JP2003065605A - 全自動型太陽熱利用温水取出装置 - Google Patents

全自動型太陽熱利用温水取出装置

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JP2003065605A
JP2003065605A JP2001251574A JP2001251574A JP2003065605A JP 2003065605 A JP2003065605 A JP 2003065605A JP 2001251574 A JP2001251574 A JP 2001251574A JP 2001251574 A JP2001251574 A JP 2001251574A JP 2003065605 A JP2003065605 A JP 2003065605A
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pipe
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cold
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Shigeki Ikeda
茂樹 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 維持コストが極めて低く、しかも、ノータッ
チの全自動で操作できる太陽熱を利用した温水取出装置
であり、この温水を電気温水器等の補助加熱器の入力口
に供給することで、給湯システムを省エネ化でき、結果
的に地球温暖化の抑制に貢献する。 【解決手段】 水源の冷水を回路切換装置を経由させて
冷水供給管から太陽熱によって加温された温水を貯留す
る貯湯タンクに送り、貯湯タンクの温水を温水取出管か
ら回路切換装置を経由させて温水取出口に導くととも
に、回路切換装置にそれぞれ冷水供給管と温水取出管に
連なる排水管を接続し、凍結予想時に回路切換装置を作
動させて冷水供給管の冷水及び温水取出管の温水を排水
管から外部へ排水する全自動型太陽熱利用温水取出装置
において、凍結予想時、非凍結予想時にかかわらず、少
なくとも、日毎タイマーの設定時間が来たとき、貯湯タ
ンクの温水が所定の低レベルを切ったとき、風が設定風
速を越えたとき、のいずれかに水源の冷水を貯湯タンク
に所定の高レベルになるまで自動的に送ることを特徴と
する全自動型太陽熱利用温水取出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水源の冷水を屋外
等に太陽熱を受けるようにして設けられた貯湯タンクに
送り、ここで加温された温水を室内側に設けられる温水
取出口(蛇口)から取り出せるようにした全自動型太陽
熱利用温水取出装置に関するものである。そして、太陽
熱で温められた温水を電気温水器等の補助加熱器を通す
ことで加温可能にするとともに、蛇口にサーモ水栓等を
備えることで全くの全自動で補助加熱器の作動を省エネ
で行い、かつ、温水を所望の温度にして取り出せるよう
にしたものである。
【0002】
【従来の技術】太陽熱を利用して水道等の冷水を加温す
る上記したシステム(装置)は既によく知られていると
ころである。ところが、従来から存在するこの種の装置
は、その実用性に疑問があるとともに、効率も良いとは
言えなかった。又、その円滑な運転(作動)には手間が
かかるものであった。その理由として次のような点が挙
げられる。
【0003】1)貯湯タンクを屋根等の屋外に設置する
関係上、この貯湯タンクに冷水を供給する冷水供給管と
これから温水を取り出す温水取出管も屋外に露出する部
分があるのは避けられない。一方、地域的に違いはあっ
ても、我が国ではほとんどの地方で冬季には気温が零度
以下になるが、このとき、冷水供給管及び温水取出管に
冷水又は温水を留めたままにしていたのでは凍結する
(これらが屋内に存在する場合でも温度によっては凍結
する)。この凍結があると、冷水も供給できないし、温
水も取り出せない。 2)この対策として、従来装置では、コスト面を考慮し
てせいぜいがこれらの管を防寒材で被覆する程度であっ
たが、この程度では、厳寒地における凍結予防として不
十分であった。そこで、これらの管をヒーター等で温め
ることも行われているが、これの消費エネルギーは膨大
であり、太陽熱を利用して得るエネルギーよりも大きく
なり、その発想自体が矛盾している。 3)この他、従来の装置では、貯湯タンクの温水が減少
すると、温水取出し中であっても、自動又は手動で冷水
を補給する方法をとっている。しかし、温水の中に冷水
を混ぜると、全体の温度は一気に低下し、せっかく加温
した意味がなくなる。 4)貯湯タンクの温水を円滑に取り出すためには、貯湯
タンクの水面上に外気と同じ圧力の空気を存在させてお
かなければならないが、従来は、この空間を単に外気と
連通させただけにしていたから、外気の温度が低下する
と中の温水が急激に低下していた。 5)貯湯タンクで加温された温水のみしか取り出せない
仕組みであった。従って、得られる温水の温度は日照時
間や季節によってまちまちであるが、概して日常生活で
必要とする温水の温度には足りない。この点で、せいぜ
いが風呂の水を温める補助的な加温装置程度にしか使わ
れていなかった。 6)冷水の供給を始めとするこのシステムの作動を手動
で行うようにしてある。従って、煩雑である上に往々に
して必要な操作を忘れたりすることがある。
【0004】そこで、本発明者は、1)及び2)につい
ては、凍結予想時には冷水供給管中の冷水及び温水取出
管中の温水を排水する凍結予防対策をとり、3)につい
ては、一度加温した温水は一定の低レベルを切るまで使
用し、途中で冷水を補給しないことにより(ロット方
式)、4)については、外気の温度に関係しないブリー
ザ装置を考案し、5)については、ボイラーや電気温水
器等の補助熱源と組み合わせたり、ワンレバー水栓等を
用いたりして常に所望の温度の温水が得られるようにし
て風呂だけに限らず炊事や洗面用等すべての給湯システ
ムに組み入れられるようにし、6)については、手動を
排除してすべて自動で作動させるようにすることで(ノ
ータッチ方式)、上記諸問題を解決しており、これらを
特開2000−9350号及び9351号として提案し
ている。
【0005】この装置を家庭の給湯システムに組み込む
と、発明者の試算では、エネルギー消費において太陽熱
を利用していない家庭に比べて2/3以上の省エネ効果
が期待でき、これに基づくCO2 の排出量も1/3以下
に削減できると確信している。この点で、昨今問題とな
っている地球温暖化を防止するもっとも身近で優れた対
策になるが、加えて、一年中ノータッチの全自動である
から、使い勝手が良く、しかも、維持エネルギーは一年
を通して無視できるほど小さいといった特徴を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この装置を
更に向上させたものであり、その第一は、凍結予想時に
おける冷水供給管の冷水と温水取出管の温水を排水して
いるときでも、タイマー等の設定時間による給水指令が
発せられると、水源の冷水を冷水供給管と温水取出管か
ら貯湯タンクに供給できるようにしたことである。その
第二は、このとき、冷水を冷水供給管に供給すると、給
排切換装置が働いて温水取出管の中に貯湯タンクの温水
が流れ込むようになっており、このときの時間如何によ
ってはこの温水が凍結するおそれがあったのであるが、
これを凍結予想時の冷水供給には冷水供給管だけでな
く、温水取出管からも冷水を貯湯タンクへ供給するよう
にした点である。これにより、温水取出管の中の水は流
動していて凍結が防止できるとともに、冷水の供給時間
も短縮できたのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題の下、本発明
は、請求項1に記載した、水源の冷水を回路切換装置を
経由させて冷水供給管から太陽熱によって加温された温
水を貯留する貯湯タンクに送り、貯湯タンクの温水を温
水取出管から回路切換装置を経由させて温水取出口に導
くとともに、回路切換装置にそれぞれ冷水供給管と温水
取出管に連なる排水管を接続し、凍結予想時に回路切換
装置を作動させて冷水供給管の冷水及び温水取出管の温
水を排水管から外部へ排水する全自動型太陽熱利用温水
取出装置において、凍結予想時、非凍結予想時にかかわ
らず、少なくとも、日毎タイマーの設定時間が来たと
き、貯湯タンクの温水が所定の低レベルを切ったとき、
風が設定風速を越えたとき、のいずれかに水源の冷水を
貯湯タンクに所定の高レベルになるまで自動的に送るこ
とを特徴とする全自動型太陽熱利用温水取出装置を提供
する。
【0008】以上の装置によれば、太陽熱によって加温
された温水を得ることができて省エネになるのである
が、この場合において、凍結予想時、非凍結予想時にか
かわらず、少なくとも、日毎タイマーの設定時間が来た
とき、貯湯タンクの温水が所定の低レベルを切ったと
き、風が設定風速を越えたとき、のいずれかに水源の冷
水を貯湯タンクに所定の高レベルになるまで自動的に送
るのであるから、貯湯タンクへの冷水の補給は必要なと
きに自動的に行われ、効率的であるとともに、操作の忘
れもない。
【0009】本発明は、この場合において、請求項2に
記載の、回路切換装置を経由した温水を補助加熱器を通
して温水取出口に導き、温水取出口に設けられるサーモ
水栓等で所望の温度にして取り出す手段を提供する。こ
の手段によれば、補助加熱器には太陽熱で加温された温
水が供給されるのであるから、補助加熱器はそれだけ省
エネで運転される。そして、コックを捻れば所望の温度
の温水が何時でも取り出せるという家庭で用いられてい
る全自動の給湯システムを何ら損なうものではない。
【0010】又、本発明は、請求項1又は2に記載した
回路切換装置として、請求項3に記載の、水源に繋がる
室内側冷水供給管を冷水供給管と排水管との連通に切り
換える切換弁Aと、温水取出口に繋がる室内側温水取出
管を温水取出管と排水管との連通に切り換え、且つ、水
源に繋がる室内側第三冷水供給管が接続されている切換
弁Cと、水源に繋がる室内側第二冷水供給管を遮断状態
と室内側温水取出管との連通に切り換える切換弁Bとを
有し、切換弁Aが冷水供給管と排水管とを連通させてい
るとき及び切換弁Cが温水取出管と排水管とを連通させ
ているときには、室内側冷水供給管から供給する冷水は
冷水供給管に供給できるとともに、室内側第三冷水供給
管から供給する冷水は温水取出管に供給できるものを提
供する。
【0011】以上により、凍結予想時における切換弁A
が冷水供給管と排水管とを連通させているとき及び切換
弁Cが温水取出管と排水管とを連通させているときで
も、室内側冷水供給管から供給する冷水は冷水供給管に
供給でき、室内側第三冷水供給管から供給する冷水は温
水取出管に供給できるものであるから、上記した貯湯タ
ンクへの送水指令が発せられると、水源の冷水は冷水供
給管と温水取出管の両方から貯湯タンクへ供給され、こ
の間、両管の中の水は流動しているから、凍結すること
はないし、二本の管からの供給によって供給時間も短縮
できる。
【0012】又、本発明は、上記した冷水供給管と温水
取出管に、請求項4に記載の、冷水供給管に送られる冷
水に基づく内部の圧力増大によって温水取出管の連通を
開通し、減少によって遮断させる開閉弁を有する給排切
換装置を設けたものである。凍結予想時に冷水供給管の
冷水と温水取出管の温水を排水するときには貯湯タンク
の温水が温水取出管から排水管へ流出するのを防がなけ
ればならないが、これを冷水供給管の冷水の圧力変動で
作動する開閉弁で制御したものであるから、温水取出管
の温水は冷水供給管の冷水の動きと同調することにな
り、構造が簡単になる。
【0013】更に、本発明は、請求項5に記載した、上
記のそれぞれの排水管の排水側に、外部との連通を遮断
と開通とに切り換える排水切換装置を設けた手段を提供
する。凍結予想時に排水管に流入した冷水又は温水は外
部に放出しなければならないが、このときに貯湯タンク
への冷水の送水指令が発せられると、排水管を遮断して
おかなければ供給された冷水は排水管を通って外部に排
水されてしまう。そこで、排水管の連通を遮断、開通で
きるようにしておくと、このことが達成できる。この場
合において、請求項6に記載の、冷水供給管と排水管と
が連通しているとき及び温水取出管と排水管とが連通し
ているときに、冷水供給管及び温水取出管に冷水を供給
するとき、それぞれの排水管の外部との連通を遮断し、
それ以外は開通している切換弁Dで構成されるものにす
れば、簡単な構造で確実に機能を奏することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1及び図2は本発明の一例を示
す太陽熱利用温水取出装置の説明図、図3はこの装置を
構成する給排切換装置及び排水制御装置の断面図、図4
は同じく排水切換装置の断面図であるが、この装置の概
略は、日当たりの良い屋外等に設置した貯湯タンク1に
水道等の水源2から冷水を室内側冷水供給管3から冷水
供給管4を通して供給し、この冷水を貯湯タンク1に付
設されるコレクター等で加温して貯留し、貯留した温水
を温水取出管5と室内側温水取出管6を通して温水取出
口(蛇口)7から取り出すものである。尚、蛇口7は室
内の給湯個所に設けられるものであるが、その数は一つ
に限らない。
【0015】貯湯タンク1への冷水の供給は、水源2の
水を逆止弁付きストレーナ8から減圧弁9を経由させて
電磁弁D1で流通を制御される室内側冷水供給管3を通
して回路切換装置10まで送り、この回路切換装置10
から屋外に設けられる冷水供給管4を通して給排切換装
置11と排水制御装置12を経由させて注入管13から
貯湯タンク1に上げる。この場合、注入管13の先端
(注入口)は、温水の温度が低い貯湯タンク1の底部に
まで延ばされて表面側の高い温度の温水の温度低下を防
止しているが、加えて、ステンレス管に樹脂をコーティ
ングしたようなものを使用することで、中を流れる冷水
が温水の温度を下げるのを防止している。尚、減圧弁9
の出口には電磁弁D2で流通を制御される室内側第三冷
水供給管29も連結されているから、水源2の水は室内
側第三冷水供給管29を通って回路切換装置10から同
時に温水取出管5にも送られ、このルートからも貯湯タ
ンク1に供給される。
【0016】貯湯タンク1の中の太陽熱で温められた温
水は、貯湯タンク1の湯面上に浮くボール14に取り付
けられて先端に吸入口を有する吸入管15から給排切換
装置11に取り込まれ、ここから同じく屋外に設けられ
る温水取出管5を通して回路切換装置10まで降り、途
中に温水温度センサ16を有する室内側温水取出管6を
通して三方切換弁17へ導かれ、三方切換弁17の一方
の出口に接続される直結管18を通して蛇口7へ送られ
る。
【0017】一方、三方切換弁16の他方の出口には直
結管18と並列にボイラーや電気温水器等の補助加熱器
19の入力口が接続されており、これを通すことで加温
されて蛇口7に送られる。中でも、夜間の電気を利用し
て85℃の湯が出湯される電気温水器は省エネ的であ
る。そして、蛇口7には、サーモ水栓やワンレバー混合
水栓等が設けられており、洗面、炊事、風呂等の用途に
応じて所望の温度で取り出せるようになっている。尚、
冷水供給管4と温水取出管5の屋外に出ている部分を束
ねて配管しておくと、冷水供給管4中の冷水は温水取出
管5中の温水で温められて凍結を幾分遅らせることがで
きる。
【0018】この場合、温水温度センサ16を通る温水
の温度は、室内表示操作盤20の温度表示器21で表示
されるが、これが所望温度よりも低い場合は、操作盤2
0で温度設定し、その温度になるように補助加熱器19
で加温されて蛇口7から出て来る。これに対し、温水の
温度が設定温度よりも高い場合には直結管18を通すが
(この場合も、補助加熱器19を通してもよい)、ワン
レバー水栓等を用いてこれに冷水を加えて温度を下げる
ことができるようにしているのは上記したとおりである
(操作盤20には、三方切換弁16をどちらかに操作す
る選択スイッチ22a、22bが設けられている)。
【0019】更に、操作盤20には、その設定時間だけ
凍結予想時における冷水供給管4中の冷水と温水取出管
5中の温水の排水を遅らせるゼンマイ式タイマー23も
設けられている。このタイマー23は、冬季等に重宝な
もので、この時期には太陽が沈むと急激に温度が下がっ
て凍結予想の排水になることが多い。しかしその日が天
気が良くてかなりの湯温が期待できるとき、このタイマ
ーを7〜10分に合わせておくと、排水中でも、給湯可
能に切り換わり、その時間が終了すると、直ちに排水に
なるので、凍結の心配はない。その日の恩恵を無駄にす
ることなく風呂等に利用できる。
【0020】貯湯タンク1には、これに貯溜される温水
を適量に保つための温水量調節装置24が設けられてい
る。又、凍結予想時に冷水供給管4と温水取出管5とに
溜まっている冷水及び温水を排水したとき、貯湯タンク
1と温水取出管5との接続を遮断して貯湯タンク1内の
温水の流出を防止するのが前記した給排切換装置11で
あり、貯湯タンク1の出口側の温水取出管5に冷水供給
管4とに亘って設けられている。更に、この排水を緩や
かに行うのが排水制御装置12であり、給排切換装置1
1よりも貯湯タンク1側の冷水供給管3に設けられてい
る。
【0021】又、常温時(非凍結予想時)に冷水供給管
4の系統及び温水取出管5の系統を連通させる状態と、
凍結予想時に給排切換装置11が貯湯タンク1と温水取
出管5との連通を遮断するように切り換え、冷水供給管
4と温水取出管5とをそれぞれ排水管25、26に連通
させて冷水供給管4と温水取出管5とに充満している冷
水及び温水の排出を行うとともに、水源2に同じく減圧
弁9を介して接続される室内側第二冷水供給管27を室
内側温水取出管6に通ずる連絡路28と連通させて水源
2の冷水を蛇口7からそのままの温度で又は補助加熱器
19で加温して取り出せるようにするのが回路切換装置
10であり、室内側冷水供給管3と冷水供給管4との間
及び室内側温水取出管6と温水取出管5との間に亘って
設けられている。
【0022】更に、一度凍結予想温度になったものが常
温に変わって回路切換装置10が冷水供給管4の系統及
び温水取出管5の系統を再度連通させるように切り換わ
ったとき、補助加熱器19を通して又は通さないで蛇口
7から直ぐに温水タンク1の温水が取り出せるように、
水源2の冷水を減圧弁9を介して電磁弁D2で流通を制
御される室内側第三冷水供給管29を通して室内側温水
取出管6及び温水取出管5に急速に充満させる急速給水
装置30も設けられている。
【0023】この他、凍結予想時に回路切換装置10が
切り換わって冷水供給管4中の冷水と温水取出管5中の
温水が流入した排水管25、26を外部と連通させて中
の冷水及び温水を排水させているとき、貯湯タンク1へ
の冷水の送水指令が発せられて冷水を室内側冷水供給管
3から冷水供給管4に供給する際に排水管25、26の
外部との連通を遮断してこの供給を可能にし、供給が停
止すると、再び外部と連通させて冷水供給管4中の冷水
と温水取出管5中の温水を排水するのが排水切換装置3
1であり、それぞれの排水管25、26の排水側に設け
られている。更に、貯湯タンク1が設置されている個所
を吹いている風の風速が設定風速を越える強風のときに
は貯湯タンク1を満杯にして重量増加を図る強風時満水
装置32も設けられている。
【0024】次に、上記した各装置について説明する
と、温水量調節装置24については、本例では、フロー
トレス方式のプラグインリレーユニット型のものによっ
ている。この場合、貯湯タンク1の水位はそれぞれ電極
棒である三つの水位センサE1、E2、E3で検出す
る。図6は貯湯タンク1の側面図、図7は上記したセン
サE1、E2、E3を保持するホルダーの平面図、図8
は側面図であるが、三つの水位センサE1、E2、E3
は、その上部を貯湯タンク1の温水の上方空間等にホル
ダー33で保持されているが、このホルダー33は、こ
のような高温多湿の個所で絶縁性を確保するために次の
ような構造によっている。
【0025】即ち、このホルダー33は、円盤形の箱で
ある頭部33aに筒状の把手部33bが連設されたもの
であり、頭部33aに三カ所孔をあけ、各々の孔に各セ
ンサE1、E2、E3の上部をテフロン(登録商標)又
は特殊ゴムからなるパッド及びスリーブの絶縁材34を
介してボルト等で止め付けている。そして、把手部33
bを貯湯タンク1の側壁にワッシャ、パッキン及び六角
ナットで完全固定するが、このとき、各センサE1、E
2、E3に繋がる導線は把持部33bを通して外部へ出
しており、隙間はコーティングして外気を完全に遮断し
ている。
【0026】各センサE1、E2、E3のうち、E1は
高レベルの水位を検出する高レベルセンサであり、E2
は低レベルの水位を検出する低レベルセンサであり、E
3はアースである。これにおいて、水位が低レベルセン
サE2より下がると、このセンサE2とアースE3間に
電流が流れなくなり、図5に示す制御回路Uの通電が止
んで接点uが黒塗り端子側に切り換わる。すると、電源
(AC100V)の電流は端子10)−接点uの黒塗り端
子−端子1)−リレーR2の接点回路−電磁弁D1、D2
と流れ、電磁弁D1、D2が開いて水源2の水は室内側
冷水供給管3から回路切換装置10を経て冷水供給管4
へ送られるとともに、室内側第三冷水供給管29から同
じく回路切換装置10を経て温水取出管5へも送られ、
これらの冷水は後述するように共に貯湯タンク1に供給
される。
【0027】この冷水の供給に伴い、水位が上がって高
レベルセンサE1まで達すると、このセンサE1とアー
スE3間に電流が流れ、制御装置Uを通電して接点uを
白塗り端子の方に切り換える。すると、電磁弁D1、D
2には電流が流れなくなり、これが閉じて水の供給は止
む。尚、低レベルセンサE2の回路には、毎日設定時間
になると起動するタイマーTで起動するリレーR1の接
点回路と後述する強風センサWの開接点wが設けられて
おり、タイマーT又は強風センサWが作動しても、制御
装置Uの通電が止み、電磁弁D1、D2が開いて貯湯タ
ンク1を満水にする。このように、貯湯タンク1に冷水
が供給されるのは、タイマーTの設定時間が来たとき、
貯湯タンク1内の温水の水位が低レベルセンサE2を切
ったとき、強風センサWが働いたとき、のいずれかであ
り、手動操作を必要としないで自動で行われる。
【0028】貯湯タンク1内において湯面が上下すると
きには、その上方空間の気圧は大気圧に保たれている必
要がある。この場合、上方空間に外気と連通する孔のよ
うなもの形成していたのでは、たとえそれを金網等で覆
っていても、24時間放出されることがある湯温の熱の
損失が大きい。このため、貯湯タンク1には、湯面が上
下するときのみ、この空間の圧力上昇に応じて外気の出
入りを許容するブリーザ機構Bを設けている。このブリ
ーザ機構Bも、本発明者の考案に係る実用新案第251
3095号のものを使用すれば、湯温の低下を最大限に
抑えられる(その構造の詳細は省略する)。
【0029】一方、排水制御装置12及び給排切換装置
11を図3等に基づいて説明すると、排水制御装置12
は、冷水供給管4における給排切換装置11よりも貯湯
タンク1側に設けられるものであり、凍結予想時に冷水
供給管4の冷水を排水したとき、冷水供給管4に流入す
る空気の量を抑制して管内を負圧状態にし、この負圧状
態のときに給排切換装置11を確実、且つ、瞬時に作動
させて貯湯タンク1からの温水の流出を停止するもので
ある。
【0030】即ち、前記した注入管13にオリフィス3
5を形成し、このオリフィス35にスプリング36で弁
体37を流通逆方向に押圧した逆止弁38を設けてここ
から空気や水が流入しないようにしておくとともに、冷
水供給管4の管壁等に外気に通ずる小孔をあけ、この小
孔にボールとスプリングを装設した調整機構12aを設
けておくのである。この結果、冷水供給管4の冷水が排
水されると、冷水供給管4内が負圧状態になり、給排切
換装置11が作動して貯湯タンク1と温水取出管5との
連通は遮断され、貯湯タンク1の温水の流出は止まるよ
うにしたものである。
【0031】又、給排切換装置11は、冷水供給管4内
の圧力の増減によって温水取出管5の連通を開通、遮断
するものである。即ち、冷水供給管4は、装置内に構成
されるダイヤフラム室39に連通しており、ここに設け
られるダイヤフラム40の動きによって動かされるスプ
ール41に温水取出管5と吸入管15を連絡する弁内通
路42を開通、遮断する開閉弁43を取り付けているも
のである。今、貯湯タンク1に冷水供給管4を通して冷
水を供給すると、ダイヤフラム室39の圧力が増大して
スプール41が左行して開閉弁43は開くが、回路切換
装置10によって冷水供給管4と排水管25とを連通さ
せて冷水供給管4中の冷水を排水すると、ダイヤフラム
室39の圧力が下がってスプール41が右行して開閉弁
43を閉じる構造となっている。
【0032】回路切換装置10は、後述するように、冷
水供給管4中の冷水を排水管25に排水すると、温水取
出管5中の温水も排水管26に排水されるように構成さ
れており、これによって凍結によるトラブルは避けられ
る。尚、このスプール41は、スプリング44によって
スプール41を死点超えした二つの位置に留め置く付勢
体45を有するディタント機構46に構成されているか
ら、冷水供給管4の圧力が下がって開閉弁43が一度閉
じると、冷水供給管4に冷水が供給されてその圧力が上
がるまで開閉弁43は開かない構造となっている。
【0033】ところで、温水取出管5中の温水を排水す
るときには、給排切換装置11における開閉弁43が閉
じているから、この温水取出管5に空気を供給してやら
なければ円滑に排水ができない。このため、給排切換装
置11に弁内通路42と外部とを連通する空気流入路4
7を形成しておくとともに、この空気流入路47を開
通、遮断する流入制御弁48を設けておく。そして、開
閉弁43のスプール41と流入制御弁48とを連結体4
9で連結させておく。これにより、冷水供給管4の中の
冷水が排水されて給排切換装置11のダイヤフラム室3
9の圧力が下がってスプール41が右行して開閉弁43
閉じると、流入制御弁48はスプール41と連動して右
行し、空気流入路47と弁内通路42とを連通させる。
【0034】この場合、流入制御弁48は付勢体46等
を収容する部屋とは隔絶されたシリンダ50に挿設され
ているが、この流入制御弁48にはシリンダ50と弁内
通路42とを連絡する溝51が形成されているから、流
入制御弁48の円滑な移動が確保される。このように、
シリンダ50を付勢体45等が収容される部屋と隔絶し
たのは、その圧力変化によって作動が乱れるのを防ぐた
めである。尚、吸入管15には、温水取出管5を上がっ
て来た冷水を貯湯タンク1に注ぐ注入管52が分岐され
ているが、この注入管52には、中に形成されたオリフ
ィス53にスプリング54で弁体55を流通逆方向に押
圧した逆止弁56を設けてあり、貯湯タンク1の温水が
開閉弁43に流入しないようにしている。
【0035】そして、注入管52よりも貯湯タンク1側
の吸入管15には、管路の中にオリフィス57を形成
し、このオリフィス57に開閉弁43側からボール58
を押し付けたボール式弁機構59を設けている。温水取
出管5から冷水を供給するときには、ボール式弁機構5
9でオリフィス57を閉じて冷水が比較的温かい温水が
溜まっている貯湯タンク1の上部に流入しないようにす
るとともに、この温水が温水取出管5へ流動するとき
は、ボール式弁機構59でオリフィス57を開け、それ
が可能になるようにしたものである。
【0036】図4は注入管52の構成の他の例を示す給
排切換装置11等の断面図であるが、本例のものは、給
排切換装置11から屋外注入管52′を経て貯湯タンク
1の中に入って注入管52となるようにしたものであ
り、屋外注入管52′の中に逆止弁56を逆向き(上向
き)に取り付けているものである。これによると、逆止
弁56は貯湯タンク1の中の温水に浸漬されていないか
ら、劣化のおそれが少ないとともに、給排切換装置11
を屋外注入管52′の中心線Cを中心に90°折曲させ
て取り付けるようなことも可能であるから、この部分の
スペースが小さい場所にも取り付けられる利点がある。
【0037】次に、回路切換装置10について説明する
と、図9は上記した回路切換装置10の縦断面図である
が、この回路切換装置10は、三つの切換弁、即ち、室
内側冷水供給管3と冷水供給管4とを連通する状態と冷
水供給管4と排水管25とを連通する状態とに切り換え
る切換弁Aと、室内側温水取出管6と温水取出管5とを
連通する状態と温水取出管5と排水管26とを連通する
状態とに切り換える切換弁Cと、室内側第二冷水供給管
27と連絡路28とを遮断する状態と連通する状態とに
切り換える切換弁Bとからなる。
【0038】この場合において、凍結の心配がないとき
には、切換弁Aは、冷水供給管4と排水管25とを連通
させており、切換弁Cは、室内側温水取出管6と温水取
出管5とを連通させており、切換弁Bは、室内側第二冷
水供給管27と連絡路28とを遮断している(以下、こ
の状態を正常状態(イ)という)。一方、凍結が予想さ
れるときには、切換弁Aは、冷水供給管4と排水管25
とを連通させており、切換弁Cは、温水取出管5と排水
管26とを連通させており、切換弁Bは、室内側第二冷
水供給管27と連絡路28とを連通させている(以下、
この状態を排水状態(ロ)という)。
【0039】図10は回路切換装置10を構成する切換
弁Aの横断面図、図11は切換弁Cの横断面図、図12
は切換弁Bの横断面図であるが、本例の場合、切換弁A
〜C共にボールバルブで構成されており、それぞれ三個
のボール60、61、62を一本の弁棒63で連結して
弁箱64に収容したものである。このうち切換弁Aのボ
ール60は、ボール室65に弁棒63と平行に向けられ
る二つのボールシート66で支持されており、ボール室
65との間に間隙を有している。そして、ボール60に
は、弁棒63方向から見て90°に折れ曲がるボール通
路67が形成されている他、ボール室65には、室内側
冷水供給管3、冷水供給管4及び排水管25がそれぞれ
90°間隔で連通している。
【0040】従って、ボール12の90°回転によって
ボール通路67は室内側冷水供給管3、冷水供給管4及
び排水管25をすべて遮断する正常状態(イ)と、冷水
供給管4と排水管25とを連通する排水状態(ロ)とに
切り換えられる。但し、ボール60とボール室65との
間の隙間及びボールシート66の向きによって正常状態
(イ)及び排水状態(ロ)のときでも、室内側冷水供給
管3から冷水を供給すると冷水供給管4に供給できるよ
うになっている。この点で、排水状態(ロ)の状態のと
きでも、室内側冷水供給管3、冷水供給管4及び排水管
25は連通しているといえる。
【0041】切換弁Cも同様な構成であるが、ボール6
2が収容されるボール室68には室内側第三冷水供給管
29、室内側温水取出管6、温水取出管5及び排水管2
6がそれぞれ90°間隔で連通している。従って、正常
状態(イ)のときには、ボール通路69によって室内側
温水取出管6と温水取出管5とが連通し、排水状態
(ロ)の状態のときには温水取出管5と排水管26が連
通している。但し、いずれの状態のときにも、室内側第
三冷水供給管29から冷水を供給すると温水取出管5に
供給できるようになっている。この点で、正常状態
(イ)のときには、室内側第三冷水供給管29、温水取
出管5及び室内側温水取出管6が連通しており、排水状
態(ロ)のときには、室内側第三冷水供給管29、温水
取出管5及び排水管26が連通しているといえる。
【0042】切換弁Bも似た構成であるが、ボール61
に形成されるボール通路70は直線状に形成されてお
り、ボール室71に連通するのは室内側第二冷水供給管
27と連絡路28である。従って、正常状態(イ)のと
きには、室内側第二冷水供給管27と連絡路28とを遮
断し、排水状態(ロ)のときには、室内側第二冷水供給
管27と連絡路28とを連通する。この他、以上の弁棒
63が存在する部分の弁箱64には水抜きニップル72
が取り付けられている。
【0043】上記の弁棒63の一端はこの傍に設けられ
るボックス73に突入しており、ボックス73の中に設
けられるリバーシブルモータMを駆動源として減速機構
74を介して正逆交互に駆動されるようになっている。
これにより、切換弁A〜Cは、前述した正常状態(イ)
と排水状態(ロ)とが一体的に切り換えられることにな
る。一方、弁棒63をボックス73から突出させ、これ
にカム75を取り付け、このカム75が90°に亘って
配設される二つのマイクロスイッチM1、M2に来たと
きをリバーシブルモータMの停止位置とする。即ち、カ
ム75がマイクロスイッチM1を押している(a)の位
置にあるときが回路切換装置10は正常状態(イ)であ
り、マイクロスイッチM2を押している(b)の位置に
来たときが排水状態(ロ)である。
【0044】リバーシブルモータMは、凍結温度を感知
する外気温度センサS1が作動することによって起動す
る。図13〜図15はこの動作を説明する説明図である
が、外気温度センサS1は、凍結予想温度(例えば、1
℃)を検出しない場合は内部のスイッチを導通状態にす
る形式のものであり、この状態のときには、電源の電流
は、外気温度センサS1−スナップスイッチSS−リレ
ーRYのコイルRを流れるので、リレーRYの接点rは
黒塗り端子側に接触しているが、カム75がM1を不通
にしているから、リバーシブルモータMは回らない。
【0045】但し、電流はコイルRを流れているから、
僅かではあるが電力を消費している。そこで、外気温度
センサS1の回路に省エネセンサS2を設けるのが適す
る。凍結が起こることのない温度(例えば、8℃)以上
では、外気温度センサS1の回路を切断し、これに電流
が流れないようにしたものであり、電力消費の節約を図
ったものである。尚、スナップスイッチSSを操作すれ
ば、いつでも排水状態(ロ)とすることができる。
【0046】この状態であると、電源の電流は、リレー
RYの接点rの黒塗り端子−マイクロスイッチM1−リ
バーシブルモータMを流れる筈であるが、この回線は、
マイクロスイッチM1のCOM端子とNC端子間に接続
してあるから、カム75が(a)の位置にいる限り流れ
ることがない。従って、回路切換装置10は、正常状態
(イ)を保っていることになる。凍結が予想されない冬
季以外はすべてこの状態であり、この状態のときは、蛇
口7を捻れば、いつでも貯湯タンク1の中の温水を所望
の温度で取り出せる。
【0047】しかし、外気温度センサS1が凍結予想温
度を検出して内部の導通状態を解除すると、リレーRY
の端子rは白塗り端子側に切り換わり、電源の電流は、
マイクロスイッチM2のCOM端子とNC端子間に流
れ、このとき、カム75はマイクロスイッチM2を押し
ていないので、リバーシブルモータMの回路に流れ、こ
れを回転させる。リバーシブルモータMが回転すると、
カム75も回転し、これが(b)の位置に来ると、その
アクチュエータを動かしてCOM端子とNC端子間の導
通状態を解除し、電流が流れなくなって停止する。カム
75が回転することは弁棒63も回転することであり、
カム75が(b)の位置に来ると、回路切換装置10は
排水状態(ロ)に切り換わる。
【0048】こうなると、冷水供給管4中の冷水及び温
水取出管5中の温水は、排水管25、26中に流入する
が、後述する排水切換装置31によってこの冷水又は温
水は外部に放出され、これらの中はすべて空になり、凍
結があっても心配ない。尚、この状態のときでも、蛇口
7から温水の取出しは必要になるが、このときは、切換
弁Bによって水源の冷水は室内側第二冷水供給管27か
ら連絡路28及び室内側温水取出管6を通って補助加熱
器19で加温されて蛇口7から出て来る。
【0049】一方、外気温度が上がって凍結予想温度を
脱すると、外気温度センサS1は再び導通状態となり、
リレーRYの接点rを再度黒塗り端子側に切り換える。
このとき、カム75はマイクロスイッチM1を押してい
ないから、そのCOM端子とNC端子間には電流が流
れ、リバーシブルモータMを回転させ、カム75は
(b)の位置から(a)の位置に戻り、これに伴って回
路切換装置10は排水状態(b)から正常状態(a)に
切り換わる。
【0050】この回路切換装置10の作動は、前述した
急速給水装置30に連動している。則ち、カム75の背
後に突起76が突設されており、カム75が(b)の位
置から(a)の位置に回動すると、45°の付近からこ
の突起76がカム75の上方に設けられたリフトアーム
77を支点軸78の回りに押し上げる(90°回転し終
わる直前に落とす)。リフトアーム77が上に押し上げ
られると、マイクロスイッチM3のアクチュエ−タを押
す。
【0051】すると、COM端子とNO端子との間が導
通し(Vが短絡する)、電源の電流は、リレーR2と電
磁弁D1、D2に流れ、この限られた時間だけ電磁弁D
1、D2を開いて水源2の水を減圧弁9から室内側冷水
供給管3及び室内側第三冷水供給管29を通して切換弁
A、Cに送る。切換弁A、Cのボール60、62とボー
ル室65、68とは上記した構造になっているから、こ
こに送られた冷水は室内側温水取出管6と温水取出管5
及び冷水供給管4を満たす。
【0052】ところで、カム75が(a)の位置にある
と、マイクロスイッチM1と並べて設けてあるマイクロ
スイッチM4も押され、そのCOM端子とNO端子間が
導通し、リレーR2を作動させて電磁弁D1、D2を作
動させ、室内側冷水供給管3と冷水供給管4及び室内側
第三冷水供給管29と温水取出管5と室内側温水取出管
6にも水源2の水を供給し、このうち冷水供給管4に供
給された冷水は給排切換装置11のダイヤフラム室39
の圧力を増大させて開閉弁43を開ける。
【0053】従って、蛇口7を開口すると、温水タンク
1の中の温水が即座に取り出せる。この場合、カム75
の回転速度は、90°を7秒程度で回転するように設定
されており、マイクロスイッチM3は、その半分の3〜
4秒程度は押され続け、この間、電磁弁D1、D2が開
くことになる。この程度の時間があれば、室内側温水取
出管6と温水取出管5及び室内側冷水供給管3と冷水供
給管4を充満させるに十分すぎる冷水が供給できるが、
仮に、供給量が過大すぎたとしても、このうちの温水取
出管5を上がって来た冷水は給水管15のボール式弁機
構59によって貯湯タンク1の上部に流入することはな
い。
【0054】前述した突起76は、カム75の(a)位
置から(b)位置への回転ではリフトアーム77を押し
上げないようになっている。回路切換装置10が排水状
態(ロ)になるときに、電磁弁D1、D2を開いては具
合が悪いからである。則ち、リフトアーム77にスプリ
ング79で付勢されて右方のみに動くことのできるドグ
80を取り付けておき、カム75が(a)位置から
(b)位置への回転の場合は、突起76でドグ80を押
すだけで、リフトアーム77を持ち上げることがないよ
うに、その前面の勾配を急にしてある。更に、リフトア
ーム77はスプリング81で常にカム75側に押し付け
られている。
【0055】排水管25、26の排出側には排水切換装
置31が設けられている。図5はこの排水切換装置31
とこれらを制御する制御装置の断面図であるが、この排
水切換装置31は、排水管25、26と外部とを連通、
遮断させる切換弁Dを有する。この切換弁Dは、浮動式
のボールバルブで構成されており、ボール82を弁体8
3に設けられる開閉通路84に上下させて連通と遮断と
を行うものである。この場合、ボール82の下方には、
これを突き上げる突棒85を上延させたスプール86を
設け、このスプール86を左右に押引することでボール
82を上下させている。尚、スプール86の押引はソレ
ノイドNで行い、このソレノイドNは、マイクロスイッ
チM1と並んで設けられるマイクロスイッチM4の回路
にリレーR2を介して接続されている。
【0056】従って、ソレノイドNは、回路切換装置1
0が排水状態(ロ)で電磁弁D1、D2が作動して室内
側冷水供給管3と室内側第三冷水供給管29から冷水供
給管4と温水取出管5に冷水を供給するときに励磁さ
れ、このとき、スプール86は左行して突棒85はボー
ル82から外れて開閉通路84を閉じる。従って、冷水
供給管4と排水管25及び温水取出管5と排水管26が
連通する状態であっても、冷水は排水管25、26から
放出されることなく、貯湯タンク1に送られる。
【0057】しかし、回路切換装置10が排水状態
(ロ)のときで、電磁弁D1、D2が作動しないときに
はソレノイドNは励磁を解かれ、スプール86は右行し
て突棒85はボール82を下から突き上げて開閉通路8
4を開通させ、排水管25、26に流入した冷水又は温
水を開閉通路84に接続される放出管87を通して外部
に放出される。尚、この放出管87は、20φの水道用
のバルブソケットをそのまま使用できるようにしてあ
る。この他、スプール86の上記した動きを確実にする
ため、スプール86はスプリング88で常時右方に付勢
されている。
【0058】以上のことから、回路切換装置10が排水
状態(ロ)のとき、上記した三つの事態に基づく送水指
令によって冷水を室内側冷水供給管3から冷水供給管4
を通して貯湯タンク1に供給する際、室内側第三冷水供
給管29からも冷水を送って温水取出管5中を冷水で充
満させることになる。則ち、排水切換装置31の二つの
ボールバルブは同じ動きをするものとなる。これは、冷
水供給管4に冷水を供給すると、給排切換装置11の圧
力が増大して開閉弁43が開くことになるから、このと
き、温水取出管5に冷水を送ってボール式弁機構59を
閉じるようにしたものである。こうしないと、貯湯タン
クンク1の中の温水が温水取出管5と排水管26に流出
してその分だけ温水が無駄に消費されるからであり、こ
れを防いだものである。
【0059】ところで、回路切換装置10が正常状態
(イ)のときにも、室内側冷水供給管3から供給された
冷水は冷水供給管4に送られるようになっており、この
状態のときにはソレノイドNは励磁されていないが、こ
のときの切換弁Aは冷水供給管4と排水管25との接続
を遮断する構造になっているから、排水切換装置31を
作動させる必要はない。
【0060】図16は強風時満水装置32の断面図であ
るが、この強風時満水装置32は、強風センサWから構
成されており、この強風センサWは、支柱89に対して
上部に風向板90を有する風洞91を回転自在に取り付
けたもので、風洞91内には風受板92を支点軸93の
回りに回動自在に設けたものである。風向きによって風
洞91は風受板92が風を直角に受ける方向に回り、風
速によって風受板92は一定角度倒れる。
【0061】風受板92が一定以上の風速(例えば、8
m/秒)の風を受けて所定角度倒れると、その作動杆9
4は、支柱89に組み込まれたピン95を押し下げる。
ピン95が押し下げられると、マイクロスイッチM5を
作動させ、温水量調節装置24のアース回路に組み込ま
れたその閉接点wを開き、電磁弁D1、D2を開いて貯
湯タンク1を満水にする。貯湯タンク1内の温水量が少
量であると、軽量の受熱タンク1の総重量はますます軽
くなり、設置の状況如何によっては強風時の安全に問題
があるからであり、これを避けたものである。尚、風受
板92はスプリング等によって常時原位置側に付勢され
ているし、その初期倒れは調整ボルト96で調整できる
ようになっている。マイクロスイッチM5の作動を風速
に応じたものに調整するためである。
【0062】
【発明の効果】以上、本発明によれば、何ら意図的操作
をすることなく(ノータッチ方式)、蛇口等のコックを
捻るだけで水道の水を太陽熱で加温して所望の温度で利
用できるのであるが、この場合において、凍結予想時、
非凍結予想時にかかわらず、少なくとも、日毎タイマー
の設定時間が来たとき、貯湯タンク内の温水が所定の低
レベルを切ったとき、風が設定風速を越えたとき、のい
ずれかのときに水源の冷水を貯湯タンク内に所定の高レ
ベルになるまで自動的に送るのであるから、貯湯タンク
への冷水の補給は必要なときに自動的に行われ、効率的
であるとともに、操作の忘れもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の全体の構成を示す説明図である。
【図3】本発明の給排切換装置及び排水制御装置の断面
図である。
【図4】本発明の他の例を示す給排切換装置及び排水制
御装置の断面図である。
【図5】本発明の排水切換装置の断面図である。
【図6】本発明の貯湯タンクの側面図である。
【図7】本発明の水位センサを保持するホルダーの平面
図である。
【図8】本発明の水位センサを保持するホルダーの側面
図である。
【図9】本発明の回路切換装置の断面図である。
【図10】本発明の切換弁Aの断面図である。
【図11】本発明の切換弁Cの断面図である。
【図12】本発明の切換弁Bの断面図である。
【図13】本発明のカムとリフトアームとの関係を示す
説明図である。
【図14】本発明のカムとリフトアームとの関係を示す
説明図である。
【図15】本発明のカムとリフトアームとの関係を示す
説明図である。
【図16】本発明の強風時満水装置の断面図である。
【符号の説明】
1 貯湯タンク 2 水源 3 室内側冷水供給管 4 冷水供給管 5 温水取出管 6 室内側温水取出管 7 温水取出口 10 回路切換装置 11 給排切換装置 25 排水管 26 排水管 27 室内側第二冷水供給管 29 室内側第三冷水供給管 31 排水切換装置 43 開閉弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水源の冷水を回路切換装置を経由させて
    冷水供給管から太陽熱によって加温された温水を貯留す
    る貯湯タンクに送り、貯湯タンクの温水を温水取出管か
    ら回路切換装置を経由させて温水取出口に導くととも
    に、回路切換装置にそれぞれ冷水供給管と温水取出管に
    連なる排水管を接続し、凍結予想時に回路切換装置を作
    動させて冷水供給管の冷水及び温水取出管の温水を排水
    管から外部へ排水する全自動型太陽熱利用温水取出装置
    において、凍結予想時、非凍結予想時にかかわらず、少
    なくとも、日毎タイマーの設定時間が来たとき、貯湯タ
    ンクの温水が所定の低レベルを切ったとき、風が設定風
    速を越えたとき、のいずれかに水源の冷水を貯湯タンク
    に所定の高レベルになるまで自動的に送ることを特徴と
    する全自動型太陽熱利用温水取出装置。
  2. 【請求項2】 回路切換装置を経由した温水を補助加熱
    器を通して温水取出口に導き、温水取出口に設けられる
    サーモ水栓等で所望の温度にして取り出す請求項1の全
    自動型太陽熱利用温水取出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の回路切換装置が、水源
    に繋がる室内側冷水供給管を冷水供給管と排水管との連
    通に切り換える切換弁Aと、温水取出口に繋がる室内側
    温水取出管を温水取出管と排水管との連通に切り換え、
    且つ、水源に繋がる室内側第三冷水供給管が接続されて
    いる切換弁Cと、水源に繋がる室内側第二冷水供給管を
    遮断状態と室内側温水取出管との連通に切り換える切換
    弁Bとを有し、切換弁Aが冷水供給管と排水管とを連通
    させているとき及び切換弁Cが温水取出管と排水管とを
    連通させているときには、室内側冷水供給管から供給す
    る冷水は冷水供給管に供給できるとともに、室内側第三
    冷水供給管から供給する冷水は温水取出管に供給できる
    ものである全自動型太陽熱利用温水取出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかの冷水供給管と温
    水取出管に、冷水供給管に送られる冷水に基づく内部の
    圧力増大によって温水取出管の連通を開通し、減少によ
    って遮断させる開閉弁を有する給排切換装置が設けられ
    る全自動型太陽熱利用温水取出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかのそれぞれの排水
    管の排水側に、外部との連通を遮断と開通とに切り換え
    る排水切換装置が設けられる全自動型太陽熱利用温水取
    出装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の排水切換装置が、冷水供給管
    と排水管とが連通しているとき及び温水取出管と排水管
    とが連通しているときに、冷水供給管及び温水取出管に
    冷水を供給するとき、それぞれの排水管の外部との連通
    を遮断し、それ以外は開通している切換弁Dで構成され
    る全自動型太陽熱利用温水取出装置。
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