JP2003068355A - ナトリウム−硫黄電池の運転方法 - Google Patents
ナトリウム−硫黄電池の運転方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ナトリウム−硫黄電池の運転時の温度設定に
要する熱エネルギー量が抑制できる運転方法を得る。 【解決手段】 ナトリウム−硫黄電池の運転が、電力の
供給に余力がない時間帯に放電し、電力の供給に余力が
ある時間帯に充電して負荷の平準化を実現する常用運転
モードと、停電時に放電し、復電時に充電して負荷の無
停電化を実現する非常用運転モードとからなり、常用運
転モードにおける放電末期の電池温度を五硫化二ナトリ
ウムの融点以上に設定し、非常用運転モードにおける放
電末期の電池温度を四硫化二ナトリウムの融点以上に設
定し、各運転モードの充電完了後の放電可能な待機状態
における電池温度を、五硫化二ナトリウムの融点以上で
ありかつ四硫化二ナトリウムの融点以下の範囲に設定す
る。
要する熱エネルギー量が抑制できる運転方法を得る。 【解決手段】 ナトリウム−硫黄電池の運転が、電力の
供給に余力がない時間帯に放電し、電力の供給に余力が
ある時間帯に充電して負荷の平準化を実現する常用運転
モードと、停電時に放電し、復電時に充電して負荷の無
停電化を実現する非常用運転モードとからなり、常用運
転モードにおける放電末期の電池温度を五硫化二ナトリ
ウムの融点以上に設定し、非常用運転モードにおける放
電末期の電池温度を四硫化二ナトリウムの融点以上に設
定し、各運転モードの充電完了後の放電可能な待機状態
における電池温度を、五硫化二ナトリウムの融点以上で
ありかつ四硫化二ナトリウムの融点以下の範囲に設定す
る。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はナトリウム−硫黄電
池の運転方法に関するもので、さらに詳しく言えば、負
荷の平準化用としても、停電時の非常用としても効率よ
く運転し得るナトリウム−硫黄電池の運転方法に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】ナトリウム−硫黄電池は、電力消費量が
ピークに達する昼間における電力の供給不足を補って負
荷の平準化を実現するのに採用されてきた。この方法
は、電力の供給量に余力のある夜間にナトリウム−硫黄
電池に電力を貯蔵し、その電力を昼間の電力不足時に補
助的に利用するものである。 【0003】上記したナトリウム−硫黄電池は、電槽内
に、ナトリウムイオン伝導性の固体電解質、例えばベー
タアルミナ層を挟んで正極活物質としての硫黄と負極活
物質としてのナトリウムとを配置した単電池を真空断熱
容器内に多数収納して直列または並列に接続したもので
あり、次のような充放電反応を示す。すなわち、放電時
は、負極活物質であるナトリウムがイオン化して固体電
解質を通じて正極活物質中に移動し、そこで硫黄の一部
または全部と反応して多硫化ナトリウムを生成し、充電
時は、正極活物質中の多硫化ナトリウムが分解されてナ
トリウムイオンを生成し、このナトリウムイオンが固体
電解質を通じて負極活物質中に移動してナトリウムに戻
る反応である。 【0004】このようなナトリウム−硫黄電池の充放電
反応において、正極活物質中に生成する多硫化ナトリウ
ムは、ナトリウムと硫黄との比によって融点が異なり、
融点が低いものと融点が高いものとが存在するが、通常
は、この多硫化ナトリウムが固体として析出しにくい温
度(通常は300℃以上)を維持し、多硫化ナトリウム
が固体として析出して充放電反応が妨げられて充放電効
率が低下し、結果的に所定の出力や電力量が得られなく
なることを防止している。 【0005】ところで、ナトリウム−硫黄電池は、充放
電時のエネルギーロスによって熱を発生するため、当該
電池を収納している真空断熱容器は、その熱を電池温度
の維持に活用できるよう設計されている。すなわち、1
日に1サイクルの充放電を行う、負荷の平準化のための
用途では、真空断熱容器は、それからの1日当りの放熱
量が1サイクルの充放電時のエネルギーロスに相当する
熱量よりも大きくなるよう設計されており、熱エネルギ
ーの不足分をヒーターで補って、上述の電池温度が維持
できるように設計されている。 【0006】しかし、真空断熱容器からの放熱量は、内
部温度(すなわち電池温度)と外部温度(電池の設置環
境温度)との差によって変化し、これらの温度差が大き
い程大きくなる。従って、電池の設置環境温度が低い場
合、上述の電池の運転温度を維持するためには、ヒータ
ーによる熱エネルギーの補給量を増す必要があるので、
ヒーターの消費電力量が増大し、エネルギーコストが増
大することになる。この場合は、ヒーターの消費電力量
が増大すると、ヒーターの消費電力量を含む1日当たり
のナトリウム−硫黄電池の運転効率が低下してしまう。
また、ナトリウム−硫黄電池は長期間運転すると電槽、
電解質等の劣化が進み、容量減少が起きて、電池性能が
低下する。 【0007】そこで、本発明の目的は、負荷の平準化の
ために用いられてきたナトリウム−硫黄電池が、電力消
費量がピークに達する昼間における電力の供給不足を補
うために放電可能な状態にあることに着目し、停電時に
放電し復電時に充電する非常用電源として使用できるよ
うにすることにある。また、本発明の目的は、ナトリウ
ム−硫黄電池の運転時の温度設定に必要な熱エネルギー
量を抑制し、ヒーターの消費電力量を含む運転効率を向
上させることにある。さらに、本発明の目的は、ナトリ
ウム−硫黄電池の長寿命化を図ることである。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、請求項1記載の発明は、ナトリウムイオン伝導性
の固体電解質を挟んで正極活物質としての硫黄と負極活
物質としてのナトリウムとが配置されたナトリウム−硫
黄電池の運転が、正極活物質中に多硫化ナトリウムを生
成させる放電と前記多硫化ナトリウムを硫黄に変化させ
る充電とからなるナトリウム−硫黄電池の運転方法にお
いて、前記運転が、電力の供給に余力がない時間帯に放
電し、電力の供給に余力がある時間帯に充電して負荷の
平準化を実現する常用運転モードと、停電時に放電し、
復電時に充電して負荷の無停電化を実現する非常用運転
モードとからなり、各運転モードの充電完了後の放電可
能な待機状態における電池温度を、五硫化二ナトリウム
の融点以上でありかつ四硫化二ナトリウムの融点以下の
範囲に設定する工程と、前記常用運転モードにおける放
電末期の電池温度を五硫化二ナトリウムの融点以上に設
定する工程と、前記非常用運転モードにおける放電末期
の電池温度を四硫化二ナトリウムの融点以上に設定する
工程とを含む、ことを特徴とするものであり、これによ
り、各運転モードの充電完了後の放電可能な待機状態に
おける電池温度を、放電の初期に生成される五硫化二ナ
トリウムの融点である約242℃以上としたことによ
り、待機状態におけるヒーターの消費電力量を抑制する
ことができ、常用運転モードにおける放電末期の電池温
度を、五硫化二ナトリウムの融点である約242℃以上
としたことにより、常用運転モードにおけるヒーターの
消費電力量を含む1日当たりのナトリウム−硫黄電池の
運転効率を向上させることができ、非常用運転モードに
おける放電末期の電池温度を、四硫化二ナトリウムの融
点である約285℃以上としたことにより、非常時の運
転持続時間を長くすることができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明を、その実施の形態
に基づいて説明する。 【0010】図1に、ナトリウム−硫黄電池を採用した
電源システムの一例を示す。図1において、電源システ
ム1は、直列に接続された多数のナトリウム−硫黄電池
モジュール2と、ナトリウム−硫黄電池から供給される
直流電力を交流電力に変換するためのインバータ3と、
制御装置4とを主に備えている。 【0011】各ナトリウム−硫黄電池モジュール2は、
図2に示すように、4組のナトリウム−硫黄電池サブモ
ジュール6と、それを収納するラック5とを主に備え、
各ナトリウム−硫黄電池サブモジュール6は、図3に示
すように、ヒーター7を内蔵した箱型の真空断熱容器8
と、その内部に配置されかつ直列に接続された多数のナ
トリウム−硫黄単電池9とを主に備え、各ナトリウム−
硫黄単電池9は、図4に示すように、円筒状の電槽10
と、その内部に挿入された円筒状の固体電解質11とを
有している。電槽10は、導電性の部材を用いて構成さ
れており、その外周面が正極端子として機能し得るよう
に設定され、その内部において、固体電解質11の外側
には、正極室10aが形成されており、そこには正極活
物質としての硫黄12が充填されている。一方、固体電
解質11は、高温下においてナトリウムイオンを透過さ
せることができるセラミックス材料、例えばベータアル
ミナを用いて形成されている。固体電解質11の内部に
は、負極室11aが形成されており、そこには負極活物
質としてのナトリウム13が充填されている。また、固
体電解質11内には端子棒14が挿入されており、この
端子棒14の先端部は、固体電解質11の閉鎖部材15
を通じて外部に突出し、負極端子として機能し得るよう
に設定されている。 【0012】制御装置4は、主に、各ナトリウム−硫黄
電池サブモジュール6に含まれる各ナトリウム−硫黄単
電池9が、放電可能な待機状態であるか、常用運転モー
ドにおける放電であるか、非常用運転モードにおける放
電であるか、前記各運転モードによる放電後の充電開始
時であるかによって適宜タイミングを検知し、それらの
タイミングに基づいて各ナトリウム−硫黄電池サブモジ
ュール6に内蔵されたヒーター7の動作を制御するため
のものである。 【0013】因みに、制御装置4は、各ナトリウム−硫
黄電池9の電圧を測定し、その電圧に基づいて、上述の
各タイミングを検知するように構成されている。具体的
には、ナトリウム−硫黄単電池9が放電可能な待機状態
にある時の無負荷時の電圧値は2.08Vであり、常用
運転モードにおける放電末期の無負荷時の電圧値は2.
07Vであり、非常用運転モードにおける放電末期の無
負荷時の電圧値は1.80Vであることから、放電可能
な待機状態にある時の無負荷時の電圧値、常用運転モー
ドにおける放電時の電圧値、非常用運転モードにおける
放電時の電圧値を測定し、充放電時の電池の内部抵抗と
配線による電圧降下とを考慮した電圧値に基づいて上述
のタイミングを検知している。 【0014】上述の電源システム1に含まれるナトリウ
ム−硫黄単電池9は、硫黄12およびナトリウム13が
溶融する程度の高温に設定され、外部回路を閉じると、
負極室11a内のナトリウム13がナトリウムイオンと
なって固体電解質を通過し、正極室10a内に移動す
る。これによりナトリウム−硫黄単電池9は放電するこ
とになる。このような放電過程において、正極室10a
側に移動したナトリウムイオンは、正極活物質である硫
黄12の一部または全部と反応し、多硫化ナトリウムを
形成するが、形成される多硫化ナトリウムは、硫黄とナ
トリウムとの比が変化し得る、一般式がNa2Sxで示さ
れる不定比な化合物であり、通常のナトリウム−硫黄単
電池9の充放電時ではxは5から3の間で変化し、その
融点もxの値によって変化する。例えば、xが5である
五硫化二ナトリウムは放電過程の初期に生成して硫黄と
の二相域下で存在し、その融点は、他の多硫化ナトリウ
ムに比べて低く、約242℃である。一方、xが4であ
る四硫化二ナトリウムは放電過程の中期以降の一相域下
で存在し、その融点は、放電中に形成される他の多硫化
ナトリウムに比べて高く、約285℃である。 【0015】本発明の実施の形態では、電池温度が、常
用運転モードにおいては、放電可能な待機状態から放電
末期までの間は五硫化二ナトリウムの融点に設定されて
いるから、xが5の五硫化二ナトリウムが形成されて浅
い充放電が反復されることになり、非常用運転モードに
おいては、放電可能な待機状態から放電末期までの間は
四硫化二ナトリウムの融点に設定されているから、xが
5から3のいずれかの多硫化二ナトリウムが形成されて
深い充放電が反復されることになる。 【0016】また、ナトリウム−硫黄単電池9は、充電
すると、いずれの運転モードであっても、正極室10a
内に生成した上述の多硫化ナトリウムからのナトリウム
イオンが固体電解質11を通じて負極室内11a内に移
行し、そこでナトリウムとなる。これにより、正極室1
0a内には硫黄が充填され、かつ負極室11a内にはナ
トリウムが充填された状態になり、ナトリウム−硫黄単
電池9は、再度放電可能な状態、すなわち充電状態にな
る。 【0017】次に、上述の電源システム1における本発
明の運転方法を説明する。 【0018】電源システム1の運転を開始する際には、
まず、制御装置4によってヒーター7を作動させ、ナト
リウム−硫黄電池サブモジュール6を加熱する。ここで
は、ナトリウム−硫黄単電池9の温度を、常用運転モー
ドで放電できる温度、すなわち上述の多硫化ナトリウム
のうち五硫化二ナトリウムの融点(242℃)になるよ
うにナトリウム−硫黄電池サブモジュール6を加熱す
る。 【0019】以上のような初期加熱工程により、正極室
10a内の硫黄12および負極室11a内のナトリウム
13が溶融状態となり、ナトリウム−硫黄単電池9は放
電可能な待機状態に設定され、上述の放電モードで放電
すると、電源システム1からインバータ3を介して交流
電力を供給できるようになる。 【0020】そして、制御装置4は、このような放電
が、上述のいずれの放電モードであるかを検知し、ナト
リウム−硫黄単電池9の放電中の電圧値の変化を検知し
ながらヒーター7の動作を制御し、ナトリウム−硫黄単
電池9の放電が常用運転モードであれば、その放電末期
に達した時の電池温度が上述の五硫化二ナトリウムの融
点(242℃)以上になるようにし、非常用運転モード
であれば、その放電末期に達した時の電池温度が上述の
四硫化二ナトリウムの融点(285℃)以上になるよう
にする。これにより、正極室内10a内では、生成した
各種の多硫化ナトリウムが固体として析出することなく
溶融した状態で維持され、ナトリウム−硫黄単電池9は
良好な運転効率で安定に放電させることができる。 【0021】また、制御装置4は、このような放電が、
上述のいずれの放電モードであるかを検知し、ナトリウ
ム−硫黄単電池9の放電中の電圧値の変化を計測しなが
らその放電末期を検知し、引き続きヒーター7を制御し
てナトリウム−硫黄電池サブモジュール6内をナトリウ
ム−硫黄単電池9が充電可能な温度になるように設定す
る。ここで設定する温度は、上述の放電末期に設定すべ
き温度と同じにし、常用運転モードであれば、五硫化二
ナトリウムの融点(242℃)以上になるように、非常
用運転モードであれば、四硫化二ナトリウムの融点(2
85℃)以上になるようにする。これにより、ナトリウ
ム−硫黄単電池9は、正極室10a内で生成した各種の
多硫化ナトリウムの溶融状態が維持されて充電されるこ
とになる。 【0022】このように制御装置4によるヒーター7の
制御により、上述のような温度管理のもとで電源システ
ム1を運転すると、従来の運転方法の場合のように当該
サブモジュール6内の温度を300〜350℃の範囲の
一定に保っていた場合に比べて低下することになる。す
なわち、真空断熱容器8の性能が同じであれば、本実施
の形態に係る運転方法を採用した場合、充放電反応を妨
げずに所定の出力および電力量を確保しつつ、ヒーター
7の消費電力を抑制でき、従来の運転方法に比べて運転
時の温度設定に必要な熱エネルギー量、換言するとエネ
ルギーコストを抑制することができる。 【0023】また、ナトリウム−硫黄単電池9に関する
ヒーター7の消費電力量を含んだ1日当りの電池効率
は、ヒーター7の消費電力量と反比例の関係にあるた
め、本実施の形態の運転方法によれば、従来の運転方法
による場合に比べてナトリウム−硫黄単電池9の運転効
率を高めることができる。すなわち、常用運転モードで
は、五硫化二ナトリウムの融点(242℃)に電池温度
が設定されているため、電槽等の電池構成部材の腐食が
進みにくく、電池寿命を伸ばすことができる。 【0024】 【実施例】出力が12.5kW/100kWhのナトリ
ウム−硫黄電池サブモジュール6を備えた上述の実施の
形態に係る電源システム1において、制御装置4によっ
てヒーター7を作動させ、1日当り1充放電サイクルで
電源システム1を常用運転モードと非常用運転モードの
連続運転を行った。この場合、ヒーター7の1日当りの
消費電力量は2.2kWhであり、また、1日当りのヒ
ーター7の消費電力量を考慮した運転効率は86.3%
であった。 【0025】また、常用運転モードのみでは、ヒーター
7の1日当りの消費電力量は1.3kWhであり、ま
た、1日当りのヒーター7の消費電力量を考慮した運転
効率は89.1%であった。 【0026】比較のため、同じ電源システム1におい
て、ナトリウム−硫黄電池サブモジュール6の温度が常
に300℃に維持されるようにヒーター7を作動させ、
1日当り1充放電サイクルで運転した。この場合、ヒー
ター7の1日当りの消費電力量は8.0kWhであり、
また、1日当りのヒーター7の消費電力量を考慮した運
転効率は80.8%であった。 【0027】なお、ここで言う運転効率は、1日の充電
電力量に1日のヒーター消費電力量を加算した電力量に
対する1日の放電電力量の割合である。 【0028】以上の結果より、本発明の運転方法による
場合は、ヒーターの消費電力量を抑制することができ、
運転時の温度設定に必要なエネルギーコストを比較例に
係る従来の運転方法の場合に比べて抑制できることがわ
かる。また、ヒーターの消費電力量を抑制することがで
きる結果、従来の運転方法による場合に比べて運転効率
を高めることができる。さらに、常用運転モードと非常
用運転モードの両方の運転モードで効率よく運転するこ
とができるので、用途の拡大にも寄与することができ
る。 【0029】 【発明の効果】上記したとおりであるから、本発明のナ
トリウム−硫黄電池の運転方法は、常用運転モードと非
常用運転モードを使い分け、その放電可能な待機状態、
放電末期における電池温度を、各運転モードに応じて設
定しているため、従来の運転方法に比べて、運転時の温
度設定に必要な熱エネルギー量を抑制することができ、
ヒーター消費電力量を含む運転効率を向上させることが
できる。また、電池温度を従来の電池温度より下げるこ
とで、電槽等の電池構成部材の腐食の低減が図れ、長期
耐久性を向上させることができる。
池の運転方法に関するもので、さらに詳しく言えば、負
荷の平準化用としても、停電時の非常用としても効率よ
く運転し得るナトリウム−硫黄電池の運転方法に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】ナトリウム−硫黄電池は、電力消費量が
ピークに達する昼間における電力の供給不足を補って負
荷の平準化を実現するのに採用されてきた。この方法
は、電力の供給量に余力のある夜間にナトリウム−硫黄
電池に電力を貯蔵し、その電力を昼間の電力不足時に補
助的に利用するものである。 【0003】上記したナトリウム−硫黄電池は、電槽内
に、ナトリウムイオン伝導性の固体電解質、例えばベー
タアルミナ層を挟んで正極活物質としての硫黄と負極活
物質としてのナトリウムとを配置した単電池を真空断熱
容器内に多数収納して直列または並列に接続したもので
あり、次のような充放電反応を示す。すなわち、放電時
は、負極活物質であるナトリウムがイオン化して固体電
解質を通じて正極活物質中に移動し、そこで硫黄の一部
または全部と反応して多硫化ナトリウムを生成し、充電
時は、正極活物質中の多硫化ナトリウムが分解されてナ
トリウムイオンを生成し、このナトリウムイオンが固体
電解質を通じて負極活物質中に移動してナトリウムに戻
る反応である。 【0004】このようなナトリウム−硫黄電池の充放電
反応において、正極活物質中に生成する多硫化ナトリウ
ムは、ナトリウムと硫黄との比によって融点が異なり、
融点が低いものと融点が高いものとが存在するが、通常
は、この多硫化ナトリウムが固体として析出しにくい温
度(通常は300℃以上)を維持し、多硫化ナトリウム
が固体として析出して充放電反応が妨げられて充放電効
率が低下し、結果的に所定の出力や電力量が得られなく
なることを防止している。 【0005】ところで、ナトリウム−硫黄電池は、充放
電時のエネルギーロスによって熱を発生するため、当該
電池を収納している真空断熱容器は、その熱を電池温度
の維持に活用できるよう設計されている。すなわち、1
日に1サイクルの充放電を行う、負荷の平準化のための
用途では、真空断熱容器は、それからの1日当りの放熱
量が1サイクルの充放電時のエネルギーロスに相当する
熱量よりも大きくなるよう設計されており、熱エネルギ
ーの不足分をヒーターで補って、上述の電池温度が維持
できるように設計されている。 【0006】しかし、真空断熱容器からの放熱量は、内
部温度(すなわち電池温度)と外部温度(電池の設置環
境温度)との差によって変化し、これらの温度差が大き
い程大きくなる。従って、電池の設置環境温度が低い場
合、上述の電池の運転温度を維持するためには、ヒータ
ーによる熱エネルギーの補給量を増す必要があるので、
ヒーターの消費電力量が増大し、エネルギーコストが増
大することになる。この場合は、ヒーターの消費電力量
が増大すると、ヒーターの消費電力量を含む1日当たり
のナトリウム−硫黄電池の運転効率が低下してしまう。
また、ナトリウム−硫黄電池は長期間運転すると電槽、
電解質等の劣化が進み、容量減少が起きて、電池性能が
低下する。 【0007】そこで、本発明の目的は、負荷の平準化の
ために用いられてきたナトリウム−硫黄電池が、電力消
費量がピークに達する昼間における電力の供給不足を補
うために放電可能な状態にあることに着目し、停電時に
放電し復電時に充電する非常用電源として使用できるよ
うにすることにある。また、本発明の目的は、ナトリウ
ム−硫黄電池の運転時の温度設定に必要な熱エネルギー
量を抑制し、ヒーターの消費電力量を含む運転効率を向
上させることにある。さらに、本発明の目的は、ナトリ
ウム−硫黄電池の長寿命化を図ることである。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、請求項1記載の発明は、ナトリウムイオン伝導性
の固体電解質を挟んで正極活物質としての硫黄と負極活
物質としてのナトリウムとが配置されたナトリウム−硫
黄電池の運転が、正極活物質中に多硫化ナトリウムを生
成させる放電と前記多硫化ナトリウムを硫黄に変化させ
る充電とからなるナトリウム−硫黄電池の運転方法にお
いて、前記運転が、電力の供給に余力がない時間帯に放
電し、電力の供給に余力がある時間帯に充電して負荷の
平準化を実現する常用運転モードと、停電時に放電し、
復電時に充電して負荷の無停電化を実現する非常用運転
モードとからなり、各運転モードの充電完了後の放電可
能な待機状態における電池温度を、五硫化二ナトリウム
の融点以上でありかつ四硫化二ナトリウムの融点以下の
範囲に設定する工程と、前記常用運転モードにおける放
電末期の電池温度を五硫化二ナトリウムの融点以上に設
定する工程と、前記非常用運転モードにおける放電末期
の電池温度を四硫化二ナトリウムの融点以上に設定する
工程とを含む、ことを特徴とするものであり、これによ
り、各運転モードの充電完了後の放電可能な待機状態に
おける電池温度を、放電の初期に生成される五硫化二ナ
トリウムの融点である約242℃以上としたことによ
り、待機状態におけるヒーターの消費電力量を抑制する
ことができ、常用運転モードにおける放電末期の電池温
度を、五硫化二ナトリウムの融点である約242℃以上
としたことにより、常用運転モードにおけるヒーターの
消費電力量を含む1日当たりのナトリウム−硫黄電池の
運転効率を向上させることができ、非常用運転モードに
おける放電末期の電池温度を、四硫化二ナトリウムの融
点である約285℃以上としたことにより、非常時の運
転持続時間を長くすることができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明を、その実施の形態
に基づいて説明する。 【0010】図1に、ナトリウム−硫黄電池を採用した
電源システムの一例を示す。図1において、電源システ
ム1は、直列に接続された多数のナトリウム−硫黄電池
モジュール2と、ナトリウム−硫黄電池から供給される
直流電力を交流電力に変換するためのインバータ3と、
制御装置4とを主に備えている。 【0011】各ナトリウム−硫黄電池モジュール2は、
図2に示すように、4組のナトリウム−硫黄電池サブモ
ジュール6と、それを収納するラック5とを主に備え、
各ナトリウム−硫黄電池サブモジュール6は、図3に示
すように、ヒーター7を内蔵した箱型の真空断熱容器8
と、その内部に配置されかつ直列に接続された多数のナ
トリウム−硫黄単電池9とを主に備え、各ナトリウム−
硫黄単電池9は、図4に示すように、円筒状の電槽10
と、その内部に挿入された円筒状の固体電解質11とを
有している。電槽10は、導電性の部材を用いて構成さ
れており、その外周面が正極端子として機能し得るよう
に設定され、その内部において、固体電解質11の外側
には、正極室10aが形成されており、そこには正極活
物質としての硫黄12が充填されている。一方、固体電
解質11は、高温下においてナトリウムイオンを透過さ
せることができるセラミックス材料、例えばベータアル
ミナを用いて形成されている。固体電解質11の内部に
は、負極室11aが形成されており、そこには負極活物
質としてのナトリウム13が充填されている。また、固
体電解質11内には端子棒14が挿入されており、この
端子棒14の先端部は、固体電解質11の閉鎖部材15
を通じて外部に突出し、負極端子として機能し得るよう
に設定されている。 【0012】制御装置4は、主に、各ナトリウム−硫黄
電池サブモジュール6に含まれる各ナトリウム−硫黄単
電池9が、放電可能な待機状態であるか、常用運転モー
ドにおける放電であるか、非常用運転モードにおける放
電であるか、前記各運転モードによる放電後の充電開始
時であるかによって適宜タイミングを検知し、それらの
タイミングに基づいて各ナトリウム−硫黄電池サブモジ
ュール6に内蔵されたヒーター7の動作を制御するため
のものである。 【0013】因みに、制御装置4は、各ナトリウム−硫
黄電池9の電圧を測定し、その電圧に基づいて、上述の
各タイミングを検知するように構成されている。具体的
には、ナトリウム−硫黄単電池9が放電可能な待機状態
にある時の無負荷時の電圧値は2.08Vであり、常用
運転モードにおける放電末期の無負荷時の電圧値は2.
07Vであり、非常用運転モードにおける放電末期の無
負荷時の電圧値は1.80Vであることから、放電可能
な待機状態にある時の無負荷時の電圧値、常用運転モー
ドにおける放電時の電圧値、非常用運転モードにおける
放電時の電圧値を測定し、充放電時の電池の内部抵抗と
配線による電圧降下とを考慮した電圧値に基づいて上述
のタイミングを検知している。 【0014】上述の電源システム1に含まれるナトリウ
ム−硫黄単電池9は、硫黄12およびナトリウム13が
溶融する程度の高温に設定され、外部回路を閉じると、
負極室11a内のナトリウム13がナトリウムイオンと
なって固体電解質を通過し、正極室10a内に移動す
る。これによりナトリウム−硫黄単電池9は放電するこ
とになる。このような放電過程において、正極室10a
側に移動したナトリウムイオンは、正極活物質である硫
黄12の一部または全部と反応し、多硫化ナトリウムを
形成するが、形成される多硫化ナトリウムは、硫黄とナ
トリウムとの比が変化し得る、一般式がNa2Sxで示さ
れる不定比な化合物であり、通常のナトリウム−硫黄単
電池9の充放電時ではxは5から3の間で変化し、その
融点もxの値によって変化する。例えば、xが5である
五硫化二ナトリウムは放電過程の初期に生成して硫黄と
の二相域下で存在し、その融点は、他の多硫化ナトリウ
ムに比べて低く、約242℃である。一方、xが4であ
る四硫化二ナトリウムは放電過程の中期以降の一相域下
で存在し、その融点は、放電中に形成される他の多硫化
ナトリウムに比べて高く、約285℃である。 【0015】本発明の実施の形態では、電池温度が、常
用運転モードにおいては、放電可能な待機状態から放電
末期までの間は五硫化二ナトリウムの融点に設定されて
いるから、xが5の五硫化二ナトリウムが形成されて浅
い充放電が反復されることになり、非常用運転モードに
おいては、放電可能な待機状態から放電末期までの間は
四硫化二ナトリウムの融点に設定されているから、xが
5から3のいずれかの多硫化二ナトリウムが形成されて
深い充放電が反復されることになる。 【0016】また、ナトリウム−硫黄単電池9は、充電
すると、いずれの運転モードであっても、正極室10a
内に生成した上述の多硫化ナトリウムからのナトリウム
イオンが固体電解質11を通じて負極室内11a内に移
行し、そこでナトリウムとなる。これにより、正極室1
0a内には硫黄が充填され、かつ負極室11a内にはナ
トリウムが充填された状態になり、ナトリウム−硫黄単
電池9は、再度放電可能な状態、すなわち充電状態にな
る。 【0017】次に、上述の電源システム1における本発
明の運転方法を説明する。 【0018】電源システム1の運転を開始する際には、
まず、制御装置4によってヒーター7を作動させ、ナト
リウム−硫黄電池サブモジュール6を加熱する。ここで
は、ナトリウム−硫黄単電池9の温度を、常用運転モー
ドで放電できる温度、すなわち上述の多硫化ナトリウム
のうち五硫化二ナトリウムの融点(242℃)になるよ
うにナトリウム−硫黄電池サブモジュール6を加熱す
る。 【0019】以上のような初期加熱工程により、正極室
10a内の硫黄12および負極室11a内のナトリウム
13が溶融状態となり、ナトリウム−硫黄単電池9は放
電可能な待機状態に設定され、上述の放電モードで放電
すると、電源システム1からインバータ3を介して交流
電力を供給できるようになる。 【0020】そして、制御装置4は、このような放電
が、上述のいずれの放電モードであるかを検知し、ナト
リウム−硫黄単電池9の放電中の電圧値の変化を検知し
ながらヒーター7の動作を制御し、ナトリウム−硫黄単
電池9の放電が常用運転モードであれば、その放電末期
に達した時の電池温度が上述の五硫化二ナトリウムの融
点(242℃)以上になるようにし、非常用運転モード
であれば、その放電末期に達した時の電池温度が上述の
四硫化二ナトリウムの融点(285℃)以上になるよう
にする。これにより、正極室内10a内では、生成した
各種の多硫化ナトリウムが固体として析出することなく
溶融した状態で維持され、ナトリウム−硫黄単電池9は
良好な運転効率で安定に放電させることができる。 【0021】また、制御装置4は、このような放電が、
上述のいずれの放電モードであるかを検知し、ナトリウ
ム−硫黄単電池9の放電中の電圧値の変化を計測しなが
らその放電末期を検知し、引き続きヒーター7を制御し
てナトリウム−硫黄電池サブモジュール6内をナトリウ
ム−硫黄単電池9が充電可能な温度になるように設定す
る。ここで設定する温度は、上述の放電末期に設定すべ
き温度と同じにし、常用運転モードであれば、五硫化二
ナトリウムの融点(242℃)以上になるように、非常
用運転モードであれば、四硫化二ナトリウムの融点(2
85℃)以上になるようにする。これにより、ナトリウ
ム−硫黄単電池9は、正極室10a内で生成した各種の
多硫化ナトリウムの溶融状態が維持されて充電されるこ
とになる。 【0022】このように制御装置4によるヒーター7の
制御により、上述のような温度管理のもとで電源システ
ム1を運転すると、従来の運転方法の場合のように当該
サブモジュール6内の温度を300〜350℃の範囲の
一定に保っていた場合に比べて低下することになる。す
なわち、真空断熱容器8の性能が同じであれば、本実施
の形態に係る運転方法を採用した場合、充放電反応を妨
げずに所定の出力および電力量を確保しつつ、ヒーター
7の消費電力を抑制でき、従来の運転方法に比べて運転
時の温度設定に必要な熱エネルギー量、換言するとエネ
ルギーコストを抑制することができる。 【0023】また、ナトリウム−硫黄単電池9に関する
ヒーター7の消費電力量を含んだ1日当りの電池効率
は、ヒーター7の消費電力量と反比例の関係にあるた
め、本実施の形態の運転方法によれば、従来の運転方法
による場合に比べてナトリウム−硫黄単電池9の運転効
率を高めることができる。すなわち、常用運転モードで
は、五硫化二ナトリウムの融点(242℃)に電池温度
が設定されているため、電槽等の電池構成部材の腐食が
進みにくく、電池寿命を伸ばすことができる。 【0024】 【実施例】出力が12.5kW/100kWhのナトリ
ウム−硫黄電池サブモジュール6を備えた上述の実施の
形態に係る電源システム1において、制御装置4によっ
てヒーター7を作動させ、1日当り1充放電サイクルで
電源システム1を常用運転モードと非常用運転モードの
連続運転を行った。この場合、ヒーター7の1日当りの
消費電力量は2.2kWhであり、また、1日当りのヒ
ーター7の消費電力量を考慮した運転効率は86.3%
であった。 【0025】また、常用運転モードのみでは、ヒーター
7の1日当りの消費電力量は1.3kWhであり、ま
た、1日当りのヒーター7の消費電力量を考慮した運転
効率は89.1%であった。 【0026】比較のため、同じ電源システム1におい
て、ナトリウム−硫黄電池サブモジュール6の温度が常
に300℃に維持されるようにヒーター7を作動させ、
1日当り1充放電サイクルで運転した。この場合、ヒー
ター7の1日当りの消費電力量は8.0kWhであり、
また、1日当りのヒーター7の消費電力量を考慮した運
転効率は80.8%であった。 【0027】なお、ここで言う運転効率は、1日の充電
電力量に1日のヒーター消費電力量を加算した電力量に
対する1日の放電電力量の割合である。 【0028】以上の結果より、本発明の運転方法による
場合は、ヒーターの消費電力量を抑制することができ、
運転時の温度設定に必要なエネルギーコストを比較例に
係る従来の運転方法の場合に比べて抑制できることがわ
かる。また、ヒーターの消費電力量を抑制することがで
きる結果、従来の運転方法による場合に比べて運転効率
を高めることができる。さらに、常用運転モードと非常
用運転モードの両方の運転モードで効率よく運転するこ
とができるので、用途の拡大にも寄与することができ
る。 【0029】 【発明の効果】上記したとおりであるから、本発明のナ
トリウム−硫黄電池の運転方法は、常用運転モードと非
常用運転モードを使い分け、その放電可能な待機状態、
放電末期における電池温度を、各運転モードに応じて設
定しているため、従来の運転方法に比べて、運転時の温
度設定に必要な熱エネルギー量を抑制することができ、
ヒーター消費電力量を含む運転効率を向上させることが
できる。また、電池温度を従来の電池温度より下げるこ
とで、電槽等の電池構成部材の腐食の低減が図れ、長期
耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る運転方法が採用され
る電源システムの一例の概念図である 【図2】図1の電源システムを構成するナトリウム−硫
黄電池モジュールの斜視図である。 【図3】図1のナトリウム−硫黄電池モジュールを構成
するナトリウム−硫黄電池サブモジュールの一部切り欠
き斜視図である。 【図4】図1のナトリウム−硫黄電池サブモジュールを
構成するナトリウム−硫黄単電池の縦断面図である。 【符号の説明】 1 電源システム 2 ナトリウム−硫黄電池モジュール 3 インバータ 4 制御装置 5 ラック 6 ナトリウム−硫黄電池サブモジュール 7 ヒーター 8 真空断熱容器 9 ナトリウム−硫黄単電池 10 ケース 10a 正極室 11 固体電解質 11a 負極室 12 硫黄 13 ナトリウム 14 端子棒 15 閉鎖部材
る電源システムの一例の概念図である 【図2】図1の電源システムを構成するナトリウム−硫
黄電池モジュールの斜視図である。 【図3】図1のナトリウム−硫黄電池モジュールを構成
するナトリウム−硫黄電池サブモジュールの一部切り欠
き斜視図である。 【図4】図1のナトリウム−硫黄電池サブモジュールを
構成するナトリウム−硫黄単電池の縦断面図である。 【符号の説明】 1 電源システム 2 ナトリウム−硫黄電池モジュール 3 インバータ 4 制御装置 5 ラック 6 ナトリウム−硫黄電池サブモジュール 7 ヒーター 8 真空断熱容器 9 ナトリウム−硫黄単電池 10 ケース 10a 正極室 11 固体電解質 11a 負極室 12 硫黄 13 ナトリウム 14 端子棒 15 閉鎖部材
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ナトリウムイオン伝導性の固体電解質を
挟んで正極活物質としての硫黄と負極活物質としてのナ
トリウムとが配置されたナトリウム−硫黄電池の運転
が、正極活物質中に多硫化ナトリウムを生成させる放電
と前記多硫化ナトリウムを硫黄に変化させる充電とから
なるナトリウム−硫黄電池の運転方法において、前記運
転が、電力の供給に余力がない時間帯に放電し、電力の
供給に余力がある時間帯に充電して負荷の平準化を実現
する常用運転モードと、停電時に放電し、復電時に充電
して負荷の無停電化を実現する非常用運転モードとから
なり、各運転モードの充電完了後の放電可能な待機状態
における電池温度を、五硫化二ナトリウムの融点以上で
ありかつ四硫化二ナトリウムの融点以下の範囲に設定す
る工程と、前記常用運転モードにおける放電末期の電池
温度を五硫化二ナトリウムの融点以上に設定する工程
と、前記非常用運転モードにおける放電末期の電池温度
を四硫化二ナトリウムの融点以上に設定する工程とを含
む、ことを特徴とするナトリウム−硫黄電池の運転方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001257387A JP2003068355A (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | ナトリウム−硫黄電池の運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001257387A JP2003068355A (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | ナトリウム−硫黄電池の運転方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003068355A true JP2003068355A (ja) | 2003-03-07 |
Family
ID=19085058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001257387A Pending JP2003068355A (ja) | 2001-08-28 | 2001-08-28 | ナトリウム−硫黄電池の運転方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003068355A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8247061B2 (en) | 2005-06-29 | 2012-08-21 | Robert Bosch Gmbh | Method for calibrating the measurements of an annular body |
-
2001
- 2001-08-28 JP JP2001257387A patent/JP2003068355A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8247061B2 (en) | 2005-06-29 | 2012-08-21 | Robert Bosch Gmbh | Method for calibrating the measurements of an annular body |
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---|---|---|---|
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|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060125 |