JP2003066648A - 静電潜像現像用トナーとその製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナーとその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー粒径を高い精度で制御できると共に粒
度分布及び帯電分布がシャープな静電潜像現像用トナー
の製造方法を提供する。さらに帯電量(電荷量)が、湿
度、印字モードによらず安定した静電潜像現像用トナー
を提供する。 【解決手段】 少なくとも樹脂粒子を含む分散液中の樹
脂粒子を塩析/凝集してトナー粒子を形成する静電潜像
現像用トナーの製造方法において、少なくとも塩析/
凝集による粒子の成長を開始させる塩析剤を添加する工
程(塩析/凝集工程)、粒子の体積平均粒径が2〜9
μmに成長した時点で塩析停止剤を添加する工程(粒子
成長停止工程)、を有し、さらに分散液より粒子を分
離する工程、乾燥する工程を有することを特徴とする
静電潜像現像用トナーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等に用いられる静電潜像現像用トナー(以下、単にトナ
ーと言うこともある)とその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、高速のデジタル複写機、レーザー
プリンタにおいては、殆ど静電潜像現像法が用いられて
いる。また、今日要求される高画質な画像を得るため、
この静電潜像現像用のトナーとしていわゆる重合トナー
が注目されている。
【0003】とりわけ、重合トナーの中でも、粒度分
布、ひいては帯電量分布をシャープにし、解像度の高い
画像が得られる乳化会合型のトナーが注目されている。
乳化会合型トナーは、従来より粒度分布の狭い小粒径の
トナーをコストアップ無く製造できるメリットがある。
しかし、実用化に当たっては、更に小粒径でありなが
ら、ねらい通りのトナー粒径に制御できるよう製造工程
の管理精度を高める必要があった。
【0004】又、小粒径のトナーは単位質量あたりの電
荷量が高いため、湿度に対する帯電量の安定性、連続、
間欠など印字モードによる電荷の安定性を高める必要が
ある。これに対し、荷電制御剤を使用するなどの技術を
用いてきたが、その安定性は未だ不十分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】トナー粒径を高い精度
で制御できると共に粒度分布及び帯電分布がシャープな
静電潜像現像用トナーの製造方法を提供する。さらに帯
電量(電荷量)が、湿度、印字モードによらず安定した
静電潜像現像用トナーを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者等は、鋭
意検討した結果、本発明の目的は下記構成の何れかを採
ることにより達成されることがわかった。
【0007】〔1〕 少なくとも樹脂粒子を含む分散液
中の樹脂粒子を塩析/凝集してトナー粒子を形成する静
電潜像現像用トナーの製造方法において、少なくとも
塩析/凝集による粒子の成長を開始させる塩析剤を添加
する工程(塩析/凝集工程)、粒子の体積平均粒径が
2〜9μmに成長した時点で塩析停止剤を添加する工程
(粒子成長停止工程)、を有し、さらに分散液より粒
子を分離する工程、乾燥する工程を有することを特徴
とする静電潜像現像用トナーの製造方法。
【0008】〔2〕 前記塩析停止剤は塩析剤よりも金
属イオン、もしくはプラスイオンの価数が小さい塩類か
らなることを特徴とする〔1〕記載の静電潜像現像用ト
ナーの製造方法。
【0009】〔3〕 前記分散液がアニオン性界面活性
剤を含有し、金属イオン、もしくはプラスイオンの価数
が、塩析剤は2価、塩析停止剤が1価であることを特徴
とする〔2〕記載の静電潜像現像用トナーの製造方法。
【0010】〔4〕 前記分散液がアニオン性界面活性
剤を含有し、金属イオン、もしくはプラスイオンの価数
が、塩析剤は3価、塩析停止剤が2価もしくは1価であ
ることを特徴とする〔2〕記載の静電潜像現像用トナー
の製造方法。
【0011】〔5〕 前記乾燥工程後の体積平均粒径に
対し、塩析/凝集工程の粒子の大きさが80〜120%
の体積平均粒径になった時点で、塩析停止剤を添加する
ことを特徴とする〔1〕記載の静電潜像現像用トナーの
製造方法。
【0012】〔6〕 少なくとも樹脂粒子を含む分散液
中の樹脂粒子を塩析/凝集してトナー粒子を形成する工
程を経て製造された静電潜像現像用トナーであり、塩
析/凝集による粒子の成長を開始させる塩析剤を添加す
る工程(塩析/凝集工程)、粒子の体積平均粒径が2
〜9μmに成長した時点で塩析停止剤を添加する工程
(粒子成長停止工程)、を有し、さらに分散液より粒
子を分離する工程、乾燥する工程を経て製造されたこ
とを特徴とする静電潜像現像用トナー。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に使用する化合物、トナー
組成、トナー製造方法等につき更に説明する。
【0014】1.塩析剤及び塩析/凝集工程 本発明は、樹脂粒子を含む分散剤、好ましくは水系媒体
中で重合せしめた樹脂粒子の分散液から、樹脂粒子を塩
析/凝集して融着する工程を有する。本工程において2
価〜4価の金属塩を好ましい塩析剤として用いることが
できる。その理由は、1価の金属塩よりも2価、3価の
金属塩の方が臨界凝集濃度(凝析値あるいは凝析点)が
小さいため添加する量を少なく出来るためである。
【0015】塩析/凝集工程については、後述するよう
に塩析剤の添加によって、樹脂粒子が水系媒体からなる
分散液中で凝集をはじめ時間と共に粒子径が成長する工
程をいう。
【0016】本発明でいう塩析/凝集とは、塩析(粒子
の凝集)により融着(粒子間の界面消失)とが同時に起
こる、または、塩析/凝集と融着とを平行して起こさせ
る行為をいう。塩析/凝集と融着とを同時に行わせるた
めには、複合樹脂粒子を構成する樹脂のガラス転移温度
(Tg)以上の温度条件下において粒子(複合樹脂粒
子、着色剤粒子)を塩析/凝集させるのがよい。
【0017】融着とは樹脂粒子間の界面が消失する状態
をいい、透過型電子顕微鏡で粒子の切片を観察すること
で確認できる。
【0018】この塩析/凝集工程では、複合樹脂粒子お
よび着色剤粒子とともに、荷電制御剤などの内添剤粒子
(数平均一次粒子径が10〜1000nm程度の微粒
子)を塩析/融着させてもよい。また、着色剤粒子は、
表面改質されていてもよく、表面改質剤としては、従来
公知のものを使用することができる。
【0019】また、本発明においては樹脂粒子と着色剤
を水系媒体中において塩析/凝集、融着させて着色粒子
(本発明では、トナー粒子と呼ぶ)を得た後、前記トナ
ー粒子を水系媒体から分離するときに、水系媒体中に存
在している界面活性剤のクラフト点以上の温度で行うこ
とが好ましく、更に好ましくは、クラフト点〜(クラフ
ト点+20℃)の温度範囲で行うことである。
【0020】上記のクラフト点とは、界面活性剤を含有
した水溶液が白濁化しはじめる温度であり、クラフト点
の測定は下記のように行われる。
【0021】《クラフト点の測定》塩析/凝集、融着す
る工程で用いる水系媒体すなわち界面活性剤溶液に、実
際に使用する量の凝集剤を加えた溶液を調製し、この溶
液を1℃で5日間貯蔵した。次いで、この溶液を撹拌し
ながら透明になるまで徐々に加熱した。溶液が透明にな
った温度をクラフト点として定義する。
【0022】次に塩析剤の具体的な例を以下に示す。2
価の金属塩としては、塩化マグネシウム、塩化カルシウ
ム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガ
ン等が挙げられ、3価の金属塩としては、塩化アルミニ
ウム、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化鉄
等が挙げられる。4価の金属塩としては、硫酸チタニ
ル、四塩化スズが挙げられる。
【0023】これらは、目的に応じて適宜選択される
が、凝集が急激に進むことなく適正な速度で進み、トナ
ー粒子径が制御しやすいため2価または3価の金属塩が
好ましい。特に好ましくは2価の金属塩を用いるのがよ
い。
【0024】臨界凝集濃度とは、水性分散液中の分散物
の安定性に関する指標であり、塩析剤を添加し、凝集が
起こるときの塩析剤の添加濃度を示すものである。この
臨界凝集濃度は、樹脂粒子自身及び分散剤により大きく
変化する。
【0025】例えば、岡村誠三他著 高分子化学17,
601(1960)等に記述されており、その値を知る
ことが出来る。又、別の方法として、目的とする粒子分
散液に所望の塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ
電位を測定し、ζ電位が変化しだす点の塩濃度を臨界凝
集濃度とすることも可能である。
【0026】本発明では、塩析剤を用いて臨界凝集濃度
以上の濃度になるように樹脂粒子分散液を処理する。こ
の時、当然のことながら、塩析剤を粉末として直接加え
るか、水溶液として加えるかは、その目的に応じて任意
に選択される。水溶液として加える場合には、樹脂粒子
分散液の容量と塩析剤水溶液の総容量に対し、添加した
塩析剤が樹脂粒子の臨界凝集濃度以上になる必要があ
る。
【0027】本発明では、塩析剤の濃度は、臨界凝集濃
度以上であれば良いが、好ましくは臨界凝集濃度の1.
2倍以上、更に好ましくは1.5倍以上添加される。
【0028】2.塩析停止剤及び粒子成長停止工程 図1に粒子成長と粒子成長停止を説明する図を示す。
【0029】本発明では、図1に示すように塩析/凝集
工程の粒子成長を塩析停止剤によって停止する工程を設
ける。これにより粗粉の少ないシャープな粒度分布を持
つ粒子を得ることが出来る(粒子成長停止工程)。それ
に続いてしばらく撹拌を続けるがこれが熟成工程であ
る。
【0030】塩析停止剤とは、塩析剤として用いる金属
塩と共存(樹脂粒子分散液に2種の金属イオン、若しく
は非金属陽イオンが存在)する場合、塩析による樹脂粒
子の凝集力がそれぞれ単独で用いた場合より低下する機
能をもつ物質をいう。具体的には塩析剤に対して陽イオ
ンの価数が異なる塩、若しくは価数が同じでも陽イオン
のイオン半径が異なる塩であるが、本発明では塩析剤よ
りも陽イオンの価数が小さい塩を用いるのが好ましい。
【0031】従来は塩析停止剤を用いることなく、多量
の水で稀釈するなどしてトナー粒子となるべき凝集粒子
の成長を停止していた。しかし、本発明の塩析停止剤を
用いることで成長を迅速に停止することができ、その結
果粗大粒子の少ない、即ち粒度分布のシャープなトナー
を得ることが出来るようになった。
【0032】本発明者等は、塩析/凝集工程で前述のよ
うな2種の陽イオンが存在するとき、樹脂粒子の凝集速
度はその中間とはならず、著しく低下することを見出
し、この現象を塩析/凝集粒子の成長停止に応用するこ
とで本発明を完成するに至った。そのメカニズムは明か
ではないが、陽イオン間の拮抗作用によるものと推察さ
れる。
【0033】塩析停止剤として用いることが出来る1価
の金属塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化リチウム等が挙げられる。金属塩以外には塩化アンモ
ニウムなどアンモニウム塩を用いることが出来る。2価
及び3価の金属塩としては、塩析剤と同様なものが使用
可能である。
【0034】即ち、上記塩析剤と塩析停止剤の種類と価
数による好ましい使用組み合わせ例を示せば、下記表1
の如くなる。
【0035】
【表1】
【0036】本発明において、塩析/凝集工程で続いて
いた粒子の成長が、塩析停止剤を添加する粒子成長停止
工程において停止するが、完全に停止しなくてもよく、
成長速度が明らかに抑制されればよい。
【0037】塩析停止剤を添加するタイミングは、トナ
ーの最終的な粒径に対し、80〜120%になった時点
で添加する。好ましくは、90〜110%になった時点
で添加することが好ましい。具体的には、例えば体積平
均粒径が5μmのトナーを得ようとするとき、会合粒子
の成長が4〜6μmになったとき添加することが好まし
い。さらに好ましくは、4.5〜5.5μmになった時
点で添加する。
【0038】塩析停止剤を添加した後、わずかに粒子が
成長を続ける、もしくは撹拌の継続による粒子形状の変
化により測定上の粒子径が縮小することがあるが上記の
範囲で塩析停止剤を添加すれば平均粒子径の再現性がよ
い。
【0039】本発明における体積平均粒径はコールター
マルチサイザー(コールター社製)、もしくはFPIA
−2000(シスメック社製)で測定したものをいう。
【0040】塩析剤、塩析停止剤の添加量は、それらの
価数に応じて調整すればよい。塩析剤、塩析停止剤は、
水溶液として添加することが好ましいが、粉末として添
加しても良い。
【0041】3.分離工程 分散液から、粒子成長停止工程を経て加熱撹拌を終了し
た樹脂粒子を分離する工程では、例えば濾過処理と、濾
別されたトナー粒子(ケーキ状の集合物)から必要によ
り界面活性剤や塩析剤、塩析停止剤などを除去する洗浄
処理とが施される。ここに、分離処理方法としては、遠
心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィ
ルタープレス等を使用して行う濾過法など特に限定され
るものではない。分離工程後のトナー粒子(ウエットケ
ーキ)の水分量は通常10〜50%である。
【0042】4.乾燥工程 この工程は、洗浄処理されたトナー粒子を乾燥処理する
工程である。
【0043】この工程で使用される乾燥機としては、ス
プレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを
挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流
動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用す
ることが好ましい。
【0044】乾燥処理されたトナー粒子の水分は、5質
量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量
%以下とされる。
【0045】なお、乾燥処理されたトナー粒子同士が、
弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を
解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、
ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フ
ードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用すること
ができる。
【0046】5.界面活性剤 樹脂粒子を塩析/凝集して成長させる水系媒体には、ア
ニオン性界面活性剤を含むことが好ましい。アニオン性
界面活性剤とノニオン性活性剤あるいはカチオン性活性
剤を併用しても良いが、アニオン性界面活性剤のみを含
むことで粒子径が高い精度で制御できる。アニオン性界
面活性剤は、樹脂粒子分散液より持ち込んでもよく、塩
析/凝集工程で新たに追加しても良い。
【0047】6.樹脂粒子の製造方法 最も代表的なものは重合性単量体を水系媒体中で重合せ
しめて得られるものであり、この製造方法は、必要な添
加剤の乳化液を加えた液中(水系媒体中)にて単量体を
乳化重合、あるいはミニエマルジョン重合を行って微粒
の樹脂粒子を調製し、必要に応じて着色剤、離型剤等の
定着改良剤、荷電制御剤を加え、前記した塩析剤塩類な
どの塩析剤及び凝集剤等を添加して当該樹脂粒子を塩析
/凝集して融着する方法で製造するものである。
【0048】本発明のトナーを製造する方法の一例とし
ては、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型剤、
さらに重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナ
イザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散
機などで重合性単量体に各種構成材料を溶解あるいは分
散させる。この各種構成材料が溶解あるいは分散された
重合性単量体を分散安定剤を含有した水系媒体中にホモ
ミキサーやホモジナイザーなどを使用しトナーとしての
所望の大きさの油滴に分散させる。
【0049】その後、撹拌機構が後述の撹拌翼である反
応装置(撹拌装置)へ移し、加熱することで重合反応を
進行させる。微粒の樹脂粒子を調製し、前記した塩類な
どの塩析剤等を添加して当該樹脂粒子を塩析/凝集して
融着する方法で製造するものである。その後、分離、洗
浄し、さらに乾燥することで本発明のトナーを調製す
る。なお、本発明でいうところの「水系媒体」とは、少
なくとも水が50質量%以上含有されたものを示す。
【0050】また、本発明のトナーを製造する方法とし
て、乳化重合法にて樹脂粒子を造り、水系媒体中で塩析
/凝集させて調製する方法を挙げることができる。この
方法としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、特開平5−265252号公報や特開平6−329
947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法
を挙げることができる。
【0051】そののち前述のように、樹脂粒子と着色剤
などの構成材料を塩析/凝集させた後に、ガラス転移点
以上に加熱し、融着させる。好ましくは水中にてこれら
を乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の塩
析剤を加え塩析させ、形成された重合体自体のガラス転
移点温度以上に加熱し、好ましくは徐々に粒径を成長さ
せ、目的の粒径となったところで前記塩析停止剤を加え
て粒径成長を停止し、さらに加熱、撹拌しながら粒子表
面を平滑にして形状を制御し、その粒子を分散液と分離
して加熱乾燥することにより、本発明のトナーを形成す
ることができる。なお、ここにおいて融着を効率よく進
行させるために塩析剤と同時にアルコールなど水に対し
て無限溶解する溶媒を加えてもよい。
【0052】また、本発明のトナーの製造方法は、多段
重合法によって得られる複合樹脂微粒子と着色剤粒子と
を塩析/凝集させるものが好ましいが、多段重合法につ
いて以下に説明する。
【0053】〈多段重合法により得られる複合樹脂粒子
の製造方法〉本発明のトナーの製造方法は、以下に示す
工程より構成されるものである。
【0054】多段重合工程とは、オフセット発生防止し
たトナーを得るべく樹脂粒子の分子量分布を拡大させる
ために行う重合方法である。すなわち、1つの樹脂粒子
において異なる分子量分布を有する相を形成するために
重合反応を多段階に分けて行うものであって、得られた
樹脂粒子がその粒子の中心より表層に向かって分子量勾
配を形成させる様に意図して行うものである。例えば、
はじめに高分子量の樹脂粒子分散液を得た後、新たに重
合性単量体と連鎖移動剤を加えることによって低分子量
の表層を形成する方法が採られている。
【0055】本発明においては、製造の安定性および得
られるトナー粒子の破砕強度向上の観点から三段重合以
上の多段重合法を採用することが好ましい。以下に、多
段重合法の代表例である二段重合法および三段重合法に
ついて説明する。この様な多段階重合反応によって得ら
れたトナーでは破砕強度の観点から表層の樹脂ほど低分
子量のものが好ましい。
【0056】〈二段重合法〉二段重合法は、結晶性物質
を含有する高分子量樹脂から形成される中心部(核)
と、低分子量樹脂から形成される外層(殻)とにより構
成される複合樹脂粒子を製造する方法である。
【0057】この方法を具体的に説明すると、先ず、結
晶性物質を単量体に溶解させて単量体溶液を調製し、こ
の単量体溶液を水系媒体(例えば、界面活性剤水溶液)
中に油滴分散させた後、この系を重合処理(第一段重
合)することにより、結晶性物質を含む高分子量の樹脂
粒子の分散液を調製するものである。
【0058】次いで、この樹脂粒子の分散液に、重合開
始剤と低分子量樹脂を得るための単量体とを添加し、樹
脂粒子の存在下で単量体を重合処理(第二段重合)を行
うことにより、樹脂粒子の表面に、低分子量の樹脂(単
量体の重合体)からなる被覆層を形成する方法である。
【0059】〈三段重合法〉三段重合法は、高分子量樹
脂から形成される中心部(核)、結晶性物質を含有する
中間層及び低分子量樹脂から形成される外層(殻)とに
より構成される複合樹脂粒子を製造する方法である。本
発明のトナーでは上記の様な複合樹脂粒子として存在す
るものである。
【0060】この方法を具体的に説明すると、先ず、常
法に従った重合処理(第一段重合)により得られた樹脂
粒子の分散液を、水系媒体(例えば、界面活性剤の水溶
液)に添加するとともに、上記水系媒体中に、結晶性物
質を単量体に溶解させてなる単量体溶液を油滴分散させ
た後、この系を重合処理(第二段重合)することによ
り、樹脂粒子(核粒子)の表面に、結晶性物質を含有す
る樹脂(単量体の重合体)からなる被覆層(中間層)を
形成して、複合樹脂粒子(高分子量樹脂−中間分子量樹
脂)の分散液を調製する。
【0061】次いで、得られた複合樹脂粒子の分散液
に、重合開始剤と低分子量樹脂を得るための単量体とを
添加し、複合樹脂粒子の存在下で単量体を重合処理(第
三段重合)することにより、複合樹脂粒子の表面に、低
分子量の樹脂(単量体の重合体)からなる被覆層を形成
する。上記方法において、中間層を組み入れることによ
り、結晶性物質を微細かつ均一に分散することができ好
ましい。
【0062】本発明に係るトナーの製造方法において
は、重合性単量体を水系媒体中で重合することが1つの
特徴である。すなわち、核粒子または被覆層(中間層)
を形成する際に、単量体溶液を水系媒体中で油滴分散さ
せ、この系に重合開始剤を添加して重合処理することに
より、樹脂粒子として得る方法である。
【0063】本発明でいう水系媒体とは、水50〜10
0質量%と水溶性の有機溶媒0〜50質量%とからなる
媒体をいう。水溶性の有機溶媒としては、例えば、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、
アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン等
を例示することができ、得られる樹脂を溶解しないアル
コール系有機溶媒が好ましい。
【0064】この重合工程で得られる複合樹脂粒子の粒
子径は、電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大
塚電子社製)を用いて測定される質量平均粒径で10〜
1000nmの範囲にあることが好ましい。
【0065】また、複合樹脂粒子のガラス転移温度(T
g)は40〜74℃の範囲にあることが好ましく、更に
好ましくは42〜64℃である。
【0066】また、複合樹脂粒子の軟化点は95〜14
0℃の範囲にあることが好ましい。トナー粒子への過剰
帯電を抑え、均一な帯電性を付与するという観点から、
特に環境に対して帯電性を安定化し、維持する為に、本
発明の静電潜像現像用トナーは、前記塩析剤及び塩析停
止剤として記載の金属元素(形態として、金属、金属イ
オン等が挙げられる)をトナー中に250〜20000
ppm含有することが好ましく、更に好ましくは800
〜15000ppmである。
【0067】また、本発明においては、塩析剤に用いる
金属元素と塩析停止剤として加える例えば1価の金属元
素の合計値が塩化物換算で350〜35000ppmで
あることが好ましい。
【0068】トナー中の金属イオン残存量の測定は、蛍
光X線分析装置「システム3270型」(理学電気工業
社製)を用いて、金属塩の金属種(例えば、塩化カルシ
ウムに由来するカルシウム等)から発する蛍光X線強度
を測定することによって求めることができる。
【0069】具体的な測定法としては、塩析剤金属塩の
含有割合が既知のトナーを複数用意し、各トナー5gを
ペレット化し、塩析剤金属塩の含有割合(質量ppm)
と、当該金属塩の金属種からの蛍光X線強度(ピーク強
度)との関係(検量線)を測定する。次いで、塩析剤金
属塩の含有割合を測定すべきトナー(試料)を同様にペ
レット化し、塩析剤金属塩の金属種からの蛍光X線強度
を測定し、含有割合すなわち「トナー中の金属イオン残
存量」を求めることができる。
【0070】本発明のトナーは、着色剤の不存在下にお
いて複合樹脂粒子を形成し、当該複合樹脂粒子の分散液
に着色剤粒子の分散液を加え、当該複合樹脂粒子と着色
剤粒子とを塩析/凝集させることにより調製されること
が最も好ましい。
【0071】このように、複合樹脂粒子の調製を着色剤
の存在しない系で行うことにより、複合樹脂粒子を得る
ための重合反応が阻害されることがない。
【0072】複合樹脂粒子を得るための重合反応が確実
に行われる結果、得られるトナー粒子中に単量体やオリ
ゴマーが残留するようなことはなく、当該トナーを使用
する画像形成方法の熱定着工程において、異臭を発生さ
せることもない。
【0073】更に、得られるトナー粒子の表面特性は均
質であり、帯電量分布もシャープとなるため、鮮鋭性に
優れた画像を長期にわたり形成することができる。この
ようなトナー粒子間における組成・分子量・表面特性が
均質であるトナーによれば、接触加熱方式による定着工
程を含む画像形成方法において、画像支持体に対する良
好な接着性(高い定着強度)を維持しながら、耐オフセ
ット性および巻き付き防止特性の向上を図ることがで
き、適度の光沢を有する画像を得ることができる。ま
た、感光体に残留するトナーのクリーニング性も良い。
【0074】次に、トナー製造工程で用いられる各構成
因子について、詳細に説明する。 〈重合性単量体〉本発明に用いられる樹脂(バインダ
ー)を造るための重合性単量体としては、疎水性単量体
を必須の構成成分とし、必要に応じて架橋性単量体が用
いられる。また、下記の様に構造中に酸性極性基を有す
る単量体又は塩基性極性基を有する単量体を少なくとも
1種類含有するのが望ましい。
【0075】(1)疎水性単量体 単量体成分を構成する疎水性単量体としては、特に限定
されるものではなく従来公知の単量体を用いることがで
きる。また、要求される特性を満たすように、1種また
は2種以上のものを組み合わせて用いることができる。
【0076】具体的には、モノビニル芳香族系単量体、
(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル
系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系
単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン
系単量体等を用いることができる。
【0077】ビニル芳香族系単量体としては、例えば、
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェ
ニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレ
ン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチル
スチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン系単
量体およびその誘導体が挙げられる。
【0078】(メタ)アクリル酸エステル系単量体とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタ
クリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリ
ル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、
メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
【0079】ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げ
られ、ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチル
エーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエ
ーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。
【0080】又、モノオレフィン系単量体としては、エ
チレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−
ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、ジ
オレフィン系単量体としては、ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレン等が挙げられる。
【0081】(2)架橋性単量体 樹脂粒子の特性を改良するために架橋性単量体を添加し
ても良い。架橋性単量体としては、例えば、ジビニルベ
ンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルエーテル、ジエ
チレングリコールメタクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート、フタル酸ジアリル等の不飽和結合を2個以上有
するものが挙げられる。
【0082】(3)酸性極性基を有する単量体 酸性極性基を有する単量体としては、(a)カルボキシ
ル基(−COOH)を有するα,β−エチレン性不飽和
化合物、及び、(b)スルホン基(−SO3H)を有す
るα,β−エチレン性不飽和化合物を挙げることができ
る。
【0083】(a)のカルボキシル基を有するα,β−
エチレン性不飽和化合物の例としては、アクリル酸、メ
タアクリル酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、
ケイ皮酸、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸
モノオクチルエステル、およびこれらのNa、Zn等の
金属塩類等を挙げることができる。
【0084】(b)のスルホン基を有するα,β−エチ
レン性不飽和化合物の例としては、スルホン化スチレ
ン、及びそのNa塩、アリルスルホコハク酸、アリルス
ルホコハク酸オクチル、及びこれらのNa塩等を挙げる
ことができる。
【0085】(4)塩基性極性基を有する単量体 塩基性極性基を有する単量体としては、(i)アミン基
或いは4級アンモニウム基を有する炭素原子数1〜1
2、好ましくは2〜8、特に好ましくは2の脂肪族アル
コールの(メタ)アクリル酸エステル、(ii)(メタ)
アクリル酸アミドあるいは、随意N上で炭素原子数1〜
18のアルキル基でモノ又はジ置換された(メタ)アク
リル酸アミド、(iii)Nを環員として有する複素環基
で置換されたビニール化合物及び(iv)N,N−ジアリ
ル−アルキルアミン或いはその4級アンモニウム塩を例
示することができる。中でも、(i)のアミン基或いは
4級アンモニウム基を有する脂肪族アルコールの(メ
タ)アクリル酸エステルが塩基性極性基を有する単量体
として好ましい。
【0086】(i)のアミン基或いは4級アンモニウム
基を有する脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エス
テルの例としては、ジメチルアミノエチルアクリレー
ト、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルア
ミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレート、上記4化合物の4級アンモニウム塩、3−ジ
メチルアミノフェニルアクリレート、2−ヒドロキシ−
3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム
塩等を挙げることができる。
【0087】(ii)の(メタ)アクリル酸アミド或いは
N上で随意モノ又はジアルキル置換された(メタ)アク
リル酸アミドとしては、アクリルアミド、N−ブチルア
クリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、ピペ
リジルアクリルアミド、メタクリルアミド、N−ブチル
メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、
N−オクタデシルアクリルアミド等を挙げることができ
る。
【0088】(iii)のNを環員として有する複素環基
で置換されたビニル化合物としては、ビニルピリジン、
ビニルピロリドン、ビニル−N−メチルピリジニウムク
ロリド、ビニル−N−エチルピリジニウムクロリド等を
挙げることができる。
【0089】(iv)のN,N−ジアリル−アルキルアミ
ンの例としては、N,N−ジアリルメチルアンモニウム
クロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウムクロリ
ド等を挙げることができる。
【0090】〈重合開始剤〉本発明に用いられるラジカ
ル重合開始剤は、水溶性であれば適宜使用が可能であ
る。例えば、過硫酸塩(例えば、過硫酸カリウム、過硫
酸アンモニウム等)、アゾ系化合物(例えば、4,4′
−アゾビス4−シアノ吉草酸及びその塩、2,2′−ア
ゾビス(2−アミジノプロパン)塩等)、パーオキシド
化合物等が挙げられる。更に、上記ラジカル重合開始剤
は、必要に応じて還元剤と組み合せレドックス系開始剤
とする事が可能である。レドックス系開始剤を用いるこ
とにより、重合活性を上昇させ、重合温度の低下が図
れ、更に、重合時間の短縮が達成できる等好ましい面を
有している。
【0091】重合温度は、重合開始剤の最低ラジカル生
成温度以上であれば、特に限定されるものではないが例
えば50℃から90℃の範囲である。但し、過酸化水素
−還元剤(アスコルビン酸等)を組み合わせた常温開始
の重合開始剤を用いることで、室温またはそれ以上の温
度で重合することも可能である。
【0092】〈連鎖移動剤〉分子量を調整することを目
的として、公知の連鎖移動剤を用いることができる。連
鎖移動剤としては、特に限定されるものではないが、例
えば、オクチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、
tert−ドデシルメルカプタン等のメルカプト基を有
する化合物が用いられる。特に、メルカプト基を有する
化合物は、加熱定着時の臭気を抑制し、分子量分布がシ
ャープであるトナーが得られ、保存性、定着強度、耐オ
フセット性に優れることから好ましく用いられる。好ま
しいものとしては、例えば、チオグリコール酸エチル、
チオグリコール酸プロピル、チオグリコール酸プロピ
ル、チオグリコール酸ブチル、チオグリコール酸t−ブ
チル、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、チオグリ
コール酸オクチル、チオグリコール酸デシル、チオグリ
コール酸ドデシル、エチレングリコールのメルカプト基
を有する化合物、ネオペンチルグリコールのメルカプト
基を有する化合物、ペンタエリストールのメルカプト基
を有する化合物を挙げることができる。このうち、トナ
ー加熱定着時の臭気を抑制する観点で、n−オクチル−
3−メルカプトプロピオン酸エステルが、特に好まし
い。
【0093】〈界面活性剤〉前述の重合性単量体を使用
して、特にミニエマルジョン重合を行うためには、界面
活性剤を使用して水系媒体中に油滴分散を行うことが好
ましい。この際に使用することのできる界面活性剤とし
ては、特に限定されるものでは無いが、下記のイオン性
界面活性剤を好適な化合物の例として挙げることができ
る。
【0094】イオン性界面活性剤としては、例えば、ス
ルホン酸塩(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、
3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−
ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリ
ウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルア
ニリン、2,2,5,5−テトラメチル−トリフェニル
メタン−4,4−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−
スルホン酸ナトリウム等)、硫酸エステル塩(ドデシル
硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタ
デシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム等)、
脂肪酸塩(オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウ
ム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カ
プロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン
酸カルシウム等)が挙げられる。
【0095】本発明は、下記一般式(1)、(2)の界
面活性剤が特に好ましく用いられる。 一般式(1) R1(OR2nOSO3M 一般式(2) R1(OR2nSO3M 一般式(1)、(2)において、R1は炭素数6〜22
のアルキル基またはアリールアルキル基を表すが、好ま
しくは炭素数8〜20のアルキル基またはアリールアル
キル基であり、更に好ましくは炭素数9〜16のアルキ
ル基またはアリールアルキル基である。
【0096】R1で表される炭素数6〜22のアルキル
基としては、例えば、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ウンデシル
基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、R1で表さ
れるアリールアルキル基としては、ベンジル基、ジフェ
ニルメチル基、シンナミル基、スチリル基、トリチル
基、フェネチル基等が挙げられる。
【0097】一般式(1)、(2)において、R2は炭
素数2〜6のアルキレン基を表すが、好ましくは炭素数
2〜3のアルキレン基である。R2で表される炭素数2
〜6のアルキレン基としては、エチレン基、トリメチレ
ン基、テトラメチレン基、プロピレン基、エチルエチレ
ン基等が挙げられる。
【0098】一般式(1)、(2)において、nは1〜
11の整数であるが、好ましくは2〜10、更に好まし
くは2〜5であり、特に好ましくは2〜3である。
【0099】一般式(1)、(2)において、Mで表さ
れる1価の金属元素としてはナトリウム、カリウム、リ
チウムが挙げられる。中でも、ナトリウムが好ましく用
いられる。
【0100】以下に、一般式(1)、(2)で表される
界面活性剤の具体例を示すが本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0101】化合物(101):C1021(OCH2
22OSO3Na 化合物(102):C1021(OCH2CH23OSO3
Na 化合物(103):C1021(OCH2CH22SO3
a 化合物(104):C1021(OCH2CH23SO3
a 化合物(105):C817(OCH2CH(CH3))2
OSO3Na 化合物(106):C1837(OCH2CH22OSO3
Na 本発明においては、トナーの帯電保持機能を良好な状態
に保ち、高温高湿下でのカブリ発生を抑え、転写性を向
上させる観点から、また、低温低湿下での帯電量上昇を
抑え、現像量を安定化させる観点から、上記記載の一般
式(1)、(2)で表される界面活性剤の静電潜像現像
用トナー中の含有量は、1〜1000ppmが好まし
く、更に好ましくは5〜500ppmであり、特に好ま
しくは7〜100ppmである。
【0102】本発明において、トナーに含有させる界面
活性剤の量を上記記載範囲とすることで、本発明の静電
潜像現像用トナーの帯電性は、環境の影響に左右される
ことなく、常に、均一で安定な状態で付与され維持され
ることが可能である。
【0103】また、本発明の静電潜像現像用トナー中に
含有される上記記載の一般式(1)、(2)で表される
界面活性剤の含有量は以下に示す方法によって算出され
る。
【0104】トナー1gを50mlのクロロホルムに溶
解させ、100mlのイオン交換水でクロロホルム層よ
り界面活性剤を抽出する。更に抽出を行ったクロロホル
ム層を100mlのイオン交換水でもう一度抽出を行い
合計200mlの抽出液(水層)を得、この抽出液を5
00mlまで希釈する。
【0105】この希釈液を試験液として、JIS 33
636項に規定された方法に従い、メチレンブルーで呈
色させ、吸光度を測定し、別途作成した検量線より、ト
ナー中の界面活性剤の含有量を測定するものである。
【0106】また、一般式(1)、(2)で表される界
面活性剤の構造は、上記の抽出物を1H−NMRを用い
て分析し、構造決定した。
【0107】また、本発明では、ノニオン性界面活性剤
を使用することもでき、具体的には、ポリエチレンオキ
サイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオ
キサイドとポリエチレンオキサイドの組合せ、ポリエチ
レングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフ
ェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエ
チレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピ
レンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等が挙
げられる。
【0108】本発明では、これらの界面活性剤は、主に
乳化重合時の乳化剤として使用されるが他の工程または
他の目的で使用してもよい。
【0109】〈樹脂粒子、トナーの分子量分布〉本発明
のトナーは、その分子量分布のピーク又は肩が、10
0,000〜1,000,000、及び1,000〜5
0,000に存在することが好ましく、更に分子量分布
のピーク又は肩が、100,000〜1,000,00
0、25,000〜150,000及び1,000〜5
0,000に存在するものであることが好ましい。
【0110】樹脂粒子の分子量は、100,000〜
1,000,000の領域にピークもしくは肩を有する
高分子量成分と、1,000から50,000未満の領
域にピークもしくは肩を有する低分子量成分の両成分を
少なくとも含有する樹脂が好ましく、更に好ましくは、
15,000〜100,000の部分にピーク又は肩を
有する中間分子量体の樹脂を使用することが好ましい。
【0111】前述のトナーあるいは樹脂の分子量測定方
法は、THF(テトラヒドロフラン)を溶媒としたGP
C(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による
測定がよい。すなわち、測定試料0.5〜5mg、より
具体的には1mgに対してTHFを1.0ml加え、室
温にてマグネチックスターラーなどを用いて撹拌を行
い、充分に溶解させる。次いで、ポアサイズ0.45〜
0.50μmのメンブランフィルターで処理した後に、
GPCへ注入する。GPCの測定条件は、40℃にてカ
ラムを安定化させ、THFを毎分1.0mlの流速で流
し、1mg/mlの濃度の試料を約100μl注入して
測定する。カラムは、市販のポリスチレンジェルカラム
を組み合わせて使用することが好ましい。例えば、昭和
電工社製のShodex GPC KF−801、80
2、803、804、805、806、807の組合せ
や、東ソー社製のTSKgelG1000H、G200
0H、G3000H、G4000H、G5000H、G
6000H、G7000H、TSK guard co
lumnの組合せなどを挙げることができる。又、検出
器としては、屈折率検出器(IR検出器)、あるいはU
V検出器を用いるとよい。試料の分子量測定では、試料
の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を
用いて作成した検量線を用いて算出する。検量線作成用
のポリスチレンとしては10点程度用いるとよい。
【0112】〈着色剤〉本発明のトナーは、上記の複合
樹脂粒子と着色剤粒子とを塩析/凝集、融着して得られ
るものである。本発明のトナーを構成する着色剤(複合
樹脂粒子との塩析/凝集、融着に供される着色剤粒子)
としては、各種の無機顔料、有機顔料、染料を挙げるこ
とができる。無機顔料としては、従来公知のものを用い
ることができる。具体的な無機顔料を以下に例示する。
【0113】黒色の顔料としては、例えば、ファーネス
ブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等のカーボンブラッ
ク、更にマグネタイト、フェライト等の磁性粉も用いら
れる。
【0114】これらの無機顔料は所望に応じて単独また
は複数を選択併用する事が可能である。また顔料の添加
量は重合体に対して2〜20質量%であり、好ましくは
3〜15質量%が選択される。
【0115】磁性トナーとして使用する際には、前述の
マグネタイトを添加することができる。この場合には所
定の磁気特性を付与する観点から、トナー中に20〜6
0質量%添加することが好ましい。
【0116】有機顔料及び染料も従来公知のものを用い
ることができ、具体的な有機顔料及び染料を以下に例示
する。
【0117】マゼンタまたはレッド用の顔料としては、
例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメ
ントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.
ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、
C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレ
ッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.
I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレ
ッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.
I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッ
ド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.
ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド1
66、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグ
メントレッド178、C.I.ピグメントレッド222
等が挙げられる。
【0118】オレンジまたはイエロー用の顔料として
は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.
I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエ
ロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.
ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー
15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグ
メントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー9
4、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグ
メントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー1
85、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピ
グメントイエロー156等が挙げられる。
【0119】グリーンまたはシアン用の顔料としては、
例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグ
メントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー1
5:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグ
メントブルー60、C.I.ピグメントグリーン7等が
挙げられる。
【0120】また、染料としては、例えば、C.I.ソ
ルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、
同111、同122、C.I.ソルベントイエロー1
9、同44、同77、同79、同81、同82、同9
3、同98、同103、同104、同112、同16
2、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、
同70、同93、同95等を用いることができ、またこ
れらの混合物も用いることができる。
【0121】これらの有機顔料及び染料は、所望に応じ
て、単独または複数を選択併用することが可能である。
また、顔料の添加量は、重合体に対して2〜20質量%
であり、好ましくは3〜15質量%である。
【0122】本発明のトナーを構成する着色剤(着色剤
粒子)は、表面改質されていてもよい。表面改質剤とし
ては、従来公知のものを使用することができ、具体的に
はシランカップリング剤、チタンカップリング剤、アル
ミニウムカップリング剤等を好ましく用いることができ
る。シランカップリング剤としては、例えば、メチルト
リメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチ
ルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシ
ラン等のアルコキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン
等のシロキサン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ
る。チタンカップリング剤としては、例えば、味の素社
製の「プレンアクト」と称する商品名で市販されている
TTS、9S、38S、41B、46B、55、138
S、238S等、日本曹達社製の市販品A−1、B−
1、TOT、TST、TAA、TAT、TLA、TO
G、TBSTA、A−10、TBT、B−2、B−4、
B−7、B−10、TBSTA−400、TTS、TO
A−30、TSDMA、TTAB、TTOP等が挙げら
れる。アルミニウムカップリング剤としては、例えば、
味の素社製の「プレンアクトAL−M」等が挙げられ
る。
【0123】これらの表面改質剤の添加量は、着色剤に
対して0.01〜20質量%であることが好ましく、更
に好ましくは0.1〜5質量%である。また、着色剤粒
子の表面改質法としては、着色剤粒子の分散液中に表面
改質剤を添加し、この系を加熱して反応させる方法が挙
げられる。この様にして表面改質された着色剤粒子は、
濾過により採取され、同一の溶媒による洗浄処理と濾過
処理が繰り返された後、乾燥処理されて得られるもので
ある。
【0124】〈離型剤〉本発明のトナーでは、離型機能
を有する化合物として、低分子量ポリプロピレン(数平
均分子量=1500〜9000)や低分子量ポリエチレ
ン等が好ましく、特に好ましくは、下記式で表されるエ
ステル系化合物である。
【0125】R1−(OCO−R2n 式中、nは1〜4の整数で、好ましくは2〜4、更に好
ましくは3〜4、特に好ましくは4である。R1、R
2は、各々置換基を有しても良い炭化水素基を示す。R1
は、炭素数1〜40、好ましくは1〜20、更に好まし
くは2〜5がよい。R2は、炭素数1〜40、好ましく
は16〜30、更に好ましくは18〜26がよい。
【0126】次に代表的な化合物の例を以下に示す。
【0127】
【化1】
【0128】
【化2】
【0129】また、本発明では結晶性物質も用いること
が出来、特に結晶性ポリエステルが好ましく用いること
ができる。結晶性ポリエステルとしては、脂肪族ジオー
ルと、脂肪族ジカルボン酸(酸無水物および酸塩化物を
含む)とを反応させて得られるポリエステルが好まし
い。
【0130】結晶性ポリエステルを得るために使用され
るジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピ
レングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,5−ペンタングリコール、1,
6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールZ、水素添加ビスフェノー
ルA等を挙げることができる。
【0131】結晶性ポリエステルを得るために使用され
るジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマール
酸、シトラコ酸、イタコン酸、グルタコ酸、n−ドデシ
ルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコ
ハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク
酸、n−オクテニルコハク酸、これらの酸無水物あるい
は酸塩化物を挙げることができる。
【0132】特に好ましい結晶性ポリエステルとして
は、1,4−シクロヘキサンジメタノールとアジピン酸
とを反応して得られるポリエステル、1,6−ヘキサン
ジオールとセバシン酸とを反応して得られるポリエステ
ル、エチレングリコールとコハク酸とを反応して得られ
るポリエステル、エチレングリコールとセバシン酸とを
反応して得られるポリエステル、1,4−ブタンジオー
ルとコハク酸とを反応して得られるポリエステルを挙げ
ることができ、これらのうち、1,4−シクロヘキサン
ジメタノールとアジピン酸とを反応して得られるポリエ
ステルが最も好ましい。
【0133】上記化合物の添加量は、トナー全体に対し
1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%、更に好ま
しくは3〜15質量%である。
【0134】〈現像剤〉本発明のトナーは、一成分現像
剤でも二成分現像剤として用いてもよく、一成分現像剤
として用いる場合は、非磁性一成分現像剤、あるいはト
ナー中に0.1〜0.5μm程度の磁性粒子を含有させ
た磁性一成分現像剤が挙げられいずれも使用できる。
【0135】また、キャリアと混合して二成分現像剤と
して用いることもでき、この場合は、キャリアの磁性粒
子として、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、そ
れらの金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従
来から公知の材料を用いることが出来る。特にフェライ
ト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体積平均粒径
としては15〜100μm、より好ましくは25〜80
μmのものがよい。
【0136】キャリアの体積平均粒径の測定は、代表的
には湿式分散機を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置
「ヘロス(HELOS)」(シンパティック(SYMP
ATEC)社製)により測定することができる。
【0137】キャリアは、磁性粒子が更に樹脂により被
覆されているもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散さ
せたいわゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティ
ング用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例え
ば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ア
クリル系樹脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂或い
はフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂
分散型キャリアを構成するための樹脂としては、特に限
定されず公知のものを使用することができ、例えば、ス
チレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系
樹脂、フェノール樹脂等を使用することができる。
【0138】
【実施例】次に、本発明の構成と効果を説明するため、
実施例として具体的な態様を示して説明するが、無論、
本発明はこれらの態様に限定されるわけではない。
【0139】トナー用樹脂粒子の製造例 〔樹脂粒子1HML〕 (1)核粒子の調製(第一段重合) 撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り
付けた5000mlのセパラブルフラスコにアニオン系
界面活性剤 (101) C1021(OCH2CH22OSO3Na 7.08gをイオン交換水3010gに溶解させた界面
活性剤溶液(水系媒体)を仕込み、窒素気流下230r
pmの撹拌速度で撹拌しながら、フラスコ内の温度を8
0℃に昇温させた。
【0140】この界面活性剤溶液に、重合開始剤(過硫
酸カリウム:KPS)9.2gをイオン交換水200g
に溶解させた開始剤溶液を添加し、温度を75℃とした
後、スチレン70.1g、n−ブチルアクリレート1
9.9g、メタクリル酸10.9gからなる単量体混合
液を1時間かけて滴下し、この系を75℃にて2時間に
わたり加熱、撹拌することにより重合(第一段重合)を
行い、樹脂粒子(高分子量樹脂からなる樹脂粒子の分散
液)を調製した。これを「樹脂粒子(1H)」とする。
【0141】(2)中間層の形成(第二段重合) 撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン1
05.6g、n−ブチルアクリレート30.0g、メタ
クリル酸6.2g、n−オクチル−3−メルカプトプロ
ピオン酸エステル5.6gからなる単量体混合液に、離
型剤として、前記式19)で表される化合物(以下、
「例示化合物(19)」という。)98.0gを添加
し、90℃に加温し溶解させて単量体溶液を調製した。
【0142】一方、アニオン系界面活性剤(上記式(1
01))1.6gをイオン交換水2700mlに溶解さ
せた界面活性剤溶液を98℃に加熱し、この界面活性剤
溶液に、核粒子の分散液である前記樹脂粒子(1H)を
固形分換算で28g添加した後、循環経路を有する機械
式分散機「クレアミックス(CLEARMIX)」(エ
ム−テクニック社製)により、前記例示化合物(19)
の単量体溶液を8時間混合分散させ、乳化粒子(油滴)
を含む分散液(乳化液)を調製した。
【0143】次いで、この分散液(乳化液)に、重合開
始剤(KPS)5.1gをイオン交換水240mlに溶
解させた開始剤溶液と、イオン交換水750mlとを添
加し、この系を98℃にて12時間にわたり加熱撹拌す
ることにより重合(第二段重合)を行い、樹脂粒子(高
分子量樹脂からなる樹脂粒子の表面が中間分子量樹脂に
より被覆された構造の複合樹脂粒子の分散液)を得た。
これを「樹脂粒子(1HM)」とする。
【0144】(3)外層の形成(第三段重合):上記の
様にして得られた樹脂粒子(1HM)に、重合開始剤
(KPS)7.4gをイオン交換水200mlに溶解さ
せた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に、スチ
レン300g、n−ブチルアクリレート95g、メタク
リル酸15.3g、n−オクチル−3−メルカプトプロ
ピオン酸エステル10.4gからなる単量体混合液を1
時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱
撹拌することにより重合(第三段重合)を行った後、2
8℃まで冷却し樹脂粒子(高分子量樹脂からなる中心部
と、中間分子量樹脂からなる中間層と、低分子量樹脂か
らなる外層とを有し、前記中間層に例示化合物(19)
が含有されている複合樹脂粒子)の分散液を得た。この
樹脂粒子を「樹脂粒子(1HML)」とする。
【0145】この樹脂粒子(1HML)を構成する複合
樹脂粒子は、138,000、80,000および1
3,000にピーク分子量を有するものであり、また、
この複合樹脂粒子の重量平均粒径は122nmであっ
た。
【0146】〔樹脂粒子2HML〕界面活性剤(10
1)に代えて、アニオン系界面活性剤(ドデシルベンゼ
ンスルフォン酸ナトリウム:SDS)7.08gを使用
したこと以外は、樹脂粒子1HMLと同様にして、樹脂
粒子(高分子量樹脂からなる中心部と、中間分子量樹脂
からなる中間層と、低分子量樹脂からなる外層とを有す
る複合樹脂粒子の分散液)を得た。この樹脂粒子を「樹
脂粒子(2HML)」とする。
【0147】この樹脂粒子(2HML)を構成する複合
樹脂粒子は、138,000、80,000および1
2,000にピーク分子量を有するものであり、また、
この複合樹脂粒子の重量平均粒径は110nmであっ
た。
【0148】〔実施例1〜7及び比較例1〜2〕アニオ
ン系界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)59.0g
をイオン交換水1600mlに撹拌溶解し、この溶液を
撹拌しながら、カーボンブラック420.0gを徐々に
添加し、次いで「クレアミックス」(エム−テクニック
社製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子の
分散液を調製した。
【0149】樹脂粒子1HML420.7g(固形分換
算)と、イオン交換水900gと、着色剤分散液166
gとを、温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装
置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に入れ撹拌
した。容器内の温度を30℃に調整した後、この溶液に
5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を加えてp
Hを8に調整した。
【0150】次いで、表2の組み合わせで塩析剤ををイ
オン交換水1000mlに溶解した水溶液を、撹拌下、
30℃にて10分間かけて添加した。3分間放置した後
に昇温を開始し、この系を30分間かけて90℃まで昇
温し、粒子の成長を開始した。
【0151】コールターマルチサイザー(コールター社
製)にて成長した粒子の粒径を測定し、体積平均粒径が
4μmになった時点で、塩析停止剤を同じく表2の組み
合わせでイオン交換水1000mlに溶解した水溶液を
添加し粒子成長を停止させた。更に熟成処理として液温
度98℃にて2時間にわたり加熱撹拌することにより、
粒子の融着を継続させた。
【0152】
【表2】
【0153】その後、30℃まで冷却し、塩酸を添加し
てpHを2.0に調整し、撹拌を停止した。その直後、
生成した会合樹脂粒子を濾過し、45℃のイオン交換水
で繰り返し洗浄を行い、その後、40℃の温風で乾燥し
たのち、疎水性シリカ1質量%と混合することにより、
トナーを得た。
【0154】表2の組み合わせでそれぞれトナーをn=
1〜10の10回ずつ製造し、その体積平均粒径を表3
と体積基準の変動係数及びその標準偏差を表3、4に示
す。
【0155】
【表3】
【0156】
【表4】
【0157】実写評価 前述のように、同一の製造条件で得られた各トナー10
ロットをそれぞれ10質量部ずつ混合し、実写評価にか
けた。画像形成装置としては市販のデジタル複写機Si
tios Konica7075(コニカ社製)を用い
た。現像剤としては体積平均粒径60μmのシリコーン
コートキャリアを用い、トナー質量濃度が6%となるよ
うそれぞれのトナーと混合し用いた。
【0158】複写画像は、A4サイズ黒化面積率5%の
文字原稿を用い、A4の転写紙に等倍で印字した。
【0159】〔評価項目と評価基準〕 〈環境差〉高温高湿環境(30℃、80%RH)、及び
低温低湿環境(10℃、20%RH)にてそれぞれ5千
枚の印字を行い、各環境での帯電量と画像濃度を比較し
た。帯電量はブローオフ法で、画像濃度はマクベス濃度
計にて、15mm角のソリッド画像の反射濃度を測定し
た。
【0160】印字モードは、50枚の原稿を100回複
写した。帯電量の環境差は10μC/g以下であれば実
用上問題ないレベルである。また、画像濃度は1.4以
上であれば問題ないレベルである。
【0161】結果は下記表5に示す。
【0162】
【表5】
【0163】〈印字モード差〉低温低湿環境(10℃、
20%RH)で、連続で5000枚印字したときと1枚
間欠で印字したとき、それぞれ帯電量と画像濃度を比較
した。
【0164】結果は下記表6に示す。
【0165】
【表6】
【0166】〈トナースペント〉その後、100万枚の
印字テストを継続し、100万枚時のトナースペント量
を測定した。各現像剤から界面活性剤水溶液でトナーを
分離した後、キャリア3gを100mlのアセトンで洗
浄し、分光光度計で波長500nmの透過率を測定し
た。透過率70%以上であれば、帯電不良の発生がなく
継続して使用可能である。
【0167】また、100万枚時の白地画像のかぶり濃
度をマクベス反射濃度計で測定した。未使用の転写紙
(普通紙)に対する相対濃度が0.005以下であれば
問題ない。
【0168】結果を下記表7に示す。
【0169】
【表7】
【0170】上記表3〜7の何れも評価結果において
も、本発明内の実施例1〜7の方が、比較例1及び2よ
り優れた特性を示すことがわかる。
【0171】
【発明の効果】本発明により、トナー粒径を高い精度で
制御できると共に粒度分布及び帯電分布がシャープな静
電潜像現像用トナーの製造方法を提供する。さらに帯電
量(電荷量)が、湿度、印字モードによらず安定した静
電潜像現像用トナーを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】粒子成長と粒子成長停止を説明する図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣瀬 尚弘 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 木谷 智江 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 (72)発明者 西森 芳樹 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H005 AB03 CA23 EA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂粒子を含む分散液中の樹
    脂粒子を塩析/凝集してトナー粒子を形成する静電潜像
    現像用トナーの製造方法において、少なくとも塩析/
    凝集による粒子の成長を開始させる塩析剤を添加する工
    程(塩析/凝集工程)、粒子の体積平均粒径が2〜9
    μmに成長した時点で塩析停止剤を添加する工程(粒子
    成長停止工程)、を有し、さらに分散液より粒子を分
    離する工程、乾燥する工程を有することを特徴とする
    静電潜像現像用トナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記塩析停止剤は塩析剤よりも金属イオ
    ン、もしくはプラスイオンの価数が小さい塩類からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用トナー
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記分散液がアニオン性界面活性剤を含
    有し、金属イオン、もしくはプラスイオンの価数が、塩
    析剤は2価、塩析停止剤が1価であることを特徴とする
    請求項2記載の静電潜像現像用トナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記分散液がアニオン性界面活性剤を含
    有し、金属イオン、もしくはプラスイオンの価数が、塩
    析剤は3価、塩析停止剤が2価もしくは1価であること
    を特徴とする請求項2記載の静電潜像現像用トナーの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記乾燥工程後の体積平均粒径に対し、
    塩析/凝集工程の粒子の大きさが80〜120%の体積
    平均粒径になった時点で、塩析停止剤を添加することを
    特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用トナーの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも樹脂粒子を含む分散液中の樹
    脂粒子を塩析/凝集してトナー粒子を形成する工程を経
    て製造された静電潜像現像用トナーであり、塩析/凝
    集による粒子の成長を開始させる塩析剤を添加する工程
    (塩析/凝集工程)、粒子の体積平均粒径が2〜9μ
    mに成長した時点で塩析停止剤を添加する工程(粒子成
    長停止工程)、を有し、さらに分散液より粒子を分離
    する工程、乾燥する工程を経て製造されたことを特徴
    とする静電潜像現像用トナー。
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