JP2003088741A - スラリーの混合方法およびその脱水方法 - Google Patents

スラリーの混合方法およびその脱水方法

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  • Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、比重の複数の異なる粉体を湿式で
混合して、均一に混合されたスラリーや脱水ケーキ等の
脱水物を製造する。特に、酸化鉄と炭素の粉体の混合を
均一に行うために良い方法である。 【解決手段】 比重の小さいの粉体と比重の大きい粉体
を含む混合粉体を、水に懸濁させて、攪拌槽内に入れ
て、当該攪拌槽の中心側のスラリーに下降流を発生さ
せ、かつ、外周側のスラリーに上昇流を発生させて、当
該スラリーを混合する。この際、攪拌槽内部の上昇流の
スラリー流速を適正な速度以上にして攪拌することなど
を行い、均一な組成とする。また、この方法で製造した
スラリーを液輸送配管で脱水機に送り,これで脱水して
脱水ケーキを作る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、湿式で複数の比重
の異なる粉体を混合して、混合スラリーや脱水ケーキ等
の脱水物を製造する技術に関する。特に、酸化金属を含
む粉体と炭素を含む粉体の混合のために効果的な技術で
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、粉体を水中で攪拌して、スラ
リーを製造することが行われている。例えば、塗料の製
造工程においては、酸化亜鉛や酸化アルミニウムの粉を
水溶液に懸濁させて、スラリーを製造することが行われ
ている。このように、従来においては、種々の目的で粉
体と水のスラリーを製造している。これらのスラリーを
混合製品などにする方法では、数ミクロンから100ミ
クロン程度の粉体を水に対して10〜50質量%の比率
が混合して、これを攪拌し、均一なスラリーを製造する
ことが行われている。
【0003】これらの方法では、まず、粉体を攪拌槽の
内部の水中に供給して、この混合スラリーを攪拌混合す
る。この操作で、水と粉体が均一になるように時間をか
けて混合を実施する。製造物として、水分が低く、粘土
状のものが必要な場合は、混合が終了した後に、脱水機
に送り、このスラリーを脱水する。
【0004】大量にスラリー混合を行っている操業とし
ては、例えば、湿式のセメント製造がある。この方法で
は、原料である石灰石、粘土、酸化鉄粉等を粉砕した粉
体を湿式の攪拌槽で均一に混合することが行われてい
る。ここで製造された混合スラリーをセメント用のロー
タリーキルンに供給して、これを焼成してポルトランド
セメントを製造する。
【0005】また、種々の工業においては、湿式の反応
層や湿式の除塵装置、水処理工程から発生したスラリー
をシックナーなどで沈殿させたスラリーを処理してい
る。場合によって、リサイクルなどのための原料混合の
目的で、このスラリーの混合処理も行われている。製鉄
業においては、一部の粉鉱石と製鉄工程の副生成武物の
酸化鉄含有ダストを湿式で混合して、これを製鉄原料と
することが行われている。
【0006】製鉄業や非鉄金属精錬などの金属産業で
は、スラリーの混合処理がよく行われている。特に、金
属産業では、粉状の酸化金属と粉炭や粉コークスの混合
を行うことが多い。この混合処理は、乾式で行うよりも
混合特性が良いため、湿式混合操作が行われている。例
えば、製鉄業でのスラリーの調合と混合の例でいえば、
微粉体の鉄やクロムの酸化物の粉体と粉コークスをスラ
リー混合して、還元用ロータリーキルンの原料とするこ
とも行われている。まず、この混合スラリーを脱水し
て、水分を調整する。その後に、ロータリーキルンで焼
成還元して、金属鉄や金属クロムを製造する方法が行わ
れている。このように、高温反応炉での、金属原料であ
る酸化金属と還元剤である炭素を含む粉体の混合のニー
ズが多いことから、均一な組成の混合スラリーの製造と
その脱水技術は、金属産業にとって重要な技術である。
【0007】このように、従来からも粉体を水中で攪拌
混合して、均一なスラリーを製造することは、これを脱
水することが行われてきた。この技術は、金属産業だけ
でなく、化学工業、窯業、各種鉱業などで実施されてお
り、これらの製造工程やダスト処理工程で重要な処理方
法である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】微粒粉体のスラリーを
攪拌混同する技術は、広く行われており、この技術を適
正に行うことは重要である。特に、2種類以上の異なる
組成の粉体を混合して均一な混合スラリーを製造するこ
とは、非常に重要である。
【0009】しかしながら、従来技術においては、複数
の粉体を混合する際においても、互いに比重の近い粉体
同士を混合することは比較的容易であり、簡便に行われ
ている。例えば、酸化アルミニウムと酸化珪素の粉体の
混合を行うことは容易であった。これらの粉体の真比重
は、3前後と差が小さい粉体の混合物である。したがっ
て、水中での重力沈降については、異なる粉体間の差の
影響は少ないため、水中での複数種類の粉体混合が容易
である。
【0010】ところが、一方で、比重差の大きい粉体の
混合を行う場合は、その操作に問題があった。例えば、
鉄粉と酸化アルミニウム粉の混合などの例では、鉄粉の
真比重が約8kg/リットルあるのに対して、酸化アル
ミニウムの真比重は約3kg/リットルである。この2
種類の粉体を含むスラリーを混合しても、適正な混合を
行わなければ、均一な組成のスラリーとならない問題が
あった。数十センチメートル程度の直径の小さい容器内
部で攪拌混合する場合には、攪拌を良く行うことは容易
であり、均一なスラリーを製造することは可能である。
しかし、工業的な規模でのスラリーの攪拌混合では、攪
拌装置が大きく、攪拌による均一混合が難しいのが現状
である。
【0011】この混合の実際の操業では、通常、500
リットル程度の量の水を1メートル程度の直径のバッチ
式混合槽にいれて、濃度の高いスラリーの状態で、30
分間以上の間、強力に攪拌する。混合後に、スラリーと
して混合槽から抜き出す。このような従来技術によるス
ラリーの攪拌方法では、ただ単に強く攪拌すれば良いと
の認識しかなく、均一攪拌という点では問題があった。
まず、この方法では、短時間で適正な混合状態を実現で
きず、長時間攪拌しなければ、均一な組成にならないこ
とが多かった。つまり、10〜15分間程度の攪拌時間
では、製造したスラリーは不均一であり、部分部分で1
0〜20%程度の組成のバラツキがあった。したがっ
て、攪拌に時間がかかることから、生産性やコストの問
題があった。さらに、小ロットの処理であることから、
生産性に問題があり、例えば、毎時10トンの粉体の混
合処理を行うことはできていなかった。
【0012】また、金属産業で行われている、微粒の酸
化鉄粉からなる製鉄ダストと粉コークスを混合して、ス
ラリーを製造して、この脱水物を得る方法でも問題があ
った。この処理は大量の粉体を混合するために、処理規
模が大きいことの困難性も伴っていた。例えば、特開昭
56−25934号公報に示されるように、集塵ダスト
のスラリーを混合する方法がなされてきている。
【0013】この処理を行う従来技術での一般的な装置
の概略図を図1に示す。この装置は、スラリー槽1、ス
ラリー供給ポンプ2と配管3、シックナー4、排汚ポン
プ5と配管6、および、排汚脱水機7から構成されてい
た。一般的に、この処理においては、時間当たり10〜
20トンの処理能力が求められている。この処理を行う
工程では、まず、製鉄ダストと粉コークスをスラリー混
合槽1の内部で混合して比較的薄いスラリーを製造して
いた。このスラリーをスラリー供給ポンプ2と配管3に
て、直径が20〜30メートルの大型で円形のシックナ
ー4に入れて、粉体を底に沈降させる。シックナーの底
に沈殿した濃縮スラリーをシックナーの底から抜き、こ
れを排汚ポンプ5と配管6で脱水機7に送ていた。ここ
で脱水して、脱水ケーキを得ていた。この脱水ケーキを
ロータリーキルンで還元する処理が行われていた。
【0014】このような大量のスラリー混合に、高効率
の小型装置で対応する技術が欠けていたため、従来技術
では、この方法のような大きな設備が必要で、かつ、生
産性の低い処理がなされてきた。ちなみに、図1の構成
からなる設備では、占有土地の大きさは、一辺が60〜
80mのものが必要であり、設備費も多くかかるもので
あった。また、比較的薄いスラリーを製造してから、順
次濃縮していく方法であるため、水の使用量が多く、ま
た、この水が汚れるため、汚水処理の費用も多くかかる
ものであった。
【0015】また、この方法で得られたスラリーや脱水
ケーキの均一性にも問題があった。この方法で得られた
脱水ケーキの組成を調査し結果、組成のバラツキが大き
いことが判明した。酸化鉄と炭素の質量比を指標に、混
合状態を調査したところ、質量比は、平均で4.3であ
り、部分部分での分析値は、最大で5.3、最小で3.
6となっていた。このように、従来技術で混合した結果
では、組成にもバラツキが大きく、混合が不十分であっ
た。
【0016】この理由としては、粉コークスは比重が約
1.6kg/リットル、また、酸化鉄は比重が約4.5
kg/リットルであり、互いの比重差が大きい。このこ
とから、両者の水中での沈降速度が大きく異なり、シッ
クナーのような攪拌が不十分な装置の中では、混合後
に、水中で粉体の分離が起きる問題であったことによ
る。さらに、シックナーから脱水機の配管内部でのスラ
リー輸送時に、輸送条件についての知識が不十分であ
り、この点でも問題があった。つまり、適正な輸送状態
でない場合は、配管内で、スラリー中の比重が違う粉体
が分離することがある。したがって、シックナー内部で
は、比較的均一になっていた場合でも、配管内で分離し
てしまい。脱水後の組成のバラツキが大きくなっている
問題もあった。
【0017】この結果、例えば、これをロータリーキル
ン式や回転炉床式の還元炉の原料として使用する際に
は、脱水ケーキの成分が部分部分で不均一となる問題が
あった。この結果、ロータリーキルンでの還元反応が、
経時的に大きく変化して、時には、還元率が低下した
リ、また、時には、炭素過剰で反応ガスが過剰になるな
どと、操業上の問題が大きかった。
【0018】混合したスラリー又はスラリーの脱水物を
均一に混合して、ロータリーキルン式や回転炉床式の還
元炉で、焼成還元する。この際には、原料の被還元物で
ある酸化鉄と還元剤である炭素を適正な比率で混合する
ことは、効率的な還元反応をするために重要である。し
たがって、混合により、正確な比率の炭素と酸化物を混
合する。したがって、混合物の(酸化鉄)/(炭素)比
を小さい許容誤差にすることが重要である。
【0019】実際に、回転炉床式の還元炉では、還元に
必要な炭素と酸化鉄の化合酸素のモル比を適正にする必
要がある。炭素が不足した場合は、鉄の還元が不十分と
なる。炭素量が反応に必要量よりも10%以上少なくな
ると、還元率が急速に低下する。適正な炭素量がある場
合に、90%の還元率が得られていた操業条件では、ま
た、炭素量が10%少なくなると、80〜85%程度の
還元率までの低下に止まるが、炭素量が15%少なくな
ると、還元率が70%程度まで低下してしまう。また、
炭素が多すぎても、製造した成形体内部の還元鉄粒子の
間に、炭素粉が残留して、還元鉄成形体の強度が低下す
ることがある。この結果、還元鉄成形体の輸送や溶解工
程での問題も生じていた。したがって、(酸化鉄)/
(炭素)の比の変動は、10%以内とすることが望まれ
ていたが、従来技術では、必ずしも守られていなかっ
た。
【0020】このように、従来技術では、効率的に、比
重の異なる粉体を混合して、均一な組成のスラリーを製
造することや、これを原料として、均一な組成の脱水ケ
ーキを製造する技術が不十分であった。したがって、こ
の問題を解決する新しい技術が求められていた。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点に
鑑みなされたものであり、その要旨とするところは、
(1)真比重が1.2〜2.0kg/リットルの粉体と
真比重が3.3kg/リットルの粉体を含む混合粉体の
スラリーを、スラリー攪拌槽内で、中心側のスラリーに
下降流を発生させ、かつ、外周側のスラリーに上昇流を
発生させて、当該上昇流の流速が下記に示す値:Vより
も大きい条件で、当該スラリーを5分間以上混合するこ
とを特徴とするスラリーの混合方法、なお、V=0.0
072Rであり、ここで、Vは、最低上昇流速(m/
s)であり、Rは粉体の平均粒径(ミクロン)であり、
(2)平均粒径が4〜30ミクロンであり、また、真比
重が1.2〜2.0kg/リットルの粉体を5質量%以
上、かつ、真比重が3.3kg/リットル以上の粉体を
30質量%以上の比率で含む混合粉体のスラリーを、ス
ラリー攪拌槽内で、中心側のスラリーに下降流を発生さ
せ、かつ、外周側のスラリーに上昇流を発生させて、当
該上昇流の流速が毎秒0.2メートルよりも大きい条件
で、当該スラリーを5分間以上混合することを特徴とす
るスラリーの混合方法、(3)複数種のスラリーを複数
のスラリー備蓄槽から、スラリー攪拌槽に供給して、真
比重が1.2〜2.0kg/リットルの粉体と真比重が
3.3kg/リットル以上の粉体を含む混合粉体のスラ
リーを調合して、当該スラリー攪拌槽内で、中心側のス
ラリーに下降流を発生させ、かつ、外周側のスラリーに
上昇流を発生させて、当該上昇流の流速が下記に示す
値:Vよりも大きい条件で、当該スラリーを5分間以上
混合することを特徴とする前記(1)記載のスラリーの
混合方法、(4)複数種のスラリーを複数のスラリー備
蓄槽から、スラリー攪拌槽に供給して、平均粒径が4〜
30ミクロンであり、また、真比重が1.2〜2.0k
g/リットルの粉体を5質量%以上、かつ、真比重が
3.3kg/リットル以上の粉体を30質量%以上の比
率で含む混合粉体のスラリーを調合して、当該スラリー
攪拌槽内で、中心側のスラリーに下降流を発生させ、か
つ、外周側のスラリーに上昇流を発生させて、当該上昇
流の流速を毎秒0.2メートルよりも大きい条件で、ス
ラリーを5分間以上混合することを特徴とする前記
(2)記載のスラリーの混合方法、(5)スラリー攪拌
槽内部のスラリー中水分の容積が粉体の真容積の合計に
対する比が270%以上であることを特徴とする前記
(1)乃至(4)のいずれかに記載のスラリーの混合方
法、(6)スラリー攪拌槽内のスラリーの攪拌装置部分
での平均流速、当該スラリー攪拌槽の最大径、スラリー
比重、および、スラリー粘度から計算されるレイノルズ
数が7,000以上であることを特徴とする前記(1)
乃至(5)のいずれかに記載のスラリーの混合方法、
(7)スラリー攪拌槽内に流れを作る攪拌装置の動力
が、スラリー1トン当たり、300ワット以上であるこ
とを特徴とする前記(5)記載のスラリーの混合方法、
(8)スラリー攪拌槽内のスラリー液深さがスラリー攪
拌槽の水平方向での最大径部分の長さに対する比率が、
0.5〜1.85の範囲として、スラリーを攪拌するこ
とを特徴とする前記(1)乃至(7)のいずれかに記載
のスラリーの混合方法、(9)スラリー攪拌槽またはス
ラリー撹拌槽内部のスラリー水分を計測して、水分比率
が目的の水分よりも低い場合は水又は粉体濃度の低いス
ラリーを添加し、また、水分比率が目的の水分よりも高
い場合は粉体濃度の高いスラリー、および、水分が30
質量%以下の粉体を単独または混合して添加することを
特徴とする前記(5)記載のスラリーの混合方法、(1
0)炭素を50質量%以上含む粉体を5質量%以上、お
よび、金属鉄、酸化鉄、酸化マンガン、酸化ニッケル、酸
化クロム、および、酸化亜鉛を含む粉体の合計比率が3
0質量%以上で構成される粉体混合物から構成されるス
ラリーを用いることを特徴とする前記(1)乃至(9)
のいずれかに記載のスラリー混合方法、(11)スラリ
ー調合槽で攪拌した後に、当該スラリーをスラリー攪拌
槽に供給し、当該スラリー攪拌内で、前記(1)乃至
(10)のいずれかに記載の方法で、スラリーを混合し
ながら当該スラリーを連続的に脱水機に供給し、脱水す
ることを特徴とするスラリーの脱水方法、(12)前記
(1)乃至(10)のいずれかに記載の方法で混合した
スラリーをスラリー攪拌槽から脱水機へのスラリー配管
内で、脱水機に輸送して、当該脱水機で当該スラリーを
脱水することを特徴とするスラリーの脱水方法、(1
3)複数のスラリー攪拌槽にて、前記(1)乃至(1
0)のいずれかに記載の方法で混合したスラリーを順次
切替えながら、スラリー配管を通じて、脱水機へ輸送し
て、当該脱水機で当該スラリーを脱水することを特徴と
するスラリーの脱水方法、(14)脱水機として、スラ
リーをフェルト状の濾布の上に注ぎ、これを上下一対の
圧搾ロールで絞る型式の脱水機、フィルタープレス式脱
水機、遠心分離式デカンタ、又は、真空脱水式脱水機の
いずれかを用いることを特徴とする前記(11)乃至
(13)のいずれかに記載のスラリーの脱水方法、およ
び、(15)前記(5)記載の方法で混合したスラリー
を、スラリー攪拌槽から脱水機へのスラリー配管で、沈
殿槽に送り、当該沈殿槽にて、スラリーの粉体濃度を上
げた後に、さらに、スラリー配管を用いて、スラリーを
フェルト状の濾布の上に注ぎ、これを上下一対の圧搾ロ
ールで絞る型式の脱水機、または、フィルタープレス式
脱水機に送り、当該脱水機で脱水することを特徴とする
スラリーの脱水方法、である。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明を実施する装置の第一の方
式を図2に示す。この装置は、第一スラリー備蓄槽8、
第二スラリー備蓄槽9、原料スラリー配管10と原料ス
ラリーポンプ11、攪拌槽12、混合スラリー配管13
と混合スラリーポンプ14、および、脱水機15から構
成される。原料スラリーの種類が多い場合は、スラリー
備蓄槽の数を増やす。次に、図3に攪拌槽12の詳細な
構造を示す。
【0023】第一スラリー備蓄槽8と第二スラリー備蓄
槽9には、異なる粉体から構成されるスラリーを備蓄す
る。例えば、第一スラリー備蓄槽8には、比較的比重の
小さい粉体を多く含むスラリーを備蓄し、第二スラリー
備蓄槽9には、比較的比重の大きい粉体を多く含むスラ
リーを備蓄する。すでに調合を終えているスラリーを用
いる場合は、スラリー備蓄槽は1基でも良い。
【0024】スラリーの調合方法としては、上記の方法
以外にも、乾燥した粉体や水分を含んでいるものの流動
性のない程度である粉体、通常は水分25質量%以下の
粉体、を水中に供給して、スラリーを調合して、以下の
処理に向けることも行う。これらのスラリーを原料スラ
リー配管10と原料スラリーポンプ11を用いて、攪拌
槽12に輸送する。攪拌槽12では、スラリーを攪拌混
合して、均質な組成のスラリーを製造する。本発明が対
象とするスラリーは、比重の小さい、真比重が1.2〜
2.0kg/リットルの粉体と比重の大きい、真比重が
3.3kg/リットル以上の粉体の混合粉体から、構成
されるものである。以降、真比重が1.2〜2.0kg
/リットルの粉体を軽い粉体、また、真比重が3.3k
g/リットル以上の粉体を重い粉体と称す。
【0025】これらの粉体の具体的な種類の例として
は、軽い粉体としては、粉コークス、粉石炭などであ
り、真比重は1.2〜2.0kg/リットル程度であ
る。また、重い粉体としては、粉鉱石、転炉ガスダスト
などの製鉄業で発生する酸化鉄などを含むダスト類、製
鉄業で発生する圧延工程で発生する微粒スケール、粉ク
ロム鉱石などであり、真比重は3.3〜6kg/リット
ル程度である。本発明は、特に、金属精錬業において
の、金属酸化物と粉コークスや粉石炭との混合には、効
果を発揮する。還元処理用の混合粉体として、還元剤で
ある粉コークスまたは粉炭を、また、被還元物である粉
鉱石、粉クロム鉱石、製鉄の鉄含有ダストを用いる場合
は、軽い粉体が5質量%以上、また、重い粉体を30質
量%以上の比率で含むことが多い。このため、本発明
は、特に、この程度の比率の混合粉体のスラリーを混合
することが有効であるように、処理方法を定めている。
【0026】本発明による攪拌槽12の内部での均一な
組成スラリーの製造方法は、以下の通りである。撹拌槽
12の詳細は図3に示されている。まず、攪拌槽12
は、円筒形、又は、多角柱型の容器であり、直径が3〜
6メートルのものである。攪拌槽12の中心には、スラ
リー攪拌のためのパドル16がある。パドル16は電動
機17で駆動され、回転しており、攪拌槽12の中心側
でスラリーを下方に流すように流れを作る。この結果、
攪拌槽12の中心側には、下降流が形成され、この下降
流は、攪拌槽12の底に当り、攪拌槽12の外周側に流
れていき、さらに、側壁近傍で上昇流となって戻ってい
く。
【0027】一方で、水中での粉体の自然下降速度は、
粉体の真比重と水の比重の差に比例して、粉体粉体の径
に反比例、また、スラリーの粘度に反比例する。したが
って、軽い粉体は水との比重差が小さく、強力な上昇流
でなくとも、粉体は水と一緒に攪拌槽12の側壁近傍を
上昇していくが、一方、重い粉体の場合は、水の流れの
上昇速度に対して、上昇速度が低い方に差があるため、
粉体の絶対上昇速度が遅くなる。つまり、攪拌槽12の
側壁を上昇流が遅い場合は、重い粉体は、攪拌槽12の
上部に到達するものの比率が小さくなる。この問題を解
決するために、本発明者らは、種々の実験を重ね、この
問題が解決するための攪拌槽12の側壁での上昇流の速
さを解明した。
【0028】本発明者らは、まず、平均粒径が3〜25
ミクロンの粉体のスラリーでの混合方法を研究した。こ
の粒径では、攪拌槽12の側壁近傍でのスラリー上昇流
の速度を毎秒0.2メートル以上とすると均一混合がで
きることを解明した。この流速条件では、スラリー中の
重い粉体であっても、このスラリー上昇速度では、粉体
の絶対上昇速度の十分になる。したがって、この条件で
は、スラリー中の重い粉体でも、安定的に攪拌槽12の
上部まで送られる。この結果、攪拌槽12の下部と上部
のスラリー濃度の差が相対誤差で10%以内に収まり、
また、攪拌槽12内部での軽い粉体と重い粉体の比率の
上下差も、相対誤差で10%以内に収まる状態(以降、
均一状態と称す)となる。なお、本発明での混合の均一
性の評価は、混合したスラリー又はスラリーの脱水物を
ロータリーキルン式や回転炉床式の還元炉で、焼成還元
する際に必要な原料の(酸化鉄)/(炭素)の比の許容
誤差である。
【0029】一方、このスラリーで、側壁近傍の上昇流
速度が毎秒0.2メートル以下の場合は、重い粉体の上
昇が不十分であった。この結果、スラリー中の重い粉体
が下部に偏在しており、均一状態とならないことが判明
した。特に、粉体の粒径が大きいほど、この現象は顕著
であった。
【0030】そこで、本発明者らは、さらに、種々の平
均粒径から構成されるスラリーで、混合状態の良い攪拌
方法を研究した。その結果、粒径の小さい粉体で構成さ
れるスラリーでは、攪拌槽12の側壁近傍の上昇流速が
比較的小さい場合でも、均一性に問題がでないことが解
明された。そこで、本発明者らは、均一状態を実現でき
る状態を実現できる攪拌槽12の側壁近傍のスラリー上
昇流速(以降、最低上昇流速と称す)とスラリー粉体の
平均粒径との関係を調査した。
【0031】この実験の結果、スラリー粉体の平均粒径
にほぼ比例して、最低上昇流速も増加することが判明し
た。この関係を図4に示すが、これを式に示すと、(最
低上昇流速)=0.0072(平均粒径)の関係が得ら
れた。単位は、最低上昇流速がメートル毎秒、平均粒径
がミクロンである。つまり、上記の式の関係で与えられ
る最低上昇流速を超えるスラリー流速を、側壁近傍で達
成していれば、均一状態が実現できる。
【0032】本発明者らは、さらに研究を重ね、粉体と
水分の混合比率が不適切であれば、スラリーの粘性が高
すぎて、スラリーを混合できなくなることを突き止め、
水分比率の混合に与える影響を調査した。本発明が混合
するスラリーの条件であれば、水の容積比率が、粉体の
容積の220%以上で、攪拌槽12の内部でスラリーは
混合に適した流動をはじめ、さらに、270%であれ
ば、容易に、均一に混合ができることを確認した。した
がって、攪拌槽12の内部でのスラリーの水分の容積
は、粉体の容積の270%以上であると良いことが判明
した。
【0033】さらに、本発明者らは、攪拌槽12内部の
スラリー全体の撹乱状態も均一混合に影響することを解
明した。攪拌を良好にするためには、スラリーを十分に
発達した乱流の状態とすることが有効な手段である。乱
流の発達状態は、流体力学の流れ状態を表す無次元数で
あるレイノルズ数で評価できることは良く知られてい
る。なお、レイノルズ数は、流体の流速、密度、およ
び、容器の代表長さ(管径、容器高さなど)の積を、粘
度で割った無次元数である。そこで、本発明者は、攪拌
槽12の内部での流れの状態を観察して、この流れ状態
での物理的に意味のある代表長さや流速を選定した。こ
の結果、パドル16部分でのスラリー流速を流体の流速
として、また、攪拌槽12の直径を代表長さとして採用
した。
【0034】本発明者らは、実験の結果、上記の数値で
計算したレイノルズ数が3,000を超えると、乱流が
発達を始め、6,000を超えると十分に発達した乱流
となることを解明した。また、スラリーのサンプルを採
取すると、レイノルズ数が7,000以上では、均一状
態をより十分に実現できることを確認した。この高レイ
ノルズ数の条件では、前出の条件、つまり、最低上昇流
速を実現していること、での混合操作であっても、いっ
そうの均一混合ができていた。本発明者が得た実験結果
では、レイノルズ数が7,000以上の条件で、下部と
上部のスラリー濃度の差が相対誤差で7%以内、かつ、
攪拌槽12内部での軽い粉体と重い粉体の比率の上下差
も、相対誤差で7%以内に収まる好成績が得られること
が判明した。
【0035】以上のうち、混合が特に良好な混合条件で
ある攪拌槽12の内部でのスラリー中水分の容積が粉体
の真容積の合計に対する比が270%以上である場合
に、側壁近傍での上昇速度が毎秒0.2メートルで、か
つ、レイノルズ数が7,000以上の条件を実施できる
攪拌強度の条件を探索した。水分が270%以上であれ
ば、スラリー粘度が極端に高くならないため、攪拌動力
が過大とならない。この条件であれば、スラリーの質量
1トン当たり、300ワット以上の攪拌動力を与えれば
レイノルズ数が7,000以上とでき、混合状態が良い
ことを,本発明者らは解明した。一般に、レイノルズ数
を連続的に測定することはは困難であることから、攪拌
動力を目安として混合を行うことは有効な方法である。
【0036】また、攪拌槽12の形状も混合状態に影響
する。保持水面と攪拌槽の底の距離と攪拌槽の直径の比
(浴深/直径比)も重要な混合の条件である。なぜなら
ば、槽の直径よりも水深が深すぎると、スラリーの上下
の動く方向が大きくなり、重力の影響で、攪拌槽内の上
下のスラリー濃度差が拡大するとともに、下部のスラリ
ーの重い粉体の比率が多くなる現象が起きる。また、槽
の直径よりも水深が浅すぎると、攪拌浴が扁平になっ
て、水平方向の均一性が阻害される。本発明者らは、種
々の実験を行い、浴の深さと攪拌槽の直径の比が1前後
であると、本発明の混合方法の攪拌効果が大きいことを
突き止めた。良好な混合状態を実現するには、浴深/直
径比が0.5〜1.85の範囲であれば、適正な混合状
態を確保できる。
【0037】以上の方法で、均一混合したスラリーを脱
水することにより、組成的に均一に混合された脱水ケー
キを製造する。前述の方法で製造したスラリーを混合ス
ラリー配管13と混合スラリーポンプ14で、脱水機1
5に輸送する。輸送配管13の内部で、軽い粉体と重い
粉体の分離が起きないように、輸送配管13の内部の流
体を乱流状態とすると良い。このために、輸送配管13
の内部でのスラリーのレイノルズ数を2,000以上と
することも有効である。なお、このレイノルズ数は、配
管の直径、管内の平均流速、スラリーの密度と粘度から
計算されるものである。
【0038】前述したように、攪拌層12での浴深/直
径比を適正な範囲とすることが良い処理条件であること
から、脱水機への払い出しの操作によるスラリー液面の
高さの変化を制御することは重要である。つまり、スラ
リー液面の高さがあまり変化するとスラリーの混合状態
が変化するためである。特に、攪拌槽の下部まで、スラ
リーを払い出すと、均一混合状態が実現できないことも
あることから、攪拌槽にはスラリーを一部残した状態ま
でで、払い出しを停止することが望ましい。
【0039】脱水機15では、機械的にスラリーの水分
を低下させる。この粒径の粉体から構成されるスラリー
では、水分含有率が15〜33質量%であると、ベルト
コンベア等での搬送ができる性状となることから、この
水分となるように脱水する。脱水機15の型式はいずれ
のものでも良いが、スラリーをフェルト状の濾布の上に
注ぎ、これを上下一対の圧搾ロールで絞る型式脱水機
(以降、双ロール脱水機と称す)、フィルタープレス式
のもの、遠心分離式脱水機、真空脱水式脱水機を用いる
ことが望ましい。
【0040】双ロール脱水機での脱水は、4〜20ミク
ロンと粒径が細かい粉体から構成されるスラリーであっ
ても、水分を20〜30質量%とできて、また、脱水物
の形状もフレーク状であることから、後工程の原料に用
いる場合に有利な形状であり、良い方法である。フィル
タープレス式での脱水でも、細かい粒径の粉体のスラリ
ーを水分20〜30質量%とすることができることか
ら、これもまた有効な方法である。また、遠心分離式脱
水機や真空脱水式脱水機では、粒径がやや粗い10〜5
0ミクロンの粉体を脱水することに有効な方法である。
【0041】本発明において、連続的に脱水を実施する
ためには、攪拌槽12を複数設置する方法もある。1つ
の攪拌槽12で、原料スラリー受け入れ、混合、およ
び、スラリーの送り出しの順で、単位操作を実施して、
これを複数の攪拌槽12で行うことにより、スラリーを
脱水機に連続的に送る。例えば、第一混合槽で、スラリ
ーの送り出しを行っている間に、第二混合槽では、原料
スラリー受け入れと混合を行い、これを切替えながら、
脱水機15にスラリーを送る方法が有効である。
【0042】これまでに説明した本発明の方法で均一に
混合されたスラリーを脱水する方法をさらに改良した方
法としては、図5に示す装置を用いることも有効な方法
である。この装置は、第一スラリー備蓄槽8、第二スラ
リー備蓄槽9、原料スラリー配管10と原料スラリーポ
ンプ11、第一調合槽18、第二調合槽19、調合スラ
リー配管20と調合スラリーポンプ21、攪拌槽12、
混合スラリー配管13と混合スラリーポンプ14、およ
び、脱水機15から構成される。スラリーの種類が多い
場合は、さらにスラリー備蓄槽を増設することもある。
また、場合によっては、調合槽の数が1のことも、3〜
5あることもある。
【0043】まず、第一スラリー備蓄槽8と第二スラリ
ー備蓄槽9から、所定量のスラリーを、第一調合槽18
に送る。第一調合槽18では、スラリーを均一に混合す
る。この第一調合槽18の内部での混合方法としては、
特に限定する必要はなく、幾つかある。この後に再度混
合することから、この混合では、やや均一度が低くとも
良い。しかし、前述した本発明の攪拌条件を守ると混合
効果が大きい。
【0044】第一調合槽18での混合後に、第一調合槽
18から、調合スラリー配管20と調合スラリーポンプ
21を用いて、攪拌槽12に送る。第一調合槽18か
ら、調合されたスラリーを送っている間に、第二調合槽
19で、同様に、スラリーを受け入れて、混合する。第
一調合槽18からの調合スラリー送りが終わった後に、
スラリー輸送を第二調合槽19からに切替える。
【0045】攪拌槽12では、やはり、中心側のスラリ
ーに下降流を発生させ、かつ、外周側のスラリーに上昇
流を発生させて、スラリーの混合保持を行う。この方法
で混合に良い条件である、攪拌槽12の側壁近傍での上
昇流速、槽内のレイノルズ数、水分比率、および、攪拌
動力などは、図2の装置でのスラリー混合を行う本発明
の混合条件と同一である。攪拌槽12では、混合してい
るスラリーを混合スラリー配管13と混合スラリーポン
プ14で連続的に脱水機15に供給し、脱水する。脱水
の条件は、前述の方法と同一である。
【0046】この方法では、攪拌槽12でのスラリー液
面の高さがあまり変わらないことが有利である。前述し
たように、スラリー液面の高さが頻繁に変化すると、攪
拌条件が変化して、均一な混合ができなくなる。しか
し、この方法では、スラリー液面を大きく変化させない
ことから、均一混合の効果が大きい。その結果、脱水ケ
ーキの組成の均一度は良好である。この方法で、攪拌槽
12の容量が払い出し速度に比べて、大きい場合は、調
合槽を1基とする。また、調合槽の切替え頻度が短い場
合は、調合槽を3〜5基設置することもある。
【0047】本発明の方法においては、攪拌槽12の内
部のスラリー水分を極力一定に保つことが有効である。
水分と粉体の容積比率を一定とすると、スラリー粘度等
のスラリー混合条件を良好に保つことができる。したが
って、スラリー水分を制御することは、効果的な手段で
ある。そこで、スラリー水分を計測して、水分比率が目
的の水分よりも低い場合は水又は粉体濃度の低いスラリ
ーを添加する。また、水分比率が目的の水分よりも高い
場合は粉体濃度の高いスラリーや水分が30質量%以下
の粉体を添加する。スラリー水分の測定方法としては、
光透過型の測定装置を用いることや、スラリー水分の影
響を強く受けるスラリー粘度を測定する方法などがあ
る。
【0048】脱水機として、双ロール脱水機、または、
フィルタープレス式脱水機を用いる場合は、希薄なスラ
リーを用いると、脱水機の処理速度が低下するため、攪
拌槽12から脱水機15の間で、スラリーを濃縮するこ
とは有効な手段である。この方法を実施する装置の例を
図6に示す。攪拌槽12の内部で、前述した方法で均一
に混合したスラリーを、混合スラリー配管13と混合ス
ラリーポンプ14を用いて、沈殿槽22に送り、沈殿槽
22にて、スラリー濃度を上げた後に、さらに、濃縮ス
ラリー配管23と濃縮スラリーポンプ24を用いて、双
ロール式脱水機、または、フィルタープレス式脱水機1
5に送り、当該脱水機で脱水する。この方法を行うと、
例えば、水分が粉体容積の320%で混合したスラリー
をそのまま双ロール式脱水機で脱水するのに対し、沈殿
槽20で、スラリー水分を粉体容積の250%まで濃縮
すると、処理速度は20%程度向上する。
【0049】
【実施例】本発明を用いて行ったスラリーの混合と脱水
の方法での処理結果を示す。使用した原料の粉体は、平
均粒径が17ミクロンで、真比重が4.55kg/リッ
トルの粉鉄鉱石と平均粒径が25ミクロンで、真比重が
1.66kg/リットルの粉コークスの混合物である。
粉鉄鉱石が80質量%、粉コークスが20量%の混合比
率であった。粉体の平均粒径は、21ミクロンであっ
た。この粉体を原料とするスラリーを混合して、これを
脱水する処理を行った。攪拌槽12から脱水機15まで
の輸送は、本発明の条件であるレイノルズ数が2,00
00.0.0.以上の条件であった。
【0050】均一性の評価は、(酸化鉄)/(炭素比)
のバラツキで行った。スラリーのサンプルは、攪拌槽1
2の5箇所から2分おきに3サンプルを採取した。脱水
物からは10サンプルを採取した。これを化学分析し
て、(酸化鉄)/(炭素比)を求めた。なお、粉鉄鉱石
の酸化鉄含有率は93%、粉コークスの炭素比率は86
%であった。
【0051】実施例1から3では、図2に示される装置
構成で、毎時15立方メートルの処理を行った。この結
果を表1に示す。実施例1では、スラリーは、水の容積
が粉体容積の245%の比率で混じったものであった。
このスラリーを中心で下降流を、また、側壁近傍で上昇
流を形成する攪拌槽12で混合した。この処理での側壁
近傍で上昇流の流速は毎秒0.37メートル、槽内のレ
イノルズ数が5,070、攪拌動力がスラリー1トン当
たり210ワットの条件であった。この処理では、処理
装置の構成が本発明のとおりであり、また、側壁近傍で
上昇流の流速が本発明の範囲であったことから、この処
理でのスラリーのサンプルでも、脱水物のサンプルで
も、(酸化鉄)/(炭素比)の分析値の最大・最小と平
均値の差の相対値は、10%以内であった。
【0052】実施例2では、スラリーは、水の容積が粉
体容積の245%の比率で混じったものであり、実施例
1と同じものであった。この処理での側壁近傍で上昇流
の流速は毎秒0.47メートル、槽内のレイノルズ数が
8,200、攪拌動力がスラリー1トン当たり412ワ
ットの条件であり、攪拌槽12の内部でのスラリー攪拌
は、実施例1よりも強いもので、スラリーの乱流密度が
高い処理であった。この結果は、スラリーおよび脱水物
の(酸化鉄)/(炭素比)の分析値の最大・最小と平均
値の差がさらに小さく、相対値で7%程度以内であり、
良好な均一混合状態であった。
【0053】実施例3では、スラリーは、水の容積が粉
体容積の290%の比率で混じったものであり、実施例
1よりも水分が多いスラリーであった。この処理での槽
内のレイノルズ数を8,200と、実施例2と同一にし
た処理であった。この際の側壁近傍で上昇流の流速は毎
秒0.51メートルと実施例2よりも大きい速度であっ
た。また、攪拌動力がスラリー1トン当たり345ワッ
トと実施例2よりも小さい条件であった。これは、水分
の多い、粘度の小さいスラリーであったため、同一レイ
ノルズ数であっても、流速が大きく、また、流速が大き
いにも関わらず、攪拌動力は小さかった。この処理で
は、側壁近傍で上昇流の流速が大きい条件であったた
め、混合状態はさらに良かった。スラリーおよび脱水物
の(酸化鉄)/(炭素比)の分析値の最大・最小と平均
値の差の相対値は5%程度であった。
【0054】実施例4では、図5の装置での処理の例で
ある。攪拌槽12では、連続的に、スラリーが供給さ
れ、また、払い出された。この結果、攪拌槽12の内部
のスラリー液面変化は少ない処理であった。処理条件と
しては、スラリーの水比率は実施例3と同一、また、槽
内のレイノルズ数、側壁近傍で上昇流の流速、および、
攪拌動力も実施例3と同一であった。混合の均一性は、
さらに向上していた。
【0055】一方、比較例を表2に示す。比較例1は、
図2に示す本発明の装置を用いたが、攪拌槽12の側壁
近傍での上昇流の流速が、毎秒0.16メートルと本発
明の条件の毎秒0.23メートルを下回っていた。ま
た、槽内のレイノルズ数等も小さい処理条件であった。
この処理でのスラリーおよび脱水物の(酸化鉄)/(炭
素比)の分析値の最大・最小と平均値の差の相対値は、
10%を大きく超えており、混合が不十分であることが
判明した。
【0056】比較例2は、従来技術である、簡易な攪拌
の後に、シックナーで沈降させる処理方法である。この
方法では、混合が不完全であり、均一性が非常に悪かっ
た。この処理でのスラリーおよび脱水物の(酸化鉄)/
(炭素比)の分析値の最大・最小と平均値の差の相対値
は、最大で20%を超えていた。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】本発明を実施することにより、水中に懸
汚している比重の小さい粉体と比重の大きい粉体を均一
に混合して、組成が均一なスラリーを製造でき、これを
脱水して、均一な組成の脱水物を得ることができる。特
に、粉コークスなどの炭素を含む比重の小さい粉体と酸
化鉄などの比重の大きい粉体の混合物を製造することに
は有効な方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】シックナーと脱水機を用いる従来の方法による
粉体のスラリーの混合と脱水を行う装置の図である。
【図2】攪拌槽と脱水機を用いる本発明方法による粉体
のスラリーの混合と脱水を行う装置の図である。
【図3】攪拌槽の詳細な構造を示す図である。
【図4】スラリーの粉体の平均粒径と均一な混合が行え
る攪拌槽の側壁近傍での最低上昇流速の関係を示す図で
ある。
【図5】攪拌槽内部のスラリー液面の高さをあまり変化
させない方法で混合を行う方法を実施する装置の図であ
る。
【図6】攪拌槽から脱水機の間でスラリーを濃縮する方
法を実施する装置の図である。
【符号の説明】
1 スラリー槽 2 スラリー供給ポンプ 3 配管 4 シックナー 5 排汚ポンプ 6 配管 7 排汚脱水機 8 第一スラリー備蓄槽 9 第二スラリー備蓄槽 10 原料スラリー配管 11 原料スラリーポンプ 12 攪拌槽 13 混合スラリー配管 14 混合スラリーポンプ 15 脱水機 16 モーター 17 パドル 18 第一調合槽 19 第二調合槽 20 調合スラリー配管 21 調合スラリーポンプ 22 沈殿槽 23 濃縮スラリー配管 24 沈殿スラリーポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 敏 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 兼森 伸幸 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 安部 洋一 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 (72)発明者 高橋 茂樹 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 Fターム(参考) 4G035 AB48 4G056 AA02 BA01 BA06 4G078 AA02 AB20 BA05 DA19

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真比重が1.2〜2.0kg/リットル
    の粉体と真比重が3.3kg/リットルの粉体を含む混
    合粉体のスラリーを、スラリー攪拌槽内で、中心側のス
    ラリーに下降流を発生させ、かつ、外周側のスラリーに
    上昇流を発生させて、当該上昇流の流速が下記に示す
    値:Vよりも大きい条件で、当該スラリーを5分間以上
    混合することを特徴とするスラリーの混合方法。V=
    0.0072R、なお、Vは、最低上昇流速(m/s)
    であり、Rは粉体の平均粒径(ミクロン)である。
  2. 【請求項2】 平均粒径が4〜30ミクロンであり、ま
    た、真比重が1.2〜2.0kg/リットルの粉体を5
    質量%以上、かつ、真比重が3.3kg/リットル以上
    の粉体を30質量%以上の比率で含む混合粉体のスラリ
    ーを、スラリー攪拌槽内で、中心側のスラリーに下降流
    を発生させ、かつ、外周側のスラリーに上昇流を発生さ
    せて、当該上昇流の流速が毎秒0.2メートルよりも大
    きい条件で、当該スラリーを5分間以上混合することを
    特徴とするスラリーの混合方法。
  3. 【請求項3】 複数種のスラリーを複数のスラリー備蓄
    槽から、スラリー攪拌槽に供給して、真比重が1.2〜
    2.0kg/リットルの粉体と真比重が3.3kg/リ
    ットル以上の粉体を含む混合粉体のスラリーを調合し
    て、当該スラリー攪拌槽内で、中心側のスラリーに下降
    流を発生させ、かつ、外周側のスラリーに上昇流を発生
    させて、当該上昇流の流速が下記に示す値:Vよりも大
    きい条件で、当該スラリーを5分間以上混合することを
    特徴とする請求項1記載のスラリーの混合方法。
  4. 【請求項4】 複数種のスラリーを複数のスラリー備蓄
    槽から、スラリー攪拌槽に供給して、平均粒径が4〜3
    0ミクロンであり、また、真比重が1.2〜2.0kg
    /リットルの粉体を5質量%以上、かつ、真比重が3.
    3kg/リットル以上の粉体を30質量%以上の比率で
    含む混合粉体のスラリーを調合して、当該スラリー攪拌
    槽内で、中心側のスラリーに下降流を発生させ、かつ、
    外周側のスラリーに上昇流を発生させて、当該上昇流の
    流速を毎秒0.2メートルよりも大きい条件で、スラリ
    ーを5分間以上混合することを特徴とする請求項2記載
    のスラリーの混合方法。
  5. 【請求項5】 スラリー攪拌槽内部のスラリー中水分の
    容積が粉体の真容積の合計に対する比が270%以上で
    あることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
    に記載のスラリーの混合方法。
  6. 【請求項6】 スラリー攪拌槽内のスラリーの攪拌装置
    部分での平均流速、当該スラリー攪拌槽の最大径、スラ
    リー比重、および、スラリー粘度から計算されるレイノ
    ルズ数が7,000以上であることを特徴とする請求項
    1乃至請求項5のいずれかに記載のスラリーの混合方
    法。
  7. 【請求項7】 スラリー攪拌槽内に流れを作る攪拌装置
    の動力が、スラリー1トン当たり、300ワット以上で
    あることを特徴とする請求項5記載のスラリーの混合方
    法。
  8. 【請求項8】 スラリー攪拌槽内のスラリー液深さがス
    ラリー攪拌槽の水平方向での最大径部分の長さに対する
    比率が、0.5〜1.85の範囲として、スラリーを攪
    拌することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれ
    かに記載のスラリーの混合方法。
  9. 【請求項9】 スラリー攪拌槽またはスラリー撹拌槽内
    部のスラリー水分を計測して、水分比率が目的の水分よ
    りも低い場合は水又は粉体濃度の低いスラリーを添加
    し、また、水分比率が目的の水分よりも高い場合は粉体
    濃度の高いスラリー、および、水分が30質量%以下の
    粉体を単独または混合して添加することを特徴とする請
    求項5記載のスラリーの混合方法。
  10. 【請求項10】 炭素を50質量%以上含む粉体を5質
    量%以上、および、金属鉄、酸化鉄、酸化マンガン、酸
    化ニッケル、酸化クロム、および、酸化亜鉛を含む粉体
    の合計比率が30質量%以上で構成される粉体混合物か
    ら構成されるスラリーを用いることを特徴とする請求項
    1乃至請求項9のいずれかに記載のスラリー混合方法。
  11. 【請求項11】 スラリー調合槽で攪拌した後に、当該
    スラリーをスラリー攪拌槽に供給し、当該スラリー攪拌
    内で、請求項1乃至10いずれかに記載の方法で、スラ
    リーを混合しながら当該スラリーを連続的に脱水機に供
    給し、脱水することを特徴とするスラリーの脱水方法。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の方法で混合したスラリーをスラリー攪拌槽から脱
    水機へのスラリー配管内で、脱水機に輸送して、当該脱
    水機で当該スラリーを脱水することを特徴とするスラリ
    ーの脱水方法。
  13. 【請求項13】 複数のスラリー攪拌槽にて、請求項1
    乃至請求項10のいずれかに記載の方法で混合したスラ
    リーを順次切替えながら、スラリー配管を通じて、脱水
    機へ輸送して、当該脱水機で当該スラリーを脱水するこ
    とを特徴とするスラリーの脱水方法。
  14. 【請求項14】 脱水機として、スラリーをフェルト状
    の濾布の上に注ぎ、これを上下一対の圧搾ロールで絞る
    型式の脱水機、フィルタープレス式脱水機、遠心分離式
    デカンタ、又は、真空脱水式脱水機のいずれかを用いる
    ことを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれか
    に記載のスラリーの脱水方法。
  15. 【請求項15】 請求項5記載の方法で混合したスラリ
    ーを、スラリー攪拌槽から脱水機へのスラリー配管で、
    沈殿槽に送り、当該沈殿槽にて、スラリーの粉体濃度を
    上げた後に、さらに、スラリー配管を用いて、スラリー
    をフェルト状の濾布の上に注ぎ、これを上下一対の圧搾
    ロールで絞る型式の脱水機、または、フィルタープレス
    式脱水機に送り、当該脱水機で脱水することを特徴とす
    るスラリーの脱水方法。
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