JP2003075260A - 光波長測定装置 - Google Patents

光波長測定装置

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JP2003075260A
JP2003075260A JP2001262245A JP2001262245A JP2003075260A JP 2003075260 A JP2003075260 A JP 2003075260A JP 2001262245 A JP2001262245 A JP 2001262245A JP 2001262245 A JP2001262245 A JP 2001262245A JP 2003075260 A JP2003075260 A JP 2003075260A
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wavelength
optical
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Yukio Tsuda
幸夫 津田
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Anritsu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価に且つ簡単な演算処理で、入力光の波長
の変動量を正確に測定できるようにする。 【解決手段】 入力光を分波し光路長が異なる2つの光
路をそれぞれ経由させて空間光路上の所定位置で光軸同
士が所定角度で交差するように出射して、所定位置の近
傍に干渉縞を生じさせ、この干渉縞の入力光の波長の変
化に応じた位置変動を、それぞれの組が干渉縞の間隔d
と等しい間隔で配置された複数組の受光器23a(1,
1)〜23a(1,4)、23a(2,1)〜23a
(2,4)、…、23a(4,1)〜23a(4,4)
と、その受光信号を各組毎に合成する合成手段23b
(1)〜23b(4)とからなる受光部23によって検
出し、各組毎の合成信号Vs1〜Vs4に基づいて入力
光の波長の変動量、変動方向等の波長情報を検出してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光の波長の変動量
を簡単な構成で、正確に測定するための技術に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、各種機器の光源として使用され
るレーザー光等のコヒーレント光の波長の僅かな変動を
測定する場合に、従来から図10に示すような干渉計1
0が用いられている。 【0003】この干渉計10は、入力光Aを第1光路L
1を介して分波器11に入射させ、この分波器11によ
って第1の光A1と第2の光A2とに分け、第1の光A
1を第2光路L2を介して合波器12に入射し、第2の
光A2を第2光路L2と光路長が異なる第3光路L3を
介して合波器12に入射して、第2光路L2を経由した
第1の光A1と第3光路L3を経由した第2の光A2と
を合波し、その合波された第3の光A3を第4光路L4
を介して受光器13に入射する。 【0004】ここで、第1の光A1と第2の光A2が同
相で合波器12に入射されると、第3の光A3の強度は
最大となり、逆相で合波器12に入射されると第3の光
A3の強度は最小(理論的にはゼロ)となる。 【0005】分波器11の2つ分波路の長さ、および合
波器12の2つ合波路の長さがともに等しいとすれば、
合波器12に入射される第1の光A1と第2の光A2の
位相差φは、第2光路L2と第3光路L3の長さの差
(光路長差)ΔLと、入力光Aの波長λとによって決ま
り、光路長差ΔLが一定であれば、入力光Aの波長λの
単調変化に対して位相差φが光路長差ΔLによって決ま
る周期で変化し、この位相差φの周期変化にともなって
第3の光A3の強度は、図11のように周期変化する。 【0006】したがって、例えば、第3の光A3の強度
がある時点から何周期分変化したかがわかれば、入力光
Aの波長の変化量がわかり、ある時点での入力光Aの波
長が既知であれば、その既知波長に波長変化量を加え
て、現在の波長を求めることができる。 【0007】ところが、前記した干渉計10では、図1
1に示しているように、入力光Aの波長がΔλだけ変動
して第3の光A3の強度がUからU′に低下した場合、
入力光Aの波長が長くなって第3の光A3の強度がUか
らU′に低下したのか、入力光Aの波長が短くなって第
3の光A3の強度がUからU′に低下したのかを区別す
ることができず、波長の変動方向が既知でなければ、そ
の波長の変動を正確に把握することができないという問
題がある。 【0008】これを解決する方法として、第1の光A1
と第2の光A2の光軸同士が所定角度をもって所定位置
で交わるように出射し、その所定位置の近傍に干渉縞を
生じさせ、その干渉縞を受光部で受光して干渉縞波形を
検出し、この検出した干渉縞波形に対して逆フーリエ変
換の演算を行うことで、入力光の波長を求める方法も提
案されている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに干渉縞波形を求めるためには受光部として受光素子
を密集配置した高価なものが必要となり、しかも、各位
置毎に一つの受光素子の出力信号を用いるので、各受光
素子の受光特性のばらつきや雑音等の影響を直接受け
て、正確な測定が行えない。また、逆フーリエ変換とい
う複雑な演算処理が必要となり装置が複雑化するという
問題もあった。 【0010】本発明は、この問題を解決して、安価に且
つ簡単な演算処理で入力光の波長の変動量を正確に測定
することができる光波長測定装置を提供することを目的
としている。 【0011】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の光波長測定装置は、入力光を第1の光と第
2の光に分波する分波手段(21)と、前記分波手段に
よって分波された第1の光と第2の光とを光路長が異な
る2つの光路をそれぞれ経由させてその光軸同士が空間
光路上の所定位置で所定角度をもって交わるように出射
して、該所定位置の近傍に干渉縞を生じさせる干渉縞生
成手段(22)と、前記所定位置の近傍で前記干渉縞を
受光する受光部(23)と、前記受光部の出力信号に基
づいて、前記入力光の波長に関する情報を検出する波長
情報検出手段(24)とを備えた光波長測定装置であっ
て、前記受光部は、前記干渉縞の間隔の整数倍にほぼ等
しい間隔をもって配置された複数個の受光器を一組と
し、該受光器の組が複数組分同一直線上に配置され、各
受光器の出力信号を各組毎にそれぞれ合成した合成信号
を出力するように構成されており、前記波長情報検出手
段は、前記受光部から出力される各組毎の合成信号に基
づいて、前記入力光の波長に関する情報を検出するよう
に構成されている。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明を適用した光波長
測定装置20の構成を示している。 【0013】この光波長測定装置20は、分波手段2
1、干渉縞生成手段22、受光部23および波長情報検
出手段24によって構成されている。 【0014】分波手段21は、第1光路L1を介して入
射される入力光を第1の光A1と第2の光A2に分波し
て干渉縞生成手段22に出射する。なお、ここで分波手
段21の2つの分波路の長さは等しいものとする。 【0015】干渉縞生成手段22は、第1の光A1を分
波手段21から空間光路上の所定位置Oに至る第2光路
L2を経由させて出射し、第2の光A2を分波手段21
から所定位置Oに至り第2光路L2と光路長が異なる第
3光路L3を経由させて、第2光路L2から所定位置O
に出射される第1の光A1と光軸同士が所定角度(微小
角度)θで交差するように出射する。 【0016】なお、第2光路L2および第3光路L3
は、光ファイバ光路を含んでいてもよいが、少なくとも
所定位置Oおよびその近傍は空間光路が用いられてい
る。また、空間光路の光路長は、その空間光路の長さと
等しいが、ファイバ光路の光路長は、そのファイバの屈
折率にファイバの長さを乗じた値となる。 【0017】このように同一波長で光路長の違いに応じ
た位相差をもつ第1の光A1と第2の光A2とを空間光
路上の所定位置Oで角度θをなすように交差させると、
図2に示すように、第1の光A1の位相値が0およびπ
となる位相面a(0)、a(π)と、第2の光A2の位
相値が0およびπとなる位相面b(0)、b(π)とが
同相で交わる同相交差部(丸印)の列と、逆相で交わる
逆相交差部(四角印)の列とが交互に生じ、同相交差部
の列の延長線上は、第1の光A1と第2の光A2とが強
調し合って最も明るい部分(明部)Lとなり、逆相交差
部の列の延長線上は、第1の光A1と第2の光A2とが
相殺し合って最も暗い部分(暗部)Dとなり、第1の光
A1の光軸と第2の光A2の光軸とがなす面Pに直交す
る平面Q上には、明部Lと暗部Dとが面Pと平行な方向
に沿って交互に並んだ干渉縞が生じる。 【0018】この平面Q上で面Pと平行な方向に沿った
位置毎の光の強さは、図2のCのように正弦波状に変化
する。 【0019】この干渉縞の明部Lと暗部Dの位置は、第
2光路L2と第3光路L3の光路長差ΔLが一定であれ
ば、入力光Aの波長の変動に伴う第1の光A1と第2の
光A2の所定位置Oへの出射位相の変動に応じて変化す
る。 【0020】即ち、入力光Aの波長をλ、第1の光A1
と第2の光A2の分波手段21からの出射位相をともに
0とし、分波手段21から所定位置Oに至る第2光路L
2および第3光路L3の光路長をそれぞれX、Yとする
と、第2光路L2を経由して所定位置Oに出射される第
1の光A1の位相φ1と、第3光路L3を経由して所定
位置Oに出射される第2の光A2の位相φ2は、それぞ
れ次のようになる。 【0021】φ1=2πX/λ φ2=2πY/λ 【0022】そして、第1の光A1と第2の光A2の位
相差Δφは、 Δφ=φ2−φ1=2π(Y−X)/λ=2πΔL/λ となる。 【0023】したがって、第1の光A1と第2の光A2
の位相差Δφは、入力光Aの波長λの変動に追従して変
化することになり、この位相差Δφの変化によって同相
交差部と逆相交差部の位置が変化し、これに伴って干渉
縞の明部Lと暗部Dの位置が変化する。 【0024】例えば、図2に示した干渉縞は、第1の光
A1と第2の光A2の位相差Δφがπの場合であり、こ
のとき第1の光A1と第2の光A2の光軸が交わる所定
位置Oに暗部Dが生じ、この暗部Dを中心にして、入力
光Aの波長λと、第1の光A1と第2の光A2が交わる
角度θとで決まる間隔で明部Lと暗部Dが交互に生じ
る。 【0025】また、図3に示しているように、第1の光
A1と第2の光A2の位相差Δφがπより小さくなる
と、図2で第1の光A1と第2の光A2の光軸が交わる
所定位置Oにあった暗部Dが下方に移動し、他の暗部D
および明部Lも同様に下方へずれる。 【0026】ただし、厳密にいえば、波長の変動にとも
ない第1の光A1および第2の光A2の各位相面a
(0)、a(π)、b(0)、b(π)の間隔も変化
し、干渉縞の間隔自体も変化するが、入力光Aの波長の
変動量が波長に比べて小さく、波長に対して光路長差Δ
Lが非常に長い場合には、波長の変動量による干渉縞の
間隔の変化は、波長変動に伴う位相変化に比べて無視で
きるほど小さくなるので、干渉縞はその間をほぼ一定に
保ちながら波長変動に伴ってスライド移動する。 【0027】よって、入力光Aの波長が例えば単調変化
するとき、所定位置Oの近傍の特定位置における光の強
度は干渉縞の移動にともなって正弦波状に周期変化する
ことになるが、前記したようにこの特定位置だけの光の
強度を検出しても、波長の変動方向がわからない。 【0028】そこで、この光波長測定装置20では、受
光部23を図4に示しているように構成している。 【0029】この受光部23は、それぞれの受光面が平
面Qとほぼ一致した状態で、干渉縞の間隔(明部L同士
または暗部D同士の間隔)dと等しい(あるいはその整
数倍でもよい)間隔をもって干渉縞の明部Lと暗部Dが
並ぶ方向に沿って配置された複数Nの受光器23a
(i,1)〜24a(i,N)を1組とし、複数M組の
受光器23a(1,1)〜23(1,N)、23a
(2,1)〜23(2,N)、…、23a(M,1)〜
23(M,N)を、所定の間隔で同一直線上に配置し、
これらの各受光器23a(1,1)〜23(M,N)の
受光信号を、M個の合成手段23b(1)〜23b
(M)によって各組毎に加算合成し、各組毎の合成信号
Vs1〜VsMを波長情報検出手段24に出力するよう
に構成されている。なお、図4では、N=4、M=4
で、組の異なる受光器が干渉縞の間隔dの1/4の間隔
となるように配置している。 【0030】このように構成された受光部23の場合、
ある組(例えばi=1)の受光器23a(1、1)の出
力信号V(1、1)は、入力光Aの波長が単調変化する
ときに正弦状に変化し、この受光器23a(1,1)と
同じ組の他の受光器23a(1,2)〜23a(1,
4)の出力信号V(1,2)〜V(1,4)も出力信号
V(1、1)と同相で正弦状に変化する。 【0031】ただし、受光器の受光特性には個々にバラ
ツキがあり、しかも、配置間隔にも誤差があるため、受
光器23a(1,1)〜23a(1,4)の出力信号V
(1,1)〜V(1,4)の振幅および位相は完全には
一致しない。また、狭い間隔に複数の受光器を並べるの
で、受光器個々の受光面積が小さく、出力信号のS/N
が小さくなる。 【0032】しかし、これらの出力信号V(1,1)〜
V(1,4)は合成手段23b(1)によって加算合成
されるので、各受光器の受光特性および位相のバラツキ
による誤差成分が抑圧されたS/Nの大きい合成信号V
s1が例えば図5の(a)のように得られる。 【0033】また、受光器23a(1,1)の隣に配置
された受光器23a(2,1)の出力信号V(2、1)
は、入力光Aの波長が単調変化するときに、受光器23
a(1,1)の出力信号V(1,1)に対して位相がπ
/2ずれた正弦状に変化し、この受光器23a(2,
1)と同じ組の他の受光器23a(2,2)〜23a
(2,4)の出力信号V(2,2)〜V(2,4)も出
力信号V(2,1)と同相で正弦状に変化し、これらの
出力信号V(2,1)〜V(2,4)が合成手段23b
(2)によって加算合成され、各受光器の受光特性およ
び位相のバラツキによる誤差成分が抑圧されたS/Nの
大きい合成信号Vs2が、例えば図5の(b)のように
得られる。 【0034】同様に、受光器23a(2,1)の隣に配
置された受光器23a(3,1)の出力信号V(3,
1)は、入力光Aの波長が単調変化したとき、受光器2
3a(2,1)の出力信号V(2,1)に対して位相が
π/2ずれた正弦状に変化し、この受光器23a(3,
1)と同じ組の他の受光器23a(3,2)〜23a
(3,4)の出力信号V(3,2)〜V(3,4)も出
力信号V(3,1)と同相で正弦状に変化し、これらの
出力信号V(3,1)〜V(3,4)が合成手段23b
(3)によって加算合成され、各受光器の受光特性およ
び位相のバラツキによる誤差成分が抑圧されたS/Nの
大きい合成信号Vs3が、例えば図5の(c)のように
得られる。 【0035】同様に、受光器23a(3,1)の隣に配
置された受光器23a(4,1)の出力信号V(4,
1)は、入力光Aの波長が単調変化したときに、受光器
23a(3,1)の出力信号V(3,1)に対して位相
がπ/2ずれた正弦状に変化し、この受光器23a
(4,1)と同じ組の他の受光器23a(4,2)〜2
3a(4,4)の出力信号V(4,2)〜V(4,4)
も出力信号V(4,1)と同相で正弦状に変化し、これ
らの出力信号V(4,1)〜V(4,4)が合成手段2
3b(4)によって加算合成され、各受光器の受光特性
および位相のバラツキによる誤差成分が抑圧されたS/
Nの大きい合成信号Vs4が、例えば図5の(d)のよ
うに得られる。 【0036】波長情報検出手段24は、このようにして
得られる各組毎の合成信号Vs1〜Vs4に基づいて、
入力光A1の波長およびその変動量を検出する。 【0037】以下、その検出手順について説明する。合
成信号Vs1〜Vs4の交流成分の振幅をB、直流成分
(オフセット)をDcとすれば、各合成信号Vs1〜V
s4は、以下のように表すことができる。 【0038】 Vs1=Bcos(2πΔL/λ)+Dc ……(1) Vs2=Bsin(2πΔL/λ)+Dc ……(2) Vs3=−Bcos(2πΔL/λ)+Dc ……(3) Vs4=−Bsin(2πΔL/λ)+Dc ……(4) 【0039】ここで、合成信号Vs1、Vs3の差ΔV
aおよび合成信号Vs2、Vs4の差ΔVbを求める
と、以下のようになる。 【0040】 ΔVa=Vs1−Vs3=2Bcos(2πΔL/λ) ……(5) ΔVb=Vs2−Vs4=2Bsin(2πΔL/λ) ……(6) 【0041】上記式(5)、(6)と三角関数の定理 cosα/sinα=tanα とから、 2πΔL/λ =tan−1(ΔVb/ΔVa) ……(7) が得られる。 【0042】そして、この式(7)から、波長λは、 λ=2πΔL/tan−1(ΔVb/ΔVa) ……(8) となる。 【0043】ただし、tan(正接)は不連続な周期関
数であるから、図6に示すように、tan−1(ΔVb
/ΔVa)は、(ΔVb/ΔVa)のある値Sに対して
−π/2〜π/2の範囲で得られる値をJとすると、J
+mπ(係数mは0、1、2、…)で表される複数の値
を取り得る。 【0044】したがって、例えば、入力光Aの波長λの
標準値λsに対して、 2πΔL/(K−1/2)π<λs<2πΔL/(K+
1/2)π が成立する値Kを係数mと決定し、測定開始時に得られ
た合成信号Vs1〜Vs4を用いて入力光A1の波長λ
を次の演算で求める。 【0045】 λ=2πΔL/(J+mπ) ……(9) 【0046】そして、この測定開始時点から(ΔVb/
ΔVa)の値Sを監視して、値Sが+∞から−∞に不連
続に変化したときには係数mを1だけ増加更新し、値S
が−∞から+∞に不連続に変化したときには係数mを1
だけ減算更新してゆき、次の測定タイミングになったと
きに、この更新された係数mを用いて式(9)から波長
λ′を求め、 Δλ=λ′−λ ……(10) の演算によって入力光A1の波長の変動量Δλを求め
る。 【0047】波長情報検出手段24は、合成信号Vs1
〜Vs4に対する上記処理を行い、入力光Aの波長λと
その変動量Δλを求める。 【0048】なお、上記した波長情報の検出処理では、
入力光Aの波長の変動量をその変動方向を含めて演算で
求めているが、合成信号から波長の変動方向を求めて、
その合成信号の変化量から波長の変動量を求めることも
可能である。 【0049】この方法を、前記したように各組の受光器
の配置間隔を干渉縞の間隔dの1/4の間隔にした場合
について説明する。 【0050】この場合、図5に示しているように、所定
の組の合成信号Vs1が最大値に達してから次の最大値
に達するまでの1周期の間をπ/2ずつ4つの位相期間
T1〜T4に分けると、位相期間T1においては、波長
の変化に対して、合成信号Vs1、Vs4の変化方向が
同一であり、この方向を(−)方向とすると、合成信号
Vs2、Vs3の変化方向はともに(+)方向となる。 【0051】また、位相期間T2においては、波長の変
化に対して、合成信号Vs1、Vs2の変化方向がとも
に(−)方向で、合成信号Vs3、Vs4の変化方向は
ともに(+)方向となる。 【0052】また、位相期間T3においては、波長の変
化に対して、合成信号Vs1、Vs4の変化方向がとも
に(+)方向で、合成信号Vs2、Vs3の変化方向は
ともに(−)方向となる。 【0053】また、位相期間T4においては、波長の変
化に対して、合成信号Vs1、Vs2の変化方向がとも
に(+)方向で、合成信号Vs3、Vs4の変化方向は
ともに(−)方向となる。 【0054】上記した各位相期間における各合成信号の
レベルの変化方向をまとめると図7に示すようになる。 【0055】この図7から明らかなように、ある一つの
位相期間における合成信号Vs1〜Vs4の変化方向の
パターンは、各位相期間毎に異なっており、しかも各位
相期間内での合成信号の変化は単調変化である。 【0056】したがって、入力光の波長変動にともなっ
て各組の合成信号Vs1〜Vs4が変化したとき、その
変化方向のパターンから、そのときの波長がどの位相期
間に存在してどの方向に変化しているかがわかる。ま
た、予め合成信号の各値と波長の変動量との関係を記憶
しておけば、合成信号の変化から入力光Aの波長の変動
量を求めることができる。 【0057】なお、この場合、図5に示しているよう
に、各組の合成信号Vs1〜Vs4のうち、波長変動に
対して比較的直線的にレベルが変化する範囲H1〜H4
を用いて入力光Aの波長の変動量を求めることで、その
検出精度が高くなる。 【0058】また、予め入力光Aのある時点での波長を
基準波長として別の波長計等を併用して正確に調べてお
くとともに、この時点での各合成信号Vs1〜Vs4を
基準値としてそれぞれ記憶しておき、時間経過に伴う波
長の変動量を前記したように合成信号の変化量から求
め、その波長変動量と基準波長とから入力光Aの現在の
波長を求めることができる。 【0059】このように実施形態の波長測定装置20
は、入力光Aを分波して光路長が異なる第2光路L2と
第3光路L3をそれぞれ経由させて空間光路上の所定位
置Oで光軸同士が所定角度θで交差するように出射し
て、所定位置Oの近傍に干渉縞を生じさせ、この干渉縞
の入力光Aの波長の変化に応じた位置変動を、それぞれ
の組が干渉縞の間隔dと等しい間隔で配置された複数組
の受光器と、その受光信号を各組毎に合成する合成手段
とからなる受光部23によって検出し、各組毎の合成信
号に基づいて入力光Aの波長の変動量、変動方向等の波
長情報を検出している。 【0060】このため、受光部23を構成する受光器2
3aとして安価なものを用いても、受光器個々の特性の
バラツキや配置間隔の誤差が抑圧されたS/Nの高い合
成信号に対する簡単な演算処理で、入力光の波長に関す
る情報を正確に検出することができる。 【0061】図8は、本発明を適用した光波長測定装置
40のより実際的な構成を示している。この図8におい
て、ビームスプリッタ41は、入力光Aの一部A1を第
1の固定ミラー42へ反射し、他部A2を透過させて可
動直交ミラー45へ出射する前記分波手段21としての
機能と、前記干渉縞生成手段22の一部としての機能と
を有している。 【0062】即ち、ビームスプリッタ41で第1の固定
ミラー42側に反射された光A1は、第1の固定ミラー
42から第2の固定ミラー43側に反射され、さらに、
第2の固定ミラ43ーからビームスプリッタ41側に反
射され、その一部A1′がビームスプリッタ41を透過
する。 【0063】また、ビームスプリッタ41を透過した光
A2は、可動直交ミラー45の第1ミラー45aから第
2ミラー45b側に反射され、さらに第2ミラ45bか
らビームスプリッタ41側へ反射され、その一部A2′
がビームスプリッタ41で反射されて、光A1′とほぼ
同方向へ出射される。 【0064】ここで、ビームスプリッタ41、第1の固
定ミラー42、可動直交ミラー45の第1ミラー45
a、第2ミラー45bは、入力光Aの光軸に対して45
度の角度をなすように配置され、第2の固定ミラー43
は、第1の固定ミラー42からの光A1が45度−θ/
2の入射角で入射されるように配置されている。 【0065】したがって、ビームスプリッタ41から出
射される光A1′、A2′の光軸は所定位置Oにおいて
角度θで交差して、前記同様に、所定位置Oの近傍で明
部Lと暗部Dが交互に並んだ干渉縞を生じさせる。 【0066】そして、この所定位置Oの近傍には前記同
様に構成された受光部23が設けられており、干渉縞を
受光して受光器の各組毎の合成信号を前記同様に構成さ
れた波長情報検出手段24に出力する。 【0067】また、可動直交ミラー45は、ビームスプ
リッタ41側に近づいたり離れたりできるようになって
おり、この可動直交ミラー45の位置を変えることで、
光A1の光路長を可変することができる。 【0068】このような構成の光波長測定装置40の場
合、例えば始めに、ビームスプリッタ41から第1の固
定ミラー42および第2の固定ミラー43で折り返され
ビームスプリッタ41を透過して所定位置Oに至る光路
と、ビームスプリッタ41から可動直交ミラー45の第
1ミラー45aおよび第2ミラー45bで折り返されビ
ームスプリッタ41で反射して所定位置Oに至る光路と
の差がゼロとなるように可動直交ミラー45の位置を設
定してから、可動直交ミラー45をビームスプリッタ4
1から遠ざけて両光路の間に任意の光路長差ΔLを与
え、その間に、ある合成信号が何周期分変化したかを調
べることで、入力光Aの絶対波長を求めることができ
る。 【0069】また、この光路長差ΔLを維持したときの
合成信号の変化から、前記同様に入力光Aの波長および
その変動量を求めることができる。 【0070】なお、上記した受光部23では、同一組の
受光器を干渉縞の間隔dと等しい間隔で配置し、組の異
なる受光器を干渉縞の間隔dの1/4の間隔で配置して
いるが、これは本発明を限定するものではない。 【0071】例えば、図9に示す受光部23′のよう
に、干渉縞の間隔dの3倍の間隔で配置された3個一組
の受光器23a(i,1)〜23a(i,3)を、干渉
縞の間隔dの3/4の間隔で同一直線上に配置し、4つ
の合成手段23b(1)〜23b(4)によってそれぞ
れ加算合成し、その合成信号Vs1〜Vs4を波長情報
検出手段24へ出力するように構成することもできる。 【0072】また、各組の受光器の数Nは必ずしも同一
である必要はなく、また、受光器の組数Mは上記した4
組以外に、3組、6組、8組等であってもよく、各組の
受光器の間隔は、上記のように干渉縞の間隔dの1/4
の奇数倍だけでなく、干渉縞の間隔dの1/3、1/
6、1/8の奇数倍等であってもよい。 【0073】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の光波長測
定装置は、入力光を第1の光と第2の光に分波する分波
手段(21)と、前記分波手段によって分波された第1
の光と第2の光とを光路長が異なる2つの光路をそれぞ
れ経由させてその光軸同士が空間光路上の所定位置で所
定角度をもって交わるように出射して、該所定位置の近
傍に干渉縞を生じさせる干渉縞生成手段(22)と、前
記所定位置の近傍で前記干渉縞を受光する受光部(2
3)と、前記受光部の出力信号に基づいて、前記入力光
の波長の変動量を検出する波長情報検出手段(24)と
を備えた光波長測定装置であって、前記受光部は、前記
干渉縞の間隔の整数倍にほぼ等しい間隔をもって配置さ
れた複数個の受光器を一組とし、該受光器の組が複数組
分同一直線上に配置され、各受光器の出力信号を各組毎
にそれぞれ合成した合成信号を出力するように構成され
ており、前記波長情報検出手段は、前記受光部から出力
される各組毎の合成信号に基づいて、前記入力光の波長
に関する情報を検出するように構成されている。 【0074】このため、受光部を構成する受光器として
安価な受光器を用いても、受光器個々の特性のバラツキ
や配置間隔の誤差が抑圧されたS/Nの高い合成信号に
対する簡単な演算処理で、入力光の波長に関する情報を
正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の光波長測定装置の構成を模式的に示す
図 【図2】光の位相と干渉縞との関係を示す図 【図3】光の位相と干渉縞との関係を示す図 【図4】要部の構成を示す図 【図5】要部から出力される合成信号の図 【図6】演算処理を説明するための図 【図7】合成信号の変化パターン図 【図8】本発明の光波長測定装置のより具体的な構成を
示す図 【図9】複数の受光器の他の配置例を示す図 【図10】光波長測定に用いる従来の干渉計を示す図 【図11】従来の干渉計の動作を説明するための図 【符号の説明】 20……光波長測定装置、21……分波手段、22……
干渉縞生成手段、23、23′……受光部、23a
(1,1)〜23a(4,4)……受光器、23b
(1)〜23b(4)……合成手段、24……波長情報
検出手段、40……光波長測定装置、41……ビームス
プリッタ、42……第1の固定ミラー、43……第2の
固定ミラー、45……可動直交ミラー、45a……第1
ミラー、45b……第2ミラー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】入力光を第1の光と第2の光に分波する分
    波手段(21)と、 前記分波手段によって分波された第1の光と第2の光と
    を光路長が異なる2つの光路をそれぞれ経由させてその
    光軸同士が空間光路上の所定位置で所定角度をもって交
    わるように出射して、該所定位置の近傍に干渉縞を生じ
    させる干渉縞生成手段(22)と、 前記所定位置の近傍で前記干渉縞を受光する受光部(2
    3)と、 前記受光部の出力信号に基づいて、前記入力光の波長に
    関する情報を検出する波長情報検出手段(24)とを備
    えた光波長測定装置であって、 前記受光部は、 前記干渉縞の間隔の整数倍にほぼ等しい間隔をもって配
    置された複数個の受光器を一組とし、該受光器の組が複
    数組分同一直線上に配置され、各受光器の出力信号を各
    組毎にそれぞれ合成した合成信号を出力するように構成
    されており、 前記波長情報検出手段は、 前記受光部から出力される各組毎の合成信号に基づいて
    前記入力光の波長に関する情報を検出するように構成さ
    れていることを特徴とする光波長測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006030482A1 (ja) * 2004-09-13 2006-03-23 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha レーザー光路長差検出装置、レーザー位相制御装置並びにコヒーレント光結合装置

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