JP2003087657A - 固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像装置

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JP2003087657A
JP2003087657A JP2002006657A JP2002006657A JP2003087657A JP 2003087657 A JP2003087657 A JP 2003087657A JP 2002006657 A JP2002006657 A JP 2002006657A JP 2002006657 A JP2002006657 A JP 2002006657A JP 2003087657 A JP2003087657 A JP 2003087657A
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JP
Japan
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gate
transistor
pixels
photodiode
charge
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JP2002006657A
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Hidefumi Tanaka
英史 田中
Masanori Funaki
正紀 舟木
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のCMOSイメージセンサは、フレーム
シャッタができず、また、増幅用トランジスタの基板効
果や大きなしきい値電圧により、信号出力が下がりロス
を招いている。 【解決手段】 フォトダイオードPDに入射光量に応じ
た量の電荷が蓄積され、MOS型ゲートMgx1を通し
てMOS型ゲートMccdの直下の基板に転送されて蓄
積される。この電荷は、MOS型ゲートMgx2を通し
てFDで電位変化に変換される。FDの電位は、画素選
択用トランジスタMselがオフのときに増幅用トラン
ジスタMampで増幅されて信号出力ライン11へ出力
される。トランジスタMampは、他のトランジスタM
sel、MrstやゲートMccd、Mgx1、Mgx
2とは基板が分離して構成されており、基板効果を避
け、また、他の素子よりもしきい値が低く設定された構
造とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は固体撮像装置に係
り、特に蓄積転送部を画素内に持ったCMOSイメージ
センサと称する固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の固体撮像素子には、大きく分けて
CCD方式とCMOSセンサ方式の2つがある。両者の
違いは、光を電荷に変換するフォトダイオードではな
く、フォトダイオードの電荷の情報を各受光素子の外に
如何に伝えるかというところにある。すなわち、CCD
方式は、フォトダイオードに発生した電荷を電荷転送素
子(CCD:charge coupled device)により直接に外
部へ転送する。一方、CMOSセンサ方式は、フォトダ
イオードに発生した電荷による電位の情報を、各フォト
ダイオードに対応して設けられたアンプを通して画素外
部に出力する。
【0003】これらCCD方式とCMOSセンサ方式の
得失は次の通りである。まず、作成プロセスに関して
は、CCD方式は特殊プロセスで作成することが必要
で、専用ラインが必要となる。これに対し、CMOSセ
ンサ方式は、通常のCMOS−LSIプロセスと殆ど同
じプロセスで作成できるので、CMOS−LSI用のラ
インをそのまま使え、また、エリアセンサと他のCMO
S回路を混在できるというメリットがある。
【0004】次に、固定パターン雑音に関しては、CM
OSセンサ方式は、CCD方式に比べて固定パターン雑
音が大きいという問題点がある。固定パターン雑音は、
主にアンプ用トランジスタのしきい値電圧のばらつきに
起因している。更に、電源の数はCCD方式では、電荷
転送を実行するために複数の電源が必要になるが、CM
OSセンサ方式は単一電源でよく、CCD方式よりも電
圧が低い。従って、消費電力は、CMOSセンサ方式の
方がCCD方式よりも少ないというメリットがある。
【0005】次に、上記のCMOSセンサ方式の固体撮
像装置の画素構成について説明する。図8は従来の固体
撮像装置の一例の構成図を示す。この従来の固体撮像装
置は、最も一般的なCMOSセンサ方式の固体撮像装
置、すなわちCMOSイメージセンサを示しており、フ
ォトダイオード111〜133と、アンプ211〜2
と、転送用スイッチ311〜333とが3行3列に配
置された構成とされている。1個のフォトダイオード1
ijと1個のアンプ2ijと転送用スイッチ3ij(i
=1〜3、j=1〜3)とが1個の画素を構成してい
る。ここでは、説明の簡単にために、3行3列の2次元
に配置された9個の画素からなる構成であるが、画素数
はこれに限定されるものではなく、また、画素が一列に
並んだ一次元配置構成の場合もある。
【0006】上記の各画素のうち、図示しない垂直シフ
トレジスタで各行の(水平方向に配置されている)複数
の画素の動作が、各行毎に(通常は上の行から下の行に
向かう)制御され、フォトダイオード111〜133
より被写体入射光を別々に光電変換して得られた電荷を
電位に変換し、アンプ211〜233によりそれぞれ増
幅された各信号は、対応して設けられた転送用スイッチ
11〜333を介して列単位でノイズキャンセラ4に
供給され、ここでノイズキャンセル動作された後、図示
しない水平シフトレジスタにより各列の信号が撮像信号
として出力される。通常の水平シフト処理は、右の列か
ら左の列方向に処理が進む。なお、行と列は逆に配置す
ることも可能である。
【0007】図9(A)は従来の固体撮像装置の1画素
分の一例の等価回路図を示す。図9(A)に示す従来の
固体撮像装置は、最も一般的な転送トランジスタ付きの
CMOSイメージセンサの画素構成を示しており、フォ
トダイオードPD1個に、MOS型電界効果トランジス
タ(以下、単にトランジスタという)4個から構成され
ている。
【0008】これら4個のトランジスタは、フォトダイ
オードPDのN型層にソースが接続された転送用トラン
ジスタMgxと、トランジスタMgxのドレインにソー
スが接続されたリセット用トランジスタMrstと、ト
ランジスタMgxのドレインとトランジスタMrstの
ソースにゲートが接続された増幅用トランジスタMam
pと、増幅用トランジスタMampのソースにドレイン
が接続され、かつ、ソースが信号出力ライン8に接続さ
れた行選択用トランジスタMsel′であり、通常これ
らはいずれもnチャネルのFETである。
【0009】リセット用トランジスタMrstは、増幅
用トランジスタMampのゲート電圧をリセットする。
増幅用トランジスタMampは、フォトダイオードPD
の発生した電荷による電圧の変動を増幅する。行選択用
トランジスタMsel′は、出力する行を選択する。転
送用トランジスタMgxは、フォトダイオードPDの電
荷を増幅用トランジスタMampのゲートに転送する。
【0010】次に、この従来装置の動作について説明す
る。図9(A)に示す画素は最上行、最下行でない、ど
こか中間の行のある列の画素であるとする。まず、行選
択用トランジスタMsel′、リセット用トランジスタ
Mrstがそれぞれオフである状態から、図9(B)に
示すようにリセット用トランジスタMrstのゲート電
圧がハイレベルとされてリセット用トランジスタMrs
tがオンしたとすると、増幅用トランジスタMampの
ゲート電位Vpは、(Vdd−Vthrst)となる。
【0011】ここで、VddはトランジスタMrst及
びMampのドレインに印加される電源電圧、Vthr
stはリセット用トランジスタMrstのしきい値電圧
である。トランジスタMampのゲート電圧Vpを上記
の電圧にするリセットは一定期間で行われ、その後トラ
ンジスタMrstのゲート電圧が図9(B)に示すよう
にローレベルとされてトランジスタMrstはオフされ
る。トランジスタMsel′がオフである期間T1で
は、出力信号線8には図9(E)に示すように、出力は
ない。
【0012】続いて、行選択用トランジスタMsel′
のゲート電圧が図9(C)に示すようにハイレベルとさ
れ、トランジスタMsel′がオンとされると、ソース
フォロワ回路である増幅用トランジスタMampが動作
状態となり、そのゲート電圧VpからトランジスタMa
mpのしきい値電圧Vthampを差し引いた(Vp−
Vthamp)の値の電圧がトランジスタMampのソ
ースから出力される。ノイズキャンセラ(図8の4)は
この値を記憶する。このときの信号出力ライン8への出
力電位は図9(E)にT2で示す期間の一定電位であ
る。
【0013】続いて、行選択用トランジスタMsel′
をオンした状態が継続している状態で、転送用トランジ
スタMgxのゲート電圧が図9(D)に示すように一定
期間T3の間ハイレベルとなり、この期間T3の間トラ
ンジスタMgxがオンとなる。この期間T3では、フォ
トダイオードPDに被写体からの光を入射してフォトダ
イオードPDにより光電変換して得られた電荷がトラン
ジスタMgxのソース、ドレインを通して増幅用トラン
ジスタMampのゲートに転送される。転送後トランジ
スタMgxはオフとなる。
【0014】これにより、トランジスタMampのゲー
ト電圧はVsigだけ下がる。この結果、フォトダイオ
ードPDは電荷が無くなり、リセットされる。一方、画
素から出力信号ライン8への出力電位は、図9(E)に
示すように、(Vp−Vsig−Vthamp)とな
る。期間T4の間ノイズキャンセラは、この値と前記期
間T2で記憶した値の差をとり、信号成分Vsigを取
り出す。
【0015】期間T4経過後に行選択用トランジスタM
sel′のゲート電圧が図9(C)に示すようにローレ
ベルとされ、トランジスタMsel′がオフとされ、他
の画素の処理が終わるのを待つ。その後、再び最初に戻
り、行選択用トランジスタMsel′がオフの状態でリ
セット用トランジスタMrstがオンとされる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記の図9
(A)に示した従来の固体撮像装置であるCMOSイメ
ージセンサは、電荷蓄積部がないため、フレームシャッ
タ(時間的に揃った画像)ができない。また、増幅用ト
ランジスタMampには基板効果があるために、信号出
力が下がりロスを招いている。
【0017】また、増幅用トランジスタMampのしき
い値電圧の分Vthampだけ信号出力電位が低下する
が、他のトランジスタMgx、Mrst、Msel′と
同じ作り方をしているため、しきい値電圧が必要以上に
大きく信号のダイナミックレンジを小さくし、その分信
号のロスを招いている。更に、上記の従来装置では、行
選択用トランジスタMsel′が増幅用トランジスタM
ampと信号出力ライン8との間にあるので、直列抵抗
になって信号のロスを招いている。
【0018】本発明は以上の点に鑑みてなされたもの
で、フレームシャッタが可能な固体撮像装置を提供する
ことを目的とする。
【0019】また、本発明の他の目的は、増幅用トラン
ジスタの基板効果やしきい値電圧による信号のロスや直
列抵抗として作用するための信号のロスを除去し得る固
体撮像装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、第1の発明は、被写体からの入射光を光電変換する
フォトダイオードと、フォトダイオードで光電変換して
得られる電荷を蓄積する電荷蓄積部と、電荷蓄積部から
転送される電荷を電位変化に変換するフローティングデ
ィフュージョンに接続されて電位変化を増幅する増幅用
トランジスタとを少なくとも備えている基板上に形成さ
れた各画素が、二次元マトリクス状に又は一次元ライン
状に複数配列された固体撮像装置において、電荷蓄積部
は、基板の所定領域にフォトダイオードからの電荷を一
時的に蓄積する蓄積用ゲートと、フォトダイオードと蓄
積用ゲートの間に設けられてフォトダイオードからの電
荷を蓄積用ゲートの直下の所定領域へ転送する第1のス
イッチ用ゲートと、蓄積用ゲートとフローティングディ
フュージョンの間に設けられて蓄積用ゲートの直下の所
定領域に蓄積されている電荷をフローティングディフュ
ージョンへ転送する第2のスイッチ用ゲートとからな
り、オン状態の時にフローティングディフュージョンを
リセット電位とする第1のリセット用トランジスタと、
信号出力時にオンとされてフローティングディフュージ
ョンをグランド電位に固定する画素選択用トランジスタ
とを設け、フローティングディフュージョンにゲートが
接続され、ソースが信号出力ラインに接続されたソース
フォロワ型の増幅用トランジスタを含む基板(ウェル)
を、電荷蓄積部と第1のリセット用トランジスタと画素
選択用トランジスタを含む基板(ウェル)と分離すると
共に、増幅用トランジスタの基板と増幅用トランジスタ
のソースを接続した構成としたことを特徴とする。
【0021】この発明では、電荷蓄積部を設けているの
で、同時刻に全画素のフォトダイオードで光電変換した
被写体からの入射光に応じた電荷を、全画素の電荷蓄積
部で同時に蓄積してから転送することができる。また、
この発明では、増幅用トランジスタの基板をソースと接
続しているため、増幅用トランジスタの基板電位がソー
ス電位と同電位となり、増幅用トランジスタの基板効果
を避けることができる。更に、この発明では、画素選択
用トランジスタを電荷蓄積部と増幅用トランジスタの間
に設けるようにしたため、増幅用トランジスタのソース
と信号出力ラインの間に直列抵抗となる画素選択用トラ
ンジスタを接続しないようにできる。
【0022】また、上記の目的を達成するため、第2の
発明は増幅用トランジスタのしきい値電圧を、第1のリ
セット用トランジスタ及び画素選択用トランジスタのし
きい値電圧よりも低く設定したことを特徴とする。この
発明では、増幅用トランジスタのしきい値電圧を第1の
リセット用トランジスタ及び画素選択用トランジスタの
しきい値電圧よりも低く設定することができるため、出
力画素信号のダイナミックレンジを大きくすることがで
きる。
【0023】更に、上記の目的を達成するため、第3の
発明はフォトダイオードのN型層と所定のリセット電圧
入力端子との間に、任意のタイミングでスイッチングさ
れ、オン時にフォトダイオードをリセットする第2のリ
セット用トランジスタを接続したことを特徴とする。本
発明は、フォトダイオードを任意のタイミングでリセッ
トすることができる。
【0024】また、上記の目的を達成するため、第4の
発明は、被写体からの入射光を光電変換するフォトダイ
オードと、フォトダイオードで光電変換して得られる電
荷を蓄積する電荷蓄積部と、電荷蓄積部から転送される
電荷を電位変化に変換して増幅する増幅用トランジスタ
とを少なくとも備えている基板上に形成された各画素
が、二次元マトリクス状に又は一次元ライン状に複数配
列された固体撮像装置において、オン状態の時にフォト
ダイオードをリセット電位とするリセット用トランジス
タを設けると共に、電荷蓄積部を、基板の所定領域にフ
ォトダイオードからの電荷を一時的に蓄積する蓄積用ゲ
ートと、フォトダイオードと蓄積用ゲートの間に設けら
れてフォトダイオードからの電荷を蓄積用ゲートの直下
の所定領域へ転送する第1のスイッチ用ゲートと、蓄積
用ゲートと増幅用トランジスタの間に設けられて蓄積用
ゲートの直下の所定領域に蓄積されている電荷を増幅用
トランジスタへ転送する第2のスイッチ用ゲートとから
なる構成とし、全画素のリセット用トランジスタを同時
にオン状態にして、全画素のフォトダイオードを同時に
リセット電位にした後、全画素のリセット用トランジス
タを同時にオフにし、全画素のフォトダイオードに被写
体光像を照射して被写体光像による電荷を発生させ、次
に全画素の第1のスイッチ用ゲートを同時にオンにして
全画素のフォトダイオードに発生した電荷を蓄積用ゲー
トの直下の所定領域へ転送して蓄積した後、全画素の第
1のスイッチ用ゲートを同時にオフにし、次に映像同期
信号に基づいて所定の順番で各画素の第2のスイッチ用
ゲートを順次オンにして、同じ画素の蓄積用ゲートの直
下の所定領域に転送されている電荷を電位に変化させて
増幅用トランジスタへ転送する制御手段を備え、映像同
期信号に同期して所定の順番で選択された各画素の増幅
用トランジスタから映像信号を出力することを特徴とす
る。
【0025】この発明では、電荷蓄積部を設けているの
で、同時刻に全画素のフォトダイオードで光電変換した
被写体からの入射光に応じた電荷を、全画素の電荷蓄積
部で同時に蓄積してから転送することができる。また、
この発明では、第2のスイッチ用ゲートにより画素選択
をしているので、増幅用トランジスタのソースと信号出
力ラインの間に直列抵抗となる画素選択用トランジスタ
を接続しないようにできる。
【0026】また、上記の目的を達成するため、第5の
発明は、上記の第4の発明の制御手段に代えて、全画素
のリセット用トランジスタを同時にオン状態にして、全
画素のフォトダイオードを同時にリセット電位にした
後、全画素のリセット用トランジスタを同時にオフに
し、全画素のフォトダイオードに被写体光像を照射して
被写体光像による電荷を発生させ、次に全画素の第1の
スイッチ用ゲートを同時にオンにして全画素のフォトダ
イオードに発生した電荷を蓄積用ゲートの直下の所定領
域へ転送して蓄積した後、全画素の第1のスイッチ用ゲ
ートを同時にオフにすると共に、全画素のリセット用ト
ランジスタを同時にオン状態にする一連の動作を所定回
数繰り返して、間欠的に発生した被写体光像の電荷を蓄
積用ゲートの直下の所定領域で加算して蓄積した後、映
像同期信号に基づいて所定の順番で各画素の第2のスイ
ッチ用ゲートを順次オンにして、同じ画素の蓄積用ゲー
トの直下の所定領域に転送されている電荷を電位に変化
させて増幅用トランジスタへ転送する間欠シャッター制
御手段を備えるようにしたものである。この発明では、
全画素の電荷蓄積部へ同時刻での間欠被写体光像の電荷
を加算して蓄積できる。
【0027】また、第6の発明は、第5の発明の各画素
の増幅用トランジスタから順番に出力される被写体光像
が間欠的に積算された映像信号を、繰り返し出力されて
動画像として用いられることを特徴とする。この発明で
は、全画素の電荷蓄積部へ同時刻での間欠被写体光像の
電荷を加算して蓄積する動作を標準テレビ信号の同期信
号に基づいて連続的に行うことにより、動画像として用
いることができる。
【0028】また、上記の目的を達成するため、第7の
発明は、第4乃至第6の発明における増幅用トランジス
タを含む基板(ウェル)を、電荷蓄積部とリセット用ト
ランジスタとフォトダイオードを含む基板(ウェル)と
分離すると共に、増幅用トランジスタの基板と増幅用ト
ランジスタのソースを接続した構成としたことを特徴と
する。この発明では、増幅用トランジスタの基板をソー
スと接続しているため、増幅用トランジスタの基板電位
がソース電位と同電位となり、増幅用トランジスタの基
板効果を避けることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1(A)は本発明になる固体
撮像装置の一実施の形態の1画素回路の等価回路図を示
す。同図(A)に示す1画素回路10は、電源電圧Vd
dが印加されるフォトダイオードPDのN型層と、増幅
用トランジスタMampのゲートとの間に、蓄積用MO
S型ゲートMccdと、蓄積用MOS型ゲートMccd
を中央にして隣接配置された2つのスイッチ用MOS型
ゲートMgx1及びMgx2からなる電荷蓄積部が設け
られている。一方のMOS型ゲートMgx1がフォトダ
イオードPDに接続され、他方のMOS型ゲートMgx
2がFD(フローティングディフュージョン)に接して
いる。
【0030】FDは電荷量を電位変化に変換する。ま
た、リセット用トランジスタMrstは、ドレインが所
定の電位の供給ライン(通常は電源電圧Vdd)に接続
され、ソースがFDに接して設けられて、FDをリセッ
ト電位にする。また、画素選択用トランジスタMsel
は、ドレインがFDに、ソースがグランドに接続され、
ゲートに画素選択用制御信号が印加されてスイッチング
動作する。
【0031】更に、増幅用トランジスタMampは、ゲ
ートがFDに接続され、ドレインが所定の電位の供給ラ
イン(通常は電源電圧Vdd)に接続され、ソースが信
号出力ライン11に接続されており、そのソースとフロ
ーティング状態の基板とが接続され、基板効果が起こら
ないようにした構成とされており、また、ソースフォロ
ワ回路を構成している。この増幅用トランジスタMam
pのしきい値電圧は、他のゲート又はトランジスタMc
cd、Mgx1、Mgx2、Mrst及びMselのし
きい値電圧よりも低く設定されており、フローティング
ドレインの電位変化をより小さなロスで、信号出力ライ
ン11に伝送する。
【0032】次に、この1画素回路10の動作につい
て、図1(B)〜(F)の電荷とポテンシャルの移動の
様子を示すタイミングチャート、及び図2のタイミング
チャートと共に説明する。まず、MOS型ゲートMcc
d、Mgx1及びMgx2がそれぞれオフである状態に
おいて、フォトダイオードPDに被写体からの入射光を
光電変換して得られた電荷が発生し、図1(B)に模式
的に示すようにフォトダイオードPDに入射光量に応じ
た量の電荷(電子)が蓄積される。
【0033】続いて、図示しない制御回路からの制御信
号により全画素のMOS型ゲートMgx1及びMccd
に図2(A)、(B)に示すように時刻t1でそれぞれ
ハイレベルの制御信号が供給されて、全画素のMOS型
ゲートMgx1及びMccdがそれぞれ一斉にオンとさ
れ、全画素のフォトダイオードPDに蓄積されていた電
荷が全画素で対応するMOS型ゲートMgx1を通し
て、図1(C)に示すようにMOS型ゲートMccd直
下に転送されて蓄積、保持される。これにより、フォト
ダイオードPDの蓄積電荷が一旦無くなる。
【0034】フォトダイオードPDのすべての電荷がM
OS型ゲートMccdの直下の基板領域に転送終了後、
図1(D)に示すように、MOS型ゲートMgx1がオ
フとされ、フォトダイオードPDは入射光を光電変換し
て再び電荷の蓄積を開始する。一方、MOS型ゲートM
ccdはオンのままとなっており、そのゲート直下の基
板領域に電荷を保持し続け、注目画素の処理が始まるま
でこの状態で待機する。
【0035】次に、画素選択用トランジスタMselの
ゲートに図示しない制御回路から図2(E)に示すよう
に時刻t2でローレベルとなる制御信号が供給されて、
トランジスタMselがオフとされ、FDは電気的に浮
いた状態となる。そして、注目画素の処理が始まると、
図2(D)に示すようにトランジスタMrstが時刻t
3から所定時間だけオンとされ、FDはリセット電位V
rstになる。このFDのリセット電位Vrstはトラ
ンジスタMampで増幅されてから信号出力ライン11
へ出力される。このときの図2(F)に示す出力電位
は、(Vrst−Vthamp)である。ただし、Vt
hampは増幅用トランジスタMampのしきい値電圧
である。
【0036】続いて、図示しない制御回路からMOS型
ゲートMgx2へ、図2(C)に示すように時刻t4で
ハイレベルの制御信号が供給されてMOS型ゲートMg
x2がオンとされ、図1(E)に模式的に示すように、
MOS型ゲートMccdのゲート直下の基板領域に蓄積
されていた電荷がMOS型ゲートMgx2の直下の基板
領域へ転送開始され、次いでMOS型ゲートMccdへ
図2(B)に示すように時刻t5でローレベルの制御信
号が供給されてMOS型ゲートMccdがオフとされ、
最後にMOS型ゲートMgx2へ印加されている制御信
号が、図2(C)に示すように時刻t6でローレベルへ
変化することにより、MOS型ゲートMgx2もオフと
されて図1(F)に模式的に示すように電荷の転送が完
了する。
【0037】FDの電位は電荷量に応じて変化する。そ
の変化がトランジスタMampによるソースフォロワ回
路により増幅されて信号出力ライン11に出力される。
このときの出力電位は(Vrst−Vthamp−Vs
ig)である。ただし、Vsigは、電荷量に応じたF
Dの電位である。
【0038】その後、時刻t7でトランジスタMsel
が図2(E)に示すようにそのゲート制御信号がハイレ
ベルとなりオンされることによりFDは0Vとなり、ト
ランジスタMampのゲート電位は0Vとなるから、ト
ランジスタMampはオフとなり、画素から信号出力ラ
イン11への出力は無くなる。以下、上記と同様の動作
が繰り返される。
【0039】次に、この実施の形態における増幅用トラ
ンジスタMampの構成について更に詳細に説明する。
増幅用トランジスタMampは、基板効果を避けるため
に、Pウェルが他の素子のPウェルと分離しており、ソ
ースと繋がっている。また、トランジスタMampのし
きい値電圧は、信号をよく伝送するように、他の素子よ
りも低くなるように調整してある。例えば、0.2V程
度にする。
【0040】この構成を得るための本実施の形態の素子
構造断面図を図3に示す。同図において、このCMOS
イメージセンサの基板14は、N型ウェハで構成されて
おり、増幅用トランジスタMampの基板15はPウェ
ルで、他の素子の基板(Pウェル)16とは分離されて
いる。この基板15の濃度を他の基板16の濃度と異な
らせることにより、しきい値電圧を変更できる。なお、
図3において、基板14上の絶縁膜は図示を省略してあ
る。
【0041】また、基板16内のN-拡散層17はフォ
トダイオードPDを構成しており、N拡散層18及び
19はトランジスタMrstのソース及びドレイン、N
拡散層20及び21はトランジスタMselのドレイ
ン及びソースを構成している。また、基板15内のN
拡散層22及び23は増幅用トランジスタMampのド
レイン及びソースを構成しており、基板15内のP
散層24はバックゲートを構成している。すなわち、増
幅用トランジスタMampのソースであるN拡散層2
3とフローティング状態の基板を構成しているP拡散
層24とが電極31で接続され、基板効果が起こらない
ような構造とされている。
【0042】また、P拡散層16上には図示しない絶
縁膜を介してMOS型ゲートMgx1、Mccd及びM
gx2、トランジスタMrst及びMselの各ゲート
電極25、26、27、28及び29が形成されてい
る。他方、P拡散層15上には図示しない絶縁膜を介
してトランジスタMampのゲート電極30が形成され
ており、更にトランジスタMampのN拡散層23と
拡散層24は電極31を介して信号出力ライン11
に接続されている。更に、増幅用トランジスタMamp
のゲート電極30は、トランジスタMrst及びMse
lの各N拡散層18、20に共通接続されている。
【0043】ここで、増幅用トランジスタMampの基
板15の濃度を他の素子の基板16の濃度と異ならせる
ことにより、増幅用トランジスタMampのしきい値電
圧を、他のトランジスタMccd、Mgx1、Mgx
2、Mrst及びMselのしきい値電圧よりも低く、
例えば0.2V程度に設定されている。
【0044】通常のトランジスタの場合、しきい値電圧
を0.2V程度に低く設定すると、ゲート電圧を0Vの
オフ状態にしてもリーク電流が流れる。従って、このよ
うな低いしきい値電圧は問題となる可能性がある。とこ
ろが、本実施の形態の回路構成では、増幅用トランジス
タMampのソースが信号出力ライン11に接続されて
おり、この信号出力ライン11は他の画素の同様の増幅
用トランジスタのソースにも接続されている。
【0045】ここで、信号出力ライン11上の画素信号
は、1.0V〜3.5V程度が動作範囲であるので、信号
出力ライン11に接続されているトランジスタMamp
のソースの電位は、上記の画素信号により少なくとも1
V程度はあり、よって、トランジスタMampのしきい
値電圧Vthampはこのソース電位の1V程度は嵩上
げされるので、上記の0.2Vという低いしきい値は問
題とはならない。
【0046】一方、信号出力ライン11には(FDの電
位−Vthamp)の電位が出力されるので、増幅用ト
ランジスタMampのしきい値電圧Vthampが低い
ほど伝送される信号の範囲が広がるので有利となる。
【0047】このように、この実施の形態では、Mgx
1、Mccd及びMgx2からなる電荷蓄積部を設けて
いるので、同時刻に全画素のフォトダイオードで光電変
換した被写体からの入射光に応じた電荷を、全画素の電
荷蓄積部で同時に蓄積してから転送することができるこ
とから、フレームシャッタによる時間的に揃った画像を
得ることができる。
【0048】また、この実施の形態では、増幅用トラン
ジスタMampの基板電位がソース電位と同電位となる
構成として、増幅用トランジスタMampの基板効果を
避けるようにしたため、基板効果による信号出力の低下
を防止でき、また、画素選択用トランジスタMselが
トランジスタMampのベースとグランドの間に設けら
れて、トランジスタMampのソースと信号出力ライン
の間に直列抵抗となる画素選択用トランジスタを接続し
ないようにできるため、従来に比べて出力信号のロスを
大幅に低減することができる。
【0049】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。図4は本発明になる固体撮像装置の他の実施の
形態の1画素回路を間欠シャッター制御回路と共に示す
回路図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符
号を付し、その説明を省略する。この実施の形態の1画
素回路12は、フォトダイオードPDのN型層とVdd
接続端子との間にリセット用トランジスタMpdrst
のソース、ドレインを接続した点に特徴がある。また、
図4には本実施の形態の固体撮像装置により間欠シャッ
ター動作を行わせるための間欠シャッター制御回路35
を有する。
【0050】図1に示した1画素回路10では、フォト
ダイオードPDのリセットは電荷(キャリア)を転送す
ることにより行われているので、1フィールドに1回で
あり、露光時間は固定になってしまう。これではシャッ
ター速度を自由にできない。
【0051】これに対し、図4の実施の形態では、トラ
ンジスタMpdrstのゲートに所定レベルの制御信号
を任意のタイミングで印加してトランジスタMpdrs
tをオンすることにより、電源電圧Vddがオン状態の
トランジスタMpdrstのドレイン、ソースを介して
フォトダイオードPDのN型層に印加されて、これをリ
セットする。これにより、この実施の形態では、フォト
ダイオードPDの蓄積電荷が転送し終わらなくても、ト
ランジスタMpdrstをオンする任意のタイミングで
フォトダイオードPDをリセットできるため、シャッタ
ー時間を自由に設定することができる。すなわち、被写
体光量に応じてフォトダイオードPDの露光時間を調整
することができる。
【0052】なお、図1及び図4の各実施の形態におい
て、Mccdのゲート電位により、MOSゲートMcc
d直下の電荷が保持される部分の電位を自由に動かすこ
とができる。また、間欠シャッター制御回路35は、後
述する図6(A)〜(F)に示すパルスを発生して1画
素回路12及び他の各画素回路の動作を制御する。
【0053】次に、図4に示す画素回路を有する本発明
になる固体撮像装置の他の実施の形態を、間欠シャッタ
ーに用いたときの動作について、図5、図6及び図7を
併せ参照して説明する。ここで、図5は図4の各部のポ
テンシャルと電荷の移動の様子を示す図、図6は間欠シ
ャッター時のタイミングチャート、図7は間欠シャッタ
ーの動作説明用の画像例を示す。まず、全画素の図4の
第2のリセット用トランジスタMpdrstをオン、M
OS型ゲートMccd、Mgx1及びMgx2がそれぞ
れオフである状態においては、フォトダイオードPDの
N型層、MOS型ゲートMccd、Mgx1及びMgx
2の各ポテンシャルは、図5(A)に示すようになって
おり、フォトダイオードPDはリセット状態にある。
【0054】この状態から時刻t11で間欠シャッター
制御回路35から出力される図6(A)に示す全画素の
トランジスタMpdrstのゲートの制御信号をローレ
ベルとしてMpdrstをオフとし、かつ、図6(B)
に示す全画素のゲートMgx1の制御端子に印加される
制御信号を引き続きローレベルとしてMgx1をオフと
すると共に、図6(C)に示すゲートMccdの制御端
子に印加される制御信号をハイレベルとしてMccdを
オンとすると、図5(B)に示すように、全画素のフォ
トダイオードPDに被写体からの入射光を光電変換して
得られた電荷が発生して、全画素のフォトダイオードP
Dに入射光量に応じた量の電荷(電子)が同時に蓄積さ
れる。
【0055】続いて、間欠シャッター制御回路35から
出力される制御信号により全画素のMOS型ゲートMg
x1に図6(B)に示すように時刻t12でハイレベル
の制御信号が供給されて、全画素のMOS型ゲートMg
x1が一斉にオンとされると、図5(C)に示すよう
に、MOS型ゲートMgx1のポテンシャルがフォトダ
イオードPDのそれよりも低くなり、全画素のフォトダ
イオードPDの蓄積電荷が、対応するMOS型ゲートM
gx1を通してMOS型ゲートMccdの直下の基板領
域に一斉に転送される。
【0056】続いて、間欠シャッター制御回路35から
出力される制御信号により全画素のトランジスタMpd
rstのゲートに図6(A)に示すように時刻t13で
ハイレベルの制御信号が供給されてMpdrstがオン
とされ、かつ、図6(B)に示すように全画素のMOS
型ゲートMgx1の制御信号がローレベルとされてMg
x1が一斉にオフされると、図5(D)に示すように、
フォトダイオードPDのN型層とMgx1のポテンシャ
ルが高くなる。このように、時刻t11から時刻t13
の直前までの図6(A)に示すMpdrstのオフ期間
P0では、全画素のフォトダイオードPDの蓄積電荷
が、対応するMOS型ゲートMgx1を通してMOS型
ゲートMccdの直下の基板領域に一斉に転送される。
【0057】続いて、フォトダイオードPDが所定期間
リセットされた後、上記と同様にして、図6(A)に示
すMpdrstのオフ期間P1では、図5(E)、
(F)に示すように、この期間P1で撮像された全画素
のフォトダイオードPDの蓄積電荷が、対応するMOS
型ゲートMgx1を通してMOS型ゲートMccdの直
下の基板領域に一斉に転送される。
【0058】上記のMpdrstのオフ期間P1に続く
Mpdrstのオン期間において、図6(F)に示すよ
うに時刻t14である行のトランジスタMselのゲー
トに供給される制御信号がローレベルとされてトランジ
スタMselがオフとされ、図4に示すFDは電気的に
浮いた状態となる。続いて、図6(E)に示すように第
1のリセット用トランジスタMrstが時刻t15から
所定時間だけオンとされ、上記のFDはリセット電位V
rstになる。このFDのリセット電位Vrstはトラ
ンジスタMampで増幅されてから信号出力ライン11
へ出力される。このときのポテンシャルの状態は、図5
(G)に示される。
【0059】上記のMpdrstのオフ期間P1に続い
て、フォトダイオードPDが所定期間リセットされると
共に、上記のようにトランジスタMselがオフとさ
れ、トランジスタMrstが所定期間オンとされた後、
上記と同様にして、図6(A)に示すMpdrstのオ
フ期間P2では、図5(H)、(I)に示すように、こ
の期間P2で撮像された全画素のフォトダイオードPD
の蓄積電荷が、対応するMOS型ゲートMgx1を通し
てMOS型ゲートMccdの直下の基板領域に一斉に転
送される。
【0060】続いて、それまでオフであったMOS型ゲ
ートMgx2が、間欠シャッター制御回路35から出力
される図6(D)に示す時刻t16でハイレベルとなる
制御信号により時刻t16からオンとされ、図5(J)
に示すように、Mgx2の直下の基板領域のポテンシャ
ルが低下する。この状態で、図6(C)に示すように時
刻t17でMOS型ゲートMccdに供給される間欠シ
ャッター制御回路35からの制御信号がローレベルとさ
れてMccdがオフされることにより、Mccd直下の
基板領域のポテンシャルが高くなり、それまでMccd
直下の基板領域に蓄積されていた、前記期間P0、P1
及びP2において、間欠的に撮像して得られた電荷が、
図5(K)に模式的に示すように、Mgx2の直下の基
板領域を通してFDに転送される。このFDに転送され
た画素の電荷は、電位に変換されて図4のトランジスタ
Mampで増幅されてから信号出力ライン11へ図6
(G)に示すように映像信号として出力される。
【0061】その後、図6(D)に示すように画素読み
出しが行われた画素のMOS型ゲートMccdに間欠シ
ャッター制御回路35から供給される制御信号が時刻t
18でローレベルとなり、図5(L)に示すように、M
ccd直下の基板領域のポテンシャルが高くなる。以
下、上記と同様の動作が行われ、映像同期信号に同期し
て所定の順番で各画素が選択され、選択された画素のト
ランジスタMselがオンとされて、各画素の増幅用ト
ランジスタMampから電荷が電位に変換されて映像信
号として出力される。
【0062】この実施の形態による上記の間欠シャッタ
ー動作によれば、トランジスタMpdrstが間欠的に
期間P0、P1、P2でオフとされ、これらの期間P
0、P1、P2で間欠的に被写体光像を電荷に変換して
蓄積させ、それらを出力するようにしたため、この出力
撮像信号を表示部にて表示した場合は、図7(A)に示
すように、移動する被写体を間欠的に撮像した静止画の
合成画像が得られ、被写体の移動状態がよく分かる。従
来は、連続的に蓄積した場合、図7(B)に示すように
表示され、移動する被写体の場合、不鮮明な画像とな
る。
【0063】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば各トランジスタはNチャネル
のMOS型FETとして説明したが、電源電圧の方向を
逆にすることにより、PチャネルのMOS型FETで構
成することも可能であることは勿論である。なお、この
場合、増幅用トランジスタMampの基板と他の素子の
基板はいずれもNウェルとなる。
【0064】また、上記の実施の形態では画素選択用ト
ランジスタMselを有して、画素選択時にオンとする
ようにしているが、画素選択用トランジスタMselを
設ける代わりにMOS型ゲートMgx2を画素選択時に
オンとするようにしてもよい。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電荷蓄積部を設けて同時刻に全画素のフォトダイオード
で光電変換した被写体からの入射光に応じた電荷を、全
画素の電荷蓄積部で同時に蓄積してから転送するように
しているため、CMOSイメージセンサでフレームシャ
ッタによる同時刻の被写体画像を得ることができる。
【0066】また、本発明によれば、増幅用トランジス
タの基板電位がソース電位と同電位となる構成として、
増幅用トランジスタの基板効果を避けるようにしたた
め、増幅用トランジスタの基板効果による信号出力の低
下を防止できる。
【0067】また、本発明によれば、増幅用トランジス
タのソースと信号出力ラインの間に直列抵抗となる画素
選択用トランジスタを接続しないようにできるので、画
素選択用トランジスタによる信号出力の低下を防止する
ことができる。
【0068】また、本発明によれば、増幅用トランジス
タのしきい値電圧を第1のリセット用トランジスタ及び
画素選択用トランジスタのしきい値電圧よりも低く設定
することにより、出力画素信号のダイナミックレンジを
大きくするようにしたため、従来に比べて出力画素信号
の信号低下を防止することができる。
【0069】更に、本発明によれば、オン時にフォトダ
イオードを任意のタイミングでリセットするリセット用
トランジスタを接続するようにしたため、入射光量に応
じてフォトダイオードの露光時間を調整することがで
き、自由なシャッター時間を得ることができる。
【0070】また、本発明によれば、全画素の電荷蓄積
部へ同時刻での間欠被写体光像の電荷を加算して蓄積で
きるため、動きの速い被写体像を鮮明に表示させること
ができ、被写体像を正確、かつ、容易に観察することが
できる。
【0071】更に、本発明によれば、全画素の電荷蓄積
部へ同時刻での間欠被写体光像の電荷を加算して蓄積す
る動作を標準テレビ信号の同期信号に基づいて連続的に
行うことにより、動画像として用いることができるた
め、動きの速い被写体像を連続して撮像し、これを記録
媒体に記録した後、順次ゆっくり再生する(スロー再生
する)ことにより、高速で移動する被写体の間欠画像が
連続して得られ、高速で移動する被写体の連続した動作
状態が非常によく分かるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の1画素回路の等価回路
図とその説明用のポテンシャルと電荷の移動の様子を示
す図である。
【図2】本発明の一実施の形態の1画素回路の動作説明
用タイミングチャートである。
【図3】本発明の一実施の形態の画素構造を示す素子構
造断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の1画素回路の等価回
路を間欠シャッター制御回路と共に示す図である。
【図5】図4の間欠シャッター動作時の各部のポテンシ
ャルと電荷の移動の様子を示す図である。
【図6】図4の間欠シャッター動作時タイミングチャー
トである。
【図7】間欠シャッターの動作説明用の画像例を示す図
である。
【図8】固体撮像装置の一例の構成図である。
【図9】従来の固体撮像装置の一例の1画素回路の等価
回路とその動作説明用タイミングチャートである。
【符号の説明】
10、12 1画素回路 11 信号出力ライン 15 増幅用トランジスタの基板(Pウェル) 16 他の素子の基板(Pウェル) 17 フォトダイオードを構成するN拡散層 18、19、20、21、22、23 N拡散層 24 P拡散層 25、26、27、28、29、30 ゲート電極 31 電極 35 間欠シャッター制御回路 PD フォトダイオード Mrst 第1のリセット用トランジスタ Msel 画素選択用トランジスタ Mamp 増幅用トランジスタ Mgx1、Mgx2 スイッチ用MOS型ゲート Mccd 電荷蓄積用MOS型ゲート FD フローティングディフュージョン Mpdrst 第2のリセット用トランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA02 AB01 BA14 CA02 DD09 FA06 5C024 AX01 CX41 CX54 EX01 GX03 GY31 HX17 HX28 HX31 HX40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体からの入射光を光電変換するフォ
    トダイオードと、前記フォトダイオードで光電変換して
    得られる電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記電荷蓄積部
    から転送される電荷を電位変化に変換するフローティン
    グディフュージョンに接続されて前記電位変化を増幅す
    る増幅用トランジスタとを少なくとも備えている基板上
    に形成された各画素が、二次元マトリクス状に又は一次
    元ライン状に複数配列された固体撮像装置において、 前記電荷蓄積部は、前記基板の所定領域に前記フォトダ
    イオードからの電荷を一時的に蓄積する蓄積用ゲート
    と、前記フォトダイオードと前記蓄積用ゲートの間に設
    けられて前記フォトダイオードからの電荷を前記蓄積用
    ゲートの直下の前記所定領域へ転送する第1のスイッチ
    用ゲートと、前記蓄積用ゲートと前記フローティングデ
    ィフュージョンの間に設けられて前記蓄積用ゲートの直
    下の前記所定領域に蓄積されている電荷を前記フローテ
    ィングディフュージョンへ転送する第2のスイッチ用ゲ
    ートとからなり、 オン状態の時に前記フローティングディフュージョンを
    リセット電位とする第1のリセット用トランジスタと、
    信号出力時にオンとされて前記フローティングディフュ
    ージョンをグランド電位に固定する画素選択用トランジ
    スタとを設け、前記フローティングディフュージョンに
    ゲートが接続され、ソースが信号出力ラインに接続され
    たソースフォロワ型の前記増幅用トランジスタを含む基
    板(ウェル)を、前記電荷蓄積部と前記第1のリセット
    用トランジスタと前記画素選択用トランジスタを含む基
    板(ウェル)と分離すると共に、前記増幅用トランジス
    タの基板と前記増幅用トランジスタのソースを接続した
    構成としたことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記増幅用トランジスタのしきい値電圧
    を、前記第1のリセット用トランジスタ及び前記画素選
    択用トランジスタのしきい値電圧よりも低く設定したこ
    とを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記フォトダイオードのN型層と所定の
    リセット電圧入力端子との間に、任意のタイミングでス
    イッチングされ、オン時に前記フォトダイオードをリセ
    ットする第2のリセット用トランジスタを接続したこと
    を特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像装置。
  4. 【請求項4】 被写体からの入射光を光電変換するフォ
    トダイオードと、前記フォトダイオードで光電変換して
    得られる電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記電荷蓄積部
    から転送される電荷を電位変化に変換して増幅する増幅
    用トランジスタとを少なくとも備えている基板上に形成
    された各画素が、二次元マトリクス状に又は一次元ライ
    ン状に複数配列された固体撮像装置において、 オン状態の時に前記フォトダイオードをリセット電位と
    するリセット用トランジスタを設けると共に、前記電荷
    蓄積部を、前記基板の所定領域に前記フォトダイオード
    からの電荷を一時的に蓄積する蓄積用ゲートと、前記フ
    ォトダイオードと前記蓄積用ゲートの間に設けられて前
    記フォトダイオードからの電荷を前記蓄積用ゲートの直
    下の前記所定領域へ転送する第1のスイッチ用ゲート
    と、前記蓄積用ゲートと前記増幅用トランジスタの間に
    設けられて前記蓄積用ゲートの直下の前記所定領域に蓄
    積されている電荷を前記増幅用トランジスタへ転送する
    第2のスイッチ用ゲートとからなる構成とし、 全画素の前記リセット用トランジスタを同時にオン状態
    にして、全画素の前記フォトダイオードを同時にリセッ
    ト電位にした後、全画素の前記リセット用トランジスタ
    を同時にオフにし、全画素の前記フォトダイオードに被
    写体光像を照射して該被写体光像による電荷を発生さ
    せ、次に全画素の前記第1のスイッチ用ゲートを同時に
    オンにして全画素の前記フォトダイオードに発生した前
    記電荷を前記蓄積用ゲートの直下の所定領域へ転送して
    蓄積した後、全画素の前記第1のスイッチ用ゲートを同
    時にオフにし、次に映像同期信号に基づいて所定の順番
    で各画素の前記第2のスイッチ用ゲートを順次オンにし
    て、同じ画素の前記蓄積用ゲートの直下の所定領域に転
    送されている前記電荷を電位に変化させて前記増幅用ト
    ランジスタへ転送する制御手段を備え、前記映像同期信
    号に同期して所定の順番で選択された各画素の前記増幅
    用トランジスタから映像信号を出力することを特徴とす
    る固体撮像装置。
  5. 【請求項5】 被写体からの入射光を光電変換するフォ
    トダイオードと、前記フォトダイオードで光電変換して
    得られる電荷を蓄積する電荷蓄積部と、前記電荷蓄積部
    から転送される電荷を電位変化に変換して増幅する増幅
    用トランジスタとを少なくとも備えている基板上に形成
    された各画素が、二次元マトリクス状に又は一次元ライ
    ン状に複数配列された固体撮像装置において、 オン状態の時に前記フォトダイオードをリセット電位と
    するリセット用トランジスタを設けると共に、前記電荷
    蓄積部を、前記基板の所定領域に前記フォトダイオード
    からの電荷を一時的に蓄積する蓄積用ゲートと、前記フ
    ォトダイオードと前記蓄積用ゲートの間に設けられて前
    記フォトダイオードからの電荷を前記蓄積用ゲートの直
    下の前記所定領域へ転送する第1のスイッチ用ゲート
    と、前記蓄積用ゲートと前記増幅用トランジスタの間に
    設けられて前記蓄積用ゲートの直下の前記所定領域に蓄
    積されている電荷を前記増幅用トランジスタへ転送する
    第2のスイッチ用ゲートとからなる構成とし、 全画素の前記リセット用トランジスタを同時にオン状態
    にして、全画素の前記フォトダイオードを同時にリセッ
    ト電位にした後、全画素の前記リセット用トランジスタ
    を同時にオフにし、全画素の前記フォトダイオードに被
    写体光像を照射して該被写体光像による電荷を発生さ
    せ、次に全画素の前記第1のスイッチ用ゲートを同時に
    オンにして全画素の前記フォトダイオードに発生した前
    記電荷を前記蓄積用ゲートの直下の所定領域へ転送して
    蓄積した後、全画素の前記第1のスイッチ用ゲートを同
    時にオフにすると共に、全画素の前記リセット用トラン
    ジスタを同時にオン状態にする一連の動作を所定回数繰
    り返して、間欠的に発生した前記被写体光像の電荷を前
    記蓄積用ゲートの直下の所定領域で加算して蓄積した
    後、映像同期信号に基づいて所定の順番で各画素の前記
    第2のスイッチ用ゲートを順次オンにして、同じ画素の
    前記蓄積用ゲートの直下の所定領域に転送されている前
    記電荷を電位に変化させて前記増幅用トランジスタへ転
    送する間欠シャッター制御手段を備え、前記映像同期信
    号に同期して所定の順番で選択された各画素の前記増幅
    用トランジスタから前記被写体光像が間欠的に積算され
    た映像信号を出力することを特徴とする固体撮像装置。
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