JP2003069864A - 水中の映像を長期間にわたって記録する方法及びその方法に使用する水中映像記録装置 - Google Patents

水中の映像を長期間にわたって記録する方法及びその方法に使用する水中映像記録装置

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JP2003069864A
JP2003069864A JP2001256281A JP2001256281A JP2003069864A JP 2003069864 A JP2003069864 A JP 2003069864A JP 2001256281 A JP2001256281 A JP 2001256281A JP 2001256281 A JP2001256281 A JP 2001256281A JP 2003069864 A JP2003069864 A JP 2003069864A
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Akihiko Moriguchi
朗彦 森口
Yoshimasa Takagi
儀昌 高木
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Fisheries Research Agency
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中の生物等の映像を長期間にわたって容易
に記録できる映像記録方法であり、かつ、その際に、装
置や機器の操作員が現場に滞在する必要がない映像記録
方法と、その方法に使用する水中映像記録装置を提供す
る。 【解決手段】 ビデオカメラ等の映像記録用機器とその
録画制御端子に接続してあり映像記録用機器を間欠的に
駆動させる装置とを、少なくとも映像記録用機器のレン
ズ部に当たる部分を透明にしてある耐圧密閉容器に封入
して水中に設置し、映像記録用機器を間欠的に駆動させ
て録画をおこない、水中の生物等の映像を長期間にわた
って記録する方法。映像記録用機器とその録画制御端子
に接続してあり映像記録用機器を間欠的に駆動させる装
置とその電源機材とを少なくとも映像記録用機器のレン
ズ部に当たる部分を透明にしてある耐圧密閉容器に封入
してなる水中の映像記録装置。水中照射装置を併設すれ
ば、夜間においても記録が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水中の生物等の映
像を長期間にわたって記録する方法及びその方法に使用
する水中映像記録装置に関する。さらに詳しくは、水中
生物の行動や生態を調査・記録するのに有用な水中の映
像を容易にかつ長期間にわたって記録する方法とその方
法に使用する水中映像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、水中生物の行動や生態を調査する
場合、ビデオカメラ等を用いて映像を記録する方法が不
可欠となっているため、多数の映像記録用機器が使用さ
れている。例えば、人工魚礁周辺の魚類の行動を観察す
るのに、有索無動力水中テレビカメラを使用し、ときに
は、潜水作業員による携行型水中ビデオカメラや遠隔操
縦水中探査機(Remotely Operated Vehicle )を併用し
たりする。
【0003】これら従来の映像記録用機器及びその使用
方法の問題点の一つとして、機器や装置の操作員が現地
にいなければならないことが挙げられる。また、水中の
記録映像は、さまざまな時間帯や季節、種々の環境条件
下のものを得ることが望ましいが、長期間の調査には多
大の労力を要し、夜間や荒天時においては困難を極め
る。安易な解決方法として携行型のビデオカメラを漁礁
にくくりつけておくことも試みたが、長期間の撮影を続
けることができない。現在市販されているビデオテープ
は、その録画時間が最大180分であるため、2倍モー
ドに設定しても最長360分間、すなわち、6時間の記
録が取れるが、この程度では、水中の生物の行動や生態
等を観察・記録するには不十分である。
【0004】本発明者らは、水中生物等の映像は、多く
の場合、連続して記録する必要はなく、同じ録画時間で
あれば間欠的に撮影して、長期間にわたって記録した方
が、有用なデータが得られることに気がついた。これ
は、現地式の波高計が、データ記憶容量や電源の容量が
限られているため、1時間に10分間だけデータを取得
するように作動するのと同じ考えである。
【0005】水中の生物等の観察装置に関してはいくつ
かの先行文献が見られる。例えば、特開平9−2113
40号公報「水中観察装置」や特開平11−33782
8号「水中顕微鏡」が存在する。しかし、前者の文献に
は、水中を観察可能なテレビジョン方式の水中観察装置
について説明されているが、水中の生物等の映像を間欠
的に録画することによって長期間の観察を可能にするこ
とについては、全く開示されていない。また、後者の文
献には、生きたまま自由に動き回る水中微生物を追いな
がら、鮮明な画像を得るための水中顕微鏡の構造につい
て開示されている。なお、後者の文献には、光源を撮像
カメラのビデオ信号と同期して間欠的に発光させる方法
が開示されているが、その趣旨は、水中顕微鏡の激しい
揺れや水中微生物の速い動きを消去して、ぶれの少ない
鮮明な画像を得るためであり、水中の生物等の映像を間
欠的に録画することによって長期間の観察を可能にする
ことについては、何も開示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の状況に鑑み、本
発明は、水中の生物等の映像を長期間にわたって容易に
記録できる方法とそれに使用する水中映像記録装置を提
供することを第一の課題とする。また、本発明は、水中
の生物等の映像を長期間にわたって記録するに際し、装
置や機器の操作員が現場に滞在する必要がない記録方法
を提供することを第2の課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のうち請求項1に記載する発明は、ビデオ
カメラ等の映像記録用機器とその映像記録用機器を間欠
的に駆動させる装置とを耐圧密閉容器に封入して水中に
設置し、映像記録用機器を間欠的に駆動させて録画をお
こない、水中の生物等の映像を長期間にわたって記録す
る方法である。
【0008】また、本発明のうち請求項2に記載する発
明は、ビデオカメラ等の映像記録用機器とその録画制御
端子に接続してあり映像記録用機器を間欠的に駆動させ
る装置とを、少なくとも映像記録用機器のレンズ部に当
たる部分を透明にしてある耐圧密閉容器に封入して水中
に設置し、映像記録用機器を間欠的に駆動させて録画を
おこない、水中の生物等の映像を長期間にわたって記録
する方法である。
【0009】さらに、本発明のうち請求項3に記載する
発明は、請求項1又は請求項2に記載の水中の映像を長
期間にわたって記録する方法において、映像記録用機器
の動作に同期して間欠的に点灯する水中ビデオライト等
の水中照射装置を併用する方法である。
【0010】また、本発明のうち請求項4に記載する発
明は、ビデオカメラ等の映像記録用機器と、その録画制
御端子に接続してあり映像記録用機器を間欠的に駆動さ
せる装置とその電源機材とを、少なくとも映像記録用機
器のレンズ部に当たる部分を透明にしてある耐圧密閉容
器に封入してなる水中映像記録装置である。
【0011】さらに、本発明のうち請求項5に記載する
発明は、請求項4に記載の映像記録装置に、映像記録用
機器の駆動に同期して間欠的に点灯する水中ビデオライ
ト等の水中照射装置を併設してなる水中映像記録装置で
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明に係る水中映像記録装置の一実
施態様を示す説明図である。図1において、1は、本発
明の水中映像記録装置である。2は、口部に広角レンズ
21を装着した小型ビデオカメラであり、3は、ケーブル
31によって小型ビデオカメラ2の録画制御端子22と接続
してあり、かつ小型ビデオカメラ2を間欠的に駆動させ
る装置(以下「間欠駆動装置」という。)である。4
は、小型ビデオカメラ2のレンズ部21に当たる部分に透
明なガラス板をはめ込んである窓41を有し、全体を耐圧
密閉構造に作ってある水中ハウジングである。なお、間
欠駆動装置3は、小型ビデオカメラ2の録画制御端子に
間欠的に電気信号を送るリレーやそのリレーの動作制御
をおこなうタイマーと共に、これを駆動させるための電
源として6P型アルカリ乾電池1個(図示せず)を内蔵
している。
【0013】本発明の水中映像記録装置1は、上記の構
造をしているので、小型ビデオカメラ2に180分録画
用テープを装填して録画スイッチを入れ、間欠駆動装置
3と共に、水中ハウジング4に封入して、これを水中の
適当な場所に吊り下げげるか又は水底に固定する等適当
な方法で水中に設置する。間欠駆動装置3は、1時間ご
とに5分間駆動するように(すなわち、55分間の間隔
をおいて5分間の駆動を繰り返す方法)にセットしてあ
る。最初の55分間が経過すると、間欠駆動装置3は、
小型ビデオカメラ2を「録画」→「休止」→「録画」→
「休止」→「録画」→「休止」→・・・と間欠的に駆動
させるので、水中生物の様子を、間欠的にではあるが、
36時間も連続して録画できる。36時間が経過した
ら、水中映像記録装置1を引き上げて、録画テープを回
収する。この方法では、間欠駆動装置3が、内蔵した電
池を電源として水中において独自に間欠駆動を続けるの
で、観察の現場に試験船や人員を配置する必要がない。
また、別途、水中ビデオライト等の水中照射装置を小型
ビデオカメラ2と同期させ、かつ夜間のみ間欠点灯でき
るように改造して併用すると、夜間の撮影も可能とな
る。
【0014】上記の実施態様においては、映像記録用機
器として、小型ビデオカメラ2を用いたが、本発明で用
いる映像記録用機器は、これに限るものではなく、通常
のビデオカメラや映画用動画カメラ、パソコンに映像端
子をつないだ記憶媒体(CD−R、DVD−R内蔵等)
等の任意の映像記録用機器を使用できる。また、上記の
実施態様では、広角レンズ21を装着した小型ビデオカメ
ラ2を使用したが、状況によっては、広角レンズを使用
する必要はない。また、上記の実施態様においては、映
像記録用機器としての小型ビデオカメラ2と6P型アル
カリ乾電池などを内蔵した間欠駆動装置3とを同じ耐圧
密閉容器(水中ハウジング4)に封入したが、映像記録
用機器と間欠駆動装置は、それぞれ水漏れや破損を生じ
させないために耐圧密閉容器に封入するのであるから、
必ずしも同じ耐圧密閉容器に封入する必要はない。ま
た、上記の実施態様においては、間欠駆動装置を駆動さ
せる電源機材は、間欠駆動装置と共に耐圧密閉容器に封
入できるものであればよく、必ずしもアルカリ乾電池に
限るものではなく、また、間欠駆動装置に内蔵できるも
のでなくても差し支えない。
【0015】本発明においては、映像記録用機器も耐圧
密閉容器も電源機材も、市販のものを使用して差し支え
ない。また、間欠駆動装置は、市販の部品から組み立て
ることができ、またそのようにして製したもので十分で
ある。耐圧密閉容器は、全体をアクリル板等の透明な材
質で製したものを使用してもよいし、少なくとも映像記
録用機器のレンズ部に当たる部分を透明な材質にしたも
のを使用してもよい。以下、本発明の水中映像記録装置
及びそれと併用する水中照射装置について、実施例及び
試験例をもってさらに詳しく説明する。
【0016】
【実施例1】<映像記録装置の製作> (1)映像記録用機器とその周辺機器 映像記録用機器として、市販の小型ビデオカメラ(例え
ば、SONY Handycam CCD-TR705 )を用い、これに市販の
広角レンズ(例えば、SONY SemiFisheye LensVCL-0437H
)を装備した。耐圧密閉容器としては、市販の水中用
ハウジング(例えば、SONY MarinePackMPK-TRA )を用
い、水中照射装置も、市販の水中ビデオライト(例え
ば、SEA&SEA CL-50A)を用いた。
【0017】(2)間欠駆動装置の製作 間欠駆動装置は、市販部品によって製作することとし、
部品として以下のものを使用した。 (a)4チャンネルタイマー(TryState簡易 PICシーケン
サー) (b)ビデオカメラ駆動制御用基板(SONYマウント基板 RC
-43) (c)2巻線ラッチング型マイクロリレー(OMRON G5AK-23
7P 5VDC) (d)シングルステイプル型マイクロリレー(OMRON G5A-2
37P 5VDC ) (e)収納ケース(2mm厚のアクリル板で製作) (f)その他:6P型アルカリ電池、6P型電池用スナッ
プ、ナイロン絶縁スペンサー、結線コネクタ、リード
線、電気工事用結束バインダ、ネジ、ナット、ワッシャ
【0018】(3)部品の説明 (a) は、マイコンを使用した4チャンネルタイマーであ
り、設定した時間に電気信号を出力する機能を有し、各
々のチャンネルで、オン開始までの時間、オンキープ時
間、再開始時間の設定が可能である(最大99時間59
分59.9秒、0.1秒単位)。DC5ボルトの電圧出
力のOn/Off動作可能。時間等の設定は、パソコン
からRS232Cケーブルを経由しておこなう。プログ
ラムが添付されているものを使用すればよい。(b) は、
市販の水中用ハウジングか又は防塵・防滴用ハウジング
に内蔵されているもので、ここから出ているコード先端
の端子をビデオカメラの録画制御端子(リモート端子)
に挿入することで、外部からの電気信号によってビデオ
カメラの操作を可能にするものである。(c) 及び(d)
は、ともに電気的な信号により回路を短絡・開放する機
能を持つものであるが、それぞれ、信号の入力方法とこ
れに対応した短絡・開放の動作が異なる。(c) は、電圧
を作用させる接点部の入切を操作する端子(操作端子)
がセット端子とリセット端子の2箇所あり、規定の電圧
をセット操作端子に作用させると接点端子部が短絡し、
リセット操作端子に作用させると開放になるという動作
をする。今回用いたリレーには、操作端子にはプラスマ
イナスの極性がある。(d) は、操作端子が1箇所で、こ
こに規定の電圧を作用させている間だけ接点端子部が短
絡になるという動作をする。この操作端子にも極性があ
る。(e) は、(a) 〜(d) を組み立てたものを納めるため
のケースで、タイマーの動作を確認するため、アクリル
板を用いて作成している。
【0019】(4)部品の接続 制御用基板(a) は、基板上にプリントしてある端子番号
で端子1と端子4を短絡することで、ビデオカメラを休
止状態、開放で録画準備状態とすることから、この動作
をリレー(c) でおこなうこととした。また、ビデオカメ
ラがスタンバイの状態で制御用基板(a) の端子2と端子
3を一時短絡すると録画を開始し、次に一時短絡すると
録画を停止するので、これにリレー(d) を用いることと
した。これらのリレー(c)(d)の動作制御をタイマー(a)
でおこなうのであるが、後のプリント基板の配線作業が
容易になるように、チャンネル1(以下「Ch.1」と
記す。チャンネル2等についても同じ。)とCh.2を
リレー(c) のセット操作端子(−)、Ch.3を同リセ
ット操作端子(−)に、Ch.4をリレー(d)の操作端
子(−)にそれぞれ接続して、タイマー(a) からのDC
5ボルトの電圧出力をリレー(c) 及び(d) の操作端子
(+)に接続した。以上のように接続することで、タイ
マー(a) の各チャンネルの動作とビデオカメラの駆動状
態の関係は、次のようになる。 Ch.1:パルス状出力 ビデオカメラ休止 Ch.2:同 上 Ch.3:パルス状出力 ビデオカメラ録画準備 Ch.4:パルス状出力 ビデオカメラ録画 したがって、Ch.3、Ch.3、Ch.2の繰り返し
時間を等しくし、この順でパルス状出力動作を繰り返す
ことで、ビデオカメラは、録画準備、録画、休止の順で
間欠的に駆動されることになる。
【0020】実際に録画する時間は、Ch.4の出力開
始時間とCh.2の出力開始時間の間隔となるが、録画
と録画の間隔は、その逆で、Ch.2の出力開始時間か
らCh.4の出力開始時間の間隔となる。Ch.3の出
力開始時間とCh.4の出力開始時間の間隔は、ビデオ
カメラが録画準備をおこなうために必要な時間で、得ら
れる録画データに直接影響しないが、電源の消費を抑え
るためには極力短い方が望ましい。また、Ch.1は、
初期状態としてリレー(c) をリセットするためと、タイ
マー(a) の動作開始を確認するため、動作開始時にパル
ス状出力をおこなう。以上の各部品を、結線コネクタ等
を用いて通常の方法によって組み立てると、間欠駆動装
置が出来上がる。
【0021】
【実施例2】<水中照射装置への改造> (2)使用部品 水中照射装置は、市販のビデオライトに、以下の部品を
取り付けることによって改造することとした。 (a)4チャンネルタイマー(TryState簡易 PICシーケン
サー) (b)2巻線ラッチング型マイクロリレー(OMRON G5AK-23
7P 5VDC) (c)シングルステイプル型マイクロリレー(OMRON G2R-1
5VDC) (d)その他:6P型電池、6P型電池用スナップ、結線
コネクタ、リード線、電気工事用結束バインダ
【0022】(3)部品の説明 (a) と(b) は、実施例1の(a) と(c) と同様のものを使
用する。(c) は、実施例1の(d) と同様の動作をする
が、比較的高電力の回路のスイッチングに適するもので
ある。今回用いたものは、操作端子に極性はない。
【0023】(4)部品の接続 ビデオライトの入切には、リレー (c)(パワーリレー)
を用いる。点灯信号を昼間はカットし、夜間のみリレー
に伝えるようにするため、タイマー(a) とリレー(c) の
間にリレー(b) を介在させる。したがって、結線はタイ
マー(a) のCh.4からの出力をリレー(b) の接点端子
を経由し、リレー(c) の操作端子の一方に接続する。ま
た、Ch.1とCh.3をリレー(b) のリセット操作端
子(−)に、Ch.2をセット操作端子(−)に接続す
る。リレー(c) のもう一方の端子及びリレー(b) の各操
作端子(+)には、タイマー(a) のDC5ボルト出力端
子を接続することで、タイマー(a) の各チャンネルの動
作とビデオライトの駆動状態との関係は、次のようにな
る。 Ch.1:パルス状出力 ライト点灯可 Ch.2:パルス状出力 ライト点灯不可 Ch.3:Ch.1に同じ Ch.4:出力 Ch.1の状態下で出力時間だけライ
ト点灯
【0024】(5)夜間間欠点灯のためのタイマ動作設
定 Ch.4の出力動作時間、繰り返し時間をビデオカメラ
の撮影時間と同様に設定して、Ch.3をタイマー動作
開始時間から日没のビデオライト点灯が必要な時間まで
の時間間隔をおいてパルス状出力、Ch.4をライト点
灯が不要になる時間までの間隔をおいてパルス状態に短
絡し、繰り返し時間を24時間に設定することで、ビデ
ライトは夜間のみ間欠的に点灯する。また、Ch.1
は、初期状態としてリレー(b) をリセットするためとタ
イマー(a) の動作開始を確認するために、動作開始時に
パルス状出力をおこなう。
【0025】(6)組立 以上の部品を市販のビデオライトに取り付けて水中ビデ
オライトに改造した。なお、改造したビデオライトは、
タイマーが動作しておらず、点灯していない状態であれ
ば、通常のビデオライトと同様に使用できる。
【0026】
【試験例1】<間欠駆動装置の試験運転> (1)試験方法 実施例1及び実施例2で製した水中映像記録装置と水中
照射装置を用いて、主として間欠駆動装置の駆動試験を
おこなった。一昼夜の観察を想定し、1時間ごとに5分
間の間欠撮影(すなわち、55分間の間隔をおいて5分
間撮影を繰り返す方法)の試験を36時間連続でおこな
った。すなわち、180分録画用テープを用いることに
より、36時間の間欠撮影をおこなうことにした。水中
照射装置は、夕方6時から翌朝5時まで、撮影中に点灯
するように設定した。
【0027】(2)試験結果 間欠駆動装置は、設計どおりに駆動した。しかし、映像
記録用機器としてのビデオカメラの駆動に関しては、ビ
デオカメラに標準装備のバッテリパックでは容量が足り
ず、録画途中で動作が停止していた。水中照射装置につ
いても、動作は設計どおりであったが、バッテリの容量
が不足していた。
【0028】(3)対策と再試験 ビデオカメラのバッテリ容量不足の対策として、高容量
の電源を設けることとした。使用するものは、耐圧密閉
容器のスペースと入手の容易さを考慮して、単2型ニッ
ケル水素電池を6本直列にしたものを2器並列にしたも
のとし、これを別途作成した収納ケースに間欠駆動装置
と共に納め、同じ耐圧密閉容器内に収容できるようにし
た。水中照射装置については、バッテリの交換・増設が
できないため、2器用いて交互に点灯させるか、又は点
灯時間を半分にすることで解決することにした。これら
の改良装置を用いて、再度試験運転を実施し、間欠駆動
装置が、期待どおり長時間にわたって駆動することを確
認できた。なお、ビデオカメラのバッテリ容量不足は、
今回用いたビデオカメラの型式がやや古いためであり、
最近の長期間撮影型のものであれば、この対策は不要の
ように思われる。
【0029】
【試験例2】<水中生物の映像記録試験>本発明に係る
水中の映像に記録方法の試験を、山口県大島郡東和町逗
子ケ浜地先のアマモ場でおこなった。この海域は、本発
明者らが、アマモ場の機能を把握する目的等で従来から
現地調査を実施している海域の一つである。今回の対象
としたアマモ場は、従来調査をおこなってきた地点のア
マモ群落が消失したため、西に300m程離れた地点に
設定した。詳細な観測はおこなっていないが、地形的に
は一連の砂浜海岸の地先であり、水深は約5mである。
【0030】(1)試験方法 本試験には、実施例1及び実施例2で製した水中映像記
録装置と水中映像記録装置を用いた。映像記録用機器で
ある小型ビデオカメラは、180分テープに1時間ごと
に5分間だけ録画するように設定し、試験日の午前10
時から録画を開始し、翌日の午前11時に回収した。水
中照射装置である水中ビデオライトは、同日午後6時か
ら翌日午前5時までの間、ビデオカメラの録画時間中に
2分30秒だけ点灯するようにした。ビデオカメラの位
置と方向は、アマモ場に出入りする生物が観察できるよ
う、また、日中に対象物が明瞭になるよう、アマモ場南
側外縁より5m程離れた位置に北方向に向くように設置
した。なお、調査時の天候は晴れ、微風、波高は目視で
0.5m以下であった。
【0031】(2)試験結果 水中映像記録装置及び水中照射装置は、設定どおり作動
した。当初、水中での長期間の使用を想定していなかっ
た携行型ハウジングを一昼夜海底に放置することから、
浸水による機器の破損を懸念していたが、その兆候は全
く見られなかった。録画状態も良好で、或る時刻の映像
記録から次の映像記録に移行する際、画面の乱れ等は全
くなく、時間を瞬間移動するようであった。映像記録か
らビデオプリンタを用いて画像にしたものは、再生した
映像を直接見るよりもかなり不明瞭であるが、アマモの
流れに対する挙動やアマモ場に生息する魚類等の種及び
その行動等を比較的鮮明に認識することができた。波浪
とアマモの挙動との関連については、今回の試験時に波
が静かであったことから十分な観察はできなかったが、
流動環境の変化によるアマモの姿勢の違いは明瞭に観測
できた。したがって、条件さえ整えば、波浪場中のアマ
モの挙動も観察できるものと考えられる。その他、今回
の試験で観察された生物は、キュウセン、シロギス、ウ
マヅラハギ、ネズッポ類、アミメハギ、クロダイ、ガザ
ミ類、クラゲ数種、幼魚の群、動物プランクトンの群集
等、魚類を中心にアマモ場に生息或いはここを利用する
多数の生物がその行動と共に記録されていた。興味深か
ったのは、ウマヅラハギがクラゲ類をついばむ行動が観
察されたことである。また、一昼夜観察の成果として
は、魚類幼生と思われる群集は昼間は全く確認でみられ
なかっが、夜間になると多数活発に遊泳する等、出現す
る種の差異や、昼間活発に遊泳していたシロギスが夜間
にはアマモの根元付近でじっとしている等の行動の差異
が一連の映像記録として得られたことが挙げられる。
【0032】(3)所見 今回の試験は、限られた条件下で実施したものである
が、得られた映像記録から多くの有用な情報が得られ
た。今後は、アマモ場の機能を把握する上で有効な調査
方法の一つとして、アマモの生息していない対照区との
比較映像や、季節や海象条件、撮影位置等を変えた、さ
まざまな条件下での多様な映像を収集し、解析を進める
予定である。
【0033】この試験によって、間欠駆動装置の機能高
度化に関する示唆を得た。その一つは、ビデオカメラの
駆動制御をさらに複雑化しておこなうことであり、例え
ば、10秒ごとに2秒間の間欠録画を1時間ごとに10
分間おこない、それを昼間のみおこなうというような
「多重間欠駆動」とも呼ぶべき制御方法をおこなうこと
である。ビデオカメラをこのように駆動するだけであれ
ば、タイマーとリレーの数を増やすことで対応可能であ
り、結線や駆動方法は、すぐにでも多数の方法を提案で
きる。問題は、当然増える体積をいかにハウジングの中
に納めるかであるが、最近の長期間録画が可能な機種の
ビデオカメラを用いれば、ハウジング内の空隙には多少
の余裕があることから、対応は可能であると考えられ
る。
【0034】もう一つは、他のセンサー類との併用であ
る。例えば、水圧や光、温度等を感知して、それらが或
る一定の値になると、ビデオカメラが間欠駆動を始める
というような制御方法である。水圧センサーは、ハウジ
ングの水密性確保の面から難しいと考えられるが、今回
用いたタイマーは、外部からの電気信号でスイッチの入
切が可能であるので、ハウジング内部で動作する照度セ
ンサーや温度センサー等となら組み合わせて使用できる
と思われる。
【0035】
【発明の効果】以上、詳細に説明のとおり、本発明の水
中の生物等の映像記録方法によれば、従来、入手が困難
であったか又は不可能であった長期間にわたる多様な状
況下での水中生物の生態や挙動等の映像記録を、容易に
かつ比較的正確に得ることが可能となった。本発明の水
中映像記録方法は、水中生物の生態や行動の観察にきわ
めて有用であり、また、水中生物の観察以外にも、現地
調査を実施する多方面の研究分野での応用が期待され
る。
【0036】また、本発明に係る水中映像記録方法は、
水中の生物等の映像を長期間にわたって観察・記録する
に際し、装置や機器の操作員が現場に滞在する必要がな
い。したがって、長期間にわたる観察や洋上での試験の
場合でも、そのために試験船や人員を手配する必要がな
いので、きわめて経済的であり、低コストで水中の生物
等の映像の観察・記録をおこなうことができる。また、
本発明の水中映像記録装置は、市販の機器や部品を使用
できるので、製作が容易であり、かつ製作コストを低く
抑えることができる。
【0037】さらに、本発明の水中映像記録方法に波高
計等を併用することにより、場の物理環境と海藻及び蝟
集生物等の挙動或いは底質の舞い上がり等との関連を把
握できる。また、本発明の水中映像記録方法によれば、
長期間の映像記録から、遭遇頻度の低い現象を比較的高
い確率で捉えることができるようになる。さらに、本発
明の方法及び装置を用いて多方向からの映像記録によ
り、比較的長期間に及ぶ蝟集生物の移動を容易に把握で
きる等、本発明の水中映像記録方法及び水中映像記録装
置は、さまざまな活用を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水中映像記録装置の一実施態様の構造
説明図である。
【符号の説明】
1 水中映像記録装置 2 小型ビデオカメラ 21 広角レンズ 22
録画制御端子 3 間欠駆動装置 31 ケーブル 4 水中ハウジング 41 透明な窓

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビデオカメラ等の映像記録用機器とその映
    像記録用機器を間欠的に駆動させる装置とを耐圧密閉容
    器に封入して水中に設置し、映像記録用機器を間欠的に
    駆動させて録画をおこない、水中の生物等の映像を長期
    間にわたって記録する方法。
  2. 【請求項2】ビデオカメラ等の映像記録用機器とその録
    画制御端子に接続してあり映像記録用機器を間欠的に駆
    動させる装置とを、少なくとも映像記録用機器のレンズ
    部に当たる部分を透明にしてある耐圧密閉容器に封入し
    て水中に設置し、映像記録用機器を間欠的に駆動させて
    録画をおこない、水中の生物等の映像を長期間にわたっ
    て記録する方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2に記載の水中の映像
    を長期間にわたって記録する方法において、映像記録用
    機器の動作に同期して間欠的に点灯する水中ビデオライ
    ト等の水中照射装置を併用する方法。
  4. 【請求項4】ビデオカメラ等の映像記録用機器と、その
    録画制御端子に接続してあり映像記録用機器を間欠的に
    駆動させる装置とその電源機材とを、少なくとも映像記
    録用機器のレンズ部に当たる部分を透明にしてある耐圧
    密閉容器に封入してなる水中映像記録装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の映像記録装置に、映像記
    録用機器の動作に同期して間欠的に点灯する水中ビデオ
    ライト等の水中照射装置を併設してなる水中映像記録装
    置。
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