JP2003066451A

JP2003066451A - 液晶表示装置

Info

Publication number: JP2003066451A
Application number: JP2001260747A
Authority: JP
Inventors: Kazuhiro Nishiyama; 和廣西山; Mitsutaka Okita; 光隆沖田; Shoichi Ishihara; 將市石原
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2001-08-30
Filing date: 2001-08-30
Publication date: 2003-03-05

Abstract

(57)【要約】【課題】視野角色変化を少なくする。【解決手段】一対の偏光板の外側に、視野角によって
色変化が発生する光学フィルムを配置することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＯＡ用モニターや
テレビ、ビデオカメラ等に用いられる液晶表示装置に関
し、詳しくは液晶表示の視野角特性の向上を図った液晶
表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】液晶表示装置はワードプロセッサーやコ
ンピューターなどのモニター、投写型ＴＶや、携帯用の
小型テレビ、家庭用ＴＶ、カーナビゲーション用モニタ
ーとして幅広く利用されている。このような液晶素子の
代表例として、ツイステッドネマティック（ＴＮ）液晶
や、垂直配向（ＶＡ）液晶を用いた液晶表示素子があ
る。

【０００３】最近中でも、米国特許公報４５６６７５８
号公報に開示されているパイセル（Ｐｉセル、あるいは
πセル）は、そのスイッチング速度が２ｍｓｅｃ程度と
高速であるため、動画表示用のディスプレイとして注目
され、OCB（optically controlled birefringence）
液晶モードと呼ばれ研究開発が盛んである。

【０００４】このＯＣＢ液晶モードは図５(a)に示すよ
うに、白表示時には液晶分子はベンド配向をしており、
さらに高い電圧を印加することにより、図５(b)に示す
ように基板に対して垂直方向に配向し、黒表示となる。
この黒表示時の光漏れを無くしコントラストを向上させ
るため、さらに白表示時の視野角による色変化を小さく
するため入射光側に位相差板５０２、および出射光側に
位相差板５１０を挿入し補償するのが一般的である。こ
の位相差板として負の位相差特性をもつディスコティッ
ク液晶をハイブリッド配向したものが特開平8-327822に
示されている。しかしこのように位相差板を挿入したＯ
ＣＢ液晶セルの視野角特性の色変化は完全に満足できる
ものではなく、上下左右に視野を振ることにより若干の
色づきや色変化が見られる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように本発明は、
従来のOCB液晶モードで問題となっている視野角を振っ
たときの色変化の課題を解決するものであり、従来のOC
B液晶よりも色変化における視野角特性を向上させた液
晶表示装置を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の第1の液晶表示装置は光を入射させた時、
入射角度によって、入射光に対する透過光の色が変化す
る光学フィルムを備えた液晶表示装置である。また本発
明の第２の液晶表示装置は光を入射させた時、入射角度
によって、入射光に対する透過光の色が変化しｘ軸方向
の色変化と、ｘ軸方向と直交するｙ軸方向の色変化が異
なることを特徴とする液晶表示装置である。この光学フ
ィルムは一対の偏光板の間に挟まれた液晶素子の外側に
配置することが望ましい。もし例えば一対の偏光板の内
側に入れてしまえばその光学フィルムの位相差が光を変
調させ、フィルムの設計が非常に困難になる。さらにこ
の光学フィルムを粘着剤等で出射光側に配置、つまり偏
光板上に貼れば取り扱いが非常に楽になる。

【０００７】またこの光学フィルムの構成としては、透
過光をフィルムに対して見る方向を変えることにより色
変化するものであればなんでもよく、ホログラム、薄膜
の干渉を利用したもの、基板に凹凸を設け屈折率の波長
分散特性により色成分を分離し色変化を生じさせるもの
等がある。またこの凹凸を持たせた構成に関してはｘ軸
方向と、ｙ軸方向に異方性を持たせX軸方向には色変化
をするがｙ軸方向には色変化が無いもの、またその逆、
さらにｘ軸とｙ軸で色の変化量、変化する色が異なるも
のはさらによい。これは一対の偏光板に挟まれた液晶素
子における視野角での色変化は左右、上下で非対称であ
ることがほとんどで、これを補償するためには本発明の
光学フィルムが非対称であることがより好ましい。この
構成としては、微細な傾斜面を有する光学フィルムであ
り、ｘ軸方向には傾斜面や凹凸はなく、ｘ軸と直交する
ｙ軸方向に微細な傾斜面を有し、厚さ100nm以下からな
る薄膜を有する光学フィルムを用いればよい。ｘ軸方向
には薄膜の干渉による色変化が発生し、ｙ軸方向には傾
斜面による色分離が発生するためｘ軸ｙ軸の色変化が非
対称となる。またこの傾斜面の凹凸を利用した光学フィ
ルムを用いるときには、この光学フィルムに入射する光
の角度分布が正面で最も多く、角度が大きくなるにつれ
て少なくなる傾向があるバックライト構成にしておく
と、角度を大きくするにつれて色変化が徐々に大きくな
るため非常によい。しかしバックライトがそのような分
布を必ずしも持っている必要性はない。

【０００８】このフィルムはＯＣＢ液晶にも用いること
が可能である。本発明の液晶表示装置は一対の偏光板の
間に挟まれたOCBモード液晶素子であって、前記一対の
偏光板の外側に、偏光板表面の法線に対して、OCB液晶
素子の液晶分子の長軸方向に直角に角度を取る時、０〜
９０度の範囲で透過光が色度変化を有する光学フィルム
を配置したものである。また、偏光板表面の法線に対し
て、OCB液晶素子の液晶分子の長軸方向に直角に角度を
取る時、０〜９０度の範囲で角度を大きくするにつれて
青色の透過光強度が大きくなる色度変化を有する光学フ
ィルムを配置した液晶表示装置にすれば、なおよい。こ
れは、一対の偏光板に挟まれた位相差フィルムを含んだ
OCB液晶素子においては液晶分子の長軸方向に対して視
野角の色変化は青くなり、液晶の長軸方向に対して直角
の方向の視野角の色変化は黄色くなる傾向にある。その
ため光学フィルムとしてちょうどその反対方向に色シフ
トするようなものを配置することにより色変化の非常に
少ない液晶表示装置が得られる。

【０００９】

【発明の実施の形態】通常バックライトは視野角による
色変化がほとんど無く、偏光板を通過してきた光が液晶
層により変調され、偏光板を抜けていく。この時、液晶
のリタデーションの波長分散特性が視野角によって異な
るために、例えば正面で白表示となるよう液晶分子のリ
タデーションを調整していても、左右、上下に視野角を
振ると赤、緑、青のリタデーションのバランスが崩れる
ため色変化が生じる。図1を用いて本発明を説明する。
本発明の液晶表示装置は、バックライトユニット121、
本発明の光学フィルム120、偏光板101、位相差フィルム
102、ガラス基板103、電極104、配向膜105、液晶106、
配向膜107、電極108、ガラス基板109、位相差フィルム1
10、偏光板111という構成である。位相差フィルム102は
図面では１枚しか記載していないが何枚か貼り合わせた
ものでもよい。上述のとおり２枚の偏光板にはさまれた
液晶素子部分は色変化のない光が入射ても、通常観察す
る方向（視野角）によって色変化が生じる。例えば液晶
106としてOCB液晶を用い、位相差フィルム103としてOCB
用のディスコティック液晶を含んだ視野角補償フィルム
を用いて白表示させた場合、紙面奥、手前方向に視野角
を変化させると表示色は黄み付き、紙面左右方向に視野
角を変化させると青み付く傾向がある。

【００１０】これに対し紙面奥、手前方向に青み付き、
紙面左右方向に黄み付く光学フィルム120を用いればこ
の色づきが互いに補償され色変化のない液晶表示装置が
達成できる。

【００１１】光学フィルムに関しては例えば図２に示す
ような構成の光学フィルム２０３がよい。薄膜層２０１
が成膜された表面に傾斜面を持つ凹凸を有する基板202
から形成されており薄膜層は無機、有機の薄膜のどちら
でもよい。A面から光学フィルムを見た図３を用いて詳
細を説明する。バックライトから出射された拡散光は薄
膜層３０１を通り、表面に傾斜面を持つ凹凸を有する基
板３０２を通過し、傾斜面で出射する。そのとき屈折率
の波長分散特性から長波長光線３０４と短波長光線３０
５に分離される。この分離がそれぞれの入射角度に対応
する入射光に対して発生し色変化が発生する。次にB面
から光学フィルムを見た図４を用いて詳細を説明する。
バックライトから出射された拡散光が薄膜401で反射さ
れ光線４０５として抜ける光と、反射されずに直接出射
する光４０４との干渉で若干色変化が発生する。これは
視野角を振ることによって変化し、法線に対して大きい
角度で見るときにより長波長側にシフトする。この時薄
膜層４０１の厚みをあまり大きくすると干渉模様の繰り
返しパターンが発生してしまうのでよくない。薄膜層４
０１の厚みを100nm以下に保ち左右視野角を振ってみた
ときに干渉模様の繰り返しパターンが発生せず、長波長
側へのゆっくりとしたシフトが得られるようにすること
が必要である。

【００１２】このような光学フィルムは視野角をｘ軸方
向に振ると黄色くなり、ｙ軸方向に振ると青み付くとい
った光学フィルムとすることができる。そしてこのフィ
ルムをｘ軸方向が液晶分子の長軸方向と平行になるよう
に配置することによって、液晶表示装置としてトータルで色
変化の非常に少ない物が得られる。

【００１３】ここではOCB液晶に関してのみ詳しく説明
したが、TN液晶、IPS(In Plane Switching)モード液
晶、MVA(Multi-domain Vertical Alignment)モード液
晶、ASM(Axial Symmetric Mode)液晶等いずれの液晶
モードに関しても効果があり、液晶モート゛を選ぶものでは
ない。また、光学フィルムの基板の凹凸や傾斜角度は図
面では45°で記載しているがけっしてこれに限るもので
はなく10°、20°、30°、40°等どのような角度でも可
能でありまた傾斜面においては平面である必要性は無
く、曲面であっても良い。またこの凹凸は整然と配列し
ている必要性は無くランダムな配置でもかまわない。

【００１４】またこの光学フィルムは偏光板と粘着剤で
貼り合わせて使用すると使いやすい。

【００１５】

【発明の効果】以上のように本発明の液晶表示装置は見
る方向によって色変化のある光学フィルムを液晶表示装
置に組み込むことによって色変化の非常に少ない液晶表
示装置を実現できるものである。またその光学フィルム
としては、微細な傾斜面を有する光学フィルムであり、
ｘ軸方向には傾斜面や凹凸はなく、ｘ軸と直交するｙ軸
方向に微細な傾斜面を有し、厚さ100nm以下からなる薄
膜を有する光学フィルムを用いることを特徴としており
軸によって色変化を変えることができるため、上下左右
の視野角において非常に色変化の少ない高品位のワード
プロセッサーやコンピューターなどのモニター、携帯用
の小型テレビ、家庭用ＴＶ、カーナビゲーション用モニ
ターなどに適用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の液晶素子の黒表示時の概念断面図

【図２】本発明の光学フィルムの概念斜視図

【図３】本発明の光学フィルムの概念断面図

【図４】本発明の光学フィルムの概念断面図

【図５】従来のOCB液晶素子の概念断面図

【符号の説明】

１０１偏光板１０２位相差フィルム１０３ガラス基板１０４電極１０５配向膜１０６液晶１０７配向膜１０８電極１０９ガラス基板１１０位相差フィルム１１１偏光板１２０光学フィルム１２１バックライトユニット２０１薄膜層２０２傾斜面を持つ凹凸を有する基板２０３光学フィルム３０１薄膜層３０２傾斜面を持つ凹凸を有する基板３０３光学フィルム３０４長波長光線３０５短波長光線４０１薄膜層４０２傾斜面を持つ凹凸を有する基板４０３光学フィルム４０４光線４０５光線５０１偏光板５０２位相差板５０３基板５０４透明電極５０５配向膜５０６液晶５０７配向膜５０８透明電極５０９基板５１０位相差板５１１偏光板

フロントページの続き (72)発明者石原將市大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内Ｆターム(参考） 2H042 CA12 CA17 2H049 BA02 BA06 BB51 BB63 BB66 BC22 2H088 JA04 MA04 MA05 2H091 FA08X FA08Z FA11X FD10 GA06 HA05 LA17 LA19 LA20

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】光を入射させた時、入射角度によって、
前記入射光に対する透過光の色が変化する光学フィルム
を備えた液晶表示装置。
【請求項２】光を入射させた時、入射角度によって、
前記入射光に対する透過光の色が変化しｘ軸方向の色変
化と、前記ｘ軸方向と直交するｙ軸方向の色変化が異な
ることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項３】一対の偏光板の間に挟まれた液晶素子の
外側に、光を入射させた時、入射角度によって、前記入
射光に対する透過光の色が変化する光学フィルムを備え
た液晶表示装置。
【請求項４】光を入射させた時、入射角度によって、
前記入射光に対する透過光の色が変化する光学フィルム
を、一対の偏光板の間に挟まれた液晶素子の外側であり
かつ出射光側に備えた液晶表示装置。
【請求項５】ホログラムからなる光学フィルムを用い
ることを特徴とする請求項１〜4のいずれかに記載の液
晶表示装置。
【請求項６】厚さ100nm以下からなる薄膜を有する光
学フィルムを用いることを特徴とする請求項1〜4のいず
れかに記載の液晶表示装置。
【請求項７】微細な傾斜面を有する多数の凹凸からな
る光学フィルムを用いることを特徴とする請求項１〜4
のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項８】微細な傾斜面を有する光学フィルムであ
り、ｘ軸方向には傾斜面や凹凸はなく、ｘ軸と直交する
ｙ軸方向に微細な傾斜面を有する光学フィルムを用いる
ことを特徴とする請求項１〜4のいずれかに記載の液晶
表示装置。
【請求項９】微細な傾斜面を有する光学フィルムであ
り、ｘ軸方向には傾斜面や凹凸はなく、ｘ軸と直交する
ｙ軸方向に微細な傾斜面を有し、厚さ100nm以下からな
る薄膜を有する光学フィルムを用いることを特徴とする
請求項1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置。
【請求項１０】液晶素子面に対して法線方向を0°と
する時、出射光の角度分布が0°から90°の範囲で角度
が大きくなるにつれて光量が減少していくバックライト
ユニットを有し、微細な傾斜面を有する光学フィルムで
あり、ｘ軸方向には傾斜面や凹凸はなく、ｘ軸と直交す
るｙ軸方向に微細な傾斜面を有する光学フィルムを用い
ることを特徴とする請求項１〜4あるいは9のいずれかに
記載の液晶表示装置。
【請求項１１】光学フィルムが偏光板と粘着材で接合
されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに
に記載の液晶表示装置。
【請求項１２】一対の偏光板の間に挟まれたOCBモー
ド液晶素子であって、前記一対の偏光板の外側に、偏光
板表面の法線に対して、OCB液晶素子の液晶分子の長軸
方向に直角に角度を取る時、０〜９０度の範囲で透過光
が色度変化を有する光学フィルムを配置した液晶表示装
置。
【請求項１３】偏光板表面の法線に対して、OCB液晶
素子の液晶分子の長軸方向に直角に角度を取る時、０〜
９０度の範囲で角度を大きくするにつれて青色の透過光
強度が大きくなる色度変化を有する光学フィルムを配置
した液晶表示装置。
【請求項１４】ｘ軸方向には傾斜面や凹凸はなく、ｘ
軸と直交するｙ軸方向に微細な傾斜面を有する光学フィ
ルムを、OCB液晶素子の液晶分子の長軸方向とｘ軸がほ
ぼ平行になるよう配置することを特徴とする請求項12あ
るいは13に記載の液晶表示装置。