JP2003066166A - 自発的方位配向機構および自発的水平保持機構を有する日時計 - Google Patents

自発的方位配向機構および自発的水平保持機構を有する日時計

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JP2003066166A
JP2003066166A JP2001298488A JP2001298488A JP2003066166A JP 2003066166 A JP2003066166 A JP 2003066166A JP 2001298488 A JP2001298488 A JP 2001298488A JP 2001298488 A JP2001298488 A JP 2001298488A JP 2003066166 A JP2003066166 A JP 2003066166A
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祐輔 中井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 日時計の時刻投影板・投影棒の投影軸線の水
平成分方向と地球の磁極または地軸の南北を結ぶ線とを
平行にする設定を簡便にすること、および時刻表示盤面
を水平に保持する設定を簡便にすること。 【解決手段】 時刻表示盤1面下に形成した磁石取付部
分に磁石4を内蔵するフロート式台座5で全体を構成
し、水、オイルなどの液体に浮かべて自発的に方位配
向、水平保持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、日時計に係るもの
であり、詳しくは自発的方位配向機構および自発的水平
保持機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、日時計は時刻の目盛りを表示した
平板もしくは円環などの時刻表示盤と緯度を考慮した傾
斜角で規定される投影軸線を有する時刻投影板・投影棒
を組み合わせて構成したもので、太陽光線が時刻表示盤
面上に落とす時刻投影板・投影棒の影の位置によって時
刻を知るものである。
【0003】日時計の設定に際し、時刻投影板・投影棒
の投影軸線の水平成分方向を地球の磁極または地軸の南
北を結ぶ線と平行に設定すること、および時刻表示盤面
を水平に設定することが要求され、従来は方位磁石、水
準器などを利用して行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた日
時計の設定において、時刻投影板・投影棒の投影軸線の
水平成分方向を地球の磁極または地軸の南北を結ぶ線と
平行に設定することは、方位磁石の磁針の示す方位を参
照することなどによりできたものの、作業が面倒である
こと、日時計と方位磁石が一体化されたものにおいては
作業そのものにより磁針が揺動してなおさらに手間取る
という問題点を有していた。
【0005】同様に、時刻表示盤面を水平に設定するこ
とも水準器を携行する必要があること、水準器を参照し
ながら時刻表示盤面を水平に調整することは微妙な作業
で面倒であるという問題点を有していた。
【0006】時刻投影板・投影棒の投影軸線の水平成分
方向を地球の地軸と平行に設定すること、および時刻表
示盤面を水平に設定することといった設定条件を同時に
満たすことは、相互に影響を及ぼすことであり、よりい
っそう日時計の設定を難しくしている。本発明は、従来
の技術が有するこのような問題点を鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは日時計の設定をより簡
便にすること、外観的にも優れた日時計を提供しようと
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の日時計においては磁石およびフロート式台
座と一体化を図った。
【0008】上記磁石はフロート式台座に形成した取付
部分に固定する。すなわち、各種樹脂・木質素材などの
固まりを成形してフロート式台座を製造する場合には、
上部より凹状部分を形成して埋設固定、各種樹脂・木質
素材製の中空体を成形してフロート式台座を製造する場
合には、その内部に支持体を設けてこれに貫通した穴に
挿通することにより固定するとよい。
【0009】また磁石は棒状または板状のもので長尺面
側がそれぞれN極、S極に磁化されたものを用いると、
地球の磁極がつくる磁力線と相互に作用して磁石が南北
方向に方位配向しようとする際に伏角の影響を受けて日
時計本体が傾くことを抑制することができるの同時に、
時刻投影板・投影棒と垂直に交わるため両者がつくるモ
ーメントが分散されて時刻表示盤面を安定かつ水平に保
つバラストとして寄与する。
【0010】日時計が精度を保つ上で必要となる方位
は、正確には地球の磁極の南北ではなく地軸の南北であ
る。日時計の精度を保つためには、この地球の地軸の南
北と磁極の南北の差、すなわち偏角の影響を補正した方
位に投影軸線の水平成分方向を設定する必要があるが、
本発明の日時計においては簡便な場合は時刻投影板・投
影棒の投影軸線の水平成分方向を地球の磁極の南北を結
ぶ線と平行に設定することとし、特に実施地点を限定す
る場合には同投影軸線を地軸の南北を結ぶ線と平行に設
定する。
【0011】前記フロート式台座は、各種樹脂、木質素
材などを成形してつくるが、液体に浮かべたときに自発
的方位配向性および自発的水平保持性を発揮しやすいよ
うに底部は回転性のよい曲面を採用するとよい。
【0012】上記のように構成された日時計は、コンパ
クトにまとめられた形状となり優れた外観性を有する。
フロート式台座、時刻表示盤および時刻投影板・投影棒
などの組み合わせ方、形状および素材の選択の仕方によ
り多様なデザインをおこなうことが可能である。特に本
発明の日時計を密閉容器に液体と共に封入すると、日時
計を浮かべるための液体を準備する必要もなく身近に置
いたり、展示したり、携帯することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明の全体外観図であ
る。日時計は時刻表示盤1と緯度を考慮した傾斜角で規
定される投影軸線2を有する時刻投影板3をこの時刻表
示盤1面上に垂直に立設すると同時に、この時刻表示盤
1面下に形成した磁石取付部分に磁石4を内蔵するフロ
ート式台座5で構成されている。
【0014】図2に日時計を上面から見たときの時刻表
示盤1を示す。
【0015】図3に示される実施例は、フロート式台座
6を発泡樹脂・木質素材などを半球型に成形して本発明
の日時計を構成した例で、側面方向より見た場合の縦断
面図である。この場合、磁石4はフロート式台座6の上
部平面部分より垂直方向に凹状の磁石取付部分7を形成
し固定している。このとき凹部の深さは、日時計を液体
に浮かべたときに、フロート式台座6の上面に取り付け
られる時刻投影板3および時刻表示盤1の重量により回
転転倒しないように、磁石4がバラストとして働くよう
十分に確保する。なお、日時計全体のバランスをとるた
め、必要に応じて、フロート式台座6に補助的なバラス
トを埋設して調整する。
【0016】図3の実施例において時刻投影板3は時刻
表示盤1に形成した溝状の時刻投影板取付部8に接着剤
などを用いて固着する。なお時刻表示は時刻表示盤1面
上に直接印刷もしくは耐水性印刷シールなどを貼りつけ
るなどして形成するとよい。このようにしてつくられた
時刻表示盤1をフロート式台座6の平面部分上部に固着
する。
【0017】図4に図3に示した実施例を正面方向より
見た場合の縦断面図を示す。磁石4は長手方向が時刻投
影板3と垂直に交わるように取付け、両者がつくるモー
メントが分散されて時刻表示盤1を安定かつ水平に保つ
ようにする。
【0018】図5に示される実施例は、フロート式台座
9を樹脂素材などを用いて中空半球型に成形して本発明
の日時計を構成した例で、側面方向より見た場合の縦断
面図である。この場合、磁石4は時刻投影板3と一体化
した磁石取付部分10に貫通する穴を形成して挿通し、
時刻表示盤1に形成した溝状の時刻投影板取付部8に接
着剤などを用いて固着する。この中空半球型のフロート
式台座9は磁石3の取付の様子を見るための視覚的工夫
であるのでこれを成形する樹脂は透明のものを用いると
よい。またこのとき、磁石取付部分8は時刻投影板3と
時刻表示盤1をはさんで釣り合いをとるようにデザイン
するとよい。
【0019】図6に図5に示した実施例を正面方向より
見た場合の縦断面図を示す。
【0020】本発明の日時計は、図1で示したように全
体がコンパクトな形状にまとめられているので、フロー
ト式台座5、時刻表示盤1および時刻投影板3などの組
み合わせ方、形状および素材の選択の仕方により多様な
デザインをおこなうことが可能である。図7に外観デザ
インの一例を示す。これは時刻投影板11を帆に、フロ
ート式台座12を船体とするヨットに見立てたもので、
ノベルティーグッズとしてのデザイン可能性を示すもの
である。
【0021】また特に本発明の日時計を密閉容器にオイ
ル等の液体と共に封入すると、浮かべるための液体を準
備する必要もなく身近に置いたり、展示したり、携帯す
ることが可能となる。この場合の外観図を図8に示す。
密閉容器13は透明のものを用い、日時計14の示す時
刻の視認性を確保するとともに、封入した日時計14と
オイル等の液体15の様子を眺めることができるものに
する。
【0022】さらにこの場合、時刻投影板1と時刻投影
盤3は南北の方角を示すので、野外活動において方位磁
石として活用することも可能である。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0024】日時計と磁石を一体化することにより、時
刻投影板・投影棒の投影軸線の水平成分方向を地球の磁
極の南北または地軸の南北に合わせて自発的に方位の配
向することができる。
【0025】さらに、日時計とフロート式台座を一体化
することにより、日時計を液体に浮かべたときに時刻表
示盤を自発的に水平に保持することができる。
【0026】また、前述のように日時計が磁石およびフ
ロート式台座と一体化されているため、コンパクトな形
状となり外観デザインの多様性をもたらした。
【0027】さらに、日時計を密閉容器内に液体と共に
封入することにより容易に身近に置いたり、展示した
り、携帯することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】日時計の全体外観図である。
【図2】日時計を上面から見たときの時刻表示盤であ
る。
【図3】発泡樹脂・木質素材などを半球型に成形したフ
ロート式台座を用いて日時計を構成した実施例を示す縦
断面図である。
【図4】図3に示した実施例を正面方向より見た場合の
縦断面図である。
【図5】樹脂素材などを用いて中空半球型に成形したフ
ロート式台座を用いて日時計を構成した実施例を示す縦
断面図である。
【図6】図5に示した実施例を正面方向より見た場合の
縦断面図である。
【図7】時刻投影板を帆に、フロート式台座を船体とす
るヨットに見立てた場合の実施例である。
【図8】日時計を密閉容器に液体と共に封入した実施例
である。
【符号の説明】
1 時刻表示盤 2 投影軸線 3 時刻投影板 4 磁石 5 フロート式台座

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時刻表示盤と緯度を考慮した傾斜角で規
    定される投影軸線を有する時刻投影板・投影棒をこの時
    刻表示盤面上に垂直に立設し、かつこの時刻表示盤面下
    に形成した取付部分に磁石を内蔵するフロート式台座で
    構成された日時計。
  2. 【請求項2】 前記磁石が地球の磁極がつくる磁力線と
    相互に作用することにより生じる力を利用して地球の磁
    極の南北または地軸の南北に時刻投影板・投影棒の投影
    軸線の水平成分方向を合わせるようにその全体を自発的
    に方位配向することを特徴とする請求項1記載の日時
    計。
  3. 【請求項3】 前記フロート式台座は回転性のよい曲面
    を有し、水、オイルなどの液体に浮かべたとき、前記磁
    石はバラストとして作用して時刻表示盤面が自発的に水
    平保持することを特徴とする請求項1または2記載の日
    時計。
  4. 【請求項4】 密閉容器内に液体と共に封入することに
    より携帯可能となることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の日時計。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100831171B1 (ko) 2006-09-01 2008-05-21 허훈 조립식 모형 해시계 및 그 조립방법
JP2008298594A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Tzu-Ying Wu 方向設定機能を備えた平衡装置
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CN116481487A (zh) * 2023-06-20 2023-07-25 中国科学院地质与地球物理研究所 基于行星日晷的行星地震仪方位角自动识别方法与装置

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