JP2003073604A - ボールペン用油性インキ組成物 - Google Patents

ボールペン用油性インキ組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料の分散系を壊さずにインキの流動性改良
による書き味の良さとインキ洩れ、顔料インキ特有の現
象である色沈み問題を同時に解決できるインキ組成物を
得る。 【解決手段】 グリコールエーテル系溶剤とポリビニル
ブチラールとヒドロキシプロピルセルロースとを含有し
てなるボールペン用顔料油性インキ組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筆記部材として超
硬などの金属やセラミックス製のボールをステンレス製
などのボールホルダーにて回転自在に抱持し、ボールホ
ルダー内を通過してくるインキをボールとボールホルダ
ーの隙間より主に前記ボールの回転によって吐出させる
金属製のボールペンチップを使用したボールペンに使用
され、少なくとも顔料、グリコールエーテル系溶剤、顔
料分散用樹脂、ヒドロキシプロピルセルロースよりなる
ボールペン用油性インキ組成物に関するものである。更
に詳しく言えば高濃度の顔料を分散したインキ組成物と
しても流動性が良く書き味が軽くかつペン先からのイン
キ洩れがなく、顔料の色沈みのない鮮明で耐候性に優れ
た筆跡の得られるボールペン用油性インキ組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ボールペン用の油性インキ組成物
としては、油溶性染料と油溶性樹脂及び有機溶剤等を含
有してなるものが広く実用に供されている。この従来の
インキ組成物は、粘度が高いため、中綿などのインキ吸
蔵体が必要なく、透明な中空パイプを用いた構造を使用
することでインキ残量の確認が容易であり、また、沸点
の高い溶剤を使用することによりペン先耐乾燥性が良
く、キャップをせずに長期間放置していてもカスレなく
書き出せる等の特徴を持っている。
【0003】このようなインキは通常にじみ、ボテ防
止、ペン先からの洩れ防止などの諸性能をバランスよく
保つためポリビニルピロリドンなどの増粘樹脂で粘度を
10000〜30000mPa・s程度に調整してい
る。しかし、着色剤が染料であることにより、必然的に
筆跡の耐候性、特に耐光性や耐薬品性、特に耐アルコー
ル性が劣り長期保存を前提とする書類等の筆記には筆跡
の色のニジミや消失等の問題を起こしやすく、また染料
を20〜40重量%配合し十分な筆跡濃度を持たせ、更
にポリビニルピロリドン等で増粘しているため流動性が
悪く、特に書き出しの書き味が重いものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】筆跡の耐候性や耐薬品
性を改良するために着色剤を顔料にして、更に書き味を
改良するためにインキの粘度を下げるとペン先下向き放
置時にインキがペン先から洩れてしまう。特にペン先が
乾燥しにくい高温多湿期には洩れやすい。また、筆記時
に溶剤が紙へ浸透するにつれ顔料も紙面中に入り込み、
筆記初期は濃色で鮮明であった筆跡が乾燥すると濃度や
鮮明性が損なわれる色沈みが起こりやすくなる。
【0005】油性ボールペンインキの洩れ、ボテ防止剤
として汎用されているポリビニルピロリドンは着色剤が
染料である溶解系で粘度を10000mPa・s以上に
保つことにより性能が発揮できるものであり、着色剤を
顔料としたものにそのまま適用すると粘度が高すぎイン
キの流動性が失われ書き味が悪くなったり、筆記不能に
なると共に筆記できてもインキの濡れ広がり性が下がり
線割れやカスレを起こしたりする。また、添加量を減ら
し、インキ粘度を下げるとインキ洩れが防止できないと
いうように顔料の分散系を壊さずにインキの流動性改良
による書き味の良さとインキ洩れ、顔料インキ特有の現
象である色沈み問題を同時に解決できるインキ組成物は
知られていない。
【0006】本発明の目的は、ボールペン用の油性イン
キ組成物の、筆跡堅牢性の高い顔料を良好に分散しイン
キ流動性を保ちながらペン先からのインキ洩れという問
題点を解決することであり、かつ顔料の色沈みによる筆
跡濃度の低下のない高い筆跡濃度と筆跡の色の鮮明性を
併せ持ったボールペン用油性インキ組成物を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも顔料とグリコールエーテル系溶剤と顔料分散用樹脂
とヒドロキシプロピルセルロースとを含有してなるボー
ルペン用油性インキ組成物を要旨とする。
【0008】以下、更に詳述する。本発明において、イ
ンキの溶剤としてグリコールエーテル系溶剤を使用でき
る。グリコールエーテル系溶剤は、他のアルコール系溶
剤、グリコール系溶剤、エステル系溶剤に比べ紙への浸
透が良く平滑紙やコート紙など一般紙に比べてインキの
乾燥性が悪い表面を持つ紙に筆記しても筆跡の乾燥性が
良く手や衣服を汚さない、また顔料への濡れが良く顔料
の分散安定性に優れている等の特徴がある。使用できる
グリコールエーテルとしては例えば、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エ
チレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリ
コールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノノルマルブチルエーテル、プロピレングリコールモノ
ノルマルプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ
フェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノノルマルブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノノルマルプロピルエー
テル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、
トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプ
ロピレングリコールモノノルマルブチルエーテルなどが
挙げられる。
【0009】また、これらの溶剤は単独あるいは混合し
て使用することができる。その使用量はボールペン用油
性インキ組成物全量に対して35〜90重量%が好まし
い。また、使用する溶剤はペン先乾燥性の点から沸点
(760mmHg)が150℃以上、蒸気圧(20℃)
が0.3mmHg以下であり、インキの吸湿性を押さえ
るために水に対する溶解度が水100gに対し10g以
下のものがより好ましい。特に、ジプロピレングリコー
ルモノノルマルブチルエーテル及びトリプロピレングリ
コールモノノルマルブチルエーテルは、顔料を高濃度に
配合しても流動性の良いインキとなり長期にわたって顔
料を安定に分散させ流動性を保持することができるとい
う特徴を持っているため最も好ましい。
【0010】顔料は公知の各種顔料が使用可能であり、
具体例としてはアゾ系顔料、縮合ポリアゾ顔料、フタロ
シアン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン
系顔料、イソインドリン系顔料、アントラキノン系顔
料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジ
ゴ系顔料、キノフタロン系顔料、ペリノン、ペリレン系
顔料、ジケトピロロピロール顔料等の有機顔料や、酸化
鉄、カーボンブラツク、酸化チタン、カドミウムレッ
ド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、群青、紺青
等の無機顔料及び蛍光顔料、樹脂粒子を染料で着色した
顔料で使用樹脂粒子がインキ溶剤に溶解しないものが挙
げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組
合せ調色して用いてもよい。これらの着色剤の使用量は
全インキ組成物に対し0.1〜50重量%が使用でき、
好ましくは5〜30重量%使用できる。使用量が少ない
と筆跡が薄くなり、多くなるとインキ組成物の粘度が高
くなり筆跡ムラが出ることがある。
【0011】顔料分散用樹脂は従来公知の各種分散樹脂
が使用可能であり例えばポリメタクリル酸エステル樹
脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリビニルブチラー
ル樹脂、マレイン酸樹脂、スチレン/アクリル酸共重合
体等の樹脂を一種又は二種以上混合して用いることがで
き、その使用量は顔料に対して10〜200重量%、好
ましくは20〜100重量%である。使用量が少ないと
顔料が微分散できず粗大粒子が多く残ったり分散が経時
的に不安定になったりする、多くなるとインキ粘度が高
くなりすぎインキの流動性が失われることがある。
【0012】溶剤系での顔料の樹脂分散は顔料表面に樹
脂分子を吸着させ顔料微細分散化と分散安定化を行う
が、一般的に顔料と樹脂の親和性が強すぎると顔料の溶
剤への濡れが困難になり系全体の流動性や分散度が悪く
なる、しかし顔料と樹脂の親和性が小さければ顔料は分
散されない。グリコールエーテル系溶剤を用いた顔料分
散において、分散樹脂にポリビニルブチラールを使用す
ると、顔料−樹脂間の親和性と顔料−溶剤間の親和性の
バランスが良く顔料を溶剤中に速やかに微細に分散で
き、また顔料に吸着された樹脂は経時的な顔料の沈降を
防止するとともに滑らかな筆記感を与えることができる
ため好ましい。またポリビニルブチラール樹脂は重合度
の低いタイプのものが好ましくエタノール:トルエン=
1:1の混合溶剤の10重量%溶液粘度が120mPa
・s(20℃)以下程度のものとグリコールエーテル系
溶剤としてジプロピレングリコールモノノルマルブチル
エーテル及び/又はトリプロピレングリコールモノノル
マルブチルエーテルと組み合わせて使用することにより
特に顔料の微分散性とインキ流動性が良好なインキ組成
物を得られる。
【0013】また、経時的な溶剤蒸発やペン先乾燥のコ
ントロールの為に従来公知のボールペン用有機溶剤を併
用することもできる。例えばエチレングリコール、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ポ
リエチレングリコール等のグリコール系溶剤、酢酸エチ
ル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロプル、酢酸−n
−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−n−アミル、酢酸−
2−エチルヘキシル、イソ酪酸イソブチル、乳酸エチ
ル、乳酸−n−ブチル等のエステル系溶剤、ベンジルア
ルコール、α−メチルベンジルアルコール、β−フェニ
ルエチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシル
アルコール、イソドデシルアルコール、イソトリデシル
アルコール等のアルコール系溶剤等が使用可能である。
【0014】また、インキ中でヒドロキシプロピルセル
ロースを溶解しないグリコールエーテル系溶剤を使用す
る場合、ヒドロキシプロピルセルロースを1重量%以上
溶解する有機溶剤を溶解安定化用溶剤として使用する。
この溶解安定化用溶剤はヒドロキシプロピルセルロース
を1重量%以上溶解でき、グリコールエーテル系溶剤と
相溶性があればよく、特にエチレングリコールモノフェ
ニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエー
テル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエ
チレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレング
リコールモノフェニルエーテル等の芳香族グリコールエ
ーテルやベンジルアルコール、α−メチルベンジルアル
コール、β−フェニルエチルアルコール等の芳香族アル
コールが少量でもヒドロキシプロピルセルロースを低濃
度から高濃度まで安定に溶解させることができ、またボ
ールペンインキ組成物に慣用される他の樹脂や界面活性
剤、ボール沈み防止剤などの成分の溶解性も良く好まし
い。その使用量は溶解安定化用溶剤とグリコールエーテ
ル系溶剤の重量比が1:1.3〜1:3.5の範囲であ
ることが好ましい。グリコールエーテル系溶剤の溶剤比
が1.2より小さいとポリビニルブチラールとグリコー
ルエーテル系溶剤の組み合わせによる流動性改良の効果
が経時的に失われ凝集によりインキの流動性が低下する
ことがあり、3.5より大きいとヒドロキシプロピルセ
ルロースが不溶化し析出・凝集を起こすことがある。
【0015】ヒドロキシプロピルセルロースは少量添加
でインキ粘度をそれほど上げなくともインキの先端洩れ
と筆跡の色沈みの防止剤として使用できるためインキ流
動性が良く軽い書き味を保てる。例えばHPC−SS
L、HPC−SL、HPC−L、HPC−M、HPC−
H(日本曹達株式会社製)やクルーセルH、HX、M、
G、J、E、EX(ハーキュレス社(米)社製)の工業
用・薬品用グレードなどが使用できその使用量はインキ
全量に対し0.01〜20重量%程度が好ましい。特に
エタノール2重量%溶液にしたとき粘度が1000mP
a・s以上のものが好ましくこの場合使用量は0.01
〜5重量%が好ましい。エタノール2重量%溶液にした
とき粘度が1000mPa・s未満だと色沈み防止効果
は十分だが先端洩れを防止するために添加量が多くなり
特に15重量%以上の高濃度の顔料を配合した濃色イン
キの場合顔料が凝集しやすくなる可能性がある。
【0016】顔料分散用樹脂やヒドロキシプロピルセル
ロースの他に粘度調節や定着性向上、曳糸性付与のため
に各種の樹脂や無機系の増粘剤、レベリング性付与剤を
併用することもできる。
【0017】その他必要に応じて、防錆剤、消泡剤、潤
滑剤、カスレ防止剤、界面活性剤などの油性インキ組成
物に慣用されている助剤を含有させてもよい。特に、受
座の摩耗防止の為の潤滑剤は添加することが好ましい。
【0018】溶剤量や、顔料濃度によってロールミル、
ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ホモジナイザー
等の分散混合機を適宜選択する。インキ作成は顔料を他
の成分と共に分散させる、顔料を溶剤と分散樹脂と共に
分散させ、粘度調節用樹脂やヒドロキシプロピルセルロ
ース、併用溶剤は分散後撹拌混合を行うなど各種の方法
によってボールペン用油性インキ組成物を得ることがで
きる。特に顔料の分散混合機としては、樹脂と顔料の分
散時に温度コントロールのできるロールミル、ビーズミ
ルが好ましい。
【0019】インキ中の樹脂や添加剤の不溶解分等を除
去するために分散したインキベースやインキを遠心機や
濾過機で処理することもできる。
【0020】
【作用】本発明のボールペン用油性インキ組成物は、顔
料、グリコールエーテル系溶剤、分散樹脂を使用しイン
キ流動性を良くし、書き味を向上させたために発生する
先端洩れ、色沈み、ニジミに対して、更にヒドロキシプ
ロピルセルロースを添加することによりインキの流動性
を保持したまま、これらを防止できる。なぜこのような
性能を発揮できるかは定かではないが、ヒドロキシプロ
ピルセルロースは他の増粘樹脂と比べ溶剤離れが良く、
ペン先部の溶剤が少量蒸発した段階で表面に柔らかい被
膜を形成し、それ以上溶剤が蒸発したり、インキが自重
で垂れ下がるのを防ぐことができる。また筆記時には紙
上で素早く被膜を形成し溶剤はそのまま紙中に浸透さ
せ、顔料は紙上に残し紙中へ入り込むことを防ぐことが
できるのではないかと考えられる
【0021】
【実施例】以下、実施例、比較例の配合及び評価した結
果を表1に示す。なお、表内の配合数値は重量%を示
す。
【0022】
【表1】
【0023】表中の原料の内容を注番号に従って説明す
る 注1 C.I.Pigment Blue15:6 注2 カーボンブラック#1000 (三菱化学(株)
製) 注3 C.I.Pigment Red254 注4 トリプロピレングリコールモノノルマルブチルエ
ーテル 注5 ジプロピレングリコールモノノルマルブチルエー
テル 注6 トリプロピレングリコールメチルエーテル 注7 エスレックBL−10 (積水化学(株)製ポリ
ビニルブチラール) 注8 エスレックBL−1 (積水化学(株)製ポリビ
ニルブチラール) 注9 クルーセルH (ハーキュレス社(米)製ヒドロ
キシプロピルセルロース) 注10 HPC−L (日本曹達(株)製ヒドロキシプ
ロピルセルロース) 注11 HPC−H (日本曹達(株)製ヒドロキシプ
ロピルセルロース) 注12 ポリビニルピロリドン K−90(BASF社
(独国)製) 注13 PPH トリプロピレングリコールモノフェニ
ルエーテル 注14 レオドールSP−O30 (花王(株)製ソル
ビタントリオレエート受座摩耗防止剤)
【0024】インキ組成物の作成 表中の顔料、グリコールエーテル系溶剤、分散樹脂をビ
ーズミルで90分間分散し分散ベースを作成する。この
分散ベースと残りの成分を混合撹拌機にて温度を50℃
に保ちながら4時間攪拌し、インキ組成物を得た。
【0025】
【発明の効果】試験サンプルの作成:上記実施例1〜3
及び比較例1〜3で得た各ボールペン用油性インキ組成
物を市販の油性ボールペン(BK100、ぺんてる
(株)製、ペン先は筆記部材としての超硬製ボールをス
テンレス製のボールホルダーで抱持したボールペンチッ
プである)と同構造の筆記具に0.3g充填し、試験サ
ンプルとした。
【0026】常温洩れ:ボールペンサンプル10本をペ
ン先を下にして温度20℃、湿度50%の恒温恒湿槽に
1週間放置した後、洩れの程度を調べた。評価基準は次
の高湿洩れと同様である。
【0027】高湿洩れ:ボールペンサンプル10本をペ
ン先を下にして温度60℃、湿度80%の恒温恒湿槽に
1週間放置した後、洩れの程度を調べた。 ◎:洩れなし ○:ボール表面のインキがやや膨らんでいたりチップ小
口などにインキが少量付着している △:洩れたインキが大きな液滴状に成長しているが下に
落ちてはいない ×:洩れたインキが下に液滴となって落下
【0028】書き味:モニター5人で官能評価を行い書
き味の軽さを、1点:重い、2点:普通、3点:軽い、
で評価し5人の点数の平均値を算出した ○:平均値2.5以上 △:平均値1.6〜2.4 ×:平均値1.5以下
【0029】早書き:高湿洩れ試験後のサンプル10本
を使用し15cm/sの速度で15cmの直線を手書き
で連続30本筆記し、インキの流動性の結果として筆跡
のカスレの有無を観察した。 ○:線割れ、カスレがなく筆記できる △:筆記線30本中10本以上に線割れやカスレが発生
する ×:筆記線30本全てに線割れやカスレが発生したり筆
記不能である
【0030】色沈み:JIS P3201筆記用紙Aに
シリコンゴムヘラでインキをヘラ引きし、ヘラ引きサン
プルを2分して1片を温度50℃湿度30%恒温恒湿槽
で4時間乾燥し残りのサンプル片との色変化を目視で評
価した。 ○:目視変化なし △:ややくすんだ色になっている ×:色のくすみや濃度に差があるとはっきり判別できる
【0031】以上、詳細に説明したように、本発明のボ
ールペン用インキ組成物は、軽い書き味で筆記でき、ペ
ン先下向きでのインキ洩れ、筆跡色の鮮明さや濃度の低
下、筆跡のカスレが極力抑制されるものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも顔料とグリコールエーテル系
    溶剤と顔料分散用樹脂とヒドロキシプロピルセルロース
    とを含有してなるボールペン用油性インキ組成物。
  2. 【請求項2】 前記ヒドロキシプロピルセルロースが、
    エタノール2重量%溶液にしたときの粘度が1000m
    Pa・s(20℃)以上であることを特徴とする請求項
    1記載のボールペン用油性インキ組成物。
  3. 【請求項3】 前記グリコールエーテル系溶剤としてヒ
    ドロキシプロピルセルロースが不溶のものを使用すると
    共に、ヒドロキシプロピルセルロースが1重量%以上溶
    解する有機溶剤を併用することを特徴とする請求項1又
    は請求項2に記載のボールペン用油性インキ組成物。
  4. 【請求項4】 前記顔料分散用樹脂がポリビニルブチラ
    ールであると共に、前記グリコールエーテル系溶剤がジ
    プロピレングリコールモノノルマルブチルエーテル及び
    /又はトリプロピレングリコールモノノルマルブチルエ
    ーテルであることを特徴とする請求項3記載のボールペ
    ン用油性インキ組成物。
  5. 【請求項5】 前記ヒドロキシプロピルセルロースが1
    重量%以上溶解する有機溶剤と前記ヒドロキシプロピル
    セルロースが不溶のグリコールエーテル系溶剤との重量
    比が1:1.3〜1:3.5の範囲であることを特徴と
    する請求項3又は請求項4記載のボールペン用油性イン
    キ組成物。
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