JP2003088375A - アプラタキシン遺伝子に基づく脊髄小脳変性症(eaoh)の診断および治療への応用 - Google Patents
アプラタキシン遺伝子に基づく脊髄小脳変性症(eaoh)の診断および治療への応用Info
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Abstract
発症型脊髄小脳変性症(EAOH)に関連したアプラタキシ
ン遺伝子および該遺伝子がコードするタンパク質、並び
にEAOH発症に関与する変異アプラタキシン遺伝子および
該変異遺伝子がコードするタンパク質の疾病治療および
診断への利用の提供。 【解決手段】 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う
早期発症型脊髄小脳変性症(EAOH)の治療のための、ヒト
アプラタキシンタンパク質または遺伝子並びにEAOHの検
出のための、ヒトアプラタキシン遺伝子DNAまたはその
断片。
Description
アルブミン血症を伴う早期発症型脊髄小脳変性症(EAO
H)に関連したアプラタキシン遺伝子および該遺伝子が
コードするタンパク質、並びにEAOH発症に関与する変異
アプラタキシン遺伝子および該変異遺伝子がコードする
タンパク質の疾病治療および診断への利用に関する。
カソイドの中で、最も普通に認められる常染色体劣性神
経変性疾患である。該病気は、早期、通常25歳以前の早
期に発症し、進行性の失調症、感覚消失、腱反射の欠
如、錐体路障害による下肢の筋力低下により特徴付けら
れる(Friedreich N, Virchows Arch. Pathol. Anat., 6
8,145-245 (1876); Freidreich N, Virchows Arch. Pat
hol. Anat., 70, 140-142(1877); Harding, A.E., Brai
n 104, 589-620 (1981); Durr, A. et al., N Engl J M
ed 335, 1169-75 (1996))。FRDAは、染色体9q13上の遺
伝子の変異がその原因であることがわかっている。
り、若年で発症し、FRDA様の臨床症状および低アルブミ
ン血症により特徴付けられる患者群を新たに同定した
が、連鎖解析の結果、該疾患の原因遺伝子はFRDA遺伝子
座とは連鎖していないことがわかった。該疾患は、また
9p13に関連した「眼球運動失行を伴う失調症、AOA(atax
ia with oculmotor aprataxia)」と呼ばれている疾患の
臨床症状に似ていた(do Ceu Moreira, M et al., Am J
Hum Genet 68, 501-8 (2001))。
で、若年で発症し、FRDA様の臨床症状および低アルブミ
ン血症により特徴付けられる該疾患は、新規な疾患であ
り、その原因遺伝子も解明されていなかった。従って、
従来は、臨床的な観察に基づく診断しかできなかった。
性遺伝性であり、若年で発症し、FRDA様の臨床症状およ
び低アルブミン血症により特徴付けられる疾患、すなわ
ち眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早期発症型脊
髄小脳変性症(EAOH)に関連したアプラタキシン遺伝子
および該遺伝子がコードするタンパク質、並びにEAOH発
症に関与する変異アプラタキシン遺伝子および該変異遺
伝子がコードするタンパク質の疾病治療および診断への
利用を提供することを課題とする。
上述のAOAと同じ遺伝子座に関連していることを確認
し、強い連鎖不平衡に基づいて、効率的に原因遺伝子の
候補領域を絞込んだ。その結果、原因遺伝子としてhist
idine triad(HIT)スーパーファミリーに属する新規遺
伝子、アプラタキシン遺伝子を同定し、明確な遺伝子型
と表現型の相関を見出した。
るが、アプラタキシンはこれらとは異なる表現型に関連
していた。このようにして、本発明者らは、アプラタキ
シン遺伝子(APTX)を見出し、アプラタキシン遺伝子の
変異が眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早期発症
型脊髄小脳変性症(EAOH)の原因であることを見出すと
ともに、EAOH発症に関与するアプラタキシン遺伝子の変
異を特定し本発明を完成させるに至った。
る。 (1) 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早期発
症型脊髄小脳変性症(EAOH)の治療のための、ヒトアプラ
タキシンタンパク質。 (2) 以下の(a)または(b)である、(1)のヒトアプ
ラタキシンタンパク質。 (a) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列からな
るタンパク質 (b) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列におい
て1個または数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加
されたアミノ酸配列からなり、かつヒトアプラタキシン
タンパク質の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連
するタンパク質 (3) 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早期発
症型脊髄小脳変性症(EAOH)の治療のための、ヒトアプラ
タキシン遺伝子。 (4) 以下の(a)または(b)のタンパク質をコードす
る、(3)のヒトアプラタキシン遺伝子。 (a) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列からな
るタンパク質 (b) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列におい
て1個または数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加
されたアミノ酸配列からなり、かつヒトアプラタキシン
タンパク質の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連
するタンパク質 (5) 以下の(c)または(d)のDNAを含む、(3)の遺
伝子。 (c) 配列番号1で表される塩基配列のうち、塩基番号1
〜507からなる塩基配列を含むDNA (d) 配列番号1で表される塩基配列のうち、塩基番号1
〜507からなる塩基配列とストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、かつヒトアプラタキシンタンパク質
の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連するタンパ
ク質をコードするDNA
(3)のヒトアプラタキシン遺伝子DNAまたはその断
片。 (e) 配列番号3で表される塩基配列のうち、塩基番号7
〜1032からなる塩基配列を含むDNA (f) 配列番号3で表される塩基配列のうち、塩基番号7
〜1032からなる塩基配列とストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、かつヒトアプラタキシンタンパク質
の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連するタンパ
ク質をコードするDNA (7) 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早期発
症型脊髄小脳変性症(EAOH)の治療のための、(3)〜
(6)のいずれかのヒトアプラタキシン遺伝子を含むベ
クター。 (8) 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早期発
症型脊髄小脳変性症(EAOH)の診断のための、ヒトアプラ
タキシン遺伝子DNAまたはその断片。 (9) 以下の(a)または(b)のタンパク質をコードす
る、(8)のヒトアプラタキシン遺伝子DNAまたはその
断片。 (a) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列からな
るタンパク質 (b) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列におい
て1個または数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加
されたアミノ酸配列からなり、かつヒトアプラタキシン
タンパク質の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連
するタンパク質 (10) 以下の(c)または(d)のDNAを含む、(8)の
ヒトアプラタキシン遺伝子DNAまたはその断片。 (c) 配列番号1で表される塩基配列のうち、塩基番号1
〜507からなる塩基配列を含むDNA (d) 配列番号1で表される塩基配列のうち、塩基番号1
〜507からなる塩基配列とストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、かつヒトアプラタキシンタンパク質
の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連するタンパ
ク質をコードするDNA
む、(8)のヒトアプラタキシン遺伝子DNAまたはその
断片。 (e) 配列番号3で表される塩基配列のうち、塩基番号7
〜1032からなる塩基配列を含むDNA (f) 配列番号3で表される塩基配列のうち、塩基番号7
〜1032からなる塩基配列とストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、かつヒトアプラタキシンタンパク質
の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連するタンパ
ク質をコードするDNA (12) EAOH発症の原因となるアプラタキシン遺伝子
の変異を有するアプラタキシン遺伝子DNAまたは該変異
部位を少なくとも1つ含むその断片。 (13) 下記(g)〜(j)の変異の少なくとも1つの変異
を有するアプラタキシン遺伝子DNAまたは該変異部位を
少なくとも1つ含むその断片。 (g) 配列番号1の95番目または配列番号3の617番目のC
のTへの置換 (h) 配列番号1の167番目または配列番号3の689番目の
Tと配列番号1の168番目または配列番号3の690番目のG
の間へのTの挿入 (i) 配列番号1の266番目または配列番号3の788番目の
TのGへの置換 (j) 配列番号1の318番目または配列番号3の840番目の
Tの欠失 (14) 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早期
発症型脊髄小脳変性症(EAOH)の診断のための、(12)
もしくは(13)のアプラタキシン遺伝子DNAまたは
(12)もしくは(13)の変異部位を少なくとも1つ
含むその断片。 (15) 被験体の生物学的試料から得たアプラタキシ
ン遺伝子の変異を検出することにより、該被験体が眼球
運動失行と低アルブミン血症を伴う早期発症型脊髄小脳
変性症(EAOH)の原因となる遺伝子変異の保因者であるか
否かを診断する方法。
下記(g)〜(j)の変異の1つ以上である(15)の方法。 (g) 配列番号1の95番目または配列番号3の617番目のC
のTへの置換 (h) 配列番号1の167番目または配列番号3の689番目の
Tと配列番号1の168番目または配列番号3の690番目のG
の間へのTの挿入 (i) 配列番号1の266番目または配列番号3の788番目の
TのGへの置換 (j) 配列番号1の318番目または配列番号3の840番目の
Tの欠失 (17) (8)〜(14)のいずれかのアプラタキシ
ン遺伝子DNAまたはその断片を試料と接触させることを
含む、眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早期発症
型脊髄小脳変性症(EAOH)の診断法。
ラタキシンタンパク質を用いるEAOHの治療法、および本
発明のアプラタキシン遺伝子またはアプラタキシンタン
パク質をEAOHの治療用薬剤を製造するための使用も本発
明の範囲である。以下、本発明を詳細に説明する。
クリーニング、塩基配列の決定等の技術はJ. Sambrook,
E. F. Fritsch & T. Maniatis (1989): Molecular Clo
ning, a laboratory manual, second edition, Cold Sp
ring Harbor Laboratory Press及び Ed Harlow and Dav
id Lanc (1988): Antibodies, a laboratory manual, C
old Spring Harbor Laboratory Press等の当業者に良く
知られた文献に記載された方法に従って行えばよい。
合成して単離することができる。mRNAの供給源としては
リンパ芽球細胞等のヒト細胞を用いることができる。mR
NAの調製は、グアニジンチオシアネート/塩化セシウム
法などにより全RNAを抽出した後、オリゴdT−セルロー
スやポリU−セファロース等を用いたアフィニティーカ
ラム法により、あるいはバッチ法によりポリ(A)+RNA
(mRNA)を得ることにより行える。このようにして得ら
れたmRNAを鋳型として、オリゴdTプライマー及び逆転写
酵素を用いて一本鎖cDNAを合成した後、該一本鎖cDNAか
ら二本鎖cDNAを合成する。
み込んで、該ベクターを用いて大腸菌等を形質転換して
cDNAライブラリーを作製して本発明の遺伝子の一部を取
得することができる。選択方法として、本遺伝子の既知
cDNA配列(FLJ20157としてESTが報告されている。NCBI
Accession No. NM#017692)に基づいて合成したプロー
ブを用いてのプラークハイブリダイゼーション法、コロ
ニーハイブリダイゼーション法やイムノスクリーニング
法等の方法を用いることができる。得られたcDNA断片は
PCR法で増幅し、マキサム・ギルバート法(Maxam, A.
M. and Gilbert,W., Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 7
4, 560, 1977)又はジデオキシ法(Messing, J. et a
l., Nucl. Acids Res., 9, 309, 1981)等により塩基配
列を決定することができる。全長cDNAは、cDNA断片より
作製したプライマーを用いたRACE(Rapid Amplificatio
n of cDNA ends)法、特に5' RACEにより取得すること
ができる。
ム構成を有しており、スプライシングパターンが2種類
存在する。すなわち、168アミノ酸からなるアプラタキ
シンタンパク質を産生するパターン(short form)と、さ
らにこの168アミノ酸からなるアプラタキシンタンパク
質のアミノ末端側に174アミノ酸が付加された342アミノ
酸からなるアプラタキシンタンパク質を産生するパター
ン(long form)がある。
タキシンタンパク質を発現する、アプラタキシン遺伝子
のエキソン部分をコードするcDNAを含む塩基配列を例示
する。該塩基配列中、配列番号1〜507番の塩基配列が16
8アミノ酸のアプラタキシンタンパク質をコードする。
配列番号3には、さらに174アミノ酸がN末端に付加され
たアプラタキシンタンパク質を発現する、アプラタキシ
ン遺伝子のエキソン部分をコードするcDNAを含む塩基配
列を例示する。該塩基配列中、配列番号7〜1032番の塩
基配列が342アミノ酸のアプラタキシンタンパク質をコ
ードする。また、本願明細書の開示および上述のESTに
ついての公知の遺伝子情報に基づけば、イントロン部分
を含むアプラタキシン遺伝子の全長配列を得ることがで
きる。
はイントロンを含む全長配列であってもよいし、エキソ
ン部分のみを含むDNA配列であってもよい。また、これ
らの一部配列も本願発明に利用することができる。さら
に、アプラタキシン遺伝子のイントロンを含む配列また
はエキソン部分をコードするcDNA配列ならびにそれらの
一部配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
し、かつアプラタキシンタンパク質の機能を有するタン
パク質をコードするDNA配列も本発明に利用することが
できる。ここで、アプラタキシン遺伝子のコードするタ
ンパク質をアプラタキシンタンパク質と呼ぶ。
る特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブ
リッドが形成されない条件をいう。例えば、相同性が高
いDNA同士、すなわち60%以上、好ましくは80%以上、
さらに好ましくは90%以上の相同性を有するDNA同士が
ハイブリダイズし、それより相同性が低い核酸同士がハ
イブリダイズしない条件が挙げられる。より具体的に
は、ナトリウム濃度が150〜900mM、好ましくは600〜900
mMであり、温度が60〜68℃、好ましくは65℃での条件を
いう。ここで、「アプラタキシンタンパク質の有する機
能」とは、野生型アプラタキシン遺伝子がコードするア
プラタキシンタンパク質の有する機能をいい、その一つ
としてHITモチーフの有する機能、すなわちリン酸結合
ループを形成し得る機能がある。「同等の機能を有す
る」とは、アプラタキシンタンパク質の機能が失われる
こともなく、減じられることもなく、EAOHを発症させな
いことをいう。該機能を有するアプラタキシンタンパク
質をコードするDNAは、EAOHの原因となる変異を有し本
来のアプラタキシンタンパク質の機能が失われるかまた
は減じられたタンパク質をコードする変異アプラタキシ
ン遺伝子とは同一ではない。具体的には、配列番号1の
アプラタキシン遺伝子の塩基配列の167番目のTと168番
目のGの間にTが挿入された変異遺伝子(167-168insT)、
塩基配列95番目のCがTに置換した変異遺伝子(95C→T)、
塩基配列318番目のTが欠失した変異遺伝子(318delT)お
よび塩基配列の266番目のTがGに置換した変異遺伝子(26
6T→G)は、アプラタキシンタンパク質の有する機能と同
等の機能を有しないので、配列番号1で表される塩基配
列のうち、塩基番号1〜507からなる塩基配列とストリン
ジェントな条件下でハイブリダイズし、かつヒトアプラ
タキシンタンパク質の機能を有しEAOHの発症に関連する
タンパク質をコードするDNAには該当しない。同様に、
配列番号3のアプラタキシン遺伝子の塩基配列の689番
目のTと690番目のGの間にTが挿入された変異遺伝子(689
-690insT)、塩基配列617番目のCがTに置換した変異遺伝
子(617C→T)、塩基配列840番目のTが欠失した変異遺伝
子(840delT)および塩基配列の788番目のTがGに置換した
変異遺伝子(788T→G)配列番号3で表される塩基配列の
うち、塩基番号7〜1032からなる塩基配列とストリンジ
ェントな条件下でハイブリダイズし、かつヒトアプラタ
キシンタンパク質の機能を有しEAOHの発症に関連するタ
ンパク質をコードするDNAには該当しない。また、「EAO
Hの発症に関連する」とは、特定の塩基に変異が生じた
時にEAOH発症の原因となることをいう。
の後は化学合成によって、又はクローニングされたcDNA
を鋳型としたPCRによって、あるいは該塩基配列を有す
るDNA断片をプローブとしてハイブリダイズさせること
によって、本発明の遺伝子を得ることができる。
ベクターに組み込んで、さらに適当な宿主細胞に形質転
換し、適当な培地中で培養、発現させ、目的蛋白質を回
収、精製することができる。この際のベクターとして、
プラスミド、ファージ、ウイルス等の宿主細胞において
複製可能である限りいかなるベクターも用いることがで
きる。例えば、pBR322、pBR325、pUC118、pUC119、pKC3
0、pCFM536等の大腸菌プラスミド、pUB110等の枯草菌プ
ラスミド、pG-1、YEp13、YCp50等の酵母プラスミド、λ
gt110、λZAPII等のファージのDNA等が挙げられ、哺乳
類細胞用のベクターとしては、バキュロウイルス、ワク
シニアウイルス、アデノウイルス等のウイルスDNA、SV4
0とその誘導体等が挙げられる。ベクターは、複製開始
点、選択マーカー、プロモータを含み、必要に応じてエ
ンハンサー、転写終結配列(ターミネーター)、リボソ
ーム結合部位、ポリアデニル化シグナル等を含んでいて
もよい。
セス、枯草菌等の細菌細胞、アスペルギルス属菌株等の
真菌細胞、パン酵母、メタノール資化性酵母等の酵母細
胞、ドロソフィラS2、スポドプテラSf9等の昆虫細胞、C
HO、COS、BHK、3T3、C127等の哺乳類細胞等が挙げられ
る。形質転換は、塩化カルシウム、リン酸カルシウム、
DEAE-デキストラン介在トランスフェクション、エレク
トロポレーション等の公知の方法で行うことができる。
分離精製方法により、分離・精製することができる。例
えば、硫酸アンモニウム沈殿、ゲルろ過、イオン交換ク
ロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー
等を単独でまたは適宜組合せて用いることができる。
ドする174アミノ酸からなるタンパク質のアミノ酸配列
を、配列番号4にアプラタキシン遺伝子のコードする34
2アミノ酸からなるタンパク質のアミノ酸配列を、例示
するが、このアミノ酸配列を含むタンパク質がアプラタ
キシンタンパク質の有する機能と同等の機能を有する限
り、当該アミノ酸配列において複数個、好ましくは数個
のアミノ酸に欠失、置換、付加等の修飾が生じてもよ
い。配列番号2または4で表されるアミノ酸配列の1〜
10個、好ましくは1〜5個、さらに好ましくは1個若しく
は2個のアミノ酸が欠失してもよく、配列番号2または
4で表されるアミノ酸配列の1〜10個、好ましくは1〜5
個、さらに好ましくは1個若しくは2個のアミノ酸が他の
アミノ酸に置換してもよい。また、配列番号2または4
で表されるアミノ酸配列に1〜10個、好ましくは1〜5
個、さらに好ましくは1個若しくは2個のアミノ酸が付加
していてもよい。
配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠失、置換若
しくは付加されたアミノ酸配列として、配列番号2また
は4のアミノ酸配列と、BLASTを用いて計算したとき
に、少なくとも60%以上、好ましくは80%以上、さらに
好ましくは95%以上の相同性を有しているものが挙げら
れる。
する機能」とは、野生型アプラタキシン遺伝子がコード
するアプラタキシンタンパク質の有する機能をいい、そ
の一つとしてHITモチーフの有する機能、すなわちリン
酸結合ループを形成する機能がある。「同等の機能を有
する」とは、アプラタキシンタンパク質の機能が失われ
ることもなく、減じられることもなく、EAOHを発症させ
ないことをいう。上述の複数個、好ましくは数個のアミ
ノ酸の欠失、置換、付加等の修飾は、これらの修飾を有
するタンパク質がアプラタキシンタンパク質の有する機
能を保持しているので、EAOHの原因となるアプラタキシ
ン遺伝子の変異により生じたアミノ酸の変異とは同一で
はない。具体的には、配列番号1のアプラタキシン遺伝
子の塩基配列の167番目のTと168番目のGの間にTが挿入
され(167-168insT)フレームシフト変異が生じた未熟タ
ンパク質、塩基配列95番目のCがTに置換し(95C→T)、配
列番号2のアプラタキシンタンパク質の32番目のアミノ
酸がProからLeuに変わった変異タンパク質(P32L)、塩基
配列318番目のTが欠失し(318delT)フレームシフト変異
が生じた未熟タンパク質および塩基配列の266番目のTが
Gに置換し(266T→G)、配列番号2のアプラタキシンタン
パク質の89番目のアミノ酸がValからGlyに変わった変異
タンパク質(V89G)は、配列番号2で表されるアミノ酸配
列において1個または数個のアミノ酸が欠失、置換若し
くは付加されたアミノ酸配列からなり、かつヒトアプラ
タキシンタンパク質の機能と同等の機能を有しEAOHの発
症に関連するタンパク質に該当しない。同様に、配列番
号3のアプラタキシン遺伝子の塩基配列の689番目のTと
690番目のGの間にTが挿入され(689-690insT)フレームシ
フト変異が生じた未熟タンパク質、塩基配列617番目のC
がTに置換し(617C→T)、配列番号4のアプラタキシンタ
ンパク質の206番目のアミノ酸がProからLeuに変わった
変異タンパク質(P206L)、塩基配列840番目のTが欠失し
(840delT)しフレームシフト変異が生じた未熟タンパク
質および塩基配列の788番目のTがGに置換し(788T→G)、
配列番号4のアプラタキシンタンパク質の263番目のア
ミノ酸がValからGlyに変わった変異タンパク質(V263G)
は、配列番号4で表されるアミノ酸配列において1個ま
たは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたア
ミノ酸配列からなり、かつヒトアプラタキシンタンパク
質の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連するタン
パク質に該当しない。また、「EAOHの発症に関連する」
とは、特定の塩基に変異が生じた時にEAOH発症の原因と
なることをいう。
ミノ酸配列を含むタンパク質または配列番号2または4
で表されるアミノ酸配列において1若しくは複数のアミ
ノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含
み、かつアプラタキシンタンパク質の有する機能を有す
るタンパク質をコードする遺伝子も本発明に利用するこ
とができる。
タキシン遺伝子の取得 EAOH患者において認められる塩基配列に変異が認められ
るアプラタキシン遺伝子の変異部位を含む配列を含むDN
A及び該変異部位を含むDNAによりコードされるアミノ酸
配列が変化したポリペプチドも本発明に利用することが
できる。ここでEAOH患者において認められるアプラタキ
シン遺伝子の変異とは、塩基配列の一部が野生型のアプ
ラタキシン遺伝子と異なっており、EAOH発症の原因とな
ることをいう。遺伝子の変異には、塩基の置換、挿入、
欠失等がある。遺伝子変異は、アプラタキシン遺伝子の
変異頻度、アプラタキシンmRNAの転写量、アプラタキシ
ンタンパク質発現量、アプラタキシンタンパク質の機能
変化等の多角的な解析により、同定できる。また、EAOH
患者の家系における解析から同定することが可能であ
る。従って、これらの手法により同定される、EAOHの原
因となりえるアプラタキシン遺伝子の変異は、本発明の
「アプラタキシン遺伝子の変異」に含まれる。例えば、
EAOH患者において認められる変異、すなわちEAOHの原因
となる変異が認められるアプラタキシン遺伝子として、
配列番号1のアプラタキシン遺伝子の塩基配列の167番
目のTと168番目のGの間にTが挿入され(167-168insT)、
未熟タンパク質を発現するフレームシフト変異が起こっ
たもの、アプラタキシン遺伝子の塩基配列95番目のCがT
に置換し(95C→T)、アプラタキシンタンパク質の32番目
のアミノ酸がProからLeuに変わったもの(P32L)、アプラ
タキシン遺伝子の塩基配列318番目のTが欠失し(318del
T)し、未熟タンパク質を発現するフレームシフト変異が
起こったものおよびアプラタキシン遺伝子の塩基配列の
266番目のTがGに置換し(266T→G)、アプラタキシンタン
パク質の89番目のアミノ酸がValからGlyに変わったもの
(V89G)、配列番号3のアプラタキシン遺伝子の塩基配列
の689番目のTと690番目のGの間にTが挿入され(689-690i
nsT)、未熟タンパク質を発現するフレームシフト変異が
起こったもの、アプラタキシン遺伝子の塩基配列617番
目のCがTに置換し(617C→T)、アプラタキシンタンパク
質の206番目のアミノ酸がProからLeuに変わったもの(P2
06L)、アプラタキシン遺伝子の塩基配列840番目のTが欠
失し(840delT)し、未熟タンパク質を発現するフレーム
シフト変異が起こったものおよびアプラタキシン遺伝子
の塩基配列の788番目のTがGに置換し(788T→G)、アプラ
タキシンタンパク質の263番目のアミノ酸がValからGly
に変わったもの(V263G)が挙げられる。これらの変異部
位のうち少なくとも一つを含むDNAまたはタンパク質は
本発明の範囲である。これらの変異遺伝子は、EAOH患者
から単離することもできるし、また1.で得たアプラタ
キシン遺伝子に変異を導入することによっても得ること
ができる。
Gapped duplex法等の公知の手法又はこれに準ずる方法
を採用することができる。例えば部位特異的突然変異誘
発法を利用した変異導入用キット(例えばMutant-K (TA
KARA社製)やMutant-G (TAKARA社製))などを用いて、あ
るいは、TAKARA社のLA PCR in vitro Mutagenesis シリ
ーズキットを用いて変異導入が行われる。
位以外の塩基配列の変異であり、EAOHの発症に関与しな
い変異を有するDNAであって、変異アプラタキシン遺伝
子とストリンジェントな条件でハイブリダイズするDNA
も本発明の技術的範囲に含まれる。ストリンジェントな
条件とは上述の条件を意味する。
るEAOHの診断 アプラタキシン遺伝子の上述のEAOHの原因となる変異を
検出することによりEAOHの病因遺伝子である変異アプラ
タキシン遺伝子を有する患者および保因者の診断、並び
に出生前診断等を行うことができる。この際、EAOHの発
症に関与する変異167-168insTもしくは689-690insT、95
C→Tもしくは617C→T、318delTもしくは840delTおよび2
66T→Gもしくは788T→Gを単独で検出してもよいし、複
数を同時に検出してもよい。167-168insTもしくは689-6
90insTならびに318delTもしくは840delTの挿入・欠失変
異は早期発症に関与しており、 95C→Tもしくは617C→T
ならびに 266T→Gもしくは788T→Gのミスセンス変異は
比較的後期発症に関与していることがわかっており、変
異の種類を検出することにより発症時期を予測すること
も可能になる。さらに、EAOH罹患者個体を用いた変異分
析により、167-168insTもしくは689-690insTと 95C→T
もしくは617C→Tの2つの変異、167-168insTもしくは68
9-690insTと318delTもしくは840delTの2つの変異およ
び 95C→Tもしくは617C→Tと 266T→Gもしくは788T→G
の2つの変異を同時に有している例が見つかっており、
これら2つの変異を同時に検出してもよい。
しようとする個体のいずれの組織細胞由来の核酸も用い
ることができるが、末梢血白血球、絨毛、羊水浮遊細胞
由来の核酸を用いるのが好ましい。また試料として用い
るDNAはゲノムDNAでもcDNAでもよい。EAOHの原因となる
アプラタキシン遺伝子の変異は、PCR法、ノーザンハイ
ブリダイゼーション法、定量的PCR法、RT-PCR法、in si
tu ハイブリダイゼーション法、FISH等により、アプラ
タキシン遺伝子DNAまたはRNAの各組織における存在、発
現、変異を定性的にまたは定量的に測定することにより
検出することができる。
ン遺伝子の検出 EAOHの原因となるアプラタキシン遺伝子の変異の存在を
検出すれば、アプラタキシン遺伝子の変異を直接的に検
出することができる。また、EAOHの原因となるアプラタ
キシン遺伝子の変異を有さない野生型DNAが存在しない
ことを検出してもよい。後者の場合は変異アプラタキシ
ン遺伝子に関してホモ接合体、またはアプラタキシン遺
伝子の異なる種類の変異についての複合ヘテロ接合体で
あることを示し、EAOHの確定診断が可能になる。
変異塩基部分を含むヌクレオチド配列に相補的なプロー
ブ、野生型遺伝子の該変異塩基部分に対応するヌクレオ
チド配列に相補的なプローブを調製する。用いるプロー
ブの長さに制限はなく、後述の核酸増幅法で増幅しよう
とする核酸断片の全長でもよいが、通常は15bp〜50bpが
好ましく、さらに18bp〜30bpが好ましい。プローブは、
放射性同位元素、蛍光物質、酵素等で標識したものを用
いることができる。次いで、検体試料中の変異塩基部分
を含む遺伝子断片を核酸増幅法により増幅し、この増幅
断片とプローブを反応させる。検体試料中のDNAが野生
型、変異型のいずれのプローブとハイブリダイズするか
調べることにより、アプラタキシン遺伝子が野生型か変
異型かを検出することができる。核酸増幅の際に用いる
プライマーとしては、アプラタキシン遺伝子のEAOH発症
の原因となる変異を挟み増幅しようとする領域の端部と
相補的な配列を用いることができる。増幅する領域の塩
基長に制限はないが、数十から数百塩基とすることがで
きる。増幅領域にアプラタキシン遺伝子のEAOHに関与す
る変異を一つだけ含むように増幅塩基長を設定してもよ
いし、二つ以上の変異を含むように設定してもよい。増
幅領域はエキソン部分のみを含んでいてもよいし、イン
トロン部分を含んでいてもよい。cDNAを試料とした場
合、エキソン部分のみを含んでいるのが好ましく、ゲノ
ムDNAを試料とするときは、増幅塩基長がエキソン部分
の長さを超える場合、イントロン部分を含んでいるのが
好ましい。また、プライマーを変異部位を含む領域に設
定することも可能である。プライマーの長さに制限はな
いが、好ましくは15bp〜50bp、さらに好ましくは20bp〜
30bpである。
変異遺伝子からの転写mRNAの測定によるEAOHの原因とな
る変異の検出 変異DNAまたは野生型DNAからの転写mRNAを定量的または
定性的に測定しても、アプラタキシン遺伝子の変異を検
出できる。例えば、アプラタキシン遺伝子の挿入・欠失
変異は、未熟mRNAを産生するフレームシフト変異を与
え、野生型アプラタキシン遺伝子から転写されるmRNA量
は少なくなる。従って、顕著なmRNAレベルの低下が認め
られた場合、アプラタキシン遺伝子の変異の検出が可能
になる。mRNA量はノーザンブロット法によっても測定で
きるし、また一旦cDNAを合成してからcDNA量を測定して
もよい。
よるアプラタキシン遺伝子変異の検出 アプラタキシン遺伝子産物の分子量の測定やミスセンス
変異によるアミノ酸変異を認識し得る抗体を用いた変異
タンパク質の測定によっても遺伝子の変異を検出し得
る。
キシンタンパク質を用いたEAOHの治療本発明のアプラタ
キシン遺伝子の配列を含むDNA若しくはRNAヌクレオチド
を、遺伝子治療の技術を用いてEAOHの治療に利用するこ
とができる。例えば、生体中でアプラタキシン遺伝子の
コードするタンパク質を発現させ、EAOHを抑えることが
可能である。この際、アプラタキシン遺伝子配列を含む
DNA等をアデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス
ベクター、ヘルペスウイルスベクター、レトロウイルス
ベクター、レンチウイルスベクター等の遺伝子治療に用
い得るベクターに導入して投与することもできるし、ま
たDNA等を注射等により直接導入することも、遺伝子銃
法で導入することもできる。投与は、経口的にも注射に
よってもよく、体内にDNAを導入できるならばいかなる
投与法も利用することができる。さらに、アプラタキシ
ン遺伝子又はアプラタキシン遺伝子を含むベクターを直
接体内に投与してもよい。
治療に用いることが可能である。従って、アプラタキシ
ン遺伝子またはアプラタキシンタンパク質を用いるEAOH
の治療法も本発明の範囲である。さらに、本発明のアプ
ラタキシン遺伝子またはアプラタキシンタンパク質をEA
OHの治療用薬剤を製造するために使用することができ
る。
くはRNAまたはアプラタキシン遺伝子のコードするタン
パク質を含む治療用製剤は、医薬上許容できる担体を含
んでいてもよい。医薬上許容できる担体としては、懸濁
剤及びシロップ剤のような経口液体調製物は、水、シュ
クロース、ソルビトール、フラクトース等の糖類、ポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコ
ール類、ごま油、オリーブ油、大豆油等の油類、p-ヒド
ロキシ安息香酸エステル類等の防腐剤等を使用できる。
粉剤、丸剤、カプセル剤及び錠剤は、ラクトース、グル
コース、シュクロース、マンニトール等の賦形剤、デン
プン、アルギン酸ソーダ等の崩壊剤、ステアリン酸マグ
ネシウム、タルク等の滑沢剤、ポリビニルアルコール、
ヒドロキシプロピルセルロース、ゼラチン等の結合剤、
脂肪酸エステル等の表面活性剤、グリセリン等の可塑剤
等を用いることができる。また、注射剤の溶液は、蒸留
水、塩溶液、グルコース溶液等からなる担体を用いて調
製することができる。この際、定法に従い適当な溶解補
助剤および懸濁剤を用いて、溶液、懸濁液または分散剤
として調製できる。投与量、投与スケジュールは、治療
的に有効な量でよく、患者の年齢、状態、性別および疾
患の重篤度等により適宜決定すればよい。
する。但し、本発明の技術的範囲がこれらの実施例によ
り限定されるものではない。 〔実施例1〕 ゲノムDNAの収集ならびにゲノムDNAおよ
びRNAの単離 早期発症(10代または20代での発症)、進行性の失調
症、腱反射の喪失、位置感覚の遠位喪失、前後運動、錐
体路障害による下肢の筋力低下、および低アルブミン血
症を特徴とする疾患、すなわちEAOHの7家族からの15人
の罹患者個体を含む28個体からインフォームドコンセン
トの下にゲノムDNAを集めて連鎖解析を行った(Koike,
R. et al., Neurological Medicie 48, 237-242 (199
8); Uekawa,K. et al., Rinsho Shinkeigaku 32, 1067-
74 (1992); Kubota, H. et al, J Neurol Sci 158, 30-
7 (1998); Sekijima, Y. et al., J Neurol Sci 158, 3
0-7 (1998); Fukuhara, N. et al., J Neurol Sci 133,
140-51 (1995); Kawasaki, S., et al, Rinsho Shinke
igaku 22, 15-23 (1982))。このうち3家族では近親婚が
認められた。また、罹患者個体は同胞の間でのみ認めら
れ、これは該疾患が常染色体劣性遺伝性疾患であること
を示している。それぞれの家系の罹患者個体は、5つの
異なる機関のそれぞれ2人以上の神経科医の臨床検査を
受けた。さらに、EAOH、FRDAまたはAOAであると診断さ
れた15の家系から罹患者個体のゲノムDNAを集めインフ
ォームドコンセントの下に連鎖解析を行った(Aicardi,
J. et al.,Ann Neurol 24, 497-502 (1988); Inoue, N.
et al., Rinsho Shinkeigaku 11,855-861 (1971); Ara
ie, M. et al., Jpn J Opthalmol 21, 355-365 (197
7))。
白血球から調製した(Sambrook, J. et al., Molecular
Cloning: a laboratory manual 3rd ed., Vol. 1 6.4-
6.12 (Cold Spring Harbor, New york, 2001)。トータ
ルRNAはEAOH患者からのリンパ芽球細胞株からRNeasy ki
t(Qiagen)を用いて抽出した。
を行った。マーカーとしては、D9S1118、D9S165、D9S17
88、D9S1845、D9S1817およびD9S276を用い、さらに詳細
な連鎖不平衡解析を行うため、さらに2つのマイクロサ
テライトマーカー(462B18ms2および126M6ms2)をデータ
ベース上の短いタンデムリピートを探索することにより
新たに開発した。
の配列のものを設計し用いた。 126M6ms2 フォワードプライマー 5'-ATGTGGAGAAATTGGA
GGCA-3'(配列番号5) 、リバースプライマー 5'-TGTGAAGGAATTGAGCTGGT-3'
(配列番号6) 462B18ms2 フォワードプライマー 5'-TGGGTTTTGATGTGC
TTCCA-3'(配列番号7) 、リバースプライマー 5'-GAAGCAGGTAGAAGAGGAGT-3'
(配列番号8)。
ヌクレオチド配列およびマイクロサテライトマーカー配
列の物理的地図は、Human Genome Recognition Project
HGREP(Institute of Medical Science, University of
Tokyo http://hgrep.ims.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/HTG_
tool/view.cgi?layer=top)およびSanger Centre human
Chromosome 9 Project( HYPERLINK "http://www.sange
r.ac.uk/HGP/Chr9") およびMarshfield Medical Resear
ch Foundation(http://www.marshmed.org/genetics/)に
基づいて作成した。エクソン-イントロン構造はデータ
ベース上のFLJ20157およびBACクローンAL353717のヌク
レオチド配列を比較することにより推定した。
本人7家系の家系図を図1aに示す。図中、四角のシン
ボルは男性、丸いシンボルは女性を示し、黒く塗りつぶ
したシンボルは罹患患者を示す。図にはD9S1118、462B1
8ms2、D9S165、D9S1788、D9S1845、126M6ms2、D9S187
8、D9S1817およびD9S276を示してある。相が明確な対立
遺伝子は、括弧中に記載した。7家系の日本人EAOH家族
の中でEAOHと共分離するハプロタイプを図1bに示す。
7家族で共有されているハプロタイプは、太字または斜
字で示した。
2)(Lathrop, G.M. et al., Am J Hum Genet 36, 460-5
(1984); Lathrop, G.M. et al., Am J Hum Genet 37, 4
82-98 (1985))のMLINKプログラムおよびFASTLINK4.1Pパ
ッケージ(Cottingham, R.W.et al., Am J Hum Genet 5
3, 252-63 (1993))を用いて計算した。この計算によ
り、この疾患が20歳までには完全に浸透し、0.001の疾
患遺伝子頻度を有する常染色体劣性遺伝性であることが
推測された。マーカーの対立遺伝子頻度は、疾患に無関
係な日本人個体少なくとも37個体を用いた分析により決
定した。ハプロタイプはGENEHUNTERプログラム2.0β(Co
ttingham, R.W. et al., Am J Hum Genet53, 252-63 (1
993); Kruglyak, L. et al., Am J Hum Genet 58, 1347
-63 (1996))を用いて、組換えの数が最小になるように
決定した。
り、D9S1845において7.71(θ=0)という最大のcumulativ
e pair-wise lodスコアが得られた。
コア さらに、別のマーカー分析により罹患者個体においてD9
S118(テロメア境界)およびD9S276(セントロメア境界)
で組換えが認められた(図1)。
の3座において疾患-ハプロタイプの連関が認められ、
このことはこれらの座間の強い連鎖不平衡を示唆する。
462B18ms2および126M6ms2においては、連鎖不平衡の減
少が観察された(図1)。この結果は、原因遺伝子が46
2B18ms2および126M6ms2の間の350kbセグメント中に位置
していることを示す(図2)。9p13のこの領域には、4
つのESTと2つの遺伝子の存在が確認されており(図
2)、stSG25778(FLJ20157 mRNA(NCBI Accession No. N
M_017692)の一部)が中枢神経系で発現している。
の物理的地図およびアプラタキシン遺伝子のゲノム構成
を図2に示した。図2bは、染色体9番短腕(9p13)のEA
OH候補領域に連結したマーカー遺伝子座の位置を示し
た。350kbpの領域中に、2つの遺伝子および4つのEST
が同定された。462B18ms2と126M6ms2の間のBACコンティ
グを物理的地図の下に示した。図2bは、アプラタキシン
遺伝子のゲノム構成を示す。エクソン5および6に4つ
の変異が見出された。
ドエクソンを増幅し、変異分析を行った。 FLJ20157: cds1 フォワードプライマー 5'-TTC ACA A
GC AAC CCA GAA TA-3'(配列番号9) リバースプライ
マー 5'-CCG TGA GAA TTA GTG GAG TT-3'(配列番号1
0)、cds2 フォワードプライマー 5'-GTG AAA ACC A
AG GAA CAC Tg-3'(配列番号11) リバースプライマ
ー 5'-TAT AGG AAG GCA ATG GAG Tg-3'(配列番号1
2)、cds3 フォワードプライマー 5'-GGG TCT CAG T
GC AAT ATG Tg-3'(配列番号13) リバースプライマ
ー 5'-ATT TCA GTG CTC TCC TCT CT-3'(配列番号1
4)、cds4 フォワードプライマー 5'-TCT GTG GAG T
GG TCA TTT AC-3'(配列番号15) リバースプライマ
ー 5'-TAT AGG AAG GCA ATG GAGTg-3'(配列番号1
6) PCR反応は、最初に95℃(3min.)で変性させ、95℃(30se
c)での変性、55℃(30sec)でのアニーリングおよび72
℃(1min.)での伸長反応を30サイクル行い、72℃(10mi
n.)での追加伸長反応することにより行った。
し、QIA quick Gel Extraction kit(Qiagen)を用いて精
製した。精製PCR産物を次いでBigDye terminators(DNA
シークエンスキット、PE Applied Biosystems)を用いて
サイクルシークエンス反応に供した。反応産物をDyeEx
Spin kit(Qiagen)を用いて精製し、ABI377 DNA シーク
エンサー(PE Applied Biosystems)を用いて分析した。F
LJ20157の変異体分析により、7家族総てにおいて3つの
独立した変異が見出された(図2および表2)。
の関連したハプロタイプ 家系295、7および279からの4-4-9ハプロタイプをホモ接
合性状態で担持している罹患者個体は、挿入変異である
167-168insTについてホモ接合性であることがわかっ
た。この変異はアミノ酸残基96において未熟終始コドン
となるフレームシフトを与える。同じ変異が家系1462、
666および2009の罹患者個体においてもヘテロ接合性状
態のものとして認められる。2番目の共通な変異はCから
Tへの置換(P32L)であった。この変異は、家系9、1462お
よび666において5-7-4(D9S165-D9S1788-D9S1845)ハプロ
タイプと関連していた。
を与えるアミノ酸残基107におけるフレームシフトの原
因となる単一ヌクレオチド欠失(318delT)が家系2009に
おいて認められた。家系1462、666および2009の罹患者
個体は、複合ヘテロ接合性状態でこれらの変異を有して
いた。総てのこれらの変異は200人の疾患に無関係な日
本人対照群には認められなかった。本発明者らは、さら
にFLJ20157中に変異を有する13の家系を見出した。これ
らの家系の患者は類似した臨床症状を現した(表2)。
報告されていた(do Ceu Moreira, Met al., Am J Hum G
enet 68, 501-8 (2001))。眼球運動失行は、サッカード
眼球運動の障害から始まりサッカードの障害の初期にお
ける代償としての頭部移動を伴う(Cogan D., Am J Opht
halmol 36, 433-441 (1953))。AOAにおいては、眼球運
動失行が顕著な臨床症状であるのに対して(do Ceu More
ira, M et al., Am JHum Genet 68, 501-8 (2001); Aic
ardi, J. et al., Ann Neurol 24, 497-502 (1988); Ba
rbot, C. et al., Arch Neurol 58, 201-5 (2001))、本
発明の病気においては低アルブミン血症が顕著な特徴で
ある(koike, R et al., NeurologicalMedicie 48, 237-
242 (1988); Uekawa, K. et al., Rinsho Shinkeigaku
32, 1067-74 (1992))。両方の症状がFLJ20157の変異に
起因する可能性を調べるために、本発明者らは、AOAで
あると先に報告された2つの家族(Aicardi, J. et al.,
Ann Neurol 24, 497-502 (1988); Inoue, N. et al., R
insho shinkeigaku 11,855-861 (1971); Araie, M. et
al., Jpn J Opthalmol 21, 355-365 (1977); Kurita-Ta
kahashi, S. et al., Neuro-ophthalmology 12, 41-45
(1991))を分析した。このうちの1つの家族は、AOAが新
しい疾患として報告された最初の文献に記載されている
(Aicardi, J. et al., Ann Neurol 24, 497-502 (198
8))。興味深いことに、EAOHに関連している167-168insT
変異がAOHの家系2014および2021においても同定された
(表2)。最初に報告されたAOA患者は、8および12歳の
患者であり、これらの患者が48歳および28歳になったと
き再調査を行ったところ、頭部移動は最初の報告時より
緩和され、いずれの患者も低アルブミン血症を発症して
いた。このことは、臨床症状は年齢により変ることを示
している。
を、「眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早期発症
型脊髄小脳変性症(EAOH)」と名付けた。EAOHの臨床症
状はFRDAのものと類似している。眼球運動失行および低
アルブミン血症はEAOHをFRDA(Friedrich N, Virchows A
rch. Pathol. Anat., 68, 145-245 (1876); Freidrich
N, Virchows Arch. Pathol. Anat., 70, 140-142 (187
7); Harding, A.E., Brain 104, 589-620 (1981); Dur
r, A. et al., N Engl J Med 335, 1169-75 (1996))ま
たはAVED(Gotoda, T. et al., N Engl J Med 333, 1313
-8 (1995); Ouahchi,K et al., Nat Genet 9, 141-5 (1
995))と区別する顕著な特徴である。また、明らかに遺
伝子型-表現型相関が認められる。すなわち、挿入また
は欠失変異は小児期における早期の重篤な表現型の原因
となり、眼球運動失行は顕著な神経病学的な兆候であ
る。しかしながら、ミスセンス変異は比較的後期に始ま
る(家系2637では発症は25歳であった)緩和された表現
型の原因となる。
Aを用いてアプラタキシン遺伝子の塩基配列を調べた結
果を示す。EAOH患者4名においてそれぞれ異なる変異が
検出された。本発明者らは運動失調、眼球運動失行およ
び低アルブミン血症を主要な臨床上の特徴とするこの疾
患の原因遺伝子をアプラタキシン(APTX)と名付けた。
ng Bead(Amersham Pahrmacia Biotec)を用いて32P標識c
DNAプローブを作製した。プローブは、ノーザンブロッ
ト膜上でハイブリダイズさせた(ヒト成人マルチ組織ノ
ーザンブロット、ヒト脳マルチ組織ノーザンブロットII
およびヒト脳マルチ組織ノーザンブロットIV(Clontec
h)。アプラタキシンとGAPDH mRNAバンドの相対放射性活
性をFuji Bioimage Analyzer BAS2000にて可消リン光イ
メージングプレートを用いて測定した。
発現解析を図3に示した。図3aは、マルチ組織ノーザン
ブロット膜をヒトFLJ20157cDNAプローブを用いて検査
した結果を示す。2.2kbアプラタキシン転写物が総ての
組織で検出された。さらに、より短い1.35kbのバンドも
検出された。このより短いバンドは、高度にストリンジ
ェントな条件で検出され、より小さいバンドはスプライ
シング変異体である可能性を示した。図3a下は、プロー
ブを除いた後に、GAPDH cDNAをローディングコントロー
ルとして用いて検査した結果を示す図である。
6)由来のリンパ芽球細胞株でのアプラタキシン遺伝子
の発現を示す図である。トータルRNAは、EBV形質転換リ
ンパ芽球細胞株から単離し、ノーザンブロットハイブリ
ダイゼーションをヒトFLJ20157、次いでGAPDH cDNAを用
いて行った。
ンmRNAは、2.2kbmRNAとして遍在しており、mRNAレベル
は、167-168insTおよび318delT変異を有する患者のリン
パ系細胞で57%減少していた(図3)。このようなmRNA
の減少は未熟終始コドンをもたらすフレームシフト変異
において観察される。
ンメントおよび系統発生樹の構築 アミノ酸相同性検索を標準的なタンパク質-タンパク質B
LASTを用いて行った。アプラタキシンの推定アミノ酸配
列(NCBI accession NP_060162またはXP_005534)、アプ
ラタキシンのマウスオーソログ(NCBI accession NP_079
821)、ヒトHINT(NCBI accession NP_005331)、マウスHI
NT(Gene Bank accession AAC1076)、ハエAAF51208(Gene
Bank accession AAF1208)、酵母HINT(NCBI accession N
P_010158)、ヒトFHIT(NCBI accession NP_002003)およ
びマウスFHIT(NCBI accession NP_034346)をデフォール
トパラメーターを使用したClustalWプログラム verion
1.81(Thompson, J.D. et al., Nucleic Acids Res 22,
4673-80 (1994))を用いてアラインメントさせた。Neigh
bor-joining法(Saitou, N. et al., Mol Biol Evol4, 4
06-25 (1987))により完全編集アラインメントに基づい
て系統発生樹を構築し、Tree View 1.6.5プログラムで
描いた。
ァミリータンパク質とのマルチアミノ酸アラインメント
(図4a)およびHITスーパーファミリータンパク質の系
統発生樹(図4b)を示す。図4aは、アプラタキシン
とHINT(ヒスチジントリアドヌクレオチド結合タンパク
質)およびFHIT(折り畳みヒスチジントリアドタンパク
質)タンパク質のアミノ酸配列のCLUSTAL W アラインメ
ントを示す。アプラタキシンの推定アミノ酸配列、アプ
ラタキシンのマウスオーソログ、ヒトHINT、マウスHIN
T、ハエAAF51208、酵母HINT、ヒトFHITおよびマウスFHI
TをCLUSTALWにてアラインさせ、保存的アミノ酸残基をG
eneDoc(Thompson, J.D. et al., NucleicAcids Res 22,
4673-80 (1994))により網掛けした。網掛けの濃さは保
存の強さを示す(黒は100%、濃いグレーは80%、薄い
グレーは60%の保存度を示す)。HINTファミリータンパ
ク質の推定2次構造(Lima, C.D. et al., Proc Natl Aca
d Sci USA 93, 5357-62 (1996))に従って、ヘリックス
領域は黒矢印で、βストランド領域はグレー矢印で示
し。変異はアラインメント上に記載した。ミスセンス変
異はこれらのHINTファミリーの中で特に保存的なアミノ
酸残基において認められた。
の系統発生樹を図4aに示す。Neighbor-joining距離
は、図5に示すHITスーパーファミリーのアミノ酸配列
アラインメントに基づいて作成した(Saitou, N. et a
l., Mol Biol Evol 4, 406-25 (1987))。
ンパク質の必須モチーフである、ヒスチジントリアド(H
IT)モチーフ(His-φ-His-φ-His-φ-φ, φは疎水性ア
ミノ酸)(Brenner, C. et al., J Cell Physiol 181, 1
79-87 (1999); Seraphin, B.DNA Seq 3, 177-9 (1992))
を有し、HITタンパク質と高い相同性を有していた(図
4)。HITタンパク質は、2つに分類されている、すな
わち動物と真菌にのみ存在するFhit(fragile histidin
e triad)とタンパク質ファミリーと総ての細胞生物に
存在する古代ヒスチジントリアドヌクレオチド結合タン
パク質(Hint)である(Brenner, C. et al., J Cell Ph
ysiol 181, 179-87 (1999); Seraphin,B. DNA Seq 3, 1
77-9 (1992))。これらのデータと系統発生樹分析の結果
から、アプラタキシンはHITファミリーの第3番目のフ
ァミリーであることが判明した。
リン酸加水分解酵素活性がHITタンパク質スーパーファ
ミリーの作用とされていた(Brenner, C. et al., J Cel
l Physiol 181, 179-87 (1999); Seraphin, B. DNA Seq
3, 177-9 (1992))。しかし、本発明者らは、初めてHIT
タンパク質スーパーファミリーの変異に関連した異なる
表現型を見出した。P32L変異は総てのサブファミリーの
間で高度に保存されているプロリン残基に関連している
(図4)。また、V89G変異はヒスチジントライアドの疎
水性アミノ酸の一つに関連しており、同じくHITタンパ
ク質スーパーファミリーの間で高度に保存されている
(図4)。HITモチーフはリン酸結合ループの一部を形
成するので、V89G変異はHITモチーフのリン酸結合活性
に影響を及ぼす可能性がある。
伝子の変異がEAOHの原因であることが明らかになり、ア
プラタキシン遺伝子の解析によりEAOHの確定診断が可能
になる。また、遺伝子変異と表現型の間に一定の関係が
あることから、遺伝子診断に基づき臨床的な特徴および
予後を判定することができる。さらに、アプラタキシン
遺伝子の変異によるフレームシフト変異またはミスセン
ス変異による野生型アプラタキシンタンパク質の発現が
阻害されてEAOHが発症することから、アプラタキシン遺
伝子およびアプラタキシンタンパク質をEAOHの治療に用
いることもできる。さらにまた、アプラタキシン遺伝子
のEAOHの原因遺伝子としての同定は、アプラタキシンだ
けではなくHITタンパク質スーパーファミリーの生理学
的作用の重要な手がかりになる。
プラタキシン遺伝子のゲノム構成(図2b)を示す図で
ある。
解析の結果を示す図である。
パク質とのマルチアミノ酸アラインメント(図4a)お
よびHITスーパーファミリータンパク質の系統発生樹
(図4b)を示す図である。
アプラタキシン遺伝子の塩基配列を調べた結果を示す図
である。
Claims (17)
- 【請求項1】 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う
早期発症型脊髄小脳変性症(EAOH)の治療のための、ヒト
アプラタキシンタンパク質。 - 【請求項2】 以下の(a)または(b)である、請求項1記
載のヒトアプラタキシンタンパク質。 (a) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列からな
るタンパク質 (b) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列におい
て1個または数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加
されたアミノ酸配列からなり、かつヒトアプラタキシン
タンパク質の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連
するタンパク質 - 【請求項3】 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う
早期発症型脊髄小脳変性症(EAOH)の治療のための、ヒト
アプラタキシン遺伝子。 - 【請求項4】 以下の(a)または(b)のタンパク質をコー
ドする、請求項3記載のヒトアプラタキシン遺伝子。 (a) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列からな
るタンパク質 (b) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列におい
て1個または数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加
されたアミノ酸配列からなり、かつヒトアプラタキシン
タンパク質の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連
するタンパク質 - 【請求項5】 以下の(c)または(d)のDNAを含む、請求
項3記載の遺伝子。 (c) 配列番号1で表される塩基配列のうち、塩基番号1
〜507からなる塩基配列を含むDNA (d) 配列番号1で表される塩基配列のうち、塩基番号1
〜507からなる塩基配列とストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、かつヒトアプラタキシンタンパク質
の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連するタンパ
ク質をコードするDNA - 【請求項6】 以下の(e)または(f)のDNAを含む、請求
項3記載のヒトアプラタキシン遺伝子DNAまたはその断
片。 (e) 配列番号3で表される塩基配列のうち、塩基番号7
〜1032からなる塩基配列を含むDNA (f) 配列番号3で表される塩基配列のうち、塩基番号7
〜1032からなる塩基配列とストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、かつヒトアプラタキシンタンパク質
の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連するタンパ
ク質をコードするDNA - 【請求項7】 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う
早期発症型脊髄小脳変性症(EAOH)の治療のための、請求
項3〜6のいずれか1項記載のヒトアプラタキシン遺伝
子を含むベクター。 - 【請求項8】 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う
早期発症型脊髄小脳変性症(EAOH)の診断のための、ヒト
アプラタキシン遺伝子DNAまたはその断片。 - 【請求項9】 以下の(a)または(b)のタンパク質をコー
ドする、請求項8記載のヒトアプラタキシン遺伝子DNA
またはその断片。 (a) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列からな
るタンパク質 (b) 配列番号2または4で表されるアミノ酸配列におい
て1個または数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加
されたアミノ酸配列からなり、かつヒトアプラタキシン
タンパク質の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連
するタンパク質 - 【請求項10】 以下の(c)または(d)のDNAを含む、請
求項8記載のヒトアプラタキシン遺伝子DNAまたはその
断片。 (c) 配列番号1で表される塩基配列のうち、塩基番号1
〜507からなる塩基配列を含むDNA (d) 配列番号1で表される塩基配列のうち、塩基番号1
〜507からなる塩基配列とストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、かつヒトアプラタキシンタンパク質
の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連するタンパ
ク質をコードするDNA - 【請求項11】 以下の(e)または(f)のDNAを含む、請
求項8記載のヒトアプラタキシン遺伝子DNAまたはその
断片。 (e) 配列番号3で表される塩基配列のうち、塩基番号7
〜1032からなる塩基配列を含むDNA (f) 配列番号3で表される塩基配列のうち、塩基番号7
〜1032からなる塩基配列とストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズし、かつヒトアプラタキシンタンパク質
の機能と同等の機能を有しEAOHの発症に関連するタンパ
ク質をコードするDNA - 【請求項12】 EAOH発症の原因となるアプラタキシン
遺伝子の変異を有するアプラタキシン遺伝子DNAまたは
該変異部位を少なくとも1つ含むその断片。 - 【請求項13】 下記(g)〜(j)の変異の少なくとも1つ
の変異を有するアプラタキシン遺伝子DNAまたは該変異
部位を少なくとも1つ含むその断片。 (g) 配列番号1の95番目または配列番号3の617番目のC
のTへの置換 (h) 配列番号1の167番目または配列番号3の689番目の
Tと配列番号1の168番目または配列番号3の690番目のG
の間へのTの挿入 (i) 配列番号1の266番目または配列番号3の788番目の
TのGへの置換 (j) 配列番号1の318番目または配列番号3の840番目の
Tの欠失 - 【請求項14】 眼球運動失行と低アルブミン血症を伴
う早期発症型脊髄小脳変性症(EAOH)の診断のための、請
求項12もしくは13記載のアプラタキシン遺伝子DNA
または請求項12もしくは13記載の変異部位を少なく
とも1つ含むその断片。 - 【請求項15】 被験体の生物学的試料から得たアプラ
タキシン遺伝子の変異を検出することにより、該被験体
が眼球運動失行と低アルブミン血症を伴う早期発症型脊
髄小脳変性症(EAOH)の原因となる遺伝子変異の保因者で
あるか否かを診断する方法。 - 【請求項16】 アプラタキシン遺伝子の変異が下記
(g)〜(j)の変異の1つ以上である請求項15記載の方
法。 (g) 配列番号1の95番目または配列番号3の617番目のC
のTへの置換 (h) 配列番号1の167番目または配列番号3の689番目の
Tと配列番号1の168番目または配列番号3の690番目のG
の間へのTの挿入 (i) 配列番号1の266番目または配列番号3の788番目の
TのGへの置換 (j) 配列番号1の318番目または配列番号3の840番目の
Tの欠失 - 【請求項17】 請求項8〜14のいずれか1項記載の
アプラタキシン遺伝子DNAまたはその断片を試料と接触
させることを含む、眼球運動失行と低アルブミン血症を
伴う早期発症型脊髄小脳変性症(EAOH)の診断法。
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