JP2003079736A - 医療用酸素濃縮器 - Google Patents
医療用酸素濃縮器Info
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Abstract
力変動吸着型の酸素濃縮器を提供する。 【解決手段】 酸素よりも窒素を選択的に吸着し得る吸
着剤を充填した少なくとも1個の吸着筒と該吸着筒に空
気を加圧供給と減圧排気する為の空気圧縮機を有する圧
力変動型の酸素濃縮器において、該空気圧縮機が、ヘリ
カルブレードを備えたヘリカルコンプレッサーであり、
該ヘリカルブレードが2条に配置され、該ブレードによ
って区切られる2つの独立した圧縮経路のうち、1つを
加圧供給経路、他の1つを減圧排気経路に接続すること
を特徴とする酸素濃縮器。
Description
宅酸素療法に使用する真空−加圧圧力変動吸着型(以下
VPSAという)の酸素濃縮器に関する。
縮器は、空気を原料としてその中に含まれる酸素量約2
1%を濃縮して使用するものである。その方法は、酸素
を選択的に透過する膜を使用する膜型の酸素濃縮器と窒
素を選択的に吸着する吸着剤を用いて、これを充填した
吸着筒に原料である空気を加えて窒素を吸着分離する圧
力変動吸着型の酸素濃縮器がある。前者の酸素濃縮器で
濃縮される酸素濃度は約40%で後者が約90%であ
る。現在では,後者が主流となっており、本発明は、後
者に関するものである。
型ゼオライトや13X型ゼオライト、或はSiO2/Al2O3比が
2.0〜3.0であるX型ゼオライトでそのAlO4四面体単位の
少なくとも88%以上がLiカチオンと会合している高性
能のLiゼオライト等を1筒、2筒、或は更に多数の吸着
筒に充填し、コンプレッサを用いて大気を加圧供給し窒
素を吸着させ、酸素を分離すると共に、流路を切換え、
大気圧迄で圧力を減圧して吸着した窒素を脱着させるPS
A方式、或は吸着筒を真空状態まで減圧することで脱着
再生効率を上げたVPSA方式の各種装置が市場に供給され
ている。
れる酸素濃縮器に求められる基本性能は、酸素濃縮性能
の他に、特に在宅の医療用として求められる要件とし
て、静寂性、小型軽量性、省エネ性他がある。これは、
次の理由によるものである。
日24時間使用する場合が多く、夜間は装置の動作音が家
族を含め患者の睡眠を妨げない静かな装置であることが
要求される。また、患者は本装置で製造する酸素を頼り
に生活しているので、故障があると即座に保守員を呼び
出し、修理を依頼することになるので保守員は24時間体
制でサポートしている。
理や装置の入れ替えの為の運搬が一人で容易にできるよ
うに小型軽量であることが重要な要件である。更に患者
のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)をあげる為、患者
は外出や旅行を楽しみにしており、従来、この場合ボン
ベに充填した酸素を使用している。
り、数時間の仕様で空になる為、度々の充填が必要とな
る。このため多くの人の手助けが必要となるので、外出
や旅行にも簡単に出られないのが現実である。このた
め、酸素濃縮器が小型軽量であれば自動車に手軽に積み
込んで運搬し、ホテル、旅館にて使用できるようになり、
かつ、自宅においても酸素濃縮器を自在に移動させて行
動範囲を容易に広げることができる。すなわち、患者の
QOLの点からも小型軽量化が要求されている。
24時間連続運転して、使用する。装置の費用の大部分
が健康保険負担となり、あまり、多くの出費は生じない
のに対して、電気代は患者の負担となるので収入の比較
的少ない患者にとっては、電気代は大きな負担となり、
消費電力の小さい装置が必須要件となっている。
3つの要件について従来技術では、以下のような態様と
なっている。
れて圧縮する空気圧縮機の動作音と圧力変動吸着型の酸
素濃縮器の吸着筒の圧力切り替えと排気に伴って発生す
る排気音が主なものである。排気音は高性能のサイレン
サを取り付けることにより、比較的良く消音することが
できる。しかし、空気圧縮機の動作音は振動を伴った低
周波音を多く含んでおり容易には下げにくい。現在、医
療用酸素濃縮気に使用されている空気圧縮機はピストン
方式、ベーン方式、スクロール方式のものがある。ベー
ン方式のものは使用されているカーボンが摩耗し、二次
側に黒いカーボンが出てくるし、これを取り除く為のフ
ィルターが必要になってくる。更にこのフィルターも度
々交換しなければならない。加えてカーボンベーンの摩
耗寿命が2000〜4000Hであり、保守が頻繁に発
生する為ピストン方式のものが主に使用されている。
上記の種類の酸素濃縮器に使用するクラスの空気圧縮機
単体での騒音レベルは80〜60dBAの範囲にあり、
これは、ピストンの動作に伴って生じる空気圧縮機の振
動と電動機のトルク変動に伴う低周波動作音が原因であ
る。振動の他への伝播を防ぐ為の手段としては特開昭6
3−242901号公報に示される如くスプリングや防
振ゴムにより浮かせる手段をとりかつ、特開昭60−2
00804号公報、特開昭59−274654号公報な
どに示されるように二重の防音ボックスにより音を封じ
込めている。しかし、完全に密閉することはできず、駆
動電動機や空気圧縮に伴う発熱を冷却する必要があり、
ファンを取り付けている。しかし、この冷却風の取り込
み口、排出口を経由して騒音が外部に漏出するので屈曲
した通路を設けてこれを防いでいる。このようにいろい
ろな防音手段を講じているので装置が大きく、重くなっ
ており40〜60kgであり、保守員1人では抱えて建
物の階段を上り・降りすることが困難である。
としてそれぞれ一対となるインボリュート形状を有する
揺動スクロール板と固定スクロール板を対向する形状で
重ね合わせて、揺動スクロールを回転させることによ
り、連続的に吸気・圧縮・吐出の各工程を進行するもの
である。特開平11−92105は公報には、スクロー
ルコンプレッサを搭載した酸素濃縮器を提案している。
しかしながら、スクロールコンプレッサは、上記インボ
リュート間に形成される隙間がエアリークポイントにな
る為、インボリュートを高精度に加工する必要が生じ、
通常、3次元機械加工を必要とする為、非常に高価とな
るという問題点を有している。逆に、低価格化の為に、
加工精度を落とせば、一回転させた場合の、インボリュ
ート間の隙間は、あるポイントでは、大きなギャップを
持ち、エアリークが大きく、あるポイントでは、インボ
リュートが接触し、騒音を発生させる現象が生じる。こ
のため、スクロール本来の、高効率、低騒音という特徴
は、両方とも達成できないという問題がある。
くなっているのがその他の要因として、装置を小型軽量
化するには圧力変動吸着型の酸素濃縮器の筒数とその運
転方法が大きく影響する。また、VPSA型の酸素濃縮
器においては、通常、加圧用と真空用のコンプレッサを
2台設置し、電磁弁によって、流路を切り替えて使用す
るか、あるいは、1台の空気圧縮機を使用して、吐出側
と吸込側の流路を電磁弁によって、反転させて使用して
いる。このため、前者の場合、装置は大型化し、重量も
重くなるという問題があり、後者の場合、特に、2筒以
上の吸着筒に対して、加圧供給と減圧排気を同時に行う
ことができないため、吸着筒の性能を十分に引き出すこ
とができなくなってしまうという問題がある。
失仕事を小さくすることができるので、高効率な空気圧
縮機を提供できることが可能である。即ち、酸素濃縮器
における主たる電力消費部は、空気圧縮機であるので、
この部分の効率化が低消費電力化を実現する為に、多大
な効果がある。同時に、損失仕事を小さくすることは、
余分な発熱・振動を抑える効果を有することになる。
課題に対して、在宅酸素療法に使用する静粛で小型軽量
な圧力変動吸着型の酸素濃縮器を提供するものである。
本発明者は、かかる課題に対して鋭意検討した結果、以
下の酸素濃縮器を見出した。
吸着し得る吸着剤を充填した少なくとも1個の吸着筒と
該吸着筒に空気を加圧供給と減圧排気する為の空気圧縮
機を有する圧力変動型の酸素濃縮器において、該空気圧
縮機が、ヘリカルブレードを備えたヘリカルコンプレッ
サーであり、該ヘリカルブレードが2条に配置され、該
ブレードによって区切られる2つの独立した圧縮経路の
うち、1つを加圧供給経路、他の1つを減圧排気経路に
接続することを特徴とする酸素濃縮器を提供するもので
ある。
吸着し得る吸着剤を充填した少なくとも1個の吸着筒と
該吸着筒に空気を加圧供給と減圧排気する為の空気圧縮
機を有する圧力変動型の酸素濃縮器において、該空気圧
縮機が、ヘリカルブレードを備えたヘリカルコンプレッ
サーであり、該空気圧縮機のローラを挟んで内側と外側
の両方にシリンダを設け、該ローラの内側及び外側に設
けたヘリカル溝に該ヘリカルブレードを設けると共に、
外側シリンダの内面からローラの外面間と、ローラの内
面から内側シリンダの外面間に形成される2つの独立し
た圧縮経路のうち、1つを加圧供給経路、他の1つを減
圧排気経路に接続することを特徴とする酸素濃縮器を提
供するものである。
縮装置の実施形態について図面に基づき説明する。
1に示す。かかる酸素濃縮装置は、酸素よりも窒素を選
択的に吸着する吸着剤として5A型ゼオライトを充填し
た吸着筒にコンプレッサにより加圧空気を供給し、酸素
濃度90%の酸素濃縮ガスを取り出し、加湿器を経由し
て使用者である呼吸器疾患患者に、例えば3L/minの流
量で供給する2筒式の圧力変動吸着型酸素濃縮装置であ
る。
囲にあり、かつ、排除容積が30cc/rev以下の範
囲を有する2つの圧縮経路を有するヘリカルブレード型
の空気圧縮機である。
ば特開2000-87886号公報に記載の回転式のコンプレッサ
である。該コンプレッサーは、冷蔵庫などの冷媒などの
流体を圧縮するコンプレッサとして開発されたものであ
り、円筒形のシリンダと圧縮室の仕切りとなるヘリカル
ブレード、モータ回転軸に対して偏芯したローラを主な
構成要素とし、ローラがシリンダ内部であるクリアラン
スを保ちながら旋回運動することにより圧縮室は軸方向
に移動して圧縮される。
ブレード式コンプレッサの圧縮機構部分を示す概略構成
図である。ヘリカルブレード式圧縮機構部分は、シリン
ダ1とこのシリンダ1内の偏芯位置に配置される回転体
としてのローラ2との間に介装され、ローラ2の外周部
に形成されるらせん状のヘリカル溝に収容されるらせん
状のヘリカルブレード4aと4bとを有する.上記ロー
ラ2は、回転シャフト5のクランク部6に軸装され、回
転シャフト5の回転により偏芯回転運動するようになっ
ている。
シリンダ1とローラ2との間に2つの圧縮経路7aと7
bおよび、その経路上に存在する複数の圧縮室10aと
10bがローラ2の軸方向に沿って区画形成される。ヘ
リカルブレード4aと4bのリードピッチは等しいもの
で、シリンダ1の軸方向に漸次小さくなるように形成さ
れてあり、設計値に応じて軸方向に平行にずらせて構成
してある。回転シャフト5のクランク部6に軸装されて
偏芯回転を行うローラ1により圧縮室10が旋回しなが
ら軸方向に漸次移動し、圧縮室10内の空気を漸次圧縮
するようになっている。
ードによって区切られる2つの独立した圧縮経路のう
ち、圧縮経路7aを加圧供給に、圧縮経路7bを減圧排
気に使用することにより、複数の吸着筒に対して同時に
加圧と減圧を行うことができる。
ヘリカルブレード式コンプレッサの圧縮機構部分を示す
概略構成図である。
シリンダ11aとこのシリンダ1内の偏芯位置に配置さ
れる回転体としてのローラ12の外周部との間と、ロー
ラ12の内周部と内側シリンダ11bとの間に介装さ
れ、ローラ12は外周部に形成されるらせん状のヘリカ
ル溝に収容されるらせん状のヘリカルブレード14aと
内周部に形成されるらせん状のヘリカルブレード14b
とを有する。上記ローラ12は、回転シャフト15のク
ランク部16に軸装され、回転シャフト15の回転によ
り偏芯回転運動するようになっている。
り、外側シリンダ11aとローラ12の外周部との間
と、ローラ12の内周部と内側シリンダ11bの間に、
それぞれ複数の圧縮室13がローラ12の軸方向に沿っ
て区画形成される。圧縮室13は、2つの圧縮経路17
aと17bを形成する。ヘリカルブレード14aと14
bのピッチは、シリンダ11の軸方向に漸次小さくなる
ように形成されてある。回転シャフト15のクランク部
16に軸装されて偏芯回転を行うローラ12により圧縮
室13が旋回しながら軸方向に漸次移動し、圧縮室13
内の空気を漸次圧縮するようになっている。
ードによって区切られる2つの独立した圧縮経路のう
ち、圧縮経路17aを加圧供給に、圧縮経路17bを減
圧排気に使用することにより、複数の吸着筒に対して同
時に加圧と減圧を行うことができる。
pm以下で運転することができる能力を有するブラッシ
ュレスDC電動機であり、これを、インバータにより制
御することにより、任意に回転数を変更できるようにな
っている。
圧縮機を搭載した酸素濃縮器によれば、従来の様に、2
台の空気圧縮機を設置する必要はなくなり、1台の空気
圧縮機でVPSA型の酸素濃縮器を小型に構成すること
ができるといった優れた効果を奏する。
施態様例。
の態様例。
Claims (2)
- 【請求項1】 酸素よりも窒素を選択的に吸着し得る吸
着剤を充填した少なくとも1個の吸着筒と該吸着筒に空
気を加圧供給と減圧排気する為の空気圧縮機を有する圧
力変動型の酸素濃縮器において、該空気圧縮機が、ヘリ
カルブレードを備えたヘリカルコンプレッサーであり、
該ヘリカルブレードが2条に配置され、該ブレードによ
って区切られる2つの独立した圧縮経路のうち、1つを
加圧供給経路、他の1つを減圧排気経路に接続すること
を特徴とする酸素濃縮器。 - 【請求項2】 酸素よりも窒素を選択的に吸着し得る吸
着剤を充填した少なくとも1個の吸着筒と該吸着筒に空
気を加圧供給と減圧排気する為の空気圧縮機を有する圧
力変動型の酸素濃縮器において、該空気圧縮機が、ヘリ
カルブレードを備えたヘリカルコンプレッサーであり、
該空気圧縮機のローラを挟んで内側と外側の両方にシリ
ンダを設け、該ローラの内側及び外側に設けたヘリカル
溝に該ヘリカルブレードを設けると共に、外側シリンダ
の内面からローラの外面間と、ローラの内面から内側シ
リンダの外面間に形成される2つの独立した圧縮経路の
うち、1つを加圧供給経路、他の1つを減圧排気経路に
接続することを特徴とする酸素濃縮器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001279583A JP4064079B2 (ja) | 2001-09-14 | 2001-09-14 | 医療用酸素濃縮器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001279583A JP4064079B2 (ja) | 2001-09-14 | 2001-09-14 | 医療用酸素濃縮器 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003079736A true JP2003079736A (ja) | 2003-03-18 |
JP2003079736A5 JP2003079736A5 (ja) | 2005-06-23 |
JP4064079B2 JP4064079B2 (ja) | 2008-03-19 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4064079B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005155379A (ja) * | 2003-11-21 | 2005-06-16 | Ngk Spark Plug Co Ltd | コンプレッサ、および酸素濃縮器 |
JP2006263441A (ja) * | 2005-02-24 | 2006-10-05 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 酸素濃縮器 |
JP2009062235A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-26 | Teijin Pharma Ltd | 酸素濃縮装置 |
-
2001
- 2001-09-14 JP JP2001279583A patent/JP4064079B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005155379A (ja) * | 2003-11-21 | 2005-06-16 | Ngk Spark Plug Co Ltd | コンプレッサ、および酸素濃縮器 |
JP2006263441A (ja) * | 2005-02-24 | 2006-10-05 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 酸素濃縮器 |
JP2009062235A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-03-26 | Teijin Pharma Ltd | 酸素濃縮装置 |
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---|---|
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