JP2003081947A - 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法 - Google Patents
1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法Info
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Abstract
原料とし、工業的に実施するに好適な収率の高い1,3
−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法を提
供する。 【解決手段】 アルキレンオキサイドを第一の成分とし
て用い、(A)二酸化炭素およびモノアルキルアミン、
(B)モノアルキルアミンの二酸化炭素化合物、および
(C)1,3−ジアルキル尿素、からなる群から選ばれ
る一種以上を第二の成分として用い、第一の成分と第二
の成分とを50℃以上に加熱して、反応させ、1,3−
ジアルキル−2−イミダゾリジノン類を製造する方法に
おいて、成分(A)に含まれるモノアルキルアミンの供
給モル数と、成分(B)の中のモノアルキルアミン成分
の供給モル数と、成分(C)の供給モル数の2倍との合
計のモル数を、前記アルキレンオキサイドの供給モル数
に対して3倍以上とする。
Description
ル−2−イミダゾリジノン類の製造方法に関するもので
ある。
ン類は非プロトン性極性溶媒等として広範な用途を持つ
化合物である。例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニルまたはフェノール樹脂などの樹脂用溶剤、
各種有機合成反応用溶媒、または炭化水素混合物中から
芳香族炭化水素を抽出する抽出用溶媒等に使用される有
用な化合物である。これらのうち、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン(以下、場合によりDMIとい
う。)は強アルカリに対する耐久性が特に高く、アルカ
リ金属水酸化物溶液と加熱しても殆ど分解しないため特
に有用であり、芳香族有機ハロゲン化物の脱ハロゲン化
反応用溶媒としても賞用されている。
ゾリジノン類の製造方法としては、例えばN,N’−ジ
メチルエチレンジアミンとトリクロロメチルクロロホル
メートを反応させる方法(特開昭53−73561号公
報)、N,N’−ジメチルエチレンジアミンと二酸化炭
素を反応させる方法(特開昭57−175170号公
報)、N,N’−ジメチルエチレンジアミンとホスゲン
を水と脱塩酸剤の存在下に反応させる方法(特開昭61
−109772号公報,特開昭61−172862号公
報)、N,N’−ジアルキルエチレンジアミンと尿素と
を極性溶媒の中で反応させる方法(特開平7―2522
30号公報)等、原料としてN,N’−ジメチルエチレ
ンジアミンを用いる方法が種々提案されている。この原
料として使用するN,N’−ジアルキルエチレンジアミ
ン類、例えば、N,N’−ジメチルエチレンジアミンの
製造方法としては、二塩化エチレンとモノメチルアミン
から得る方法(特開昭57−120570号公報)が知
られているが、この方法では、有機化合物で汚染された
多量の食塩が副生しその処理が問題となる。また、エチ
レングリコールとモノメチルアミンとをルテニウムとト
リフェニルホスフィン系の均一系触媒の存在下に反応さ
せる方法(J.OrganometallicChe
m.,407巻、97頁、1991年)が報告されてい
るが、均一系の貴金属触媒の回収リサイクルが工業的生
産では困難となる。よってN,N’−ジアルキルエチレ
ンジアミンを原料とする1,3−ジアルキル−2−イミ
ダゾリジノンの製造方法は理想的な方法とは言い難い。
デヒドを水素化触媒の存在下に還元する方法(特開昭6
0−243071号公報)、N,N’−ヒドロキシメチ
ルイミダゾリジノンのジアルキルエーテルを接触還元す
る方法(特公昭60−3299号公報)等が提案されて
いるが、これらの方法は用いる原料がエチレンジアミン
から製造されるため上記と同じ問題があり、かつその工
程が長く現実的ではない。
タノールアミンとモノメチルアミン等のアルキルアミン
と二酸化炭素、アルキルカルバミン酸アルキルアミン
塩、または1,3−ジアルキル尿素とを反応させる方法
(特開昭57−98268公報)、エチレングリコール
と二酸化炭素およびモノメチルアミンを高温高圧下に反
応させる方法(特開昭59−155364号公報)、ア
ルキレンカーボネートとモノアルキルアミンとを反応さ
せる方法(特表平10−502917号公報)が開示さ
れている。これらの製造方法は工程が一段であり、出発
原料であるN−アルキルモノエタノールアミン、エチレ
ングリコール、およびアルキレンカーボネートは、アル
キレンオキサイドから容易に製造可能であるため、注目
すべき方法である。しかしながら、エチレンオキサイド
からN−アルキルモノエタノールアミンを製造する際
に、N−アルキルジエタノールアミン類が副生するとい
う問題があった。また、エチレンオキサイドからワンポ
ットリアクションでDMIを製造する方法(特開平10
−330366号公報)が開示されているが、収率が低
いという問題があった。
ルキルアミンが反応時に不均化し、不均化生成物、すな
わち、アンモニア、ジアルキルアミン、および/または
トリアルキルアミンを副生する。エチレングリコールを
原料とし、モノアルキルアミンを含む未反応物を反応器
に循環・再利用する方法(特公平1−15503号公
報)が開示されているが、この方法では、副生するアン
モニアも循環するため、循環を繰り返すとアンモニアが
増加し、1−アルキル−2−イミダゾリジノン類等の副
生物が増加し、目的物である1,3−ジアルキル−2−
イミダゾリジノン類の収率を低下させるという問題があ
り、いまだ工業化レベルには至っていない。
的に入手容易なアルキレンオキサイドを原料とし、工業
的に実施するに好適な収率の高い1,3−ジアルキル−
2−イミダゾリジノン類の製造方法を提供することであ
る。さらには、副生するN−アルキルジエタノールアミ
ン類、アンモニア、ジアルキルアミン、トリアルキルア
ミン、1−アルキルー2−イミダゾリジノン類、1,3
−ジアルキル尿素等の副生物を効率よく分離あるいは処
理し、高効率で1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジ
ノン類を製造できる方法を提供することを目的とする。
を解決するため鋭意検討した結果、アルキレンオキサイ
ドからなる第一の成分と、(A)二酸化炭素およびモノ
アルキルアミン、(B)モノアルキルアミンの二酸化炭
素化合物、(C)1,3−ジアルキル尿素の内の1種以
上からなる第二の成分とを、50℃以上に加熱して反応
させ、1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類を
製造する方法において、成分(A)に含まれるモノアル
キルアミンの仕込みモル数、成分(B)のモノアルキル
アミンの二酸化炭素化合物中のモノアルキルアミン成分
の仕込みモル数、および成分(C)の1,3−ジアルキ
ル尿素の仕込みモル数の2倍との合計モル数が、アルキ
レンオキサイドの仕込みモル数に対して3倍以上となる
ように該第二の成分を仕込むことによって、前記課題を
解決できることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
〜6のアルキル基を表す。)で表されるアルキレンオキ
サイドを第一の成分として用い、次の成分(A)、
(B)および(C)からなる群から選ばれる1種以上を
第二の成分として用い、 成分(A):二酸化炭素および式(2)で表されるモノ
アルキルアミン
キル基を表す。)、 成分(B):前記式(2)で表されるモノアルキルアミ
ンの二酸化炭素化合物、 成分(C):式(3)で表される1,3−ジアルキル尿
素
れる。)、該第一の成分と第二の成分とを50℃以上に
加熱して、反応させ、式(4)
記と同様に定義される。)で表される1,3−ジアルキ
ル−2−イミダゾリジノン類を製造する方法において、
前記成分(A)に含まれるモノアルキルアミンの供給モ
ル数と、前記成分(B)のモノアルキルアミンの二酸化
炭素化合物中のモノアルキルアミン成分の供給モル数
と、前記成分(C)の1,3−ジアルキル尿素の供給モ
ル数の2倍との合計のモル数を、前記アルキレンオキサ
イドの供給モル数に対して3倍以上とすることを特徴と
する1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製
造方法である。
ることが好ましい。
給モル数と、前記成分(B)のモノアルキルアミンの二
酸化炭素化合物中の二酸化炭素成分の供給モル数と、前
記成分(C)の1,3−ジアルキル尿素の供給モル数と
の合計のモル数を、前記アルキレンオキサイドの供給モ
ル数に対して1.5倍以上とすることも好ましい。
ル基を表し、製造される1,3−ジアルキル−2−イミ
ダゾリジノン類が1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノンであることも好ましい。
エチレンオキサイドを用い、前記第二の成分として次の
成分(D)、(E)および(F)からなる群から選ばれ
る1種以上の成分を用い、 成分(D):二酸化炭素およびモノメチルアミン、 成分(E):モノメチルアミンの二酸化炭素化合物、 成分(E):1,3−ジメチル尿素、(1)該第1の成
分と該第2の成分とを50℃以上に加熱して反応させ、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを得る1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程を有し、さ
らに、(2)前記1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン製造工程で得られた反応混合物を、モノメチルアミ
ン、二酸化炭素、およびモノメチルアミンの二酸化炭素
化合物を主留分とし、かつ水を含む第1留分と、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、および沸点が1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノンよりも高い高沸点
化合物を主留分とし、かつ水を含む第2留分とに分離す
る第1分離工程、(3)前記第1分離工程の第2留分の
少なくとも一部を、水、および沸点が水よりも高く1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノンよりも低いアミン
である軽沸アミン類を主留分とする第1留分と、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、および該高沸点化
合物を主留分とする第2留分とに分離する第2分離工
程、(4)前記第2分離工程の第2留分を、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノンを主留分とする第1留分
と、該高沸点化合物を主留分とする第2留分とに分離す
る第3分離工程、ならびに、(5)前記第1分離工程に
おける第1留分を、アンモニア、ジメチルアミン、トリ
メチルアミン、アンモニアの二酸化炭素化合物、ジメチ
ルアミンの二酸化炭素化合物、およびトリメチルアミン
の二酸化炭素化合物を主留分とし、かつ水を含む第1留
分と、モノメチルアミン、およびその二酸化炭素化合物
を主留分とし、かつ水を含む第2留分とに分離する第4
分離工程を有し、かつ、前記第4分離工程における第2
留分の少なくとも一部を前記1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン製造工程に供給することが好ましい。
−2−イミダゾリジノン製造工程を、(6)エチレンオ
キサイドと、前記成分(D)、(E)および(F)から
なる群から選ばれる1種以上とを50℃以上に加熱して
反応させN−メチルジエタノールアミンおよび2−(メ
チルアミノ)エタノールを生成させる第1反応工程と、
(7)前記第1反応工程で生成したN−メチルジエタノ
ールアミンおよび2−(メチルアミノ)エタノールと、
前記成分(D)、(E)および(F)からなる群から選
ばれる1種以上とを100℃以上に加熱して反応させ
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを製造する第
2反応工程とによって実施し、かつ、前記第4分離工程
の第2留分を該第1反応工程および/または該第2反応
工程に供給することもできる。
程における第1留分の少なくとも一部に二酸化炭素を接
触させ50℃以上に加熱し、気液分離することにより、
前記第4分離工程の第1留分を気相へ除去し、液相より
前記第4分離工程の第2留分を得ることができる。
アルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法である。
ルキレンオキサイドを第一の成分とし、 成分(A):二酸化炭素と式(2)で表されるモノアル
キルアミン 成分(B):式(2)で表されるモノアルキルアミンの
二酸化炭素化合物 成分(C):式(3)で表される1,3−ジアルキル尿
素 の成分(A)、(B)および(C)からなる群から選ば
れる1種以上を第二の成分とし、第一の成分と第二の成
分とを50℃以上に加熱して反応させ、前記1,3−ジ
アルキル−2−イミダゾリジノン類を製造する。
ルキレンオキサイドとしては、例えばエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、エチルオキシラン、プロピ
ルオキシラン、(1−メチルエチル)オキシラン、シク
ロプロピルオキシラン、(1,1−ジメチルエチル)オ
キシラン、n−ブチルオキシラン、(2−メチルプロピ
ル)オキシラン、(1−メチルプロピル)オキシラン、
(1−メチルシクロプロピル)オキシラン、(1,2−
ジメチルプロピル)オキシラン、n−ペンチルオキシラ
ン、(2−メチルブチル)オキシラン、(1−エチルプ
ロピル)オキシラン、(3−メチルブチル)オキシラ
ン、(1−メチルブチル)オキシラン、(2,2−ジメ
チルプロピル)オキシラン、シクロペンチルオキシラ
ン、(3,3−ジメチルプチル)オキシラン、(1,1
−ジメチルブチル)オキシラン、(1−メチルペンチ
ル)オキシラン、n−ヘキシルオキシラン、シクロペン
チルメチルオキシラン、シクロヘキシルオキシラン等の
R1で表される鎖状または環状のアルキル基の炭素数が
1ないし6のアルキレンオキサイドが挙げられる。これ
らのうち、生成物として得られる1,3−ジアルキル−
2−イミダゾリジノンまたは1,3−ジアルキルプロピ
レン尿素が広範な用途を持つため、エチレンオキサイド
またはプロピレンオキサイドが好ましく、更に好ましく
はエチレンオキサイドである。
ある式(2)で表されるモノアルキルアミンとしては、
例えばモノメチルアミン、モノエチルアミン、モノ(n
−プロピル)アミン、モノ(iso−プロピル)アミ
ン、モノ(n−ブチル)アミン、モノ(sec−ブチ
ル)アミン、モノ(iso−ブチル)アミン、モノ(t
ert−ブチル)アミン、モノ(n−アミル)アミン、
モノ(1−メチルブチル)アミン、モノ(2−メチルブ
チル)アミン、モノ(iso−アミル)アミン、モノ
(tert−アミル)アミン、モノ(neo−ペンチ
ル)アミン、モノ(1,2−ジメチルプロピル)アミ
ン、モノ(1−エチルプロピル)アミン、モノ(n−ヘ
キシル)アミン、またはモノシクロヘキシルアミン等
の、R2で表される鎖状または環状のアルキル基の炭素
数が1ないし6のモノアルキルアミンが挙げられる。こ
れらのうち、生成物として得られる1,3−ジメチルー
2−イミダゾリジノン類または1,3−ジエチルー2−
イミダゾリジノン類が広範な用途を持つため、モノメチ
ルアミンまたはモノエチルアミンが好ましく、更に好ま
しくはモノメチルアミンである。
あるモノアルキルアミンの二酸化炭素化合物としては、
例えば、モノアルキルアミンの炭酸塩、炭酸水素塩、ア
ルキルカルバミン酸塩等が挙げられる。
化合物は、固体または水溶液等の溶液として用いること
もできるし、または反応系内でこれらの二酸化炭素化合
物を生成する成分を組み合わせて用いることもできる。
1つである式(3)で表される1,3−ジアルキル尿素
としては、例えば1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエ
チル尿素、1,3−ジ(n−プロピル)尿素、1,3−
ジ(iso−プロピル)尿素、1,3−ジ(n−ブチ
ル)尿素、1,3−ジ(sec−ブチル)尿素、1,3
−ジ(iso−ブチル)尿素、1,3−ジ(tert−
ブチル)尿素、1,3−ジ(n−アミル)尿素、1,3
−ジ(1−メチルブチル)尿素、1,3−ジ(2−メチ
ルブチル)尿素、1,3−ジ(iso−アミル)尿素、
1,3−ジ(tert−アミル)尿素、1,3−ジ(n
eo−ペンチル)尿素、1,3−ジ(1,2−ジメチル
プロピル)尿素、1,3−ジ(1−エチルプロピル)尿
素、1,3−ジ(n−ヘキシル)尿素、または1,3−
ジシクロヘキシル尿素等のR2で表されるアルキル基の
炭素数が1ないし6の1,3−ジアルキル尿素が挙げら
れる。これらのうち、生成物として得られる1,3−ジ
アルキル−2−イミダゾリジノンまたは1,3−ジアル
キルプロピレン尿素が広範な用途を持つため、1,3−
ジメチル尿素または1,3−ジエチル尿素が好ましく、
更に好ましくは1,3−ジメチル尿素である。
品をそのままの状態で、または水溶液等の溶液として用
いることもできるし、または反応系内でこれらの1,3
−ジアルキル尿素を生成する成分を組み合わせて用いる
こともできる。
第二の成分の量は、回収再利用される第二の成分および
新たに反応器に供給される第二の成分中に含まれる次の
i)〜iii)を足し合わせた合計モル数をアルキレン
オキサイドのモル数に対して3倍以上となるように決定
することが好ましく、更には3倍以上40倍以下とする
ことが好ましい。 i)モノアルキルアミンのモル数 ii)モノアルキルアミンの二酸化炭素化合物中のモノア
ルキルアミン成分 iii)1,3−ジアルキル尿素のモル数の2倍 上記範囲外でも反応を行うことも可能ではあるが、この
合計モル数が3倍よりも少ないと、1,3−ジアルキル
−2−イミダゾリジノン類の収率が低下する。合計モル
数が40倍よりも多いと、反応器の容積効率が低下し、
未反応のモノアルキルアミン、モノアルキルアミンの二
酸化炭素化合物、および1,3−ジアルキル尿素の回収
コストが増加するという点で不利である。なお、回収再
利用を行わない場合は新たに反応器に供給される第二の
成分のみを考慮すればよい。
として広範な用途を持つため、アルキレンオキサイドと
してはエチレンオキサイドを、モノアルキルアミンとし
てはモノメチルアミンを、モノアルキルアミンの二酸化
炭素化合物としてはモノメチルアミンの二酸化炭素化合
物を、また1,3−ジアルキル尿素としては1,3−ジ
メチル尿素を用いることが最も好ましい。
で置換または加圧することができる。
MPa以上で行うことが好ましい。4MPa未満で反応
を行うことも可能であるが、この場合は1,3−ジアル
キル−2−イミダゾリジノン類の製造効率が低下する傾
向があるという点で不利である。
は第二の成分として用いることもできるため二酸化炭素
が好ましいが、他のガス、例えば窒素やアルゴン等の不
活性ガスを適宜用いることも可能である。二酸化炭素を
用いることにより、1,3−ジアルキル−2−イミダゾ
リジノン類の生産効率が向上する。使用する二酸化炭素
は炭酸ガス、液体炭酸、固体炭酸、または超臨界二酸化
炭素でも使用できる。この反応に供給される二酸化炭素
の量については、置換や加圧のために用いられる二酸化
炭素、回収再利用される第二の成分および新たに供給さ
れる第二の成分に含まれる次のiv)〜vi)を足し合
わせた合計モル数が、供給するアルキレンオキサイド1
モルに対して、1.5倍以上となるように決定すること
が好ましく、更には4倍以上100倍以下とすることが
好ましい。 iv)二酸化炭素のモル数 v)アルキルアミンの二酸化炭素化合物中の二酸化炭素
成分のモル数 vi)1,3−ジアルキル尿素のモル数 この合計モル数が1.5倍よりも少ないと、1,3−ジ
アルキル−2−イミダゾリジノン類の製造効率が低下す
る傾向があるという点で不利であり、100倍よりも多
いと、反応器の容積効率が低下する傾向があるという点
で不利である。
で行い、好ましくは50℃以上300℃以下で行う。5
0℃よりも低いと1,3−ジアルキル−2−イミダゾリ
ジノン類の生成効率が低いという点で不利であり、30
0℃よりも高いと副生物が増加する傾向があるという点
で不利である。
に応じて決められるが、通常200時間以内が好まし
く、より好ましくは0.01時間以上100時間以下、
更に好ましくは0.1時間以上50時間以下である。
0.01時間よりも短いと、1,3−ジアルキル−2−
イミダゾリジノン類の収率が低下する傾向があるという
点で不利であり、200時間よりも長いと、反応容積効
率が悪くなる傾向があるという点で不利である。
行うこともできるし、場合によっては溶媒を用いること
もできる。溶媒としては、反応条件下において、反応基
質に対して不活性であれば何でもよく、水、炭化水素
類、エーテル類、アミド類、環状尿素類または超臨界二
酸化炭素等が好ましい。これらのうち、水または生成物
と同じ1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類を
用いるのが更に好ましい。水、1,3−ジアルキル−2
−イミダゾリジノン類は、反応生成物であるため、新た
に溶媒回収工程を設ける必要がないという点で好まし
い。
種以上を同時に用いることができ、用いる溶媒によっ
て、二相以上の多相系で反応を行うこともできる。
原料の少なくとも何れかの一部が溶解していれば良く、
原料であるアルキレンオキサイドに対して100質量比
以下が好ましく、より好ましくは50質量比以下であ
る。100質量比よりも多いと、容積効率が低下する傾
向があるという点で不利である。
度を高めるため、触媒や添加剤を用いても構わない。
応器としては、公知材料からなる反応器を適宜用いるこ
とができるが、反応器内壁の少なくとも一部が次の
(I)で構成されている反応器を用いることにより、高
収率で1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類を
製造することができるため好ましい。 (I)チタンおよびジルコニウムからなる群から選ばれ
る一種以上を含有する金属および/またはこの金属の酸
化物 このような反応器としては、例えば、反応器全体をチタ
ンもしくはジルコニウムを含有する金属で製造したも
の、または反応器内壁の少なくとも一部をチタンもしく
はジルコニウムを含有する金属またはその酸化物で被覆
したもの、反応器内壁を無機ガラスで被覆したもの等が
挙げられる。チタンもしくはジルコニウムを含有する金
属とは、例えば、JIS規格1種ないし4種の工業用純
チタン、Ti-0.15Pd、Ti-5TaまたはTi-0.3Mo-0.8Ni等の
チタン耐食合金、Ti-2.5Sn、Ti-5Al-2.5Sn、Ti-5Al-2.5
Sn(ELI)、Ti-2.5Cu、Ti-2O-1N-5Fe、Ti-5Ni-0.5Ru、Ti-
0.5Pd-3CoまたはTi-5.5Al-3.5Sn-3Zr-1Nb-0.3Mo-0.3Si
等のα型チタン合金、Ti-8Al-1Mo-1V、Ti-2.25Al-11Sn-
5Zr-1Mo-0.2Si、Ti-6Al-2Sn-4Zr-2Mo、Ti-5Al-5Sn-2Zr-
2Mo-0.25Sn、Ti-6Al-2Nb-1Ta-0.8Mo、Ti-6Al-5Zr-0.5Mo
-0.2SiまたはTi-4.5Al-3V-2Fe-2Mo等の近α型チタン合
金、Ti-5Al-2Cr-1Fe、Ti-5Al-5Sn-5Zr-2Cr-1Fe、Ti-4Al
-4Mn、Ti-3Al-2.5V、Ti-6Al-4V、Ti-6Al-4V(ELI)、Ti-6
Al-6V-2Sn、Ti-6Al-2Sn-4Zr-6Mo、Ti-7Al-4Mo、Ti-5Al-
2Zr-4Mo-4Cr、Ti-6Al-1.7Fe-0.1Si、Ti-6.4Al-1.2Fe、T
i-15Zr-4Nb-2Ta-2Pd、Ti-6Al-7NbまたはTi-8Mn等のα+
β型チタン合金、Ti-13V-11Cr-3Al、Ti-15Mo-5Zr、Ti-1
5Mo-0.2Pd、Ti-15V-3Cr-3Sn-3Al、Ti-20V-4Al-1Sn、Ti-
22V-4AlまたはTi-16V-4Sn-3Al-3Nb等のβ型チタン合
金、Ti-10V-2Fe-3AlまたはTi-9.5V-2.5Mo-3Al等の近β
型チタン合金、または、ジルカロイ−2、ジルカロイ−
4、Zr-2.5Nbまたはオゼナイト等のジルコニウム合金等
が挙げられる。これらの金属のうち、チタンを含有する
金属が好ましく、更に好ましくは、工業用純チタンまた
はチタン耐食合金である。
サイドとモノアルキルアミンが反応し、対応するN−ア
ルキルモノエタノールアミン類およびN−アルキルジエ
タノールアミン類を反応中間生成物として経由し、1,
3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類が生成する。
従って、本発明の方法において、50℃以上の温度にお
いてN−アルキルモノエタノールアミン類およびN−ア
ルキルジエタノールアミン類を生成させ、その後更に高
温で反応させ、1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジ
ノン類を得ることもできる。この場合、N−アルキルモ
ノエタノールアミン類からも1,3−ジアルキル−2−
イミダゾリジノン類が生成し、N−アルキルジエタノー
ルアミン類からも1,3−ジアルキル−2−イミダゾリ
ジノン類が生成するため、これらを分離する必要はな
い。
ては、使用される原料が他の原料と効果的に混合され接
触しうる方法であればいかなる方法でも良く、回分式、
半回分式または連続流通式の何れでも構わない。例え
ば、すべての原料を一括して反応器に仕込む方法、少な
くとも1つの原料に他の原料を連続的または間欠的に供
給する方法、またはすべての原料を連続的または間欠的
に供給する方法等を使用することができる。また、第一
の成分と第二の成分の一部を混合した後、反応器に供給
することもできる。この場合、供給するライン中におい
て反応が進行しても構わず、ライン中において、N−ア
ルキルモノエタノールアミン類およびN−アルキルジエ
タノールアミン類が生成しても良い。
生成液を蒸留、晶析等の常用の方法に従って処理するこ
とにより目的物である1,3−ジアルキル−2−イミダ
ゾリジノン類を得ることができる。
アルキル−2−イミダゾリジノン類がDMIである場
合、図1または図2に示すプロセスフローの工程により
製造することが好ましい。図3または図4には、DMI
の生産効率または純度等をよりいっそう高めることを目
的として、図1または図2の形態にさらに工程を付加し
た例を示す。
明する。
−イミダゾリジノン製造工程(1)では、エチレンオキ
サイドがラインL1を経て、成分(D)の一つであるモ
ノメチルアミンがラインL2を経て、成分(D)の一つ
である二酸化炭素がラインL3を経て1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン製造工程に供給される。また、
成分(D)に替えて、あるいは成分(D)に加えて、成
分(E)および/または成分(F)を使用することもで
きる。この場合、成分(E)であるモノメチルアミンの
二酸化炭素化合物をラインL52を経て供給し、成分
(F)である1,3−ジメチル尿素はラインL53を経
て、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程
に供給される。該エチレンオキサイド、モノメチルアミ
ン、二酸化炭素、モノメチルアミンの二酸化炭素化合物
および1,3−ジメチル尿素は、これらのうち少なくと
も二種以上をラインL5中で混合した後、該製造工程
(1)に導入しても良いし、ラインL5を経ず反応器に
直接導入しても良い。ラインL5中で混合した場合、ラ
インL5を加熱することにより、ライン中において反応
を進行させることもできる。
を、mMAはモノメチルアミンを、mMA−CO2はモ
ノメチルアミンの二酸化炭素化合物を、DMUは1,3
−ジメチル尿素を意味する。
ン製造工程において、反応に供給される第二の成分の量
は、次のi’)〜iii’)の合計のモル数が供給されるエ
チレンオキサイドのモル数に対して3倍以上となるよう
に決定されることが好ましい。このモル比が3倍以上4
0倍以下となるように第二の成分の量が決定されること
が更に好ましい。このモル比が3倍よりも小さいと、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの収率が低下
する傾向があるという点で不利であり、40倍よりも大
きいと、反応器の容積効率が低下し、未反応のモノメチ
ルアミン、モノメチルアミンの二酸化炭素化合物、およ
び1,3−ジメチル尿素の回収コストが増加するという
点で不利である。 i’)回収再利用されるモノメチルアミンのモル数と、
新たに供給されるモノメチルアミンのモル数との和 ii’)回収再利用されるモノメチルアミンの二酸化炭素
化合物中のモノメチルアミン成分のモル数と、新たに供
給されるモノメチルアミンの二酸化炭素化合物中のモノ
メチルアミン成分のモル数との和 iii’)回収再利用される1,3−ジメチル尿素のモル
数の2倍と、新たに供給される1,3−ジメチル尿素の
モル数の2倍との和 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程で使
用する二酸化炭素は炭酸ガス、液体炭酸、固体炭酸、ま
たは超臨界二酸化炭素のいずれでも使用できる。ライン
L20またはL22より排出される二酸化炭素を回収再
利用しても良い。
ては、次のiv’)〜vi’)の合計のモル数が供給される
エチレンオキサイドのモル数に対して、1.5倍以上と
なるように決定されることが好ましい。このモル比が4
倍ないし100倍以下となるように第二の成分の量が決
定されることが更に好ましい。このモル比が1.5倍よ
りも少ないと、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ンの製造効率が低下する傾向があるという点で不利であ
り、100倍よりも多いと、反応器の容積効率が低下す
る傾向があるという点で不利である。 iv’)回収再利用されるモノメチルアミンの二酸化炭素
化合物中の二酸化炭素成分のモル数と、新たに供給され
るモノメチルアミンの二酸化炭素化合物中の二酸化炭素
成分のモル数との和 v’)回収再利用される1,3−ジメチル尿素のモル数
と、新たに供給される1,3−ジメチル尿素のモル数と
の和 vi’)回収再利用される二酸化炭素のモル数と、新たに
供給される二酸化炭素のモル数との和 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程にお
ける反応は、50℃以上であり、好ましくは50℃以上
300℃以下である。50℃よりも低いとDMIの生成
効率が低い。300℃よりも高いと副生物が増加する傾
向があるという点で不利である。
て決められるが、好ましくは4MPa以上30MPa以
下で実施される。4MPaよりも低いと、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノンの製造効率が低下する傾向
があるという点で不利であり、30MPaよりも高い
と、反応器の製造コストが高くなるという点で不利であ
る。
に応じて決められるが、通常200時間以内が好まし
く、より好ましくは0.01ないし100時間、更に好
ましくは0.1ないし50時間である。0.01時間よ
りも短いと、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
の収率が低下する傾向があるという点で不利であり、2
00時間よりも長いと、反応容積効率が悪くなる傾向が
あるという点で不利である。
ゾリジノン製造工程は、ラインL4およびL5を経て水
を導入し、水の存在下に反応を実施しても良い。該反応
に供給する水の量としては、回収循環される水および新
たに供給される水が、通常は供給するエチレンオキサイ
ドに対して100質量比以下が好ましく、より好ましく
は50質量比以下である。100質量比よりも多いと、
反応器の容積効率が低下する点で不利である。
製造工程は、図4に示すように、2−(メチルアミノ)
エタノールおよびN−メチルジエタノールアミンを製造
する第1反応工程(6)と、第1反応工程で製造される
2−(メチルアミノ)エタノールおよびN−メチルジエ
タノールアミンからDMIを製造する第2反応工程
(7)との2工程で実施することもできる。
を経てエチレンオキサイドを、ラインL40を経て成分
(D)の一つであるモノメチルアミンを、ラインL41
を経て成分(D)の一つである二酸化炭素を供給する。
また、成分(D)に替えて、あるいは成分(D)に加え
て、成分(E)および/または成分(F)を使用するこ
ともできる。この場合、成分(E)であるモノメチルア
ミンの二酸化炭素化合物をラインL54を経て供給し、
成分(F)である1,3−ジメチル尿素はラインL55
を経て、第1反応工程に供給する。該エチレンオキサイ
ド、モノメチルアミン、二酸化炭素、モノメチルアミン
の二酸化炭素化合物、および1,3−ジメチル尿素は、
これらのうち少なくとも2種以上をラインL44中で混
合した後、第1反応工程に導入しても良いし、ラインL
44を経ず反応器に直接導入しても良い。ラインL44
中で混合する場合、ラインL44を加熱することによ
り、ライン中において反応を進行させることもできる。
実施し、2−(メチルアミノ)エタノールおよびN−メ
チルジエタノールアミンが製造される。50℃よりも低
いと2−(メチルアミノ)エタノールの製造効率が悪く
なる傾向があるという点で不利である。
よび原料等の供給量に応じて決められるが、好ましくは
0.4MPa以上である。0.4MPaよりも低いと、
エチレンオキサイドの消費速度が遅くなる傾向があると
いう点で不利である。
チルアミノ)エタノールおよびN−メチルジエタノール
アミン、ならびに未反応のモノメチルアミンを含む反応
混合物は、ラインL45、L47、およびL49を経て
直接第2反応工程に供給することができる。また、この
反応混合物は、ラインL5に供給し、L2等から供給さ
れるモノメチルアミン、二酸化炭素、モノメチルアミン
の二酸化炭素化合物、1,3−ジメチル尿素、および/
または水等と予め混合した後に第2反応工程に供給する
こともできる。
給される第二の成分の量は、次のi'')〜iii'')の合計
のモル数がエチレンオキサイドのモル数に対して、3倍
以上となるように決定されることが好ましい。このモル
比が3倍以上40倍以下となるように決定されることが
更に好ましい。このモル比が3倍よりも小さいと、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの収率が低下する
傾向があるという点で不利であり、40倍よりも大きい
と、反応器の容積効率が低下し、未反応のモノメチルア
ミン、およびモノメチルアミンの二酸化炭素化合物の回
収コストが増加するという点で不利である。 i'')回収再利用されるモノメチルアミンのモル数と、
新たに供給されるモノメチルアミンのモル数との和 ii'')回収再利用されるモノメチルアミンの二酸化炭素
化合物中のモノメチルアミン成分のモル数と、新たに供
給されるモノメチルアミンの二酸化炭素化合物中のモノ
メチルアミン成分のモル数との和 iii'')回収再利用される1,3−ジメチル尿素のモル
数の2倍と、新たに供給される1,3−ジメチル尿素の
モル数の2倍との和 第1反応工程に使用される二酸化炭素は炭酸ガス、液体
炭酸、固体炭酸、または超臨界二酸化炭素のいずれでも
よい。第1反応工程に供給される第二の成分の量として
は、次のiv’’)〜vi’’)の合計のモル数が、供給さ
れるエチレンオキサイドのモル数に対して、100倍以
下となるように決定されることが好ましい。このモル比
が100倍よりも大きいと、反応器の容積効率が低下す
る傾向があるという点で不利である。 iv'')回収再利用されるモノメチルアミンの二酸化炭素
化合物中の二酸化炭素成分のモル数と、新たに供給され
るモノメチルアミンの二酸化炭素化合物中の二酸化炭素
成分のモル数との和 v'')回収再利用される二酸化炭素のモル数と、新たに
供給される二酸化炭素のモル数との和 vi'')回収再利用される1,3−ジメチル尿素のモル数
と、新たに供給される1,3−ジメチル尿素のモル数と
の和 さらに、第1反応工程は、ラインL42を経て水を導入
し、水の存在下に反応を実施しても良い。供給する水の
量は、供給するエチレンオキサイドに対して、好ましく
は100質量比以下であり、より好ましくは50質量比
以下である。100質量比を越えると、容積効率が低く
なるという点で不利である。
(8)を有しても良い。この場合、第1反応工程で得ら
れた反応混合物の一部または全部をラインL45および
L46を経て第7分離工程に供給する。第7分離工程に
おいては、該反応混合物から未反応のモノメチルアミン
を主留分とする第1留分と、2−(メチルアミノ)エタ
ノールおよびN−メチルジエタノールアミンを主留分と
する第2留分とに分離し、該第1留分をラインL50を
経て、第1反応工程に循環することができる。該第2留
分は、ラインL48およびL49を経て、第2反応工程
に供給される。また、該第2留分は、ラインL5に供給
し、L2等からのモノメチルアミン、二酸化炭素、およ
び/または水等と予め混合した後に第2反応工程に供給
することもできる。
9から第1反応工程で得られた反応混合物、および/ま
たはラインL48およびL49から第7分離工程の第2
留分を供給することにより、第1反応工程で製造された
2−(メチルアミノ)エタノールおよびN−メチルジエ
タノールアミンを第2反応工程に供給することができ
る。第1反応工程で反応しなかった成分(D)、(E)
および(F)のうちの少なくともひとつが第2反応工程
に供給される場合は、そのまま第2反応工程を行うこと
もできるし、さらに、ラインL2より導入されるモノメ
チルアミン、ラインL3より導入される二酸化炭素、ラ
インL52より導入されるモノメチルアミンの二酸化炭
素化合物および/またはラインL53より導入される
1,3−ジメチル尿素を、第2反応工程に供給すること
もできる。第2反応工程に供給される第1反応工程にお
ける反応混合物、第7分離工程における第2留分、モノ
メチルアミン、二酸化炭素、モノメチルアミンの二酸化
炭素化合物、1,3−ジメチル尿素、および/または水
等は、少なくとも二種以上を予め混合した後に第2反応
工程に供給することもできる。
くは100℃以上300℃以下、好ましくは滞留時間1
時間以上24時間以下で反応が実施される。反応温度が
100℃よりも低いと1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノンの製造効率が低くなる傾向があるという点で不
利であり、300℃よりも高いと1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノンの収率が低くなる傾向があるという
点で不利である。滞留時間が1時間よりも短いと、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの製造効率が低く
なる傾向があるという点で不利であり、24時間よりも
長いと、反応器の容積効率が悪くなる傾向があるという
点で不利である。圧力は温度および原料等の供給量等に
応じて決められるが、通常好ましくは4MPa以上30
MPa以下で実施される。4MPaよりも低いと、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの製造効率が低下
する傾向があるという点で不利であり、30MPaより
も高いと、反応器の製造コストが高くなるという点で不
利である。
給される第二の成分の量は、次のi''')〜iii''')の合
計のモル数が、前記第1反応工程に供給されるエチレン
オキサイドのモル数に対して2倍以上となるように決定
されることが好ましい。このモル比が2倍以上39倍以
下となるように、第2反応工程に供給されるモノメチル
アミンの量が決定されることが、より好ましい。このモ
ル比が2倍よりも小さいと、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノンの収率が低下する傾向があるという点で
不利である。このモル比が39倍よりも大きいと、反応
器の容積効率が低下し、未反応のモノメチルアミン、モ
ノメチルアミンの二酸化炭素化合物、および1,3−ジ
メチル尿素の回収コストが増加するという点で不利であ
る。 i''')第1反応工程から第2反応工程に供給されるモノ
メチルアミンのモル数と、回収再利用されるモノメチル
アミンのモル数と、新たに供給されるモノメチルアミン
のモル数との和 ii''')第1反応工程から第2反応工程に供給されるモ
ノメチルアミンの二酸化炭素化合物中のモノメチルアミ
ン成分のモル数と、回収再利用されるモノメチルアミン
の二酸化炭素化合物中のモノメチルアミン成分のモル数
と、新たに供給されるモノメチルアミンの二酸化炭素化
合物中のモノメチルアミン成分のモル数との和 iii''')第1反応工程から第2反応工程に供給される
1,3−ジメチル尿素のモル数の2倍と、回収再利用さ
れる1,3−ジメチル尿素のモル数の2倍と、新たに供
給される1,3−ジメチル尿素のモル数の2倍との和 本発明の方法において、第2反応工程に使用される二酸
化炭素は炭酸ガス、液体炭酸、固体炭酸、または超臨界
二酸化炭素のいずれでもよい。第2反応工程に供給され
る第二の成分の量は、次のiv''')〜vi''')の合計のモ
ル数が前記第1反応工程において供給されるエチレンオ
キサイドのモル数に対して1.5倍以上となるように決
定されることが好ましい。このモル比が4倍以上100
倍以下となるように決定されることがさらに好ましい。
このモル比が1.5倍よりも小さいと、1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノンの収率が低下する傾向がある
という点で不利であり、100倍よりも大きいと、反応
器の容積効率が低下する傾向があるという点で不利であ
る。 iv''')第1反応工程から第2反応工程に供給される二
酸化炭素のモル数と、回収再利用される二酸化炭素のモ
ル数と、新たに供給される二酸化炭素のモル数との和 v''')第1反応工程から第2反応工程に供給されるモノ
メチルアミンの二酸化炭素化合物中の二酸化炭素成分の
モル数と、回収再利用されるモノメチルアミンの二酸化
炭素化合物中の二酸化炭素成分のモル数と、新たに供給
されるモノメチルアミンの二酸化炭素化合物中の二酸化
炭素成分のモル数との和 vi''')第1反応工程から第2反応工程に供給される
1,3−ジメチル尿素のモル数と、回収再利用される
1,3−ジメチル尿素のモル数と、新たに供給される
1,3−ジメチル尿素のモル数との和第2反応工程は、
ラインL4より水を導入することもできる。水の供給量
としては、第1反応工程より供給される水、第2反応工
程に回収循環される水、新たに供給する水の合計が、前
記第1反応工程において供給されるエチレンオキサイド
に対して、100質量比以下が好ましく、より好ましく
は50質量比以下である。
ノン製造工程または第2反応工程において、DMIが製
造されるが、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
製造工程または第2反応工程で得られる反応混合物中に
は、副生成物、未反応物も含め、水;2−(メチルアミ
ノ)エタノール、1,3−ジメチルピペラジンおよび
N,N’−ジメチルエチレンジアミン等の、沸点が水よ
り高くDMIより低いアミンである軽沸アミン類;1,
3−ジメチル尿素、1−メチル−2−イミダゾリジノン
およびN−メチルジエタノールアミン等の、沸点がDM
Iより高い化合物である高沸点化合物;アンモニアとそ
の二酸化炭素化合物、モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、およびこれらアミンの二酸化炭
素化合物;および二酸化炭素が含まれている。アンモニ
アまたはアミンの二酸化炭素化合物としては、カルバミ
ン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩等が挙げられる。
製造工程または第2反応工程における反応混合物は、ラ
インL6を経て、第1分離工程(2)に供給される。
2−イミダゾリジノン製造工程または第2反応工程で得
られた反応混合物が、モノメチルアミン、二酸化炭素、
およびモノメチルアミンの二酸化炭素化合物を主留分と
し、かつ水を含む第1留分と、DMI、および前記高沸
点化合物を主留分とし、かつ水を含む第2留分とに分離
される。該第1留分はラインL7、L14、L16およ
びL19を経て、第4分離工程(5)に供給され、該第
2留分は、ラインL8、L10、およびL13を経て第
2分離工程(3)に供給できる。
メチル−2−イミダゾリジノン製造工程または第2反応
工程における圧力よりも低い圧力で実施されることが好
ましい。低い圧力で実施することにより、モノメチルア
ミン等の軽沸点成分および水の一部を気化し、第4分離
工程に供給することが容易にできる。
記第4分離工程の間に吸収工程(10)を有しても良
く、この場合、前記第1分離工程における第1留分を、
ラインL7、L14、およびL15を経て、吸収工程に
供給する。
留分を、ラインL17から供給される溶媒に接触させ吸
収させる。吸収工程に導入される第1分離工程の第1留
分は、気体、液体、水溶液等の溶液、またはこれらの混
合物何れでも良い。使用する溶媒としては、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン製造工程、第1反応工程
および第2反応工程において、不活性であれば何でも良
く、通常、水、炭化水素類、エーテル類、アミド類、ま
たは環状尿素類を用いることができ、これらのうち、水
またはDMIが好ましく、更に好ましくは水である。水
またはDMIは1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン製造工程または第2反応工程における原料または生成
物であるため、新たな回収工程等を必要としない点で好
ましい。また、これらの溶媒は単独でも、または2種以
上を同時に用いることができ、用いる溶媒によって、二
相以上の多相系で実施することもできる。
化炭素の一部はラインL20を経て、系外に放出でき
る。
およびL19を経て、第4分離工程(5)に供給され
る。
チル−2−イミダゾリジノン製造工程または第2反応工
程において副生するアンモニア、ジメチルアミン、トリ
メチルアミン、アンモニアの二酸化炭素化合物、ジメチ
ルアミンの二酸化炭素化合物、およびトリメチルアミン
の二酸化炭素化合物を第1留分としてラインL22へ除
去し、分離器下部より第2留分として、モノメチルアミ
ン、およびその二酸化炭素化合物を回収する。前記吸収
工程を有する場合は、前記吸収工程における溶媒の一部
は該第2留分として回収される。該第2留分はラインL
23およびL5を経て、前記1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン製造工程へ循環されるか、前記第1反応
工程および/または前記第2反応工程に循環される。該
第2留分は一部を廃棄し、残りを前記1,3−ジメチル
−2−イミダゾリジノン製造工程に循環するか、前記第
1反応工程および/または前記第2反応工程に循環する
こともできる。該第1留分は廃棄処理しても良いし、不
均化反応により処理しモノメチルアミンを製造し、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程に循環す
るか、前記第2反応工程および/または前記第2反応工
程に循環しても良い。
び/またはその二酸化炭素化合物の分離回収効率を向上
させるために、二酸化炭素の存在下に実施することが好
ましい。使用される二酸化炭素は炭酸ガス、液体炭酸、
固体炭酸、または超臨界二酸化炭素のいずれでもよい。
前記1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程
または第2反応工程において、二酸化炭素の存在下に反
応を実施するため、第4分離工程で改めて二酸化炭素を
加えずにそのまま分離を行うこともできるし、前記第1
分離工程における第1留分または前記吸収工程より供給
される吸収液に、ラインL21より導入される二酸化炭
素を接触させることもできる。
もできるし、または蒸留操作と組み合わせることもでき
る。多段階で実施するか、または蒸留操作と組み合わせ
ることにより、モノメチルアミンの回収効率が向上す
る。
場合、第1分離工程の第1留分を水等の溶媒に吸収せし
めた後、次段階に供給することもできる。
び前記高沸点化合物を主留分とし、かつ水を含む第2留
分は、通常、ラインL8、L10およびL13を経て、
第2分離工程(3)に供給される。
程と第2分離工程の間に、加水分解工程(9)を有して
も良く、この場合、前記第1分離工程における第2留分
を、ラインL8およびL9を経て、該加水分解工程に供
給し、該加水分解工程において、50℃以上に加熱して
1,3−ジメチル尿素の加水分解反応を行うことができ
る。加水分解の反応混合物を、加水分解され生成するモ
ノメチルアミン、二酸化炭素、およびモノメチルアミン
の二酸化炭素化合物を主留分とし、かつ水を含む第1留
分と、DMIおよび前記高沸点化合物を主留分とし、か
つ水を含む第2留分とに分離し、この第1留分をライン
L11、L14、L16、およびL19を経て前記第4
分離工程に供給される。吸収工程を有する場合は、該第
1留分はラインL11、L14およびL15を経て吸収
工程に供給される。この第2留分はラインL12および
L13を経て、前記第2分離工程に供給される。
る水およびDMIを含む混合物は、該第2分離工程にお
いて、水および軽沸アミン類を主留分とする第1留分
と、DMIおよび前記高沸点化合物を主留分とする第2
留分とに分離される。該第2留分はラインL24を経
て、第3分離工程(4)に供給される。該第1留分は、
2−(メチルアミノ)エタノールの含有量が少ない場合
は、そのまま廃棄しても良いし、ラインL25、L2
6、L30およびL5を経て、1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン製造工程または第2反応工程に循環す
ることもできる。2−(メチルアミノ)エタノールの含
有量が多い場合は、該第1留分の少なくとも一部をライ
ンL25、L26、L30およびL5を経て、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程または第2反
応工程に循環しても良いし、循環液中の2−(メチルア
ミノ)エタノール含有量を高めるため第5分離工程(1
1)を有しても良い。
分離工程における第1留分がラインL25およびL27
を経て導入され、該第5分離工程において、水を主留分
とする第1留分と、2−(メチルアミノ)エタノールを
主留分とする第2留分とに分離し、該第2留分をライン
L29、L30およびL5を経て、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン製造工程または第2反応工程に循
環する。該第5分離工程において2−(メチルアミノ)
エタノールを分離することにより、第2分離工程におけ
る第1留分に含まれる2−(メチルアミノ)エタノール
を有効に1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造
工程または第2反応工程に循環することができる。第5
分離工程の第1留分は、廃棄処理をしても良いし、少な
くとも一部を1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
製造工程または第2反応工程に循環することもできる。
入されるDMIおよび前記高沸点化合物を含む混合物
は、該第3分離工程において、DMIを主留分とする第
1留分と、前記高沸点化合物を主留分とする第2留分と
に分離される。
的物であるDMIが得られるが、更に高純度のDMIを
得るために、精留工程(12)を有しても良く、この場
合、第3分離工程における第1留分をラインL32を経
て、精留工程に導入し、該精留工程において精留するこ
とにより高純度のDMIが得られる。
くとも一部は、ラインL31、L33、L34およびL
5を経て、前記1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン製造工程または第2反応工程に循環することもでき
る。該第2留分を循環することにより、未反応のN−メ
チルジエタノールアミンが再利用できる。さらに、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程または第
2反応工程における副生成物である1,3−ジメチル尿
素を循環することにより、1,3−ジメチル尿素が反応
系内で水と反応して、モノメチルアミン、二酸化炭素お
よびモノメチルアミンの二酸化炭素化合物に分解される
ため、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工
程または第2反応工程に新たに供給するモノメチルアミ
ンおよび二酸化炭素の量を減らすことができる。
(13)を有しても良く、この場合、前記第3分離工程
における第2留分を、ラインL31およびL37を経
て、第6分離工程に供給する。該第6分離工程におい
て、N−メチルジエタノールアミンおよび1,3−ジメ
チル尿素を主留分とする第1留分と、1−メチル−2−
イミダゾリジノン等の1,3−ジメチル尿素より沸点が
高い化合物を主留分とする第2留分とに分離し、該第1
留分の少なくとも一部はラインL39、L34およびL
5を経て、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン製
造工程または第2反応工程に循環することができる。該
第2留分は、廃棄処理をしても良いし、さらにメチル化
反応によりDMIを製造し、その後、第3分離工程に供
給することもできる。該第6分離工程により、N−メチ
ルジエタノールアミンおよび/または1,3−ジメチル
尿素を有効に1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
製造工程または第2反応工程に循環することができる。
チル−2−イミダゾリジノン製造工程、第1反応工程お
よび第2反応工程における反応器として公知材料からな
る容器を適宜用いることができるが、内壁の少なくとも
一部が、チタンおよびジルコニウムからなる群から選ば
れる一種以上を含有する金属および/またはその酸化物
で構成されている容器を用いることが好ましい。このよ
うな反応器を使用することにより、高収率でDMI類を
製造することができる。このような反応器としては、例
えば、反応器全体をチタンもしくはジルコニウムを含有
する金属で製造したもの、または反応器内壁の少なくと
も一部をチタンもしくはジルコニウムを含有する金属ま
たはその酸化物で被覆したもの等が挙げられる。チタン
もしくはジルコニウムを含有する金属とは、例えば、J
IS規格1種ないし4種の工業用純チタン、Ti-0.15P
d、Ti-5TaまたはTi-0.3Mo-0.8Ni等のチタン耐食合金、T
i-2.5Sn、Ti-5Al-2.5Sn、Ti-5Al-2.5Sn(ELI)、Ti-2.5C
u、Ti-2O-1N-5Fe、Ti-5Ni-0.5Ru、Ti-0.5Pd-3CoまたはT
i-5.5Al-3.5Sn-3Zr-1Nb-0.3Mo-0.3Si等のα型チタン合
金、Ti-8Al-1Mo-1V、Ti-2.25Al-11Sn-5Zr-1Mo-0.2Si、T
i-6Al-2Sn-4Zr-2Mo、Ti-5Al-5Sn-2Zr-2Mo-0.25Sn、Ti-6
Al-2Nb-1Ta-0.8Mo、Ti-6Al-5Zr-0.5Mo-0.2SiまたはTi-
4.5Al-3V-2Fe-2Mo等の近α型チタン合金、Ti-5Al-2Cr-1
Fe、Ti-5Al-5Sn-5Zr-2Cr-1Fe、Ti-4Al-4Mn、Ti-3Al-2.5
V、Ti-6Al-4V、Ti-6Al-4V(ELI)、Ti-6Al-6V-2Sn、Ti-6A
l-2Sn-4Zr-6Mo、Ti-7Al-4Mo、Ti-5Al-2Zr-4Mo-4Cr、Ti-
6Al-1.7Fe-0.1Si、Ti-6.4Al-1.2Fe、Ti-15Zr-4Nb-2Ta-2
Pd、Ti-6Al-7NbまたはTi-8Mn等のα+β型チタン合金、
Ti-13V-11Cr-3Al、Ti-15Mo-5Zr、Ti-15Mo-0.2Pd、Ti-15
V-3Cr-3Sn-3Al、Ti-20V-4Al-1Sn、Ti-22V-4AlまたはTi-
16V-4Sn-3Al-3Nb等のβ型チタン合金、Ti-10V-2Fe-3Al
またはTi-9.5V-2.5Mo-3Al等の近β型チタン合金、また
は、ジルカロイ−2、ジルカロイ−4、Zr-2.5Nbまたは
オゼナイト等のジルコニウム合金等が挙げられる。これ
らの金属のうち、チタンを含有する金属が好ましく、更
に好ましくは、工業用純チタンまたはチタン耐食合金で
ある。
離工程における分離器としては、公知材料からなる分離
器を適宜用いることができるが、内壁の少なくとも一部
が、(I)チタンおよびジルコニウムからなる群から選
ばれる一種以上を含有する金属および/またはこの金属
の酸化物、または(II)無機ガラスで構成されている
容器を用いることが好ましい。このような分離器を用い
ると、固形物の生成を抑制でき、ライン等の閉塞を防止
できる点で有利である。このような分離器としては、例
えば、分離器全体をチタンもしくはジルコニウムを含有
する金属で製造したもの、分離器内壁の少なくとも一部
をチタンもしくはジルコニウムを含有する金属か、この
金属の酸化物で被覆したもの、分離器全体を無機ガラス
で製造したもの、または分離器内壁を無機ガラスで被覆
したもの等が挙げられる。
としては、前記1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン製造工程の場合と同様のものが挙げられ、これらの金
属のうち、チタンを含有する金属が好ましく、更に好ま
しくは、工業用純チタンまたはチタン耐食合金である。
態にある無機物質であり、例えば、元素ガラス、水素結
合ガラス、酸化物ガラス、フッ素化ガラス、塩化物ガラ
ス、硫化物ガラス、炭酸塩ガラス、硝酸塩ガラスまたは
硫酸塩ガラス等が挙げられる。
ガラスまたはホウ酸塩ガラス等の酸化物ガラスが好まし
く、より好ましくは、石英ガラス等のケイ酸ガラス、水
ガラス等のケイ酸アルカリガラス、板ガラスまたはクラ
ウンガラス等のソーダ石灰ガラス、ボヘミアンまたはク
リスタルガラス等のカリ石灰ガラス、フリントガラス等
の鉛ガラス、バリウムフリントガラス等のバリウムガラ
ス、またはホウケイ酸ガラス等のケイ酸塩ガラスが挙げ
られ、更に好ましくは、ケイ酸塩ガラス、またはソーダ
石灰ガラスであり、アルミニウムイオン、マグネシウム
イオンまたはカルシウムイオンを修飾イオンとするソー
ダ石灰ガラスである。
分解工程における加水分解器としては、公知材料からな
る反応器を適宜用いることができるが、内壁の少なくと
も一部が、(I)チタンおよびジルコニウムからなる群
から選ばれる一種以上を含有する金属および/またはこ
の金属の酸化物、または(II)無機ガラスで構成され
ている容器を用いることが好ましい。このような加水分
解器を用いると、固形物の生成を抑制でき、ライン等の
閉塞を防止できる点で有利である。このような加水分解
器としては、例えば、加水分解器全体をチタンもしくは
ジルコニウムを含有する金属で製造したもの、加水分解
器内壁の少なくとも一部をチタンもしくはジルコニウム
を含有する金属か、またはこの金属の酸化物で被覆した
もの、加水分解器全体を無機ガラスで製造したもの、ま
たは加水分解器内壁を無機ガラスで被覆したもの等が挙
げられる。
としては、前記1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン製造工程の場合と同様のものが挙げられ、これらの金
属のうち、チタンを含有する金属が好ましく、更に好ま
しくは、工業用純チタンまたはチタン耐食合金である。
の場合と同様のものが挙げられ、これらのうち、ケイ酸
塩ガラス、リン酸塩ガラスまたはホウ酸塩ガラス等の酸
化物ガラスが好ましく、より好ましくは、石英ガラス等
のケイ酸ガラス、水ガラス等のケイ酸アルカリガラス、
板ガラスまたはクラウンガラス等のソーダ石灰ガラス、
ボヘミアンまたはクリスタルガラス等のカリ石灰ガラ
ス、フリントガラス等の鉛ガラス、バリウムフリントガ
ラス等のバリウムガラス、またはホウケイ酸ガラス等の
ケイ酸塩ガラスが挙げられ、更に好ましくは、ケイ酸塩
ガラス、またはソーダ石灰ガラスであり、アルミニウム
イオン、マグネシウムイオンまたはカルシウムイオンを
修飾イオンとするソーダ石灰ガラスである。
の単位操作の実施形態としては特に限定されるものでは
なく、回分式、半回分式、連続式のいずれでも良い。
理でき、高効率でDMIを製造することができる。
るが、本発明がこれらによって限定されるものではな
い。また、実施例中、各分離工程における各留分、吸収
工程における吸収液を、例えば、第1留分/第1分離工
程、第2留分/第1分離工程、吸収液/吸収工程のよう
に記載する。
純チタン製であり、本体はJIS規格2種の工業用純チ
タンで内張を施した内容積400ccのオートクレーブ
に、メチルカルバミン酸メチルアミン塩111.4g
(1050ミリモル)、イオン交換水32.4g(18
00ミリモル)を仕込み、気相部を窒素で置換した後、
エチレンオキサイド13.2g(300ミリモル)、二
酸化炭素33.0g(750ミリモル)を仕込んだ。攪
拌をしながら、オートクレーブ外部より加熱し、内温が
100℃で3時間反応させ、その後内温を200℃にあ
げ、該温度で7時間反応させた。この時の最高圧力は、
9.2MPaであった。
常圧に戻し、反応液を回収しガスクロマトグラフィーで
分析したところ、エチレンオキサイド基準のDMI収率
は46%であった。
(1回目)]実施例1と同一のオートクレーブを用い、
実施例1と同一の仕込みを行った。攪拌をしながら、オ
ートクレーブ外部より加熱し、内温が220℃で4時間
反応させた。この時の圧力は、11.0MPaであっ
た。
常圧に戻し、反応液158.3gを回収した。
およびカールフィッシャーで分析したところ、エチレン
オキサイド基準のDMI収率は57%であった。反応液
にはアンモニアおよびその二酸化炭素化合物中のアンモ
ニア成分(以下、両者をあわせてアンモニア成分と略記
する。)0.44g、モノメチルアミンおよびその二酸
化炭素化合物中のモノメチルアミン成分(以下、両者を
あわせてモノメチルアミン成分と略記)36.8g、ジ
メチルアミンおよびその二酸化炭素化合物中のジメチル
アミン成分(以下、両者をあわせてジメチルアミン成分
と略記)1.12g、トリメチルアミンおよびトリメチ
ルアミンの二酸化炭素化合物中のトリメチルアミン成分
(以下、両者をあわせてトリメチルアミン成分と略記)
0.11g、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
19.4g、2−(メチルアミノ)エタノールおよびそ
の二酸化炭素化合物中の2−(メチルアミノ)エタノー
ル成分(以下、両者をあわせて2−(メチルアミノ)エ
タノール成分と略記)0.20g、1,3−ジメチルピ
ペラジン0.41g、N,N’−ジメチルエチレンジア
ミンおよびその二酸化炭素化合物中のN,N’−ジメチ
ルエチレンジアミン成分(以下、両者をあわせてN,
N’−ジメチルエチレンジアミン成分と略記)0.20
g、N,N−ジメチルエタノールアミン0.44g、1
−メチル−2−イミダゾリジノン1.05g、N−メチ
ルジエタノールアミン2.57g、1,3−ジメチル尿
素22.5g、水43.9g、ならびに二酸化炭素、ア
ンモニアの二酸化炭素化合物、および上記アミン類(モ
ノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、
2−(メチルアミノ)エタノール、およびN,N’−ジ
メチルエチレンジアミン)の二酸化炭素化合物中の二酸
化炭素成分(以下、これらをあわせて二酸化炭素成分と
略記)27.4g等が含有していた。
酸メチルアミン塩88.6g(835ミリモル)、イオ
ン交換水52.2g(2896ミリモル)を仕込み、気
相部を窒素で置換した後、エチレンオキサイド26.4
g(600ミリモル)、二酸化炭素2.2g(52ミリ
モル)を仕込んだ。攪拌をしながら、オートクレーブ外
部より加熱し、内温が100℃で3時間反応させた後、
更に加熱し内温を220℃に上げ、該温度で4時間反応
させた。この時の圧力は、3.3MPaであった。実施
例1と同様に、反応液を回収し、ガスクロマトグラフィ
ーで分析したところ、エチレンオキサイド基準のDMI
収率は16%であった。
2−イミダゾリジノン製造工程(1回目)で回収した反
応液157.5gを内容積500ccのホウケイ酸ガラ
ス製の3つ口フラスコに移した。常圧下、内温80〜1
17℃で単蒸留を行い、蒸留塔からの留出物(第1留分
/第1分離工程)73.0gを回収した。該第1留分/
第1分離工程をガスクロマトグラフィーおよびカールフ
ィッシャーで分析したところ、アンモニア成分0.42
g、モノメチルアミン成分34.9g、ジメチルアミン
成分1.1g、およびトリメチルアミン成分0.05
g、二酸化炭素成分18.6g、および水17.6g等
を含有していた。
離工程)をガスクロマトグラフィーおよびカールフィッ
シャーで分析したところ、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン18.8g、1,3−ジメチル尿素22.
0g、水25.3g、2−(メチルアミノ)エタノール
0.20g、および1−メチル−2−イミダゾリジノン
1.03g等を含有していた。
工程を64〜66℃/230torr(31kPa)で
減圧蒸留した。水を含む留出液(第1留分/第2分離工
程)27.0gを回収した。この留出液をガスクロマト
グラフィーで分析したところ、1,3―ジメチルピペラ
ジン0.27g、N,N’−ジメチルエチレンジアミン
0.19g、N,N−ジメチルアミノエタノール0.3
8g、および2−(メチルアミノ)エタノール0.19
g等を含んでいた。この時、釜残(第2留分/第2分離
工程)は43.8gであり、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン18.3g、1,3−ジメチル尿素2
1.5g、N−メチルジエタノールアミン2.5g等を
含んでいた。
るフラスコから回収した釜残(第2留分/第2分離工
程)を、105〜109℃/19.5torr(2.5
kPa)で減圧蒸留を行った。留出液として純度99%
の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン16.8g
を回収した。
離工程において回収した留出液(第1留分/第1分離工
程)を内容積200mlの三口フラスコに移した。フラ
スコ外部より氷冷しながらドライアイス30gを徐々に
加え、二酸化炭素を飽和させた。その後、三口フラスコ
上部よりガラス管にて、冷却管、およびトラップを接続
し、トラップは氷水にて冷却した。
に浸し、還流下で1時間加熱した。この間、フラスコ内
温は最高93℃であった。室温まで冷却後、フラスコ中
の水溶液(第2留分/第4分離工程(第1段階))5
2.1gを回収し、ガスクロマトグラフィーおよびカー
ルフィッシャーで分析したところ、モノメチルアミン成
分26.3g、アンモニア成分0.0082g、ジメチ
ルアミン成分0.25g、トリメチルアミン成分未検
出、二酸化炭素成分13.9g、および水11.3g等
を含有していた。
プ中に回収された第1留分/第4分離工程(第1段階)
(モノメチルアミン成分7.8g、アンモニア成分0.
39g、ジメチルアミン成分0.76g、トリメチルア
ミン成分0.005gを含有)を、50ml三口フラス
コに移した。フラスコ外部より氷冷しながら、ドライア
イス20gを徐々に加え、二酸化炭素を飽和させた後、
第4分離工程(第一段階)と同一の装置を用い、同様に
還流下で1時間加熱した。この間フラスコ内温は最高9
3℃であった。室温まで冷却後、フラスコ中の溶液(第
2留分/第4分離工程(第2段階))13.7gを回収
し、ガスクロマトグラフィーおよびカールフィッシャー
で分析したところ、モノメチルアミン成分6.1g、ア
ンモニア成分0.0058g、ジメチルアミン成分0.
19g、トリメチルアミン成分未検出、二酸化炭素成分
3.3g、および水4.1gを含有していた。
ン製造工程(2回目)]前記1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン製造工程(1回目)と同一のオートクレ
ーブに、前記第4分離工程(第1段階)および第4分離
工程(第2段階)において回収したモノメチルアミンを
含む水溶液(第2留分/第4分離工程(第1段階)およ
び第2留分/第4分離工程(第2段階))63.8g
(モノメチルアミン成分、31.5g、二酸化炭素成分
16.7g、水14.8gを含有)を仕込み、さらにイ
オン交換水17.6g、メチルカルバミン酸メチルアミ
ン塩57.6gを仕込んだ。気相部を窒素で置換した
後、エチレンオキサイド13.2g(300ミリモ
ル)、および二酸化炭素38.7gを充填した。すなわ
ち、仕込んだ、モノメチルアミンのモル数とモノメチル
アミンの二酸化炭素化合物中のモノメチルアミン成分の
モル数との合計、二酸化炭素のモル数とモノメチルアミ
ンの二酸化炭素化合物中の二酸化炭素成分のモル数との
合計、ならびに水のモル数が、前記実施例2における
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程(1
回目)におけるそれらの仕込み量と同じになるように仕
込みを行った。1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ン製造工程(1回目)と同様に、内温が220℃で4時
間反応させた。
製造工程(1回目)と同様に反応液を回収し、反応液を
分析したところ、エチレンオキサイド基準のDMI収率
は、56%であった。反応液には、1−メチル−2−イ
ミダゾリジノン1.1g、およびアンモニア成分0.4
5g等が含有していた。
製造工程(2回目)]において、第2留分/第4分離工
程(第1段階)および第2留分/第4分離工程(第2段
階)の代わりに、第1留分/第1分離工程72.0g
(モノメチルアミン成分34.4g、アンモニア成分
0.41g、ジメチルアミン成分1.05g、二酸化炭
素成分18.3g、および水17.4gを含む)を仕込
み、さらに、モノメチルアミン成分、二酸化炭素成分、
水、エチレンオキサイドが実施例3の[1,3−ジメチ
ル−2−イミダゾリジノン製造工程(2回目)]と同様
の量となるように仕込みを行った。実施例3の[1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程(2回
目)]と同様に、反応、分析を行ったところ、エチレン
オキサイド基準のDMI収率は50%であった。反応液
には、1−メチル−2−イミダゾリジノン2.1gおよ
びアンモニア成分0.86g等が含有していた。
したモノメチルアミンを循環再利用することにより、副
生物の増加を抑制でき、高収率でDMIを製造すること
ができる。
レーブに、イオン交換水37.8g(2100ミリモ
ル)を仕込み、気相部を窒素で置換した後、モノメチル
アミン93.2g(3000ミリモル)、および二酸化
炭素23.8g(540ミリモル)を充填した。オート
クレーブを攪拌しながら、内温が100℃になるまで外
部より加熱した。内温が100℃に到達した後、エチレ
ンオキサイド13.2g(300ミリモル)を添加し、
内温100℃で1時間加熱を続けた。
目)におけるオートクレーブを70℃まで冷却し、圧力
を徐々に常圧まで戻し、気相部からモノメチルアミン
を、−78℃に冷却した内容積200ccの耐圧容器に
回収した(第1留分/第7分離工程)。回収したモノメ
チルアミンは42.7gであった。
工程においてオートクレーブ内に残存した反応混合物
(第2留分/第7分離工程)をガスクロマトグラフィー
で分析したところ、エチレンオキサイドは残っておら
ず、エチレンオキサイド基準の2−(メチルアミノ)エ
タノール収率は85%、N−メチルジエタノールアミン
収率は15%であった。反応混合物中には、2−(メチ
ルアミノ)エタノール成分19.2g、N−メチルジエ
タノールアミン成分2.68g、モノメチルアミン成分
41.8g、水37.8g、および二酸化炭素成分2
3.8gを含有していた。
程)(2−(メチルアミノ)エタノール成分19.0
g、N−メチルジエタノールアミン2.67g、モノメ
チルアミン成分41.6g、二酸化炭素成分23.6g
および水37.6g等を含有)が残存しているオートク
レーブに、イオン交換水16.4g(913ミリモ
ル)、モノメチルアミン14.3g(461ミリモル)
および二酸化炭素55.6g(1263ミリモル)を充
填し、内温が200℃で5時間反応させた。この時の最
高圧力は8.3MPaであった。
常圧に戻し、反応液176.2gを回収した。
およびカールフィッシャーで分析したところ、エチレン
オキサイド基準の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン収率は76%であった。反応液にはアンモニア成分
0.35g、モノメチルアミン成分32.1g、ジメチ
ルアミン成分0.88g、トリメチルアミン成分0.1
1g、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン26.
0g、2−(メチルアミノ)エタノール成分0.64
g、1,3−ジメチルピペラジン0.77g、N,N’
−ジメチルエチレンジアミン成分0.69g、N,N−
ジメチルエタノールアミン0.42g、1−メチル−2
−イミダゾリジノン0.42g、N−メチルジエタノー
ルアミン1.34g、1,3−ジメチル尿素20.3
g、水67.1g、ならびに二酸化炭素成分24.3g
等が含有していた。
反応工程(1回目)で回収した反応液174.4gを内
容積500ccのホウケイ酸ガラス製3つ口フラスコに
移した。常圧下、内温80〜117℃で単蒸留を行い、
蒸留塔からの留出物は、内容積200ccのフラスコ中
のイオン交換水10gに接触・吸収させ、留出物を含む
水溶液86.4gを得た。この水溶液(吸収液/吸収工
程)をガスクロマトグラフィーおよびカールフィッシャ
ーで分析したところ、アンモニア成分0.34g、モノ
メチルアミン成分31.5g、ジメチルアミン成分0.
86g、およびトリメチルアミン成分0.11g、二酸
化炭素成分16.7g、および水36.9g等を含有し
ていた。
離工程)をガスクロマトグラフィーおよびカールフィッ
シャーで分析したところ、1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン25.2g、1,3−ジメチル尿素19.
9g、水38.8g、2−(メチルアミノ)エタノール
0.63g、および1−メチル−2−イミダゾリジノン
0.42g等を含有していた。
工程を64〜66℃/230torr(31kPa)で
減圧蒸留した。水を含む留出液(第1留分/第2分離工
程)40.5gを回収した。この留出液をガスクロマト
グラフィーで分析したところ、1,3―ジメチルピペラ
ジン0.51g、N,N’−ジメチルエチレンジアミン
0.66g、N,N−ジメチルアミノエタノール0.3
6g、および2−(メチルアミノ)エタノール0.61
g等を含んでいた。この時、釜残(第2留分/第2分離
工程)は46.2gであり、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン24.5g、1,3−ジメチル尿素1
9.5g、N−メチルジエタノールアミン1.3g等を
含んでいた。
るフラスコから回収した釜残(第2留分/第2分離工
程)を、105〜109℃/19.5torr(2.5
kPa)で減圧蒸留を行った。留出液(第1留分/第3
分離工程)として純度99%の1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン22.6gを回収した。
離工程において回収した留出液を含む水溶液(吸収液/
吸収工程)を内容積200mlの三口フラスコに移し
た。フラスコ外部より氷冷しながらドライアイス30g
を徐々に加え、二酸化炭素を飽和させた。その後、三口
フラスコ上部よりガラス管にて、イオン交換水10gが
入ったトラップを接続し、トラップは氷水にて冷却し
た。
に浸し、還流下で1時間加熱した。この間、フラスコ内
温は最高93℃であった。室温まで冷却後、フラスコ中
の水溶液(第2留分/第4分離工程(第1段階))5
4.3gを回収し、ガスクロマトグラフィーおよびカー
ルフィッシャーで分析したところ、モノメチルアミン成
分23.7g、アンモニア成分0.0068g、ジメチ
ルアミン成分0.20g、トリメチルアミン成分未検
出、二酸化炭素成分12.5g、および水17.3g等
を含有していた。
プ中に回収された第1留分/第4分離工程(第1段階)
の水溶液(モノメチルアミン成分7.1g、アンモニア
成分0.32g、ジメチルアミン成分0.63g、トリ
メチルアミン成分0.072gを含有)を、200ml
三口フラスコに移した。フラスコ外部より氷冷しなが
ら、ドライアイス20gを徐々に加え、二酸化炭素を飽
和させた後、第4分離工程(第一段階)と同一の装置を
用い、同様に還流下で1時間加熱した。この間フラスコ
内温は最高93℃であった。室温まで冷却後、フラスコ
中の水溶液(第2留分/第4分離工程(第2段階))2
1.8gを回収し、ガスクロマトグラフィーおよびカー
ルフィッシャーで分析したところ、モノメチルアミン成
分5.6g、アンモニア成分0.0049g、ジメチル
アミン成分0.16g、トリメチルアミン成分未検出、
二酸化炭素成分3.0g、および水12.9g等を含有
していた。
前記第2留分/第4分離工程(第1段階)をあわせて、
74.0gのモノメチルアミンを含む水溶液を得た(第
2留分/第4分離工程)。
工程(1回目)と同一のオートクレーブに、前記第4分
離工程(第1段階)および第4分離工程(第2段階)で
回収したモノメチルアミンを含む水溶液(第2留分/第
4分離工程)のうち69.5g(モノメチルアミン成分
26.9g、二酸化炭素成分14.2gおよび水27.
5g等を含有)、ならびにイオン交換水10.3gを仕
込み、気相部を窒素で置換した後、前記第7分離工程で
回収した第1留分/第7分離工程42.5g、モノメチ
ルアミン23.8g、および二酸化炭素9.5gを充填
した。すなわち、仕込んだ、モノメチルアミンのモル数
とモノメチルアミンの二酸化炭素化合物中のモノメチル
アミン成分のモル数との合計、二酸化炭素のモル数とモ
ノメチルアミンの二酸化炭素化合物中の二酸化炭素成分
のモル数との合計、ならびに水のモル数が、前記第1反
応工程(1回目)におけるそれらの仕込み量と同じにな
るように仕込みを行った。オートクレーブを攪拌しなが
ら、内温が100℃になるまで外部より加熱した。内温
が100℃に到達した後、エチレンオキサイド13.2
g(0.3モル)を添加し、内温100℃で1時間加熱
を続けた。
液を回収し、ガスクロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、エチレンオキサイドの転化率は100%であり、第
1反応工程(2回目)において新たに仕込んだエチレン
オキサイド基準の2−(メチルアミノ)エタノール収率
は85%、N−メチルジエタノールアミン収率は15%
であった。
工程(2回目)におけるオートクレーブに残存した反応
液(2−(メチルアミノ)エタノール成分18.9g、
N−メチルジエタノールアミン2.65g、モノメチル
アミン成分41.7g、二酸化炭素成分23.8g、お
よび水37.8g等を含有)に、前記第4分離工程(第
1段階)および第4分離工程(第2段階)において回収
したモノメチルアミンを含む水溶液(第2留分/第4分
離工程)4.5g(モノメチルアミン成分1.76g、
二酸化炭素成分0.93g、および水1.80g等を含
有)、および前記第3分離工程における1,3−ジメチ
ル尿素17.8gを含む釜残(第2留分/第3分離工
程)21.0gを加え、更にイオン交換水18.3gを
仕込んだ。気相部を窒素で置換した後、二酸化炭素4
5.8gを充填した。すなわち、仕込んだ以下の成分
a)〜c)が前記第2反応工程(1回目)と同様になる
ように仕込みを行った。a)モノメチルアミンのモル数
と、モノメチルアミンの二酸化炭素化合物中のモノメチ
ルアミン成分のモル数と、1,3−ジメチル尿素のモル
数の2倍との和b)二酸化炭素のモル数と、モノメチル
アミンの二酸化炭素化合物中の二酸化炭素成分のモル数
と、2−(メチルアミノ)エタノールの二酸化炭素化合
物中の二酸化炭素成分のモル数と、1,3−ジメチル尿
素のモル数との和c)水のモル数と、1,3−ジメチル
尿素のモル数の差第2反応工程(1回目)と同様に、内
温が200℃で5時間反応させた。
回収し、反応液を分析したところ、前記第1反応工程
(2回目)において新たに仕込んだエチレンオキサイド
基準の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン収率
は、76%であった。
ルキレンオキサイドを原料とし、1,3−ジアルキル−
2−イミダゾリジノン類を工業的に製造するに好適な方
法であり、特に1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ンを製造する方法においては、副生するN−メチルジエ
タノールアミン、アンモニア、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、1−メチルー2−イミダゾリジノン、1,
3−ジメチル尿素等の副生物を効率よく分離あるいは処
理し、高効率で1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノ
ンを製造できる。
工程ブロック図である。
す工程ブロック図である。
す工程ブロック図である。
す工程ブロック図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式(1)中、R1は水素または炭素数1〜6のアルキ
ル基を表す。)で表されるアルキレンオキサイドを第一
の成分として用い、次の成分(A)、(B)および
(C)からなる群から選ばれる1種以上を第二の成分と
して用い、 成分(A):二酸化炭素および式(2)で表されるモノ
アルキルアミン 【化2】 (式(2)中、R2は炭素数1〜6のアルキル基を表
す。)、 成分(B):前記式(2)で表されるモノアルキルアミ
ンの二酸化炭素化合物、 成分(C):式(3)で表される1,3−ジアルキル尿
素 【化3】 (式(3)中、R2は前記と同様に定義される。)、該
第一の成分と第二の成分とを50℃以上に加熱して、反
応させ、式(4) 【化4】 (式(4)中、R1およびR2はそれぞれ前記と同様に定
義される。)で表される1,3−ジアルキル−2−イミ
ダゾリジノン類を製造する方法において、前記成分
(A)に含まれるモノアルキルアミンの供給モル数と、
前記成分(B)のモノアルキルアミンの二酸化炭素化合
物中のモノアルキルアミン成分の供給モル数と、前記成
分(C)の1,3−ジアルキル尿素の供給モル数の2倍
との合計のモル数を、前記アルキレンオキサイドの供給
モル数に対して3倍以上とすることを特徴とする1,3
−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法。 - 【請求項2】 前記反応を4MPa以上の圧力下で実施
する請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 前記成分(A)に含まれる二酸化炭素の
供給モル数と、前記成分(B)のモノアルキルアミンの
二酸化炭素化合物中の二酸化炭素成分の供給モル数と、
前記成分(C)の1,3−ジアルキル尿素の供給モル数
との合計のモル数を、前記アルキレンオキサイドの供給
モル数に対して1.5倍以上とする請求項1または2記
載の方法。 - 【請求項4】 前記R1が水素原子であり、前記R2がメ
チル基を表し、製造される1,3−ジアルキル−2−イ
ミダゾリジノン類が1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノンである請求項1〜3のいずれか一項に記載の方
法。 - 【請求項5】 前記第一の成分としてエチレンオキサイ
ドを用い、前記第二の成分として次の成分(D)、
(E)および(F)からなる群から選ばれる1種以上の
成分を用い、 成分(D):二酸化炭素およびモノメチルアミン、成分
(E):モノメチルアミンの二酸化炭素化合物、 成分(E):1,3−ジメチル尿素、(1)該第1の成
分と該第2の成分とを50℃以上に加熱して反応させ、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを得る1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン製造工程を有し、さ
らに、(2)前記1,3−ジメチル−2−イミダゾリジ
ノン製造工程で得られた反応混合物を、モノメチルアミ
ン、二酸化炭素、およびモノメチルアミンの二酸化炭素
化合物を主留分とし、かつ水を含む第1留分と、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、および沸点が1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノンよりも高い高沸点
化合物を主留分とし、かつ水を含む第2留分とに分離す
る第1分離工程、(3)前記第1分離工程の第2留分の
少なくとも一部を、水、および沸点が水よりも高く1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノンよりも低いアミン
である軽沸アミン類を主留分とする第1留分と、1,3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、および該高沸点化
合物を主留分とする第2留分とに分離する第2分離工
程、(4)前記第2分離工程の第2留分を、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノンを主留分とする第1留分
と、該高沸点化合物を主留分とする第2留分とに分離す
る第3分離工程、ならびに、(5)前記第1分離工程に
おける第1留分を、アンモニア、ジメチルアミン、トリ
メチルアミン、アンモニアの二酸化炭素化合物、ジメチ
ルアミンの二酸化炭素化合物、およびトリメチルアミン
の二酸化炭素化合物を主留分とし、かつ水を含む第1留
分と、モノメチルアミン、およびその二酸化炭素化合物
を主留分とし、かつ水を含む第2留分とに分離する第4
分離工程を有し、かつ、前記第4分離工程における第2
留分の少なくとも一部を前記1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン製造工程に供給する請求項4記載の方
法。 - 【請求項6】 前記1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン製造工程を、(6)エチレンオキサイドと、前記
成分(D)、(E)および(F)からなる群から選ばれ
る1種以上とを50℃以上に加熱して反応させN−メチ
ルジエタノールアミンおよび2−(メチルアミノ)エタ
ノールを生成させる第1反応工程と、(7)前記第1反
応工程で生成したN−メチルジエタノールアミンおよび
2−(メチルアミノ)エタノールと、前記成分(D)、
(E)および(F)からなる群から選ばれる1種以上と
を100℃以上に加熱して反応させ1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノンを製造する第2反応工程とによっ
て実施し、かつ、前記第4分離工程の第2留分を該第1
反応工程および/または該第2反応工程に供給する請求
項5記載の方法。 - 【請求項7】 前記第4分離工程おいて、前記第1分離
工程における第1留分の少なくとも一部に二酸化炭素を
接触させ50℃以上に加熱し、気液分離することによ
り、前記第4分離工程の第1留分を気相へ除去し、液相
より前記第4分離工程の第2留分を得る請求項5または
6記載の方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001394175A JP2003081947A (ja) | 2001-01-04 | 2001-12-26 | 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法 |
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JP2001-103 | 2001-01-04 | ||
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JP2001103176 | 2001-04-02 | ||
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JP2001394175A JP2003081947A (ja) | 2001-01-04 | 2001-12-26 | 1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン類の製造方法 |
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