JP2003073772A - めっき性に優れた高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents

めっき性に優れた高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

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薫 奥山
Noriko Makiishi
規子 槙石
Susumu Sato
佐藤  進
Kazuhide Ishii
和秀 石井
Tatsuya Nakagaito
達也 中垣内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不めっきの発生の無い高張力溶融亜鉛めっき
鋼板を提供する。 【解決手段】 下地鋼板としてC:0.1mass%以下、S
i:0.3〜2.0mass%およびMn:1.0〜3.0mass%を含有
し、さらにNb,Ti,V,およびZrのうちから選んだ1種ま
たは2種以上:0.01〜0.5mass%を含有し、残部はFeおよ
び不可避的不純物の組成からなり、さらに板厚中央部の
組織を、フェライト相と、マルテンサイト相、ベイナイ
ト相および残留オーステナイト相の少なくともいずれか
1相との複合組織とする一方、下地鋼板の板厚表層部の
組織が鋼板表面から30μm以下の範囲につき、面積率で9
0%以上をフェライト相とし、かつ上記フェライト相の
平均結晶粒径を3.5μm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車車体など
に用いて好適な高張力溶融亜鉛めっき鋼板(合金化溶融
亜鉛めっき鋼板を含む。以下同じ。)およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の衝突安全性の向上、なら
びに地球環境保全に鑑みた燃費改善のための軽量化の観
点から、自動車用鋼板として、高張力溶融亜鉛めっき鋼
板の適用が増加している。
【0003】この高張力溶融めっき鋼板を得るには、め
っき性に優れ、かつ溶融めっき浴を通過した後あるいは
さらに合金化処理が施された後に所望の強度および加工
性が得られる鋼板を下地鋼板に用いることが肝要であ
る。
【0004】一般に、鋼板の強度を増加させるには、Si
やMnなどの添加が有効であるが、これらの元素を添加し
た下地鋼板を、例えば連続溶融亜鉛めっきライン(CGL:
Continuous Galvanizing Line)にてめっき処理する
と、めっき前の焼鈍工程で、下地鋼板表面にSi,Mnなど
の濃化相が形成され、めっき性が低下することが知られ
ている。
【0005】この現象は、めっき前に還元性雰囲気で焼
鈍する際に、該雰囲気はFeにとっては還元性雰囲気であ
っても、鋼中のSi,Mn等には酸化性雰囲気となるため、
下地鋼板表面でSiやMnが選択酸化されて酸化物相が形成
される結果、表面にこれらの元素の濃化が生じたもので
ある。このような表面酸化物は、溶融亜鉛の鋼板に対す
る濡れ性を著しく低下させるため、高張力鋼板をめっき
原板とする溶融亜鉛めっき鋼板ではめっき性が低下し、
とりわけSiやMn等の含有量が高い場合には、部分的にめ
っきがなされない、いわゆる不めっきが生じるという問
題があった。
【0006】このような高張力鋼板におけるめっき性の
低下を改善するものとして、例えば特開昭55-122865号
公報には、めっき時の加熱に先立って高酸素分圧下で下
地鋼板を強制的に酸化した後に還元する方法が、また特
開昭58-104163号公報には、溶融めっきを施す前にプレめ
っきを行う方法が、それぞれ提案されている。
【0007】しかし、前者の方法には、強制酸化での過
程において、表面酸化物の制御が十分行われないこと、
ならびに下地鋼板の組成およびめっき条件によっては必
ずしも安定なめっきが保証されないところに問題があっ
た。一方、後者の方法では、余分なプロセスを付与しな
くてはならないため、製造コストの上昇を招くところに
問題があった。
【0008】また、特開平6-287684号公報には、P,Si
およびMnの添加量を最適化することにより、めっき性を
改善した高強度鋼板が開示されている。さらに、特開平
7-70723号公報および特開平8-85858号公報には、めっき
前に予め再結晶焼鈍を施して表面酸化物を生成させ、こ
の酸化物を酸洗除去した後、溶融亜鉛めっきを行う方法
が提案されている。しかしながら、これらの方法によっ
ても、Si含有量が高い鋼種では不めっきを完全に防止で
きないところに問題を残していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来技術
が抱える上記の問題を解決すべく開発されたもので、特
にSi,Mnの含有量が多い高張力鋼板を下地鋼板とする場
合であっても、不めっきの発生の無い高張力溶融亜鉛め
っき鋼板を提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】さて、発明者らは、上記
の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、以下に述べ
る知見を得た。すなわち、下地鋼板の表層部の組織が、
鋼板の表面から30μm以下の範囲のフェライト相の割合
が面積率で90%以上となる組織とし、かつこの範囲のフ
ェライト相の平均結晶粒径を3.5μm以下とすることによ
って、表面直下の地鉄内部に生成する粒界酸化物(内部
酸化物)の生成を促進させる、換言すれば、下地鋼板最
表層に生成する酸化物(表面酸化物)を低下させ、さら
に酸洗をすることにより、めっき前熱処理でのSi,Mnの
表面酸化が効果的に抑制され、めっき性が飛躍的に改善
される(不めっきの発生が無い)ことの知見を得た。ま
た、合金化処理が引き続き行われる場合には、下地鋼板
表面から30μm以下の範囲にわたって上記したように実
質的なフェライト単相とすることにより、溶融めっき層
と下地鋼板との合金化が促進されることも併せて見出し
た。この発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0011】この発明の要旨構成は次の通りである。 1.下地鋼板に溶融亜鉛めっきを施してなる溶融亜鉛め
っき鋼板であって、前記下地鋼板の組成は、C:0.1mas
s%以下、Si:0.3〜2.0mass%およびMn:1.0〜3.0mass
%を含有し、さらにNb、Ti、VおよびZrのうちから選ん
だ1種または2種以上:0.01〜0.5mass%を含有し、残
部Feおよび不可避的不純物からなる組成であり、前記下
地鋼板の板厚中央部の組織はフェライト相と、マルテン
サイト相、ベイナイト相および残留オーステナイト相の
少なくともいずれか1相との複合組織であり、前記下地
鋼板の板厚表層部の組織は鋼板表面から1μm 以上30μ
m 以下の範囲につき面積率で90%以上のフェライト相で
あり、かつ前記板厚表層部のフェライト相の平均結晶粒
径が3.5μm 以下であることを特徴とする、高張力溶融
亜鉛めっき鋼板。
【0012】2.上記1において、前記下地鋼板の組成
が、さらに、Mo:0.01〜0.5mass%、Ni:0.05〜0.5mass
%およびCu:0.05〜0.5mass%のうちから選んだ少なく
とも1種を含有する組成になることを特徴とする、上記
1.に記載の高張力溶融亜鉛めっき鋼板。
【0013】3.下地鋼板に溶融亜鉛めっきを施してな
る溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、C:0.1mas
s%以下、Si:0.3〜2.0mass%およびMn:1.0〜3.0mass
%を含有し、さらにNbも、Ti、VおよびZrのうちから選
んだ1種または2種以上:0.01〜0.5mass%を含有し、
残部Feおよび不可避的不純物からなるスラブを、加熱温
度1050〜1280℃で、かつ、スラブ表面にFeOを生成させ
る炉内雰囲気で加熱し、熱間圧延し、酸洗し、冷間圧延
し、再結晶焼鈍し、酸洗し、めっき前熱処理して下地鋼
板とし、さらに前記下地鋼板をめっき処理することを特
徴とする、高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明を具体的に説明す
る。まず、この発明において、下地鋼板の組成を上記の
範囲に限定した理由について説明する。 C:0.1mass%以下 Cは、マルテンサイト相や低温ベイナイト相などの生成
を通じて強度の上昇に寄与し、またTi,Nb,V,Zr等の
炭化物の析出により強度の上昇に寄与する元素である。
しかし、0.1mass%を超える添加はスポット溶接性の劣
化を招くので、Cは0.1mass%以下に限定した。
【0015】Si:0.3〜2.0mass% Siは、固溶強化元素であるだけでなく、フェライト相中
の固溶C量を減少させることにより、加工性を向上させ
る作用があるため、高強度、高加工性の高張力冷延鋼板
には必須の元素である。しかしながら、含有量が0.3mas
s%に満たないと、上記の効果が得られず、一方2.0mass
%を超えると、加工性が阻害され、まためっき前の酸洗
でSi酸化物が多量に残り、不めっきが発生するため、Si
は0.3〜2.0mass%の範囲に限定した。
【0016】Mn:1.0〜3.0mass% Mnは、焼き入れ性に寄与し、マルテンサイト相を生成し
て強度の高い冷延鋼板とするために不可欠な元素であ
る。しかし1.0mass%未満では、その添加効果に乏し
く、一方3.0mass%を超えると、過度に硬化して延性の
劣化を招くだけでなく、スポット溶接性およびめっき性
を著しく損なうので、Mnは1.0〜3.0mass%の範囲に限定
した。
【0017】Nb,Ti,VおよびZr:0.01〜0.5mass% Nb,Ti,VおよびZrはいずれも、微細な炭化物を生成
し、再結晶時に結晶粒の粗大化を防いで、微細な結晶組
織とし、しかも表面の微細結晶組織は表面直下の粒界酸
化物の生成を促進して、めっき性の向上に寄与する。こ
のような効果を得るには、いずれの元素も0.01mass%以
上の添加が必要であるが、0.5mass%を超えて多量に添
加すると加工性やスポット溶接性が低下するので、これ
らの元素は単独添加または複合添加いずれの場合も0.01
〜0.5mass%の範囲で含有させるものとした。
【0018】以上、必須成分について説明したが、この
発明では、上記成分に加えて、さらに以下の成分を適宜
含有させることができる。 Mo:0.01〜0.5mass% Moは、Si,Mnの拡散を抑制して表面酸化物の生成を抑制
する一方、内部酸化物の生成を促進して、めっき性を改
善する。しかしながら、含有量が0.01mass%未満ではそ
の添加効果に乏しく、一方、0.5mass%を超えると、熱
延板の表面性状が悪くなるため、Moは0.01〜0.5mass%
の範囲に限定した。
【0019】Ni:0.05〜0.5mass%、Cu:0.05〜0.5mass
% Ni,Cuはいずれも、再結晶焼鈍時およびめっき前熱処理
時に、下地鋼板表面にSiO2が生成するのを阻害し、めっ
き性を改善する作用がある。しかしながら、含有量が0.
05mass%未満ではその添加効果に乏しく、一方0.5mass
%を超えると、熱延板の表面性状が悪化するため、それ
ぞれ0.05〜0.5mass%の範囲に限定した。
【0020】以上、この発明に従う成分組成範囲につい
て説明したが、この発明では成分組成範囲を上記の範囲
に限定するだけでは不充分で、以下に述べるとおり、鋼
組成も併せて特定することが重要である。すなわち、下
地鋼板の板厚表層部である鋼板表面から板の厚さ方向に
30μm以下の範囲について、フェライト相の占める割合
を面積率で90%とし、かつこのフェライト相の平均結晶
粒径を3.5μm以下にする必要がある。というのは、不め
っき発生を抑制するには、表層をできるだけフェライト
相とするのが有効であり、そのためには、下地鋼板表面
から深さ方向に30μm以下の範囲にわたって面積率で90
%以上がフェライト相となるような組成にすることが不
可欠だからである。ここで、面積率を測定するには、圧
延方向に垂直な板厚方向断面(L断面)における面積率を
測定する。
【0021】すなわち、下地鋼板の板厚表層部が表面か
ら深さ方向に1μm 以上30μm以下の範囲について、フ
ェライト相の面積率で90%以上とすることによって、不
めっきの発生が著しく抑制され、加工後の肌荒れも著し
く改善される。さらに、合金化処理を施す場合、合金化
が促進され、めっきムラが改善される。なお、不めっき
の発生を抑制するには、下地鋼板の板厚表層部が表面か
ら深さ方向に1μm 以上の範囲がフェライト相の面積率
で90%以上である実質的なフェライト単相組織である必
要がある。しかしながら、かような実質的なフェライト
単相組織の範囲が表面から深さ方向に30μmを超える
と、強度および延性が低下して、加工後の肌荒れが顕著
となるため、実質的なフェライト単相組織の厚みの上限
値は30μmとした。
【0022】また、前記板厚表層部のフェライト相の平
均結晶粒径が3.5μmを超えると、十分な粒界面積が得ら
れず、酸素が粒界拡散により鋼板内部に侵入して内部酸
化物を形成する効果が薄れ、その結果、めっき性の大幅
な向上が望めなくなるので、前記のフェライト相の平均
結晶粒径は3.5μm以下とした。
【0023】一方、板厚中央部の組織は、強度確保の観
点から、フェライト相と、マルテンサイト相、ベイナイ
ト相および残留オーステナイト相の少なくともいずれか
1相との複合組織とする必要がある。ここで、板厚中央
部とは、鋼板の厚さ方向において、表面からの距離が30
μmよりも大きい中央領域を意味する。
【0024】次に、この発明の製造条件について説明す
る。前記の好適成分組成に調整した溶鋼を、常法に従っ
てスラブとした後、熱延に先立って加熱を施すが、この
発明では、この加熱工程が重要である。すなわち、この
加熱により表面から100μm〜2mm程度の脱炭層を形成さ
せることで、最終工程の焼鈍後の、冷延鋼板(下地鋼
板)の板厚表層部に脱炭層(実質的フェライト層)が形
成され、その結果、めっき性に優れる鋼板を得られるか
らである。ここに、加熱温度は1050〜1280℃とする。ま
た炉内雰囲気は、スラブ表面にポーラスなFeOが生成す
る雰囲気とする。たとえば露点:+30〜+50℃、O2:1〜
10vol%、CO2:5〜15vol%、残部N2またはArの混合ガ
ス組成、あるいは大気雰囲気が有利に適合する。
【0025】ついで、常法に従う熱間圧延後、酸洗を施
す。この酸洗は、塩酸、硫酸およびリン酸のうちから選
んだいずれを使用してもでもよいが、表層のスケールの
みを酸洗することが肝要であり、過度の酸洗は脱炭層を
消失させてしまうので、酸濃度は3〜10mass%とし、40
〜90℃で10〜30秒の酸洗を施すことが好ましい。
【0026】その後、常法に従って冷間圧延を施した
後、再結晶焼鈍を施す。この再結晶焼鈍は、オーステナ
イト粒を粗大化させない条件で行うことが必要である。
例えば、焼鈍温度はAc3変態点温度〜Ac3変態点温度+50
℃、露点は−45℃〜0℃、また雰囲気ガスとしてはAr,N
2,H2の単独または混合ガスを用いることが好ましい。そ
して、かような条件下で再結晶温度以上の温度に1〜12
0秒間保持した後、1〜100℃/sの速度で急冷して、マ
ルテンサイト組織を生成することが好ましい。
【0027】さらに、焼鈍後の酸洗は、主に焼鈍で生成
された表面のSi,Mnの酸化物(表層酸化物)の除去を目
的として行う。ここに、酸洗液としては3〜20mass%の
塩酸を用いるのが好ましい。また、酸洗時間は3〜60秒
とするのが好適である。
【0028】その後、めっき前熱処理およびめっき処理
を施すための下地鋼板とするには、次のようなめっき前
熱処理を行う。まず、めっき前熱処理については、Acl
変態点温度以上、Ac3変態点温度以下のフェライト相と
オーステナイト相との2相領域の加熱とすることで、フ
ェライト相からCを排出させることにより、フェライト
相自身の延性の改善が達成され、またオーステナイト相
中のC量の濃縮により、Ms変態点温度が低下して、残留
オーステナイト相が生成することによって加工性を向上
させる効果を奏する。そして、上記2相領域の熱処理
後、さらにArl変態点温度以下で保持して、一部をベイ
ナイトに変態させる、結晶粒微細化のための熱処理を施
してもよい。この結晶粒微細化工程では、温度が650℃
未満では下地鋼板表面が活性化せずにめっき性が低下す
るので650℃以上とすることが望ましい。また、いずれ
の熱処理も下地鋼板表面が酸化されるとめっき性が損わ
れるので、露点:−20℃以下で、Ar,N2,H2またはこれら
の混合ガス中で熱処理することが肝要である。
【0029】
【実施例】表1に示す種々の成分組成からなるスラブ
を、表2に示す条件で加熱した後、仕上げ圧延温度:850
〜900℃で熱間圧延を施して厚み:4.5mmの熱延板とし
た。ついでこの熱延板を、酸洗(5mass%HCl、10秒×5
0℃)した後、冷延し、しかる後に0.8mm厚まで冷間圧延
した。その後、露点:−30℃、5vol%H2、残り:N2の雰
囲気中にて、900℃、60秒の再結晶焼鈍を施した後、5m
ass% HClの溶液(60℃)中に5秒間浸漬する酸洗処理を
行った。
【0030】ついで、溶融亜鉛めっき設備において、露
点:−40℃、7vol%H2、残り:Nの雰囲気中にて、750
℃、40秒のめっき前熱処理を施して下地鋼板とした後、
浴温:470℃、浸入板温:470℃、めっき浴のAl含有率:0.1
4mass%、めっき付着量:50g/m2(片面あたり)、めっ
き時間1秒の条件で、溶融亜鉛めっき処理を施した。な
お、一部については、その後490℃、60秒の合金化処理
を施して、合金化溶融亜鉛めっき鋼板とした。
【0031】かくして得られた各種めっき鋼板の板厚表
層および板厚中央部の組織ならびに板厚表層部のフェラ
イト相の結晶粒径について調査した。また併せて引張特
性、めっき性および合金化ムラの有無について調査を行
った。得られた結果を表3に示す。なお、表3の全No.
で表層にフェライト相が認められた。
【0032】まず、下地鋼板の板厚表層部に存在する、
面積率で90%以上のフェライト相となる実質的なフェラ
イト単相組織の厚さを測定した。そのために、表層のフ
ェライト相(α相)の面積率は、めっき鋼板をそのL断
面が観察面となるよう樹脂に埋め込み、ナイタールでエ
ッチングした後、走査電子顕微鏡で撮影した写真に対し
て画像処理(二値化)を施し、10視野評価による平均値
を求めて算出した。
【0033】また、下地鋼板の板厚表層部のフェライト
相の平均結晶粒径は、めっき鋼板をそのL断面が観察面
となるよう樹脂に埋め込み、ナイタールでエッチングし
た後、走査電子顕微鏡による倍率1000倍での観察を行な
い、その10視野のフェライト単相領域内について、切断
法(縦3本×横3本)により、結晶粒径の平均値を求め
て算出した。なお、実質的なフェライト単相組織の厚さ
が5μm を超える場合は下地鋼板の表層から5μm の範
囲のみを測定した。
【0034】さらに、めっき性の評価は、上記のように
して得られた各溶融亜鉛めっき鋼板について、40×80mm
の試験片を10枚採取して0.5mm以上の不めっきが1枚で
も観察された場合は不合格とした。また、さらに合金化
処理を施した場合については、合金化ムラの有無で判断
した。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】表3に示したとおり、高張力溶融亜鉛めっ
き鋼板(No.1,4,6〜9,12および14)はいずれも、下地鋼
板の板厚表層部のフェライト(α)相の面積率、下地鋼
板の板厚表層部の実質的なフェライト単相組織のフェラ
イト相の平均結晶粒径、および板厚中央部の組織要件を
満足しているので、引張特性に優れるのはいうまでもな
く、優れた溶融亜鉛めっき性および合金化溶融亜鉛めっ
き性を得ることができる。
【0039】これに対し、比較鋼No.2、3、5、10、11、13
は、下地鋼板の表面から深さ方向に十分な脱炭がなされ
ておらず、板厚表層部のフェライト相がL断面面積率で
90%に満たないため、めっき性に劣っていた。また、比
較鋼No.15の、下地鋼板の板厚表層部はフェライト単相
を示したが、粒径が大きすぎたため、内部酸化物の量が
不十分で、表面から深さ方向に酸化されてしまい、不め
っきの発生が避けられなかった。さらに、比較鋼No.16
は、Si,Mn濃度が低く、めっき性には優れていたが、下
地鋼板の組織が全板厚にわたりフェライト単相であるの
で強度が劣っていた。
【0040】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、高張力を
満足した上で、不めっき欠陥の発生がない、高張力溶融
亜鉛めっき鋼板を得ることができる。したがって、この
発明鋼板を自動車用鋼板に供することによって、自動車
の衝突安全性の向上、ならびに地球環境保全に鑑みた燃
費改善のための軽量化を達成することができ、その工学
的価値は極めて大きいといえる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 進 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 石井 和秀 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 中垣内 達也 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4K027 AA05 AA23 AC12 AC18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地鋼板に溶融亜鉛めっきを施してなる
    溶融亜鉛めっき鋼板であって、前記下地鋼板の組成は、
    C:0.1mass%以下、Si:0.3〜2.Omass%およびMn:1.0
    〜3.0mass%を含有し、さらにNb、Ti、VおよびZrのう
    ちから選んだ1種または2種以上:0.01〜0.5mass%を
    含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成であ
    り、前記下地鋼板の板厚中央部の組織はフェライト相
    と、マルテンサイト相、ベイナイト相および残留オース
    テナイト相の少なくともいずれか1相との複合組織であ
    り、前記下地鋼板の板厚表層部の組織は鋼板表面から1
    μm 以上30μm 以下の範囲につき面積率で90%以上のフ
    ェライト相であり、かつ前記板厚表層部のフェライト相
    の平均結晶粒径が3.5μm 以下であることを特徴とす
    る、高張力溶融亜鉛めっき銅板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記鋼板の組成が、
    さらに、 Mo:0.01〜0.5mass%、 Ni:0.05〜0.5mass%および Cu:0.05〜0.5mass% のうちから選んだ少なくとも1種を含有する組成になる
    ことを特徴とする、高張力溶融亜鉛めっき鋼板。
  3. 【請求項3】 下地鋼板に溶融亜鉛めっきを施してなる
    溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法であって、C:0.1mass
    %以下、Si:0.3〜2.0mass%およびMn:1.0〜3.0mass%
    を含有し、さらにNb、Ti、VおよびZrのうちから選ん
    だ1種または2種以上:0.01〜0.5mass%を含有し、残
    部Feおよび不可避的不純物からなるスラブを、加熱温度
    1050〜1280℃で、かつ、スラブ表面にFeOを生成させる
    炉内雰囲気で加熱し、熱間圧延し、酸洗し、冷間圧延
    し、再結晶焼鈍し、酸洗し、めっき前熱処理して下地鋼
    板とし、さらに前記下地鋼板をめっき処理することを特
    徴とする、高張力溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
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