JP2003080334A - 溶接金属線及びその製造方法 - Google Patents

溶接金属線及びその製造方法

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JP2003080334A
JP2003080334A JP2002115466A JP2002115466A JP2003080334A JP 2003080334 A JP2003080334 A JP 2003080334A JP 2002115466 A JP2002115466 A JP 2002115466A JP 2002115466 A JP2002115466 A JP 2002115466A JP 2003080334 A JP2003080334 A JP 2003080334A
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wire
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welded
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Masaji Sasaki
正司 佐々木
Yoshitake Kiyozuka
好武 清塚
Hisashi Komatsuzaki
寿志 小松崎
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SANKO DENSHI KOGYO KK
Aomori Prefecture
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SANKO DENSHI KOGYO KK
Aomori Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の金属素線11〜17からなる第一の金
属線1と、他の金属線2との溶接部の品質及び強度を向
上させた溶接金属線を提供する。 【解決手段】 第一の金属線1における複数の金属素線
11〜17を、撚り加工等によって密に接触した状態に
収束させ、第一の金属線1の収束部と他の金属線2とを
重ね合わせ、その重ね合わせ部分にレーザ光LB又は電
子ビームを照射して第一の金属素線1と他の金属線2と
を溶接する。溶接の熱が、被照射位置から全ての金属素
線11〜17及び他の金属線2に速やかに伝導されて良
好な溶接状態が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属線の溶接技術
に関し、特に、溶接される金属線のうちいずれかが複数
の金属素線からなる場合において適したものに関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品から導出される信号線やリード
線のような細い金属線を、他の金属線に一体接合する方
法としては、従来から、半田を用いる方法や、特開昭5
6−9079号公報あるいは特開昭58−53386号
公報に開示されているような、抵抗溶接による方法等が
知られている。このうち、半田を用いる方法によれば、
半田は融点温度が低いため、接合対象の金属線が熱で溶
断してしまうようなことがなく、しかも、金属線が複数
の金属素線の束からなる場合に、これらの金属素線を互
いに結束して強度を高めるといった利点がある。しかし
ながらその反面、半田は鉛を含む合金であるため、廃棄
した場合に、鉛の持つ有害性によって環境に与える負荷
が大きいといった問題が指摘されている。また、抵抗溶
接による方法では、溶接範囲を微小領域に限定すること
ができず、熱の影響が広範囲に及ぶため、近年の高精度
接合の要望に応えることが困難になって来ている。これ
に対し、近年は、摩擦圧接、拡散接合、超音波接合、レ
ーザあるいは電子ビーム等の高密度エネルギによる溶接
等、種々の金属接合技術が進歩し、材料の形状、材質及
び品質に応じて選択可能な接合方法の種類が増えて来
た。中でも、小型の金属部品を精度良く、しかも効率良
く、更には完全に溶融接合ができるレーザ溶接あるいは
電子ビーム溶接は、細い金属線の接合手段として最も適
した手段であると言える。
【0003】レーザ溶接は、レーザ光を溶接対象物にお
ける溶接すべき部分に集中させて照射し、レーザ光の持
つエネルギによって、溶接対象物における溶接すべき部
分を瞬時に溶融して接合する溶接法であり、電子ビーム
溶接は、電子ビームの持つエネルギによって溶接対象物
における溶接すべき部分を溶融して接合する溶接法であ
り、いずれも、半田のような有害性の問題はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
溶接あるいは電子ビーム溶接による従来の金属線の溶接
技術においては、次のような問題が指摘される。
【0005】例えば、図14(A),(B)は、互いに
ほぼ平行な複数の金属素線101,102,103,…
の束からなる第一の金属線100と、単一の金属線から
なる他方の第二の金属線110とを溶接した状態を、拡
大して示すものである。まず図14(A)に示される例
では、第二の金属線110が、第一の金属線100にお
ける一部の金属素線101,102としか溶接されてい
ない。これは、第一の金属線100を構成する複数の金
属素線101,102,103,…の間が離れているた
めに、レーザ光あるいは電子ビームの照射により与えら
れたエネルギが、溶接されるべき全ての金属素線10
1,102,103,…に、融点以上の温度で速やかに
伝導されないからである。
【0006】次に、図14(B)に示される例でも、第
二の金属線110が、第一の金属線100における一部
の金属素線としか溶接されておらず、しかも、第一の金
属線100における一部の金属素線に、第二の金属線1
10との溶接部Wdで溶断が生じている。これは、第一
の金属線100を構成する複数の金属素線101,10
2,103,…間が離れているために、レーザ光あるい
は電子ビームの照射により入熱したエネルギが、全ての
金属素線101,102,103,…に広く伝導され
ず、その結果、レーザ光あるいは電子ビームの被照射部
分付近に熱が集中して、局所的に完全に溶融し、更には
蒸発してしまうからである。
【0007】また、小型の金属部品の溶接に適している
と言われているYAGレーザを用いた場合、YAGレー
ザは比較的吸収率が大きいため、溶接すべき部分全体に
熱が速やかに伝導されないと、レーザ光が照射された部
分の温度が上昇して溶融金属の蒸発が激しくなり、この
ときの蒸発反跳力によって、深い凹みや溶断を生じやす
い。
【0008】そして、上述の図14(A)(B)に示さ
れるいずれの溶接状態でも、第一の金属線100を構成
する複数の金属素線101,102,103,…の全て
が溶接されていないために、溶接強度が弱く、断線しや
すい問題がある。しかも、溶接部Wdの状態及び品質が
溶接の度に異なり、一定しないため、この溶接金属線が
例えばリード線などの導電手段であるような場合は、電
流や抵抗値などが不安定になるおそれがある。
【0009】本願発明は、上記のような問題に鑑みてな
されたもので、その技術的課題は、複数の金属素線から
なる第一の金属線と、他の金属線との溶接部の品質及び
強度を向上させた溶接金属線を提供することにある。
【0010】また、他の技術的課題は、複数の金属素線
からなる第一の金属線と、他の金属線との溶接対象部分
全体に、溶接のための熱がよく伝導されるようにして、
溶接部の品質及び強度を向上させることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するため、請求項1の発明に係る溶接金属線
は、第一の金属線と他の金属線が互いに溶接され、前記
第一の金属線が前記他の金属線との溶接部近傍の非溶接
部分で密に接触した状態に収束された複数の金属素線か
らなるものである。
【0012】請求項2の発明に係る溶接金属線は、請求
項1の発明において、第一の金属線における複数の金属
素線が、撚られ又は編まれることによって密に接触した
状態に収束されたものである。
【0013】請求項3の発明に係る溶接金属線は、請求
項1の発明において、第一の金属線における複数の金属
素線が、接着又は融着されることによって密に接触した
状態に収束されたものである。
【0014】請求項4の発明に係る溶接金属線は、請求
項1乃至3のいずれかの発明において、第一の金属線に
おける金属素線を前記第一の金属線の中心軸線に対して
投影した場合の交差角度が5°以上である。
【0015】請求項5の発明に係る溶接金属線の製造方
法は、複数の金属素線を密に接触した状態に収束するこ
とによって収束部を有する第一の金属線を得る工程と、
前記第一の金属線の前記収束部と他の金属線とを重ね合
わせる工程と、前記工程において重ね合わされた部分に
レーザビーム又は電子ビームを照射して前記第一の金属
素線と他の金属線とを溶接する工程からなる。
【0016】請求項6の発明に係る溶接金属線の製造方
法は、請求項5の発明において、複数の金属素線の収束
が、撚り加工又は編み加工によりなされる。
【0017】請求項7の発明に係る溶接金属線の製造方
法は、請求項5の発明において、複数の金属素線の収束
が、超音波振動、アーク、レーザ、電子ビーム、電気抵
抗発熱、圧着、加熱溶融のうちから選択された方法によ
りなされる。
【0018】請求項8記載の溶接金属線は、複数の金属
素線よりなる第一の金属線と、単線である他の金属線と
が溶接されてなる溶接金属線であって、第一の金属線を
構成する複数の金属素線と他の金属線とが収束された状
態で溶接されているものである。この溶接はレーザや、
電子ビームなどで行うとする手段を採用すると特に効果
がある。
【0019】請求項9記載の溶接金属線は、請求項8記
載の溶接金属線について、その第一の金属線と他の金属
線とが撚られ又は編まれることによって収束されている
ものである。
【0020】請求項10記載の溶接金属線は、請求項8
記載の溶接金属線について、その第一の金属線と他の金
属線とが接着又は融着されることによって収束されてい
るものである。
【0021】請求項11記載の溶接金属線の製造方法
は、複数の金属素線よりなる第一の金属線と、単線であ
る他の金属線とを収束した後、溶接することを特徴とす
るものである。なお、特に複数の金属素線よりなる第一
の金属線と、単線である他の金属線とを収束した後、レ
ーザ又は電子ビームを照射して溶接することとするとよ
い。
【0022】請求項12記載の溶接金属線の製造方法
は、請求項11記載の方法において、第一の金属線と他
の金属線との収束が、撚り加工又は編み加工によりなさ
れていることを特徴とする。
【0023】請求項13記載の溶接金属線の製造方法
は、請求項12記載の方法において、撚り加工が、第一
の金属線を構成する金属素線と他の金属線とを重ね合わ
せた状態でその中心軸線に対して5°以上の角度でなさ
れることを特徴とする。言い換えると、撚り加工された
第一の金属線又は他の金属線を、収束された金属線の中
心軸線に対して投影した場合の交差角度が5°以上であ
ることを特徴とする。
【0024】請求項14記載の溶接金属線の製造方法
は、請求項11記載の方法において、第一の金属線と他
の金属線との収束が、超音波振動、アーク、レーザ、電
子ビーム、電気抵抗発熱、圧着、加熱溶融のうちから選
択された一の方法によりなされることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を、図面
を参照しながら詳細に説明する。
【0026】(実施形態1)
【0027】まず図1は、本発明に係る溶接金属線を適
用した電子部品の信号線とリード線との接合構造を示す
説明図、図2は図1におけるA部を拡大して示す外観図
である。
【0028】図1において、参照符号1は絶縁被覆18
が施された第一の金属線としての一対のリード線であ
り、参照符号2は他の金属線としての一対の信号線であ
る。信号線2は、電子部品本体3から延びるものであっ
て、それぞれ絶縁被覆18を剥がしたリード線1の端部
近傍に、レーザ溶接あるいは電子ビーム溶接によって接
合されている。
【0029】図2に示されるように、リード線1の導体
部分は、複数(図示の例では7本)の金属素線11〜1
7の束からなり、各金属素線11〜17は、それぞれ線
径が1mm以下である。また、信号線2は単一の金属素線
からなり、線径が1mm以下である。
【0030】リード線1と信号線2との溶接部Wdは、
レーザ光あるいは電子ビームの照射による熱で、リード
線1と信号線2が溶融することによって一体化した部分
であり、金属素線11〜17は、少なくとも溶接部Wd
に隣接した非溶接部1a,1bにおいて、密に接触した
状態にある。
【0031】図3は、溶接部Wdに隣接した一方の非溶
接部1aを、リード線1の中心軸線に対して直交する平
面で切断した断面図であり、図4は、溶接部Wdを、リ
ード線1の中心軸線に対して直交する平面で切断した断
面図である。図3に示されるように、リード線1を構成
する金属素線11〜17は、少なくとも溶接部Wdの両
側の非溶接部1a,1bで撚り合わされており、これに
よって互いに密に接触した状態で収束している。また、
図4に示されるように、溶接部Wdにおいては、リード
線1を構成する全ての金属素線11〜17と信号線2が
互いに一体化している。溶接部Wdの外周面には大きな
凹みなどはなく、非溶接部1a,1bとの間での金属素
線11〜17及び信号線2の溶断も見られない。
【0032】したがって、この溶接金属線によれば、信
号線2がリード線1を構成する全ての金属素線11〜1
7と溶接一体化しているために、溶接部Wdの溶接強度
が強く、曲げなどの外力が加わっても容易に断線しにく
い溶接構造となっている。また、この溶接部Wdと隣接
する非溶接部1a,1bでは、リード線1を構成する金
属素線11〜17が撚り合わされることによって、互い
に補強し合い、その結果、溶接部Wdの近傍の強度も高
いものとなっている。
【0033】図5乃至図8は、本発明に係る溶接金属線
の製造方法の好ましい実施の形態として、図1及び図2
に示されるリード線1と信号線2との溶接をレーザ溶接
によって行う方法を工程順に示す斜視図である。まず図
5において、リード線1は、その端部近傍で絶縁被覆1
8を剥ぐことによって、導体部分である互いにほぼ平行
な銅製の金属素線11〜17の束が露出されている。
【0034】リード線1の導体露出部における金属素線
11〜17は、図6に示されるように、まず少なくとも
溶接対象部分1c(図1及び図2における溶接部Wdと
なる部分)及びその近傍部分(図2における非溶接部1
a,1bに相当する部分)1a′,1b′において、螺
旋状に撚り合わせる。撚り合わせの方法としては、溶接
対象部分1cから軸線方向両側へ所要の距離だけ離れた
部分を、図示されていない適当な治具によりクランプし
て、一方の治具を、リード線1の中心軸線の周りに回転
させるといった方法が考えられる。リード線1の導体露
出部における各金属素線11〜17には、この撚り合わ
せ工程によって互いに密に接触した状態に収束され、す
なわち溶接対象部分1c及びその近傍部分1a′,1
b′にかけて撚り線状の収束部10が形成される。
【0035】また、好ましくは、後述するように、収束
部10における撚り角度θ、すなわちリード線1の中心
軸線に対して各金属素線11〜17を投影した場合の交
差角度を5°以上とする。
【0036】次に、図7に示されるように、リード線1
における収束部10の軸線方向略中央、すなわち溶接対
象部分1cには、他の金属線としての信号線2が、リー
ド線1が上側となるように重ね合わされる。なお、この
場合は、リード線1における信号線2との重ね合わせ位
置(溶接対象部分1c)から軸線方向両側へ所要の距離
だけ離れた部分を、図示されていない適当な押さえ治具
によって固定し、信号線2も、リード線1との重ね合わ
せ位置から軸線方向両側へ所要の距離だけ離れた部分
を、図示されていない適当な押さえ治具によって固定す
る。また、図示の例では信号線2をリード線1に対して
交差した状態に重ね合わせているが、互いにほぼ平行な
状態に重ね合わせることもでき、あるいは図示とは上下
逆の位置関係で重ね合わせても良い。
【0037】次に、図8に示されるように、リード線1
と信号線2の重ね合わせ部分を、その上方に配置された
溶接用レーザ出射装置4からのレーザ光照射によって、
溶接する。リード線1と信号線2は、先に説明したよう
に極めて細いものであるため、レーザ出射装置4からリ
ード線1と信号線2との重ね合わせ部分に照射する溶接
用熱源としては、小型の金属の溶接に適したYAGレー
ザがふさわしい。
【0038】溶接用レーザ出射装置4には、図示されて
いないレーザ発振器から光ファイバ等のレーザ伝送媒体
を通して伝送されたYAGレーザ光を、リード線1と信
号線2との重ね合わせ部分(溶接対象部分)の近傍へ向
けて集光させるためのレンズあるいはミラーが内蔵され
ており、このため、レーザ出射装置4からのレーザ光L
Bは、リード線1と信号線2との重ね合わせ部分に小さ
いビーム径で高密度に照射される。
【0039】導電性の高い良導体金属は、一般にビーム
吸収率が低く、特に銅は、レーザ光の反射率が大きい
が、本発明によれば、リード線1を構成する金属素線1
1〜17が、少なくとも溶接対象部分1cが、撚り合わ
されることにより密に収束されているので、YAGレー
ザ光LBの反射を利用して、入射効率を向上させること
ができる。これは、図9にYAGレーザ光LBの追跡シ
ミュレーションが示されるように、金属素線の表面の一
部に所定角度をもって入射されたYAGレーザ光LB
は、一部が吸収され、大部分は反射されるが、この反射
光LBは、隣接した他の金属素線の表面と交差してい
るため、再度の入射の機会が与えられるからである。
【0040】また、この方法においては、リード線1に
おける各金属素線11〜17が、少なくともレーザ光L
Bの入射位置及びその近傍で互いに密に接触した状態に
収束しているため、図10にYAGレーザ光LBからの
熱の伝播経路が示されるように、レーザ光LBにより与
えられた熱が、入射位置Pからリード線1における全て
の金属素線11〜17及び信号線2へ、その接触部を介
して他方向へ速やかに伝導される。したがって、熱がレ
ーザ光LBの入射位置に集中して蓄積されることがな
く、リード線1と信号線2が重ね合わされた溶接対象部
分全域に広く供給されることによって、この溶接対象部
分全域が瞬時に溶融し、先の図2に示されるようにリー
ド線1と信号線2の重ね合わせ部分が一体化した溶接部
Wdが形成される。
【0041】また上述のように、レーザエネルギが入射
位置に蓄積されず、リード線1における全ての金属素線
11〜17へ速やかに伝導されることによって、溶接対
象部分全域が短時間で溶融するので、レーザ光LBの照
射時間(パルス幅)を短くすることができる。したがっ
てその結果、溶融金属が融点温度より著しく高温になっ
て蒸発することによる溶断や、蒸発反跳力による深い凹
みなどが形成されにくくなり、良好な溶接品質及び溶接
強度が得られる。
【0042】なお、上述した実施の形態では、リード線
1を構成する金属素線11〜17を、溶接対象部分1c
及びその近傍部分1a′,1b′において螺旋状に撚り
合わせたが、金属素線11〜17を編み加工することに
よっても、金属素線11〜17が互いに密に接触した収
束部10を形成することができる。また、溶接用レーザ
には、上述したYAGレーザ以外に、例えばCOレー
ザなども使用可能であり、また溶接手段としては、レー
ザ溶接以外にも、例えば電子ビーム溶接などが採用可能
である。
【0043】更に、リード線1に、溶接対象部分1c及
びその近傍部分1a′,1b′において金属素線11〜
17が互いに密に接触した収束部10を形成する方法と
しては、上述のような撚り加工や編み加工のほか、超音
波溶着、抵抗溶接、圧着、アーク溶接、レーザ溶接、電
子ビーム溶接、加熱溶融などの方法を採用することもで
きる。図11は、これらの収束方法のうち超音波溶着に
よる方法を概略的に示すものであり、図12は抵抗溶接
による方法を概略的に示すものであり、図13は圧着に
よる方法を概略的に示すものである。
【0044】まず、図11に示される超音波溶着による
金属素線11〜17の収束工程において、参照符号5は
高周波電力を超音波振動に変換する超音波振動子、参照
符号6はこの超音波振動子5によって振動する超音波ホ
ーン、参照符号7は作業台である。
【0045】すなわち、この超音波溶着による収束工程
によれば、作業台7に、リード線1における絶縁被覆を
剥いだ金属素線11〜17の束を載置し、その上から超
音波ホーン6の端部を当接させることによって、金属素
線11〜17を信号線2との溶接対象部分1c及びその
近傍部分1a′,1b′において互いに接触させると共
に、超音波振動子5からの超音波振動を、超音波ホーン
6を介して加振することによって、金属素線11〜17
の接触面が摩擦熱により溶着される。このため、溶接対
象部分1c及びその近傍部分1a′,1b′において互
いに密に接触した収束状態とすることができる。
【0046】また、図12に示される抵抗溶接による金
属素線11〜17の収束方法において、参照符号8は抵
抗溶接機における互いに対向配置された一対の溶接電極
で、この溶接電極8,8は、その対向方向に対して、図
示されていない流体圧シリンダ装置等により進退移動可
能となっている。
【0047】すなわち、この抵抗溶接による収束工程に
よれば、一対の溶接電極8,8間に、リード線1におけ
る絶縁被覆を剥いだ金属素線11〜17を挟み込むこと
によって、信号線との溶接対象部分1c及びその近傍部
分1a′,1b′において互いに接触させた状態で、溶
接電流iを通電する。溶接電流iは、金属素線11〜1
7における図示の断面内をその互いの接触部を介して一
方の溶接電極8から他方の溶接電極8へ流れる。このと
き、各金属素線11〜17の接触部では、電気抵抗値が
著しく大きくなるので、抵抗発熱により溶融して接合状
態となる。
【0048】また、図13に示される圧着による金属素
線11〜17の収束方法において、参照符号9はプレス
装置における互いに対向配置された一対の加圧子で、こ
の加圧子9,9は、その対向方向に対して、図示されて
いない流体圧シリンダ装置等により進退移動可能となっ
ている。
【0049】すなわち、この圧着による収束工程におい
ては、一対の加圧子9,9間で、金属素線11〜17に
おける信号線2との溶接対象部分1c及びその近傍部分
1a′,1b′を所定のプレス荷重で加圧する。これに
よって、金属素線11〜17は被加圧部分が適当に塑性
変形された状態で圧縮され、互いに圧着される。
【0050】なお、上述した各形態はいずれも、複数の
金属素線からなる第一の金属線(リード線1)と、単一
の金属素線からなる他の金属線(信号線2)とを溶接す
るものとして説明したが、他の金属線が複数の金属素線
からなる撚り線等である場合についても、本発明は実施
可能である。
【0051】また、第一の金属線と溶接される他の金属
線は、1本には限定されず、すなわち、第一の金属線に
対して複数の金属線を溶接する場合についても、本発明
は同様に実施可能である。
【0052】次に、線径が0.2mmの銅線7本からな
る第一の金属線と、線径が0.2mmのFe−Ni単線
とのYAGレーザによる溶接試験を行った結果について
説明する。この試験において、第一の金属線は、外周の
絶縁被覆を予め除去してFe−Ni単線の上に重ね合わ
せ、その重ね合わせ部分に、上からYAGレーザ光を照
射した。YAGレーザ光は、パルス幅7msの単発で、
電圧変化によりエネルギを変えて照射した。
【0053】表1は、この溶接試験の結果を、溶接部に
引張荷重を与えることによる溶接強度と、断線を生じた
金属素線の本数によって評価したものである。また、こ
の溶接試験において、実施例1は、第一の金属線をその
中心軸線に対して8度の撚り角度をなすように、撚り加
工による銅線の収束を行い、実施例2は、第一の金属線
をその中心軸線に対して5.5度の撚り角度をなすよう
に、撚り加工による銅線の収束を行い、実施例3は、超
音波溶着による銅線の収束を行い、実施例4は、アーク
による銅線の収束を行い、実施例5は、レーザによる銅
線の収束を行い、実施例6は、電子ビームによる銅線の
収束を行い、実施例7は、電気抵抗発熱による銅線の収
束を行い、実施例8は、圧着による銅線の収束を行い、
実施例9は、加熱溶融による銅線の収束を行ってから、
それぞれFe−Ni単線とレーザにより溶接した。これ
に対し、比較例1はこのような収束を施さずにFe−N
i単線と溶接したものであり、比較例2は、第一の金属
線をその中心軸線に対して4度の撚り角度をなすように
撚り加工による銅線の収束を行ってからFe−Ni単線
と溶接した。
【表1】
【0054】上記溶接試験の結果からも明らかなよう
に、実施例1〜9はいずれも、比較例1,2よりも溶接
強度が大きく、断線も生じなかった。また、第一の金属
線を撚り加工したものにおいては、第一の金属線の中心
軸線に対して4度の撚り角度をなすように撚り加工した
比較例2では2本の断線を生じているのに対し、撚り角
度を8度とした実施例1及び撚り角度を5.5度とした
実施例2では断線が0であり、比較例2の2倍の溶接強
度を示している。したがって、撚り加工による銅線の収
束を行う場合は、撚り角度を5度以上とすることが好ま
しいことが確認された。
【0055】(実施形態2)
【0056】本実施形態も前記実施形態1と同様、図1
に示したリード線(第一の金属線)と信号線(他の金属
線)の溶接に関するものである。
【0057】本実施形態の溶接金属線は、リード線と信
号線とが互いに密に収束された状態で溶接されているこ
とを特徴とするものである。
【0058】本実施形態において、リード線は線径が
0.2mmの銅線7本からなり、信号線は線径が0.2
mmのFe−Ni単線である。
【0059】実施例1: 先ず、図15および図16に
示すように、リード線31を構成する7本の銅線33〜
39の端部において、これら銅線33〜39の間に信号
線32の端部を挿入すると共にこれら銅線33〜39と
信号線32とを平行に重ね合わせた状態として、その中
心軸線に対して30°で撚り加工を行うことにより、リ
ード31と信号線32とを、図17に示すように、互い
に密に収束し、その上方に配置された溶接用レーザ出射
装置41からのYAGレーザ光照射によって、図18に
示すような溶接Wdを行った。
【0060】なお、前記YAGレーザ光は、パルス幅7
msの単発で、電圧変化によりエネルギーを変動させて
照射した。
【0061】実施例2: 本実施例も前記実施例1と同
様、リード線31と信号線32とを平行に重ね合わせた
状態で撚り加工を行うが、本実施例では、中心軸線に対
して撚り加工の角度を5°とする。
【0062】なお、前記実施例1および実施例2では、
撚り加工によってリード線31と信号線32を収束した
が、リード線31を構成する銅線33〜39および信号
線32を編み合わせることにより両線を収束するように
しても良い。
【0063】実施例3: 本実施例では、図19に示す
ように、リード線31と信号線32とを平行に重ね合わ
せた状態で、その軸線方向と直交する方向から超音波発
信機42と超音波振動子43とを互いに対向させて近づ
けることにより、リード線31と信号線32とを互いに
密に収束し、次に前記実施例1と同様に、溶接用レーザ
出射装置41によってYAGレーザによる溶接を行っ
た。
【0064】実施例4: 本実施例では、前記実施例3
と同様、先ずリード線31と信号線32とを平行に重ね
合わせた状態とするが、本実施例では、超音波ではな
く、アークによってリード線31と信号線32とを収束
し、次に前記実施例1と同様に、溶接用レーザ出射装置
41によってYAGレーザによる溶接を行った。
【0065】実施例5: 本実施例では、前記実施例3
と同様、先ずリード線31と信号線32とを平行に重ね
合わせた状態とするが、本実施例では、超音波ではな
く、レーザによってリード線31と信号線32とを収束
し、次に、前記実施例1と同様に、溶接用レーザ出射装
置41によってYAGレーザによる溶接を行った。
【0066】実施例6: 本実施例では、前記実施例3
と同様、先ずリード線31と信号線32とを平行に重ね
合わせた状態とするが、本実施例では、超音波ではな
く、電子ビームによってリード線31と信号線32とを
収束し、次に、前記実施例1と同様に、溶接用レーザ出
射装置41によってYAGレーザによる溶接を行った。
【0067】実施例7: 本実施例では、前記実施例3
と同様、先ずリード線31と信号線32とを平行に重ね
合わせた状態とするが、本実施例では、超音波ではな
く、図20に示すように、重ね合わされたリード線31
と信号線32とに対して、その軸線方向と直交する方向
から抵抗溶接機における一対の溶接電極44を互いに対
向させて近づけることにより、リード線31と信号線3
2とを収束した後、前記実施例1と同様に、溶接用レー
ザ出射装置41によってYAGレーザによる溶接を行っ
た。
【0068】実施例8: 本実施例では、前記実施例3
と同様、先ずリード線31と信号線32とを平行に重ね
合わせた状態とするが、本実施例では、超音波ではな
く、図21に示すように、重ね合わされたリード線31
と信号線32とを、その軸線方向と直交する方向からプ
レス機における一対の加圧子45で圧着することによ
り、リード線31と信号線32とを収束した後、前記実
施例1と同様に、溶接用レーザ出射装置41によってY
AGレーザによる溶接を行った。
【0069】実施例9: 本実施例では、前記実施例3
と同様、先ずリード線31と信号線32とを平行に重ね
合わせた状態とするが、本実施例では、超音波ではな
く、加熱溶融によってリード線31と信号線32とを収
束した後、前記実施例1と同様に、溶接用レーザ出射装
置41によってYAGレーザによる溶接を行った。
【0070】比較例1: 前述した各実施例のように、
リード線31と信号線32とを収束せずに、図17に示
した溶接用レーザ出射装置41によって、両線を溶接し
た。
【0071】比較例2: リード線31と信号線32と
を平行に重ね合わせた状態としてその中心軸線に対して
4°で撚り加工を行うことにより、リード線31と信号
線32とを収束した後、図17に示した溶接用レーザ出
射装置41によってYAGレーザによる溶接を行った。
【0072】次に、前記実施形態1と同様、各実施例に
係る溶接金属線について試験を実施した。試験結果は下
記表2に示す通りである。
【表2】
【0073】上記溶接試験の結果からも明らかなよう
に、実施例1〜9の溶接金属線は、いずれも比較例1お
よび比較例2の溶接金属線に比べて溶接強度が高く、断
線も生じなかった。また、リード線と信号線とを撚り加
工して収束したものにおいては、その中心軸線に対して
4度の撚り角度をなすように撚り加工した比較例2では
2本の断線を生じているのに対し、撚り角度を30度と
した実施例1及び撚り角度を5度とした実施例2では断
線が0であり、しかも比較例2の2倍の溶接強度を示し
ている。したがって、撚り加工による銅線の収束を行う
場合は、撚り角度を少なくとも5度以上とすることが好
ましいことが確認された。
【0074】
【発明の効果】請求項1の発明に係る溶接金属線によれ
ば、第一の金属線における複数の金属素線が、他の金属
線との溶接部近傍の非溶接部分で密に接触した状態に収
束されているので、溶接部及びその近傍の機械的強度が
強く、断線しにくい溶接構造とすることができる。しか
もこのため、この溶接金属線が導電手段であるような場
合に、電流や抵抗値などが不安定になるおそれがなく、
信頼性を向上させることができる。
【0075】請求項2の発明に係る溶接金属線によれ
ば、第一の金属線における複数の金属素線が、撚られ又
は編まれることによって密に接触した状態に収束された
ものであるため、前記各金属素線が互いに補強し合い、
溶接部の近傍における機械的強度を向上させることがで
きる。
【0076】請求項3の発明に係る溶接金属線によれ
ば、第一の金属線における複数の金属素線が、接着又は
融着されることによって密に接触した状態に収束された
ものであるため、溶接部から連続した接合部分が形成さ
れて、前記各金属素線が互いに補強し合い、溶接部の近
傍における機械的強度を向上させることができる。
【0077】請求項4の発明に係る溶接金属線によれ
ば、第一の金属線における金属素線を前記第一の金属線
の中心軸線に対して投影した場合の交差角度が5°以上
であることによって、各金属素線の収束が良好に行われ
るため、溶接部の近傍における機械的強度を向上させる
ことができる。
【0078】請求項5の発明に係る溶接金属線の製造方
法によれば、第一の金属線における複数の金属素線を密
に接触した状態に収束させることによって、この収束部
と他の金属線との重ね合わせ部分に、レーザ光又は電子
ビームの照射により入熱した熱エネルギが溶接対象部分
における全ての金属素線へ速やかに伝導されるため、被
照射位置に局部的に熱が集中してしまうことがなく、し
たがって、溶接対象部分全域にわたる良好な溶接部が形
成されて、溶接強度の高い溶接金属線を製造することが
できる。また、局部的に熱が集中することがないので、
溶融した金属が激しく蒸発することによる溶断や、蒸発
反跳力による深い凹みなどが形成されにくくなり、良好
な溶接品質及び溶接強度が得られる。
【0079】請求項6の発明に係る溶接金属線の製造方
法によれば、複数の金属素線を、撚り加工又は編み加工
によって密に接触した状態に収束させるため、レーザ光
又は電子ビームの照射により入熱した熱エネルギを、溶
接対象部分における全ての金属素線へ速やかに伝導させ
ることができる。
【0080】請求項7の発明に係る溶接金属線の製造方
法によれば、複数の金属素線を、超音波振動、アーク、
レーザ、電子ビーム、電気抵抗発熱、圧着、加熱溶融の
うちから選択された方法により密に接触した状態に収束
させるため、レーザ光又は電子ビームの照射により入熱
した熱エネルギを、溶接対象部分における全ての金属素
線へ速やかに伝導させることができる。
【0081】請求項8〜請求項14記載の本発明は、請
求項1〜請求項7記載の本発明のように、先ず、第一の
金属線だけを収束し、次に該第一の金属線と他の金属線
とを重ね合わせて溶接するのではなく、第一の金属線と
他の金属線とを収束した状態で溶接を行うものであるた
め、溶接までの工程が1つ省略されることとなり、しか
も、請求項8〜請求項14記載の本発明によれば、前述
した請求項1〜請求項7記載の本発明と同様の効果が得
られる。
【0082】すなわち、請求項8記載の本発明によれ
ば、前記請求項1記載の本発明と同様の効果が得られ、
請求項9記載の本発明によれば、前記請求項2記載の本
発明と同様の効果が得られ、また請求項10記載の本発
明によれば、前記請求項3記載の本発明と同様の効果が
得られ、更に、請求項11記載の本発明と請求項5記載
の本発明、請求項12および請求項13記載の本発明と
請求項6記載の本発明、並びに請求項14記載の本発明
と請求項7記載の本発明について、それぞれ同様の効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶接金属線を適用した実施の形態
として電子部品の信号線2とリード線1との接合構造を
示す説明図
【図2】図1におけるA部を拡大して示す外観図
【図3】図2に示される溶接部Wdに隣接した一方の非
溶接部1aを、リード線1の中心軸線に対して直交する
平面で切断した断面図
【図4】図2に示される溶接部Wdを、リード線1の中
心軸線に対して直交する平面で切断した断面図
【図5】本発明に係る溶接金属線の製造方法の好ましい
実施の形態において、金属素線11〜17を露出させた
リード線1の端部近傍を示す斜視図
【図6】本発明に係る溶接金属線の製造方法の好ましい
実施の形態において、リード線1における金属素線11
〜17を撚り合わせる工程を示す斜視図
【図7】本発明に係る溶接金属線の製造方法の好ましい
実施の形態において、リード線1における金属素線11
〜17の溶接対象部分1cに信号線2を重ね合わせる工
程を示す斜視図
【図8】本発明に係る溶接金属線の製造方法の好ましい
実施の形態において、リード線1における金属素線11
〜17の溶接対象部分1cと信号線2とをレーザ溶接す
る工程を示す斜視図
【図9】上記レーザ溶接工程におけるYAGレーザ光L
Bの追跡シミュレーションを示す説明図
【図10】上記レーザ溶接工程においてYAGレーザ光
LBからの熱の伝播を示す説明図
【図11】本発明に係る溶接金属線の製造方法の好まし
い他の実施の形態において、超音波溶着による金属素線
11〜17の収束工程を示す説明図
【図12】本発明に係る溶接金属線の製造方法の好まし
い他の実施の形態において、抵抗溶接による金属素線1
1〜17の収束工程を示す説明図
【図13】本発明に係る溶接金属線の製造方法の好まし
い他の実施の形態において、圧着による金属素線11〜
17の収束工程を示す説明図
【図14】互いにほぼ平行な複数の金属素線101,1
02,103,…の束からなる第一の金属線100と、
単一の金属線からなる第二の金属線110とを従来の技
術により溶接した状態を拡大して示す説明図
【図15】リード線を構成する複数の銅線間への信号線
の挿入状態を示す正面図
【図16】リード線と信号線との重ね合わせ状態を示す
斜視図
【図17】リード線と信号線との撚り加工および溶接作
業を示す斜視図
【図18】YAGレーザによる溶接状態を示す金属線の
斜視図
【図19】超音波によるリード線と信号線の収束状態を
示す斜視図
【図20】電気抵抗発熱によるリード線と信号線の収束
状態を示す正面図
【図21】圧着によるリード線と信号線の収束状態を示
す正面図
【符号の説明】
1 リード線(第一の金属線) 1a,1b 非溶接部 1c 溶接対象部分 10 収束部 11〜17 金属素線 2 信号線(他の金属線) 4 溶接用レーザ出射装置 5 超音波振動子 6 超音波ホーン 8 溶接電極 9 加圧子 41 溶接用レーザ出射装置 LB YAGレーザ光 Wd 溶接部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清塚 好武 青森県十和田市大字三本木字矢神58−1 三興電子工業株式会社内 (72)発明者 小松崎 寿志 青森県十和田市大字三本木字矢神58−1 三興電子工業株式会社内 Fターム(参考) 4E070 AA04 AB15 AC01 BA02 BA20 BD00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の金属線と他の金属線が互いに溶接
    され、 前記第一の金属線が前記他の金属線との溶接部近傍の非
    溶接部分で密に接触した状態に収束された複数の金属素
    線からなることを特徴とする溶接金属線。
  2. 【請求項2】 第一の金属線における複数の金属素線
    が、撚られ又は編まれることによって密に接触した状態
    に収束されたことを特徴とする請求項1記載の溶接金属
    線。
  3. 【請求項3】 第一の金属線における複数の金属素線
    が、接着又は融着されることによって密に接触した状態
    に収束されたことを特徴とする請求項1記載の溶接金属
    線。
  4. 【請求項4】 第一の金属線における金属素線を前記第
    一の金属線の中心軸線に対して投影した場合の交差角度
    が5°以上であることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の溶接金属線。
  5. 【請求項5】 複数の金属素線を密に接触した状態に収
    束することによって収束部を有する第一の金属線を得る
    工程と、 前記第一の金属線の前記収束部と、他の金属線とを重ね
    合わせる工程と、 前記工程において重ね合わされた部分にレーザ又は電子
    ビームを照射して前記第一の金属素線と他の金属線とを
    溶接する工程からなることを特徴とする溶接金属線の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 複数の金属素線の収束が、撚り加工又は
    編み加工によりなされることを特徴とする請求項5記載
    の溶接金属線の製造方法。
  7. 【請求項7】 複数の金属素線の収束が、超音波振動、
    アーク、レーザ、電子ビーム、電気抵抗発熱、圧着、加
    熱溶融のうちから選択された一の方法によりなされるこ
    とを特徴とする請求項5記載の溶接金属線の製造方法。
  8. 【請求項8】 複数の金属素線よりなる第一の金属線
    と、単線である他の金属線とが溶接されてなる溶接金属
    線であって、第一の金属線を構成する複数の金属素線と
    他の金属線とが収束された状態で溶接されていることを
    特徴とする溶接金属線。
  9. 【請求項9】 第一の金属線と他の金属線とが撚られ又
    は編まれることによって収束されている請求項8記載の
    溶接金属線。
  10. 【請求項10】 第一の金属線と他の金属線とが接着又
    は融着されることによって収束されている請求項8記載
    の溶接金属線。
  11. 【請求項11】 複数の金属素線よりなる第一の金属線
    と、単線である他の金属線とを収束した後、溶接するこ
    とを特徴とする溶接金属線の製造方法。
  12. 【請求項12】 第一の金属線と他の金属線との収束
    が、撚り加工又は編み加工によりなされている請求項1
    1記載の溶接金属線の製造方法。
  13. 【請求項13】撚り加工された第一の金属線又は他の金
    属線を、収束された金属線の中心軸線に対して投影した
    場合の交差角度が5°以上であることを特徴とする請求
    項12記載の溶接金属線の製造方法。
  14. 【請求項14】 第一の金属線と他の金属線との収束
    が、超音波振動、アーク、レーザ、電子ビーム、電気抵
    抗発熱、圧着、加熱溶融のうちから選択された一の方法
    によりなされることを特徴とする請求項11記載の溶接
    金属線の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005118805A (ja) * 2003-10-15 2005-05-12 Aomori Prefecture 溶接された金属線およびその製造方法
JP2009248184A (ja) * 2008-04-11 2009-10-29 Mitsubishi Electric Corp 溶接継手及びその製造方法
JP2013222625A (ja) * 2012-04-17 2013-10-28 Furukawa Electric Co Ltd:The ワイヤハーネスおよびワイヤハーネスの製造方法

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