JP2003074643A - 高負荷伝動vベルト用ブロック及び高負荷伝動vベルト、並びに高負荷伝動vベルト用ブロックの製造方法 - Google Patents

高負荷伝動vベルト用ブロック及び高負荷伝動vベルト、並びに高負荷伝動vベルト用ブロックの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高負荷伝動Vベルトにおいて、張力帯1に嵌合
により係止固定されるブロック7について、その使用に
よる補強材の強度低下を防止する。 【解決手段】高負荷伝動Vベルト用ブロック7の補強材
12は、ベルト初期使用状態では、使用による発熱によ
って硬度が上昇する亜時効状態とする。合金番号202
4のアルミニウム合金から成る補強材12の素材を溶体
化処理後に冷間圧延し、ベルト初期使用状態で亜時効状
態になる自然時効を行ってJIS規格における質別記号
T361の素材とし、ブロック状の補強材12に形状加
工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用による強度低
下を防止する高負荷伝動Vベルト用ブロック及び高負荷
伝動Vベルト、並びに高負荷伝動Vベルト用ブロックの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンバインやトラクタ等の農業用機械及
び自動車等の変速装置として、変速時の操作性の向上や
燃費の改善等を図る観点から、ベルト式無段変速装置の
開発が進められている。このベルト式無段変速装置は、
駆動軸及び従動軸の各々に溝間隔が可変なプーリを取り
付けるとともに、この2個のプーリ間にVベルトを巻き
掛け、上記各プーリの溝間隔を調整して回転ピッチを変
化させることで無段階に変速するように構成されてい
る。
【0003】このようなVベルトとして、例えば、特開
2000―120779号公報に開示されているよう
に、エンドレスの一対のゴム製張力帯と、ベルト幅方向
両側部に上記各張力帯を嵌合する嵌合溝及びプーリのベ
ルト溝側部と接触する接触部を有する多数のブロックと
で構成され、上記各張力帯の上下面に形成された凹溝と
各ブロックの嵌合溝の上下面に形成された凸部とを互い
に係合させることにより、各ブロックが両張力帯に係止
されてベルト長手方向全長に亘って所定ピッチで並設さ
れたいわゆるブロックVベルトと呼ばれる高負荷伝動V
ベルトが知られている。
【0004】この種のVベルトは、プーリの側圧を各ブ
ロックで受けるとともに、動力伝達を張力帯で行うよう
になされており、従来のゴムVベルトに比べて屈曲性が
良く、高側圧に耐え得るようにすることが可能であり、
また、金属Vベルトに比べて軽量化が図れて潤滑が不要
になるとともに、騒音が少ない等の多くの利点を有して
いる。
【0005】上記各ブロックとして、アルミニウム合金
製の補強材の少なくともベルト幅方向両側部(プーリの
ベルト溝側部と接触する箇所である接触部)と張力帯の
嵌合部とがフェノール系複合材料等の樹脂で被覆された
タイプのものも採用されている。
【0006】一般に、このタイプのブロックを製造する
要領は、まず、素材形成工程でアルミニウム合金製の溶
融金属を金型に流し込んで金属素材を形成する。次い
で、溶体化処理工程で上記金属素材を溶体化処理した
後、焼入れ工程及び圧延工程を経て板状に成形する。
【0007】その後、人工時効処理工程で冷間圧延後の
板状金属素材に対し人工時効処理を行う。一般には、こ
の人工時効処理条件は、図9に示すように、アルミニウ
ム合金製の金属素材に対する熱処理(人工時効)時間と
引張強度との関係に基づいて決められている。つまり、
上記熱処理された金属素材は、人工時効条件によって、
引張強度が熱処理時間の増加に伴って増大する亜時効状
態(図中A)、引張強度が最高強度付近にある飽和時効
状態(図中B)、又は引張強度が熱処理時間の増加に伴
って低減する過時効状態(図中C)とに分類される。一
般に、この人工時効は、金属素材が飽和時効状態になる
ように、例えば、190℃×10hrで行われる。飽和
時効状態とは、冷間圧延後の人工時効処理により、アル
ミニウムの過飽和な銅が銅アルミ金属間化合物となって
析出し、均一に分散された状態で安定して最高強度に至
った状態である。
【0008】しかる後、冷却工程を経た上記人工時効処
理後の板状金属素材を打抜きプレス成形工程で打抜きプ
レス成形して補強材を成形する。
【0009】さらに、バレル研磨工程で上記成形された
補強材を研磨した後、洗浄工程及び接着処理工程を経た
補強材をブロック成形工程で金型のキャビティにセット
してこのキャビティに樹脂を射出又は圧入して充填し、
補強材の少なくともベルト幅方向両側部及び張力帯の嵌
合部を樹脂によって被覆して、樹脂層が補強材表面に一
体に積層されたブロックを成形する。その後、アニーリ
ング処理工程で上記ブロックの樹脂層をアニーリング処
理した後、冷却工程を経て一連の作業を終了する。この
アニーリング処理条件は、ブロックの樹脂層の比耐摩性
を考慮して、例えば、170℃×2hrとされる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ブロッ
クの補強材は、圧延工程後の人工時効処理によって飽和
時効状態にあるために、高負荷状態でのベルト走行を行
うと、このベルト走行によって発生する熱を受けて、補
強材が過時効状態に移行することがある。そして、この
ように過時効状態に移行すると、補強材の強度が低下す
ることとなり、やがては早期に補強材が破断してベルト
寿命が短くなるという問題が生ずる。
【0011】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、高負荷伝動Vベルト用ブロックの熱処理に所定
の改良を加えることにより、使用による強度低下を防止
することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、高負荷伝動V
ベルト用ブロックの補強材が、ベルト初期使用状態で亜
時効状態になるようにしたものである。
【0013】具体的に、第1の解決手段は、平ベルトか
ら成る張力帯に係合されて該張力帯と共に高負荷伝動V
ベルトを構成する補強材が樹脂材内に埋設されて成り、
側面がプーリ溝面に接触される高負荷伝動Vベルト用ブ
ロックを前提として、上記補強材は、ベルト初期使用状
態では、熱処理により最高強度に達する手前の亜時効状
態とされている。
【0014】また、第2の解決手段は、上記第1の解決
手段において、補強材は、銅を1〜5%、マグネシウム
を0.2〜1.8%、亜鉛を0.1〜6.1%それぞれ
含有するアルミニウム合金である。
【0015】また、第3の解決手段は、上記第1の解決
手段において、補強材は、JIS規格における合金番号2
024のアルミニウム合金である。
【0016】また、第4の解決手段は、上記第1の解決
手段において、補強材は、ベルト初期使用状態における
導電率が29〜37%IACSのアルミ合金である。
【0017】また、第5の解決手段は、上記第1から第
4の何れか1つの解決手段による高負荷伝動Vベルト用
ブロックが、張力帯にその長さ方向に亘って係合されて
成る。
【0018】また、第6の解決手段は、上記第1から第
4の何れか1つの解決手段による高負荷伝動Vベルト用
ブロックを製造する方法を前提として、補強材となる素
材を溶体化処理後に冷間圧延し、該冷間圧延された素材
が、ベルト初期使用状態で亜時効状態になる自然時効を
行い、該自然時効された素材を補強材に形状加工した
後、該補強材を樹脂材内に埋め込むようにブロックに成
形する。
【0019】また、第7の解決手段は、上記第1から第
4の何れか1つの解決手段による高負荷伝動Vベルト用
ブロックを製造する方法を前提として、補強材となる素
材を溶体化処理後に冷間圧延し、該冷間圧延された素材
を自然時効し、該自然時効された素材を補強材に形状加
工し、該形状加工された補強材を、ベルト初期使用状態
で亜時効状態に収まるように熱処理し、該熱処理した補
強材を樹脂材内に埋め込むようにブロックに成形する。
【0020】また、第8の解決手段は、上記第3の解決
手段による高負荷伝動Vベルト用ブロックを製造する方
法を前提として、補強材となる素材を溶体化処理後に冷
間圧延し、該冷間圧延された素材を、ベルト初期使用状
態で亜時効状態になる自然時効を行ってJIS規格におけ
る質別記号T361の素材とし、上記T361の素材を
補強材に形状加工した後、該補強材を樹脂材内に埋め込
むようにブロックに成形する。
【0021】また、第9の解決手段は、上記第3の解決
手段による高負荷伝動Vベルト用ブロックを製造する方
法を前提として、補強材となる素材を溶体化処理後に冷
間圧延し、該冷間圧延された素材を、自然時効を行って
JIS規格における質別記号T361の素材とし、上記T
361の素材を補強材に形状加工し、該形状加工された
補強材を、ベルト初期使用状態で亜時効状態に収まるよ
うに熱処理し、該熱処理した補強材を樹脂材内に埋め込
むようにブロックに成形する。
【0022】すなわち、上記第1、第2及び第3の解決
手段では、ベルト初期使用状態において、ブロックの補
強材が亜時効状態にある。そして、ベルトの走行によっ
て発熱すると、この熱を受けて補強材は時効硬化され
る。したがって、補強材の強度、耐熱性及び疲労性が向
上される。
【0023】また、上記第4の解決手段では、第1の解
決手段において、補強材を構成するアルミ合金のベルト
初期使用状態における導電率が29〜37%IACSである
ので、補強材は亜時効状態にある。つまり、熱処理時間
が増大するのに伴って硬度及び導電率が増大するので、
導電率から硬度を推測することができる。そして、導電
率がこの範囲内にあれば、補強材を構成するアルミニウ
ム合金が亜時効状態にあると推測することができる。そ
して、ベルトの走行によって発熱すると、この熱を受け
て補強材は時効硬化される。したがって、補強材の強
度、耐熱性及び疲労性が向上される。
【0024】また、上記第5の解決手段では、上記第1
から第4の何れか1つの解決手段において、高負荷伝動
Vベルトの走行により発熱する。ベルト初期使用状態で
は亜時効状態にある補強材が、Vベルトの走行による熱
を受けて時効硬化される。したがって、補強材の強度、
耐熱性及び疲労性が向上される。
【0025】また、上記第6の解決手段では、溶体化処
理後に冷間圧延された素材が自然時効される。この素材
は、ブロック状に形状加工されて補強材となり、上記第
1から第4の何れか1つの解決手段による高負荷伝動V
ベルト用ブロックに成形される。
【0026】また、上記第7の解決手段では、溶体化処
理後に冷間圧延された素材が自然時効される。そして、
ブロック状に形状加工された補強材となる。この補強材
を熱処理した後、上記第1から第4の何れか1つの解決
手段による高負荷伝動Vベルト用ブロックに成形する。
【0027】また、上記第8の解決手段では、溶体化処
理後に冷間圧延された素材が自然時効されて、JIS規格
における質別記号T361の素材となる。この素材は形
状加工されて補強材となる。この補強材を上記第3の解
決手段による高負荷伝動Vベルト用ブロックに成形す
る。つまり、T361の素材を形状加工するようにした
ために、熱処理(人工時効)後に形状加工する方法に比
べ、人工時効度のばらつきが小さくなる。
【0028】また、上記第9の解決手段では、溶体化処
理後に冷間圧延された素材が自然時効されて、JIS規格
における質別記号T361の素材となる。そして、この
素材をブロック状の補強材に形状加工して熱処理する。
そして、この補強材を、上記第3の解決手段による高負
荷伝動Vベルト用ブロックに成形する。T361の素材
を形状加工するようにしたために、熱処理(人工時効)
後に形状加工する方法に比べ、人工時効度のばらつきが
小さくなる。
【0029】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0030】図1から図3に示すように、本発明の実施
形態1に係る高負荷伝動Vベルトは、左右一対のエンド
レスの張力帯1と、この張力帯1にベルト長手方向に連
続的に係合固定された多数のブロック7とにより構成さ
れている。
【0031】上記各張力帯1は、硬質ゴムから成る保形
ゴム層2を備え、この保形ゴム層2の内部には、アラミ
ド繊維等の高強度高弾性率の心線3がベルト長手方向に
スパイラル状にかつ平行に埋設されている。
【0032】上記保形ゴム層2の上面には、各ブロック
7に対応してベルト幅方向に延びる上側凹部4がベルト
長手方向全長に亘って所定ピッチで溝状に形成され、下
面には、ベルト幅方向に延びる多数の下側凹部5が上記
上側凹部4に対応してベルト長手方向全長に亘って所定
ピッチで溝状に形成されている。上記保形ゴム層2の上
下両面には、耐摩耗性を向上させるための帆布6が一体
に接着されている。
【0033】上記保形ゴム層2をなす硬質ゴムは、例え
ば、メタクリル酸亜鉛を強化されたH−NBRゴムに、
さらにアラミド繊維、ナイロン繊維等の短繊維を強化す
ることで、耐熱性に優れかつ永久変形し難い硬質ゴムに
より構成されている。この硬質ゴムの硬さは、JIS−
C硬度計で測定したときに75°以上のゴム硬度が必要
である。
【0034】上記各ブロック7は、ベルト幅方向左右側
部に上記各張力帯1を幅方向から着脱可能に嵌装せしめ
る切欠き溝状の嵌合部8を有する。この嵌合部8を除い
た左右側面は、Vプーリのプーリ溝面(図示せず)に接
触する接触部11に構成されている。このブロック7の
左右の接触部11同士がなすベルト角度は、プーリ溝面
の角度と同じとされている。
【0035】各ブロック7は、上記嵌合部8の上側に位
置し且つベルト幅方向に延びる上側ビーム7aと、上記
嵌合部8の下側に位置し且つベルト幅方向に延びる下側
ビーム7bと、両ビーム7a,7bの左右中央部同士を
上下に接続するセンタピラー7cとにより、略H字状に
形成されている。
【0036】そして、各ブロック7の嵌合部8にそれぞ
れ張力帯1を圧入して嵌合することで、各ブロック7が
張力帯1にベルト長手方向に連続的に固定されている。
すなわち、各ブロック7における各嵌合部8の上壁面に
は上記張力帯1上面の各上側凹部4に噛合する上側噛合
部としての上側凸部9が、また嵌合部8の下壁面には張
力帯1下面の各下側凹部5に噛合する下側噛合部として
の下側凸部10がそれぞれ互いに平行に配置されて形成
されている。そして、この各ブロック7の両凸部9,1
0をそれぞれ張力帯1の両凹部4,5に噛合せしめるこ
とで、ブロック7が張力帯1にベルト長手方向に係合固
定されている。この係合状態で各張力帯1の外側側面と
各ブロック7の側面である接触部11との双方がプーリ
溝面に接触している。
【0037】上記各ブロック7は、図3に示すように、
補強材12と、該補強材12の表面を被覆する硬質樹脂
部13とを備えている。補強材12は、ブロック7の嵌
合部8の上側に位置し且つ下端縁部が略水平に延びる上
ビーム部12aと、嵌合部8の下側に位置し且つ上端縁
部が上ビーム部12aの下端縁部と平行に略水平に延び
る下ビーム部12bと、両ビーム部12a,12bの左
右中央部同士を上下に接続し且つ左右両端縁部が略上下
方向に延びるピラー部12cとからなる略H字状のもの
に形成されている。補強材12は、例えば、JIS規格に
おける合金番号2024のアルミニウム合金により形成
されている。
【0038】そして、本発明の特徴として、このアルミ
ニウム合金は、ベルト初期使用状態では、熱処理により
最高強度に達する手前の状態である亜時効状態となって
いる。つまり、補強材12は、ベルト初期使用状態で
は、ベルト走行による発熱によって硬度が上昇する亜時
効状態となっている。ここで、ベルト初期使用状態と
は、補強材12が、ベルト走行時に発生する熱の影響を
受ける前の状態をいう。
【0039】上記硬質樹脂部13は、例えば、繊維強化
フェノール系樹脂により形成されている。硬質樹脂部1
3は、補強材12の上下両面、左右両側面及び嵌合部8
を被覆するように形成されている。尚、硬質樹脂部13
は、ブロック7の嵌合部8の周囲部分と左右側面の接触
部11(プーリ溝面との摺動接触部)とにおいて補強材
12を被覆するようにしておけばよく、その他の部分は
補強材12が表面に露出していてもよい。
【0040】そして、上述の如く構成されたブロック7
と張力帯1との組合わせからなる高負荷伝動Vベルト
は、図外の駆動側及び従動側の2つの変速プーリ間に巻
き掛けられてベルト式無段変速装置を構成する。
【0041】−製造方法−上述の如く構成されたブロッ
ク7の製造方法を以下に説明する。
【0042】まず、素材形成工程でJIS規格における合
金番号2024のアルミニウム合金の溶融金属を金型に
流し込んで金属素材を形成する。
【0043】次に、溶体化処理工程で上記金属素材を溶
体化処理した後、焼入れ工程を経て、冷間圧延工程にて
板状に成形する。
【0044】次に、板状に成形された金属素材を、例え
ば、室温下に96時間保管して自然時効させる。つま
り、金属素材は、JIS規格におけるT361材となる。
T361材は、様態処理後、冷間加工を行い、更に自然
時効させたものであり、断面減少率をほぼ6%としても
のである(JIS H 0001)。
【0045】次に、上記T361材の金属素材を打抜き
プレス成形工程で打抜きプレス成形してブロック状の補
強材12に成形する。
【0046】次に、上記ブロック状に成型された補強材
12を、例えば170℃下に7.5時間保管して人工時
効させる。
【0047】次に、バレル研磨工程で上記成形された補
強材12を研磨した後、さらに、洗浄工程及び接着処理
工程を経た補強材12をブロック成形工程で金型のキャ
ビティにセットして、このキャビティにフェノール系樹
脂を射出又は圧入して充填し、補強材12の表面全体を
被覆して硬質樹脂部13を成形する。この工程により、
補強材12の表面に一体に硬質樹脂部13が成形された
ブロック7が成形される。
【0048】次に、アニーリング処理工程で上記ブロッ
ク7を、例えば170℃×2hrの熱処理条件下に保管
し、上記硬質樹脂部13に対するアニーリング処理を行
った後、冷却工程を経て一連の作業を終了する。ブロッ
ク7の補強材12は、アニーリング処理工程を経た後に
おいても亜時効状態にある。したがって、ブロック7の
補強材12は、ベルト初期使用状態で亜時効状態にあ
る。
【0049】
【発明の実施の形態2】実施形態2に係る高負荷伝動ベ
ルト用ブロック7は、実施形態1におけるブロック7と
異なり、ブロック状に成型された補強材12が人工時効
処理されることなく、硬質樹脂部13が成形されて製造
されたものである。(尚、補強材12を除いた部分につ
いては上記実施形態1と同様であり、同じ部分について
は同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。)つま
り、自然時効により、JIS規格におけるT361材とな
った金属素材を打抜きプレス成形工程で打抜きプレス成
形してブロック状の補強材12に成形する。
【0050】次に、バレル研磨工程で上記成形された補
強材12を研磨した後、さらに、洗浄工程及び接着処理
工程を経た補強材12をブロック成形工程で金型のキャ
ビティにセットして、このキャビティにフェノール系樹
脂を射出又は圧入して充填し、補強材12の表面全体を
被覆して硬質樹脂部13を成形する。この工程により、
補強材12の表面に一体に硬質樹脂部13が成形された
ブロック7が成形される。
【0051】次に、アニーリング処理工程で上記ブロッ
ク7を、例えば、170℃×2hrの熱処理条件下に保
管し、上記硬質樹脂部13に対するアニーリング処理を
行った後、冷却工程を経て一連の作業を終了する。ブロ
ック7の補強材12は、アニーリング処理工程を経た後
においても亜時効状態にある。したがって、ブロック7
の補強材12は、ベルト初期使用状態で亜時効状態にあ
る。
【0052】その他の構成、作用及び効果は実施形態1
と同様である。
【0053】
【発明の実施の形態3】本実施形態3に係る高負荷伝動
Vベルト用ブロックの補強材12は、銅を1〜5%、マ
グネシウムを0.2〜1.8%、亜鉛を0.1〜6.1
%それぞれ含有するアルミニウム合金により形成されて
いる。
【0054】本実施形態に係るブロック7の製造方法に
ついて説明する。まず、素材形成工程で上記アルミニウ
ム合金の溶融金属を金型に流し込んで金属素材を形成す
る。
【0055】次に、溶体化処理工程で上記金属素材を溶
体化処理した後、焼入れ工程を経て、冷間圧延工程にて
板状に成形する。
【0056】次に、板状に成形された金属素材を、例え
ば室温下に96時間保管して自然時効させる。
【0057】次に、上記自然時効された金属素材を打抜
きプレス成形工程で打抜きプレス成形してブロック状の
補強材12に成形する。
【0058】次に、上記ブロック状に成型された補強材
12を、例えば170℃下に7.5時間保管して人工時
効させる。
【0059】次に、バレル研磨工程、洗浄工程及び接着
処理工程を経た補強材12をブロック成形工程で硬質樹
脂部13を被覆成形する。この工程により、補強材12
の表面に一体に硬質樹脂部13が成形されたブロック7
が成形される。
【0060】次に、アニーリング処理工程で上記ブロッ
ク7を、例えば170℃×2hrの熱処理条件下に保管
し、上記硬質樹脂部13に対するアニーリング処理を行
った後、冷却工程を経て一連の作業を終了する。ブロッ
ク7の補強材12は、アニーリング処理工程を経た後に
おいても亜時効状態にある。したがって、ブロック7の
補強材12は、ベルト初期使用状態で亜時効状態にあ
る。
【0061】その他の構成、作用及び効果は実施形態1
と同様である。
【0062】
【発明のその他の実施の形態】上記実施形態3につい
て、ブロック状に成形された補強材12を人工時効させ
る工程を省略した製造方法としてもよい。
【0063】
【実施例】次に、具体的に実施した実施例について説明
する。
【0064】表1に示すように、実施例1は、合金番号
2024のアルミニウム合金のT361材をブロック状
に成形した後に人工時効させた補強材12を備えるブロ
ック7である。人工時効の熱処理条件は、170℃×
7.5時間としている。そして、硬質樹脂部13のアニ
ーリング条件を170℃×2時間としている。
【0065】実施例2は、合金番号2024のアルミニ
ウム合金のT361材で、人工時効を施していない補強
材12を備えるブロック7である。尚、硬質樹脂部13
のアニーリング条件を180℃×2.5時間としてい
る。
【0066】実施例3は、合金番号2024のアルミニ
ウム合金のT361材で、人工時効を施さない補強材1
2を備えるブロック7である。実施例3は、実施例2と
異なり、硬質樹脂部13のアニーリング条件を170℃
×2時間としている。
【0067】比較例1は、合金番号2024のアルミニ
ウム合金のT861材で、ブロック状に成形した後に人
工時効を施していない補強材12を備えるブロック7で
ある。そして、硬質樹脂部13のアニーリング条件を1
70℃×2時間としている。尚、T861材は、T36
1材を人工時効硬化処理したものである。
【0068】比較例2は、合金番号2024のアルミニ
ウム合金のT361材を、ブロック状に成形した後に人
工時効させた補強材12を備えるブロック7である。人
工時効の熱処理条件は、170℃×15時間としてい
る。この人工時効により、補強材12は、飽和時効状態
となっている。そして、硬質樹脂部13のアニーリング
条件を170℃×2時間としている。
【0069】比較例3は、合金番号2024のアルミニ
ウム合金のT361材を、ブロック状に成形した後に人
工時効させた補強材12を備えるブロック7である。人
工時効の熱処理条件は、170℃×30時間としてい
る。この人工時効により、補強材12は、過時効状態と
なっている。そして、硬質樹脂部13のアニーリング条
件を170℃×2時間としている。
【0070】上記各例のブロック7についてビッカース
硬度測定、疲労評価、導電率測定及びベルト耐久評価を
行った結果について説明する。ビッカース硬度は、JIS
Z2244に従い、測定荷重を1Kgf(9.8N)として測定
を行った。ビッカース硬度は、ベルト初期使用状態及び
使用後状態における硬度を測定した。この使用後状態に
おける硬度とは、ベルト走行時の発熱による上限温度を
想定した130℃下に10時間、100時間及び100
0時間保管した後の硬度である。つまり、耐熱性の評価
に相当する。また、ベルト初期使用状態における硬度と
は、上記温度下に保管する前の硬度である。
【0071】上記疲労評価は、島津製作所製サーボテス
ターを使用して疲労亀裂伝播試験により行った。雰囲気
温度を100℃として、破断するまで周波数10Hzとし
て試験荷重0〜50Kgf(0〜490N)を繰り返し負
荷させた。疲労評価では、170℃×7.5時間、17
0℃×15時間、170℃×30時間の熱処理を施した
試験片を作成して試験を行った。
【0072】上記導電率は、シグマテストDテスター
(フェルスター社製)を使用し、周波数60Hzとして測
定を行った。
【0073】上記ベルト耐久評価は、図8に示すよう
に、径67.5mmの駆動プーリ27と径129.0m
mの従動プーリ28との間にベルトを巻き掛け、雰囲気
温度130℃の条件下で駆動プーリ27を50N・mの
駆動トルク及び2600rpmの高回転数で500時間
走行させることにより行った。そして、破損するまでの
時間を測定した。上記各評価により得られた結果を表1
に示す。
【0074】
【表1】
【0075】この表1の結果を考察するに、実施例に係
るブロック7における補強材12のビッカース硬度は、
図4にも示すように、何れも比較例に係るブロック7に
おける補強材12のビッカース硬度に比べて低い。しか
しながら、図5に示すように、比較例における補強材1
2のビッカース硬度が、熱処理時間の増大と共に低下す
る傾向が見られるのに対し、実施例1における補強材1
2のビッカース硬度は、熱処理時間の増大と共に上昇す
る傾向が見られる。つまり、比較例では、使用後状態に
おいてビッカース硬度が低下するのに対し、実施例で
は、ビッカース硬度が上昇している。即ち、実施例は、
比較例に比べ、耐熱性が向上しているといえる。
【0076】これは、比較例1及び2に係るブロック7
の補強材12が、走行中のベルトの発熱により、飽和時
効状態から過時効状態に移行してビッカース硬度が低下
するのに対し、実施例1に係るブロック7の補強材12
が、ベルト初期使用状態において亜時効状態にある結
果、走行中のベルトの発熱により、飽和時効に移行して
硬度が上昇することによるものである。比較例3では、
ベルト初期使用状態において過時効状態にあるために、
特に早期に硬度が低下する傾向にある。従来のようにベ
ルト初期使用状態が飽和時効状態又は過時効状態にある
補強材12を使用する場合に比べ、亜時効状態にある補
強材12を使用することで、耐熱性が向上することが明
らかである。
【0077】また、表1に示すように、ベルト耐久評価
後において、各比較例における補強材12のビッカース
硬度が低下しているのに対し、各実施例における補強材
12のビッカース硬度が上昇しているのも同様の理由に
よるものと推測される。また、ベルト耐久評価後におい
て、実施例では疲労評価結果が向上しているのに対し、
比較例では疲労評価結果が悪化している。これも上記理
由と同様の理由によるものと推測される。
【0078】図6に示すように、疲労評価では、亜時効
状態が最も優れ、過時効状態が最も劣る結果となった。
この傾向は、表1に示すように、ベルト耐久テスト前後
における実施例1、比較例2及び比較例3のビッカース
硬度の変化の傾向と一致している。つまり、亜時効状態
にある実施例1では、ベルト耐久テスト後においてビッ
カース硬度が上昇しているのに対し、飽和時効状態又は
過時効状態にある比較例では、ビッカース硬度が低下し
ている。そして、過時効状態にある比較例3におけるビ
ッカース硬度は、飽和時効状態にある比較例2における
ビッカース硬度よりも低くなっているのと、傾向が一致
している。
【0079】図7に示すように、T361材の導電率
は、熱処理時間の増大に伴って、上昇する傾向にある。
これは、T361材のアルミニウム合金を人工時効する
ことで銅アルミ金属間化合物が析出する量が増大するこ
とによるものである。T361材では、熱処理時間の増
大に伴って、ビッカース硬度が上昇するのと共に、導電
率が上昇する。そして、導電率を測定することによって
硬度を推測することができる。
【0080】また、T361材の導電率は、熱処理時間
が15時間を超えると、増加率が減少する。つまり、1
5時間までは、硬度が次第に硬くなるために導電率の増
加率が大きいが、15時間を超えると硬化が止まり、導
電率の増加率が低下するものと考えられる。したがっ
て、熱処理時間15時間までに相当する導電率29〜3
7%IACSのT361材は、亜時効状態にあると考えられ
る。
【0081】また、導電率は、人工時効時間0〜9.5
時間に相当する導電率29〜33%IACSがより好まし
い。
【0082】一方、表1に示すように、比較例1におけ
る導電率の標準偏差が0.61%IACSであるのに対し、
各実施例における導電率の標準偏差は、約0.15%IA
CSと比較例1の約4分の1程度となっている。これは、
T861材を使用する比較例1では、圧延した大判の板
材をそのまま人工時効させるために、硬化のばらつきが
大きくなるのに対し、T361材を使用する各実施例で
は、圧延した板材を打ち抜いた後に人工時効させるため
に、小さな熱処理装置を使用することができて、ばらつ
きを抑えることができるためであると考えられる。した
がって、T361材のアルミニウム合金を使用すること
により、硬度及び強度のばらつきを抑えることができる
と考えられる。
【0083】
【発明の効果】以上説明した如く、各請求項に係る発明
によれば、補強材をベルト初期使用状態で亜時効状態に
なるようにしたために、ベルトの走行による発熱によっ
て硬度が上昇する。この結果、疲労性及び耐熱性を向上
させることができ、高負荷伝動Vベルトの寿命を延ばす
ことができる。
【0084】また、請求項4に係る発明によれば、導電
率が29〜37%IACSの範囲内になるようにしたため
に、容易にベルト初期使用状態で亜時効状態に調整する
ことができる。また、非破壊検査により硬度及び強度を
推定することが可能となる。
【0085】また、請求項5に係るの発明によれば、ブ
ロックの補強材がベルト初期使用状態で亜時効状態にあ
るために、長寿命の高負荷伝動Vベルトにすることがで
きる。
【0086】また、請求項6及び8に係る発明によれ
ば、冷間圧延後に自然時効を行って形状加工するように
したために、補強材をベルト初期使用状態で確実に亜時
効状態にすることができる。
【0087】また、請求項7及び9に係る発明によれ
ば、形状加工後において、ベルト初期使用状態で亜時効
状態となる熱処理を行うようにしたために、例えば、補
強材を樹脂で被覆する場合において、熱処理を行って樹
脂の摩耗性を向上させることができると共に、補強材を
ベルト初期使用状態で確実に亜時効状態にすることがで
きる。また、自然時効させた素材をブロック状の補強材
に形状加工するようにしたために、時効硬化度のばらつ
きを小さくすることができる。この結果、補強材の強度
をより安定させることができ、ベルト強度の安全率を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る高負荷伝動Vベルトを示す斜
視図である。
【図2】実施形態1に係る高負荷伝動Vベルトを示す側
面図である。
【図3】図2のI−I線における断面図である。
【図4】人工時効時間とビッカース硬度との関係を示す
特性図である。
【図5】耐熱評価におけるビッカース硬度の変化を示す
特性図である。
【図6】疲労評価結果を示す特性図である。
【図7】人工時効時間によるT361材の導電率の変化
を示す特性図である。
【図8】ベルト耐久評価装置の概略図である。
【図9】熱処理時間と引張強度との関係を示す特性図で
ある。
【符号の説明】
(1) 張力帯 (7) 高負荷伝動Vベルト用ブロック (12) 補強材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 682 C22F 1/00 682 685 685 686 686A 691 691B (72)発明者 高橋 光彦 兵庫県神戸市兵庫区明和通3丁目2番15号 バンドー化学株式会社内 Fターム(参考) 4F213 AA45 AD03 AG17 WA41 WA52 WA83 WB01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平ベルトから成る張力帯に係合されて該
    張力帯と共に高負荷伝動Vベルトを構成する補強材が樹
    脂材内に埋設されて成り、側面がプーリ溝面に接触され
    る高負荷伝動Vベルト用ブロックにおいて、 上記補強材は、ベルト初期使用状態では、熱処理により
    最高強度に達する手前の亜時効状態とされていることを
    特徴とする高負荷伝動Vベルト用ブロック。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 補強材は、銅を1〜5%、マグネシウムを0.2〜1.
    8%、亜鉛を0.1〜6.1%それぞれ含有するアルミ
    ニウム合金であることを特徴とする高負荷伝動Vベルト
    用ブロック。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 補強材は、JIS規格における合金番号2024のアルミ
    ニウム合金であることを特徴とする高負荷伝動Vベルト
    用ブロック。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 補強材は、ベルト初期使用状態における導電率が29〜
    37%IACSのアルミ合金であることを特徴とする高負荷
    伝動Vベルト用ブロック。
  5. 【請求項5】 請求項1から4の何れか1項記載の高負
    荷伝動Vベルト用ブロックが、張力帯にその長さ方向に
    亘って係合されて成ることを特徴とする高負荷伝動Vベ
    ルト。
  6. 【請求項6】 請求項1から4の何れか1項記載の高負
    荷伝動Vベルト用ブロックを製造する方法であって、 補強材となる素材を溶体化処理後に冷間圧延し、 該冷間圧延された素材が、ベルト初期使用状態で亜時効
    状態になる自然時効を行い、 該自然時効された素材を補強材に形状加工した後、該補
    強材を樹脂材内に埋め込むようにブロックに成形するこ
    とを特徴とする高負荷伝動Vベルト用ブロックの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1から4の何れか1項記載の高負
    荷伝動Vベルト用ブロックを製造する方法であって、 補強材となる素材を溶体化処理後に冷間圧延し、 該冷間圧延された素材を自然時効し、 該自然時効された素材を補強材に形状加工し、 該形状加工された補強材を、ベルト初期使用状態で亜時
    効状態に収まるように熱処理し、 該熱処理した補強材を樹脂材内に埋め込むようにブロッ
    クに成形することを特徴とする高負荷伝動Vベルト用ブ
    ロックの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項3記載の高負荷伝動Vベルト用ブ
    ロックの製造方法であって、 補強材となる素材を溶体化処理後に冷間圧延し、 該冷間圧延された素材を、ベルト初期使用状態で亜時効
    状態になる自然時効を行ってJIS規格における質別記号
    T361の素材とし、 上記T361の素材を補強材に形状加工した後、該補強
    材を樹脂材内に埋め込むようにブロックに成形すること
    を特徴とする高負荷伝動Vベルト用ブロックの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項3記載の高負荷伝動Vベルト用ブ
    ロックの製造方法において、 補強材となる素材を溶体化処理後に冷間圧延し、 該冷間圧延された素材を、自然時効を行ってJIS規格に
    おける質別記号T361の素材とし、 上記T361の素材を補強材に形状加工し、 該形状加工された補強材を、ベルト初期使用状態で亜時
    効状態に収まるように熱処理し、 該熱処理した補強材を樹脂材内に埋め込むようにブロッ
    クに成形することを特徴とする高負荷伝動Vベルト用ブ
    ロックの製造方法。
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