JP2003078945A - 無線ネットワークシステム - Google Patents

無線ネットワークシステム

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JP2003078945A JP2001262443A JP2001262443A JP2003078945A JP 2003078945 A JP2003078945 A JP 2003078945A JP 2001262443 A JP2001262443 A JP 2001262443A JP 2001262443 A JP2001262443 A JP 2001262443A JP 2003078945 A JP2003078945 A JP 2003078945A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無線通信端末が複数ある場合でも全ての無線
通信端末の位置を検出することができる無線ネットワー
クシステムを提供すること。 【解決手段】 回転可能な指向性アンテナ26とLCD
35とを有する複数の無線通信端末1〜8を具備し、一
つの無線通信端末1の指向性アンテナ26を回転させな
がら他の無線通信端末2〜8の指向性アンテナ26から
の端末識別情報を受信し、指向性アンテナ26の向きと
受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通信端
末1〜8の位置を検出し、全ての無線通信端末1〜8の
位置をLCD35に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線ネットワーク
システムに関し、より詳細には、参加する端末同士の相
対的な位置関係を把握することが可能な無線ネットワー
クに関する。応用分野としては、Bluetoothや無線LA
Nを使用した無線端末を用いる実会議において、参加者
の位置関係を検出することが可能な無線ネットワークシ
ステムがある。
【0002】
【従来の技術】従来から指向性アンテナによって受信さ
れた電波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線
ネットワークシステムが知られている。例えば、特開平
11−178043号公報「位置検出方法」によれば、
無線移動局が指向性アンテナを回転させて複数の無線基
地局の方向を検出し、それらの方向に基づいて自らの位
置を検出することができる。
【0003】換言すれば、特開平11−178043号
公報に記載された無線ネットワークシステムでは、ある
無線通信端末(無線移動局)の指向性アンテナによっ
て、他の無線通信端末(無線基地局)の指向性アンテナ
からの電波を受信し、その受信された電波に基づいて該
無線通信端末の位置を検出することができる。
【0004】また、最近では、無線LANやBluetooth
の普及により、一つの会議室内で各会議参加者が携帯型
の会議端末(ノートパソコン等)を使用して無線通信に
よる電子会議を行うことが可能となってきている。電子
会議では、任意の参加者とデータの送受信を行うため、
データの送信先を指定する方法として参加者(端末)の
識別アイコンを表示し、そのアイコンを選択することで
データの送信先を指定できると便利であることが知られ
ている。この場合、識別アイコンの表示位置関係を実際
に存在する参加者(端末)の位置関係と同じようにする
と、さらに便利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11−178043号公報に記載された無線ネットワー
クシステムでは、ある無線通信端末が他の複数の無線通
信端末からの電波を受信して自らの位置を検出すること
ができるものの、逆に、ある無線通信端末を基準として
他の全ての無線通信端末の位置を検出することはできな
かった。
【0006】従って、特開平11−178043号公報
に記載された無線ネットワークシステムでは、無線通信
端末が複数ある場合に他の全ての無線通信端末の相対的
な位置を検出することができないという問題点があっ
た。即ち、固定的な無線基地局から発信された電波を受
信して自らの位置を特定することには有効であるもの
の、無線LANやBluetooth等のローカルな無線通信を
利用する会議室に持ち込まれた任意の位置にある無線通
信端末同士の位置関係を判断(検出)することはできな
いという問題点があった。
【0007】また、3端末以上の無線通信端末同士の相
対的な位置関係を自動的に判断する方法が無いため、全
ての参加者(端末)を目視して、参加者(端末)の識別
アイコンを実際に存在する参加者(端末)の相対的な位
置関係と同じになるように手作業で配置しなければなら
ないという問題点があった。
【0008】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て、複数の無線通信端末によって形成された無線ネット
ワークシステムにおいて、全ての無線通信端末の相対的
な位置関係を判断することができる無線ネットワークシ
ステムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明に係る無線ネットワークシス
テムは、指向性アンテナによって受信された電波に基づ
いて無線通信端末の位置を検出する無線ネットワークシ
ステムにおいて、回転可能な指向性アンテナとディスプ
レイとを有する複数の無線通信端末を具備し、一つの無
線通信端末の指向性アンテナを回転させながら他の無線
通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報を受信
し、指向性アンテナの向きと受信された端末識別情報と
に基づいて全ての無線通信端末の位置を検出し、全ての
無線通信端末の位置をディスプレイに表示することを特
徴とする。
【0010】この発明によれば、一つの無線通信端末の
指向性アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指
向性アンテナから端末識別情報を受信し、指向性アンテ
ナの向きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての
無線通信端末の位置関係が判断される。そのため、無線
通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端末
の位置を検出することができる。
【0011】さらに、全ての無線通信端末の位置がディ
スプレイに表示されるため、全ての無線通信端末の位置
関係を視覚的に把握することができる。つまり、無線通
信端末が複数ある場合であっても、全ての無線通信端末
の位置を検出することができ、全ての無線通信端末の位
置関係を視覚的に把握することができる。
【0012】より詳細には、指向性アンテナを使用する
ことにより、ローカルな無線ネットワークに接続された
全ての無線通信端末の位置関係が特定され、例えば、無
線通信端末の識別アイコンが実際に存在する無線通信端
末と同じ位置関係でディスプレイに表示されるため、無
線通信による電子会議を実行する場合に無線通信端末の
識別アイコンをデータの送信先として利用し易くなる。
また、会議参加者の位置関係を容易に把握することがで
きるようになり、無線通信端末の利便性が向上する。
【0013】また、請求項2に記載の発明に係る無線ネ
ットワークシステムは、指向性アンテナによって受信さ
れた電波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線
ネットワークシステムにおいて、回転可能な指向性アン
テナとディスプレイとを有する複数の無線通信端末を具
備し、第一の無線通信端末の指向性アンテナを回転させ
ながら他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識
別情報を受信し、指向性アンテナの向きと受信された端
末識別情報とに基づいて全ての無線通信端末の位置を検
出することができない場合には、第一の無線通信端末か
ら第二の無線通信端末に全ての無線通信端末の位置検出
を依頼する旨を送信し、第二の無線通信端末は、その指
向性アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指向
性アンテナからの端末識別情報を受信し、指向性アンテ
ナの向きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての
無線通信端末の位置を検出し、その検出された全ての無
線通信端末の位置情報を第一の無線通信端末に送信し、
第一の無線通信端末は、第二の無線通信端末から送信さ
れた全ての無線通信端末の位置情報と、第一の無線通信
端末の指向性アンテナにより受信された他の無線通信端
末の指向性アンテナからの端末識別情報と、その端末識
別情報を受信したときの第一の無線通信端末の指向性ア
ンテナの向きとに基づいて全ての無線通信端末の位置の
検出を試み、全ての無線通信端末の位置を検出すること
ができない場合には、全ての無線通信端末の位置を検出
することができるまで、全ての無線通信端末の位置検出
を依頼する旨を残りの無線通信端末に順次送信し、全て
の無線通信端末の位置を検出することができたときに
は、全ての無線通信端末の位置をディスプレイに表示す
ることを特徴とする。
【0014】この発明によれば、第一の無線通信端末の
指向性アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指
向性アンテナからの端末識別情報が受信され、第二の無
線通信端末等から送信された全ての無線通信端末の位置
情報と、第一の無線通信端末の指向性アンテナにより受
信された他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末
識別情報と、その端末識別情報を受信したときの第一の
無線通信端末の指向性アンテナの向きとに基づいて全て
の無線通信端末の位置が検出される。このため、無線通
信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端末の
位置を検出することができる。
【0015】さらに、全ての無線通信端末の位置がディ
スプレイに表示されるため、全ての無線通信端末の位置
関係を視覚的に把握することができる。また、第一の無
線通信端末の指向性アンテナの向きと第一の無線通信端
末の指向性アンテナが他の無線通信端末の指向性アンテ
ナから受信した端末識別情報とに基づいて全ての無線通
信端末の位置を検出することができない場合には、第二
の無線通信端末等の指向性アンテナを回転させながら他
の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報が
受信され、第二の無線通信端末等の指向性アンテナの向
きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通
信端末の位置が検出される。
【0016】このため、第一の無線通信端末の指向性ア
ンテナによっては全ての無線通信端末の位置を検出する
ことができない場合であっても、第二の無線通信端末等
の指向性アンテナによって全ての無線通信端末の位置を
検出することができる。
【0017】換言すれば、1つの無線通信端末で全ての
無線通信端末の位置関係を判断できない場合であって
も、複数の無線通信端末が協力して全ての無線通信端末
の位置関係を特定するため、例えば無線通信による電子
会議を実行する場合に無線ネットワークシステムの利便
性が向上する。
【0018】また、請求項3に記載の発明に係る無線ネ
ットワークシステムは、指向性アンテナによって受信さ
れた電波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線
ネットワークシステムにおいて、回転可能な指向性アン
テナとディスプレイとを有する複数の無線通信端末を具
備し、一つの無線通信端末が複数の指向性アンテナを具
備し、その一つの無線通信端末の指向範囲が最も狭い指
向性アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指向
性アンテナからの端末識別情報を受信し、指向性アンテ
ナの向きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての
無線通信端末の位置を検出し、全ての無線通信端末の位
置をディスプレイに表示することを特徴とする。
【0019】この発明によれば、一つの無線通信端末の
指向性アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指
向性アンテナからの端末識別情報が受信され、指向性ア
ンテナの向きと受信された端末識別情報とに基づいて全
ての無線通信端末の位置が検出される。このため、無線
通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端末
の位置を検出することができる。
【0020】さらに、全ての無線通信端末の位置がディ
スプレイに表示されるため、全ての無線通信端末の位置
関係を視覚的に把握することができる。また、一つの無
線通信端末の指向範囲が最も狭い指向性アンテナを回転
させながら他の無線通信端末の指向性アンテナからの端
末識別情報が受信され、指向性アンテナの向きとその受
信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通信端末
の位置が検出される。
【0021】このため、指向範囲が比較的広い指向性ア
ンテナによって他の無線通信端末の指向性アンテナから
の端末識別情報を受信する場合よりも、全ての無線通信
端末の位置を正確に検出することができる。
【0022】換言すれば、指向範囲(角度)の異なる複
数の指向性アンテナの中で指向範囲の最も狭いアンテナ
を使用して全ての無線通信端末の位置関係を判断するた
め、全ての無線通信端末の位置関係の判断が容易とな
り、また判断の信頼性が向上して、無線ネットワークシ
ステムの利便性が向上する。
【0023】また、請求項4に記載の発明に係る無線ネ
ットワークシステムは、指向性アンテナによって受信さ
れた電波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線
ネットワークシステムにおいて、回転可能な指向性アン
テナとディスプレイとを有する複数の無線通信端末を具
備し、第一の無線通信端末が複数の指向性アンテナを具
備し、第一の無線通信端末の指向範囲が最も狭い指向性
アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指向性ア
ンテナからの端末識別情報を受信し、指向性アンテナの
向きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線
通信端末の位置を検出することができない場合には、第
一の無線通信端末から第二の無線通信端末に全ての無線
通信端末の位置検出を依頼する旨を送信し、第二の無線
通信端末が複数の指向性アンテナを具備し、第二の無線
通信端末は、第二の無線通信端末の指向範囲が最も狭い
指向性アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指
向性アンテナからの端末識別情報を受信し、指向性アン
テナの向きと受信された端末識別情報とに基づいて全て
の無線通信端末の位置を検出し、その検出された全ての
無線通信端末の位置情報を第一の無線通信端末に送信
し、第一の無線通信端末は、第二の無線通信端末から送
信された全ての無線通信端末の位置情報と、第一の無線
通信端末の指向範囲が最も狭い指向性アンテナにより受
信された他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末
識別情報と、その端末識別情報を受信したときの第一の
無線通信端末の指向範囲が最も狭い指向性アンテナの向
きとに基づいて全ての無線通信端末の位置の検出を試
み、全ての無線通信端末の位置を検出することができな
い場合には、全ての無線通信端末の位置を検出すること
ができるまで、全ての無線通信端末の位置検出を依頼す
る旨を残りの無線通信端末に順次送信し、全ての無線通
信端末の位置を検出することができたときには、全ての
無線通信端末の位置をディスプレイに表示することを特
徴とする。
【0024】この発明によれば、第一の無線通信端末の
指向性アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指
向性アンテナからの端末識別情報が受信され、第二の無
線通信端末等から送信された全ての無線通信端末の位置
情報と、第一の無線通信端末の指向性アンテナにより受
信された他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末
識別情報と、その端末識別情報を受信したときの第一の
無線通信端末の指向性アンテナの向きとに基づいて全て
の無線通信端末の位置が検出される。このため、無線通
信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端末の
位置を検出することができる。
【0025】さらに、全ての無線通信端末の位置がディ
スプレイに表示されるため、全ての無線通信端末の位置
関係を視覚的に把握することができる。また、第一の無
線通信端末の指向性アンテナの向きと第一の無線通信端
末の指向性アンテナが他の無線通信端末の指向性アンテ
ナから受信した端末識別情報とに基づいて全ての無線通
信端末の位置を検出することができない場合には、第二
の無線通信端末等の指向性アンテナを回転させながら他
の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報が
受信され、第二の無線通信端末等の指向性アンテナの向
きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通
信端末の位置が検出される。
【0026】このため、第一の無線通信端末の指向性ア
ンテナによっては全ての無線通信端末の位置を検出する
ことができない場合であっても、第二の無線通信端末等
の指向性アンテナによって全ての無線通信端末の位置を
検出することができる。
【0027】さらに、第一の無線通信端末等の指向範囲
が最も狭い指向性アンテナを回転させながら他の無線通
信端末の指向性アンテナからの端末識別情報が受信さ
れ、指向性アンテナの向き、その受信された端末識別情
報等に基づいて全ての無線通信端末の位置が検出され
る。このため、指向範囲が比較的広い指向性アンテナに
よって他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識
別情報を受信する場合よりも、全ての無線通信端末の位
置を正確に検出することができる。
【0028】換言すれば、1つの無線通信端末で全ての
無線通信端末の位置関係を判断できない場合であって
も、複数の無線通信端末が協力して全ての無線通信端末
の位置関係を特定するため、例えば、無線通信による電
子会議を実行する場合に無線ネットワークシステムの利
便性が向上する。
【0029】また、請求項5に記載の発明に係る無線ネ
ットワークシステムは、指向性アンテナによって受信さ
れた電波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線
ネットワークシステムにおいて、送信電波の方向を回転
可能であって指向範囲を変更可能な指向性アンテナとデ
ィスプレイとを有する複数の無線通信端末を具備し、指
向範囲を最も狭くした状態で一つの無線通信端末の送信
電波の方向を回転させながら他の無線通信端末の指向性
アンテナからの端末識別情報を受信し、指向性アンテナ
の向きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての無
線通信端末の位置を検出し、全ての無線通信端末の位置
をディスプレイに表示することを特徴とする。
【0030】この発明によれば、一つの無線通信端末の
送信電波の方向を回転させながら他の無線通信端末の指
向性アンテナからの端末識別情報が受信され、指向性ア
ンテナの向きと受信された端末識別情報とに基づいて全
ての無線通信端末の位置が検出される。このため、無線
通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端末
の位置を検出することができる。
【0031】さらに、全ての無線通信端末の位置がディ
スプレイに表示されるため、全ての無線通信端末の位置
関係を視覚的に把握することができる。また、指向範囲
を最も狭くした状態で一つの無線通信端末の送信電波の
方向を回転させながら他の無線通信端末の指向性アンテ
ナからの端末識別情報が受信され、指向性アンテナの向
きとその受信された端末識別情報とに基づいて全ての無
線通信端末の位置が検出される。
【0032】このため、指向範囲が比較的広くされた指
向性アンテナによって他の無線通信端末の指向性アンテ
ナからの端末識別情報を受信する場合よりも、全ての無
線通信端末の位置を正確に検出することができる。
【0033】換言すれば、指向範囲(角度)を可変にで
きる指向性アンテナを使用して無線通信端末の位置関係
を判断するときに、指向性アンテナの指向範囲を最も狭
くして全ての無線通信端末の位置関係を判断するため、
全ての無線通信端末の位置関係の判断が容易となり、判
断の信頼性が向上して、端末の利便性が向上する。
【0034】また、請求項6に記載の発明に係る無線ネ
ットワークシステムは、指向性アンテナによって受信さ
れた電波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線
ネットワークシステムにおいて、送信電波の方向を回転
可能であって指向範囲を変更可能な指向性アンテナとデ
ィスプレイとを有する複数の無線通信端末を具備し、指
向範囲を最も狭くした状態で第一の無線通信端末の送信
電波の方向を回転させながら他の無線通信端末の指向性
アンテナからの端末識別情報を受信し、送信電波の方向
と受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通信
端末の位置を検出することができない場合には、第一の
無線通信端末から第二の無線通信端末に全ての無線通信
端末の位置検出を依頼する旨を送信し、第二の無線通信
端末は、指向範囲を最も狭くした状態で第二の無線通信
端末の送信電波の方向を回転させながら他の無線通信端
末の指向性アンテナからの端末識別情報を受信し、送信
電波の方向と受信された端末識別情報とに基づいて全て
の無線通信端末の位置を検出し、その検出された全ての
無線通信端末の位置情報を第一の無線通信端末に送信
し、第一の無線通信端末は、第二の無線通信端末から送
信された全ての無線通信端末の位置情報と、第一の無線
通信端末の指向性アンテナにより受信された他の無線通
信端末の指向性アンテナからの端末識別情報と、その端
末識別情報を受信したときの第一の無線通信端末の送信
電波の方向とに基づいて全ての無線通信端末の位置の検
出を試み、全ての無線通信端末の位置を検出することが
できない場合には、全ての無線通信端末の位置を検出す
ることができるまで、全ての無線通信端末の位置検出を
依頼する旨を残りの無線通信端末に順次送信し、全ての
無線通信端末の位置を検出することができたときには、
全ての無線通信端末の位置をディスプレイに表示するこ
とを特徴とする。
【0035】この発明によれば、第一の無線通信端末の
送信電波の方向を回転させながら他の無線通信端末の指
向性アンテナからの端末識別情報が受信され、第二の無
線通信端末等から送信された全ての無線通信端末の位置
情報と、第一の無線通信端末の指向性アンテナにより受
信された他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末
識別情報と、その端末識別情報を受信したときの第一の
無線通信端末の送信電波の方向とに基づいて全ての無線
通信端末の位置が検出される。このため、無線通信端末
が複数ある場合であっても全ての無線通信端末の位置を
検出することができる。
【0036】さらに、全ての無線通信端末の位置がディ
スプレイに表示されるため、全ての無線通信端末の位置
関係を視覚的に把握することができる。また、第一の無
線通信端末の送信電波の方向と第一の無線通信端末の指
向性アンテナが他の無線通信端末の指向性アンテナから
受信した端末識別情報とに基づいて全ての無線通信端末
の位置を検出することができない場合には、第二の無線
通信端末等の送信電波の方向を回転させながら他の無線
通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報が受信さ
れ、第二の無線通信端末等の送信電波の方向と受信され
た端末識別情報とに基づいて全ての無線通信端末の位置
が検出される。
【0037】このため、第一の無線通信端末の指向性ア
ンテナによっては全ての無線通信端末の位置を検出する
ことができない場合であっても、第二の無線通信端末等
の指向性アンテナによって全ての無線通信端末の位置を
検出することができる。
【0038】さらに、指向範囲を最も狭くした状態で第
一の無線通信端末等の送信電波の方向を回転させながら
他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報
が受信され、送信電波の方向、その受信された端末識別
情報等に基づいて全ての無線通信端末の位置が検出され
る。このため、指向範囲が比較的広くされた指向性アン
テナによって他の無線通信端末の指向性アンテナからの
端末識別情報を受信する場合よりも、全ての無線通信端
末の位置を正確に検出することができる。
【0039】換言すれば、1つの無線通信端末で全ての
無線通信端末の位置関係を判断できない場合であって
も、複数の無線通信端末が協力して全ての無線通信端末
の位置関係を特定するため、例えば、無線通信による電
子会議を実行する場合に無線ネットワークシステムの利
便性が向上する。
【0040】また、請求項7に記載の発明に係る無線ネ
ットワークシステムは、請求項1〜6のいずれか一つに
記載の無線ネットワークシステムにおいて、全ての無線
通信端末の位置を検出するために指向性アンテナの向き
または送信電波の向きを所定角度回転させる毎に、他の
無線通信端末の指向性アンテナから端末識別情報を受信
することを試みることを特徴とする。
【0041】この発明によれば、全ての無線通信端末の
位置を検出するために指向性アンテナの向きまたは送信
電波の向きを所定角度回転させる毎に、他の無線通信端
末の指向性アンテナから端末識別情報を受信することが
試みられる。このため、他の無線通信端末のうちのどの
無線通信端末から電波を受信したのかを正確に区別する
ことができる。即ち、どの方向にどの無線通信端末があ
るのかを正確に区別することができる。
【0042】換言すれば、無線通信端末の位置関係を判
断するときに、指向性アンテナを所定の角度だけ回転さ
せる毎に他の無線通信端末からの端末識別情報の受信を
試みるため、回転角度と他の無線通信端末から受信する
端末識別情報との対応付けが容易になり、無線通信端末
の利便性が向上する。
【0043】また、請求項8に記載の発明に係る無線ネ
ットワークシステムは、請求項1〜7のいずれか一つに
記載の無線ネットワークシステムにおいて、検出された
全ての無線通信端末の位置を他の無線通信端末に送信す
ることを特徴とする。
【0044】この発明によれば、検出された全ての無線
通信端末の位置が他の無線通信端末に送信される。この
ため、例えば、全ての無線通信端末において全ての無線
通信端末の位置を表示することにより、全ての無線通信
端末において全ての無線通信端末の位置を把握すること
ができる。
【0045】換言すれば、ローカルな無線ネットワーク
に接続された全ての無線通信端末の位置関係情報が全て
の無線通信端末に送信されるため、例えば、全ての無線
通信端末において全ての無線通信端末の位置関係をディ
スプレイに表示することにより、例えば無線通信による
電子会議を実行する場合に無線ネットワークシステムの
利便性が向上する。
【0046】また、請求項9に記載の発明に係る無線ネ
ットワークシステムは、請求項2、4または6に記載の
無線ネットワークシステムにおいて、第一の無線通信端
末の指向性アンテナにより受信された他の無線通信端末
の指向性アンテナからの電波に基づくと第二の無線通信
端末の位置と第三の無線通信端末の位置とを区別するこ
とができないときには、第二の無線通信端末および第三
の無線通信端末のほぼ対角位置に位置する第四の無線通
信端末に対して第一の無線通信端末から全ての無線通信
端末の位置検出を依頼する旨を送信し、第四の無線通信
端末は全ての無線通信端末の位置を検出し、その検出さ
れた全ての無線通信端末の位置情報を第一の無線通信端
末に送信し、この位置情報を受信した第一の無線通信端
末は、全ての無線通信端末の位置をディスプレイに表示
することを特徴とする。
【0047】この発明によれば、第一の無線通信端末の
指向性アンテナにより受信された他の無線通信端末の指
向性アンテナからの電波に基づくと第二の無線通信端末
の位置と第三の無線通信端末の位置とを区別することが
できないときには、第二の無線通信端末および第三の無
線通信端末のほぼ対角位置に位置する第四の無線通信端
末によって全ての無線通信端末の位置が検出される。
【0048】このため、第一の無線通信端末の指向性ア
ンテナによっては第二の無線通信端末の位置と第三の無
線通信端末の位置とを区別することができない場合であ
っても、第二の無線通信端末の位置と第三の無線通信端
末の位置とを確実に区別することができる。
【0049】より詳細には、第一の無線通信端末によっ
ては第二の無線通信端末および第三の無線通信端末の位
置関係を判断できないときには、それらのほぼ対角位置
が推測され、その推測された位置にある第四の無線通信
端末によって第二の無線通信端末および第三の無線通信
端末の位置関係が判断される。
【0050】換言すれば、複数の無線通信端末が協力し
て全ての無線通信端末の位置関係を特定する。そのた
め、全ての無線通信端末の位置関係の判断が容易とな
り、また判断の信頼性も向上し、無線ネットワークシス
テムの利便性が向上する。
【0051】また、請求項10に記載の発明に係る無線
ネットワークシステムは、指向性アンテナによって受信
された電波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無
線ネットワークシステムにおいて、回転可能な指向性ア
ンテナとディスプレイとを有する複数の無線通信端末を
具備し、一つの無線通信端末が複数の指向性アンテナを
具備し、その一つの無線通信端末の指向範囲が最も狭い
指向性アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指
向性アンテナからの端末識別情報を受信し、指向性アン
テナの向きと受信された端末識別情報とに基づいて全て
の無線通信端末の位置を検出し、全ての無線通信端末の
位置が検出された後には、その一つの無線通信端末は、
他の全ての無線通信端末と通信可能な指向範囲が最も狭
い指向性アンテナを使用して他の無線通信端末との通信
を実行することを特徴とする。
【0052】この発明によれば、一つの無線通信端末の
指向性アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指
向性アンテナからの端末識別情報が受信され、指向性ア
ンテナの向きと受信された端末識別情報とに基づいて全
ての無線通信端末の位置が検出される。このため、無線
通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端末
の位置を検出することができる。
【0053】さらに、一つの無線通信端末の指向範囲が
最も狭い指向性アンテナを回転させながら他の無線通信
端末の指向性アンテナからの端末識別情報が受信され、
指向性アンテナの向きとその受信された端末識別情報と
に基づいて全ての無線通信端末の位置が検出される。こ
のため、指向範囲が比較的広い指向性アンテナによって
他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報
を受信する場合よりも、全ての無線通信端末の位置を正
確に検出することができる。
【0054】また、全ての無線通信端末の位置が検出さ
れた後には、他の無線通信端末と通信可能な指向範囲が
最も狭い指向性アンテナを使用して他の無線通信端末と
の通信が実行される。このため、全ての無線通信端末の
位置が検出された後に指向範囲が比較的広い指向性アン
テナが使用されるのに伴って無関係の無線通信に対する
電波干渉が起こってしまうのを抑制することができる。
【0055】換言すれば、他の全ての無線通信端末と無
線通信でき、また指向範囲(角度)ができるだけ狭い指
向性アンテナが選択されるため、電力の消費が低減され
る。また、不必要な方向への電波放射が少なくなるた
め、関係の無い無線通信に対して電波干渉が起こりにく
くなり、無線ネットワークシステムの利便性が向上す
る。
【0056】また、請求項11に記載の発明に係る無線
ネットワークシステムは、指向性アンテナによって受信
された電波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無
線ネットワークシステムにおいて、送信電波の方向を回
転可能であって指向範囲を変更可能な指向性アンテナと
ディスプレイとを有する複数の無線通信端末を具備し、
指向範囲を最も狭くした状態で一つの無線通信端末の送
信電波の方向を回転させながら他の無線通信端末の指向
性アンテナからの端末識別情報を受信し、送信電波の方
向と受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通
信端末の位置を検出し、その一つの無線通信端末が送信
電力変更手段を具備し、全ての無線通信端末の位置が検
出された後には、その一つの無線通信端末は、指向性ア
ンテナの指向範囲を全ての無線通信端末の位置を検出で
きる最も狭くされた状態に設定すると共に、送信電力を
全ての無線通信端末の位置を検出できる送信電力に設定
し、かつ、送信電波方向を全ての無線通信端末の位置を
検出できる送信電波方向に設定して他の無線通信端末と
の通信を実行することを特徴とする。
【0057】この発明によれば、一つの無線通信端末の
送信電波の方向を回転させながら他の無線通信端末の指
向性アンテナからの端末識別情報が受信され、送信電波
の方向と受信された端末識別情報とに基づいて全ての無
線通信端末の位置が検出される。このため、無線通信端
末が複数ある場合であっても全ての無線通信端末の位置
を検出することができる。
【0058】さらに、指向範囲を最も狭くした状態で一
つの無線通信端末の送信電波の方向を回転させながら他
の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報が
受信され、送信電波の方向とその受信された端末識別情
報とに基づいて全ての無線通信端末の位置が検出され
る。このため、指向範囲が比較的広くされた指向性アン
テナによって他の無線通信端末の指向性アンテナからの
端末識別情報を受信する場合よりも、全ての無線通信端
末の位置を正確に検出することができる。
【0059】また、全ての無線通信端末の位置が検出さ
れた後には、指向性アンテナの指向範囲を全ての無線通
信端末の位置を検出できる最も狭くされた状態に設定し
て他の無線通信端末との通信が実行される。このため、
全ての無線通信端末の位置が検出された後に指向性アン
テナの指向範囲が比較的広くされるのに伴って無関係の
無線通信に対する電波干渉が起こってしまうのを抑制す
ることができる。
【0060】さらに、全ての無線通信端末の位置が検出
された後には、送信電力を全ての無線通信端末の位置を
検出できる送信電力に設定して他の無線通信端末との通
信が実行される。このため、全ての無線通信端末の位置
が検出された後に送信電力が増加されるのに伴って電力
消費量が増加してしまうのを抑制することができる。
【0061】また、全ての無線通信端末の位置が検出さ
れた後には、送信電波方向を全ての無線通信端末の位置
を検出できる送信電波方向に設定して他の無線通信端末
との通信が実行される。このため、全ての無線通信端末
の位置が検出された後に送信電波方向が変更されるのに
伴って無関係の無線通信に対する電波干渉が起こってし
まうのを抑制することができる。
【0062】換言すれば、送信電波が全ての無線通信端
末と無線通信できる範囲にできるだけ限定されるように
放射されるため、電力の消費が低減される。また、不必
要な方向、領域への電波放射が少なくなるため、関係の
無い無線通信に対して電波干渉が起こりにくくなり、無
線ネットワークシステムの利便性が向上する。
【0063】また、請求項12に記載の発明に係る無線
ネットワークシステムは、指向性アンテナによって受信
された電波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無
線ネットワークシステムにおいて、指向性アンテナを有
する複数の無線通信端末を具備し、一つの無線通信端末
の指向性アンテナによって他の無線通信端末の指向性ア
ンテナからの電波を受信し、その受信された電波に基づ
いて全ての無線通信端末の位置を検出し、その検出され
た全ての無線通信端末の位置を表示することを特徴とす
る。
【0064】この発明によれば、一つの無線通信端末の
指向性アンテナによって他の無線通信端末の指向性アン
テナからの電波が受信され、その受信された電波に基づ
いて全ての無線通信端末の位置が検出される。このた
め、無線通信端末が複数ある場合であっても全ての無線
通信端末の位置を検出することができる。
【0065】さらに、検出された全ての無線通信端末の
位置が表示されるため、全ての無線通信端末の位置関係
を視覚的に把握することができる。具体的には、無線通
信端末が複数ある場合であっても、全ての無線通信端末
の位置を検出することができ、全ての無線通信端末の位
置関係を視覚的に把握することができる。
【0066】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を用いて本発明の
実施の形態について説明する。なお、以下に説明するの
は一例であり、特に限定するものではない。
【0067】(実施の形態1)実施の形態1における無
線ネットワークシステムでは、Bluetoothを実装した無
線通信端末をBluetoothネットワークで接続し、電子会
議を行う態様について説明する。以下、回転機構を伴っ
た一つの指向性アンテナを使用して、ローカルなBlueto
othネットワークに接続された無線通信端末の相対的な
位置関係を判断(検出)する方法について説明してい
く。実施の形態1では、位置関係の基準となる無線通信
端末から見て、他の全ての無線通信端末がそれぞれ異な
る方向に存在している場合を前提としている。
【0068】図1は、実施の形態1におけるBluetooth
ネットワークの概略図である。Bluetoothネットワーク
は、他の無線通信端末の相対的な位置を検出するための
基準となるマスター端末1と、マスター端末1を基準と
して無線ネットワークを形成するスレーブ端末2〜8
と、から構成されている。
【0069】図2は、マスター端末1およびスレーブ端
末2〜8として用いられる携帯型表示パッドを表した図
である。携帯型表示パッド10は、液晶表示するLCD
35と、LCD35に重ね合わせてタッチ入力により座
標入力可能なタッチパネル37と、タッチパネル37上
でタッチ入力を行うときに使用するタッチペン11と、
から構成される。
【0070】図3は、携帯型表示パッド10の内部構成
図である。携帯型表示パッド10は、CPU20と、メ
インメモリ21と、UART(Universal Asynchronous
Receiver Transmitter)22と、Bluetoothモジュール
23と、アンテナコントローラ24と、アンテナ回転機
構25と、指向性アンテナ26と、クロック27と、バ
スコントローラ28と、ROM(Read Only Memory)29
と、PCI(Peripheral Component Interconnect)ブリ
ッジ30と、キャッシュメモリ31と、ハードディスク
32と、HD(ハードディスク)コントローラ33と、
LCD表示コントローラ34と、LCD35と、タッチ
パネルコントローラ36と、タッチパネル37と、RT
C(Real Time Clock)38と、バッテリ39と、DC−
DCコンバータ40と、CPUバス41と、PCIバス
42と、Xバス(内部バス)43と、から構成されてい
る。
【0071】以上の構成について、その動作を説明す
る。CPU20は、ROM29に記憶された制御処理プ
ログラム、OS(Operating System)や各種のアプリケー
ションプログラムを実行、処理する。メインメモリ21
は、DRAM(Dynamic RandomAccess Memory)により構
成されており、CPU20のワークエリアとして使用さ
れる。UART22は、CPU20とBluetoothモジュ
ール23との間でシリアルデータの授受を行うインター
フェイスであり、FIFO(First In,First Out)のスタ
ックやシフトレジスタ等から構成される。
【0072】Bluetoothモジュール23は、RF部とベ
ースバンド部とから構成されており、Bluetooth規格に
準拠した無線通信を実行する。この詳細については後述
する。
【0073】アンテナコントローラ24は、アンテナ回
転機構25の駆動制御を行う。アンテナコントローラ2
4がアンテナ回転機構25の図示しないモータを制御し
て指向性アンテナ26を任意の角度だけ回転させるとと
もに、360度の回転をさせることが可能である。アン
テナ回転機構25は、水平方向に回転するように実装さ
れている。指向性アンテナ26は、後述する図4に示す
ような指向性を有する。
【0074】図4は、水平面に配置した指向性アンテナ
26の指向範囲を上方から見た図である。中央に指向性
アンテナ26があり、その周りに通信方向の指向性を持
った指向範囲が示されている。このような指向性のある
アンテナとしては、例えば、平面型のパッチアンテナが
ある。パッチアンテナは、主に平面と垂直方向に電波を
放射するため、通常、平面が鉛直になるように実装され
ている。
【0075】続いて、図3におけるクロック27は、図
示しない水晶発振子と分周回路とから構成されており、
CPU20やバスコントローラ28の動作タイミングを
制御するためのクロックを生成している。バスコントロ
ーラ28は、CPUバス41とXバス43とのデータ転
送を制御する。ROM29は、電源オン時のシステム立
ち上げや各種デバイスの制御を行うためのプログラムが
予め書き込まれている。
【0076】PCIブリッジ30は、キャッシュメモリ
31を使用して、PCIバス42とCPU20との間の
データ転送を行う。キャッシュメモリ31は、DRAM
より構成されており、PCIブリッジ30により使用さ
れる。ハードディスク32は、システムソフトウェア、
各種のアプリケーションプログラム、多数のユーザデー
タ等を記憶している。HDコントローラ33は、IDE
(Integrated Device Electronics)インターフェイスに
より、ハードディスク32と高速データ転送を行う。
【0077】LCD表示コントローラ34は、文字やグ
ラフィックデータをD/A(Digital/Analog)変換すると
ともに、これらのデータをLCD35に表示するための
制御を行う。タッチパネルコントローラ36は、タッチ
パネル37上でタッチペン11のペン先が接触した部分
を検出し、その座標を取得する。タッチパネル37は、
LCD35と重ね合わせて装着されている。
【0078】RTC38は、日付時計であり図示しない
専用バッテリによりバックアップされて駆動している。
バッテリ39は、ニッケル水素電池またはリチウム電池
であり、バッテリ39の電源は、DC−DCコンバータ
40を介して携帯型表示パッド10に供給される。
【0079】図5は、実施の形態1におけるBluetooth
通信の概略構成図である。Bluetooth通信は、アプリケ
ーション50と、OBEX(OBject EXchange)51と、
RFCOMM(RFCOMMunication)52と、SDP
(Service Discovery Protocol)53と、LMCE(Link
Manager Control Entity)54と、L2CAP(LogicalL
ink Control and Adaptation Protocol)55と、HCI
(Host Controller Interface)56と、リンク・マネー
ジャ57と、ベースバンド58と、物理レイヤ(RF)
59と、から構成される。
【0080】図5において、アプリケーション50は、
電子会議を実行するためのアプリケーションであり、Bl
uetoothネットワーク(ピコネット)への接続要求、切
断要求や描画データの転送、会議資料のファイル転送の
他に、本発明の端末位置を判断するための動作を実行す
る。OBEX51は、相手端末とOBEXセッションを
確立し、オブジェクトプッシュ(描画データの転送)や
ファイル転送等の通信プロトコルを制御する。
【0081】RFCOMM52は、後述するL2CAP
55上にシリアルポートをエミュレートするためのトラ
ンスポートプロトコルである。SDP53は、相手端末
との間で使用できるサービスを確認し、それらのサービ
スの特性を調べる方法をアプリケーションに提供する。
【0082】LMCE54は、標準的なBluetooth仕様
(バージョン1.0B)にはない通信モジュールであるが、
実施の形態1では、OBEX51やSDP53のプロト
コル以外でアプリケーション50が、リンク・マネージ
ャ57にコマンドを渡すときに使用される。L2CAP
55は、上位プロトコル(RFCOMM52)の多重
化、データパケット(L2CAPパケット)の分割と組
立て等を実行する。
【0083】HCI56は、ホスト(CPU20)とBl
uetoothモジュール23との間のインターフェイスであ
り、HCI API(Application Program Interface)、
CPU20とBluetoothモジュール23との間でトラン
スポートレイヤとして機能するUART22、Bluetoot
hモジュール23のハードウェアドライバから構成され
ている。
【0084】リンク・マネージャ57は、リンクの設定
や切断等のリンク制御を行うLMP(Link Manager Pro
tocol)を実行する。ベースバンド58は、物理リンク
の確立や各種パケットの送受信等を実行する。物理レイ
ヤ59は、GFSK(Gaussian Frequency Shift Keyin
g)による信号の変調や周波数ホッピングによるスペクト
ラム拡散通信等を実行する。
【0085】ここで、Bluetoothの使用周波数帯域は247
1〜2497MHz(日本)、ホッピング・チャネル数は23
(1MHz間隔)、ホッピング速度は1600ホップ/秒であ
る。また、チャネルは625μsecのタイムスロットに
分割され、マスター端末1はパケットの伝送を偶数番号
のタイムスロットで開始し、スレーブ端末2〜8はパケ
ットの伝送を奇数番号のタイムスロットで開始する。
【0086】図5に示したBluetooth通信の概略構成の
中で、UARTドライバとBluetoothモジュール23の
ハードウェアドライバ(HCI56)、リンク・マネー
ジャ57、ベースバンド58および物理レイヤ59は、
Bluetoothモジュール23に実装されており、その他の
モジュールは、CPU20で実行されるソフトウェアモ
ジュール(タスク)であり、ハードディスク32に実行
プログラムとして予め記憶されている。なお、描画デー
タは、OBEX51の代わりに図示しないシリアル通信
エンティティを使用したシリアル通信で転送するように
してもよい。
【0087】以上の構成において、その動作を説明す
る。まず、Bluetoothネットワーク(ピコネット)を形
成するまでの従来の通信シーケンスについて説明する。
従来の通信シーケンスとは、指向性アンテナ26を図示
しない無指向性のアンテナに置き換えた場合である。
【0088】従来の通信シーケンスの基本的な流れとし
ては、通信可能な状態にある無線通信端末の認識を行う
インクワイアリ手順と、物理リンクの確立やパケットの
送受信等を実行するベースバンドレイヤのコネクション
確立と、リンクの設定や切断等の制御を行うリンク・マ
ネージャ間のコネクション確立と、電子会議端末として
の認識を行うSDPコネクションの確立と、描画デー
タ、ファイル転送のプロトコルを制御するOBEXコネ
クションの確立およびOBEXセッションの確立と、か
ら構成される。
【0089】先ず、インクワイアリ手順として、マスタ
ー端末1は、マスター端末1と通信できる全てのスレー
ブ端末2〜8を認識する。即ち、マスター端末1は、I
Dパケットを繰り返し送信し、これを受信したスレーブ
端末2〜8は、Bluetoothデバイスアドレス(BD_ADDR)
と、自端末のシステムクロック等を含めたFHSパケッ
トを送信する。マスター端末1は、受信したFHSパケ
ットの個数(BD_ADDRの個数)からスレーブ端末の台数
を認識する。
【0090】例えば、マスター端末1は、図1に示した
場合、スレーブ端末2〜8の7台を認識する。この認識
したスレーブ端末の台数は、メインメモリ21に記憶し
ておく。
【0091】以下、ベースバンドレイヤのコネクション
確立からOBEXコネクションの確立およびOBEXセ
ッションの確立まで、マスター端末1とスレーブ端末2
について説明するが、他のスレーブ端末3〜8について
もそれぞれ同様に順次行っていく。
【0092】ベースバンドレイヤのコネクション確立と
して、マスター端末1は、スレーブ端末2と通信コネク
ションを確立する。マスター端末1は、スレーブ端末2
から受信したBD_ADDRの下位アドレス部分であるLAP
(Lower Address Part)から導き出される同期ワードを含
めたIDパケットを送信する。
【0093】スレーブ端末2は、BD_ADDRから導出され
た同期ワードを含むIDパケットを受信すると、該ID
パケットで応答する。マスター端末1は、スレーブ端末
2の識別番号であるアクティブ・メンバー・アドレス(AM
_ADDR)に「1」をセットしたFHSパケットを送信す
る。
【0094】スレーブ端末2は、FHSパケットを受信
すると、先述のIDパケットで応答する。このとき、ス
レーブ端末2のシステムクロックは、FHSパケットに
含まれているマスター端末1のシステムクロックに同期
する。次に、マスター端末1はPOLLパケットを送信
し、スレーブ端末2は、NULLパケットで応答する。
【0095】続いて、リンク・マネージャ間(リンクレ
イヤ)のコネクション確立として、マスター端末1は、
LMP_host_connection_req PDU(Protocol Data Unit)を
送信し、スレーブ端末2は、LMP_accepted PDUで応答す
る。次に、マスター端末1はLMP_features_req PDUを送
信し、スレーブ端末2は、LMP_features_res PDUで応答
して、該端末の持つ機能についての情報を交換する。マ
スター端末1はLMP_setup_complete PDUを送信し、スレ
ーブ端末2は、LMP_setup_complete PDUで応答する。
【0096】ここで、マスター端末1のリンク・マネー
ジャがLMP_name_req PDUを送信し、スレーブ端末2から
LMP_name_res PDUを受信したとき、LMP_name_res PDUに
含まれているスレーブ端末2の端末名称(パラメータは
ネーム・フラグメント)を先に取得しているBD_ADDRと対
応付けてメインメモリ21に記憶する。
【0097】続いて、SDPコネクションの確立とし
て、マスター端末1は、サービス・ディスカバリシーケ
ンスを実行する。マスター端末1のアプリケーション
は、サービス・ディスカバリ要求をSDPタスクへ出力
すると、SDPタスクは、SDP用のコネクションの接
続要求(L2CA_ConnectReqイベント)をL2CAPタス
クへ出力する。
【0098】マスター端末1のL2CAPタスクは、接
続要求を受信すると、Connection Requestパケットをス
レーブ端末2へ送信する。スレーブ端末2のL2CAP
タスクは、該パケットを受信すると、L2CA_ConnectInd
メッセージをSDPタスクへ出力し、Connection Respo
nseパケットをマスター端末1へ応答する。
【0099】さらに、マスター端末1のSDPタスク
は、コンフィグレーション要求(L2CA_ConfigReqイベン
ト)をL2CAPタスクへ出力する。L2CAPタスク
は、該要求を受信すると、サービス品質(QoS:Quality
of Service)等のコンフィグレーションパラメータを含
んだConfiguration Requestパケットをスレーブ端末2
へ送信する。スレーブ端末2のL2CAPタスクは、該
パケットを受信すると、L2CA_ConfigIndメッセージをS
DPタスクへ出力して、コンフィグレーションパラメー
タを含んだConfiguration Responseパケットをマスター
端末1へ応答する。
【0100】次に、マスター端末1のSDPタスクは、
電子会議サービスであることを表すUUID(サービス
の固有識別子)をServiceSearchPatternパラメータに含
めたSDP_ServiceSearchRequest PDUとしてスレーブ端末
2へ送信し、受信したスレーブ端末2のSDPタスク
は、SDP_ServiceSearchResponse PDUをマスター端末1
へ応答する。
【0101】続いて、OBEXコネクションの確立およ
びOBEXセッションの確立として、マスター端末1の
アプリケーション50は、無線接続したスレーブ端末2
が電子会議のスレーブ端末であることを確認すると、O
BEXタスクへOBEX51用のコネクションの接続要
求を出力する。この接続要求は、RFCOMMタスクを
介してL2CAPタスクへ出力され、L2CAPタスク
は、接続要求を受信すると、Connection Requestパケッ
トをスレーブ端末2へ送信する。
【0102】スレーブ端末2のL2CAPタスクは、該
パケットを受信するとRFCOMMタスクを介してOB
EXタスクへL2CA_ConnectIndメッセージを出力し、Con
nection Responseパケットをマスター端末1へ応答し
て、OBEXコネクションが確立する。
【0103】続いて、マスター端末1のOBEXタスク
は、Connect要求パケットをスレーブ端末2へ送信し、
スレーブ端末2からConnect応答パケットを受信して、
OBEXセッションが確立する。
【0104】以上、マスター端末1とスレーブ端末2と
の間でOBEXセッションを使用して描画データの転送
やファイル転送ができる状態となるまでの通信シーケン
スを説明したが、他のスレーブ端末3〜8についても同
様である。
【0105】その後、マスター端末1は、先にメインメ
モリ21に記憶したスレーブ端末2〜8の端末名称およ
び該BD_ADDRをLCD35へアイコン(端末識別アイコ
ン)で表示する。
【0106】図6は、従来における端末識別アイコンの
表示例を示した図である。従来では、端末識別アイコン
は、マスター端末1と接続したスレーブ端末2〜8の順
番に基づいて並べられているが、この並び方は、スレー
ブ端末2〜8の位置関係とは対応していない。このた
め、マスター端末1およびスレーブ端末2〜8のユーザ
は、端末識別アイコンをスレーブ端末2〜8が存在する
位置を目視で確認しながらそれぞれ対応するように配置
を入れ替えていた。そして、ピコネットに参加するマス
ター端末1およびスレーブ端末2〜8のユーザは、会議
資料ファイルや手書きの描画データ等を転送して電子会
議が実行されていた。
【0107】以上、従来のBluetoothネットワーク(ピ
コネット)を形成するまでの通信シーケンスについて説
明した。以下、本発明を伴った動作について説明してい
く。
【0108】マスター端末1は、指向性アンテナ26を
回転させながら水平方向の全ての方向に存在するスレー
ブ端末2〜8をそれぞれ認識する。指向性アンテナ26
をデフォルトの回転角度にして、インクワイアリ手順に
よりマスター端末1と通信できるスレーブ端末を認識す
る。即ち、マスター端末1は、IDパケットを繰り返し
送信し、これを受信したスレーブ端末は、それぞれBlue
toothデバイスアドレス(BD_ADDR)、該端末のシステム
クロック等を含めたFHSパケットを送信する。
【0109】マスター端末1は、受信したFHSパケッ
ト中のBD_ADDRからスレーブ端末を認識する。例えば、
後述する図7に示した場合では、4台のスレーブ端末2
〜5を認識する。
【0110】図7は、マスター端末1およびスレーブ端
末2〜8と指向性アンテナの指向範囲とを示した図であ
る。半円状の囲いが、指向性アンテナ26の指向範囲で
ある。図7の例では、マスター端末1は、スレーブ端末
2〜5と通信可能である。この受信したBD_ADDRは指向
性アンテナ26の回転角度の情報と対応づけてメインメ
モリ21に記憶しておく。
【0111】次に、マスター端末1は、アンテナ回転機
構25を駆動して指向性アンテナ26を所定の角度回転
(時計回り)し、インクワイアリ手順によりマスター端
末1と通信できるスレーブ端末2〜5をそれぞれ認識す
る。即ち、マスター端末1は、IDパケットを繰り返し
送信し、これを受信したスレーブ端末2〜5は、それぞ
れBluetoothデバイスアドレス(BD_ADDR)、該端末のシ
ステムクロック等を含めたFHSパケットを送信する。
【0112】マスター端末1は、受信したFHSパケッ
ト中のBD_ADDRからスレーブ端末2〜5を認識する。ま
た、この受信したBD_ADDRは指向性アンテナ26の回転
角度の情報と対応づけてメインメモリ21へ記憶してお
く。このように、指向性アンテナ26が1回転するまで
上記の動作を繰り返す。その後、マスター端末1はイン
クワイアリ手順を実行した所定の角度毎に認識したスレ
ーブ端末2〜8を判断する。
【0113】図8は、マスター端末1およびスレーブ端
末2〜8と指向性アンテナ26の指向範囲とを示した図
である。図8に示した時点(所定の角度の回転を何度か
繰り返した時点)では、スレーブ端末2〜5に加えてス
レーブ端末6も認識しており、図7の時点で認識したス
レーブ端末2〜5と図8の時点で認識したスレーブ端末
2〜6とを比較するとスレーブ端末6が新規に認識され
ているため、スレーブ端末2〜5よりもスレーブ端末6
が右側にあると判断できる。
【0114】図9は、マスター端末1およびスレーブ端
末2〜8と指向性アンテナの指向範囲とを示した図であ
る。図7の時点で認識したスレーブ端末2〜5と図9の
時点で認識したスレーブ端末4〜8とを比較すると、ス
レーブ端末2、3の認識が無くなっているため、スレー
ブ端末2、3よりもスレーブ端末4、5が右側にあると
判断できる。
【0115】このようにして、スレーブ端末2〜8の相
対的な位置関係を判断する。そして、このスレーブ端末
の相対的な位置関係の情報とBD_ADDRとをメインメモリ
21に記憶しておく。また、マスター端末1は、メイン
メモリ21に記憶してある指向性アンテナ26の回転角
度とスレーブ端末2〜8のBD_ADDRとの対応テーブルを
参照する。そして、他の全てのBD_ADDRを含む回転角度
へ指向性アンテナ26を回転させていく。
【0116】マスター端末1は、上述のインクワイアリ
手順で認識した7台のスレーブ端末2〜8と順次、通信
コネクションを確立する。即ち、従来の動作で説明した
ように、各スレーブ端末とベースバンドレイヤのコネク
ションとリンク・マネージャ間(リンクレイヤ)のコネ
クションを確立する。そして、リンク・マネージャがLMP
_name_req PDUを送信し、スレーブ端末2〜8からLMP_n
ame_res PDUを受信すると、LMP_name_res PDUに含まれ
ているスレーブ端末2〜8の端末名称を先に取得してい
るBD_ADDRと対応付けてメインメモリ21に記憶する。
【0117】続いて、マスター端末1は、サービス・デ
ィスカバリシーケンスを実行して、無線通信端末が電子
会議のスレーブ端末であることを確認する。このとき、
無線通信端末が電子会議のスレーブ端末でない場合に
は、先にBD_ADDRと対応付けてメインメモリ21に記憶
したスレーブ端末の端末名称を消去する。そして、OB
EXセッションを確立して通信コネクションを確立す
る。
【0118】以上により、全てのスレーブ端末2〜8と
同様の通信シーケンスを実行し、マスター端末1とスレ
ーブ端末2〜8とからなるBluetoothネットワーク(ピ
コネット)が形成される。そして、先にメインメモリ2
1に記憶してある端末の位置関係の情報と端末名称とか
らスレーブ端末2〜8の端末名称とをその位置関係と対
応した順番でLCD35に表示する。この端末名称を端
末識別アイコンとして表示した表示例を後述する図10
に示す。
【0119】図10は、スレーブ端末の相対的な位置関
係をアイコンで表した図である。このように、アイコン
で表したスレーブ端末2〜8の相対的な位置関係が、実
際に存在するスレーブ端末2〜8の相対的な位置関係と
同じになる。なお、図10では、スレーブ端末の相対的
な位置関係を示しており、スレーブ端末の絶対的な位置
関係を表すものではない。
【0120】次いで、マスター端末1は、スレーブ端末
2〜8の相対的な位置関係に該端末の位置関係を追加し
た情報(全ての端末の端末名称を含む)を他の全てのス
レーブ端末2〜8へそれぞれ送信する。この位置関係の
情報は、OBEXセッションを使用して転送する。この
位置関係の情報を受信したスレーブ端末2〜8は、それ
ぞれ該端末の端末名称を基準として全ての端末識別アイ
コンを相対的な位置関係に基づいてLCD35に表示す
る。例えば、図10における端末名称「斉藤」の端末で
は、後述する図11のように表示される。ここで、「議
長」とは、マスター端末1の端末名称のことである。
【0121】図11は、「斉藤」から見たスレーブ端末
2〜8のアイコンを表した図である。なお、マスター端
末1の端末名称は「議長」である。全てのスレーブ端末
2〜8が位置関係の情報を受信すると、電子会議が実行
できる状態となる。なお、ファイル等を任意の宛先へ送
信する場合、ドラッグ&ドロップ操作の宛先の選択肢と
して、この端末識別アイコンを利用するようにしてもよ
い。
【0122】図12は、実施の形態1におけるマスター
端末1の動作を示したフローチャートである。まず、ス
テップS1において、指向性アンテナがデフォルトの回
転角度にセットされる。次いで、ステップS2では、イ
ンクワイアリ手順によりスレーブ端末2〜8が認識さ
れ、受信されたBD_ADDRが記憶される。ステップS3で
は、アンテナが1回転したかどうかが判断される。YE
Sのときには、ステップS4に進み、NOのときにはス
テップS5に進む。ステップS4では、アンテナの回転
角度と各位置で受信したBD_ADDRとから全てのスレーブ
端末2〜8の位置関係が判断される。ステップS5では
アンテナが所定角度だけ回転され、ステップS2に戻
る。
【0123】ステップS6では、先に記憶した指向性ア
ンテナ26の回転角度とBD_ADDRとの対応テーブルを参
照して、全てのBD_ADDRを含む回転角度に指向性アンテ
ナ26が回転させられる。ステップS7では、全てのス
レーブ端末2〜8と通信コネクションが確立される。つ
まり、ピコネットが形成される。ステップS8では、全
てのスレーブ端末2〜8の端末名称がその位置関係と対
応づけられてLCD35に表示される。ステップS9で
は、該端末も含めた全ての端末の位置関係情報が全ての
スレーブ端末2〜8に送信される。ステップS10で
は、電子会議が実行される。
【0124】前述したように実施の形態1によれば、マ
スター端末1の指向性アンテナ26を回転させながら、
スレーブ端末2〜8の指向性アンテナからの端末識別情
報を受信し、指向性アンテナ26の向きと受信された端
末識別情報とに基づいて全てのスレーブ端末2〜8の相
対的な位置が検出される。つまり、一つの無線通信端末
の指向性アンテナによって他の全ての無線通信端末の指
向性アンテナからの電波が受信され、その受信された電
波に基づいて全ての無線通信端末の相対的な位置が判断
される。
【0125】また、実施の形態1では、無線通信端末が
複数ある場合であっても全ての無線通信端末の相対的な
位置を判断することができる。さらに、全ての無線通信
端末の位置がLCD35に表示されるため、全ての無線
通信端末の位置関係を視覚的に把握することができる。
【0126】さらに、全ての無線通信端末の位置を検出
するために指向性アンテナの向きまたは送信電波の向き
を所定角度回転させる毎に、他の無線通信端末の指向性
アンテナから端末識別情報を受信する。このため、他の
無線通信端末の中でどの無線通信端末から電波を受信し
たのかを正確に判断することができる。即ち、方向およ
び無線通信端末を正確に判断することができる。
【0127】(実施の形態2)以下、本発明における無
線ネットワークシステムの実施の形態2について説明す
る。実施の形態2の構成は、後述する点を除き、図2〜
6および図12中のS1〜S5に示した実施の形態1の
構成とほぼ同様である。実施の形態1では、指向性アン
テナ26を1回転させたときに全てのスレーブ端末の位
置関係が判断できる場合を示したが、実施の形態2で
は、複数のスレーブ端末がマスター端末1から見てほぼ
同じ方向に存在し、指向性アンテナ26を1回転させた
だけでは全てのスレーブ端末の位置関係を判断できない
場合について説明する。
【0128】図13は、マスター端末1およびスレーブ
端末2〜8の配置を示した図である。例えば、マスター
端末1とスレーブ端末2〜8とが図13に示すように位
置しており、マスター端末1、スレーブ端末7およびス
レーブ端末8がほぼ一直線上にあり、位置関係を判断す
ることができない場合について説明する。
【0129】インクワイアリ手順から、指向性アンテナ
26の回転角度と各回転角度で受信したBD_ADDRとから
検出した全てのスレーブ端末の相対的な位置関係を判断
するまでの構成および動作は、後述する点を除いて、実
施の形態1と同様である。図2〜6および図12中のS
1〜S5が、これに該当する。
【0130】実施の形態2では、図13に示した様に、
スレーブ端末7とスレーブ端末8との位置関係を判断で
きない場合、マスター端末1、スレーブ端末7およびス
レーブ端末8のほぼ一直線上でないところに位置するス
レーブ端末を推測する。即ち、指向性アンテナ26の回
転角度とスレーブ端末のBD_ADDRとの対応テーブルか
ら、マスター端末1から見て通信を行う場合の指向性ア
ンテナ26の回転角度がスレーブ端末7またはスレーブ
端末8の場合と異なるスレーブ端末を推測する。
【0131】図13において、ほぼ一直線上に並ぶマス
ター端末1、スレーブ端末7およびスレーブ端末8の相
対的な位置関係を判断する上で、該直線の方向と対向し
て位置するスレーブ端末の候補としてスレーブ端末3と
スレーブ端末4等が挙げられる。このため、スレーブ端
末3をマスター端末1、スレーブ端末7およびスレーブ
端末8の相対的な位置関係を判断できるスレーブ端末と
仮定する。そして、スレーブ端末3と通信できる向きに
マスター端末1の指向性アンテナ26を回転させて、ス
レーブ端末3と通信コネクションを確立する。
【0132】次いで、マスター端末1は、端末の位置関
係を判断する動作を依頼するコマンド(位置関係判断依
頼コマンド)をOBEXセッションによりスレーブ端末
3へ送信する。なお、この位置関係判断依頼コマンドに
は、該端末のBD_ADDRを含めて送信する。スレーブ端末
3は、位置関係判断依頼コマンドを受信すると、マスタ
ー端末1のBD_ADDRをメインメモリ21に記憶して、マ
スター端末1との通信コネクションを切断する。
【0133】スレーブ端末3は、実施の形態1における
マスター端末1と同様に動作して、指向性アンテナ26
を回転させながら水平方向の全ての方向に存在するマス
ター端末1および他のスレーブ端末を認識して、指向性
アンテナ26の回転角度と各回転角度で受信したBD_ADD
Rとから全ての端末の位置関係を判断していく。
【0134】次に、スレーブ端末3は、メインメモリ2
1に記憶したマスター端末1のBD_ADDRを基にマスター
端末1と通信できる向きに指向性アンテナ26を回転さ
せ、マスター端末1と通信コネクションを確立する。そ
して、位置関係情報をOBEXセッションによりマスタ
ー端末1へ送信する。マスター端末1は、受信した位置
関係情報をメインメモリ21に記憶して、スレーブ端末
3との通信コネクションを切断する。
【0135】マスター端末1は、スレーブ端末3から受
信した位置関係情報より、マスター端末1、スレーブ端
末7およびスレーブ端末8の相対的な位置関係を判断で
きるかどうかをチェックする。ここで、スレーブ端末7
とスレーブ端末8との相対的な位置関係を判断できない
場合は、スレーブ端末4をマスター端末1、スレーブ端
末7およびスレーブ端末8の相対的な位置関係を判断で
きるスレーブ端末と仮定する。次にスレーブ端末4と通
信コネクションを確立し、スレーブ端末3のときと同様
に位置関係判断依頼コマンドをOBEXセッションによ
りスレーブ端末4へ送信する。
【0136】スレーブ端末4は、位置関係判断依頼コマ
ンドを受信すると、先述のスレーブ端末3と同様の動作
を実行して全てのスレーブ端末の位置関係を判断する。
そして、位置関係情報をOBEXセッションによりマス
ター端末1へ送信する。マスター端末1は、受信した位
置関係情報をメインメモリ21に記憶して、スレーブ端
末3との通信コネクションを切断する。
【0137】マスター端末1は、スレーブ端末3から受
信した位置関係情報より、マスター端末1、スレーブ端
末7およびスレーブ端末8の相対的な位置関係を判断で
きるかどうかをチェックする。ここで、スレーブ端末7
とスレーブ端末8との相対的な位置関係を判断できない
場合、マスター端末1は、さらに、他のスレーブ端末へ
位置関係判断依頼コマンドを送信していく。
【0138】この様にスレーブ端末7とスレーブ端末8
との位置関係を判断できるまで、上述の動作を繰り返
す。マスター端末1がスレーブ端末7とスレーブ端末8
との位置関係を判断できた場合、先にマスター端末1で
判断した位置関係情報と他のスレーブ端末から受信した
位置関係情報とを併せて全ての端末の相対的な位置関係
情報とする。
【0139】次いで、マスター端末1は、メインメモリ
21に記憶してある指向性アンテナ26の回転角度とス
レーブ端末2〜8のBD_ADDRとの対応テーブルを参照し
て、全てのBD_ADDRを含む回転角度を判断し、その回転
角度になるようにアンテナ回転機構25を駆動させてい
く。マスター端末1は、上述のインクワイアリ手順で認
識した7台のスレーブ端末2〜8と順次、通信コネクシ
ョンを確立して、マスター端末1とスレーブ端末2〜8
とから成るBluetoothネットワーク(ピコネット)が形
成される。
【0140】全てのスレーブ端末の位置関係情報と端末
名称とから、スレーブ端末2〜8の端末識別アイコンを
相対的な位置関係と対応した順番でLCD35に表示す
る。この端末識別アイコンを表示した表示例は、実施の
形態1で示した図10と同様である。
【0141】マスター端末1は、該端末を含めた全ての
端末の位置関係情報および端末名称を全てのスレーブ端
末2〜8へそれぞれ送信する。この位置関係の情報を受
信したスレーブ端末2〜8は、それぞれ該端末の端末名
称を基準として他の全ての端末識別アイコンを相対的な
位置関係に基づいてLCD35に表示していく。全ての
スレーブ端末が位置関係の情報を受信して、端末識別ア
イコンが表示されると、電子会議が実行できる状態とな
る。
【0142】図14および図15は、実施の形態2にお
けるマスター端末1の動作を示したフローチャートであ
る。ステップS1〜S5までは、実施の形態1で示した
手順と同様である。
【0143】ステップS21では、全てのスレーブ端末
の位置関係が判断できたかどうかが判断される。YES
のときにはステップS6に進み、NOのときにはステッ
プS22に進む。ステップS6〜S10までは、実施の
形態1で示した手順と同様である。
【0144】ステップS22では、位置関係を判断でき
ないスレーブ端末に対向するスレーブ端末が推測され
る。換言すれば、マスター端末1から見て相対的な位置
関係を判断できないスレーブ端末が並ぶ方向に対向する
ように位置するスレーブ端末が推測される。ステップS
23では、対向して位置するスレーブ端末へ位置関係判
断依頼コマンドを送信し、該スレーブ端末から応答され
た位置関係情報を受信する。次いでステップS24で
は、位置関係を判断できなかったスレーブ端末が位置関
係を判断できるようになったかどうか判断される。YE
SのときにはステップS25に進み、NOのときにはス
テップS26に進む。
【0145】ステップS25では、受信した位置関係情
報と先に該端末で判断した位置関係情報とから全ての端
末の位置関係情報を更新し、ステップS6に戻る。ステ
ップS26では、別のスレーブ端末が推測され、ステッ
プS23に戻る。
【0146】前述したように実施の形態2によれば、マ
スター端末1は、指向性アンテナ26を回転させてスレ
ーブ端末2〜8の指向性アンテナ26からの端末識別情
報を受信して相対的な位置を判断する。さらに、マスタ
ー端末1から見て相対的な位置が判断できないスレーブ
端末については、相対的な位置関係を判断できないスレ
ーブ端末が並ぶ方向に対向するように位置するスレーブ
端末に位置関係情報の判断を依頼する。また、相対的な
位置関係の判断においては、端末から受信した端末識別
情報と、その端末識別情報を受信したときの指向性アン
テナ26の回転角度と、から判断される。
【0147】このため、スレーブ端末がマスター端末1
から見て重複する位置に複数ある場合でも、全てのスレ
ーブ端末の位置を判断することができる。さらに、全て
のスレーブ端末の位置がLCD35に表示されるため、
全てのスレーブ端末の位置関係を視覚的に把握すること
ができる。
【0148】さらに、全てのスレーブ端末の位置関係を
判断するために指向性アンテナ26の向きを所定角度回
転させる毎に、他のスレーブ端末の指向性アンテナ26
から端末識別情報を受信することが試みられる。このた
め、正確にどのスレーブ端末から電波を受信したのかを
正確に判断することができる。即ち、どの方向にどのス
レーブ端末があるのかを正確に判断することができる。
【0149】(実施の形態3)以下、本発明における無
線ネットワークシステムの実施の形態3について説明す
る。実施の形態3の構成は、後述する点を除き、図2〜
6および図12中のS1〜S5に示した実施の形態1の
構成とほぼ同様である。実施の形態3では、指向範囲
(放射角度)の異なる複数の指向性アンテナ46、47
が実装されており、回転機構を伴った指向範囲の最も狭
い指向性アンテナ47を使用して、ローカルな無線ネッ
トワークに接続されたスレーブ端末の位置関係を判断す
る。実施の形態3では、位置関係を判断するマスター端
末1から見て全てのスレーブ端末が異なった方向に存在
している場合について説明する。
【0150】図16は、実施の形態3における携帯型表
示パッドの内部構成図である。主な構成は、実施の形態
1における図3で示した携帯型表示パッド10とほぼ同
様であるので、ここでは、異なる部分のみを説明する。
【0151】図16に示した実施の形態3における携帯
型表示パッドは、実施の形態1で示した指向性アンテナ
26に代わって、アンテナ切替スイッチ44と、アンテ
ナ45と、指向性アンテナ46、47と、を備えている
点が異なる。
【0152】以上の構成において、その動作を説明す
る。アンテナコントローラ24からの指示に従い、アン
テナ切替スイッチ44は、Bluetoothモジュール23と
の接続をアンテナ45またはアンテナ回転機構25によ
って駆動される指向性アンテナ46、47へ切り替え
る。
【0153】アンテナ45は無指向性であり、例えば、
小型ヘリカルアンテナが挙げられる。指向性アンテナ4
6、47は、それぞれ指向範囲(角度)が異なる平面ア
ンテナであり、「指向性アンテナ46の指向範囲>指向
性アンテナ47の指向範囲」とする。ここでは、指向性
アンテナ46は±60度の指向性を有し、指向性アンテ
ナ47は±30度の指向性を有する場合を考える。指向
性のある平面アンテナとして、例えば、特開平11−3
30846号公報の図1に記載された平面アンテナが挙
げられる。また、端末の位置関係を精度よく判断するた
めには、指向性アンテナ47の指向範囲をできるだけ狭
くするとよい。
【0154】特開平11−330846号公報の図2に
示されたコルゲート溝の深さCL(Corrugation Lengt
h)の寸法を変化させることにより、電波の放射面であ
るE(E−plane)面の指向範囲を変えることができ
る。このE面は、後述する図17に示すように電界の振
動する方向(偏波方向)を含む面のことである。
【0155】図17は、平面アンテナ、電界の振動方向
等を示した図である。図17では、平面アンテナの平面
が垂直方向にある場合を示している。指向性アンテナ4
6と指向性アンテナ47は、E面が水平方向になるよう
に、すなわち平面アンテナの平面が水平方向になるよう
に実装されている。
【0156】マスター端末1は、無指向性のアンテナ4
5を使用してインクワイアリ手順により通信可能な全て
のスレーブ端末を認識する。即ち、マスター端末1は、
IDパケットを繰り返し送信し、これを受信したスレー
ブ端末はBluetoothデバイスアドレス(BD_ADDR)、自端
末のシステムクロック等を含めたFHSパケットをそれ
ぞれマスター端末1へ送信する。マスター端末1は、受
信したFHSパケットの個数(BD_ADDRの個数)からス
レーブ端末の台数を認識する。
【0157】実施の形態3では、実施の形態1で示した
図1のBluetoothネットワークを例に説明する。認識し
たスレーブ端末数2〜8と受信したBD_ADDRとは、メイ
ンメモリ21に記憶しておく。
【0158】次に、マスター端末1は、位置関係特定モ
ードになり、Bluetoothモジュール23と指向範囲の最
も狭い指向性アンテナ47が接続するようにスイッチ4
4を切り替え、アンテナ回転機構25を駆動して指向性
アンテナ47を所定の角度だけ回転させ、スレーブ端末
2〜8との接続を試みる。即ち、マスター端末1は、ス
レーブ端末2〜8の7台から受信したそれぞれのBD_ADD
Rについて、該下位アドレスであるLAPから導き出さ
れる同期ワードを含めたIDパケットを送信していく。
【0159】次いで、マスター端末1は、スレーブ端末
2〜8に対してそれぞれベースバンドレイヤのコネクシ
ョン確立を行うが、実施の形態1において示したものと
同様であるため、説明は省略する。
【0160】次いで、マスター端末1は、スレーブ端末
2〜8に対してそれぞれリンク・マネージャ間のコネク
ション確立を行うが、実施の形態1において示したもの
と同様の手順であるため、手順についての説明は省略す
る。
【0161】但し、マスター端末1のリンク・マネージ
ャが、LMP_name_req PDUを送信し、スレーブ端末2〜8
からLMP_name_res PDUを受信したとき、マスター端末1
は、LMP_name_res PDUに含まれているスレーブ端末2〜
8の端末名称と、指向性アンテナ47の回転角度(基準
位置からの角度)と、先に取得しているBD_ADDRと、を
対応付けてメインメモリ21に記憶していく。
【0162】次いで、マスター端末1は、スレーブ端末
2〜8に対してそれぞれSDPコネクションの確立を行
うが、実施の形態1において示したものと同様であるた
め、説明は省略する。電子会議のスレーブ端末でない場
合には、先にBD_ADDRと対応付けてメインメモリ21に
記憶した端末名称を消去し、該スレーブ端末との通信コ
ネクションを切断する。
【0163】さらに、マスター端末1は、残りのスレー
ブ端末のBD_ADDRから、該下位アドレスであるLAPを
抽出し、LAPから導き出される同期ワードを含めたI
Dパケットを送信して、スレーブ端末からの応答の有無
をチェックする。応答があった場合はベースバンドレイ
ヤのコネクション確立から上記SDPコネクションの確
立までと同様の動作を実行して、スレーブ端末の端末名
称、指向性アンテナ47の回転角度およびBD_ADDRをメ
インメモリ21に記憶する。そして、上記の動作を繰り
返して、インクワイアリ手順時に認識した全てのスレー
ブ端末について応答の有無をチェックする。
【0164】応答のチェックが終了すると、指向性アン
テナ47を所定の角度だけ回転させて、上記と同様な動
作を実行して、インクワイアリ手順時に認識した全ての
スレーブ端末について応答をチェックする。以降、指向
性アンテナ47が1回転するまで、同様な動作を繰り返
す。指向性アンテナ47が1回転すると、指向性アンテ
ナ47の回転角度と各回転角度で受信したBD_ADDRとか
ら全てのスレーブ端末の位置関係を判断する。そして、
メインメモリ21に記憶したスレーブ端末の端末名称を
その回転角度と対応した順番でLCD35に表示する。
【0165】この端末名称を端末識別アイコンとして表
示した表示例が、実施の形態1で示した図10である。
この様にスレーブ端末2〜8の端末識別アイコンの相対
的な位置関係が、実際に存在するスレーブ端末の相対的
な位置関係と同じになる。なお、図10の例では、スレ
ーブ端末の相対的な位置関係を示しており、スレーブ端
末の絶対的な位置を表すものではない。
【0166】次に、マスター端末1は、Bluetoothモジ
ュール23と無指向性アンテナ45が接続するようにス
イッチ44を切り替える。そして、インクワイアリ手順
以降からBluetoothネットワーク(ピコネット)を形成
するまでの従来の通信シーケンスを実行する。
【0167】マスター端末1は、該端末を基準としたス
レーブ端末2〜8の相対的な位置関係の情報を全てのス
レーブ端末2〜8へそれぞれ送信する。この位置関係の
情報はOBEXセッションにより転送する。この位置関
係の情報を受信したスレーブ端末2〜8は、それぞれ該
端末の端末識別アイコンを基準として他の全ての端末識
別アイコンを相対的な位置関係に基づいてLCD35に
表示する。例えば、実施の形態1で示した図10におけ
る端末名称「斉藤」の端末では、図11のように表示さ
れる。なお、マスター端末1の端末名称は「議長」であ
る。そして、全てのスレーブ端末が位置関係の情報を受
信すると、電子会議が実行できる状態となる。
【0168】なお、ファイル等を任意の宛先へ送信する
場合、ドラッグ&ドロップ操作の宛先の選択肢として、
この端末識別アイコンを利用するようにしてもよい。
【0169】図18および図19は、実施の形態3にお
けるマスター端末1の動作を示したフローチャートであ
る。ステップS30において、無指向性アンテナ45を
使用して、インクワイアリ手順により通信可能な全ての
スレーブ端末数N(Nは整数)が認識され、対応するBD
_ADDRが記憶される。ステップS31では、指向範囲の
最も狭い指向性アンテナ47に切り替えられる。ステッ
プS32ではアンテナ回転機構25を駆動して指向性ア
ンテナ47を所定角度だけ回転する。ステップS33で
は、k=1とする。
【0170】次いで、ステップS34では、記憶された
k番目のBD_ADDRの下位アドレスから導き出される同期
ワードを含めたIDパケットが送信される。ステップS
35では、IDパケットが受信されたかどうかが判断さ
れる。YESのときにはステップS36に進み、NOの
ときにはステップS39に進む。ステップS36では、
ベースバンドレイヤのコネクションが確立され、ステッ
プS37ではリンク・マネージャ間のコネクションが確
立され、ステップS38では、LMP_name_req PDUが送信
され、その応答であるLMP_name_res PDUに含まれたスレ
ーブ端末の端末名称が指向性アンテナ47の回転角度に
対応付けて記憶され、ステップS41に進む。
【0171】一方、ステップS39では、k=Nである
かどうかが判断される。YESのときにはステップS3
2に戻り、NOのときにはステップS40に進む。ステ
ップS40ではk=k+1とされ、ステップS34に戻
る。
【0172】ステップS41では、サービス・ディスカ
バリシーケンスが実行される。ステップS42では、相
手が電子会議端末であるかどうかが判断される。YES
のときにはステップS43に進み、NOのときにはステ
ップS44に進む。ステップS44では、先に記憶され
た端末名称が消去され、ステップS43に進む。ステッ
プS43では、通信コネクションが切断される。
【0173】次いで、ステップS45では、k=Nであ
るかどうかが判断される。YESのときにはステップS
46に進み、NOのときにはステップS47に進む。ス
テップS47では、k=k+1とされ、ステップS34
に戻る。一方、ステップS46では、指向性アンテナ4
7が1回転したかどうかが判断される。YESのときに
はステップS48に進み、NOのときにはステップS3
2に戻る。ステップS48では、指向性アンテナ47の
回転角度と各回転角度で受信したBD_ADDRとから全ての
スレーブ端末の相対的な位置関係が判断される。
【0174】次いで、ステップS49では、スレーブ端
末の端末名称が回転角度と対応した順番でLCD35に
表示される。ステップS50では無指向性アンテナ45
に切り替えられる。ステップS51では、各スレーブ端
末と接続してピコネットが形成される。ステップS52
では、全てのスレーブ端末とマスター端末1との相対的
な位置関係情報が全てのスレーブ端末に送信される。ス
テップS53では、電子会議が実行される。
【0175】前述したように実施の形態3によれば、マ
スター端末1の指向性アンテナ47を回転させながら他
のスレーブ端末2〜8の指向性アンテナ47からの端末
識別情報を受信し、指向性アンテナ47の回転角度と受
信した端末識別情報とに基づいて全てのスレーブ端末の
相対的な位置関係が判断される。このため、スレーブ端
末が複数ある場合でも全てのスレーブ端末の位置関係を
判断することができる。
【0176】さらに、全てのスレーブ端末2〜8の位置
がLCD35に表示されるため、全てのスレーブ端末2
〜8の位置関係を視覚的に把握することができる。ま
た、マスター端末1の指向範囲が最も狭い指向性アンテ
ナ47を回転させながら他のスレーブ端末2〜8から端
末識別情報を受信するため、指向範囲が比較的広い指向
性アンテナ46によって他のスレーブ端末2〜8の指向
性アンテナからの端末識別情報を受信する場合よりも、
全てのスレーブ端末の位置関係を正確に判断することが
できる。
【0177】さらに、全てのスレーブ端末2〜8の位置
関係を判断するために指向性アンテナ47の向きを所定
角度回転させる毎に、他のスレーブ端末2〜8の指向性
アンテナ47から端末識別情報を受信することを試み
る。このため、他のスレーブ端末2〜8の中でどのスレ
ーブ端末から電波を受信したのかを正確に判断すること
ができる。即ち、どの方向にどのスレーブ端末があるの
かを正確に判断することができる。
【0178】(実施の形態4)以下、本発明における無
線ネットワークシステムの実施の形態4について説明す
る。実施の形態4の構成は、後述する点を除き、上述し
た実施の形態3の構成とほぼ同様である。実施の形態3
では、アンテナを1回転させた時に全てのスレーブ端末
の位置関係が判断できる場合を示したが、実施の形態4
では、複数のスレーブ端末がマスター端末1から見てほ
ぼ同じ方向に存在し、アンテナを1回転させただけでは
全てのスレーブ端末の位置関係を判断できない場合につ
いて説明する。
【0179】例えば、マスター端末1およびスレーブ端
末2〜8が実施の形態2で示した図13に示すように位
置しており、マスター端末1、スレーブ端末7およびス
レーブ端末8がほぼ一直線上にあり、位置関係を判断す
ることができない場合について説明する。
【0180】インクワイアリ手順から、指向性アンテナ
47の回転角度と各回転角度で受信したBD_ADDRとから
検出した全てのスレーブ端末の相対的な位置関係を判断
するまでの構成および動作は、後述する点を除いて、実
施の形態3と同様である。図18および図19のS30
〜S48が、これに該当する。
【0181】実施の形態4では、図13に示した様に、
スレーブ端末7とスレーブ端末8との位置関係を判断で
きない場合、マスター端末1、スレーブ端末7およびス
レーブ端末8のほぼ一直線上でないところに位置するス
レーブ端末を推測する。即ち、指向性アンテナ47の回
転角度とスレーブ端末のBD_ADDRとの対応テーブルか
ら、マスター端末1から見て通信を行う場合の指向性ア
ンテナ47の回転角度がスレーブ端末7またはスレーブ
端末8の場合と異なるスレーブ端末を推測する。
【0182】図13において、ほぼ一直線上に並ぶマス
ター端末1、スレーブ端末7およびスレーブ端末8の相
対的な位置関係を判断する上で、該直線の方向と対向し
て位置するスレーブ端末の候補としてスレーブ端末3と
スレーブ端末4等が挙げられる。このため、スレーブ端
末3をマスター端末1、スレーブ端末7およびスレーブ
端末8の相対的な位置関係を判断できるスレーブ端末と
仮定する。そして、スレーブ端末3と通信できる向きに
マスター端末1の指向性アンテナ47を回転させて、ス
レーブ端末3と通信コネクションを確立する。
【0183】次いで、マスター端末1は、端末の位置関
係を判断する動作を依頼するコマンド(位置関係判断依
頼コマンド)をOBEXセッションによりスレーブ端末
3へ送信する。なお、この位置関係判断依頼コマンドに
は、該端末のBD_ADDRを含めて送信する。スレーブ端末
3は、位置関係判断依頼コマンドを受信すると、マスタ
ー端末1のBD_ADDRをメインメモリ21に記憶して、マ
スター端末1との通信コネクションを切断する。
【0184】スレーブ端末3は、実施の形態3における
マスター端末1と同様に動作して、指向性アンテナ47
を回転させながら水平方向の全ての方向に存在するマス
ター端末1および他のスレーブ端末を認識して、指向性
アンテナ47の回転角度と各回転角度で受信したBD_ADD
Rとから全ての端末の位置関係を判断していく。
【0185】次に、スレーブ端末3は、メインメモリ2
1に記憶したマスター端末1のBD_ADDRを基にマスター
端末1と通信できる向きに指向性アンテナ47を回転さ
せ、マスター端末1と通信コネクションを確立する。そ
して、位置関係情報をOBEXセッションによりマスタ
ー端末1へ送信する。マスター端末1は、受信した位置
関係情報をメインメモリ21に記憶して、スレーブ端末
3との通信コネクションを切断する。
【0186】マスター端末1は、スレーブ端末3から受
信した位置関係情報より、マスター端末1、スレーブ端
末7およびスレーブ端末8の相対的な位置関係を判断で
きるかどうかをチェックする。ここで、スレーブ端末7
とスレーブ端末8との相対的な位置関係を判断できない
場合は、スレーブ端末4をマスター端末1、スレーブ端
末7およびスレーブ端末8の相対的な位置関係を判断で
きるスレーブ端末と仮定する。次にスレーブ端末4と通
信コネクションを確立し、スレーブ端末3のときと同様
に位置関係判断依頼コマンドをOBEXセッションによ
りスレーブ端末4へ送信する。
【0187】スレーブ端末4は、位置関係判断依頼コマ
ンドを受信すると、先述のスレーブ端末3と同様の動作
を実行して全てのスレーブ端末の位置関係を判断する。
そして、位置関係情報をOBEXセッションによりマス
ター端末1へ送信する。マスター端末1は、受信した位
置関係情報をメインメモリ21に記憶して、スレーブ端
末3との通信コネクションを切断する。
【0188】マスター端末1は、スレーブ端末3から受
信した位置関係情報より、マスター端末1、スレーブ端
末7およびスレーブ端末8の相対的な位置関係を判断で
きるかどうかをチェックする。ここで、スレーブ端末7
とスレーブ端末8との相対的な位置関係を判断できない
場合、マスター端末1は、さらに、他のスレーブ端末へ
位置関係判断依頼コマンドを送信していく。
【0189】この様にスレーブ端末7とスレーブ端末8
との位置関係を判断できるまで、上述の動作を繰り返
す。マスター端末1がスレーブ端末7とスレーブ端末8
との位置関係を判断できた場合、先にマスター端末1で
判断した位置関係情報と他のスレーブ端末から受信した
位置関係情報とを併せて全ての端末の相対的な位置関係
情報とする。
【0190】次いで、マスター端末1は、メインメモリ
21に記憶してある指向性アンテナ47の回転角度とス
レーブ端末2〜8のBD_ADDRとの対応テーブルを参照し
て、全てのBD_ADDRを含む回転角度を判断し、その回転
角度になるようにアンテナ回転機構25を駆動させてい
く。マスター端末1は、上述のインクワイアリ手順で認
識した7台のスレーブ端末2〜8と順次、通信コネクシ
ョンを確立して、マスター端末1とスレーブ端末2〜8
とから成るBluetoothネットワーク(ピコネット)が形
成される。
【0191】全てのスレーブ端末の位置関係情報と端末
名称とから、スレーブ端末2〜8の端末識別アイコンを
相対的な位置関係と対応した順番でLCD35に表示す
る。この端末識別アイコンを表示した表示例は、実施の
形態1で示した図10と同様である。
【0192】マスター端末1は、該端末を含めた全ての
端末の位置関係情報および端末名称を全てのスレーブ端
末2〜8へそれぞれ送信する。この位置関係の情報を受
信したスレーブ端末2〜8は、それぞれ該端末の端末名
称を基準として他の全ての端末識別アイコンを相対的な
位置関係に基づいてLCD35に表示していく。全ての
スレーブ端末が位置関係の情報を受信して、端末識別ア
イコンが表示されると、電子会議が実行できる状態とな
る。
【0193】図20〜図22は、実施の形態4における
マスター端末1の動作を示したフローチャートである。
ステップS30〜S48までは、実施の形態3で示した
ものと同様である。
【0194】ステップS80では、全てのスレーブ端末
の位置関係が判断できたかどうかが判断される。YES
の場合には、ステップS49に進み、NOの場合には、
ステップS85に進む。ステップS49〜S53まで
は、実施の形態3で示したものと同様である。
【0195】一方、ステップS85では、位置関係を判
断できないスレーブ端末に対向するスレーブ端末が推測
される。換言すれば、マスター端末1から見て相対的な
位置関係を判断できないスレーブ端末が並ぶ方向に対向
するように位置するスレーブ端末が推測される。ステッ
プS86では、対向して位置するスレーブ端末へ位置関
係判断依頼コマンドを送信し、該スレーブ端末から応答
された位置関係情報を受信する。
【0196】次いで、ステップS87では、位置関係を
判断できなかったスレーブ端末が位置関係を判断できる
ようになったかどうかが判断される。YESのときには
ステップS88に進み、NOのときにはステップS89
に進む。ステップS88では、受信した位置関係情報と
先に自端末で判断した位置関係情報とから全ての端末の
位置関係情報を更新し、ステップS49に戻る。ステッ
プS89では、別のスレーブ端末が推測され、ステップ
S86に戻る。
【0197】前述したように実施の形態4によれば、マ
スター端末1は、指向性アンテナ47を回転させてスレ
ーブ端末2〜8からの端末識別情報を受信して相対的な
位置を判断する。さらに、マスター端末1から見て相対
的な位置が判断できないスレーブ端末については、相対
的な位置関係を判断できないスレーブ端末が並ぶ方向に
対向するように位置するスレーブ端末に位置関係情報の
判断を依頼する。また、相対的な位置関係の判断におい
ては、端末から受信した端末識別情報と、その端末識別
情報を受信したときの指向性アンテナ47の回転角度
と、から判断される。
【0198】このため、スレーブ端末がマスター端末1
から見て重複する位置に複数ある場合でも、全てのスレ
ーブ端末の位置を判断することができる。さらに、全て
のスレーブ端末の位置がLCD35に表示されるため、
全てのスレーブ端末の位置関係を視覚的に把握すること
ができる。
【0199】さらに、全てのスレーブ端末の位置関係を
判断するために指向性アンテナ47の向きを所定角度回
転させる毎に、他のスレーブ端末の指向性アンテナ47
から端末識別情報を受信することが試みられる。このた
め、正確にどのスレーブ端末から電波を受信したのかを
正確に判断することができる。即ち、どの方向にどのス
レーブ端末があるのかを正確に判断することができる。
【0200】さらに、全てのスレーブ端末2〜8の位置
がLCD35に表示されるため、全てのスレーブ端末2
〜8の位置関係を視覚的に把握することができる。ま
た、マスター端末1の指向範囲が最も狭い指向性アンテ
ナ47を回転させながら他のスレーブ端末2〜8から端
末識別情報を受信するため、指向範囲が比較的広い指向
性アンテナ46によって他のスレーブ端末2〜8の指向
性アンテナからの端末識別情報を受信する場合よりも、
全てのスレーブ端末の位置関係を正確に判断することが
できる。
【0201】(実施の形態5)以下、本発明における無
線ネットワークシステムの実施の形態5について説明す
る。実施の形態5の構成は、後述する点を除き、上述し
た実施の形態3の構成とほぼ同様である。実施の形態3
では、指向範囲の異なる複数の指向性アンテナ46、4
7の中から指向範囲の最も狭い指向性アンテナ47を使
用して、ローカルな無線ネットワークに接続した端末の
位置関係を判断する場合を示したが、実施の形態5で
は、指向範囲を可変にできるアダプティブアレイアンテ
ナを使用して、端末の位置関係を判断する方法について
説明する。実施の形態5では、位置関係を判断する端末
から見て、全ての端末が異なった方向に存在している場
合に適用する。
【0202】図23は、実施の形態5における携帯型表
示パッドの内部構成図である。主な構成は、実施の形態
3における図16で示した携帯型表示パッドとほぼ同様
であるので、ここでは、異なる部分のみを説明する。
【0203】図23に示した実施の形態5における携帯
型表示パッドは、実施の形態3で示したアンテナ回転機
構25、スイッチ44、無指向性アンテナ45および指
向性アンテナ46、47に代わって、指向範囲を可変可
能なアダプティブアレイアンテナ60を備えている点が
異なる。
【0204】図24は、アダプティブアレイアンテナ6
0の内部構成図である。アダプティブアレイアンテナ6
0は、アンテナ61〜67と、送信電波の電力を制御す
る重み付け回路アレイ70と、から構成される。また、
重み付け回路アレイ70は、各アンテナ61〜67それ
ぞれの送信電波の電力を制御する重み付け回路71〜7
7と、各アンテナ61〜67から出力される各受信信号
を合成する合成器78と、から構成される。
【0205】以上の構成において、その動作を説明す
る。アンテナコントローラ24は、送信電波の方向、指
向範囲、送信電力を変えるため、アダプティブアレイア
ンテナ60の重み付け回路アレイ70の中の各重み付け
回路を制御する。図24において、送信信号線および受
信信号線は、Bluetoothモジュール23と接続され、ま
た、制御信号線は、アンテナコントローラ24と接続さ
れている。アンテナ61〜67は、重み付け回路アレイ
60中の重み付け回路71〜77にそれぞれ接続され、
後述する図25に示すように配置されている。
【0206】図25は、アダプティブアレイアンテナ6
0の概観図である。アンテナ61〜アンテナ67は、送
信電波が水平方向により多く放射されるように実装され
ている。ここで、アンテナコントローラ24、重み付け
回路アレイ60、アンテナ61〜アンテナ67は、アダ
プティブアレイアンテナとして機能する。即ち、アンテ
ナコントローラ24が重み付け回路71〜77の重み付
けを制御することで、送信電波の方向、指向範囲、送信
電力を可変にすることができる。
【0207】以上の構成において、その動作について説
明する。マスター端末1は、アダプティブアレイアンテ
ナ60を無指向性にして、インクワイアリ手順によりマ
スター端末1と通信できる全てのスレーブ端末を認識す
る。その動作の詳細については、実施の形態3で示した
インクワイアリ手順において、無指向性アンテナ45を
無指向性としたアダプティブアレイアンテナ60に置き
換えて実行したものと同様である。
【0208】次に、マスター端末1は、アダプティブア
レイアンテナ60の指向範囲を最も狭くし、電波を放射
する方向を回転させるように重み付け回路アレイ70を
制御して、スレーブ端末2〜8との接続を試みる。即
ち、マスター端末1は、スレーブ端末2〜8の7台から
受信したそれぞれのBD_ADDRについて、該下位アドレス
であるLAPから導き出される同期ワードを含めたID
パケットを送信していく。また、スレーブ端末の位置関
係を精度よく判断するためには、アダプティブアレイア
ンテナ60の指向範囲をできるだけ狭くするとよい。
【0209】さらに、ベースバンドレイヤのコネクショ
ン確立からピコネットを形成して電子会議が実行できる
ようになるまでの動作は、実施の形態3で示した動作と
以下の点を除き、同様である。異なる点としては、無指
向性アンテナ45を無指向性としたアダプティブアレイ
アンテナ60に置き換えたため、指向性アンテナを回転
させるという点が電波を放射する方向を回転させるとい
う点になり、無指向性アンテナに切り替えるという点を
アダプティブアレイアンテナ60を無指向性にするとい
う点である。
【0210】図26および図27は、実施の形態5のマ
スター端末1の動作を示したフローチャートである。ス
テップS90において、アダプティブアレイアンテナ6
0を無指向性にして、インクワイアリ手順により通信可
能なスレーブ端末数Nが認識され、NとBD_ADDRが記憶
される。ステップS91では、アダプティブアレイアン
テナ60の指向範囲が最も狭くされる。
【0211】次いで、ステップS92では、送信電波の
方向を所定角度だけ回転させる。ステップS93では、
k=1とされる。ステップS94では、記憶されたk番
目のBD_ADDRの下位アドレスから導き出される同期ワー
ドを含めたIDパケットが送信される。ステップS95
では、IDパケットが受信されたかどうかが判断され
る。YESのときには、ステップS96に進み、NOの
ときには、ステップS99に進む。
【0212】ステップS96では、ベースバンドレイヤ
のコネクションが確立され、ステップS97では、リン
ク・マネージャ間のコネクションが確立される。ステッ
プS98では、LMP_name_req PDUが送信され、その応答
であるLMP_name_res PDUに含まれたスレーブ端末の端末
名称が送信電波の方向に対応付けて記憶され、ステップ
S101に進む。ステップS99では、k=Nであるか
どうが判断される。YESのときには、ステップS92
に戻り、NOのときには、ステップS100に進む。ス
テップS100では、k=k+1とされ、ステップS9
4に戻る。
【0213】ステップS101では、サービス・ディス
カバリシーケンスが実行される。ステップS102で
は、相手が電子会議端末であるかどうかが判断される。
YESのときには、ステップS103に進み、NOのと
きには、ステップS104に進む。ステップS104で
は、先に記憶されたスレーブ端末の端末名称が消去さ
れ、ステップS103に進む。ステップS103では、
通信コネクションが切断される。
【0214】次いで、ステップS105では、k=Nで
あるか否かが判断される。YESのときには、ステップ
S106に進み、NOのときには、ステップS107に
進む。ステップS107では、k=k+1とされ、ステ
ップS94に戻る。ステップS106では、送信電波の
方向が1回転したかどうかが判断される。YESのとき
には、ステップS108に進み、NOのときには、ステ
ップS92に戻る。ステップS108では、送信電波の
方向と各方向で受信したBD_ADDRとから全てのスレーブ
端末の位置関係が判断される。
【0215】次いで、ステップS109では、スレーブ
端末の端末識別アイコンが送信電波の回転角度と対応し
た順番でLCD35に表示される。ステップS110で
は、アダプティブアレイアンテナ60が無指向性にされ
る。ステップS111では、スレーブ端末2〜8と接続
してピコネットが形成される。ステップS112では、
スレーブ端末2〜8とマスター端末1の相対的な位置関
係情報がスレーブ端末2〜8へ送信される。ステップS
113では、電子会議が実行される。
【0216】前述したように実施の形態5によれば、マ
スター端末1のアダプティブアレイアンテナ60の電波
を放射する方向を回転させながら、他のスレーブ端末2
〜8からの端末識別情報を受信し、アダプティブアレイ
アンテナ60の電波を放射する方向と受信した端末識別
情報とに基づいて全てのスレーブ端末の相対的な位置関
係が判断される。このため、スレーブ端末が複数ある場
合でも全てのスレーブ端末の位置関係を判断することが
できる。
【0217】さらに、全てのスレーブ端末2〜8の位置
がLCD35に表示されるため、全てのスレーブ端末2
〜8の位置関係を視覚的に把握することができる。ま
た、アダプティブアレイアンテナ60の指向範囲を最も
狭くして、電波を放射する方向を回転させながら他のス
レーブ端末2〜8から端末識別情報を受信するため、指
向範囲が比較的広い指向性アンテナによって他のスレー
ブ端末2〜8の指向性アンテナからの端末識別情報を受
信する場合よりも、全てのスレーブ端末の位置関係を正
確に判断することができる。
【0218】さらに、全てのスレーブ端末2〜8の位置
関係を判断するためにアダプティブアレイアンテナ60
の電波を放射する方向を所定角度回転させる毎に、他の
スレーブ端末2〜8から端末識別情報を受信することを
試みる。このため、他のスレーブ端末2〜8の中でどの
スレーブ端末から電波を受信したのかを正確に判断する
ことができる。即ち、どの方向にどのスレーブ端末があ
るのかを正確に判断することができる。
【0219】(実施の形態6)以下、本発明における無
線ネットワークシステムの実施の形態6について説明す
る。実施の形態6の構成は、後述する点を除き、上述し
た実施の形態5の構成とほぼ同様である。実施の形態5
では、電波を放射する方向を1回転させた時に全てのス
レーブ端末の位置関係が判断できる場合を示したが、実
施の形態6では、複数のスレーブ端末がマスター端末1
から見てほぼ同じ方向に存在し、電波を放射する方向を
1回転させただけでは全てのスレーブ端末の位置関係を
判断できない場合について説明する。
【0220】例えば、マスター端末1およびスレーブ端
末2〜8が実施の形態2で示した図13に示すように位
置しており、マスター端末1、スレーブ端末7およびス
レーブ端末8がほぼ一直線上にあり、位置関係を判断す
ることができない場合について説明する。
【0221】インクワイアリ手順から、アダプティブア
レイアンテナ60の電波を放射する方向と各方向で受信
したBD_ADDRとから検出した全てのスレーブ端末の相対
的な位置関係を判断するまでの構成および動作は、後述
する点を除いて、実施の形態5と同様である。
【0222】実施の形態6では、図13のようなスレー
ブ端末7とスレーブ端末8の位置関係を判断できない場
合、マスター端末1、スレーブ端末7およびスレーブ端
末8のほぼ一直線上でないところに位置するスレーブ端
末を推測する。即ち、アダプティブアレイアンテナ60
の電波を放射する方向とスレーブ端末のBD_ADDRとの対
応テーブルから、マスター端末1から見て通信を行う場
合のアダプティブアレイアンテナ60の電波を放射する
方向がスレーブ端末7またはスレーブ端末8の場合と異
なるスレーブ端末を推測する。
【0223】図13において、ほぼ一直線上に並ぶマス
ター端末1、スレーブ端末7およびスレーブ端末8の相
対的な位置関係を判断する上で、該直線の方向と対向し
て位置するスレーブ端末の候補としてスレーブ端末3と
スレーブ端末4等が挙げられる。このため、スレーブ端
末3をマスター端末1、スレーブ端末7およびスレーブ
端末8の相対的な位置関係を判断できるスレーブ端末と
仮定する。そして、スレーブ端末3と通信できる向きに
マスター端末1のアダプティブアレイアンテナ60の電
波を放射する方向を回転させて、スレーブ端末3と通信
コネクションを確立する。
【0224】次いで、マスター端末1は、端末の位置関
係を判断する動作を依頼するコマンド(位置関係判断依
頼コマンド)をOBEXセッションによりスレーブ端末
3へ送信する。なお、この位置関係判断依頼コマンドに
は、該端末のBD_ADDRを含めて送信する。スレーブ端末
3は、位置関係判断依頼コマンドを受信すると、マスタ
ー端末1のBD_ADDRをメインメモリ21に記憶して、マ
スター端末1との通信コネクションを切断する。
【0225】スレーブ端末3は、実施の形態3における
マスター端末1と同様に動作して、アダプティブアレイ
アンテナ60の電波を放射する方向を回転させながら水
平方向の全ての方向に存在するマスター端末1および他
のスレーブ端末を認識して、アダプティブアレイアンテ
ナ60の電波を放射する方向と各方向で受信したBD_ADD
Rとから全ての端末の位置関係を判断していく。
【0226】次に、スレーブ端末3は、メインメモリ2
1に記憶したマスター端末1のBD_ADDRを基にマスター
端末1と通信できる向きにアダプティブアレイアンテナ
60の電波を放射する方向を回転させ、マスター端末1
と通信コネクションを確立する。そして、位置関係情報
をOBEXセッションによりマスター端末1へ送信す
る。マスター端末1は、受信した位置関係情報をメイン
メモリ21に記憶して、スレーブ端末3との通信コネク
ションを切断する。
【0227】マスター端末1は、スレーブ端末3から受
信した位置関係情報より、マスター端末1、スレーブ端
末7およびスレーブ端末8の相対的な位置関係を判断で
きるかどうかをチェックする。ここで、スレーブ端末7
とスレーブ端末8との相対的な位置関係を判断できない
場合は、スレーブ端末4をマスター端末1、スレーブ端
末7およびスレーブ端末8の相対的な位置関係を判断で
きるスレーブ端末と仮定する。次にスレーブ端末4と通
信コネクションを確立し、スレーブ端末3のときと同様
に位置関係判断依頼コマンドをOBEXセッションによ
りスレーブ端末4へ送信する。
【0228】スレーブ端末4は、位置関係判断依頼コマ
ンドを受信すると、先述のスレーブ端末3と同様の動作
を実行して全てのスレーブ端末の位置関係を判断する。
そして、位置関係情報をOBEXセッションによりマス
ター端末1へ送信する。マスター端末1は、受信した位
置関係情報をメインメモリ21に記憶して、スレーブ端
末3との通信コネクションを切断する。
【0229】マスター端末1は、スレーブ端末3から受
信した位置関係情報より、マスター端末1、スレーブ端
末7およびスレーブ端末8の相対的な位置関係を判断で
きるかどうかをチェックする。ここで、スレーブ端末7
とスレーブ端末8との相対的な位置関係を判断できない
場合、マスター端末1は、さらに、他のスレーブ端末へ
位置関係判断依頼コマンドを送信していく。
【0230】この様にスレーブ端末7とスレーブ端末8
との位置関係を判断できるまで、上述の動作を繰り返
す。マスター端末1がスレーブ端末7とスレーブ端末8
との位置関係を判断できた場合、先にマスター端末1で
判断した位置関係情報と他のスレーブ端末から受信した
位置関係情報とを併せて全ての端末の相対的な位置関係
情報とする。
【0231】次いで、マスター端末1は、メインメモリ
21に記憶してあるアダプティブアレイアンテナ60の
電波を放射する方向とスレーブ端末2〜8のBD_ADDRと
の対応テーブルを参照して、全てのBD_ADDRを含む回転
角度を判断し、その方向になるようにアダプティブアレ
イアンテナ60の電波を放射する方向回転させていく。
マスター端末1は、上述のインクワイアリ手順で認識し
た7台のスレーブ端末2〜8と順次、通信コネクション
を確立して、マスター端末1とスレーブ端末2〜8とか
ら成るBluetoothネットワーク(ピコネット)が形成さ
れる。
【0232】全てのスレーブ端末の位置関係情報と端末
名称とから、スレーブ端末2〜8の端末識別アイコンを
相対的な位置関係と対応した順番でLCD35に表示す
る。この端末識別アイコンを表示した表示例は、実施の
形態1で示した図10と同様である。
【0233】マスター端末1は、該端末を含めた全ての
端末の位置関係情報および端末名称を全てのスレーブ端
末2〜8へそれぞれ送信する。この位置関係の情報を受
信したスレーブ端末2〜8は、それぞれ該端末の端末名
称を基準として他の全ての端末識別アイコンを相対的な
位置関係に基づいてLCD35に表示していく。全ての
スレーブ端末が位置関係の情報を受信して、端末識別ア
イコンが表示されると、電子会議が実行できる状態とな
る。
【0234】図28〜図30は、実施の形態6における
マスター端末1の動作を示したフローチャートである。
ステップS90〜S108までは、実施の形態5で示し
た動作と同様である。
【0235】ステップS140では、全てのスレーブ端
末の位置関係が判断できたかどうかが判断される。YE
Sのときには、ステップS109に進み、NOのときに
は、ステップS145に進む。ステップS109〜S1
13までは、実施の形態5で示した動作と同様である。
【0236】一方、ステップS145では、位置関係を
判断できないスレーブ端末に対向するスレーブ端末が推
測される。換言すれば、マスター端末1から見て相対的
な位置関係を判断できないスレーブ端末が並ぶ方向に対
向するように位置するスレーブ端末が推測される。ステ
ップS146では、対向して位置するスレーブ端末へ位
置関係判断依頼コマンドを送信し、該スレーブ端末から
応答された位置関係情報を受信する。
【0237】次いで、ステップS147では、位置関係
を判断できなかったスレーブ端末が位置関係を判断でき
るようになったかどうかが判断される。YESのときに
はステップS148に進み、NOのときにはステップS
149に進む。ステップS148では、受信した位置関
係情報と先に自端末で判断した位置関係情報とから全て
の端末の位置関係情報を更新し、ステップS109に戻
る。ステップS149では、別のスレーブ端末が推測さ
れ、ステップS146に戻る。
【0238】前述したように実施の形態6によれば、マ
スター端末1は、アダプティブアレイアンテナ60の電
波を放射する方向を回転させて、スレーブ端末2〜8か
らの端末識別情報を受信して相対的な位置関係を判断す
る。さらに、マスター端末1から見て相対的な位置関係
が判断できないスレーブ端末については、相対的な位置
関係を判断できないスレーブ端末が並ぶ方向に対向する
ように位置するスレーブ端末に位置関係情報の判断を依
頼する。また、相対的な位置関係の判断においては、端
末から受信した端末識別情報と、その端末識別情報を受
信したときの指向性アンテナ47の回転角度と、から判
断される。
【0239】このため、スレーブ端末がマスター端末1
から見て重複する位置に複数ある場合でも、全てのスレ
ーブ端末の位置を判断することができる。さらに、全て
のスレーブ端末の位置がLCD35に表示されるため、
全てのスレーブ端末の位置関係を視覚的に把握すること
ができる。
【0240】さらに、全てのスレーブ端末の位置関係を
判断するために、アダプティブアレイアンテナ60の電
波を放射する方向を所定角度回転させる毎に、他のスレ
ーブ端末から端末識別情報を受信することが試みられ
る。このため、正確にどのスレーブ端末から電波を受信
したのかを正確に判断することができる。即ち、どの方
向にどのスレーブ端末があるのかを正確に判断すること
ができる。
【0241】さらに、全てのスレーブ端末2〜8の位置
がLCD35に表示されるため、全てのスレーブ端末2
〜8の位置関係を視覚的に把握することができる。ま
た、指向範囲を最も狭くしたアダプティブアレイアンテ
ナ60の電波を放射する方向を回転させながら他のスレ
ーブ端末2〜8から端末識別情報を受信するため、指向
範囲が比較的広い指向性アンテナによって他のスレーブ
端末2〜8の指向性アンテナからの端末識別情報を受信
する場合よりも、全てのスレーブ端末の位置関係を正確
に判断することができる。
【0242】(実施の形態7)以下、本発明における無
線ネットワークシステムの実施の形態7について説明す
る。実施の形態7の構成は、後述する点を除き、上述し
た実施の形態3の構成とほぼ同様である。実施の形態3
では、指向範囲(角度)の異なる複数の指向性アンテナ
の中で指向範囲の最も狭い指向性アンテナ47を使用し
て無線ネットワークを構成する全ての端末の位置関係を
特定し、無指向性アンテナを使用して電子会議を実行す
る場合について説明したが、実施の形態7では、全ての
スレーブ端末と無線通信するのに必要な指向範囲を有す
る指向性アンテナを使用する。
【0243】実施の形態7における携帯型表示パッド
と、マスター端末1が、指向性アンテナ47を回転させ
ながら水平方向の全ての方向に存在するスレーブ端末を
認識して、アンテナの回転角度と各位置で受信したBD_A
DDRとから全てのスレーブ端末の位置関係を判断し、ス
レーブ端末の端末名称をLCD35に表示するまでの動
作とは、実施の形態3と同様である。図18および図1
9におけるS30〜S49が該当する。
【0244】ここで、先に指向性アンテナ47を1回転
させて認識した全てのスレーブ端末の存在範囲をチェッ
クし(メインメモリ21に記憶されたスレーブ端末のBD
_ADDRとアンテナの回転角度との対応テーブルを参
照)、実施の形態3における携帯型表示パッドに実装さ
れた3個のアンテナの中から、全てのスレーブ端末と通
信でき、かつ、指向範囲の最も狭いアンテナを選択す
る。
【0245】実施の形態3における携帯型表示パッドに
実装されたアンテナは、無指向性アンテナ45が指向性
無し、指向性アンテナ46が±60度の指向性、指向性
アンテナ47が±30度の指向性を有していることか
ら、全てのスレーブ端末が±60度の範囲内に存在して
いる場合は、アンテナコントローラ24はBluetoothモ
ジュール23と指向性アンテナ46が接続するようにス
イッチ44を切り替える。そして、アンテナ回転機構2
5を全てのスレーブ端末と通信できる角度まで回転させ
る。
【0246】実施の形態1で示した従来の動作における
インクワイアリ手順以降からBluetoothネットワーク
(ピコネット)を形成するまでの通信シーケンスを実行
し、電子会議を実行開始する。上記の全てのスレーブ端
末の位置関係を判断して、それらのスレーブ端末の端末
名称をLCD35に表示した以降のマスター端末1の概
略動作フローチャートを後述する図31に示す。
【0247】図31は、実施の形態7におけるマスター
端末1の動作を示したフローチャートである。まず、ス
テップS150において、スレーブ端末のBD_ADDRと指
向性アンテナ46の回転角度との対応テーブルを参照し
て、全てのスレーブ端末の存在範囲が判断される。ステ
ップS151では、全てのスレーブ端末と通信でき、か
つ、指向範囲の最も狭い指向性アンテナ46が選択され
る。ステップS152では、指向性アンテナ46が全て
のスレーブ端末と通信できる角度まで回転させる。ステ
ップS153では、各スレーブ端末と接続してピコネッ
トが形成される。ステップS154では、電子会議が実
行される。
【0248】前述したように実施の形態7によれば、マ
スター端末1の指向性アンテナ47を回転させながら他
のスレーブ端末からの端末識別情報を受信し、指向性ア
ンテナ47の向きと受信された端末識別情報とに基づい
て全てのスレーブ端末の位置関係が判断される。このた
め、スレーブ端末が複数ある場合であっても全てのスレ
ーブ端末の位置関係を判断することができる。
【0249】さらに、指向範囲が比較的広い指向性アン
テナによって他のスレーブ端末からの端末識別情報を受
信する場合よりも、全てのスレーブ端末の位置関係を正
確に判断することができる。
【0250】また、全てのスレーブ端末の位置関係が判
断された後には、他の全てのスレーブ端末と通信可能な
指向範囲が最も狭い指向性アンテナ46を使用して他の
全てのスレーブ端末との通信が実行される。このため、
全てのスレーブ端末の位置関係が判断された後に指向範
囲が比較的広い指向性アンテナが使用され、無関係の無
線通信に対する電波干渉が起こってしまうのを抑制する
ことができる。
【0251】(実施の形態8)以下、本発明における無
線ネットワークシステムの実施の形態8について説明す
る。実施の形態8の構成は、後述する点を除き、上述し
た実施の形態5の構成とほぼ同様である。実施の形態8
では、送信電波を全てのスレーブ端末と無線通信するの
に必要な指向範囲、放射方向、送信電力を選択して電子
会議を実行する場合について説明する。
【0252】実施の形態8における携帯型表示パッドの
内部構成は、図23に示したものと同様である。また、
マスター端末1が、アダプティブアレイアンテナ60の
指向範囲を最も狭くして、送信電波の方向を回転させな
がら水平方向の全ての方向に存在するスレーブ端末を認
識して、送信電波の方向と各方向で受信したBD_ADDRと
から全てのスレーブ端末の位置関係を判断し、スレーブ
端末の端末名称をLCD35に表示するまでの動作は実
施の形態5と同様である。図26および図27における
S90〜S109が該当する。
【0253】ここで、先に送信電波の方向を1回転させ
て認識した全てのスレーブ端末の存在範囲をチェックし
(メインメモリ21に記憶されたスレーブ端末のBD_ADD
Rと送信電波の方向との対応テーブルを参照)、全ての
スレーブ端末と通信でき、かつ、指向範囲が最も狭くな
るように、送信電波の放射方向と指向範囲を定める。初
期の動作時よりも小さい所定の送信電力に設定して、再
びインクワイアリ手順を実行する。
【0254】そして、先に認識していた全てのスレーブ
端末を認識できるかチェックする。全てのスレーブ端末
を認識できた場合は、電波の送信電力をさらに小さくし
て、再びインクワイアリ手順を実行する。インクワイア
リ手順にて先に認識していた全てのスレーブ端末の中で
認識できなくなるものが出てくるまで、順次、電波の送
信電力を小さくしていく。
【0255】認識できないスレーブ端末が1つでもある
場合、全てのスレーブ端末を認識できるように、電波の
送信電力を1つ前の設定に戻す。実施の形態1で示した
従来の動作におけるインクワイアリ手順以降からBlueto
othネットワーク(ピコネット)を形成するまでの通信
シーケンスを実行し、電子会議を実行開始する。上記の
全てのスレーブ端末の位置関係を判断して、それらのス
レーブ端末の端末名称をLCD35に表示した(図26
および図27のS109)以降のマスター端末1の概略
動作フローを図32に示す。
【0256】図32は、実施の形態8におけるマスター
端末1の動作を示したフローチャートである。ステップ
S160において、スレーブ端末のBD_ADDRと送信電波
の方向との対応テーブルを参照して、全てのスレーブ端
末の存在範囲が判断される。ステップS161では、全
てのスレーブ端末と通信でき、かつ、指向範囲が最も狭
くなるように送信電波の放射方向と指向範囲が定められ
る。
【0257】ステップS162では、送信電力が所定分
だけ下げられる。ステップS163では、インクワイア
リ手順により全てのスレーブ端末が認識されたかどうか
が判断される。YESのときにはステップS162に戻
り、NOのときにはステップS164に進む。ステップ
S164では、送信電力が一つ前の設定に戻される。ス
テップS165では、各スレーブ端末と接続してピコネ
ットが形成される。ステップS166では、電子会議が
実行される。
【0258】前述したように実施の形態8によれば、マ
スター端末1のアダプティブアレイアンテナ60の電波
を放射する方向を回転させながら他のスレーブ端末から
の端末識別情報を受信し、電波を放射する方向と受信さ
れた端末識別情報とに基づいて全てのスレーブ端末の位
置関係が判断される。このため、スレーブ端末が複数あ
る場合であっても全てのスレーブ端末の位置関係を判断
することができる。
【0259】さらに、アダプティブアレイアンテナ60
の指向範囲を最も狭くし、マスター端末1の電波を放射
する方向を回転させながら他のスレーブ端末からの端末
識別情報を受信し、電波を放射する方向とその受信した
端末識別情報とに基づいて全てのスレーブ端末の相対的
な位置関係が判断される。このため、指向範囲が比較的
広くされた指向性アンテナによって他のスレーブ端末か
らの端末識別情報を受信する場合よりも、全てのスレー
ブ端末の位置関係を正確に判断することができる。
【0260】また、全てのスレーブ端末の位置関係が判
断された後には、アダプティブアレイアンテナ60の指
向範囲を全ての無線通信端末の位置関係を判断できる最
も狭い状態に設定して他のスレーブ端末との通信が実行
される。このため、全てのスレーブ端末の位置関係が判
断された後にアダプティブアレイアンテナ60の指向範
囲が比較的広くされるのに伴って無関係の無線通信に対
する電波干渉が起こってしまうのを抑制することができ
る。
【0261】さらに、全てのスレーブ端末の位置関係が
判断された後には、送信電力を全てのスレーブ端末と通
信が可能な最も小さい送信電力に設定して他のスレーブ
端末との通信が実行される。このため、全てのスレーブ
端末の位置関係が判断された後に送信電力を抑制するこ
とができる。また、全てのスレーブ端末の位置関係が判
断された後に送信電波方向が変更されるのに伴って無関
係の無線通信に対する電波干渉が起こってしまうのを抑
制することができる。
【0262】上述した実施の形態1〜8では、無線通信
手段としてBluetoothを使用した場合を示したが、IEEE
(Institute of Electrical and Electronics Engineer
s)802.11b無線LAN等の他の無線通信手段を使用するこ
ともできる。
【0263】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、無線通信端末が複数ある場合であっても
全ての無線通信端末の位置を検出することができる。さ
らに、全ての無線通信端末の位置関係を視覚的に把握す
ることができる。
【0264】また、請求項2に記載の発明によれば、無
線通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端
末の位置を検出することができる。さらに、全ての無線
通信端末の位置関係を視覚的に把握することができる。
また、第一の無線通信端末の指向性アンテナによっては
全ての無線通信端末の位置を検出することができない場
合であっても、第二の無線通信端末等の指向性アンテナ
によって全ての無線通信端末の位置を検出することがで
きる。
【0265】また、請求項3に記載の発明によれば、無
線通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端
末の位置を検出することができる。さらに、全ての無線
通信端末の位置関係を視覚的に把握することができる。
また、指向範囲が比較的広い指向性アンテナによって他
の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報を
受信する場合よりも、全ての無線通信端末の位置を正確
に検出することができる。
【0266】また、請求項4に記載の発明によれば、無
線通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端
末の位置を検出することができる。さらに、全ての無線
通信端末の位置関係を視覚的に把握することができる。
また、第一の無線通信端末の指向性アンテナによっては
全ての無線通信端末の位置を検出することができない場
合であっても、第二の無線通信端末等の指向性アンテナ
によって全ての無線通信端末の位置を検出することがで
きる。さらに、指向範囲が比較的広い指向性アンテナに
よって他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識
別情報を受信する場合よりも、全ての無線通信端末の位
置を正確に検出することができる。
【0267】また、請求項5に記載の発明によれば、無
線通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端
末の位置を検出することができる。さらに、全ての無線
通信端末の位置関係を視覚的に把握することができる。
また、指向範囲が比較的広くされた指向性アンテナによ
って他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識別
情報を受信する場合よりも、全ての無線通信端末の位置
を正確に検出することができる。
【0268】また、請求項6に記載の発明によれば、無
線通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信端
末の位置を検出することができる。さらに、全ての無線
通信端末の位置関係を視覚的に把握することができる。
また、第一の無線通信端末の指向性アンテナによっては
全ての無線通信端末の位置を検出することができない場
合であっても、第二の無線通信端末等の指向性アンテナ
によって全ての無線通信端末の位置を検出することがで
きる。さらに、指向範囲が比較的広くされた指向性アン
テナによって他の無線通信端末の指向性アンテナからの
端末識別情報を受信する場合よりも、全ての無線通信端
末の位置を正確に検出することができる。
【0269】また、請求項7に記載の発明によれば、他
の無線通信端末のうちのどの無線通信端末から電波を受
信したのかを正確に区別することができる。即ち、どの
方向にどの無線通信端末があるのかを正確に区別するこ
とができる。
【0270】また、請求項8に記載の発明によれば、例
えば、全ての無線通信端末において全ての無線通信端末
の位置を表示することにより、全ての無線通信端末にお
いて全ての無線通信端末の位置を把握することができ
る。
【0271】また、請求項9に記載の発明によれば、第
一の無線通信端末の指向性アンテナによっては第二の無
線通信端末の位置と第三の無線通信端末の位置とを区別
することができない場合であっても、第二の無線通信端
末の位置と第三の無線通信端末の位置とを確実に区別す
ることができる。
【0272】また、請求項10に記載の発明によれば、
無線通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信
端末の位置を検出することができる。さらに、指向範囲
が比較的広い指向性アンテナによって他の無線通信端末
の指向性アンテナからの端末識別情報を受信する場合よ
りも、全ての無線通信端末の位置を正確に検出すること
ができる。また、全ての無線通信端末の位置が検出され
た後に指向範囲が比較的広い指向性アンテナが使用され
るのに伴って無関係の無線通信に対する電波干渉が起こ
ってしまうのを抑制することができる。
【0273】また、請求項11に記載の発明によれば、
無線通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信
端末の位置を検出することができる。さらに、指向範囲
が比較的広くされた指向性アンテナによって他の無線通
信端末の指向性アンテナからの端末識別情報を受信する
場合よりも、全ての無線通信端末の位置を正確に検出す
ることができる。また、全ての無線通信端末の位置が検
出された後に指向性アンテナの指向範囲が比較的広くさ
れるのに伴って無関係の無線通信に対する電波干渉が起
こってしまうのを抑制することができる。さらに、全て
の無線通信端末の位置が検出された後に送信電力が増加
されるのに伴って電力消費量が増加してしまうのを抑制
することができる。また、全ての無線通信端末の位置が
検出された後に送信電波方向が変更されるのに伴って無
関係の無線通信に対する電波干渉が起こってしまうのを
抑制することができる。
【0274】また、請求項12に記載の発明によれば、
無線通信端末が複数ある場合であっても全ての無線通信
端末の位置を検出することができる。さらに、全ての無
線通信端末の位置関係を視覚的に把握することができ
る。つまり、無線通信端末が複数ある場合であっても、
全ての無線通信端末の位置を検出することができ、全て
の無線通信端末の位置関係を視覚的に把握することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1におけるBluetoothネットワーク
の概略図である。
【図2】マスター端末およびスレーブ端末として用いら
れる携帯型表示パッドを表した図である。
【図3】携帯型表示パッドの内部構成図である。
【図4】水平面に配置した指向性アンテナの指向範囲を
上方から見た図である。
【図5】実施の形態1におけるBluetooth通信の概略構
成図である。
【図6】従来における端末識別アイコンの表示例を示し
た図である。
【図7】マスター端末およびスレーブ端末と指向性アン
テナの指向範囲とを示した図である。
【図8】マスター端末およびスレーブ端末と指向性アン
テナの指向範囲とを示した図である。
【図9】マスター端末およびスレーブ端末と指向性アン
テナの指向範囲とを示した図である。
【図10】スレーブ端末の相対的な位置関係をアイコン
ので表した図である。
【図11】「斉藤」から見た無線通信端末のアイコンを
表した図である。
【図12】実施の形態1におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図13】マスター端末およびスレーブ端末の配置を示
した図である。
【図14】実施の形態2におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図15】実施の形態2におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図16】実施の形態3における携帯型表示パッドの内
部構成図である。
【図17】平面アンテナ、電界の振動方向等を示した図
である。
【図18】実施の形態3におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図19】実施の形態3におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図20】実施の形態4におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図21】実施の形態4におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図22】実施の形態4におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図23】実施の形態5における携帯型表示パッドの内
部構成図である。
【図24】アダプティブアレイアンテナの内部構成図で
ある。
【図25】アダプティブアレイアンテナの概観図であ
る。
【図26】実施の形態5のマスター端末の動作を示した
フローチャートである。
【図27】実施の形態5のマスター端末の動作を示した
フローチャートである。
【図28】実施の形態6におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図29】実施の形態6におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図30】実施の形態6におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図31】実施の形態7におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【図32】実施の形態8におけるマスター端末の動作を
示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 マスター端末1 2,3,4,5,6,7,8 スレーブ端末 10 携帯型表示パッド 11 タッチペン 25 アンテナ回転機構 26 指向性アンテナ 35 LCD 37 タッチパネル

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指向性アンテナによって受信された電波
    に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線ネットワ
    ークシステムにおいて、 回転可能な指向性アンテナとディスプレイとを有する複
    数の無線通信端末を具備し、 一つの無線通信端末の指向性アンテナを回転させながら
    他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報
    を受信し、指向性アンテナの向きと受信された端末識別
    情報とに基づいて全ての無線通信端末の位置を検出し、
    全ての無線通信端末の位置をディスプレイに表示するこ
    とを特徴とする無線ネットワークシステム。
  2. 【請求項2】 指向性アンテナによって受信された電波
    に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線ネットワ
    ークシステムにおいて、 回転可能な指向性アンテナとディスプレイとを有する複
    数の無線通信端末を具備し、 第一の無線通信端末の指向性アンテナを回転させながら
    他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報
    を受信し、指向性アンテナの向きと受信された端末識別
    情報とに基づいて全ての無線通信端末の位置を検出する
    ことができない場合には、第一の無線通信端末から第二
    の無線通信端末に全ての無線通信端末の位置検出を依頼
    する旨を送信し、第二の無線通信端末は、その指向性ア
    ンテナを回転させながら他の無線通信端末の指向性アン
    テナからの端末識別情報を受信し、指向性アンテナの向
    きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通
    信端末の位置を検出し、その検出された全ての無線通信
    端末の位置情報を第一の無線通信端末に送信し、第一の
    無線通信端末は、第二の無線通信端末から送信された全
    ての無線通信端末の位置情報と、第一の無線通信端末の
    指向性アンテナにより受信された他の無線通信端末の指
    向性アンテナからの端末識別情報と、その端末識別情報
    を受信したときの第一の無線通信端末の指向性アンテナ
    の向きとに基づいて全ての無線通信端末の位置の検出を
    試み、全ての無線通信端末の位置を検出することができ
    ない場合には、全ての無線通信端末の位置を検出するこ
    とができるまで、全ての無線通信端末の位置検出を依頼
    する旨を残りの無線通信端末に順次送信し、全ての無線
    通信端末の位置を検出することができたときには、全て
    の無線通信端末の位置をディスプレイに表示することを
    特徴とする無線ネットワークシステム。
  3. 【請求項3】 指向性アンテナによって受信された電波
    に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線ネットワ
    ークシステムにおいて、 回転可能な指向性アンテナとディスプレイとを有する複
    数の無線通信端末を具備し、 一つの無線通信端末が複数の指向性アンテナを具備し、
    その一つの無線通信端末の指向範囲が最も狭い指向性ア
    ンテナを回転させながら他の無線通信端末の指向性アン
    テナからの端末識別情報を受信し、指向性アンテナの向
    きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通
    信端末の位置を検出し、全ての無線通信端末の位置をデ
    ィスプレイに表示することを特徴とする無線ネットワー
    クシステム。
  4. 【請求項4】 指向性アンテナによって受信された電波
    に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線ネットワ
    ークシステムにおいて、 回転可能な指向性アンテナとディスプレイとを有する複
    数の無線通信端末を具備し、 第一の無線通信端末が複数の指向性アンテナを具備し、
    第一の無線通信端末の指向範囲が最も狭い指向性アンテ
    ナを回転させながら他の無線通信端末の指向性アンテナ
    からの端末識別情報を受信し、指向性アンテナの向きと
    受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通信端
    末の位置を検出することができない場合には、第一の無
    線通信端末から第二の無線通信端末に全ての無線通信端
    末の位置検出を依頼する旨を送信し、第二の無線通信端
    末が複数の指向性アンテナを具備し、第二の無線通信端
    末は、第二の無線通信端末の指向範囲が最も狭い指向性
    アンテナを回転させながら他の無線通信端末の指向性ア
    ンテナからの端末識別情報を受信し、指向性アンテナの
    向きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線
    通信端末の位置を検出し、その検出された全ての無線通
    信端末の位置情報を第一の無線通信端末に送信し、第一
    の無線通信端末は、第二の無線通信端末から送信された
    全ての無線通信端末の位置情報と、第一の無線通信端末
    の指向範囲が最も狭い指向性アンテナにより受信された
    他の無線通信端末の指向性アンテナからの端末識別情報
    と、その端末識別情報を受信したときの第一の無線通信
    端末の指向範囲が最も狭い指向性アンテナの向きとに基
    づいて全ての無線通信端末の位置の検出を試み、全ての
    無線通信端末の位置を検出することができない場合に
    は、全ての無線通信端末の位置を検出することができる
    まで、全ての無線通信端末の位置検出を依頼する旨を残
    りの無線通信端末に順次送信し、全ての無線通信端末の
    位置を検出することができたときには、全ての無線通信
    端末の位置をディスプレイに表示することを特徴とする
    無線ネットワークシステム。
  5. 【請求項5】 指向性アンテナによって受信された電波
    に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線ネットワ
    ークシステムにおいて、 送信電波の方向を回転可能であって指向範囲を変更可能
    な指向性アンテナとディスプレイとを有する複数の無線
    通信端末を具備し、 指向範囲を最も狭くした状態で一つの無線通信端末の送
    信電波の方向を回転させながら他の無線通信端末の指向
    性アンテナからの端末識別情報を受信し、指向性アンテ
    ナの向きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての
    無線通信端末の位置を検出し、全ての無線通信端末の位
    置をディスプレイに表示することを特徴とする無線ネッ
    トワークシステム。
  6. 【請求項6】 指向性アンテナによって受信された電波
    に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線ネットワ
    ークシステムにおいて、 送信電波の方向を回転可能であって指向範囲を変更可能
    な指向性アンテナとディスプレイとを有する複数の無線
    通信端末を具備し、 指向範囲を最も狭くした状態で第一の無線通信端末の送
    信電波の方向を回転させながら他の無線通信端末の指向
    性アンテナからの端末識別情報を受信し、送信電波の方
    向と受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通
    信端末の位置を検出することができない場合には、第一
    の無線通信端末から第二の無線通信端末に全ての無線通
    信端末の位置検出を依頼する旨を送信し、第二の無線通
    信端末は、指向範囲を最も狭くした状態で第二の無線通
    信端末の送信電波の方向を回転させながら他の無線通信
    端末の指向性アンテナからの端末識別情報を受信し、送
    信電波の方向と受信された端末識別情報とに基づいて全
    ての無線通信端末の位置を検出し、その検出された全て
    の無線通信端末の位置情報を第一の無線通信端末に送信
    し、第一の無線通信端末は、第二の無線通信端末から送
    信された全ての無線通信端末の位置情報と、第一の無線
    通信端末の指向性アンテナにより受信された他の無線通
    信端末の指向性アンテナからの端末識別情報と、その端
    末識別情報を受信したときの第一の無線通信端末の送信
    電波の方向とに基づいて全ての無線通信端末の位置の検
    出を試み、全ての無線通信端末の位置を検出することが
    できない場合には、全ての無線通信端末の位置を検出す
    ることができるまで、全ての無線通信端末の位置検出を
    依頼する旨を残りの無線通信端末に順次送信し、全ての
    無線通信端末の位置を検出することができたときには、
    全ての無線通信端末の位置をディスプレイに表示するこ
    とを特徴とする無線ネットワークシステム。
  7. 【請求項7】 全ての無線通信端末の位置を検出するた
    めに指向性アンテナの向きまたは送信電波の向きを所定
    角度回転させる毎に、他の無線通信端末の指向性アンテ
    ナから端末識別情報を受信することを試みることを特徴
    とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の無線ネット
    ワークシステム。
  8. 【請求項8】 検出された全ての無線通信端末の位置を
    他の無線通信端末に送信することを特徴とする請求項1
    〜7のいずれか一つに記載の無線ネットワークシステ
    ム。
  9. 【請求項9】 第一の無線通信端末の指向性アンテナに
    より受信された他の無線通信端末の指向性アンテナから
    の電波に基づくと第二の無線通信端末の位置と第三の無
    線通信端末の位置とを区別することができないときに
    は、第二の無線通信端末および第三の無線通信端末のほ
    ぼ対角位置に位置する第四の無線通信端末に対して第一
    の無線通信端末から全ての無線通信端末の位置検出を依
    頼する旨を送信し、第四の無線通信端末は全ての無線通
    信端末の位置を検出し、その検出された全ての無線通信
    端末の位置情報を第一の無線通信端末に送信し、この位
    置情報を受信した第一の無線通信端末は、全ての無線通
    信端末の位置をディスプレイに表示することを特徴とす
    る請求項2、4または6に記載の無線ネットワークシス
    テム。
  10. 【請求項10】 指向性アンテナによって受信された電
    波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線ネット
    ワークシステムにおいて、 回転可能な指向性アンテナとディスプレイとを有する複
    数の無線通信端末を具備し、 一つの無線通信端末が複数の指向性アンテナを具備し、
    その一つの無線通信端末の指向範囲が最も狭い指向性ア
    ンテナを回転させながら他の無線通信端末の指向性アン
    テナからの端末識別情報を受信し、指向性アンテナの向
    きと受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通
    信端末の位置を検出し、全ての無線通信端末の位置が検
    出された後には、その一つの無線通信端末は、他の全て
    の無線通信端末と通信可能な指向範囲が最も狭い指向性
    アンテナを使用して他の無線通信端末との通信を実行す
    ることを特徴とする無線ネットワークシステム。
  11. 【請求項11】 指向性アンテナによって受信された電
    波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線ネット
    ワークシステムにおいて、 送信電波の方向を回転可能であって指向範囲を変更可能
    な指向性アンテナとディスプレイとを有する複数の無線
    通信端末を具備し、 指向範囲を最も狭くした状態で一つの無線通信端末の送
    信電波の方向を回転させながら他の無線通信端末の指向
    性アンテナからの端末識別情報を受信し、送信電波の方
    向と受信された端末識別情報とに基づいて全ての無線通
    信端末の位置を検出し、その一つの無線通信端末が送信
    電力変更手段を具備し、全ての無線通信端末の位置が検
    出された後には、その一つの無線通信端末は、指向性ア
    ンテナの指向範囲を全ての無線通信端末の位置を検出で
    きる最も狭くされた状態に設定すると共に、送信電力を
    全ての無線通信端末の位置を検出できる送信電力に設定
    し、かつ、送信電波方向を全ての無線通信端末の位置を
    検出できる送信電波方向に設定して他の無線通信端末と
    の通信を実行することを特徴とする無線ネットワークシ
    ステム。
  12. 【請求項12】 指向性アンテナによって受信された電
    波に基づいて無線通信端末の位置を検出する無線ネット
    ワークシステムにおいて、 指向性アンテナを有する複数の無線通信端末を具備し、
    一つの無線通信端末の指向性アンテナによって他の無線
    通信端末の指向性アンテナからの電波を受信し、その受
    信された電波に基づいて全ての無線通信端末の位置を検
    出し、その検出された全ての無線通信端末の位置を表示
    することを特徴とする無線ネットワークシステム。
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