JP2003068285A - 電池用電極シートの製造方法及び製造装置 - Google Patents
電池用電極シートの製造方法及び製造装置Info
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 活物質塗工部幅が電極シートの長さ方向にば
らつくことなく、長さ方向に一様に伸びている電極シー
トを得られるよう、電極シートの幅を切揃える方法とそ
のための装置を実現する。 【解決手段】 電極シートの幅方向の両端部を切断する
切断手段を有し、その両端部を切断する装置の幅方向位
置が、活物質塗工部の幅方向の端部位置に基づいて制御
される装置を用いるために、活物質塗工部の幅と未塗工
部の幅が長さ方向に一様に調整された電池用電極シート
を製造することができ、高い製品精度を確保することが
可能となる。
らつくことなく、長さ方向に一様に伸びている電極シー
トを得られるよう、電極シートの幅を切揃える方法とそ
のための装置を実現する。 【解決手段】 電極シートの幅方向の両端部を切断する
切断手段を有し、その両端部を切断する装置の幅方向位
置が、活物質塗工部の幅方向の端部位置に基づいて制御
される装置を用いるために、活物質塗工部の幅と未塗工
部の幅が長さ方向に一様に調整された電池用電極シート
を製造することができ、高い製品精度を確保することが
可能となる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電池用電極シー
トの製造方法と製造装置に関し、詳しくは、長尺の電極
シートの活物質塗工部の幅のばらつき（長さ方向のばら
つき）を減少させることができる製造方法と製造装置に
関する。
トの製造方法と製造装置に関し、詳しくは、長尺の電極
シートの活物質塗工部の幅のばらつき（長さ方向のばら
つき）を減少させることができる製造方法と製造装置に
関する。
【０００２】
【従来の技術】 リチウムイオン二次電池等を構成する
捲回型の電極は、長尺の正極シートと負極シートを捲回
して構成される。これらの電極シートは、集電体となる
電極箔に活物質を塗布し、塗布された活物質が均一の厚
さになるようプレスして活物質層を形成し、幅方向の端
部を切揃えて製品寸法に仕上る。このときの電極シート
の切断方法を図１を用いて説明する。図１は、電極シー
トを幅方向に切断した断面図を示す。図１に示すよう
に、電極シート１２は、電極箔１４上に活物質層１６が
形成されており、電極シート１２の幅方向の一方側端部
には長辺に沿って伸びる活物質の未塗工部１８が設けら
れている。電極シート１２は、切断装置に設けられてい
る幅方向の位置決めガイド１７に、未塗工部１８側の電
極箔端面１４ａが当接した状態で送られる。切断装置に
は、幅方向の位置決めガイド１７から所定の距離だけ離
れた位置にカッターが設置されている。このために、切
断された電極シートは、電極箔端面１４ａからの幅が製
品寸法２２となるように切揃えられる。
捲回型の電極は、長尺の正極シートと負極シートを捲回
して構成される。これらの電極シートは、集電体となる
電極箔に活物質を塗布し、塗布された活物質が均一の厚
さになるようプレスして活物質層を形成し、幅方向の端
部を切揃えて製品寸法に仕上る。このときの電極シート
の切断方法を図１を用いて説明する。図１は、電極シー
トを幅方向に切断した断面図を示す。図１に示すよう
に、電極シート１２は、電極箔１４上に活物質層１６が
形成されており、電極シート１２の幅方向の一方側端部
には長辺に沿って伸びる活物質の未塗工部１８が設けら
れている。電極シート１２は、切断装置に設けられてい
る幅方向の位置決めガイド１７に、未塗工部１８側の電
極箔端面１４ａが当接した状態で送られる。切断装置に
は、幅方向の位置決めガイド１７から所定の距離だけ離
れた位置にカッターが設置されている。このために、切
断された電極シートは、電極箔端面１４ａからの幅が製
品寸法２２となるように切揃えられる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】 このようにして切揃
えられる電極シート１２の場合、活物質塗工部２０の幅
が正確に要求寸法に仕上がっていることが必要とされ
る。しかしながら、先に述べた従来の切断方法による
と、活物質塗工部２０の幅にばらつきが発生しやすい。
活物質途工部２０の幅が電極シートの長さ方向にばらつ
き易い。これは以下に述べる要因による。活物質の塗工
工程の際に、電極箔端面１４ａから塗工端１６ａまでの
距離、つまり未塗工部１８の幅を厳密に管理することは
難しく、ばらつきが発生することが避けられない。この
ために次の切断工程で、未塗工部１８側の電極箔端面１
４ａを位置の基準として切断すると、未塗工部１８の幅
がばらついているのに対応して活物質塗工部２０の幅も
ばらついてしまう。従来の切断方法では、塗工工程で発
生することが避けられない未塗工部１８の幅のばらつき
を補償することができない。
えられる電極シート１２の場合、活物質塗工部２０の幅
が正確に要求寸法に仕上がっていることが必要とされ
る。しかしながら、先に述べた従来の切断方法による
と、活物質塗工部２０の幅にばらつきが発生しやすい。
活物質途工部２０の幅が電極シートの長さ方向にばらつ
き易い。これは以下に述べる要因による。活物質の塗工
工程の際に、電極箔端面１４ａから塗工端１６ａまでの
距離、つまり未塗工部１８の幅を厳密に管理することは
難しく、ばらつきが発生することが避けられない。この
ために次の切断工程で、未塗工部１８側の電極箔端面１
４ａを位置の基準として切断すると、未塗工部１８の幅
がばらついているのに対応して活物質塗工部２０の幅も
ばらついてしまう。従来の切断方法では、塗工工程で発
生することが避けられない未塗工部１８の幅のばらつき
を補償することができない。
【０００４】本発明は、活物質塗工部幅が電極シートの
長さ方向にばらつくことなく、長さ方向に一様に伸びて
いる電極シートを得られるよう、電極シートの幅を切揃
える方法とそのための装置を実現することを目的とす
る。
長さ方向にばらつくことなく、長さ方向に一様に伸びて
いる電極シートを得られるよう、電極シートの幅を切揃
える方法とそのための装置を実現することを目的とす
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段と作用と効果】 本発明の
電池用電極シートの製造方法では、長さ方向に送られる
長尺の電極シートの活物質塗工部の幅方向の端部位置を
検出し、この検出結果に基づいて電極シートの幅方向両
端部を切断する切断手段の幅方向位置を制御する。切断
装置は、電極シートの幅方向の片側部でなく、両端部を
切断する。
電池用電極シートの製造方法では、長さ方向に送られる
長尺の電極シートの活物質塗工部の幅方向の端部位置を
検出し、この検出結果に基づいて電極シートの幅方向両
端部を切断する切断手段の幅方向位置を制御する。切断
装置は、電極シートの幅方向の片側部でなく、両端部を
切断する。
【０００６】従来の方法では、電極シートの幅を切揃え
る際の基準位置が未塗工部側の電極箔端部であったた
め、未塗工部の幅が長さ方向にばらついていると、切断
後の電極シートの塗工部幅も長さ方向にばらついてしま
っていた。本発明の切断方法では、幅方向の両端部を切
断する切断手段を用意し、その切断手段の幅方向位置
を、活物質塗工部の幅方向の端部位置に基づいて制御す
ることから、活物質塗工部の幅と未塗工部の幅が長さ方
向に一様に調整された電池用電極シートを製造すること
ができる。
る際の基準位置が未塗工部側の電極箔端部であったた
め、未塗工部の幅が長さ方向にばらついていると、切断
後の電極シートの塗工部幅も長さ方向にばらついてしま
っていた。本発明の切断方法では、幅方向の両端部を切
断する切断手段を用意し、その切断手段の幅方向位置
を、活物質塗工部の幅方向の端部位置に基づいて制御す
ることから、活物質塗工部の幅と未塗工部の幅が長さ方
向に一様に調整された電池用電極シートを製造すること
ができる。
【０００７】本発明の方法は、長尺の電極シートを長さ
方向に送る送り手段と、電極シートの活物質塗工部の幅
方向の端部位置を検出する塗工端検出手段と、電極シー
トの幅方向両端部を切断する切断手段と、塗工端検出手
段の検出結果に基づいて切断手段の幅方向位置を制御す
る制御手段とを備えた電池用電極シートの製造装置によ
って簡単に実行することができる。
方向に送る送り手段と、電極シートの活物質塗工部の幅
方向の端部位置を検出する塗工端検出手段と、電極シー
トの幅方向両端部を切断する切断手段と、塗工端検出手
段の検出結果に基づいて切断手段の幅方向位置を制御す
る制御手段とを備えた電池用電極シートの製造装置によ
って簡単に実行することができる。
【０００８】従来の装置では、未塗工部の幅のばらつき
を考慮することなく、電極箔端部か一定の幅となるとこ
ろで切断していたため、切断後の電極シートの塗工部幅
が長さ方向に一様にならなかった。本発明の装置では、
幅方向の両端部を切断する切断手段を有し、その両端部
を切断する装置の幅方向位置が、活物質塗工部の幅方向
の端部位置に基づいて制御されるために、切断後の電極
シートの未塗工部幅と塗工部幅が常に一定となるように
切断することができ、高い製品精度を確保することが可
能となる。
を考慮することなく、電極箔端部か一定の幅となるとこ
ろで切断していたため、切断後の電極シートの塗工部幅
が長さ方向に一様にならなかった。本発明の装置では、
幅方向の両端部を切断する切断手段を有し、その両端部
を切断する装置の幅方向位置が、活物質塗工部の幅方向
の端部位置に基づいて制御されるために、切断後の電極
シートの未塗工部幅と塗工部幅が常に一定となるように
切断することができ、高い製品精度を確保することが可
能となる。
【０００９】
【発明の実施の形態】 本発明を具現化した実施例を図
２〜図４を用いて説明する。図２は本実施例の電極シー
トの製造装置の概略図である。図３は図２の装置におけ
る動作の一部を示すフローチャートである。図４は図２
の装置における電極シートの短尺方向の断面図である。
２〜図４を用いて説明する。図２は本実施例の電極シー
トの製造装置の概略図である。図３は図２の装置におけ
る動作の一部を示すフローチャートである。図４は図２
の装置における電極シートの短尺方向の断面図である。
【００１０】図２を用いて電極シートの製造装置の構成
を説明する。本実施例の電極シート製造装置３０によっ
て製造される電極シート３２は図中Ｘ方向に長尺であ
り、電極箔３４上に活物質塗工層３６が形成されてい
る。また、電極シート３２の一方の長辺に沿って活物質
の未塗工部３８が設けられている。この電極シート３２
は図示しない送り手段によって矢印Ａ方向（長さ方向）
に送られる。なお、図では、電極箔３４と活物質塗工層
３６の厚みが著しく誇張して図示されている。
を説明する。本実施例の電極シート製造装置３０によっ
て製造される電極シート３２は図中Ｘ方向に長尺であ
り、電極箔３４上に活物質塗工層３６が形成されてい
る。また、電極シート３２の一方の長辺に沿って活物質
の未塗工部３８が設けられている。この電極シート３２
は図示しない送り手段によって矢印Ａ方向（長さ方向）
に送られる。なお、図では、電極箔３４と活物質塗工層
３６の厚みが著しく誇張して図示されている。
【００１１】この製造装置３０は、電極シート３２の両
端部を切落とす一対のカッター５２ａ，５２ｂを備えて
いる。これらのカッター５２ａ，５２ｂは、カッター軸
５２ｃによって一定の離反距離に固定されている。カッ
ター５２ａ，５２ｂの離反距離は製品幅に等しくされて
いる。一対のカッター５２ａ，５２ｂと両者を一定の離
反距離に維持するカッター対５２は、カッターモータ５
４によって矢印Ｂ方向に回転駆動され、このカッターモ
ータ５４はコントローラ５６において制御される。ま
た、このカッター対５２にはボールねじ５８が取付けら
れ、このボールねじ５８と対をなすボールナット６０は
送りモータ６２によって回転駆動される。ボールねじ５
８は、電極シート３２の幅方向に伸びている。送りモー
タ６２によってボールナット６０が回転させられると、
ボールねじ５８が図中Ｙ方向（電極シート３２の幅方
向）にスライドする。カッター対５２はボールねじ５８
に固定されているために、ボールねじ５８が電極シート
３２の幅方向にスライドするとカッター対５２も電極シ
ート３２の幅方向（Ｙ方向）にスライドする。送りモー
タ６２はコントローラ５６によって制御される。コント
ローラ５６によって送りモータ６２の正逆回転を制御す
ることによってカッター対５２の位置（即ち、電極シー
ト３２の幅方向での両端部切落とし位置）を制御するこ
とができる。
端部を切落とす一対のカッター５２ａ，５２ｂを備えて
いる。これらのカッター５２ａ，５２ｂは、カッター軸
５２ｃによって一定の離反距離に固定されている。カッ
ター５２ａ，５２ｂの離反距離は製品幅に等しくされて
いる。一対のカッター５２ａ，５２ｂと両者を一定の離
反距離に維持するカッター対５２は、カッターモータ５
４によって矢印Ｂ方向に回転駆動され、このカッターモ
ータ５４はコントローラ５６において制御される。ま
た、このカッター対５２にはボールねじ５８が取付けら
れ、このボールねじ５８と対をなすボールナット６０は
送りモータ６２によって回転駆動される。ボールねじ５
８は、電極シート３２の幅方向に伸びている。送りモー
タ６２によってボールナット６０が回転させられると、
ボールねじ５８が図中Ｙ方向（電極シート３２の幅方
向）にスライドする。カッター対５２はボールねじ５８
に固定されているために、ボールねじ５８が電極シート
３２の幅方向にスライドするとカッター対５２も電極シ
ート３２の幅方向（Ｙ方向）にスライドする。送りモー
タ６２はコントローラ５６によって制御される。コント
ローラ５６によって送りモータ６２の正逆回転を制御す
ることによってカッター対５２の位置（即ち、電極シー
ト３２の幅方向での両端部切落とし位置）を制御するこ
とができる。
【００１２】本実施例の電極シート製造装置３０には、
活物質塗工層３６の塗工端３６ａの幅方向での位置を検
出する塗工端検出器６４が備えられている。この塗工端
検出器６４は、光変換素子群が幅方向（Ｙ方向）に１列
に並んでいる非接触式のラインセンサが用いられ、光学
的に塗工端３６ａの幅方向の位置を検出する。塗工端検
出器６４は、カッター対５２よりも前方に取付けられ、
カッター５２ａ，５２ｂが切断する直前の塗工端３６ａ
の幅方向位置を検出する。塗工端検出器６４の検出結果
はコントローラ５６に送られる。なお光変換素子群を利
用するセンサに換えて静電容量型のラインセンサや接触
式の位置検出センサを用いても同様の効果が得られる。
活物質塗工層３６の塗工端３６ａの幅方向での位置を検
出する塗工端検出器６４が備えられている。この塗工端
検出器６４は、光変換素子群が幅方向（Ｙ方向）に１列
に並んでいる非接触式のラインセンサが用いられ、光学
的に塗工端３６ａの幅方向の位置を検出する。塗工端検
出器６４は、カッター対５２よりも前方に取付けられ、
カッター５２ａ，５２ｂが切断する直前の塗工端３６ａ
の幅方向位置を検出する。塗工端検出器６４の検出結果
はコントローラ５６に送られる。なお光変換素子群を利
用するセンサに換えて静電容量型のラインセンサや接触
式の位置検出センサを用いても同様の効果が得られる。
【００１３】次に、主に図３を用いて本実施例の電極シ
ート製造装置３０の動作について説明する。製品寸法に
等しい離反距離となるよう連結されたカッター対５２
は、コントローラ５６によって制御されるカッターモー
タ５４を駆動源として回転し、長さ方向に送られる電極
シート３２の両側の長辺に沿って電極シート３２の両側
端部を切落とす。カッター対５２よりも前方に位置して
いる塗工端検出器６４によって、切断される直前の塗工
端３６ａの幅方向の位置が検出される（ステップＳ１
０）。検出された塗工端３６ａの幅方向位置によって、
カッター対５２の幅方向（Ｙ方向）位置が調整される。
（ステップＳ２０）。検出された塗工端３６ａの幅方向
位置が左にあればカッター対５２は左に移動し、塗工端
３６ａの幅方向位置が右にあればカッター対５２は右に
移動する。この結果、塗工端３６ａの幅方向位置から左
カッター５２ａまでの距離（これが未塗工部３８の幅と
なる）と、塗工端３６ａの幅方向位置から右カッター５
２ｂまでの距離（これが活物質塗工層３８の幅となる）
は、常時一定に維持される。
ート製造装置３０の動作について説明する。製品寸法に
等しい離反距離となるよう連結されたカッター対５２
は、コントローラ５６によって制御されるカッターモー
タ５４を駆動源として回転し、長さ方向に送られる電極
シート３２の両側の長辺に沿って電極シート３２の両側
端部を切落とす。カッター対５２よりも前方に位置して
いる塗工端検出器６４によって、切断される直前の塗工
端３６ａの幅方向の位置が検出される（ステップＳ１
０）。検出された塗工端３６ａの幅方向位置によって、
カッター対５２の幅方向（Ｙ方向）位置が調整される。
（ステップＳ２０）。検出された塗工端３６ａの幅方向
位置が左にあればカッター対５２は左に移動し、塗工端
３６ａの幅方向位置が右にあればカッター対５２は右に
移動する。この結果、塗工端３６ａの幅方向位置から左
カッター５２ａまでの距離（これが未塗工部３８の幅と
なる）と、塗工端３６ａの幅方向位置から右カッター５
２ｂまでの距離（これが活物質塗工層３８の幅となる）
は、常時一定に維持される。
【００１４】実際には、カッター対５２が移動した後の
塗工端位置を検出する（ステップＳ３０）。ここで検出
される塗工端位置は、左カッター５２ａからの距離とし
て検出され、これをここではａ´とする。図３のステッ
プＳ２０によって、左カッター５２ａの位置は調整され
ており、正しく調整されていれば、ステップで検出され
るはずの左カッター５２ａから塗工端までの距離は一定
の距離になるはずである（この距離をここではａとして
いる）。ここで、距離ａは切り揃えた後の未塗工部３８
の幅ａに等しい。
塗工端位置を検出する（ステップＳ３０）。ここで検出
される塗工端位置は、左カッター５２ａからの距離とし
て検出され、これをここではａ´とする。図３のステッ
プＳ２０によって、左カッター５２ａの位置は調整され
ており、正しく調整されていれば、ステップで検出され
るはずの左カッター５２ａから塗工端までの距離は一定
の距離になるはずである（この距離をここではａとして
いる）。ここで、距離ａは切り揃えた後の未塗工部３８
の幅ａに等しい。
【００１５】ステップＳ４０では、検出された塗工端位
置ａ´と、検出されるはずの塗工端位置ａとのずれを計
測し、このずれが所定の範囲内であれば（ステップＳ４
０でＹＥＳ）カッター対５２の幅方向の移動を停止する
（ステップＳ５０）。切断が終了するまでステップＳ１
０以降の動作を繰り返す。また、ステップＳ４０で検出
されるずれが所定の範囲を超えて大きい場合（ステップ
Ｓ４０でＮＯ）には、ステップＳ２０に戻り、カッター
対５２を幅方向に移動し続ける。カッター対５２の幅方
向の移動は、検出された塗工端位置ａ´が、正規の位置
ａに等しくなるまで続けられる。この結果、検出された
塗工端位置から左カッター５２ａまでの距離がａに維持
された状態で切断が続けられる。
置ａ´と、検出されるはずの塗工端位置ａとのずれを計
測し、このずれが所定の範囲内であれば（ステップＳ４
０でＹＥＳ）カッター対５２の幅方向の移動を停止する
（ステップＳ５０）。切断が終了するまでステップＳ１
０以降の動作を繰り返す。また、ステップＳ４０で検出
されるずれが所定の範囲を超えて大きい場合（ステップ
Ｓ４０でＮＯ）には、ステップＳ２０に戻り、カッター
対５２を幅方向に移動し続ける。カッター対５２の幅方
向の移動は、検出された塗工端位置ａ´が、正規の位置
ａに等しくなるまで続けられる。この結果、検出された
塗工端位置から左カッター５２ａまでの距離がａに維持
された状態で切断が続けられる。
【００１６】本実施例の電極シート製造装置３０によっ
て得られる電極シート３２を図４に示し、これを従来の
装置によって得られる電極シート１２を示す図１と比較
して説明する。図４は電極シートの短尺方向（図２にお
いてＹ方向に切断したとき）の断面図である。先に述べ
たように、何れの装置によっても、電極箔１４，３４の
一方の長辺に沿って未塗工部１８，３８が設けられ、他
方の長辺に沿って活物質層塗工層１６，３６が形成され
て電極シート１２，３２が製造される。
て得られる電極シート３２を図４に示し、これを従来の
装置によって得られる電極シート１２を示す図１と比較
して説明する。図４は電極シートの短尺方向（図２にお
いてＹ方向に切断したとき）の断面図である。先に述べ
たように、何れの装置によっても、電極箔１４，３４の
一方の長辺に沿って未塗工部１８，３８が設けられ、他
方の長辺に沿って活物質層塗工層１６，３６が形成され
て電極シート１２，３２が製造される。
【００１７】従来の装置では、電極箔端部１４ａを基準
位置にし、１枚のカッターによって活物質塗工層１６側
の長辺のみを切断して製品寸法２２に揃えていた。この
ため、塗工工程において未塗工部１８の幅がばらついて
いると、活物質塗工層２０の幅がばらついてしまってい
た。本実施例の電極シート製造装置３０では、製品寸法
４２に等しい離反距離を有するカッター対５２の幅方向
位置が、塗工端検出器６４によって検出される活物質塗
工層３６の塗工端３６ａの位置に基づいて制御される。
このために、カッター対５２は、塗工端３６ａから左切
断位置６６ａまでの長さ（未塗工部３８の幅）と、塗工
端３６ａから右切断位置６６ｂまでの長さ（塗工部４０
の幅）がそれぞれ常に所定の寸法になる位置へスライド
し、その位置で両側の長辺を切断して製品寸法４２に揃
える。このため、未塗工部３８側の長辺はカッター５２
ａによって塗工端３６ａに沿う形状に切揃えられ、塗工
部４０側の長辺はカッター５２ｂによって塗工端３６ａ
に沿う形状に切揃えられる。これにより、電極シート３
２幅は製品寸法４２に切揃えられ、しかも、未塗工部３
８の幅と塗工部４０の幅はそれぞれ常に所定の寸法とな
る。
位置にし、１枚のカッターによって活物質塗工層１６側
の長辺のみを切断して製品寸法２２に揃えていた。この
ため、塗工工程において未塗工部１８の幅がばらついて
いると、活物質塗工層２０の幅がばらついてしまってい
た。本実施例の電極シート製造装置３０では、製品寸法
４２に等しい離反距離を有するカッター対５２の幅方向
位置が、塗工端検出器６４によって検出される活物質塗
工層３６の塗工端３６ａの位置に基づいて制御される。
このために、カッター対５２は、塗工端３６ａから左切
断位置６６ａまでの長さ（未塗工部３８の幅）と、塗工
端３６ａから右切断位置６６ｂまでの長さ（塗工部４０
の幅）がそれぞれ常に所定の寸法になる位置へスライド
し、その位置で両側の長辺を切断して製品寸法４２に揃
える。このため、未塗工部３８側の長辺はカッター５２
ａによって塗工端３６ａに沿う形状に切揃えられ、塗工
部４０側の長辺はカッター５２ｂによって塗工端３６ａ
に沿う形状に切揃えられる。これにより、電極シート３
２幅は製品寸法４２に切揃えられ、しかも、未塗工部３
８の幅と塗工部４０の幅はそれぞれ常に所定の寸法とな
る。
【００１８】以上に述べた電極シートの製造方法と製造
装置によって製造された電極シートと、従来の製造方法
と製造装置によって製造された電極シートを、図５と図
６を用いて比較する。図５（ａ）は従来の電極シートの
１例を示す図であり、図５（ｂ）は本実施例の電極シー
トの１例を示す図である。図６は従来と本実施例との活
物質塗工層部幅のばらつきを示すグラフである。
装置によって製造された電極シートと、従来の製造方法
と製造装置によって製造された電極シートを、図５と図
６を用いて比較する。図５（ａ）は従来の電極シートの
１例を示す図であり、図５（ｂ）は本実施例の電極シー
トの１例を示す図である。図６は従来と本実施例との活
物質塗工層部幅のばらつきを示すグラフである。
【００１９】図５（ａ）の矢印Ｃ及び図５（ｂ）の矢印
Ｄは電極シート１２，３２の送り方向（長さ方向）を示
している。図５（ａ），（ｂ）に示す電極シート１２，
３２は、活物質の塗工端１６ａ，３２ａの幅方向の位置
が長さ方向に傾いている場合を例示している（説明のた
めに傾斜を著しく拡大して示している）。活物質の塗工
工程において未塗装部１８の幅がばらついた電極シート
を例示している。
Ｄは電極シート１２，３２の送り方向（長さ方向）を示
している。図５（ａ），（ｂ）に示す電極シート１２，
３２は、活物質の塗工端１６ａ，３２ａの幅方向の位置
が長さ方向に傾いている場合を例示している（説明のた
めに傾斜を著しく拡大して示している）。活物質の塗工
工程において未塗装部１８の幅がばらついた電極シート
を例示している。
【００２０】図５（ａ）に示す従来の装置の場合では、
電極箔端面１４ａを切断の基準位置とするために塗工端
１６ａの幅方向位置が長さ方向に傾いている場合であっ
ても未塗工部１８幅のばらつきを考慮することなく電極
箔端面１４ａから製品寸法２２の位置で切断する。これ
により、切断後の塗工部の幅は２０ａと２０ｂに示すよ
うに長さとともに変動してしまう一方、図５（ｂ）に示
す本実施例の装置の場合には、塗工端３６ａの幅方向位
置を基準にして両側が切断されるために、塗工端３６ａ
の幅方向位置が長さ方向に傾いていても、切断後の塗工
部の幅は４０ａと４０ｂに示すように、長さ方向に変動
することがない。高い製品精度を確保することが可能と
なる。
電極箔端面１４ａを切断の基準位置とするために塗工端
１６ａの幅方向位置が長さ方向に傾いている場合であっ
ても未塗工部１８幅のばらつきを考慮することなく電極
箔端面１４ａから製品寸法２２の位置で切断する。これ
により、切断後の塗工部の幅は２０ａと２０ｂに示すよ
うに長さとともに変動してしまう一方、図５（ｂ）に示
す本実施例の装置の場合には、塗工端３６ａの幅方向位
置を基準にして両側が切断されるために、塗工端３６ａ
の幅方向位置が長さ方向に傾いていても、切断後の塗工
部の幅は４０ａと４０ｂに示すように、長さ方向に変動
することがない。高い製品精度を確保することが可能と
なる。
【００２１】従来と本実施例との活物質の塗工部幅のば
らつきを比較すると、図６に示すように、従来塗工部幅
には大きなばらつきがあった。本実施例の塗工部幅のば
らつきは小さく押さえられる。
らつきを比較すると、図６に示すように、従来塗工部幅
には大きなばらつきがあった。本実施例の塗工部幅のば
らつきは小さく押さえられる。
【００２２】以上に述べたように、本実施例の電池用電
極シートの製造装置及び製造方法によると、活物質の塗
工端位置を塗工端検出器によって検出し、検出された塗
工端位置に従って２枚のカッターからなるカッター対を
スライドさせ、未塗工端幅と塗工端幅とがそれぞれ常に
所定の寸法となるように切揃えることができる。このこ
とにより、電極シートの活物質の塗工部幅と未塗工部幅
とがばらつくことなく高い製品精度を確保することが可
能となる。
極シートの製造装置及び製造方法によると、活物質の塗
工端位置を塗工端検出器によって検出し、検出された塗
工端位置に従って２枚のカッターからなるカッター対を
スライドさせ、未塗工端幅と塗工端幅とがそれぞれ常に
所定の寸法となるように切揃えることができる。このこ
とにより、電極シートの活物質の塗工部幅と未塗工部幅
とがばらつくことなく高い製品精度を確保することが可
能となる。
【００２３】以上、本発明の具体例を詳細に説明した
が、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定する
ものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上
に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれ
る。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、
単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性
を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせ
に限定されるものではない。また、本明細書または図面
に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであ
り、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的
有用性を持つものである。
が、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定する
ものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上
に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれ
る。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、
単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性
を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせ
に限定されるものではない。また、本明細書または図面
に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであ
り、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的
有用性を持つものである。
【図１】 従来の電極シートの短尺方向の断面図。
【図２】 本実施例の電極シートの製造装置の概略図。
【図３】 図２の装置における動作の一部を示すフロー
チャート。
チャート。
【図４】 図２の装置における電極シートの短尺方向の
断面図。
断面図。
【図５】 従来及び本実施例の電極シートの１例を示す
図。
図。
【図６】 従来と本実施例との活物質塗工層部幅のばら
つきを示すグラフ。
つきを示すグラフ。
３０：電極シート製造装置
３２：電極シート
３４：電極箔
３４ａ：電極箔端面
３６：活物質塗工層
３６ａ：塗工端
３８：未塗工部
４０：塗工部
４０ａ，４０ｂ：塗工部
４２：製品寸法
５２：カッター対
５２ａ，５２ｂ：カッター
５２ｃ：カッター軸
５４：カッターモータ
５６：コントローラ
５８：ボールねじ
６０：ボールナット
６２：送りモータ
６４：塗工端検出器
６６ａ，６６ｂ：切断位置
Claims (2)
- 【請求項１】 長さ方向に送られる長尺の電極シートの
活物質塗工部の幅方向の端部位置を検出し、この検出結
果に基づいて電極シートの幅方向両端部を切断する切断
手段の幅方向位置を制御し、活物質塗工部の幅と未塗工
部の幅が長さ方向に一様に調整された電池用電極シート
を製造する方法。 - 【請求項２】 長尺の電極シートを長さ方向に送る送り
手段と、電極シートの活物質塗工部の幅方向の端部位置
を検出する塗工端検出手段と、電極シートの幅方向両端
部を切断する切断手段と、塗工端検出手段の検出結果に
基づいて切断手段の幅方向位置を制御する制御手段とを
備えた電池用電極シートの製造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001259622A JP2003068285A (ja) | 2001-08-29 | 2001-08-29 | 電池用電極シートの製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001259622A JP2003068285A (ja) | 2001-08-29 | 2001-08-29 | 電池用電極シートの製造方法及び製造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003068285A true JP2003068285A (ja) | 2003-03-07 |
Family
ID=19086967
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001259622A Pending JP2003068285A (ja) | 2001-08-29 | 2001-08-29 | 電池用電極シートの製造方法及び製造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003068285A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011237210A (ja) * | 2010-05-07 | 2011-11-24 | Yokogawa Electric Corp | 位置測定システム |
| WO2014188641A1 (ja) * | 2013-05-24 | 2014-11-27 | 富士機械工業株式会社 | 両面塗工システム |
| JP2017126501A (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | エリーパワー株式会社 | シート状電極部材の分割方法および分割装置 |
| KR20190086901A (ko) * | 2018-01-15 | 2019-07-24 | 주식회사 엘지화학 | 전극 제조방법 및 전극 제조장치 |
-
2001
- 2001-08-29 JP JP2001259622A patent/JP2003068285A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011237210A (ja) * | 2010-05-07 | 2011-11-24 | Yokogawa Electric Corp | 位置測定システム |
| WO2014188641A1 (ja) * | 2013-05-24 | 2014-11-27 | 富士機械工業株式会社 | 両面塗工システム |
| JP2014226635A (ja) * | 2013-05-24 | 2014-12-08 | 富士機械工業株式会社 | 両面塗工システム |
| CN104520015A (zh) * | 2013-05-24 | 2015-04-15 | 富士机械工业株式会社 | 两面涂敷系统 |
| US9486828B2 (en) | 2013-05-24 | 2016-11-08 | Fuji Kikai Kogyo Co., Ltd. | Dual coating system |
| CN104520015B (zh) * | 2013-05-24 | 2016-12-07 | 富士机械工业株式会社 | 两面涂敷系统 |
| JP2017126501A (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | エリーパワー株式会社 | シート状電極部材の分割方法および分割装置 |
| KR20190086901A (ko) * | 2018-01-15 | 2019-07-24 | 주식회사 엘지화학 | 전극 제조방법 및 전극 제조장치 |
| KR102497265B1 (ko) * | 2018-01-15 | 2023-02-07 | 주식회사 엘지에너지솔루션 | 전극 제조방법 및 전극 제조장치 |
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