JP2003075411A - 電磁誘導式センサコイル及びその製造方法 - Google Patents

電磁誘導式センサコイル及びその製造方法

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JP2003075411A JP2001270644A JP2001270644A JP2003075411A JP 2003075411 A JP2003075411 A JP 2003075411A JP 2001270644 A JP2001270644 A JP 2001270644A JP 2001270644 A JP2001270644 A JP 2001270644A JP 2003075411 A JP2003075411 A JP 2003075411A
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Shiyunji Takase
浚治 高瀬
Yoshio Shirato
義男 白土
Takehiko Sato
健彦 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 差動接続される2つのセンサコイルの電磁的
なバランスを取るための調整作業を容易にするととも
に、電磁誘導センサコイルの製造の効率化を図ることで
ある。 【解決手段】 送信コイルS1、及び受信コイルR1を
巻回したコイルボビン21Aと、送信コイルS2、及び
受信コイルR2を巻回したコイルボビン21Bと、の接
触部分付近に、磁性体により形成される調整リング11
を備える構成とする。また、この調整リング11は、コ
イルボビン21A、21Bの中心軸方向に沿って移動可
能であり、電磁的なバランスが得られる位置で、例えば
コイルボビン21A、21Bの接触部分に固定される

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁誘導式センサ
コイル、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】非破壊検査に用いられる検査装置の一つ
として、電磁誘導を利用するものがある。この種の電磁
誘導型検査装置においては、検査対象物に対して、交流
磁界を与えることでその表面に渦電流を発生させる。そ
して、この渦電流の変化を検出することにより、検査対
象物の損傷などを検出する。
【0003】図5は、従来の電磁誘導型検査装置(以
下、センサ100という。)の一例を示す図である。同
図に示すように、センサ100は、電磁誘導式センサコ
イル20、交流電源30、及び検出回路40より構成さ
れる。また、電磁誘導式センサコイル20は、2つのセ
ンサコイル20A、20Bから構成される。更に、セン
サコイル20Aは、送信コイルS1、及び受信コイルR
1から、一方、センサコイル20Bは、送信コイルS
2、及び受信コイルR2から、それぞれ構成される。ま
た、図5に示すように、送信コイルS1と受信コイルR
1とはコイルボビン21Aに、一方、送信コイルS2と
受信コイルR2とはコイルボビン21Bに、それぞれ巻
回されている。
【0004】送信コイルS1、S2は、ともに等しい巻
数からなる同一構造のコイルであり、それぞれの巻線方
向が同一方向となるよう、交流電源30に直列接続され
ている。そして、交流電源30の供給により、送信コイ
ルS1、S2は、それぞれ等しい大きさで磁界の向きが
同じ交流磁界を形成する。
【0005】受信コイルR1、R2は、ともに等しい巻
数からなる同一構造のコイルであり、それぞれの巻線方
向が逆方向になるよう、検出回路40に直列接続されて
いる。そして、受信コイルR1には、送信コイルS1、
S2によって形成される交流磁界による起電力が、一方
受信コイルR2には、送信コイルS2、S1によって形
成される交流磁界による起電力が、それぞれ誘導され
る。尚、ここで誘導される起電力(誘起電力)は、送信
コイルの巻数がS1とS2、及び受信コイルの巻数がR
1とR2それぞれに等しいため、等しい大きさである
が、受信コイルR1とR2の起電力は、互いに逆向きと
なって打消し合う。即ち、上記接続により、2つのセン
サコイル20A、20Bは、差動接続される。
【0006】検出回路40は、受信コイルR1、R2の
差動電圧を検出するとともに、検出した差動電圧値を、
例えば増幅器により増幅し、送信コイルS1、S2から
送信した信号(交流電源30)に対する位相の変化、及
び差動電圧値の変化を、検出結果としてセンサ100外
部に出力する。
【0007】このように、2つの送信コイルS1、S2
は同相に、一方、2つの受信コイルR1、R2は逆相と
なるよう結線することで、送信コイルS1、S2が形成
する磁界中に検査対象物50が存在しない状態では、電
磁誘導による受信コイルR1、R2の誘起電圧は相殺さ
れるため、受信コイルR1、R2の差動電圧値はゼロと
なる。この状態を、“電磁的なバランスが取れている状
態”という。
【0008】そして、図5に示すように、検査対象物5
0(一般に、金属、或いは導電性物体である。)を、送
信コイルR2が形成する交流磁界中に存在するよう、コ
イルボビン21Bの一端(コイルボビン21Aと接触さ
れていない側である。)に対向配置させる。すると、受
信コイルR1、R2には、次の現象が生じる。検査対
象物50に対する受信コイルR1、R2それぞれの距離
の違いから、受信コイルR2のインダクタンスは、検査
対象物50の影響を、受信コイルR1よりも大きく受け
ることで、電磁的なバランスが崩れる。送信コイルS
1、S2が形成する交流磁界により、検査対象物50に
渦電流が発生する。すると、この渦電流による二次的な
交流磁界が受信コイルR1、R2に起電力を誘起させる
が、その磁界の影響を、受信コイルR2は受信コイルR
1よりも大きく受けることで、電磁的なバランスが崩れ
る。以上の現象が、受信コイルR1、R2の間の有効な
(ゼロでない)差動電圧、及び交流電源30に対する位
相の変化として発生することになる。
【0009】尚、ここで発生する差動電圧及び位相の変
化は、検査対象物50の材質(導電率や誘電率、透磁率
等)、大きさ、コイルボビン21B(或いは受信コイル
R2)との位置関係などによって決まるものである。
【0010】更に、例えば検査対象物50の表面を、受
信コイルR2に対して一定間隔を保ちながら移動させた
場合、上述した条件が変わらなければ、差動電圧、及び
位相の変化量は一定のままであるが、検査対象物50の
一部に傷などの損傷がある場合、この傷によって、発生
する渦電流の分布に乱れが生じる。この渦電流の乱れ
は、受信コイルR2の誘起電力の変化、ひいては受信コ
イルR1、R2の差動電圧値の変化、及び位相の変化
(以下、双方を含めて受信信号の変化という。)として
現れるため、検出した受信信号の変化を、正常状態(検
査対象物50に損傷がない状態)の受信信号と比較する
ことで、検査対象物50の損傷検出が可能となる。
【0011】このように、検査対象物50をコイルボビ
ン21Bの他端に対向配置させた際の、受信コイルR
1、R2の受信信号の変化を検出することで、検査対象
物50の材質や大きさ、更には検査対象物50の損傷
や、検査対象物50に含まれる不純物の有無の検出が可
能となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た効果を得るためには、2つのセンサコイル20A、2
0Bの状態が理想的である必要がある。だが、送信コイ
ルS1、S2、或いは受信コイルR1、R2の僅かな巻
き方の違い、巻線そのものの不均一さ、更にこれらコイ
ルの位置関係や結線状態などによって、上述した電磁的
なバランスが得られないことが多い。そこで、電磁的な
バランスを取るために、製造過程において、センサコイ
ル20毎に、送信コイルS1、S2や受信コイルR1、
R2の巻数の調整を行っていた。だが、この調整作業は
煩わしく、また熟練した技術が必要であるため、作業性
が非常に悪いものであった。
【0013】本発明の課題は、差動接続される2つのセ
ンサコイル20A、20Bの電磁的なバランスを取るた
めの調整作業を容易にするとともに、電磁誘導式センサ
コイルの製造を効率化することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、送信コイル(例えば、図
2の送信コイルS1、S2)と受信コイル(例えば、図
2の受信コイルR1、R2)とが同一軸上に巻回された
センサコイル2組を、前記各同一軸が共通軸となるよう
に配設するとともに、各センサコイルを差動接続した電
磁誘導式センサコイル(例えば、図2のセンサコイル1
0)において、前記各センサコイルが形成する磁場に作
用可能な磁性体(例えば、図2の調整リング11)を備
えることを特徴とする。
【0015】この請求項1記載の発明によれば、センサ
コイルが形成する磁界中に置かれた磁性体は、該センサ
コイルの誘起電力に影響を与える。そのため、この磁性
体により、例えば従来のような、コイルの巻線の調節作
業といった煩雑な作業を行うことなく、容易に、各セン
サコイルの電磁的なバランスを得ることが可能となる。
従って、それぞれ別個に製造された2つのセンサコイル
を組み合わせて電磁誘導式センサコイルを製造するとい
った製造過程における、上記調整作業が非常に容易とな
り、電磁誘導式センサコイルを効率よく製造することが
できる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の電
磁誘導式センサコイルにおいて、前記磁性体は着脱式或
いは可動式であることを特徴とする。
【0017】この請求項2記載の発明によれば、磁性体
を、所望の位置への取り付け或いは移動が可能であるの
で、各センサコイルの電磁的なバランスを取るための調
整作業を容易に行うことができる。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1記載の電
磁誘導式センサコイルにおいて、前記磁性体は中空の短
柱形状(例えば、リング状であっても良いし、六角ナッ
ト状であっても良い。)であって、前記共通軸の軸方向
に移動可能であることを特徴とする。
【0019】また、請求項5記載の発明は、送信コイル
(例えば、図2の送信コイルS1、S2)と受信コイル
(例えば、図2の受信コイルR1、R2)とが同一軸上
に巻回されたセンサコイル2組を、前記各同一軸が共通
軸となるように配設するとともに、各センサコイルを差
動接続した電磁誘導式センサコイル(例えば、図2のセ
ンサコイル10)の製造方法であって、中空且つ短柱形
状の磁性体(例えば、図2の調整リング11)を、当該
空心軸が前記共通軸に沿うように取り付け、当該軸方向
に前記磁性体を移動及び固定する工程を含むことを特徴
とする。
【0020】この請求項3又は5記載の発明によれば、
例えば磁性体がリング状の形状である場合、このリング
状の磁性体を各センサコイルの共通軸方向に沿って移動
させるという簡易な作業で、電磁的なバランスを取るた
めの調整作業を実現できる。また、この調整作業は、コ
イル線を扱う熟練作業者でなくとも容易に行うことがで
きる利点がある。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何
れか記載の電磁誘導式センサコイルにおいて、前記2組
のセンサコイルを収容する収容器(例えば、図3のイン
ナーケース12)を有し、この収容器外面に前記磁性体
(例えば、図3の調整リング13)を配設したことを特
徴とする。
【0022】この請求項4記載の発明によれば、各セン
サコイルを収容器に収容する構成とすることで、電磁誘
導式センサコイルの製造の、一層の効率化を図ることが
できる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。先ず、本発明の原理につ
いて説明する。
【0024】図1は、本発明の原理を説明するための図
である。尚、図5と同一部分については同符号を付し、
その詳細な説明を省略する。図1において、電磁誘導式
センサコイル10は、送信コイルS1及び受信コイルR
1を巻回させたコイルボビン21Aと、送信コイルS2
及び受信コイルR2を巻回させたコイルボビン21B
と、コイルボビン21Aとコイルボビン21Bとの接触
部分付近に配設された所定の大きさを有する磁性体22
と、から構成される。
【0025】この磁性体22は、送信コイルS1、S2
により形成される交流磁界中に置くことで、該交流磁界
に作用し、受信コイルR1、R2の誘起電力に影響を与
える。また、その配置位置により、受信コイルR1、R
2の誘起電力に与える影響に違いが生じる。例えば、磁
性体22は、コイルボビン21A寄りに置くことで、受
信コイルR1に強く作用する。一方、コイルボビン21
B寄りに置くことで、磁性体22は、受信コイルR2に
強く作用することになる。
【0026】このように、磁性体22の配置位置によっ
て受信コイルR1、R2の誘起電力に与える影響が変化
することから、磁性体22を、例えばコイルボビン21
A、21Bの中心軸に沿った方向(図1においては、上
下方向)に移動させるといったことで、容易に、センサ
コイル20A、20Bの電磁的なバランスの調整を行う
ことが可能となる。
【0027】次に、本原理を適用した3つの実施例につ
いて、順に説明する。
【0028】(第1の実施例)先ず、第1の実施例につ
いて説明する。図2は、第1の実施例における電磁誘導
式センサコイル10を示す断面図である。尚、図5の従
来の電磁誘導式センサコイル20と同一部分については
同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0029】図2において、電磁誘導式センサコイル1
0は、従来の電磁誘導式センサコイル20と共通部分で
ある2つの送信コイルS1、S2、及び2つの受信コイ
ルR1、R2に、更に調整リング11を備えた構成であ
る。また、この電磁誘導式センサコイル10は、いわゆ
る上置き型と呼ばれる構造であり、コイルボビン21B
の他端に検査対象物50を対向配置させて、使用する。
【0030】調整リング11は、所定の幅を有するリン
グ状の形状をしており、コイルボビン21A、21Bの
中心軸に沿った方向(図2においては、上下方向)に移
動可能となっている。尚、ここでコイルボビン21A、
21Bは、図5と同様に、それぞれの中心軸が一致する
よう、一端同士が接触、若しくは間隔をおいて配置され
ている。
【0031】また、調整リング11は、磁性体により形
成されており、上述のように、送信コイルS1、S2に
より形成される交流磁界中に置くことで、受信コイルR
1、R2の誘起電力に影響を与える。つまり、調整リン
グ11は、センサコイル20A、20Bの電磁的なバラ
ンスを取る役割を担うものである。
【0032】そして、例えば電磁誘導式センサコイル1
0に計測機器(図示省略)を接続し、この計測値を監視
しつつ、調整リング11を、センサコイル20A、20
Bの電磁的なバランスが得られる位置まで移動させる。
次いで、そのバランスが得られた位置で、調整リング1
1を、2つのコイルボビン21A、21Bの接触部に固
定させる。
【0033】以上のように構成することで、各コイルの
巻線を調節するといった煩雑な作業を行うことなく、電
磁誘導式センサコイル10を構成する各コイルを結線し
た状態のまま、容易に、該電磁誘導式センサコイル10
の電磁的なバランスを取るための調整作業を行うことが
できる。即ち、それぞれ別個に製造された2個のセンサ
コイル20A、20Bを組み合わせて電磁誘導式センサ
コイル10を製造するといった製造過程において、上記
調整作業が非常に容易となり、製造の効率化を図ること
ができる、また、この調整作業は、調整リング11を移
動させるという簡易な作業であるため、コイル線を扱う
熟練作業者でなくとも容易に行うことができる利点があ
る。
【0034】(第2の実施例)次に、第2の実施例につ
いて説明する。図3は、第2の実施例における電磁誘導
式センサコイル10を示す断面図である。尚、図5の従
来の電磁誘導式センサコイル20と同一部分については
同符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0035】図3において、電磁誘導式センサコイル1
0は、従来の電磁誘導式センサコイル20と共通部分で
ある2つの送信コイルS1、S2、及び2つの受信コイ
ルR1、R2に、インナーケース12、及び調整リング
13を更に備えた構成である。また、このセンサコイル
10は、いわゆる上置き型と呼ばれる構造であり、コイ
ルボビン21Bの他端に検査対象物50を対向配置させ
て使用する。
【0036】インナーケース12は、例えばプラスチッ
クや木、紙といった非金属の物質により形成され、その
形状は、円筒の一端が塞がれた有底円筒形状である。そ
して、その内部には、送信コイルS1、S2、及び受信
コイルR1、R2が巻回されたコイルボビン21A、2
1Bが収納される。
【0037】また、インナーケース12の内径と、コイ
ルボビン21A、21Bの外径との差は微小であること
が望ましい。これは、インナーケース12の内部に収納
されたコイルボビン21A、21Bが、例えば外部から
の振動によって不用意に移動してしまうことを防ぐため
である。更に、インナーケース12の側面には1本の螺
旋状の溝(ネジ)が切られており、後述のように、調整
リング13と螺合する構造となっている。
【0038】調整リング13は、所定の幅を有するリン
グ状に形成されたものである。そして、調整リング13
の内面には、インナーケース12の側面に切られている
溝と螺合する溝が切られており、該インナーケース12
の外周に沿って回転させることで、コイルボビン21
A、21Bの中心軸に沿った方向(図4においては、上
下方向)に移動可能となっている。
【0039】また、調整リング13は、磁性体により形
成されており、送信コイルS1、S2により形成される
交流磁界中に配置されることで、受信コイルR1、R2
の誘起電力に影響を与える。つまり、調整リング13
は、図3の調整リング11と同様に、センサコイル20
A、20Bの電磁的なバランスを取る役割を担うもので
ある。そして、電磁的なバランスを取れる位置まで移動
された調整リング13は、接着剤等により、その位置
で、インナーケース12に固定される。
【0040】また、送信コイルS1、S2、及び受信コ
イルR1、R2の巻き始め/巻き終わり部分は、コイル
リード線として纏められ、インナーケース12外部に引
き出されている。
【0041】以上のように構成することで、上記第1の
実施例と同様に、各コイルの巻線を調整するといった煩
雑な作業を行うことなく、電磁誘導式センサコイル10
の電磁的なバランスを取るための調整作業を、電気的に
接続したまま、容易に行うことができる。即ち、それぞ
れ別個に製造された2個のセンサコイル20A、20B
を組み合わせて電磁誘導式センサコイル10を製造する
といった製造過程において、上記調整作業が非常に容易
となり、製造の効率化を図ることができる。また、この
調整作業は、調整リング13を移動させるという簡易な
作業であるため、コイル線を扱う熟練作業者でなくとも
容易に行うことができる利点がある。
【0042】更に、送信コイルS1、S2、及び受信コ
イルR1、R2をインナーケース12に収納した構成と
することで、電磁誘導式センサコイル10の製造の、一
層の効率化を図ることができる。
【0043】(第3の実施例)次に、第3の実施例につ
いて説明する。図4は、第3の実施例における電磁誘導
式センサコイル10を示す断面図である。尚、図5の従
来の電磁誘導式センサコイル20と同一部分については
同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0044】図4に示すように、電磁誘導式センサコイ
ル10は、円筒形状のコイルボビン21Cの図中上方に
は、送信コイルS1と受信コイルR1とを、一方、コイ
ルボビン21Cの図中下方には、送信コイルS2と受信
コイルR2とを、それぞれ一体化させて巻回させた構造
である。また、このセンサコイル10は、いわゆる中空
型と呼ばれる構造であり、検査対象物50を、コイルボ
ビン21Cの中心部に形成されている空洞部(検査路)
に挿入(或いは通過)させて、使用する。
【0045】調整リング11は、図2の調整リング11
と同様に、磁性体によりリング状に形成されたものであ
り、コイルボビン21Cの中心軸に沿った方向(図3に
おいては、上下方向)に移動可能である。つまり、調整
リング11は、電磁誘導式センサコイル10の電磁的な
バランスを取る役割を担うものである。
【0046】以上のように構成することで、上記第1の
実施例と同様に、各コイルの巻線を調整するといった煩
雑な作業を行うことなく、電磁誘導式センサコイル10
を構成する各コイルを結線した状態のまま、該電磁誘導
式センサコイル10の電磁的なバランスを取るための調
整作業を、容易に行うことができる。即ち、それぞれ別
個に製造された2個のセンサコイル20A、20Bを組
み合わせて電磁誘導式センサコイル20を製造するとい
った製造過程において、上記調整作業が非常に容易とな
り、製造の効率化を図ることができる。また、この調整
作業は、調整リング11を移動させるという簡易な作業
であるため、コイル線を扱う熟練作業者でなくとも容易
に行うことができる利点がある。
【0047】尚、本発明は、上記3つの実施例に限定さ
れることなく、適宜変更可能である。例えば、図4にお
いて、図3と同様に、電磁誘導式センサコイル10は、
インナーケース12を更に備える構成としても良い。そ
の際には、該インナーケース12は、その底部に、検査
対象物50を挿入するための孔を設けた構成とする。
【0048】また、調整リング11の形状は、リング状
に限らず、例えば角状でもよく、送信コイルS1、S2
が形成する交流磁界中に配置され、且つ移動可能な構成
であれば、何れの形状でも構わない。
【0049】更に、調整リング11は、必ずしも送信コ
イルS1、S2、及び受信コイルR1、R2の外部に配
置する必要はなく、例えばこれらのコイル内部に配置す
る構成としても良い。
【0050】また、インナーケース12の形状は、円筒
形に限らず、コイルボビン21A、21Bを収納可能で
あれば、何れの形状でも構わない。その際には、その側
面に配置する調整リング13の形状を、該インナーケー
ス12の形状に合わせた構成とする。
【0051】更に、図3において、インナーケース12
と調整リング13とを螺合させる構成としたが、インナ
ーケース12の側面に複数の溝を設け、調整リング13
を嵌合する構成としてもよい。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、従来のように、2組の
センサコイルの電磁的なバランスを取るために、コイル
の巻線を調節するといった煩雑な作業を行うことなく、
各センサコイルを結線した状態のまま、容易に、調整作
業を行うことができる。即ち、それぞれ別個に製造され
た2個のセンサコイルを組み合わせて電磁誘導式センサ
コイルを製造する製造過程において、上記調整作業が非
常に容易となり、生産性の向上といった効果を得ること
ができる。また、この調整作業は、取り付けられた磁性
体を移動させるという簡易な作業であるため、コイル線
を扱う熟練作業者でなくとも容易に行うことができる利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図である。
【図2】電磁誘導式センサコイル(上置き型)の一例を
示す図である。
【図3】電磁誘導式センサコイル(上置き型)の一例を
示す図である。
【図4】電磁誘導式センサコイル(中空型)の一例を示
す図である。
【図5】電磁誘導型検査装置(センサ)の構成例を示す
図である。
【符号の説明】
100 電磁誘導型検査装置(センサ) 10、20 電磁誘導式センサコイル 20A、20B センサコイル S1、S2 送信コイル R1、R2 受信コイル 21A、21B、21C コイルボビン 11、13 調整リング 12 インナーケース 22 磁性体(調整用) 30 交流電源 40 検出回路 50 検査対象物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高瀬 浚治 神奈川県横浜市鶴見区平安町二丁目29番地 の1 株式会社京三製作所内 (72)発明者 白土 義男 神奈川県横浜市鶴見区平安町二丁目29番地 の1 株式会社京三製作所内 (72)発明者 佐藤 健彦 神奈川県横浜市鶴見区平安町二丁目29番地 の1 株式会社京三製作所内 Fターム(参考) 2G017 AA02 AD04 BA03 CA19 2G053 AB21 BB11 BC02 CA03 DA01 DA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】送信コイルと受信コイルとが同一軸上に巻
    回されたセンサコイル2組を、前記各同一軸が共通軸と
    なるように配設するとともに、各センサコイルを差動接
    続した電磁誘導式センサコイルにおいて、 前記各センサコイルが形成する磁場に作用可能な磁性体
    を備えることを特徴とする電磁誘導式センサコイル。
  2. 【請求項2】前記磁性体は着脱式或いは可動式であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電磁誘導式センサコイ
    ル。
  3. 【請求項3】前記磁性体は中空の短柱形状であって、前
    記共通軸の軸方向に移動可能であることを特徴とする請
    求項1記載の電磁誘導式センサコイル。
  4. 【請求項4】前記2組のセンサコイルを収容する収容器
    を有し、この収容器外面に前記磁性体を配設したことを
    特徴とする請求項1〜3の何れか記載の電磁誘導式セン
    サコイル。
  5. 【請求項5】送信コイルと受信コイルとが同一軸上に巻
    回されたセンサコイル2組を、前記各同一軸が共通軸と
    なるように配設するとともに、各センサコイルを差動接
    続した電磁誘導式センサコイルの製造方法であって、 中空且つ短柱形状の磁性体を、当該空心軸が前記共通軸
    に沿うように取り付け、当該軸方向に前記磁性体を移動
    及び固定する工程を含むことを特徴とする電磁誘導式セ
    ンサコイルの製造方法。
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