JP2003088954A - 圧接溶接部のバリ除去方法及び装置 - Google Patents

圧接溶接部のバリ除去方法及び装置

Info

Publication number
JP2003088954A
JP2003088954A JP2001283672A JP2001283672A JP2003088954A JP 2003088954 A JP2003088954 A JP 2003088954A JP 2001283672 A JP2001283672 A JP 2001283672A JP 2001283672 A JP2001283672 A JP 2001283672A JP 2003088954 A JP2003088954 A JP 2003088954A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
burr
nozzle
welding
oxygen jet
porous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001283672A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Doi
真 土居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP2001283672A priority Critical patent/JP2003088954A/ja
Publication of JP2003088954A publication Critical patent/JP2003088954A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Perforating, Stamping-Out Or Severing By Means Other Than Cutting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の溶接部材のバリ除去方法は、圧縮空気
を吹付けるものであったため、凹凸なく良質の部材表面
を得るためには、バリ除去のノズルの位置合せ条件の設
定が難しく、又バリ除去に長時間を要した。 【解決手段】 高温のバリ部20へ酸素ジェット8fを
吹付け燃焼によりバリ19を除去する方法であり、多孔
あるいはスリット状ノズル8を用いて、部材表面とほぼ
平行に酸素ガス8aを吹付け除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラッシュバット
溶接等の圧接溶接時に発生するバリを除去する溶接部の
バリ除去方法及びバリ除去装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来フラッシュバット溶接のバリ除去方
法としては、グラインダ−やバイトによる機械的な切削
を行うのが一般的であり、自動で短時間で行う場合は装
置が大型で高価なものとなる。また、グラインダ−によ
る手作業では、長時間を要する作業となる。これらを改
善する従来技術としては、特開2001−18070号
公報にあるようにバリ部に圧縮空気ジェットを吹付け、
加熱で軟化したバリ部及び溶融した「のろ」を吹き飛ば
す方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の如く、グライン
ダ−やバイトによる機械的な切削では、装置が大型で高
価なものとなったり、また、作業に長時間を要する課題
がある。次に、特開2001−18070号公報のバリ
部に圧縮空気ジェットを吹付けるバリ除去方法の課題を
図5により説明する。図5(a)は、部材16の矩形状
の断面同士を突合せ溶接する場合に発生したバリ19を
除去するため圧縮空気吹付けノズル15から圧縮空気1
5aをバリ部に吹付ける様子を示しており、溶接面18
から見た図である。また、図5(b)、図5(c)は、
バリ19の除去状態を示した図である。
【0004】図に示すように、本除去方法は、単孔ノズ
ルから圧縮空気15aを部材16より突き出たバリ19
の位置を狙って溶接面18と平行に吹付ける方法である
ため、ガスの吹付け形状、吹付け方向及び吹付け時間等
の吹付け条件を正確に調整しなければ、凹凸なくバリ1
9を除去することは困難である。少しでも調整が狂え
ば、例えば圧縮空気吹付けノズル15の高さが低過ぎた
り、吹付け時間が長すぎると、図5(b)に示すように
部材16の表層から内部まで除去したり、水平方向にず
れると、図5(c)に示すように、バリ19の一部が残
ったりする。また、圧縮空気を吹付ける空気の流れは必
ず広がりをもち、ノズルは移動手段なしに吹付けるた
め、バリ19の除去形状がノズル15から近い部分と遠
い部分とでは異なることとなる。さらに、軟化したバリ
19を高圧ジェットにより飛散させる機械的な方法であ
るため、除去される形状は軟化の状態に左右され、除去
形状が変化したり、凹凸が生じ易く、また、バリ19の
除去には時間を要する。
【0005】本発明は、前記の問題点を解消するために
なされたものであり、溶接に伴うバリ除去のための吹付
けノズル等の位置合せが容易であり、バリ除去が短時間
で可能で、かつ平坦で良好な溶接部の部材面が得られる
バリ除去方法及びバリ除去装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
圧接溶接部のバリ除去方法は、多孔あるいはスリット状
のノズルから酸素ジェットを溶接部のバリに吹付け、酸
素による燃焼を利用してバリを除去するものである。本
請求項の発明は、高純度酸素ガスを用いて、鉄と酸素と
の酸化反応による燃焼を利用するものであり、この燃焼
反応が起こる鉄の発火温度は1200℃以上であるが、
例えば、フラッシュバット溶接のアプセット直後のバリ
の温度はこの温度を超えており、高純度酸素ガスを吹付
けることにより燃焼させることができるとの知見に基づ
くものである。酸素ジェットをバリに吹付けることによ
り、バリが燃焼し、燃焼による発熱でバリを高速溶融さ
せ、ジェットの吹付けにより飛散させる。多孔あるいは
スリット状のノズルを酸素ジェット吹付け手段としてい
るので、広範囲に層状の酸素ジェットを吹付けることが
でき、位置合せが容易でバリを短時間で除去できる。
【0007】また、本発明の請求項2に係るバリ除去方
法は、請求項1のバリ除去方法において、溶接部の溶接
面と直交する方向で、かつ部材の表面と平行あるいは斜
め上方より酸素ジェットを吹付けるものである。
【0008】また、本発明の請求項3に係るバリ除去方
法は、請求項2のバリ除去方法において、多孔あるいは
スリット状のノズルを溶接部の溶接面と直交する方向に
移動させながら酸素ジェットを吹付けるものである。
【0009】また、本発明の請求項4に係るバリ除去方
法は、請求項1のバリ除去方法において、溶接部の溶接
面と平行方向または平行方向と直交方向との間の任意の
斜め方向で、かつ部材の表面と平行あるいは斜め上方よ
り多孔あるいはスリット状のノズルを用いて、バリに対
して酸素ジェットを吹付けるものである。
【0010】また、本発明の請求項5に係るバリ除去方
法は、請求項4のバリ除去方法において、多孔あるいは
スリット状のノズルを溶接部の溶接面と平行方向に移動
させながらバリを除去するものである。
【0011】また、本発明の請求項6に係るバリ除去装
置は、突き合せた部材の圧接溶接で溶接部の外周に発生
したバリを、酸素による燃焼により除去するための多孔
あるいはスリット状のノズルを有する酸素ジェット吹付
け手段および該酸素ジェット吹付け手段の移動手段を備
えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明の実
施の形態1を図1、図2により説明する。図1は、実施
の形態1のバリ除去付き溶接装置で部材を溶接後のバリ
除去状態を示す平面図であり、図2は、実施の形態1の
部材の溶接部へ酸素ジェットの吹付け状態、及び空気又
は水の吹付け状態を説明するための図であり、図2
(a)はその正面図、又(b)はその平面図(但し、斜
め上方配置の多孔あるいはスリット状ノズル8、8a、
8bは除いて記載)である。
【0013】図1において、2は、クランプ手段を成す
クランプジョ−であり、溶接する部材16、16の端面
を接触させ、位置決めし、それぞれ左右のクランプジョ
−2、2でクランプする。ここで鋼片である部材16
は、断面矩形形状の例であり、長手方向の端面を突き合
わせて端面を溶接した状態を示している。部材16は溶
接部17の溶接面18で溶接され、部材16のバリ部2
0には部材16の表面から外側にバリ19が突き出てい
る。8は、酸素ジェット吹付け手段である多孔あるいは
スリット状ノズルであり、該多孔あるいはスリット状ノ
ズル8から層状の酸素ジェット8fを吹き出す。多孔あ
るいはスリット状ノズル8は、クランプジョ−2と部材
16の溶接部17間に配置され、又部材16の外面(表
面)に平行に配置され、酸素ジェット8fが層状に断面
矩形の部材16の外面に沿って流れるようになってい
る。多孔あるいはスリット状ノズル8は、断面矩形状の
部材16の4面の各面に1個ずつ配置されている。
【0014】9は、空気又は水吹付け手段を成す空気又
は水吹付けノズルであり、空気又は水9aを吹出す。空
気又は水吹付けノズル9は、溶接面上あるいは溶接部1
7に対して、多孔あるいはスリット状ノズル8と反対側
に配置され、空気又は水吹付けノズル9の吹付け方向
は、多孔あるいはスリット状ノズル8の吹出し方向と直
交する方向であり、部材16の外面にほぼ平行となって
いる。本バリ除去付き溶接装置は、前記の構成の他に図
示は省略するが、フラッシュバット溶接を行う溶接部1
7の部材16間に電圧を印加して、加熱溶融するフラッ
シュ手段、前記フラッシュ手段により溶接部を加熱溶融
後、部材間に圧力を加え溶接するアプセット手段及び前
記の各手段の動作を制御する制御手段を有している。
【0015】本発明のバリ除去は、高純度酸素ガスから
なる酸素ジェット8fを用いて、鉄と酸素との酸化還元
反応による燃焼を利用して行う。この燃焼反応が起こる
鉄の発火温度は1200℃以上であるが、例えばフラッ
シュバット溶接のアプセット直後のバリの温度はこの温
度を越えており、高純度酸素ガスを吹付けることにより
燃焼させることができることの知見を得た。
【0016】図1に示すように、多孔あるいはスリット
状ノズル8から吹出した酸素ジェット8fは部材16の
外面上から表面に沿った層状の流れの酸素ジェット8f
を溶接面18と直交方向からバリ部20のバリ19に吹
付ける。酸素ジェット8fを吹付けることにより酸素に
よる燃焼を利用して、バリ19を除去する。即ち、燃焼
による発熱で、バリ19を高速溶融させ、ジェットの吹
付けにより飛散させる。ノズル形状を、横長形状の多孔
あるいはスリット状ノズル8としているので、酸素ジェ
ットが部材16の外面に広範囲に酸素ジェット8fの層
流を生じ、部材16の外面から突き出ているバリ19を
広範囲にカバ−し、短時間にバリを除去できる。さら
に、多孔あるいはスリット状ノズル8は溶接部17の溶
接面18に対して直交する方向より酸素ジェット8fを
吹付けるので、横長の多孔あるいはスリット状ノズル8
から吹付ける層状の酸素ジェット8fが広範囲にバリ1
9に吹付けられ、広範囲のバリ19が短時間に除去で
き、効率的にバリ19の除去が可能となる。また、吹付
けノズルが多孔あるいはスリット状ノズル8であり、溶
接面18に対して直交する方向より酸素ジェット8fを
吹付けるので、従来技術と異なり、吹出しノズルの位置
合せ、形状等の微妙な調整は不要である。さらに除去し
たバリ19が飛散して部材16に付着する可能性がある
が、このような「のろ」は、バリ部20もしくはバリ部
20を挟んで酸素ガス吹付け位置と反対の位置に部材1
6の長手方向と垂直に空気又は水9aを吹付けることに
より飛散除去する。
【0017】次いで、本バリ除去付き溶接装置の溶接及
びバリの除去の動作を説明する。まずバリ除去付き溶接
装置への部材16の搬入、搬出時には、多孔あるいはス
リット状ノズル8及び空気又は水吹付けノズル9は搬
入、搬出の障害となるため部材16から離れる方向に待
避させておく。以下次の工程により溶接及びバリの除去
を行う。 1)溶接する部材16を位置決めし、クランプ手段によ
りクランプするクランプ工程 2)前記クランプ工程に続き、フラッシュ手段により、
溶接部17の両溶接部材16を接触させながら該溶接部
材間に電圧を印加し、フラッシュを発生させ、該溶接部
材端面を加熱溶融するフラッシュ工程 3)前記フラッシュ工程により溶接部材16端面を充分
に加熱溶融した後、アプセット手段により、加熱溶融し
た部材16同士を急速に押付けて溶接するアプセット工
程 4)アプセット工程終了直後に、溶接部17が熱いうち
に、酸素ジェット吹き付け手段である多孔あるいはスリ
ット状ノズル8から酸素ジェット8fを吹付ける酸素ジ
ェット吹付け工程 5)前記酸素ジェット吹付けと同時に、空気又は水吹き
付け手段である空気又は水吹付けノズル9から空気又は
水9aを吹付ける空気又は酸素吹付け工程 これらの各工程の動作は、制御手段により制御される。
【0018】なお、多孔あるいはスリット状ノズル8及
び空気又は水吹付けノズル9はクランプ工程又はフラッ
シュ工程では、バリ除去のための時間を短縮するため吹
き付けの所定の位置に配置してもいいが、その場合はフ
ラッシュ工程でのノズル8、9へのスパッタ付着や熱の
影響があるため、ノズルにはスパッタカバ−、水冷又は
小流量のガスを流す等の対策を実施する。そこで普通は
フラッシュ工程の終了からアプセット工程の終了迄の間
にノズル8、9をクランプジョ−2と溶接部17の間の
部材16上の所定の位置に配置し、アプセット工程の終
了と同時に酸素ガスジェットを噴射し、酸素ガス8aを
バリ部20に吹き付け、高温のバリ部20を燃焼させ、
酸化反応により除去する。又同時に空気又は水吹付けノ
ズル9から空気又は水9aを吹付ける。但し、この場合
もノズル8、9へのスパッタ付着対策及び熱の影響への
対策は必要である。
【0019】次に、酸素ジェット吹付け工程についてさ
らに詳細に説明する。酸素ジェットの吹付け時間は、バ
リ形状、温度等で変化するが、1〜5秒の短時間であ
る。図2は、図1のバリ除去付き溶接装置の酸素ジェッ
ト8f、空気又は水9a吹付け状態を説明する(部材1
6の1面について)ものであるが、多孔あるいはスリッ
ト状ノズル8とバリ19との位置関係は、図2(a)に
示すように、ノズル8が溶接面18と直交する方向で、
高温のバリ19の底部(一般に溶接面18から約2cm
外側、図2(a)で、部材外面である点線とバリ19を
示す線との交わり位置を指す)より2〜5cm離れたあ
たりをノズル8の初期位置とする。また、ノズル8の吹
付け角度は、部材16の外面(表面)に対してほぼ平
行、即ち、部材16の表面からの角度0度から斜め上方
であるほぼ30度の間である(図2(a)で、8と8の
間の矢印で示す)。さらに、ほぼ平行から斜め上方に配
置されたノズル8は、前記の初期位置から溶接面18と
直交する方向にそのままの吹付け角度を保って移動する
ようにするのが望ましい(図2(a)に、ノズル8、8
a、8bと移動状態を示す)。移動は図示はないが、別
途設置した移動手段で行う。また、もちろん、移動せず
に初期位置を保ってバリ19を除去をしてもよい。これ
らの酸素ジェットの吹付け条件の選択は発生バリの状態
により選択できるものとする。また、これらの吹付け条
件の選択により、制御手段により、多孔あるいはスリッ
ト状ノズル8の動作は制御される。図2(b)は、ノズ
ル8が溶接面18に直交する方向で、部材16の表面と
平行な方向から酸素ジェット8fを吹付ける状態を示す
ものである。
【0020】ノズル8の吹付け角度を、部材16の外面
(表面)に対してほぼ平行とするのは、発生バリ19が
比較的小さい場合(バリ19の高さが低い場合)で、ノ
ズル8から部材16の表面に沿った酸素ジェット8fの
層流が形成でき、バリ19を溶融、飛散させ、特に部材
表面を平滑にする。また、部材同士の目違いやバリが小
さい場合など、部材面より中に溶接欠陥が残り易いとき
は、斜め上方から酸素ジェット8fを吹付けることによ
り、バリ19を削り込むようにしてやや凹形状に除去す
る。あるいは比較的大きなバリ19(高さの高いバリ1
9)を除去するのにも有効である。さらに、ノズル8を
移動することにより、バリ19の位置が大きくずれる場
合や、幅が大きい場合でも、即ち、バリまでの距離が遠
い場合や、酸素ジェット8fの吹付け方向にバリ19が
広がっている場合にノズル8と最適な距離関係とするこ
とができ、全体のバリ19を効率的に(短時間で)除去
するのに有効である。ノズル8の吹付け角度を、部材1
6の面に対してほぼ平行、即ち、部材16の表面からの
角度0度、から斜め上方であるほぼ30度の間とし、ノ
ズル8の初期位置を前記のように設定したのは、これら
の範囲は、突き出たバリ19を部材表面と同一かつ良質
な平面とするために必要なものであり、ノズル8がバリ
19に近く角度が高ければ、バリ19をえぐることにな
り、又離しすぎると酸素ジェット8fが拡散し、酸素濃
度も低下するため、バリ19の除去時間が長くなるとと
もに除去面の平滑度も低下する。但し、従来技術に比べ
て、ノズルを多孔あるいはスリット状ノズル8とし、酸
素ジェット8fの吹付けを溶接面18と直交するように
するため、吹付け条件の設定は容易である。
【0021】次に、空気又は水吹付け工程についてさら
に詳細に説明する。多孔あるいはスリット状ノズル8か
らの酸素ジェット8a吹付け後あるいは同時に溶接部1
7あるいは反対側に設けた空気又は水吹き付けノズル9
から空気又は水9aを吹付け、バリ除去で生じた燃焼飛
散バリの付着部へ酸素ガス又は水9aを吹き付け、部材
16に付着した燃焼飛散バリの付着物である「のろ」を
吹き飛ばす。吹き付けノズル9は、図1に示すように、
部材16の各面にそれぞれ設け、部材表面に平行で、表
面に沿うように、かつ酸素ジェット8fの吹き付け方向
と直交する方向に、即ち、長手部材16の長手方向と直
交するように吹き付ける。このようにすることにより、
「のろ」の再付着を防止する。
【0022】前記の実施の形態1では、バリ除去付の溶
接装置について説明したが、前記のクランプ手段2、酸
素ジェット吹付け手段8(多孔あるいはスリット状ノズ
ル8)、ノズル移動手段(移動しない場合は不要)、制
御手段、又は、これらに空気又は水吹付け手段9を加え
たものを、圧設溶接部のバリ除去装置として、溶接装置
とは別装置として使用することもできる。但し、この場
合は、高温のバリ部20に酸素ガス吹付け燃焼によるた
め、溶接装置と連続することが望ましい。
【0023】実施の形態2.図3は、実施の形態3の部
材の溶接部へ酸素ジェットを吹付ける状態を説明するた
めの図である。本実施の形態では、酸素ジェット吹付け
手段8である多孔あるいはスリット状ノズル8を、図3
に示すように、部材16の溶接部17の溶接面18に対
して平行方向としたものである。ノズル8を溶接面18
に対して平行方向としたことにより、バリ19の幅(溶
接面18と直交する方向のバリ長さ)が大きい場合で
も、横長の多孔あるいはスリット状ノズル8から吹出さ
れた酸素ジェット8fが全体範囲をカバ−できる。ま
た、溶接面が曲がっていたり、ずれていたりしてバリ1
9の位置ずれに対しても同じく有効である。
【0024】その他の点は総て実施の形態1と同じであ
る。また、多孔あるいはスリット状ノズル8とバリ19
との位置関係に関する、ノズル8の吹付け角度、ノズル
8の移動に関しても前記実施の形態1と同様である。さ
らに、図3ではノズル8を溶接面18に対して平行方向
としているが、ノズル8を溶接面18に対して平行方向
と直交方向との間の任意の斜め方向としてもよい。ノズ
ル8の方向をこのようにすることにより、直交方向と平
行方向の両方のメリットが生かせる。この場合も、ノズ
ル8の吹付け角度は前記と同じであり、ノズル8の移動
はノズル8を斜め方向としたままで溶接面18と平行方
向に移動させる。それぞれ、効果は実施の形態1と同じ
である。なお、本実施の形態では、部材16の長手方向
と直角方向(または斜め方向)に酸素ジェット8fを吹
付けるため、吹付け方向の部材16の長さが短くなるの
で、のろの付着は少なく、空気又は水吹付け手段9は基
本的に不要であるが、少量の付着が問題となる場合には
付加する必要がある。
【0025】本実施の形態においても、クランプ手段
2、酸素ジェット吹付け手段8(多孔あるいはスリット
状ノズル8)、ノズル移動手段(移動しない場合は不
要)、制御手段、又は、これらに空気又は水吹付け手段
9を加えたものを、圧設溶接部のバリ除去装置として、
溶接装置とは別装置として使用することもできる点、ま
た、この場合は、高温のバリ部20に酸素ガス吹付け燃
焼によるため、溶接装置と連続することが望ましい点は
実施の形態1と同じである。
【0026】実施の形態3.この発明の実施形態3を図
4により説明する。図4は、実施の形態3のバリ除去付
き溶接装置で、部材を溶接後のバリ除去状態を示す斜視
図である。実施の形態1と同じ部分又は相当部分は、同
一番号(符号)を付して、その説明を省略する。
【0027】図において、5は、一体化したクランプ手
段と酸素ジェット吹付け手段であり、クランプ手段の溶
接部側の端面21に酸素ジェット吹付けの開口部10を
設けている。開口部10は、矩形断面の部材16外表面
に対応して一体化したクランプ手段と酸素ジェット吹付
け手段5に設けているが、ノズルの形状、吹付け方向等
は実施の形態1の場合と同じである。この場合、フラッ
シュ工程でのノズルへの燃焼飛散バリの付着や熱の影響
があるため、ノズルにはスパッタカバ−、水冷又は小流
量のガスを流す等の対策を実施する。もう一方の部材1
6は一体化したクランプ手段と酸素ジェット吹付け手段
5の開口部10を有さないクランプ手段2でクランプす
る。その他は実施の形態1と同じである。但し、もう一
方のクランプ手段2も開口部10を設け、両方から酸素
ジェット8fを吹付けることで、効率的にバリ19を除
去できる。本実施の形態によると、クランプ手段間のス
ペ−スが小さくても良く、コンパクトなバリ除去付き溶
接装置が得られる。
【0028】本実施の形態でも、実施の形態1、2と同
様に、一体化したクランプ手段と酸素ジェット吹付け手
段5、制御手段とで、圧設溶接部のバリ除去装置とする
ことができる。
【0029】前記の実施の形態1、2、3では、溶接部
材16は、断面矩形形状のもので説明したが、断面円形
等のその他の形状のものでも本発明の技術は適用でき
る。その際、酸素ジェット吹付け手段8及び空気又は水
吹付け手段9のノズル形状、配置、吹付け方向等は前記
と同様な考え方に基づく。又酸素ジェット8f、及び空
気又は水9aの吹付け時には、部材16を長手方向の軸
を中心に回転させると単純なノズル形状で、部材16の
外表面の全体を表面に沿うように吹付けることが容易と
なる。
【0030】本バリ除去の技術は、高温のバリ部20に
酸素ガスを吹付け、燃焼による酸化反応を利用するた
め、短時間のバリ除去が可能であり、溶接施工の短時間
化及び高能率化が可能となり、特に溶接される部材が溶
接直後に搬送される連続圧延の圧延ライン等に適用でき
る。この場合は、前記の実施の形態のようにクランプ間
で行うのではなく、溶接後の溶接機内外の搬送途中にお
いて行うことも可能である。但し、できるだけ溶接から
の時間が短いことが必要である。バリ除去までの時間が
長くなると、除去に要する時間も長くなり、温度が下が
りすぎると酸化反応が起こらず除去不能となる。
【0031】又、前記の実施の形態1、2、3に記載の
溶接及びバリ除去の技術又はバリ除去の技術は、部材1
6をライン上で走行させ、この部材16の走行に同期し
て実施することにより、連続ラインに導入することが可
能であり、連続ラインに導入することにより、短時間の
溶接施工、溶接の高効率化、ノズルの位置合せの容易な
点及び平坦で良質な溶接部が得られる点等のメリットを
生かすことができる。
【0032】又、本発明のバリ除去技術は、バリ部20
へ高温の酸素ジェット8fや通常のガス切断等に用いら
れるアセチレン、プロパンの予熱源を付加したものを吹
付けるようにしても良い。このようにすることにより酸
化反応温度を確保したり、温度不足を補ったり、ジェッ
トを絞ったり、高酸素濃度を保持したりすることがで
き、本発明のバリ除去技術の応用範囲を広げたり、より
高速化を図ることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る圧接溶接部のバ
リ除去方法は、多孔あるいはスリット状のノズルから酸
素ジェットを溶接部のバリに吹付け、酸素による燃焼を
利用してバリを除去するものである。高純度酸素ガスを
用いて、鉄と酸素との酸化反応による燃焼を利用するも
のであり、燃焼による発熱でバリを高速溶融させ、ガス
の吹付けにより飛散させる。特に、多孔あるいはスリッ
ト状のノズルを酸素ジェット吹付け手段としているの
で、広範囲に層状の酸素ジェットを吹付けることがで
き、バリを短時間で除去できる。
【0034】また、本発明の請求項2に係るバリ除去方
法は、請求項1のバリ除去方法において、溶接部の溶接
面と直交する方向で、かつ部材の表面と平行あるいは斜
め上方より酸素ジェットを吹付けるものである。そこ
で、溶接面と直交する方向に酸素ガスを吹付けるので、
吹付けノズルが多孔またはスリット状であることも併せ
て、従来の溶接面と平行に吹付けるのと比較して、吹付
けノズル等の位置合せが容易である。又広範囲のバリに
多孔またはスリット状ノズルからの広範囲な酸素ジェッ
トが吹付けられ、バリが短時間に除去できる。また、部
材表面と平行に酸素ジェットを吹付けることにより、高
さの低いバリを凹凸なくきれいに除去できる。また、斜
め上方から酸素ジェットを吹付けることにより、やや凹
形状にすることや高さの高いバリも除去できる。
【0035】また、本発明の請求項3に係るバリ除去方
法は、請求項2のバリ除去方法において、多孔あるいは
スリット状のノズルを溶接部の溶接面と直交する方向に
移動させながら酸素ジェットを吹付けるものである。そ
こで、移動させることにより、バリの位置ずれや幅が大
きい場合でも、ノズルとバリの距離が最適にでき、全体
のバリが除去できる。
【0036】また、本発明の請求項4に係るバリ除去方
法は、請求項1のバリ除去方法において、溶接部の溶接
面と平行方向または平行方向と直交方向との間の任意の
斜め方向で、かつ部材の表面と平行あるいは斜め上方よ
り多孔あるいはスリット状のノズルを用いて、バリに対
して酸素ジェットを吹付けるものである。そこで、多孔
あるいはスリット状のノズルの吹出し方向を溶接面と平
行とすることにより、バリの幅が大きくても、また溶接
面がずれていてもバリの全体範囲をカバ−できる。ま
た、ノズルの吹出し方向を、平行方向と直交方向との間
の任意の斜め方向とすることにより、両方向のメリット
が生かせる。また、平行あるいは斜め上方より吹付ける
ことより、バリの小さいもの、大きいものに対応した
り、除去形状をコントロ−ルすることができる。
【0037】また、本発明の請求項5に係るバリ除去方
法は、請求項4のバリ除去方法において、多孔あるいは
スリット状のノズルを溶接部の溶接面と平行方向に移動
させながらバリを除去するものである。ノズルを移動さ
せることにより、バリの位置ずれや幅が大きい場合で
も、ノズルとバリの距離が最適にでき、全体のバリが除
去できる。
【0038】また、本発明の請求項6に係るバリ除去装
置は、突き合せた部材の圧接溶接で溶接部の外周に発生
したバリを、酸素による燃焼により除去するための多孔
あるいはスリット状のノズルを有する酸素ジェット吹付
け手段および該酸素ジェット吹付け手段の移動手段を備
えたものである。そこで、吹付けノズル等の位置合せが
容易で、バリが短時間に除去でき、また凹凸のない平滑
な溶接部の表面が得られるバリ除去装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のバリ除去付き溶接装
置で部材を溶接後のバリ除去状態を示す正面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の部材の溶接部へ酸素
ジェットの吹付け状態、及び空気又は水吹付け状態を説
明するための図である。
【図3】 本発明の実施の形態2の部材の溶接部へ酸素
ジェットを吹付ける状態を説明する図である。
【図4】 本発明の実施の形態3のバリ除去付きで部材
を溶接後のバリ除去状態を示す斜視図である。
【図5】 従来のバリ除去方法を説明する図である。
【符号の説明】
2 クランプ手段、8 酸素ジェット吹付け手段(多孔
あるいはスリット状ノズル)、8f 酸素ジェット、1
6 部材、17 溶接部、18 溶接面、19バリ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突き合せた部材の圧接溶接で溶接部の外
    周に発生したバリを除去する方法であって、溶接部の外
    周のバリに多孔あるいはスリット状のノズルから酸素ジ
    ェットを吹付け、酸素による燃焼によりバリを除去する
    ことを特徴とする圧接溶接部のバリ除去方法。
  2. 【請求項2】 前記溶接部の溶接面と直交する方向で、
    かつ部材の表面と平行あるいは斜め上方より多孔あるい
    はスリット状のノズルを用いて、前記バリに対して酸素
    ジェットを吹付けることを特徴とする請求項1記載の圧
    接溶接部のバリ除去方法。
  3. 【請求項3】 前記多孔あるいはスリット状のノズルを
    前記溶接部の溶接面と直交する方向に移動させながら酸
    素ジェットを吹付けることを特徴とする請求項2記載の
    圧接溶接部のバリ除去方法。
  4. 【請求項4】 前記溶接部の溶接面と平行方向または前
    記平行方向と直交方向との間の任意の斜め方向で、かつ
    部材の表面と平行あるいは斜め上方より多孔あるいはス
    リット状のノズルを用いて、前記バリに対して酸素ジェ
    ットを吹付けることを特徴とする請求項1記載の圧接溶
    接部のバリ除去方法。
  5. 【請求項5】 前記多孔あるいはスリット状のノズルを
    前記溶接部の溶接面と平行方向に移動させながらバリを
    除去することを特徴とする請求項4記載の圧接溶接部の
    バリ除去方法。
  6. 【請求項6】 突き合せた部材の圧接溶接で溶接部の外
    周に発生したバリを、酸素による燃焼により除去するた
    めの多孔あるいはスリット状のノズルを有する酸素ジェ
    ット吹付け手段および該酸素ジェット吹付け手段の移動
    手段を備えたことを特徴とする圧接溶接部のバリ除去装
    置。
JP2001283672A 2001-09-18 2001-09-18 圧接溶接部のバリ除去方法及び装置 Pending JP2003088954A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001283672A JP2003088954A (ja) 2001-09-18 2001-09-18 圧接溶接部のバリ除去方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001283672A JP2003088954A (ja) 2001-09-18 2001-09-18 圧接溶接部のバリ除去方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003088954A true JP2003088954A (ja) 2003-03-25

Family

ID=19107126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001283672A Pending JP2003088954A (ja) 2001-09-18 2001-09-18 圧接溶接部のバリ除去方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003088954A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3639961A4 (en) * 2017-06-16 2020-06-24 JP Steel Plantech Co. DEVICE FOR PREVENTING SPATTER SPREADING AND A TORQUE WELDING MACHINE THEREOF

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3639961A4 (en) * 2017-06-16 2020-06-24 JP Steel Plantech Co. DEVICE FOR PREVENTING SPATTER SPREADING AND A TORQUE WELDING MACHINE THEREOF
US11534851B2 (en) 2017-06-16 2022-12-27 Jp Steel Plantech Co. Spatter scattering prevention apparatus and flash butt welder including the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6772935B2 (en) Method and device for friction stir welding with simultaneous cooling
JP4209326B2 (ja) 2枚の被膜された金属シートを高エネルギー密度のビームで重複溶接するための方法および装置
US6715664B2 (en) Friction stir welding method
US10857624B2 (en) Laser-beam welding method and laser-beam welding apparatus
WO2003024658A1 (fr) Procede pour souder des pieces
RU2454287C2 (ru) Устройство для газопламенной правки
JPH0596392A (ja) 亜鉛メツキ鋼のレーザー溶接法
EP2783788B1 (en) Welding process and welding system
JP2011230158A (ja) 亜鉛めっき鋼板のレーザ重ね溶接方法
US4037078A (en) Process for welding aluminum and aluminum alloys in horizontal welding position
JP2003088954A (ja) 圧接溶接部のバリ除去方法及び装置
JP3555612B2 (ja) レーザブレージング加工方法および加工装置
JPH10323791A (ja) 熱間圧延鋼片の突合せ溶接方法およびレーザ溶接ノズル
JP6211340B2 (ja) 溶接装置及び溶接方法
JP2002263878A (ja) 突合せ溶接法
JP4305888B2 (ja) 円筒部材の溶接方法
JPH07246484A (ja) レーザ溶接方法
JP3829674B2 (ja) 溶接方法
JP5229996B2 (ja) ガス切断方法
JPS6050544B2 (ja) 狭開先溶接方法及びその装置
JP3090496B2 (ja) 熱間圧延材の接合方法及び装置並びに連続熱間圧延設備
JPS60154889A (ja) レ−ザ溶接方法
CN116551119A (zh) 一种摆动激光扫描辅助高速焊接熔丝成形方法及系统
JP2003053551A (ja) 圧接溶接部のバリ除去方法および装置
JPH06155059A (ja) 自動造管機の溶接方法