外部磁界のY軸成分に対して略正比例
した値を示すY軸磁気センサ32と、前記Y軸磁気セン
サが示す値と第2の固定閾値とを比較する第2比較手段
と、前記第1比較手段による比較結果から前記概略方位
が一意に特定されるときは同比較結果のみから携帯型電
子装置の方位が同特定された方位であると決定し、前記
第1比較手段による比較結果から前記概略方位が一意に
特定できないときは、前記X軸磁気センサの出力と前記
第2比較手段による比較結果とのみに基づいて(三角関
数による計算を行うことなく)前記携帯型電子装置の概
略方位を決定する方位決定手段とを具備している。な
お、概略方位が特定された後にX軸磁気センサ出力Sx
のarccos、又はarcsin等の三角関数を使用して、精密な
方位を求めることも可能である。
【0104】従って、本発明による携帯電話機10、そ
の第1変形例、及び第2変形例においては、携帯電話機
10が所定の傾きBをもった状態で使用されても、概略
方位を正確に測定・表示することができる。
【0105】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採
用することができる。例えば、上記実施形態において、
X軸,Y軸磁気センサ31,32は、磁気トンネル効果
素子であったが、これに代えて巨大磁気抵抗効果素子等
の磁界に応じた出力を発生する磁気センサを使用しても
よい。また、上記実施形態においては、CPU21が方
位を決定していたが、磁気センサ30の制御回路33内
に演算機能を持たせ、同制御回路33が決定した方位を
CPU21に提供するように構成してもよい。
【0106】この場合の磁気センサは、「互いに直交す
るX、Y、及びZ軸に略平行に延びる辺を有する略直方
体形状の本体と、X軸とY軸とにより画定される平面に
平行な面であって前記本体の表面の一つにX軸の方向を
左右方向として情報を表示する表示パネルと、決定され
た方位に基づく情報を前記表示パネルに表示する指示を
同表示パネルに行う表示指示手段とを備えた携帯型電子
装置に使用される磁気センサであって、外部磁界のX軸
成分に対して略正比例した値を示すX軸磁気センサと、
外部磁界のY軸成分に対して略正比例した値を示すY軸
磁気センサと、前記Y軸磁気センサが示す値と所定の
(固定の)閾値Thとを比較する比較手段と、前記X軸
センサが示す値と前記比較手段による比較結果とに基づ
いて前記携帯型電子装置の方位を決定する方位決定手段
とを具備した磁気センサ。」と云うことができる。これ
により、CPU21の計算負荷を低減することができ
る。また、このような磁気センサは、小型化のために、
X軸磁気センサ、Y軸磁気センサ、及び比較手段と方位
決定手段とを備えた制御回路を単一チップ(単一基板)
上に構成することが好適である。なお、上記Y軸磁気セ
ンサ出力Syと比較される固定の閾値Thは、測定・表
示すべき概略方位に応じて(即ち、4方位、8方位、1
6方位、或いは32方位等であるかに応じて)、同一の
携帯電話機10において切換え可能(可変)に構成して
おくこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による磁気センサを搭載した携帯電話
機の正面図である。
【図2】 図1に示した携帯電話機の前面が水平に維持
されている場合におけるX軸磁気センサとY軸磁気セン
サの方位に対する出力を示したグラフである。
【図3】 携帯電話機の前面を所定の角度だけ傾けた各
場合におけるY軸磁気センサの方位に対する出力を示し
たグラフである。
【図4】 図1に示した携帯電話機の概略斜視図であっ
て、各種のベクトルを記入した図である。
【図5】 西をx、南をy、鉛直上方をzとなるように
定められた座標系における携帯電話機の前面に垂直な単
位ベクトルVsを示した図である。
【図6】 関数f1〜f3を示したグラフである。
【図7】 図1に示した携帯電話機の電気回路構成を示
すブロック図である。
【図8】 (A)は図7に示したX軸磁気センサの外部
磁界HのX軸成分に対する出力特性を、(B)は図7に
示したY軸磁気検出センサの外部磁界HのY軸成分に対
する出力特性を示すグラフである。
【図9】 図7に示したX軸磁気センサの等価回路図で
ある。
【図10】 図9に示した第1磁気トンネル効果素子の
概略平面図である。
【図11】 図10に示した第1磁気トンネル効果素子
を図10の1−1線に沿った平面で切断した断面図であ
る。
【図12】 図10に示した第1磁気トンネル効果素子
の部分概略平面図である。
【図13】 図9に示した第1磁気トンネル効果素子の
外部磁界に対する抵抗変化特性を示すグラフである。
【図14】 図7に示したX軸磁気センサと、Y軸磁気
センサの配置関係を平面視で示すとともに、電気的接続
関係をあわせて示した図である。
【図15】 図7に示したCPUが実行するルーチンを
示すフローチャートである。
【図16】 方位を4分割して示す場合であって、閾値
Thを「0」とした場合における、真の方位と測定され
た方位との関係を示す図である。
【図17】 方位を4分割して示す場合であって、閾値
Thを「1/21/2」とした場合における、真の方位
と測定された方位との関係を示す図である。
【図18】 方位を8分割して示す場合であって、閾値
Thを「0」とした場合における、真の方位と測定され
た方位との関係を示す図である。
【図19】 方位を8分割して示す場合であって、閾値
Thを「0.38」とした場合における、真の方位と測
定された方位との関係を示す図である。
【符号の説明】
10…携帯電話機、11…本体、12…アンテナ部、1
2a…アンテナ、12b…送受信回路、12c…変調・
復調回路、13…スピーカ部、13a…スピーカ、13
b…発音回路、14…液晶表示部、14a…液晶表示パ
ネル、14b…表示回路、15…操作部、15a…ボタ
ン、15b…検出回路、16…マイクロフォン部、16
a…マイクロフォン、16b…増幅回路、21…CP
U、30…磁気センサ、30a…基板、31…X軸磁気
センサ、32…Y軸磁気センサ、33…制御回路、33
a…ADコンバータ、33b…直流定電圧回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに直交するX、Y、及びZ軸に略平行
    に延びる辺を有する略直方体形状の本体と、X軸とY軸
    とにより画定される平面に平行な面であって前記本体の
    表面の一つにX軸の方向を左右方向として情報を表示す
    る表示パネルと、前記本体の内部に配置されるとともに
    地磁気を利用して方位を測定する方位測定手段とを備え
    た携帯型電子装置において、 前記方位測定手段は、 外部磁界のX軸成分に対して略正比例した値を示すX軸
    磁気センサと、 外部磁界のY軸成分に対して略正比例した値を示すY軸
    磁気センサと、 前記Y軸磁気センサが示す値と固定の閾値とを比較する
    比較手段と、 前記X軸センサが示す値と前記比較手段による比較結果
    とに基づいて前記携帯型電子装置の方位を決定する方位
    決定手段とを具備したことを特徴とする携帯型電子装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の携帯型電子装置におい
    て、 前記閾値は0以外の値である携帯型電子装置。
  3. 【請求項3】互いに直交するX、Y、及びZ軸に略平行
    に延びる辺を有する略直方体形状の本体と、X軸とY軸
    とにより画定される平面に平行な面であって前記本体の
    表面の一つにX軸の方向を左右方向として情報を表示す
    る表示パネルと、前記本体の内部に配置されるとともに
    地磁気を利用して方位を測定する方位測定手段とを備え
    た携帯型電子装置において、 前記方位測定手段は、 外部磁界のX軸成分に対して略正比例した値を示すX軸
    磁気センサと、 前記X軸磁気センサが示す値と第1の固定閾値とを比較
    する第1比較手段と、 外部磁界のY軸成分に対して略正比例した値を示すY軸
    磁気センサと、 前記Y軸磁気センサが示す値と第2の固定閾値とを比較
    する第2比較手段と、 前記第1比較手段による比較結果と、前記X軸磁気セン
    サの示す値及び前記第2比較手段による比較結果とに基
    づいて前記携帯型電子装置の方位を決定する方位決定手
    段とを具備したことを特徴とする携帯型電子装置。
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