JP2003073504A - 成形用組成物 - Google Patents
成形用組成物Info
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Abstract
流動性を有することで、容易に成形品を作ることができ
る成形用組成物を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系合成樹脂2と紙とを混
和することにより得られる成形用組成物1であり、紙
が、30〜80μmの平均粒径を有し、かつ、塩素と蛍
光増白剤とを非含有の紙パウダー3であり、組成物1の
全重量に対する合成樹脂2の重量比が、25〜80重量
%の範囲にあり、組成物1の全重量に対する紙パウダー
3の重量比が、20〜75重量%の範囲にある。
Description
する。
面又は片面に主としてポリエチレン樹脂層を有する複合
紙を細断した細断紙成分と、低密度ポリエチレン、リニ
ア低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、のうちの
少なくとも1つの樹脂、または、高密度ポリエチレン、
メタロセン触媒ポリエチレン、のうちの少なくとも1つ
の樹脂を細断した細断樹脂成分とから形成され、細断紙
成分と細断樹脂成分とを混和することによって得られる
紙含有樹脂組成物を開示している。
紙成分含有率を有し、細断紙成分の比重と細断樹脂成分
の比重との差分が±0.05〜±0.16g/cm3の
範囲にある。この樹脂組成物は、1mm角〜5mm角に
細断された細断紙成分と1mm角〜5mm角に細断され
た細断樹脂成分とを押出機で加熱、混練した後、押出機
に取り付けられたダイから押し出して製造することがで
きる。この樹脂組成物は、両面又は片面に樹脂層を有す
る細断紙成分を使用することで、紙成分と樹脂成分とを
混練したときに、それら成分を均一に分散させることが
でき、樹脂組成物におけるそれら成分の偏りを防ぐこと
ができるという効果を有する。
料であるパルプが塩素処理、アルカリ抽出、次亜塩素酸
塩、二酸化塩素を組み合わせた多段漂白工程によって漂
白され、漂白後のパルプに脱塩素処理を施すことなく、
抄紙工程を経て紙に加工させる場合がある。このような
工程で製造された紙には、微量の塩素が残留している場
合が多い。また、紙の製造工程では、パルプの黄ばみを
減少させるため、パルプに蛍光増白剤が添加される場合
がある。蛍光増白剤が添加されたパルプを紙料とした紙
には、そのまま蛍光増白剤が残留する。塩素や蛍光増白
剤は、それらを多量に摂取すると、人体にとって悪影響
を及ぼす。
それを形成する紙に塩素や蛍光増白剤が含まれている
と、それらが樹脂組成物に混入し、樹脂組成物を2次加
工することによって作られた成形品に塩素や蛍光増白剤
が残留してしまう。また、前記公報に開示の紙含有樹脂
組成物では、加熱しても流動性を示さない1mm角〜5
mm角の大きさの細断紙成分が樹脂組成物の流動性を阻
害するので、樹脂組成物から所期の形状の成形品を作る
ことが難しい。
ことがなく、良好な流動性を有することで、容易に成形
品を作ることができる成形用組成物を提供することにあ
る。
の本発明の前提は、ポリオレフィン系の熱可塑性合成樹
脂と、紙とから形成され、前記合成樹脂と前記紙とを混
和することにより得られる成形用組成物である。
が、30〜80μmの平均粒径を有し、かつ、塩素と蛍
光増白剤とを非含有の紙パウダーであり、前記成形用組
成物の全重量に対する前記合成樹脂の重量比が、25〜
80重量%の範囲にあり、前記成形用組成物の全重量に
対する前記紙パウダーの重量比が、20〜75重量%の
範囲にあり、前記紙パウダーが、前記合成樹脂に略均一
に分散していることにある。
紙パウダーが、衛生用紙、食品容器原紙、電気絶縁紙、
のうちの少なくとも1つから作られている。
前記合成樹脂が、25〜100g/10分のメルトフロ
ーインデックスを有する改質物質を含み、前記合成樹脂
の全重量に対する前記改質物質の重量比が、0.1〜2
0重量%の範囲にある。
前記改質物質が、エチレン−プロピレンエラストマー、
水素添加スチレン−ブタジエンラバー、スチレン−エチ
レンブチレン・オレフィン結晶ブロックコポリマー、メ
タロセンポリエチレン(C4,C6,C8)、のうちの
少なくとも1つから形成されている。
前記成形用組成物のメルトフローインデックスが、1〜
10g/10分の範囲にある。
一定の温度および圧力において、規定の直径および長さ
のオリフィスから押し出される成形用組成物と改質物質
との流出速度をいう。
かる成形用組成物の詳細を説明すると、以下のとおりで
ある。
成形用組成物という。)の斜視図と、第1成形用組成物
1を製造する押出機4の側面図とである。図1,2で
は、目視不能な紙パウダー3を点で示している。
2と紙パウダー3とから形成され、熱可塑性合成樹脂2
と紙パウダー3とを混和することによって作られてい
る。第1成形用組成物1は、その平面形状が略矩形を呈
する板状のものである。第1成形用組成物1では、合成
樹脂2に紙パウダー3が略均一に分散している。
する合成樹脂2の重量比が25〜80重量%の範囲にあ
り、その全重量に対する紙パウダー3の重量比が20〜
75重量%の範囲にある。第1成形用組成物1は、その
メルトフローインデックスが1〜5g/10分の範囲に
ある。
塑性合成樹脂2が使用されている。ポリオレフィン系合
成樹脂2には、ポリプロピレンとポリエチレンとのうち
のいずれか一方、または、それらを所与の割合で混合し
たものを使用することができる。
ロピレン、ランダム重合ポリプロピレン、ホモ重合ポリ
プロピレン、メタロセン触媒ポリプロピレン、変成ポリ
プロピレン、のうちの少なくとも1つを使用することが
できる。
リニア低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、メタロセン触媒ポリエチレン、変成ポ
リエチレン、のうちの少なくとも1つを使用することが
できる。
mの範囲にあり、その平均粒径が30〜80μmの範囲
にある。紙パウダー3は、塩素と蛍光増白剤とを非含有
のものが使用されている。
紙、電気絶縁紙、のうちの少なくとも1つを微粉砕する
ことによって作られている。衛生用紙としては、ティッ
シュペーパー、ちり紙、トイレットペーパー、生理用
紙、のうちの少なくとも1つを使用することができる。
食品容器原紙は、紙コップ、紙皿、小型液体容器に使用
される原紙である。電気絶縁紙としては、通信ケーブル
用絶縁紙、電力ケーブル用絶縁紙、コイル絶縁紙、電解
コンデンサ紙、コンデンサ薄紙、高圧コンデンサ紙、絶
縁薄紙、プレスボード、フィッシュペーパー、プレスパ
ン、のうちの少なくとも1つを使用することができる。
それら紙の原料となるパルプが塩素処理によって漂白さ
れている場合は、漂白後のパルプに脱塩素処理が施され
ていることが必要である。また、それら紙は、蛍光増白
剤が添加されていないパルプから作られていることが必
要である。紙パウダー3は、それら紙自体を微粉砕して
作ってもよいし、それら紙を製造するときに発生する破
紙や損紙を微粉砕して作ってもよい。
自体を微粉砕して作ることもできる。パルプを原料とし
た紙パウダー3は、リグニン成分が1%以下のものを使
用することが好ましい。パルプには、機械的パルプ、化
学的機械パルプ、半化学的パルプ、化学的パルプ、のう
ちの少なくとも1つを使用することができる。パルプ
は、木材パルプを使用することが好ましいが、木材パル
プにぼろパルプや茎桿パルプ、靭皮パルプ、のうちの少
なくとも1つを混合することもできる。パルプが塩素処
理によって漂白されている場合は、脱塩素処理が施され
たものを使用する。パルプには、蛍光増白剤が添加され
ていないものを使用する。
ウダー3が75重量%を超過する場合では、加熱しても
流動性を示さない紙パウダー3が第1成形用組成物1の
流動性を著しく低下させてしまう。また、紙パウダー3
が第1成形用組成物1の大部分を占めるので、第1成形
用組成物1が脆弱となり、その強度が著しく低下してし
まう。紙パウダー3が20重量%未満、かつ、合成樹脂
2が80重量%を超過する場合では、紙パウダー3より
も燃焼カロリーが高い合成樹脂2が第1成形用組成物1
の大部分を占めるので、第1成形用組成物1の燃焼カロ
リーを低下させることができない。
場合では、紙やパルプを30μm未満の平均粒径に加工
するために複数の工程を必要とするので、紙パウダー3
の生産コストが高くなってしまう。その結果、第1成形
用組成物1の生産コストが上昇することになる。
する場合では、紙パウダー3が合成樹脂2の中で分散不
良を起こし、第1成形用組成物1内に紙パウダー3の塊
が形成される場合があり、第1成形用組成物1の強度が
低下してしまう。また、第1成形用組成物1の流動性が
低下し、第1成形用組成物1のメルトフローインデック
スが1g/10分未満になってしまう場合がある。
に、押出機4を使用して製造することができる。押出機
4の後端部4aに取り付けられたホッパ5には、あらか
じめペレット状に成形された合成樹脂2と紙パウダー3
とが投入される。押出機4の内部では、合成樹脂2と紙
パウダー3とが加熱されるとともに、押出機4のスクリ
ュ(図示せず)を介して合成樹脂2と紙パウダー3とが
混練されて高温の溶融混合物になる。溶融混合物では、
合成樹脂2に紙パウダー3が略均一に分散している。溶
融混合物は、押出機4の前端部4bに取り付けられたダ
イ(図示せず)から押し出され、板状の第1成形用組成
物1が作られる。押出機4では、ダイのリップ形状によ
って、第1成形用組成物1をペレット状やシート状に成
形することもできる。
それを壁板の間に挿入するスペーサとして使用するのに
好適である。ペレット状の第1成形用組成物1は、2次
加工によって容器や玩具等の成形品にすることができ
る。第1成形用組成物1を2次加工するには、射出成形
やブロー成形、インフレーション成形、真空成形、溶融
圧縮成形、プレス成形等の成形加工の技術を利用するこ
とができる。
ックスが1g/10分未満では、たとえば、射出成形に
よって第1成形用組成物1から成形品を製造するとき
に、第1成形用組成物1が射出成形機のゲートから金型
内に円滑に流れ込まず、2次加工に支障を来す場合があ
る。
パウダー3が塩素と蛍光増白剤とを含むことがないの
で、第1成形用組成物1自体がそれらを含むことはな
い。さらに、第1成形用組成物1を2次加工することに
よって作られた成形品が塩素や蛍光増白剤を含むことも
ない。また、第1成形用組成物1は、紙パウダー3を含
むので、それが熱可塑性合成樹脂のみから形成されてい
る場合と比較し、その燃焼カロリーを低下させることが
できる。第1成形用組成物1は、前記範囲のメルトフロ
ーインデックスを有するので、良好な流動性を示し、第
1成形用組成物1から成形品を作る2次加工に支障を来
すことはない。
物(以下、第2成形用組成物という。)を説明する。第
2成形用組成物は、熱可塑性合成樹脂と、塩素と蛍光増
白剤とを非含有の紙パウダーと、改質物質とから形成さ
れ、それらを混和することによって作られている。第2
成形用組成物は、その図示は省略するが、第1成形用組
成物1と同様に、その平面形状が略矩形を呈する板状の
ものである。第2成形用組成物では、合成樹脂と改質物
質とに紙パウダーが略均一に分散している。
る合成樹脂の重量比が25〜80重量%の範囲にあり、
その全重量に対する紙パウダーの重量比が20〜75重
量%の範囲にある。第2成形用組成物では、合成樹脂の
全重量に対する改質物質の重量比が0.1〜20重量%
の範囲にある。第2成形用組成物は、そのメルトフロー
インデックスが4〜10g/10分の範囲にある。
性合成樹脂が使用されている。ポリオレフィン系合成樹
脂と紙パウダーとは、第1成形用組成物1のそれらと同
様のものが使用されている。
するもので、合成樹脂と混合物を形成し、合成樹脂の流
動性を向上させることができる。また、改質物質は、合
成樹脂と紙パウダーとを接着するバインダーとして機能
する。改質物質は、そのメルトフローインデックスが2
5〜100g/10分の範囲にある。
エラストマー、水素添加スチレン−ブタジエンラバー、
スチレン−エチレンブチレン・オレフィン結晶ブロック
コポリマー、メタロセンポリエチレン(C4,C6,C
8)、のうちの少なくとも1つを使用することができ
る。
チレン−エチレンブチレン・オレフィン結晶ブロックコ
ポリマー、それぞれは、エチレンとブテン−1とから形
成されたランダム性の高い共重合体であり、ポリマー分
子中に二重結合を持たず、かつ、低結晶性で柔軟性のあ
る透明性の高いポリオレフィン系熱可塑性合成樹脂であ
る。
物質のメルトフローインデックスが25g/10分未満
の場合では、改質物質が十分に機能せず、第2成形用組
成物の流動性を向上させることができない。改質物質が
20重量%を超過し、かつ、改質物質のメルトフローイ
ンデックスが100g/10分を超過する場合は、第2
成形用組成物が必要以上に軟質化してしまうので、第2
成形用組成物が十分な硬度を得ることができず、その強
度が低下してしまう。
と同様に、押出機(図示せず)を使用して製造すること
ができる。押出機には、あらかじめペレット状に成形さ
れた合成樹脂と紙パウダーと改質物質とが投入される。
押出機の内部では、合成樹脂と紙パウダーと改質物質と
が加熱されるとともに、押出機のスクリュを介して合成
樹脂と紙パウダーと改質物質とが混練されて高温の溶融
混合物になる。溶融混合物では、合成樹脂と改質物質と
に紙パウダーが略均一に分散している。溶融混合物は、
ダイから押し出され、板状の第2成形用組成物が作られ
る。第2成形用組成物は、射出成形やブロー成形、イン
フレーション成形、真空成形、溶融圧縮成形、プレス成
形等の成形加工の技術を利用して容器や玩具等の成形品
に2次加工することができる。
ウダーが塩素と蛍光増白剤とを含むことがないので、第
2成形用組成物自体がそれらを含むことはない。さら
に、第2成形用組成物を2次加工することによって作ら
れた成形品が塩素や蛍光増白剤を含むこともない。ま
た、第2成形用組成物は、紙パウダーを含むので、その
燃焼カロリーを低下させることができる。第2成形用組
成物は、前記範囲のメルトフローインデックスを有する
ので、第1成形用組成物1よりも高い流動性を示す。
に澱粉と粉状無機物とのうちの少なくとも一方が混入す
ることができる。第1および第2成形用組成物では、紙
パウダーの全重量に対する澱粉の重量比が10〜25重
量%の範囲にあることが好ましく、澱粉の平均粒径が5
〜150μmの範囲にあることが好ましい。澱粉を混入
した第1および第2成形用組成物では、澱粉の燃焼カロ
リーが紙パウダーのそれよりも低いので、それら成形用
組成物の燃焼カロリーを一層低下させることができる。
ダーの全重量に対する無機物の重量比が1〜25重量%
の範囲にあることが好ましい。無機物を混入した第1お
よび第2成形用組成物では、無機物が不燃性なので、そ
れら成形用組成物の燃焼カロリーを一層低下させること
ができる。無機物としては、酸化チタン、タルク、炭酸
カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、カオリ
ン、のうちの少なくとも1つを使用することができる。
形加工の技術を利用することで、複雑な形状の成形品を
製造することが可能である。
のメルトフローインデックスは、それら成形用組成物と
改質物質との温度を160〜180℃、押出し圧力を
3.0〜5.0/kg、押出し時間を10分間とし、規
定の直径および長さのオリフィスから押し出して測定し
た値である。
ダーとを混和して成形用組成物を製造し、成形用組成物
における塩素と蛍光増白剤との含有率、成形用組成物の
燃焼時における燃焼カロリー(KcaL/kg)、燃焼
灰分(成形用組成物100gと成形用組成物の燃焼後の
残量との比%)、流動性(L/T)、曲げ弾性率(MP
a)、加熱変形温度(℃)を測定した。紙パウダーは、
電気絶縁紙を微粉砕したもので、その平均粒径が60μ
mのものと40μmのものとの2種類を使用した。合成
樹脂には、ポリプロピレンを使用した。
た成形用組成物では、成形用組成物の全重量に対する合
成樹脂の重量比が70重量%、成形用組成物の全重量に
対する紙パウダーの重量比が30重量%である。平均粒
径が40μmの紙パウダーを使用した成形用組成物で
は、成形用組成物の全重量に対する合成樹脂の重量比が
50重量%、成形用組成物の全重量に対する紙パウダー
の重量比が50重量%である。
m、厚み1.0mmの流動フローテスト用の型を使用
し、成形用組成物の温度185℃、射出圧力(1000
kg/cm2)の条件で測定した。ここで、Lは、成形
用組成物の流動距離を示し、Tは、成形用組成物の厚み
を示す。曲げ弾性率(MPa)は、ASTM D790
によって測定した値であり、加熱変形温度(℃)は、A
STM D648によって測定した値である。測定結果
を以下の表1に示す。
ダーと改質物質とを混和して成形用組成物を製造した。
紙パウダーは、衛生用紙を微粉砕したもので、その平均
粒径が80μmのものと30μmのものとの2種類を使
用した。合成樹脂には、ポリエチレンを使用した。改質
物質は、水素添加スチレン−ブタジエンラバーを使用し
た。
た成形用組成物では、成形用組成物の全重量に対する合
成樹脂の重量比が80重量%、成形用組成物の全重量に
対する紙パウダーの重量比が20重量%、合成樹脂の全
重量に対する改質物質の重量比が5重量%である。平均
粒径が30μmの紙パウダーを使用した成形用組成物で
は、成形用組成物の全重量に対する合成樹脂の重量比が
25重量%、成形用組成物の全重量に対する紙パウダー
の重量比が75重量%、合成樹脂の全重量に対する改質
物質の重量比が15重量%である。なお。流動性(L/
T)の測定条件は、実施例1のそれと同一である。曲げ
弾性率(MPa)は、ASTM D790によって測定
した値であり、加熱変形温度(℃)は、ASTM D6
48によって測定した値である。測定結果を以下の表2
に示す。
物では、塩素と蛍光増白剤との含有率が0%であった。
実施例1と実施例2とでは、成形用組成物の全重量に対
する紙パウダーの重量比が増えるにつれて、成形用組成
物の燃焼カロリーは低下するが、燃焼灰分が増えるとと
もに、流動性が低下する傾向にある。また、紙パウダー
の平均粒径が大きくなるほど、成形用組成物の流動性が
低下する。実施例1と実施例2とにおける成形用組成物
の燃焼時では、白煙は発生したが、黒煙は発生しなかっ
た。燃焼ガスでは、ベンゼンやアンモニアは発生してい
ない。
れを形成する紙パウダーが塩素と蛍光増白剤とを含むこ
とはなく、成形用組成物自体および成形用組成物を2次
加工することによって作られた成形品が塩素や蛍光増白
剤を含むことはない。また、この成形用組成物は、紙パ
ウダーを含むので、それがポリオレフィン系の熱可塑性
合成樹脂のみから形成されている場合と比較し、その燃
焼カロリーを低下させることができる。この成形用組成
物は、そのメルトフローインデックスが1〜10g/1
0分の範囲にあるので、成形用組成物が良好な流動性を
示し、成形用組成物から成形品を作る2次加工に支障を
来たすことはない。
パウダーとの他に、改質物質を加えた成形用組成物で
は、ポリオレフィン系の熱可塑性合成樹脂と紙パウダー
とから形成された成形用組成物と比較し、成形用組成物
の流動性を一層向上させることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系の熱可塑性合成樹脂
と、紙とから形成され、前記合成樹脂と前記紙とを混和
することにより得られる成形用組成物において、 前記紙が、30〜80μmの平均粒径を有し、かつ、塩
素と蛍光増白剤とを非含有の紙パウダーであり、前記成
形用組成物の全重量に対する前記合成樹脂の重量比が、
25〜80重量%の範囲にあり、前記成形用組成物の全
重量に対する前記紙パウダーの重量比が、20〜75重
量%の範囲にあり、前記紙パウダーが、前記合成樹脂に
略均一に分散していることを特徴とする前記成形用組成
物。 - 【請求項2】 前記紙パウダーが、衛生用紙、食品容器
原紙、電気絶縁紙、のうちの少なくとも1つから作られ
ている請求項1記載の成形用組成物。 - 【請求項3】 前記合成樹脂が、25〜100g/10
分のメルトフローインデックスを有する改質物質を含
み、前記合成樹脂の全重量に対する前記改質物質の重量
比が、0.1〜20重量%の範囲にある請求項1または
請求項2に記載の成形用組成物。 - 【請求項4】 前記改質物質が、エチレン−プロピレン
エラストマー、水素添加スチレン−ブタジエンラバー、
スチレン−エチレンブチレン・オレフィン結晶ブロック
コポリマー、メタロセンポリエチレン(C4,C6,C
8)、のうちの少なくとも1つから形成されている請求
項3記載の成形用組成物。 - 【請求項5】 前記成形用組成物のメルトフローインデ
ックスが、1〜10g/10分の範囲にある請求項1な
いし請求項4いずれかに記載の成形用組成物。
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---|---|---|---|---|
JP2007045863A (ja) * | 2005-08-05 | 2007-02-22 | Hokuetsu Paper Mills Ltd | 紙含有樹脂組成物及びその成形品並びにそれらの製造方法 |
-
2001
- 2001-09-04 JP JP2001267208A patent/JP3616756B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2007045863A (ja) * | 2005-08-05 | 2007-02-22 | Hokuetsu Paper Mills Ltd | 紙含有樹脂組成物及びその成形品並びにそれらの製造方法 |
JP4680000B2 (ja) * | 2005-08-05 | 2011-05-11 | 北越紀州製紙株式会社 | 紙含有樹脂組成物及びその成形品並びにそれらの製造方法 |
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