JP2003083895A - 蛍光画像計測装置 - Google Patents

蛍光画像計測装置

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JP2003083895A JP2001273331A JP2001273331A JP2003083895A JP 2003083895 A JP2003083895 A JP 2003083895A JP 2001273331 A JP2001273331 A JP 2001273331A JP 2001273331 A JP2001273331 A JP 2001273331A JP 2003083895 A JP2003083895 A JP 2003083895A
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昇 田口
Hiroshi Yamanouchi
博 山之内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛翔体等から発射されたレーザ光の対象物か
らの散乱光をトリガー信号として用いる計測系におい
て、計測系の各要素のもつ時間遅れによるトリガー信号
の実効的遅延によるタイミング不良を解消し、鮮明な蛍
光画像を計測する。 【解決手段】 第1のレーザパルス発射から対象物から
の散乱光受光までの時間を測定し、計測系要素の遅延時
間を含めて勘案して演算することによりトリガーパルス
の最適遅延時間を準備しておき、第2のレーザパルス発
射による蛍光画像計測においてこれを適用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蛍光発光状態の計測
装置に関し、特にレーザ励起により発光する海洋表面の
浮遊物からの蛍光計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】海洋表面の流出油の位置情報あるいは成
分情報を飛翔体に搭載したいわゆる蛍光ライダーにより
計測しようとする試みが1970年代から継続されてき
た(R.M.Measures,Laser RemoTe sensing Funda
menTals and ApplicaTions, John Wileys and s
ons, p424)。
【0003】これはたとえば航空機から海洋表面にレー
ザを照射し、浮遊している流出油を励起し、当該流出油
固有の蛍光を発光させ、これを光電子増倍管で検出して
発光分布を計測することにより流出油の漂流ルートや、
その速度などの位置情報を取得し、また蛍光の波長を把
握することにより油の成分情報を取得しようとするもの
である。
【0004】蛍光の波長特性の計測においては、蛍光を
望遠鏡で受光し、光電子増倍管に導く光路に各種フィル
ターを順次挿入して検出電気信号の変化を計測する。挿
入したフィルターの透過波長域に対する検出信号の変化
が蛍光の波長特性を示すことになる。これにより回収作
業を有効に実施したり、また回収作業の完成度評価を行
ったり、流出油の時間的変質を探ろうとするものであ
る。
【0005】同様に蛍光ライダーを使い、海洋表面およ
び海中のプランクトン固有の蛍光計測からその濃度およ
び種類の特定を行う試みも提案されている(特開平4−
69546号公報)。地球上に放出された2酸化炭素を
炭素同化作用により吸収する植物プランクトンは、地球
の2酸化炭素の低減に大きな寄与をしているといわれ、
その濃度分布の把握は地球温暖化対策として重要だから
である。
【0006】しかしながら、これら蛍光ライダー装置は
レーザを照射した海洋表面1点の蛍光を光電子増倍管で
検出するわけだから当該1点の対象物の特性しか得られ
ない。したがって海洋に広がった流出油の2次元的分布
を求めるには、レーザを2次元的にスキャン照射して計
算機により2次元画像化することが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上に掲げた用途、目的
は、いずれも地球環境保護のため重要な課題であるが、
いまだに実用段階にいたっていない一因は、上述の計測
が光電子増倍管を用いた本質的には1点の情報から始ま
るものであり、実用価値の高い2次元情報を得るまでの
プロセスが複雑なものとなるからである。
【0008】すなわち、飛翔体からの不規則となりがち
なレーザの2次元スキャンと、これによる蛍光の受光信
号を飛翔体姿勢の補正を加えながら2次元情報を構築す
るには、多段階のプロセスが必要であり、リアルタイム
計測にはなりがたい。
【0009】流出油を目の前にして、その回収策を最適
なものにするためには、流出油の動向を2次元情報とし
てリアルタイムで把握することが望ましい。たしかに蛍
光強度は照射レーザ光強度に依存するため、レーザ光を
細く保ちつつ対象に照射し、高感度光電子増倍管により
やっと微弱蛍光信号を得ることが可能となるような条件
では上述の1点計測が基本とならざるを得ない。
【0010】しかし、最近の飛翔体搭載用レーザ出力の
向上、イメージインテンシファイア、CCDカメラなど
撮像装置の感度向上により、レーザ光を拡大照射し、照
射面に関して2次元に広がる蛍光をリアルタイムで計測
することも可能となってきた(特願平2000−243
403号公報)。
【0011】しかしこの場合、イメージインテンシファ
イアは非常に感度の高い撮像装置であるため、パルスレ
ーザにより励起されたパルス的な蛍光発光にあわせて露
光させ、その他の期間には露光しないことが重要であ
る。なぜなら、蛍光発光期間以外の露光は背景光によ
り、折角受光した微弱な蛍光信号を劣化させてしまうか
らである。
【0012】流出油の蛍光発光期間は数100ns(1
nsは10- 9秒)である。この期間に合わせて露光す
るには、飛翔体搭載の場合、その高度、姿勢によって変
化するレーザの出射から蛍光発光開始が検出できるまで
の時間、および撮像装置に露光を開始するよう指示を与
えてから実際露光が開始するまでの遅延時間を考慮した
制御を行うことが必要になる。
【0013】また、パルスレーザの一般的性質として、
レーザ光の出射時間は数nsから数10nsのジッター
があることも知られており、これも考慮する必要があ
る。これら考慮を行わない場合、蛍光が撮像装置に到達
していないのに露光を開始してしまったり、蛍光が到達
しているのだから露光を開始すべきであるのに、それを
怠ったりすることになろう。
【0014】従って本発明の解決しようとする課題は、
撮像装置、とくにイメージインテンシファイアの露光の
タイミングを、レーザのジッターや飛翔体から対象物ま
での距離およびイメージインテンシファイア固有の遅延
時間を勘案して制御することにより露光条件を最適化さ
せ良好な蛍光画像を得る装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するためになされたもので、レーザ光源とこれを海
洋表面へ導く出射光学系からなるレーザ照射手段と、受
光光学系と光検出器とイメージインテンシファイアおよ
びCCDカメラなどの撮像装置からなる受光手段と,前
記光検出器からの信号により演算を行い撮像装置に撮像
タイミングを供給する制御手段と画像信号の記録装置で
構成したものである。
【0016】この構成の蛍光画像計測装置を飛翔体に搭
載すれば、レーザを出射してから蛍光発光開始が検出で
きるまでの時間、および撮像装置に露光開始指示を与え
てから実際露光が開始するまでの遅延時間の両者を勘案
してイメージインテンシファイアの露光制御を行うこと
ができ、背景光の影響を低減した良好な蛍光画像を得る
こことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、ヘリコプターとして示さ
れた飛翔体1に搭載された本発明による蛍光画像計測装
置の実施例を示すものであり、例えばNd:YAGレー
ザの第3高調波(波長355nm)のようなレーザ発振器
2からパルス幅10ns程度の第1の短パルス出力3を
出射光学系4を経由して飛翔体1から海洋表面5に照射
する。
【0018】この短パルス出力3の一部は海洋表面での
泡や浮遊物6などにより散乱され、散乱光7として飛翔
体1から観測される。短パルス出力3の他の一部が浮遊
物固有の蛍光8を発光させた場合、これも飛翔体1から
観測される。
【0019】これら散乱光7および蛍光8は、受光光学
系9を経由して受光手段に導入されビームスプリッタ1
0で分割されその一部は光検出器11に、残りはイメー
ジインテンシファイア12に入射する。
【0020】光検出器11は、使用するレーザ波長に合
わせて選択され、紫外光、可視光に対しては光電子増倍
管、赤外光に対してはガリウム砒素ホトダイオードなど
固体素子が用いられる。
【0021】レーザ出射までの過程は、レーザコントロ
ーラ13により、例えば図2のタイミングダイアグラム
に示すように制御される。すなわちレーザコントローラ
13が提供する同期信号として数値例を示すと、レーザ
スタートパルス14のTS=50μsの後に励起ランプ
点灯を示すパルス15を、そしてそのTF=190μs
の後にQスイッチが開くことを示すパルス16が、その
TQ=80ns後にレーザ発振が得られ、パルス幅10
ns程度の短パルスレーザが出射される。
【0022】図2の14、15、16の各パルスはレー
ザコントローラ13から供給されるが、出射レーザパル
スは、例えばレーザ発振器の出射口近傍に光ファイバー
17を配置し第2の光検出器18に導き電気信号に変換
することにより出射レーザパルス19が得られことにな
る。
【0023】図1の散乱光7は受光光学系9、ビームス
プリッタ10を経由して、レーザ波長を選択的に透過さ
せるフィルター20を透過し、光検出器11に到達し電
気信号に変換され、図2に示すようにパルス幅10ns
の照射レーザの戻り光パルス21が検出される。
【0024】出射パルス19と戻り光パルス21の時間
間隔Tは、飛翔体1とレーザ照射された浮遊物6までの
距離LによりT=2L/Cとなるはずである(Cは光
速)。例えば、L=30mならT=200ns、L=3
00m ならT=2μs、L=3000mならT=20
μsである。
【0025】さて浮遊物6がたとえば流出油とすると、
固有の青緑色の蛍光8は数100nsの蛍光寿命をもつ
光パルスとして、上述のように受光光学系9を経由して
蛍光発光帯域を選択的に透過させるフィルター22を経
てイメージインテンシファイア12に到達する。
【0026】ここで背景光の影響を低減させ鮮明な蛍光
画像を得るには、蛍光発光帯域に合わせた透過帯域を持
つフィルター22を用いるとともに、この蛍光パルスの
パルス幅に合わせて撮像装置を露光することが有効であ
る。微弱で、短パルスの蛍光パルスを撮像するために
は、高速露光操作が可能な画像増強装置イメージインテ
ンシファイア12により画像輝度を高めこれをCCDカ
メラ23で蛍光画像情報として撮像する。撮像された蛍
光画像情報は、画像記録装置24に送られて記録され
る。
【0027】これら撮像装置において、トリガーパルス
により合図を受けてから実際に動作が始まるまで遅延が
あり、イメージインテンシファイア12の露光開始まで
TI=55ns、CCDカメラ23の撮像開始までTC
=2μs等の例が知られている。
【0028】本発明は、レーザ光出射過程での各種タイ
ミング、飛翔体の高度と姿勢により刻々変化する時間間
隔TLi(iはレーザパル出射番号)、そして撮像装置
の各種遅延時間などの、諸変動要素を制御装置25にお
いて勘案し制御することにより、微弱で数100nsし
か存在しない蛍光パルスを良好な画像品質で獲得しよう
とするものである。
【0029】レーザ出射から時間Tの後、すなわち戻り
光パルス21検出と同時に蛍光パルスのもたらす蛍光画
像計測のためイメージインテンシファイア12の露光を
開始したいが、これではイメージインテンシファイア1
2の遅延時間TIの分だけ露光が遅れる。従って第1の
レーザ照射パルス19に関しては,その戻り光パルス2
1の検出により時間間隔TL1を計測しこれを保存して
おく。次に例えばパルス周波数が10Hzとして100
ms後に出射される第2パルスのもたらす蛍光画像計測
において,このTL1と遅延時間TIから算出したイメ
ージインテンシファイア12に対するトリガーパルスの
最適タイミングを供給する。
【0030】すなわち、図2の各パルスのタイミングを
参照し、前述のレーザコントローラ13における数値例
を用いると、第2パルスの出射に関するレーザスタート
パルス26からt時間後に t=TS+TF+TQ+TL1−TI =50μs+190μs+80ns+TL1−TI つまり、例えばL=300mでTL1=2μs、TI=
55nsなら242.025μs後にイメージインテン
シファイア12へのトリガーパルス27を供給し、露光
を開始させ、蛍光発光時間に相当する数100nsの露
光を行わせる。なお、第2パルスについて計測された時
間間隔TL2は、飛翔体の移動によってTL1と異なる
値として保存し、100ms後の第3パルスについての
蛍光画像計測に適用する。
【0031】このようにしてイメージインテンシファイ
ア12には、第2パルス照射による微弱な蛍光画像が最
適なタイミング露光により輝度増強された鮮明な画像と
して蓄積される。そして第2レーザパルスの出射に関す
るレーザスタートパルス26と同時に、CCDカメラ2
3を例えば1/60秒=16.67ms露光させるよう
トリガーパルス28を供給すれば、CCDカメラ23は
遅延時間TCの後に見かけ上の露光を開始するが、実際
はイメージインテンシファイア12が開いているトリガ
ーパルス27に相当する露光時間28'にかぎり上記鮮
明画像を蓄積する。CCDカメラ23は次の1/30秒
間で画像信号29、30として送り出す。この画像信号
を記録するには、この画像信号放出に先立って画像記録
装置を待機させておくことが必要である。したがってレ
ーザスタートパルス26から例えば10ms後に画像記
録装置にトリガーパルス31を供給すれば、その約7m
s後から始まるCCDカメラ23からの画像信号を記録
画像29'、30’として記録することができる。
【0032】以上、例えば繰り返し周波数10Hzのレ
ーザスタートパルスを時間原点とし、これに先立つ10
0ms前の前パルスを用いて計測しておいた飛翔体の高
度と姿勢できまる光の往復時間と、レーザおよび撮像装
置の各種遅延時間とを勘案したトリガーパルスを供給す
れば、レーザパルスの照射により作り出される微弱な蛍
光画像を鮮明に記録することが可能となることを述べ
た。
【0033】このように、本発明ではトリガーパルス2
7の供給精度が重要である。すべてのトリガーパルスの
起算点となるレーザスタートパルス26からもっとも厳
しい精度が要求されるのはイメージインテンシファイア
12の露光設定に関係するものである。すなわちレーザ
スタートパルス27からQスイッチパルスの時間間隔T
S+TF(例えばTS+TF=50μs+190μs=
240μs)の変動は10ns以下であることがのぞま
しく、レーザスタートパルス27からイメージインテン
シファイア12への露光開始を指示するトリガーパルス
27の供給系も同様であり、レーザ発振器のコントロー
ラに内蔵された通常のクロックにたよるのではなく、独
立した精度が保証されたパルス発生器を適用することが
好ましい。
【0034】しかし、考えてみると上記の例で240μ
sのレベルから10nsの精度、すなわち5桁もの精度
が要求されるのは、レーザスタートパルス26を起算点
とするからであり、240μsという時間はレーザ結晶
を活性化するためのフラッシュランプが点灯するまでに
時間がかかること、ランプが点灯してからレーザ結晶内
がビルドアップし飽和励起状態となるまで時間がかかる
ことで決まる。もし、精度の高い時間設定を必要とする
系の起算点をQスイッチの開く時点、つまりパルス16
の位置に移動すれば装置精度の制御性はより容易なもの
となろう。
【0035】すなわち上述の数値例を引用すると、飽和
励起状態となったレーザ結晶にQスイッチパルスを加え
ると80ns後にレーザパルス19が出射され、時間間
隔TL1のあと、戻り光パルス21が得られる。次のレ
ーザパルスについての蛍光計測では、この時刻に対しそ
の遅延時間TIのぶんだけ先立ってイメージインテンシ
ファイア12の露光が始まっていればいいのだから、Q
スイッチパルスからt’時間後に t’=TQ+TL1−TI =80ns+TL1−TI つまり、例えばL=300mでTL1=2μs、TI=
55nsなら2.025μsの後にイメージインテンシ
ファイア12へのトリガーパルスを供給することとな
る。このとき制御精度10nsは3桁となり制御性はよ
り容易なものとなる。この場合の各パルスのタイミング
チャートを図3に示す。
【0036】CCDカメラ23と画像記録装置24に対
するトリガーパルスは図2と同様レーザスタートパルス
26を起算点としている。Qスイッチパルス16を起算
点とすると、TC=2μsとされるCCDカメラ遅延時
間がイメージインテンシファイア12の画像情報を捉え
られないおそれがあるからである。
【0037】だから本発明の思想による他の実施例とし
て制御性とトリガーパルス起算点の単一化のために、図
4に示すようにレーザスタートパルス26とQスイッチ
パルス16の間に、2μsとされるCCDカメラ遅延時
間を克服する新たな起算点32を設け、これをもとにイ
メージインテンシファイア12、CCDカメラ23およ
び画像記録装置24に対するトリガーパルスを供給する
こともできよう。
【0038】さきに、電気信号を与えてからレーザが出
射されるまでの時間には、ジッターと呼ばれる変動幅が
あり、撮像装置の露光タイミングの設定にあたっては、
これに対する考慮も必要であることを述べた。煩雑とな
ることを避けるため、図2、図3、図4のタイミングチ
ャートを用いての説明ではジッターについての考察を省
いているが、実際には、各図の演算ベース、すなわち図
2ではレーザスタートパルス14、26、図3ではQス
イッチパルス16、図4では新起算点からレーザが出射
されるまでのジッターを把握し、イメージインテンシフ
ァイア露光トリガーパルスの遅延時間Tの算出にあた
り、その変動幅の1/2を減じておけばいい。
【0039】さて、Nd:YAGレーザの第3高調波
(波長355nm)を蛍光励起光源とする場合、その出力
には第3高調波以外に基本波(波長1.064μm)お
よび第2高調波(波長532nm)を含ませることがで
きる。これまでの説明では飛翔体の高度、姿勢に関連す
る戻り光による往復時間の計測には蛍光励起光源となる
第3高調波の海洋表面での散乱光成分を用いるとしてき
た。しかし、波長355nmの紫外光よりも、波長1.
064μmの赤外光を戻り光検出に用いるほうが便利な
場合がある。
【0040】すなわち受光光学系9に到達した散乱光7
および蛍光8を分離するビームスプリッタ10として、
通常ホットミラーと呼ばれる赤外光を選択的に大きな反
射率で反射する光学素子を用いれば、通常のビームスプ
リッタが可視領域の蛍光成分も含んだ形で定められた割
合で反射するのにくらべ、蛍光成分の損失なしに戻り光
信号を向上させることができる。また、海中での透過特
性に優れた波長532nmを戻り光信号検出に用いる
と、戻り光パルスに続く海中、海底での情報収集にも役
立てることができよう。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、例えば飛翔体に搭載し
たとき被測定物との距離が変化しても、また撮像装置に
遅延時間があったとしても、これらを考慮した撮像タイ
ミングおよび露光時間を最適に制御することができ、鮮
明な蛍光画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施例の概念図。
【図2】起算点をレーザスタートパルスとした各パルス
のタイミングチャート。
【図3】起算点をQスイッチパルスとした各パルスのタ
イミングチャート。
【図4】新起算点による各パルスのタイミングチャー
ト。
【符号の説明】
1 飛翔体 2 パルスレーザ発振器 3 レーザ短パルス出力 4 出射光学系 5 海洋表面 6 浮遊物 7 散乱光 8 蛍光 9 受光光学系 10 ビームスプリッタ 11,18 光検出器 12 イメージインテンシファイア 13 レーザコントローラ 14,26 スタートパルス 15 励起ランプ点灯を示すパルス 16 Qスイッチパルス 17 光ファイバー 19 出射レーザパルス 20,22 フィルター 21 戻り光パルス 23 CCDカメラ 24 画像記録装置 25 制御装置 27 イメージインテンシファイア用トリガーパル
ス 28 CCDカメラ用トリガーパルス 28' CCDカメラの実質的露光時間 29,30 映像信号 31 画像信号記録用トリガーパルス 29',30' 記録画像 32 起算点
フロントページの続き (72)発明者 山之内 博 東京都三鷹市新川6丁目38番1号 独立行 政法人 海上技術安全研究所内 (72)発明者 山岸 進 東京都三鷹市新川6丁目38番1号 独立行 政法人 海上技術安全研究所内 Fターム(参考) 2G043 AA03 BA15 CA03 EA01 FA01 HA02 HA09 JA02 KA01 KA02 KA03 KA05 KA08 KA09 LA03 LA07 NA05 5J084 AA05 AC04 AD01 BA03 BA34 BB14 BB20 BB31 CA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスレーザ光源と出射光学系からなる
    レーザ光照射手段と、受光光学系と光検出器と撮像装置
    とからなる受光手段と、映像信号記録装置と、前記光検
    出器からの信号により演算して撮像タイミングおよび映
    像記録タイミングを供給する制御手段とを具備したこと
    を特徴とする蛍光画像計測装置。
  2. 【請求項2】 出射した第1レーザパルス光の被測定物
    での散乱光を光検出器により検出し、その往復時間から
    算出した被測定物までの距離および検出レベルを表示す
    るとともに、前記往復時間、撮像装置の露光に関する遅
    延時間および映像信号記録装置の遅延時間などをもとに
    演算することにより、次に出射される第2レーザパルス
    光のスタートパルスから起算した撮像装置への撮像タイ
    ミングおよび映像信号記録装置への映像信号記録タイミ
    ング信号を供給することにより第2レーザパルス光によ
    る蛍光画像を記録し、以降の各レーザパルス光について
    も同様に演算を行い、次のレーザパルスによる蛍光画像
    を撮像し、記録することを繰り返すことを特徴とする請
    求項1記載の蛍光画像計測装置。
  3. 【請求項3】 撮像装置はイメージインテンシファイア
    とCCDカメラとからなり、前者に対しては各レーザス
    タートパルスから(レーザパルス出射までの時間 + 前
    記往復時間 − イメージインテンシファイアの遅延時間
    を考慮した設定時間)の後に露光が開始し、被測定物の
    蛍光発光時間を考慮した設定時間のあと露光が終了する
    よう、後者に対してはレーザスタートパルスからCCD
    カメラの遅延時間のあと露光が開始し、ある設定時間の
    あと露光が終了するよう、また画像信号記録装置に対し
    てはレーザスタートパルスのあとCCDカメラの画像出
    力同期信号出力前に記録可能の待機状態となるよう制御
    することを特徴とする請求項2記載の蛍光画像計測装
    置。
  4. 【請求項4】 パルスレーザ光源のパルススタートパル
    スからQスイッチを開くまでの時間変動を10ns以下
    に制御したことを特徴とする請求項3記載の蛍光画像計
    測装置
  5. 【請求項5】 撮像装置はイメージインテンシファイア
    とCCDカメラとからなり、前者に対してはレーザ出射
    過程のQスイッチパルスから(レーザパルス出射までの
    時間 + 前記往復時間 − イメージインテンシファイア
    の遅延時間を考慮した設定時間)の後に露光が開始し、
    被測定物の蛍光発光時間を考慮した設定時間のあと露光
    が終了するよう、後者に対してはレーザスタートパルス
    からCCDカメラの遅延時間のあと露光が開始しある設
    定時間のあと露光が終了するよう、また画像記録装置に
    対してはレーザスタートパルスのあとCCDカメラの画
    像出力同期信号出力前に記録可能の待機状態となるよう
    制御することを特徴とする請求項2記載の蛍光画像計測
    装置。
  6. 【請求項6】 レーザスタートパルスとQスイッチパル
    スとの間の時間領域にトリガーパルス起算点を設定し、
    イメージインテンシファイアとCCDカメラとからなる
    撮像装置に対し、前者に対しては起算点から(レーザパ
    ルス出射までの時間 + 前記往復時間 − イメージイン
    テンシファイアの遅延時間を考慮した設定時間)の後に
    露光が開始し、被測定物の蛍光発光時間を考慮した設定
    時間のあと露光が終了するよう、後者に対しては起算点
    からCCDカメラの遅延時間のあと露光が開始しある設
    定時間のあと露光が終了するよう、また画像信号記録装
    置に対しては起算点からCCDカメラの画像出力同期信
    号出力前に記録可能の待機状態となるよう制御すること
    を特徴とする請求項2記載の蛍光画像計測装置。
  7. 【請求項7】パルスレーザ光源の出力が複数の波長を含
    み、光検出器により散乱光の往復時間を計測するにあた
    り、被測定物の蛍光励起用波長とは異なるレーザ波長を
    用いたことを特徴とする請求項2記載の蛍光計測装置。
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