JP2003074112A - 雨水桝の水封式防臭構造 - Google Patents

雨水桝の水封式防臭構造

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JP2003074112A
JP2003074112A JP2002126168A JP2002126168A JP2003074112A JP 2003074112 A JP2003074112 A JP 2003074112A JP 2002126168 A JP2002126168 A JP 2002126168A JP 2002126168 A JP2002126168 A JP 2002126168A JP 2003074112 A JP2003074112 A JP 2003074112A
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basin
rainwater basin
pipe
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Shigeo Ishii
茂雄 石井
Kenkichi Iwai
健吉 岩井
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Tokyo Metropolitan Government
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硫化水素が発生する返水管や下水管と連通す
る雨水桝からの悪臭を遮断し得る水封式雨水桝を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 下水処理場内の返水管や下水管の側壁と
排水管14で連通した雨水桝10であって、雨水桝10
内に雨水が流入する縦樋17を設けて、縦樋17の開口
端部を雨水で塞いで、排水管14と雨水桝10との通気
を遮断する水封機構を設けた雨水桝の水封式防臭構造で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硫化水素が発生し
易い下水処理場内の返水管や下水管と排水管とで連通し
た雨水桝から悪臭(硫化水素臭)が漏れるのを阻止する
ことができる雨水桝の水封式防臭構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】下水処理施設では、水処理施設、汚泥処
理施設からの返水及び雨水が場内の返水管に収容してポ
ンプ室へ導水し、曝気槽等に戻されて浄化処理が行われ
る場合がある。このように雨水が、汚泥濃縮槽の分離液
である返水と混合されて浄化処理される場合があり、雨
水桝に流入した雨水は、排水管を通して返水管或いは下
水管に送り込まれている。
【0003】雨水桝は、図6に示したように、雨水桝底
塊1aに側塊1bが設けられて、側塊開口部にL形桝縁
塊1cが設けられ、その開口部に雨水桝蓋4が設けられ
ている。雨水桝1は、雨水桝の側塊1bに設けた排水管
3で、下水処理施設の返水管又は下水管4と連通してい
る。雨水桝1がこのような配管構造の場合、返水管又は
下水管4に流れる汚水から発生する硫化水素臭等が排水
管3から雨水桝1を通して漏洩するおそれがあり、殊に
冬季は、返水管内の水温が外気より高いため、管内に対
流が起こり雨水桝1から臭気が漏洩し易くなる。
【0004】臭気の漏洩を防止し得る雨水桝としては、
図7に示したような防臭構造の雨水桝がある。この従来
の雨水桝1′では、雨水桝蓋2の開口部2aを開閉し得
るように、桝本体1b内に雨水案内枠5が設けられ、こ
の雨水案内枠5底部に雨水受皿6が連結部材7を介して
蝶番8により揺動自在に取り付けられている。雨水受皿
6に水が溜まってない状態では重り9のモーメントで雨
水案内枠5の下部開口5aを塞ぎ、水が所定量を超えて
溜まると蝶番8により揺動して排水可能に傾斜して、雨
水受皿6に溜まった雨水が桝本体1b内に排水し得るよ
うに構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示した従来の防臭構造の雨水桝は、落葉が多い環境に設
置されている場合、落葉が雨水桝蓋2の開口部2aから
流入し、雨水案内枠5に付着して堆積し、さらには雨水
受皿6にも落葉が堆積して、雨水の流入が悪くなり欠点
があり、防臭機能を損ねる欠点があった。従って、頻繁
に雨水桝蓋2の開口部2a内に落葉が堆積していないか
を点検して、頻繁に清掃する必要があり、その維持管理
の経費や手間が掛かり過ぎる欠点があった。また、清掃
を怠れば悪臭が漏洩して防臭構造の効果が期待できな
い。さらには、このような雨水桝2が硫化水素が発生す
る返水管又は下水管に連通していると、雨水受皿6の丁
番(可動部)8が腐食し易く耐蝕性にも問題があった。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、硫化水素が発生する返水管や下水管と連通する雨水
桝からの悪臭を遮断し得る雨水桝の水封式防臭構造を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するためになされ、請求項1の発明は、下水処理場内
の返水管や下水管の側壁と排水管で連通した雨水桝の水
封式防臭構造であって、雨水桝内に雨水が流入する樋を
設けて、該樋の開口部を雨水で塞ぐようにして、該排水
管と該雨水桝との通気を遮断する水封機構によることを
特徴とする雨水桝の水封式防臭構造である。
【0008】請求項1の発明では、硫化水素が発生する
環境下に設置された雨水桝の水封式防臭構造であり、雨
水桝が下水処理場内の返水管や下水管に直結された配管
構造となっている場合に適用され、雨水桝内に雨水が流
入する樋を設けて、樋の開口部を雨水で塞ぐようにした
水封機構である。返水管や下水管には汚水が流れている
ので、雨水桝内に水封機構を設けることで、返水管や下
水管から排水管を通して、硫化水素臭等による悪臭が雨
水桝内に流入するのを阻止し得る作用を有する。また、
樋に雨水を集めて雨水桝内に流入する構造とし、かつ樋
の下端開口部を雨水桝底部や受部に近接させることで、
土砂等が雨水と一緒に雨水桝内に流入しても雨水の流速
で土砂等が撹拌されて雨水桝底部や受部等に沈積するの
を抑制して、雨水桝から下流へと流れるようになされて
いる。
【0009】また、請求項2の発明は、前記水封機構
が、雨水桝を塞ぐ中蓋に漏斗部を設けてその開口下端部
に雨水の流路である縦樋の上端部を接続して該縦樋を雨
水桝内に該縦樋を垂設するとともに、該縦樋の下端部の
開口部を前記排水管の導入口より下方に位置するように
したことを特徴とする請求項1に記載の雨水桝の水封式
防臭構造である。
【0010】請求項2の発明では、雨水桝内に雨水が流
入する中蓋の漏斗部に縦樋が設けられ、雨水は漏斗部か
ら縦樋へと流れて、縦樋の下端部に設けた開口部から雨
水桝内に流れ込み、雨水の水位が排水管の導入口の高さ
に達すると、雨水は排水管から返水管や下水管に流れ込
む。縦樋の下端部に設けた開口部は、水中に没している
ので、この水封機構によって、雨水桝と返水管や下水管
との通気は遮断され、悪臭(硫化水素臭)を遮断し得る
作用を有する。なお、雨水桝の底部を例えば擂り鉢状と
し、擂り鉢状部分に縦樋の下端部に設けた開口部が挿入
されて、雨水桝底部の擂り鉢状部分に常時貯留される雨
水が少なくして、縦樋の下端部に設けた開口部を水封す
るようにしてもよい。さらに、縦樋の下端部に設けた開
口部が雨水桝底部近傍に開口しており、降水量が多い場
合、縦樋内を流下した雨水は、勢いよく、雨水桝内に流
れ込み、雨水桝底部に堆積した土砂等を押し流すことが
できる作用を有する。
【0011】また、請求項3の発明は、前記水封機構
が、雨水桝の中蓋に漏斗部を設けてその開口下端部に雨
水の流路である縦樋の上端部を接続し、該縦樋の下端開
口部に丸型雨水受部を設け、該下端開口部が該丸型雨水
受部の溝に嵌入するようにしたことを特徴とする請求項
1に記載の雨水桝の水封式防臭構造である。
【0012】請求項3の発明では、雨水は中蓋の漏斗部
に設けた縦樋に流れて丸型雨水受部を通して、雨水桝内
に流れ込み、縦樋の下端開口部は丸型雨水受部に嵌入す
るように設けられている。丸型雨水受部の溝に雨水が溜
まっている場合は、縦樋の下端開口部が水封されて、雨
水桝と返水管や下水管との通気は遮断されて悪臭(硫化
水素臭)を遮断し得る作用を有する。丸型雨水受部の溝
に溜める雨水の量は、縦樋の下端開口部を水封するのに
最小限に留めることができる作用を有し、平均降水量の
少ない地域であっても適用できる水封機構である。丸型
雨水受部の溝の容積は、縦樋の下端開口部を水封するの
に必要な最小限の雨水が溜まる容積とすることができ
る。
【0013】また、請求項4の発明は、前記水封機構
が、曲管状樋の開口端部の一方を前記雨水桝内に開口す
る前記排水管に嵌合させ、かつ該曲管状樋の開口端部の
他方を雨水受口として、該雨水受口を該排水管の導入口
より下方に位置するようにしたことを特徴とする請求項
1に記載の雨水桝の水封式防臭構造である。
【0014】請求項4の発明では、樋が例えばJの字状
の曲管状樋であり、この曲管状樋の一方の開口端部を雨
水桝に開口する排水管の導入口に差し込み、その他の開
口端部を排水管の導入口より下方に開口するように組み
込まれており、常時一方の開口端部が雨水に没している
ようにして、雨水桝内と返水管や下水管との通気を遮断
して、悪臭(硫化水素臭)が漏洩するのを防止し得る作
用を有する。なお、雨水桝の底部を、例えば擂り鉢状と
し、擂り鉢状部分に曲管状樋の開口端部を嵌入させて、
雨水桝底部の擂り鉢状部分に常時貯留される雨水量を少
なくすることで、曲管状樋の開口端部を水封し得る数封
機構とすることができ、降水量の少ない地域であっても
適応し得る作用を有する。さらに、曲管状樋には、取り
付け用突片が設けられ、取り付け用突片を利用して、既
存の雨水桝に曲管状樋を容易に設置し得る。
【0015】また、請求項5の発明は、前記水封機構
が、雨水桝を塞ぐ中蓋に漏斗部を設け、該漏斗部に内壁
側にOリングを設けた直管受部を連設し、該直管受部内
に直管状樋を挿入して、該Oリングの弾性力により該直
管状樋を保持し、該直管状樋の下端開口部を水封するよ
うにしたことを特徴とする請求項1に記載の雨水桝の水
封式防臭構造である。
【0016】請求項5の発明では、雨水桝を塞ぐ中蓋に
漏斗部に内壁側にOリングを設けた直管受部を連設し
て、直管受部内に直管の上端部を挿入して、Oリングの
弾性力によって、直管状樋を保持するようにして、直管
状樋の下端部の開口部を水封し得る位置まで垂下させた
雨水桝の水封式防臭構造であり、直管受部が既存の部材
を利用して、直管状樋の長さを任意に選択することで、
雨水桝の深さに対応できるようにしたものである。ま
た、直管状樋の下端部の側壁に開口部を設けて、直管状
樋内に流入した雨水が雨水桝底部を勢い良く流れて土砂
等を撹拌して下流へと流し込むことができる。
【0017】また、請求項6の発明は、前記水封機構
が、雨水桝を塞ぐ中蓋に漏斗部を設け、該漏斗部に挿入
管を連設し、内壁側にOリングが設けられた受部を有す
る樋に該挿入管を挿入して、該Oリングの弾性力により
該樋を該挿入管外周に保持し、該樋の下端開口部を水封
するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の雨水
桝の水封式防臭構造である。
【0018】請求項6の発明では、雨水桝を塞ぐ中蓋に
漏斗部に内壁側に挿入管を連設して、内壁側にOリング
が設けられた受部に挿入管を挿入して、挿入管の外周部
に樋を、Oリングの弾性力によって、保持するようにし
て、樋の下端部の開口部を水封し得る位置まで垂下させ
た雨水桝の水封式防臭構造であり、樋を既存の部材を利
用して、樋の長さを任意に選択することで、雨水桝の深
さに対応できるようにしたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る雨水桝の水封
式防臭構造の実施の形態について図面を参照して説明す
る。図1から図3は本発明の実施形態を示している。
【0020】(実施形態1)図1は、本発明の雨水桝の
水封式防臭構造の一実施形態を示している。同図(a)
は雨水桝の断面図であり、同図(b)は雨水桝蓋から見
た上面図である。同図において、雨水桝10は、下水処
理場内の返水管や下水管(図4参照)の側壁と排水管1
4で連通している。雨水桝10は、雨水桝底塊11に雨
水桝側塊(以下、側塊と称する)12が設けられ、側塊
開口部にL形桝縁塊13が設けられ、その開口部に雨水
桝蓋15が設けられている。雨水桝10内には、水封機
構が設けられている。
【0021】図1の水封機構は、側塊12の開口部を塞
ぐ中蓋16に漏斗部16aが設けられ、円筒形の縦樋1
7の上端開口部が漏斗部16aの開口部下端に接続され
て、縦樋17が雨水桝10内に垂設されている。縦樋1
7の下端開口部には、雨水が雨水桝内に流れ出る切り欠
いた開口部(穴)18が設けられている。なお、縦樋1
7の最下端部は、雨水桝底塊11に接しなくてもよい
が、雨水桝底塊11に当接している方が縦樋17を強固
なものとなり、縦樋17を安定させるのに好ましい。な
お、縦樋17の下端部の開口部(穴)18の数は、設置
される地域の降水量、地形等を参酌して設定する。
【0022】さらに、中蓋16には、その裏面に臭気が
漏れるのを防止するためのシールとして、厚さ3mm程
度のゴム板が中蓋16の裏面に設けられている。ゴム板
は、中蓋16の四方から2.5mm程度大きく張り出す
ように設けられ、中蓋16を側塊開口部を塞いだ後、中
蓋16からはみ出したゴム板はカットして、中蓋16か
ら臭気が漏洩するのを防止することができる。また、こ
のゴム板を、L形桝縁塊13と雨水桝蓋15とで間に挟
持してもよい。さらにまた、ゴム板を用いないで、中蓋
16の周縁部(4辺)を耐酸性コーキング剤でシール
し、雨水桝内からの臭気が中蓋16の周縁から漏洩する
のを防止してもよい。
【0023】なお、縦樋17の下端部に形成される開口
部(穴)18は、雨水桝底部の面積と、設置される地域
の平均降水量とから算出して、雨水桝底部に常時溜まる
雨水量から穴の面積及び高さ、穴の個数が設定される。
また、雨水桝10の底部は、例えば擂り鉢状とし、擂り
鉢状部分(図し無し)に縦樋17の下端部の開口部を挿
入することで、降水の少ない地域であっても、少ない雨
水で、雨水桝底部の擂り鉢状部分に常時雨水を貯留し
て、縦樋17の下端部の開口部が雨水で没するようにし
て、水封するようにしてもよい。
【0024】本実施形態では、縦樋17がその最下端部
に設けた開口部18を、排水管14の最下端部より、下
方となるようして、雨水が雨水桝蓋15の開口部15a
から流入し、中蓋15から縦樋17へと流れ込み、縦樋
17の開口部(穴)18から雨水桝10内に流れ込むよ
うにし、雨水の水位Wが排水管14の導入口下端部の位
置より高くなると、排水管14を通して下水処理場内の
返水管や下水管へと流れ込む。雨水桝底部には、常時、
雨水Wが溜まっており、縦樋17の開口部(穴)18の
水封している。従って、汚水が流れている返水管や下水
管から排水管14を通して、返水管や下水管で発生した
硫化水素臭等の悪臭が雨水桝内に流入するのを阻止する
ことができる。
【0025】(実施形態2)図2は、本実施形態の雨水
桝の水封式防臭構造の他の実施形態を示している。同図
(a)は縦断面図であり、同図(b)は中蓋から見た上
面図である。同図において、雨水桝10は、図1と同一
であるのでその説明は省略し、実施形態1と同様に下水
処理場内の返水管や下水管(図4参照)の側壁と排水管
14で連通している。
【0026】本実施形態の水封機構は、側塊12の開口
部を塞ぐ中蓋16に漏斗部16aが設けられ、漏斗部1
6aの開口下端部に円筒形の縦樋19の上端開口部が接
続されて、縦樋19が雨水桝10内に垂設され、縦樋1
9の下端開口部に雨水を溜める丸形の雨水受部(以下、
丸形雨水受部と称する)20が設けられている。丸形雨
水受部20は、補強用のリブ20bで縦樋19の下端部
に固定されており、僅かの雨水で縦樋19の下端開口部
を水封し得るように、ドーナツ状の溝20aが形成され
ている。縦樋19の下端開口部は、丸形雨水受部20の
溝20aに嵌入するように構成されている。縦樋19の
下端開口部は、溝20aに雨水Wが溜まった状態で没
し、縦樋19内と雨水桝10内との通気を遮断して、水
封されるように構成されている。丸形雨水受部20は、
排水管14の導入口より高い位置に設けられている。丸
形雨水受部20は、雨水に混在する土砂や落葉などの落
下物等が丸形雨水受部20の溝20aに溜まることがな
いように、丸形雨水受部20の内部中央に円錐状突起が
設けられ、外観形状が湾曲した丸形として、仮に、溝2
0aに土砂等が溜まったとしても、雨水の流入する勢い
で湾曲した溝20aに沿って排出されるようになされて
いる。
【0027】中蓋16には、図1と同様にその裏面に、
シール性を高めるためのゴム板21が設けられ、中蓋1
6より僅かに大きく、四隅に切欠部21aが形成されて
いる。これは、図1の実施形態と同様である。中蓋16
の雨水桝内とのシール性は、ゴム板21によって確保さ
れる。または、ゴム板21を用いないで、中蓋16の周
縁部を耐酸性コーキイング剤でシールしてもよい。
【0028】本実施形態では、雨水が縦樋19を流れて
丸型雨水受部20を通して、雨水桝10内に流れ込む。
一方、雨水は、丸形雨水受部20のドーナツ状の溝20
aに溜まることによって、縦樋19の下端開口部が水封
され、排水管14と雨水桝内が外気とを遮断すること
で、排水管14からの臭気が雨水桝10を通して外部に
漏れ出さないようになされている。なお、本実施形態で
は、常時丸形雨水受部20に貯留される雨水の量が上記
実施形態よりも少なくて済む利点がある。
【0029】なお、上記実施形態(図1,図2)におい
ては、中蓋に漏斗部が設けられている。漏斗部は、落ち
葉が混じった雨水が雨水桝内に流入した場合に、中蓋に
漏斗状に傾斜を与えることで、中蓋に落ち葉が堆積しな
いようにしたものである。中蓋は雨水桝の開口部を塞い
で、雨水の流路を規制して縦樋へと導く目的のものであ
る。上記実施形態は、「中蓋」の漏斗部を設けて雨水桝
を塞ぐようにしたものであるが、漏斗部の開口上端部に
「枠」を設けて雨水桝の開口部を塞ぐようにし、雨水桝
内への雨水の流路を形成してもよい。さらに、「中蓋」
と「枠」とは、雨水桝の開口部にゴム板や耐酸性コーキ
ング剤でシールされる。「中蓋」或いは「枠」が、雨水
桝を塞いで、雨水の流路を確保するものであり、「中
蓋」と「枠」とは、同等の機能として作用し、本発明で
は何れを用いてもよく、「中蓋」と「枠」とは実質同一
のものである。
【0030】(実施形態3)図3は、本実施形態の雨水
桝の水封式防臭構造の他の実施形態を示している。同図
において、雨水桝10は、図1と同一であるのでその説
明は省略し、実施形態1と同様に下水処理場内の返水管
や下水管(図4参照)の側壁と排水管14で連通してい
る。
【0031】本実施形態の水封機構は、排水管14が雨
水桝10内に開口し、Jの字状の樋(以下、曲管状樋と
称する)21が設けられている。曲管状樋21の一端部
は排水管14に嵌合するようにテーパー状であり、テー
パー状の端部が排水管14の開口部(導入口)に差し込
まれ、その他端部の開口部が排水管14の開口部より下
方に開口するように配置されて、常時雨水Wに没するよ
うにした水封機構である。従って、このような水封機構
によって、雨水桝10と返水管や下水管との通気を遮断
することができる。なお、実施形態1と同様に、雨水桝
10の底部を例えば擂り鉢状とし、擂り鉢状部分(図し
無し)に曲管状樋の下端部の一方の開口部を挿入するこ
とで、降水の少ない地域であっても、少ない雨水で、雨
水桝底部の擂り鉢状部分に常時雨水を貯留して、曲管状
樋21の下端部を開口部を水封するようにしてもよい。
【0032】また、曲管状樋21には、取り付け用突片
22,23が設けられ、取付用突片22,23には、そ
れぞれ取付用穴22a,23aが設けられている。取付
用穴22a,23aは、曲管状樋21を排水管14に装
着する際のかぎ棒を挿入する穴である。それぞれの取付
用穴22a,23aにかぎ棒を挿入して、雨水桝内に曲
管状樋21を雨水桝10内に降ろして、曲管状樋21の
テーパー状の端部を排水管14の開口部に差し込むこと
ができる。
【0033】なお、上記実施形態の中蓋16と縦樋1
7,19及び曲管状樋21の材質は、硫化水素に対して
腐食しない耐酸性の塩化ビニル製が好ましく、殊に硬質
塩化ビニル製が最も好ましい。
【0034】(実施形態4)図4は、本実施形態の雨水
桝の水封式防臭構造の他の実施形態を示している。同図
において、雨水桝10は、図1と同一であるのでその説
明は省略する。
【0035】本実施形態の水封機構は、図4(a)に示
したように、雨水桝10を塞ぐ中蓋16に漏斗部16a
が設けられ、漏斗部16aの開口下端部に直管受部24
が連設され、直管受部24の内壁部の凹部にOリング2
5が設けられている。直管受部24内には、直管状樋2
6の上端部が挿入されて、Oリング25の弾力性を利用
して保持されている。直管状樋26の下端開口部は、水
面下に没するように調整して取り付けられる。直管状樋
26の下端開口部の位置は、排水管14の内径下端部の
高さより下方に位置するようにして、常時雨水Wに没す
るようにして、下水処理場内の返水管や下水管から排水
管14を通して悪臭(硫化水素臭)が雨水桝10から戸
外に漏れるのを阻止する。
【0036】直管状樋26は、図4(a)に示したよう
に、直管状樋26の上端部外側にテーパー面26aが形
成され、直管26を直管受部24に挿入した際、直管受
部24の内壁面にテーパー面26aが接触するように装
着される。直管状樋26の長さは、雨水桝10の大きさ
や排水管14の位置に応じて設定する。また、直管状樋
26は、図4(b)に示したような形状の直管状樋27
であってもよい。
【0037】図4(b)の直管状樋27は、直管状樋2
7の上端部内側にテーパー面27aが形成されており、
その下端部に開口部27bが形成されている。この直管
状樋27は、その下端部が雨水桝底塊11に当接するよ
うに施工される。施工時、直管状樋27が直管受部24
に挿入して、直管状樋27の下端部を雨水桝底塊11に
当接させて、直管受部24を下方に押し下げるように装
着する。開口部27bの位置は、常時開口部27bが水
封されるように、現場の状況に合わせて加工するように
してもよい。開口部27bの開口面積は、直管状樋27
の内径断面積と等しいかそれ以上とする。
【0038】(実施形態5)図5は、本実施形態の雨水
桝の水封式防臭構造の他の実施形態を示している。同図
において、雨水桝10は、図1と同一であるのでその説
明は省略する。同図において、雨水桝10を塞ぐ中蓋1
6に漏斗部16aが設けられ、漏斗部16aに挿入管2
7が連設され、内壁側にOリング25が設けられた受部
28aを有する樋28に挿入管27を挿入して、Oリン
グ25の弾性力により樋28を挿入管外周に保持し、樋
28の下端開口部を水封するようにした雨水桝の水封式
防臭構造である。
【0039】本実施形態では、内壁側にOリング25が
設けられた受部28aを有する樋28が既存の配管を利
用することができ、雨水桝10の底部までの寸法と、排
水管14の位置を参酌して、樋28の下端開口部から底
部までの寸法を任意に選択して設置することが可能であ
り、雨水桝の水封式防臭構造を安価に提供できる利点が
ある。
【0040】
【発明の効果】上記記載のように、本発明によれば、雨
水が雨水桝内に流入する部分、或いは雨水桝内に流入し
た雨水を排水管に流入する部分に、縦樋或いは曲管状樋
を設けることによって、既存の雨水桝の水封機構を容易
に設置することができる利点がある。この水封機構によ
れば、既存の雨水桝であっても、簡便な機構によって、
返水管や下水管から排水管を通して悪臭(硫化水素臭)
を雨水桝部分で遮断し、雨水桝を通して外部に悪臭が漏
れ出ない利点があり、周辺の環境を悪化させることがな
い利点がある。
【0041】また、本発明によれば、水封機構に丁番の
ような可動部分が無いので、返水管や下水管で発生した
硫化水素によって、腐食して防臭機構が機能しなくなる
ことがなく、しかも落ち葉等の清掃を頻繁に行う必要が
ないので、維持管理が容易となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る雨水桝の水封式防臭構造の一実施
の形態を示し、(a)は、その縦断面図、(b)は雨水
桝蓋から見た図である。
【図2】本発明に係る雨水桝の水封式防臭構造の他の実
施の形態を示し、(a)は、その縦断面図、(b)は中
蓋から見た図である。
【図3】本発明に係る雨水桝の水封式防臭構造の他の実
施の形態を示すその縦断面図である。
【図4】本発明に係る雨水桝の水封式防臭構造の他の実
施の形態を示し、(a)は、その縦断面図、(b),
(c)は直管の断面図である。
【図5】本発明に係る雨水桝の水封式防臭構造の他の実
施の形態を示す断面図である。
【図6】雨水桝が排水管で返水管や下水管に接続された
配管図の模式縦断面図である。
【図7】従来の雨水桝の水封式防臭構造の一例を示す要
部断面図である。
【符号の説明】
10 雨水桝 11 雨水桝底塊 12 雨水桝側塊 13 L字桝塊 14 排水管 15 雨水桝蓋 16 中蓋 16a 漏斗部 17,19 縦樋 18 開口部(穴) 20 丸形雨水受部 20a 溝 21 曲管状樋 24 直管受部 25 Oリング 26,27 直管状樋 28 樋 28a 受部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下水処理場内の返水管や下水管の側壁と
    排水管で連通した雨水桝の水封式防臭構造であって、雨
    水桝内に雨水が流入する樋を設けて、該樋の開口部を雨
    水で塞ぐようにして、該排水管と該雨水桝との通気を遮
    断する水封機構によることを特徴とする雨水桝の水封式
    防臭構造。
  2. 【請求項2】 前記水封機構が、雨水桝を塞ぐ中蓋に漏
    斗部を設けてその開口下端部に雨水の流路である縦樋の
    上端部を接続して該縦樋を雨水桝内に垂設するととも
    に、該縦樋の下端部の開口部を前記排水管の導入口より
    下方に位置するようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載の雨水桝の水封式防臭構造。
  3. 【請求項3】 前記水封機構が、雨水桝の中蓋に漏斗部
    を設けてその開口下端部に雨水の流路である縦樋の上端
    部を接続し、該縦樋の下端開口部に丸型雨水受部を設
    け、該下端開口部が該丸型雨水受部の溝に嵌入するよう
    にしたことを特徴とする請求項1に記載の雨水桝の水封
    式防臭構造。
  4. 【請求項4】 前記水封機構が、曲管状樋の開口端部の
    一方を前記雨水桝内に開口する前記排水管に嵌合させ、
    かつ該曲管状樋の開口端部の他方を雨水受口として、該
    雨水受口を該排水管の導入口より下方に位置するように
    したことを特徴とする請求項1に記載の雨水桝の水封式
    防臭構造。
  5. 【請求項5】 前記水封機構が、雨水桝を塞ぐ中蓋に漏
    斗部を設け、該漏斗部に内壁側にOリングを設けた直管
    受部を連設し、該直管受部内に直管状樋を挿入して、該
    Oリングの弾性力により該直管状樋を該直管受部内に保
    持し、該直管状樋の下端開口部を水封するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の雨水桝の水封式防臭構
    造。
  6. 【請求項6】 前記水封機構が、雨水桝を塞ぐ中蓋に漏
    斗部を設け、該漏斗部に直管状挿入部を連設し、内壁側
    にOリングが設けられた受部を有する樋に該直管挿入部
    を嵌合して、該Oリングの弾性力により該樋を該直管状
    挿入部外周に保持し、該樋の下端開口部を水封するよう
    にしたことを特徴とする請求項1に記載の雨水桝の水封
    式防臭構造。
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