JP2003088095A - 電力用半導体回路装置 - Google Patents

電力用半導体回路装置

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JP2003088095A
JP2003088095A JP2001282303A JP2001282303A JP2003088095A JP 2003088095 A JP2003088095 A JP 2003088095A JP 2001282303 A JP2001282303 A JP 2001282303A JP 2001282303 A JP2001282303 A JP 2001282303A JP 2003088095 A JP2003088095 A JP 2003088095A
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Takeo Koyama
建夫 小山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ほぼリアルタイムで電流変化を検出して電流
バランス、電圧バランスを良好に維持する電力用半導体
回路装置を提供する。 【解決手段】 電力用半導体回路装置は、電圧駆動型素
子(54)と、素子のエミッタ側に挿入されて素子電流
の時間変化をトロイダルコイルにより検出する電流検出
器(55)と、電流検出器の出力に接続され、電流検出
器出力を処理して素子電流の時間変化に応じた制御信号
を生成する信号処理回路(15)と、素子のゲート近傍
に位置して、前記制御信号に応じてON/OFF制御さ
れるスイッチ(58、59)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力用半導体素子
と、過電流に確実に感応する超薄型の電流検出器とを組
み合わせた電力用半導体回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電圧駆動型半導体素子を用いた電力用半
導体回路装置では、素子が寿命以外の理由で破壊に至る
ことがある。素子が破壊に至りやすい原因は、素子の使
用状況や接続態様に関係し、並列接続時と直列接続時で
は、様子が異なる。並列接続またはマルチチップ方式で
は、電流が特定の素子またはチップに片寄って流れるこ
とで破壊が生じる。直列接続では、特定の素子に電圧が
片寄ることで破壊が生じ、たとえ、並列接続や直列接続
で素子間の静特性や動特性が一致していることを確認し
ても、電力素子の物理的要因で生じる主回路インダクタ
ンスの増大やアンバランスで、電流の片寄りや電圧の片
寄りが生じ、破壊に至ることもある。
【0003】また、短絡時の過電流や、主回路あるいは
スナバ回路のインダクタンス増大による過電圧も、素子
破壊の原因のひとつである。
【0004】素子の並列接続や直列接続における電流、
電圧の片寄りによる破壊を回避するための、安易で比較
的確実な方法として、素子をディレーティングして使用
する方法がある。
【0005】過電流や過電圧による破壊からの回避は、
比較的小容量の素子ではヒューズなどの保護機能を設け
るなどで実現できるが、大容量の素子になると、過電流
や過電圧からの検知、保護を正確に機能させるのは困難
である。
【0006】以下に図12〜14を参照して、従来方式
での素子の並列接続時、直列接続時の破壊要因や、過電
流/過電圧からの保護機構の概略を説明する。
【0007】図12は、電圧駆動型素子201を並列接
続した従来の回路装置である。アノード(A)側とカソ
ード(K)側にそれぞれ、コレクタ側浮遊インダクタン
ス202とエミッタ側浮遊インダクタンス203が挿入
され、駆動素子201のゲートに、バランス用ゲート抵
抗204とゲート抵抗205が接続されている。このよ
うな並列接続は、素子201に流れる電流の不均衡によ
る破壊を防止するためには、素子201の特性の均等
化、素子を含む回路構成要素の物理的要因で生じる浮遊
インダクタンスの均等化、ゲート信号を供給する導体長
さの均等化が必要である。
【0008】図13は、電圧駆動型素子206を直列接
続した従来の回路装置である。直列接続された各素子2
06と並列に、スナバコンデンサ208、スナバダイオ
ード209、スナバ抵抗210から成るスナバ回路と、
分担抵抗211が挿入されている。素子206のゲート
には、ゲート抵抗212とゲート駆動回路213が信号
供給導体214を介して接続される。なお、207はア
ノードリアクトル、2は信号供給導体または光ファイバ
である。
【0009】この直列接続回路で、各素子の分担電圧の
片寄りや、短絡事故時の各素子に流れる不平衡電流など
から破壊を防止するためには、並列回路と同様に、素子
の特性の統一、スナバ回路の低インダクタンス化とイン
ダクタンスの統一、リアクトル207の挿入、分担抵抗
211の低インピーダンス化などが必要である。
【0010】図14は、直列回路における各素子216
の過電圧保護機構を示す。スナバコンデンサ217、ス
ナバダイオード218、スナバ抵抗219で構成される
電圧バランス用のスナバ回路に加え、スイッチ223、
ダイオード221、ショットキーダイオード222が挿
入されている。220はゲート抵抗、224はゲート駆
動回路、225は信号供給導体、226は信号供給導体
または光ファイバである。この電力素子の過電圧保護で
は、素子216の耐圧以上に素子電圧が跳ね上がった場
合の破壊から素子を保護するために、異常時を想定して
主回路のインダクタンスを設定することや、確実に保護
機能を果たす部品の選定が必要である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来回路で
は、いずれの場合も煩雑な選別作業や、高度な設計技術
が必要とされる半面、保護の確実性が低いという問題が
あった。
【0012】しかし、変換器などの大容量の回路装置で
は、電圧駆動型素子の並列接続や直列接続で動作の信頼
性を高めるには、電流の不平衡や過電圧などに起因する
破壊を防止し、確実に素子を保護する必要がある。
【0013】そこで本発明は、従来のような煩雑な選別
や高度な設計技術を必要とせずに、スイッチング時の素
子電流の状態を、特殊な構成の電流検出器でほぼリアル
タイムで監視し、電流検出器の出力信号で電圧駆動素子
のゲート電圧を制御することによって、電流の不平衡や
過電圧を抑制する。この手法で、素子の破壊に至るよう
な危険な状態から回避して、大容量の変換器などにおい
ても動作の信頼性を向上することのできる電力用半導体
回路装置を提供する。
【0014】また、上述した電流検出器を用いて,各素
子や各チップの特性に多少のばらつきがあっても、電流
バランスが良好に維持される電力用半導体回路装置を提
供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】上述した電力用半導体回
路装置を実現するために、本発明は、トロイダルコイル
を有する特殊な構成の電流検出器を電圧駆動型素子のエ
ミッタ側に挿入して、素子電流の時間変化を検出し、検
出した電流変化に基づいて、素子のゲート電圧を制御す
る。
【0016】電流検出器は、第1および第2の誘電体面
を有する誘電体と、第1の誘電体面上に互いに離間して
配置される第1の短冊状導体と、第2の誘電体面上に互
いに離間して設けられる第2の短冊状導体と、誘電体を
貫通して第1の短冊状導体と第2の短冊状導体とを連続
的かつスパイダルに接続してコイルを形成するスルーホ
ールと、第1の誘電体面と第2の誘電対面の間に位置し
て、コイル内を走るリターン導体とを備える。
【0017】具体的な態様として、本発明の第1の側面
では、並列接続された電圧駆動型素子に上述した電流検
出器を組み合わせた電力用半導体回路装置を提供する。
この半導体回路装置は、並列接続される複数の電圧駆動
型素子と、各素子のエミッタ側に挿入され、素子電流の
時間変化をトロイダルコイルにより検出する電流検出器
と、電流検出器の出力に接続され、電流検出器出力を処
理して素子電流の時間変化に応じた制御信号を生成する
ロジック回路と、制御信号に応じて素子のターンオン時
のゲート電圧を調整する第1スイッチと、制御信号に応
じて素子のターンオフ時のゲート電圧を調整する第2ス
イッチとを含む。
【0018】制御信号に基づくスイッチのON/OFF
制御により、素子のターンオン時、ターンオフ時のゲー
ト電圧が適切に調整されるので、素子の特性差や、主回
路の導体長さ、インダクタンスの増減などに厳密な注意
を払う必要がなくなる。
【0019】本発明の第2の側面では、マルチチップ方
式に並列接続された電圧駆動型素子に上述した電流検出
器を組み合わせ、他と異なる動作特性の素子を不能動に
することによって電流バランスにすぐれた電力用半導体
回路装置を提供する。この半導体回路装置は、マルチチ
ップ方式に並列接続される複数の電圧駆動型素子と、各
素子のエミッタ側に挿入されて素子電流の時間変化をト
ロイダルコイルにより検出する電流検出器と、電流検出
器の出力に接続され、電流検出器出力が所定範囲内にな
い場合に制御信号を出力する判定回路と、判定回路の出
力に接続されて制御信号を受け取ったときに電圧駆動型
素子を不能動にするスイッチとを備える。
【0020】マルチチップにおいて、特性の異なる素子
をあらかじめ除外してチップ内での電流の不平衡を排除
するので、素子破壊等が効果的に防止される。
【0021】本発明の第3の側面では、直列接続された
電力駆動型素子に上述した電流検出器を組み合わせ、他
と異なる動作特性の素子を不能動にすることによって、
電圧バランスにすぐれた電力用半導体回路装置を提供す
る。この半導体回路装置は、直列接続された複数の電圧
駆動型素子と、各素子のエミッタ側に挿入されて素子電
流の時間変化をトロイダルコイルにより検出する電流検
出器と、電流検出器の出力に接続され、電流検出器出力
が所定範囲内にない場合に制御信号を出力する判定回路
と、判定回路の出力に接続されて制御信号を受け取った
ときに電圧駆動型素子を不能動にするスイッチとを備え
る。
【0022】この半導体回路装置では、特性の異なる素
子を直列型回路からあらかじめ排除して分圧の不平衡を
排除するので、素子破壊等を効果的に防止することがで
きる。
【0023】本発明の第4の側面では、電流検出器の出
力が所定レベルを超える場合に、素子のゲート−エミッ
タ間のスイッチを瞬間的にON/OFF制御することに
より、素子のゲート電圧を微調整して、素子電圧の跳ね
上がりを抑制できる電力用半導体回路装置を提供する。
この半導体回路装置は、電圧駆動型素子と、この素子の
エミッタ側に挿入されて素子電流の時間変化をトロイダ
ルコイルにより検出する電流検出器と、電流検出器の出
力に接続され、電流検出器出力が所定範囲内にない場合
に制御信号を出力する判定回路と、判定回路の出力に接
続され、素子のゲート−エミッタ間に位置して制御信号
に応じた時間だけON/OFF制御されるスイッチとを
備える。
【0024】この装置では、動作特性の異なる素子を排
除するのではなく、その動作を許容範囲内に調整するこ
とによって、装置の信頼性を高める。
【0025】本発明の第5の側面では、電圧駆動型素子
を直列接続した大電力用半導体回路装置において、直列
主回路のカソード側に接続された第1の電流検出器の出
力と、各素子のエミッタ側に接続された第2電流検出器
の出力とを比較することによって、各素子のゲート電圧
を最適に調整する。この半導体回路装置は、直列接続さ
れる複数の電圧駆動型素子と、直列接続される主回路の
カソード端に接続されて主回路電流の時間変化をトロイ
ダルコイルにより検出する第1の電流検出器と、各素子
のエミッタ側に挿入されて素子電流の時間変化をトロイ
ダルコイルにより検出する第2の電流検出器と、第1お
よび第2の電流検出器の出力を受け取って、第2の電流
検出器の出力が第1の電流検出器の出力と異なる場合に
制御信号を出力するコンパレータと、コンパレータの出
力に接続され、対応する前記素子のゲートエミッタ間に
位置して、制御信号に応じた時間だけON/OFF制御
されるスイッチとを備える。
【0026】各素子のゲート−エミッタ間でスイッチ制
御することにより、この素子の動作特性が主回路の動作
特性と整合するようにゲート電圧を調整することがで
き、電流の片寄りなどによる素子破壊を効果的に防止す
ることができる。
【0027】本発明のその他の特徴、効果は、以下で図
面を参照して述べる詳細な説明によっていっそう明確に
なる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を述べる前
に、各実施形態で電圧駆動型素子と組み合わせて用いら
れる電流検出器について説明する。
【0029】図1(a)は本発明で使用される電流検出
器1の一例を示す概略図であり、図1(b)は図1
(a)のX−Xラインに沿った断面図である。図1に示
す電流検出器1は、中空4を有する円形の多層プリント
基板2にトロイダル状コイル5を形成したものである。
【0030】電流検出器1は、中空4を有する誘電体3
の第1の誘電体面3aに互いに離間して配置される第1
の短冊状導体6aと、誘電体3の第2の誘電体面3bに
互いに離間して設けられる第2の短冊状導体6bと、誘
電体3を貫通して第1の短冊状導体と第2の短冊状導体
を連続的かつスパイダルに接続してコイル5を形成する
スルーホール7と、および第1の誘電体面と第2の誘電
対面の間に位置して、コイル内を走るリターン導体8を
備える。
【0031】コイル5の始点は第1の出力端子であるA
端子に接続される。A端子側から短冊導体6をスルーホ
ール7経由でスパイダル状にたどって、ほぼ一周したC
地点で、最後のスルーホール7はリターン導体8に接続
される。リターン導体8は、C地点から逆方向にコイル
内をほぼ一周して始点(A端子)近傍のD地点に戻り、
このD地点からスルーホール7により第2の出力端(B
端子)に取り出される。
【0032】図1は円形中空の電流検出器を例に示した
が、図2に示すような多角形状の電流検出器としてもよ
い。
【0033】図3は、図1または2に示す電流検出器の
電気的な動作原理を説明する電気回路図であり、図4
は、測定対象である電流(たとえば電力変換器のパルス
電流>)Ipの時間変化率と、図3の回路における出力
抵抗Ro端の信号電圧との関係を示すグラフである。
【0034】図3に示すように、円形コイルの中央を貫
通して流れる一次電流をIp、コイルに流れる二次電流
をis 、一次電流と二次電流との間の相互インダクタン
スをMとしたときに、式(1)の関係が成立する。
【0035】 N2(dΦ/dt)=M(dIp/dt)=L(dis/dt)+Ris (1) ここで、N2 は短冊導体6aの数(コイルの巻き数)、
Φは磁束、Rはコイルの内部抵抗Rs と出力抵抗Ro の
和(R=Rs+Ro)である。
【0036】パルス電流Ip に対するコイルのインダク
タンスLの影響が無視できるほど小さい周波数領域ωh
L<<Rでは、式(2)が成立する。
【0037】 is =(M/R)(dIp/dt) (2) このとき、出力電圧VR は式(3)のようになる。
【0038】 VR(t)=(M・Ro/R)(dIp/dt) (3) これにより、コイルのRo端での出力電圧は一次電流I
pの微分に比例することがわかる。したがって、電流検
出器1を用いたならば、所定の素子の過渡電流を一次電
流とした場合に、この電流値に応じた出力電圧VR
(t)が得られることになる。図4のグラフは、この関
係を示すものである。
【0039】また、一次電流が定常的な電流である場
合、一次電流に比例した出力電圧Vcを得るためには、
図3に示すように、積分回路9を出力抵抗Roの後段に
配置する。積分回路9を介した出力信号は、式(4)に
示すとおりである。
【0040】
【数1】 ただし、Ro>>Rs とする。
【0041】実際に複数の素子を接続した電力用回路装
置の素子間の電流不平衡を小さくする制御や、過電流の
保護では、電流検出器に加えて積分回路9を用い、図4
に示す微分信号を処理して得られる信号を使用すること
になる。
【0042】以下、本発明の実施形態に基づいて、具体
的な電力用半導体回路装置について説明する。
【0043】<第1実施形態>図5は、本発明の第1実
施形態に係る電力用半導体回路装置である。第1実施形
態では、図1に示す電流検出器を、並列接続される電圧
駆動型素子と組み合わせ、電流の変化や過電流をほぼリ
アルタイムで検出し、各素子のゲート電圧を制御する。
【0044】第1実施形態に係る電力型半導体回路装置
は、並列に接続される電圧駆動型素子54と、各電圧駆
動型素子54のエミッタ側に挿入される電流検出器55
と、電流検出器の出力信号を処理するロジック(信号処
理)回路15と、前記電圧駆動型素子54のゲート近傍
に位置し、ロジック回路15の出力によりON/OFF
制御されるスイッチ58、59とを含む。ロジック回路
(または信号処理回路)15は、NOTゲート61、A
NDゲート62、ORゲート63を含む。
【0045】図5に示す回路例では、並列接続された2
つの電圧駆動型素子54の動作速度が、素子自身の物理
特性やその他回路要素の物理特性のばらつき等により異
なる場合に、各素子を流れる素子電流の変化に基づい
て、各素子のゲートに印加される電圧を制御することに
より、素子間のスイッチング時間差を最小にして、電流
の不平衡を解消するものである。
【0046】図6は、図5の回路のうち、電圧型駆動素
子54と、この素子54の素子電流Icが流れる位置に
挿入される電流検出器55と、素子54のゲートに接続
されるゲート抵抗57を抜き出したものである。図7
は、図6に示す信号と処理後の信号波形を示す。
【0047】図7の(イ)に示す波形を有する信号Vg
が、図6に示すように電圧駆動型素子54のゲートに与
えられると、ゲート−エミッタ間の信号Vg-eは、ゲー
トの入力容量で、図7(ロ)に示す波形となる。
【0048】このとき、図7(ハ)に示すような素子電
流Icが流れたとすると、電流検出器55の出力電圧Vs
nは、図7(ニ)に示される微分波形となる。Vsnは、
図3の積分回路9を用いない場合の電流検出器出力であ
り、式(3)に示すように、素子電流Icを時間微分し
たdI/dtに比例する信号であるが、定常的な電流を
検出したい場合は、適当な定数の積分回路9を通して、
式(4)で表わされる出力信号を得ることとしてもよ
い。
【0049】電流検出器55の出力信号(微分波形)
は、図5に示すNOTゲート61、ANDゲート62、
ORゲート63を有する信号処理回路15に供給され、
ロジック回路閾値を使って、図7(ホ)および(へ)の
信号を得る。
【0050】図5の回路装置の例では、図7(ニ)に示
した信号のターンオン/オフ時の微分信号をロジック処
理して、ターンオン時は、ロジック出力信号で、2つの
電圧駆動型素子54のうち、遅い方の素子側のスイッチ
58を図7(ホ)のパルス幅だけオンにする。これによ
って、遅い素子54のゲートのしきい値を一瞬高くし、
その分、素子が早くONするように制御する。結果とし
て素子間のスイッチング時間差がほとんどなくなり、電
流の不平衡を解消できる。
【0051】ターンオフ時は、オフ動作が遅い方の電圧
駆動型素子54側のスイッチ59を、図7(へ)のパル
ス幅だけオンにする。これにより素子に蓄えられた電荷
を早く抜き、OFF動作を速くすることによって、素子
間のスイッチング時間差を縮める。
【0052】図5のような電圧駆動素子を用いた並列回
路で、各素子54の素子電流側に電流検出器55を挿入
したことによって、素子電流Icの変化に基づき、素子
のゲート電圧を調整、制御し、素子間の電流バランスを
維持することができる。
【0053】図1に示す電流検出器は、多層基板を用い
た超薄型かつ軽量の検出器であるうえに、多層基板にパ
ターニングなどによりコロイダル状に形成したコイルに
より、磁束の変化に基づいて電流の時間変化を検出する
ので、検出時間がナノセカンドのオーダーまで短縮され
る。従来の電流検出器が検出時間に50ms程度必要と
していたことに比較すると、格段の速さで電流変化が検
出され、ほぼリアルタイムでスイッチング制御が可能と
なる。したがって、素子間のバランス制御が非常に良好
に行われ、一方の素子が破壊に至ることを効果的に防止
できる。
【0054】このような電流検出器を並列回路に用いる
ことにより、(1) 素子の厳密な特性選別の必要がな
くなる、(2) 主回路インダクタンスを厳密に考慮す
る必要がなくなる、(3) ゲート信号の制御で、並列
接続された素子の電流不平衡を最小にすることができる
という効果が得られる。
【0055】<第2実施形態>図8は、本発明の第2実
施形態にかかる電力用半導体回路装置20の回路図であ
る。第2実施形態では、複数の電圧駆動型素子66をマ
ルチチップ方式に並列接続した大電力用の回路で、各素
子のエミッタ側に図1の電流検出器67を挿入する。
【0056】第2実施形態の電力用半導体回路装置はま
た、電流検出器67の出力を受け取ってdi/dtを判
別し、di/dtが所定レベル以上の場合に制御信号を
出力する判定回路25と、電圧駆動型素子66のゲート
の最近傍に位置し、判定回路25の出力(制御信号)に
基づいて電圧駆動型素子66を不能動に制御するスイッ
チ70とを含む。
【0057】各素子に対応して設けられる判定回路25
は、積分回路72と、バッファゲート73を有し、積分
回路72は、図7(ニ)に示す電流検出器67の出力信
号di/dtが所定レベル以上のときに、バッファゲー
ト73の閾値以上の信号を出力する。これは、積分回路
72の定数を、ターンオフ時の微分信号が所定レベル以
上のときにバッファゲートの閾値以上となるように調整
することによって実現される。積分回路72の出力がバ
ッファゲートの閾値より高いときに、バッファゲートか
ら制御信号が出力され、まずスイッチ71をオンにし
て、この電圧駆動型素子66をオフにする。この後、ゲ
ート最近傍のスイッチ70をオフして、この素子(すな
わちdi/dt値が高い素子)66への信号の入力を停
止する。
【0058】換言すれば、電流変化率が所定レベル以上
の素子だけが不能動に制御され、動作特性の異なる素子
として除外することによって、回路全体の電流の不平衡
を解消する。
【0059】なお、マルチチップ回路のゲート駆動回路
68は、電源検出回路74に接続され、電源検出回路7
4は、各素子に対応するラッチ75に接続されている。
電源検出回路74がゲート電源の入力を検出して、ラッ
チ回路75に最初の信号が入力された時点で、上述した
di/dtに基づく制御が行われる。
【0060】したがって、図8に示す回路での電流バラ
ンス制御は、ゲート駆動回路に電源が供給され、かつ最
初のスイッチング動作時に実施される制御である。
【0061】このようなマルチチップ型電力用回路装置
は、(1) マルチチップ型装置の各チップを構成する
素子の厳密な特性選別の必要がなくなる、(2) チッ
プ内に特性の異なる素子が存在しても、その素子だけを
動作停止状態にして、チップ全体としては継続運転が可
能になる、(3) チップ内の電流の不平衡がなくな
り、ある素子への電流集中による破壊事故がなくなる、
(4) 素子の動作の信頼性が向上するなどの効果を有
する。
【0062】<第3実施形態>図9は、本発明の第3実
施形態に係る電力用半導体回路装置30の概略回路図で
ある。第3実施形態では、電圧駆動型素子79を多段直
列接続し、各素子のエミッタ側に図1の電流検出器80
を挿入する。電流検出器80の出力は、積分回路87お
よびバッファゲート73で構成される判定回路35に接
続される。判定回路35は、電流検出器の出力信号di
/dtが所定レベル以上のときに、電圧駆動型素子79
のゲートの最近傍に位置する第1スイッチ91に制御信
号を供給し、第1スイッチ91をオンにする。その後、
ゲート駆動用の第2スイッチ92をオフにして、この素
子へのスイッチング信号の入力を停止する。
【0063】判定回路35においては、積分回路87の
定数は、ターンオフ時の微分信号di/dtが所定レベ
ル以上のときに、バッファゲートの閾値以上の積分信号
を出力するように調整される。
【0064】各段での電流検出回路の出力(すなわち素
子電流の微分信号)が所定値以上のときに、対応する電
圧駆動素子のゲートへの電圧印加が停止され、動作特性
の異なる好ましくない素子だけが不能動にされる。した
がって、ある素子に不良が生じても、装置全体の停止に
至ることはない。
【0065】第3実施形態においては、各段の電圧駆動
型素子79に対応して、ゲート駆動回路81と、ゲート
駆動回路81に接続される電源検出回路88と、電源検
出回路88に接続されるラッチ89が設けられる。した
がって、電流検出器80の出力に基づくゲート電圧のO
N/OFF制御は、ゲート駆動回路の電源投入が検出さ
れ、ラッチ89に最初の信号が入力された時点で行われ
る。
【0066】図9の多段直列型の大電力用半導体回路装
置は、各駆動素子79と並列に,スナバ回路(スナバコ
ンデンサ83とスナバ抵抗85)と、電圧分担抵抗が接
続されている。超薄型の電流検出器80で、直列接続さ
れた各電圧駆動型素子の電流変化をほぼリアルタイムで
検出し、動作特性の異なる素子はあらかじめ動作から排
除されるので,残りの各段での分担電圧のバランスが良
好に維持される。したがって、電圧バランス用のスナバ
回路の容量を小さくすることができる。
【0067】第3実施形態の電力用半導体回路装置は、
(1) 素子の厳密な特性選別の必要がなくなる、
(2) 多段直列接続された電力回路において、特性の
異なる素子が介在しても、 この素子を不能動にし
て、回路装置全体としては運転を継続することができ
る、(3) 直列回路の電圧分担の悪化により素子が破
壊するのを効果的に防止できる、(4) 回路装置の信
頼性が向上するという効果を有する。
【0068】<第4実施形態>第2実施形態、第3実施
形態では、電源供給時に特性の異なる素子を検出し、そ
の素子だけを不能動にして回路全体の動作から排除する
構成とした。第4実施形態では、動作の異なる素子を検
出し、その素子をその他の素子の動作と整合させる例を
説明する。
【0069】図10は、第4実施形態に係る電力用半導
体回路装置40の一部概略回路図である。図10に示す
素子が他の素子と動作特性が異なる場合、たとえば、他
の素子に比べてスイッチングが早い場合を例にとって説
明する。
【0070】この電力用半導体回路装置は、電圧駆動型
素子95と、そのエミッタ側に挿入される電流検出器9
6と、電流検出器96の出力側に接続され、電流検出器
の出力di/dtが所定レベル以上のときに制御信号を
出力する判定回路45と、電圧駆動型素子95のゲート
−エミッタ間の最近傍に位置し、制御信号に基づいて瞬
間的にON/OFF制御されるスイッチ104とを含
む。
【0071】判定回路45は、積分回路102とバッフ
ァゲート73を含む。積分回路102は、ターンオフ時
の微分信号di/dtが所定レベル以上のときにバッフ
ァゲート73の閾値以上の信号を出力するような定数を
有する。積分回路102の出力を受けて、バッファゲー
トは制御信号を出力する。制御信号は駆動回路103を
介して、素子95のゲート−エミッタ間に位置するスイ
ッチ104を、図7の(ホ)または(ヘ)に示すパルス
幅分だけ、閉じる。スイッチ104が一瞬ON状態にな
ることにより、素子95のゲートに印加される電圧が一
瞬だけ引き、結果として素子96のスイッチング動作を
遅くする。
【0072】判定回路から出力される制御信号(処理信
号)のパルス幅は、電流検出器96の出力di/dtに
応じて決まるので、他の素子からの電流変化のずれに応
じた制御信号が、スイッチ104に供給される。上述し
たように,電流検出器96として図1に示す超薄型の磁
束変化型の電流検出器を用いるので、ほぼリアルタイム
で電流変化を検出することができ、他の素子に対する素
子96のスイッチングの時間差が迅速に解消される。
【0073】図10に示す例では、電圧駆動型素子95
と並列に、スナバコンデンサ97とスナバ抵抗99から
成るスナバ回路が接続されるが、上述した電圧バランス
制御により、スナバ回路の容量をきわめて小さくするこ
とができる。あるいはスナバ回路を省略することも可能
になる。
【0074】図10の回路装置は、(1) ほぼリアル
タイムの電流変化検出により、ゲートに印加される電圧
を電流変化に応じて制御し、過電圧の抑制が正確にでき
る、(2) ゲートで過電圧の抑制ができるので、スナ
バ回路の省略あるいは小型化が実現される、(3) 過
電圧による素子破壊を回避できるので、電力用回路装置
全体の動作の信頼性が向上するという効果を有する。
【0075】<第5実施形態>図11は、本発明の第5
実施形態にかかる大電力用の半導体回路装置50の概略
回路図である。
【0076】第5実施形態では、直列回路のカソード側
に、主回路電流を検出する第1の電流検出器106aを
挿入し、直列接続された各電圧駆動型素子79のエミッ
タ側に、第2の電流検出器106aを挿入する。回路全
体を通して流れる電流をモニタする第1電流検出器10
6aの出力と、各素子の電流をモニタする第2の各電流
検出器106bの出力とをそれぞれ比較することによっ
て、スイッチング時間差を解消し、電圧バランスをよく
する。第1、第2の電流検出器は、ともに図1に示す薄
型コロイダルコイルによる電流検出器である。
【0077】具体的には、図11の電力用半導体回路装
置50は、直列接続された電圧駆動型素子79と、この
回路装置の主回路のカソード側に挿入される第1の電流
検出器106aと、各素子79のエミッタ側に挿入され
る第2の電流検出器106bと、第2電流検出器106
bの各々の出力と第1電流検出器106aの出力とを比
較するコンパレータ120と、素子79のゲート−エミ
ッタ間の最近傍に位置し、コンパレータ120の出力に
接続されるスイッチ117とを備える。
【0078】コンパレータ120は、第1の電流検出器
(主回路電流検出器)106aの出力に接続される第1
抵抗113と、第2の電流検出器106bの出力に接続
される第2抵抗112と、第1および第2の抵抗を経た
それぞれの出力を受け取り、比較するOPアンプ(反転
増幅器)110とを備える。
【0079】第1の電流検出器106aが検出した主回
路の全電流の微分信号は、第1の積分器108で全波整
流して積分され、第2の電流検出器106bが検出した
各素子の素子電流の変化di/dt、すなわち図7
(ニ)の微分信号は、第2の積分器109で整流、積分
される。
【0080】OPアンプ110は、第2の積分器109
からの出力が、第1の積分器108からの出力と異なる
場合に、その差分に応じた制御信号、たとえば、図7
(ホ)または(へ)のようなパルス信号をスイッチ11
7に供給する。たとえば、ある電圧駆動素子79が回路
全体の素子動作よりも早く動作する場合、この電圧駆動
素子79に設定された電流検出器106bの出力di/
dtは、主回路の電流検出器106aの出力よりも大き
くなる。このとき、コンパレータ120の制御信号に基
づいて、電圧駆動型素子79のゲート−エミッタ間の最
近傍に位置するスイッチ117は、制御信号のパルス幅
分だけ閉じてON状態になる。結果として、この電圧駆
動型素子79のゲート電圧が一瞬引き、他の素子の動作
速度と整合することができる。
【0081】このように、各素子における電流の時間変
化の不平衡を最小にして、直列接続のシステム全体の分
圧バランスを良好に維持し、システム遮断を防止する。
特に、各素子電流と主回路電流とを比較し、それぞれの
素子でゲート電圧を最良に制御できるので、分圧バラン
スの制御を非常に精度よく行うことができる。また、図
1のトロイダルコイル型電流検出器を用いるので、ほぼ
リアルタイムで電流変化が検出され、各素子のゲート電
圧制御を瞬時に行うことができる。したがって、各素子
と並列に挿入されるスナバ回路の容量を小さくする、あ
るいはスナバ回路を省略することも可能になる。また、
装置を構成する素子などの要素や、装置のインダクタン
スの増減について、厳密に考慮する煩雑さが解消され
る。
【0082】第5実施形態の電力用半導体回路装置は、
(1) 事故時でも各素子電流の不平衡を迅速に防止す
ることができる、(2) 電流不平衡による特定の素子
への電流集中がなくなり、素子破壊を防止することがで
きる、(3) システム全体の信頼性が向上するという
効果を有する。
【0083】なお、第1〜第5の実施形態において、図
1の電流検出器を用いた例に基づいて説明したが、図2
に示す電流検出器を用いても、同様の効果を得ることが
できる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電力用半
導体回路装置は、超薄型トロイダルコイル型の電流検出
器を使用し、効果的に電流不均衡を検出し、各素子への
ゲート電圧を制御するので、素子破壊が防止され、装置
あるいはシステムの信頼性が向上する。
【0085】また、素子などの回路要素の厳密な選別
や、インダクタンスの微妙な増減について考慮する必要
がなくなる。
【0086】さらに、バランス用のスナバ回路等が小型
化され、これにともなって、装置全体も小型化し、コス
トダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電力用半導体回路装置に用いられる電
流検出器の一例を示す図である。
【図2】本発明の電力用半導体回路装置に用いられる電
流検出器の別の例を示す図である。
【図3】図1の電流検出器の電気的な動作原理を説明す
るための電気回路図である。
【図4】測定対象である素子電流Ipの時間変化率と、
電流検出器の出力抵抗(Ro)端の信号電圧との関係を
示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る電力用半導体回路
装置の概略回路図である。
【図6】図5の回路の主要部分を示す図である。
【図7】本発明の電力用半導体回路装置の基本動作を説
明するための波形図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る電力用半導体回路
装置の概略回路図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る電力用半導体回路
装置の概略回路図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る電力用半導体回
路装置の概略回路図である。
【図11】本発明の第5実施形態に係る電力用半導体回
路装置の概略回路図である。
【図12】電圧駆動型素子を並列接続した従来の回路装
置を示す。
【図13】電圧駆動型素子を直列接続した従来の回路装
置である。
【図14】従来の直列回路における素子の過電圧保護機
構を示す。
【符号の説明】
A アノード側端子(主回路コレクタ電極) K カソード側端子(主回路エミッタ電極) Vg ゲート駆動信号 Vg-e 素子ゲート−エミッタ間電圧 Vsn 電流検出器出力電圧 Ic 素子電流 1、55、67、80、96、106a、106b 電
流検出器 9、72、87、102、109 積分回路 15 信号処理回路 25、35、45 判定回路 54、66、79、95 電圧駆動型素子 56、68、81、100 ゲート駆動回路 58、59、71、91、104、117 スイッチ 73 バッファゲート 75、89 ラッチ回路 83 スナバコンデンサ 85 スナバ抵抗 84 スナバダイオード 110 OPアンプ(反転増幅器)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子と、 前記素子のエミッタ側に挿入され、素子電流の時間変化
    をトロイダルコイルにより検出する電流検出器と、 前記電流検出器の出力に接続され、前記電流検出器の出
    力を処理して、前記素子電流の時間変化に応じた制御信
    号を生成する信号処理回路と、 前記制御信号に応じて前記素子のゲート電圧を調節する
    スイッチとを含む電力用半導体回路装置。
  2. 【請求項2】 前記電流検出器は、 第1および第2の誘電体面を有する誘電体と、 前記第1の誘電体面に互いに離間して配置される第1の
    短冊状導体と、 前記第2の誘電体面に互いに離間して設けられる第2の
    短冊状導体と、 前記誘電体を貫通して前記第1の短冊状導体と第2の短
    冊状導体とを連続的かつスパイダルに接続してコイルを
    形成するスルーホールと、 前記第1の誘電体面と第2の誘電対面の間に位置して、
    コイル内を走るリターン導体とを備える電力用半導体回
    路装置。
  3. 【請求項3】 並列接続される電圧駆動型素子と、 前記各素子のエミッタ側に挿入され、前記素子の素子電
    流の時間変化をトロイダルコイルにより検出する電流検
    出器と、 前記電流検出器の出力に接続され、前記電流検出器の出
    力を処理して、前記素子電流の時間変化に応じた制御信
    号を生成するロジック回路と、 前記制御信号に応じて、前記素子のターンオン時のゲー
    ト電圧を調整する第1のスイッチと、 前記制御信号に応じて、前記素子のターンオフ時のゲー
    ト電圧を調整する第2のスイッチとを含む電力用半導体
    回路装置。
  4. 【請求項4】 マルチチップ方式に並列接続される複数
    の電圧駆動型素子と、 前記各素子のエミッタ側に挿入され、前記素子の素子電
    流の時間変化をトロイダルコイルにより検出する電流検
    出器と、 前記電流検出器の出力に接続され、電流検出器出力が所
    定範囲内にあるかどうかを判定し、所定範囲内にない場
    合に、制御信号を出力する判定回路と、 前記判定回路の出力に接続され、前記制御信号を受け取
    ったときに、前記電圧駆動型素子を不能動にするスイッ
    チとを備える電力用半導体回路装置。
  5. 【請求項5】 直列接続される電圧駆動型素子と、 前記各素子のエミッタ側に挿入され、前記素子の素子電
    流の時間変化をトロイダルコイルにより検出する電流検
    出器と、 前記電流検出器の出力に接続され、電流検出器出力が所
    定範囲内にあるかどうかを判定し、所定範囲内にない場
    合に、制御信号を出力する判定回路と、 前記判定回路の出力に接続され、前記制御信号を受け取
    ったときに、前記電圧駆動型素子を不能動にするスイッ
    チとを備える電力用半導体回路装置。
  6. 【請求項6】 電圧駆動型素子と、 前記素子のエミッタ側に挿入され、前記素子の素子電流
    の時間変化をトロイダルコイルにより検出する電流検出
    器と、 前記電流検出器の出力に接続され、前記電流検出器出力
    が所定範囲内にあるかどうかを判定し、所定範囲内にな
    い場合に、制御信号を出力する判定回路と、 前記判定回路の出力に接続され、前記素子のゲート−エ
    ミッタ間に位置して、前記制御信号に応じた時間だけO
    N/OFF制御されるスイッチとを備える電力用半導体
    回路装置。
  7. 【請求項7】 直列接続される複数の電圧駆動型素子
    と、 前記直列接続される主回路のカソード端に接続されて主
    回路電流の時間変化をトロイダルコイルにより検出する
    第1の電流検出器と、 前記各素子のエミッタ側に挿入され、前記素子の素子電
    流の時間変化をトロイダルコイルにより検出する第2の
    電流検出器と、 前記第1および第2の電流検出器の出力を受け取ってこ
    れらの出力を比較し、 前記第2の電流検出器の出力が、前記第1の電流検出器
    の出力と異なる場合に、制御信号を出力するコンパレー
    タと、 前記コンパレータの出力に接続され、対応する前記素子
    のゲートエミッタ間に位置して、前記制御信号に応じた
    時間だけON/OFF制御されるスイッチとを備える電
    力用半導体回路装置。
  8. 【請求項8】 前記電流検出器は、 第1および第2の誘電体面を有する誘電体と、 前記第1の誘電体面に互いに離間して配置される第1の
    短冊状導体と、 前記第2の誘電体面に互いに離間して設けられる第2の
    短冊状導体と、 前記誘電体を貫通して前記第1の短冊状導体と第2の短
    冊状導体とを連続的かつスパイダルに接続してコイルを
    形成するスルーホールと、 前記第1の誘電体面と第2の誘電対面の間に位置して、
    コイル内を走るリターン導体とを備える請求項3〜7の
    いずれかに記載の電力用半導体回路装置。
  9. 【請求項9】 前記判定回路は、前記電流検出器の出力
    に接続される積分器と、この積分器に接続されるバッフ
    ァゲートとを有し、前記電流検出器の出力が所定範囲内
    にない場合に、前記バッファゲートの閾値以上の信号を
    出力する請求項4〜6のいずれかに記載の電力用半導体
    回路装置。
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