JP2003083153A - 圧電型圧力センサの感度補正方法 - Google Patents

圧電型圧力センサの感度補正方法

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JP2003083153A
JP2003083153A JP2001279771A JP2001279771A JP2003083153A JP 2003083153 A JP2003083153 A JP 2003083153A JP 2001279771 A JP2001279771 A JP 2001279771A JP 2001279771 A JP2001279771 A JP 2001279771A JP 2003083153 A JP2003083153 A JP 2003083153A
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pressure sensor
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sensitivity
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Masayoshi Matsui
正好 松井
Masayuki Motomura
雅幸 本村
Takeo Mizui
健雄 水井
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化や経時変化等の影響により圧電型圧
力センサに生じる検出感度の変動を低減することができ
る圧電型圧力センサの感度補正方法を提供する。 【解決手段】 燃焼状態検出装置1では、ノッキング判
定に用いる抽出信号Sfと同じ周波数帯域の信号成分か
らなるバックグラウンド信号Sbを用いて補正基準値V
rを設定している。このことから、補正基準値Vrは、
抽出信号Sfに対するセンサの感度変化の影響が十分に
反映された状態で、値が設定される。このため、補正基
準値Vrを用いてピーク値Vpを除算して得られる補正
後ピーク値Vrpは、ノッキング判定の為に抽出信号S
fから検出したピーク値Vpを正規化した値となり、プ
ラグ座金型圧力センサGPSに感度変化が生じた場合で
も、同一圧力を検出する際にはほぼ一定の値を示すこと
になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に備えら
れた圧電型圧力センサが出力する検出信号から抽出した
信号成分を抽出信号として出力する信号処理装置におい
て、圧電型圧力センサによる検出感度がほぼ一定となる
ように抽出信号を補正する圧電型圧力センサの感度補正
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関として、燃焼圧力
(筒内圧)を検出するためのセンサを備えた内燃機関が
知られている。このセンサの代表的なものとして、圧電
素子を備えて構成されると共に、燃焼室内の筒内圧に応
じた検出信号を出力する圧電型圧力センサがある。
【0003】そして、圧電型圧力センサには、シリンダ
ヘッドに設けられた燃焼室に通じる圧力導孔に直接取り
付けられ、圧電素子を用いたダイヤフラムを通じて圧力
導孔に伝播される筒内圧変動を検出する構成のものや、
点火プラグの取付座部とシリンダヘッドとの間に配置さ
れ、点火プラグをシリンダヘッドに締め付けたときの締
め付け荷重の変化により筒内圧を検出する構成のもの等
がある。
【0004】そして、圧電型圧力センサから出力される
検出信号について、積分処理、フィルタ処理あるいはピ
ーク値検出などの信号処理を行うことで得られる処理結
果を用いることで、ノッキング(以下、ノックともい
う)の発生などの内燃機関の燃焼状態を判定することが
できる。このようにして判定された内燃機関の燃焼状態
に基づいて、点火時期や空燃比などを適切に制御するこ
とで、内燃機関を安定した状態で運転することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧電型
圧力センサは、周囲の温度変化や経時変化等の要因によ
り出力誤差が生じてしまい、検出精度が低下するという
問題がある。つまり、圧電型圧力センサに備えられる圧
電素子は、出力する検出信号の大きさが周囲の温度によ
って変化する性質(温度特性)を有しており、また、出
力する検出信号の大きさが圧電素子自体の温度分布の差
により生ずる応力によって変化する性質(焦電特性)を
有している。そして、内燃機関は、始動開始直後、定常
運転時、低回転運転時および高回転運転時など各運転状
態に応じてシリンダの温度は異なるものとなり、圧電型
圧力センサの周囲温度は、内燃機関の運転状態に応じて
変化することになる。このため、内燃機関に備えられた
圧電型圧力センサにおいては、内燃機関の運転状態によ
って変化する周囲温度の影響を受けて、出力する検出信
号の大きさが変化してしまい、検出精度が低下する虞が
ある。
【0006】また、圧電型圧力センサは、高温高圧環境
下で長期間使用すると、時間経過に伴う劣化の影響によ
り圧電素子の特性が変化することがあり、同一の圧力を
検出する場合でも、出荷直後における検出信号の大きさ
と出荷後1年経過時における検出信号の大きさとが、そ
れぞれ異なる大きさとなる場合がある。
【0007】さらに、圧電型圧力センサが、点火プラグ
の取付座部に備えられて当該点火プラグの締め付け荷重
の変化により筒内圧を検出する構成である場合、締め付
けトルクや点火プラグのネジ溝の状態(寸法誤差等)な
どの取付状態の差異によって検出信号の大きさが変化し
てしまう。
【0008】ここで、点火プラグとは別体に備えられ、
点火プラグの取付座部とシリンダヘッドとの間にガスケ
ットと共に挟持されることで締め付け荷重の変化を検出
する形式の圧電型圧力センサ(以下、プラグ座金型圧力
センサともいう)において、締め付けトルク(初期荷
重)を変化させたときの圧力センサ出力の変化率を測定
した測定結果を図7に示す。なお、図7では、締め付け
トルクが25[N・m]である時の圧力センサ出力を1
00[%]として、締め付けトルクを変動させたときの
圧力センサ出力の変化率を示している。そして、この図
7に示す測定結果から、取り付け直後の締め付けトルク
(初期荷重)が異なる場合には圧力センサ出力が変化す
ることが判る。このように締め付けトルク(初期荷重)
の差異が原因で出力変化が生じることから、プラグ座金
型圧力センサは、一定の誤差が許容される用途には適用
できるが、厳密な検出精度が要求される用途には適さな
いことになる。
【0009】また、圧電型圧力センサを構成する圧電素
子には、各製品毎に設定される許容誤差の範囲内ではあ
るものの、僅かながら感度に個体差が存在し、検出信号
に個体差に起因する若干の誤差があることが判ってい
る。そして、圧電素子から出力される検出信号の電位差
は微小であるため、一般に、圧電型圧力センサが出力す
る検出信号は増幅された状態で用いられている。このた
め、上述した種々の要因により、圧電型圧力センサの出
力に誤差が生じた場合、増幅される前の検出信号におい
ては比較的小さい誤差であっても、検出信号が増幅され
ることにより誤差についても増幅されてしまい、検出精
度が低下する虞がある。
【0010】このような誤差を含む検出信号について
は、予め誤差を考慮して、その誤差が許容される用途に
使用することは可能であるが、高い精度が要求される用
途には使用することができないという問題がある。本発
明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、温度変
化や経時変化等の影響により圧電型圧力センサに生じる
検出感度の変動を低減することができる圧電型圧力セン
サの感度補正方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1記載の発明は、内燃機関に備えら
れた圧電型圧力センサが出力する検出信号から、測定対
象となる周波数帯域の信号成分を抽出し、所定の測定期
間内に抽出した信号成分からなる抽出信号を出力する信
号処理装置において、抽出信号の補正を行う圧電型圧力
センサの感度補正方法であって、抽出信号の測定期間と
は異なる期間において、検出信号から、信号成分と同じ
周波数帯域の特定周波数信号を抽出し、抽出した特定周
波数信号に基づいて補正基準値を設定し、この補正基準
値を用いて抽出信号を補正することを特徴とする。
【0012】つまり、本発明方法においては、圧電型圧
力センサの検出感度がほぼ一定となるように抽出信号を
補正するための補正基準値を、抽出信号と同じ周波数帯
域の信号成分からなる特定周波数信号を用いて設定して
いる点に特徴がある。ここで、圧電型圧力センサの検出
感度は、温度特性や焦電特性等の影響により変化する
が、検出信号に含まれる各周波数帯域の信号成分が感度
変化により受ける影響の大きさは、各周波数帯域毎に異
なる場合がある。このため、例えば、全周波数帯域の信
号成分を含む検出信号の変化や、抽出信号とは異なる周
波数帯域の信号成分の変化などに基づき感度変化を判定
し、その判定結果に基づいて設定した補正基準値につい
ては、抽出信号に対する感度変化の影響が反映されてお
らず、抽出信号を適切に補正できない場合がある。
【0013】これに対して、本発明方法では、抽出信号
と同じ周波数帯域の信号成分からなる特定周波数信号を
用いて補正基準値を設定していることから、抽出信号に
対する感度変化の影響が十分に反映された状態で、補正
基準値が設定されることとなる。そして、このように設
定された補正基準値を用いることで、感度変化による影
響を抑制するように、抽出信号を適切に補正することが
可能となる。
【0014】よって、本発明方法(請求項1)によれ
ば、補正基準値を抽出信号と同じ周波数帯域の信号成分
からなる特定周波数成分を用いて設定することができ、
抽出信号を適切に補正できることから、温度特性や焦電
特性などにより圧電型圧力センサに生じる検出感度の変
化を低減することができる。
【0015】なお、抽出信号は、例えば、内燃機関の燃
焼状態の判定に用いることができ、この場合、測定対象
となる周波数帯域には、判定すべき燃焼状態に応じた周
波数帯域(例えば、ノッキングの有無を判定する場合に
は、ノック周波数と同じ周波数帯域)が設定され、所定
の測定期間には、判定すべき燃焼状態の検出時期に応じ
た期間(例えば、ノッキングを検出するためのノッキン
グ検出期間)が設定される。そして、内燃機関の燃焼状
態の判定にあたり、本発明方法を用いることで、圧電型
圧力センサにおける感度変化の影響が低減された抽出信
号を用いることができ、内燃機関の燃焼状態の判定精度
を向上させることが可能となる。
【0016】そして、上述(請求項1)の発明方法のよ
うに補正基準値を用いて抽出信号を補正するには、例え
ば、請求項2に記載のように、抽出信号の最大値を補正
基準値で除算する処理を行うとよい。つまり、抽出信号
の最大値を補正基準値で除算する処理を行うことによ
り、圧力センサ出力を正規化するのである。
【0017】ここで、特定周波数信号は、圧電型圧力セ
ンサの感度変化に応じて値が変化することから、この特
定周波数信号に基づき設定される補正基準値について
も、圧電型圧力センサの感度変化に応じた値を示すこと
になる。つまり、例えば、圧電型圧力センサの感度が良
好となる場合には、検出信号および抽出信号は相対的に
大きい値を示すことになり、また、補正基準値は相対的
に大きい値に設定される。反対に、圧電型圧力センサの
感度が低下する場合には、検出信号および抽出信号は相
対的に小さい値を示すことになり、また、補正基準値は
相対的に小さい値に設定される。
【0018】このように、補正基準値を用いて抽出信号
の最大値を除算する処理を行うことで、圧力センサ出力
を正規化することができ、圧電型圧力センサに感度変化
が生じた場合でも、同一圧力を検出する際には、ほぼ一
定の値を示すことになる。よって、本発明方法(請求項
2)によれば、圧電型圧力センサの感度変化に依らず、
抽出信号の最大値を補正基準値で除した値がほぼ一定の
値を示すこととなるため、温度特性や焦電特性などによ
り圧電型圧力センサに生じる出力誤差を低減することが
できる。そして、このように補正して圧電型圧力センサ
に生じる出力誤差を低減することで、内燃機関の燃焼状
態の判定精度を向上させることが可能となる。
【0019】ところで、内燃機関は、様々な用途に用い
られており、負荷や回転速度がほぼ一定となる運転条件
下で運転される内燃機関や、外部からの指令に応じて負
荷や回転速度が頻繁に変化する運転条件下で運転される
内燃機関等がある。このうち、負荷や回転速度などの運
転条件が頻繁に変化する内燃機関では、圧電型圧力セン
サの周囲環境(温度など)が短時間で変化することにな
るため、一旦設定した補正基準値を継続して使用する場
合には、内燃機関の運転条件の変化に対応することがで
きず、補正の精度が低下する虞がある。
【0020】そこで、上述(請求項1または請求項2)
の発明方法は、請求項3に記載のように、特定周波数信
号を燃焼サイクル毎に抽出すると共に、抽出した最新の
特定周波数信号を用いて補正基準値を更新するとよい。
例えば、各燃焼サイクル毎に特定周波数信号を抽出する
のである。
【0021】つまり、特定周波数信号を燃焼サイクル毎
に抽出することで、短時間の間に圧電型圧力センサの感
度が変化する場合においても、その感度変化の影響が反
映された特定周波数信号を抽出することが可能となる。
そして、最新の燃焼サイクルで抽出した特定周波数信号
を用いて更新した補正基準値は、圧電型圧力センサの最
新の感度変化に応じた値に設定される。
【0022】よって、本発明方法(請求項3)によれ
ば、短時間のうちに圧電型圧力センサの感度が変化した
場合でも、迅速に補正基準値を適切な値に設定すること
ができ、補正精度の低下を防ぐことができる。次に、検
出信号から抽出した特定周波数信号は、ノイズ等の影響
を受けて大きく値が変化することがあり、ノイズ等の発
生によって値が大きく変化した特定周波数信号のみを用
いて補正基準値を設定すると、補正基準値が不適切な値
に設定される虞がある。
【0023】そこで、上述(請求項1から請求項3のい
ずれか)の発明方法においては、請求項4に記載のよう
に、補正基準値を、異なる燃焼サイクルで抽出した複数
の特定周波数信号を用いて設定するとよい。例えば、複
数の特定周波数信号の平均値を算出し、その平均値を用
いて補正基準値を設定するのである。
【0024】このように、複数の特定周波数信号を用い
ることにより、これら複数の特定周波数信号の中にノイ
ズ等の影響を受けた特定周波数信号が僅かに含まれてい
たとしても、補正基準値を設置するために用いる特定周
波数信号の値が、適切な値から大きく逸脱するのを防ぐ
ことができる。
【0025】よって、本発明方法(請求項4)によれ
ば、ノイズなどの影響により補正基準値が大きく変化す
るのを抑えることができ、ノイズの発生による圧電型圧
力センサの感度補正の精度低下を防止することができ
る。ここで、圧電型圧力センサが出力する検出信号を用
いて検出することができる内燃機関の燃焼状態として
は、例えば、ノッキング状態が挙げられる。そこで、上
述(請求項1から請求項4のいずれか)の発明方法を、
ノッキング状態の判定に用いる場合には、請求項5に記
載のように、抽出信号および特定周波数信号は、ノッキ
ング判定に用いる高周波帯域の信号成分からなり、補正
基準値の設定に用いる特定周波数信号の抽出期間である
補正値検出期間を、ノッキングの発生時期を含まない期
間に設定するとよい。
【0026】つまり、ノッキングが発生することにより
検出信号に重畳されるのは高周波帯域の信号成分であ
り、ノッキング判定処理は、抽出信号として高周波帯域
の信号成分を抽出して行われる。そのため、ノッキング
判定に用いられる抽出信号と同じ高周波帯域の信号成分
からなる信号を特定周波数信号として抽出することで、
ノッキングの判定に適した補正基準値を設定することが
可能となる。
【0027】また、特定周波数信号を抽出するための補
正値検出期間を、ノッキングの発生時期を含むように設
定した場合、特定周波数信号の大きさがノッキングの発
生の有無によって変化することになり、圧電型圧力セン
サの感度変化を正確に判定することが難しくなる。つま
り、補正値検出期間にノッキング発生時期が含まれる場
合には、ノッキング発生時には特定周波数信号が大きく
なり、ノッキング未発生時には特定周波数信号が小さく
なるため、ノッキングにより発生する信号成分が原因と
なって、補正基準値が不適切な値に設定される虞があ
る。
【0028】そこで、補正値検出期間をノッキングの発
生時期を含まないように設定することで、ノッキングの
有無の影響により特定周波数信号の大きさが変化するの
を防ぐことができ、ノッキングの有無によって補正基準
値が不適切な値に設定されるのを防ぐことができる。な
お、ノッキングが発生するのは、クランク角度が上死点
(TDC)に到達する時点よりも後の期間であることか
ら、補正値検出期間は、クランク角度が上死点(TD
C)に到達する時点よりも早い所定の期間に設定すると
良い。
【0029】よって、本発明方法(請求項5)によれ
ば、ノッキング状態の判定を行う際に補正基準値を設定
するにあたり、ノッキングの有無の影響を受けることな
く補正基準値を設定できるため、抽出信号を適切に補正
できる。これにより、圧電型圧力センサによる検出感度
を一定とすることができ、ノッキング状態の判定精度を
向上させることができる。
【0030】ここで、圧電型圧力センサを用いて4サイ
クル内燃機関の筒内圧を検出した時の検出信号および、
この検出信号を6[kHz]のハイパスフィルタ(HP
F)を用いてフィルタ処理したフィルタ後信号(抽出信
号)のそれぞれの波形を図6に示す。なお、図6では、
上側に位置する波形が検出信号であり、下側に位置する
波形がフィルタ後信号である。
【0031】図6から判るように、バルブ(吸気(IN
TAKE)バルブおよび排気(EXHAUST)バル
ブ)の開閉時期(INTAKEバルブCLOSE、EX
HAUSTバルブOPEN)にはバルブの着座による振
動が内燃機関に生じることから、圧電型圧力センサが出
力する検出信号に、バルブ着座の振動により生じる振動
ノイズ成分が重畳されることになる。このため、補正値
検出期間にバルブ開閉時期が含まれると、バルブ着座に
よるノイズ成分が特定周波数信号に重畳されてしまい、
補正基準値が不適切な値に設定される虞がある。
【0032】そこで、請求項5に記載の圧電型圧力セン
サの感度補正方法においては、請求項6に記載のよう
に、内燃機関は、4サイクル内燃機関であり、補正値検
出期間は、内燃機関のバルブ開閉時期を含まない期間に
設定するとよい。つまり、4サイクル内燃機関において
は、補正値検出期間をバルブ開閉時期を含まない所定の
期間に設定することにより、補正基準値を設定するにあ
たり、バルブ着座ノイズの影響を回避することができ
る。
【0033】よって、本発明方法(請求項6)によれ
ば、4サイクル内燃機関にてノッキング状態の判定を行
うにあたり、バルブ着座ノイズの影響を抑えて補正基準
値を設定できるため、圧電型圧力センサの出力誤差を適
切に補正することができ、ノッキング状態の判定精度を
向上させることができる。
【0034】一方、圧電型圧力センサを用いて2サイク
ル内燃機関の筒内圧を検出する場合には、ピストンが掃
気ポートを通過する際にピストンスラップ(首振り現
象)が起こることがあり、圧電型圧力センサが出力する
検出信号に、ピストンスラップにより生じる振動ノイズ
成分が重畳されることがある。このために、補正値検出
期間にピストンが掃気ポートを通過する時期が含まれる
と、ピストンスラップによるノイズ成分が特定周波数信
号に重畳されてしまい、補正基準値が不適切な値に設定
される虞がある。
【0035】そこで、請求項5に記載の圧電型圧力セン
サの感度補正方法においては、請求項7に記載のよう
に、内燃機関は、2サイクル内燃機関であり、補正値検
出期間は、ピストンが掃気ポートを通過する時期を含ま
ない期間に設定されるとよい。つまり、2サイクル内燃
機関においては、補正値検出期間をピストンが掃気ポー
トを通過する時期を含まない所定の期間に設定すること
により、補正基準値を設定するにあたり、ピストンスラ
ップの影響を回避することができる。
【0036】よって、本発明方法(請求項7)によれ
ば、2サイクル内燃機関にてノッキング状態の判定を行
うにあたり、ピストンスラップの影響を抑えて補正基準
値を設定できるため、圧電型圧力センサの出力誤差を適
切に補正することができ、ノッキング状態の判定精度を
向上させることができる。
【0037】そして、上述(請求項1から請求項7のい
ずれか)の発明方法においては、請求項8に記載のよう
に、圧電型圧力センサが、点火プラグの取付座部に備え
た圧電素子により当該点火プラグの締め付け荷重の変化
を検出することで筒内圧を検出する構成であるとよい。
【0038】つまり、このような構成の圧電型圧力セン
サは、図7に示す測定結果から判るように、点火プラグ
の取付時における締め付け荷重が異なると検出信号の大
きさが変化するため、点火プラグの取付時における締め
付け荷重を、同一品番のセンサについて一定に維持する
ことが必要となる。しかし、圧電型圧力センサの取付部
品や点火プラグのネジ溝の寸法誤差等により、取付時に
おける締め付け荷重を同一品番のセンサについて厳密に
一定に設定することは困難であり、ほとんどの場合に締
め付け荷重の差異による出力誤差が生じることとなる。
【0039】そこで、上述(請求項1から請求項7のい
ずれか)の発明方法を適用することにより、同一品番の
センサにおいても、点火プラグの取付時における締め付
け荷重の差異により生じる出力誤差を補正することがで
き、内燃機関の燃焼状態の判定精度が低下するのを防ぐ
ことができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。まず、図1は、本発明の圧力センサ感度補
正方法が適用された内燃機関の燃焼状態検出装置1の構
成を表すブロック図である。なお、この燃焼状態検出装
置1は、燃焼室内の筒内圧を検出する圧電型圧力センサ
の検出信号に基づいて内燃機関のノッキング検出を実行
する装置であり、圧電型圧力センサの出力誤差を補正す
る為のセンサ感度補正処理を実行している。また、この
燃焼状態検出装置1は、2気筒2サイクル内燃機関(以
下、単に、内燃機関ともいう)に備えられている。
【0041】図1に示すように、燃焼状態検出装置1
は、中央演算処理装置3(以下、CPU3ともいう)
と、信号処理回路11と、プラグ座金型圧力センサGP
Sとを備えている。まず、CPU3は、半導体集積回路
を中心として構成されており、内燃機関の点火時期、回
転速度等を総合的に制御するためのものであり、後述す
るセンサ感度補正処理の他に、エンジンの各部に備えら
れたセンサの検出信号等に基づきエンジンのノッキング
等を検出する燃焼状態検出処理や、運転状態に基づいて
点火時期を設定する点火時期制御処理や、点火時期制御
処理において設定された点火時期にて点火プラグに火花
放電を発生させる点火制御処理や、検出した燃焼状態に
基づき燃料供給量を設定する燃料制御処理などを実行し
ている。なお、CPU3は、図1に示す信号の他に、セ
ンサやアクチュエータ等との間で信号入出力を行ってい
る。
【0042】そして、信号処理回路11は、チャージア
ンプ13と、ハイパスフィルタ回路17と、バンドパス
フィルタ回路19と、ピークホールド回路21とを備え
て構成されている。まず、チャージアンプ13は、プラ
グ座金型圧力センサGPSから出力された検出信号(電
荷)を電圧に変換して出力する電圧変換回路であり、変
換後の電圧(電圧信号)を筒内圧信号Scとしてハイパ
スフィルタ回路17に対して出力するよう動作する。
【0043】ここで、プラグ座金型圧力センサGPS
は、圧電型圧力センサであり、圧電素子を内蔵した環状
形状に形成されており、筒内圧に応じた検出信号を出力
するためのセンサ出力ケーブルを備えて構成されてい
る。また、プラグ座金型圧力センサGPSは、一端がア
ースされ、他端がチャージアンプ13に電気的に接続さ
れている。そして、このプラグ座金型圧力センサGPS
は、図示しないが、点火プラグ(より詳細には、点火プ
ラグを構成する主体金具のうちの取付座部)とシリンダ
ヘッドとの間にガスケット共に挟持されて、点火プラグ
の締め付け荷重(初期荷重)が与えられた状態で、シリ
ンダヘッドに固定(装着)される。なお、点火プラグ
は、取付座部よりも先端側(火花放電ギャップが形成さ
れる側)にネジ溝が設けられ、螺合によりシリンダヘッ
ドに装着される構成であり、また、シリンダヘッドへの
装着時には、点火プラグの取付座部よりも先端側部分が
プラグ座金型圧力センサの環状内孔に挿通される。
【0044】そして、内燃機関の気筒の燃焼室内にて混
合気の燃焼・爆発が発生すると、燃焼により発生する圧
力(筒内圧)により点火プラグ自体が燃焼室側から押し
上げられ、圧電素子に与えられる荷重が初期荷重から変
化する。そのため、この荷重の変化に伴い、圧電素子が
出力する電荷が変化することにより、プラグ座金型圧力
センサGPSは、筒内圧に応じた検出信号Ss(電荷)
を出力するように動作する。
【0045】次に、ハイパスフィルタ回路17は、入力
された筒内圧信号Scのうち50[Hz]以上の周波数
帯域成分を抽出して出力するハイパスフィルタ回路であ
り、チャージアンプ13が出力する筒内圧信号Scから
ドリフトの影響を取り除いた第1フィルタ信号Sdを出
力する。なお、ハイパスフィルタ回路17は、第1フィ
ルタ信号Sdを、バンドパスフィルタ回路19に対して
出力する。
【0046】また、バンドパスフィルタ回路19は、入
力された第1フィルタ信号Sdのうち6[kHz]〜1
0[kHz]の周波数帯域成分を抽出して出力するバン
ドパスフィルタ回路であり、第1フィルタ信号Sdから
ノッキング固有の周波数帯域の信号成分を抽出して抽出
信号Sfとして出力する。そして、バンドパスフィルタ
回路19は、抽出信号Sfをピークホールド回路21お
よびCPU3に対して出力する。
【0047】そして、ピークホールド回路21は、CP
U3からの指令信号により設定される一定期間中(以
下、ピーク値検出期間ともいう)において、抽出信号S
fの最大値であるピーク値を検出するように動作し、C
PU3からリセット信号Srが出力されるまでピーク値
Vpを保持する。そして、そのピーク値Vpを保持して
いる期間の任意のタイミングで、保持したピーク値Vp
をCPU3が読み込む。なお、ピーク値Vpは、A/D
変換された後、ピーク値信号SpとしてCPU3に読み
込まれる。
【0048】このとき、ピークホールド回路21は、C
PU3からのリセット信号Srに基づいてピーク値検出
期間の開始時期を判断しており、リセット信号Srの入
力が終了した時点をピーク値検出期間の開始時期と判断
して、ピーク値の検出処理を開始する。なお、CPU3
は、クランク角度が上死点到達前(以下、BTDCとも
いう)12[°CA]に到達した時点でリセット信号S
rの出力を開始し、クランク角度が上死点(TDC)に
到達した時点でリセット信号Srの出力を終了する。
【0049】そして、本実施例のピークホールド回路2
1は、クランク軸の回転速度に応じて変動するパルス信
号(図1では図示省略)が外部から入力されており、こ
のパルス信号に基づいて、リセット信号Srの入力終了
時点からクランク角度が60[°CA]だけ進行した時
点を判断する。これにより、ピーク値検出期間が、上死
点到達後(以下、ATDCともいう)0[°CA AT
DC]〜60[°CAATDC]となるように設定され
る。
【0050】また、ピークホールド回路21は、CPU
3からリセット信号Srが入力されると保持しているピ
ーク値Vpを消去してリセットし、そのあとリセット信
号Srが入力されている間は、ピーク値Vpの検出処理
は行わず、リセット信号Srの入力が終了するまで待機
する。そして、CPU3は、ピーク値検出期間が経過す
ると、ピークホールド回路21にて保持されるピーク値
Vpを、次回のリセット信号Srが入力されるまでの間
の任意のタイミングでピーク値信号Spとして読み込み
を行う。
【0051】このように、信号処理回路11は、プラグ
座金型圧力センサGPSが出力する検出信号Ssに基づ
き、上死点到達後に設定されるピーク値検出期間におい
て抽出信号Sfのピーク値Vpを検出し、CPU3が検
出したピーク値Vpをピーク値信号Spとして読み込
む。また、CPU3は、プラグ座金型圧力センサGPS
が出力する検出信号Ssから抽出したノッキング固有の
周波数帯域の信号成分からなる抽出信号Sfを、上死点
到達前の所定期間(後述する補正値検出期間)におい
て、A/D変換をした後バックグラウンド信号Sbとし
て読み込みを行う。
【0052】次に、CPU3にて実行されるセンサ感度
補正処理を、図2に示すフローチャートに沿って説明す
る。なお、本センサ感度補正処理は、エンジンが始動さ
れるとともに各気筒毎に処理が開始され、各気筒共に1
燃焼サイクルに1回の割合で繰り返し実行される。
【0053】センサ感度補正処理が開始されると、まず
S110では、クランク角度が上死点到達前(以下、B
TDCともいう)12[°CA]に到達したか否かを判
断しており、肯定判定される場合にはS120に移行
し、否定判定される場合には同ステップを繰り返し実行
することで、クランク角度がBTDC12[°CA]に
到達するまで待機する。
【0054】そして、クランク角度がBTDC12[°
CA]に到達し、S110で肯定判定されてS120に
移行すると、S120では、ピークホールド回路21に
対するリセット信号Srの出力処理を開始する。このリ
セット信号Srが入力されると、前述したように、ピー
クホールド回路21は内部に保持していたピーク値Vp
を消去してリセットし、このあとリセット信号Srの出
力期間中は、ピークホールド回路21はピーク値Vpを
検出する処理は実行しない。
【0055】続くS130では、バンドパスフィルタ回
路19から出力される抽出信号Sfの信号レベル(振
幅)の検出をCPU3にて開始する。なお、以下の説明
では、抽出信号Sfのうち、クランク角度がBTDC1
2[°CA]から上死点(TDC)に至る期間(補正値
検出期間)における信号をバックグラウンド信号Sbと
称し、このバックグラウンド信号Sbの信号レベルをバ
ックグラウンドレベルVbと称する。なお、この補正値
検出期間は、ピストンが掃気ポートを通過する時期を含
まないように上記期間に設定されている。よって、S1
30の処理が実行される時期は、抽出信号Sfからバッ
クグラウンドレベルVbを検出する処理の開始時期とな
る。
【0056】次のS140では、クランク角度が上死点
(TDC)に到達したか否かを判断しており、肯定判定
される場合にはS150に移行し、否定判定される場合
には同ステップを繰り返し実行することで、クランク角
度が上死点(TDC)に到達するまで待機する。
【0057】クランク角度が上死点(TDC)に到達
し、S140で肯定判定されてS150に移行すると、
S150では、ピークホールド回路21に対するリセッ
ト信号Srの出力処理を停止する。そして、リセット信
号Srの入力が停止されると、ピークホールド回路21
は、前述したように、ピーク値検出期間の開始時期と判
断して、ピーク値Vpを検出する処理を開始する。
【0058】続くS160では、バンドパスフィルタ回
路19からCPU3に入力される抽出信号Sfからバッ
クグラウンドレベルVbを検出する処理をCPU3にて
停止する。これにより、クランク角度がBTDC12
[°CA]から上死点(TDC)に至る期間(補正値検
出期間)におけるバックグラウンドレベルVbの検出が
完了する。
【0059】次のS170では、補正値検出期間中に検
出したバックグラウンドレベルVbの平均値である1サ
イクル平均値Vavの算出処理を行うとともに、算出し
た1サイクル平均値VavをCPU3の記憶領域(メモ
リ)に記憶する。続くS180では、S170で算出し
た1サイクル平均値Vavの個数がN個に達したか否か
を判定しており、肯定判定される場合にはS190に移
行し、否定判定される場合には、S110に移行する。
つまり、S180では、過去N回分(例えば、過去10
回分)の燃焼サイクルにおけるN個の1サイクル平均値
Vavが蓄積されたか否かを判断している。そして、N
個の1サイクル平均値Vavが蓄積されるまでは、S1
80で否定判定されてS110からS180までの処理
を繰り返し実行し、N個の1サイクル平均値Vavが蓄
積された後は、S180で肯定判定されてS110から
S220までの処理を実行する。
【0060】なお、CPU3では、過去N回分(例え
ば、過去10回分)の燃焼サイクルにおけるN個の1サ
イクル平均値Vavを記憶領域に記憶しており、最新の
1サイクル平均値Vavが記憶される毎に最も古いデー
タを破棄することで、N個の1サイクル平均値Vavが
常に最新のN回の燃焼サイクルのデータとなるように更
新している。
【0061】そして、S180で肯定判定されて、S1
90に移行すると、S190では、CPU3の記憶領域
に記憶されたN個の1サイクル平均値Vavの平均値で
あるNサイクル平均値Vnsを算出する処理を行い、算
出したNサイクル平均値Vnsを補正基準値Vrとして
設定する。
【0062】次のS200では、ピークホールド回路2
1からピーク値信号Spを取り込み、取り込んだピーク
値信号Spに基づき、ピーク値Vpを検出する処理を行
う。続くS210では、クランク角度が上死点到達後
(ATDC)60[°CA]に到達したか否かを判断し
ており、肯定判定される場合にはS220に移行し、否
定判定される場合にはS200に移行する。つまり、ク
ランク角度がATDC60[°CA]に到達するまで
は、S200およびS210での処理を繰り返し実行す
ることで、最新のピーク値Vpを検出するのである。こ
れにより、ピークホールド回路21からのピーク値信号
Spに基づき、上死点(TDC)からATDC60[°
CA]までの期間におけるピーク値Vpを検出すること
ができる。
【0063】次のS220では、S190で設定した補
正基準値Vrを用いてS200で検出したピーク値Vp
を補正する処理を行う。具体的には、ピーク値Vpを補
正基準値Vrで除算することで得られる値を、補正後ピ
ーク値Vrpとして設定するのである。
【0064】そして、S220の処理が終了すると、本
センサ感度補正処理が終了する。このようにして得られ
た補正後ピーク値Vrpは、CPU3の内部で別途実行
される燃焼状態検出処理でのノッキング判定において、
ピーク値Vpの代わりに用いられる。なお、燃焼状態検
出処理では、補正後ピーク値Vrpがノッキング判定用
の判定基準値よりも大きいか否かを判断しており、補正
後ピーク値Vrpがノッキング判定用の判定基準値より
も大きい場合にノッキングが発生していると判定する。
【0065】ここで、プラグ座金型圧力センサGPSが
出力する検出信号Ssと、フィルタ処理後の抽出信号S
fの波形を測定した測定結果を、図3に示す。なお、こ
の測定では2気筒2サイクル内燃機関を用いており、第
1気筒に備えられた第1プラグ座金型圧力センサGPS
1と、第2気筒に備えられた第2プラグ座金型圧力セン
サGPS2とを用いて測定を行った。
【0066】そして、図3に示す各波形は、(1)が第
1気筒に備えられた第1プラグ座金型圧力センサGPS
1が出力する第1検出信号の波形であり、(2)が第2
気筒に備えられた第2プラグ座金型圧力センサGPS2
が出力する第2検出信号の波形であり、(3)が第1検
出信号をフィルタ処理した第1抽出信号の波形であり、
(4)が第2検出信号をフィルタ処理した第2抽出信号
の波形であり、(5)がクランク軸に同期して回転する
パルサーコイルの出力波形である。
【0067】また、図3のうち、区間Aが、パルサーコ
イルからの信号により、クランク角度がBTDC12
[°CA]から上死点(TDC)に至る期間(補正値検
出期間)にあたり、この区間におけるフィルタ処理後の
第1抽出信号および第2抽出信号を用いて、気筒毎それ
ぞれのバックグラウンドレベルの平均値を算出する。
【0068】さらに、図3のうち、区間Bが、上死点
(TDC)からATDC60[°CA]までの期間(ピ
ーク値検出期間)であり、この区間におけるフィルタ処
理後の第1抽出信号および第2抽出信号のピーク値を検
出する。なお、気筒毎それぞれにおいて、区間Bで検出
したピーク値を、区間Aで算出したバックグラウンドレ
ベルの平均値を用いて補正することで、プラグ座金型圧
力センサに生じる出力誤差を補正することができる。
【0069】なお、本実施例においては、バックグラウ
ンド信号Sbが、特許請求の範囲における特定周波数信
号に相当するものであり、信号処理回路11およびCP
U3が信号処理装置に相当するものである。以上説明し
たように、本実施例の燃焼状態検出装置1では、圧力セ
ンサ感度補正処理において、ノッキング判定に用いる抽
出信号Sfと同じ周波数帯域(6[kHz]〜10[k
Hz])の信号成分からなるバックグラウンド信号Sb
を検出している。そして、このバックグラウンド信号S
bの信号レベルであるバックグラウンドレベルVbを検
出し、バックグラウンドレベルVbを用いて補正基準値
Vrを設定している。このことから、補正基準値Vr
は、抽出信号Sfに対するセンサの感度変化の影響が十
分に反映された状態で、値が設定されることとなる。
【0070】そして、抽出信号Sfは、プラグ座金型圧
力センサGPSの感度変化に応じて値が変化することか
ら、この抽出信号Sfに基づき設定される補正基準値V
rについても、プラグ座金型圧力センサGPSの感度変
化に応じた値を示すことになる。つまり、プラグ座金型
圧力センサGPSの感度が良好となる場合には、検出信
号Ssおよび抽出信号Sfは相対的に大きい値を示すこ
とになり、また、補正基準値Vrは相対的に大きい値に
設定される。反対に、プラグ座金型圧力センサGPSの
感度が低下する場合には、検出信号Ssおよび抽出信号
Sfは相対的に小さい値を示すことになり、また、補正
基準値Vrは相対的に小さい値に設定される。
【0071】このため、補正基準値Vrを用いてピーク
値Vpを除算して得られる補正後ピーク値Vrpは、ノ
ッキング判定の為に抽出信号Sfから検出したピーク値
Vpを正規化した値となる。そして、正規化したピーク
値Vpに相当する補正後ピーク値Vrpは、プラグ座金
型圧力センサGPSに感度変化が生じた場合でも、同一
圧力を検出する際には、ほぼ一定の値を示すことにな
る。
【0072】よって、本実施例の燃焼状態検出装置の圧
力センサ感度補正処理によれば、プラグ座金型圧力セン
サGPSの感度変化に依らず、同一圧力を検出する際に
おける補正後の補正後ピーク値Vrpがほぼ一定の値を
示すことから、温度特性や焦電特性などによりプラグ座
金型圧力センサGPSに生じる感度変化を低減すること
ができる。また、感度変化を低減することで、内燃機関
の燃焼状態の判定精度(ノッキング判定精度)を向上さ
せることが可能となる。
【0073】また、本実施例においては、バックグラウ
ンドレベルVbを燃焼サイクル毎に抽出すると共に、最
新の燃焼サイクルで抽出したバックグラウンドレベルV
bを用いて補正基準値Vrを更新している。このよう
に、バックグラウンドレベルVbを燃焼サイクル毎に抽
出することにより、短時間の間にプラグ座金型圧力セン
サGPSの感度が変化する場合においても、その感度変
化の影響が反映されたバックグラウンドレベルVbを抽
出することが可能となる。そして、最新の燃焼サイクル
で抽出したバックグラウンドレベルVbを用いて更新し
た補正基準値Vrは、プラグ座金型圧力センサGPSの
最新の感度変化に応じた値に設定される。
【0074】よって、短時間のうちにプラグ座金型圧力
センサGPSの感度が変化した場合でも、迅速に補正基
準値Vrを適切な値に設定することができ、補正精度の
低下を防ぐことができる。また、補正基準値Vrは、異
なる燃焼サイクルで抽出したN回分のバックグラウンド
レベルVbの平均値であるNサイクル平均値Vnsを用
いて設定される。このように、異なる燃焼サイクルで抽
出した複数のバックグラウンドレベルVbを用いること
により、これら複数のバックグラウンドレベルVbの中
にノイズ等の影響を受けたデータが僅かに含まれていた
としても、補正基準値Vrを設置するために用いるNサ
イクル平均値Vnsの値が、適切な値から大きく逸脱す
るのを防ぐことができる。
【0075】よって、ノイズなどの影響により補正基準
値Vrが大きく変化するのを抑えることができ、ノイズ
の発生によるプラグ座金型圧力センサGPSの感度補正
の精度低下を防止することができる。また、バックグラ
ウンドレベルVbは、6[kHz]〜10[kHz]の
周波数帯域成分の信号成分からなり、ノッキング判定に
用いられる抽出信号Sfと同じ高周波帯域であることか
ら、抽出信号Sfに対する感度変化の影響が十分に反映
された状態で、補正基準値Vrを設定することができ
る。
【0076】そして、補正基準値Vrの設定に用いるバ
ックグラウンドレベルVbの抽出期間である補正値検出
期間が、BTDC12[°CA]から上死点(TDC)
に至る期間に設定されており、ノッキングの発生時期
(上死点以降)を含まないように設定されている。この
ように、補正値検出期間をノッキングの発生時期が含ま
れないように設定することで、ノッキングの有無の影響
によりバックグラウンドレベルVbの大きさが変化する
のを防ぐことができ、ノッキングの有無によって補正基
準値Vrが不適切な値に設定されるのを防ぐことができ
る。
【0077】また、補正値検出期間は、2サイクル内燃
機関であるが故にピストンが掃気ポートを通過する時期
を含まない期間に設定されていることから、ピストンス
ラップにより生じる振動ノイズ成分が抽出信号Sfに重
畳されるのを防ぐことができる。このため、ノッキング
状態の判定を行うにあたり、ピストンスラップの影響を
抑えて補正基準値Vrを設定できるため、プラグ座金型
圧力センサGPSの出力誤差を適切に補正することがで
き、ノッキング状態の判定精度を向上させることができ
る。
【0078】ところで、本実施例におけるプラグ座金型
圧力センサGPSは、点火プラグの螺合によりシリンダ
ヘッドに装着される構成であることから、ネジ溝の寸法
誤差(ネジ溝等の寸法誤差)等により、取付時における
点火プラグの締め付け荷重を同一品番のセンサについて
厳密に一定に設定することは困難であり、ほとんどの場
合に締め付け荷重の差異による出力誤差が生じる。しか
し、圧力センサ感度補正処理を実行することで、同一品
番のセンサにおいても、点火プラグの取付時における締
め付け荷重の差異により生じる出力誤差を補正すること
ができ、内燃機関のノッキングの判定精度が低下するの
を防ぐことができる。
【0079】次に、同一圧力を検出する場合の検出信号
の大きさがそれぞれ異なる複数の圧電型圧力センサにつ
いて、本発明の圧力センサ感度補正方法を用いて感度補
正を行う前と、感度補正を行った後の抽出信号(出力波
形)を比較するために行った実験の実験結果を図4に示
す。なお、各圧電型圧力センサにおける検出信号の誤差
は、製品としての一定品質を維持するための許容誤差範
囲内に含まれている。
【0080】そして、本実験は、ある所定の重量を圧電
型圧力センサに加えたときにの発生電荷量が、100±
15[pC/N]の許容誤差範囲内に収まる圧電型圧力
センサを用いて実施した。具体的には、標準の圧電型圧
力センサとして上記条件での発生電荷が100[pC/
N]となる圧電型圧力センサを、上限の圧電型圧力セン
サとして上記条件での発生電荷が115[pC/N]と
なる圧電型圧力センサを、下限の圧電型圧力センサとし
て上記条件での発生電荷が85[pC/N]となる圧電
型圧力センサを用いて実施した。
【0081】また、これら3個の圧電型圧力センサのそ
れぞれについて、正常燃焼時(図中では「正規」と記
載)時とデトネーション(ノッキング)発生時(図中で
は「デトネ」と記載)の各燃焼状態において出力される
抽出信号のピーク値を測定すると共に、感度補正処理を
実行することで得られる「抽出信号のピーク値/補正基
準値」を測定した。なお、「抽出信号のピーク値」の単
位は[V]であり、「補正基準値」の単位も[V]であ
ることから、「抽出信号のピーク値/補正基準値」は、
単位を持たない値となる。
【0082】ここで、実験結果を図4に示す。なお、図
4は、回転速度を7000[rpm]、スロットル開度
を23[%]として内燃機関を運転した場合の実験結果
であり、横軸を「抽出信号のピーク値」または「抽出信
号のピーク値/補正基準値」とし、縦軸を累積頻度とし
て測定結果を表している。なお、図4においては、
(a)に補正前の抽出信号に関する測定結果を表してお
り、(b)に補正後の抽出信号に関する測定結果を表し
ている。
【0083】また、図4では、横軸(「抽出信号のピー
ク値」または「抽出信号のピーク値/補正基準値」)の
最大値から最小値に至る方向に向けて、検出した頻度を
累積するように測定結果を表しており、横軸の最大値に
おける累積頻度は0[%]であり、横軸の値が小さくな
るに従い累積頻度が増加すると共に、横軸の最小値では
累積頻度が100[%]となっている。このように測定
結果を表すことで、各圧電型圧力センサの出力特性を表
すことができ、各圧電型圧力センサの出力特性を容易に
比較できる。
【0084】そして、図4(a)から、補正前の抽出信
号は、正常燃焼時(正規)の場合、デトネーション発生
時の場合ともに、3個の圧電型圧力センサのそれぞれの
出力特性曲線が必ずしも一致していないことが判る。つ
まり、許容誤差範囲内であっても、補正前の抽出信号
は、各圧電型圧力センサ毎に異なる値を示すことが、図
4(a)の測定結果から判る。
【0085】一方、図4(b)から、補正後の抽出信号
は、正常燃焼時(正規)の場合の出力特性曲線が、3個
の圧電型圧力センサのそれぞれでほぼ一致し、また、デ
トネーション発生時の出力特性曲線が、正常燃焼時とは
異なる特性曲線として、3個の圧電型圧力センサのそれ
ぞれでほぼ一致していることが判る。
【0086】例えば、図4(a)によれば、デトネーシ
ョン発生時において、抽出信号のピーク値が0.5
[V]となる場合に累積頻度がとりうる値は、約20
[%]〜約33[%]の範囲内であるが、図4(b)に
よれば、デトネーション発生時において、「抽出信号の
ピーク値/補正基準値」が7.5となる場合に累積頻度
がとりうる値は、約25[%]〜約30[%]の範囲内
である。つまり、「抽出信号のピーク値」または「抽出
信号のピーク値/補正基準値」の同一値でみた場合に累
積頻度が採りうる値の範囲は、補正前に比べて補正後の
方が狭い範囲に限定されている。このため、本発明によ
る感度補正方法を採用することで、圧電型圧力センサ毎
に出力誤差がある場合でも、各圧電型圧力センサを用い
て得られるそれぞれの出力特性曲線がほぼ一定の曲線に
収束することが判る。
【0087】つまり、出力特性の異なる圧電型圧力セン
サを用いた場合であっても、本発明方法を適用した補正
処理を行うことで、ノイズなどの影響がないほぼ一定の
出力特性を示す抽出信号を得ることが可能であることが
判る。そして、図4に示す測定結果から、正常燃焼時と
デトネーション発生時において、出力特性曲線の収束す
る位置が異なることが判り、デトネーション判定(ノッ
キング判定)をより精度良く行うことが可能となる。
【0088】また、図5に、回転速度を7500[rp
m]、スロットル開度を26[%]として内燃機関を運
転し、図4の測定結果が得られた測定方法と同様の測定
を行った場合の実験結果を示す。なお、図5において
も、(a)に補正前の抽出信号に関する測定結果を表し
ており、(b)に補正後の抽出信号に関する測定結果を
表している。
【0089】そして、図5(a)から、補正前の抽出信
号は、出力特性曲線がほとんど混在しており、正常燃焼
時とデトネーション発生時との識別がほとんど不可能で
あることが判る。これに対して、図5(b)から、補正
後の抽出信号は、正常燃焼時(正規)の場合とデトネー
ション発生時の場合とで、出力特性曲線がそれぞれ異な
る位置に収束していることが判る。
【0090】このことからも、本発明方法により感度補
正することで、圧電型圧力センサの感度補正が可能であ
ると共に、圧力検出の検出精度を向上させると共に、デ
トネーション検出(ノッキング検出)の精度を向上でき
ることが判る。さらに、測定対象となる抽出信号の周波
数帯域(6[kHz]〜10の[kHz])とは異なる
周波数帯域(60[Hz]以下)の信号に基づいて設定
した補正基準値を用いて、抽出信号の補正を行った場合
の測定結果を図8に示す。なお、この測定は、図5
(a)に示す回転速度を7500[rpm]、スロット
ル開度を26[%]として内燃機関を運転することで得
られる抽出信号を補正することで実施した。
【0091】そして、図8から、測定対象となる抽出信
号とは異なる周波数帯域の信号に基づいて設定された補
正基準値を用いる場合、補正後の抽出信号は、出力特性
曲線が混在しており、正常燃焼時とデトネーション発生
時との識別が不可能であることが判る。一方、上述した
図5(b)から、測定対象となる抽出信号と同じ周波数
帯域の信号に基づいて設定された補正基準値を用いる場
合には、補正後の抽出信号は、正常燃焼時(正規)の場
合とデトネーション発生時の場合との識別が可能である
ことが判る。
【0092】よって、補正基準値を設定するにあたり、
測定対象となる抽出信号と同じ周波数帯域の信号を用い
ることで、圧電型圧力センサによる圧力検出の検出精度
を向上させることができると共に、デトネーション検出
(ノッキング検出)の精度を向上できることが判る。
【0093】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は、こうした実施例に限定されることはな
く、種々の態様をとることができる。例えば、上記実施
例では、圧電型圧力センサとしてプラグ座金型圧力セン
サを用いたが、シリンダヘッドに設けられた燃焼室に通
じる圧力導孔に直接取り付けられ、圧電素子を用いたダ
イヤフラムを通じて圧力導孔に伝播される筒内圧変動を
検出する構成の圧電型圧力センサを用いる場合にも適用
できる。さらに、圧電型圧力センサを、上記実施例のよ
うに点火プラグとは別体に備えるのではなく、点火プラ
グの主体金具の内部にセンサ自体を内蔵させて、締め付
け荷重の変化を検出することで、筒内圧を検出するよう
に構成しても良い。
【0094】また、上記実施例では、内燃機関として2
サイクル内燃機関を用いた場合を説明したが、上記実施
例の圧力センサ感度補正処理は、4サイクル内燃機関に
も適用できる。その場合には、基本的に上述した図2の
フローチャートの説明に沿って処理を行うことができる
が、バックグラウンドレベルVbの検出期間(補正値検
出期間)の開始時期(即ち、S110での判定用に設定
されるクランク角度)を内燃機関に備えられる吸気弁・
排気弁の開閉時期を含まないように設定する必要があ
る。これにより、バルブ着座ノイズの影響を抑えて補正
基準値を設定できるため、圧電型圧力センサの出力誤差
を適切に補正することができ、ノッキング状態の判定精
度を向上させることができる。
【0095】さらに、例えば、上記実施例では、バック
グラウンド信号をCPU3の内部処理で検出している
が、バックグラウンド信号を検出するためのバックグラ
ウンド信号検出回路を、CPUとは別個独立して備え、
このバックグラウンド信号検出回路からCPU3に対し
てバックグラウンド信号を出力して、センサ感度補正処
理に用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 圧力センサ感度補正方法が適用された内燃機
関の燃焼状態検出装置の構成を表すブロック図である。
【図2】 中央演算処理装置(CPU)にて実行される
センサ感度補正処理の処理内容を表すフローチャートで
ある。
【図3】 プラグ座金型圧力センサが出力する検出信号
と、フィルタ処理後の抽出信号の波形を測定した測定結
果である。
【図4】 同一圧力を検出する場合の検出信号の大きさ
がそれぞれ異なる複数の圧電型圧力センサについて、感
度補正を行う前と、感度補正を行った後の検出信号(出
力波形)を比較するために行った実験の実験結果であ
る。
【図5】 同一圧力を検出する場合の検出信号の大きさ
がそれぞれ異なる複数の圧電型圧力センサについて、感
度補正を行う前と、感度補正を行った後の検出信号(出
力波形)を比較するために行った実験の実験結果であ
る。
【図6】 圧電型圧力センサを用いて内燃機関の筒内圧
を検出した時の検出信号および、この検出信号をフィル
タ処理したフィルタ後信号(抽出信号)のそれぞれの波
形である。
【図7】 プラグ座金型圧力センサにおいて、締め付け
トルク(初期荷重)を変化させたときの圧力センサ出力
の変化率を測定した測定結果である。
【図8】 同一圧力を検出する場合の検出信号の大きさ
がそれぞれ異なる複数の圧電型圧力センサについて、測
定対象となる抽出信号の周波数帯域とは異なる周波数帯
域の信号に基づいて設定した補正基準値を用いて、抽出
信号の補正を行った場合の測定結果である。
【符号の説明】
1…燃焼状態検出装置、3…中央演算処理装置(CP
U)、11…信号処理回路、13…チャージアンプ、1
7…ハイパスフィルタ回路、19…バンドパスフィルタ
回路、21…ピークホールド回路、GPS…プラグ座金
型圧力センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02P 13/00 303 F02P 13/00 303G 17/12 G01L 23/10 G01L 23/10 23/22 23/22 G01M 15/00 A G01M 15/00 F02P 17/00 R (72)発明者 水井 健雄 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 2F055 AA23 BB12 CC59 DD20 EE23 FF11 GG31 2G087 AA13 BB12 CC12 FF32 3G019 CC15 DB02 DB07 GA01 GA02 GA14 GA16 KA28 KD17 3G084 AA02 DA22 EA01 EA05 EA11 FA00 FA21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に備えられた圧電型圧力センサ
    が出力する検出信号から、測定対象となる周波数帯域の
    信号成分を抽出し、所定の測定期間内に抽出した前記信
    号成分からなる抽出信号を出力する信号処理装置におい
    て、前記抽出信号の補正を行う圧電型圧力センサの感度
    補正方法であって、 前記抽出信号の測定期間とは異なる期間において、前記
    検出信号から、前記信号成分と同じ周波数帯域の特定周
    波数信号を抽出し、 抽出した前記特定周波数信号に基づいて補正基準値を設
    定し、 該補正基準値を用いて前記抽出信号を補正すること、 を特徴とする圧電型圧力センサの感度補正方法。
  2. 【請求項2】 前記抽出信号の最大値を前記補正基準値
    で除算する処理を行うことにより、前記圧電型圧力セン
    サの感度補正を行うこと、 を特徴とする請求項1に記載の圧電型圧力センサの感度
    補正方法。
  3. 【請求項3】 前記特定周波数信号を燃焼サイクル毎に
    抽出すると共に、該抽出した最新の特定周波数信号を用
    いて前記補正基準値を更新すること、 を特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧電型圧
    力センサの感度補正方法。
  4. 【請求項4】 前記補正基準値を、異なる燃焼サイクル
    で抽出した複数の前記特定周波数信号を用いて設定する
    こと、 を特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の
    圧電型圧力センサの感度補正方法。
  5. 【請求項5】 前記抽出信号および前記特定周波数信号
    は、ノッキング判定に用いる高周波帯域の信号成分から
    なり、 前記補正基準値の設定に用いる前記特定周波数信号の抽
    出期間である補正値検出期間を、ノッキングの発生時期
    を含まない期間に設定すること、 を特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の
    圧電型圧力センサの感度補正方法。
  6. 【請求項6】 前記内燃機関は、4サイクル内燃機関で
    あり、前記補正値検出期間は、内燃機関のバルブ開閉時
    期を含まない期間に設定されること、 を特徴とする請求項5に記載の圧電型圧力センサの感度
    補正方法。
  7. 【請求項7】 前記内燃機関は、2サイクル内燃機関で
    あり、前記補正値検出期間は、ピストンが掃気ポートを
    通過する時期を含まない期間に設定されること、 を特徴とする請求項5に記載の圧電型圧力センサの感度
    補正方法。
  8. 【請求項8】 前記圧電型圧力センサが、点火プラグの
    取付座部に備えた圧電素子により当該点火プラグの締め
    付け荷重の変化を検出することで筒内圧を検出する構成
    であること、 を特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の
    圧電型圧力センサの感度補正方法。
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