JP2003088372A - テオブロミンシンターゼ及び該酵素をコードする遺伝子 - Google Patents

テオブロミンシンターゼ及び該酵素をコードする遺伝子

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JP2003088372A
JP2003088372A JP2001279071A JP2001279071A JP2003088372A JP 2003088372 A JP2003088372 A JP 2003088372A JP 2001279071 A JP2001279071 A JP 2001279071A JP 2001279071 A JP2001279071 A JP 2001279071A JP 2003088372 A JP2003088372 A JP 2003088372A
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Koichi Mizuno
幸一 水野
Hiromi Tanaka
博美 田中
Tatsuto Fujimura
達人 藤村
Misako Mizuno
美砂子 水野
Hiroshi Ashihara
坦 芦原
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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】工業用、食品用または医療用酵素として利用
できるテオブロミンシンターゼを効率よく生産する、
カフェインまたはテオブロミン産生植物、植物組織また
は植物細胞のそれら化合物の生合成代謝を改変してそれ
ら化合物の代謝系の化合物を効率よく生産する、カフ
ェインまたはテオブロミン産生植物、植物組織または植
物細胞のそれら化合物の生合成代謝を改変してそれら化
合物の代謝系の化合物群の生成比を改変する。 【解決手段】配列番号1に記載のアミノ酸配列を有し、
テオブロミンシンターゼの酵素活性を有するポリペプチ
ドをコードするDNAまたはRNAの一部又は全部を含
むベクターで形質転換された微生物または植物体または
培養細胞を用いてテオブロミンシンターゼを生産する、
またはアンチセンスRNAによりテオブロミンシンター
ゼの発現量を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テオブロミンシン
ターゼ、該酵素をコードするDNAまたはRNA、該D
NAで形質転換された微生物および植物、ならびに該植
物またはその培養細胞または組織を用いて、カフェイン
及びテオブロミンまたはその前駆体を製造する方法、該
RNAを含む核酸構造物によりカフェイン及びテオブロ
ミンまたはその前駆体量を変化させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カフェイン及びテオブロミンは、チャ
Camellia sinensis)などのツバキ科ツバキ属植物、
コーヒー(Coffea arabica )等のアカネ科コーヒー属
植物等に含まれるプリンアルカロイドであり、医薬品原
料や食品添加物として使用されている。現在のところ、
カフェイン及びテオブロミンは前記植物種を始めとする
カフェイン及びテオブロミン産生植物からの抽出、また
は有機合成によって製造されている。また、チャやコー
ヒーなどの嗜好品においては、それらの刺激性を緩和ま
た又は増強するために、古典的な育種手法等を用いてカ
フェイン及びテオブロミンおよびその中間体の含有量の
低減または増加が試みられている。
【0003】カフェインはキサントシンからテオブロミ
ンを経て3段階のN−メチル化により生合成されること
が14C−トレーサー実験により明らかにされている。
[Phytochemistry, 31, 2575-(1992)]。このメチル化
を触媒する酵素活性は、1975年にチャ葉の粗抽出液
を用いた研究で最初に報告された[Biochem.J., 146,87-
(1975)]。コーヒーでメチルトランスフェラーゼの精製
が試みられているが[Phytochemistry, 37, 1577-(199
4)]、精製倍率はきわめて低かった。チャでは、メチル
トランスフェラーゼの部分精製の報告はあるが[Physio
l.Plant., 98, 629-(1996)]、酵素タンパク質は単離さ
れていなかった。このような中、カフェインシンター
ゼ、即ち、カフェイン生合成の最終反応である7−メチ
ルキサンチン〜テオブロミン〜カフェインの2段階のメ
チル化反応を触媒するN−メチルトランスフェラーゼの
アミノ酸配列及びそのアミノ酸配列をコードするDNA
に関しては、チャ(Camellia sinensis)から加藤等が
世界に先駆けて単離精製し、報告している(特願平11-1
46358、特願平12-151718、特願平12-275063)。
【0004】一方7−メチルキサンチン〜テオブロミン
の一段階のみのメチル化を触媒する酵素の存在について
はこれまでのところ全く知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、テオブロミ
ンシンターゼをコードするDNAまたはRNAの全部も
しくは一部を微生物または植物細胞にセンスまたはアン
チセンスの形で組み込むことにより、以下の目的を達成
しようとするものである。 (1) 工業用、食品用または医療用酵素として利用で
きるテオブロミンシンターゼを効率よく生産する。 (2) カフェインまたはテオブロミン産生植物、植物
組織または植物細胞のカフェインまたはテオブロミン生
合成代謝を改変してカフェイン代謝系の化合物を効率よ
く生産する。 (3) カフェインまたはテオブロミン産生植物、植物
組織または植物細胞のカフェインまたはテオブロミン生
合成代謝を改変してカフェイン代謝系の化合物群の生成
比を改変する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、先に単離したチャ(Camellia sinensis)のカ
フェインシンターゼのDNA配列をを基にDNAプロー
ブを作成し、このプローブを用いてコーヒー(Coffea a
rabica)のcDNAライブラリーをスクリーニングした
結果コーヒーから目的DNAを単離することに成功し
た。次にこのDNAをベクターに組み込んだ後大腸菌に
導入し、当該DNAに由来するタンパク質を大量に発現
させた。このタンパク質の酵素学的性質を調べたとこ
ろ、7−メチルキサンチンからのテオブロミンの生成は
認められたが、カフェインの生成は認められず、当該D
NAがカフェインシンターゼとは異なりテオブロミンシ
ンターゼをコードする遺伝子であることを確認した。本
発明者らは以上の知見に基づいて本発明を完成するに至
った。
【0007】則ち本発明は以下のとおりである。 [1] 配列表の配列番号1に記載の1番から384番
のアミノ酸配列で規定され、かつテオブロミンシンター
ゼの酵素活性を有するポリペプチド。 [2] 上記[1]に記載のポリペプチドをコードする
DNA。 [3] 配列表の配列番号1の1番〜1268番の塩基
配列で規定される上記[2]に記載のDNA。 [4] 上記[1]に記載のポリペプチドをコードする
RNA。 [5] 配列表の配列番号2の1番〜1268番の塩基
配列で規定される上記[4]に記載のRNA。 [6] 上記[2]または[3]に記載のDNAを含む
ベクター。 [7] 微生物および/または植物の細胞内で、テオブ
ロミンシンターゼの酵素活性を有するポリペプチドを発
現させることができる上記[6]記載のベクター。 [8] 微生物および/または植物の細胞内で、テオブ
ロミンシンターゼの酵素の発現を抑える効果を有するア
ンチセンスRNAを発現させることができる上記[6]
記載のベクター。 [9] 上記[4]または[5]に記載のRNAを含む
ベクター。 [10]微生物および/または植物の細胞内で、テオブ
ロミンシンターゼの酵素の発現を抑える効果を有するア
ンチセンスRNAを発現させることができる上記[9]
記載のベクター。 [11]上記[6]〜[10]のいずれか一項に記載の
ベクターで形質転換された微生物。 [12]上記[11]記載の形質転換された微生物を用
いて、テオブロミンシンターゼの酵素活性を有するポリ
ペプチドを製造する方法。 [13]上記[6]〜[10]のいずれか一項に記載の
ベクターで形質転換された植物細胞、植物組織または植
物体。 [14]上記[13]に記載の形質転換植物、該植物の
培養細胞または植物を用いて植物二次代謝産物を製造す
る方法。 [15]植物二次代謝産物が、キサントシン、7−メチ
ルキサントシン、7−メチルキサンチン、テオブロミ
ン、テオフィリン、カフェインから選ばれる少なくとも
1つ以上の化合物である上記[14]記載の方法。 [16]形質転換植物がツバキ(Camellia)属植物、コ
ーヒー(Coffea)属植物、コラノキ(Cola)属植物、コ
カノキ(Erythroxylum)属植物、モチノキ(Ilex)属植
物、ネエア(Neea)属植物、アオギリ(Firmiana)属植
物、ポーリニア(Paullinia)属植物又はカカオノキThe
obroma)属植物である上記[15]記載の方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態とし
て、テオブロミンシンターゼを含む発現ベクターの構築
方法ならびに形質転換植物の作製方法及びRNAi法に
よるテオブロミンシンターゼ酵素の発現抑制方法につい
て説明する。
【0009】本報告中のテオブロミンシンターゼ遺伝子
もしくはそのアンチセンスRNAを植物細胞内で発現さ
せるためには、(i)植物細胞内で転写可能なプロモー
ター、(ii)プロモーターの下流にセンス方向またはア
ンチセンス方向に連結したテオブロミンシンターゼ遺伝
子DNAの全部または一部、(iii)必要に応じて該遺
伝子DNAの下流に連結された転写産物の安定化に必要
なポリアデニレーション部位を含むターミネーター配
列、を含む発現カセットを植物細胞に導入する。
【0010】発現カセットは、挿入されているDNAを
恒常的または誘導的に発現させるためのプロモーターを
含有し得る。恒常的に発現させるためのプロモーターと
しては、例えば、カリフラワーモザイクウイルスの35
Sプロモーター、イネのアクチンプロモーターなどが挙
げられる。また、誘導的に発現させるためのプロモータ
ーとしては、例えば糸状菌、細菌、ウイルスの感染や侵
入、低温、高温、乾燥、嫌気的条件、特定の化合物の散
布等の外因によって発現することが知られているプロモ
ーター等が挙げられる。このようなプロモーターとして
は、例えば、糸状菌、細菌、ウイルスの感染や侵入によ
って発現するイネのキチナーゼ遺伝子のプロモーターや
タバコのPRタンパク質遺伝子のプロモーター、低温に
よって誘導されるイネの「lip19」遺伝子のプロモ
ーター、高温によって誘導されるシロイヌナズナの「H
SP18.2」遺伝子のプロモーター、乾燥によって誘
導されるイネの「rab」遺伝子のプロモーター、嫌気
的条件で誘導されるトウモロコシのアルコールデヒドロ
ゲナーゼ遺伝子のプロモーター等が挙げられる。またイ
ネのキチナーゼ遺伝子のプロモーターとタバコのPRタ
ンパク質遺伝子のプロモーターはサリチル酸等の特定の
化合物によって、イネの「rab」遺伝子プロモーター
は植物ホルモンのアブシジン酸の散布によっても誘導さ
れる。
【0011】或いはまた、発現カセットに挿入されてい
るDNAを発現させるためのプロモーターとしては、テ
オブロミンシンターゼ遺伝子のプロモーターを単離して
利用する方法も挙げられる。具体的なプロモーターの単
離方法の一例には、テオブロミンシンターゼ遺伝子、例
えばテオブロミンシンターゼ遺伝子のDNAの全部又は
一部をプローブとしたハイブリダイゼーション技術の利
用により、ゲノムDNA断片を選択し、該遺伝子の上流
部DNAを特定する方法を挙げることができる。
【0012】組み換えDNA分子の植物への導入に備え
るために、大腸菌の複製シグナル及び形質転換された細
菌の細胞を選抜するためのマーカー遺伝子を含むクロー
ニングベクターが数多く利用できる。このようなベクタ
ーの例には、pBR322、pUC系、M13mp系等
がある。適当な制限酵素切断部位で、目的の配列をベク
ターに導入することができる。得られたプラスミドDN
Aの特徴を明らかにするため、制限酵素切断部位分析、
ゲル電気泳動、及びその他の生化学的−分子生物学的方
法が一般に用いられる。各々の操作を終えた後、プラス
ミドDNAを切断して、別のDNAに結合させることが
できる。各プラスミドDNAの配列を、同じプラスミド
又は別のプラスミド中にクローニングすることができ
る。
【0013】植物宿主細胞の中に発現カセットを導入す
るためには、さまざまな手法を用いることができる。こ
れらの手法には、形質転換因子としてアグロバクテリウ
ム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens
または、アグロバクテリウムリゾゲネス(Agrobacteriu
m rhizogenes)を用いたT−DNAによる植物細胞の形
質転換、プロトプラストへの直接導入(インジェクショ
ン法、エレクトロポレーション法等)、パーティクルガ
ン法等やその他の可能性が含まれる。
【0014】プロトプラストへの直接導入では、特別に
必要とされるベクターはない。例えば、pUC誘導体の
ような単純なプラスミドを用いることができる。目的の
遺伝子を植物細胞に導入する方法によっては、他のDN
A配列が必要になることもある。例えばTiまたはRi
プラスミドを植物細胞の形質転換に用いる場合には、T
iおよびRiプラスミドのT−DNA領域の少なくとも
右端の配列、大抵は両端の配列を、導入されるべき遺伝
子の隣接領域となるように接続しなければならない。
【0015】アグロバクテリウム属菌を形質転換に用い
る場合には、導入すべき発現カセットを、特別のプラス
ミド、すなわち中間ベクターまたはバイナリーベクター
中にクローニングする必要がある。中間ベクターはアグ
ロバクテリウム属菌の中では複製されない。中間ベクタ
ーは、ヘルパープラスミドあるいはエレクトロポレーシ
ョンによってアグロバクテリウム属菌の中に移行され
る。中間ベクターは、T−DNAの配列と相同な領域を
もつため、相同組換えによって、アグロバクテリウム属
菌のTiまたはRiプラスミド中に取り込まれる。宿主
として使われるアグロバクテリウム属菌には、vir領
域が含まれている必要がある。通常TiまたはRiプラ
スミドにvir領域が含まれており、その働きにより、
T−DNAを植物細胞に移行させることができる。
【0016】一方、バイナリーベクターはアグロバクテ
リウム属菌の中で複製、維持され得るので、ヘルパープ
ラスミドあるいはエレクトロポレーション法によってア
グロバクテリウム属菌中に取り込まれると、宿主のvi
r領域の働きによって、バイナリーベクター上のT−D
NAを植物細胞に移行させることができる。
【0017】なお、このようにして得られた発現カセッ
トを含む中間ベクターまたはバイナリーベクター、及び
これを含む大腸菌やアグロバクテリウム属菌等の微生物
も本発明の対象である。
【0018】形質転換された植物細胞は、再生過程を経
ることにより植物体に変換することができる。再生の方
法は植物細胞の種類により異なるが、例えばイネではFu
jimuraら[Plant Tissue Culture Lett., 2, 74-(199
5)]の方法、トウモロコシでは、Shillitoら[Bio/Techn
ology, 7, 581-(1989)]の方法、シロイヌナズナではA
kamaらの方法[Plant Cell Rep., 12, 7-(1992)]など
が挙げられる。
【0019】これらの方法により作出された植物体は、
カフェイン及びテオブロミンまたはその前駆体を産生す
る野生型の植物体と比較して本発明のテオブロミンシン
ターゼタンパク質の発現量が変化し、ホスト植物の代謝
の改変によるカフェイン及びテオブロミン代謝系化合物
の生成量の変化や、ホスト植物の代謝の改変によるカフ
ェイン及びテオブロミン代謝系化合物群の生成比の変化
が起こる。このようにして得られたトランスジェニック
植物は本発明の対象である。本発明において、「植物
体」とは植物に分類される生物個体の全体もしくは一部
の器官(例えば、葉、茎、根、花、果実、種子等)もし
くは培養細胞を指す。
【0020】前記のSAMをメチル基供与体としてカフ
ェインまたはテオブロミンを生成する植物としては、チ
ャなどのツバキ科ツバキ(Camellia)属植物、コーヒー
などのアカネ科コーヒー(Coffea)属植物、カカオノキ
Theobroma)属植物、コラノキなどのアオギリ科コラ
ノキ(Cola)属植物など、カフェイン及びテオブロミン
産生植物を例示することができる。
【0021】本発明にかかるテオブロミンシンターゼを
コードするDNAを導入してテオブロミンシンターゼタ
ンパク質を大量に発現させるための微生物としては、大
腸菌や枯草菌等の細菌及びバキュロウイルス等のウイル
スを例示することができる。
【0022】また、ホスト細胞の代謝を改変して特定化
合物の生産性向上や特定の化合物群の生成比改変を図る
ことを目的に、本発明にかかるテオブロミンシンターゼ
をコードするDNAをセンスまたはアンチセンスの形で
組み込む植物としては、カフェイン及びテオブロミンま
たはその前駆体を産生する植物であればすべて使用でき
るが、中でもチャなどのツバキ科ツバキ(Camellia)属
植物、コーヒーなどのアカネ科コーヒー(Coffea)属植
物、カカオノキ(Theobroma)属植物、コラノキなどの
アオギリ科コラノキ(Cola)属植物などを例示すること
ができる。
【0023】これらの方法により作出された植物体は、
カフェインまたはテオブロミンまたはその前駆体を産生
する野生型の植物体と比較して本発明のN−メチルトラ
ンスフェラーゼの発現量が変化し、ホスト植物の代謝の
改変によるカフェイン及びテオブロミン代謝系化合物の
生成量の変化や、ホスト植物の代謝の改変によるカフェ
イン及びテオブロミン代謝系化合物群の生成比の変化が
起こる。このようにして得られたトランスジェニック植
物は本発明の対象である。
【0024】また近年、植物のポストトランスレーショ
ナルなジーンサイレンシングの研究から、ウイルス等の
外来核酸に対して植物が本来備えている防御機項を利用
して、目的遺伝子の発現を抑制することが可能なことが
わかってきた(Cell,95,177-187(1998)、化学と生物、3
7、532-(1999)、蛋白質核酸酵素、44、1396-(1999))。
これによれば、DNAウイルスやRNAウイルス等が植
物に進入した場合、植物はこれらの鋳型からアベラント
RNAを転写し、植物が本来持っている配列の転写産物
と配列特異的に二本鎖RNAを形成する。この二本鎖R
NAはRNaseにより分解されることにより、目的の
遺伝子の発現を抑制することが可能となる(Cell,96, 3
03-(1999))。本方法の重要な特徴のひとつは、発現を
抑制したい配列を目的植物に必ずしも形質転換させる必
要がない点にある。また本方法のさらなる特徴は、植物
の一部(下位葉等)に目的の核酸を感染等により導入す
れば、その効果が植物体全体に広がることである。具体
的な発現抑制方法は、目的遺伝子の配列またはそれと高
い相同性を持つ配列の全部または一部を含む二本鎖RN
Aや、二本鎖DNAを持つアグロバクテリウムを植物の
下位葉に感染させる。ここで高い相同性とはそれぞれの
塩基配列の比較において60%以上の相同性、好ましく
は75%以上の相同性、さらに好ましくは90%以上の
相同性、最も好ましくは95%以上の相同性を指す。
【0025】これらの方法を施された植物体は、カフェ
インまたはテオブロミンまたはその前駆体を産生する野
生型の植物体と比較して本発明のN−メチルトランスフ
ェラーゼタンパク質の発現量が変化し、ホスト植物の代
謝の改変によるカフェイン代謝系化合物の生成量の変化
や、ホスト植物の代謝の改変によるカフェイン代謝系化
合物群の生成比の変化が起こる。このようにして得られ
た植物は本発明の対象である。本発明でいう植物には、
葉、花、果実、種子などの植物の特定の組織または細胞
も含まれる。
【0026】上記の構成のベクターで形質転換されたも
しくはベクターの感染された植物細胞または植物組織を
培養して、あるいは同様に形質転換された植物体を栽培
して、カフェイン及びテオブロミン合成系にかかる二次
代謝産物の製造やこれらの形質転換体で生産される二次
代謝産物の組成の改変を行うことができる。この二次代
謝産物としては、例えば、7−メチルキサンチン、パラ
キサンチン、テオブロミン及びカフェインからなる群か
ら選ばれる少なくとも1つ以上の化合物を挙げることが
できる。
【0027】形質転換に用いる植物細胞、植物組織また
は植物体の供給原としては、例えば、形質転換植物体
が、ツバキ(Camellia)属植物、コーヒー(Coffea)属
植物、コラノキ(Cola)属植物、モチノキ(Ilex)属植
物、ネエア(Neea)属植物、アオギリ(Firmiana)属植
物、ポーリニア(Paullinia)属植物又はカカオノキ(T
heobroma)属植物を挙げることができる。中でもチャな
どのツバキ科ツバキ(Camellia)属植物、コーヒーなど
のアカネ科コーヒー(Coffea)属植物、コラノキなどの
アオギリ科コラノキ(Cola)属植物などを好ましいもの
として例示することができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を更
に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例
に限定されるものではない。
【0029】[実施例1] テオブロミンシンターゼの
クローニング (1)total RNAの単離 筑波大学農林技術センターから入手した0.5gの若いコ
ーヒー葉(Coffea arabica)を液体窒素存在下で乳棒、
乳鉢を用いて破砕した。液体窒素の昇華後、5mlの2%
CTAB, 0.1M Tris (pH9.5), 20mM EDTA, 1.4M NaCl, 5%
β- mercaptoethanolに溶かして65℃に10分放置する。
等量のクロロホルム液を加えて撹拌し、総量で10ml
程度にした。15,000rpm、10分間の遠心分離
を行い、水層をとり、2.5mlの10M塩化リチウム液を加
え、少なくとも2時間、-20℃に放置する。4℃、15,
000rpm、10分間の遠心分離を行い、上清を除去
し、沈殿を1mlのTEに溶解し、再度、遠心分離を行っ
た。上清を回収し、1mlのTE飽和フェノール溶液を加
えて転倒混和し、15,000rpm、10分間の遠心
分離を行った。さらに上清にフェノール/クロロホルム
を加えて撹拌し、15,000rpm、10分間の遠心
分離を行った。水層を回収し、等量のクロロホルム液を
加え、撹拌する。15,000rpm、10分間の遠心
分離を行い、水層を回収し、1/4倍量の10M塩化リチウム
液を加え、少なくとも2時間、-20℃に放置する。15,
000rpm、10分間の遠心分離を行い、得られた沈
殿に70%エタノールを加えて、再度、遠心分離を行っ
た。沈殿を真空ポンプでドライアップした後、200μ
lの水に溶解しtotal RNAの画分とした。
【0030】(2) mRNAの単離 上述の方法で得たtotal RNA(2mg)に65
℃、5分間の熱処理を行った後、等量の2倍濃度A液
(10 mM Tris−塩酸緩衝液(pH7.5)、
1mM Na2−EDTA、0.1% SDS、0.5
M NaCl)と混合した。0.1gのoligo(d
T)−Cellulose Type7(ファルマシ
ア)を2mlのB液(10mM Tris−塩酸緩衝液
(pH7.5)、1mM Na2−EDTA、0.1%
SDS、0.1M NaCl)中で膨潤させ、その
懸濁液を先端にガラスウールをつめたブルーチップに注
ぎ、2.5 mlの0.1N NaOHで洗浄した後、
5mlのA液を流して平衡化した。このカラムにtot
al RNAをアプライし、3mlのA液、4mlのB
液を流した後に、mRNAを3mlのC液(10mM
Tris−塩酸緩衝液(pH7.5)、1mM Na2
−EDTA、0.05% SDS)で溶出した。溶出液
をエタノール沈殿によって濃縮し、ドライアップした後
水に溶解し−80℃で保存した。
【0031】(3)2本鎖cDNAの合成とライブラリ
ーの作成 Time-sever cDNA synthesis kit (Pharmacia)を用い
て、添付のプロトコールに従って2本鎖cDNAを合成
した。先に述べた方法で精製したmRNA(5μg)を鋳
型として用いた。合成した2本鎖cDNAは、EcoRI/No
tI-adaptorとのライゲーション後、脱リン酸化したEcoR
I切断λgt11 arms (Pharmacia)にライゲーションした。
この組換え型ファージDNAをin vitro packaging ext
ract (Gigapack III Gold, Stratagene)と混合し、ファ
ージ粒子を得た。
【0032】(4)cDNAライブラリーのスクリーニ
ングによるテオブロミンシンターゼ遺伝子のクローニン
グ プラークハイブリダイゼーション法にしたがって、上述
のようにして調製したライブラリーをスクリーニングし
た。50万個の組換え型独立プラークに対してランダム
プライム法にてラベリングしたコーヒー由来N−メチル
トランスフェラーゼであるCCS1のcDNAをプロー
ブとしてスクリーニングを行い、陽性クローンを得た。
CCS1の配列を配列表の配列番号3に示す。
【0033】(5)プラスミドベクターへのサブクロー
ニング EcoRIで断片化したファージDNAを0.8% ア
ガロースゲルを用いてTAE中で電気泳動を行い、cD
NA由来のバンドを切り取り、GENE CLEAN
(フナコシ)を用いてゲルからDNAを回収した。回収
したDNAをEcoRIで切断したpUC19ベクターにラ
イゲーションした後、大腸菌DH5αにトランスフォー
メーションした。X−galを用いてカラーセレクショ
ンを行った後に、アンピシリンを含むLB培地で液体培
養を行い、アルカリ−SDS法によりプラスミドを抽出
した。インサートの有無はアガロース電気泳動によって
確認した。
【0034】(6)塩基配列の決定 単離したプラスミドを用いて下記の反応液中でプライマ
ーエクステンションを行った。反応条件は96℃/1分
間反応させた後、96℃/0.2分間、50℃/0.1
分間、60℃/4分間を25サイクル行った。反応液に
対してエタノール沈殿を行い、得られたDNA をTe
mplate suppressionreagent
に溶解し、ABI−310ジェネティックアナライザー
を用いて分析した。得られた全長の配列を配列表の配列
番号1に示す。該配列はテオブロミンシンターゼ2(C
TS2)と命名した。 プライマーエクステンション反応液 プラスミドDNA (20ng) 2μl Premix 4μl Primer 1μl H2O 3μl
【0035】[実施例2] テオブロミンシンターゼの
大腸菌での発現 単離したテオブロミンシンターゼ遺伝子を発現ベクター
pET23d(Novagen)に組み込み、このプラ
スミドを大腸菌BL21(DE3)にトランスフォーメ
ーションした。得られた大腸菌を37℃で2時間培養し
た後に、IPTGを最終濃度0.3mMになるように加
え、30℃でさらに3時間培養を行った。培養終了後集
菌し、3mlの培養液の菌体に対し0.2mlの10m
M Tris−塩酸緩衝液(pH7.5)、0.1M
NaCl、1mM EDTA−Na2中で1分間断続的
に超音波破砕を行った。これを14,000rpm、1
0分間の遠心分離を行い、得られた上清を酵素液とし
た。テオブロミンシンターゼ活性測定のための反応液
は、100mM Tris−塩酸緩衝液(pH8.
5)、0.2mM MgCl2、0.2mM 7-メチル
キサンチン、4μM [メチル-14C]S−アデノシル
メチオニン(0.9kBq)に酵素液10μlを加えた
物とし、反応液の体積は100μlとした。27℃で1
0分間の反応を行い、得られた14C−カフェイン及び
テオブロミンを1mlのクロロホルムを加えて抽出し、
クロロホルム層の放射活性を測定した。対照としては、
反応液からパラキサンチンを除いたものを用いた。活性
測定の結果、122pmolのテオブロミンが生成した
ことが判明した。組み換え酵素の基質特異性を表1に示
す。7−メチルキサンチンに対する活性を100とした
ときの相対活性(%)で示した。比較のため、チャ(Ca
mellia sinensis)由来カフェインシンターゼの基質特
異性も記載した。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、工業用、食品用または
医療用酵素として利用できるテオブロミンシンターゼを
効率よく生産する事が可能になる。本発明によれば、カ
フェインまたはテオブロミン産生植物、植物組織または
植物細胞のカフェインまたはテオブロミン生合成代謝を
改変してカフェインまたはテオブロミン代謝系の化合物
を効率よく生産する事が可能になる。本発明によれば、
カフェインまたはテオブロミン産生植物、植物組織また
は植物細胞のカフェイン及びテオブロミン生合成代謝を
改変してカフェイン及びテオブロミン代謝系の化合物群
の生成比を改変することが可能になる。
【0038】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> MITSUI CHEMICALS, INC. <120> A Theobromine Synthase and A Gene thereof <130> P0000332 <160> 20 <210> 1 <211> 384 <212> PRT <213> Coffea arabica <400> 1 tctttagcag tcgcaattcg attgtcctgc atatga atg gag ctc caa gca gtc 54 Met Glu Leu Gln Ala Val 1 5 ctg cat atg aat gga ggt gaa ggc gat aca agc tac gcc aag aat tca 102 Leu His Met Asn Gly Gly Glu Gly Asp Thr Ser Tyr Ala Lys Asn Ser 10 15 20 tcc tac aat ctg gct ctt gcc aag gtg aaa cct gtc ctt gaa caa tgc 150 Ser Tyr Asn Leu Ala Leu Ala Lys Val Lys Pro Val Leu Glu Gln Cys 25 30 35 ata cga gaa ttg ttg cgg gcc aac ttg ccc aac atc aac aac tgc att 198 Ile Arg Glu Leu Leu Arg Ala Asn Leu Pro Asn Ile Asn Asn Cys Ile 40 45 50 aaa gtt gcg gat ttg gga tgc gct tct gga cca aac aca ctt tta aca 246 Lys Val Ala Asp Leu Gly Cys Ala Ser Gly Pro Asn Thr Leu Leu Thr 55 60 65 70 gtt cgg gac att gtg caa agt att gac aaa gtt ggc cag gaa gag aag 294 Val Arg Asp Ile Val Gln Ser Ile Asp Lys Val Gly Gln Glu Glu Lys 75 80 85 aat gaa tta gaa cgt ccc acc att cag att ttt ctg aat gat ctt ttc 342 Asn Glu Leu Glu Arg Pro Thr Ile Gln Ile Phe Leu Asn Asp Leu Phe 90 95 100 caa aat gat ttc aat tcg gtt ttc aag ttg ctg cca agc ttc tac cgc 390 Gln Asn Asp Phe Asn Ser Val Phe Lys Leu Leu Pro Ser Phe Tyr Arg 105 110 115 aaa ctt gag aaa gaa aat gga cgc aaa ata gga tcg tgc cta ata agc 438 Lys Leu Glu Lys Glu Asn Gly Arg Lys Ile Gly Ser Cys Leu Ile Ser 120 125 130 gca atg cct ggc tct ttc tac ggc aga ctc ttc ccc gag gag tcc atg 486 Ala Met Pro Gly Ser Phe Tyr Gly Arg Leu Phe Pro Glu Glu Ser Met 135 140 145 150 cat ttt ata cac tct tgt tac agt ttt cat tgg tta tct cag gtt ccc 534 His Phe Ile His Ser Cys Tyr Ser Phe His Trp Leu Ser Gln Val Pro 155 160 165 agc ggt ttg gtg att gaa ttg ggg att agt gca aac aaa ggg agt att 582 Ser Gly Leu Val Ile Glu Leu Gly Ile Ser Ala Asn Lys Gly Ser Ile 170 175 180 tac tct tcc aaa gca agt cgt ccg ccc gtc caa aag gca tat ttg gat 630 Tyr Ser Ser Lys Ala Ser Arg Pro Pro Val Gln Lys Ala Tyr Leu Asp 185 190 195 caa ttt acg aaa gat ttt acc aca ttt cta agg att cat tcg aaa gag 678 Gln Phe Thr Lys Asp Phe Thr Thr Phe Leu Arg Ile His Ser Lys Glu 200 205 210 ttg ttt tca cgt ggc cga atg ctc ctt act tgc att tgt aaa gta gat 726 Leu Phe Ser Arg Gly Arg Met Leu Leu Thr Cys Ile Cys Lys Val Asp 215 220 225 230 gaa tac gac gaa ccg aat ccc cta gac tta ctt gac atg gca ata aac 774 Glu Tyr Asp Glu Pro Asn Pro Leu Asp Leu Leu Asp Met Ala Ile Asn 235 240 245 gac ttg att gtt gag gga cat ctg gag gaa gaa aaa ttg gct agt ttc 822 Asp Leu Ile Val Glu Gly His Leu Glu Glu Glu Lys Leu Ala Ser Phe 250 255 260 aat ctt cca ttc ttt aca cct tca gca gaa gaa gta aag tgc ata gtt 870 Asn Leu Pro Phe Phe Thr Pro Ser Ala Glu Glu Val Lys Cys Ile Val 265 270 275 gag gag gaa ggt tct ttt gaa att tta tac ctg gag act ttt aag gcc 918 Glu Glu Glu Gly Ser Phe Glu Ile Leu Tyr Leu Glu Thr Phe Lys Ala 280 285 290 cat tat gat gct ggc ttc tct att gat gat gat tac cca gta aga tcc 966 His Tyr Asp Ala Gly Phe Ser Ile Asp Asp Asp Tyr Pro Val Arg Ser 295 300 305 310 cat ttc caa gta tac ggc gat gaa cat att aaa gca gag tat gtg gca 1014 His Phe Gln Val Tyr Gly Asp Glu His Ile Lys Ala Glu Tyr Val Ala 315 320 325 tca tta att aga tca gtt tac gaa ccc atc ctc gca agt cat ttt gga 1062 Ser Leu Ile Arg Ser Val Tyr Glu Pro Ile Leu Ala Ser His Phe Gly 330 335 340 gaa gct att atg cct gac tta ttc cac agg ctt gcg aag cat gca gca 1110 Glu Ala Ile Met Pro Asp Leu Phe His Arg Leu Ala Lys His Ala Ala 345 350 355 aag gtt ctc cac ttg ggc aaa ggc tgc tat aat aat ctt atc att tct 1158 Lys Val Leu His Leu Gly Lys Gly Cys Tyr Asn Asn Leu Ile Ile Ser 360 365 370 ctc gcc aaa aag cca gag aag tca gac atg taa aagtttgttt ttagttggtt 1211 Leu Ala Lys Lys Pro Glu Lys Ser Asp Met 375 380 384 tttgtgtggg ggaaaggatt tagttgaaac ttaattgaca actagttgaa atgtcaa 1268 <160> 20 <210> 2 <211> 1268 <212> DNA <213> Coffea arabica <400> 2 ucuuuagcag ucgcaauucg auuguccugc auaugaaugg agcuccaagc aguccugcau 60 augaauggag gugaaggcga uacaagcuac gccaagaauu cauccuacaa ucuggcucuu 120 gccaagguga aaccuguccu ugaacaaugc auacgagaau uguugcgggc caacuugccc 180 aacaucaaca acugcauuaa aguugcggau uugggaugcg cuucuggacc aaacacacuu 240 uuaacaguuc gggacauugu gcaaaguauu gacaaaguug gccaggaaga gaagaaugaa 300 uuagaacguc ccaccauuca gauuuuucug aaugaucuuu uccaaaauga uuucaauucg 360 guuuucaagu ugcugccaag cuucuaccgc aaacuugaga aagaaaaugg acgcaaaaua 420 ggaucgugcc uaauaagcgc aaugccuggc ucuuucuacg gcagacucuu ccccgaggag 480 uccaugcauu uuauacacuc uuguuacagu uuucauuggu uaucucaggu ucccagcggu 540 uuggugauug aauuggggau uagugcaaac aaagggagua uuuacucuuc caaagcaagu 600 cguccgcccg uccaaaaggc auauuuggau caauuuacga aagauuuuac cacauuucua 660 aggauucauu cgaaagaguu guuuucacgu ggccgaaugc uccuuacuug cauuuguaaa 720 guagaugaau acgacgaacc gaauccccua gacuuacuug acauggcaau aaacgacuug 780 auuguugagg gacaucugga ggaagaaaaa uuggcuaguu ucaaucuucc auucuuuaca 840 ccuucagcag aagaaguaaa gugcauaguu gaggaggaag guucuuuuga aauuuuauac 900 cuggagacuu uuaaggccca uuaugaugcu ggcuucucua uugaugauga uuacccagua 960 agaucccauu uccaaguaua cggcgaugaa cauauuaaag cagaguaugu ggcaucauua 1020 auuagaucag uuuacgaacc cauccucgca agucauuuug gagaagcuau uaugccugac 1080 uuauuccaca ggcuugcgaa gcaugcagca aagguucucc acuugggcaa aggcugcuau 1140 aauaaucuua ucauuucucu cgccaaaaag ccagagaagu cagacaugua aaaguuuguu 1200 uuuaguuggu uuuugugugg gggaaaggau uuaguugaaa cuuaauugac aacuaguuga 1260 aaugucaa 1268 <210> 3 <211> 1116 <212> DNA <213> Coffea arabica <400> 3 atggagctcc aagaagtcct gcggatgaat ggaggcgaag gcgatacaag ctacgccaag 60 aattcagcct acaatcaact ggttctcgcc aaggtgaaac ctgtccttga acaatgcgta 120 cgggaattgt tgcgggccaa cttgcccaac atcaacaagt gcattaaagt tgcggatttg 180 ggatgcgctt ctggaccaaa cacactttta acagttcggg acattgtcca aagtattgac 240 aaagttggcc aggaaaagaa gaatgaatta gaacgtccca ccattcagat ttttctgaat 300 gatcttttcc caaatgattt caattcggtt ttcaagttgc tgccaagctt ctaccgcaaa 360 cttgagaaag aaaatggacg caaaatagga tcgtgcctaa taggggcaat gcccggctct 420 ttctacagca gactcttccc cgaggagtcc atgcattttt tacactcttg ttactgtctt 480 caatggttat ctcaggttcc tagcggtttg gtgactgaat tggggatcag tacgaacaaa 540 gggagcattt actcttccaa agcaagtcgt ctgcccgtcc agaaggcata tttggatcaa 600 tttacgaaag attttaccac atttctaagg attcattcgg aagagttgtt ttcacatggc 660 cgaatgctcc ttacttgcat ttgtaaagga gttgaattag acgcccggaa tgccatagac 720 ttacttgaga tggcaataaa cgacttggtt gttgagggac atctggagga agaaaaattg 780 gatagtttca atcttccagt ctatatacct tcagcagaag aagtaaagtg catagttgag 840 gaggaaggtt cttttgaaat tttatacctg gagactttta aggtccttta cgatgctggc 900 ttctctattg acgatgaaca tattaaagca gagtatgttg catcttccgt tagagcagtt 960 tacgaaccca tcctcgcaag tcattttgga gaagctatta tacctgacat attccacagg 1020 tttgcgaagc atgcagcaaa ggttctcccc ttgggcaaag gcttctataa taatcttatc 1080 atttctctcg ccaaaaagcc agagaagtca gacgtg 1116
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12P 17/18 B 9/88 19/38 C12P 17/18 21/02 C 19/38 C12N 15/00 ZNAA 21/02 5/00 A C (72)発明者 芦原 坦 東京都大田区南久が原1−5−15 Fターム(参考) 2B030 AB03 CA15 CA17 CA19 4B024 AA03 AA05 AA08 BA07 CA04 DA01 DA06 EA04 GA11 HA01 4B050 CC03 DD13 LL02 LL05 4B064 AE57 AF33 CA11 CA19 CC24 DA01 DA10 4B065 AA26X AA89Y AB01 AC14 BA02 CA18 CA19 CA53

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列表の配列番号1に記載の1番から3
    84番のアミノ酸配列で規定され、かつテオブロミンシ
    ンターゼの酵素活性を有するポリペプチド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポリペプチドをコード
    するDNA。
  3. 【請求項3】 配列表の配列番号1の1番〜1268番
    の塩基配列で規定される請求項2に記載のDNA。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のポリペプチドをコード
    するRNA。
  5. 【請求項5】 配列表の配列番号2の1番〜1268番
    の塩基配列で規定される請求項4に記載のRNA。
  6. 【請求項6】 請求項2または3に記載のDNAを含む
    ベクター。
  7. 【請求項7】 微生物および/または植物の細胞内で、
    テオブロミンシンターゼの酵素活性を有するポリペプチ
    ドを発現させることができる請求項6記載のベクター。
  8. 【請求項8】微生物および/または植物の細胞内で、テ
    オブロミンシンターゼの酵素の発現を抑える効果を有す
    るアンチセンスRNAを発現させることができる請求項
    6記載のベクター。
  9. 【請求項9】請求項4または5に記載のRNAを含むベ
    クター。
  10. 【請求項10】微生物および/または植物の細胞内で、
    テオブロミンシンターゼの酵素の発現を抑える効果を有
    するアンチセンスRNAを発現させることができる請求
    項9記載のベクター。
  11. 【請求項11】 請求項6〜10のいずれか一項に記載
    のベクターで形質転換された微生物。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の形質転換された微生
    物を用いて、テオブロミンシンターゼの酵素活性を有す
    るポリペプチドを製造する方法。
  13. 【請求項13】 請求項6〜10のいずれか一項に記載
    のベクターで形質転換された植物細胞、植物組織または
    植物体。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の形質転換植物、該
    植物の培養細胞または植物を用いて植物二次代謝産物を
    製造する方法。
  15. 【請求項15】 植物二次代謝産物が、キサントシン、
    7−メチルキサントシン、7−メチルキサンチン、テオ
    ブロミン、テオフィリン、カフェインから選ばれる少な
    くとも1つ以上の化合物である請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 形質転換植物がツバキ(Camellia)属
    植物、コーヒー(Coffea)属植物、コラノキ(Cola)属
    植物、コカノキ(Erythroxylum)属植物、モチノキ(Il
    ex)属植物、ネエア(Neea)属植物、アオギリ(Firmia
    na)属植物、ポーリニア(Paullinia)属植物又はカカ
    オノキ(Theobroma)属植物である請求項15記載の方
    法。
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