JP2003086153A - 電 池 - Google Patents

電 池

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JP2003086153A
JP2003086153A JP2001273393A JP2001273393A JP2003086153A JP 2003086153 A JP2003086153 A JP 2003086153A JP 2001273393 A JP2001273393 A JP 2001273393A JP 2001273393 A JP2001273393 A JP 2001273393A JP 2003086153 A JP2003086153 A JP 2003086153A
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JP
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battery
lead
negative electrode
positive electrode
exterior material
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JP2001273393A
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English (en)
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Motonori Ueda
基範 上田
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電池要素が外装材間に介在され、該外装材
の周縁部同士が封止されて電池要素が密閉された電池で
あって、該外装材は金属と合成樹脂のラミネート状複合
材からなり、正極、負極とそれぞれ独立して電気的に結
合された金属製のリードを有し、該リードが外装材の封
止部分を貫通して外装材外部に出ている電池において、
外装材の封止部分の封止能力が高い電池が求められてい
た。 【解決手段】 電池要素が外装材間に介在され、該外装
材の周縁部同士が封止されて電池要素が密閉された電池
であって、正極及び負極のそれぞれと独立して電気的に
結合された金属製のリード21を有し、該リードが外装
材の封止部分を貫通して外装材外部に出ている電池にお
いて、リードが、外装材の封止部分を貫通する部分に穴
30を有することを特徴とする電池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電池に関し、より
詳細には電池要素が外装材間に介在され、該外装材の周
縁部同士が封止されて電池要素が密閉された電池であっ
て、正極及び負極のそれぞれと独立して電気的に結合さ
れた金属製のリードを有し、該リードが外装材の封止部
分を貫通して外装材外部に出ている電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年電池の薄膜化、電池の軽量化等の要
求により、特開平8−83596号公報に記載のような
電池要素(例えば正極、セパレータ及び負極の積層体か
らなる発電素子)をラミネートフィルムで被覆した電池
が開発されている。そのような電池は、積層体を密着さ
せ、外圧を加えることにより位置ずれの防止を行ってい
る。該電池は正極、負極とそれぞれ独立して電気的に結
合された金属製のリードを外装材の封止部分を貫通して
外装材外部に出す必要があるが、該リードが貫通するた
めにその外装材封止部分は封止が充分ではなく、水分の
侵入により電池性能の低下が起こる可能性を含んでい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】電池に関し、より詳細
には電池要素が外装材間に介在され、該外装材の周縁部
同士が封止されて電池要素が密閉された電池であって、
該外装材は金属と合成樹脂のラミネート状複合材からな
り、正極、負極とそれぞれ独立して電気的に結合された
金属製のリードを有し、該リードが外装材の封止部分を
貫通して外装材外部に出ている電池において、外装材の
封止部分の封止能力(防湿性、耐電解液漏洩性)が高い
電池が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、リードに穴を設けること
により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完
成するに至った。即ち本発明の要旨は下記(1)〜
(5)に存する。 (1)電池要素が外装材間に介在され、該外装材の周縁
部同士が封止されて電池要素が密閉された電池であっ
て、正極及び負極のそれぞれと独立して電気的に結合さ
れた金属製のリードを有し、該リードが外装材の封止部
分を貫通して外装材外部に出ている電池において、リー
ドが、外装材の封止部分を貫通する部分に穴を有するこ
とを特徴とする電池。
【0005】(2)穴の割合が、外装材の封止部分を貫
通する部分の20〜80%である上記(1)に記載の電
池。 (3)封止材がリードの両面に配置されている上記
(1)又は(2)に記載の電池。 (4)正極用リードがアルミニウムからなり、負極用リ
ードが銅からなる上記(1)〜(3)のいずれかに記載
の電池。
【0006】(5)外装材が融着により封止されている
上記(1)〜(4)のいずれかに記載の電池。
【0007】
【発明の実施の態様】本発明におけるリードは、図12
に示すように、外装材の封止部分を貫通する部分に穴3
0を有することを必須とする。ここで穴30はリードを
貫通している。リードに穴を設けることにより、外装材
で封止した際に外装材、または封止材がその穴の中にま
で入り、例えば封止が融着の場合は、該穴を通じて相対
する外装材又は封止材が融着し、より接着強度をUPす
ることができる。なお、本発明においては、リードの
「外装材の封止部分を貫通する部分」に穴を有すること
を必須とするが、外装材の封止部分を貫通する部分以外
の部分に穴を有していてもよい。
【0008】リードに設ける穴の割合は、外装材の封止
部分を貫通する部分の通常10%以上、好ましくは20
%以上、より好ましくは30% 以上であり、通常9
0%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは70
%以下である。穴の割合が少なすぎると穴あき部分の強
度が弱くなり搬送時に折れるなど組立性が悪くなる。ま
た、多すぎると封止性能の向上が不十分である。穴の形
状や大きさ、穴の数には特に限定はなく、上記穴の割合
になるよう任意に選択されることが好ましい。
【0009】本発明においては、上記正極用リード21
と負極用リード21の少なくとも一方のリード21好ま
しくは両方のリードとして、焼鈍金属を使用するのが好
ましい。その結果、強度のみならず折れ曲げ耐久性に優
れた電池とすることができる。リードに使用する金属の
種類としては、一般的にアルミや銅、ニッケルやSUS
などを用いることができる。正極用リードとして好まし
い材料はアルミニウムである。また、負極用リードとし
て好ましい材質は銅、ニッケルであり、特に好ましくは
銅である。
【0010】リード21の厚さは、通常1μm以上、好
ましくは10μm以上、更に好ましくは20μm以上、
最も好ましくは40μm以上である。薄すぎると引張強
度等リードの機械的強度が不十分になる傾向にある。ま
た、リードの厚さは、通常1000μm以下、好ましく
は500μm以下、さらに好ましくは100μm以下で
ある。厚すぎると折り曲げ耐久性が悪化する傾向にあ
り、また、ケースによる電池要素の封止が困難になる傾
向にある。リードに後述する焼鈍金属を使用することに
よる利点は、リードの厚さが厚いほど顕著である。
【0011】リードの幅は通常1mm以上20mm以
下、特に1mm以上10mm以下程度であり、リードの
外部(電池組立時の外装材外部)への露出長さは通常1
mm以上50mm以下程度である。なお、リードと封止
材の接着強度を上げるという観点から、リードの長手方
向の辺の端部が曲面であることが好ましい。リードの長
手方向の辺とは、図12におけるCを意味する。
【0012】本発明においては、封止強度を上げるとい
う観点から、封止材がリードの両面に配置されているこ
とが好ましい。用いる封止材の材質としては、合成樹脂
からなるフィルムが挙げられる。その材質としては合成
樹脂を酸で変成したものが挙げられ、特に外装材との接
着性の観点から、電池の外装材の内側保護層を構成する
合成樹脂と同一の合成樹脂を酸で処理し変成させたもの
が好ましい。合成樹脂の酸変成物とは、酸処理により極
性基を導入した合成樹脂である。具体的には極性基を有
するポリオレフィン系樹脂酸変性物が挙げられる。
【0013】本発明における極性基としては、カルボキ
シル基、酸無水物基、水酸基、燐酸基、亜燐酸基、硫酸
基、亜硫酸基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基等が挙げ
られ、好ましくはカルボキシル基、酸無水物基である。
合成樹脂の酸変成物の作り方としては、例えば、ポリオ
レフィン系樹脂を原料として、α,β−不飽和カルボン
酸またはその無水物をラジカル開始剤の存在下にグラフ
ト重合することによって得られる。
【0014】グラフト重合法としては押出機を用いてポ
リオレフィン系樹脂、α,β不飽和カルボン酸またはそ
の無水物、およびラジカル開始剤を溶融混練し、ラジカ
ル重合させる方法やポリオレフィン系樹脂とラジカル重
合開始剤をトルエン、キシレン、クロルベンゼン、ベン
ゼン等の芳香族炭化水素系溶媒中に溶解させ、α,β−
不飽和カルボン酸又はその無水物を添加し加熱下にラジ
カル重合させる方法が挙げられる。
【0015】α,β−不飽和カルボン酸またはその無水
物としては、通常、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、フマル
酸、無水マレイン酸等が用いられる。また、マレイン
酸、フマル酸等の多塩基酸では、そのハーフアルキルエ
ステルであっても良い。これらα,β−不飽和カルボン
酸またはその無水物は、アクリロニトリル、アクリルア
ミド、塩化ビニル、2−ヒドロキシアクリレート等他の
ビニル系単量体を併用してもよい。
【0016】このようなラジカル重合によって得られた
グラフト重合体である極性基を有するポリオレフィン系
樹脂には、未反応のα,β−不飽和カルボン酸またはそ
の無水物が含まれるので、アセトン等への再沈殿と洗浄
の繰り返しによって除去することが好ましい。洗浄後
は、通常、減圧乾燥等により残存する溶媒を除去する。
ラジカル重合開始剤としては通常公知の何れでも良く、
例えば、アルキルパーオキシド、アリールパーオキシ
ド、アシルパーオキシド、アロイルパーオキシド、ケト
ンパーオキシド、パーオキシカーボネート、パーオキシ
カルボキシレート等の有機過酸化物やアゾニトリル等が
挙げられる。アルキルパーオキシドとしては、ジイソプ
ロピルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシ
ド、tert−ブチルハイドロパーオキシド等、アリー
ルパーオキシドとしてはジクミルパーオキシド、クミル
ハイドロパーオキシド等、アシルパーオキシドとしては
ジラウロイルパーオキシド等、アロイルパーオキシドと
してはジベンゾイルパーオキシド等、ケトンパーオキシ
ドとしてはメチルエチルケトンパーオキシド、シクロヘ
キサンパーオキシド等、アゾニトリルとしてはアゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスイソプロピオニトリル等
が挙げられる。
【0017】このようにして得られた極性基を有するポ
リオレフィン系樹脂の数平均分子量は、通常5000〜
500000、好ましくは10000〜200000、
さらに好ましくは20000〜100000である。ま
た、極性基を有するポリオレフィン系樹脂は、α,β−
不飽和カルボン酸またはその無水物を、通常0.1〜5
0重量%、好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ま
しくは1〜10重量%の割合で含有する。
【0018】また、本発明においては、リードと封止材
の接着強度を上げるという観点から、正極用リード及び
負極用リードの封止材接合部にプライマーが塗布されて
いることが好ましい。リードにプライマーを津府する場
合、一般に合成樹脂を有機溶媒に懸濁又は溶解して用い
る。用いる有機溶媒としては、通常、トルエン、キシレ
ン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素、テトラリン、
ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素等とアセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン、ジイソブチルケトン、イソホロン等のケト
ン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ等のエ
ステル類、その他塩化メチレン、テトラヒドロフラン、
ジメチルホルムアミド等との混合溶媒が使用される。
【0019】有機溶媒の添加量は、溶液のリードへの塗
布し易さによって決められるが、有機溶媒と合成樹脂と
の混合溶媒中の、合成樹脂含有量が、通常0.5〜50
重量%、好ましくは2〜30重量%となる量である。プ
ライマーとして用いる合成樹脂としては、リードとの接
着性と、外装材との接着性(封止材を用いる場合は封止
材との接着性)の両方が求められ、好ましくは極性基を
有する合成樹脂が挙げられる。極性基を有する合成樹脂
としては、封止材で挙げたのと同様のものが挙げられ、
外装材の内側保護層っを構成する合成樹脂の酸変成物が
好ましく、より好ましくはポリオレフィン系樹脂を極性
基を有する酸で処理したものである。極性基を有する酸
としては、封止材で挙げたのと同様のものが挙げら、好
ましくはカルボキシル基、酸無水物基である。プライマ
ーとし用いる合成樹脂(以下「プライマー樹脂」とい
う)としては、封止材と同じ合成樹脂であってもよい。
封止材とコーティング樹脂とが同一であっても、予めリ
ードに合成樹脂(プライマー)を塗布しておくことによ
りリードとプライマー樹脂のより高い接着性が保たれ
る。
【0020】なお、極性基を有する合成樹脂は、封止材
のところで述べた合成樹脂の酸変成物の作り方と同様に
して得ることができる。本発明の電池は、電池要素が外
装材間に介在され、該外装材の周縁部同士が封止されて
電池要素が密閉された電池であって、正極及び負極のそ
れぞれと独立して電気的に結合された金属製のリードを
有し、該リードが外装材の封止部分を貫通して外装材外
部に出ている電池において、上記リード(外装材の封止
部分を貫通する部分に穴を有するリード)を用いている
ことを特徴とする電池である。
【0021】以下、図面を用いて、本発明の電池を詳細
に説明する。本発明は図1、2に示す通り、電池要素1
が外装材2、3間に介在され、該外装材の周縁部2a、
3a同士が封止されて電池要素が密閉された電池であっ
て、該外装材はガスバリア層の両面に樹脂層を設けてな
る外装材でであって、正極及び負極のそれぞれと独立し
て電気的に結合された金属製のリード21を有し、該リ
ードが外装材の封止部分を貫通して外装材外部に出てい
る電池に関する。
【0022】本発明においては、外装材が合成樹脂から
なる内側保護層を有し、リードが貫通している外装材の
封止部分に合成樹脂からなる封止材106が介在され、
該封止材はリード21の両面に配置されでいる(封止材
106は必須ではない)。なお、リードの外装材の封止
部分を貫通する部分が、極性基を有する合成樹脂でコー
ティングされている(図2の101)ものが好ましい。
【0023】以下本発明の電池の好ましい実施形態につ
いて以下、図1〜4を参照して説明する。なお、図3
は、この電池単体の分解斜視図、図2はこの電池単体の
要部の断面図、図4は電池要素の概略的な斜視図であ
る。この電池単体は、電池要素1を外装材2の凹部2a
に収容した後、外装材3を外装材2に被せ、真空封止に
より外装材2、3の周縁部2a、3aを接合したもので
ある。
【0024】本発明におけるガスバリア層の両面に樹脂
層を設けてなる外装材の材質としては、プラスチック、
高分子フィルム、金属フィルム、ゴム、薄い金属板、ガ
スバリア層と樹脂層とを有するラミネートフィルム等が
挙げられる。外装材の材質として、特に好ましいのは、
金属や金属酸化物からなるガスバリア層の両面に樹脂層
を設けてなるラミネートフィルムである。ラミネートフ
ィルムを電池要素の外装材として用いれば、電気機器の
軽量化・小型化が達成される。 金属層の形成は、金属
箔、金属蒸着膜、金属スパッター等を用いて行うことが
できる。
【0025】樹脂層は、ケース部材の保護あるいは電解
質による侵触を防止したり、金属層と電池要素等との接
触を防止したり、あるいは金属層の保護のために用いら
れるもので、本発明において合成樹脂は、弾性率、引張
伸び率は制限されるものではない。従って本発明におけ
る樹脂層は一般にエラストマーと称されるものも含むも
のとする。
【0026】樹脂層としては、熱可塑性プラスチック、
熱可塑性エラストマー類、熱硬化性樹脂、プラスチック
アロイが使われる。これらの樹脂にはフィラー等の充填
材が混合されているものも含んでいる。また、外装材
は、ガスバリア層の外側面に外側保護層として機能する
ための合成樹脂層を設けると共に、内側面に電解質によ
る腐蝕や金属層と電池要素との接触を防止したり金属層
を保護するための内側保護層として機能する合成樹脂層
を積層した三層構造体とすることができる。本発明の外
装材は、合成樹脂からなる内側保護層を有することが好
ましい。
【0027】外側保護層に使用する樹脂としてはは、好
ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリオレ
フィン、アイオノマー、非晶性ポリオレフィン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリアミド等耐薬品性や機械的
強度に優れた樹脂が望ましい。内側保護層としては、耐
薬品性の合成樹脂が用いられ、熱シールのし易さという
観点から、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリオ
レフィン、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合
体が好ましく、最も好ましくはポリオレフィン系樹脂で
ある。
【0028】これらの金属、合成樹脂あるいは複合材を
用いてケースが形成される。ケースの成形はフィルム状
体の周囲を融着して形成してもよく、シート状体を真空
成形、圧空成形、プレス成形等によって絞り成形しても
よい。また、合成樹脂を射出成形することによって成形
することもできる。射出成形によるときは、金属層はス
パッタリング等によって形成されるのが通常である。
【0029】外装材に凹部よりなる収容部を設けるには
絞り加工等によって行うことができる。図3の通り、外
装材2は平板状である。外装材3は方形箱状の凹部より
なる収容部3bと、この収容部3bの4周縁からフラン
ジ状に外方に張り出す周縁部3aとを有した浅い無蓋箱
状のものである。
【0030】図2、4の通り、電池要素1は、複数の単
位電池要素を積層したものである。この単位電池要素か
らは、タブ4a又は4bが引き出されている。正極から
の各タブ4a同士は束ねられて(即ち、相互に重ね合わ
され)、正極リード21が接合されている。負極からの
タブ4b同志も束ねられ、負極リード21が接合されて
いる。
【0031】図2の通り、本発明においてはリードが貫
通している外装材の封止部分に合成樹脂からなる封止材
106が用いられ、該封止材はリード21の両面に予め
接合されている。また、封止材は、リードと外装材との
絶縁効果を持たせるという観点から、封止材の一部が外
装材の外部へ0.1〜2.0mm、好ましくは0.5〜
1.5mm出るように配置するのが好ましい(図1、図
2参照)。
【0032】本発明の電池は、外装材3の収容部3b内
に電池要素1が収容され、外装材2が被せられる。電池
要素1から延出した1対のリード21は、それぞれ外装
材2、3の1辺部の周縁部2a、3aの同士の合わせ面
を通って外部に引き出される。その後、減圧(好ましく
は真空)雰囲気下で外装材2、3の4周縁の周縁部2
a、3a同士が熱圧着、超音波溶着などの手法によって
気密に接合され、電池要素1が外装材2、3内に封入さ
れる。
【0033】周縁部2a、3a同士が接合されることに
より、接合片部(フラップ)4A、4Fが形成される。
このフラップ4A、4Fは、電池要素1を被包している
被包部4Bから外方に張り出している。そこで、この接
合片部4Aを被包部4Bに沿うように折曲し、接着剤や
接着テープ(図示略)等によて被包部4Bの側面に留め
付けられる。
【0034】図3では、外装材2、3が別体となってい
るが、本発明では、図5のように外装材2、3が一連一
体となっていても良い。図6では、外装材3の一辺と外
装材2の一辺とが連なり、外装材2が外装材3に対し屈
曲可能に連なる蓋状となっている。この外装材2、3が
連なる一辺から、収容部3bの凹部が形成されており、
この一辺においてはフラップ(接合片部)が形成されて
いない以外は図3と同一の構成のものとなる。
【0035】図3、5では、収容部3bを有した外装材
3と平板状の外装材2とが示されているが、本発明では
図6のように、それぞれ浅箱状の収容部6b、7bと、
該収容部6b、7bの4周縁から張り出す周縁部6a、
7aとを有した外装材6、7によって電池要素1を被包
しても良い。図6は、外装材6、7が一連一体となって
いるが、前記図3と同様にこれらは別体となっていても
よい。
【0036】本発明では、図7のように1枚の平たいシ
ート状の外装材8を中央片8aに沿って2ツ折り状に折
り返して第1片8Aと第2辺8Bとの2片を形成し、こ
れら第1片8Aと第2片8Bとの間に電池要素1を介在
させ、図8の如く、第1片8Aと第2片8Bの周縁部8
b同士を接合して電池要素1を封入してもよい。なお、
この実施の形態にあっては、折曲されたフラップ(接合
片部4A)を被包部4Bに沿わせ、接着剤や接着テープ
で固定しているため、電池の側面の強度、剛性が高い。
【0037】但し、本発明では、このフラップ4Aが被
包部4Bから側方に張り出したままであってもよい。上
記電池要素1は、正極及び負極を有する平板状の単位電
池要素を厚さ方向に複数積層してなる平板積層型電池要
素である。本発明は、特にリチウム二次電池に適用する
のに好適であるので、以下に上記の電池要素をリチウム
二次電池要素とした場合の好適な構成について説明す
る。
【0038】図9は、このリチウム二次電池要素の単位
電池要素の好適な一例を示すものである。この単位電池
要素は、正極集電体22、正極活物質23、スペーサ
(電解質層)24、負極活物質25、負極集電体26を
積層したものである。通常、正極活物質23は正極集電
体22の片面上に結着され、負極活物質25は負極集電
体26の片面上に結着されている。
【0039】この単位電池要素を複数個積層して電池要
素とするのであるが、この積層に際しては、正極を上側
とし負極を下側とした順姿勢(図9)の単位電池要素
と、これとは逆に正極を下側とし負極を上側とした逆姿
勢(図示略)の単位電池要素とを交互に積層する。即
ち、積層方向に隣り合う単位電池要素は同極同士を(即
ち、正極同士及び負極同士)が対面するように積層され
る。
【0040】この単位電池要素の正極集電体22からは
正極タブ4aが延設され、負極集電体26からは負極タ
ブ4bが延設されている。図9のように正極集電体と負
極集電体との間に正極活物質、スペーサ及び負極活物質
を積層した単位電池要素の代わりに、図10に示すよう
に、正極集電体15a又は負極集電体15bを芯材とし
てその両面に正極活物質11a又は負極活物質12aを
積層してなる正極11、負極12を準備し、この正極1
1と負極12とを図11の如くスペーサ(電解質層)1
3を介して交互に積層して単位電池要素としてもよい。
この場合は、1対の正極11と負極12との組み合わせ
(厳密には正極11の集電体15aの厚み方向の中心か
ら負極12の集電体15bの厚み方向の中心まで)が単
位電池要素に相当する。
【0041】正極集電体15a,22としてはアルミニ
ウム、ステンレス、ニッケル等の金属箔が使用でき、特
にアルミニウムが好適であり、負極集電体15b,26
としては、銅、ステンレス、ニッケルなどの金属箔が使
用でき、特に銅が好適である。集電体の厚みは1〜30
μm程度が好ましい。正極活物質としては、リチウムイ
オンを吸蔵・放出可能であれば無機化合物でも有機化合
物でも使用できる。無機化合物として、遷移金属酸化
物、リチウムと遷移金属との複合酸化物、遷移金属硫化
物、具体的には、MnO、V25、V613、TiO2
の遷移金属酸化物、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リ
チウム、マンガン酸リチウムなどのリチウムと遷移金属
との複合酸化物、TiS2、FeS、MoS2などの遷移
金属硫化物等が挙げられる。これらの化合物はその特性
を向上させるために部分的に元素置換したものであって
もよい。有機化合物としては、例えばポリアニリン、ポ
リピロール、ポリアセン、ジスルフィド系化合物、ポリ
スルフィド系化合物が挙げられる。正極活物質は、これ
らの無機化合物、有機化合物を混合して用いてもよい。
特に好ましいものは、コバルト、ニッケル及びマンガン
からなる群から選ばれる少なくとも1種の遷移金属とリ
チウムとの複合酸化物である。
【0042】正極活物質の粒径は、それぞれ電池の他の
構成要素との兼合で適宜選択すればよいが、通常1〜3
0μm、特に1〜10μmとするのが初期効率、サイク
ル特性等の電池特性が向上するので好ましい。負極活物
質としては、通常、グラファイトやコークス等の炭素系
物質が挙げられる。この炭素系物質は、金属、金属塩、
酸化物などとの混合体や、被覆体の形態として用いても
よい。負極活物質としては、ケイ素、錫、亜鉛、マンガ
ン、鉄、ニッケル等の酸化物や硫酸塩、金属リチウム、
Li−Al、Li−Bi−Cd、Li−Sn−Cd等の
リチウム合金、リチウム遷移金属窒化物、シリコン等も
使用できる。好ましくは、容量の面からグラファイト又
はコークスである。負極活物質の平均粒径は、初期効
率、レイト特性、サイクル特性などの電池特性の向上の
観点から、通常12μm以下、好ましくは、10μm以
下とする。この粒径が大きすぎると電子伝導性が悪化す
る。また、通常は0.5μm以上、好ましくは7μm以
上である。
【0043】これらの正極活物質及び負極活物質を集電
体上に結着させるために、バインダーを使用することが
好ましい。バインダーとしてはシリケート、ガラスのよ
うな無機化合物や、主として高分子からなる各種の樹脂
が使用できる。樹脂としては、例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ−1,1−ジメチルエチレンなど
のアルカン系ポリマー;ポリブタジエン、ポリイソプレ
ンなどの不飽和系ポリマー;ポリスチレン、ポリメチル
スチレン、ポリビニルピリジン、ポリ−N−ビニルピロ
リドンなどの環を有するポリマー;ポリメタクリル酸メ
チル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチ
ル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド
などのアクリル系ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ
素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリビニリデンシア
ニドなどのCN基含有ポリマー;ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルアルコールなどのポリビニルアルコール系ポリマ
ー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのハロゲ
ン含有ポリマー;ポリアニリンなどの導電性ポリマーな
どが使用できる。また、上記のポリマーなどの混合物、
変性体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グ
ラフト共重合体、ブロック共重合体などであっても使用
できる。
【0044】活物質100重量部に対するバインダーの
配合量は好ましくは0.1〜30重量部、更に好ましく
は1〜15重量部である。樹脂の量が少なすぎると電極
の強度が低下することがある。樹脂の量が少なすぎると
容量が低下したり、レイト特性が低下したりすることが
ある。正極活物質及び負極活物質中には必要に応じて導
電材料、補強材などの各種の機能を発現する添加剤、粉
体、充填材などを添加しても良い。
【0045】導電材料としては、上記活物質に適量混合
して導電性を付与できるものであれば特に制限は無い
が、通常、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒
鉛などの炭素粉末や、各種の金属のファイバー、箔など
が挙げられる。添加剤としては、トリフルオロプロピレ
ンカーボネート、ビニレンカーボネート、1,6−Di
oxaspiro〔4,4〕nonane−2,7−d
ione、12−クラウン−4−エーテルなどが電池の
安定性、寿命を高めるために使用することができる。補
強材としては、各種の無機、有機の球状、繊維状フィラ
ーなどが使用できる。
【0046】電極を集電体上に形成する手法としては、
例えば、粉体状の活物質をバインダーと共に溶剤と混合
し、ボールミル、サンドミル、二軸混練機などにより分
散塗料化したものを、集電体上に塗布して乾燥する方法
が好適に行われる。この場合、用いられる溶剤の種類
は、電極材に対して不活性であり且つバインダーを溶解
し得る限り特に制限されず、例えばN−メチルピロリド
ン等の一般的に使用される無機、有機溶剤のいずれも使
用できる。
【0047】また、活物質をバインダーと混合し加熱す
ることにより軟化させた状態で、集電体上に圧着、ある
いは吹き付ける手法によって電極材層を形成することも
できる。さらには活物質を単独で集電体上に焼成するこ
とによって形成することもできる。正極、負極内には通
常イオン移動相が形成される。電極中におけるイオン移
動相の占める割合は、高い方がイオン移動が容易にな
り、レイト特性上は好ましい一方で低い方が容量的には
高くなる。好ましくは10〜50体積%である。イオン
移動相の材料としては、後述する電解質相の材料と同様
のものが使用できる。
【0048】正極活物質及び負極活物質の膜厚は容量的
には厚い方が、レイト上は薄い方が好ましい。膜厚は通
常20μm以上、好ましくは、30μm以上、さらに好
ましくは50μm以上、最も好ましくは80μm以上で
ある。正極及び負極膜厚は、通常200μm以下、好ま
しくは150μm以下である。スペーサ(電解質層)1
3,24は、通常、流動性を有する電解液や、ゲル状電
解質や完全固体型電解質等の非流動性電解質等の各種の
電解質を含む。電池の特性上は電解液又はゲル状電解質
が好ましく、また、安全上は非流動性電解質が好まし
い。特に、非流動性電解質を使用した場合、従来の電解
液を使用した電池に対してより有効に液漏れが防止でき
るので、後述するラミネートフィルムのような形状可変
性を有するケースを使用する利点を最大に生かすことが
できる。
【0049】電解質層に使用される電解液は、通常支持
電解質を非水系溶媒に溶解したものである。支持電解質
としては、電解質として正極活物質及び負極活物質に対
して安定であり、かつリチウムイオンが正極活物質或い
は負極活物質と電気化学反応をするための移動をおこな
い得る非水物質であればいずれのものでも使用すること
ができる。具体的にはLiPF6、LiAsF6、LiS
bF6、LiBF4、LiClO4、LiI、LiBr、
LiCl、LiAlCl、LiHF2、LiSCN、L
iSO3CF2等のリチウム塩が挙げられる。これらのう
ちでは特にLiPF6、LiClO4が好適である。
【0050】これら支持電解質を非水系溶媒に溶解した
状態で用いる場合の濃度は、0.5〜2.5mol/L
が好適である。これら支持電解質を溶解する非水系溶媒
は特に限定されないが、比較的高誘電率の溶媒が好適に
用いられる。具体的には、エチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチル
カーボネート、エチルメチルカーボネートなどの非環状
カーボネート類、テトラヒドロフラン、2−メチルテト
ラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のグライム類、γ
−ブチルラクトン等のラクトン類、スルフォラン等の硫
黄化合物、アセトニトリル等のニトリル類等の1種又は
2種以上が例示される。
【0051】これらのうちでは、特にエチレンカーボネ
ート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート
類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エ
チルメチルカーボネートなどの非環状カーボネート類か
ら選ばれた1種又は2種以上の溶媒が好適である。ま
た、これらの溶媒に添加剤などを加えてもよい。添加剤
としては、例えば、トリフルオロプロピレンカーボネー
ト、ビニレンカーボネート、1,6−Dioxaspi
ro〔4,4〕nonane−2,7−dione、1
2−クラウン−4−エーテルなどが電池の安定性、寿命
を高める目的で使用できる。
【0052】電解質層に使用できるゲル状電解質は、通
常、上記電解液を高分子によって保持してなる。即ち、
ゲル状電解質は、通常電解液が高分子のネットワーク中
に保持されて全体として流動性が著しく低下したもので
ある。このようなゲル状電解質は、イオン伝導性などの
特性は通常の電解液に近い特性を示すが、流動性、揮発
性などは著しく抑制され、安全性が高められている。ゲ
ル状電解質中の高分子の比率は好ましくは1〜50重量
%である。低すぎると電解液を保持することができなく
なり、液漏れが発生することがある。高すぎるとイオン
伝導度が低下して電池特性が悪くなる傾向にある。
【0053】ゲル状電解質に使用する高分子としては、
電解液と共にゲルを構成しうる高分子であれば特に制限
は無く、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリイミドなどの重縮合によって生成されるもの、
ポリウレタン、ポリウレアなどのように重付加によって
生成されるもの、ポリメタクリル酸メチルなどのアクリ
ル誘導体系ポリマーやポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニ
ル、ポリフッ化ビニリデンなどのポリビニル系などの付
加重合で生成されるものなどがある。好ましい高分子と
しては、ポリアクリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン
を挙げることができる。ここで、ポリフッ化ビニリデン
とは、フッ化ビニリデンの単独重合体のみならず、ヘキ
サフルオロプロピレン等他のモノマー成分との共重合体
をも包含する。また、アクリル酸、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、エトキシエチルアクリレート、メト
キシエチルアクリレート、エトキシエトキシエチルアク
リレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、
エトキシエチルメタクリレート、メトキシエチルメタク
リレート、エトキシエトキシエチルメタクリレート、ポ
リエチレングリコールモノメタクリレート、N,N−ジ
エチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルア
ミノエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、ア
リルアクリレート、アクリロニトリル、N−ビニルピロ
リドン、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエ
チレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリ
コールアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリ
エチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール
ジメタクリレートなどのアクリル系モノマーを重合して
得られるアクリル系ポリマーも好ましく用いることがで
きる。
【0054】上記高分子の重量平均分子量は、通常10
000〜5000000の範囲である。分子量が低いと
ゲルを形成しにくくなる。分子量が高いと粘度が高くな
りすぎて取り扱いが難しくなる。高分子の電解液に対す
る濃度は、分子量に応じて適宜選べばよいが、好ましく
は0.1〜30重量%である。濃度が低すぎるとゲルを
形成しにくくなり、電解液の保持性が低下して流動、液
漏れの問題が生じることがある。濃度が高すぎると粘度
が高くなりすぎて工程上困難を生じると共に、電解液の
割合が低下してイオン伝導度が低下しレイト特性などの
電池特性が低下することがある。
【0055】電解質層として完全固体状の電解質層を用
いることもできる。このような固体電解質としては、こ
れまで知られている種々の固体電解質を用いることがで
きる。例えば、上述のゲル状電解質で用いられる高分子
と支持電解質塩を適度な比で混合して形成することがで
きる。この場合、伝導度を高めるため、高分子は極性が
高いものを使用し、側鎖を多数有するような骨格にする
ことが好ましい。
【0056】電解質層として、上記電解質を多孔膜等の
多孔性シートに含浸したものを用いてもよい。電解質層
の厚みは、通常1〜200μm、好ましくは、5〜10
0μmである。多孔性シートとしては、具体的には厚さ
通常1μm以上、好ましくは5μm以上、また通常20
0μm以下、好ましくは100μm以下のものが使用さ
れる。空隙率は、通常10〜95%、好ましくは30〜
85%程度である。多孔性シートの材料としては、ポリ
オレフィン又は水素原子の一部もしくは全部がフッ素置
換されたポリオレフィンを使用することができる。具体
的には、ポリオレフィン等の合成樹脂を用いて形成した
微多孔性膜、不織布、織布等を用いることができる。
【0057】電極の平面形状は任意であり、四角形、円
形、多角形等にすることができる。図12〜14の通
り、集電体22,26又は15a,15bには、通常、
リード結合用のタブ4a,4bが連設される。電極が四
角形であるときは、通常図12に示すように電極の一辺
の一サイド近傍に正極集電体より突出するタブ4aを形
成し、また、負極集電体のタブ4bは他サイド近傍に形
成する。
【0058】複数の電池要素を積層するのは、電池の高
容量化を図る上で有効であるが、この際、電池要素それ
ぞれからのタブ4aとタブ4bの夫々は、通常、厚さ方
向に結合されて正極と負極のリード結合端子が形成され
る。その結果、大容量の電池要素1を得ることが可能と
なる。タブ4a,4bには、前記図6に示すように、薄
片状の金属からなるリード21が結合される。その結
果、リード21と電池要素の正極及び負極とが電気的に
結合される。タブ4a同士、4b同士の結合及びタブ4
a,4bとリード21との結合はスポット溶接等の抵抗
溶接、超音波溶着あるいはレーザ溶接によって行うこと
ができる。
【0059】上記の外装材2,3,6,7,8は、形状
可変性を有することが好ましい。その結果、電池の形状
を様々に変更することが容易に可能となる。また、外装
材の内部を真空状態とした後、外装材の周縁部を封止す
ることにより、電池要素1に押し付け力を付与すること
ができ、その結果、サイクル特性などの電池特性を向上
させることができる。なお、外装材の周縁部を封止する
方法としては熱溶着、超音波溶着、接着剤塗布等が挙げ
られるが、組立性の観点から、外装材にアルミラミネー
トフィルムを用いた熱融着による封止が好ましい。
【0060】
【実施例】以下本発明を実施例により、より詳細に説明
する。 [封止材]無水マレイン酸で変性したポリプロピレン、三
菱化学製 商品名「モディックAP−P513V」を成
形して得られたフィルム(100μm厚)を使用した。
【0061】[真空熱シール条件]リード貫通部を含め、
外装材の合わせ面は、195℃で5秒間、0.5MPa
で加圧して、熱融着させた。 実施例1 活物質としてのコバルト酸リチウムとポリフッ化ビニリ
デンとアセチレンブラックとからなる厚さ60μm活物
質層を厚さ20μmのアルミニウム集電体上に形成して
なる正極と、活物質としてのグラファイトとポリフッ化
ビニリデンとからなる厚さ40μmの活物質層を厚さ1
0μmの銅集電体上に形成してなる負極とを、厚さ約2
0μmの微多孔性のポリエチレン製延伸フィルムを介し
て積層してリチウム二次電池からなる平板状の単位電池
要素を作成した。電解質としては、LiPF6をカーボ
ネート系溶媒に溶解してなる電解液をアクリル系高分子
によって保持したゲル状電解質を使用した。このゲル状
電解質は、上記延伸フィルムの空隙、並びに正極及び負
極に存在させた。また、スペーサーを構成する該延伸フ
ィルムの周縁部が、正極及び負極の周縁部よりも大きく
なるようにした。
【0062】得られた単位電池要素を20枚厚さ方向に
積層し、正・負極タブを結集し、各アルミニウム箔、銅
箔のリードを超音波溶着した。これを図3に示すように
ラミネート状複合材からなる外装材に収納し(リード貫
通部分にはリードの両面に封止材を配置)、真空封止す
ることによって、図1に示すような平板積層型電池とし
た。
【0063】本実施例で使用したリードは、正極が5mm
幅、厚み80μmのアルミニウム箔を使用し、外装材の
封止部分を貫通する部分のみ、開孔率50%で1mmφの
穴をパンチングにより開けた。負極は、銅箔を使用した
以外、各部の仕様は正極と同じである。なお、真空熱シ
ール条件は上述の通りである。
【0064】比較例1 穴を有さないリードを用いた以外は実施例1と同様にし
て電池を電池を製造した。 試験例 〔ヘリウム加圧試験〕実施例1及び比較例1の電池各1
0個を1.2mの高さよりリード貫通部を下に向け、コ
ンクリート上に落下させた。この後、電池を0.5MP
aのヘリウムチャンバー内に60分放置し、取り出して
外装材の膨れを観察した。(膨れがある場合、リード封
止部からの真空リークと考えられ、水分浸入による電池
性能の低下、電解液の漏洩が発生する) 表1に結果を示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】本発明により、電池要素が外装材間に介
在され、該外装材の周縁部同士が封止されて電池要素が
密閉された電池であって、該外装材は金属と合成樹脂の
ラミネート状複合材からなり、正極、負極とそれぞれ独
立して電気的に結合された金属製のリードを有し、該リ
ードが外装材の封止部分を貫通して外装材外部に出てい
る電池において、外装材の封止部分の封止能力が高い電
池を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 平板型二次電池の斜視図である。
【図2】 平板型二次電池の要部の断面図である。
【図3】 平板型二次電池の分解斜視図である。
【図4】 平板型二次電池の電池要素を示す斜視図であ
る。
【図5】 平板型二次電池の製造途中の斜視図である。
【図6】 平板型二次電池の製造途中の斜視図である。
【図7】 平板型二次電池の製造途中の斜視図である。
【図8】 図10の平板型二次電池の製造途中の平板図
である。
【図9】 単位電池要素の斜視図である。
【図10】 正極又は負極の模式的な断面図である。
【図11】 電池要素の模式的な断面図である。
【図12】 本発明におけるリードの図である。
【符号の説明】
101 極性基を有する合成樹脂によるリードのコーテ
ィング 106 封止材 1 電池要素 2,3,6,7,8 外装材 4a,4b タブ 4A,4F 接合片部(フラップ) 4B 被包部 11 正極 11a 正極活物質 12 負極 12b 負極活物質 13 非流動性電解質層 15a 正極集電体 15b 負極集電体 21 リード 22 正極集電体 23 正極活物質 24 スペーサー(電解質層) 25 負極活物質 26 負極集電体 30 穴 50 電池単体 C リードの長手方向の辺

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池要素が外装材間に介在され、該外装
    材の周縁部同士が封止されて電池要素が密閉された電池
    であって、正極及び負極のそれぞれと独立して電気的に
    結合された金属製のリードを有し、該リードが外装材の
    封止部分を貫通して外装材外部に出ている電池におい
    て、リードが、外装材の封止部分を貫通する部分に穴を
    有することを特徴とする電池。
  2. 【請求項2】 穴の割合が、外装材の封止部分を貫通す
    る部分の20〜80%である請求項1に記載の電池。
  3. 【請求項3】 封止材がリードの両面に配置されている
    請求項1又は2に記載の電池。
  4. 【請求項4】 正極用リードがアルミニウムからなり、
    負極用リードが銅からなる請求項1〜3のいずれかに記
    載の電池。
  5. 【請求項5】 外装材が融着により封止されている請求
    項1〜4のいずれかに記載の電池。
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JP2015510240A (ja) * 2013-01-11 2015-04-02 エルジー・ケム・リミテッド 一体型正極リード及び負極リードを含む二次電池及びその製造方法

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