JP2003088835A - 生物学的排水処理方法 - Google Patents

生物学的排水処理方法

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JP2003088835A JP2001286458A JP2001286458A JP2003088835A JP 2003088835 A JP2003088835 A JP 2003088835A JP 2001286458 A JP2001286458 A JP 2001286458A JP 2001286458 A JP2001286458 A JP 2001286458A JP 2003088835 A JP2003088835 A JP 2003088835A
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祐二 斎藤
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホテルやレストラン、テナントビルなど各種
の事業所において、コストを抑制しつつも運用上の問題
を解消することが可能な生物学的排水処理方法を提供す
る。 【解決手段】 生ゴミ固形分をディスポーザ1で粒径4
mm以下に粉砕し、この生ゴミ固形分を厨房からの食器洗
浄排水に合流させて曝気槽5へ供給する。これを油脂分
解微生物によって分解して沈澱槽6へ供給する。曝気槽
5での溶存酸素濃度を0.5mg/L以上とし、液体培地
で増殖させた油脂分解菌を曝気槽5へ添加してもよい。
油脂分解菌として、数種類の油脂分解菌群からなるもの
であってフロック形成能をもつものを採用する。曝気槽
5から沈澱槽6への流出部分に目開き2〜4mm程度の生
ゴミ固形分の流出防止部7を設ける。これにより、生ゴ
ミ排水と厨房排水を合流して一括処理することが可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粉砕生ゴミ(ディ
スポーザで粉砕した生ゴミ)を含む厨房排水を分解処理
する際に適用するに好適な生物学的排水処理方法(生物
を用いた排水処理方法)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ホテルやレストラン、テナントビ
ルなど各種の事業所において調理残渣として発生した生
ゴミは廃棄物として処理処分されてきたが、現在では、
食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(以下、
食品リサイクル法と称する)の施行に伴い、ある規模以
上の生ゴミが生じる事業所では、コンポスト化、飼料
化、メタンガス回収といった生ゴミの資源化または減量
化を実施している。
【0003】また、厨房から一定規模以上の排水量が生
じる事業所では、厨房排水除害施設の設置が法的に義務
づけられているところ、厨房排水は動植物油を多量に含
むため、適当な処理法(例えば、加圧浮上方式等の物理
処理法や、さらに安価な処理法として普及している油脂
分解微生物製剤を用いた生物処理法)により、厨房排水
をその放流前に別途処理している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これでは、生
ゴミの資源化には資源化設備の導入だけでなく維持管理
にも多大のコストを要し、さらに生ゴミの貯蔵時に周囲
に悪臭を放つなどの運用上の問題も残されている。な
お、最近では生ゴミをディスポーザで粉砕して配管を通
じて厨房から搬送するシステムも検討されているが、こ
れはあくまで生ゴミの搬送に係るものであり、厨房排水
除害施設にて集められた生ゴミ排水は放流基準以下の水
質まで別途処理する必要がある。
【0005】本発明は、このような事情に鑑み、コスト
を抑制しつつも運用上の問題を解消することが可能な生
物学的排水処理方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】まず、請求項1に記載の
本発明は、生ゴミ固形分をディスポーザで粒径4mm以下
に粉砕し、この生ゴミ固形分を厨房からの食器洗浄排水
に合流させて曝気槽へ供給し、これを油脂分解微生物に
よって分解して沈澱槽へ供給するようにして構成され
る。こうした構成を採用することにより、配管システム
を通じて厨房排水と生ゴミを回収し、適正に処理するこ
とができることに加えて、生ゴミ排水と厨房排水を合流
して一括処理する方式であるため、各々の処理施設を設
ける必要がなく、既存の厨房排水除害施設を一部改造す
る程度でシステム化することが可能となる。
【0007】また、請求項2に記載の本発明は、前記曝
気槽での溶存酸素濃度を0.5mg/L以上とし、液体培
地で増殖させた油脂分解菌をこの曝気槽へ添加するよう
にして構成される。請求項3に記載の本発明は、前記油
脂分解菌を前記曝気槽へ添加する前に前培養槽で馴化さ
せるようにして構成される。請求項4に記載の本発明
は、前記油脂分解菌として、数種類の油脂分解菌群から
なるものであってフロック形成能をもつものを採用する
ようにして構成される。これらの構成により、生ゴミ排
水の混入による汚泥のバルキングを防止することができ
る。
【0008】さらに、請求項5に記載の本発明は、粒径
2mm以上の生ゴミ固形分が前記曝気槽から前記沈澱槽へ
流出する事態を流出防止部で防止するようにして構成さ
れる。かかる構成により、水に浮遊する生ゴミ固形分を
曝気槽に長時間貯留させて可溶化を促進することができ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明に係る生物学的排水処
理方法を行うための設備の一例を示す模式図である。
【0010】この設備は、図1に示すように、ホテルな
どの厨房に設置したディスポーザ1を有しており、この
ディスポーザの仕様としては、生ゴミ粉砕後の粒径が4
mm以下となるものが望ましい。これを超える粒径では、
微生物による生ゴミ固形分の可溶化が困難となり、処理
に長時間を要するからである。
【0011】また、ディスポーザ1の下流側には配管シ
ステム2を介して建物内の厨房排水除害施設3が設けら
れている。この厨房排水除害施設3は、前培養槽4、曝
気槽5、沈澱槽6などから構成されている。なお、図1
にはディスポーザを設置した単管での排水方式を示して
いるが、ディスポーザを設置した粉砕生ゴミ排水用の配
管と厨房排水用の配管の2管排水方式としてもよい。
【0012】また、前培養槽4では油脂分解微生物を通
気培養(前培養)して馴化させた状態で曝気槽5の原水
流入部に添加することができる。ここで、油脂分解微生
物を液体にて前培養する意義は、菌体濃度を上げるだけ
でなく、曝気槽に添加した直後に油脂およびBOD源を
遅滞なく生分解させるためである。また、油脂分解微生
物の前培養として用いる培地は特に限定されず、厨房排
水をそのまま用いることもできる。なお、前培養した油
脂分解微生物の曝気槽への添加方法としては連続添加と
間欠添加が考えられるが、生ゴミ排水が定常的に生じる
場合には連続添加が望ましい。また、用いる油脂分解微
生物製剤は市販のものでよいが、単一油脂分解菌ではな
く特にPseudomonas属、Acinetobacter属等の数種類の油
脂分解菌群からなる製剤でフロック形成能をもつものが
望ましい。
【0013】また、曝気槽5では、原水や処理水の水質
によって設定された所定の滞留時間(HRT、例えば2
0時間)だけ排水を滞留させることができる。なお、曝
気槽5ではブロアによって通気を行うが、このとき曝気
槽5での溶存酸素濃度を0.5mg/L以上(望ましくは
0.5〜2mg/Lの範囲)とする。
【0014】さらに、曝気槽5から沈澱槽6への流出部
分には目開き2〜4mm程度の生ゴミ固形分の流出防止部
7が設けられている。形状は特に限定されないが、篩、
パンチングメタル等で必要な細孔径を持つものであれば
よい。
【0015】したがって、この設備において生ゴミを処
分するには、生ゴミ固形分をディスポーザ1で粒径4mm
以下に粉砕し、厨房からの食器洗浄排水に合流させて厨
房排水除害施設3へ導入する。すると、この生ゴミ固形
分は油脂分解微生物によって分解された後、曝気槽5か
ら流出防止部7を経て沈澱槽6へ供給される。その結
果、配管システム2を通じて厨房排水と生ゴミを同時に
回収し、適正に一括処理することができる。
【0016】この際、曝気槽5から沈澱槽6への流出部
分には流出防止部7が設けられているので、水に浮遊す
る生ゴミ固形分を曝気槽に長時間貯留させて可溶化を促
進することができる。なお、粒径2mm以下の生ゴミ固形
分は比重が重いため汚泥とともに曝気槽5に滞留するこ
とから、流出防止は特に必要ない。
【0017】なお、有機物濃度の高い生ゴミ排水が排水
処理に混入した場合には、BOD負荷の上昇に伴って溶
存酸素が急激に低下し、さらに、溶存酸素濃度の低い状
態で生ゴミ排水のように炭水化物濃度が高い排水が混入
した場合には、糸状性細菌が優占種となる可能性が非常
に高いため、汚泥の沈降性が急激に悪化してバルキング
を引き起こし、極端な場合には汚泥が全量ウォッシュア
ウトする危険性もあるが、この厨房排水除害施設3で
は、溶存酸素濃度の制御と油脂分解菌の添加により、生
ゴミ排水の混入による汚泥のバルキングを防止すること
ができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0019】≪実施例1≫まず、油脂分解汚泥による生
ゴミ固形分の分解性を確認するため、以下の要領で実施
した。
【0020】<実験材料> 供試油脂分解汚泥:16種の油脂分解微生物で構成され
る油脂分解微生物製剤を用いた厨房排水の生物処理シス
テムを導入している実在のホテルの厨房排水除害施設の
分解消化曝気槽より採取した好気汚泥を用いた。本汚泥
のMLSSは4,133mg/Lであり、SV30は52%で
あった。 実生ゴミスラリー:業務用ディスポーザによる生ゴミ粉
砕搬送システムを導入している大学病院から採取した実
生ゴミスラリーを用いた。なお、粒径や成分のばらつき
を考慮し、生ゴミスラリーを同時刻に6日間サンプリン
グし、これらを十分に混合したものを用いた。 実厨房排水:同ホテルの厨房排水除害施設の原水調整槽
より採取した実厨房排水を用いた。
【0021】<実験方法>曝気槽有効容量3.5Lのア
クリル製の反応槽を2槽用いた。一方には目開き0.5
mmの篩を透過した油脂分解汚泥を、他方にはコントロー
ルとして水道水を各々3.5Lずつ投入した。その後、
同大学病院から6時間採取して混合した生ゴミスラリー
を目開き0.5mmの篩で濾過し、水道水で十分洗浄した
後、透過しなかった生ゴミスラリー中の固形分を各反応
槽に各々湿重35g(合水率85%)ずつ混合した。通
気培養を72時間継続し、経時的に汚泥混合液を採取
し、汚泥中の固形分濃度と粒径分布の経時変化を分析し
た。
【0022】<実験結果>図2には、培養期間に伴う油
脂分解汚泥による生ゴミ固形分の分解性の経時変化を示
す。培養24時間までは生ゴミ固形分の生分解は見られ
なかったが、培養48、72時間後に明らかな分解が確
認され、各時刻での分解率は各々52%、61%となっ
た。
【0023】図3には、回収した生ゴミ固形分の粒径
(目開き)分布の経時変化を示す。生ゴミ固形分の分解
が確認されなかった培養24時間後では、粒径分布も培
養開始時と大きな違いは見られなかった。しかし、生ゴ
ミ固形分の分解が確認された48時間後と72時間後で
は、粒径4.0mmを超える分画分率が低下するととも
に、粒径2.0〜2.8mmに極大値が移行することがわ
かった。
【0024】図4には、培養72時間後の生ゴミ固形分
の粒径分布をコントロール(水道水で72時間培養)と
ともに示す。その結果、コントロールでの粒径分布は、
試験前の状態と同様に粒径に比例して分画分率が高くな
っていたが、油脂分解汚泥で処理した生ゴミ固形分は2
〜2.8mmのものが最大を示し、トータルの生ゴミ固形
分量も低下していた。これらの結果より、生ゴミ固形分
は明らかに汚泥中の微生物によって生分解を受けたこと
が確認された。
【0025】≪実施例2≫次に、以下の要領で連続処理
実験を実施した。
【0026】<実験装置>同大学病院の厨房排水除害施
設に、図5に示すとおり、曝気槽585L、沈澱槽35
3Lの塩化ビニル製の反応槽を設置した(W1,912×D
1,102×H700mm)。曝気槽部分は仕切板にて3槽(No.1
-3)に区分し、各々連通スリットを設けている。なお、
曝気槽からの未分解生ゴミ固形分の流出を防止するた
め、曝気槽No.3と沈澱槽間の連通スリットに2mmメッシ
ュのスクリーンを設置した。各槽底部には通気管として
細孔を設けた15A塩化ビニル管を配管した(通気量
0.17L/L/min)。沈澱槽へは、沈澱汚泥を返送
するためにエアリフト筒として250Aの塩化ビニル管
を4本設置し、内部を各々エアレーションして沈澱汚泥
を十分混合した後、ローラーポンプで曝気槽No.1へ連続
返送した(返送比200%)。原水は、施設の計量槽か
らバイパスを取り、ローラーポンプによって水理学的滞
留時間(HRT)20hで曝気槽に連続流入させた。ま
た、供試生ゴミとしては、本施設の業務用ディスポーザ
で粉砕して遠心分離した粉砕生ゴミ固形分を用いた。
【0027】本実験では、油脂分解微生物の添加を行っ
ている。油脂分解微生物を50Lタンクで通気培養を行
った(糖蜜培地)。増殖が確認された後、マイクロチュ
ーブポンプにて曝気槽No.1へ0.2L/hの速度で連続
添加した。
【0028】<運転方法>本油脂分解微生物製剤を用い
た厨房排水処理を行っている前記ホテルの分解消化曝気
槽から採取した好気汚泥を種汚泥として用いた。本汚泥
を曝気槽に投入した後、表1に示す実験条件に基づい
て、実厨房排水および粉砕生ゴミ排水を用いた連続培養
を開始した。なお、各Runの生ゴミ排水の投入は、毎
週月曜から金曜までの5日間とし、汚泥中の未分解固形
分の分解を促進するように、土曜と日曜の2日間は実厨
房排水のみの運転とした。
【表1】
【0029】<分析項目および方法>定期的に実厨房排
水、曝気槽No.1、No.3の浮遊汚泥および処理水を採取
し、各々下水道試験方法に基づいて各水質項目の分析を
行った。また、生ゴミ排水については、BOD、COD
Mn、n−Hexを分析するととともに、固形分の有機
成分(タンパク質、脂肪、繊維)を各々ケルダール法、
エーテル抽出法、ヘンエベルク・ストークスマン法で定
量した。なお、炭水化物含量は水分、タンパク質、脂
肪、灰分合量を差し引いた値とし、糖質はさらに繊維含
量を差し引いた値を含量とした。
【0030】<実験結果>表2に、各Runで用いたゴ
ミ固形分の平均組成を示す。主要成分は炭水化物であ
り、乾燥固形重量の5〜8割を占めた。また、脂肪は、
本分析法では使用したすべての生ゴミ固形分で検出され
なかった。
【表2】
【0031】表3に、30日間の全運転期間における原
水、処理水の水質結果をまとめて示す。原水pHは5.
2〜6.5まで変動し、平均値が6.0であった。ま
た、原水のn−Hexの平均値は65.4mg/Lであ
り、ホテルやレストラン、テナントビル等から発生する
厨房排水と比較すると低い濃度であった。本施設は病院
であるため、上記のような建物用途と比較すると調理食
材の種類が異なり、生ゴミ組成やn−Hexに影響した
ものと考えられる。全運転期間における処理水の結果を
見ると、下水道放流基準の対象であるBODで9.6mg
/L、n−Hexで2.7mg/L、SSで28.1mg/
Lとなった。特に、n−Hexに関しては処理水のばら
つきも小さく、極めて良好に処理された。
【表3】
【0032】図6には、曝気槽での溶存酸素(DO)と
生菌数の経日変化を示す。培養開始時では2.0mg/L
程度のDOが検出されたが、生ゴミ排水の投入量が増加
するに従って低下し、Run−4では0.5mg/L以下
となった。また、生菌数はDOの変化と相反する変動を
しており、DOと生菌数の変化から、生ゴミ排水負荷の
上昇に伴うBODは、汚泥中の微生物によって生分解さ
れたと考えられる。
【0033】各Runの試験終了時に、曝気槽No.3から
汚泥を十分混合し、各目開きの篩で分画して粒径分布を
調べた。図7には、これらの結果を投入した生ゴミ排水
中の固形分の結果とともに示す。粉砕生ゴミ排水中の固
形分を見ると、2.0〜2.8mmをピークに正規的な分
布であった。一方、各Runの終了後に採取した汚泥内
固形分の粒径分布を見ると、0.5mm以下のものが大半
を占め、生ゴミ固形分とは全く異なる分布形となった。
【0034】≪実施例3≫さらに、運転条件による汚泥
沈降性への影響をみるため、通気量と菌材添加の有無を
実験条件とし、各条件での連続処理実験を行った。
【0035】図8には、各条件での汚泥密度(SDI)
への影響を示す。菌材を連続添加し、通気量を0.17
/L/L/minとした条件では、SDIに著しい変化
はなかったが、菌材無添加の条件ではSDIが急激に低
下した。特に通気量の低い条件(0.07/L/L/m
in)ではバルキングが発生し、曝気槽から全量の汚泥
がウォッシュアウトした。この時の汚泥の様子を顕微鏡
観察したところ、フィラメント状の微生物が多数確認さ
れた。糸状性バルキングに関する研究はかなり進んでお
り、その発生要因としては炭水化物が比較的高濃度に含
まれる場合に発生やすいことが経験的に知られている。
さらに、糸状菌の多くは微好気環境下でも増殖可能であ
り、Bacillus属に至っては好気性または通性嫌気性であ
り、嫌気条件でも増殖しうる場合がある。本実験に用い
た生ゴミ中の炭水化物含量が高く、これらの混入によっ
て有機物負荷が上昇する。したがって、通気量の低い条
件では汚泥中の生物相の変化によってバルキングが発生
したものと考えれる。また、本実験で用いた油脂分解微
生物群はフロックを形成するため、通気量を上げた条件
での菌材の連続添加によって、バルキング発生を防止で
きたものと考えられる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明によれば、配管システムを通じて厨房排水と生ゴ
ミを回収し、適正に処理することができることに加え
て、生ゴミ排水と厨房排水を合流して一括処理する方式
であるため、各々の処理施設を設ける必要がなく、既存
の厨房排水除害施設を一部改造する程度でシステム化す
ることができることから、コストを抑制しつつも運用上
の問題(生ゴミ貯蔵時の悪臭発生など)を解消すること
が可能で、さらに生ゴミの資源化以外に生ゴミの減量化
を規定している食品リサイクル法にも適合する生物学的
排水処理方法を提供することができる。
【0037】また、請求項2〜4に記載の本発明によれ
ば、生ゴミ排水の混入による汚泥のバルキングを防止す
ることができるため、上述した作用効果が一層顕著なも
のとなる。
【0038】さらに、請求項5に記載の本発明によれ
ば、水に浮遊する生ゴミ固形分を曝気槽に長時間貯留さ
せて可溶化を促進することができることから、上述した
作用効果が一層顕著なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る生物学的排水処理方法を行うため
の設備の一例を示す模式図である。
【図2】培養期間に伴う油脂分解汚泥による生ゴミ固形
分の分解性の経時変化を示すグラフである。
【図3】回収した生ゴミ固形分の粒径分布の経時変化を
示すグラフである。
【図4】培養72時間後の生ゴミ固形分の粒径分布を示
すグラフである。
【図5】本発明に係る生物学的排水処理方法を連続的に
行うための設備の一例を示す模式図であって、(a)は
その正面図、(b)はその平面図である。
【図6】曝気槽での溶存酸素と生菌数の経日変化を示す
グラフである。
【図7】生ゴミ排水中の固形分ごとの粒径分布を示すグ
ラフである。
【図8】各条件での汚泥密度への影響を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1……ディスポーザ 2……配管システム 3……厨房排水除害施設 4……前培養槽 5……曝気槽 6……沈澱槽 7……流出防止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B065 AA99X AC20 BA22 BB22 BC14 CA56 4D004 AA03 BA04 CA04 CA19 CB04 CC07 DA03 DA10 DA20 4D028 AB00 BB06 BD03 BD06 BD11 BD16 BE04 CA07 CB02 4D059 AA07 BA03 BA22 BK11 EA07 EA09 EB07 EB09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生ゴミ固形分をディスポーザで粒径4mm
    以下に粉砕し、 この生ゴミ固形分を厨房からの食器洗浄排水に合流させ
    て曝気槽へ供給し、 これを油脂分解微生物によって分解して沈澱槽へ供給す
    ることを特徴とする生物学的排水処理方法。
  2. 【請求項2】 前記曝気槽での溶存酸素濃度を0.5mg
    /L以上とし、液体培地で増殖させた油脂分解菌をこの
    曝気槽へ添加することを特徴とする請求項1に記載の生
    物学的排水処理方法。
  3. 【請求項3】 前記油脂分解菌を前記曝気槽へ添加する
    前に前培養槽で馴化させることを特徴とする請求項2に
    記載の生物学的排水処理方法。
  4. 【請求項4】 前記油脂分解菌として、数種類の油脂分
    解菌群からなるものであってフロック形成能をもつもの
    を採用することを特徴とする請求項2または請求項3に
    記載の生物学的排水処理方法。
  5. 【請求項5】 粒径2mm以上の生ゴミ固形分が前記曝気
    槽から前記沈澱槽へ流出する事態を流出防止部で防止す
    ることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれ
    かに記載の生物学的排水処理方法。
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