JPH07288456A - 半導体装置の過電圧クランプ回路 - Google Patents

半導体装置の過電圧クランプ回路

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JPH07288456A
JPH07288456A JP17057394A JP17057394A JPH07288456A JP H07288456 A JPH07288456 A JP H07288456A JP 17057394 A JP17057394 A JP 17057394A JP 17057394 A JP17057394 A JP 17057394A JP H07288456 A JPH07288456 A JP H07288456A
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overvoltage
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input
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Tadanori Yamada
忠則 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高速スイッチング動作においても安定して過電
圧保護作用が得られる過電圧クランプ回路を備えた半導
体装置を提供する。 【構成】主電源9および誘導性負荷回路8に出力端Dお
よびGND端Sが直列に接続されて誘導性負荷に流れる
電流をオン・オフ制御する主半導体装置1の過電圧クラ
ンプ回路10が、主半導体装置1の出力端およびGND
端に並列に接続された保護用半導体装置11と、その制
御入力端gと出力端Dとの間にカソ−ドを出力端側にし
て接続された降伏電圧を有する過電圧検出ダイオ−ド1
3,制御入力端とGND端との間に接続された入力電位
規定抵抗15,および入力電位規定抵抗15に並列接続
された入力保護用双方向性降伏ダイオ−ド16からなる
過電圧検出回路12とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スイッチング電源装
置などに用いられ、誘導性負荷回路に流れる電流をオン
オフ制御する自己消弧形半導体素子等の半導体装置を、
そのタ−ンオフ時に発生する過電圧から保護するために
設けられる過電圧クランプ回路(過電圧制限回路)に関
する。
【0002】
【従来の技術】図3は半導体装置の従来の過電圧制限回
路の一例を示す接続図であり、主半導体装置1には自己
消弧型半導体装置,例えば図の場合パワ−MOSFET
が用いられ、そのドレインから引き出された端子Dを出
力端子,ソ−スから引き出された端子SをGND端子と
し、両端子間に例えばパルストランス等の誘導性負荷
8,直流電源9を接続することにより例えばスイッチン
グ電源装置の主回路が構成される。また主半導体装置1
としてのパワ−MOSFETのゲ−トから引き出された
端子Gを入力端子として端子G−D間に入力電位規定抵
抗R2 を接続するとともに、端子Gにゲ−ト直列抵抗R
G を介してドライブ回路7を接続し、その出力駆動電圧
G によって主半導体装置1をオンオフ制御すれば、誘
導性負荷8への供給電力を駆動電圧VG の時比率に対応
して制御することができる。
【0003】上述のようにスイッチングデバイスとして
例えばスイッチング電源装置に組み込まれた半導体装置
1をオンオフ制御すると、そのタ−ンオフに際して誘導
性負荷8に流れる電流を遮断することによって負荷回路
のインダクタンスに磁気エネルギ−が蓄積され、その放
出を半導体装置1が遮断することによって半導体装置1
の出力端子DとGND端子Sとの間に過渡的な過電圧が
発生する。このような過電圧が半導体装置1の定挌電圧
を越えると素子破壊の原因となるため、半導体装置1に
は過電圧制限回路2が設けられる。
【0004】過電圧制限回路2は図の場合、半導体装置
1としてのMOSFETのドレイン−ゲ−ト間に互いに
逆向きに直列接続された一対のアバランシェダイオ−ド
で構成される過電圧検出ダイオ−ド3およびバイアスブ
ロックダイオ−ド4からなり、過電圧検出ダイオ−ド3
のアバランシェ降伏を利用して端子G側に過電圧をフィ
−ドバックさせることにより、タ−ンオフ過程にあるM
OSFET1は端子G側にフィ−ドバックした過電圧に
よって一時的にオン状態に戻り、誘導性負荷8に蓄積さ
れた電磁エネルギ−をGND側に放流するので、端子D
−S間に加わる過電圧を無害なレベルに制限し、MOS
FET1を過電圧から保護することができる。また、過
電圧制限回路2にバイアスブロックダイオ−ド4を設
け、主半導体装置1の高周波スイッチング過程において
主半導体装置1がオンしてD−G間電圧が零近くに低下
したとき、駆動電圧VG により入力端Gから過電圧制限
回路2を介して出力端Dに向けて電流が流れることを防
ぎ、過電圧制限回路2が主半導体装置1の高速スイッチ
ング動作に与える悪影響を排除するよう構成されてい
る。
【0005】なお、主半導体装置1の端子D−S間に並
列に図示しないアバランシェダイオ−ドからなる過電圧
制限回路、またはスナバ回路を設け、端子D−S間に加
わる過電圧を制限するよう構成したものも知られてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】過電圧制限回路2を備
えた従来の主半導体装置1において、主半導体装置1の
入力側のインピ−ダンス,即ちゲ−ト直列抵抗RG ,入
力電位規定抵抗R2 等はその抵抗値が、ドライブ回路7
からの駆動電圧VG による主半導体装置1のオンオフ制
御を対象に決められるものであり、主半導体装置の入力
容量の放電を容易化するためにスイッチング周波数が高
くなるとともに抵抗値を低く設定することが必要にな
る。過電圧を入力側にフィ−ドバックさせることによっ
て半導体装置1をオンさせる従来の過電圧制限回路2に
おいては、入力側のインピ−ダンスの高低が過電圧制限
回路2の動作に直接影響し、入力インピ−ダンスが高い
低周波スイッチング状態では安定性の高い過電圧保護効
果が得られるが、数10kHz以上の高速(高周波)ス
イッチングを必要とするスイッチング電源装置などでは
その動作の安定性が低下し、十分な過電圧保護効果が得
られないという問題が発生する。
【0007】また、過電圧制限回路2がタ−ンオフ過程
にある半導体装置1の動作を、一時的にオン状態に引き
戻すように制御して過電圧保護動作を行うため、過電圧
保護動作が頻繁に発生するような場合には半導体装置1
のスイッチング動作が不安定になるという問題も発生す
る。一方、半導体装置の端子D−S間に並列にアバラン
シェダイオ−ドからなる過電圧制限回路を接続する方式
では、過電圧制限回路としてのアバランシェダイオ−ド
に流し得るサ−ジ電流値に限界があるため、過電圧の制
限効果にも制限があり、ことに高速スイッチングを行う
場合には十分な過電圧の制限効果が得られないという問
題がある。さらに、主半導体装置1の端子D−S間に並
列にスナバ回路を設けた方式では、半導体装置の構成が
複雑化,大型化するという問題が発生する。
【0008】この発明の目的は、高速スイッチング動作
においても安定して過電圧保護効果が得られる過電圧ク
ランプ回路を備えた半導体装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明によれば、主電源および誘導性負荷に出力
端およびGND端が直列に接続されて誘導性負荷に流れ
る電流をオン・オフ制御する主半導体装置の過電圧クラ
ンプ回路であって、前記主半導体装置の出力端およびG
ND端に並列に接続された保護用半導体装置と、その制
御入力端と出力端との間にカソ−ドを出力端側にして接
続された降伏電圧を有する過電圧検出ダイオ−ド、およ
び制御入力端とGND端との間に接続された入力電位規
定抵抗からなる過電圧検出回路とを備えてなるものとす
る。
【0010】過電圧検出回路がその入力電位規定抵抗に
並列に入力保護用双方向性降伏ダイオ−ドを備えてなる
ものとする。過電圧クランプ回路が共通のチップ上で主
半導体装置と一体化したモジュ−ル構造を形成してなる
もので、半導体基板に主半導体装置と保護用半導体装置
および過電圧検出ダイオ−ドが並設され、該半導体基板
上に入力電位規定抵抗が絶縁膜を介して形成され、過電
圧検出ダイオ−ドのアノード側と導体で一端が接続され
た入力電位規定抵抗と、該導体と制御入力端が接続され
た保護用半導体装置と、さらに、主半導体装置のGND
端と導体で他端が接続される入力電位規定抵抗およびG
ND端が接続される保護用半導体装置とを備えてなるも
のとする。
【0011】半導体基板上に絶縁膜を介して入力保護用
双方向性降伏ダイオ−ドが形成され、入力電位規定抵抗
と並列に導体で接続される該入力保護用双方向性降伏ダ
イオ−ドを備えてなるものとする。
【0012】
【作用】この発明において、主半導体装置の出力端およ
びGND端に並列に保護用半導体装置を接続し、その制
御入力端と出力端との間にカソ−ドを出力端側にして接
続された降伏電圧を有する過電圧検出ダイオ−ド、およ
び制御入力端とGND端との間に接続された入力電位規
定抵抗からなる過電圧検出回路を設けたことにより、保
護用半導体装置の出力端(主半導体装置の出力端)とG
NDとの間の電位が上昇して過電圧検出ダイオ−ドの降
伏電圧を越えると、降伏電流が入力電位規定抵抗を介し
てGND側に流れ、入力電位規定抵抗の電圧降下に相当
する電圧が保護用半導体装置の入力端子に印加されるの
で、過電圧が過電圧検出ダイオ−ドの降伏電圧を越えて
いる期間保護用半導体装置がオン状態となって誘導性負
荷回路の蓄積電磁エネルギ−をGND側に放流するの
で、保護用半導体装置およびこれに並列接続された主半
導体装置の出力端とGNDとの間に印加される過電圧を
過電圧検出ダイオ−ドの降伏電圧以下にクランプする機
能が得られる。また、保護用半導体装置の制御入力端が
主半導体装置のそれと完全に切り離されて上記保護動作
を主半導体装置のオンオフ制御に無関係に行えるので、
入力電位規定抵抗の抵抗値を保護動作に最適な値に設定
することが可能になり、過電圧のクランプ動作を主半導
体装置のスイッチング周波数に関係なく安定して確実に
行える機能が得られる。
【0013】また、過電圧検出回路がその入力電位規定
抵抗に並列に入力保護用双方向性降伏ダイオ−ドを備え
るよう構成すれば、入力電位規定抵抗の電圧降下を双方
向性降伏ダイオ−ドの降伏電圧以下に保持できるので、
保護用半導体装置の制御入力端に過度な過電圧が加わる
ことによって生ずる保護用半導体装置の損傷を防止する
機能が得られる。
【0014】さらに、過電圧クランプ回路が共通のチッ
プ上で主半導体装置と一体化したモジュ−ル構造を形成
すれば、小型で信頼性が高く,取扱が容易な過電圧クラ
ンプ機能付半導体装置が得られる。
【0015】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて説明す
る。図1はこの発明の実施例になる半導体装置の過電圧
クランプ回路を簡略化して示す接続図であり、従来技術
と同じ構成部分には同一参照符号を付すことにより、重
複した説明を省略する。図において、主電源9および誘
導性負荷8に出力端DおよびGND端Sが直列に接続さ
れて誘導性負荷8に流れる電流をオン・オフ制御する主
半導体装置1の過電圧クランプ回路10は、主半導体装
置1の出力端DおよびGND端Sに並列に接続された保
護用半導体装置11と、その制御入力端gと出力端Dと
の間にカソ−ドを出力端側にして接続された降伏電圧を
有する過電圧検出ダイオ−ド13,および制御入力端g
とGND端Sとの間に接続された入力電位規定抵抗15
の直列回路からなる過電圧検出回路12とで構成され
る。また、制御入力端gとGND端Sとの間には必要に
応じて入力電位規定抵抗15に並列に双方向性降伏ダイ
オ−ドからなる入力保護用ダイオ−ド16が付加され
る。
【0016】なお、保護用半導体装置11には主半導体
装置1と同様に、パワ−MOSFET,IGBT,パワ
−トランジスタなどの自己消弧型半導体素子,例えば図
の場合パワ−MOSFETが用いられる。また、降伏電
圧を有する過電圧検出ダイオ−ド13には例えばアバラ
ンシェダイオ−ドが用いられ、そのアバランシェ降伏電
圧が主半導体装置1の過電圧保護レベルにほぼ一致する
ものが選択される。
【0017】このように構成された過電圧クランプ回路
10を備えた主半導体装置1において、例えばパルスト
ランス等の誘導性負荷8に流れる電流のオンオフ制御
は、主半導体装置1の制御入力端子Dにゲ−ト直列抵抗
G を介して接続されたドライブ回路7の出力駆動電圧
G により、主半導体装置1をオンオフ制御することに
よって行われ、誘導性負荷8への供給電力が駆動電圧V
G の時比率に対応して制御される。このようにしてオン
オフ制御される主半導体装置1のタ−ンオフ過程で過電
圧が発生し、保護用半導体装置11の端子D−S間の電
圧が過電圧検出ダイオ−ド13のアバランシェ降伏電圧
を越えると、過電圧検出回路12が動作して保護用半導
体装置11がオンするので、誘導性負荷8に蓄積された
電磁エネルギ−は保護用半導体装置11を介してGND
側に放流され、保護用半導体装置11およびこれに並列
接続された主半導体装置1の出力端−GND間に印加さ
れる過電圧を過電圧検出ダイオ−ドのアバランシェ降伏
電圧以下にクランプすることができる。
【0018】また、保護用半導体装置11の制御入力端
gが主半導体装置1の制御入力端Gと完全に切り離され
て上記過電圧のクランプ動作を主半導体装置1のオンオ
フ制御に無関係に行えるので、主半導体装置1はそのゲ
−ト直列抵抗RG (入力インピ−ダンス)をスイッチン
グ周波数に好適な値に設定し、安定したスイッチング動
作を行わせることができる。またこれと同時に、過電圧
クランプ回路10はその入力電位規定抵抗15の抵抗値
をクランプ動作に最適な値に設定し、過電圧のクランプ
動作を主半導体装置1のスイッチング周波数に関係なく
安定して確実に行える利点が得られるとともに、保護用
半導体装置11は誘導性負荷8に蓄積された電磁エネル
ギ−を瞬間的に放流するのみなので、これに耐える熱特
性を有する小型な自己消弧形半導体素子を選択して使用
できる利点が得られる。さらに、図3に示す従来の過電
圧制限回路2により主半導体装置1がオンしてD−G間
電圧が零近くに低下したとき、駆動電圧VG により入力
端Gから過電圧制限回路2を介して出力端D側に電流が
流れることを防ぐために、バイアスブロックダイオ−ド
4を必要としたが、クランプ回路10では保護用半導体
装置11の制御入力端gが主半導体装置1の制御入力端
Gと完全に切り離され、保護用半導体装置11の制御入
力端gには過電圧検出ダイオ−ド13のアバランシェ降
伏電圧を越える過電圧が印加されるのみなので、バイア
スブロックダイオ−ド4が不要となり、かつD−G間に
スナバ回路を設ける必要も無くなるので、過電圧クラン
プ回路の構成の複雑化を回避できる利点も得られる。
【0019】一方、過電圧検出回路12がその入力電位
規定抵抗15に並列に入力保護用双方向性降伏ダイオ−
ド16を備えるよう構成すれば、入力電位規定抵抗15
の過電圧による電圧降下を入力保護用双方向性降伏ダイ
オ−ド16の降伏電圧以下に保持できるので、保護用半
導体装置11の制御入力端gに過度な制御電圧が加わる
ことによって生ずる保護用半導体装置11の損傷を防止
できる利点が得られる。
【0020】つぎに、図2は過電圧クランプ回路が共通
のチップ上で主半導体装置と一体化した構造の一実施例
を示す。同図(a)は入力電位規定抵抗を含む構造断面
図、同図(b)は入力保護用双方向性降伏ダイオ−ド含
む構造断面図を示す。図に示されていないn+ 半導体基
板上にn- 層16をエピタキシャル成長させ、n- 層1
6の表面層にp+ ウエル領域17を複数個選択的に形成
し、このp+ ウエル領域17の表面層にn+ ソース領域
18を形成する。一方のn+ ソース領域18間に挟まれ
たp+ ウエル領域17とn- 層16の表面に絶縁膜19
を介して、ゲート電極20が形成される。主電流を通電
する主半導体装置である主MOSFETのゲート電極2
0に制御入力端子Gが接続され、保護用半導体装置であ
る保護用MOSFETのゲート電極20に制御入力端子
gが接続される。さらに、n- 層16の表面層に過電圧
検出ダイオード13のアノード側に当たるp+ 領域21
を選択的に形成する。n- 層16の表面に絶縁膜22が
形成され、同図(a)に示すように、この絶縁膜22上
に入力電位規定抵抗15に当たるn--層23を形成し、
また、同図(b)に示すように、この絶縁膜22上の他
の箇所に入力保護用双方向性降伏ダイオ−ドに当たるn
+ 層、p+ 層を互いに隣接してn+ + ++ +
+ + の7層24を形成する。金属膜25でp+ 領域2
1とn--層23およびn+ + + + + + +
7層24の一端とを接続し、金属膜26でn+ ソース領
域18とn--層23およびn+ + + + + +
+ の7層24の他端とを接続する。また、金属膜26と
は層間絶縁されて、金属膜25と制御入力端子gが接続
する。ここで、絶縁膜19は厚みが800Å程度、絶縁
膜22は厚みが1μm程度の酸化膜または窒化膜であ
る。また、n--層23およびn+ + + + + +
+ の7層24は厚みが数μm程度のポリシリコンであ
る。素子耐圧が100V程度の場合、n- 層16の厚さ
は数十μm程度、p + ウエル領域17の厚さは10μm
以下であり、p+ ウエル領域17より低い電圧でアバラ
ンシェが起こるようにp+ 領域21の厚さはp+ ウエル
領域17より数μm程度厚くしている。上記のように過
電圧クランプ回路が共通のチップ上で主半導体装置と一
体化したモジュール構造にすると、小型で信頼性が高
く,取扱が容易な過電圧クランプ機能付半導体装置が得
られる。
【0021】
【発明の効果】この発明は前述のように、過電圧クラン
プ回路を主半導体装置の出力端およびGND端に並列接
続された保護用半導体装置と、その制御入力端と出力端
との間に過電圧検出ダイオ−ド,制御入力端とGND端
との間に入力電位規定抵抗を有する過電圧検出回路とで
構成した。その結果、過電圧検出ダイオ−ドのアバラン
シェ降伏電圧を利用して保護用半導体装置をオンさせ、
誘導性負荷回路の蓄積電磁エネルギ−を保護用半導体装
置を介してGND側に放流して主半導体装置の過電圧ク
ランプを行えるので、主半導体装置の高周波スイッチン
グ動作と過電圧クランプ回路の過電圧保護動作とを完全
に切り離してそれぞれ最適条件で駆動することが可能と
なり、過電圧制限回路を主半導体装置の出力端−制御入
力端間に設けた従来の半導体装置で問題になった高周波
スイッチング動作時における過電圧クランプ動作の不安
定性が排除され、高周波スイッチング性能および過電圧
クランプ性能とその安定性に優れた半導体装置を提供す
ることができるとともに、誘導性負荷回路の蓄積電磁エ
ネルギ−の放流のみを行う過電圧クランプ回路は、その
構成を簡素化し,小型化できる利点が得られる。
【0022】また、過電圧検出回路がその入力電位規定
抵抗に並列に双方向性降伏ダイオ−ドからなる入力保護
用双方向ダイオ−ドを備えるよう構成すれば、保護用半
導体装置の制御入力端に過度な駆動電圧が加わることに
よって生ずる保護用半導体装置の損傷を防ぎ、過電圧ク
ランプ回路の信頼性を向上できる利点が得られる。さら
に、過電圧クランプ回路を共通のチップ上で主半導体装
置と一体化してモジュ−ル構造を形成すれば、小型で信
頼性が高く,取扱が容易な過電圧クランプ機能付半導体
装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例になる半導体装置の過電圧ク
ランプ回路を簡略化して示す接続図
【図2】過電圧クランプ回路と主半導体装置をチップ上
で一体化した構造図で、同図(a)は入力電位規定抵抗
を含む断面図、同図(b)は双方向性降伏ダイオ−ドを
含む断面図
【図3】半導体装置の従来の過電圧制限回路の一例を示
す接続図
【符号の説明】
1 主半導体装置(自己消弧形半導体装置) 2 過電圧制限回路 3 過電圧検出ダイオ−ド 4 バイアスブロックダイオ−ド 7 ドライブ回路 8 誘導性負荷回路 9 主電源 10 過電圧クランプ回路 11 保護用半導体装置(自己消弧形半導体素子) 12 過電圧検出回路 13 過電圧検出ダイオ−ド 15 入力電位規定抵抗 16 n- 層 17 p+ ウエル領域 18 n+ ソース領域 19 絶縁膜 20 ゲート電極 21 p+ 領域 22 絶縁膜 23 n--層 24 n+ + + + + + + の7層 25 金属膜 26 金属膜 D 出力端子 G 制御入力端子(主半導体装置側) S GND端子 g 制御入力端子(保護用半導体装置側) RG ゲ−ト直列抵抗(主半導体装置側) R2 入力電位規定抵抗(主半導体装置側)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主電源および誘導性負荷に出力端およびG
    ND端が直列に接続されて誘導性負荷に流れる電流をオ
    ン・オフ制御する主半導体装置の過電圧クランプ回路で
    あって、前記主半導体装置の出力端およびGND端に並
    列に接続された保護用半導体装置と、その制御入力端と
    出力端との間にカソ−ドを出力端側にして接続された降
    伏電圧を有する過電圧検出ダイオ−ド、および制御入力
    端とGND端との間に接続された入力電位規定抵抗から
    なる過電圧検出回路とを備えてなることを特徴とする半
    導体装置の過電圧クランプ回路。
  2. 【請求項2】過電圧検出回路がその入力電位規定抵抗に
    並列に入力保護用双方向性降伏ダイオ−ドを備えてなる
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の過電圧ク
    ランプ回路。
  3. 【請求項3】半導体基板に主半導体装置と保護用半導体
    装置および過電圧検出ダイオ−ドが並設され、該半導体
    基板上に入力電位規定抵抗が絶縁膜を介して形成され、
    過電圧検出ダイオ−ドのアノード側と導体で一端が接続
    された入力電位規定抵抗と、該導体と制御入力端が接続
    された保護用半導体装置と、さらに、主半導体装置のG
    ND端と導体で他端が接続される入力電位規定抵抗およ
    びGND端が接続される保護用半導体装置とを備えてな
    ることを特徴とする半導体装置の過電圧クランプ回路。
  4. 【請求項4】半導体基板上に絶縁膜を介して入力保護用
    双方向性降伏ダイオ−ドが形成され、入力電位規定抵抗
    と並列に導体で接続される該入力保護用双方向性降伏ダ
    イオ−ドを備えてなることを特徴とする請求項3記載の
    半導体装置の過電圧クランプ回路。
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Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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