JP2003081973A - 新規ベンゾチアゾール化合物 - Google Patents

新規ベンゾチアゾール化合物

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JP2003081973A
JP2003081973A JP2001277140A JP2001277140A JP2003081973A JP 2003081973 A JP2003081973 A JP 2003081973A JP 2001277140 A JP2001277140 A JP 2001277140A JP 2001277140 A JP2001277140 A JP 2001277140A JP 2003081973 A JP2003081973 A JP 2003081973A
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acid
ylthio
dichlorobenzyl
acetamide
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JP2001277140A
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English (en)
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Masatoshi Shirouchi
正壽 城内
Hideo Tomomi
英雄 友實
Hidezo Takeda
秀造 武田
Hidemitsu Azuma
秀光 東
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Mitsubishi Pharma Corp
Original Assignee
Mitsubishi Pharma Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、ケモカイン阻害作用に基づい
た治療効果を有し、経口投与用医薬品として満足できる
化合物を提供することにある。 【解決手段】本発明者らは、下記のベンゾチアゾール誘
導体(式(I))がケモカイン阻害作用を有する事を見
出し、更に鋭意研究を重ねることにより本化合物のケモ
カイン阻害活性を高め、また、本発明化合物の血中濃度
を向上させることに成功し、本発明を完成するにいたっ
た。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケモカイン受容体
に親和性を有する新規なベンゾチアゾール化合物に関
し、ケモカイン受容体を有する細胞が病態の発症、進
展、維持において重要な役割を演じている粥状動脈硬化
症、慢性リウマチ性関節炎、変形性関節症、乾癬、喘
息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギ
ー性脊髄炎、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、潰瘍
性大腸炎、多発性硬化症、慢性閉塞性呼吸疾患、心筋
炎、臓器移植手術時の拒絶反応、ヒト免疫不全症候群等
の治療薬及び/又は予防薬として有用である。
【0001】
【従来の技術】好中球や単球等の白血球の遊走と局所へ
の浸潤を誘導する走化性物質として、補体の分解産物C
3aやC5a、leukotrieneB等のアラキ
ドン酸代謝物、血小板活性化因子、細菌由来のフォルミ
ル化ペプチド等の古典的走化性因子が存在する。これら
は主に組織の傷害に伴う二次的な産物である。一方、新
たな遺伝子発現によって産生され、特定の白血球の誘導
および活性化を担う一連のサイトカイン、いわゆるケモ
カイン(chemokines)は1987年に松島ら
によって精製・遺伝子クローニングされたinterl
eukin(IL)−8(CXCL8)によってその存
在が証明された(例えばProc. Natl. Aca
d. Sci. USA、84巻、9223−9237
頁、1987年、およびJ. Exp. Med.,16
7巻,1883−1893頁,1988年)。
【0002】現在までに、45種のケモカインが同定さ
れ、そのアミノ酸配列の特徴から、4つのサブグループ
に分類されている。すなわち、Cケモカイン、CCケモ
カイン、CXCケモカイン、及びCX3Cケモカインで
ある。Cケモカインに属するXCL1はT細胞やNK細
胞に対して遊走活性を示す。これに対してCCケモカイ
ンは好中球以外の単球、リンパ球、ランゲルハンス細
胞、樹状細胞、好酸球、マスト細胞、及び好塩基球に対
して遊走活性を示す。さらに、CXCケモカインはCX
CL8に代表されるように主に好中球に、CXCケモ
カインは主にNK細胞の遊走に作用する。これらのケモ
カインは、Gタンパク結合型の受容体(ケモカイン受容
体)に結合することによってその作用を発揮する。現在
までにケモカイン受容体は18種同定されている(例え
ば細胞工学、17巻、1072−1029頁、1998
年及びImmunity、12巻、121−127頁、
2000年)。
【0003】よって、ケモカインとその受容体との結合
を阻害する物質は、白血球の選択的な遊走及び活性化を
抑制し、アレルギー性疾患を含めた急性及び慢性炎症性
疾患、更にヒト免疫不全症候群等の予防又は治療のため
の医薬品として有用であると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のことを考慮する
と、ケモカイン受容体に親和性を有する化合物は免疫及
び炎症性疾患の予防又は治療のための医薬品として有用
であることが期待できる。本発明は、ケモカイン受容体
に親和性を有し、免疫及び炎症性疾患の治療又は予防の
ための医薬品を提供することを目的とする。
【0005】ケモカイン受容体に親和性を有する免疫及
び炎症性疾患の治療剤について、例えば以下のような特
許出願が公開されている。国際公開WO97/2432
5号にはジフェニルメタン誘導体、WO98/2561
7号にはアリールピペラジン誘導体等、ケモカイン受容
体に親和性を有する化合物類が、WO98/02151
号、WO98/04554号やWO00/34278号
には、ケモカイン受容体に親和性を有する三環系ヘテロ
芳香族誘導体等が、国際公開WO99/55324号、
WO99/55330号には、ケモカイン受容体に親和
性を有するフェニルアラニン誘導体等が、国際公開WO
00/58305号には、ケモカイン受容体に親和性を
有するピペラジン誘導体等が開示されている。また、国
際公開WO00/31033号、WO00/53600
号、WO01/14333号には、ケモカイン受容体に
親和性を有するピペリジン誘導体等が開示されている。
【0006】しかしながら、現在までのところ経口投与
によってアレルギー疾患等のモデルで有効性を示すもの
は報告されていない。このような疾患モデル等で有効性
を示す化合物は、白血球の選択的な遊走および活性化を
抑制し、アレルギー性疾患を含めた急性および慢性炎症
性疾患、更にヒト免疫不全症候群等の治療または予防の
ための医薬品となり得ると、期待される。
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記事情に
鑑み、ケモカイン受容体拮抗作用を示す非ペプチド性の
化合物を見出すために鋭意検討を行った結果、一般式
(I)において、Rにヘテロアリールカルボニル、ヘ
テロアリールアルキルカルボニル、含窒素ヘテロシクロ
アルキルカルボニル、アミノ酸のカルボキシル基からヒ
ドロキシル基を除いてできる基又は−SO(R
はアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテ
ロアリール又はアミノ酸からカルボキシル基を除いて出
来る基を示す。)を有する新規ベンゾチアゾール化合
物、その光学異性体又はその医薬上許容しうる塩がケモ
カイン受容体に対し高い親和性を有し、ケモカインとそ
の受容体との結合を阻害することを見出した。さらに、
一般式(I)の化合物は、活性の向上もしくは薬物動態
的な改善により経口投与によってアレルギー疾患等のモ
デルで、有効性を示した。従って、本発明化合物は白血
球の選択的な遊走および活性化を抑制し、アレルギー性
疾患を含めた急性および慢性炎症性疾患、更にヒト免疫
不全症候群等の治療または予防のための医薬品となり得
ることを見出して本発明の完成に至った。
【0007】すなわち、本発明は、以下の(1)から
(3)の化合物又はその塩等に関する。 (1)一般式(I)
【化2】 [式中、R、Rは、同一又は異なって水素、ハロゲ
ン、ニトロ又はシアノを示し、R、Rは、同一又は
異なって水素、ハロゲン又はアルキルを示し、Rは、
水素又はアルキルを示し、Rは、ヘテロアリールカル
ボニル、ヘテロアリールアルキルカルボニル、含窒素ヘ
テロシクロアルキルカルボニル、アミノ酸のカルボキシ
ル基からヒドロキシル基を除いてできる基又は−SO
(Rはアルキル、アルケニル、アルキニル、アリ
ール、ヘテロアリール又はアミノ酸からカルボキシル基
を除いて出来る基を示す。)を示す。ただし、上記R
のヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールアルキル
カルボニル及び含窒素ヘテロシクロアルキルカルボニ
ル、Rのアリールおよびヘテロアリールはアルキル、
ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、ニトロ又はシア
ノ基で置換されていても良い。]により表されるベンゾ
チアゾール化合物、その光学異性体又はその医薬上許容
しうる塩。
【0008】(2)一般式(I)において [式中、R、Rは、同一又は異なって、ハロゲン又
はニトロを示し、R、R、Rは、水素を示し、R
は、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールアル
キルカルボニル、含窒素ヘテロシクロアルキルカルボニ
ル、アミノ酸のカルボキシル基からヒドロキシル基を除
いてできる基又はアルキルスルホニルである請求項1記
載のベンゾチアゾール化合物、その光学異性体又はその
医薬上許容しうる塩。
【0009】(3)N−[1−(3,4−ジクロロベン
ジル)ピペリジン−4−イル]−(6−メチルスルホニ
ルアミノベンゾチアゾール−2−イルチオ)アセトアミ
ド、(6−アラニルアミノベンゾチアゾール−2−イル
チオ)−N−[1−(3,4−ジクロロベンジル)ピペ
リジン−4−イル]アセトアミド、N−[1−(3,4
−ジクロロベンジル)ピペリジン−4−イル]−(6−
プロリルアミノベンゾチアゾール−2−イルチオ)アセ
トアミド、N−[1−(3,4−ジクロロベンジル)ピ
ペリジン−4−イル]−(6−ニコチノイルアミノベン
ゾチアゾール−2−イルチオ)アセトアミド又は、N−
[1−(3,4−ジクロロベンジル)ピペリジン−4−
イル]−[6−(イミダゾール−4−イルカルボニルア
ミノ)ベンゾチアゾール−2−イルチオ]アセトアミド
から選ばれる請求項1もしくは2に記載のベンゾチアゾ
ール化合物又はその医薬上許容しうる塩。
【0010】また、本発明は以下(4)または(5)の
医薬組成物に関する。 (4)前記(1)から(3)いずれかに記載のベンジル
ピペリジン化合物、その光学異性体又はその医薬上許容
しうる塩と製薬上許容しうる担体からなる医薬組成物。
【0011】(5)慢性リウマチ性関節炎、喘息、アレ
ルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性脊髄
炎、アトピー性皮膚炎又は潰瘍性大腸炎の予防・治療剤
である前記(4)に記載の医薬組成物。
【0012】
【発明の実施の形態】本明細書において使用するいくつ
かの用語について次のように定義する。ハロゲンとは、
塩素、臭素、ヨウ素、フッ素等を示し、アルキルとは、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、第3級ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、デシル、ヘキサデシル、オクタデシル等
を示し、アルケニルとはアクリロイル、クロトノイル等
を示し、アルキニルとはプロピオロイル等を示し、ハロ
アルキルとは、トリフルオロメチル、2,2,2−トリ
フルオロエチル等を示し、アルコキシとは、メトキシ、
エトキシ、ベンジルオキシ等を示す。
【0013】Rにおけるヘテロアリールカルボニル及
びヘテロアリールアルキルカルボニルのヘテロアリール
とは、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、チエニ
ル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサ
ゾリル、キノリル、インドリル等を示し、含窒素ヘテロ
シクロアルキルカルボニルの含窒素ヘテロシクロアルキ
ルとは、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、
モルホリニル等を示し、アミノ酸とはアラニン、グルタ
ミン酸、リジン等の他、β−アラニン、α−アミノイソ
酪酸、N−メチルアラニン、フェニルグリシン等の異常
アミノ酸も含む。
【0014】Rにおけるアリールとはフェニル等を示
し、ヘテロアリールとは、Rと同様のものを示す。
【0015】一般式(I)の好ましい化合物としては、
N−[1−(3,4−ジクロロベンジル)ピペリジン−
4−イル]−(6−メチルスルホニルアミノベンゾチア
ゾール−2−イルチオ)アセトアミド、(6−アラニル
アミノベンゾチアゾール−2−イルチオ)−N−[1−
(3,4−ジクロロベンジル)ピペリジン−4−イル]
アセトアミド、N−[1−(3,4−ジクロロベンジ
ル)ピペリジン−4−イル]−(6−プロリルアミノベ
ンゾチアゾール−2−イルチオ)アセトアミド、N−
[1−(3,4−ジクロロベンジル)ピペリジン−4−
イル]−(6−ニコチノイルアミノベンゾチアゾール−
2−イルチオ)アセトアミド又は、N−[1−(3,4
−ジクロロベンジル)ピペリジン−4−イル]−[6−
(イミダゾール−4−イルカルボニルアミノ)ベンゾチ
アゾール−2−イルチオ]アセトアミドから選ばれる化
合物又はその医薬上許容しうる塩が挙げられる。
【0016】一般式(I)の化合物及びその医薬上許容
しうる塩は、水和物あるいは溶媒和物の形で存在する事
もあるので、これらの水和物、溶媒和物もまた本発明に
包含される。また一般式(I)の化合物が不斉炭素を有
する場合には少なくとも2種類の光学異性体が存在す
る。これらの光学異性体及びそのラセミ体は本発明に包
含される。
【0017】一般式(I)で示される本発明化合物は次
の方法(1)〜(4)によって合成することができる。
【0018】方法(1) 一般式(II)
【化3】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表される
化合物又はその酸付加塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸
塩、シュウ酸塩等)と、保護されていてもよいヘテロア
リールカルボン酸、ヘテロアリールアルキルカルボン
酸、含窒素ヘテロシクロアルキルカルボン酸、アミノ
酸、スルホン酸を縮合させることによって、一般式
(I)で表される化合物を得ることができる。
【0019】用いられる溶媒としては、塩化メチレン、
ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル
類、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶
媒、又はそれらの混合溶媒等が挙げられる。
【0020】用いられる縮合剤としては、N,N−ジシ
クロヘキシルカルボジイミド、N−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド、カルボジ
イミダゾール、ジエチルホスホリルシアニド、ジフェニ
ルホスホリルアジド、ベンゾトリアゾール−1−イルオ
キシトリスピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホス
フェート等を単独で、あるいはN−ヒドロキシスクシン
イミド、ヒドロキシベンゾトリアゾール、トリエチルア
ミン、4−ジメチルアミノピリジン等の添加剤と組み合
わせて用いる。
【0021】反応は、通常−20〜100℃の温度で、
0.5〜24時間行われる。上記反応において、反応物
質中に反応に関与しないアミノ基等が存在する場合、こ
の置換基は適当な保護基で保護した後に反応を行い、反
応後にその保護基を除去することもできる。その際に用
いられるアミノ基の保護基としては、第三級ブトキシカ
ルボニル、ベンジルオキシカルボニル等のカルバメー
ト、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベン
ゾイル等のアミド、ベンジル、p−メトキシベンジル、
トリチル等のアリールアルキル等が挙げられる。それら
保護基の除去は、塩酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等の酸
もしくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を
用いた加溶媒分解、水素化金属錯体等又はパラジウム−
炭素やラネーニッケル触媒等と水素もしくはギ酸アンモ
ニウムを用いた還元、2,3−ジクロロ−5,6−ジシ
アノ−p−ベンゾキノン等を用いた酸化等によって行う
ことができる。
【0022】またヘテロアリールカルボン酸、ヘテロア
リールアルキルカルボン酸、含窒素ヘテロシクロアルキ
ルカルボン酸、アミノ酸、スルホン酸はその反応性誘導
体(例えば、カルボン酸クロリド、スルホン酸クロリ
ド、混合酸無水物、N−ヒドロキシスクシンイミドやイ
ミダゾールとの縮合生成物等)を用いても、一般式
(I)に表される化合物を得ることができる。この反応
は、塩化メチレン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエ
ーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、クロロベ
ンゼン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等の非
プロトン性極性溶媒、上記溶媒の混合溶媒、又は水とク
ロロホルムもしくは水と酢酸エチルなどの二相系の溶媒
中、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン等の第3
級アミンあるいはピリジン、4−ジメチルアミノピリジ
ン等の芳香族塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等の無機塩基の存在下、−20〜100℃の温度で、1
0分〜24時間行われる。
【0023】方法(2) 一般式(III)
【化4】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表される
化合物又はその金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)
と、一般式(IV)
【化5】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表される
化合物又はその酸付加塩(塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸
塩、シュウ酸塩等)を縮合させることによって、一般式
(I)で表される化合物を得ることができる。
【0024】用いられる溶媒としては、塩化メチレン、
ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル
類、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶
媒、又はそれらの混合溶媒等が挙げられる。用いられる
縮合剤としては、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エ
チルカルボジイミド、カルボジイミダゾール、ジエチル
ホスホリルシアニド、ジフェニルホスホリルアジド、ベ
ンゾトリアゾール−1−イルオキシトリスピロリジノホ
スホニウムヘキサフルオロホスフェート等を単独で、あ
るいはN−ヒドロキシスクシンイミド、ヒドロキシベン
ゾトリアゾール、トリエチルアミン、4−ジメチルアミ
ノピリジン等の添加剤と組み合わせて用いる。
【0025】反応は、通常−20〜100℃の温度で、
0.5〜24時間行われる。上記反応において、反応物
質中に反応に関与しないアミノ基等が存在する場合、こ
の置換基は適当な保護基で保護した後に反応を行い、反
応後にその保護基を除去することもできる。その際に用
いられるアミノ基の保護基としては、第三級ブトキシカ
ルボニル、ベンジルオキシカルボニル等のカルバメー
ト、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベン
ゾイル等のアミド、ベンジル、p−メトキシベンジル、
トリチル等のアリールアルキル等が挙げられる。それら
保護基の除去は、塩酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等の酸
もしくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を
用いた加溶媒分解、水素化金属錯体等又はパラジウム−
炭素やラネーニッケル触媒等と水素もしくはギ酸アンモ
ニウムを用いた還元、2,3−ジクロロ−5,6−ジシ
アノ−p−ベンゾキノン等を用いた酸化等によって行う
ことができる。
【0026】また一般式(III)はその反応性誘導体
(例えば、カルボン酸クロリド、混合酸無水物、N−ヒ
ドロキシスクシンイミドやイミダゾールとの縮合生成物
等)を用いても、一般式(I)に表される化合物を得る
ことができる。この反応は、塩化メチレン、ジクロロエ
タン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、ベンゼ
ン、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒、上記溶
媒の混合溶媒、又は水とクロロホルムもしくは水と酢酸
エチルなどの二相系の溶媒中、トリエチルアミン、N−
メチルモルホリン等の第3級アミンあるいはピリジン、
4−ジメチルアミノピリジン等の芳香族塩基、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等の無機塩基の存在下、−2
0〜100℃の温度で、10分〜24時間行われる。
【0027】方法(3) 一般式(V)
【化6】 [式中、Lは、保護基(方法(1)記載の保護基と同
義)を示す。]で表される化合物又はその酸付加塩(塩
酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩等)を、一般
式(III)で表される化合物又はその金属塩(ナトリ
ウム塩、カリウム塩等)と、方法(1)記載の条件で縮
合させることによって一般式(VI)
【化7】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表される
化合物が得られる。
【0028】この化合物の保護基を方法(1)記載の除
去条件によって除去することによって、一般式(VI
I)
【化8】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表される
化合物が得られる。
【0029】この化合物又はその酸付加塩(塩酸塩、臭
化水素酸塩、トリフルオロ酢酸塩等)を一般式(VII
I)
【化9】 (式中、R、Rは前記と同義であり、Lは塩素、
臭素、ヨウ素、メタンスルホニルオキシ、p−トルエン
スルホニルオキシ等の脱離基を示す。)により表される
化合物と反応させることによって、一般式(I)により
表される化合物を得ることができる。
【0030】用いられる溶媒としては、塩化メチレン、
ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル
類、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類、メタノール、エタノール等のアルコール性溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒又はそ
れらの混合溶媒等が挙げられる。用いられる塩基として
は、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウム等
の無機塩基、又はトリエチルアミン、4−ジメチルアミ
ノピリジン等の有機塩基が挙げられる。
【0031】反応は、通常0〜100℃の温度で、0.
5〜24時間行われる。上記反応において、反応物質中
に反応に関与しないアミノ基等が存在する場合、この置
換基は適当な保護基で保護した後に反応を行い、反応後
にその保護基を除去することもできる。その際に用いら
れるアミノ基の保護基としては、第三級ブトキシカルボ
ニル、ベンジルオキシカルボニル等のカルバメート、ホ
ルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンゾイル
等のアミド、ベンジル、p−メトキシベンジル、トリチ
ル等のアリールアルキル等が挙げられる。それら保護基
の除去は、塩酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等の酸もしく
は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を用いた
加溶媒分解、水素化金属錯体等又はパラジウム−炭素や
ラネーニッケル触媒等と水素もしくはギ酸アンモニウム
を用いた還元、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−
p−ベンゾキノン等を用いた酸化等によって行うことが
できる。また一般式(I)の化合物は、一般式(VI
I)で表される化合物又はその酸付加塩(塩酸塩、臭化
水素酸塩、トリフルオロ酢酸塩等)と一般式(IX)
【化10】 (式中、各記号は前記と同義である。)で表される化合
物とで還元的縮合反応を行うことによっても得ることが
できる。
【0032】用いられる溶媒としては、塩化メチレン、
ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル
類、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類、メタノール、エタノール等のアルコール性溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒、水又
はそれらの混合溶媒等が挙げられる。用いられる還元的
縮合反応としては、水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水
素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナ
トリウム等の水素化金属錯体又はパラジウム−炭素やラ
ネーニッケル触媒等と水素もしくはギ酸アンモニウムを
用いた還元等が挙げられる。
【0033】この反応は必要に応じて酸性触媒(例え
ば、塩酸、酢酸、p−トルエンスルホン酸、三フッ化ホ
ウ素ジエチルエーテル錯体)を用い、通常0〜100℃
の温度で、10分〜24時間行われる。また、この方法
は上記条件による1工程で行うほかに、一般式(VI
I)と一般式(IX)からイミンを形成する工程とその
イミンを還元する工程の2工程に分けて行うこともでき
る。
【0034】方法(4) 一般式(IV)で表される化合物又はその酸付加塩(塩
酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩等)を、一般
式(X)
【化11】 (式中、各記号は前記と同義である。)で表される化合
物、その金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)又は反
応性誘導体(カルボン酸クロリド、混合酸無水物、N−
ヒドロキシスクシンイミドやイミダゾールとの縮合生成
物等)と方法(1)記載の条件で反応させることによっ
て、一般式(XI)
【化12】 (式中、各記号は前記と同義である。)で表される化合
物が得られる。
【0035】この化合物を一般式(XII)
【化13】 (式中、各記号は前記と同義である。)で表される化合
物と反応させることによって、一般式(I)で表される
化合物を得ることができる。
【0036】用いられる溶媒としては、塩化メチレン、
ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル
類、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭
化水素類、メタノール、エタノール等のアルコール性溶
媒、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、アセトニトリル等の非プロトン性極性溶媒、水又
はそれらの混合溶媒等が挙げられる。用いられる塩基と
しては、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水酸化ナトリウ
ム等の無機塩基、又はトリエチルアミン、4−ジメチル
アミノピリジン等の有機塩基が挙げられる。
【0037】反応は、通常−20〜100℃の温度で、
10分〜24時間行われる。上記反応において、反応物
質中に反応に関与しないアミノ基等が存在する場合、こ
の置換基は適当な保護基で保護した後に反応を行い、反
応後にその保護基を除去することもできる。その際に用
いられるアミノ基の保護基としては、第三級ブトキシカ
ルボニル、ベンジルオキシカルボニル等のカルバメー
ト、ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベン
ゾイル等のアミド、ベンジル、p−メトキシベンジル、
トリチル等のアリールアルキル等が挙げられる。それら
保護基の除去は、塩酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸等の酸
もしくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基を
用いた加溶媒分解、水素化金属錯体等又はパラジウム−
炭素やラネーニッケル触媒等と水素もしくはギ酸アンモ
ニウムを用いた還元、2,3−ジクロロ−5,6−ジシ
アノ−p−ベンゾキノン等を用いた酸化等によって行う
ことができる。
【0038】一般式(I)の化合物の医薬上許容しうる
塩としては無機酸又は有機酸との酸付加塩が挙げられ、
一般式(I)の化合物を常法により無機酸(塩酸、臭化
水素酸、硫酸、リン酸、硝酸等)、有機酸(酢酸、プロ
ピオン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、
酒石酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、メタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸、カンファースルホン酸、アスコルビン酸等)と処理
することにより塩とすることができる。また、一般式
(I)の化合物の水和物、溶媒和物(エタノール和物
等)も本発明に包含される。
【0039】このようにして得られる本発明化合物は再
結晶、カラムクロマトグラフィー等の常法により単離精
製することができる。得られる生成物がラセミ体である
ときは、例えば光学活性な酸との塩の分別再結晶によ
り、若しくは光学活性な担体を充填したカラムを通すこ
とにより、所望の光学活性体に分割することができる。
個々のジアステレオマーは分別結晶、カラムクロマトグ
ラフィー等の手段によって分離することができる。これ
らは光学活性な原料化合物等を用いることによっても得
られる。
【0040】本発明のベンゾチアゾール化合物、その光
学異性体又はその医薬上許容しうる塩を医薬として用い
る場合、本発明化合物を製薬上許容しうる担体(賦形
剤、結合剤、崩壊剤、矯味剤、矯臭剤、乳化剤、希釈
剤、溶解補助剤等)と混合して得られる医薬組成物ある
いは製剤(錠剤、ピル剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、
シロップ剤、エマルジョン剤、エリキシル剤、懸濁剤、
溶液剤、注射剤、点滴剤あるいは坐剤等)の形態で経口
的又は非経口的に投与することができる。医薬組成物は
通常の方法にしたがって製剤化することができる。本明
細書において、非経口とは、皮下注射、静脈内注射、筋
肉内注射、腹腔内注射あるいは点滴法等を含むものであ
る。
【0041】経口投与用の固形投与剤型としては、粉
剤、顆粒剤、錠剤、ピル剤、カプセル剤等が挙げられ
る。そのような剤型において、活性成分化合物は少なく
とも一つの添加物、例えばショ糖、乳糖、セルロース
糖、マニトール、マルチトール、デキストラン、デンプ
ン類、寒天、アルギネート類、キチン類、キトサン類、
ペクチン類、トラガントガム類、アラビアゴム類、ゼラ
チン類、コラーゲン類、カゼイン、アルブミン、合成又
は半合成のポリマー類又はグリセリド類と混合すること
ができる。そのような剤型物は、また、さらなる添加物
(不活性希釈剤、マグネシウムステアレート等の滑沢
剤、パラベン類、ソルビン類等の保存剤、アスコルビン
酸、α−トコフェロール、システイン等の抗酸化剤、崩
壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味付与剤、フレーバ
ー付与剤、パーフューム剤等)を含むことができる。錠
剤及びピル剤はさらにエンテリックコーティングされて
製造されることもできる。
【0042】経口投与用の液剤は、医薬として許容され
るエマルジョン剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁
剤、溶液剤等があげられ、それらは当該分野で普通用い
られる不活性希釈剤、例えば水を含んでいてもよい。注
射用剤は、例えば水等の希釈剤あるいは溶剤を用いた無
菌の注射のできる溶液または懸濁液であって、当該分野
で知られた方法で調製することができる。使用すること
のできる溶剤としては、水、リンゲル液、等張食塩液等
が挙げられる。又、注射用剤には、適当な分散化剤、湿
化剤、懸濁化剤又は保存剤等を加えることができる。こ
れらの添加剤には、天然あるいは合成あるいは半合成の
脂肪性油又は脂肪酸、そして天然、合成あるいは半合成
のモノグリセリド、ジグリセリドあるいはトリグリセリ
ド類等が挙げられる。
【0043】直腸投与用の坐剤は、その薬物と適当な非
刺激性の補形剤、例えば、ココアバターやポリエチレン
グリコール類といった常温では固体であるが、腸管の温
度では液体で、直腸内で融解し、薬物を放出するもの等
と混合して製造することができる。
【0044】投与量は、年齢、体重、一般的健康状態、
性別、食事、投与時間、投与方法、排泄速度、薬物の組
合せ、患者のその時に治療を行っている病状の程度に応
じ、それらあるいはその他の要因を考慮して決められ
る。本発明化合物は、低毒性で安全に使用することがで
き、その1日の投与量は、患者の状態や体重、化合物の
種類、投与経路等によって異なるが、例えば経口的には
0.01〜1000mg/kg体重/日、好ましくは0.
1〜300mg/kg体重/日を、一日1〜数回に分け
て投与され、また非経口的には皮下、静脈内、筋肉内又
は直腸内に、約0.01〜50mg/kg体重/日、好
ましくは0.01〜20mg/kg体重/日投与するの
が好ましい。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例及び実験例により詳細
に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるも
のではない。なお、化合物の1H−NMRスペクトル
は、300MHzで測定した。1H−NMRのケミカル
シフトは、内部標準としてテトラメチルシラン(TM
S)を用い、相対的なデルタ(δ)値をパーツパーミリ
オン(ppm)で表した。カップリング定数は自明な多
重度をヘルツ(Hz)で示し、s(シングレット)、d
(ダブレット)、t(トリプレット)、q(カルテッ
ト)、m(マルチプレット)、dd(ダブレット オブ
ダブレッツ)、brs(ブロードシングレット)等と
表した。カラムクロマトグラフィーは富士シリシア化学
社製のシリカゲルを用いて行った。
【0046】実施例1
【化14】 N−[1−(3,4−ジクロロベンジル)ピペリジン−
4−イル]−(6−メチルスルホニルアミノベンゾチア
ゾール−2−イルチオ)アセトアミドの合成 (6−アミノベンゾチアゾール−2−イルチオ)−N−
[1−(3,4−ジクロロベンジル)ピペリジン−4−
イル]アセトアミド0.5gを塩化メチレン10mLに
溶かし、トリエチルアミン0.28mLおよび塩化メタ
ンスルホニル0.15mLを加え、室温で3時間攪拌し
た。減圧下溶媒を留去した後、メタノール10mLおよ
び1mol/L水酸化ナトリウム10mLを加え、室温
で一晩攪拌した。クロロホルムで抽出し、乾燥後、減圧
下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマト
グラフィー(クロロホルム:メタノール=40:1〜2
0:1)で精製することによって、表題化合物0.4g
を白色無定形固体として得た。 H−NMR(DMSO−d)δ1.36−1.48
(2H,m),1.71−1.74(2H,m),1.
99−2.07(2H,m),2.68−2.72(2
H,m),3.01(3H,s),3.44(2H,
s),3.50−3.61(1H,m),4.10(2
H,s),7.27−7.31(2H,m),7.53
(1H,d,J=1.8Hz),7.58(1H,d,
J=8.1Hz),7.77(1H,d,J=8.7H
z),7.83(1H,d,J=2.1Hz),8.2
5(1H,d,J=7.5Hz),9.91(1H,
s)
【0047】実験例1:ヒト好酸球へケモカインの結合
阻害試験 ヒト好酸球は、抗凝固処理をした健常人末梢血からCD
16ネガティブセレクション法により分離した(例え
ば、J. Immunol. Methods,145
巻,105−110頁,1991年)。分離した好酸球
(2×10個)、50 pmol/L[125I]−e
otaxin(2000Ci/mmoL、アマシャムフ
ァルマシアバイオテク製)および被検化合物を0.1
mLの結合用緩衝液(50 mmol/L HEPE
S、1mmol/L CaCl、5mmol/L M
gCl、0.5 %ウシ血清アルブミン(BSA)、
0.1 %アジ化ナトリウム、pH7.6)に混合し、2
5℃にて1時間、マルチスクリーンプレート(ミリポア
製)中でインキュベートした。インキュベート終了後、
マルチスクリーンプレート中の反応液をバキュウムにて
濾過を行い、0.6 mLの冷洗浄用緩衝液(50 m
mol/L HEPES、1 mmol/L CaCl
、5 mmol/L MgCl、0.5 mol/
L NaCl、0.1%アジ化ナトリウム、pH7.6)
にて洗浄後、フィルター上に保持された放射活性を測定
した。本発明の化合物はこの試験においてケモカインの
結合阻害活性を有していた。例えば実施例1の化合物の
IC50値(ヒト好酸球への[125I]−eotaxin
の結合を50 %減少させるために要した被検化合物の
濃度)は0.3nMであった。
【0048】
【発明の効果】本発明化合物は、ケモカイン受容体拮抗
作用を有しており、ケモカイン受容体を有する細胞が病
態の発症、進展、維持において重要な役割を演じている
粥状動脈硬化症、慢性リウマチ性関節炎、変形性関節
症、乾癬、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜
炎、アレルギー性脊髄炎、アトピー性皮膚炎、食物アレ
ルギー、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、慢性閉塞性呼吸
疾患、心筋炎、臓器移植手術時の拒絶反応、ヒト免疫不
全症候群等の治療薬及び/又は予防薬として有用であ
る。
【0049】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 11/00 A61P 11/00 11/06 11/06 17/00 17/00 17/06 17/06 19/02 19/02 25/00 25/00 27/14 27/14 29/00 101 29/00 101 31/18 31/18 37/02 37/02 37/08 37/08 43/00 111 43/00 111 C07D 417/14 C07D 417/14 (72)発明者 東 秀光 大阪府枚方市招提大谷二丁目25番1号 ウ ェルファイド株式会社創薬研究所内 Fターム(参考) 4C063 AA01 AA03 BB07 CC62 DD10 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 BC84 GA07 GA08 GA10 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 NA14 ZA02 ZA33 ZA34 ZA36 ZA45 ZA59 ZA68 ZA89 ZA96 ZB08 ZB13 ZB15 ZC42 ZC55

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 [式中、R、Rは、同一又は異なって水素、ハロゲ
    ン、ニトロ又はシアノを示し、R、Rは、同一又は
    異なって水素、ハロゲン又はアルキルを示し、Rは、
    水素又はアルキルを示し、Rは、ヘテロアリールカル
    ボニル、ヘテロアリールアルキルカルボニル、含窒素ヘ
    テロシクロアルキルカルボニル、アミノ酸のカルボキシ
    ル基からヒドロキシル基を除いてできる基又は−SO
    (Rはアルキル、アルケニル、アルキニル、アリ
    ール、ヘテロアリール又はアミノ酸からカルボキシル基
    を除いて出来る基を示す。)を示す。ただし、上記R
    のヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールアルキル
    カルボニル及び含窒素ヘテロシクロアルキルカルボニ
    ル、Rのアリールおよびヘテロアリールはアルキル、
    ハロゲン、ハロアルキル、アルコキシ、ニトロ又はシア
    ノ基で置換されていても良い。]により表されるベンゾ
    チアゾール化合物、その光学異性体又はその医薬上許容
    しうる塩。
  2. 【請求項2】一般式(I)において[式中、R、R
    は、同一又は異なって、ハロゲン又はニトロを示し、R
    、R、Rは、水素を示し、Rは、ヘテロアリー
    ルカルボニル、ヘテロアリールアルキルカルボニル、含
    窒素ヘテロシクロアルキルカルボニル、アミノ酸のカル
    ボキシル基からヒドロキシル基を除いてできる基又はア
    ルキルスルホニルである請求項1記載のベンゾチアゾー
    ル化合物、その光学異性体又はその医薬上許容しうる
    塩。
  3. 【請求項3】N−[1−(3,4−ジクロロベンジル)
    ピペリジン−4−イル]−(6−メチルスルホニルアミ
    ノベンゾチアゾール−2−イルチオ)アセトアミド、
    (6−アラニルアミノベンゾチアゾール−2−イルチ
    オ)−N−[1−(3,4−ジクロロベンジル)ピペリ
    ジン−4−イル]アセトアミド、N−[1−(3,4−
    ジクロロベンジル)ピペリジン−4−イル]−(6−プ
    ロリルアミノベンゾチアゾール−2−イルチオ)アセト
    アミド、N−[1−(3,4−ジクロロベンジル)ピペ
    リジン−4−イル]−(6−ニコチノイルアミノベンゾ
    チアゾール−2−イルチオ)アセトアミド又は、N−
    [1−(3,4−ジクロロベンジル)ピペリジン−4−
    イル]−[6−(イミダゾール−4−イルカルボニルア
    ミノ)ベンゾチアゾール−2−イルチオ]アセトアミド
    から選ばれる請求項1もしくは2に記載のベンゾチアゾ
    ール化合物又はその医薬上許容しうる塩。
  4. 【請求項4】請求項1から3いずれかに記載のベンゾチ
    アゾール化合物、その光学異性体又はその医薬上許容し
    うる塩と製薬上許容しうる担体からなる医薬組成物。
  5. 【請求項5】慢性リウマチ性関節炎、喘息、アレルギー
    性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性脊髄炎、ア
    トピー性皮膚炎又は潰瘍性大腸炎の予防・治療剤である
    請求項4記載の医薬組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1654256A2 (en) * 2003-08-08 2006-05-10 Merck & Co., Inc. Tetrahydropyran heterocyclic cyclopentyl heteroaryl modulators of chemokine receptor activity

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